付け替え容器収納用容器
【課題】内容物を傷めることなく簡単に再充填して再使用することの可能な容器を提供する。
【解決手段】容器1を、内容物取り出し用の取出し口10を備えた容器部2と、その取出し口を閉じる蓋3で構成し、更に、容器部2を、上端に、内容物を収容した付け替え容器4を挿入可能な大きさの開口を備えたベースカップ6と、そのベースカップの上端に着脱可能なキャップ9で構成し、キャップを外すことでベースカップ6内の付け替え容器を容易に交換可能とし、更にベースカップ6内に収納した付け替え容器を動かないように拘束する拘束手段(環状リブ6b、13b)を設ける構成とする。
【解決手段】容器1を、内容物取り出し用の取出し口10を備えた容器部2と、その取出し口を閉じる蓋3で構成し、更に、容器部2を、上端に、内容物を収容した付け替え容器4を挿入可能な大きさの開口を備えたベースカップ6と、そのベースカップの上端に着脱可能なキャップ9で構成し、キャップを外すことでベースカップ6内の付け替え容器を容易に交換可能とし、更にベースカップ6内に収納した付け替え容器を動かないように拘束する拘束手段(環状リブ6b、13b)を設ける構成とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内容物を再充填することで繰り返し使用可能な容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、お菓子などの食品容器として、樹脂製の種々な容器が使用されている。多くの場合、樹脂製の容器は、内容物を消費し終わるとそのまま捨てられている。このため、廃棄物が多くなり、環境的に問題となる。また、使い捨てするため、極力低コストで製造できるよう簡単な構造となっており、高気密性等は犠牲にされている。このため、開封後の保存性が悪いといった問題もある。また、容器を使い捨てにしないで、内容物を再充填して再使用する容器も知られているが、従来は、再充填用の内容物を袋に入れて販売しており、購入者は、その袋を開封して内容物を容器に移しかえている。しかし、この方法では、内容物の面倒な移しかえを必要とするばかりでなく、内容物が割れやすいものであった場合には、移しかえた際に割れてしまうことがあるといった問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、内容物を傷めることなく簡単に再充填して再使用することの可能な容器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者らは上記課題を解決すべく検討の結果、内容物を付け替え容器に入れて流通させ、その付け替え容器を、そのままの形で容器内に収納させる構成とすることで、内容物を傷めることなく簡単に再充填するできることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本願請求項1に係る発明は、内容物取り出し用の取出し口を備えた容器部と、該容器部の前記取出し口を閉じるように設けられた蓋を備え、前記容器部が、上端に、付け替え容器を挿入可能な大きさの開口を備えたベースカップと、該ベースカップの上端に着脱可能で、前記取出し口を備えたキャップを備えており、前記ベースカップとキャップの少なくとも一方に、前記ベースカップ内に収納された付け替え容器を拘束する拘束手段が設けられていることを特徴とする付け替え容器収納用容器を提供する。
【0005】
請求項2に係る発明は、上記した請求項1に係る付け替え容器収納用容器において、前記キャップが、前記ベースカップにねじ係合して取り付け可能なキャップ本体と、該キャップ本体に取り付けられた一体構造のパッキンを備えており、該パッキンが前記キャップ本体を前記ベースカップに取り付けた時に前記ベースカップとキャップ本体の間を密封するベースカップシール部分と、前記蓋を閉じた時に前記蓋とキャップ本体間を密封する蓋シール部分を有していることを特徴とする。
【0006】
請求項3に係る発明は、上記した請求項1又は2に係る付け替え容器収納用容器において、前記拘束手段が、前記ベースカップの底面に形成され、付け替え容器の底部を嵌合させる嵌合リブを有していることを特徴とする。
【0007】
請求項4に係る発明は、上記した請求項1から3のいずれか1項に係る付け替え容器収納用容器において、前記拘束手段が、前記キャップに形成され、前記ベースカップ内に収納された付け替え容器の上端を嵌合させる環状リブを備えていることを特徴とする。
【0008】
請求項5に係る発明は、上記した請求項1から4のいずれか1項に係る付け替え容器収納用容器において、前記蓋が前記容器部にヒンジ手段を介して揺動自在に連結されると共にばね手段によって開方向に付勢されており、前記蓋と容器部には、前記蓋の先端領域を前記容器部に押し付けるように押すことで前記蓋の先端領域を前記容器部にロックし、ロック状態にある前記蓋の先端領域を再度押すことでロックを解除する構成のプッシュロック・オープン機構が設けられていることを特徴とする。
【0009】
請求項6に係る発明は、上記した請求項5に係る付け替え容器収納用容器において、前記蓋が前記容器部の上面全域を覆う大きさを有しており、前記プッシュロック・オープン機構が前記蓋の裏面に配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の付け替え容器収納用容器は、内部に収納した付け替え容器を拘束手段によって拘束できるので、付け替え容器が内部でがたつくことはなく、持ち運んでも支障はない。内容物の取り出しは、蓋を開いて取出し口を開け、その取出し口から行うことができる。また、内容物が無くなった時には、キャップを外してベースカップの上端を開口し、その開口から付け替え容器を取り替え、キャップを閉じるという操作を行えばよく、きわめて簡単な操作で且つ内容物を傷めることなく、内容物の再充填を行うことができる。このように、本発明の付け替え容器収納用容器は、内容物を再充填して繰り返し再使用することができ、経済的であると共に廃棄物を減らせるので環境上も好ましい。また、再使用できるので、多少のコストアップは許容でき、高気密性を付与するとか強度を大きくするといった高性能化も可能である。
【0011】
請求項2に係る発明は、パッキンを設けてキャップ本体とベースカップの間及びキャップ本体と蓋の間を密封する構成としているので、高気密性を確保でき、内容物の保存状態がよい容器を提供できる。また、単一構造のパッキンで、2箇所の気密を図ることができるので、部品点数を削減して低コスト化を図ることができる。
【0012】
請求項3に係る発明は、ベースカップの底面に形成した嵌合リブで拘束手段を構成したので、簡単な構造で付け替え容器の底部を拘束でき、且つ付け替え容器のセットも容易に実施できる。
【0013】
請求項4に係る発明は、キャップに形成した環状リブで拘束手段を構成したので、簡単な構造で付け替え容器の上端を拘束でき、且つ付け替え容器のセットも容易に実施できる。
【0014】
請求項5に係る発明は、蓋をヒンジ手段によって容器部に連結し、揺動させて開閉する構成とすると共に蓋の容器部に対するロックのためにプッシュロック・オープン機構を設けるという構成としたので、蓋を、容器部に押し付けるように押すことでロックでき、またロック状態にある蓋を再度押すことでロックを解除でき、指1本で簡単に且つ安定して蓋を開閉でき、操作がきわめて容易である。
【0015】
請求項6に係る発明は、蓋を容器部の上面全域を覆う大きさとし、その蓋の裏面側にプッシュロック・オープン機構を配置しているので、蓋を閉じた状態では、蓋が容器部上面全体を覆ったような形状となり、きわめてすっきりとしたシンプルな外観を与えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の好適な実施の形態を説明する。図1(a)は、本発明の好適な実施の形態に係る付け替え容器収納用容器(以下単に容器という)の概略側面図、(b)はその容器を、蓋を開いた状態で示す概略側面図、図2(a)はその容器の概略断面図、(b)はその容器を図2(a)のA−A方向に見た概略断面図、図3(a)はその容器の概略平面図、(b)はその容器を、蓋を除去して示す概略平面図、図4はその容器の一部を分解して示す概略断面図、図5はその容器を分解して示す概略断面図、図6、図7、図8はそれぞれ容器を構成するキャップ本体、パッキン、蓋を示すものである。全体を参照符号1で示す容器は、容器部2と、その容器部2にヒンジ手段5を介して揺動可能に連結された蓋3を備えており、内部に付け替え容器4を収納している。付け替え容器4は、内部に食品、薬品、化粧品などの内容物を収容して販売されるもので、一定の形状を保持しうる剛性を備えている。ここでは、付け替え容器4として、同部4aとフランジ部4bを備えた紙或いはプラスチック製のカップ状のものが用いられている。
【0017】
容器部2は、上端に、付け替え容器4を挿入可能な大きさの開口7を備えたベースカップ6と、そのベースカップ6の上端に着脱可能で、内容物取り出し用の取出し口10を有するキャップ9を備えており、そのキャップ9は、キャップ本体12と、パッキン13を備えている。ベースカップ6は、PP、ABSなどの樹脂によってカップ状に作られたものであり、上端外周面にキャップ取付用のねじ6aを備え、底面には、付け替え容器4の底部を嵌合させる嵌合リブ6bを有している。この嵌合リブ6bは、ベースカップ6内に収納された付け替え容器4を拘束する拘束手段を構成している。
【0018】
キャップ本体12はPP、ABSなどの樹脂によって作られたもので、筒状部12aと、その筒状部12aの内周面に形成され、ベースカップ6の外周面のねじ6aにかみ合う内ねじ12bと、筒状部12aの上端領域に内側に突出するように形成された内フランジ12cと、キャップ本体12の上面で、外周近傍に形成されたヒンジ部12dと、ヒンジ部12dとは直径方向の反対側に形成された保持筒25等を備えている。ヒンジ部12dは、蓋3を揺動可能に連結するためのヒンジ手段を構成するもので、コイルばねを収容するための空間を備えた筒部12daと、その筒部12daの両側に突出するように形成されたピン12dbを有している。
【0019】
パッキン13は、形状保持性は有するが良好な密封性を発揮しうるよう適度な軟らかさを持った材料、例えば、シリコンゴム、エラストマーなどによって形成されたもので、取出し口10を形成する筒状部13aと、その下端近傍の外周に形成された下フランジ13bと、下フランジ13bとの間にキャップ本体12の内フランジ12cをはさんで固定できるように形成された上フランジ13cと、下フランジ13bの下面に形成された環状リブ13dと、筒状部先端に形成されたリング状シール部13e等を備えている。ここで、下フランジ13bは、パッキン13を図2に示すようにキャップ本体12に取り付けた状態で、そのキャップ本体12をベースカップ6に取り付けた際に下フランジ13bがベースカップ6の上端とキャップ本体12の内フランジ12cの間に位置して両者の間をシールすることができるサイズに作られており、ベースカップ6とキャップ本体12の間を密封するベースカップシール部分を構成する。また、筒状部13a及びその先端に形成されているリング状シール部13eは、蓋3を閉じた時にその蓋3の裏面のシール用リブ3aがリング状シール部13eに突き当たって両者の間をシールするサイズに作られており、蓋3とキャップ本体12の間を密封する蓋シール部分を構成する。このように、パッキン13によってキャップ本体12とベースカップ6の間、及びキャップ本体12と蓋3の間をシールする構成としたことで高気密性が得られる。また、単一構造のパッキン13を用いて2箇所のシールを行う構成としたことで、部品点数を削減し、コストダウンが図れる。
【0020】
パッキン13に形成されている環状リブ13dは、ベースカップ6内に収納された付け替え容器4の上端を嵌合させて動かないように拘束しうるサイズに作られており、ベースカップ6内に収納された付け替え容器4を拘束する拘束手段を構成する。更に、筒状部13aの下端は、ベースカップ6内に収納された付け替え容器4のフランジ上面にほぼ接するサイズに作られており、付け替え容器4を拘束する作用及び付け替え容器4との間をシールする作用も果たしている。
【0021】
蓋3は、PP、ABSなどの樹脂によって作られたもので、容器部2の上面全域を覆うように、容器部2の上端にあるキャップ9の外径とほぼ同一の外径に作られている。この構造を採用したことで、蓋3を閉じた状態では蓋3が容器部2の上面全域を覆い、容器1にすっきりとしたシンプルな外観を与えている。蓋3は、裏面に環状のシール用リブ3aを有している。また、蓋3は外周の一部にヒンジ用リブ3bを備え、そのヒンジ用リブ3bには、キャップ本体12のヒンジ部12dのピン12dbを挿入させるピン穴が形成されている。かくして、このピン穴にピン12dbを挿入することで、蓋3はキャップ本体12に対して揺動自在に連結されることとなる。また、キャップ本体12のヒンジ部12dには、図9に示すように、コイルばね15が取り付けられ、その一端はキャップ本体12に、他端は蓋3に押し付けられている。この構成により、蓋3はキャップ本体12に対して常に開方向に付勢されている。
【0022】
図2(a)において、蓋3と容器部2のキャップ本体12には、蓋3をキャップ9に揺動可能に連結するヒンジ手段5とは反対側で且つ蓋3の裏面側に、蓋3の先端領域を容器部2に押し付けるように押すことで蓋3の先端領域を容器部2にロックし、ロック状態にある蓋3の先端領域を再度押すことでロックを解除する構成のプッシュロック・オープン機構21が設けられている。このプッシュロック・オープン機構21は、容器部2のキャップ本体12に設けられた容器側ロック治具22と、蓋3に設けられ、蓋3を閉じた時に容器側ロック治具22に係止されて蓋3をロックする蓋側ロック治具23を備えている。
【0023】
図10(a)はそのプッシュロック・オープン機構21の容器側ロック治具22及び蓋側ロック治具23の概略側面図及び概略断面図、図10(b)は蓋側ロック治具の下面図、図10(c)は容器側ロック治具の上面図、図11はプッシュロック・オープン機構21の分解斜視図、図12、図13はプッシュロック・オープン機構21によるロック動作及びロック解除動作を説明するために容器側ロック治具の内周面を平面に展開して示す概略内面図である。容器側ロック治具22は、キャップ本体12と一体に形成された保持筒25と、その保持筒25に保持された下ラチェット部材27及び上ラチェット部材29を備えている。保持筒25は上端から軸線方向に延びる複数の溝26を有している。
【0024】
下ラチェット部材27は、通常、樹脂で作られており、保持筒25内に嵌合する円板部27aと、その上面に、円板部27aよりも小径に形成された筒部27bと、筒部27bの上端面に、蓋側ロック治具23の進入方向に向かい合うように形成された円環状ラチェット歯27cと、円板部27aの外周領域に形成された位置決め用突起27d等を備えている。
【0025】
上ラチェット部材29も樹脂で作られており、保持筒25内に嵌合可能で且つ下ラチェット部材27の筒部27bを挿入可能な筒部29aと、その内面に円周方向に一定の間隔をあけて、通路31を形成するように設けられた3個の部分筒部29bと、各部分筒部29bの下面に、下ラチェット部材27の円環状ラチェット歯27cに向かい合うように且つ位相をずらせて形成された部分円環状ラチェット歯29cと、この部分円環状ラチェット歯29cの背面側にすなわち部分筒部29bの上面に、円周方向に対して傾斜するように設けられた傾斜ガイド面29dと、筒部29aの下端に、下ラチェット部材27の突起27dに嵌合するように設けられた位置決め溝32と、筒部29aの外面に、保持筒25の溝26に嵌合するように形成された凸部29e等を備えている。この構成により、上ラチェット部材29の下端の位置決め溝32に下ラチェット部材27の突起27dを嵌合させ、その上ラチェット部材29と下ラチェット部材27を保持筒25内に装着し、溝26内に上ラチェット部材29の凸部29eを嵌合させることにより、上ラチェット部材29及び下ラチェット部材27は保持筒25に対して回転しないように保持され、且つ上ラチェット部材29と下ラチェット部材27とは上下方向及び回転方向に所定の位置に位置決めされることとなる。なお、向かい合って配置される円環状ラチェット歯27cと部分円環状ラチェット歯29cの位置関係の詳細は後述する。
【0026】
蓋側ロック機構23は、蓋3に形成された支持軸34とその支持軸34に回転自在に保持されたラチェット駒36を備えている。支持軸34は蓋3の裏面に、蓋3を閉じる時に容器側に設けている容器側ロック治具22に同心状に、すなわち保持筒25及びその中に保持された上ラチェット部材29、下ラチェット部材27に対して同心状に下降して保持筒25内に進入することができるように形成されている。また、その支持軸34の下端領域には、ラチェット駒36を回転自在に支持するための軸受部34aと、ラチェット駒36の装着を容易にするための切れ目37と、ラチェット駒36を保持するためのコーン部34bが形成されている。ラチェット駒36も樹脂で作られており、筒部36aと、その外周面に円周方向に一定間隔をあけて、軸線方向に平行に形成された3個のラチェット爪36bを備えている。このラチェット爪36bは、ラチェット駒36を上ラチェット部材29及び下ラチェット部材27に対して同心状に上下動させた時に、上ラチェット部材29の傾斜ガイド面29d、部分円環状ラチェット歯29c及び円環状ラチェット歯27cに接触させることができるよう、これらと同一半径位置に形成されている。また、図12、図13から良く分かるように、そのラチェット爪36bの幅は、上ラチェット部材29に形成されている通路31を通り抜けることができるように定められており、且つ、ラチェット爪36bの長さは、部分円環状ラチェット歯29cと円環状ラチェット歯27cの間で上下動できるように定められている。
【0027】
次に、上下に配置されている円環状ラチェット歯27cと部分円環状ラチェット歯29cを更に詳細に説明する。前記したように、円環状ラチェット歯27cと部分円環状ラチェット歯29cは互いに向かい合うように且つ位相をずらせて設けられている。下側の円環状ラチェット歯27cと上側の部分円環状ラチェット歯29cは、傾斜方向が互いに反対方向となっている。更に、下側の円環状ラチェット歯27cは、図12(a)に示すように、部分環状ラチェット歯29cの間に形成されている通路31を通り抜けて下降してきたラチェット爪36bが、円環状ラチェット歯27cの一つの傾斜面の上端領域に突き当たり、その傾斜面によって円周方向に案内されるように配置されており、上側の部分円環状ラチェット歯29cは、図12(b)に示すように、下側のラチェット歯27cによって回転方向の移動を阻止されているラチェット爪36bがその位置で上昇した時に、下向きのラチェット歯29cの一つの傾斜面の下端領域に突き当たり、その傾斜面によって円周方向に案内されるように配置されている。更に、各部分円環状ラチェット歯29cは、傾斜面で円周方向に案内したラチェット爪36bを1回拘束することができるよう、2山の歯を備えている。
【0028】
以上の構成になるプッシュロック・オープン機構21によるロック及びロック解除動作は次のように行われる。蓋3を閉じる際には単に蓋3を押せばよい。この動作により、図10に示す蓋側ロック治具23が容器側ロック治具22に向かって移動し、ラチェット駒36が上ラチェット部材29内に同心状に入って行く。そして、図12(a)に示すように、ラチェット駒36のラチェット爪36bが下降して傾斜ガイド面29dに突き当たると、その傾斜ガイド面29dで案内され、ラチェット駒36が回転しながら下降し、ラチェット爪36bが通路31に達すると、その通路31を通って下降する。そして、通路31の下に位置するラチェット歯27cに突き当たり、そのラチェット歯27cで案内されて、ラチェット駒36が回転し、図12(b)に示す位置で停止する。その後、蓋3から手を放すと、蓋3がコイルばね15(図9参照)のばね力によって開こうとし、ラチェット爪36bが上昇して、上側のラチェット歯29cに突き当たり、そのラチェット歯29cの傾斜面で案内されることで、ラチェット駒36が回転し、図12(c)に示す位置で停止する。これにより、ラチェット爪36bがラチェット歯29cで拘束され、プッシュロック・オープン機構21がロック状態となる。すなわち、蓋3が容器部2に対して閉じた状態に保持される。
【0029】
次に、閉じた状態の蓋3を開くには、単に蓋3を押せばよい。この動作により、図13(a)に示すように、ラチェット爪36bが下降し、その下に位置するラチェット歯27cに突き当たり、そのラチェット歯27cで案内されて、ラチェット駒36が回転し、図13(b)に示す位置で停止する。その後、蓋3から手を放すと、蓋3はコイルばね15(図9参照)のばね力によって開こうとし、ラチェット爪36bが上昇して、上側のラチェット歯29cに突き当たり、そのラチェット歯29cの傾斜面で案内されることで、ラチェット駒36が回転し、図13(c)に示すように、ラチェット爪36bが通路31に入り、上昇可能となる。かくしてロックが解除され、蓋3がばね力によって図1(b)に示すような全開位置に開く。このように、単に蓋3を押すことで蓋3を閉位置にロックし、再度蓋3を押すことでロックを解除して開くことができ、きわめた簡単に蓋3の開閉を行うことができる。なお、図12、図13では、ラチェット爪36bを1個図示しているのみであるが、実際にはラチェット駒の外周面に設けている3個のラチェット爪36bが同時に上記した動作を行っており、ラチェット駒36は安定して回転したり、拘束されたりする。かくして、ロック動作及びロック解除動作をきわめて安定して行うことができる。
【0030】
上記構成の容器1は、蓋3を閉じた状態では、図3(a)に示すように蓋3が全体を覆った形状となり、きわめてすっきりとしたシンプルな外観を与えることができる。容器1内には、食品、薬品などの内容物を収容した付け替え容器4が収納されているが、その付け替え容器4は、ベースカップ6の環状リブ6bやパッキン13の環状リブ13d等によって拘束されているため、容器1内でがたつくことはない。また、パッキン13によってベースカップ6とキャップ本体12の間及びキャップ本体12と蓋3の間を密封しているので、気密性に優れており、内容物の保存状態がよい。
【0031】
内容物の取り出しに当たっては、単に蓋3の先端部分を押すことで、プッシュロック・オープン機構21を解除し、蓋3を、図1(b)に示すように大きく開くことができ、キャップ9に形成している取出し口10(図2参照)から内容物を取り出すことができる。内容物を取り出した後は、単に蓋3の先端を押すことでプッシュロック・オープン機構21をロックし、蓋3を閉じることができる。このように、この容器1では、蓋3を単に指1本で押すことで、簡単に閉じたり、開いたりすることができ、きわめて取り扱い易いという利点を有している。
【0032】
内部に収納している付け替え容器4内の内容物を消費した後は、図4に示すように、キャップ9をベースカップ6から取り外す。これにより、ベースカップ6の上端が大きく開くので、空になった付け替え容器4を取り出し、内容物を収容している新たな付け替え容器4を、その蓋を開封してベースカップ6内にセットし、キャップ9をベースカップ6上端に取り付ける。このようにして、容器1内に新たな内容物を補充することができる。このように、容器1は、付け替え容器4を入れ替えることで、繰り返し再使用することができ、経済的であると共に廃棄物が減るので環境上も好ましいものである。
【0033】
なお、上記実施の形態では、プッシュロック・オープン機構21として、図10〜図13に示す構造のものを用いているが、プッシュロック・オープン機構はこれに限らず、変更可能である。以下、プッシュロック・オープン機構の変形例をいくつか説明する。図14(a)は、プッシュロック・オープン機構の変形例を備えた容器1の、プッシュロック・オープン機構21Aを設けた領域を示す概略断面図、(b)は図14(a)のD−D矢視図、図15(a)はそのプッシュロック・オープン機構に用いる回転駒の概略側面図、(b)は図15(a)のE−E矢視図、図16(a)〜(g)はそのプッシュロック・オープン機構の動作を説明する、図14(a)のD−D矢視図である。この実施の形態におけるプッシュロック・オープン機構21Aも、容器部2のキャップ本体12に設けられた容器側ロック治具22Aと、蓋3に設けられ、蓋3を閉じた時に容器側ロック治具22Aに係止されて蓋3をロックする蓋側ロック治具23Aを備えている。容器側ロック治具22Aは、キャップ本体12に設けられた支持板部41と、その支持板部41に回転可能に保持された回転駒42を備えており、その回転駒42は回転軸部42aとそれに直角な平板部42bを備えている。この平板部42bは、その両端に回転中心Oから等距離となる位置に略V字状の溝42cを備えている。一方、蓋側ロック治具23Aは、図14(b)に示すように、蓋3に連結された門型部分44を備えており、その門型部分44は下端側を開放すると共に、下端の片側に回転駒42の溝42cに引っかけることの可能なロック辺44aを備えている。また、門型部分44の上辺の下面側には突起44bが形成されている。この門型部分44の各部の形状、サイズは図16に示すロック動作及びロック解除動作を行うことができるように定められている。
【0034】
次に、上記構成のプッシュロック・オープン機構21Aによるロック動作及びロック解除動作を説明する。蓋3を閉じるために蓋3を押し下げた時には、図16(a)に示すように、回転駒42は、平板部42bが垂直となって一方の溝42cが上向きとなる位置に停止しており、この状態で門型部分44が下降してくる。門型部分44の下端のロック辺44aは、垂直状態の平板部42bの通過を許容するサイズに作られているため、図16(b)に示すように、平板部42bが下降中の門型部分44の内側に入り、突起44bが平板部42bの溝42cの片側に接触してこれを押し下げることで平板部42bを回転させる。そして、門型部分44が図16(c)に示す位置まで下降した時点で、平板部42bがそれ以上回転できなくなり、門型部分44もそれ以上に押し下げることができなくなる。この位置に達すると、蓋3を押し下げていた指を放す。蓋3はコイルばねのばね力によって開く方向に揺動し、それにつれて門型部分44が上昇し、図16(d)に示すように、ロック辺44aの先端が平板部42bの下側の溝42cに引っかかる。平板部42bの回転中心Oは、一定位置に拘束されているため、ロック辺44aの先端が平板部42bの下側の溝42cに引っかかった状態では、ロック辺44aを上に引き上げようとしても平板部42bはそれ以上回転できず、従って、門型部分44は図16(d)に示す位置に拘束される。かくして、プッシュロック・オープン機構21Aがロック状態となり、蓋3は閉じた状態に保持される。
【0035】
次に、ロックを解除するには、再び蓋3を押し下げる。これにより、図16(e)に示すように、門型部分44が下降して、ロック辺44aが平板部42bの溝42cから離れ、突起44bが平板部42bの側面に接触して、これを回転させる。その後、蓋3から手を放すと、門型部分44が上昇し、図16(f)に示すようにロック辺44aが平板部42bの側面に接触してこれを回転させ、図16(g)に示すように、門型部分44は平板部42bを垂直状態まで回転させ、ロック辺44aが平板部42bの横を通り抜けて上昇する。かくして、ロックが解除される。このように、このプッシュロック・オープン機構21Aにおいても、蓋3を単に押し下げることでロックすることができ、再度蓋3を押し下げることでロックを解除できる。
【0036】
図17(a)は、プッシュロック・オープン機構の他の変形例を備えた容器1の、プッシュロック・オープン機構21Bを設けた領域を示す概略断面図、(b)はプッシュロック・オープン機構21Bの概略断面図、図18(a)はそのプッシュロック・オープン機構に用いる溝カム板の概略正面図、(b)、(c)、(d)はそれぞれ、図18(a)のF−F矢視概略断面図、G−G矢視概略断面図、H−H矢視概略断面図、図19(a)、(b)はそれぞれ、プッシュロック・オープン機構21Bに用いるカム部材の概略正面図及び概略側面図、図20(a)〜(d)はそのプッシュロック・オープン機構のロック動作を説明する概略正面図、図21(a)〜(d)はそのプッシュロック・オープン機構のロック解除動作を説明する概略正面図である。この実施の形態におけるプッシュロック・オープン機構21Bも、容器部2のキャップ本体12に設けられた容器側ロック治具22Bと、蓋3に設けられ、蓋3を閉じた時に容器側ロック治具22Bに係止されて蓋3をロックする蓋側ロック治具23Bを備えている。
【0037】
容器側ロック治具22Bは、キャップ本体12に直立するように設けられたカム部材51を備えている。このカム部材51は、その根元の部分にヒンジ部51aを形成し、そのヒンジ部51aを中心として揺動可能であると共に先端に、揺動面に直角方向に延びるピン51bを備えている。一方、蓋側ロック治具23Bは、蓋3に連結された溝カム板53を備えている。溝カム板53の正面にはピン51bを案内するためのガイド部53a、第一カム溝53b、第二カム溝53c、第三カム溝53dが形成されている。前記したカム部材51は、ピン51bが溝カム板53に向かい合い且つピン51bの先端がカム溝底面やガイド部底面に押し付けられるように配置されている。ここで、図18において、溝カム板53に形成しているガイド部53aは、下端から上に行くに従い幅が狭くなると共に深さが徐々に浅くなっており、ピン51bを第一カム溝53bに案内するように形成されている。第一カム溝53bは、それに接する位置のガイド部53aよりも深く形成されており、ガイド部53aから第一カム溝35bに入ったピン51bが元のガイド部53aに戻らないようにしている。また、その第一カム溝53bは、ガイド部53aからのピンを受け取る位置から図18(a)において斜め下方に溝カム板53の幅方向のほぼ中央にまで延び、その位置にある第二カム溝53cにピン51bを案内するように形成されている。第二カム溝53cは、第一カム溝53bよりも深く形成されており、第一カム溝53bから第二カム溝53cに入ったピン51bが元の第一カム溝53bに戻らないようにしている。また、その第二カム溝53cは、第一カム溝53bからのピンを受け取る位置から斜め上方に延び、その位置にある第三カム溝53dにピン51bを案内するように形成されている。第三カム溝53dは、第二カム溝53cに接する位置では第二カム溝53cよりも深く形成されており、第二カム溝53cから第三カム溝53dに入ったピン51bが元の第二カム溝53cに戻らないようにしている。また、その第三カム溝53dは、第二カム溝53cからのピンを受け取る位置から斜め下方に延び、次いでピン51bをガイド部53aに導くように形成されている。第三カム溝53dのガイド部53aに接する部分の深さはガイド部53aよりも浅くなっており、ガイド部53aで案内されているピンが第三カム溝53dに入らないようにしている。
【0038】
次に、上記構成のプッシュロック・オープン機構21Aによるロック動作及びロック解除動作を説明する。蓋3を閉じるために蓋3を押し下げた時には、図20(a)、(b)に示すように、溝カム板53が下降する。これにより、下方で待機しているカム部材51のピン51bがガイド部53aで案内され、図20(c)に示すように第一カム溝53bに入る。ピン51bが第一カム溝53bに入ると、溝カム板53はそれ以上に押し下げることができなくなる。そこで、蓋3を押していた指を放す。すると、蓋3はコイルばねのばね力によって開く方向に揺動しようとし、溝カム板53が上昇する。この上昇に伴って、ピン51bは第一カム溝53bで案内され、図20(d)に示すように、第二カム溝53cの最下端位置に入る。この状態となると、溝カム板53はピン51bで上昇を拘束された状態となる。かくして、プッシュロック・オープン機構21Bがロック状態となり、蓋3は閉じた状態に保持される。
【0039】
次に、ロックを解除するには、再び蓋3を押し下げる。これにより、図21(a)に示すように、溝カム板53が下降し、第二カム溝53c内にあったピン51bは第二カム溝53cで案内されて、図21(b)に示すように、第三カム溝53dの最上端位置に入る。その後、蓋3から手を放すと、蓋3は開方向に移動し、それにつれて溝カム板53も上昇し、図21(c)、(d)に示すように、ピン51bは第三カム溝53dを通って溝カム板53の外に出る。かくして、ロックが解除される。このように、このプッシュロック・オープン機構21Bにおいても、蓋3を単に押し下げることでロックすることができ、再度蓋3を押し下げることでロックを解除できる。
【0040】
以上に、本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載範囲内で適宜変更可能である。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明の付け替え容器収納用容器は、任意の内容物を収容した付け替え容器の収納に利用可能であり、特に、実施の形態で示した容器は高気密性を有することから、気密性を求められる製品、例えば、糖衣ガム、粒チョコなどの菓子、ココア、コーヒー、クリープ、昆布茶、調味料・香辛料、ふりかけなどの食品、メイク落としシート、ひんやりシート、ハンドクリームなどのファインケア製品、サプリメント、特定保険用食品、錠剤などの医薬品などを収納した付け替え容器の収納に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】(a)は本発明の実施の形態に係る容器の概略側面図、(b)はその容器を、蓋を開いた状態で示す概略側面図
【図2】(a)は図1に示す容器の概略断面図、(b)はその容器を図2(a)のA−A方向に見た概略断面図
【図3】(a)は図1に示す容器の概略平面図、(b)はその容器を、蓋を除去して示す概略平面図
【図4】図1に示す容器の一部を分解して示す概略断面図
【図5】図1に示す容器を分解して示す概略断面図
【図6】(a)はキャップ本体の概略平面図、(b)はキャップ本体の概略側面図、(c)はキャップ本体をヒンジ部側から見た概略側面図、(d)は(a)のB−B矢視概略断面図
【図7】(a)はパッキンの概略平面図、(b)はパッキンの概略側面図、(c)は(a)のC−C矢視概略断面図
【図8】(a)は蓋の概略底面図、(b)は蓋の概略側面図
【図9】蓋をキャップ本体に連結しているヒンジ部分を示す概略断面図
【図10】(a)はプッシュロック・オープン機構を構成する容器側ロック治具の概略断面図及び蓋側ロック治具の概略側面図、(b)は蓋側ロック治具の概略下面図、(c)は容器側ロック治具の概略上面図
【図11】プッシュロック・オープン機構の概略分解斜視図
【図12】(a)、(b)、(c)はプッシュロック・オープン機構によるロック動作を説明する、容器側ロック治具の内面展開図
【図13】(a)、(b)、(c)はプッシュロック・オープン機構によるロック解除動作を説明する、容器側ロック治具の内面展開図
【図14】(a)は、プッシュロック・オープン機構の変形例を備えた容器の、プッシュロック・オープン機構を設けた領域を示す概略断面図、(b)は(a)のD−D矢視図
【図15】(a)は図14に示すプッシュロック・オープン機構に用いる回転駒の概略側面図、(b)は(a)のE−E矢視図
【図16】(a)〜(g)は図14に示すプッシュロック・オープン機構の動作を説明する、図14(a)のD−D矢視図
【図17】(a)は、プッシュロック・オープン機構の他の変形例を備えた容器の、プッシュロック・オープン機構を設けた領域を示す概略断面図、(b)はプッシュロック・オープン機構の概略断面図
【図18】(a)は図17に示すプッシュロック・オープン機構に用いる溝カム板の概略正面図、(b)、(c)、(d)はそれぞれ、(a)のF−F矢視概略断面図、G−G矢視概略断面図、H−H矢視概略断面図
【図19】(a)、(b)はそれぞれ、図17に示すプッシュロック・オープン機構に用いるカム部材の概略正面図及び概略側面図
【図20】(a)〜(d)は図17に示すプッシュロック・オープン機構のロック動作を説明する概略正面図
【図21】(a)〜(d)は図17に示すプッシュロック・オープン機構のロック解除動作を説明する概略正面図
【符号の説明】
【0043】
1 付け替え容器収納用容器
2 容器部
3 蓋
4 付け替え容器
5 ヒンジ手段
6 ベースカップ
6b 環状リブ
7 開口
9 キャップ
10 取出し口
12 キャップ本体
12d ヒンジ部
13 パッキン
13d 環状リブ
15 コイルばね
21 プッシュロック・オープン機構
22 容器側ロック治具
23 蓋側ロック治具
25 保持筒
26 溝
27 下ラチェット部材
27c 円環状ラチェット歯
29 上ラチェット部材
29b 部分筒部
29c 部分円環状ラチェット歯
29d 傾斜ガイド面
31 通路
34 支持軸
36 ラチェット駒
36b ラチェット爪
【技術分野】
【0001】
本発明は、内容物を再充填することで繰り返し使用可能な容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、お菓子などの食品容器として、樹脂製の種々な容器が使用されている。多くの場合、樹脂製の容器は、内容物を消費し終わるとそのまま捨てられている。このため、廃棄物が多くなり、環境的に問題となる。また、使い捨てするため、極力低コストで製造できるよう簡単な構造となっており、高気密性等は犠牲にされている。このため、開封後の保存性が悪いといった問題もある。また、容器を使い捨てにしないで、内容物を再充填して再使用する容器も知られているが、従来は、再充填用の内容物を袋に入れて販売しており、購入者は、その袋を開封して内容物を容器に移しかえている。しかし、この方法では、内容物の面倒な移しかえを必要とするばかりでなく、内容物が割れやすいものであった場合には、移しかえた際に割れてしまうことがあるといった問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、内容物を傷めることなく簡単に再充填して再使用することの可能な容器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者らは上記課題を解決すべく検討の結果、内容物を付け替え容器に入れて流通させ、その付け替え容器を、そのままの形で容器内に収納させる構成とすることで、内容物を傷めることなく簡単に再充填するできることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本願請求項1に係る発明は、内容物取り出し用の取出し口を備えた容器部と、該容器部の前記取出し口を閉じるように設けられた蓋を備え、前記容器部が、上端に、付け替え容器を挿入可能な大きさの開口を備えたベースカップと、該ベースカップの上端に着脱可能で、前記取出し口を備えたキャップを備えており、前記ベースカップとキャップの少なくとも一方に、前記ベースカップ内に収納された付け替え容器を拘束する拘束手段が設けられていることを特徴とする付け替え容器収納用容器を提供する。
【0005】
請求項2に係る発明は、上記した請求項1に係る付け替え容器収納用容器において、前記キャップが、前記ベースカップにねじ係合して取り付け可能なキャップ本体と、該キャップ本体に取り付けられた一体構造のパッキンを備えており、該パッキンが前記キャップ本体を前記ベースカップに取り付けた時に前記ベースカップとキャップ本体の間を密封するベースカップシール部分と、前記蓋を閉じた時に前記蓋とキャップ本体間を密封する蓋シール部分を有していることを特徴とする。
【0006】
請求項3に係る発明は、上記した請求項1又は2に係る付け替え容器収納用容器において、前記拘束手段が、前記ベースカップの底面に形成され、付け替え容器の底部を嵌合させる嵌合リブを有していることを特徴とする。
【0007】
請求項4に係る発明は、上記した請求項1から3のいずれか1項に係る付け替え容器収納用容器において、前記拘束手段が、前記キャップに形成され、前記ベースカップ内に収納された付け替え容器の上端を嵌合させる環状リブを備えていることを特徴とする。
【0008】
請求項5に係る発明は、上記した請求項1から4のいずれか1項に係る付け替え容器収納用容器において、前記蓋が前記容器部にヒンジ手段を介して揺動自在に連結されると共にばね手段によって開方向に付勢されており、前記蓋と容器部には、前記蓋の先端領域を前記容器部に押し付けるように押すことで前記蓋の先端領域を前記容器部にロックし、ロック状態にある前記蓋の先端領域を再度押すことでロックを解除する構成のプッシュロック・オープン機構が設けられていることを特徴とする。
【0009】
請求項6に係る発明は、上記した請求項5に係る付け替え容器収納用容器において、前記蓋が前記容器部の上面全域を覆う大きさを有しており、前記プッシュロック・オープン機構が前記蓋の裏面に配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の付け替え容器収納用容器は、内部に収納した付け替え容器を拘束手段によって拘束できるので、付け替え容器が内部でがたつくことはなく、持ち運んでも支障はない。内容物の取り出しは、蓋を開いて取出し口を開け、その取出し口から行うことができる。また、内容物が無くなった時には、キャップを外してベースカップの上端を開口し、その開口から付け替え容器を取り替え、キャップを閉じるという操作を行えばよく、きわめて簡単な操作で且つ内容物を傷めることなく、内容物の再充填を行うことができる。このように、本発明の付け替え容器収納用容器は、内容物を再充填して繰り返し再使用することができ、経済的であると共に廃棄物を減らせるので環境上も好ましい。また、再使用できるので、多少のコストアップは許容でき、高気密性を付与するとか強度を大きくするといった高性能化も可能である。
【0011】
請求項2に係る発明は、パッキンを設けてキャップ本体とベースカップの間及びキャップ本体と蓋の間を密封する構成としているので、高気密性を確保でき、内容物の保存状態がよい容器を提供できる。また、単一構造のパッキンで、2箇所の気密を図ることができるので、部品点数を削減して低コスト化を図ることができる。
【0012】
請求項3に係る発明は、ベースカップの底面に形成した嵌合リブで拘束手段を構成したので、簡単な構造で付け替え容器の底部を拘束でき、且つ付け替え容器のセットも容易に実施できる。
【0013】
請求項4に係る発明は、キャップに形成した環状リブで拘束手段を構成したので、簡単な構造で付け替え容器の上端を拘束でき、且つ付け替え容器のセットも容易に実施できる。
【0014】
請求項5に係る発明は、蓋をヒンジ手段によって容器部に連結し、揺動させて開閉する構成とすると共に蓋の容器部に対するロックのためにプッシュロック・オープン機構を設けるという構成としたので、蓋を、容器部に押し付けるように押すことでロックでき、またロック状態にある蓋を再度押すことでロックを解除でき、指1本で簡単に且つ安定して蓋を開閉でき、操作がきわめて容易である。
【0015】
請求項6に係る発明は、蓋を容器部の上面全域を覆う大きさとし、その蓋の裏面側にプッシュロック・オープン機構を配置しているので、蓋を閉じた状態では、蓋が容器部上面全体を覆ったような形状となり、きわめてすっきりとしたシンプルな外観を与えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の好適な実施の形態を説明する。図1(a)は、本発明の好適な実施の形態に係る付け替え容器収納用容器(以下単に容器という)の概略側面図、(b)はその容器を、蓋を開いた状態で示す概略側面図、図2(a)はその容器の概略断面図、(b)はその容器を図2(a)のA−A方向に見た概略断面図、図3(a)はその容器の概略平面図、(b)はその容器を、蓋を除去して示す概略平面図、図4はその容器の一部を分解して示す概略断面図、図5はその容器を分解して示す概略断面図、図6、図7、図8はそれぞれ容器を構成するキャップ本体、パッキン、蓋を示すものである。全体を参照符号1で示す容器は、容器部2と、その容器部2にヒンジ手段5を介して揺動可能に連結された蓋3を備えており、内部に付け替え容器4を収納している。付け替え容器4は、内部に食品、薬品、化粧品などの内容物を収容して販売されるもので、一定の形状を保持しうる剛性を備えている。ここでは、付け替え容器4として、同部4aとフランジ部4bを備えた紙或いはプラスチック製のカップ状のものが用いられている。
【0017】
容器部2は、上端に、付け替え容器4を挿入可能な大きさの開口7を備えたベースカップ6と、そのベースカップ6の上端に着脱可能で、内容物取り出し用の取出し口10を有するキャップ9を備えており、そのキャップ9は、キャップ本体12と、パッキン13を備えている。ベースカップ6は、PP、ABSなどの樹脂によってカップ状に作られたものであり、上端外周面にキャップ取付用のねじ6aを備え、底面には、付け替え容器4の底部を嵌合させる嵌合リブ6bを有している。この嵌合リブ6bは、ベースカップ6内に収納された付け替え容器4を拘束する拘束手段を構成している。
【0018】
キャップ本体12はPP、ABSなどの樹脂によって作られたもので、筒状部12aと、その筒状部12aの内周面に形成され、ベースカップ6の外周面のねじ6aにかみ合う内ねじ12bと、筒状部12aの上端領域に内側に突出するように形成された内フランジ12cと、キャップ本体12の上面で、外周近傍に形成されたヒンジ部12dと、ヒンジ部12dとは直径方向の反対側に形成された保持筒25等を備えている。ヒンジ部12dは、蓋3を揺動可能に連結するためのヒンジ手段を構成するもので、コイルばねを収容するための空間を備えた筒部12daと、その筒部12daの両側に突出するように形成されたピン12dbを有している。
【0019】
パッキン13は、形状保持性は有するが良好な密封性を発揮しうるよう適度な軟らかさを持った材料、例えば、シリコンゴム、エラストマーなどによって形成されたもので、取出し口10を形成する筒状部13aと、その下端近傍の外周に形成された下フランジ13bと、下フランジ13bとの間にキャップ本体12の内フランジ12cをはさんで固定できるように形成された上フランジ13cと、下フランジ13bの下面に形成された環状リブ13dと、筒状部先端に形成されたリング状シール部13e等を備えている。ここで、下フランジ13bは、パッキン13を図2に示すようにキャップ本体12に取り付けた状態で、そのキャップ本体12をベースカップ6に取り付けた際に下フランジ13bがベースカップ6の上端とキャップ本体12の内フランジ12cの間に位置して両者の間をシールすることができるサイズに作られており、ベースカップ6とキャップ本体12の間を密封するベースカップシール部分を構成する。また、筒状部13a及びその先端に形成されているリング状シール部13eは、蓋3を閉じた時にその蓋3の裏面のシール用リブ3aがリング状シール部13eに突き当たって両者の間をシールするサイズに作られており、蓋3とキャップ本体12の間を密封する蓋シール部分を構成する。このように、パッキン13によってキャップ本体12とベースカップ6の間、及びキャップ本体12と蓋3の間をシールする構成としたことで高気密性が得られる。また、単一構造のパッキン13を用いて2箇所のシールを行う構成としたことで、部品点数を削減し、コストダウンが図れる。
【0020】
パッキン13に形成されている環状リブ13dは、ベースカップ6内に収納された付け替え容器4の上端を嵌合させて動かないように拘束しうるサイズに作られており、ベースカップ6内に収納された付け替え容器4を拘束する拘束手段を構成する。更に、筒状部13aの下端は、ベースカップ6内に収納された付け替え容器4のフランジ上面にほぼ接するサイズに作られており、付け替え容器4を拘束する作用及び付け替え容器4との間をシールする作用も果たしている。
【0021】
蓋3は、PP、ABSなどの樹脂によって作られたもので、容器部2の上面全域を覆うように、容器部2の上端にあるキャップ9の外径とほぼ同一の外径に作られている。この構造を採用したことで、蓋3を閉じた状態では蓋3が容器部2の上面全域を覆い、容器1にすっきりとしたシンプルな外観を与えている。蓋3は、裏面に環状のシール用リブ3aを有している。また、蓋3は外周の一部にヒンジ用リブ3bを備え、そのヒンジ用リブ3bには、キャップ本体12のヒンジ部12dのピン12dbを挿入させるピン穴が形成されている。かくして、このピン穴にピン12dbを挿入することで、蓋3はキャップ本体12に対して揺動自在に連結されることとなる。また、キャップ本体12のヒンジ部12dには、図9に示すように、コイルばね15が取り付けられ、その一端はキャップ本体12に、他端は蓋3に押し付けられている。この構成により、蓋3はキャップ本体12に対して常に開方向に付勢されている。
【0022】
図2(a)において、蓋3と容器部2のキャップ本体12には、蓋3をキャップ9に揺動可能に連結するヒンジ手段5とは反対側で且つ蓋3の裏面側に、蓋3の先端領域を容器部2に押し付けるように押すことで蓋3の先端領域を容器部2にロックし、ロック状態にある蓋3の先端領域を再度押すことでロックを解除する構成のプッシュロック・オープン機構21が設けられている。このプッシュロック・オープン機構21は、容器部2のキャップ本体12に設けられた容器側ロック治具22と、蓋3に設けられ、蓋3を閉じた時に容器側ロック治具22に係止されて蓋3をロックする蓋側ロック治具23を備えている。
【0023】
図10(a)はそのプッシュロック・オープン機構21の容器側ロック治具22及び蓋側ロック治具23の概略側面図及び概略断面図、図10(b)は蓋側ロック治具の下面図、図10(c)は容器側ロック治具の上面図、図11はプッシュロック・オープン機構21の分解斜視図、図12、図13はプッシュロック・オープン機構21によるロック動作及びロック解除動作を説明するために容器側ロック治具の内周面を平面に展開して示す概略内面図である。容器側ロック治具22は、キャップ本体12と一体に形成された保持筒25と、その保持筒25に保持された下ラチェット部材27及び上ラチェット部材29を備えている。保持筒25は上端から軸線方向に延びる複数の溝26を有している。
【0024】
下ラチェット部材27は、通常、樹脂で作られており、保持筒25内に嵌合する円板部27aと、その上面に、円板部27aよりも小径に形成された筒部27bと、筒部27bの上端面に、蓋側ロック治具23の進入方向に向かい合うように形成された円環状ラチェット歯27cと、円板部27aの外周領域に形成された位置決め用突起27d等を備えている。
【0025】
上ラチェット部材29も樹脂で作られており、保持筒25内に嵌合可能で且つ下ラチェット部材27の筒部27bを挿入可能な筒部29aと、その内面に円周方向に一定の間隔をあけて、通路31を形成するように設けられた3個の部分筒部29bと、各部分筒部29bの下面に、下ラチェット部材27の円環状ラチェット歯27cに向かい合うように且つ位相をずらせて形成された部分円環状ラチェット歯29cと、この部分円環状ラチェット歯29cの背面側にすなわち部分筒部29bの上面に、円周方向に対して傾斜するように設けられた傾斜ガイド面29dと、筒部29aの下端に、下ラチェット部材27の突起27dに嵌合するように設けられた位置決め溝32と、筒部29aの外面に、保持筒25の溝26に嵌合するように形成された凸部29e等を備えている。この構成により、上ラチェット部材29の下端の位置決め溝32に下ラチェット部材27の突起27dを嵌合させ、その上ラチェット部材29と下ラチェット部材27を保持筒25内に装着し、溝26内に上ラチェット部材29の凸部29eを嵌合させることにより、上ラチェット部材29及び下ラチェット部材27は保持筒25に対して回転しないように保持され、且つ上ラチェット部材29と下ラチェット部材27とは上下方向及び回転方向に所定の位置に位置決めされることとなる。なお、向かい合って配置される円環状ラチェット歯27cと部分円環状ラチェット歯29cの位置関係の詳細は後述する。
【0026】
蓋側ロック機構23は、蓋3に形成された支持軸34とその支持軸34に回転自在に保持されたラチェット駒36を備えている。支持軸34は蓋3の裏面に、蓋3を閉じる時に容器側に設けている容器側ロック治具22に同心状に、すなわち保持筒25及びその中に保持された上ラチェット部材29、下ラチェット部材27に対して同心状に下降して保持筒25内に進入することができるように形成されている。また、その支持軸34の下端領域には、ラチェット駒36を回転自在に支持するための軸受部34aと、ラチェット駒36の装着を容易にするための切れ目37と、ラチェット駒36を保持するためのコーン部34bが形成されている。ラチェット駒36も樹脂で作られており、筒部36aと、その外周面に円周方向に一定間隔をあけて、軸線方向に平行に形成された3個のラチェット爪36bを備えている。このラチェット爪36bは、ラチェット駒36を上ラチェット部材29及び下ラチェット部材27に対して同心状に上下動させた時に、上ラチェット部材29の傾斜ガイド面29d、部分円環状ラチェット歯29c及び円環状ラチェット歯27cに接触させることができるよう、これらと同一半径位置に形成されている。また、図12、図13から良く分かるように、そのラチェット爪36bの幅は、上ラチェット部材29に形成されている通路31を通り抜けることができるように定められており、且つ、ラチェット爪36bの長さは、部分円環状ラチェット歯29cと円環状ラチェット歯27cの間で上下動できるように定められている。
【0027】
次に、上下に配置されている円環状ラチェット歯27cと部分円環状ラチェット歯29cを更に詳細に説明する。前記したように、円環状ラチェット歯27cと部分円環状ラチェット歯29cは互いに向かい合うように且つ位相をずらせて設けられている。下側の円環状ラチェット歯27cと上側の部分円環状ラチェット歯29cは、傾斜方向が互いに反対方向となっている。更に、下側の円環状ラチェット歯27cは、図12(a)に示すように、部分環状ラチェット歯29cの間に形成されている通路31を通り抜けて下降してきたラチェット爪36bが、円環状ラチェット歯27cの一つの傾斜面の上端領域に突き当たり、その傾斜面によって円周方向に案内されるように配置されており、上側の部分円環状ラチェット歯29cは、図12(b)に示すように、下側のラチェット歯27cによって回転方向の移動を阻止されているラチェット爪36bがその位置で上昇した時に、下向きのラチェット歯29cの一つの傾斜面の下端領域に突き当たり、その傾斜面によって円周方向に案内されるように配置されている。更に、各部分円環状ラチェット歯29cは、傾斜面で円周方向に案内したラチェット爪36bを1回拘束することができるよう、2山の歯を備えている。
【0028】
以上の構成になるプッシュロック・オープン機構21によるロック及びロック解除動作は次のように行われる。蓋3を閉じる際には単に蓋3を押せばよい。この動作により、図10に示す蓋側ロック治具23が容器側ロック治具22に向かって移動し、ラチェット駒36が上ラチェット部材29内に同心状に入って行く。そして、図12(a)に示すように、ラチェット駒36のラチェット爪36bが下降して傾斜ガイド面29dに突き当たると、その傾斜ガイド面29dで案内され、ラチェット駒36が回転しながら下降し、ラチェット爪36bが通路31に達すると、その通路31を通って下降する。そして、通路31の下に位置するラチェット歯27cに突き当たり、そのラチェット歯27cで案内されて、ラチェット駒36が回転し、図12(b)に示す位置で停止する。その後、蓋3から手を放すと、蓋3がコイルばね15(図9参照)のばね力によって開こうとし、ラチェット爪36bが上昇して、上側のラチェット歯29cに突き当たり、そのラチェット歯29cの傾斜面で案内されることで、ラチェット駒36が回転し、図12(c)に示す位置で停止する。これにより、ラチェット爪36bがラチェット歯29cで拘束され、プッシュロック・オープン機構21がロック状態となる。すなわち、蓋3が容器部2に対して閉じた状態に保持される。
【0029】
次に、閉じた状態の蓋3を開くには、単に蓋3を押せばよい。この動作により、図13(a)に示すように、ラチェット爪36bが下降し、その下に位置するラチェット歯27cに突き当たり、そのラチェット歯27cで案内されて、ラチェット駒36が回転し、図13(b)に示す位置で停止する。その後、蓋3から手を放すと、蓋3はコイルばね15(図9参照)のばね力によって開こうとし、ラチェット爪36bが上昇して、上側のラチェット歯29cに突き当たり、そのラチェット歯29cの傾斜面で案内されることで、ラチェット駒36が回転し、図13(c)に示すように、ラチェット爪36bが通路31に入り、上昇可能となる。かくしてロックが解除され、蓋3がばね力によって図1(b)に示すような全開位置に開く。このように、単に蓋3を押すことで蓋3を閉位置にロックし、再度蓋3を押すことでロックを解除して開くことができ、きわめた簡単に蓋3の開閉を行うことができる。なお、図12、図13では、ラチェット爪36bを1個図示しているのみであるが、実際にはラチェット駒の外周面に設けている3個のラチェット爪36bが同時に上記した動作を行っており、ラチェット駒36は安定して回転したり、拘束されたりする。かくして、ロック動作及びロック解除動作をきわめて安定して行うことができる。
【0030】
上記構成の容器1は、蓋3を閉じた状態では、図3(a)に示すように蓋3が全体を覆った形状となり、きわめてすっきりとしたシンプルな外観を与えることができる。容器1内には、食品、薬品などの内容物を収容した付け替え容器4が収納されているが、その付け替え容器4は、ベースカップ6の環状リブ6bやパッキン13の環状リブ13d等によって拘束されているため、容器1内でがたつくことはない。また、パッキン13によってベースカップ6とキャップ本体12の間及びキャップ本体12と蓋3の間を密封しているので、気密性に優れており、内容物の保存状態がよい。
【0031】
内容物の取り出しに当たっては、単に蓋3の先端部分を押すことで、プッシュロック・オープン機構21を解除し、蓋3を、図1(b)に示すように大きく開くことができ、キャップ9に形成している取出し口10(図2参照)から内容物を取り出すことができる。内容物を取り出した後は、単に蓋3の先端を押すことでプッシュロック・オープン機構21をロックし、蓋3を閉じることができる。このように、この容器1では、蓋3を単に指1本で押すことで、簡単に閉じたり、開いたりすることができ、きわめて取り扱い易いという利点を有している。
【0032】
内部に収納している付け替え容器4内の内容物を消費した後は、図4に示すように、キャップ9をベースカップ6から取り外す。これにより、ベースカップ6の上端が大きく開くので、空になった付け替え容器4を取り出し、内容物を収容している新たな付け替え容器4を、その蓋を開封してベースカップ6内にセットし、キャップ9をベースカップ6上端に取り付ける。このようにして、容器1内に新たな内容物を補充することができる。このように、容器1は、付け替え容器4を入れ替えることで、繰り返し再使用することができ、経済的であると共に廃棄物が減るので環境上も好ましいものである。
【0033】
なお、上記実施の形態では、プッシュロック・オープン機構21として、図10〜図13に示す構造のものを用いているが、プッシュロック・オープン機構はこれに限らず、変更可能である。以下、プッシュロック・オープン機構の変形例をいくつか説明する。図14(a)は、プッシュロック・オープン機構の変形例を備えた容器1の、プッシュロック・オープン機構21Aを設けた領域を示す概略断面図、(b)は図14(a)のD−D矢視図、図15(a)はそのプッシュロック・オープン機構に用いる回転駒の概略側面図、(b)は図15(a)のE−E矢視図、図16(a)〜(g)はそのプッシュロック・オープン機構の動作を説明する、図14(a)のD−D矢視図である。この実施の形態におけるプッシュロック・オープン機構21Aも、容器部2のキャップ本体12に設けられた容器側ロック治具22Aと、蓋3に設けられ、蓋3を閉じた時に容器側ロック治具22Aに係止されて蓋3をロックする蓋側ロック治具23Aを備えている。容器側ロック治具22Aは、キャップ本体12に設けられた支持板部41と、その支持板部41に回転可能に保持された回転駒42を備えており、その回転駒42は回転軸部42aとそれに直角な平板部42bを備えている。この平板部42bは、その両端に回転中心Oから等距離となる位置に略V字状の溝42cを備えている。一方、蓋側ロック治具23Aは、図14(b)に示すように、蓋3に連結された門型部分44を備えており、その門型部分44は下端側を開放すると共に、下端の片側に回転駒42の溝42cに引っかけることの可能なロック辺44aを備えている。また、門型部分44の上辺の下面側には突起44bが形成されている。この門型部分44の各部の形状、サイズは図16に示すロック動作及びロック解除動作を行うことができるように定められている。
【0034】
次に、上記構成のプッシュロック・オープン機構21Aによるロック動作及びロック解除動作を説明する。蓋3を閉じるために蓋3を押し下げた時には、図16(a)に示すように、回転駒42は、平板部42bが垂直となって一方の溝42cが上向きとなる位置に停止しており、この状態で門型部分44が下降してくる。門型部分44の下端のロック辺44aは、垂直状態の平板部42bの通過を許容するサイズに作られているため、図16(b)に示すように、平板部42bが下降中の門型部分44の内側に入り、突起44bが平板部42bの溝42cの片側に接触してこれを押し下げることで平板部42bを回転させる。そして、門型部分44が図16(c)に示す位置まで下降した時点で、平板部42bがそれ以上回転できなくなり、門型部分44もそれ以上に押し下げることができなくなる。この位置に達すると、蓋3を押し下げていた指を放す。蓋3はコイルばねのばね力によって開く方向に揺動し、それにつれて門型部分44が上昇し、図16(d)に示すように、ロック辺44aの先端が平板部42bの下側の溝42cに引っかかる。平板部42bの回転中心Oは、一定位置に拘束されているため、ロック辺44aの先端が平板部42bの下側の溝42cに引っかかった状態では、ロック辺44aを上に引き上げようとしても平板部42bはそれ以上回転できず、従って、門型部分44は図16(d)に示す位置に拘束される。かくして、プッシュロック・オープン機構21Aがロック状態となり、蓋3は閉じた状態に保持される。
【0035】
次に、ロックを解除するには、再び蓋3を押し下げる。これにより、図16(e)に示すように、門型部分44が下降して、ロック辺44aが平板部42bの溝42cから離れ、突起44bが平板部42bの側面に接触して、これを回転させる。その後、蓋3から手を放すと、門型部分44が上昇し、図16(f)に示すようにロック辺44aが平板部42bの側面に接触してこれを回転させ、図16(g)に示すように、門型部分44は平板部42bを垂直状態まで回転させ、ロック辺44aが平板部42bの横を通り抜けて上昇する。かくして、ロックが解除される。このように、このプッシュロック・オープン機構21Aにおいても、蓋3を単に押し下げることでロックすることができ、再度蓋3を押し下げることでロックを解除できる。
【0036】
図17(a)は、プッシュロック・オープン機構の他の変形例を備えた容器1の、プッシュロック・オープン機構21Bを設けた領域を示す概略断面図、(b)はプッシュロック・オープン機構21Bの概略断面図、図18(a)はそのプッシュロック・オープン機構に用いる溝カム板の概略正面図、(b)、(c)、(d)はそれぞれ、図18(a)のF−F矢視概略断面図、G−G矢視概略断面図、H−H矢視概略断面図、図19(a)、(b)はそれぞれ、プッシュロック・オープン機構21Bに用いるカム部材の概略正面図及び概略側面図、図20(a)〜(d)はそのプッシュロック・オープン機構のロック動作を説明する概略正面図、図21(a)〜(d)はそのプッシュロック・オープン機構のロック解除動作を説明する概略正面図である。この実施の形態におけるプッシュロック・オープン機構21Bも、容器部2のキャップ本体12に設けられた容器側ロック治具22Bと、蓋3に設けられ、蓋3を閉じた時に容器側ロック治具22Bに係止されて蓋3をロックする蓋側ロック治具23Bを備えている。
【0037】
容器側ロック治具22Bは、キャップ本体12に直立するように設けられたカム部材51を備えている。このカム部材51は、その根元の部分にヒンジ部51aを形成し、そのヒンジ部51aを中心として揺動可能であると共に先端に、揺動面に直角方向に延びるピン51bを備えている。一方、蓋側ロック治具23Bは、蓋3に連結された溝カム板53を備えている。溝カム板53の正面にはピン51bを案内するためのガイド部53a、第一カム溝53b、第二カム溝53c、第三カム溝53dが形成されている。前記したカム部材51は、ピン51bが溝カム板53に向かい合い且つピン51bの先端がカム溝底面やガイド部底面に押し付けられるように配置されている。ここで、図18において、溝カム板53に形成しているガイド部53aは、下端から上に行くに従い幅が狭くなると共に深さが徐々に浅くなっており、ピン51bを第一カム溝53bに案内するように形成されている。第一カム溝53bは、それに接する位置のガイド部53aよりも深く形成されており、ガイド部53aから第一カム溝35bに入ったピン51bが元のガイド部53aに戻らないようにしている。また、その第一カム溝53bは、ガイド部53aからのピンを受け取る位置から図18(a)において斜め下方に溝カム板53の幅方向のほぼ中央にまで延び、その位置にある第二カム溝53cにピン51bを案内するように形成されている。第二カム溝53cは、第一カム溝53bよりも深く形成されており、第一カム溝53bから第二カム溝53cに入ったピン51bが元の第一カム溝53bに戻らないようにしている。また、その第二カム溝53cは、第一カム溝53bからのピンを受け取る位置から斜め上方に延び、その位置にある第三カム溝53dにピン51bを案内するように形成されている。第三カム溝53dは、第二カム溝53cに接する位置では第二カム溝53cよりも深く形成されており、第二カム溝53cから第三カム溝53dに入ったピン51bが元の第二カム溝53cに戻らないようにしている。また、その第三カム溝53dは、第二カム溝53cからのピンを受け取る位置から斜め下方に延び、次いでピン51bをガイド部53aに導くように形成されている。第三カム溝53dのガイド部53aに接する部分の深さはガイド部53aよりも浅くなっており、ガイド部53aで案内されているピンが第三カム溝53dに入らないようにしている。
【0038】
次に、上記構成のプッシュロック・オープン機構21Aによるロック動作及びロック解除動作を説明する。蓋3を閉じるために蓋3を押し下げた時には、図20(a)、(b)に示すように、溝カム板53が下降する。これにより、下方で待機しているカム部材51のピン51bがガイド部53aで案内され、図20(c)に示すように第一カム溝53bに入る。ピン51bが第一カム溝53bに入ると、溝カム板53はそれ以上に押し下げることができなくなる。そこで、蓋3を押していた指を放す。すると、蓋3はコイルばねのばね力によって開く方向に揺動しようとし、溝カム板53が上昇する。この上昇に伴って、ピン51bは第一カム溝53bで案内され、図20(d)に示すように、第二カム溝53cの最下端位置に入る。この状態となると、溝カム板53はピン51bで上昇を拘束された状態となる。かくして、プッシュロック・オープン機構21Bがロック状態となり、蓋3は閉じた状態に保持される。
【0039】
次に、ロックを解除するには、再び蓋3を押し下げる。これにより、図21(a)に示すように、溝カム板53が下降し、第二カム溝53c内にあったピン51bは第二カム溝53cで案内されて、図21(b)に示すように、第三カム溝53dの最上端位置に入る。その後、蓋3から手を放すと、蓋3は開方向に移動し、それにつれて溝カム板53も上昇し、図21(c)、(d)に示すように、ピン51bは第三カム溝53dを通って溝カム板53の外に出る。かくして、ロックが解除される。このように、このプッシュロック・オープン機構21Bにおいても、蓋3を単に押し下げることでロックすることができ、再度蓋3を押し下げることでロックを解除できる。
【0040】
以上に、本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載範囲内で適宜変更可能である。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明の付け替え容器収納用容器は、任意の内容物を収容した付け替え容器の収納に利用可能であり、特に、実施の形態で示した容器は高気密性を有することから、気密性を求められる製品、例えば、糖衣ガム、粒チョコなどの菓子、ココア、コーヒー、クリープ、昆布茶、調味料・香辛料、ふりかけなどの食品、メイク落としシート、ひんやりシート、ハンドクリームなどのファインケア製品、サプリメント、特定保険用食品、錠剤などの医薬品などを収納した付け替え容器の収納に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】(a)は本発明の実施の形態に係る容器の概略側面図、(b)はその容器を、蓋を開いた状態で示す概略側面図
【図2】(a)は図1に示す容器の概略断面図、(b)はその容器を図2(a)のA−A方向に見た概略断面図
【図3】(a)は図1に示す容器の概略平面図、(b)はその容器を、蓋を除去して示す概略平面図
【図4】図1に示す容器の一部を分解して示す概略断面図
【図5】図1に示す容器を分解して示す概略断面図
【図6】(a)はキャップ本体の概略平面図、(b)はキャップ本体の概略側面図、(c)はキャップ本体をヒンジ部側から見た概略側面図、(d)は(a)のB−B矢視概略断面図
【図7】(a)はパッキンの概略平面図、(b)はパッキンの概略側面図、(c)は(a)のC−C矢視概略断面図
【図8】(a)は蓋の概略底面図、(b)は蓋の概略側面図
【図9】蓋をキャップ本体に連結しているヒンジ部分を示す概略断面図
【図10】(a)はプッシュロック・オープン機構を構成する容器側ロック治具の概略断面図及び蓋側ロック治具の概略側面図、(b)は蓋側ロック治具の概略下面図、(c)は容器側ロック治具の概略上面図
【図11】プッシュロック・オープン機構の概略分解斜視図
【図12】(a)、(b)、(c)はプッシュロック・オープン機構によるロック動作を説明する、容器側ロック治具の内面展開図
【図13】(a)、(b)、(c)はプッシュロック・オープン機構によるロック解除動作を説明する、容器側ロック治具の内面展開図
【図14】(a)は、プッシュロック・オープン機構の変形例を備えた容器の、プッシュロック・オープン機構を設けた領域を示す概略断面図、(b)は(a)のD−D矢視図
【図15】(a)は図14に示すプッシュロック・オープン機構に用いる回転駒の概略側面図、(b)は(a)のE−E矢視図
【図16】(a)〜(g)は図14に示すプッシュロック・オープン機構の動作を説明する、図14(a)のD−D矢視図
【図17】(a)は、プッシュロック・オープン機構の他の変形例を備えた容器の、プッシュロック・オープン機構を設けた領域を示す概略断面図、(b)はプッシュロック・オープン機構の概略断面図
【図18】(a)は図17に示すプッシュロック・オープン機構に用いる溝カム板の概略正面図、(b)、(c)、(d)はそれぞれ、(a)のF−F矢視概略断面図、G−G矢視概略断面図、H−H矢視概略断面図
【図19】(a)、(b)はそれぞれ、図17に示すプッシュロック・オープン機構に用いるカム部材の概略正面図及び概略側面図
【図20】(a)〜(d)は図17に示すプッシュロック・オープン機構のロック動作を説明する概略正面図
【図21】(a)〜(d)は図17に示すプッシュロック・オープン機構のロック解除動作を説明する概略正面図
【符号の説明】
【0043】
1 付け替え容器収納用容器
2 容器部
3 蓋
4 付け替え容器
5 ヒンジ手段
6 ベースカップ
6b 環状リブ
7 開口
9 キャップ
10 取出し口
12 キャップ本体
12d ヒンジ部
13 パッキン
13d 環状リブ
15 コイルばね
21 プッシュロック・オープン機構
22 容器側ロック治具
23 蓋側ロック治具
25 保持筒
26 溝
27 下ラチェット部材
27c 円環状ラチェット歯
29 上ラチェット部材
29b 部分筒部
29c 部分円環状ラチェット歯
29d 傾斜ガイド面
31 通路
34 支持軸
36 ラチェット駒
36b ラチェット爪
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物取り出し用の取出し口を備えた容器部と、該容器部の前記取出し口を閉じるように設けられた蓋を備え、前記容器部が、上端に、付け替え容器を挿入可能な大きさの開口を備えたベースカップと、該ベースカップの上端に着脱可能で、前記取出し口を備えたキャップを備えており、前記ベースカップとキャップの少なくとも一方に、前記ベースカップ内に収納された付け替え容器を拘束する拘束手段が設けられていることを特徴とする付け替え容器収納用容器。
【請求項2】
前記キャップが、前記ベースカップにねじ係合して取り付け可能なキャップ本体と、該キャップ本体に取り付けられた一体構造のパッキンを備えており、該パッキンが前記キャップ本体を前記ベースカップに取り付けた時に前記ベースカップとキャップ本体の間を密封するベースカップシール部分と、前記蓋を閉じた時に前記蓋とキャップ本体間を密封する蓋シール部分を有していることを特徴とする請求項1記載の付け替え容器収納用容器。
【請求項3】
前記拘束手段が、前記ベースカップの底面に形成され、付け替え容器の底部を嵌合させる嵌合リブを有していることを特徴とする請求項1又は2記載の付け替え容器収納用容器。
【請求項4】
前記拘束手段が、前記キャップに形成され、前記ベースカップ内に収納された付け替え容器の上端を嵌合させる環状リブを備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の付け替え容器収納用容器。
【請求項5】
前記蓋が前記容器部にヒンジ手段を介して揺動自在に連結されると共にばね手段によって開方向に付勢されており、前記蓋と容器部には、前記蓋の先端領域を前記容器部に押し付けるように押すことで前記蓋の先端領域を前記容器部にロックし、ロック状態にある前記蓋の先端領域を再度押すことでロックを解除する構成のプッシュロック・オープン機構が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の付け替え容器収納用容器。
【請求項6】
前記蓋が前記容器部の上面全域を覆う大きさを有しており、前記プッシュロック・オープン機構が前記蓋の裏面に配置されていることを特徴とする請求項5記載の付け替え容器収納用容器。
【請求項1】
内容物取り出し用の取出し口を備えた容器部と、該容器部の前記取出し口を閉じるように設けられた蓋を備え、前記容器部が、上端に、付け替え容器を挿入可能な大きさの開口を備えたベースカップと、該ベースカップの上端に着脱可能で、前記取出し口を備えたキャップを備えており、前記ベースカップとキャップの少なくとも一方に、前記ベースカップ内に収納された付け替え容器を拘束する拘束手段が設けられていることを特徴とする付け替え容器収納用容器。
【請求項2】
前記キャップが、前記ベースカップにねじ係合して取り付け可能なキャップ本体と、該キャップ本体に取り付けられた一体構造のパッキンを備えており、該パッキンが前記キャップ本体を前記ベースカップに取り付けた時に前記ベースカップとキャップ本体の間を密封するベースカップシール部分と、前記蓋を閉じた時に前記蓋とキャップ本体間を密封する蓋シール部分を有していることを特徴とする請求項1記載の付け替え容器収納用容器。
【請求項3】
前記拘束手段が、前記ベースカップの底面に形成され、付け替え容器の底部を嵌合させる嵌合リブを有していることを特徴とする請求項1又は2記載の付け替え容器収納用容器。
【請求項4】
前記拘束手段が、前記キャップに形成され、前記ベースカップ内に収納された付け替え容器の上端を嵌合させる環状リブを備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の付け替え容器収納用容器。
【請求項5】
前記蓋が前記容器部にヒンジ手段を介して揺動自在に連結されると共にばね手段によって開方向に付勢されており、前記蓋と容器部には、前記蓋の先端領域を前記容器部に押し付けるように押すことで前記蓋の先端領域を前記容器部にロックし、ロック状態にある前記蓋の先端領域を再度押すことでロックを解除する構成のプッシュロック・オープン機構が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の付け替え容器収納用容器。
【請求項6】
前記蓋が前記容器部の上面全域を覆う大きさを有しており、前記プッシュロック・オープン機構が前記蓋の裏面に配置されていることを特徴とする請求項5記載の付け替え容器収納用容器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2007−261671(P2007−261671A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−92449(P2006−92449)
【出願日】平成18年3月29日(2006.3.29)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月29日(2006.3.29)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
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