説明

代わりのネットワーク接続を与えるナビゲーション装置及び方法

ナビゲーションのための方法及び装置が開示される。少なくとも1つの実施形態において方法は、モデム接続を介して、ナビゲーション装置をサーバに接続する工程と、サーバから情報を受信する工程と、モデム接続を切断する基準が満たされるかどうかを判断する工程と、モデム接続を切断する基準が満たされると判断すると、代わりの接続を介してナビゲーション装置をサーバに接続する工程とを含む。少なくとも1つの実施形態においてナビゲーション装置は、ナビゲーション装置をサーバに接続するためのモデムと、サーバから情報を受信するための受信機と、モデムを介した接続を切断する基準が満たされるかどうかを判断するためのプロセッサと、ナビゲーション装置を前記サーバに接続するための代わりの接続装置であって、モデム接続を切断する基準が満たされるとプロセッサが判断すると用いられる代わりの接続装置(例えば組にされた移動電話接続のためのBluetooth装置)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、概してナビゲーション方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ナビゲーション装置は伝統的には乗物の中で、又は徒歩時であってさえよいが、2地点間をナビゲーションするために用いられてきた。このような装置は乗物の中で用いられる時、例えば主に高速道路を使う経路に基づく、速い経路を計画することを最初に試みることが多い。このような経路は、経路に沿った移動の間の乗物の速度を最大化するように計画される。
【0003】
しかしながらこのような移動の間、乗物は交通遅滞に遭遇することがよくあるだろう。すると、主に高速道路を含む経路に沿った移動さえも遅くしてしまう。従って、ナビゲーション装置はより洗練されたものとなり、交通遅滞を回避するナビゲーション経路を計画するために情報を受信し情報を用いることが可能となってきた。例えば交通カメラの位置を提供する、交通遅滞情報以外の他の追加の最新情報を提供する等の他のサービスもまたナビゲーション装置に利用可能となってきた。このような交通情報及び他の情報は、ナビゲーション装置と組み合わせられた移動電話を介したBluetooth又は他のデータ接続を介して提供されることができる。しかしながら移動電話接続のみを用いることによって、ナビゲーション装置のユーザは移動ネットワークのローミング及び他の課金を受けていた。
【発明の概要】
【0004】
発明者は、モデム接続がナビゲーション装置内から用いられるならば、交通状況を計算するための、乗物の速度、乗物の速度低下他のデータに関するより正確なデータが受信されることができ、そうして現在の交通状況に関するより正確な情報がナビゲーション装置に対して与えられうることを見出した。さらに、交通及び他のサービスに関して、もしナビゲーション装置が主に内部モデム及び(例えば、ナビゲーション装置提供者/製造者と電話サービスプロバイダとによって交渉された価格で)予め取り決められたSIMカードに主に頼ることで、ナビゲーション装置と組にされた移動電話を用いる時に以前には移動電話プロバイダによって取られる可能性があった追加のローミング及び他の課金が避けられうることを、発明者は見出した。最後に、可能な時にはモデム接続を維持することが好ましいであろうこと、例えばネットワークエリア変更のためにモデム接続が失われる時には、組にされた移動電話接続のような代わりの接続に切り替える能力を有するナビゲーションを提供することが有益であるだろうことをまた、発明者は見出した。
【0005】
本願の少なくとも1つの実施形態において、方法はモデム接続を介して、ナビゲーション装置をサーバに接続する工程と、前記サーバから情報を受信する工程と、前記モデム接続を切断する基準が満たされるかどうかを判断する工程と、前記モデム接続を切断するための前記基準が満たされると判断すると、代わりの接続を介して前記ナビゲーション装置を前記サーバに接続する工程と、を含む。
【0006】
本願の少なくとも1つの実施形態において、ナビゲーション装置は前記ナビゲーション装置をサーバに接続するためのモデムと、前記サーバから情報を受信するための受信機と、前記モデムを介した前記接続を切断する基準が満たされるかどうかを判断するためのプロセッサと、前記ナビゲーション装置を前記サーバに接続するための代わりの接続装置であって、前記モデムの前記接続を切断するための前記基準が満たされると前記プロセッサが判断すると用いられる代わりの接続装置(例えば組にされた移動電話接続のためのBluetooth装置)とを備える。
【0007】
本発明の少なくとも1つの実施形態において、ナビゲーション装置は、モデム接続を介してナビゲーション装置をサーバに接続するための手段と、サーバから情報を受信するための手段と、モデム接続を切断する基準が満たされるかどうかを判断するための手段と、前記モデム接続を切断するための前記基準が満たされると判断すると、代わりの接続装置を介して前記ナビゲーション装置を前記サーバに接続するための手段とを備える。
【0008】
例としての実施形態を用いて、以下で本願がより詳細に説明される。実施形態は、図面の助けによって説明される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】全地球測位システム(GPS)の一例を示す図である。
【図2】本願の実施形態のナビゲーション装置の電子構成要素の一例を示すブロック図である。
【図3】本願の一実施形態のサーバ、ナビゲーションデバイス、及びそれらの間の接続の一例を示すブロック図である。
【図4A】、
【図4B】ナビゲーションデバイス200の一実施形態の実際の実施例の、斜視図である。
【図5】ナビゲーション装置のモデム及びSIMカードを図示する例としての実施形態である。
【図6】本願の実施形態を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書で用いられる用語は、特定の形態を説明することのみを目的としており、本発明を制限することは意図していない。本明細書で用いられる時、単数形”a”、”an”、及び”the”は、その文脈が他に明確に示されていない限り、複数形も含むことが意図されている。さらに、「含む(includes及び/又はincluding)」という用語は、本明細書で用いられる時には、述べられた特徴、整数、工程、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を特定するために使われるが、他の1以上の特徴、整数、工程、動作、要素、及び/又は構成要素、又は以上からなる群の存在又は追加を排除しないことが理解されるだろう。
【0011】
図面に示される例としての実施形態を説明する際に、明確にする目的のために特定の用語が用いられる。しかしながら、本発明の明細書の開示が選択された特定の用語に限定されることは意図されていない。また、それぞれの特定の要素が、同様の方法で動作する全ての技術的均等物を含むことが理解されるだろう。
【0012】
類似の参照番号がいくつかの図を通して同一の又は対応する部分を示す図面を参照して、以下で本願の例としての実施形態が説明される。類似の番号は、全体を通して類似の要素を示す。本明細書で用いられる時、「及び/又は(and/or)」との用語は、1以上の関連して列挙されたアイテムの任意の及び全ての組み合わせを含む。
【0013】
図1は、本願の実施形態のナビゲーション装置を含むナビゲーション装置により使用可能な全地球測位システム(GPS)の一例を示す図である。そのようなシステムは周知であり、種々の目的に使用される。一般に、GPSは、連続的な位置、速度、時間及びいくつかの例においては方向情報を無数のユーザに対して判定できる衛星無線ナビゲーションシステムである。
【0014】
以前はNAVSTARとして周知であったが、GPSは極めて正確な軌道で地球と共に動作する複数の衛星を使用する。これらの正確な軌道に基づいて、GPS衛星は、それらの場所を任意の数の受信装置に中継できる。GPSデータを受信する能力を特別に備える装置がGPS衛星信号に対する無線周波数の走査を開始する場合、GPSシステムは実現される。GPS衛星から無線信号を受信すると、装置は、複数の異なる従来の方法のうちの1つを用いて、その衛星の正確な場所を判定する。殆どの例において、装置は、少なくとも3つの異なる衛星信号を取得するまで信号の走査を継続する(尚、位置は、通常は2つの信号のみでは判定されないが、他の三角測量技術を使用して2つの信号から判定することもできる)。幾何学的三角測量を実現する場合、受信機は、3つの既知の位置を利用して、衛星に対する自身の2次元位置を判定する。これは、周知の方法で行われる。更に、第4の衛星信号を取得することにより、受信装置は、同一の幾何学計算によって周知の方法でその3次元位置を計算できる。位置及び速度データは、無数のユーザにより連続的にリアルタイムで更新可能である。
【0015】
図1に示すように、GPSシステム全体を参照番号100で示す。複数の衛星120は、地球124の周囲の軌道上にある。各衛星120の軌道は、他の衛星120の軌道と必ずしも同期せず、実際には非同期であることが多い。本願の一実施形態のナビゲーション装置において利用可能なGPS受信機140は、種々の衛星120からスペクトル拡散GPS衛星信号160を受信するように示される。
【0016】
各衛星120から連続的に送信されるスペクトル拡散信号160は、極めて正確な原子時計を用いて達成される非常に正確な周波数標準を利用する。各衛星120は、そのデータ信号送信160の一部として、その特定の衛星120を示すデータストリームを送信する。一般に、GPS受信機140が三角測量によりその2次元位置を計算するために、GPS受信機140は少なくとも3つの衛星120からスペクトル拡散GPS衛星信号160を取得するが当業者には理解される。更なる信号を取得すると、全部で4つの衛星120から信号160を取得する結果となり、これによってGPS受信機140は、その3次元位置を周知の方法で計算できる。
【0017】
図2は、本願の一実施形態のナビゲーション装置200の電子構成要素の一例を、ブロック構成要素の形式で示すブロック図である。尚、ナビゲーション装置200のブロック図は、ナビゲーション装置の全ての構成要素を含むものではなく、構成要素の多くの例を表すにすぎない。
【0018】
ナビゲーション装置200は、筐体(不図示)内に位置付けられる。筐体は、入力装置220及び表示画面240に接続されるプロセッサ210を含む。入力装置220は、キーボード装置、音声入力装置、タッチパネル及び/又は情報を入力するために利用される他の任意の周知の入力装置を含むことができ、表示装置240は、例えばLCDディスプレイ等の任意の種類の表示画面を含むことができる。本願の少なくとも1つの実施形態において、入力装置220及び表示装置240は、タッチパッド又はタッチスクリーン入力を含む一体型入力表示装置に一体化され、その場合、ユーザは、複数の表示選択肢のうちの1つを選択するか又は複数の仮想ボタンのうちの1つを操作するために、表示装置240の一部分に接触するだけでよい。
【0019】
更に、他の種類の出力装置260は可聴出力装置を含むことができるが、これに限定されない。出力装置260がナビゲーション装置200のユーザに対して可聴情報を生成できるため、同様に、入力装置240は入力音声コマンドを受信するマイク及びソフトウェアを更に含むことができると理解される。
【0020】
ナビゲーション装置200において、プロセッサ210は、接続を介して入力装置240に動作可能に接続され且つ入力装置240から入力情報を受信するように設定される。また、プロセッサ210は、情報を出力するために、表示装置240及び出力装置260のうちの少なくとも一方に接続を介して動作可能に接続される。更に、プロセッサ210は、接続を介してメモリ230に動作可能に接続され、接続を介して入出力(I/O)ポート270との間で情報を送受信するように更に構成される。この場合、I/Oポート270は、ナビゲーション装置200の外部のI/O装置280に接続可能である。外部I/O装置270は、例えばイヤホン等の外部聴音装置を含んでもよいが、これに限定されない。更に、I/O装置280への接続は、例えばハンズフリー動作及び/又は音声起動動作のため、イヤホン又はヘッドフォンへの接続のため、並びに/あるいは例えば移動電話への接続のためのカーステレオユニット等の他の任意の外部装置への有線接続又は無線接続であることもできる。この場合、移動電話接続は、ナビゲーション装置200とインターネット又は例えば他の任意のネットワークとの間のデータ接続を確立するため及び/又はインターネット又は例えば他の任意のネットワークを介するサーバへの接続を確立するために使用されてもよい。
【0021】
少なくとも1つの実施形態においてナビゲーション装置200は、プロセッサ210及びメモリ230に接続された、後に説明されるようなデータ接続を確立するための内部モデム290を含む。モデム290はさらに、サーバ302へ情報を送信し、サーバ302から情報を受信するための送受信機300に接続されていてもよい。送受信機300はプロセッサ210にさらに接続される。
【0022】
ナビゲーション装置200は、少なくとも1つの実施形態において、デジタル接続(例えば、周知のBluetooth技術を介するデジタル接続)を確立する、非図示の外部の移動装置(移動電話、PDA及び/又は移動電話技術を用いる任意の装置等)を介して、サーバ302との「モバイル」ネットワーク接続を確立してもよい。そうして、そのネットワークサービス・プロバイダを介して、移動装置は、サーバ302とのネットワーク接続を(例えば、インターネットを介して)確立できる。そのため、「モバイル」ネットワーク接続は、情報に対する「リアルタイム」又は少なくとも非常に「最新」のゲートウェイを提供するために、ナビゲーション装置200(単体で及び/又は車載走行時に移動可能であり且つ多くの場合移動している)とサーバ302との間に確立されてもよい。
【0023】
例えばインターネットを使用して、移動装置(サービスプロバイダを介する)とサーバ302等の別の装置との間にネットワーク接続を確立することは、周知の方法で行われる。これは、例えばTCP/IP階層プロトコルの使用を含む。移動装置は、CDMA、GSM、WAN等の任意の数の通信規格を利用できる。そのため、例えば移動電話又はナビゲーション装置200内の移動電話技術を介するデータ接続を介して達成されるインターネット接続が利用されてもよい。この接続の場合、サーバ302とナビゲーション装置200との間のインターネット接続が確立される。これは、例えば、移動電話又は他の移動装置及びGPRS(汎用パケット無線サービス)接続(GPRS接続は、通信会社により提供される移動装置用高速データ接続であり、GPRSはインターネットへの接続方法である)を介して行われる。
【0024】
ナビゲーション装置200はさらに、移動装置とのデータ接続を、結果的にはインターネット及びサーバ302との接続を、例えば既存のBluetooth技術を用いて既知の方法で完成させてもよい。この時データプロトコルは、例えばGSM規格についてのデータプロトコル規格であるGSRMのような、どんな数の規格を用いることもできる。
【0025】
GRPS電話設定の場合、移動電話の機種、製造業者等の常に変化する範囲と共に正しく動作するために、Bluetooth対応の装置が使用されてもよく、機種/製造業者専用設定は、例えばナビゲーション装置200に格納されてもよい。以前の又は後に続くどんな実施形態において議論される方法によっても、この情報のために格納されたデータは更新されうる。
【0026】
ナビゲーション装置200は、ナビゲーション装置200自体の内部にそれ自体の移動電話技術を含んでもよい(例えばアンテナを含み、その場合、ナビゲーション装置200の内部アンテナが更に代わりに使用可能である)。ナビゲーション装置200内の移動電話技術は、上述のような内部構成要素を含むことができ且つ/又は例えば必要な移動電話技術及び/又はアンテナを備える挿入可能なSIM(加入者識別モジュール)カードを含むことができる。そのため、ナビゲーション装置200内の移動電話技術はモデム290と協調して、任意の移動装置の方法と同様の方法で、例えばインターネットを介して、ナビゲーション装置200とサーバ302との間にネットワーク接続を同様に確立できる。このようなモデム290はナビゲーション装置200の内部にあることもできるし、外部、例えばアダプタ内にあることもできる。2007年10月10日に出願された、名称「向上したたばこ着火アダプタ」である米国出願番号11/907,254を参照せよ。ここに、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。もしアダプタに位置するのならば、例えばアダプタが乗物に差し込まれると、電力がナビゲーション装置200に供給されることができる。するとさらに、情報を送受信するために、モデム290はサーバ200とのネットワーク接続の確立を開始させられることもできる。
【0027】
図2は、プロセッサ210とアンテナ/受信機250との間の動作可能な接続を更に示す。この場合、アンテナ/受信機250は、例えばGPSアンテナ/受信機であってもよい。参照番号250で示されるアンテナ及び受信機は、図示のために概略的に組み合わされるが、アンテナ及び受信機は、別個に位置する構成要素であってもよく、アンテナは、例えばGPSパッチアンテナ又はヘリカルアンテナであってもよいことが理解されるだろう。
【0028】
更に、図2に示す電子構成要素が従来の方法で電源(不図示)により電力を供給されることが当業者には理解されるだろう。当業者により理解されるように、図2に示す構成要素の異なる構成が本願の範囲内で考えられる。例えば、1つの実施形態において、図2に示す構成要素は、有線接続及び/又は無線接続等を介して互いに通信状態にあってもよい。従って、本願のナビゲーション装置200の範囲は、ポータブル又はハンドヘルドナビゲーション装置200を含む。
【0029】
図3は、本願の一実施形態の汎用通信チャネル318を介する、本願のサーバ302及びナビゲーション装置200の一例を示すブロック図である。通信チャネル318を介する接続が本発明のサーバ302とナビゲーション装置200との間に確立される場合、本願のサーバ302及びナビゲーション装置200は通信可能である(尚、そのような接続は、移動装置を介するデータ接続、インターネットを介するパーソナルコンピュータを介する直接接続、モデム290を介するデータ接続等である)。
【0030】
サーバ302は、図示されていないかもしれない他の構成要素に加えて、メモリ306に動作可能に接続され且つ有線又は無線接続314を介して大容量データ記憶装置312に動作可能に更に接続されるプロセッサ304を含む。更に、プロセッサ304は、通信チャネル318を介してナビゲーション装置200と情報の送受信を行うために、送信機308及び受信機310に動作可能に接続される。送受信される信号は、データ信号、通信信号及び又は他の伝搬信号を含んでもよい。サーバ302によって受信される情報は、ナビゲーション装置200を収容する乗物の位置及び速度の変化に関する受信情報を含むことができるがこれには限定されない。サーバ302によって送られる情報は、ナビゲーション装置200が位置する乗物の移動経路に従った、計算された交通情報及び/又はありうる遅滞に関する他の情報を含むことができるが、これには限られない。送信機308及び受信機310は、ナビゲーション装置200の通信設計において使用される通信条件及び通信技術に従って選択又は設計されてもよい。尚、送信機308及び受信機310の機能は、信号送受信機309に組み合わされてもよい。
【0031】
サーバ302は、大容量記憶装置312に更に接続される(又は、大容量記憶装置312を含む)。尚、大容量記憶装置312は、通信リンク314を介してサーバ302に結合されてもよい。大容量記憶装置312は、ナビゲーションデータ及び地図情報のストアを含む。また、大容量記憶装置312は、サーバ302とは別個の装置であってもよく、サーバ302に組み込まれてもよい。ナビゲーション装置200は、概して318で示される任意の通信チャネルを介してサーバ302と通信するように構成され、図2に関して上述したように、プロセッサ、メモリ等を含み、更に、通信チャネル318を介して信号及び/又はデータを送出する送信機320及び受信する受信機322を含む。尚、これらの装置は、サーバ302以外の装置と通信するためにも使用される。更に、送信機320及び受信機322は、ナビゲーション装置200の通信設計において使用される通信条件及び通信技術に従って選択又は設計され、送信機320及び受信機322の機能は、単一の送受信機300に組み合わされてもよい。
【0032】
サーバメモリ306に格納されるソフトウェアは、プロセッサ304に命令を提供し、サーバ302がナビゲーション装置200に、ナビゲーション装置200が位置する乗物の移動経路に従った、交通情報及び/又はありうる遅滞に関する他の情報を計算及び送信するようなサービスを提供できるようにする。サーバ302により提供される1つのサービスは、ナビゲーション装置200からの要求の処理及び大容量データ記憶装置312からナビゲーション装置200へのナビゲーションデータの送信を含む。本願の少なくとも1つの実施形態に従って、サーバ302により提供される別のサービスは、所望のアプリケーション(例えば、ナビゲーション装置200が位置する乗物の移動経路に従った、交通情報及び/又はありうる遅滞に関する他の情報の計算)に対する種々のアルゴリズムを使用したナビゲーションデータの処理及びナビゲーション装置200へのこれらの計算の結果の送出を含む。
【0033】
一般に、通信チャネル318は、ナビゲーション装置200とサーバ302とを接続する伝搬媒体又はパスを表す。本願の少なくとも1つの実施形態に従って、サーバ302及びナビゲーション装置200の双方は、通信チャネルを介してデータを送信する送信機及び通信チャネルを介して送信されたデータを受信する受信機を含む。
【0034】
通信チャネル318は、特定の通信技術に限定されない。更に、通信チャネル318は、単一の通信技術に限定されない。すなわち、チャネル318は、種々の技術を使用する複数の通信リンクを含んでもよい。例えば、少なくとも1つの実施形態に従って、通信チャネル318は、電気通信、光通信及び/又は電磁通信等のためのパスを提供するように構成されることができる。そのため、通信チャネル318は、電気回路、ワイヤ及び同軸ケーブル等の電気導体、光ファイバケーブル、コンバータ、無線周波数(rf)波、大気、空間等のうちの1つ又はそれらの組み合わせを含むが、それらに限定されない。少なくとも1つの実施形態において通信チャネル318はさらに、例えば、ルータ、中継器、バッファ、送信機及び受信機等の中間装置を含むことができる。
【0035】
本願の少なくとも1つの実施形態に従うと、例えば通信チャネル318は、電話及びコンピュータネットワークを含む。更に、少なくとも1つの実施形態に従うと、通信チャネル318は、無線周波数、マイクロ波周波数、赤外線通信等の無線通信に適応できてもよい。更に、少なくとも1つの実施形態に従うと、通信チャネル318は衛星通信に適応できる。さらに、少なくとも1つの実施形態に従うと、通信チャネル318は複数の独立衛星システムに対応することができ、複数の周波数及び信号を取得することが可能なGPS受信機を含むことができる。(GLONASS、GPS2、GPS2.5−3、ガリレオ及びチャイナサットを含むがこれらには限られない、差し迫った複数衛星システムの追加もカバーする。)
【0036】
通信チャネル318を介して送信される通信信号は、所定の通信技術に必要とされるか又は望まれる信号を含むが、それらに限定されない。例えば、信号は、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、符号分割多元接続(CDMA)、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(Global System for Mobile Communications)(GSM)等のセルラ通信技術において使用されるように構成されてもよい。デジタル信号及びアナログ信号の双方が通信チャネル318を介して送信できる。本願の少なくとも1つの実施形態に従うと、これらの信号は、通信技術にとって望ましい変調信号、暗号化信号及び/又は圧縮信号であってもよい。
【0037】
大容量データ記憶装置312は、所望のナビゲーション・アプリケーションのための十分なメモリを含む。大容量データ記憶装置312の典型例は、例えばハードドライブのような磁気データ記憶媒体、例えばCD−Romのような光学記憶媒体、例えばフラッシュメモリのような電荷データ記憶媒体、分子メモリ等を含んでもよい。
【0038】
本願の少なくとも1つの実施形態に従うと、サーバ302は、無線チャネルを介してナビゲーション装置200によりアクセス可能なリモートサーバを含む。本願の少なくとも1つの他の実施形態に従うと、サーバ302は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、仮想プライベートネットワーク(VPN)等に位置するネットワークサーバを含んでもよい。
【0039】
本願の少なくとも1つの実施形態に従うと、サーバ302は、デスクトップ又はラップトップコンピュータ等のパーソナルコンピュータを含んでもよく、通信チャネル318は、パーソナルコンピュータとナビゲーション装置200との間に接続されるケーブルであってもよい。あるいは、パーソナルコンピュータは、ナビゲーション装置200とサーバ302との間に接続されて、サーバ302とナビゲーション装置200との間にインターネット接続を確立してもよい。あるいは、インターネットを介してナビゲーション装置200をサーバ302に接続するために、移動電話又は他のハンドヘルド装置(及び/又はモデム290のようなモデム)がインターネットへの無線接続を確立してもよい。
【0040】
ナビゲーション装置200は、情報ダウンロードを介してサーバ302からの情報を与えられてもよい。情報は、ユーザがナビゲーション装置200をサーバ302に接続する場合に周期的に更新されてもよく且つ/又は例えば無線移動接続装置及びTCP/IP接続を介してサーバ302とナビゲーション装置200との間に接続がより継続して又は頻繁に確立される場合に更に動的に更新されてもよい。多くの動的計算のために、サーバ302内のプロセッサ304が大量の処理要求を処理するために使用されてもよい。しかし、ナビゲーション装置200のプロセッサ210も同様に、多くの場合においてはサーバ302への接続に関係なく、多くの処理及び計算を処理できる。
【0041】
サーバ302に接続された大容量記憶装置312は、ナビゲーション装置200自身上で管理されることが可能であるよりもより多くのボリュームの、地図などを含む地図製作及び経路データを含むことができる。サーバ302は例えば、経路に沿って移動するナビゲーション装置200の装置の大部分を、処理アルゴリズムのセットを用いて処理しても良い。さらに、メモリ312に格納された地図製作及び経路データが、もともとはナビゲーション装置200によって受信された信号(例えばGPS信号)に基づいて動作することもできる。
【0042】
本願の図2に示す様に、本願の一実施形態のナビゲーション装置200はプロセッサ210、入力装置220、表示画面240を含む。少なくとも1つの実施形態において、入力装置220及び表示画面240は、例えばタッチパネルスクリーンを介して情報を(直接入力、メニュー選択などを介して)入力すること及び情報を表示することとの両方を可能にするために、一体型入力表示装置に統合される。このようなスクリーンは、当業者には周知のものであるように、例えばタッチ入力LCDスクリーンであってもよい。更に、ナビゲーション装置200は、例えばオーディオ入力/出力装置などの、任意の更なる入力装置220及び/又は任意の更なる出力装置240を有しても良い。
【0043】
図4A及び図4Bは、ナビゲーション装置200の一実施形態の実際の一実施例の斜視図を示している。図4Aに示すように、ナビゲーション装置200は、一体型入力表示装置290(例えばタッチパネル画面)と図2の他の構成要素(内蔵GPS受信機250、マイクロプロセッサ210、電源、メモリシステム220などを含むがこれに限定されない)を含むユニットであっても良い。
【0044】
ナビゲーション装置200は、アーム292上に備え付けられても良い。このアーム292は、大きな吸着カップ294を用いて、車両のダッシュボード/窓/等に固定されても良い。このアーム292は、ナビゲーション装置200がドッキング可能なドッキングステーションの非限定的な一例である。
【0045】
図4Bに示すように、ナビゲーション装置200は、例えば、アーム292に対してナビゲーション装置292をスナップ接続することで、ドッキングステーションのアーム292にドッキング若しくは接続することができる(これは単なる一例で、他に考え得るドッキングステーションへの接続の代替案は、本願の範疇内である)。図4Bにおける矢印で示すように、ナビゲーション装置200は、アーム292上で回転可能である。ナビゲーション装置200とドッキングステーションとの間の接続を解除するためには、例えば、ナビゲーションデバイス200上のボタンを押下すればよい(これは単なる一例で、他に考え得るドッキングステーションからの分離の代替案は、本願の範疇内である)。
【0046】
ナビゲーション装置200は、少なくとも1つの実施形態において、デジタル接続(例えば、周知のBluetooth技術を介するデジタル接続)を確立する移動装置400(移動電話、PDA及び/又は移動電話技術を用いる任意の装置等)を介して、サーバ302との「モバイル」ネットワーク接続を確立してもよい。そうして、そのネットワークサービス・プロバイダを介して、移動装置400は、サーバ302とのネットワーク接続を(例えば、インターネットを介して)確立できる。そのため、「モバイル」ネットワーク接続は、情報に対する「リアルタイム」又は少なくとも非常に「最新」のゲートウェイを提供するために、ナビゲーション装置200(単体で及び/又は車載走行時に移動可能であり且つ多くの場合移動している)とサーバ302との間に確立される。例えばインターネット410を使用して、移動装置400とサーバ302等の別の装置との間に(サービスプロバイダを介する)ネットワーク接続を確立することは、周知の方法で行われる。これは、例えばTCP/IP階層プロトコルの使用を含んでもよい。移動装置400は、CDMA、GSM、WAN等の任意の数の通信規格を利用できる。そのため、例えば移動電話又はナビゲーション装置200内の移動電話技術を介するデータ接続を介して達成されるインターネット接続が利用されてもよい。この接続の場合、サーバ302とナビゲーション装置200との間のインターネット接続が確立される。これは、例えば、移動電話又は他の移動装置及びGPRS(汎用パケット無線サービス)接続(GPRS接続は、通信会社により提供される移動装置用高速データ接続であり、GPRSはインターネットへの接続方法である)を介して行われることができる。
【0047】
ナビゲーション装置200はさらに、移動装置400とのデータ接続を、結果的にはインターネット410及びサーバ302との接続を、例えば既存のBluetooth技術を用いて既知の方法で完成させてもよい。この時データプロトコルは、例えばGSM規格についてのデータプロトコル規格であるGSRMのような、任意の数の規格を用いることもできる。
【0048】
ナビゲーション装置200は、ナビゲーション装置200自身内の、自身の移動電話技術(例えばアンテナを含み、さらにはナビゲーション装置200の内部アンテナが代わりに用いられることもできる)を含んでもよい。ナビゲーション装置200内の移動電話技術は、上で明記したような内部構成要素を含むことができ、及び/又は必要な移動電話技術と例えばアンテナとの少なくとも一方を完備する、挿入可能なSIMカード及びモデム290を含むことができる。そのため、ナビゲーション装置200内の移動電話技術は、任意の移動装置400の方法と同様の方法で、例えばインターネット410を介して、ナビゲーション装置200とサーバ302との間にネットワーク接続を同様に確立できる。
【0049】
GRPS電話設定の場合、移動電話の機種、製造業者の常に変化する範囲と共に正しく動作するために、Bluetooth対応の装置が使用されてもよく、機種/製造業者専用設定は、例えばナビゲーション装置200に格納されてもよい。以前の又は後に続くどんな実施形態において議論される方法によっても、この情報のために格納されたデータは更新されうる。
【0050】
本発明の一実施形態において、方法はモデム接続を介して、ナビゲーション装置200をサーバ302に接続する工程と、サーバ302から情報を受信する工程と、モデム接続を切断する基準が満たされるかどうかを判断する工程と、モデム接続を切断する基準が満たされると判断すると、代わりの接続を介してナビゲーション装置200をサーバ302に接続する工程とを含む。
【0051】
本願の一実施形態においてナビゲーション装置200は、ナビゲーション装置200をサーバ302に接続するためのモデム290と、サーバ302から情報を受信するための受信機322と、モデム290を介した接続を切断する基準が満たされるかどうかを判断するためのプロセッサ210と、ナビゲーション装置200をサーバ302に接続するための代わりの接続装置であって、モデム290の接続を切断する基準が満たされるとプロセッサ210が判断すると用いられる代わりの接続装置(例えば組にされた移動電話接続のためのBluetooth装置)とを備える。
【0052】
本願の一実施形態において、ナビゲーション装置200自身の移動電話技術は、ナビゲーション装置200の内部に、又はナビゲーション装置200の外部に、例えばアダプタに位置するモデム290を含むことができる。さらに、モデム290がサーバ302に接続することを可能とするために、(例えばGPRSデータトラフィックに対応する)SIMカードが、ナビゲーション装置200に含まれることもできる。モデム290がナビゲーション装置200の内部に位置する時、ナビゲーション装置200とサーバ302との間のネットワーク・データ・トラフィックは、権限を持つ移動体通信事業者(MNO)によって記録される。
【0053】
少なくとも1つの実施形態において、ナビゲーション装置会社(例えばTomTom)は、仮想移動体通信事業者(VMNO)として働いてもよく、個々のユーザはパッケージ(例えばサブスクリプション)内の無制限サービスに基づいて、そのナビゲーション装置会社にサービスに対する支払いをしてもよい。例えば、ユーザがナショナルパッケージに加入(サブスクライブ)しているのなら、モデム290を用いるナビゲーション装置200及びユーザのアカウントに登録されたSIMカードの間のデータサービスについてのデータトラフィックは(所定の最大値までの)無制限使用であってもよい。このように、ナビゲーション装置200とサーバ302との間の接続は、ナビゲーション装置200の電源を入れた後いつでも確立されることができる。
【0054】
モデム290がナビゲーション装置200の外部に位置する時は、ナビゲーション装置200とサーバ302との間のネットワーク・データ・トラフィックが、クライアント又はユーザの移動体通信事業者によって記録されてもよく、例えばSIMカードを用い、課金を行い、ナビゲーション装置会社によっては管理されない。そのような実施形態においては、ナビゲーション装置会社と移動体通信事業者(MNO)との間には課金又は利用についての合意は取り決められない。
【0055】
本願の一実施形態においては、一度ナビゲーション装置200が購入され電源を入れられると、例えばナビゲーション装置200を収容する乗物の移動経路に沿ったありうる遅滞に関する情報(例えば交通情報)のようなサービス情報をサーバ302から受け取ることを可能とするために、モデム290とサーバ302との間のデータ接続(例えばインターネット)が確立される。しかしながら、自動でサーバ302とのデータ接続が確立されるために、サーバ302は複数のナビゲーション装置200から(既知の方法で測定された)速度及び位置の変化に関する情報をこうして受け取ることができる。従って、計算は概して既知の方法で行われるが、移動経路に沿ったありうる遅延に関する計算をより正確なデータを用いて行うことができる。移動装置によって受信された情報は、LTO情報、交通情報、交通カメラ情報、最新の又は新しい地図情報等を含むことができるが、これらには限られない。
【0056】
ナビゲーション装置200によるどんな情報の受信も、接続が維持されている場合のみ起こることができる。SIMカード及び送受信機300と協調してのモデム290を介した接続は、例えばナビゲーション装置200と組にされた外部の移動デバイス内の外部モデムとのBluetooth接続よりも、例えば移動ネットワーク上の「ローミング」課金のようなありうる予想外の課金が避けられるという点でよいだろう。このような無線接続は他のどんな無線接続とも同じように低下した若しくは弱い信号強度の区域又はネットワークが変わる区域を免れず、サーバ302とのデータ情報転送が失敗する程度にまでモデム接続が失われる又は質が低下する。本発明者は、前もってこのような区域が検知されることができる又は予知できる程度に、本願の少なくとも1つの実施形態によって、モデム接続を切断し、代わりの接続を介してナビゲーション装置200をサーバ302に接続する基準が満たされるかどうかを判断する方法が提供されることを発見した。
【0057】
ナビゲーション装置200内の及び/又はナビゲーション装置200の外部の、例えばナビゲーション装置200のアダプタに位置するモデム290を用いることによって、サーバ302から送信された情報がナビゲーション装置200によって受信されうる。(本願を通して、「内部」又はナビゲーション装置モデム290は、ナビゲーション装置200内のもの及び/又は例えば「自動車内」電力アダプタのようなナビゲーション装置200のアダプタ内のものであってもよい。(例えば、米国特許出願番号11/907,245を参照せよ。この出願の内容の全体が、参照として本明細書に組み込まれる。))一実施形態においてナビゲーション装置200は、ナビゲーション装置200のスイッチが入れられ、及び/又はアダプタを介して給電系統に接続されてすぐに、例えばモデム290を用いてGPRS接続を確立することを試みてもよい。サーバ302へのネットワーク接続は、例えばモデム290のネットワーク接続のためのネットワークアドレスを確立するために、ナビゲーション装置200に挿入されたSIMカードを介して提供されることができる。
【0058】
このようなSIMカード及びモデム290は、図5においてナビゲーション装置200内に示されている。例えばトラフィックサービスに加入するためにナビゲーション装置200の製造者に支払われる固定料金と交換に、ユーザに対してSIMカードが提供されることができる。(例えば、ナビゲーション装置製造者のTomTomは、TomTomがナビゲーション装置の所有者に対してモデム290の接続を介した固定料金接続サービスを提供することを可能とする、例えばVodophoneのようなネットワークサービス・プロバイダとの取り決めを有してもよい。)デフォルトでは、モデム290がナビゲーション装置200の内部にあるのならば、装置の電源を入れるとモデム290は常にサーバ302とのネットワーク接続を確立することが可能であるだろう、及び/又は、もしモデム290がナビゲーション装置のアダプタに含まれているのならば、アダプタが乗物に接続されるとこのような接続を確立することが可能となるだろう。
【0059】
サーバ302へのネットワーク接続は、例えばモデム290のネットワーク接続のためのネットワークアドレスを確立するために、ナビゲーション装置200に挿入されたSIMカードによって提供されることができる。本願の一実施形態において、ナビゲーション装置200自身の移動電話技術は、ナビゲーション装置200の内部に、又はナビゲーション装置200の外部に、例えばアダプタに位置するモデム290を含むことができる。さらに、モデム290がサーバ302に接続することを可能とするために、(例えばGPRSデータトラフィックに対応する)SIMカードが、ナビゲーション装置200に含まれることもできる。
【0060】
一実施形態においては、ナビゲーション装置200はさらに、ナビゲーション装置200の内部に含むSIMカードを介してプロセッサ210が判断すると、例えばBluetooth接続を介して組にされた移動デバイスを通して利用可能である、ナビゲーション装置200をサーバ302に接続するための追加のモデムを含む。双方のモデムは、例えば主要な陸上データ技術であるGSM又はCDMAのような、陸上ネットワークデータ転送に特有の技術であってもよい。内部モデム290は例えば、陸上データ転送ネットワークの特定の帯域へのアクセスを可能とする、GSM/GPRSベースのモデムであってもよい。ナビゲーション装置の製造者は、地理的な位置、他の商業的及び非商業的な基準に基づく、信号周波数に関する判断を提供してもよい。さらに内部モデム290は、地上データ転送ネットワークの特定の帯域へのアクセスを可能とする、例えばCDMA/1Xベースのモデムであってもよい。ナビゲーション装置の製造者は、地理的な位置、他の商業的及び非商業的な基準に基づく、信号周波数に関する判断を提供してもよい。
【0061】
複数のモデム接続へのアクセスによって、ナビゲーション装置200の内部と外部との双方において、ナビゲーション装置200は地上データ転送ネットワークの特定の帯域のより広い選択肢への複数のアクセスを可能にすることができる。ナビゲーション装置の製造者は、内部デフォルトモデム290を提供してもよく、内部から外部へのモデム使用についての優先度シーケンシングだけでなく、地理的な位置、他の商業的及び非商業的な基準に基づく、信号周波数に関する外部の判断へのアクセスを許可してもよい。さらにプロセッサ210は、例えばナビゲーション装置200の内部に含まれるSIMカードを介して、内部から外部へのモデム使用についての製造者が提供する詳細な優先度シーケンシングを含むリストを決定するために用いられてもよい。このリストは、内部から外部へのモデム切り替えを管理するデフォルト参照ルールを含んでもよい。
【0062】
モデム290がナビゲーション装置の内部に位置する時、ナビゲーション装置200とサーバ302との間のネットワーク・データ・トラフィックは、権限を持つ移動体通信事業者(MNO)によって記録される。内部での使用のために、ナビゲーション装置200は例えば装置の製造者によって提供された特定のSIMカードを用いても良い。このSIMカードは、製造者によって提供されたSIMカードをナビゲーション装置200においてのみユーザが用いることができること、及びユーザは提供されたSIMカードを他のGPRS対応デバイスにおいて用いることができないことを保証するためのANTI−THEFT技術を用いてもよい。双方のシナリオにおいて、製造者が提供したナビゲーション装置200と製造者が提供したSIMカードの組み合わせのみが、所定のIPチャネルを介したモデム290によるサーバ290への通信チャネル接続を形成するために組み合わせられうる。
【0063】
本実施形態において、ナビゲーション装置の製造者(例えばTomTom)は仮想移動体通信事業者(VMNO)を務め、追加のコード及びANTI−THEFTファースト・タイム・ユース・スタートアップ・シーケンスを含むTomTomブランドのSIMカードを個々のユーザは受け取ってもよい。さらにこのSIMカードは、許可された移動通信体事業者(MNO)のリストと、それらの優先度順序を含んでもよい。この順序は、好適なネットワーク使用及びデフォルトのネットワーク選択を決定してもよい。
【0064】
このSIMカードにはまた、製造者が提供した詳細な、内部から外部へのモデム使用についての優先度シーケンシングを含む別々のリストが含まれている可能性があってもよい。このリストはそして、内部から外部へのモデム切り替えと関連するルールを管理するデフォルトの参照リストであるかもしれない。
【0065】
こうして、少なくとも1つの実施形態においてナビゲーション装置200は、ナビゲーション装置200の内部に含まれるSIMカードを介して、及び地上ネットワークデータ転送に特有の技術を介して、ナビゲーション装置200をサーバ302へと接続するためのモデム290を含む。少なくとも1つの実施形態において内部モデム290は、地上データ転送ネットワークの特定の帯域へのアクセスを可能とするGSM/GPRSベースのモデムである。少なくとも1つの他の実施形態において内部モデム290は、地上データ転送ネットワークの特定の帯域へのアクセスを可能とするCDMA/1Xベースのモデムである。どちらの実施形態においてもナビゲーション装置製造者は、地理的な位置、及び他の商業的若しくは非商業的基準に基づいて、信号周波数についての判断を提供してもよい。
【0066】
モデム290がナビゲーション装置200の外部に位置する時(例えばナビゲーション装置200とBluetooth接続を介して組にされた別の移動デバイスに位置する時)ナビゲーション装置200とサーバ302との間のネットワーク・データ・トラフィックは、ユーザの又はクライアントの移動通信体事業者(MNO)の機能であってもよく、課金のためにSIMカードを用いることができ、ナビゲーション装置の製造者によっては管理されないだろう。本実施形態においては、ネットワーク又はモデムの予めの決定、ナビゲーション装置の製造者及び移動体通信事業者(MNO)の間での優先付けの型が存在するかもしれない。
【0067】
内部から外部へのモデムの切り替えに関してプロセッサ210は、ナビゲーション装置200の内部に含まれるSIMカードを介して、内部から外部へのモデム290の使用についての例えば製造者が提供する詳細な優先度シーケンシングを含むリストを決定してもよい。このリストは、内部から外部へのモデム切り替えを管理するデフォルトの参照ルールを含んでいてもよい。
【0068】
少なくとも1つの実施形態において、プロセッサ210の内部計算がネットワークの変更が起きようとしていること、例えばネットワークのカバレージが所定の信号レベルよりも低下しているか低下しようとしている、及び/又は内部ネットワークサービスの終了が差し迫って起こりそうな場合、を判断すると、内部のデフォルトのネットワーク接続と、(例えば移動電話/Bluetooth接続を介した)外部の二次的なネットワーク接続との間での切り替えが実行されてもよい。ナビゲーション装置200とサーバ302との間の内部モデム290を介したデータ転送情報は、例えばシャットダウン手順によって切断されることができ、新しい接続が例えばナビゲーション装置のアダプタに接続されたモデムを介して、及び/又はBluetoothのような衰えた無線プロトコルを介したデータ通信、若しくは例えば第2のアダプタのモデムを介した直接の接続を介して、開始されることができる。このような実施形態において、プロセッサ210が外部モデムの(例えば移動電話/Bluetooth接続を介した)ネットワーク・エリア・カバレージがデータ情報の転送を可能とするだろうと判断するとナビゲーション装置200とサーバ302との間の情報を転送するための送受信機300と、モデム290は協調して動作することができる。このような実施形態において、最初のスタートアップ手順でナビゲーション装置200とサーバ302との間で転送された情報は内部モデム290に対する、そして内部モデムのネットワーク形式及びカバレージに対するデフォルトであってもよい。内部モデム290がカバレージを提供しない時、又は近づいているネットワークの変更が計画された経路上で起ころうとしている時は、ナビゲーション装置200はデフォルトモデムから外部モデムへと切り替えるだろう。
【0069】
例えばトラフィックサービスに加入するためにナビゲーション装置200の製造者に支払われる固定料金と交換に、ユーザに対してSIMカードが提供されることができる。(例えば、ナビゲーション装置製造者のTomTomは、TomTomがナビゲーション装置の所有者に対してモデム290の接続を介した固定料金接続サービスを提供することを可能とする、例えばVodophoneのようなネットワークサービス・プロバイダとの取り決めを有してもよい。)この契約においてTomTomのような製造者は、単純に個人よりも大きな購買力を有することによって、規模の経済の利点を得ることができ、コスト最適ネットワークシステム制約に影響を与えることができるだろう。ナビゲーション装置からサーバ機能への技術的属性により、このような機能についての内部データ使用及び関連するコストを、製造者は減らすことができる。
【0070】
例えば、ブロックサイズの丸め、グループデータ・プーリング、及びセッション条件が、全て内部モデム使用を管理するルールにコーディングされることができる。デフォルトでは、モデム290がナビゲーション装置200の内部にあるのならば、装置の電源を入れるとモデム290は常にサーバ302とのネットワーク接続を確立することが可能であるだろう、及び/又は、もしモデム290がナビゲーション装置のアダプタに含まれているのならば、アダプタが乗物に接続されるとこのような接続を確立することが可能となるだろう。
【0071】
本願の一実施形態において、交通及び/又は車両の移動経路に沿ったありうる遅延に関する情報及び/又はユーザが受信するようにサブスクライブしている任意の他のネットワークサービス情報が、サーバ302によって送信されてもよく、続けて定期的にナビゲーション装置200によって受信されてもよい。この情報の定期的な受信は、例えば3分毎であってもよい。情報はモデム290及び送受信機300を介して送受信されてもよく、ここでデータのパケットはモデム290のIPアドレスに送受信される。モデム290は例えば、GPSとGPRSとの双方について二重に統合されていてもよい。例えばモデム290を介したナビゲーション装置200とサーバ302との間の不断の接続を確立することにより、例えば乗物の位置及び速度の変化に関する情報のような情報が、交通又は他のありうる遅延に関する情報の受信と同時に、又は異なる時に、ナビゲーション装置200からサーバ302へと送信されることができる。
【0072】
さらに、このような情報はナビゲーション装置のモデム290を介して送受信されうるだけではなく、少なくとも1つの実施形態において代わりの接続が用いられることもできる。例えば図6は本願の一実施形態の方法を図示する。S600で本願の一実施形態の方法は、モデム接続(例えばナビゲーション装置200の中にある、ナビゲーション装置200のアダプタ内にある、等であってもよいモデム290を用いる)を介してナビゲーション装置200をサーバ302に接続する工程を含む。その後S610で、情報(ユーザが受信することを契約しているかもしれない交通又は任意の他のサービスサブスクリプション情報、ナビゲーション装置200の電源を入れると装置の位置を迅速に決定することを可能とするLTOファイル情報、地図情報等を含むがこれらには限られない)がサーバ302から受信される。
【0073】
ナビゲーション装置200の動作中、プロセッサ210はS620でモデム接続を切断する基準が満たされるかどうかを判断する。この判断は、例えば定期的な間隔で行われることができる。例えばプロセッサ210は、モデム290を介した良いデータ接続を維持するために必要とされる閾値よりも下に信号強度が落ちるかどうかを判断するために、ネットワーク信号強度情報を監視してもよい。代わりに基準が満たされたかどうかをプロセッサ210が判断する工程は、ナビゲーション装置200の地図情報に含まれ又は埋め込まれたネットワークカバレージ情報を用いる工程を含んでもよい。
【0074】
ナビゲーション装置200の地図情報に含まれ又は埋め込まれたネットワークカバレージ情報に関して、本願の1つの実施形態において、ネットワークカバレージ及び使用類型情報が、例えばマップ・ベンダ・マップ属性に格納されてもよい。これらの属性は例えば一般のナビゲーションマップ属性に類似していていてもよく、例えば地図データ(属性)データベースの一部として、地理的に関連する区域のデータとして、例えばメモリ230に格納されることができる。このデータは、ベンダが供給したもの(Tele Atlas、NAVTEQ等)、サードパーティが供給したもの(POI、Map Data Vendors)又は製造者が供給したもの(TomTom、Garmin等)であることができる。
【0075】
一般に行われている実施例におけるのと同じように、マップ・ベンダが供給したデータは既に決まっているリリースメカニズムに含まれていることができ、全ての主要なナビゲーション品質のマップ・ベンダによって現在追従されているような四半期ごとのリリースサイクルに従うことができる。標準的であるように、このデータは拡大され、特定のナビゲーション装置及び/又は製造者に適合させられてもよい。さらに、一般に行われている実施例におけるのと同じように、サードパーティ及び製造者が供給したデータが、例えばマップ・ベンダが四半期毎のリリースサイクルでのナビゲーションマップ製品を公表した後で、加えられてもよい。このデータはまず蓄積され、そして照合され、地図属性形式に変えられ、ナビゲーションマップデータと組み合わせられて、拡大して特定のデバイス及び/又は製造者に適合させるステージにおける完全なデータセットを形成してもよい。この実施例において、四半期毎の更新と、空中を介した更新及び/又はデバイスがホームドックを介してホームコンピュータに接続された時の更新という一般に行われている方法を用いてナビゲーション装置200のユーザがこの地図データを更新することとを、両方のシナリオは考慮する。
【0076】
その後S630において、モデム接続を切断する基準が満たされるとプロセッサ210が判断すると、例えばナビゲーション装置200と組にされた移動電話を介したBluetooth接続のような代わりの接続を介した、ナビゲーション装置200からサーバ302への接続をプロセッサ210は指示することができる。
【0077】
さらに、少なくとも1つの実施形態においてこの方法はさらに、モデム290と例えばBluetooh接続のような代わりの接続とのうちの少なくとも一方を介した、ナビゲーション装置200に情報をダウンロードする工程と、サーバ302へ情報をアップロードする工程とのうちの少なくとも1つを含むことができる。アップロードとダウンロードとの少なくとも一方のための情報は、TLO情報、交通情報、地図情報等のうちの少なくとも1つを含んでもよい。プロセッサ210はすると経路に沿った最適なモデム選択を計算し、予めモデムの切り替えを計画することができる。こうして、ネットワークデータ転送及び/又はエンド・ユーザ・コスト/可用性関数を最適化する。このような実施形態において、プロセッサ210が例えばデフォルトモデム290、例えば内部モデム290のネットワーク・エリア・カバレージがデータ情報転送を許容すると判断した際にナビゲーション装置200とサーバ302との間で情報を転送するために、モデム290は送受信機300と協調して動作することができる。
【0078】
上で説明したようにS620において、プロセッサ210はモデム接続を切断する基準が満たされるかどうかを判断する。言い換えると、プロセッサ210は予めモデム接続が失敗する時を判断し、こうして代わりの接続がより好ましくはないにも関わらず代わりのものに切り替える方がよりよい時を判断する。
【0079】
ナビゲーション装置200内で、乗物の移動経路は例えばプロセッサ210によって、所望の目的地(例えばナビゲーション装置200のユーザによって入力されたもの)と、乗物の現在の位置(例えばナビゲーション装置内のGPS/GPRS受信機によって決定される)との少なくとも一方に基づいて決定されることができる。その後、乗物の移動経路に沿ったありうる遅滞に関する情報の受信に続いて、ナビゲーション装置200内のプロセッサ210は受信された情報に基づいて変更された移動経路を決定することができる。この経路情報はさらに、モデム接続を切断するための条件が満たされるかどうかを判断する際に、プロセッサ210によって用いられることができる。
【0080】
少なくとも1つの実施形態において、送信された情報はナビゲーション装置200の通常の動作で用いられてもよく、及び/又はサーバ302とナビゲーション装置200との間の特定の機能を限定又は制限するさらなるルールが評価されてもよい。例えば、(例えば組にされた移動装置の)外部モデムを用いる時、ナビゲーション装置200の内部モデム290に比べて使用は追加のネットワークカバレージを得るかもしれないが、コスト構造はデータ転送についてより高いかもしれない。このようにナビゲーション装置200のユーザは、内部モデム290から例えば組にされた移動装置の外部モデムへの切り替えが起こると、地図の更新のようなより高いデータ要素又は位置履歴ファイルのダウンロード又は転送を望まないかもしれない。さらに、ナビゲーション装置200のアイデンティティ及び意図された乗物の使用及びユーザタイプもまた、関連するQOS設定を決定するために用いられることができ、こうしてこれらの機能を質/コスト計算に、特に(データアクセス/ネットワーク・データ・コスト)に関連づける。するとQOSは、区分毎に、数学的機能手順及び可用性を決定するためにプロセッサ210によって用いられることができる。
【0081】
少なくとも1つの実施形態において、送信された情報をさらに決定し、乗物の移動経路に沿ったネットワークの機能停止期間を減らすために、衛星位置が用いられることができる。GPSチップセット計算は、ナビゲーション装置200が計画された及び/又は予期されたネットワーク可用性を決定することを可能としてもよく、そうして内部モデム290と(例えば組にされたナビゲーション装置200の)外部モデムとの間の予期されたモデムの切り替えに基づいてダウンロードを計画することを可能としてもよい。このことは、例えばナビゲーションマップ属性の追加の機能であり、ここでナビゲーションマップ・データのレイヤは、許可された地上データネットワーク(少なくとも1つの実施形態においては、特定の移動体通信事業者)の地理学的可用性に関する情報を含んでもよい。プロセッサ210はすると経路に沿った最適なモデム選択を計算し、予めモデムの切り替えを計画することができる。こうして、ネットワークデータ転送及び/又はエンド・ユーザ・コスト/可用性機能を最適化する。1つの非限定的な例として、このことは単純なルールに基づく管理システムを用いて行われることができる。ナビゲーション装置200は内部モデム290のネットワークカバレージ内において、内部モデムのカバレージエリアを過ぎてから拡がる期間についての、(例えば)サーバ302からのLTOファイルを要求することができる。このことはそして、例えばLTOファイル要求頻度、LTOファイル長、及びLTOファイルの地理的カバレージにおける、コスト/可用性で最適化された変形例を考慮することもできる。さらに、もしナビゲーション装置290のユーザが現在オランダにいて、スペインへのルートに入るならば、ナビゲーション装置200はオランダ区域についての短いLTOを要求すべきであり、ネットワーク・カバレージ・パラメータ(例えばコスト、ネットワークの変更までの近さ等)に応じて、ナビゲーション装置200はスペイン区域についてのより長いファイルを要求することができる。ナビゲーション装置200はこのようにLTOファイルを管理することができ、最小限のネットワーク・データ・コストにまで減らすことができ、TfFF(タイム・トゥ・ファースト・フィックス)計算を最適化することができ、さらに受信した情報に基づいて正確に移動することができる。
【0082】
少なくとも1つの実施形態において、例えば業務使用、民生使用(車両)、バイクでの使用、及び/又は歩行者の使用のためのナビゲーション装置200のような、ナビゲーション装置200の装置類型を判断すると、情報が送信されることもできる。内部モデム290のカバレージは既知の地点まで拡がっていてもよい。例えばマップ・ベンダ・ナビゲーションマップ属性の一部として、この地点を越えてこのような機能を広げることを、ナビゲーション装置200の特定のユーザが望むこともできる。例えば業務ユーザ及びオーナーは、追跡及び記録機能を地上のデータ・カバレージ・エリアの全域に渡って広げることを望むかもしれない。さらに、もしナビゲーション装置200のユーザが複数ネットワーク環境にいるのならば、ナビゲーション装置200の使用類型区分に基づいて内部モデムから外部モデムへの動作の使用基準を設定するQOSファイル設定が存在してもよい。ナビゲーション装置200から取得されたデータはそして、増加した信号の可用性による向上した正確さ及び予知方法で、モデムの動作及び期待される追跡及び記録の可用性を判断するために用いられてもよい。
【0083】
さらに、少なくとも1つの実施形態において、ナビゲーション装置200とサーバ302との間のネットワーク・インタフェース・プロトコル[1022]接続が確立されると、プロトコルの一部として接続がモデム290及び例えばネットワーク接続類型で特定され、ナビゲーション装置200からモデムへのデータ転送機能が接続類型の基準に最もよく適合するように調節されてもよい。
【0084】
本願の少なくとも1つの実施形態において、上で表した少なくとも1つの実施形態の方法は、ナビゲーション装置200として実装されてもよい。本願の一実施形態において、ナビゲーション装置200は、ナビゲーション装置200をサーバ302に接続するためのモデム290と;サーバ200から情報を受信するための受信機320と;モデム290を介した接続を切断する基準が満たされるかどうかを判断するためのプロセッサ210と;ナビゲーション装置200をサーバ302に接続するための代わりの接続装置であって、モデム290の接続を切断する基準が満たされるとプロセッサ200が判断すると用いられる代わりの接続装置と、を備える。モデム290は、ナビゲーション装置200の中及び/又はナビゲーション装置200のアダプタの中のものであってもよい。代わりの接続装置は、例えば組にされた移動装置の外部モデムへの接続のためのBluetooth接続装置を含んでもよい。
【0085】
さらに前述の方法の何れもが、プログラムの形で実現されることもできる。このプログラムはコンピュータが読み取り可能な媒体上に格納されてもよく、コンピュータ装置(プロセッサを含む装置)上で実行された場合に、前述の方法のうち任意のものを実行するように構成される。従って、記憶媒体又はコンピュータが読み取り可能な媒体は、情報を格納するように構成され、任意の上述の実施形態の方法を実行するため、データ処理機能又はコンピュータ装置と対話するように構成される。
【0086】
記憶媒体は、コンピュータ装置の本体の中に設置された内蔵媒体であってもよいし、あるいはコンピュータ装置の本体から分離できるように配置された取り外し可能な媒体であってもよい。内蔵媒体の例には例えばROMやフラッシュメモリのような書き換え可能な不揮発性メモリ及びハードディスクが含まれるがそれらには限定されない。取り外し可能な媒体の例には、例えばCD−ROMやDVDのような光学記憶媒体と、例えばMOのような光磁気記憶媒体と、フロッピー(登録商標)ディスク、カセットテープ、リムーバブルハードディスクを含むがそれらに限定されない磁気記憶媒体と、内蔵の書き換え可能な不揮発性メモリを備えるメモリカードを含むがそれに限定されない媒体と、内蔵ROMを備えたROMカセットを含むがそれに限定されない媒体と、等が含まれるがそれらには限定されない。さらに、例えば属性情報のような格納された画像に関する各種の情報が、どんな他の形で格納されてもよいし、他の方法で提供されてもよい。
【0087】
当業者なら本開示を読めば理解するであろうが、ナビゲーション装置200の電子構成要素、及び/又はサーバ302の構成要素は、コンピュータハードウェア回路として、コンピュータが読み取り可能なプログラムとして、または両者の組み合わせとして、実現されることができる。
【0088】
本願の実施形態のシステムおよび方法は、本願の教示に従う少なくとも1つの方法を実行するための、プロセッサ上で動作可能なソフトウェアを含む。当業者なら、ソフトウェアプログラムの中にある機能を実行するためのコンピュータを利用したシステムにおいて、コンピュータが読み取り可能な媒体からソフトウェアプログラムが起動されうるやり方を、本開示を読んで把握すれば理解するであろう。当業者であればさらに、本願の方法のうち少なくとも1つを実装して実行するように設計されたソフトウェアプログラムを作成するのに使用されうる各種のプログラミング言語を理解するであろう。
【0089】
プログラムは、JAVA(登録商標)、Smalltalk、C++等を含むがそれらに限定されないオブジェクト指向言語を用いて、オブジェクト指向で構築されてもよいし、プログラムは、COBOL、C等を含むがそれらに限定されない手続き型言語を用いて手続き指向で構築されてもよい。ソフトウェアコンポーネントは、アプリケーション・プログラム・インタフェース(API)と、レポート・プロシージャ・コール(RPC)を含むがこれには限定されないプロセス間通信技術と、コモン・オブジェクト・リクエスト・ブローカ・アーキテクチャ(CORBA)と、コンポーネント・オブジェクト・モデル(COM)と、ディストリビューテッド・コンポーネント・オブジェクト・モデル(DCOM)と、ディストリビューテッド・システム・オブジェクト・モデル(DSOM)と、遠隔メソッド呼出し(RMI)と、を含むがそれらには限定されない、当業者によく知られているどんな数の方法によってでも通信することができる。しかし、当業者なら本願の開示を読めば理解するであろうが、本願の教示は特定のプログラミング言語又は環境に限定されない。
【0090】
精度、プロセッサの速さ、及びユーザとナビゲーション装置200との対話等の容易さを向上させることに関して、上記のシステム、装置、及び方法が、限定することなく一例として説明された。さらに、本開示および添付の請求の範囲内で、例となる様々な実施形態の要素及び/又は機能が、相互に組み合わされたり、及び/又は相互に代用されたりしてもよい。
【0091】
さらに、本願の上述した機能およびその他の例示する機能はいずれも、装置、方法、システム、コンピュータプログラム、及びコンピュータプログラム製品の形で実装されてよい。例えば、上述の方法は、図面に示された方法を行うための任意の構造を含むがそれに限定されないシステム又は装置の形で実装されてもよい。
【0092】
例となる実施形態がこのように説明されたが、同じものが様々に変化されうることは明らかであろう。そのような変更は、本発明の精神及び範囲からの逸脱とはみなされるべきではなく、当業者には明らかであろうそのような変形はすべて、以下の請求の範囲内に含まれることが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モデム接続を介して、ナビゲーション装置をサーバに接続する工程と、
前記サーバから情報を受信する工程と、
前記モデム接続を切断する基準が満たされるかどうかを判断する工程と、
前記モデム接続を切断するための前記基準が満たされると判断すると、代わりの接続を介して前記ナビゲーション装置を前記サーバに接続する工程と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記基準が満たされるかどうかを判断する工程は、前記ナビゲーション装置の地図情報に含まれるネットワークカバレージ情報を用いる工程を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基準が満たされるかどうかを判断する工程は、ネットワーク信号強度情報を用いる工程を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記モデムと前記代わりの接続との少なくとも一方を介して、前記ナビゲーション装置に情報をダウンロードする工程と、
前記モデムと前記代わりの接続との少なくとも一方を介して、前記サーバに情報をアップロードする工程と、
の少なくとも一方をさらに含むことを特徴とする、請求項1乃至3の何れか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記アップロードする工程と前記ダウンロードする工程との少なくとも一方についての前記情報は、LTO情報と、ナビゲーション装置類型若しくは区分と、交通情報と、地図情報とのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記代わりの接続を介して前記ナビゲーション装置を前記サーバへと接続する工程は、前記モデム接続の前記ネットワーク信号強度が閾値よりも低いと判断されると行われることを特徴とする、請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
GSMとCDMAとの少なくとも一方によって、前記ナビゲーション装置は前記サーバに接続されることを特徴とする、請求項1乃至6の何れか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記判断する工程は、前記サーバと、前記ナビゲーション装置の前記モデム及び前記代わりの接続のうちの少なくとも一方との間での接続の切り替えを管理するデフォルト参照ルールにアクセスする工程を含むことを特徴とする、請求項2乃至7の何れか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記モデム接続を切断する基準が満たされるかどうかを判断する工程は、ネットワークの変更が起ころうとしていることと、ネットワークのカバレージが閾値よりも低下しようとしていることと、前記ナビゲーション装置の前記モデムのネットワークサービスの終了が差し迫っていることと、のうちの少なくとも1つを判断する工程を含むことを特徴とする、請求項1乃至8の何れか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記代わりの接続を介して前記ナビゲーション装置を前記サーバへと接続する工程は、前記ナビゲーション装置の前記モデムによるモデム接続から、前記ナビゲーション装置の外部のモデムを介した代わりのネットワーク接続へと切り替える工程を含むことを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記モデム接続を切断するための前記基準が満たされると判断すると、前記ナビゲーション装置の前記モデムのシャットダウン手順により前記モデム接続をシャットダウンする工程をさらに含み、
前記代わりの接続を介して前記ナビゲーション装置を前記サーバへと接続する工程が、前記シャットダウンする工程の後に前記ナビゲーション装置の外部のモデムによって開始されることを特徴とする、請求項2乃至10の何れか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記代わりの接続は、前記ナビゲーション装置を、前記ナビゲーション装置の外部の装置のモデムに接続するためのBluetooth接続を含むことを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ナビゲーション装置の外部の前記装置の前記モデムのネットワーク・エリア・カバレージがデータ転送を可能にすると判断すると、前記ナビゲーション装置と前記サーバとの間でデータを転送する工程を含むことを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
データがまず、前記ナビゲーション装置の前記モデムを介して、前記ナビゲーション装置と前記サーバとの間で転送され、
前記ナビゲーション装置の前記モデムがネットワーク・エリア・カバレージを提供しないと判断することと、ネットワークの変更が起ころうとしていると判断することとの少なくとも一方に基づいて、データ転送が前記代わりの接続に切り替えられることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記サーバと前記ナビゲーション装置との間でのデータ転送を限定する工程と、前記サーバと前記ナビゲーション装置との間でのデータ転送を制限する工程とのうちの少なくとも一方をさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
データ転送を限定する工程とデータ転送を制限する工程との前記少なくとも一方は、地図更新情報及び位置履歴ファイルの少なくとも一方の転送を前記代わりの接続の間は限定する工程と、地図更新情報及び位置履歴ファイルの少なくとも一方の転送を前記代わりの接続の間は制限する工程との少なくとも一方を含むことを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記モデム接続を切断する基準が満たされるかどうかを判断する工程は、前記ナビゲーション装置が位置する乗物の移動経路に沿ったネットワークの機能停止期間を減らすために、前記ナビゲーション装置の衛星位置を用いる工程を含むことを特徴とする、請求項2乃至16の何れか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記判断する工程は、経路に沿ったモデム選択を計算する工程と、前記モデムの切断及び代わりの接続に先立ってモデム接続の切り替えを計画する工程とを含むことを特徴とする、請求項2乃至17の何れか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記ナビゲーション装置から送信された前記情報は、前記ナビゲーション装置の類型区分を決定するために利用可能であることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項20】
前記ナビゲーション装置の前記類型区分は、業務使用、民生使用、バイクでの使用、及び徒歩での使用のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記ナビゲーション装置の前記類型区分に基づいて、データ転送機能が調整されることを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
請求項1乃至21の何れか1項に記載の方法を実行するように構成されたナビゲーション装置であって、
前記ナビゲーション装置をサーバに接続するためのモデムと、
前記サーバから情報を受信するための受信機と、
前記モデムを介した前記接続を切断する基準が満たされるかどうかを判断するためのプロセッサと、
前記ナビゲーション装置を前記サーバに接続するための代わりの接続装置であって、前記モデムの前記接続を切断するための前記基準が満たされると前記プロセッサが判断すると用いられる代わりの接続装置と、
を少なくとも備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項23】
前記モデムは前記ナビゲーション装置内のモデムであることを特徴とする、請求項22に記載のナビゲーション装置。
【請求項24】
前記モデムは前記ナビゲーション装置のアダプタ内のモデムであることを特徴とする、請求項22に記載のナビゲーション装置。
【請求項25】
前記代わりの接続装置は、前記ナビゲーション装置を前記ナビゲーション装置の外部の装置のモデムに接続するためのBluetooth接続を確立するための装置を含むことを特徴とする、請求項22に記載のナビゲーション装置。
【請求項26】
前記モデムと前記代わりの接続との少なくとも一方を介して、前記ナビゲーション装置に情報をダウンロードすることと前記サーバに情報をアップロードすることとの少なくとも一方を行うための送受信機をさらに備えることを特徴とする、請求項22に記載のナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−515907(P2010−515907A)
【公表日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−545150(P2009−545150)
【出願日】平成20年1月9日(2008.1.9)
【国際出願番号】PCT/EP2008/000188
【国際公開番号】WO2008/083985
【国際公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
2.Bluetooth
【出願人】(307043223)トムトム インターナショナル ベスローテン フエンノートシャップ (144)
【Fターム(参考)】