説明

仮想チャネルを予約制御する方法

送り元ノードと送り先ノードと周辺ノードとを含む無線ネットワークにおける仮想チャネルを予約する方法である。送り先ノードは、仮想チャネルのために指定された送信リソースを使用して仮想チャネルに関連する送り元ノードからチャネルデータを受信するものである。また、送り先ノードは、指定された送信リソースの使用を任意の周辺ノードに知らせるため、指定された送信リソースに関する情報を含む予約制御メッセージを送信するものである。周辺ノードは、予約制御メッセージに基づいて、それら自体の送信を適切に修正し或いは適合させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線ネットワークにおける仮想チャネルのためのリソースの予約に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信ネットワークは、益々ポピュラーになってきており、従来の有線通信ネットワークと共存し或いは当該有線通信ネットワークに取って代わっている場合さえある。無線ネットワークによれば、ユーザは、例えば電話端末のユーザ間の電話会話又はコンピュータ装置間のデータ通信の場合のように、情報を他のユーザに対して無線で送信することができる。携帯電話は、音声及び/又はデータ通信で幅広く使用されている無線通信装置の1つのタイプである。同様に、モバイルコンピュータは、無線通信装置として使用される場合があり、データ送信のため及び/又は音声通信を支援するために無線通信ネットワークに接続することができる。
【0003】
無線通信ネットワークは、モバイル通信ネットワーク、例えばGSM(Global System for Mobile Communication)規格、UMTS(Universal Mobile Telephone System)等に従うネットワークを含むものである。無線通信ネットワークの更なるタイプは、分散型の媒体アクセス(distributed medium access)を伴う無線ネットワーク、すなわち、リソースを管理するための中央制御設備が無いネットワークなどである。多くのタイプの無線通信ネットワークが中央制御設備を使用するが、分散型の媒体アクセス制御を伴う無線ネットワークは、通信リソースへの分散的なアクセスを利用し、それにより、基本的に、ネットワークの個々の当事者はリソースへのアクセスを互いに交渉(ネゴシエート)できる。
【0004】
アドホック通信ネットワークは、動的な動作及び組成を伴うネットワークを構成する、分散型の媒体アクセス制御を伴う無線ネットワークとして構成される場合がある。この場合、リソース及び例えばカバレージ領域の利用可能性は、関与するネットワーク要素又はノードによって決まる。技術、事業規制問題、及び社会的マナーと関連する様々な要因が無線アドホックネットワークの波及を促進している。アドホックネットワークは、パケットデータや連続するデータストリームなどのデータをやりとりするための無線インタフェースを使用する複数の無線装置からなり得る。各無線装置は、他の通信装置の代わりにデータを転送する役目を担う通信ノードとしての機能を果たしてもよく、また同時に、通信装置のユーザの代わりに通信サービス等のユーザアプリケーションを実行してもよい。モバイルノードを可能にするネットワーク、すなわち、通信継続中であってもネットワークの少なくともカバレージ領域内でモバイル機器が自由に移動できるネットワークを含む様々な種類のアドホックネットワークが存在している。他の種類のアドホックネットワークは、固定された無線ノード、すなわち、ネットワークに無線接続されるが通信継続中に無線ネットワークのカバレージ領域の特定の固定された焦点地域内での移動のみが許容されるノードを可能にしている。他のアドホックネットワークは、パケット化されたデータの転送、又は直接的な通信リンク或いは任意の種類のコネクションレスリンクに依存している場合がある。
【0005】
分散型のアクセス制御を伴う一般的な通信ネットワークにおいては、2つの当事者間で通信を確立するため、2つの通信当事者間でのデータの中継に関与する多くの通信装置又はネットワークノードにより通信経路が構築される。すなわち、ノードは、他のノードの代わりに情報又はデータパケットを中継するようになっている。この手法は、マルチホッピング(multi-hopping)と称され、ノード間の個々の「ホップ」が大きな送信電力を要することなくカバーが可能な短い距離だけを使用して実行されるため、ネットワークのリソースの良好な再利用やシステムの送信電力の減少などといった利点をもたらす。
【0006】
分散型の媒体アクセス制御を伴う無線通信ネットワークのための1つの規格は、IEEE802.11規格「無線LAN媒体アクセス制御(MAC)及び物理層(PHY仕様)」、1999である。IEEE802.11又は他の無線通信ネットワーク規格に従うネットワークは、通信リソースを使用するために分散型のアクセス制御を実行するようになっている。この場合、通信装置がネットワークの複数のノードをカバーする送信経路により多量の情報又はデータパケットを送信することを望むと、ネットワークは最初にアクセスを満足させようとする。ネットワークの個々のノード間にデータ転送のための仮想チャネル(virtual channel)を構築するため、アクセスに関する競合が関与するノードのそれぞれで引き起こされる場合がある。
【0007】
例えば、仮想チャネルは、送り元ノードと送り先ノードとの間に構築され得る。また、チャネルデータは、仮想チャネルのために指定されたリソースにより送り元ノードから送り先ノードへ送信され得る。しかしながら、仮想チャネルのためのデータ転送を扱うノードの近傍のノードが、他のユーザ又は仮想チャネルの代わりにデータの送信に関与する場合もあり、仮想チャネルのために指定されたリソースに気付かない場合がある。したがって、周辺ノード(surrounding node)の送信が仮想チャネルによるデータの送信を乱し或いは妨げる場合があり、更に、仮想チャネルの送信の質が悪化し或いは仮想チャネルが中断される場合がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の目的は、無線ネットワークにおける仮想チャネルを介したデータの送信を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のこの目的は、無線ネットワークにおける仮想チャネルを予約する方法であって、送り元ノードと送り先ノードとの間に構築された仮想チャネルを介して送信されるチャネルデータを、該チャネルデータの送信前に指定された送信リソースを使用して前記送り先ノードで受信するステップと、前記仮想チャネルのための前記送信リソースが指定された後、予約制御メッセージ(reservation control message)を前記送り先ノードから送信するステップであって、前記指定された送信リソースの使用を任意の周辺ノードに知らせるために、前記予約制御メッセージが前記指定された送信リソースに関する情報を含むようなステップとを含んでいる方法によって解決される。したがって、送り先ノードは、送り元ノードと送り先ノードとの間の仮想チャネルのために指定された送信リソースが使用中であるという事実を任意の周辺ノードに知らせるために予約制御メッセージを使用することができる。
【0010】
一実施形態において、仮想チャネルのために指定された送信リソースは、送信のための時間枠(time period)と、送信周波数(transmission frequency)と、送り先ノードでチャネルデータを受信するために使用される送信コードとのうちの少なくとも1つを含んでいる。送信のための時間枠を含んでいる場合は、仮想チャネルのために指定された送信リソースは、時間枠の長さと、時間枠の繰り返しと、送り先ノードでチャネルデータを受信するための時間基準(time reference)とのうちの少なくとも1つに関する情報を含み得る。
【0011】
他の実施形態において、予約制御メッセージは、送り元ノードと仮想チャネルを扱う少なくとも1つの送信ノード(transmit node)との間で使用される送信リソースに関する情報を含み得る。したがって、送り先ノードは、送り先ノードで送り元ノードからチャネルデータを受信するために指定される送信リソースを周辺ノードに知らせるだけでなく、仮想チャネルの先行する部分、すなわち送信ノードと送り元ノードとの間の仮想チャネルに関する情報を含み得る。
【0012】
他の実施形態において、予約制御メッセージは、タイムスロットと、周波数と、ルーティング更新情報と、周波数チャネルと、送信出力(transmit power)と、リンク品質と、ネットワーク負荷(network load)と、ネットワーク輻輳(network congestion)とのうちの少なくとも1つに関する情報を含み得る。
【0013】
他の実施形態において、予約制御メッセージは、任意の周辺ノードが予約制御メッセージの情報に基づいてその送信を修正するための命令、又は、指定送信リソースを使用するデータの送信を回避するように任意の周辺ノードに要求するための命令を含んでいる。したがって、送り先ノードは、例えば送り先ノードにおいて許容可能な受信が確保できるまで指定されたリソースの使用又は指定されたリソースの少なくとも修正を避けるように周辺ノードに指示するために、予約制御メッセージを使用することができる。
【0014】
他の実施形態において、予約制御メッセージの送信は、送り元ノードから送り先ノードへのチャネルデータの送信とは無関係にスケジュールされるようになっている。また、予約制御メッセージは、仮想チャネルのために指定された送信リソースの使用を避けることによって送信され得る。更にまた、予約制御メッセージは、送り先ノードから繰り返し送信され得る。
【0015】
他の実施形態において、予約制御メッセージは、送り先ノードで決定された干渉レベルに応じて送信されるようになっている。
【0016】
これに代えて或いはこれに加えて、送り先ノードは、周辺ノードの存在を決定することができ、また、周辺ノードが決定されるときに予約制御メッセージを送信することができる。送り先ノードは、周辺ノードの送信動作及び/又は指定送信リソースを使用した周辺ノードの送信動作を検出することにより周辺ノードの存在を決定することができる。
【0017】
他の実施形態において、予約制御メッセージは、ネットワークの負荷に応じて送信されるようになっている。
【0018】
他の実施形態において、本方法は、送り先ノードの移動を決定するステップを含んでおり、予約制御メッセージは、送り先ノードが移動しているという決定が成される場合に送信されるようになっている。
【0019】
更にまた、他の実施形態において、予約制御メッセージが、チャネルデータの受信を応答するために送り先ノードから送り元ノード又は送信ノードへ送信される肯定応答メッセージ中に含まれるようになっている。
【0020】
他の実施形態において、送り先ノードは、エアーインタフェースを介してチャネルデータを送信しない仮想チャネルの終端ノードである。或いは、送り先ノードは、仮想チャネルの一部を形成する更なるノードへチャネルデータを更に送信することでき、また、予約制御メッセージをリフレッシュメッセージ(refresh message)として送信することができる。
【0021】
前述した任意の動作をデータ処理装置に実行させるようになっている命令を有するプログラムが提供されることができる。コンピュータ読み取り可能な媒体は、内部にプログラムが具現化され、当該プログラムは、前述した任意の動作をデータ処理装置に実行させることができる。更に、コンピュータ読み取り可能な媒体を備えるコンピュータプログラムプロダクトが提供されることができる。
【0022】
本発明の目的は、更に、仮想チャネルを予約するための無線ネットワーク内の送り先ノードであって、送り元ノードと送り先ノードとの間に構築された仮想チャネルを介して送信されるチャネルデータを、該チャネルデータの送信前に指定された送信リソースを使用して受信するための受信器と、指定された送信リソースの使用を任意の周辺ノードに知らせるために、前記仮想チャネルのための前記送信リソースの指定した後に、前記指定された送信リソースに関する情報を含む予約制御メッセージを送信するための送信器とを含む送り先ノードによって解決される。
【0023】
本発明の更なる有利な特徴は更なる請求項に開示されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、図1を参照しながら、本発明の第1の実施形態について説明する。
【0025】
図1は、特に送り先ノード(destination node)100と、送り元ノード(source node)110と、周辺ノード120とを示しており、仮想チャネルを予約するための無線ネットワークの要素を示している。仮想チャネルは、150で示されているように、送り元ノード110と送り先ノード100との間に構築されている。仮想チャネルを使用することで、データが送り元ノード110から送り先ノード100へと送信されるようになっている。
【0026】
送り先ノード100は、チャネルデータの送信前に指定された送信リソースを使用して送り元ノード110と送り先ノード100との間に構築された仮想チャネル150を介して送信されるチャネルデータを受信するための受信器102を含んでいる。また、送り先ノード100は、仮想チャネルのための送信リソースが指定された後に、その指定された送信リソースに関する情報を含む151で示される予約制御メッセージを、送り先ノードから送信するための送信器101を含むとともに、仮想チャネルの指定された送信リソースの使用を周辺ノード120等の任意の周辺ノードに知らせるようになっている。予約制御メッセージに基づいて、任意の周辺ノードは、仮想チャネルを介した送り先ノードへのチャネルデータの送信が向上されるように、それら自体の送信を修正することができる。
【0027】
予約された送信リソースに関する情報を広げるこの原理については、更に以下の例で説明する。
【0028】
送り先ノード100は、仮想チャネル150を介して送り元ノード110からデータを受信しており、或いは受信することを必要としている。
【0029】
仮想チャネルデータ(virtual channel data)は、一般にチャネルデータの送信を実際に開始する前に指定される送信リソースを使用して、送り元ノードから送り先ノードへ送信されるようになっている。送信リソースは、早い時点で送り元ノードと送り先ノードとの間で交渉されてもよく、また、仮想チャネルデータの実際の送信時に、送り先ノードは、指定された送信リソースを使用してチャネルデータを受信するためにセットアップされるようになっている。
【0030】
送り元ノード110から送り先ノード100へ仮想チャネルデータを送信するこのやり方は、一般に、送り先ノードが送り元ノードから仮想チャネルデータを適切に受信できる限りうまく機能する。
【0031】
しかしながら、送り先ノードの近傍には無線ネットワークの更なるノードが配置されている場合があり、すなわち、送り先ノードの近傍には、図1に示されている周辺ノード120等の周辺ノードが配置されている場合がある。周辺ノードは、特に送り元ノード及び送り先ノードに対する或いは送り元ノードと送り先ノードとの間での仮想チャネルの仮想チャネルデータの送信に関与していない場合、送り元ノードと送り先ノードとの間に構築された仮想チャネル150に気付かない場合があり、また、仮想チャネルを介してチャネルデータを送信する際に使用するために、特定の送信リソースが指定された、或いは送り元ノードと送り先ノードとの間で交渉されたという事実に気付かない場合がある。
【0032】
したがって、周辺ノードは、矢印121により示されているように、送り元ノードと送り先ノードとの間に構築された仮想チャネルを無視して、無線ネットワーク内で情報を単独で送受信する場合がある。
【0033】
幾つかの場合において、周辺ノードは、送り元ノード110と送り先ノード100との間の仮想チャネル150のために指定された送信リソースとは異なる送信リソースにより、例えば、他の仮想チャネルを介したデータの送信と関連して、無線ネットワーク内で周辺ノード自身の送信を行なうことができる。この場合、送り先ノード100で問題が発生してはならない。
【0034】
また、幾つかの場合において、周辺ノード120は、送り元ノードと送り先ノードとの間の仮想チャネルのために指定された送信リソースと少なくとも重複する送信リソースを使用して周辺ノード自身の送信をスケジュールできるが、周辺ノードでの送信リソースの使用は、例えば周辺ノードにおける送信出力が十分に低いレベルである場合において、送り元ノードから仮想チャネルを介して送信された仮想チャネルデータの送り先ノードでの適切な受信が乱されず或いは悪影響を受けないように行なうことができる。この場合も、送り先ノード100で問題が発生してはならない。
【0035】
しかしながら、送り先ノードでの仮想チャネルデータの受信を乱すようなやり方によって、送り元ノード110と送り先ノード100との間の仮想チャネル150のために指定された送信リソースと少なくとも重なり合う送信リソースを使用して周辺ノード120が周辺ノード自身の送信をスケジュールする場合には問題が発生する。例えば、周辺ノード120からの無線信号は、仮想チャネル150を介した仮想チャネルデータの送り先ノード100での適切な或いは十分正確な受信が不可能になるやり方により、伝搬して送り先ノード100に到達する可能性がある。
【0036】
周辺ノード120は、様々な理由で周辺ノード自身の送信が送り先ノードでの仮想チャネルデータの受信を乱しているという事実に気付かない場合がある。
【0037】
例えば、周辺ノード120は、周辺ノード120が送信リソースの予約プロセスに関与していなかった場合もあり、或いは、仮想チャネル150のための送信リソースの予約を考慮してノード間の通信を偶然に聞き取るようなことがない場合もあるため、仮想チャネル150とこの仮想チャネルのために指定された送信リソースとに気付かない場合がある。周辺ノードがその後の時点で送り先ノードの近傍へ移動又は取り込まれてしまっている場合もあり、或いは、仮想チャネルを介した通信の継続中に送り先ノードが周辺ノードの近傍へ移動してしまっている場合もある。
【0038】
また、周辺ノード120は、送り元ノード110から仮想チャネル150を介して送り先ノード100へと送信される任意の仮想チャネル情報を周辺ノード120が読み取ることができない距離で、送り元ノード110から隔てて配置され得る。図1に示されているように、送り元ノード110は、簡単な場合では152で示している半径Rvcを有する円である特定の領域160内の任意の受信器により仮想チャネルデータを読み取ることができるようにする特定の送信出力によって、仮想チャネル150を介して仮想チャネルデータを送信する。したがって、周辺ノード120が円160の外側に位置されていれば、周辺ノードは仮想チャネル150に関する送信に全く気付かない。なお、周辺ノード120が円160の中に位置されている場合、周辺ノード120は、周辺ノードから仮想チャネル150を介した送り先ノードへの仮想チャネルデータ送信を聞き取ることができる場合があり、また、仮想チャネル150のために指定された送信リソースに関する情報を得ることができる。
【0039】
周辺ノード120が送り元ノード110から比較的離れて位置されていると、周辺ノード120からの送信は、例えば、仮想チャネルの他の部分、例えば図1に示されている仮想チャネル部分154を介して送り先ノードへと送信される仮想チャネルデータの送り元ノード110での受信に何ら悪影響を与えない場合がある。しかしながら、図1に概略的に示されているように、周辺ノードは、送り先ノード100に比較的近い距離で位置されており、したがって、周辺ノード120での送信が送り先ノード100での仮想チャネルデータの受信を潜在的に妨げる可能性がある。
【0040】
特に、送り先ノード100が、無線信号による送信が関与する限り仮想チャネルを終了させるノードである場合、送り先ノード100は、仮想チャネル150のために指定された送信リソースに関する情報を得るために周辺ノード120により使用できる仮想チャネル150を介した仮想チャネルデータの送信又は受信に関連して、送信動作を何ら行なわなくてもよい。したがって、図1に示されているように周辺ノード120が送り先ノード100に近接している場合であっても、周辺ノードは、仮想チャネル150のための送信リソースの指定に気付かず、したがって、送り先ノード100での受信動作に気付かない場合がある。
【0041】
前記問題を避けるため、送り先ノード100は、送り先ノード100の近傍の任意の周辺ノードに対して仮想チャネル150のために指定された送信リソースを知らせるために図1に151で示されている予約制御メッセージを使用することができる。
【0042】
予約制御メッセージは、簡単な場合では161で示されている円である特定の受信領域内の1つの受信器により予約制御メッセージを読み取ることができるような特定の送信出力をもって、送り先ノード100から送信される。したがって、領域161内に位置され或いは153で示されているような送り先ノード100から特定の半径距離内にある周辺ノード120等の全てのノードは、予約制御メッセージの情報を読み取れる位置にあり、例えば、指定された送信リソースの使用を避けることにより、或いは、予約制御メッセージの情報に基づいてそれ自体の送信を修正することにより、予約制御メッセージに適切に従って実行することになる。
【0043】
送り元ノード110と送り先ノード100との間の仮想チャネル150のために指定され且つ予約制御メッセージにおいて知らされる送信リソースは、無線信号により送信器と受信器との間で情報を送信するために使用できる任意の種類の無線送信リソースを含み得る。例えば、仮想チャネルのために指定された送信リソースは、送信のための時間枠と、送り先ノードでチャネルデータを受信するために使用されるべき送信周波数又は送信コードとのうちの少なくとも1つを含み得る。時間ベースのアクセススキーム(time-based access scheme)の場合、仮想チャネルのために指定された送信リソースは、送り先ノードでのチャネルデータの受信のための持続時間と、時間枠の繰り返しと、時間基準とのうちの少なくとも1つに関する情報を含み得る。したがって、指定された送信リソースに関する情報を含む予約制御メッセージを周辺ノードで受信することができ、また、予約制御メッセージの情報を使用して、例えば、周辺ノードにおける送信のための特定の時間枠、送信周波数又はコードを回避することができ、或いは、予約制御メッセージの情報を使用して、例えば、送信出力を下げるなどすることにより周辺ノード120での送信を修正することができる。
【0044】
送り先ノードは、具体的に特定の送り先ノードを対象とすることなく予約制御メッセージを送信することができる。すなわち、送り先ノードは、予約制御メッセージの受信距離内に潜在的に位置している任意の周辺ノードによって受信されるべき予約制御メッセージを放送形態(broadcast fashion)で送信することができる。或いは、一方では、例えば周辺ノードの識別子を予約制御メッセージ内に含ませることにより送り先ノードが特定の周辺ノードを対象にすることも考えられる。
【0045】
以下では、図1に示されている要素の更なる例について更に詳しく説明する。なお、以下は、単なる例示的な実施例を構成しており、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
【0046】
図1に示されている無線ネットワークは、GSM、UMTS又は他の種類の無線ネットワークなどの任意の種類の無線ネットワークであり得る。また、無線ネットワークは、時間ベースのアクセススキーム、周波数ベースのアクセススキーム又はコードベースのアクセススキーム或いはこれらの組み合わせを伴う任意の他の種類の無線ネットワークであり得る。更に、無線ネットワークは、分散型の媒体アクセス制御のためのネットワークであり得て、また、例えばIEEE802.11規格にしたがって動作し、及び/又は、分散型の媒体アクセス制御を伴う無線アドホックネットワークを構成し得る。
【0047】
また、無線ネットワークは、ネットワークノード間でデータをパケット化送信するためのネットワークであってよく、及び/又は、特定の仮想チャネルに関連するデータストリームを含んでもよい。
【0048】
図1に示されている無線ネットワークは、スタンドアロン型ネットワークであり得て、或いは、GSM規格、UMTS規格又は任意の他の通信規格にしたがって動作するモバイル通信ネットワークを含む任意の既存の無線通信ネットワーク中に組み入れられ得る。
【0049】
また、図1は無線ネットワークの3つのネットワークノードを単に例示しているだけであるが、更に多くの数のネットワークノードが存在してもよいことは言うまでもない。無線ネットワークのサイズ及び形状はネットワークの関与するノードに応じて変化し得て、また、ノードが動的に無線ネットワーク内に入り、或いは無線ネットワークから出ることもできる。また、仮想チャネルを運ぶために送り元ノードと送り先ノードとの間にある送信経路は、中間ネットワークノード及び/又は例えば無線通信ネットワークや他の無線モバイル通信ネットワーク等の他のネットワークの送信設備を更に含んでいる。
【0050】
送り先ノード100は、無線ネットワーク内で情報を送信し、受信し、及び/又は、中継するのに適した任意の種類の装置、例えば無線電話、無線コンピュータ装置等があり得る。好ましくは、送り先ノード100は、指定された送信リソースにより送り元ノードと送り先ノードとの間の仮想チャネルを介して送信されるチャネルデータを受信するための受信器101を含み、また、更に、送り先ノードは、指定された送信リソースに関する情報を含む予約制御メッセージを送信するための送信器を含んでいる。送信器及び受信器は、協働することができ、或いは、エアーインタフェースを介したネットワークの他のノードに対する情報の送受信を可能にするための処理要素及びメモリ及び適当な更なる構成部品の一部を形成することができる。1つの実施例において、送り先ノードは一連の命令を記憶するためのメモリを含み、これらの命令は、プロセッサへロードされると、先に詳述したように送信器101及び受信器102の機能をプロセッサに実行させるようになっている。また、送信器及び受信器の少なくとも一部は、専用のハードウェアとして、又は、ソフトウェアとハードウェア手法との組み合わせとして実現され得る。
【0051】
送り先ノードは、情報と、テキスト処理アプリケーションや画像化アルゴリズム等を含む通信アプリケーション又は任意の他のコンピュータアプリケーションなどの送り先ノードで実行されるアプリケーションとの関連性とを受信し及び/又は送信し得る。また、送り先ノードは、無線ネットワークの他のネットワークノード(図1には示されていない)から受信される転送データに関与することができ、したがって、送り先ノードは、自らのためにデータを受信/送信することができ、或いは、他の装置の代わりに情報を中継することができる。
【0052】
送り先ノードは、終端ノードであり得て、すなわち、仮想チャネルデータの無線送信に関与するネットワークの最後のノードであり得る。受信されたデータは、局所的に扱われて処理され、或いは、有線接続を更に介して送信され得る。
【0053】
或いは、送り先ノードは、無線信号を使用して仮想チャネルデータをネットワークの更に他のノードへ送信することができる。この場合、送り先ノードは、送り元ノードから受信された仮想チャネルデータをネットワークの他のノードへ中継するようになっている。
【0054】
1つの実施例において、送り先ノードは、チャネルデータの送信前に指定された送信リソースを使用して送り元ノードと送り先ノードとの間に構築された仮想チャネルを介して送信されたチャネルデータを受信するための受信器と、仮想チャネルのための送信リソースの指定後に予約制御メッセージを送り先ノードから送信するための送信器とを含んでおり、予約制御メッセージは、指定された送信リソースの使用を任意の周辺ノードに知らせるための指定された送信リソースに関する情報を含んでいる。
【0055】
他の実施例において、送信器は、送り元ノードから送り先ノードへのチャネルデータの送信から独立して予約制御メッセージの送信をスケジュールし、及び/又は、送信器は、仮想チャネルのために指定された送信リソースの使用を避けることにより予約制御メッセージを送信し得る。
【0056】
また、送信器は、予約制御メッセージを繰り返し送信し、又は、送り先ノードで決定された干渉レベルに応じて予約制御メッセージを送信し得る。
【0057】
更にまた、他の実施例において、受信器は、周辺ノードの存在を決定するとともに、周辺ノードが決定されるときに予約制御メッセージを送信するようになっている。例えば、受信器は、周辺ノードの送信動作又は指定された送信リソースを使用した周辺ノードの送信動作を検出することにより周辺ノードの存在を決定するようになっている。
【0058】
また、送信器は、ネットワークの負荷に応じて予約制御メッセージを送信し得る。
【0059】
他の実施例において、送り先ノードは、送り先ノードの動きを決定するための手段を含んでおり、また、送信器は、送り先ノードの移動が決定される場合に予約制御メッセージを送信するようになっている。
【0060】
送り元ノード110は、一般に、送り先ノードと同様の構成を有することができ、すなわち、無線電話又はコンピュータ装置を含む任意の種類の無線装置であり得る。また、送り元ノードは、先に詳述したように、仮想チャネル150を介して送り先ノード100へ仮想チャネルデータを送信するための手段を有していることが好ましい。送り元ノード110は、送り先ノードへ送信するためのデータ源であり得て、或いは、154で示されている仮想チャネルの他の部分を介して他のノードから受信される仮想チャネルデータを中継するためのネットワークの送信ノード(transmit node)を構成し得る。
【0061】
図1に示されている実施形態における送り元ノード110は、仮想チャネル150を介して送り先ノード100へと送信される仮想チャネルデータの送り元の機能を担っているが、同時に、送り元ノードが送り先ノード100に関して説明した機能を有し得る。すなわち、他の実施例においては、送り元ノード110が送り先ノードを構成し得る。同様に、図1に示されている送り先ノード100は、送り元ノード110から受信される仮想チャネルデータの送り先として説明されているが、他の実施例において、送り先ノード100は、送り元ノードの機能を担うことができ、すなわち、仮想チャネルを介して送り先ノードへ送信されるべき仮想チャネルデータの送り元としての機能を担うことができる。
【0062】
図1に示されている周辺ノード120は、送り先ノード及び送り元ノードと同様、無線ネットワーク内で情報を送信し、受信し及び/又は中継するのに適した任意の種類の装置、例えば無線電話や無線コンピュータ装置等であり得る。送り元ノードは、図1に矢印121により示されているように、無線ネットワークの他のネットワークノードに対する送信に関与することができ、また、送り先ノード100から予約制御メッセージ151を受けるための手段を有している。また、送り先ノードは、仮想チャネルのために指定された送信リソースに関する情報を得るために、送り先ノードからの予約制御メッセージを解析するための手段を有している。この情報に基づいて、周辺ノード120は、予約制御メッセージ内で指定された送信リソースを避けるように周辺ノード自身の送信を修正することができ、或いは、例えば送り先ノード100での仮想チャネルデータの受信がもはや乱されないように送信出力を減少させることにより周辺ノード自身の送信を修正することができる。
【0063】
送り元ノード110と送り先ノード100との間に構築された仮想チャネルは、一方向仮想チャネル、すなわち、仮想チャネルデータを送り元ノードから送り先ノードへ送信するためのチャネルであるが、送り先ノードから送り元ノードへの送信もできる双方向チャネルであり得る。
【0064】
送信リソースは、実際のデータ送信の前に交渉されることが好ましい。例えば、送り元ノード及び送り先ノード、又は無線ネットワークの任意の他のエンティティは、送り元ノードと送り先ノードとの間の仮想チャネルのためのリソースの交渉に関与し得る。また、仮想チャネルは、データを送り元ノードから送り先ノードへ送信する必要がある限り維持されるとともに、その後においてのみ解放されることが好ましい。このようにして、仮想チャネルのための送信リソースは実際のデータ送信前に交渉されてもよく、また、予約制御メッセージは、仮想チャネルを介したデータの送信中における遅い時点であっても、すなわち、送信リソースの予約後に十分な時間が経過した後であっても、送り先ノードの近傍の任意の想定し得る周辺ノードに対して指定された送信リソースを知らせるために送り先ノードにより有利に使用され得る。
【0065】
仮想チャネルを介して送信されるチャネルデータは、仮想チャネル又は他のネットワーク動作を制御するための制御データ及び/又はユーザデータ、例えば音声又はビデオデータ或いは電子メールデータやテキストデータなどのアプリケーションに関与するデータを含むユーザデータ等の任意の種類のデータを含み得る。
【0066】
本出願との関連で理解される仮想チャネルは、データを送信するための無線ネットワークの2つの要素間の任意のリンクである。「仮想」(virtual)という表現は、チャネルが送り元ノード及び送り先ノード等の関与する物の視点からは固定されたリンクであるが、物理的なレベルのものではないものとして使用されている。物理的なレベルにおいて、チャネルは、専用のタイムスロット、周波数、コード又はこれらの組み合わせを使用し得る。
【0067】
以下では、図2を参照しながら、本発明の更なる実施形態について説明する。
【0068】
図2は、本発明の他の実施形態に係る無線ネットワーク内での仮想チャネル予約のための動作を示しており、特に、送り元ノード及び送り先ノードにおける操作の概略を示している。図2の動作は、図1に示されている無線ネットワークの要素を使用して行うことができるが、図2はそれに限定されない。
【0069】
図2の送り元ノードは、図1に示されている無線ネットワークの任意のノード、例えば仮想チャネルの送り元ノード110であってもよく、また、送り先ノードは、図1の無線ネットワークの任意のノード、例えば図1に示されている送り先ノード100であってもよい。
【0070】
最初の動作201において送り元ノードは、送り元ノードと送り先ノードとの間に構築された仮想チャネルを介してチャネルデータを送信する。動作201における送信は、早い時点で送り元ノードと送り先ノードとの間の仮想チャネルのために指定された送信リソースを使用する。例えば、仮想チャネルのためのリソースは、事前に、すなわち、仮想チャネルデータのデータ送信前に、送り元ノードと送り先ノードとの間で交渉され得る。例えば、送り元ノード又は送り先ノードは、送信リソースの割り当てを要求する仮想チャネル要求(virtual channel request)を生成してもよく、また、この予約要求を送り元ノードと送り先ノードとの間の送信経路に沿って送ってもよい。送り元ノードと送り先ノードとの間の送信経路は、直接的な経路、すなわち、中間のノードや装置が全く無い経路であって、送り先ノードが送り元ノードから送信される無線信号を受信する経路であり得て、或いは、仮想チャネルは、送り元ノードから送り先ノードへの送信経路中に配置された更なる装置、例えば無線ネットワークの更なるネットワークノードを含み得る。また、チャネル予約のため、仮想チャネル要求が送り先ノードで受信され得て、それに応じて、送り先ノードが送信のために要求されたリソースを決定し及び/又は割り当てることを試みるようになっている。送り元ノードと送り先ノードとの間に任意の中間ノードがある場合、仮想チャネル要求は、1つ又は複数の中間ノードにおいて要求リソースの予約をトリガし得る。関与する全てのノード、すなわち、送り元ノード、送り先ノード及び任意の中間ノードにおいて要求リソースを予約した後、送り先ノードは、仮想チャネル応答を仮想チャネル確認として送り元ノードへ戻してもよい。これに代え或いはこれに加えて、仮想チャネルの関与する各ノードは、それぞれのノードでの要求リソースの利用可能性及び/又は予約を示す肯定応答又は仮想チャネル確認を、更なる中間ノード、送り先ノード及び/又は送り元ノードに対して戻してもよい。
【0071】
更にまた、ノードのうちの1つにおいて、すなわち、送り元ノード、中間ノード及び送り先ノードにおいて必要とされる通信リソースが利用できない場合、それぞれのノードは、例えば否定応答を使用して、仮想チャネルのための通信経路に沿う残りの全てのノードに知らせることができ、それにより、更なる予約動作を終了させることができるとともに、代わりのリソースを要求することができる。
【0072】
仮想チャネル確認(virtual channel confirmation)は、仮想チャネルのための要求された送信リソースの利用可能性及び/又は割り当てを表してよく、また、送り元ノードは、仮想チャネル確認を受けた後、割り当てられたリソースを使用して、例えば、図1に151で示されているように、仮想チャネルデータを送り元ノードから仮想チャネルに沿って送り先ノードへ送信し得る。
【0073】
なお、仮想チャネルのための送信リソースを予約する前記予約スキームは、単なる一例であり、送信リソースを予約するための任意の他の種類の仮想チャネル予約を使用することができる。
【0074】
送り先ノードでの動作202において、送り元ノードから送信されたチャネルデータは、先の実施例で説明しているように、チャネルデータの送信前に仮想チャネルのために指定された送信リソースを使用して受信されるようになっている。例えば、送信リソースが特定の周波数、時間枠又はコード或いはこれらの組み合わせに関連している場合、送り先ノードは、チャネルデータを受信するために、指定されたタイミング、周波数又はコードに設定された受信器を使用するようになっている。
【0075】
図2は、チャネルデータの受信の動作202を示しているが、これは、送り先ノードの近傍に位置された周辺ノードでの送信動作により受信動作が乱される場合に、チャネルデータを送り先ノードにおいてうまく読み取り或いは解析できることを必ずしも示していない。したがって、動作202において、送り先ノードは、指定された送信リソースを使用してチャネルデータを受けることを試みるだけでもよいが、必ずしもそれがうまく行なえるとは限らない。
【0076】
したがって、送り先ノードは、送り先ノードでのチャネルデータの受信を向上又は可能にしようと試みる際に、動作203において、仮想チャネルのために指定された送信リソース、すなわち、指定された送信リソースについての情報を含む予約制御メッセージを送信するようになっている。予約制御メッセージは、任意の潜在的に存在する周辺ノードに指定された送信リソースの使用に関して知らせるようになっており、それにより、任意の周辺ノードは、周辺ノード自身の送信を適切にスケジュールし、或いはスケジュール変更して、予約制御メッセージの指定された送信リソースを順守することができる。
【0077】
送り先ノードは、予約制御メッセージを使用して、例えば、送り先ノードでの受信のためのタイムスロットや受信時間等の所望の受信タイミング、及び/又は、所望の受信周波数及び/又は所望のコードに関する情報を配信するようになっている。また、周辺ノードは、送り先ノードにおいて必要とされる受信間隔の間、送信のためのこれらの時間及び/又は周波数及び/又はコードを避けるようにそれら自体の送信をスケジュールすることができる。したがって、送り先ノードは、送り元ノードと送り先ノードとの間に構築された仮想チャネルを介してチャネルデータを適切に受信することができる。
【0078】
以下では、図3に関して本発明の更なる実施形態を説明する。
【0079】
図3は、特に仮想チャネルの送信経路に沿うノードを示す、無線ネットワークの要素を示している。
【0080】
図3は、送り先ノード100、例えば図1に示されている送り先ノード100を示している。また、図3は、送り元ノード110、例えば図1に示されている送り元ノード110を示している。更にまた、図3は、送り元ノード110と送り先ノード100との間にある送信ノード300を示している。
【0081】
350で示されている仮想チャネルは、送信ノード300を介して送り元ノード110と送り先ノード100との間に構築されている。仮想チャネル350は、送信ノード300と、送り元ノードと、送り先ノードとを含む通信経路を辿っている。仮想チャネルは、先の実施形態に関して述べたように、仮想チャネルデータを送り先ノードへ送信するために使用される。図3に示されている仮想チャネルは、一方向の仮想チャネルとして、すなわち、送り先ノードのみへデータを送信するための仮想チャネルとして示されているが、他の実施形態において、仮想チャネルは、双方向、すなわち、仮想チャネルデータを送り先ノードから送信ノードを介して送り元ノード及び可能であればネットワークの他のノードへも送信することができる。
【0082】
図3に示されている仮想チャネルは、送り元ノード110から送信ノード300を介して送り先ノード100へ至る経路を辿っており、したがって、2つの区分351及び352からなっている。この場合、仮想チャネルの区分351は、送り元ノード110と送信ノード300との間に構築されており、第2の仮想チャネルの区分352は、送信ノード300と送り先ノード100との間に構築されている。
【0083】
各仮想チャネルの区分351及び352は、各仮想チャネルの区分のために指定された特定の送信リソースを使用し、リソースは、例えば、送信ノードと送り元ノードと送り先ノードとの間で事前に指定され或いは交渉されるようになっている。
【0084】
例えば、送り元ノードと送り先ノードとの間の仮想チャネルの区分352のためのリソースは、時間枠や、周波数、コードの割り当て、送り元ノードから送り先ノードへの送信のために使用できる任意の他の種類のリソースのいずれか一つ又はそれらの組合せを含み得る。
【0085】
また、送信ノードと送り元ノードとの間の仮想チャネルの区分351のためのリソースは、時間枠や、周波数、コード、無線送信のための任意の他の送信リソースのいずれか一つ又はそれらの組合せを含み得る。好ましくは、両方の仮想チャネルの区分351及び352のためのリソースは、当分野で知られるように、仮想チャネルの個々の区分を介した送信が互いを乱さないように選択される。
【0086】
仮想チャネル350のためのリソースを割り当てるための1つの実施例として、送り元ノード110は、送信ノード300を含む送信経路を介して仮想チャネル要求を送り先ノード100へ送信することができる。この要求に対する応答において、送信ノード300及び送り先ノードは、仮想チャネルのための送信リソースを割り当てることができ、また、クリアランスメッセージ(clearance message)を送り元ノード110へ戻すことができる。これに続いて、送り元ノード110は、割り当てられた送信リソースを使用して仮想チャネルデータを送り先ノード100へ送信することができる。送り元ノード110と送信ノードと送り先ノードとの間の仮想チャネル350の送信リソースは、仮想チャネルのためのリソースを予約するための前述したスキーム又は任意の他のスキームを使用して交渉され得る。
【0087】
1つの実施例において、仮想チャネル要求は、送り元ノードから送り先ノードへの送信のための繰り返される時間枠又はタイムスロットのための要求を含むことができ、繰り返される時間枠は、送信キャリアを介してデータを送信/受信するために、送信ノードと、送り元ノードと、送り先ノードとによって使用されるべき時間を指定するようになっている。繰り返される時間枠は、時間ベースのアクセススキームを用いたネットワークの多くのタイムスロットからなることができ、或いは、仮想チャネルのための任意の他の種類の時間枠を指定することもできる。第1の仮想チャネルの区分351のためのタイムスロットは、第2の仮想チャネルの区分352のためのタイムスロットと同じであってもよく、或いは異なっていてもよい。仮想チャネルの割り当てのために要求される時間枠は、例えば、20ms毎の間隔で1msの長さ(持続時間)、或いは、任意の他の繰り返しの割合及び長さ(持続時間)で、周期的に繰り返してもよい。また、例えば、仮想チャネルが1つの時間点で高いデータ転送速度を必要とし、且つ、他の時間点で低いデータ転送速度を必要とする場合には、繰り返される時間枠が一定の間隔で繰り返され得る。
【0088】
繰り返される時間枠を割り当てる場合において、仮想チャネル要求は、要求された時間周期の持続時間、繰り返し周波数、時間枠の長さ及び/又は時間基準(time reference)のうちの少なくとも1つに関連する予約情報を有利に含むことができる。この時間基準は、無線ネットワークの個々のノード間の送信、例えば送信ノードと、送り元ノードと、送り先ノード及び/又はネットワークの更なるノードとの間の送信の同期化を容易にすることができる。特に、例えば分散型の媒体アクセス制御を伴う無線ネットワークのように無線ネットワークが中央制御設備を欠いている場合、ネットワークで利用できる全体で有効な時間基準は存在しない。したがって、時間基準を仮想チャネル内に含ませることは、要求された仮想チャネル及び/又は任意の他の仮想チャネルのためのリソースの割り当てを同期化し或いはスケジュールするために、全ての関連するノード、すなわち、図3に示されている送信ノードと、送り元ノードと、送り先ノードとによって利用され得る。時間基準は、例えば、仮想チャネルにおける送信の開始に関連付けることができ、或いは、送信ノード、送り先ノード又は送り元ノード或いは無線ネットワークの任意の他の要素における任意の他の事象に関連付けることができる。その後、時間基準は、ネットワークのノード、特に仮想チャネルに関連するノードにおける内部クロックを同期化するために使用することができる。
【0089】
また、関連するノード又はネットワークの任意の他のノードのクロックは、仮想チャネルの周期的な送信を使用して同期化することができる。クロックを同期化するために使用される仮想チャネルは、前述したように、構築されるべき仮想チャネルによって構成され得るか、或いは、無線ネットワークのノードのクロックを同期化させることのみを目的とした仮想チャネルの周期的な送信を含んでいる任意の他の仮想チャネルに関連し得る。
【0090】
他の実施例において、仮想チャネルのために要求される送信リソースは、例えば周波数ベースのアクセスアプローチにおいては送信周波数を含み得る。この周波数は、無線ネットワークで利用できる複数の送信周波数のうちの1つであり得て、或いは、無線ネットワーク内での通信に利用できる帯域幅の一部であり得る。
【0091】
更なる他の実施例において、仮想チャネルにおいて要求される送信リソースは、例えばCDMAネットワーク(符号分割多重アクセス方式ネットワーク)などのネットワークのアクセスコードに関連し得る。この場合、仮想チャネル要求は、送信ノードと送り元ノードと送り先ノードとの間でのデータの送信のための1つのコード又は複数のコード又は拡張コードの割り当てを要求することができる。
【0092】
前述した3つのスキームを組み合わせた併用手法も可能である。すなわち、仮想チャネルのために指定された送信リソースは、時間枠、送信周波数及び送信コードの組み合わせを含むことができる。
【0093】
前述したように、無線ネットワークは、アドホックネットワークなどのマルチホップ無線ネットワークであり得て、或いは、セルラーネットワークの一部を形成し得る。したがって、構築された仮想チャネル350は、送り元ノードから送り先ノードへ至る通信経路全体にわたって同じ指定された送信リソースを使用することできるが、異なるリソースが指定されることも可能であり、或いは、異なるリソースを送信経路の異なる部分に利用できるようにすることも可能であり、例えば、送り元ノードから送信ノードへの第1の仮想チャネルの区分351のために第1のタイプの送信リソースを指定することができ、また、送信ノードと送り先ノードとの間の第2の仮想チャネルの区分352のために第2のタイプの送信リソースを指定することができる。
【0094】
無線ネットワークの既存のリソースを使用するため、仮想チャネルのリソースの予約情報は、無線ネットワークで使用される通信プロトコルにしたがって、例えばIEEE802.11規格にしたがって、メッセージ又はデータパケットとの関連或いは組み合わせで送信され得る。予約情報は、ユーザデータフィールド内又はネットワークで送信されるデータフレームのために特に設けられたフィールド内に含まれ得る。この場合、予約情報のやりとりを簡略化できるとともに、予約情報のやりとりにネットワークの既存のリソースを使用することができる。
【0095】
また、無線ネットワーク内で個別に或いは既存のメッセージとの関連又は組み合わせで送信される予約情報は、仮想チャネルのために割り当てられたリソース又は指定されたリソースに関する予約情報を、仮想チャネルに関与しない更なるノードを含むネットワークの関連するノードへと広げるために使用することができる。
【0096】
したがって、予約情報を受ける各ノードは、ネットワーク又はネットワークの一部の占有された或いは利用可能なリソースに関する情報を維持することができ、それにより、異なるノードからの送信の干渉を減らすことができる。しかしながら、指定された送信リソースが知らされていないネットワークの任意のノード、例えば指定された送信リソースに関する情報を受けるために送り元ノード110からかなり離れて位置する周辺ノード120は、指定された送信リソースを順守しない場合があり、すなわち、指定された送信リソースの使用を避けようとしない場合があり、したがって、送り先ノードでの受信を乱す場合がある。
【0097】
したがって、図3に示されている送り先ノード100は、図3に354で示されている予約制御メッセージを送信できるようになっている。先の実施形態に関して述べたように、予約制御メッセージは、例えば仮想チャネル350のために指定された送信リソースの使用に関して任意の周辺ノードに知らせるため、仮想チャネル350のために指定された送信リソースに関する情報を含んでいる。
【0098】
1つの実施例において、予約制御メッセージは、送信ノード300と送り先ノード100との間の仮想チャネルの区分352のために指定された送信リソースに関する情報、すなわち、前述したように送信のために使用される任意の時間枠、周波数又はコードに関する情報を含んでいる。
【0099】
また、予約制御メッセージ354は、仮想チャネル350に関する更なる情報、例えば送り元ノード110と送信ノード300との間の仮想チャネルの区分351のために指定されたリソースに関する情報、すなわち、前述したように仮想チャネルデータ送信のために指定された任意の時間枠、周波数又はコードに関する情報を含むことができる。そのような情報を予約制御メッセージ内に含ませる理由の1つは、送り元ノードと送信ノードとの間で使用するためのリソースを想定し得る周辺ノードにも知らせるためである。これは、送り元ノードと送信ノードとの間で対応して指定された送信リソースに周辺ノードが気付かない場合があり、周辺ノードからの送信が送信ノード300での仮想チャネルデータの受信を乱す場合もあるからである。
【0100】
また、送り元ノード110から対応して送信された任意の情報を周辺ノードが読み取ることができない場合もあり、また、送信ノード300自体が送信ノード300での仮想チャネルデータの受信のために指定された送信リソースに関する情報を全く送信しない場合もあるため、周辺ノードは、送信ノード300での受信のために使用されるリソースに気付かない場合もある。
【0101】
また、送信を適切にスケジュールでき或いは送信を修正できるように、予約制御メッセージ354は、クロックを同期させるために、1つ又は複数の周辺ノードにより使用され得るタイムスタンプ又は時間情報を含み得る。
【0102】
更に、予約制御メッセージがタイムスロット情報を含むことができ、例えば、この情報では、仮想チャネルのノード及び周辺ノードがそれぞれそれらの送信を適用でき、或いは変更できるように、利用可能な或いは好ましいタイムスロットが示されてもよい。同様に、予約制御メッセージは、周波数を指定するために、送り先ノードから送り元ノードへ或いはその逆へ情報を送信するために使用される周波数に関する情報を含み得る。この周波数は、例えば移動する周辺ノードが同様の周波数で送信するような、ネットワーク中の変化に起因して生じるその後の送信におけるものであるのが好ましい場合もある。
【0103】
また、他のルーティングの可能性又は変更を仮想チャネルのノードに知らせるため、予約制御メッセージは、ルーティング更新情報を含むことができる。例えば、仮想チャネルのノードは、低出力又は他の問題に起因して他のノードに取って代えられなければならない場合がある。したがって、バックアップルーティングオプション(back up routing option)を仮想チャネルによって使用することができる。これらのルーティングの変更は、更新された仮想チャネルと周辺ノードとが干渉しないということを周辺ノードに対して知らされる必要が生じ得る。
【0104】
更にまた、予約制御メッセージは、仮想チャネルのために使用される周波数チャネルに関する情報を含むことができる。また、必要な出力レベルを周辺ノードに知らせるため、予約制御メッセージは、送り元ノードから送り先ノードへ情報を送信するため及び/又は送信ノードから送り元ノードへ情報を送信するために必要とされる送信出力に関する情報を含むことができる。それに対する応答において、周辺ノードは、それら自体の送信の修正を適切に考慮して、仮想チャネルに関与するデータの適切な送信をサポートすることができる。また、周辺ノードは、それら自体の送信を適切にスケジュールして、ネットワークで必要とされる送信出力全体を減らすとともに、ネットワークのスループットを最適化することができる。
【0105】
更にまた、予約制御メッセージは、送り元ノードと送り先ノードとの間及び/又は送信ノードと送り元ノードとの間のリンク又は仮想チャネル区分のリンク品質に関する情報を含むことができる。送信出力と同様に、送信ノードは、リンク品質に関する情報を使用して、それ自身の送信を修正することにより、送信ノードと送り先ノードとの間の仮想チャネルの質を許容レベルに達するまで高めることができる。更にまた、周辺ノードがそれら自体の送信を適切にスケジュールすることができるように、予約制御メッセージは、ネットワーク負荷及び/又はネットワーク輻輳に関する情報を含むことができる。
【0106】
他の選択肢において、予約制御メッセージは、特定の時間間隔で繰り返し送信されてもよく、或いは、特定の事象に基づいて予約制御メッセージの送信がトリガされてもよい。また、仮想チャネルの存続期間中に、すなわち、仮想チャネルのために第1の指定されたリソースが使用される第1の期間中及び仮想チャネルのために第2の指定されたリソースが使用される第2の期間中に、仮想チャネルのために指定されたリソースが修正されるものとする。これらの第1及び第2の指定されたリソースは、仮想チャネルを介した継続的な通信前に或いは通信中に交渉され、例えば、仮想チャネルの必要とされる帯域幅が、例えば音声データからビデオデータ等へ変化する場合などにおいては、仮想チャネルの存続期間中の特定の事象の際に、仮想チャネルのために指定されたリソースが第1の指定されたリソースから第2の指定されたリソースへと修正され得る。前述の場合において、リソースを第1の指定されたリソースから第2の指定されたリソースへと切り換える前に送信された予約制御メッセージは、第1の指定されたリソースに関する情報を含んでおり、また、第2の指定されたリソースへ切り換えた後において、送り先ノードから送信された予約制御メッセージは、第2の指定されたリソースに関する情報を含んでいる。また、予約制御メッセージは、第1の指定されたリソースと第2の指定されたリソースとの間で切り換えるための条件、例えば切り換え時間等を指定する情報を含み得る。
【0107】
なお、図3は、送り先ノード100で終了する仮想チャネルを示しているが、他の手段において、仮想チャネル350は、送り先ノード100を超えて延びてもよく、例えば無線信号を介して無線ネットワークの他のノードへと延びてもよく、或いは、ワイヤ境界接続により他の装置へと延びてもよい。
【0108】
以下では、図4に関して本発明の更なる実施形態を説明する。
【0109】
図4は、無線ネットワークにおいて仮想チャネルを予約する方法の動作を示しており、特に、送り元ノードと、送り先ノードと、周辺ノードとにおける動作を示している。
【0110】
図4の動作は、図1又は図3に示されている無線ネットワークの要素を使用して実行され得るが、図4はそれに限定されない。また、図4においては、例えば図1の送り元ノード110と送り先ノード100との間に構築される仮想チャネル150のように、送り元ノードと送り先ノードとの間に仮想チャネルが構築されているものとする。更に、この仮想チャネルのための送信リソースは、送り元ノードから送り先ノードへのデータの送信前に割り当てられているか、或いは交渉されたものとする。
【0111】
最初の動作301において、送り元ノードは、送り先ノードを動作させるために仮想チャネルを介してチャネルデータを送信する。動作301は、先の実施形態に関して説明した動作と同様であってもよい。この場合、チャネルデータは、仮想チャネルのために指定された送信リソースを使用して仮想チャネルにより送信される。
【0112】
送り先ノードでの動作302においては、例えば先の実施形態に関して説明したように、指定された送信リソースを使用してチャネルデータが受信される。例えば、指定された送信リソースが繰り返しタイムスロットを含んでいる場合、送り先ノードは、この指定されたタイムスロットを使用してチャネルデータを受信し、或いは受信することを試みる。
【0113】
動作301及び302は、例えば仮想チャネルのチャネルデータストリーム又はデータパケットを使用する送り元ノードと送り先ノードとの間での継続的なデータ送信の一部を形成し得る。
【0114】
送り先ノードでの動作303において、送り先ノードは、指定された送信リソースに関する情報を含む予約制御メッセージを送信する。予約制御メッセージの送信は、送り元ノードと送り先ノードとの間でのチャネルデータの送信とは完全に独立してスケジュールされ得る。
【0115】
他の手段においては、送り先ノードは、送り元ノードと送り先ノードとの間の仮想チャネルの条件又は状態に応じて、例えば送り先ノードの仮想チャネルの受信データの質に応じて、予約制御メッセージを送信することができる。すなわち、送り先ノードは、仮想チャネルの受信データが特定の点を越えて悪化したことを検出した際に、予約制御メッセージの送信をトリガすることができる。
【0116】
一般に、予約制御メッセージの送信は、予約制御メッセージにおいて指定された受け手がないような放送タイプ(broadcast type)の送信である。したがって、予約制御メッセージは、送り先ノードから予約制御メッセージを受けることができる任意の更なるノード或いは周辺ノードの対象とされる。図4において、周辺ノード、例えば図1の周辺ノード120は、動作304において予約制御メッセージを受けるものと考えられる。その後、周辺ノードは、予約制御メッセージを解析して、仮想チャネルの指定された送信リソースに関する情報を得る。
【0117】
予約制御メッセージがタイムスタンプを含んでいる場合、周辺ノードは、送り先ノード及び周辺ノードのクロックを同期させるための随意的な動作305を実行して、周辺ノードでの送信適合を簡略化することができる。クロックの同期化は、予約制御メッセージの時間基準に基づいて行なわれてもよく、或いは、予約制御メッセージは、例えばシステムの中央クロックから時間基準の情報を得るために周辺ノードをトリガしてもよい。
【0118】
その後、動作306において、この時点で送り元ノードから送り先ノードへ仮想チャネルデータを送信するために指定されたリソースに関する知識を有している周辺ノードは、この情報に基づいて、周辺ノード自身の送信を修正することができる。周辺ノードは、予約制御メッセージの情報に基づき、指定された送信リソースを使用する周辺ノードからのデータの送信が回避されるように、周辺ノード自身の送信を修正するように指示され得る。例えば、予約制御メッセージが仮想チャネルのために指定されたタイムスロットを指示している場合、周辺ノードは、この特定のタイムスロットの使用を避けることができる。
【0119】
他の手段において、周辺ノードは、予約制御メッセージの情報に基づき、送り先ノードでのチャネルデータの受信が特定のレベルを超えて乱されない程度でそれ自身の送信を修正することができる。例えば、周辺ノードは、仮想チャネルの指定された送信リソースの間又は当該送信リソースのためにそれ自体の送信を低下させてもよく、或いは、送り先ノードでの仮想チャネルデータの受信の向上を可能にするための任意の他の手段を取りえる。例えば、周辺ノードは、周辺ノード自身の送信速度を低下させ、タイムスロットの数を変化させることなどができる。
【0120】
送り先ノードが当該送り先ノードと周辺ノードとの間に更なる通信を含み得るという、仮想チャネルデータの受信の向上を考慮した周辺ノードでの送信リソースの使用の調整は、仮想チャネルデータの送り先ノードにおける受信が所望の向上を達成するために修正が適していたかどうかにかかわらず、例えば、周辺ノードでの送信リソースの使用が修正されたという周辺ノードから送り先ノードへ送信される指示、及び、送り先ノードから周辺ノードへの確認を含んでいる。
【0121】
その後、動作307において、送り元ノードは、仮想チャネルを介して送り先ノードへ更なるチャネルデータを送信することができ、送り先ノードでは、このチャネルデータが動作308において受信される。例えば、受信の問題が持続する場合には、或いは、任意の他のスキームに基づき、動作308に引き続いて、予約制御メッセージの更なる送信が実行され得る。
【0122】
動作303において送信された予約制御メッセージは、任意の数の周辺ノードで受信され、したがって、任意の数の周辺ノードは、予約制御メッセージの情報に基づいてそれら自体の送信を修正するように指示され得る。
【0123】
このように、予約制御メッセージは、一般に、例えば信号品質や周波数チャネルなどの通信の状態に関する情報を広げるためにシステムで使用されてもよく、それにより、ノードは、それら自体の送信を調整して、システムのリソース全体をうまく使用することができる。
【0124】
以下では、図5に関して本発明の更なる実施形態を説明する。
【0125】
図5は、仮想チャネル予約のための無線ネットワークの要素を示しており、特に、無線ネットワークの個々のノード間での予約制御メッセージ及び仮想チャネルデータの送信を示している。
【0126】
図5は、送り先ノード100と、送り元ノード110と、送り元ノードと通信する更なるノード510とを示している。更なるノード510は、仮想チャネルデータを送り元ノード110へ送信するようになっており、また、送り元ノード110は、先の実施形態に関して言及したように、仮想チャネルデータを送り先ノード100へ送信するようになっている。したがって、図5において、送り元ノードは、更なるノードからのトラフィックに関しては、中間ノードと見なされてもよいが、送り元ノードは、当該送り元ノードと送り先ノードとの間の任意のトラフィックの送り元を依然として構成している。
【0127】
個々のノードにおける送信は、特定の送信出力を使用して行なわれるため、個々のノードから送信されるメッセージは、特定の領域にわたって広げられる。一般に、特定の送信出力を使用するネットワークの1つのノードからの送信を読み取ることができてもよく、すなわち、その内容が特定の読み取り領域(reading zone)内で得られてもよい。言い換えると、読み取り領域内で、それぞれのノードから送信されたメッセージの内容を得ることができる。また、特定のノードでの送信動作は、特定の検出領域で検出可能であり、検出領域は、常にノードの読み取り領域よりも大きい。
【0128】
図5は、前述したそのような読み取り領域及び検出領域を示している。図5において、送り元ノード110は読み取り領域550を有し、この読み取り領域550は、無論、仮想チャネルデータに関与する送り元ノードからの送信を、送り先ノード100で完全に受けることができるように寸法が決められている。また、送り元ノード110は検出領域551を有し、この検出領域551においてノードは送り元ノードでの送信動作を検出することができる。
【0129】
同様に、更なるノード510は、仮想チャネルを介して送信ノード332から送り元ノード110へ送信された全てのデータを送り元ノード110が受けることができるように寸法付けられた読み取り領域552を有する。更に、送信ノード330は検出領域553を有する。
【0130】
読み取り領域内において、任意のノードは、それらが受信対象者でない場合であっても特定のノードから発するトラフィックを聞き取ることができるとともに、発生源のノードがトラフィックのタイプ及び送信のために使用されるリソースなどについての情報を含んでいた場合には、受信された信号からこの情報を得ることができてもよい。このように、1つのノードの読み取り領域内にある複数のノードは、先の実施形態に関して説明したように、仮想チャネルのために指定された送信リソースに関する情報を得ることができる。例えば、送り元ノードは、仮想チャネルのために指定されたリソースに関連する情報も、送り先ノードのための仮想チャネルデータを含有するメッセージ内に含ませることができる。
【0131】
この特定の実施形態の送り先ノード100は終端ノードであると想定される。すなわち、仮想チャネルデータは、送り先ノードで受信されるが、それ以上送信されることはない。したがって、送り先ノードは、チャネルデータの送信に関連する読み取り領域及び仮想チャネルのノードの組み合わせ読み取り領域を有していない。すなわち、更なるノード510と送り元ノード110と送り先ノード100とは、送信ノード及び送り元ノードの領域において大きい形状を形成するが、送り先ノードは、仮想チャネルのために使用されるリソースについて周辺ノードが知ることができる組み合わせ読み取り領域の境界内に位置する場合がある。したがって、送り先ノードの直ぐ近くであっても、送り元ノードからの仮想チャネルデータの受信に関連する送り先ノードでの受信動作に全く気付かない周辺ノードが存在する場合があり、これらの周辺ノードは、送り先ノードでの受信動作を妨げるか或いは乱す場合がある。
【0132】
この問題を考慮して、送り先ノード100は、先の実施形態に関して説明したように、特定の読み取り領域554、すなわち予約制御メッセージの内容を完全に検出できる領域で読み取ることができる特定の送信出力をもって予約制御メッセージを送信するようになっている。例えば、送り先ノードが周辺ノードに知らせるための他の手段を有していない場合、例えば、送り先ノードが仮想チャネルを介して送り元ノードからデータを受けるだけでありデータを送り元ノードに決して戻さない場合には、積極的に送信された予約制御メッセージを使用して周辺ノードに有利に知らせることができる。
【0133】
図5は周辺ノード500と、501と、502と、503とを更に示している。
【0134】
これらの更なるノードのうち、周辺ノード500及び501は、送り先ノード100から発生する予約制御メッセージの読み取り領域554内に位置されている。したがって、先の実施形態に関して説明したように、周辺ノード500及び501は、予約制御メッセージの受信に基づき、送り先ノードでの仮想チャネルデータの受信が乱されないように或いは過度に悪化されないように、それら自体の送信をスケジュールすることができる。
【0135】
図5に示されている周辺ノード502は、送り先ノードからの予約制御メッセージの読み取り領域554の外側に位置されており、したがって、仮想チャネルのために指定された送信リソースが予約制御メッセージを通じて知らされないことになる。しかしながら、周辺ノード502は、送り先ノード100から十分大きな距離をもって離間されていると見なされるため、周辺ノード502は、送り元ノードと送り先ノードとの間での仮想チャネルデータの送信を考慮することなく、周辺ノード自身の送信をスケジュールし続けることができる。
【0136】
更にまた、周辺ノード503は、送り先ノードから送信される予約制御メッセージの読み取り領域554の外側に位置されているにもかかわらず、送り元ノード110の読み取り領域550内に位置している。したがって、周辺ノード503は、送り元ノード110の読み取り領域550内にあるため予約制御メッセージを受けることができないが、送り元ノードから送り先ノードへ送信された仮想チャネルデータと共に受信された情報から、仮想チャネルリソースに関する情報を得ることができる。送り元ノードから送り先ノードへ送信された仮想チャネル情報が、データを送信するために使用されるリソースに関する情報を含むときは、周辺ノード503は、仮想チャネルの指定されたリソースを使用する送り先ノードでの受信が乱されないように、それ自身の送信をスケジュールしてもよい。仮想チャネルに関する情報の受信は、図5において参照符号555で示されている。
【0137】
図5の実施形態において、送り先ノードは終端ノードとして説明されている。すなわち、送り先ノードは、仮想チャネルデータを受けるのみであると仮定されている。
【0138】
しかしながら、他の実施形態においては、送り先ノードが仮想チャネルの更なる部分を介して仮想チャネルデータをネットワークの他のノードへ送信することも考えられる。この場合、送り先ノードは、仮想チャネルデータを受けるとともに、ネットワークの送信ノードとして仮想チャネルデータを送信する。
【0139】
また、この変形例において、送り先ノード100は、先の実施形態の場合と同様に、予約制御メッセージをリフレッシュメッセージとして放送し或いは送信し、近傍の任意のノード、すなわち、送り先ノードの近傍の任意の周辺ノードに対して仮想チャネルの指定されたリソースの使用に関して知らせることができる。この場合、予約制御メッセージは、仮想チャネルデータに関連して送信され且つ送り先ノードから送信されたチャネルデータを送信するためのリソースの使用に関連する情報に加えて送信され得る。リフレッシュメッセージは、システムのノードのクロックを同期させて誤った送信及び衝突を回避するために使用できる。
【0140】
以下では、図6に関して本発明の更なる実施形態を説明する。
【0141】
図6は、無線ネットワーク内の仮想チャネルの予約の送り先ノードでの動作、特に、予約メッセージの送信のスケジューリングを示している。図6で示されている動作は、図1に示されている送り先ノードを使用して実行され得るが、図6の実施形態はこれに限定されない。
【0142】
図1の送り先ノード100等の送り先ノードにおける最初の動作601において、送り先ノードは、周囲の無線通信トラフィックに応じて、先に詳細に説明した指定された送信リソースにより、仮想チャネルを介してチャネルデータを受信し、或いは受信することを試みる。
【0143】
送り先ノードでの動作602において、予約制御メッセージの送信は、図1の送り元ノード110からのチャネルデータの受信とは無関係にスケジュールされる。この場合、スケジューリングは、送信器101によって実行され得る。例えば、送信は、仮想チャネルを介したチャネルデータの受信及び/又は送信を処理するためのプロセス又はハードウェア要素とは無関係のプロセス又はハードウェア要素により処理される。予約制御メッセージの送信を処理するためのプロセス又はハードウェア要素は、後で更に説明するように、所定のタイミング又は所定の事象を使用して、予約制御メッセージの送信をスケジュールすることができる。したがって、送り先ノード100は、意図された送信によって、或いは仮想チャネルに関連する受信されたデータストリーム又はデータパケットによってトリガされることなく、前述している予約制御メッセージを送信することができる。
【0144】
また、予約制御メッセージの送信リソースのタイプは、仮想チャネルにより使用される送信リソースとは無関係であってよい。例えば、送り先ノードは、特定の時間枠又はタイムスロットを使用して予約制御メッセージを送信してもよく、一方、仮想チャネルは、送信周波数又は送信コードを使用してもよく、或いはこの逆もまた同様である。
【0145】
予約制御メッセージは、例えば負荷及び移動性などのネットワーク構成にしたがって動的に変更され得る一定の間隔で、一定の時間パターンで或いは特定の周期性で繰り返し送信することができる。例えば、ネットワークトラフィックが低く且つ送信データにおいてノードがあまりアクティブでない場合、予約制御メッセージが送信される間隔は、非常にアクティブなノードの場合及びデータの衝突が発生し易い高いネットワークトラフィックの場合よりも長いかもしれない。
【0146】
他の実施例において、予約制御メッセージの送信は、所定の事象に応じて、例えば送り先ノードをONに切り換えた後、或いは、送り先ノードでの特定の命令又はコマンド入力時、又は、例えば仮想チャネルを介した特定のデータダウンロードが特定の時間帯にわたってスケジュールされる場合には、タイマを使用して送り先ノードで設定され得る所定の日時に、スケジュールされる。
【0147】
また、他の実施例において、予約制御メッセージの送信は、周囲の送信によってトリガされる。例えば、送り先ノード又は仮想チャネルを扱う任意の他のノードは、予約についての送信に関する情報を受けることができなかった新たな隣のノードからの送信を聞きつけると、予約制御メッセージを生成する。
【0148】
その後、仮想チャネルの1つのノードは、仮想チャネル内の他のノードと通信を行ないたい場合、その周囲のノードに知らせることができる。すなわち、送信器が予約制御メッセージを送信することをスケジュールし、この予約制御メッセージがその後仮想チャネルにおける通信前に送信されると決定されることが可能である。この場合については、以降の図面においても詳細に説明する。
【0149】
更なる動作603において、予約制御メッセージは、予約制御メッセージの送信リソースと仮想チャネルの送信リソースとが異なるものとなるように仮想チャネルのために指定された送信リソースの使用を避けることにより送信されることが可能である。例えば、仮想チャネルのための送信リソースが送信のための時間枠を含む場合には、予約制御メッセージを送信器101により異なる時間枠により送信することができる。同様に、特定の送信周波数又は周波数帯域が送信リソースとして仮想チャネルにより使用される場合には、異なる周波数又は周波数帯域で予約制御メッセージを送信することができる。これらの考慮は、送り先ノード100でチャネルデータを受信するために使用されるべき送信コードの使用にも適用される。
【0150】
また、送信器101は、仮想チャネルが送信周波数又は送信コード又はそれら逆を使用する場合、特定の時間枠又は特定のタイムスロットにおいて予約制御メッセージを送信することができる。更にまた、送信リソースは、例えば、送信コードを特定のタイムスロットで使用できるように混合され或いは組み合わされ得る。
【0151】
他の実施形態おいて、予約制御メッセージは、送信器により送り先ノードから送信された肯定応答メッセージと組み合わせることができる。そのような肯定応答メッセージは、チャネルデータの受信に応答することができ、また、図3の送り元ノード又は送信ノードに対して送信することができる。肯定応答メッセージ又はその肯定応答メッセージの欠如に基づいて、仮想チャネルの予約メカニズムは、OFFに切り換えられるノード又は移動性に起因して切断される予約チェーン又は仮想チャネルをうまく修正することができる。これは、それによってノードの作動状態のフィードバックメカニズムが与えられるからである。例えば、特定の時間にわたってノードがもはや応答しない場合には、ノードがアクティブではなく或いはもはや存在しないと判断され得る。
【0152】
肯定応答メッセージの送信の後に、予約されたデータパケット又はストリームの送信を行なうことができる。また、予約制御メッセージを、例えばネットワークトラフィック又は負荷に応じて動的に変えることができる一部の肯定応答とだけ組み合わせることが必要な場合もある。
【0153】
他の選択肢は、予約制御メッセージをハンドシェイクメカニズム(handshake mechanism)の信号と組み合わせること、例えば、予約制御メッセージを、送信ノードからのRequest−to−Sendメッセージ及び/又は受信ノードから送信されたClear−to−Sendメッセージと組み合わせるか、或いは当該Request−to−Sendメッセージ及び/又はClear−to−Sendメッセージに含ませることである。また、同様のメッセージは、例えば、仮想チャネルを構築する際にも共通に使用され、したがって、いずれにしても、送信される必要がある。
【0154】
また、肯定応答メッセージは、衝突を避けることができるように、無線ネットワーク内の他のノードの存在及び送信リソースを知りたがっている他の周辺ノードからの問い合わせに応答することができる。
【0155】
以下では、図7に関して本発明の更なる実施形態を説明する。
【0156】
図7は、本発明の他の実施形態に係る無線ネットワークにおいて仮想チャネルを予約する方法の動作を示しており、特に、送り先ノードで決定される干渉レベルに基づいた予約制御メッセージの送信を示している。図7に示されている動作は、図1に示されている送り先ノードを使用して実行され得るが、図7の実施形態はこれに限定されない。
【0157】
ノード同士が通信する場合、これらのノードはデータを絶えず送信している。したがって、任意の他のノードとの周辺ノード120の通信は、送り先ノード100での仮想チャネルデータの受信を妨げる可能性がある。特に、送り先ノード100が仮想チャネルを終了させるノードである場合、送り先ノード100は、仮想チャネルを介してデータを送信しなくてもよいが、主として仮想チャネル150を介してデータを受信し、また、周辺ノード120は、送り先ノードの存在及び仮想チャネル150のために指定された送信リソースについて知ることができない。したがって、周辺ノードはデータを送信し続け、また、データは、同じ送信リソースが使用される場合には、仮想チャネルデータと干渉する送り先ノード100に達する。例えば、送り先ノード100及び周辺ノードが同じタイムスロットを使用し、それにより、受信器102が仮想チャネルを介してデータを受信するだけでなく周辺ノードから望ましくないデータも受信するようになり得る。このように、周辺ノードが仮想チャネルデータと干渉するデータを送信している場合に、送り先ノードが周辺ノードに対してその存在及び送信リソースを知らせることができれば有益である。
【0158】
最初の動作では、先の実施形態で詳しく述べたように、送り先ノードは、動作701において、指定された送信リソースを使用して、仮想チャネルを介してデータを受信するか、或いは受信することを試みる。
【0159】
動作702において、受信器102は、送り先ノード100での受信の干渉レベルを決定するようになっている。前述したように、干渉レベルは、同じ送信リソースを使用して送り先ノードで受信された無線通信トラフィックの指標であるが、信号は、送り先ノードによって期待されるようなものでなく、或いは、送り先ノードに対して直接的に対処されない。したがって、異なる送信が重なり合っているため、例えば仮想チャネルからのデータの受信が乱される。
【0160】
干渉レベルを形成するこれらの送信は、例えばデータを送受信し、且つ送り先ノード100と送り先ノード100にリンクされた仮想チャネル150とに対し同じ又は同様の送信リソースを使用することによって動作する周辺ノード120によって引き起こされる可能性がある。したがって、周辺ノードの通信は、衝突が生じる場合があることから、仮想チャネルのノード間での無線通信の質、特に送り先ノードでのデータの受信に大きな影響を及ぼす場合がある。
【0161】
例えば、送り先ノード100の受信器102により送り先ノードの周囲の無線トラフィックを測定するなど、干渉レベルを決定するための幾つかの異なるやり方が考えられる。送り先ノード100の受信器102は、干渉レベルを決定するために、ネットワーク内の送信を聞き取って送信メッセージを解析してもよい。
【0162】
また、仮想チャネルを介したデータの受信が乱されると判断される場合には、データの重要な部分が誤って受信される、或いは全く受信されないことになる。その原因として、同じ送信リソースを使用する他のデータ送信からの干渉の場合がある。したがって、乱れのレベル、ひいてはデータ品質のレベルは、干渉レベルの直接的な表示を構成し得る。
【0163】
更にまた、干渉を測定する他のやり方は、周辺ノードのそれぞれに対応する異なる識別子の存在及び周辺ノードのおおよその送信動作に基づいて周辺ノードの量を決定することである。これらの識別子は、ノードの各送信中に存在し得て、その後、無線ネットワークに存在するノードの数及び識別情報を更新するために仮想チャネルの隣接する1つ又は複数のノードからネットワークで交換され得る。ネットワークのアクティブノードと、それらの識別情報と、送信動作と、位置などとに関する情報は、無線ネットワーク内で配信されて隣接するノードに送られてもよく、或いは、無線ネットワークに関する情報を要求するノードによりアクセス可能な1つの記憶ユニット内に集約して記憶されてもよい。この情報は、その後、無線ネットワークの様々な領域において想定し得る干渉レベルを決定又は計算するために使用され得る。
【0164】
また、周辺ノードは、干渉レベルを既に測定した或いはこの情報を前述した記憶ユニット等の他の送り元から既に受信した周辺ノードにより干渉レベルが知らされ得る。
【0165】
ここで、異なるノードにおいては一般に干渉レベルが異なっていることに留意すべきである。しかしながら、送り先ノードで検出される干渉レベルについての仮定は、送り先ノードとの間隔が近いノードの情報から行なうことができる。
【0166】
動作703において、干渉レベルは、特定のノードに関して予め設定でき或いは所望のサービスの質やタイプに応じて動的に変化され得る閾値と比較される。例えば、閾値は、重要なデータ、例えば特定のアプリケーションを実行するための装置の構成に必要なデータを示す受信データの送信中に含められる特定の優先順位に基づいて変更され得る。また、ビデオテレフォニーを考慮すると、音声及び画像のリアルタイム送信を得ることができるように、データのスループットが大きい高品質のサービスを有することが望ましいかもしれない。
【0167】
動作703における決定が、干渉レベルが閾値を下回っていることを示す「no」である場合、フローは、初めに戻って、動作701を伴う決定プロセスを再開する。しかしながら、干渉レベルが閾値を上回っており、動作703における決定が「yes」である場合、フローは動作704へと移行する。
【0168】
動作704において、送り先ノードの送信器は、周辺ノードによって受信できる予約制御メッセージを送信する。また、予約制御メッセージは、必要な応答を何ら伴うことなく送信される。このことは、周辺ノードでの受信の肯定応答を周辺ノードから送り先ノードへ送らなくて済むことを意味しており、これにより、ノード間の信号が減少するとともに、無線ネットワークにおけるオーバヘッドが減少する。
【0169】
或いは、干渉レベルを決定して干渉レベルを閾値と比較する代わりに、無線ネットワークの負荷に応じて予約制御メッセージを送ることもできる。この負荷は、更なるデータ送信のための利用可能な容量を示すネットワークの稼働率の指標となり得る。
【0170】
負荷は、送り先ノード環境内の無線通信トラフィックにより、干渉レベルと同様に決定され得て、或いは、送り先ノードには、他のノードにより或いは仮想チャネルを介して、無線ネットワークにおける負荷及び動作が単に知らされ得る。干渉レベルに関して前述したように、ネットワーク内に存在するノードの数と、識別情報と、動作とに関する情報を使用すると、ネットワークの負荷の良好な表示を得ることができるが、多かれ少なかれ、負荷はノード間で一定している。
【0171】
このことから、ネットワークの負荷と閾値との間で比較を行なうことができ、それにより、負荷が閾値よりも大きいと判断されると、送信器により予約制御メッセージが送信される。干渉レベルに関して説明した他の考えも負荷に適用される。
【0172】
また、送り先ノードの存在及び仮想チャネル150を介して通信するための送り先ノード100の準備を他の周辺ノードに知らせるため、送り先ノードが移動しているときに予約制御メッセージを送信することが必要となり得る。送り先ノードがネットワーク内で移動する場合には、送り先ノードにリンクされた仮想チャネル150及びその送信リソースが新たな近傍の他のノードに対して依然として知らされない可能性が高く、それにより、これらの他のノードの送信が送り先ノード100で受信されるチャネルデータと干渉する場合がある。したがって、送り先ノードの位置を決定して連続的に更新するとともに、予約制御メッセージを送信することにより周辺ノード120に対して送り先ノードを知らせることが必要である。
【0173】
これは、無線ネットワークを扱う基地局などの所定のオブジェクトに対する距離を監視することにより達成され得る。なぜなら、基地局は、データを連続的に送受信し、それらの位置を変えないからである。
【0174】
また、GPS(グローバル・ポジショニング・システム)を使用して送り先ノードが移動しているかどうかを決定することも1つの選択肢である。これは、送り先ノードがその後にGPSから異なる位置座標を受けるからである。そのようなGPS受信器は、動きを決定するための手段の中に組み込むことができ、また、当該手段は送り先ノード中に含められてもよい。動作703及び動作704における決定と同様に、送り先ノードが移動しているという決定が成される場合には、予約制御メッセージを送信することができる。
【0175】
以下では、図8に関して本発明の更なる実施形態を説明する。
【0176】
図8は、本発明の他の実施形態に係る無線ネットワークおいて仮想チャネルを予約するための方法の動作を示しており、特に、他の周辺ノードが存在するかどうかを決定するための動作を示している。図8に示されている動作は、図1に示されている送り先ノードを使用して実行され得るが、図8の実施形態はこれに限定されない。
【0177】
前述した干渉レベルと同様に、周辺ノードの存在は、同様の問題を引き起こす場合がある。ノードがアクティブであり且つ互いに通信している場合、これらのノードは絶えずデータを送信し、これが仮想チャネル150の送り先ノード100で受信問題を引き起こす可能性がある。しかしながら、非アクティブなノード、又は、特定の通信領域すなわち受信領域161等の送り先ノードの特定の近傍で未だ移動していないノードの存在を検出すると、衝突を招く可能性もあるかもしれない。これは、ノードがいつでも送信を開始する可能性があるからである。したがって、送り先ノードの存在及び送信リソースを周辺ノードに知らせることができるように、非アクティブなノードを含む周辺ノードの全ての場所について送り先ノードが知っていることが有益である。
【0178】
動作801において、送り先ノードは、先の実施形態で前述したように指定された送信リソースを使用して、仮想チャネルのチャネルデータを受信するか、或いは受信することを試みる。
【0179】
動作802において、周辺ノードの存在は送り先ノードにおいて決定される。図7の動作702で行なわれた決定と同様に、周辺ノードの存在は、例えば周辺ノードから送信される無線信号によって、すなわち、周辺ノードの送信動作によって決定することができる。これは送り先ノード100の受信器102によって検出することができ、それにより、送り先ノードは周辺ノードの存在について知らされる。
【0180】
また、異なる周辺ノードは、無線トラフィックの信号を個々のノードに関連付けることができるようにノードにより生成される無線トラフィック中に含まれる前述した異なる識別子によって検出することができる。
【0181】
また、周辺ノード及びその識別子の存在は、仮想チャネルのノードを含む他のノードにより送り先ノードへ通信されることができ、これにより、ネットワークの変更に関して無線ネットワーク中のノードが更新される。
【0182】
これらの更新は、基地局の通信領域でのノードの信号伝達に基づいて、ノードの数及び動作を知っているネットワークの基地局により行なわれることが可能であり、これにより、ノードは、ネットワークの変更の軌跡を維持することができるとともに、変更及びおそらく進展について他のノードに迅速に知らせることが可能となり得る。例えば、既にOFFに切り換えられたノードは、再びアクティブにされてもよく、その後、ネットワークの通信トラフィック又は干渉レベルに寄与する。また、このとき、送り先ノードの通信領域の外側に予め位置されたノードが当該通信領域の内側で移動することも可能であり、これは、そのノードの前の移動方向を推定することにより基地局によって容易に決定できる。したがって、ネットワーク内のノードの軌跡を常に維持することが重要である。
【0183】
その後、動作803において、手続きは、周辺ノードが存在するかどうかを決定する。動作803における決定が、周辺ノードが存在しないことを示す「no」である場合、フローは、動作801の前の手続きの初めに戻り、決定プロセスを再開する。しかしながら、決定が、少なくとも1つの周辺ノードが存在することを示す「yes」である場合、手続きは動作805へと移行する。
【0184】
動作805において、周辺ノードは、当該周辺ノードに対してその存在及び通信意図を知らせる1つの周辺ノードの存在に基づき、指定された送信リソースを使用して予約制御メッセージを送信する。
【0185】
他の実施形態において、動作803における決定が「yes」である場合には、周辺ノードが送り先ノード100の指定された送信リソースを使用するかどうかを決定する他の動作804がフローに含まれ得る。
【0186】
動作804における決定が「no」である場合には、予約制御メッセージを送信する必要がない場合があり、フローが初めに戻り、動作801において手続きが再開する。しかしながら、決定が、周辺ノードが指定送信リソースを使用することを示す「yes」である場合には、送り先ノード100が同じ送信リソースを使用することから通信データの衝突が生じ、それにより干渉が引き起こされるという状況が起こり得る。したがって、手続きが動作805へと移行し、予約制御メッセージ151が送信器101により送信されて、周辺ノードに対して送り先ノード100が知らされる。
【0187】
なお、周辺ノードにより既に使用された送信リソースは経時的に変化する可能性があり、そのため、以前に干渉していないノードが他の時間点で干渉を引き起こす場合がある。したがって、想定し得る衝突を早い段階で確実に防止するためには、周辺ノードについての情報を連続的に更新する必要がある。
【0188】
以下では、図9に関連して本発明の更なる実施形態を説明する。
【0189】
図9は、本発明の他の実施形態に係る仮想チャネル予約のための無線ネットワークの要素を示しており、特に、送り先ノード、例えば先の実施形態に示されている送り先ノード900の要素に焦点を合わせている。
【0190】
図9において、送り先ノードの受信器及び送信器の機能は、受信/送信ユニット901と、処理ユニット902と、メモリ903とによって実現される。
【0191】
受信/送信ユニット901は、仮想チャネルを介して送り元ノードから仮想チャネルデータを受信するとともに、予約制御メッセージを送り先ノードの周辺ノードへ送信するために設けられている。また、受信/送信ユニット901は、仮想チャネルデータをネットワークの更なる他のノードへ送信するために設けられてよく、その場合、送り先ノード900は、仮想チャネルデータを送り元と送り先との間で中継するための送信ノードを構成する。
【0192】
これに代えて或いはこれに加えて、送り先ノード900は、無線ネットワークの更なるノード又は装置、或いは任意の他の送り先の装置への有線接続のために、例えば送り元ノードから受信された仮想チャネルデータを対象となる送り先へ伝えるために設けられてもよい。
【0193】
更にまた、送り先ノード900には、送り元ノードから受信された仮想チャネルデータを再生し、表示し、或いは処理するための適切な再生手段又は表示手段が設けられ得る。例えば、仮想チャネルデータがビデオ情報に関連する場合、送り先ノード900は、送り先ノード900に関連付けられたディスプレイ上にビデオ情報を表示するようになっていてもよい。
【0194】
送り先ノードのメモリユニット903は、先の実施形態に関して説明したように処理ユニット902で実行されるときに、送り先ノードの受信器及び送信器の機能の少なくとも一部を実現するコード化された命令を記憶することができる。
【0195】
これに加えて、処理ユニット及びメモリユニットは、送り先ノードの更なる機能、例えば更なる通信プロセスやユーザのためのサービスアプリケーション等を処理するために使用され得る。
【0196】
なお、実施形態に関して説明した送り先ノードの任意の前記機能は、対応するコード化された命令を実行する処理要素又はコンピュータ装置によって実現され得る。また、実施形態に関して説明した送り先ノードの機能は、その少なくとも一部がソフトウェア及びハードウェアで実現され得る。
【0197】
したがって、任意の前記動作を1つ又は複数のデータ処理装置に実行させるようになっている命令を有するプログラムが設けられ得る。
【0198】
また、その内部にプログラムが具現化されたコンピュータ読み取り可能な媒体が設けられてもよい。この場合、プログラムは、前述した実施例の特徴的構成及び要素の機能又は動作をデータ処理装置のシステム又はコンピュータに実行させることができる。コンピュータ読み取り可能な媒体は、プログラムが記録されている磁気媒体又は光媒体又は他の有形媒体であってもよいが、送信できるようにプログラムが具現化されている信号、例えばアナログ信号又はデジタル信号、電子信号、磁気信号又は光信号であってもよい。
【0199】
コンピュータプログラムプロダクトがコンピュータ読み取り可能な媒体を備え得る。
【0200】
他の実施形態において、送り先ノードは、プロセッサと、プロセッサ上で実行できるプログラム部分を記憶するためのメモリとを含むものである。プログラム部分は、チャネルデータの送信前に指定された送信リソースを使用して送り元ノードと送り先ノードとの間に構築された仮想チャネルを介して送信されたチャネルデータを受信するための命令を含むコード部分と、指定送信リソースの使用を任意の周辺ノードに知らせるために仮想チャネルのための送信リソースの指定後に指定送信リソースに関する情報を含む予約制御メッセージを送受信するための命令を含むコード部分とを有している。
【0201】
また、プログラムは、送り元ノードから送り先ノードへのチャネルデータの送信とは無関係に予約制御メッセージの送信をスケジュールするための命令を含むコード部分を含み得る。
【0202】
また、プログラムは、仮想チャネルのために指定された送信リソースの使用を避けることにより予約制御メッセージを送信するための命令を含むコード部分を含み得る。
【0203】
また、プログラムは、予約制御メッセージを繰り返し送信するための命令を含むコード部分を含み得る。
【0204】
また、プログラムは、送り先ノードで決定された干渉レベルに応じて予約制御メッセージを送信するための命令を含有するコード部分を含み得る。
【0205】
また、プログラムは、周辺ノードの存在を決定するための命令を含有するコード部分を含んでもよく、送信器は、周辺ノードが決定されるときに予約制御メッセージを送信するようになっている。
【0206】
また、プログラムは、周辺ノードの送信動作を検出することにより周辺ノードの存在を決定するための命令を含有するコード部分を含み得る。
【0207】
また、プログラムは、指定送信リソースを使用する周辺ノードの送信動作を検出することにより周辺ノードの存在を決定するための命令を含有するコード部分を含み得る。
【0208】
また、プログラムは、ネットワークの負荷に応じて予約制御メッセージを送信するための命令を含有するコード部分を含み得る。
【0209】
また、プログラムは、送り先ノードの移動を決定するための命令を含有するコード部分と、送り先ノードが移動しているという決定がなされる場合に予約制御メッセージを送信するための命令を含有するコード部分とを含み得る。
【0210】
また、プログラムは、仮想チャネルの一部を形成する更なるノードに対してチャネルデータを送信するための命令を含有するコード部分と、予約制御メッセージをリフレッシュメッセージとして送信するための命令を含有するコード部分とを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0211】
【図1】本発明の一実施形態に係る、仮想チャネルを予約するための無線ネットワークの要素を示している。
【図2】本発明の一実施形態に係る、無線ネットワークにおいて仮想チャネルを予約するための方法の動作を示している。
【図3】本発明の一実施形態に係る、仮想チャネルを介したデータの送信及び予約制御メッセージの送信を示している仮想チャネルの予約のための無線ネットワークの要素を示している。
【図4】本発明の他の実施形態に係る、無線ネットワークと仮想チャネルの予約のための方法との動作を示しており、送り元ノードと、送り先ノードと、周辺ノードとにおける動作を示している。
【図5】本発明の他の実施形態に係る、仮想チャネルを予約するための無線ネットワークの要素を示しており、仮想チャネルデータ及び予約制御メッセージの送信を示している。
【図6】本発明の他の実施形態に係る、無線ネットワークにおいて仮想チャネルを予約する方法の動作を示しており、予約制御メッセージの送信のスケジューリングを示している。
【図7】本発明の他の実施形態に係る、無線ネットワークにおいて仮想チャネルを予約する方法の動作を示しており、送り先ノードで決定された干渉レベルに基づく予約制御メッセージの送信を示している。
【図8】本発明の他の実施形態に係る、無線ネットワークにおいて仮想チャネルを予約する方法の動作を示しており、周辺ノードの存在の決定に基づく予約制御メッセージの送信を示している。
【図9】本発明の他の実施形態に係る、仮想チャネルを予約するための無線ネットワークの要素を示しており、変形例における送り先ノードの要素を示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ネットワークにおいて仮想チャネルを予約する方法であって、
送り元ノードと送り先ノードとの間に構築された仮想チャネルを介して送信されるチャネルデータを、該チャネルデータの送信前に指定された送信リソースを使用して前記送り先ノードで受信するステップと、
前記仮想チャネルのための前記送信リソースが指定された後、予約制御メッセージを送り先ノードから送信するステップであって、前記指定された送信リソースの使用を任意の周辺ノードに知らせるために前記指定された送信リソースに関する情報を前記予約制御メッセージが含むようなステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記仮想チャネルのために指定された送信リソースは、送信のための時間枠と、送信周波数と、前記送り先ノードで前記チャネルデータを受信するために使用される送信コードとのうちの少なくとも1つを含むものである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記仮想チャネルのために指定された送信リソースは、時間枠の長さと、時間枠の繰り返しと、前記送り先ノードで前記チャネルデータを受信するための時間基準とのうちの少なくとも1つに関する情報を含むものである、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記予約制御メッセージは、前記送り元ノードと前記仮想チャネルを扱う少なくとも1つの送信ノードとの間で使用される送信リソースに関する情報を含むものである、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記予約制御メッセージは、
タイムスロットと、
周波数と、
ルーティング更新情報と、
周波数チャネルと、
送信出力と、
リンク品質と、
ネットワーク負荷と、
ネットワーク輻輳と
のうちの少なくとも1つに関する情報を含むものである、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記予約制御メッセージは、任意の周辺ノードが前記予約制御メッセージの情報に基づいてその送信を修正するための命令、又は、前記指定された送信リソースを使用するデータの送信を回避するように任意の周辺ノードに要求するための命令を含むものである、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記予約制御メッセージの送信は、前記送り元ノードから前記送り先ノードへの前記チャネルデータの送信とは無関係にスケジュールされるようになっている、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記予約制御メッセージは、前記仮想チャネルのために指定された送信リソースの使用を避けることにより送信されるものである、請求項1ないし7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記予約制御メッセージが前記送り先ノードから繰り返し送信されるようになっている、請求項1ないし8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記予約制御メッセージは、前記送り先ノードで決定された干渉レベルに応じて送信されるようになっている、請求項1ないし9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
周辺ノードの存在を決定するステップを含んでおり、前記周辺ノードが決定される際に前記予約制御メッセージが送信されるようになっている、請求項1ないし10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記送り先ノードは、前記周辺ノードの送信動作を検出することにより前記周辺ノードの存在を決定するようになっている、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記送り先ノードは、前記指定された送信リソースを使用した前記周辺ノードの送信動作を検出することにより前記周辺ノードの存在を決定するようになっている、請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
ネットワークの負荷に応じて前記予約制御メッセージが送信されるようになっている、請求項1ないし13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
送り先ノードの移動を決定するステップを含んでおり、前記送り先ノードが移動しているという決定が成される場合に前記予約制御メッセージが送信されるようになっている、請求項1ないし14の一項に記載の方法。
【請求項16】
前記予約制御メッセージは、前記チャネルデータの受信を応答するために、前記送り先ノードから前記送り元ノード又は送信ノードへ送信される肯定応答メッセージと組み合わされるものである、請求項1ないし15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記送り先ノードは、エアーインタフェースを介して前記チャネルデータを送信することがない仮想チャネルの終端ノードである、請求項1ないし16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記送り先ノードから前記仮想チャネルの一部を形成する更なるノードへチャネルデータを送信するとともに、前記予約制御メッセージをリフレッシュメッセージとして送信するステップを含む、請求項1ないし17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
請求項1ないし18のいずれか一項に記載の方法をデータ処理装置に実行させるようになっている命令を有するプログラム。
【請求項20】
内部にプログラムが具現化されたコンピュータ読み取り可能な媒体であって、前記プログラムが請求項1ないし18のいずれか一項に記載の方法をデータ処理装置に実行させることができるコンピュータ読み取り可能な媒体。
【請求項21】
請求項20のコンピュータ読み取り可能な媒体を備えているコンピュータプログラムプロダクト。
【請求項22】
仮想チャネルを予約するための無線ネットワーク内の送り先ノードであって、
送り元ノードと送り先ノードとの間に構築された仮想チャネルを介して送信されるチャネルデータを、該チャネルデータの送信前に指定された送信リソースを使用して受信するための受信器と、
前記指定された送信リソースの使用を任意の周辺ノードに知らせるために、前記仮想チャネルのための前記送信リソースが指定された後、前記指定された送信リソースに関する情報を含む予約制御メッセージを送信するための送信器と
を含む送り先ノード。
【請求項23】
前記仮想チャネルのために指定された送信リソースは、送信のための時間枠と、送信周波数と、前記送り先ノードで前記チャネルデータを受信するために使用される送信コードとのうちの少なくとも1つを含む請求項22に記載の送り先ノード。
【請求項24】
前記仮想チャネルのために指定された送信リソースは、時間枠の長さと、時間枠の繰り返しと、前記送り先ノードで前記チャネルデータを受信するための時間基準とのうちの少なくとも1つに関する情報を含むものである、請求項22又は23に記載の送り先ノード。
【請求項25】
前記予約制御メッセージは、前記送り元ノードと前記仮想チャネルを扱う少なくとも1つの送信ノードとの間で使用される送信リソースに関する情報を含むものである、請求項22ないし24のいずれか一項に記載の送り先ノード。
【請求項26】
前記予約制御メッセージは、
タイムスロットと、
周波数と、
ルーティング更新情報と、
周波数チャネルと、
送信出力と、
リンク品質と、
ネットワーク負荷と、
ネットワーク輻輳と
のうちの少なくとも1つに関する情報を含むものである、請求項22ないし25のいずれか一項に記載の送り先ノード。
【請求項27】
前記予約制御メッセージは、任意の周辺ノードが前記予約制御メッセージの情報に基づいてその送信を修正するための命令、又は、前記指定された送信リソースを使用するデータの送信を回避するように任意の周辺ノードに要求するための命令を含むものである、請求項22ないし26のいずれか一項に記載の送り先ノード。
【請求項28】
前記送信器は、前記送り元ノードから前記送り先ノードへの前記チャネルデータの送信とは無関係に前記予約制御メッセージの送信をスケジュールするようになっている、請求項22ないし27のいずれか一項に記載の送り先ノード。
【請求項29】
前記送信器は、前記仮想チャネルのために指定された送信リソースの使用を避けることにより前記予約制御メッセージを送信するようになっている、請求項22ないし28のいずれか一項に記載の送り先ノード。
【請求項30】
前記送信器は、前記予約制御メッセージを繰り返し送信するようになっている、請求項22ないし29のいずれか一項に記載の送り先ノード。
【請求項31】
前記送信器は、前記送り先ノードで決定された干渉レベルに応じて前記予約制御メッセージを送信するようになっている、請求項22ないし30のいずれか一項に記載の送り先ノード。
【請求項32】
前記受信器は、周辺ノードの存在を決定するようになっており、前記送信器は、前記周辺ノードが決定されるときに前記予約制御メッセージを送信するようになっている、請求項22ないし31のいずか一項に記載の送り先ノード。
【請求項33】
前記受信器は、前記周辺ノードの送信動作を検出することにより前記周辺ノードの存在を決定するようになっている、請求項32に記載の送り先ノード。
【請求項34】
前記受信器は、前記指定された送信リソースを使用した前記周辺ノードの送信動作を検出することにより前記周辺ノードの存在を決定するようになっている、請求項32又は33に記載の送り先ノード。
【請求項35】
前記送信器は、ネットワークの負荷に応じて前記予約制御メッセージを送信するようになっている、請求項22ないし34のいずれか一項に記載の送り先ノード。
【請求項36】
前記送り先ノードの移動を決定するための手段を含み、前記送信器は、前記送り先ノードが移動しているという決定が成される場合に前記予約制御メッセージを送信するようになっている、請求項22ないし35のいずれか一項に記載の送り先ノード。
【請求項37】
前記予約制御メッセージが肯定応答メッセージと組み合わされ、前記送信器は、前記チャネルデータの受信を応答するために前記送り元ノード又は送信ノードへ前記肯定応答メッセージを送信するようになっている、請求項22ないし36のいずれか一項に記載の送り先ノード。
【請求項38】
前記送り先ノードは、エアーインタフェースを介して前記チャネルデータを送信しない仮想チャネルの終端ノードを構成している、請求項22ないし37のいずれか一項に記載の送り先ノード。
【請求項39】
前記送信器は、前記仮想チャネルの一部を形成する更なるノードへ前記チャネルデータを送信するようになっているとともに、前記予約制御メッセージをリフレッシュメッセージとして送信するようになっている、請求項22ないし38のいずれか一項に記載の送り先ノード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2008−500753(P2008−500753A)
【公表日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−513689(P2007−513689)
【出願日】平成16年5月24日(2004.5.24)
【国際出願番号】PCT/EP2004/005566
【国際公開番号】WO2005/117361
【国際公開日】平成17年12月8日(2005.12.8)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】