説明

仮想空間地形情報の設定遊戯装置及びライド型遊戯装置

【課題】遊戯者自身が作成した走行コースに沿って、乗物を操縦移動させることを楽しむ仮想空間地形情報の設定遊戯装置及びライド型遊戯装置を提供する。
【解決手段】異なる複数の仮想空間地形データを格納するメモリと、前記複数の仮想空間地形データに対応づけられた複数のブロックのうち所定数のブロックが配置され、前記配置されたブロックの識別IDと配置方向を認知する認知台と、仮想空間地形データを視点座標系に変換して2次元画像を生成する画像処理プロセッサと、識別IDのブロックに対応する複数の仮想空間地形データを前記メモリから読み出し、複数の仮想空間地形データとブロックの配置方向の情報を前記画像処理プロセッサに送る制御処理プロセッサを有し、前記画像処理プロセッサは、前記複数の仮想空間地形データを前記認知されたブロックの配置方向に対応するように結合した仮想空間地形の二次元画像を生成し、モニタ装置に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊戯者により仮想空間地形情報の設定を行う設定遊戯装置、及び設定された仮想空間地形情報と関連して乗物の操縦を疑似するライド型遊戯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
遊戯施設には、種々の形態で遊戯者が操作して、乗り物の擬似的操縦を楽しむライド型遊戯装置が備えられている。
【0003】
これら従来のライド型遊戯装置にあっては、専ら固定にされた軌道に沿って、あるいは同時にモニタに変化する情景が投影され、擬似的に乗物に乗車して移動することを楽しむ遊戯装置である。
【0004】
一方、遊戯者が疑似的に電車を運転操作するシミュレーションゲーム装置が知られている。かかるシミュレーションゲーム装置にあっては、遊戯者が予め用意されている複数のコースから任意の一のコースを選択する。選択されたコースの画像がモニタ装置に表示され、表示される画像の進行過程において、遊戯者が機器を操作して前記モニタ装置に表示される所定の画像コースを完了できるかを楽しむものである。
【0005】
さらに乗物遊戯装置に関する従来技術として、例えば、特許文献1,2に記載の発明がある。特許文献1には、遊戯場に敷設された走行路を遊戯者を乗せた乗物が走行する遊技装置であって、走行の過程で走行コースのジオラマに対応して音響効果を与えることに特徴を有している。
【0006】
特許文献2に記載の発明は、コース上を走行する遊戯者が乗車した乗物内にモニタ装置を配置し、これに宇宙空間や、空想空間を表示して、狭い遊戯場内であっても広大な空間を走行する擬似的な感覚を楽しむ様に構成した遊戯装置である。
【0007】
また、従来技術として、仮想空間画像を扱う遊戯装置に適用可能な、3次元空間内の所定の情報を遊戯者が直観的に操作可能にする技術が特許文献3に示されている。かかる特許文献3に示す技術では、実物体の実空間における座標と3次元空間内の座標とを対応づけ、実物体を遊戯者が操作して、この操作に対応して3次元仮想空間を構築するものである。
【0008】
さらに、実物体として多面体のダイスの転がった結果上側となる面により変わるダイス出目を特定する技術が特許文献4に示される。ダイスの内側に配置した磁石を、磁気センサーで検知して、磁石が配置されている位置との関係から、ダイス出目を特定するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平6−121881号
【特許文献2】特開平5−186号
【特許文献3】特開2004−199496号
【特許文献4】特開平8−215423号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記のとおり、これまでの乗物遊戯装置は、専ら既定のコースにおいて所定の音響、あるいは映像を表示して、遊戯者に擬似的な乗物における走行又は操縦を体感させるものである。
【0011】
したがって、本願発明の目的は、遊戯者自身に走行コースの作成を可能とさせ、更に遊戯者が作成した走行コースに沿って、乗物を操縦移動させることを楽しむことを可能とする仮想空間地形情報の設定遊戯装置及びライド型遊戯装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決する本願発明に従う仮想空間地形情報の設定遊戯装置は、それぞれ異なる複数の仮想空間地形データを格納するメモリと、前記複数の仮想空間地形データのそれぞれに対応づけられた複数のブロックのうち所定数のブロックが配置され、前記配置されたブロックの識別IDと、ブロックの配置方向を認知する認知台と、仮想空間地形データを視点座標系に変換してモニタ装置に表示する2次元画像を生成する画像処理プロセッサと、前記認知台により認知された識別IDのブロックに対応する複数の仮想空間地形データを前記メモリから読み出し、前記読み出された複数の仮想空間地形データと前記認知されたブロックの配置方向の情報を前記画像処理プロセッサに送る制御処理プロセッサを有し、前記画像処理プロセッサは、前記複数の仮想空間地形データを前記認知されたブロックの配置方向に対応するように結合した仮想空間地形の二次元画像を生成し、前記モニタ装置に表示を行うことを特徴とする。
【0013】
さらに、上記課題を解決する本願発明に従うライド遊戯装置は、仮想空間地形内を走行する乗り物を模した運転台と、前記運転台の前面にモニタ装置を備えたライド型遊戯装置であって、複数の仮想空間地形の識別IDと、それぞれの仮想空間地形の方向を特定する情報を含む仮想空間地形情報を出力する設定遊戯装置に接続されるように構成され、それぞれ異なる識別IDで特定される複数の仮想空間地形データを格納するメモリと、 仮想空間地形データを二次元画像に変換して前記モニタ装置に表示制御する画像処理プロセッサと、前記仮想空間地形情報を出力する設定遊戯装置から複数の仮想空間地形の識別IDと、それぞれの仮想空間地形の方向を特定する情報を受信し、前記受信した複数の仮想空間地形の識別IDにより前記メモリから対応する仮想空間地形データを読み出し、前記画像処理プロセッサに前記読み出した仮想空間地形データと、前記仮想空間地形の方向を特定する情報を送り画像表示を制御する制御処理プロセッサを有し、前記画像処理プロセッサは、前記複数の仮想空間地形データを、前記仮想空間地形の方向を特定する情報に基づき結合した仮想空間地形の二次元画像を生成し、前記モニタ装置に表示を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
上記本願発明の特徴により、遊戯者自身により走行コースの作成が可能となり、且つ作成した走行コースで乗物を操縦移動させる疑似体感を与えることが可能となる。これにより、遊戯者に当該遊戯装置の利用意欲をより高めさせることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施例としての仮想空間地形情報の設定遊戯装置及びライド型遊戯装置の概念斜視図である。
【図2】図1に対応する仮想空間地形情報の設定遊戯装置100とライド型遊戯装置200の信号接続関係を説明する図である。
【図3】仮想空間地形情報の設定装置100−1、100−2の上面図である。
【図4】仮想空間地形情報ブロックの置かれる認知台110の上面拡大図である。
【図5A】ビジネス街を走る道路を表す仮想空間図形モデルである。
【図5B】地方の山川を走る道路を表す仮想空間図形モデルをそれぞれ斜め上方からみた図である。
【図5C】図5Aのビジネス街を走る道路を表す仮想空間図形モデルを透視可能の立方体容器に収容した仮想空間地形情報ブロックを斜め上方から見た図である。
【図5D】図5Cを横方向から見た図である。
【図5E】図5Cを更に上方向から見た図である。
【図5F】仮想空間地形情報ブロックの一側面の断面図である。
【図5G】図5Fに対して別の構成例を示す断面図である。
【図5H】仮想空間地形情報ブロックの底面部を示す図である。
【図6】仮想空間地形情報の設定遊戯装置100の構成例機能ブロック図である。
【図7】仮想空間地形情報の設定遊戯装置100の動作フロー中のである。
【図8】バス操縦イベント処理(ステップS6)のフローである。
【図9】街紹介ボタン113が押下されるときの街紹介イベント(ステップS8)の一動作フローである。
【図10】図10に道路の方向を示す図である。
【図11】一例として、視点座標系に変換された都市空間の仮想3次元空間地形を上方向から見た図である。
【図12】視点を南北方向(x1−x2)に向けられた仮想3次元空間地形を示す図である。
【図13】視点を東西方向(x4−x3)に向けられた仮想3次元空間地形を示す図である。している。
【図14】完成した乗合バスの通過ルートを上方向から見た図である。
【図15】ライド型遊戯装置200の運転席側斜視図を示す図である。
【図16】ライド型遊戯装置200のシステムプロセッサ201の機能ブロック図である。
【図17】ライド型遊戯装置200の構成において行われる処理フローである。
【図18】指示ボタン群271の例を示す図である。
【図19】バスの運転席と、モニタ装置202に表示される、バスの通過する道路を中心とする一の街の情景画像の例を示す図である。
【図20】バスの進行に応じて表示変化が行われるモニタ装置202に表示されるバスの運転席から見た画像の例を示す図である。
【図21A】乗車する乗客の様子を表示する図である。
【図21B】乗客の態様を、街の情景にあったものとする例を示す図である。
【図21C】乗客として人間ではなく、関連する動物で表現する例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、図面に従い実施例を説明する。なお、実施例において、乗物として乗合いバスを例とし、かかる乗合いバスを操縦移動させる例を説明するが、本発明の適用は、かかる乗合いバスの例に限定されるものではない。
【0017】
図1は、実施例としての仮想空間地形情報の設定遊戯装置及びライド型遊戯装置の概念斜視図である。
【0018】
図1において、仮想空間地形情報の設定遊戯装置100と、ライド型遊戯装置200は一体に、接続部材300で固定されている例を示すが、これらは、別個に分離されていてもよい。
【0019】
さらに、仮想空間地形情報の設定遊戯装置100は、図1において、2人分の装置(100−1,100−2)として示されているが、これは、2人分とは限られず、それ以上の複数の装置(100−1〜100−n)がそれぞれに分離され、個別の独立した装置とされていてもよい。
【0020】
図2は、図1に対応する仮想空間地形情報の設定遊戯装置100とライド型遊戯装置200の信号接続関係を説明する図である。2つの仮想空間地形情報の設定遊戯装置100−1、100−2と、ライド型遊戯装置200間は、HUB装置400を通して相互にLAN接続されている。
【0021】
仮想空間地形情報の設定遊戯装置100−1、100−2は、それぞれ、制御装置101とモニタ装置102を有し、ライド型遊戯装置200は、制御装置201とモニタ装置202を有している。
【0022】
制御装置101(201)とモニタ装置102(202)を有する、仮想空間地形情報の設定遊戯装置100−1、100−2とライド型遊戯装置200の詳細構成は、大略同様であるが、接続される入力・出力機器により構成に差を有している。
【0023】
ここで、かかる仮想空間地形情報の設定遊戯装置100とライド型遊戯装置200により、遊戯者は、どのようにゲームを楽しむことができるかを、以下の装置構成及び処理動作の説明に先だって、理解容易のために説明しておく。
【0024】
遊戯者は、複数の仮想空間地形情報ブロックから一の仮想空間地形情報ブロックを選択して、仮想空間地形情報の設定遊戯装置100−1(100−2)の設定スペース(以降、認知台という)110に配置する。
【0025】
後に説明するように、仮想空間地形情報ブロックが認知台110に配置される向きにより、同じ仮想空間地形情報ブロックの対応する街情景であっても、乗合バスの通過する方向が異なって特定される。
【0026】
このように、それぞれ異なる任意の仮想空間地形情報ブロックを、認知台110に複数個(図1に示す例では3個)並べて配置する。
【0027】
これにより、個々の仮想空間地形情報ブロックで形成される乗合バスの通過する街の画像が、異なる複数個(3個)の仮想空間地形情報ブロックに対応して連続する様に画像形成される。形成された乗合バスの通過する街の画像はモニタ102に表示され、遊戯者に確認可能になる。
【0028】
すなわち、3つの異なる乗合バスの通過する異なる街が組み合わされて乗合バスの通過する街が形成される。例えば、近代的な都市空間から、地方の田園風景を有する街を抜け、更に、旧時代に遡った街道風景中を乗合バスが通過するように設定される。このように遊戯者は、自身の作成により乗合バスの通過する街を形成し楽しむことが可能である。
【0029】
さらに、遊戯者は、バスの運転席を模したライド型遊戯装置200に移り、先に仮想空間地形情報の設定遊戯装置100−1(100−2)で作成したバスの通過する街風景の画像をモニタ装置202に表示し、自身の作成した街風景中に乗合バスを進行させて、バスの運転操作を模擬して楽しむことができる。
【0030】
図3は、仮想空間地形情報の設定装置100−1(100−2)の上面図である。さらに、図4は、仮想空間地形情報ブロックの置かれる認知台110の上面拡大図である。
【0031】
図3、図4により、先ず仮想空間地形情報の設定遊戯装置100−1(100−2)による仮想空間地形情報の設定について説明する。
【0032】
図1、図3により理解できるように、仮想空間地形情報の設定遊戯装置100−1(100−2)は、仮想空間地形情報ブロックが遊戯者により置かれる認知台110、疑似ハンドル111、指示ボタン112,113及び未設定の仮想空間地形情報ブロックが載置されているスペース114を有する。さらに、仮想空間地形情報の設定遊戯装置100−1(100−2)を利用するためのコインを投入するコイン処理部115を有している(図1)。
【0033】
認知台110には、仮想空間地形情報ブロックが置かれる、3つのスペース「110(1)」、「110(2)」、「110(3)」を有する。
【0034】
スタートからゴールに向かう方向の3つのスペース「110(1)」、「110(2)」、「110(3)」に順番に仮想空間地形情報ブロックが遊戯者により置かれる。
【0035】
ここで、仮想空間地形情報ブロックについて、説明する。図5A、図5Bは、仮想空間地形の立体モデルの例であり、図5Aはビジネス街を走る道路を表す仮想空間図形モデルであり、図5Bは地方の山川を走る道路を表す仮想空間図形モデルをそれぞれ斜め上方からみた図である。
【0036】
仮想空間地形情報ブロックのそれぞれは、かかる仮想空間図形モデルをプラスチック等の透視可能の立方体容器に収容したものである。図5Cは、図5Aのビジネス街を走る道路を表す仮想空間図形モデルを透視可能の立方体容器に収容した仮想空間地形情報ブロックを斜め上方から見た図である。
【0037】
図5Dは、更に図5Cを正面から見た図であり、図5Eは、図5Cを更に上方向から見た図である。
【0038】
さらに、仮想空間地形情報ブロックは、図5Cに示すように上部の仮想空間地形モデルが収容され、透視される空間部120と、下部の信号生成部121を有する。
【0039】
上部の空間部120内には、仮想空間地形情報ブロック毎に異なる街の模型が納められている。街の模型は、仮想空間地形情報ブロックの側面4方向と上面から観察できるように透明のケース内に収められている。
【0040】
図5Fは、仮想空間地形情報ブロックの一側面の断面図であり、空間部120内の仮想空間地形モデルの図示は省略されている。
【0041】
ここで、仮想空間地形情報ブロックの識別に磁石の有無情報を用いている。ただし、遊戯装置として、磁力が遊戯者の医療機器、例えば心臓ペースメーカ等に影響を与えないために、微弱な磁界を利用することが望ましい。単純には、磁力の非常に微弱な磁石を用いることでも対応が可能だが、対応するような微弱な磁力を持つ低ガウスの磁石は通常用途には向かない為入手が難しく、比較的磁石自体の価格が効果であるという問題があった。
【0042】
このために、磁石121Aと磁力を伝達する鉄芯121Bの組み合わせを利用している。即ち、磁石121A毎に対応する鉄芯121Bを通して、磁力を仮想空間地形情報ブロックの底面側に伝達するように構成している。
当該実施例では鉄による針金を用いて鉄芯としているが、鉄以外でも例えばニッケルなどの磁性体部材であれば構わない。その際には後述するようにブロック自体を子供が投げたり叩いたり落としたりといった衝撃に耐えられるような可塑性と耐衝撃性を持ち、かつ細長く加工可能な金属部材が特に望ましい。
【0043】
鉄芯121Bの一端面を磁石121Aに接触し、他端面は、底面側の薄い樹脂基板121Cに当接するように鉄芯121Bを配置する。この鉄芯121Bの他端からの磁力を、仮想空間地形情報ブロックの認知台110に設けられた磁気センサーで検知する。
【0044】
図5Gは、図5Fに対して別の構成例を示す断面図である。この例では、磁石121Aは、一個のみで、その磁力を伝達する鉄芯121Bが、分岐されて薄い樹脂基板121Cに当接するように構成されている。
【0045】
図5Hは、仮想空間地形情報ブロックの底面部を示す図である。薄い樹脂基板121Cに当接する鉄芯121Bの先端面の位置を示している。中央部領域に例えば4つの先端部121B(1)のそれぞれの有無により16(=2)通りの情報を表すことが可能である。すなわち、16種類の仮想空間地形情報ブロックのそれぞれを特定する識別IDを表すことが可能である。なお、より多くの識別IDを必要とする場合は、中央部領域に4つではなく、例えば、8つの鉄芯121Bを用いることにより、256種の識別IDを用いることが可能である。
【0046】
この鉄芯(磁性体を加工した針金)による工夫には複数の利点となる効果がある。第1の効果としては上記の通り比較的安価な通常用途の一般的な標準ガウスの磁石と鉄芯にて構成できるため、安価にて製造が可能となること。第2の効果として図5Gのように鉄芯を複数に分岐させる構成の場合、一つの磁石で複数個所の磁力センシングに対応が可能であること。第3の効果として、上記磁力センシング箇所であるブロック端部となる箇所に磁石を複数個設置した場合には例えば子供がブロックを落としたり投げたりといった強い衝撃を与た場合、ブロック端部には強い衝撃が加わり、結果として樹脂基板内の磁石がブロック内部で外れやすい構造となり、その場合磁力による検知が行えなくなってしまうが、このような構成とすることで磁力を構成する磁石自体はブロック中央部に固定されるため、より衝撃に強い構造を得ることが可能となる。
【0047】
さらに、周囲の4隅のうちの3つの鉄芯121Bの先端部121B(2−4)が、樹脂基板121Cに当接するように構成している。
【0048】
一方、仮想空間地形情報ブロックの置かれる認知台110側には、3つのスペース「110(1)」、「110(2)」、「110(3)」を有し、それぞれに図示しない磁気センサーが中央部に4個、中央部の周囲に4個分配置されている。
【0049】
これにより、仮想空間地形情報ブロックが3つのスペース「110(1)」、「110(2)」、「110(3)」のそれぞれに配置されると、仮想空間地形情報ブロックの底面に位置する鉄芯121Bの先端部から認知台110の磁気センサーにより、磁気を検知する。
【0050】
上記したように、認知台110の3つのスペース「110(1)」、「110(2)」、「110(3)」のそれぞれ中央部に配置されている4個の磁気センサーにより、認知台110に置かれた仮想空間地形情報ブロックの識別IDを特定することが可能である。
【0051】
同時に、中央部の周囲に配置された4つの磁気センサーのいずれか一つが磁気センシングが行われないことにより、仮想空間地形情報ブロックの置かれた4方向の向きを正確に識別することが可能である。
【0052】
また、ブロックの方向(角度)を認識するには必ずしも4箇所中3箇所に磁力センシングに対応する鉄芯を設置する必要は無く、例えば4箇所中1箇所、又は隣り合ういずれか2箇所であっても構わない。この場合に4箇所中3箇所での磁力センシングとする構成のメリットとして、認識速度を上げられることにある。具体的には、実際に上記ブロックを認知台に設置する際には、認知台とブロック底面を並行にした状態では無く、ブロック底面の4辺のうち、いずれかの1辺を下に傾けて該1辺を認知台の対応する1辺と重ねることでブロックをセットする場合が多い。その際に仮に下に傾けた1辺に含まれる2箇所のセンシング箇所のうちどちらかの1箇所に磁力反応があり残り1箇所の磁力反応が無かった場合にはその時点でブロックの向きを特定できる。仮に前記下に傾けた1辺に含まれる2箇所両方とも磁力反応があった場合でも、逆側のいずれかに鉄芯が無い=4方向中2方向いずれかのパターンでブロックの向きが推測できるということで、より素早いブロック方向認識が可能となる。
【0053】
図6は、上記構成の仮想空間地形情報の設定遊戯装置100の構成例機能ブロック図であり、図7−図9は、その動作フローである。
【0054】
図6において、仮想空間地形情報の設定遊戯装置100は、システムバス(SB)130を通して制御部140、画像処理部150、音声処理部160、入力処理回路部170、出力処理回路部180、更に記録媒体190が接続される。
【0055】
また、図2において説明したように設定遊戯装置100は、LANに接続されている。
【0056】
ここで、制御部140において、CPU141は、仮想空間地形情報の設定遊戯装置100の制御動作の中枢となり、システムバス(SB)130を介して他の構成要素と制御信号やデータ信号等の受け渡しを行って全体を統括的に制御する制御処理プロセッサである。
【0057】
記録媒体190から読み込まれるゲームプログラムや入力処理回路部170からの信号に従って仮想3次元空間に設定されたワールド座標系にオブジェクト及び視点を設定するための処理情報を導出する。
【0058】
この処理情報には、仮想3次元空間に配置される各オブジェクトの配置座標をワールド座標系において指定するデータ、視点の配置座標や視点の向きを指定するデータ、各オブジェクトの姿勢をローカル座標系において指定するデータなどが含まれる。
【0059】
ROM142は、装置の起動時に使用する起動用プログラムや装置を動かすための基本的なシステムプログラム等を格納する不揮発性メモリである。
【0060】
RAM143は、情報記録媒体190から読み出したゲームプログラムを展開し、作業中のデータを一時記録するなどのための領域をCPU141に提供する揮発性メモリである。
【0061】
DMA144は、システムバス(SB)130に接続されている周辺機器を対象として割り込み制御やダイレクトメモリアクセス転送制御を行うものであり、CPU141を介さずに各種周辺機器とRAM143との間でシステムバス(SB)130を介して直接データのやりとりを実行し、これにより、CPU141のオーバーヘッドを伴わずに、高速・大容量のデータ転送が実現される。
【0062】
情報記録媒体190は、ゲームプログラムや仮想3次元空間に配置されるオブジェクトを定義するデータ、各オブジェクトにマッピングされるテクスチャデータ、或いは圧縮符号化された動画像や静止画像のデータなどを記録する媒体である。情報記録媒体190は、ハードディスク、光ディスク(CD−ROM、DVD−ROM)、光磁気ディスク、磁気ディスク、磁気テープ、コンパクトフラッシュ(登録商標)ROM、メモリーカートリッジにソフトウェアを内蔵した記憶媒体などにより構成することができる。
【0063】
画像処理部150は、モニタ装置102で表示する画像を生成するものであって、画像デコーダ151、GPU152、ディスプレイコントローラ153を備えている。
【0064】
画像デコーダ151は、情報記録媒体190に記録され、又は情報記録媒体190からRAM143に複写された所定の形式で圧縮符号化された静止画像或いは動画像等のデータを復号する処理を行う。
【0065】
GPU152は、画像処理プロセッサであって、所定容量の画像記録領域(フレームバッファ等)を備えており、CPU141からのコマンドに応じて、3次元コンピュータグラフィクス(3DCG)の画面データを生成するための画像生成アルゴリズムを実行し、ジオメトリ処理やテクスチャマッピング等を行って生成した画像を上記画像記録領域に描画記録する処理を行う。
【0066】
ディスプレイコントローラ153は、GPU152の画像記録領域に描画された画像データをフレーム時間毎に読み出して、画像データに対応した輝度信号と色信号を含む映像信号を生成してモニタ装置102に出力する。
【0067】
音声処理部160は、スピーカ161に出力する効果音やBGM等の音声を生成するデバイスであって、具体的には、図示省略のサウンドバッファ及びSPU等を備え、SPUがサウンドバッファから読み出した音声データを合成してスピーカ161に出力する。
【0068】
入力処理回路部170には、仮想空間地形情報ブロックの置かれる認知台110のセンサー171、内部に発光装置181と入力装置を備えた指示ボタン112,113及びハンドル111、更にコイン処理部115などから受信した各種入力信号を所定の形式に変換して、制御装置140に送信する処理を実行する。
【0069】
出力処理回路部180には、指示ボタン112,113内に有する発光装置181を点灯する信号を出力する処理を行う。
【0070】
かかる機能ブロック構成において、制御部140のCPU141が起動プログラムをROM142から読み込んで図7の処理フローがスタートすると、CPU141が、自身に有するカウンタのカウント値、例えば120という数値を初期値としてセットする。なお、このカウント値とは当該遊戯装置を1回子供がプレイすることが可能な時間となる。必ずしも1秒を1カウントとする必要は無く、また上記カウント値は違う値でも構わない。例えば1秒を1カウントとしてカウント値を120とした場合は120秒間子供が遊戯を楽しむことが出来る。該数値はゲーム中の時間経過のカウントに応じて減算処理を行うものとする。(ステップS1)。
【0071】
ついで、CPU141は、ROM142に格納されているルート作成指示に対応するワールド座標系の3次元空間データを読み出し、画像処理部150に送る。これにより、GPU152は、ルート作成指示に対応するワールド座標系の3次元空間データを視点座標系に変換し、ディスプレイコントローラ153を通して、モニタ装置102に表示する(ステップS2)。
【0072】
ここで、ROM142には、複数の仮想空間地形情報ブロックのそれぞれに対応した乗合バスの通過する街に対応するワールド座標系の3次元空間データが格納されている。あるいは、記録媒体190にプログラムデータとしてかかる3次元空間データを格納し、RAM143に読み出してもよい。
【0073】
遊戯者により、複数の仮想空間地形情報ブロック(立体オブジェクト)が、認知台110の3つのスペース「110(1)」、「110(2)」、「110(3)」(図4参照)に置かれると、磁気センサー171により検知され、その検知信号が、入力処理回路部170を通して、CPU141に送られる。
【0074】
この磁気センサー171により検知される検知信号は、先に説明したように、認知台110の3つのスペース「110(1)」、「110(2)」、「110(3)」のいずれに仮想空間地形情報ブロックか置かれたかを検知する信号、複数の仮想空間地形情報ブロックのいずれであるかを示すID識別信号、更に仮想空間地形情報ブロックが、いずれの方向に配置されたかを示す信号を含むものである。
【0075】
なお、いずれの方向に配置されたかを示す信号は、視点方向あるいは、バスがいずれの方向から走行するかに対応するものである。すなわち、図10に道路の方向を示すように、x1からx2の方向、x2からx1の方向、x3からx4の方向、x4からx3の方向の4方向のいずれの方向であるかが示される。
【0076】
したがって、CPU141は、入力処理回路部170を通して送られる磁気センサー171により読み取られる検知信号に基づき、認知台110のスペース「110(1)」、「110(2)」、「110(3)」のそれぞれに置かれた仮想空間地形情報ブロックの識別IDを特定する(ステップS3)。
【0077】
そして、特定された識別IDに対応するワールド座標系の3次元空間データをROM142(若しくはRAM143)から読み出し、GPU152に送る。この時同時に、仮想空間地形情報ブロックが置かれた方向の情報データ、即ち図10に説明した、4方向のいずれの方向であるかの情報が送られる。
【0078】
GPU152は、CPU141から3次元空間データと、4方向のいずれの方向であるかの情報が送られると、3次元空間データを特定される4方向の一の方向を視点として、視点座標系に変換して、更に二次元面に投影してディスプレイコントローラ153のビデオメモリに描画する。
【0079】
図11は、一例として、視点座標系に変換された都市空間の仮想3次元空間地形を上方向から見た図である。中央に交差点を有し南北方向(x1−x2)及び東西方向(x4−x3)に延びる幹線道路が観察できる。
【0080】
図12は、視点を南北方向(x1−x2)に向けられた仮想3次元空間地形を示し、図13は、視点を東西方向(x4−x3)に向けられた仮想3次元空間地形を示している。
【0081】
このように視点座標系に変換された仮想3次元空間地形の画像がビデオメモリに描画され、ディスプレイコントローラ153から読みだされてモニタ装置102に表示される(ステップS4)。
【0082】
この際、遊戯者に入力を確認させるべく、所定のエフェクト画像を伴い表示が行われるようにしてもよい。
【0083】
この時、遊戯者が操縦開始ボタン113を押下すると(ステップS5、Yes)、モニタ装置102に表示される仮想3次元空間地形データは、指定された方向で道路上に沿ってバスが進行するバス操縦イベント処理の画像が表示される(ステップS6)。
【0084】
図8は、かかるバス操縦イベント処理(ステップS6)の処理フローである。CPU141は、仮想3次元空間地形データに乗合バスの情報を配置し、乗合バスの後方に視点座標を置き、視点を地形上の道路に沿って移動することにより、乗合バスが移動するように仮想3次元空間地形の画像が変化するように制御する。
【0085】
かかる3次元画像データをGPU152に送り、先に説明したと同様に2次元面に投影し、モニタ表示装置102に表示が行われる。
【0086】
かかるモニタ表示装置102に表示の過程で、遊戯者がハンドル111を操作する(ステップS60)と、入力処理回路部170を通して、CPU141が、ハンドル操作に対応して乗合バスが左右に移動するように3次元画像の変化を制御し、モニタ表示装置102に乗合バスが左右に移動するように画像表示が行われる(ステップS61)。
【0087】
さらに、操縦ボタン112が押下される(ステップS62)と、仮想3次元空間地形の画像(街の画像)は上方にジャンプするようにCPU141により画像変化する様に制御される(ステップS63)。
【0088】
再度情報ボタン111を押下する(ステップS64)と、乗合バスの走行スピードが上昇するなどの画像変換が与えられる(ステップS65)。上記の操作及び対応する画像変化は、該当の仮想3次元空間地形の画像において、乗合バスが走行路の最終端に至る間に行われる(ステップS66)。
【0089】
ついで、街説明ボタン113が押下されると(ステップS7、Yes)、表示される街の説明がイベントとして表示される(ステップS8)。かかるイベント表示のための画像データも、プログラムに従ってCPU141が、ROM142若しくは、RAM143から読み出しGPU152に送られる。
【0090】
図9は、かかる街紹介ボタン113が押下されるときの街紹介イベント(ステップS8)の一動作フローである。
【0091】
ハンドル111が操作された時(ステップS80、Yes)、画像に表示される、街紹介を行う人物が変更される(ステップS81)。
【0092】
操縦ボタン112が押下されると(ステップS82、Yes)、街紹介を行う人物が驚くような表示変化が与えられる(ステップS83)。
【0093】
さらに、街紹介ボタン113が再度押下される(ステップS84、Yes)と、次の街の紹介画像に変化する(ステップS85)。このような処理ステップが3つの街について可能である。3つの街についての紹介が実行されると街紹介フローは終了する(ステップS86、Yes)。
【0094】
このように、認知台110のスペース「110(1)」、「110(2)」、「110(3)」のそれぞれに順次に仮想空間地形情報ブロックが置かれる都度、ステップS3〜S8の処理が繰り返される。この立体オブジェクト検知ステップ、操縦ステップ、待ち説明ステップ等の間、前記したとおり時間の経過に伴いカウント値は一秒ごとに減算が行われる。
【0095】
ついで、CPU141は先に設定したカウント値が0になると(ステップS9、Yes)、完成画面を確定表示する(ステップS10)。したがって、カウント値が0になるまでの間は、先に置かれた仮想空間地形情報ブロックを他の仮想空間地形情報ブロックに変更し、あるいはその配置方向を変更することが可能である。
【0096】
完成画面を確定表示する際は、更にライド型遊戯装置200で遊戯することを誘う動画の表示と、その際の遊戯者自身で作成した画像を呼び出すボタン番号(セーブボタン)を遊戯者に伝達するべくモニタ装置102に表示を行う(ステップS11)。
【0097】
なお、上記画像を呼び出すボタン番号の意味については後に更に説明する。
【0098】
ここで、ステップS10で表示される完成画面について、図14の模式図で説明する。遊戯者は、異なる仮想空間地形情報ブロックを順次に、認知台110のスペース「110(1)」、「110(2)」、「110(3)」に配置する。これにより3つの異なる情景が繋がった乗合バスの通過ルートが完成する。図14は、かかる完成した乗合バスの通過ルートを上方向から見た模式図であり、周囲の街風景は省略されている。
【0099】
例えば、認知台110のスペース「110(1)」に置かれる情景が、田舎道であり、スペース「110(2)」に置かれる情景が中央にある太鼓橋で交差する道を跨ぐ旧時代の情景であり、スペース「110(2)」に置かれる情景が都市空間を通る幹線路の情景である。
【0100】
したがって、乗合バスは、これら3つの異なる情景を通過するルートを走行することで、遊戯者を楽しませることが可能である。
【0101】
ここで、仮想空間地形情報の設定遊戯装置100は、上記のように乗合バスの通行ルートが完成すると、ライド型遊戯装置200に、認知台110のスペース「110(1)」、「110(2)」、「110(3)」に置かれた仮想空間地形情報ブロックの識別IDを組み情報として伝達する。
【0102】
ライド型遊戯装置200は、通過ルートが完成された仮想空間地形情報ブロックの識別IDの組み情報を受信した順に押しボタン番号を対応付け、送信元の仮想空間地形情報の設定遊戯装置100に当該ボタン番号情報を返送する。
【0103】
したがって、仮想空間地形情報の設定遊戯装置100は、先に図7のステップS11で説明したように、遊戯者に、当該遊戯者自身で作成した画像を呼び出すボタン番号を知らせることが可能である。
【0104】
図15は、ライド型遊戯装置200の運転席側斜視図を示す図である。前面に大型のモニタ装置202とスピーカ216を有する。
【0105】
さらに、バスの運転席を模して大型のハンドル211、シフトレバー271、内部にランプ表示がある押しボタン群271(これらは、先に説明した画像を呼び出すボタン番号に対応する)を有している。さらに、遊戯可能とするために、コイン処理部215を備えている。
【0106】
このバスの運転席と反対側に図示省略されている座席がある。座席内側には、本願発明とは直接関係しないが、スピーカ216に発生されるバス走行音と同期して、例えば偏心モータによる振動がバスの走行状態を模して座席に伝わるようにした振動機構を有している。
【0107】
図16は、ライド型遊戯装置200のシステムプロセッサ201の機能ブロック図である。基本的構成として、先に説明した仮想空間地形情報の設定遊戯装置100のシステムプロセッサ101の機能ブロックの構成と同様である。
【0108】
ライド型遊戯装置200は、システムバス230を通して接続される制御部240、画像処理部250、音声処理部260、入力処理回路部270、出力処理回路部280、更に記録媒体290が接続される。 また、図2において説明したようにライド型遊戯装置200は、LANに接続されている。
【0109】
ここで、制御部240において、CPU241は、ライド型遊戯装置200の制御動作の中枢となり、システムバス(SB)230を介して他の構成要素と制御信号やデータ信号等の受け渡しを行って全体を統括的に制御する制御処理プロセッサである。
【0110】
情報記録媒体290から読み込まれるゲームプログラムや入力処理回路部270からの信号に従って仮想3次元空間に設定されたワールド座標系にオブジェクト及び視点を設定するための処理情報を導出する。
【0111】
この処理情報には、仮想3次元空間に配置される各オブジェクトの配置座標をワールド座標系において指定するデータ、視点の配置座標や視点の向きを指定するデータ、各オブジェクトの姿勢をローカル座標系において指定するデータなどが含まれる。
【0112】
ROM242は、装置の起動時に使用する起動用プログラムや装置を動かすための基本的なシステムプログラム等を格納する不揮発性メモリである。
【0113】
RAM243は、情報記録媒体290から読み出したゲームプログラムを展開し、作業中のデータを一時記録するなどのための領域をCPU241に提供する揮発性メモリである。
【0114】
DMA244は、システムバス(SB)230に接続されている周辺機器を対象として割り込み制御やダイレクトメモリアクセス転送制御を行うものであり、CPU241を介さずに各種周辺機器とRAM243との間でシステムバス(SB)230を介して直接データのやりとりを実行し、これにより、CPU241のオーバーヘッドを伴わずに、高速・大容量のデータ転送が実現される。
【0115】
情報記録媒体290は、ゲームプログラムや仮想3次元空間に配置されるオブジェクトを定義するデータ、各オブジェクトにマッピングされるテクスチャデータ、或いは圧縮符号化された動画像や静止画像のデータなどを記録する媒体である。情報記録媒体290として、ハードディスク、光ディスク(CD−ROM、DVD−ROM)、光磁気ディスク、磁気ディスク、磁気テープ、コンパクトフラッシュ(登録商標)ROM、メモリーカートリッジにソフトウェアを内蔵した記憶媒体などにより構成することができる。
【0116】
画像処理部250は、モニタ装置202で表示する画像を生成するものであって、画像デコーダ251、GPU252、ディスプレイコントローラ253を備えている。
【0117】
画像デコーダ251は、情報記録媒体290に記録され、又は情報記録媒体290からRAM243に複写された所定の形式で圧縮符号化された静止画像或いは動画像等のデータを復号する処理を行う。
【0118】
GPU252は、画像処理プロセッサであって、所定容量の画像記録領域(フレームバッファ等)を備えており、CPU241からのコマンドに応じて、3次元コンピュータグラフィクス(3DCG)の画面データを生成するための画像生成アルゴリズムを実行し、ジオメトリ処理やテクスチャマッピング等を行って生成した画像を上記画像記録領域に描画記録する処理を行う。
【0119】
ディスプレイコントローラ253は、GPU252の画像記録領域に描画された画像データをフレーム時間毎に読み出して、画像データに対応した輝度信号と色信号を含む映像信号を生成してモニタ装置202に出力する。
【0120】
音声処理部260は、スピーカ261に出力する効果音やBGM等の音声を生成するデバイスであって、具体的には、図示省略のサウンドバッファ及びSPU等を備え、SPUがサウンドバッファから読み出した音声データを合成してスピーカ261に出力する。
【0121】
入力処理回路部270には、ハンドル211、シフトレバー212、指示ボタン群213の出力、更にコイン処理部215などから受信した信号を所定の形式に変換して、制御装置240に送信する処理を実行する。
【0122】
出力処理回路部280には、指示ボタン群213の内部に有する発光装置281を点灯する信号を出力する処理を行う。
【0123】
図17は、上記ライド型遊戯装置200の構成において行われる処理フローである。
【0124】
先ず、コース選択が行われる(ステップS20)。ここで、コース選択は、先に仮想空間地形情報の設定遊戯装置100で遊戯者が作成したバス通過ルートである、仮想空間地形情報ブロックの識別IDの組み情報を指示ボタン群213により、選択指定する。
【0125】
図18は、指示ボタン群213の例であり、ライド型遊戯装置200は、先に仮想空間地形情報の設定遊戯装置100により遊戯者により作成されたコースに対し、受信した順に4番までの受付番号を対応付けている。
【0126】
さらに、遊戯者により作成されたコース以外にデフォルトとして予め装置側で設定しているコースの選択も可能な様に例えば、「0」の番号が付されたデフォルトボタンを有している。
【0127】
コースの選択のボタン押下の確認のために、出力処理回路部280を通して押下されたボタンが点灯される。図18に示す例では、遊戯者が番号2に対応するコースが選択された状態を示している。
【0128】
指示ボタン群213のいずれかのボタン押下によりコースが選択されると、CPU241は、GPU252に対し、動物の象を模したゲームキャラクタとしての象を模したキャラクタ像データを送り表示を指示する(ステップS21)。
【0129】
このキャラクタ像データの表示の間に、CPU241は、選択コースを構成する先に仮想空間地形情報の設定遊戯装置100により送られた3つの仮想空間地形情報ブロックの識別IDに基づき、ROM242を検索して、対応する3つの仮想空間地形データを読み出す。読み出された3つの仮想空間地形データは、仮想空間地形情報ブロックの配置方向情報と共に、GPU252に送られる。
【0130】
GPU252は、CPU241から送られた仮想空間地形データを二次元画像に変換し、ディスプレイコントローラ253を通して、モニタ装置202にバス走行コースの表示が開始される(ステップS22)。
【0131】
図19は、バスの運転席210と、モニタ装置202に表示される、バスの通過する道路を中心とする一の街の情景画像222の例を示す図である。
【0132】
このように、モニタ装置202に表示される、バスの通過する道路を中心とする街の情景画像222は、バスの進行に伴い変化する。
【0133】
図20は、バスの進行に応じて表示変化が行われるモニタ装置202に表示されるバスの運転席から見た画像222の例である。スタート画面(1)、通常運転中の画面(2)、バス停での画面(3)、更に最後に到達点に達した時のゴール画面(4)の例が示される。
【0134】
図17に戻り、スタート画面が表示される(ステップS22)と、CPU241は、状況制御として、音声処理回路260に対し、エンジン始動、振動スタート等の効果音を発生させる(ステップS23)。
【0135】
ついで、視点座標を前方向に移動してバスを出発させる画像を表示する(ステップS24)。バスの進行に伴い、図19及び図20により説明したようにモニタ装置202に表示される画像301が表示される過程で、種々のイベントを表示することにより、遊戯者により興味を抱かせることが可能である。
【0136】
すなわち、運転席に備えた各種ボタンを操作可能とする(ステップS25)。各種ボタンが押下される(ステップS25、Yes)と、対応するエフェクトを表示する(ステップS26)。
【0137】
たとえば、セレクトボタンの押下により音声を発生させ、降車ボタンの押下により、“次おります”の表示を点灯する。あるいは、シフトレバー212の操作により、画面にエフェクト表示を行う等である。
【0138】
さらに、ハンドル211が操作される(ステップS27、Yes)と画面をハンドル操作方向に移動する表示を行う(ステップS28)。
【0139】
バス停に停車する画面表示エリアに至った時(ステップS29、Yes))は、バス停アクションが行われる(ステップS30)。バス停アクションとして、例えば、エンジン音停止、振動停止状態を表示する。
【0140】
同時に、図21Aに示すように乗車する乗客の様子を表示する。この際、乗客の態様を、図21Bに例を示すように表示される街の情景にあったものとすることにより遊戯者に興味を抱かせることが可能である。あるいは、図21Cに示すように乗客として人間ではなく、関連する動物(図21Cでは、牛が表示されている)で表現しても、遊戯者により興味を抱かせることが可能である。
【0141】
次いで、遊戯者が先に自己が作成したコース画像を、ステップS20において選択していれば(ステップS31、Yes)、キャラクタを画像に登場させる(ステップS32)。
【0142】
このような過程でゴールに到着する(ステップS33)。
【0143】
ゴールに到着した際に、規定の3つのバス停に停車したか否かを判定する(ステップS34)。規定の3つのバス停に停車していない場合は、3つの情景が作成されていなかったことを意味するので、キャラクタが泣いている画面を表示させる(ステップS35)。
【0144】
次いで、エンジン音及び振動を停止する(ステップS36)。さらに、遊戯者が先に自己が作成したコース画像を、ステップS20において選択していれば(ステップS37、Yes)、コース選択(ステップS20)で表示されたキャラクタが、遊戯画面中、更にいくつかの箇所で表示制御される。したがって、表示されたキャラクタに気づいたか否かの問いかけを行う画面を表示する(ステップS38)。
【0145】
遊戯者が先に自己が作成したコース画像を、ステップS20において選択されていなければ、キャラクタが画面スタート時に表示されていないので、遊戯者にキャラクタについて紹介する画面をここで表示する(ステップS39)。
【0146】
上記手順により、ゲームが終了し、終了画面が表示される(ステップS40)。
【産業上の利用可能性】
【0147】
上記したように、遊戯者は、複数の既定の情景を組みあせて、バスの進行するルートを遊戯者が作成することができる。さらに、遊戯者が作成したルートに沿って、バスを操縦する過程を模擬することができ、遊戯者に係る遊戯装置に対する興味を抱かせることが可能である。
【0148】
なお、本発明の適用は、バスの進行するルートの作成でなく、他の乗り物に置き換えても同様の遊戯装置に適用が可能である。
【符号の説明】
【0149】
100 仮想空間地形情報の設定遊戯装置
200 ライド型遊戯装置
130、230 システムバス
140、240 制御部
150、250 画像処理部
160、260 音声処理部
170、270 入力処理回路部
180、280 出力処理回路部
190、290 記録媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ異なる複数の仮想空間地形データを格納するメモリと、
前記複数の仮想空間地形データのそれぞれに対応づけられた複数のブロックのうち所定数のブロックが配置され、前記配置されたブロックの識別IDと、ブロックの配置方向を認知する認知台と、
仮想空間地形データを視点座標系に変換してモニタ装置に表示する2次元画像を生成する画像処理プロセッサと、
前記認知台により認知された識別IDのブロックに対応する複数の仮想空間地形データを前記メモリから読み出し、前記読み出された複数の仮想空間地形データと前記認知されたブロックの配置方向の情報を前記画像処理プロセッサに送る制御処理プロセッサを有し、
前記画像処理プロセッサは、前記複数の仮想空間地形データを前記認知されたブロックの配置方向に対応するように結合した仮想空間地形の二次元画像を生成し、前記モニタ装置に表示を行う、
ことを特徴とする仮想空間地形情報の設定遊戯装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記ブロックは、永久磁石と、前記永久磁石の磁力を伝達する磁性体を有し、前記ブロックの底面側で、前記認知台の面に対向する磁性体の端面の配置の組み合わせにより前記ブロックを識別する識別IDを表す様に構成され、更に
前記認知台は、前記ブロックの底面の磁性体の磁力を検知する磁気センサーを有している、
ことを特徴とする仮想空間地形情報の設定遊戯装置。
【請求項3】
請求項2において、
さらに、前記ブロックは、底面側の4隅のうち3ケ所に前記永久磁石の磁力を伝達する磁性体の端面を有し、
前記認知台は、前記3ケ所の磁性体の端面から前記ブロックの配置される方向を認知する
ことを特徴とする仮想空間地形情報の設定遊戯装置。
【請求項4】
仮想空間地形内を走行する乗り物を模した運転台と、前記運転台の前面にモニタ装置を備えたライド型遊戯装置であって、
複数の仮想空間地形の識別IDと、それぞれの仮想空間地形の方向を特定する情報を含む仮想空間地形情報を出力する設定遊戯装置に接続されるように構成され、
それぞれ異なる識別IDで特定される複数の仮想空間地形データを格納するメモリと、
仮想空間地形データを二次元画像に変換して前記モニタ装置に表示制御する画像処理プロセッサと、
前記仮想空間地形情報を出力する設定遊戯装置から複数の仮想空間地形の識別IDと、それぞれの仮想空間地形の方向を特定する情報を受信し、前記受信した複数の仮想空間地形の識別IDにより前記メモリから対応する仮想空間地形データを読み出し、前記画像処理プロセッサに前記読み出した仮想空間地形データと、前記仮想空間地形の方向を特定する情報を送り画像表示を制御する制御処理プロセッサを有し、
前記画像処理プロセッサは、前記複数の仮想空間地形データを、前記仮想空間地形の方向を特定する情報に基づき結合した仮想空間地形の二次元画像を生成し、前記モニタ装置に表示を行う、
ことを特徴とするライド遊戯装置。
【請求項5】
請求項4において、
前記仮想空間地形情報を出力する設定遊戯装置から前記複数の仮想空間地形の識別IDと、それぞれの仮想空間地形の方向を特定する情報は、識別ID組み情報として複数回送信され、それぞれの組み情報毎に順番付けされ、
前記運転台に、前記順番付けに対応する選択表示ボタンを備え、
前記制御プロセッサは、前記選択表示ボタンにより選択される番号に対応する仮想空間地形データを前記メモリから読み出す、
ことを特徴とするライド遊戯装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5F】
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【図5G】
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【図5H】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図5E】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図19】
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【図20】
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【図21A】
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【図21B】
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【図21C】
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【公開番号】特開2011−62256(P2011−62256A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−213728(P2009−213728)
【出願日】平成21年9月15日(2009.9.15)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)