仮想部屋ベースの照明設備及び装置の制御
一実施形態では、建築物の物理的な一部屋内の1つ又は2つ以上の装置を制御するための技術が提供される。該建築物内の1つ又は2つ以上の装置は、制御コマンドを発行するよう構成されたプログラム可能なマルチメディアコントローラに直接的又は間接的に接続され、該制御コマンドはその実行時に該装置の状態を変化させる。仮想部屋ベースのユーザインタフェイスが表示画面上に表示される。該仮想部屋ベースのユーザインタフェイスは、1つ又は2つ以上の仮想部屋を含み、その各仮想部屋は、該建築物の一部内に配置された1つ又は2つ以上の装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写を含む、該建築物の一部の実質的にフォト・リアリスティックな描写を含む。該実質的にフォト・リアリスティックな視覚的な描写の選択に応じて、該プログラム可能なマルチメディアコントローラは制御コマンドを発行し、該制御コマンドはその実行時に特定の装置の状態を変化させる。該変化した状態を反映するように該特定の装置の外観を更新させることが可能である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、照明設備及び装置の制御に関し、特に、仮想部屋ベースの照明設備及び装置の制御技術に関するものである。
【0002】
本願は、「Virtual Room-Based Light Fixture and Device Control」と題するRobert P. Madonnaによる2009年6月3日出願の米国仮特許出願第61/183,825号を優先権主張の基礎とするものである。
【背景技術】
【0003】
住宅その他の建築物が大きくなり、より多くの電気・電子装置で満たされると、それら電気・電子装置を制御する負担も増大する。この問題が特に顕在化する分野が、照明制御分野である。
【0004】
昔から、住居その他の建築物における照明設備は、概して、壁に取り付けられた機械式の照明スイッチ(機械式トグルスイッチ、ロッカースイッチ、プッシュボタンスイッチ等を含む)によって制御されてきた。かかる機械式スイッチは、2ウェイスイッチ(この場合、照明設備は1つのスイッチ位置から制御される)、3ウェイスイッチ(この場合、照明設備は2つのスイッチ位置から制御される)、4ウェイスイッチ(この場合、照明設備は3つのスイッチ位置から制御される)といった形をとるものである。場合によっては、機械式スイッチは、機械式調光器によって機能強化され、該調光器は、例えば照明設備と直列に接続された可変抵抗を調節するノブを回すことにより、該照明設備を暗くし又は明るくすることを可能にするものである。
【0005】
機械式スイッチ及び調光器は、信頼性が高くコスト効率がよいものであることが立証されているが、大きな住宅その他の建築物においては次第にその限界を呈してきた。大きな住宅その他の建築物における単一の部屋は、多数の個々の照明設備を含む場合がある。例えば、1つの大きな部屋は、作業用の照明を提供するランプ等の幾つかの自立式照明設備、一般的な照明を提供する埋め込み型カン(cans)及び/又は壁取り付け用燭台等の幾つかの固定式照明設備、並びに芸術品若しくは部屋の建築的な特徴又はその他の要素に照明を提供するアクセントスポット等の幾つかの特殊用途照明設備を含む可能性がある。大きな部屋内の全ての照明設備を従来の機械式照明スイッチ及び調光器を使用して制御するために、様々な複数の「連結(ganged)」スイッチパネルが従来使用されてきた。図1は、6つの別個の機械式スイッチ110,120,130,140,150,160を収容する従来の機械式6連結スイッチパネル100を示している。該6つのスイッチは、それぞれ、1つ又は2つ以上の照明設備を制御することができるものである。多数の照明設備を有する大きな部屋は、複数のこれらパネルを必要とする可能性があり、該複数のパネルは、該部屋内の全ての照明設備を制御するための適当な手段を提供すべく、例えば複数の異なる入口の近傍といった該部屋内の幾つかの場所に配置される。
【0006】
明らかであるように、この種の制御機構は、大きな部屋内で機能するものであり、一般にユーザフレンドリーなものではない。ユーザは、多数の機械式スイッチのどれが個々の照明設備のどれを制御するものであるかを記憶しなければならない。この関係を記憶していない該部屋内の新客は、一般に、該新客自身が所望する照明設備の制御が発生するまで各スイッチを反転させて、どの機械式スイッチがどの照明設備を制御するのかを試行錯誤で判定しなければならない。これは、即座に不満へと通ずるものとなる。
【0007】
最近になって、従来の照明制御体験の改善を試みる様々な種類の電子照明制御システムが開発された。かかる電子照明制御システムは、一般に、1つ又は2つ以上のプログラム可能な電子照明制御手段を含み、かかる複数の電子照明制御手段が、制御線を介して、それぞれの照明設備と直列に配線された複数のリレー及び/又は調光装置に対して相互接続される。該電子照明制御手段はまた、複数の壁に取り付け式、卓上式、又は携帯型の制御パネルに対し、有線または無線接続することが可能である。電子照明制御システムによっては、様々な照明「シーン」をサポートし、単一の制御部(例えば一回のボタン押下)に応じて、複数の照明を作動させ、停止させ、及び/又は調光を行うことができるようになっている。例えば、部屋内の特定の照明シーンでは、読書に適した高輝度で特定の作業用照明及び固定照明を作動させることが可能であり、一方、部屋内の別の照明シーンでは、映画鑑賞に適した環境を生じさせる非常に低いレベルで特定のアクセント照明のみを作動させることが可能である。
【0008】
しかし、多くの従来の電子照明制御システムは、依然として、該システムに取って代わられた機械式スイッチ及び調光器を彷彿とさせるボタンを中心としたユーザインタフェイスを採用している。図2は、従来の電子照明制御システムのための従来の壁取り付け式の制御パネル200を示している。該パネル200は、文字ラベルが付された複数の物理的なプッシュボタンを含む。照明シーン選択ボタン205,210,215,220が様々な照明シーンの選択を可能にする一方、明るさを調節するために調光制御手段230が配設されている。更に、制御パネル200は、住宅その他の建築物内の照明設備を選択するためのボタン240、並びに広範囲の制御のための「全てオン」及び「全てオフ」ボタン250,255を含む。
【0009】
従来のボタンを中心とした制御パネル200を採用した従来の電子照明制御システムは、古来の機械式連結スイッチ及び調光器と比べて何らかの改善を提供するものではあるが、その照明制御体験は、依然としてユーザフレンドリーなものでは全くない。全体的な制御の数は削減されるものの、ユーザは依然として、大きな部屋内のどの照明設備又はどの一群の照明設備をどのボタンが作動させるのかを判定しなければならない。一般に、短い端的な名称のみが各プッシュボタンの表面上に案内として記される。更に、ユーザが既に提供されているシーンから逸脱すること、及び特定の照明設備を作動させ、停止させ、及び/又は調光することを望む場合、該ユーザは、オーバーライド及びマニュアル制御という分かり難い数々の制御を操らなければならない。このため、全体的なユーザ体験は、依然としてかなり苛立たしいものとなり得る。
【0010】
物理的なプッシュボタンを採用した、従来のボタンを中心とした制御パネルに加えて、幾つかの従来の電子照明制御システムは、メニューベースのユーザインタフェイスを表示するタッチスクリーン制御装置と協働して機能する。物理的なプッシュボタンを操作する代わりに、ユーザは、タッチスクリーン上のボタンを表現したものにタッチすることにより選択を行うことが可能である。図3は、タッチスクリーン制御装置300上の従来の電子照明制御システムのための従来のタッチベースのユーザインタフェイス310を示している。上述したボタンを中心とした制御パネル200と同様に、該ユーザインタフェイス310は、様々な照明シーンを選択するための複数のボタン320,330,340,350を表示する。更に、該ユーザインタフェイス310は、輝度を調節するための調光制御手段360、並びに住宅又は建築物内の他の部屋のためのインタフェイスにアクセスするためのメニュー制御手段370を含む。明らかであるように、ユーザはもはや物理的なプッシュボタンを作動させることはないものの、従来のタッチスクリーン制御装置300により提供される全体的なユーザ体験は、従来のボタンを中心とした制御パネル200により提供される全体的なユーザ体験と殆ど変わらない場合が多い。ユーザが物理的なボタンを使用する代わりにディジタルボタンを使用するだけである。ユーザは、どのボタンがどの照明設備又はどの一群の照明設備を作動させるのかを依然として記憶しなければならず、各ボタンの機能を正確に判定すべく依然として試行錯誤に訴えなければならない。このため、全体的なユーザ体験は、従来のボタンを中心とした制御パネル200の場合と同様に苛立たしいものとなり得る。
【0011】
更に、上述した従来の制御システムの制限は、照明制御分野に限られたものではない。様々な他のタイプの電気・電子装置が、住宅その他の建築物内に一般に存在し、及び一般に同様の制御上の欠点に悩まされている。例えば、住居その他の建築物内の1つの大きな部屋は、自動ブラインド又は天井扇風機といった複数のモータ駆動式の装置を有している場合があり、それらはユーザが選択的に動作させ及び調節させることを望むものである。同様に、住居その他の建築物内の1つの大きな部屋は、ユーザが選択し及び制御することを望む複数のオーディオ/ビデオ(A/V)要素、並びにユーザが制御された態様で動作させることを望む他の装置を含む場合がある。更に、住居その他の建築物内の部屋は、様々な暖房装置、換気装置、及び空調装置、及び/又はユーザが管理することを望むエネルギー管理装置を含む場合がある。照明設備の場合のように、ユーザは、どの機械式スイッチ、物理的なプッシュボタン、又はディジタルボタンが各装置及び/又は一装置の各機能に関連づけられたものであるかを記憶することを強いられ、また、単に一装置をオン又はオフにすること、又は一装置の状態を変更することが複雑な試行となってしまい、苛立たしさを感じることになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、住居その他の建築物内における照明設備その他の装置を制御するための改善された技術が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
従来技術の欠点の一部は、新規の仮想部屋ベースのユーザインタフェイスをサポートするプログラム可能なマルチメディアコントローラによって対処される。一実施形態では、該仮想部屋ベースのユーザインタフェイスは、複数の仮想部屋インタフェイス環境(以下「仮想部屋」と称す)を含む。各仮想部屋は、住居その他の建築物内の異なる物理的な部屋(又は物理的な部屋の一部)に対応するものである。場合によっては、複数の仮想部屋は、物理的な部屋の(例えば該物理的な部屋全体を網羅するような)複数の異なる部分に対応することが可能である。各仮想部屋は、物理的な部屋の複数の境界(又は該物理的な部屋の一部)の実質的にフォト・リアリスティックな(写真のように現実的な)描写、例えば、該部屋を画定する壁、天井、床等の描写を含むことが可能であり、該物理的な部屋(又は該物理的な部屋の一部)内にある家具の少なくとも一部、例えば、該物理的な部屋内にあるソファー、椅子、ベッド、壁掛等を示すことが可能であり、及び該物理的な部屋(又は該物理的な部屋の一部)内にあるプログラム可能なマルチメディアコントローラによる(直接的又は間接的な)制御下にある装置、例えば照明設備を示すことが可能である。
【0014】
制御下にある装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写は、好適には、物理的な部屋内の該装置の実際の位置に対応する仮想部屋内の位置に示される。この好適な一実施形態では、該部屋及び該装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写は、所定の位置から捕捉され該部屋を異なる状態で示す限られた数の予め記録されたイメージ(例えば該物理的な部屋の限られた数のディジタルスチル写真)から導出される。しかし、該部屋及び該装置の該実質的にフォト・リアリスティックな描写を生成するための様々な他の技術が明らかに意図されており、これについて以下で説明する。
【0015】
仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを使用して、ユーザは、該仮想部屋内の装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写を操作する(例えば、タッチスクリーンディスプレイ上の仮想部屋内の装置の視覚的な描写を選択する)ことにより、物理的な部屋内の装置(例えば照明設備)を選択し、制御し、及び対話することが可能である。該仮想部屋の外観は、該仮想部屋内でのユーザの操作に応じて動的に更新させることが可能である。更に、仮想部屋の外観は、物理的な部屋内の装置から受信したデータに応じて及び/又は環境の変化に応じて動的に更新させることが可能である。このようにして、該仮想部屋に対応する物理的な部屋の少なくとも一部の実質的にフォト・リアリスティックな描写を示すよう該仮想部屋を絶えず更新させて、該仮想部屋内でユーザが見ているものが、それに対応する物理的な部屋内で所与の時刻に該ユーザが体験しているものを反映し又は少なくともそれに類似するようにすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】6つの別個の機械式スイッチを収容している従来の機械式6連結スイッチパネルを示している。
【図2】従来の電子照明制御システムのための従来の壁取り付け式制御パネルを示している。
【図3】従来の電子照明制御システムのための従来のタッチ式ユーザインタフェイスを示している。
【図4】複数の装置に対して相互接続される例示的なプログラム可能なマルチメディアコントローラのブロック図である。
【図5】図4の例示的なプログラム可能なマルチメディアコントローラの例示的なハードウェアアーキテクチャのブロック図である。
【図6】例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを示す図である。
【図7】例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを示す図であり、同図では、作動された特定の照明設備を示すよう仮想部屋が更新されている。
【図8A】例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを示す図であり、同図では、2つの仮想部屋の部分が(例えばユーザのスワイプに応じて)途中まで進んだ状態で示されている。
【図8B】代替的な実施形態としての仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを示す図であり、同図では、同一の物理的な部屋に対応する2つの仮想部屋の部分が(例えばユーザのスワイプに応じて)途中まで進んだ状態で示されている。
【図8C】代替的な実施形態としての仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを示す図であり、仮想部屋の一層低いレベルのツリー構造に対応する仮想部屋を示している。
【図8D】代替的な実施形態としての仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを示す図であり、仮想部屋の一層低いレベルのツリー構造に対応する仮想部屋を示しており、更なるジェスチャの使用について示している。
【図8E】代替的な実施形態としての仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを示す図であり、仮想部屋のツリー構造において複数のグループ内に配置された複数の仮想部屋を示している。
【図9】例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを示す図であり、同図では、照明タブが選択されている。
【図10】例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを示す図であり、同図では、A/Vタブが表示されている。
【図11】物理的な部屋内の装置を仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを使用して制御するための例示的な一連のステップのフローチャートを示している。
【図12】様々な状態の物理的な部屋の限られた数の予め記録されたイメージに基づいて仮想部屋を描画するための例示的な技術を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図4は、複数の装置に対して相互接続された例示的なプログラム可能なマルチメディアコントローラ400のブロック図である。用語「プログラム可能なマルチメディアコントローラ」は、様々な電気装置及び電子装置(オーディオ、ビデオ、電話、データ、セキュリティ、モータ駆動、暖房・換気・空調(HVAC)、エネルギー管理、及び/又はその他の種類の装置等)を制御し、それらの間でデータを交換し、及び/又はかかる装置と協働することができる装置として広く解釈されるべきである。
【0018】
プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、コンパクトディスク(CD)プレーヤ、ディジタルビデオディスク(DVD)プレーヤ、マイク、ディジタルビデオレコーダ(DVR)、セットトップボックス、オーディオ/ビデオ受信機、パーソナルメディアプレーヤ、及びその他のオーディオ信号源となる装置といったオーディオソース装置410を含む、様々なA/V装置に接続することが可能であり、ディジタルビデオディスク(DVD)プレーヤ、ディジタルビデオレコーダ(DVR)、セットトップボックス、オーディオ/ビデオ受信機、パーソナルメディアプレーヤ、及びその他のビデオ信号源となる装置といった、様々なビデオソース装置420に接続することが可能であり、スピーカ、スピーカを含む装置、及びその他の音声を出力する装置といった、様々なオーディオ出力装置430に接続することが可能であり、及び、テレビ、モニタ、及びその他のビデオを出力する装置といった、様々なビデオ出力装置440に接続することが可能である。
【0019】
更に、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、様々な他の種類の装置に対し、直接に又は1つ又は2つ以上の中間コントローラを介して、接続し、制御し、及び協働することが可能なものである。例えば、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、住居その他の建築物の周囲に配置されたカメラのシステムを管理するCCTV(Closed-Circuit Television)制御システム470、住居その他の建築物内にある環境機能装置及び/又はエネルギー管理装置を調節するためのHVAC装置を管理するHVAC制御及び/又はエネルギー管理システム475、及び/又は住居その他の建築物内にある複数のセキュリティセンサのそれぞれを管理するセキュリティシステム480に接続することが可能である。該プログラム可能なマルチメディアコントローラ400から受信した制御コマンドに応じて、CCTV制御システム470、HVAC制御及び/又はエネルギー管理システム475、及びセキュリティシステム480は、それぞれの中間コントローラの制御下にある装置を管理することが可能である。
【0020】
更に、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、1つ又は2つ以上の電子照明コントローラ490と接続し、それを制御し、及びそれと協働することが可能である。該1つ又は2つ以上の電子照明コントローラ490は、例えば、住居その他の建築物全体にわたって分配され、及び該住居その他の建築物内に配設された個々の照明設備への導電線と直列に配線された、複数のリレー492及び/又は調光装置493に対して、有線又は無線接続を介して接続することが可能である。プログラム可能なマルチメディアコントローラ400から受信した制御コマンドに応じて、該1つ又は2つ以上の電子照明コントローラ490は、特定の照明設備(図示せず)に対して直列に配線されたリレー492及び/又は調光装置493を選択的にトリガして、住居その他の建築物内の異なる部屋における所望のレベルの明るさ又は暗さを生じさせることが可能である。
【0021】
同様に、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400(例えば1つ又は2つ以上の自動ブラインドコントローラ又はその他のタイプのコントローラ)は、1つ又は2つ以上のモータ駆動式装置コントローラ495と接続し、それを制御し、及びそれと協働することが可能である。照明制御の場合のように、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400から受信した制御コマンドに応じて、該モータ駆動式装置コントローラ495は、住居その他の建築物の様々な部屋にあるモータ駆動式装置(図示せず)を選択的にトリガして、所望の結果を達成することが可能である。
【0022】
プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、表示画面を有する1つ又は2つ以上の制御装置450(例えば、壁取付型制御装置、卓上型制御装置、ハンドヘルド携帯型制御装置など)を介してユーザ入力を受信することが可能である。該1つ又は2つ以上の制御装置450は、タッチスクリーンインタフェイス、マウス及びポインタインタフェイス、又はその他のタイプのインタフェイスを含むことが可能である。該制御装置450は、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400と共に動作させるための専用装置とすることが可能であり、又は以下で説明する技法に従ってユーザインタフェイスを実施するソフトウェアが設定された汎用装置(例えば、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータなど)とすることが可能である。場合によっては、制御装置450は、有線又は無線接続又はネットワークを介して、及びコンピュータ等の中間装置453を介して、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400に接続することが可能である。別の場合には、制御装置450は、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400と直接通信することが可能である。
【0023】
プログラム可能なマルチメディアコントローラ400はまた、ユーザ入力を、1つ又は2つ以上のハンドヘルド型のボタンを中心としたリモートコントロール装置及び/又は壁取付型のボタンを中心とした制御装置455を介して、又は環状のタッチセンサ457を含む1つ又は2つ以上のハンドヘルド型リモートコントロール装置から、受信することが可能である。環状のタッチセンサ457を含むリモートコントロール装置は、表示装置上に表示されたオンスクリーンメニューシステムを操作し及び該メニューシステムを使用して制御の選択を行うよう構成することが可能である。環状タッチセンサを含むリモートコントロール装置に関する更なる詳細については、Madonna等の「Remote Control Unit for a Programmable Multimedia Controller」と題する米国特許出願第11/520,328号(2006年9月13日出願)に見いだすことができる。
【0024】
プログラム可能なマルチメディアコントローラ400はまた、1つ又は2つ以上のモバイル装置460を介してユーザ入力を受信することが可能である。本書で用いる用語「モバイル装置」とは、身につけて運ばれるよう構成された電子装置(Apple Inc.から入手できるiPhone(登録商標)マルチメディアフォンやResearch In Motion Limitedから入手できるBlackberry(登録商標)装置等のマルチメディアスマートフォン、Apple Inc.から入手できるiPad(登録商標)タブレット等の多目的タブレットコンピューティング装置、Apple Inc.から入手できるiPod touch(登録商標)等の機能強化された携帯型メディアプレーヤ、PDA(Personal Digital Assistant)、電子ブックリーダなどを含む)を称するものである。かかるモバイル装置は、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400と直接通信することが可能であり、又は様々な無線、セル方式、及び/又は有線ネットワーク(図示せず)を介して間接的に通信することが可能である。
【0025】
更に、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、該プログラム可能なマルチメディアコントローラ400自体に組み込まれたタッチスクリーンその他のインタフェイス(例えば、該プログラム可能なマルチメディアコントローラ400のフロントパネル465上に存在するタッチスクリーンその他のインタフェイス)を介してユーザ入力を受信することが可能である。
【0026】
更に、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、テレビ等のビデオ出力装置440に組み込まれたタッチスクリーンを介してユーザ入力を受信することが可能である。
【0027】
制御装置450、ボタンを中心としたリモートコントロール装置及び/又は壁取付型のボタンを中心とした制御装置455、環状タッチセンサ457を含むリモートコントロール装置、モバイル装置460、フロントパネル465、及び/又はビデオ出力装置440のうちの1つからのユーザ入力に応じて、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、オーディオソース装置410、ビデオソース装置420、オーディオ出力装置430、及び/又はビデオ出力装置440との間でデータを交換し、それら装置へ制御コマンドを発行し、及び/又はそれら装置と協働する。更に、前記ユーザ入力に応じて、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、CCTV制御システム470、HVAC制御及び/又はエネルギー管理システム475、セキュリティシステム480、電子照明コントローラ490、並びにモータ駆動式装置コントローラ495へ制御コマンドを発行し、又はそれら装置と協働する。かかる機能を指示するユーザ入力は、以下で更に説明するように、少なくとも部分的には、新規の仮想部屋ベースのユーザインタフェイス内で受信することが可能である。
【0028】
好適な実施形態では、該新規の仮想部屋ベースのユーザインタフェイスは、制御装置450、モバイル装置460、フロントパネルディスプレイ465、又はタッチスクリーンを有する他の装置上に表示され、ユーザは、該インタフェイスの選択部分を、指、スタイラス、又は同様の手段で触れることにより、その選択を行う。別の実施形態では、仮想部屋ベースのユーザインタフェイスはタッチ認識能力を有さない表示画面上に表示され、ユーザは、何らかの他のタイプのインタフェイス(例えばマウス)を使用して、該ユーザインタフェイスと対話することが可能である。特定の構成では、ユーザは、ハンドヘルド型のボタンを中心としたリモートコントロール装置及び/又は壁取付型のボタンを中心とした制御装置455、環状タッチセンサ457を含むリモートコントロール装置、又はその他の装置を使用して、選択を行うことが可能である。仮想部屋ベースのユーザインタフェイス内でのユーザ選択に応じて、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、それに接続された装置へ特定の制御コマンドを発行することが可能である。
【0029】
図5は、例示的なプログラム可能なマルチメディアコントローラ400の例示的なハードウェアアーキテクチャ500の概略的なブロック図である。同図に示す様々な構成要素は、該コントローラ400の「マザーボード」上に配設することが可能であり、又はバックプレーン(図示せず)により相互接続された複数の回路カード上に配設することが可能である。マイクロコントローラ510は、該コントローラ400の全般的な動作を管理する。該マイクロコントローラ510は、バス518を介してオーディオスイッチ515及びビデオスイッチ520に接続される。該オーディオスイッチ515及びビデオスイッチ520は、好適には、多数の接続を同時に切り替えることができるクロスポイントスイッチである。しかし、ディジタル信号を切り替えることができる他の多くの種類のスイッチ、例えば、TDM(Time Division Multiplexing)スイッチ又はその他の装置を用いることが可能である。更に、2つの別個のスイッチ515,520が示されているが、オーディオ及びビデオ切り替えは、その両方の種類のデータの切り替えをサポートする単一のスイッチにまとめることが可能である。
【0030】
ミッドプレーン535は、オーディオ及びビデオスイッチ515,520を、様々な入力及び出力モジュール、例えば、1つ又は2つ以上のビデオ入出力モジュール587、1つ又は2つ以上のオーディオ入出力モジュール590、及び/又は1つ又は2つ以上の他のモジュール595と相互接続する。かかるモジュールは、A/V装置へ接続することができる複数の接続ポートを含むことが可能である。該1つ又は2つ以上のビデオ入出力モジュール587、1つ又は2つ以上のオーディオ入出力モジュール590、及び/又は1つ又は2つ以上の他のモジュール595の動作に関する更なる詳細については、Madonna等の「System and Method for a Programmable Multimedia Controller」と題する米国特許出願第11/314,664号(2005年12月20日出願)に見いだすことができる。
【0031】
ミッドプレーン535は更に、Ethernetポート532及び処理サブシステム540をマイクロコントローラ510に相互接続するEthernetスイッチ530に接続される。一実施形態では、該処理サブシステム540は、1つ又は2つ以上の「汎用コンピュータ」545を含む。汎用コンピュータ545とは、本書では、一組の命令を実行し、該実行された特定の命令に応じて様々な異なる機能又はタスクを実行することができるよう構成された装置を称するものである。典型的には、汎用コンピュータ545は、Microsoft Corporationから入手できるWindows(登録商標)オペレーティングシステム、様々なベンダから入手できるLinux(登録商標)オペレーティングシステム、Apple Inc.から入手できるOSX(登録商標)オペレーティングシステム、又はその他のオペレーティングシステムといった、汎用オペレーティングシステムを実行する(但し、これらには限定されない)。汎用コンピュータ545は、例えば、ハードディスクドライブ、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)ドライブ、フラッシュメモリ、又はその他の種類のストレージデバイスといった、コンピュータ読み取り可能媒体を含むことが可能であり、及び/又は、処理サブシステム540内の他のどこかに配設されたストレージデバイスに相互接続することが可能である。
【0032】
処理サブシステム540は好適には、アナログVGA(Video Graphics Array)コネクタ、DVI(Digital Visual Interface)コネクタ、ADC(Apple Display Connector)コネクタ、又はその他の種類のコネクタといった、グラフィクスを供給するための1つ又は2つ以上のグラフィクス出力541,542を有する。かかるグラフィクス出力541,542は、例えば、処理サブシステム540の1つ又は2つ以上の汎用コンピュータ545から直接供給することが可能である。
【0033】
例示的なプログラム可能なマルチメディアコントローラ400はまた、USB(Universal Serial Bus)ハブ543と相互接続された1つのメモリカードインタフェイスと複数のUSBポート542とを含むことが可能である。かかるUSBポート542は外部装置へ接続することが可能である。USBスイッチ544は、該ハブで受信したUSB信号を処理サブシステム540に対して切り替えるために使用される。同様に、複数のIEEE1394(FireWire(登録商標))ポート546を外部装置に接続し、処理サブシステム540に対する切り替えのためにIEEE1394ハブ547及びIEEE1394スイッチ548へデータを送ることが可能である。
【0034】
マイクロコントローラ510は更に、比較的低いデータ転送速度の装置に対するシリアル通信インタフェイスを提供するSPI(Serial Peripheral Interface)及びI2C(Inter-Integrted Circuit)分配回路550に接続される。該I2Cコントローラ550はミッドプレーン535に接続され、これにより、該プログラム可能なマルチメディアコントローラ400のマイクロコントローラ510からモジュール587,590,595へ制御コマンドが提供される。更に、SPI/I2Cコントローラ550からの接続が、該プログラム可能なマルチメディアコントローラ400の熱特性を包括的に管理するファンコントローラ551、温度センサ552、及び電力管理回路553といった構成要素へ提供される。
【0035】
マイクロコントローラ510はまた、CCTV制御システム470、HVAC制御及び/又はエネルギー管理システム475、セキュリティシステム480、1つ又は2つ以上の電子照明コントローラ490、並びに1つ又は2つ以上のモータ駆動式装置コントローラ495と通信することが可能な装置制御インタフェイス575に接続される。更に、電話回線網及び/又は電話ハンドセットと接続するための電話インタフェイス570を配設することが可能である。加えて、拡張されたシステムを形成するために、複数のプログラム可能なマルチメディアコントローラ400を共に結合させるための拡張ポート580を配設する一方、ステータス、コンフィギュレーション、及び/又はその他の情報をユーザへ提供し並びにユーザ入力を受容するために、例えばタッチスクリーンディスプレイ等のフロントパネルディスプレイ465を配設することが可能である。
【0036】
かかるプログラム可能なマルチメディアコントローラ400又はその他のプラットフォームは、新規の仮想部屋ベースのユーザインタフェイスをサポートすることが可能である。一実施形態では、該仮想部屋ベースのユーザインタフェイスは、複数の仮想部屋インタフェイス環境(以下「仮想部屋」と称す)を含む。各仮想部屋は、住居その他の建築物内の異なる物理的な一部屋(又は物理的な一部屋の一部)に対応するものである。場合によっては、複数の仮想部屋は、物理的な一部屋の(例えば該物理的な一部屋全体を網羅する)複数の異なる部分に対応することが可能である。各仮想部屋は、物理的な一部屋の複数の境界(又は該物理的な一部屋の一部)の実質的にフォト・リアリスティックな描写、例えば、該部屋を画定する壁、天井、床等の描写を含むことが可能であり、該物理的な一部屋(又は該物理的な一部屋の一部)内にある家具の少なくとも一部、例えば、該物理的な一部屋内にあるソファー、椅子、ベッド、壁掛等を示すことが可能であり、及び該物理的な一部屋(又は該物理的な一部屋の一部)内にあるプログラム可能なマルチメディアコントローラによる(直接的又は間接的な)制御下にある装置、例えば照明設備を示すことが可能である。
【0037】
制御下にある装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写は、好適には、物理的な部屋内の該装置の実際の位置に対応する仮想部屋内の位置に示される。この好適な一実施形態では、該部屋及び該装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写は、所定の位置から捕捉され該部屋を異なる状態で示す限られた数の予め記録されたイメージ(例えば該物理的な部屋の限られた数のディジタルスチル写真)から導出される。しかし、該部屋及び該装置の該実質的にフォト・リアリスティックな描写を生成するための様々な他の技術が明らかに意図されており、これについて以下で説明する。
【0038】
仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを使用して、ユーザは、該仮想部屋内の装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写を操作する(例えば、該仮想部屋内の装置の視覚的な描写を選択する)ことにより、該装置(例えば照明設備)を選択し、制御し、及びその他のやりとりを行うことが可能である。該仮想部屋の外観は、該仮想部屋内でのユーザの操作に応じて動的に更新させることが可能である。該仮想部屋の外観はまた、物理的な部屋内の装置から受信したデータ及び/又は環境の変化(例えば時刻)に応じて動的に更新させることが可能である。このようにして、仮想部屋内でユーザが見ているものが、該仮想部屋に対応する物理的な部屋内で所与の時刻に該ユーザが体験しているものを反映し又は少なくともそれに類似するように、該仮想部屋に対応する物理的な部屋の少なくとも一部の実質的にフォト・リアリスティックな描写を示すように該仮想部屋を絶えず更新させることが可能である。
【0039】
図6は、例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス600を示す図である。該例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス600は、対応する物理的な部屋内の装置を制御するための仮想部屋を提供するメイン部分610を含むことが可能である。該例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス600は更に、様々な種類の機能に対応する選択可能なメニュータブを表示するよう構成されたメニュー部分620、及び選択されたメニュータブに固有の選択肢を表示するよう構成された固有機能部分630を含むことが可能である。
【0040】
この例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス600では、「居間」の一部に対応する仮想部屋が示されている。該「居間」の一部の実質的にフォト・リアリスティックな描写が表示されており、そこには、該居間の一部内に存在する、その物理的な部屋の境界、家具、及びプログラム可能なマルチメディアコントローラ400の制御下にある装置が含まれている。例えば、該例示的な仮想部屋は、ランプ640,642等の自立式照明設備、壁取り付け用燭台645,647,650及びシャンデリア662等の固定式照明設備、並びにアクセント照明665,667,670等の特殊用途照明設備の実質的にフォト・リアリスティックな描写を示している。更に、該例示的な仮想部屋は、(やはりプログラム可能なマルチメディアコントローラ400の制御下にある)フラットスクリーンテレビ672及び自動ブラインド675の実質的にフォト・リアリスティックな描写を示している。ユーザは、仮想部屋内の各装置の該実質的にフォト・リアリスティックな視覚的な描写を操作して、物理的な部屋内の装置を選択し、制御し、及びその他の対話を行うことが可能である。
【0041】
例えば、ユーザは、仮想部屋内の照明設備の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的な描写を選択する(例えば該描写にタッチし又は該描写上でクリックする)ことにより、特定の照明設備を選択し作動させることが可能である。例えば、ユーザは、ランプ640及びシャンデリア662の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的な描写を選択する(例えば、該描写にタッチし又は該描写上でクリックする)ことが可能である。これに応じて、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、1つ又は2つ以上の電子照明コントローラ490へ制御コマンドを送って、ランプ640及びシャンデリア662への送電手段と直列に配線されたリレーを該コントローラに作動させることが可能である。更に、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、点灯中のかかる特定の照明設備と共に物理的な部屋の実質的にフォト・リアリスティックな描写を示すように仮想部屋を更新させることが可能である。
【0042】
図7は、作動された特定の照明設備を示すように仮想部屋が更新された例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス700の図である。図7に示すように、ランプ640及びシャンデリア662の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写が、点灯した照明設備を描写するよう変更されている。更に、かかる点灯による影響が該仮想部屋内に描写されており、建造物及び家具が、該ランプ640及びシャンデリア662により提供される光の影響を示している。例えば、現実的な反射が反射表面上に示され、及び光の方向を考慮した適当な陰が示されている。以下で更に詳細に説明するように、現実的な照明効果を含む仮想部屋の更新された外観は、予め記録された限られた数のイメージ(例えば、所定の場所から捕捉され及び様々な状態で物理的な部屋を示す、該物理的な部屋の限られた数のディジタルスチル写真)に基づいて描画することが可能である。代替的に、部屋及び装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写を様々な状態で生成するための様々な他の技術を用いることが可能である。
【0043】
更に、ユーザは、物理的な部屋内の照明設備以外の装置を、仮想部屋内の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写を選択する(例えば該描写にタッチし又は該描写上でクリックする)ことにより作動させ及び/又は制御すべく選択することが可能である。例えば、ユーザは、仮想部屋内のフラットスクリーンテレビ672の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写を選択する(例えば、該描写にタッチし又は該描写上でクリックする)ことが可能である。これに応じて、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、該フラットスクリーンテレビを作動させるための制御コマンドを送ることが可能である。更に、該プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、作動したテレビと共に物理的な部屋の実質的にフォト・リアリスティックな描写を示すように、仮想部屋を更新させることが可能である。例えば、該テレビ上に現在表示されている番組の縮小描写を、該仮想部屋内のフラットスクリーンテレビ672の実質的にフォト・リアリスティックな描写上に示すことが可能である。同様にして、物理的な部屋に関連づけられた様々な他のタイプのA/V装置を制御することが可能である。
【0044】
同様に、ユーザは、仮想部屋内の特定の一組のブラインド675の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写を選択する(例えば、該描写にタッチし又は該描写上でクリックする)ことが可能である。これに応じて、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、1つ又は2つ以上のモータ駆動式装置コントローラ495へ制御コマンドを送り、必要に応じて選択されたブラインドを上げ下げすることが可能である。更に、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、上げ下げされたブラインド675の実質的にフォト・リアリスティックな描写を示すように仮想部屋を更新させることが可能である。このようにして、ユーザが仮想部屋内で見ているものが、該仮想部屋に対応する物理的な部屋内での該ユーザの体験を反映し又はそれに少なくとも類似することが可能となる。
【0045】
仮想部屋内の二値(例えば、オン/オフ)選択のサポートに加えて、該仮想部屋ベースのユーザインタフェイスは、より高度な種類の制御入力をサポートすることが可能である。かかるより高度な制御は、該仮想部屋ベースのユーザインタフェイスのメニュー部分620及び該仮想部屋ベースのユーザインタフェイスの固有機能部分630を介してサポートすることが可能である。代替的に、該仮想部屋ベースのユーザインタフェイスのメイン部分610内でのジェスチャ認識によりサポートすることが可能である。
【0046】
該インタフェイスのメニュー部分620は、複数の機能タブ、例えば、CCTVシステム及び/又はセキュリティシステムに関連する特定の追加機能にアクセスすることができるセキュリティタブ677、特定の追加のオーディオ及びビデオ関連機能にアクセスすることができるA/Vタブ680、HVACシステム及び/又は自動ブラインドシステムに関連する特定の追加機能にアクセスすることができるHVAC/ブラインドタブ682、照明設備の制御に関連する特定の追加機能にアクセスすることができる照明タブ685、番組サービスに関連する特定の機能にアクセスすることができるサービスタブ687、及び画面のメイン部分610内に表示するために様々な仮想部屋を選択することができるゾーンタブ690を含むことが可能である。
【0047】
特定のタブの選択時に、該ユーザインタフェイスの固有機能部分630は、かかる機能に関する選択可能なアイコン、ボタン、テキストその他を示すことが可能である。例えば、図6の例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス600は、選択されたゾーンタブ690を描写しており、固有機能部分630は、利用可能な異なる仮想部屋に対応する複数の選択可能なイメージ691,692,693,694,695,696を示しており、その各仮想部屋は、住居その他の建築物内の異なる物理的な一部屋(又は物理的な一部屋の一部)に1つずつ対応するものである。異なる部屋の特定のイメージ691,692,693,694,695,696の選択(例えばタッチ)に応じて、該仮想部屋ベースのユーザインタフェイスのメイン部分610を、対応する異なる仮想部屋を表示するよう更新させることが可能である。
【0048】
代替的に、異なる仮想部屋はジェスチャ(例えば、タッチベースのジェスチャ)により選択することが可能である。例えば、仮想部屋は、直線的又は円形状のアレイをなすよう論理的に配置することが可能である。ユーザは、(例えば、該ユーザの指、スタイラス、又はそれと同様の手段により)タッチセンサ式ディスプレイ上を(例えば、仮想部屋ベースのユーザインタフェイスのメイン部分610内で)「スワイプ」して、1つの仮想部屋から次の仮想部屋へと進むことが可能である。本書で用いるように、用語「スワイプ」は、ユーザインタフェイス内での急速且つ連続的で実質的に直線的な動作を称するものである。これに応じて、仮想部屋ベースのユーザインタフェイスのメイン部分610内に表示されている仮想部屋が進行することが可能である。図8Aは、例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス800の図であり、同図では、異なる物理的な部屋に対応する2つの仮想部屋810,810のそれぞれの一部が(例えばユーザによるスワイプに応じて)途中まで進行した状態で示されている。仮想部屋は、物理的な一部屋の一部にも対応することが可能なものであり、スワイプを代替的に使用して、同一の物理的な一部屋の一部に対応する複数の仮想部屋間を進行させることが可能である。図8Bは、代替的な例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス830の図であり、同図では、同一の物理的な一部屋に対応する2つの仮想部屋835,840の一部が(例えばユーザによるスワイプに応じて)途中まで進行した状態で示されている。
【0049】
別の実施形態では、仮想部屋は、より複雑な配置で論理的に配置することが可能である。例えば、構成によっては、複数の仮想部屋及び/又は複数グループの仮想部屋をツリー構造で配置することが可能である。ユーザが対話中である該ツリー構造の現在のレベルに応じて、様々なジェスチャが様々な機能を実行することが可能である。かかる配置は、「マルチタッチ」ジェスチャ、すなわち、ユーザインタフェイス内の2つ又は3つ以上のポイントの選択を伴うジェスチャを含む、様々な種類のジェスチャに関連して使用することが可能なものである。代替的に、かかる配置を他の種類の制御と共に、例えば、ポインタ及びマウス制御機構と共に用いることが可能である。
【0050】
図8Cは、仮想部屋のツリー構造の一層低いレベルに対応する仮想部屋を示す、代替的な例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス845の図である。ユーザは、このレベルで仮想部屋を見ている間に、マルチタッチ「縮小ジェスチャ」850を行うことが可能である。本書で用いる場合、用語「縮小ジェスチャ」とは、ユーザインタフェイス内の2つのポイントを選択し、かかるポイントを実質的に連続する動作で互いに向かってドラッグすることを称するものである。これに応じて、該インタフェイスは、該ジェスチャが行われた場所の周辺で仮想部屋の一部に「ズームイン」することが可能である。同様に、ユーザは、マルチタッチ「拡大ジェスチャ」855を行うことが可能である。本書で用いる場合、用語「拡大ジェスチャ」とは、ユーザインタフェイス内の2つのポイントを選択し、かかるポイントを実質的に連続する動作で互いに離間するようドラッグすることを称するものである。これに応じて、該インタフェイスは、仮想部屋の一層大きな部分を示すよう「ズームアウト」することが可能である。
【0051】
図8Dは、仮想部屋のツリー構造の一層低いレベルに対応する仮想部屋を示す、代替的な例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス860の図であり、ジェスチャの更なる用法を示している。かかる代替的な実施形態では、ユーザは、複数の方向、例えば、上、下、左、又は右のうちの1つで「ドラグジェスチャ」865を行うことが可能である。本書で用いる場合、用語「ドラッグジェスチャ」とは、ユーザインタフェイス内での連続的で実質的に直線的な動作を称するものである。該ドラッグジェスチャに応じて、該インタフェイスは、その可視領域内に現在示されていない仮想領域の部分が存在する場合に、該ジェスチャに対応する方向へ仮想部屋内をパンさせることが可能である。
【0052】
かかる代替的な実施形態において、ユーザが十分な量だけ「ズームアウト」すれば、該ユーザはツリー構造の一層高いレベルを表示させることが可能である。図8Eは、仮想部屋のツリー構造内で複数グループに配置された複数の仮想部屋を示す代替的な例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス870の図である。一構成では、第1グループ890は、建築物の「1階」に対応し、その階に関連づけられた1つ又は2つ以上の仮想部屋を含むことが可能であり、第2グループ885は、建築物の「2階」に対応し、その階に関連づけられた1つ又は2つ以上の仮想部屋を含むことが可能であり、第3グループ880は、建築物の「3階」に対応し、その階に関連づけられた仮想部屋を含むことが可能であり、更なるグループ895は、建築物の外部に対応し、そこに関連づけられた仮想部屋を含むことが可能である。かかるグループ化は単なる一例であり、広範な他の構成を容易に実施することが可能である、ということが理解されよう。仮想部屋のツリー構造の一層低いレベルに再訪するために、ユーザは、該インタフェイス870内に示されている複数の仮想部屋のうちの1つを選択することが可能である。
【0053】
図6に戻ると、ゾーンタブ690の選択と同様に、照明タブ685の選択は、(この例では照明制御に関する)ユーザインタフェイスの固有機能部分630における選択可能なアイコン、ボタン、テキスト等へのアクセスを提供するものとなる。図9は、照明タブ685が選択されている例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス900の図である。図9に示すように、該例示的なユーザインタフェイス900の該固有機能部分630は、様々な照明「シーン」に対応する複数のボタン910,920,930,940を含むことが可能であり、該ボタンの選択により、該部屋内の複数の照明設備を作動させ、停止させ、及び/又はそれらの明暗を調節することが可能となる。更に、例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス900の固有機能部分630は、1つ又は2つ以上の調光スライダ950を含むことが可能であり、該調光スライダ950は、その操作時に、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400に、1つ又は2つ以上の電子照明コントローラ490へのコマンドの発行を行わせることが可能なものであり、これにより、かかるコントローラが、個々の照明設備又は複数グループの照明設備への送電手段と直列に配線された調光装置493を調節することになる。
【0054】
代替的に、ジェスチャ、例えば、タッチベースのジェスチャを使用して、1つ又は2つ以上の電子照明コントローラ490へのコマンドの発行をプログラム可能なマルチメディアコントローラ400に行わせて、個々の照明設備又は複数グループの照明設備への送電手段と直列に配線された調光装置493をかかるコントローラに調節させることが可能である。ユーザは、特定の1つの照明設備又は1グループの照明設備の実質的にフォト・リアリスティックな描写上で又はその周囲で、ジェスチャ、例えば、タッチベースのジェスチャを行うことが可能である。かかるジェスチャは、増光又は減光制御コマンドへと変換されることが可能である。例えば、ユーザは、特定の照明設備の実質的にフォト・リアリスティックな描写上で又はその周囲でマルチタッチ「拡大」を行い、それらポイントを相反する方向へドラッグして、対応する照明設備が増光されるべきことを示すことが可能である。同様に、ユーザは、特定の照明設備の実質的にフォト・リアリスティックな描写上で又はその周囲でマルチタッチ「縮小」ジェスチャを行って、対応する照明設備が減光されるべきことを示すことが可能である。「拡大」及び「縮小」ジェスチャに加えて、照明設備の明るさ又はその他の装置の設定の調節に使用するための様々な他のジェスチャをサポートすることが明らかに意図されている。
【0055】
更に、A/Vタブ680は、A/V装置制御のためのユーザインタフェイスの固有機能部分630における選択可能なアイコン、ボタン、テキスト等へのアクセスを提供することが可能なものである。例えば、ユーザは、仮想部屋ベースのユーザインタフェイスのメイン部分610に表示されている仮想部屋内の装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写を選択する(例えばタッチする)ことにより、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400の制御下にあるA/V装置(例えばテレビ)を選択することが可能である。その後、装置固有の制御用のアイコン、ボタン、テキスト等がユーザに提供され、それらを操作することにより、該選択された装置を制御することが可能となる。
【0056】
図10は、A/Vタブ685が表示されている場合の例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス1000の図である。図10に示すように、該例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス1000の固有機能部分630は、複数のA/V関連ボタン、例えば、ボリュームボタン1010,1020、ミュートボタン1030、再生制御ボタン1040、電源ボタン1050、及び/又はチャンネル選択ボタン1060,1070を含むことが可能である。
【0057】
図11は、仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを使用して物理的な部屋内の装置を制御するための例示的な一連のステップ1100のフローチャートである。ステップ1110で、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400が、該物理的な部屋(又は該物理的な部屋の一部)の実質的にフォト・リアリスティックな描写、及び該物理的な部屋内の装置(例えば照明設備)の実質的にフォト・リアリスティックな描写を含む、仮想部屋を描画する。ステップ1120で、描画された仮想部屋が、制御装置450のディスプレイ画面、モバイル装置460、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400のフロントパネルディスプレイ465、テレビ440、又は代替的には他の装置上に表示される。ステップ1130で、マルチメディアコントローラ400が、ユーザからの選択(例えば、タッチ選択、ボタン押下、環状タッチセンサ入力等)を受信する。該選択は、仮想部屋内の装置(例えば特定の照明設備)の特定の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写を指示するものである。
【0058】
ステップ1140で、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、物理的な部屋内の該装置へ、又は該装置に接続された中間コントローラへ、制御コマンドを送って、該装置の状態を変更させる。例えば、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、1つ又は2つ以上の電子照明コントローラ490へ制御コマンドを送って、該選択された照明設備への送電手段と直列に配線されたリレー492をかかるコントローラに作動させることが可能である。ステップ1150で、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、仮想部屋の外観を更新させ、ステップ1010へ戻り、該仮想部屋及び該仮想部屋内の装置の視覚的描写を描画して、更新された状態(例えば、作動された照明設備)を示す。
【0059】
物理的な部屋の実質的にフォト・リアリスティックな描写、及び該物理的な部屋内の装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写を含む、仮想部屋は、図11のステップ1110において様々な任意の異なる態様で描画することが可能である。一実施形態では、システムコンフィギュレーション中に、インストーラが、所定の場所から物理的な部屋の複数のイメージを捕捉する(例えばディジタルスチル写真を撮る)ことが可能であり、該部屋の各イメージは、異なる潜在的状態にあるときに捕捉される。例えば、第1のイメージを、照明設備が全く作動していない状態で物理的な部屋から捕捉し、第2のイメージを、第1の照明設備が作動している状態で物理的な部屋から捕捉し、第3のイメージを、第2の照明設備が作動している状態で物理的な部屋から捕捉し、第4のイメージを、第1の照明設備及び第2の照明設備が作動している状態で物理的な部屋から捕捉する、といった具合で、考え得るあらゆる組み合わせが捕捉されるようにすることが可能である。該イメージは、それらイメージ間で特徴の場所が一致するよう相関づけを行って、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400又はその他の装置上のライブラリに格納することが可能である。かかる一実施形態では、描画ステップ1110は、単純に、適当な状態の装置と共に物理的な部屋を示す該物理的な部屋の適当な格納済みイメージへのアクセスを伴うものとなる。
【0060】
しかし、かかる技術は、特定の用途では実施可能であるが、部屋内の装置の数が増えるにつれて、考え得る各状態の該部屋を表現するために必要となる予め記録されたイメージの数が指数関数的に増加することになる。n個の装置を有する部屋は、その各装置が二値(例えば、オン又はオフ)しか有さない場合、該装置の考え得る組み合わせの全てを表現するために2n個の予め記録されたイメージを必要とする。3つ以上の考え得る状態(例えば、一定範囲の調光設定)を有する装置を導入する場合には、必要となる予め記録されたイメージの数が更に増加することになる。したがって、より少数の予め記録されたイメージから部屋の追加の状態を導出することができる技術を用いることが望ましい。
【0061】
好適な実施形態では、物理的な部屋の実質的にフォト・リアリスティックな描写と、該物理的な部屋内の装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写とを含む仮想部屋は、図11のステップ1110で、限られた数の予め記録されたイメージ(例えば該物理的な部屋の限られた数のディジタルスチル写真)から描画される。システムコンフィギュレーション中に、インストーラが、装置が全く作動していない状態の部屋のイメージ、並びに該部屋内の各装置が単独で(すなわち該部屋内の他の装置が作動していない状態で)作動している状態の該部屋のイメージを所定の場所から捕捉する。例えば、照明設備が全く作動していない状態の物理的な部屋から第1のイメージを捕捉し、第1の照明設備のみが(好適には最大照度で)作動している状態の物理的な部屋から第2のイメージを捕捉し、第2の照明設備のみが(好適には最大照度で)作動している状態の物理的な部屋から第3のイメージを捕捉し、第3の照明設備のみが(好適には最大照度で)作動している状態の物理的な部屋から第4のイメージを捕捉する、といったことが可能である。n個の装置を有する部屋の場合、n+1個のイメージを捕捉することが可能である。該n+1個のイメージは、それらイメージ間で特徴の場所が一致するよう相関付けを行って、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400又はその他の装置上のライブラリに格納することが可能である。次いで、新規のミキシング技術に従って、該部屋の考え得る状態の全てを、前記n+1個の予め記録されたイメージから、その表示を行う際に生成することが可能である。
【0062】
図12は、様々な状態にある物理的な部屋の限られた数の予め記録されたイメージに基づいて仮想部屋を描画するための例示的な技術を示すブロック図1200である。該限られた数のイメージは、イメージ格納手段、例えば、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400その他の装置のメモリ1202、に格納することが可能である。該イメージは、装置(例えば照明設備)が全く作動していない状態の物理的な部屋の第1のイメージ1210、第1の装置のみが(例えば第1の照明設備のみが(好適には最大照度で))作動している状態の物理的な部屋の第2のイメージ1230、第2の装置のみが(例えば第2の照明設備のみが(好適には最大照度で))作動している状態の物理的な部屋の第3のイメージ1250、第3の装置のみが(例えば第3の照明設備のみが(好適には最大照度で))作動している状態の物理的な部屋の第4のイメージ1270、以下同様にして、第nの装置のみが(例えば第nの照明設備のみが(好適には最大照度で))作動している状態の物理的な部屋の第nのイメージ1290までを含むことが可能である。
【0063】
イメージ1210,1230,1250,1270,1290は、二値仮想制御1232,1252,1272,1292を実施する(例えばプログラム可能なマルチメディアコントローラ400その他の装置の)プロセッサ1204によりアクセスすることが可能である。該二値仮想制御は、仮想部屋ベースのユーザインタフェイスにおける装置の視覚的描写のユーザによる選択に応じて、作動された装置を示す対応するイメージを通過させ若しくは遮断する、ソフトウェアルーチンとすることが可能である。該イメージが通過すると、該イメージは(例えばプログラム可能なマルチメディアコントローラ400その他の装置の)グラフィカル処理装置(GPU)1206で受信される。
【0064】
該GPU 1206は好適には、イメージ1230,1250,1270,1290のプロパティを調節する複数の調節ルーチン1234,1254,1274,1294を実施する。例えば、前記装置が各照明設備である実施形態では、前記調節ルーチン1234,1254,1274,1294は、仮想部屋ベースのユーザインタフェイスにおいてユーザにより行われた調光の選択に応じてイメージ1230,1250,1270,1290の照度を(例えば0〜100%の間で)調節する調光ルーチンとすることが可能である。
【0065】
更に、該GPU1206は好適には、2つ又は3つ以上のイメージを受信し、該イメージをピクセル単位でフィルタリングして、出力イメージ1238,1258,1278,1298を生成する、複数のフィルタルーチン1236,1256,1276,1296を実施する。該フィルタルーチンにより受信されるイメージは、調節ルーチン1234,1254,1274,1294により提供された調節済みイメージ、並びにパス1237,1257,1277を介してフィルタルーチン1236,1256,1276,1296により提供される出力イメージを含む。前記装置が各照明設備である一実施形態では、フィルタルーチン1236,1256,1276,1296は、受信した各イメージ中の対応するピクセルの中から、最も大きなピクセル値(例えば最高照度)を有するピクセルを選択し、かかるピクセルから出力イメージ1238,1258,1278,1298を生成することが可能である。このようにして、様々な照明設備の照明効果を効率的に組み合わせることが可能である。更に、該出力イメージをフィルタルーチンから次に連続するフィルタルーチンへ供給することにより、一度に作動された複数の異なる照明設備からの累積的な照明効果を算出することが可能である。
【0066】
GPU 1206のセレクタ1240は、部屋内で作動された装置の組み合わせを表現する適当な出力イメージ1238,1258,1278,1298を選択する。次いで、かかる出力イメージは、仮想部屋ベースのユーザインタフェイス内で表示すべく提供され、例えば、該イメージが図11の表示ステップ1120で使用される。
【0067】
上記説明は、特定の例示的な実施形態について説明したものであり、それに対して多数の修正及び/又は追加を行うことが可能であることは明らかである。
【0068】
例えば、上記では、仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを介して制御される装置が住居その他の建築物(居間又はキッチン等)内に配置されることについて説明したが、該技術は、様々な種類の建築物に見られる様々な他の種類の部屋に関して用いることが可能である、ということが理解されよう。例えば、仮想部屋は、会議室、役員室、展示室、教室、レストラン又はバーのダイニングルーム、工場、倉庫等(又はその一部)に対応するものとすることが可能である。更に、装置は如何なる種類の「部屋」にも配置されている必要はない。例えば、住居又は建築物の外部に配置された装置(例えば屋外用照明設備)もまた仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを介して制御することが可能である。かかる実施形態では、1つ又は2つ以上の仮想部屋を屋外空間について定義することが可能であり、その各仮想部屋は、屋外空間の特定の部分の実質的にフォト・リアリスティックな描写を含むものとなる。
【0069】
同様に、複数の住居その他の建築物内に配置された装置を仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを介して制御することが可能である。かかる実施形態では、異なる建築物の各々について1つ又は2つ以上の仮想部屋を定義することが可能である。かかる実施形態では、各建築物は、装置及び中間コントローラ(例えば、電子照明コントローラ490、モータ駆動式装置コントローラ495等)に接続された該建築物自体のプログラム可能なマルチメディアコントローラ400を含むことが可能である。ネットワーク(例えばWAN(Wide Ares Network))が、該プログラム可能なマルチメディアコントローラ400と相互接続して、それらの間で制御コマンドを送ることを可能にする。かかる構成は、第1の建築物内で仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを操作するユーザが、該第1の建築物内から離れた場所にある第2の建築物内に配置されている装置を作動させ、停止させ、及び/又は該装置の動作を調節することを可能にする。
【0070】
更に、各仮想部屋を生成するために使用される部屋及び装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写をイメージ(例えばディジタルスチル写真)から描画することが可能であることについて上述したが、該実質的にフォト・リアリスティックな描写は、他の態様で描画することが可能である。例えば、該実質的にフォト・リアリスティックな描写は、スチル写真ではなくフルモーションビデオから描画することが可能である。かかる代替的な実施形態では、フルモーションビデオは、システムコンフィギュレーション中に予め捕捉して格納することが可能であり、又は、住居その他の建築物の物理的な部屋(又はその一部)の少なくとも幾つかのフルモーションライブビデオ(例えば、CCTV制御システム470に接続された1つ又は2つ以上のカメラによりライブで捕捉されたもの)から構成することが可能である。同様に、前記実質的にフォト・リアリスティックな描写は、住居その他の建築物の部屋の高精細度三次元(3D)レーザスキャン又はその他の種類の高精細度の測量から描画することが可能である。かかる代替的な実施形態では、3Dレーザスキャン又はその他の種類の測量に基づいて、高精細度のコンピュータ支援設計(CAD)モデルを各部屋毎に構築し、かかるモデルを描画で使用することが可能である。
【0071】
更に、上記では、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400に接続された、制御装置450、ボタンを中心としたリモートコントロール装置及び/又は壁取付型のボタンを中心とした制御装置455、環状のタッチセンサ457を含むリモートコントロール装置、モバイル装置460、フロントパネル465及び/又はビデオ出力装置440が、住居その他の建築物内に配置されることを示唆し得るが、それらの装置の少なくとも幾つかを遠隔地に配置し、該装置にユーザが(例えばインターネットを介して)遠隔地から対話できるようにすることが可能である、ということが理解されよう。例えば、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400をネットワークインタフェイス(図示せず)を介してインターネットへ接続することが可能である。仮想部屋ベースのユーザインタフェイスは、ユーザに対し、ウェブブラウザその他のアプリケーション内に表示すること、又は住居その他の建築物から遠く離れた場所にある装置上に表示することが可能である。ユーザによる選択は、インターネットを介してプログラム可能なマルチメディアコントローラ400へ送ることが可能である。このようにして、ユーザは、住居その他の建築物内にある装置を遠方から遠隔制御すること、及び該ユーザによる制御選択の結果を見ることが可能である。
【0072】
更に、上述した手順及び処理は、ハードウェア、ソフトウェア(プログラム命令を含むコンピュータ読み取り可能媒体として実施されたもの)、ファームウェア、又はそれらの組み合わせで実施することが可能である、ということが理解されよう。コンピュータ読み取り可能媒体は、RAM(Random Access Memory)等のメモリ、CD-ROM等のディスク、又はその他の有形の媒体という形をとることが可能なものである。
【0073】
よって、上記説明は単なる例示として解釈されるべきことが理解されよう。
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、照明設備及び装置の制御に関し、特に、仮想部屋ベースの照明設備及び装置の制御技術に関するものである。
【0002】
本願は、「Virtual Room-Based Light Fixture and Device Control」と題するRobert P. Madonnaによる2009年6月3日出願の米国仮特許出願第61/183,825号を優先権主張の基礎とするものである。
【背景技術】
【0003】
住宅その他の建築物が大きくなり、より多くの電気・電子装置で満たされると、それら電気・電子装置を制御する負担も増大する。この問題が特に顕在化する分野が、照明制御分野である。
【0004】
昔から、住居その他の建築物における照明設備は、概して、壁に取り付けられた機械式の照明スイッチ(機械式トグルスイッチ、ロッカースイッチ、プッシュボタンスイッチ等を含む)によって制御されてきた。かかる機械式スイッチは、2ウェイスイッチ(この場合、照明設備は1つのスイッチ位置から制御される)、3ウェイスイッチ(この場合、照明設備は2つのスイッチ位置から制御される)、4ウェイスイッチ(この場合、照明設備は3つのスイッチ位置から制御される)といった形をとるものである。場合によっては、機械式スイッチは、機械式調光器によって機能強化され、該調光器は、例えば照明設備と直列に接続された可変抵抗を調節するノブを回すことにより、該照明設備を暗くし又は明るくすることを可能にするものである。
【0005】
機械式スイッチ及び調光器は、信頼性が高くコスト効率がよいものであることが立証されているが、大きな住宅その他の建築物においては次第にその限界を呈してきた。大きな住宅その他の建築物における単一の部屋は、多数の個々の照明設備を含む場合がある。例えば、1つの大きな部屋は、作業用の照明を提供するランプ等の幾つかの自立式照明設備、一般的な照明を提供する埋め込み型カン(cans)及び/又は壁取り付け用燭台等の幾つかの固定式照明設備、並びに芸術品若しくは部屋の建築的な特徴又はその他の要素に照明を提供するアクセントスポット等の幾つかの特殊用途照明設備を含む可能性がある。大きな部屋内の全ての照明設備を従来の機械式照明スイッチ及び調光器を使用して制御するために、様々な複数の「連結(ganged)」スイッチパネルが従来使用されてきた。図1は、6つの別個の機械式スイッチ110,120,130,140,150,160を収容する従来の機械式6連結スイッチパネル100を示している。該6つのスイッチは、それぞれ、1つ又は2つ以上の照明設備を制御することができるものである。多数の照明設備を有する大きな部屋は、複数のこれらパネルを必要とする可能性があり、該複数のパネルは、該部屋内の全ての照明設備を制御するための適当な手段を提供すべく、例えば複数の異なる入口の近傍といった該部屋内の幾つかの場所に配置される。
【0006】
明らかであるように、この種の制御機構は、大きな部屋内で機能するものであり、一般にユーザフレンドリーなものではない。ユーザは、多数の機械式スイッチのどれが個々の照明設備のどれを制御するものであるかを記憶しなければならない。この関係を記憶していない該部屋内の新客は、一般に、該新客自身が所望する照明設備の制御が発生するまで各スイッチを反転させて、どの機械式スイッチがどの照明設備を制御するのかを試行錯誤で判定しなければならない。これは、即座に不満へと通ずるものとなる。
【0007】
最近になって、従来の照明制御体験の改善を試みる様々な種類の電子照明制御システムが開発された。かかる電子照明制御システムは、一般に、1つ又は2つ以上のプログラム可能な電子照明制御手段を含み、かかる複数の電子照明制御手段が、制御線を介して、それぞれの照明設備と直列に配線された複数のリレー及び/又は調光装置に対して相互接続される。該電子照明制御手段はまた、複数の壁に取り付け式、卓上式、又は携帯型の制御パネルに対し、有線または無線接続することが可能である。電子照明制御システムによっては、様々な照明「シーン」をサポートし、単一の制御部(例えば一回のボタン押下)に応じて、複数の照明を作動させ、停止させ、及び/又は調光を行うことができるようになっている。例えば、部屋内の特定の照明シーンでは、読書に適した高輝度で特定の作業用照明及び固定照明を作動させることが可能であり、一方、部屋内の別の照明シーンでは、映画鑑賞に適した環境を生じさせる非常に低いレベルで特定のアクセント照明のみを作動させることが可能である。
【0008】
しかし、多くの従来の電子照明制御システムは、依然として、該システムに取って代わられた機械式スイッチ及び調光器を彷彿とさせるボタンを中心としたユーザインタフェイスを採用している。図2は、従来の電子照明制御システムのための従来の壁取り付け式の制御パネル200を示している。該パネル200は、文字ラベルが付された複数の物理的なプッシュボタンを含む。照明シーン選択ボタン205,210,215,220が様々な照明シーンの選択を可能にする一方、明るさを調節するために調光制御手段230が配設されている。更に、制御パネル200は、住宅その他の建築物内の照明設備を選択するためのボタン240、並びに広範囲の制御のための「全てオン」及び「全てオフ」ボタン250,255を含む。
【0009】
従来のボタンを中心とした制御パネル200を採用した従来の電子照明制御システムは、古来の機械式連結スイッチ及び調光器と比べて何らかの改善を提供するものではあるが、その照明制御体験は、依然としてユーザフレンドリーなものでは全くない。全体的な制御の数は削減されるものの、ユーザは依然として、大きな部屋内のどの照明設備又はどの一群の照明設備をどのボタンが作動させるのかを判定しなければならない。一般に、短い端的な名称のみが各プッシュボタンの表面上に案内として記される。更に、ユーザが既に提供されているシーンから逸脱すること、及び特定の照明設備を作動させ、停止させ、及び/又は調光することを望む場合、該ユーザは、オーバーライド及びマニュアル制御という分かり難い数々の制御を操らなければならない。このため、全体的なユーザ体験は、依然としてかなり苛立たしいものとなり得る。
【0010】
物理的なプッシュボタンを採用した、従来のボタンを中心とした制御パネルに加えて、幾つかの従来の電子照明制御システムは、メニューベースのユーザインタフェイスを表示するタッチスクリーン制御装置と協働して機能する。物理的なプッシュボタンを操作する代わりに、ユーザは、タッチスクリーン上のボタンを表現したものにタッチすることにより選択を行うことが可能である。図3は、タッチスクリーン制御装置300上の従来の電子照明制御システムのための従来のタッチベースのユーザインタフェイス310を示している。上述したボタンを中心とした制御パネル200と同様に、該ユーザインタフェイス310は、様々な照明シーンを選択するための複数のボタン320,330,340,350を表示する。更に、該ユーザインタフェイス310は、輝度を調節するための調光制御手段360、並びに住宅又は建築物内の他の部屋のためのインタフェイスにアクセスするためのメニュー制御手段370を含む。明らかであるように、ユーザはもはや物理的なプッシュボタンを作動させることはないものの、従来のタッチスクリーン制御装置300により提供される全体的なユーザ体験は、従来のボタンを中心とした制御パネル200により提供される全体的なユーザ体験と殆ど変わらない場合が多い。ユーザが物理的なボタンを使用する代わりにディジタルボタンを使用するだけである。ユーザは、どのボタンがどの照明設備又はどの一群の照明設備を作動させるのかを依然として記憶しなければならず、各ボタンの機能を正確に判定すべく依然として試行錯誤に訴えなければならない。このため、全体的なユーザ体験は、従来のボタンを中心とした制御パネル200の場合と同様に苛立たしいものとなり得る。
【0011】
更に、上述した従来の制御システムの制限は、照明制御分野に限られたものではない。様々な他のタイプの電気・電子装置が、住宅その他の建築物内に一般に存在し、及び一般に同様の制御上の欠点に悩まされている。例えば、住居その他の建築物内の1つの大きな部屋は、自動ブラインド又は天井扇風機といった複数のモータ駆動式の装置を有している場合があり、それらはユーザが選択的に動作させ及び調節させることを望むものである。同様に、住居その他の建築物内の1つの大きな部屋は、ユーザが選択し及び制御することを望む複数のオーディオ/ビデオ(A/V)要素、並びにユーザが制御された態様で動作させることを望む他の装置を含む場合がある。更に、住居その他の建築物内の部屋は、様々な暖房装置、換気装置、及び空調装置、及び/又はユーザが管理することを望むエネルギー管理装置を含む場合がある。照明設備の場合のように、ユーザは、どの機械式スイッチ、物理的なプッシュボタン、又はディジタルボタンが各装置及び/又は一装置の各機能に関連づけられたものであるかを記憶することを強いられ、また、単に一装置をオン又はオフにすること、又は一装置の状態を変更することが複雑な試行となってしまい、苛立たしさを感じることになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、住居その他の建築物内における照明設備その他の装置を制御するための改善された技術が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
従来技術の欠点の一部は、新規の仮想部屋ベースのユーザインタフェイスをサポートするプログラム可能なマルチメディアコントローラによって対処される。一実施形態では、該仮想部屋ベースのユーザインタフェイスは、複数の仮想部屋インタフェイス環境(以下「仮想部屋」と称す)を含む。各仮想部屋は、住居その他の建築物内の異なる物理的な部屋(又は物理的な部屋の一部)に対応するものである。場合によっては、複数の仮想部屋は、物理的な部屋の(例えば該物理的な部屋全体を網羅するような)複数の異なる部分に対応することが可能である。各仮想部屋は、物理的な部屋の複数の境界(又は該物理的な部屋の一部)の実質的にフォト・リアリスティックな(写真のように現実的な)描写、例えば、該部屋を画定する壁、天井、床等の描写を含むことが可能であり、該物理的な部屋(又は該物理的な部屋の一部)内にある家具の少なくとも一部、例えば、該物理的な部屋内にあるソファー、椅子、ベッド、壁掛等を示すことが可能であり、及び該物理的な部屋(又は該物理的な部屋の一部)内にあるプログラム可能なマルチメディアコントローラによる(直接的又は間接的な)制御下にある装置、例えば照明設備を示すことが可能である。
【0014】
制御下にある装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写は、好適には、物理的な部屋内の該装置の実際の位置に対応する仮想部屋内の位置に示される。この好適な一実施形態では、該部屋及び該装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写は、所定の位置から捕捉され該部屋を異なる状態で示す限られた数の予め記録されたイメージ(例えば該物理的な部屋の限られた数のディジタルスチル写真)から導出される。しかし、該部屋及び該装置の該実質的にフォト・リアリスティックな描写を生成するための様々な他の技術が明らかに意図されており、これについて以下で説明する。
【0015】
仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを使用して、ユーザは、該仮想部屋内の装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写を操作する(例えば、タッチスクリーンディスプレイ上の仮想部屋内の装置の視覚的な描写を選択する)ことにより、物理的な部屋内の装置(例えば照明設備)を選択し、制御し、及び対話することが可能である。該仮想部屋の外観は、該仮想部屋内でのユーザの操作に応じて動的に更新させることが可能である。更に、仮想部屋の外観は、物理的な部屋内の装置から受信したデータに応じて及び/又は環境の変化に応じて動的に更新させることが可能である。このようにして、該仮想部屋に対応する物理的な部屋の少なくとも一部の実質的にフォト・リアリスティックな描写を示すよう該仮想部屋を絶えず更新させて、該仮想部屋内でユーザが見ているものが、それに対応する物理的な部屋内で所与の時刻に該ユーザが体験しているものを反映し又は少なくともそれに類似するようにすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】6つの別個の機械式スイッチを収容している従来の機械式6連結スイッチパネルを示している。
【図2】従来の電子照明制御システムのための従来の壁取り付け式制御パネルを示している。
【図3】従来の電子照明制御システムのための従来のタッチ式ユーザインタフェイスを示している。
【図4】複数の装置に対して相互接続される例示的なプログラム可能なマルチメディアコントローラのブロック図である。
【図5】図4の例示的なプログラム可能なマルチメディアコントローラの例示的なハードウェアアーキテクチャのブロック図である。
【図6】例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを示す図である。
【図7】例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを示す図であり、同図では、作動された特定の照明設備を示すよう仮想部屋が更新されている。
【図8A】例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを示す図であり、同図では、2つの仮想部屋の部分が(例えばユーザのスワイプに応じて)途中まで進んだ状態で示されている。
【図8B】代替的な実施形態としての仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを示す図であり、同図では、同一の物理的な部屋に対応する2つの仮想部屋の部分が(例えばユーザのスワイプに応じて)途中まで進んだ状態で示されている。
【図8C】代替的な実施形態としての仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを示す図であり、仮想部屋の一層低いレベルのツリー構造に対応する仮想部屋を示している。
【図8D】代替的な実施形態としての仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを示す図であり、仮想部屋の一層低いレベルのツリー構造に対応する仮想部屋を示しており、更なるジェスチャの使用について示している。
【図8E】代替的な実施形態としての仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを示す図であり、仮想部屋のツリー構造において複数のグループ内に配置された複数の仮想部屋を示している。
【図9】例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを示す図であり、同図では、照明タブが選択されている。
【図10】例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを示す図であり、同図では、A/Vタブが表示されている。
【図11】物理的な部屋内の装置を仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを使用して制御するための例示的な一連のステップのフローチャートを示している。
【図12】様々な状態の物理的な部屋の限られた数の予め記録されたイメージに基づいて仮想部屋を描画するための例示的な技術を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図4は、複数の装置に対して相互接続された例示的なプログラム可能なマルチメディアコントローラ400のブロック図である。用語「プログラム可能なマルチメディアコントローラ」は、様々な電気装置及び電子装置(オーディオ、ビデオ、電話、データ、セキュリティ、モータ駆動、暖房・換気・空調(HVAC)、エネルギー管理、及び/又はその他の種類の装置等)を制御し、それらの間でデータを交換し、及び/又はかかる装置と協働することができる装置として広く解釈されるべきである。
【0018】
プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、コンパクトディスク(CD)プレーヤ、ディジタルビデオディスク(DVD)プレーヤ、マイク、ディジタルビデオレコーダ(DVR)、セットトップボックス、オーディオ/ビデオ受信機、パーソナルメディアプレーヤ、及びその他のオーディオ信号源となる装置といったオーディオソース装置410を含む、様々なA/V装置に接続することが可能であり、ディジタルビデオディスク(DVD)プレーヤ、ディジタルビデオレコーダ(DVR)、セットトップボックス、オーディオ/ビデオ受信機、パーソナルメディアプレーヤ、及びその他のビデオ信号源となる装置といった、様々なビデオソース装置420に接続することが可能であり、スピーカ、スピーカを含む装置、及びその他の音声を出力する装置といった、様々なオーディオ出力装置430に接続することが可能であり、及び、テレビ、モニタ、及びその他のビデオを出力する装置といった、様々なビデオ出力装置440に接続することが可能である。
【0019】
更に、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、様々な他の種類の装置に対し、直接に又は1つ又は2つ以上の中間コントローラを介して、接続し、制御し、及び協働することが可能なものである。例えば、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、住居その他の建築物の周囲に配置されたカメラのシステムを管理するCCTV(Closed-Circuit Television)制御システム470、住居その他の建築物内にある環境機能装置及び/又はエネルギー管理装置を調節するためのHVAC装置を管理するHVAC制御及び/又はエネルギー管理システム475、及び/又は住居その他の建築物内にある複数のセキュリティセンサのそれぞれを管理するセキュリティシステム480に接続することが可能である。該プログラム可能なマルチメディアコントローラ400から受信した制御コマンドに応じて、CCTV制御システム470、HVAC制御及び/又はエネルギー管理システム475、及びセキュリティシステム480は、それぞれの中間コントローラの制御下にある装置を管理することが可能である。
【0020】
更に、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、1つ又は2つ以上の電子照明コントローラ490と接続し、それを制御し、及びそれと協働することが可能である。該1つ又は2つ以上の電子照明コントローラ490は、例えば、住居その他の建築物全体にわたって分配され、及び該住居その他の建築物内に配設された個々の照明設備への導電線と直列に配線された、複数のリレー492及び/又は調光装置493に対して、有線又は無線接続を介して接続することが可能である。プログラム可能なマルチメディアコントローラ400から受信した制御コマンドに応じて、該1つ又は2つ以上の電子照明コントローラ490は、特定の照明設備(図示せず)に対して直列に配線されたリレー492及び/又は調光装置493を選択的にトリガして、住居その他の建築物内の異なる部屋における所望のレベルの明るさ又は暗さを生じさせることが可能である。
【0021】
同様に、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400(例えば1つ又は2つ以上の自動ブラインドコントローラ又はその他のタイプのコントローラ)は、1つ又は2つ以上のモータ駆動式装置コントローラ495と接続し、それを制御し、及びそれと協働することが可能である。照明制御の場合のように、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400から受信した制御コマンドに応じて、該モータ駆動式装置コントローラ495は、住居その他の建築物の様々な部屋にあるモータ駆動式装置(図示せず)を選択的にトリガして、所望の結果を達成することが可能である。
【0022】
プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、表示画面を有する1つ又は2つ以上の制御装置450(例えば、壁取付型制御装置、卓上型制御装置、ハンドヘルド携帯型制御装置など)を介してユーザ入力を受信することが可能である。該1つ又は2つ以上の制御装置450は、タッチスクリーンインタフェイス、マウス及びポインタインタフェイス、又はその他のタイプのインタフェイスを含むことが可能である。該制御装置450は、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400と共に動作させるための専用装置とすることが可能であり、又は以下で説明する技法に従ってユーザインタフェイスを実施するソフトウェアが設定された汎用装置(例えば、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータなど)とすることが可能である。場合によっては、制御装置450は、有線又は無線接続又はネットワークを介して、及びコンピュータ等の中間装置453を介して、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400に接続することが可能である。別の場合には、制御装置450は、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400と直接通信することが可能である。
【0023】
プログラム可能なマルチメディアコントローラ400はまた、ユーザ入力を、1つ又は2つ以上のハンドヘルド型のボタンを中心としたリモートコントロール装置及び/又は壁取付型のボタンを中心とした制御装置455を介して、又は環状のタッチセンサ457を含む1つ又は2つ以上のハンドヘルド型リモートコントロール装置から、受信することが可能である。環状のタッチセンサ457を含むリモートコントロール装置は、表示装置上に表示されたオンスクリーンメニューシステムを操作し及び該メニューシステムを使用して制御の選択を行うよう構成することが可能である。環状タッチセンサを含むリモートコントロール装置に関する更なる詳細については、Madonna等の「Remote Control Unit for a Programmable Multimedia Controller」と題する米国特許出願第11/520,328号(2006年9月13日出願)に見いだすことができる。
【0024】
プログラム可能なマルチメディアコントローラ400はまた、1つ又は2つ以上のモバイル装置460を介してユーザ入力を受信することが可能である。本書で用いる用語「モバイル装置」とは、身につけて運ばれるよう構成された電子装置(Apple Inc.から入手できるiPhone(登録商標)マルチメディアフォンやResearch In Motion Limitedから入手できるBlackberry(登録商標)装置等のマルチメディアスマートフォン、Apple Inc.から入手できるiPad(登録商標)タブレット等の多目的タブレットコンピューティング装置、Apple Inc.から入手できるiPod touch(登録商標)等の機能強化された携帯型メディアプレーヤ、PDA(Personal Digital Assistant)、電子ブックリーダなどを含む)を称するものである。かかるモバイル装置は、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400と直接通信することが可能であり、又は様々な無線、セル方式、及び/又は有線ネットワーク(図示せず)を介して間接的に通信することが可能である。
【0025】
更に、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、該プログラム可能なマルチメディアコントローラ400自体に組み込まれたタッチスクリーンその他のインタフェイス(例えば、該プログラム可能なマルチメディアコントローラ400のフロントパネル465上に存在するタッチスクリーンその他のインタフェイス)を介してユーザ入力を受信することが可能である。
【0026】
更に、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、テレビ等のビデオ出力装置440に組み込まれたタッチスクリーンを介してユーザ入力を受信することが可能である。
【0027】
制御装置450、ボタンを中心としたリモートコントロール装置及び/又は壁取付型のボタンを中心とした制御装置455、環状タッチセンサ457を含むリモートコントロール装置、モバイル装置460、フロントパネル465、及び/又はビデオ出力装置440のうちの1つからのユーザ入力に応じて、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、オーディオソース装置410、ビデオソース装置420、オーディオ出力装置430、及び/又はビデオ出力装置440との間でデータを交換し、それら装置へ制御コマンドを発行し、及び/又はそれら装置と協働する。更に、前記ユーザ入力に応じて、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、CCTV制御システム470、HVAC制御及び/又はエネルギー管理システム475、セキュリティシステム480、電子照明コントローラ490、並びにモータ駆動式装置コントローラ495へ制御コマンドを発行し、又はそれら装置と協働する。かかる機能を指示するユーザ入力は、以下で更に説明するように、少なくとも部分的には、新規の仮想部屋ベースのユーザインタフェイス内で受信することが可能である。
【0028】
好適な実施形態では、該新規の仮想部屋ベースのユーザインタフェイスは、制御装置450、モバイル装置460、フロントパネルディスプレイ465、又はタッチスクリーンを有する他の装置上に表示され、ユーザは、該インタフェイスの選択部分を、指、スタイラス、又は同様の手段で触れることにより、その選択を行う。別の実施形態では、仮想部屋ベースのユーザインタフェイスはタッチ認識能力を有さない表示画面上に表示され、ユーザは、何らかの他のタイプのインタフェイス(例えばマウス)を使用して、該ユーザインタフェイスと対話することが可能である。特定の構成では、ユーザは、ハンドヘルド型のボタンを中心としたリモートコントロール装置及び/又は壁取付型のボタンを中心とした制御装置455、環状タッチセンサ457を含むリモートコントロール装置、又はその他の装置を使用して、選択を行うことが可能である。仮想部屋ベースのユーザインタフェイス内でのユーザ選択に応じて、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、それに接続された装置へ特定の制御コマンドを発行することが可能である。
【0029】
図5は、例示的なプログラム可能なマルチメディアコントローラ400の例示的なハードウェアアーキテクチャ500の概略的なブロック図である。同図に示す様々な構成要素は、該コントローラ400の「マザーボード」上に配設することが可能であり、又はバックプレーン(図示せず)により相互接続された複数の回路カード上に配設することが可能である。マイクロコントローラ510は、該コントローラ400の全般的な動作を管理する。該マイクロコントローラ510は、バス518を介してオーディオスイッチ515及びビデオスイッチ520に接続される。該オーディオスイッチ515及びビデオスイッチ520は、好適には、多数の接続を同時に切り替えることができるクロスポイントスイッチである。しかし、ディジタル信号を切り替えることができる他の多くの種類のスイッチ、例えば、TDM(Time Division Multiplexing)スイッチ又はその他の装置を用いることが可能である。更に、2つの別個のスイッチ515,520が示されているが、オーディオ及びビデオ切り替えは、その両方の種類のデータの切り替えをサポートする単一のスイッチにまとめることが可能である。
【0030】
ミッドプレーン535は、オーディオ及びビデオスイッチ515,520を、様々な入力及び出力モジュール、例えば、1つ又は2つ以上のビデオ入出力モジュール587、1つ又は2つ以上のオーディオ入出力モジュール590、及び/又は1つ又は2つ以上の他のモジュール595と相互接続する。かかるモジュールは、A/V装置へ接続することができる複数の接続ポートを含むことが可能である。該1つ又は2つ以上のビデオ入出力モジュール587、1つ又は2つ以上のオーディオ入出力モジュール590、及び/又は1つ又は2つ以上の他のモジュール595の動作に関する更なる詳細については、Madonna等の「System and Method for a Programmable Multimedia Controller」と題する米国特許出願第11/314,664号(2005年12月20日出願)に見いだすことができる。
【0031】
ミッドプレーン535は更に、Ethernetポート532及び処理サブシステム540をマイクロコントローラ510に相互接続するEthernetスイッチ530に接続される。一実施形態では、該処理サブシステム540は、1つ又は2つ以上の「汎用コンピュータ」545を含む。汎用コンピュータ545とは、本書では、一組の命令を実行し、該実行された特定の命令に応じて様々な異なる機能又はタスクを実行することができるよう構成された装置を称するものである。典型的には、汎用コンピュータ545は、Microsoft Corporationから入手できるWindows(登録商標)オペレーティングシステム、様々なベンダから入手できるLinux(登録商標)オペレーティングシステム、Apple Inc.から入手できるOSX(登録商標)オペレーティングシステム、又はその他のオペレーティングシステムといった、汎用オペレーティングシステムを実行する(但し、これらには限定されない)。汎用コンピュータ545は、例えば、ハードディスクドライブ、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)ドライブ、フラッシュメモリ、又はその他の種類のストレージデバイスといった、コンピュータ読み取り可能媒体を含むことが可能であり、及び/又は、処理サブシステム540内の他のどこかに配設されたストレージデバイスに相互接続することが可能である。
【0032】
処理サブシステム540は好適には、アナログVGA(Video Graphics Array)コネクタ、DVI(Digital Visual Interface)コネクタ、ADC(Apple Display Connector)コネクタ、又はその他の種類のコネクタといった、グラフィクスを供給するための1つ又は2つ以上のグラフィクス出力541,542を有する。かかるグラフィクス出力541,542は、例えば、処理サブシステム540の1つ又は2つ以上の汎用コンピュータ545から直接供給することが可能である。
【0033】
例示的なプログラム可能なマルチメディアコントローラ400はまた、USB(Universal Serial Bus)ハブ543と相互接続された1つのメモリカードインタフェイスと複数のUSBポート542とを含むことが可能である。かかるUSBポート542は外部装置へ接続することが可能である。USBスイッチ544は、該ハブで受信したUSB信号を処理サブシステム540に対して切り替えるために使用される。同様に、複数のIEEE1394(FireWire(登録商標))ポート546を外部装置に接続し、処理サブシステム540に対する切り替えのためにIEEE1394ハブ547及びIEEE1394スイッチ548へデータを送ることが可能である。
【0034】
マイクロコントローラ510は更に、比較的低いデータ転送速度の装置に対するシリアル通信インタフェイスを提供するSPI(Serial Peripheral Interface)及びI2C(Inter-Integrted Circuit)分配回路550に接続される。該I2Cコントローラ550はミッドプレーン535に接続され、これにより、該プログラム可能なマルチメディアコントローラ400のマイクロコントローラ510からモジュール587,590,595へ制御コマンドが提供される。更に、SPI/I2Cコントローラ550からの接続が、該プログラム可能なマルチメディアコントローラ400の熱特性を包括的に管理するファンコントローラ551、温度センサ552、及び電力管理回路553といった構成要素へ提供される。
【0035】
マイクロコントローラ510はまた、CCTV制御システム470、HVAC制御及び/又はエネルギー管理システム475、セキュリティシステム480、1つ又は2つ以上の電子照明コントローラ490、並びに1つ又は2つ以上のモータ駆動式装置コントローラ495と通信することが可能な装置制御インタフェイス575に接続される。更に、電話回線網及び/又は電話ハンドセットと接続するための電話インタフェイス570を配設することが可能である。加えて、拡張されたシステムを形成するために、複数のプログラム可能なマルチメディアコントローラ400を共に結合させるための拡張ポート580を配設する一方、ステータス、コンフィギュレーション、及び/又はその他の情報をユーザへ提供し並びにユーザ入力を受容するために、例えばタッチスクリーンディスプレイ等のフロントパネルディスプレイ465を配設することが可能である。
【0036】
かかるプログラム可能なマルチメディアコントローラ400又はその他のプラットフォームは、新規の仮想部屋ベースのユーザインタフェイスをサポートすることが可能である。一実施形態では、該仮想部屋ベースのユーザインタフェイスは、複数の仮想部屋インタフェイス環境(以下「仮想部屋」と称す)を含む。各仮想部屋は、住居その他の建築物内の異なる物理的な一部屋(又は物理的な一部屋の一部)に対応するものである。場合によっては、複数の仮想部屋は、物理的な一部屋の(例えば該物理的な一部屋全体を網羅する)複数の異なる部分に対応することが可能である。各仮想部屋は、物理的な一部屋の複数の境界(又は該物理的な一部屋の一部)の実質的にフォト・リアリスティックな描写、例えば、該部屋を画定する壁、天井、床等の描写を含むことが可能であり、該物理的な一部屋(又は該物理的な一部屋の一部)内にある家具の少なくとも一部、例えば、該物理的な一部屋内にあるソファー、椅子、ベッド、壁掛等を示すことが可能であり、及び該物理的な一部屋(又は該物理的な一部屋の一部)内にあるプログラム可能なマルチメディアコントローラによる(直接的又は間接的な)制御下にある装置、例えば照明設備を示すことが可能である。
【0037】
制御下にある装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写は、好適には、物理的な部屋内の該装置の実際の位置に対応する仮想部屋内の位置に示される。この好適な一実施形態では、該部屋及び該装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写は、所定の位置から捕捉され該部屋を異なる状態で示す限られた数の予め記録されたイメージ(例えば該物理的な部屋の限られた数のディジタルスチル写真)から導出される。しかし、該部屋及び該装置の該実質的にフォト・リアリスティックな描写を生成するための様々な他の技術が明らかに意図されており、これについて以下で説明する。
【0038】
仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを使用して、ユーザは、該仮想部屋内の装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写を操作する(例えば、該仮想部屋内の装置の視覚的な描写を選択する)ことにより、該装置(例えば照明設備)を選択し、制御し、及びその他のやりとりを行うことが可能である。該仮想部屋の外観は、該仮想部屋内でのユーザの操作に応じて動的に更新させることが可能である。該仮想部屋の外観はまた、物理的な部屋内の装置から受信したデータ及び/又は環境の変化(例えば時刻)に応じて動的に更新させることが可能である。このようにして、仮想部屋内でユーザが見ているものが、該仮想部屋に対応する物理的な部屋内で所与の時刻に該ユーザが体験しているものを反映し又は少なくともそれに類似するように、該仮想部屋に対応する物理的な部屋の少なくとも一部の実質的にフォト・リアリスティックな描写を示すように該仮想部屋を絶えず更新させることが可能である。
【0039】
図6は、例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス600を示す図である。該例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス600は、対応する物理的な部屋内の装置を制御するための仮想部屋を提供するメイン部分610を含むことが可能である。該例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス600は更に、様々な種類の機能に対応する選択可能なメニュータブを表示するよう構成されたメニュー部分620、及び選択されたメニュータブに固有の選択肢を表示するよう構成された固有機能部分630を含むことが可能である。
【0040】
この例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス600では、「居間」の一部に対応する仮想部屋が示されている。該「居間」の一部の実質的にフォト・リアリスティックな描写が表示されており、そこには、該居間の一部内に存在する、その物理的な部屋の境界、家具、及びプログラム可能なマルチメディアコントローラ400の制御下にある装置が含まれている。例えば、該例示的な仮想部屋は、ランプ640,642等の自立式照明設備、壁取り付け用燭台645,647,650及びシャンデリア662等の固定式照明設備、並びにアクセント照明665,667,670等の特殊用途照明設備の実質的にフォト・リアリスティックな描写を示している。更に、該例示的な仮想部屋は、(やはりプログラム可能なマルチメディアコントローラ400の制御下にある)フラットスクリーンテレビ672及び自動ブラインド675の実質的にフォト・リアリスティックな描写を示している。ユーザは、仮想部屋内の各装置の該実質的にフォト・リアリスティックな視覚的な描写を操作して、物理的な部屋内の装置を選択し、制御し、及びその他の対話を行うことが可能である。
【0041】
例えば、ユーザは、仮想部屋内の照明設備の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的な描写を選択する(例えば該描写にタッチし又は該描写上でクリックする)ことにより、特定の照明設備を選択し作動させることが可能である。例えば、ユーザは、ランプ640及びシャンデリア662の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的な描写を選択する(例えば、該描写にタッチし又は該描写上でクリックする)ことが可能である。これに応じて、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、1つ又は2つ以上の電子照明コントローラ490へ制御コマンドを送って、ランプ640及びシャンデリア662への送電手段と直列に配線されたリレーを該コントローラに作動させることが可能である。更に、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、点灯中のかかる特定の照明設備と共に物理的な部屋の実質的にフォト・リアリスティックな描写を示すように仮想部屋を更新させることが可能である。
【0042】
図7は、作動された特定の照明設備を示すように仮想部屋が更新された例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス700の図である。図7に示すように、ランプ640及びシャンデリア662の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写が、点灯した照明設備を描写するよう変更されている。更に、かかる点灯による影響が該仮想部屋内に描写されており、建造物及び家具が、該ランプ640及びシャンデリア662により提供される光の影響を示している。例えば、現実的な反射が反射表面上に示され、及び光の方向を考慮した適当な陰が示されている。以下で更に詳細に説明するように、現実的な照明効果を含む仮想部屋の更新された外観は、予め記録された限られた数のイメージ(例えば、所定の場所から捕捉され及び様々な状態で物理的な部屋を示す、該物理的な部屋の限られた数のディジタルスチル写真)に基づいて描画することが可能である。代替的に、部屋及び装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写を様々な状態で生成するための様々な他の技術を用いることが可能である。
【0043】
更に、ユーザは、物理的な部屋内の照明設備以外の装置を、仮想部屋内の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写を選択する(例えば該描写にタッチし又は該描写上でクリックする)ことにより作動させ及び/又は制御すべく選択することが可能である。例えば、ユーザは、仮想部屋内のフラットスクリーンテレビ672の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写を選択する(例えば、該描写にタッチし又は該描写上でクリックする)ことが可能である。これに応じて、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、該フラットスクリーンテレビを作動させるための制御コマンドを送ることが可能である。更に、該プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、作動したテレビと共に物理的な部屋の実質的にフォト・リアリスティックな描写を示すように、仮想部屋を更新させることが可能である。例えば、該テレビ上に現在表示されている番組の縮小描写を、該仮想部屋内のフラットスクリーンテレビ672の実質的にフォト・リアリスティックな描写上に示すことが可能である。同様にして、物理的な部屋に関連づけられた様々な他のタイプのA/V装置を制御することが可能である。
【0044】
同様に、ユーザは、仮想部屋内の特定の一組のブラインド675の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写を選択する(例えば、該描写にタッチし又は該描写上でクリックする)ことが可能である。これに応じて、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、1つ又は2つ以上のモータ駆動式装置コントローラ495へ制御コマンドを送り、必要に応じて選択されたブラインドを上げ下げすることが可能である。更に、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、上げ下げされたブラインド675の実質的にフォト・リアリスティックな描写を示すように仮想部屋を更新させることが可能である。このようにして、ユーザが仮想部屋内で見ているものが、該仮想部屋に対応する物理的な部屋内での該ユーザの体験を反映し又はそれに少なくとも類似することが可能となる。
【0045】
仮想部屋内の二値(例えば、オン/オフ)選択のサポートに加えて、該仮想部屋ベースのユーザインタフェイスは、より高度な種類の制御入力をサポートすることが可能である。かかるより高度な制御は、該仮想部屋ベースのユーザインタフェイスのメニュー部分620及び該仮想部屋ベースのユーザインタフェイスの固有機能部分630を介してサポートすることが可能である。代替的に、該仮想部屋ベースのユーザインタフェイスのメイン部分610内でのジェスチャ認識によりサポートすることが可能である。
【0046】
該インタフェイスのメニュー部分620は、複数の機能タブ、例えば、CCTVシステム及び/又はセキュリティシステムに関連する特定の追加機能にアクセスすることができるセキュリティタブ677、特定の追加のオーディオ及びビデオ関連機能にアクセスすることができるA/Vタブ680、HVACシステム及び/又は自動ブラインドシステムに関連する特定の追加機能にアクセスすることができるHVAC/ブラインドタブ682、照明設備の制御に関連する特定の追加機能にアクセスすることができる照明タブ685、番組サービスに関連する特定の機能にアクセスすることができるサービスタブ687、及び画面のメイン部分610内に表示するために様々な仮想部屋を選択することができるゾーンタブ690を含むことが可能である。
【0047】
特定のタブの選択時に、該ユーザインタフェイスの固有機能部分630は、かかる機能に関する選択可能なアイコン、ボタン、テキストその他を示すことが可能である。例えば、図6の例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス600は、選択されたゾーンタブ690を描写しており、固有機能部分630は、利用可能な異なる仮想部屋に対応する複数の選択可能なイメージ691,692,693,694,695,696を示しており、その各仮想部屋は、住居その他の建築物内の異なる物理的な一部屋(又は物理的な一部屋の一部)に1つずつ対応するものである。異なる部屋の特定のイメージ691,692,693,694,695,696の選択(例えばタッチ)に応じて、該仮想部屋ベースのユーザインタフェイスのメイン部分610を、対応する異なる仮想部屋を表示するよう更新させることが可能である。
【0048】
代替的に、異なる仮想部屋はジェスチャ(例えば、タッチベースのジェスチャ)により選択することが可能である。例えば、仮想部屋は、直線的又は円形状のアレイをなすよう論理的に配置することが可能である。ユーザは、(例えば、該ユーザの指、スタイラス、又はそれと同様の手段により)タッチセンサ式ディスプレイ上を(例えば、仮想部屋ベースのユーザインタフェイスのメイン部分610内で)「スワイプ」して、1つの仮想部屋から次の仮想部屋へと進むことが可能である。本書で用いるように、用語「スワイプ」は、ユーザインタフェイス内での急速且つ連続的で実質的に直線的な動作を称するものである。これに応じて、仮想部屋ベースのユーザインタフェイスのメイン部分610内に表示されている仮想部屋が進行することが可能である。図8Aは、例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス800の図であり、同図では、異なる物理的な部屋に対応する2つの仮想部屋810,810のそれぞれの一部が(例えばユーザによるスワイプに応じて)途中まで進行した状態で示されている。仮想部屋は、物理的な一部屋の一部にも対応することが可能なものであり、スワイプを代替的に使用して、同一の物理的な一部屋の一部に対応する複数の仮想部屋間を進行させることが可能である。図8Bは、代替的な例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス830の図であり、同図では、同一の物理的な一部屋に対応する2つの仮想部屋835,840の一部が(例えばユーザによるスワイプに応じて)途中まで進行した状態で示されている。
【0049】
別の実施形態では、仮想部屋は、より複雑な配置で論理的に配置することが可能である。例えば、構成によっては、複数の仮想部屋及び/又は複数グループの仮想部屋をツリー構造で配置することが可能である。ユーザが対話中である該ツリー構造の現在のレベルに応じて、様々なジェスチャが様々な機能を実行することが可能である。かかる配置は、「マルチタッチ」ジェスチャ、すなわち、ユーザインタフェイス内の2つ又は3つ以上のポイントの選択を伴うジェスチャを含む、様々な種類のジェスチャに関連して使用することが可能なものである。代替的に、かかる配置を他の種類の制御と共に、例えば、ポインタ及びマウス制御機構と共に用いることが可能である。
【0050】
図8Cは、仮想部屋のツリー構造の一層低いレベルに対応する仮想部屋を示す、代替的な例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス845の図である。ユーザは、このレベルで仮想部屋を見ている間に、マルチタッチ「縮小ジェスチャ」850を行うことが可能である。本書で用いる場合、用語「縮小ジェスチャ」とは、ユーザインタフェイス内の2つのポイントを選択し、かかるポイントを実質的に連続する動作で互いに向かってドラッグすることを称するものである。これに応じて、該インタフェイスは、該ジェスチャが行われた場所の周辺で仮想部屋の一部に「ズームイン」することが可能である。同様に、ユーザは、マルチタッチ「拡大ジェスチャ」855を行うことが可能である。本書で用いる場合、用語「拡大ジェスチャ」とは、ユーザインタフェイス内の2つのポイントを選択し、かかるポイントを実質的に連続する動作で互いに離間するようドラッグすることを称するものである。これに応じて、該インタフェイスは、仮想部屋の一層大きな部分を示すよう「ズームアウト」することが可能である。
【0051】
図8Dは、仮想部屋のツリー構造の一層低いレベルに対応する仮想部屋を示す、代替的な例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス860の図であり、ジェスチャの更なる用法を示している。かかる代替的な実施形態では、ユーザは、複数の方向、例えば、上、下、左、又は右のうちの1つで「ドラグジェスチャ」865を行うことが可能である。本書で用いる場合、用語「ドラッグジェスチャ」とは、ユーザインタフェイス内での連続的で実質的に直線的な動作を称するものである。該ドラッグジェスチャに応じて、該インタフェイスは、その可視領域内に現在示されていない仮想領域の部分が存在する場合に、該ジェスチャに対応する方向へ仮想部屋内をパンさせることが可能である。
【0052】
かかる代替的な実施形態において、ユーザが十分な量だけ「ズームアウト」すれば、該ユーザはツリー構造の一層高いレベルを表示させることが可能である。図8Eは、仮想部屋のツリー構造内で複数グループに配置された複数の仮想部屋を示す代替的な例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス870の図である。一構成では、第1グループ890は、建築物の「1階」に対応し、その階に関連づけられた1つ又は2つ以上の仮想部屋を含むことが可能であり、第2グループ885は、建築物の「2階」に対応し、その階に関連づけられた1つ又は2つ以上の仮想部屋を含むことが可能であり、第3グループ880は、建築物の「3階」に対応し、その階に関連づけられた仮想部屋を含むことが可能であり、更なるグループ895は、建築物の外部に対応し、そこに関連づけられた仮想部屋を含むことが可能である。かかるグループ化は単なる一例であり、広範な他の構成を容易に実施することが可能である、ということが理解されよう。仮想部屋のツリー構造の一層低いレベルに再訪するために、ユーザは、該インタフェイス870内に示されている複数の仮想部屋のうちの1つを選択することが可能である。
【0053】
図6に戻ると、ゾーンタブ690の選択と同様に、照明タブ685の選択は、(この例では照明制御に関する)ユーザインタフェイスの固有機能部分630における選択可能なアイコン、ボタン、テキスト等へのアクセスを提供するものとなる。図9は、照明タブ685が選択されている例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス900の図である。図9に示すように、該例示的なユーザインタフェイス900の該固有機能部分630は、様々な照明「シーン」に対応する複数のボタン910,920,930,940を含むことが可能であり、該ボタンの選択により、該部屋内の複数の照明設備を作動させ、停止させ、及び/又はそれらの明暗を調節することが可能となる。更に、例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス900の固有機能部分630は、1つ又は2つ以上の調光スライダ950を含むことが可能であり、該調光スライダ950は、その操作時に、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400に、1つ又は2つ以上の電子照明コントローラ490へのコマンドの発行を行わせることが可能なものであり、これにより、かかるコントローラが、個々の照明設備又は複数グループの照明設備への送電手段と直列に配線された調光装置493を調節することになる。
【0054】
代替的に、ジェスチャ、例えば、タッチベースのジェスチャを使用して、1つ又は2つ以上の電子照明コントローラ490へのコマンドの発行をプログラム可能なマルチメディアコントローラ400に行わせて、個々の照明設備又は複数グループの照明設備への送電手段と直列に配線された調光装置493をかかるコントローラに調節させることが可能である。ユーザは、特定の1つの照明設備又は1グループの照明設備の実質的にフォト・リアリスティックな描写上で又はその周囲で、ジェスチャ、例えば、タッチベースのジェスチャを行うことが可能である。かかるジェスチャは、増光又は減光制御コマンドへと変換されることが可能である。例えば、ユーザは、特定の照明設備の実質的にフォト・リアリスティックな描写上で又はその周囲でマルチタッチ「拡大」を行い、それらポイントを相反する方向へドラッグして、対応する照明設備が増光されるべきことを示すことが可能である。同様に、ユーザは、特定の照明設備の実質的にフォト・リアリスティックな描写上で又はその周囲でマルチタッチ「縮小」ジェスチャを行って、対応する照明設備が減光されるべきことを示すことが可能である。「拡大」及び「縮小」ジェスチャに加えて、照明設備の明るさ又はその他の装置の設定の調節に使用するための様々な他のジェスチャをサポートすることが明らかに意図されている。
【0055】
更に、A/Vタブ680は、A/V装置制御のためのユーザインタフェイスの固有機能部分630における選択可能なアイコン、ボタン、テキスト等へのアクセスを提供することが可能なものである。例えば、ユーザは、仮想部屋ベースのユーザインタフェイスのメイン部分610に表示されている仮想部屋内の装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写を選択する(例えばタッチする)ことにより、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400の制御下にあるA/V装置(例えばテレビ)を選択することが可能である。その後、装置固有の制御用のアイコン、ボタン、テキスト等がユーザに提供され、それらを操作することにより、該選択された装置を制御することが可能となる。
【0056】
図10は、A/Vタブ685が表示されている場合の例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス1000の図である。図10に示すように、該例示的な仮想部屋ベースのユーザインタフェイス1000の固有機能部分630は、複数のA/V関連ボタン、例えば、ボリュームボタン1010,1020、ミュートボタン1030、再生制御ボタン1040、電源ボタン1050、及び/又はチャンネル選択ボタン1060,1070を含むことが可能である。
【0057】
図11は、仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを使用して物理的な部屋内の装置を制御するための例示的な一連のステップ1100のフローチャートである。ステップ1110で、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400が、該物理的な部屋(又は該物理的な部屋の一部)の実質的にフォト・リアリスティックな描写、及び該物理的な部屋内の装置(例えば照明設備)の実質的にフォト・リアリスティックな描写を含む、仮想部屋を描画する。ステップ1120で、描画された仮想部屋が、制御装置450のディスプレイ画面、モバイル装置460、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400のフロントパネルディスプレイ465、テレビ440、又は代替的には他の装置上に表示される。ステップ1130で、マルチメディアコントローラ400が、ユーザからの選択(例えば、タッチ選択、ボタン押下、環状タッチセンサ入力等)を受信する。該選択は、仮想部屋内の装置(例えば特定の照明設備)の特定の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写を指示するものである。
【0058】
ステップ1140で、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、物理的な部屋内の該装置へ、又は該装置に接続された中間コントローラへ、制御コマンドを送って、該装置の状態を変更させる。例えば、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、1つ又は2つ以上の電子照明コントローラ490へ制御コマンドを送って、該選択された照明設備への送電手段と直列に配線されたリレー492をかかるコントローラに作動させることが可能である。ステップ1150で、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400は、仮想部屋の外観を更新させ、ステップ1010へ戻り、該仮想部屋及び該仮想部屋内の装置の視覚的描写を描画して、更新された状態(例えば、作動された照明設備)を示す。
【0059】
物理的な部屋の実質的にフォト・リアリスティックな描写、及び該物理的な部屋内の装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写を含む、仮想部屋は、図11のステップ1110において様々な任意の異なる態様で描画することが可能である。一実施形態では、システムコンフィギュレーション中に、インストーラが、所定の場所から物理的な部屋の複数のイメージを捕捉する(例えばディジタルスチル写真を撮る)ことが可能であり、該部屋の各イメージは、異なる潜在的状態にあるときに捕捉される。例えば、第1のイメージを、照明設備が全く作動していない状態で物理的な部屋から捕捉し、第2のイメージを、第1の照明設備が作動している状態で物理的な部屋から捕捉し、第3のイメージを、第2の照明設備が作動している状態で物理的な部屋から捕捉し、第4のイメージを、第1の照明設備及び第2の照明設備が作動している状態で物理的な部屋から捕捉する、といった具合で、考え得るあらゆる組み合わせが捕捉されるようにすることが可能である。該イメージは、それらイメージ間で特徴の場所が一致するよう相関づけを行って、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400又はその他の装置上のライブラリに格納することが可能である。かかる一実施形態では、描画ステップ1110は、単純に、適当な状態の装置と共に物理的な部屋を示す該物理的な部屋の適当な格納済みイメージへのアクセスを伴うものとなる。
【0060】
しかし、かかる技術は、特定の用途では実施可能であるが、部屋内の装置の数が増えるにつれて、考え得る各状態の該部屋を表現するために必要となる予め記録されたイメージの数が指数関数的に増加することになる。n個の装置を有する部屋は、その各装置が二値(例えば、オン又はオフ)しか有さない場合、該装置の考え得る組み合わせの全てを表現するために2n個の予め記録されたイメージを必要とする。3つ以上の考え得る状態(例えば、一定範囲の調光設定)を有する装置を導入する場合には、必要となる予め記録されたイメージの数が更に増加することになる。したがって、より少数の予め記録されたイメージから部屋の追加の状態を導出することができる技術を用いることが望ましい。
【0061】
好適な実施形態では、物理的な部屋の実質的にフォト・リアリスティックな描写と、該物理的な部屋内の装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写とを含む仮想部屋は、図11のステップ1110で、限られた数の予め記録されたイメージ(例えば該物理的な部屋の限られた数のディジタルスチル写真)から描画される。システムコンフィギュレーション中に、インストーラが、装置が全く作動していない状態の部屋のイメージ、並びに該部屋内の各装置が単独で(すなわち該部屋内の他の装置が作動していない状態で)作動している状態の該部屋のイメージを所定の場所から捕捉する。例えば、照明設備が全く作動していない状態の物理的な部屋から第1のイメージを捕捉し、第1の照明設備のみが(好適には最大照度で)作動している状態の物理的な部屋から第2のイメージを捕捉し、第2の照明設備のみが(好適には最大照度で)作動している状態の物理的な部屋から第3のイメージを捕捉し、第3の照明設備のみが(好適には最大照度で)作動している状態の物理的な部屋から第4のイメージを捕捉する、といったことが可能である。n個の装置を有する部屋の場合、n+1個のイメージを捕捉することが可能である。該n+1個のイメージは、それらイメージ間で特徴の場所が一致するよう相関付けを行って、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400又はその他の装置上のライブラリに格納することが可能である。次いで、新規のミキシング技術に従って、該部屋の考え得る状態の全てを、前記n+1個の予め記録されたイメージから、その表示を行う際に生成することが可能である。
【0062】
図12は、様々な状態にある物理的な部屋の限られた数の予め記録されたイメージに基づいて仮想部屋を描画するための例示的な技術を示すブロック図1200である。該限られた数のイメージは、イメージ格納手段、例えば、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400その他の装置のメモリ1202、に格納することが可能である。該イメージは、装置(例えば照明設備)が全く作動していない状態の物理的な部屋の第1のイメージ1210、第1の装置のみが(例えば第1の照明設備のみが(好適には最大照度で))作動している状態の物理的な部屋の第2のイメージ1230、第2の装置のみが(例えば第2の照明設備のみが(好適には最大照度で))作動している状態の物理的な部屋の第3のイメージ1250、第3の装置のみが(例えば第3の照明設備のみが(好適には最大照度で))作動している状態の物理的な部屋の第4のイメージ1270、以下同様にして、第nの装置のみが(例えば第nの照明設備のみが(好適には最大照度で))作動している状態の物理的な部屋の第nのイメージ1290までを含むことが可能である。
【0063】
イメージ1210,1230,1250,1270,1290は、二値仮想制御1232,1252,1272,1292を実施する(例えばプログラム可能なマルチメディアコントローラ400その他の装置の)プロセッサ1204によりアクセスすることが可能である。該二値仮想制御は、仮想部屋ベースのユーザインタフェイスにおける装置の視覚的描写のユーザによる選択に応じて、作動された装置を示す対応するイメージを通過させ若しくは遮断する、ソフトウェアルーチンとすることが可能である。該イメージが通過すると、該イメージは(例えばプログラム可能なマルチメディアコントローラ400その他の装置の)グラフィカル処理装置(GPU)1206で受信される。
【0064】
該GPU 1206は好適には、イメージ1230,1250,1270,1290のプロパティを調節する複数の調節ルーチン1234,1254,1274,1294を実施する。例えば、前記装置が各照明設備である実施形態では、前記調節ルーチン1234,1254,1274,1294は、仮想部屋ベースのユーザインタフェイスにおいてユーザにより行われた調光の選択に応じてイメージ1230,1250,1270,1290の照度を(例えば0〜100%の間で)調節する調光ルーチンとすることが可能である。
【0065】
更に、該GPU1206は好適には、2つ又は3つ以上のイメージを受信し、該イメージをピクセル単位でフィルタリングして、出力イメージ1238,1258,1278,1298を生成する、複数のフィルタルーチン1236,1256,1276,1296を実施する。該フィルタルーチンにより受信されるイメージは、調節ルーチン1234,1254,1274,1294により提供された調節済みイメージ、並びにパス1237,1257,1277を介してフィルタルーチン1236,1256,1276,1296により提供される出力イメージを含む。前記装置が各照明設備である一実施形態では、フィルタルーチン1236,1256,1276,1296は、受信した各イメージ中の対応するピクセルの中から、最も大きなピクセル値(例えば最高照度)を有するピクセルを選択し、かかるピクセルから出力イメージ1238,1258,1278,1298を生成することが可能である。このようにして、様々な照明設備の照明効果を効率的に組み合わせることが可能である。更に、該出力イメージをフィルタルーチンから次に連続するフィルタルーチンへ供給することにより、一度に作動された複数の異なる照明設備からの累積的な照明効果を算出することが可能である。
【0066】
GPU 1206のセレクタ1240は、部屋内で作動された装置の組み合わせを表現する適当な出力イメージ1238,1258,1278,1298を選択する。次いで、かかる出力イメージは、仮想部屋ベースのユーザインタフェイス内で表示すべく提供され、例えば、該イメージが図11の表示ステップ1120で使用される。
【0067】
上記説明は、特定の例示的な実施形態について説明したものであり、それに対して多数の修正及び/又は追加を行うことが可能であることは明らかである。
【0068】
例えば、上記では、仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを介して制御される装置が住居その他の建築物(居間又はキッチン等)内に配置されることについて説明したが、該技術は、様々な種類の建築物に見られる様々な他の種類の部屋に関して用いることが可能である、ということが理解されよう。例えば、仮想部屋は、会議室、役員室、展示室、教室、レストラン又はバーのダイニングルーム、工場、倉庫等(又はその一部)に対応するものとすることが可能である。更に、装置は如何なる種類の「部屋」にも配置されている必要はない。例えば、住居又は建築物の外部に配置された装置(例えば屋外用照明設備)もまた仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを介して制御することが可能である。かかる実施形態では、1つ又は2つ以上の仮想部屋を屋外空間について定義することが可能であり、その各仮想部屋は、屋外空間の特定の部分の実質的にフォト・リアリスティックな描写を含むものとなる。
【0069】
同様に、複数の住居その他の建築物内に配置された装置を仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを介して制御することが可能である。かかる実施形態では、異なる建築物の各々について1つ又は2つ以上の仮想部屋を定義することが可能である。かかる実施形態では、各建築物は、装置及び中間コントローラ(例えば、電子照明コントローラ490、モータ駆動式装置コントローラ495等)に接続された該建築物自体のプログラム可能なマルチメディアコントローラ400を含むことが可能である。ネットワーク(例えばWAN(Wide Ares Network))が、該プログラム可能なマルチメディアコントローラ400と相互接続して、それらの間で制御コマンドを送ることを可能にする。かかる構成は、第1の建築物内で仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを操作するユーザが、該第1の建築物内から離れた場所にある第2の建築物内に配置されている装置を作動させ、停止させ、及び/又は該装置の動作を調節することを可能にする。
【0070】
更に、各仮想部屋を生成するために使用される部屋及び装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写をイメージ(例えばディジタルスチル写真)から描画することが可能であることについて上述したが、該実質的にフォト・リアリスティックな描写は、他の態様で描画することが可能である。例えば、該実質的にフォト・リアリスティックな描写は、スチル写真ではなくフルモーションビデオから描画することが可能である。かかる代替的な実施形態では、フルモーションビデオは、システムコンフィギュレーション中に予め捕捉して格納することが可能であり、又は、住居その他の建築物の物理的な部屋(又はその一部)の少なくとも幾つかのフルモーションライブビデオ(例えば、CCTV制御システム470に接続された1つ又は2つ以上のカメラによりライブで捕捉されたもの)から構成することが可能である。同様に、前記実質的にフォト・リアリスティックな描写は、住居その他の建築物の部屋の高精細度三次元(3D)レーザスキャン又はその他の種類の高精細度の測量から描画することが可能である。かかる代替的な実施形態では、3Dレーザスキャン又はその他の種類の測量に基づいて、高精細度のコンピュータ支援設計(CAD)モデルを各部屋毎に構築し、かかるモデルを描画で使用することが可能である。
【0071】
更に、上記では、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400に接続された、制御装置450、ボタンを中心としたリモートコントロール装置及び/又は壁取付型のボタンを中心とした制御装置455、環状のタッチセンサ457を含むリモートコントロール装置、モバイル装置460、フロントパネル465及び/又はビデオ出力装置440が、住居その他の建築物内に配置されることを示唆し得るが、それらの装置の少なくとも幾つかを遠隔地に配置し、該装置にユーザが(例えばインターネットを介して)遠隔地から対話できるようにすることが可能である、ということが理解されよう。例えば、プログラム可能なマルチメディアコントローラ400をネットワークインタフェイス(図示せず)を介してインターネットへ接続することが可能である。仮想部屋ベースのユーザインタフェイスは、ユーザに対し、ウェブブラウザその他のアプリケーション内に表示すること、又は住居その他の建築物から遠く離れた場所にある装置上に表示することが可能である。ユーザによる選択は、インターネットを介してプログラム可能なマルチメディアコントローラ400へ送ることが可能である。このようにして、ユーザは、住居その他の建築物内にある装置を遠方から遠隔制御すること、及び該ユーザによる制御選択の結果を見ることが可能である。
【0072】
更に、上述した手順及び処理は、ハードウェア、ソフトウェア(プログラム命令を含むコンピュータ読み取り可能媒体として実施されたもの)、ファームウェア、又はそれらの組み合わせで実施することが可能である、ということが理解されよう。コンピュータ読み取り可能媒体は、RAM(Random Access Memory)等のメモリ、CD-ROM等のディスク、又はその他の有形の媒体という形をとることが可能なものである。
【0073】
よって、上記説明は単なる例示として解釈されるべきことが理解されよう。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建築物の物理的な部屋内の1つ又は2つ以上の装置を制御するための方法であって、
該建築物内の該1つ又は2つ以上の装置を、制御コマンドを発行するよう構成されたプログラム可能なマルチメディアコントローラに直接的又は間接的に接続し、該制御コマンドがその実行時に前記1つ又は2つ以上の装置の状態を変化させるものであり、
仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを表示画面上に表示し、該仮想部屋ベースのユーザインタフェイスが、複数の仮想部屋のうちの1つ又は2つ以上を含み、その各仮想部屋が、前記建築物の一部の実質的にフォト・リアリスティックな描写を含み、該建築物の一部の該実質的にフォト・リアリスティックな描写が、該建築物の一部内に配置された1つ又は2つ以上の装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写を含み、
特定の1つの仮想部屋内の特定の1つの装置の特定の1つの実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の選択を受信し、
該1つの装置の該特定の1つの実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の該選択に応じて、前記プログラム可能なマルチメディアコントローラにより制御コマンドを発行し、該制御コマンドがその実行時に前記特定の装置の状態を変化させるものであり、
前記特定の装置の前記実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写が該特定の装置の変化した状態を反映するように、該特定の仮想部屋の外観を更新させる、
という各ステップを含む、建築物の物理的な部屋内の1つ又は2つ以上の装置を制御するための方法。
【請求項2】
前記1つ又は2つ以上の装置が1つ又は2つ以上の照明設備を含み、前記特定の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の前記選択が、特定の1つの照明設備の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写に対応し、前記制御コマンドが、その実行時に該特定の照明設備の照度を変化させることにより該特定の照明設備の状態を変化させる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記特定の照明設備の照度の変化が、
該特定の照明設備をオン又はオフにすることを更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記特定の仮想部屋の外観を更新させる前記ステップが、
該特定の照明設備が点灯している状態の物理的な部屋の実質的にフォト・リアリスティックな描写を表示するステップを更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記1つ又は2つ以上の装置が1つ又は2つ以上のA/V装置を含み、前記特定の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の前記選択が、特定の1つのA/V装置の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写に対応し、前記制御コマンドが、その実行時に該特定のA/V装置の状態を変更させるものである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記1つ又は2つ以上の装置が1つ又は2つ以上の自動ブラインドを含み、前記特定の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の前記選択が、特定の1つの自動ブラインドの実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写に対応し、前記制御コマンドが、その実行時に該特定の自動ブラインドを昇降させるものである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記複数の仮想部屋のうちの1つ又は2つ以上の各々が、前記建築物の物理的な部屋の一部に対応し、該仮想部屋に含まれる実質的にフォト・リアリスティックな描写が、該物理的な部屋の複数の境界の少なくとも一部と、該物理的な部屋内にある家具の少なくとも一部とを描写したものである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記仮想部屋ベースのユーザインタフェイスが、1つ又は2つ以上の追加の仮想部屋を含み、該追加の仮想部屋の各々が、屋外空間の実質的にフォト・リアリスティックな描写を含み、及び該屋外空間内に配置された1つ又は2つ以上の装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記プログラム可能なマルチメディアコントローラに制御装置を直接的又は間接的に接続するステップを更に含み、
仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを表示する前記ステップが、前記制御装置の表示画面上に該仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを表示し、特定の装置の特定の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の選択を受信する前記ステップが、前記制御装置上で該選択を受信する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記制御装置の前記表示画面がタッチスクリーンディスプレイであり、特定の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の選択を受信する前記ステップが、
該特定の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の周囲での前記タッチスクリーンディスプレイ上のタッチを受信するステップからなる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記プログラム可能なマルチメディアコントローラと通信するよう構成されたモバイル装置を配設するステップを更に含み、
仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを表示する前記ステップが、前記モバイル装置の表示画面上に該仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを表示し、及び特定の装置の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の選択を受信する前記ステップが、前記モバイル装置上で該選択を受信する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記モバイル装置が、マルチメディアスマートフォン、多目的タブレットコンピューティング装置、及びポータブルメディアプレーヤのうちの1つである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記プログラム可能なマルチメディアコントローラにテレビを直接的又は間接的に接続し、
該プログラム可能なマルチメディアコントローラにリモートコントロール装置を直接的又は間接的に接続する、
という各ステップを更に含み、
仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを表示する前記ステップが、前記テレビの表示画面上に該仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを表示し、特定の装置の特定の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の選択を受信する前記ステップが、前記リモートコントロール装置上で該選択を受信する、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記建築物の一部の写真を第1の個数だけ捕捉し、
該第1の数よりも大きい第2の個数の状態の各々について該建築物の一部のフォト・リアリスティックな描写を導出する、
という各ステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
建築物の物理的な部屋内の1つ又は2つ以上の装置を制御するための装置であって、
表示画面と、
前記建築物内の前記1つ又は2つ以上の装置に接続され、及び制御コマンドを発行するよう構成され、該制御コマンドがその実行時に該1つ又は2つ以上の装置の状態を変化させるものである、プログラム可能なマルチメディアコントローラであって、前記表示画面上に仮想部屋ベースのユーザインタフェイスの表示を生じさせるよう構成されており、該仮想部屋ベースのユーザインタフェイスが、複数の仮想部屋のうちの1つ又は2つ以上を含み、その各仮想部屋が、前記建築物の一部の実質的にフォト・リアリスティックな描写を含み、該建築物の一部の該実質的にフォト・リアリスティックな描写が、該建築物の一部内に配置された1つ又は2つ以上の装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写を含む、プログラム可能なマルチメディアコントローラと、
特定の仮想部屋内の特定の装置の特定の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の選択を受信するよう構成されたインタフェイス装置とを含み、
前記プログラム可能なマルチメディアコントローラが更に、1つの装置の特定の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の選択に応じて制御コマンドを発行するよう構成されており、該制御コマンドがその実行時に該特定の装置の状態を変化させるものである、建築物の物理的な部屋内の1つ又は2つ以上の装置を制御するための装置。
【請求項16】
前記プログラム可能なマルチメディアコントローラが更に、前記特定の装置の前記実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写が該特定の装置の変化した状態を反映するように、前記表示画面上の前記特定の仮想部屋の外観を更新させるよう構成されている、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記1つ又は2つ以上の装置が1つ又は2つ以上の照明設備を含み、前記特定の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の前記選択が、特定の1つの照明設備の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写に対応し、前記制御コマンドが、その実行時に該特定の照明設備の照度を変化させることにより該特定の照明設備の状態を変化させるものである、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記プログラム可能なマルチメディアコントローラが更に、前記特定の照明設備が点灯した状態で前記特定の仮想部屋の実質的にフォト・リアリスティックな描写を表示すべく、該特定の仮想部屋の外観を更新させるよう構成されている、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記表示画面及び前記インタフェイスが、前記プログラム可能なマルチメディアコントローラに直接的又は間接的に接続されたタッチスクリーン制御装置の一部である、請求項16に記載の装置。
【請求項20】
建築物の物理的な部屋内の1つ又は2つ以上の装置を制御するための装置であって、
制御コマンドを発行するための手段であって、該制御コマンドがその実行時に前記1つ又は2つ以上の装置の状態を変化させるものである、制御コマンドを発行するための手段と、
仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを表示するための手段であって、該仮想部屋ベースのユーザインタフェイスが、複数の仮想部屋のうちの1つ又は2つ以上を含み、その各仮想部屋が、前記建築物の一部の実質的にフォト・リアリスティックな描写を含み、該建築物の一部の該実質的にフォト・リアリスティックな描写が、該建築物の一部内に配置された1つ又は2つ以上の装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写を含む、仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを表示するための手段と、
特定の1つの仮想部屋内の特定の1つの装置の特定の1つの実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の選択を受信するための手段と、
前記1つの装置の前記特定の1つの実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の前記選択に応じて制御コマンドを発行するための手段であって、該制御コマンドがその実行時に該特定の装置の状態を変化させるものである、制御コマンドを発行するための手段と、
前記特定の装置の前記実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写が該特定の装置の前記変化した状態を反映するように前記特定の仮想部屋の外観を更新させるための手段とを含む、建築物の物理的な部屋内の1つ又は2つ以上の装置を制御するための装置。
【請求項1】
建築物の物理的な部屋内の1つ又は2つ以上の装置を制御するための方法であって、
該建築物内の該1つ又は2つ以上の装置を、制御コマンドを発行するよう構成されたプログラム可能なマルチメディアコントローラに直接的又は間接的に接続し、該制御コマンドがその実行時に前記1つ又は2つ以上の装置の状態を変化させるものであり、
仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを表示画面上に表示し、該仮想部屋ベースのユーザインタフェイスが、複数の仮想部屋のうちの1つ又は2つ以上を含み、その各仮想部屋が、前記建築物の一部の実質的にフォト・リアリスティックな描写を含み、該建築物の一部の該実質的にフォト・リアリスティックな描写が、該建築物の一部内に配置された1つ又は2つ以上の装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写を含み、
特定の1つの仮想部屋内の特定の1つの装置の特定の1つの実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の選択を受信し、
該1つの装置の該特定の1つの実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の該選択に応じて、前記プログラム可能なマルチメディアコントローラにより制御コマンドを発行し、該制御コマンドがその実行時に前記特定の装置の状態を変化させるものであり、
前記特定の装置の前記実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写が該特定の装置の変化した状態を反映するように、該特定の仮想部屋の外観を更新させる、
という各ステップを含む、建築物の物理的な部屋内の1つ又は2つ以上の装置を制御するための方法。
【請求項2】
前記1つ又は2つ以上の装置が1つ又は2つ以上の照明設備を含み、前記特定の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の前記選択が、特定の1つの照明設備の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写に対応し、前記制御コマンドが、その実行時に該特定の照明設備の照度を変化させることにより該特定の照明設備の状態を変化させる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記特定の照明設備の照度の変化が、
該特定の照明設備をオン又はオフにすることを更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記特定の仮想部屋の外観を更新させる前記ステップが、
該特定の照明設備が点灯している状態の物理的な部屋の実質的にフォト・リアリスティックな描写を表示するステップを更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記1つ又は2つ以上の装置が1つ又は2つ以上のA/V装置を含み、前記特定の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の前記選択が、特定の1つのA/V装置の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写に対応し、前記制御コマンドが、その実行時に該特定のA/V装置の状態を変更させるものである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記1つ又は2つ以上の装置が1つ又は2つ以上の自動ブラインドを含み、前記特定の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の前記選択が、特定の1つの自動ブラインドの実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写に対応し、前記制御コマンドが、その実行時に該特定の自動ブラインドを昇降させるものである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記複数の仮想部屋のうちの1つ又は2つ以上の各々が、前記建築物の物理的な部屋の一部に対応し、該仮想部屋に含まれる実質的にフォト・リアリスティックな描写が、該物理的な部屋の複数の境界の少なくとも一部と、該物理的な部屋内にある家具の少なくとも一部とを描写したものである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記仮想部屋ベースのユーザインタフェイスが、1つ又は2つ以上の追加の仮想部屋を含み、該追加の仮想部屋の各々が、屋外空間の実質的にフォト・リアリスティックな描写を含み、及び該屋外空間内に配置された1つ又は2つ以上の装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記プログラム可能なマルチメディアコントローラに制御装置を直接的又は間接的に接続するステップを更に含み、
仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを表示する前記ステップが、前記制御装置の表示画面上に該仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを表示し、特定の装置の特定の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の選択を受信する前記ステップが、前記制御装置上で該選択を受信する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記制御装置の前記表示画面がタッチスクリーンディスプレイであり、特定の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の選択を受信する前記ステップが、
該特定の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の周囲での前記タッチスクリーンディスプレイ上のタッチを受信するステップからなる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記プログラム可能なマルチメディアコントローラと通信するよう構成されたモバイル装置を配設するステップを更に含み、
仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを表示する前記ステップが、前記モバイル装置の表示画面上に該仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを表示し、及び特定の装置の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の選択を受信する前記ステップが、前記モバイル装置上で該選択を受信する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記モバイル装置が、マルチメディアスマートフォン、多目的タブレットコンピューティング装置、及びポータブルメディアプレーヤのうちの1つである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記プログラム可能なマルチメディアコントローラにテレビを直接的又は間接的に接続し、
該プログラム可能なマルチメディアコントローラにリモートコントロール装置を直接的又は間接的に接続する、
という各ステップを更に含み、
仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを表示する前記ステップが、前記テレビの表示画面上に該仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを表示し、特定の装置の特定の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の選択を受信する前記ステップが、前記リモートコントロール装置上で該選択を受信する、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記建築物の一部の写真を第1の個数だけ捕捉し、
該第1の数よりも大きい第2の個数の状態の各々について該建築物の一部のフォト・リアリスティックな描写を導出する、
という各ステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
建築物の物理的な部屋内の1つ又は2つ以上の装置を制御するための装置であって、
表示画面と、
前記建築物内の前記1つ又は2つ以上の装置に接続され、及び制御コマンドを発行するよう構成され、該制御コマンドがその実行時に該1つ又は2つ以上の装置の状態を変化させるものである、プログラム可能なマルチメディアコントローラであって、前記表示画面上に仮想部屋ベースのユーザインタフェイスの表示を生じさせるよう構成されており、該仮想部屋ベースのユーザインタフェイスが、複数の仮想部屋のうちの1つ又は2つ以上を含み、その各仮想部屋が、前記建築物の一部の実質的にフォト・リアリスティックな描写を含み、該建築物の一部の該実質的にフォト・リアリスティックな描写が、該建築物の一部内に配置された1つ又は2つ以上の装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写を含む、プログラム可能なマルチメディアコントローラと、
特定の仮想部屋内の特定の装置の特定の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の選択を受信するよう構成されたインタフェイス装置とを含み、
前記プログラム可能なマルチメディアコントローラが更に、1つの装置の特定の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の選択に応じて制御コマンドを発行するよう構成されており、該制御コマンドがその実行時に該特定の装置の状態を変化させるものである、建築物の物理的な部屋内の1つ又は2つ以上の装置を制御するための装置。
【請求項16】
前記プログラム可能なマルチメディアコントローラが更に、前記特定の装置の前記実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写が該特定の装置の変化した状態を反映するように、前記表示画面上の前記特定の仮想部屋の外観を更新させるよう構成されている、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記1つ又は2つ以上の装置が1つ又は2つ以上の照明設備を含み、前記特定の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の前記選択が、特定の1つの照明設備の実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写に対応し、前記制御コマンドが、その実行時に該特定の照明設備の照度を変化させることにより該特定の照明設備の状態を変化させるものである、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記プログラム可能なマルチメディアコントローラが更に、前記特定の照明設備が点灯した状態で前記特定の仮想部屋の実質的にフォト・リアリスティックな描写を表示すべく、該特定の仮想部屋の外観を更新させるよう構成されている、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記表示画面及び前記インタフェイスが、前記プログラム可能なマルチメディアコントローラに直接的又は間接的に接続されたタッチスクリーン制御装置の一部である、請求項16に記載の装置。
【請求項20】
建築物の物理的な部屋内の1つ又は2つ以上の装置を制御するための装置であって、
制御コマンドを発行するための手段であって、該制御コマンドがその実行時に前記1つ又は2つ以上の装置の状態を変化させるものである、制御コマンドを発行するための手段と、
仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを表示するための手段であって、該仮想部屋ベースのユーザインタフェイスが、複数の仮想部屋のうちの1つ又は2つ以上を含み、その各仮想部屋が、前記建築物の一部の実質的にフォト・リアリスティックな描写を含み、該建築物の一部の該実質的にフォト・リアリスティックな描写が、該建築物の一部内に配置された1つ又は2つ以上の装置の実質的にフォト・リアリスティックな描写を含む、仮想部屋ベースのユーザインタフェイスを表示するための手段と、
特定の1つの仮想部屋内の特定の1つの装置の特定の1つの実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の選択を受信するための手段と、
前記1つの装置の前記特定の1つの実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写の前記選択に応じて制御コマンドを発行するための手段であって、該制御コマンドがその実行時に該特定の装置の状態を変化させるものである、制御コマンドを発行するための手段と、
前記特定の装置の前記実質的にフォト・リアリスティックな視覚的描写が該特定の装置の前記変化した状態を反映するように前記特定の仮想部屋の外観を更新させるための手段とを含む、建築物の物理的な部屋内の1つ又は2つ以上の装置を制御するための装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2012−529147(P2012−529147A)
【公表日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−513933(P2012−513933)
【出願日】平成22年6月2日(2010.6.2)
【国際出願番号】PCT/US2010/001600
【国際公開番号】WO2010/141076
【国際公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ETHERNET
【出願人】(510032416)サバント システムズ エルエルシー (3)
【氏名又は名称原語表記】Savant Systems LLC
【住所又は居所原語表記】886 Main Street Osterville MASSACHUSETTS 02655,USA
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月2日(2010.6.2)
【国際出願番号】PCT/US2010/001600
【国際公開番号】WO2010/141076
【国際公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ETHERNET
【出願人】(510032416)サバント システムズ エルエルシー (3)
【氏名又は名称原語表記】Savant Systems LLC
【住所又は居所原語表記】886 Main Street Osterville MASSACHUSETTS 02655,USA
【Fターム(参考)】
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