説明

仮撚り加工機

多数の合成糸を仮撚り加工するための多数の加工ステーションが設けられている仮撚り加工機が記載されている。各加工ステーションは、それぞれ糸を給糸パッケージから引き出し、該糸をテクスチャード加工し、ドラフトし、かつパッケージに巻き上げるための、機械架台に保持された複数のプロセスユニットを有している。この場合、加工ステーションにおけるパッケージ交換時に糸を導出するためのサクション装置が設けられており、該サクション装置が糸捕集装置に接続されている。多数の加工ステーションの糸を運転確実に導出できるようにするために、本発明によれば、サクション装置が、それぞれ別個に制御可能な複数のフィールドサクション装置により形成されており、該フィールドサクション装置が、10個所よりも多い加工ステーションから成るそれぞれ1つの加工グループに対応していて、糸捕集装置のそれぞれ1つの糸屑容器に接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念部に記載の形式の、多数の糸を仮撚り加工するための仮撚り加工機、つまり多数の合成糸を仮撚り加工するための仮撚り加工機であって、多数の加工ステーションが設けられており、各加工ステーションが、それぞれ糸を給糸パッケージから引き出し、該糸をテクスチャード加工し、ドラフトし、かつパッケージに巻き上げるための、機械架台に保持された複数のプロセスユニットを有しており、加工ステーションにおけるパッケージ交換時に糸を導出するためのサクション装置が設けられており、該サクション装置が糸捕集装置に接続されている形式のものに関する。
【0002】
このような形式の仮撚り加工機は、たとえば米国特許第3381462号明細書に基づき公知である。
【0003】
公知の仮撚り加工機では、多数の加工ステーションが相並んで配置されている。各加工ステーションは、給糸された糸を給糸パッケージから引き出し、テクスチャード加工し、ドラフトし、かつ巻取りパッケージに巻き上げるために複数のプロセスユニットを有している。加工ステーションにおけるパッケージ交換時では、糸が吸込み装置もしくはサクション装置によって収容されて、糸捕集装置へ案内される。
【0004】
このような仮撚り加工機では、最大216個所の加工ステーションが相並んで形成されるので、多数の糸がサクション装置によって案内されて糸捕集装置により収容されなければならない。このようなシステムでは、基本的に、サクション装置の搬送出力が不十分であると糸搬出の妨げになることが不可避となるという問題が生じる。さらに、加工ステーションと糸捕集装置との間の長い距離に基づき、サクション装置における変向部や狭隘部はできるだけ回避されなければならない。なぜならば、これによって閉塞の危険を助成する流れ損失が生ぜしめられる恐れがあるからである。
【0005】
したがって、本発明の課題は、冒頭で述べた形式の仮撚り加工機を改良して、加工ステーションの糸がパッケージ交換時に運転確実に導出され得るような仮撚り加工機を提供することである。
【0006】
本発明の別の目的は、加工ステーションのグループがフレキシブル(自在)に使用可能となるような仮撚り加工機を提供することである。
【0007】
本発明のさらに別の課題は、作動時に存在するエネルギ源が糸の導出のために利用可能となるような、仮撚り加工機に設けられたサクション装置を提供することである。
【0008】
上記課題を解決するために本発明の仮撚り加工機の構成では、請求項1の上位概念部に記載の形式の仮撚り加工機において、サクション装置が、それぞれ別個に制御可能な複数のフィールドサクション装置により形成されており、該フィールドサクション装置が、10個所よりも多い加工ステーションから成るそれぞれ1つの加工グループに対応しており、糸捕集装置が、フィールドサクション装置1つ当たりそれぞれ1つの糸屑容器を有しているようにした。
【0009】
本発明は、加工ステーションから収容したい糸屑を最短距離で捕集部へ案内することができることによりすぐれている。これによって、糸搬出をその都度、比較的僅かな流れエネルギによって確実に実施することができる。本発明の別の利点は、フィールドサクション装置に対応する加工ステーションが、隣接した加工ステーションとは別個に独立して種々異なる糸材料を加工し得る点に認められる。なぜならば、糸サクション装置に対応した糸屑容器によって糸屑の分離が行われるからである。しかしこの場合、1基のフィールドサクション装置に対応する加工ステーションの数に関して少なくとも10個所の規定された数が維持されなければならない。1基のフィールドサクション装置に対応する加工ステーションの数が10個所よりも少ないと、上で挙げた利点が、糸屑容器の高められた操作手間により減じられてしまう。この限りでは、10個所よりも多い数の加工ステーションをも、1基のフィールドサクション装置によって操作することができると有利である。こうして、たとえば1つの仮撚り加工機の216個所の加工ステーションを18基、12基または6基のフィールドサクション装置によって操作することができる。
【0010】
加工ステーションで収容された糸を導出するためには、基本的にフィールドサクション装置の種々の実施態様を使用することができる。第1の実施態様では、各フィールドサクション装置がそれぞれ1つのフィールドインジェクタを有しており、このフィールドインジェクタは吸込み接続部と吹出し接続部とを備えていて、吸込み接続部は集合管に接続されており、吹出し接続部は対応する糸屑容器に接続されている。
【0011】
フィールドサクション装置の別の実施態様では、負圧源と集合管とが設けられており、この負圧源と集合管とはそれぞれ別個の接続部を介して、対応する糸屑容器に接続されている。これにより、糸は糸屑容器内へ吸い込まれる。
【0012】
加工ステーションの結合は、直接に集合管に開口している吸込み管片によって実施され得ると有利である。
【0013】
仮撚り加工機のさらに別の特に有利な構成では、各フィールドサクション装置が、加工ステーションに対応した、ステーションインジェクタを備えた複数の案内管によって形成されている。この場合、糸は案内管の一方の端部でステーションインジェクタのインジェクタ作用に基づき吸い込まれて、案内管の他方の端部で吹き出される。該案内管の吹出し端部は対応する糸屑容器に接続されている。
【0014】
基本的に、これらの案内管の吹出し端部はグル―プ毎に別個にまたは一緒になって1つの集合管を介して、対応する糸屑容器に開口していてよい。
【0015】
ステーションインジェクタはそれぞれ1つの制御可能な切換弁によって圧縮空気供給部に接続されていると有利である。これにより、糸搬送の場合にのみ案内管に圧送媒体が導入される。
【0016】
糸屑がフィールドサクション装置によって糸屑容器内へ吹き込まれる場合に特に有利になる本発明のさらに別の改良形では、糸屑容器がそれぞれ1つの糸屑バッグにより形成されており、該糸屑バッグが、着脱可能に機械架台に保持されている。
【0017】
この場合、糸屑バッグが、加工ステーションの加工グループで加工された糸と同じ材料から成っていると特に有利である。これにより、糸バッグは該糸屑バッグ内に捕集された糸残分と一緒にリサイクル可能となる。したがって、糸屑の排出や詰め替えは不要となる。
【0018】
できるだけ少ないエネルギ手間をかけるだけで糸屑を加工ステーションから導出し得るようにするためには、糸屑容器が、機械架台の下側の範囲に配置されていると有利である。
【0019】
しかし、糸屑容器が機械外部、機械端部または機械の側方に設けられた捕集室内に一緒になって配置されていることも考えられる。これによって、糸屑の排出または廃棄のための操作を簡易化することができる。
【0020】
種々異なる糸材料の加工に関する自在性は、本発明のさらに別の改良形において、1つの加工ステーショングループを形成するプロセスユニットが、隣接した加工ステーショングループのプロセスユニットとは別個に独立して制御可能であることにより著しく改善され得る。
【0021】
以下に、本発明の幾つかの実施例を図面につき詳しく説明する。
【0022】
図1および図2は、本発明による仮撚り加工機の1実施例を複数の方向から見た概略図であり;
図3は、フィールドサクション装置の第1実施例を示す概略図であり;
図4はフィールドサクション装置の第2実施例を示す概略図であり;
図5はフィールドサクション装置の第3実施例を示す概略図である。
【0023】
図1および図2には、本発明による仮撚り加工機の1実施例が概略的に図示されている。図1には仮撚り加工機の平面図が示されており、図2には仮撚り加工機の側面図が示されている。以下に、図1および図2につき本発明の実施例を説明するが、特に図1または図2のいずれかを指定していない限り、説明は両図面に該当するものとする。
【0024】
仮撚り加工機は機械架台4を有している。この機械架台4はモジュール架台4.1とプロセス架台4.2と巻取り架台4.3とにより形成される。これらの架台は互いに固く結合されている。モジュール架台4.1に対して間隔を置いて、別個のクリール架台7が配置されている。
【0025】
機械架台4には、長手方向で多数の加工ステーション1.1,1.2,1.3...が相並んで平行に配置されている。通常、1つの仮撚り加工機には200個所を超える加工ステーション、有利には218個所の加工ステーションが設けられている。図1に示した実施例では、例示的に最初の3つの加工ステーションにのみ符号1.1,1.2,1.3が付与されている。各加工ステーション1.1,1.2,1.3では、それぞれ少なくとも1本の糸3が加工される。これら多数の加工ステーションは複数の加工グループ2.1,2.2,2.3...にグループ分けされている。図1に示した実施例では、それぞれ12個所の相並んで位置する加工ステーションが1つの加工グループ2.1,2.2,2.3...を形成している。これに関して図1には、例示的に最初の2つの加工グループ2.1,2.2ならびに部分的に第3の加工グループ2.3が図示されている。加工ステーションの各加工グループ2.1,2.2,2.3...は、加工ステーションの各グループに対応する糸を給糸パッケージから平行に引き出し、テクスチャード加工し、ドラフトしかつ巻取りパッケージに巻き上げるために、複数のプロセスユニットを有しており、これらのプロセスユニットはステーション構築のために機械架台4内に保持されている。
【0026】
図1には、加工ステーションに設けられたプロセスユニットの一部だけが符号10,11,12,13,16,18で概略的に示されている。符号10により、引出しデリバリ装置が示されており、この場合、各加工ステーションには、給糸パッケージ8から糸3を引き出すために、それぞれ1つの引出しデリバリ装置10が対応している。給糸パッケージ8はクリール架台7内に収容されている。糸3はドラフトおよびテクスチャード加工のために加工ステーション、たとえば加工ステーション1.1において仮撚りゾーンに案内される。この仮撚りゾーンは一次加熱装置11と冷却装置12と仮撚り加工ユニット13とにより形成されている。引き続き、糸3は各加工ステーションにおいて熱処理に施される。この熱処理は二次加熱装置16によって行われる。加工の終了時に、糸3は巻取り装置18の、パッケージホルダに保持されたパッケージ21に巻き取られる。巻取り装置18は加工ステーション3つ分の幅を占めており、したがってそれぞれ3つの巻取り装置が巻取り架台4.3内に上下に1つのコラムの形で配置されている(あとで詳しく説明する)。
【0027】
引き続き、図2につき、加工ステーション1.1のプロセスユニットについて説明する。図2には、加工ステーション1.1のプロセスユニットが側面図で概略的に図示されている。機械架台4内にステーション構築のために配置されたプロセスユニットは加工グループ2.1において引出しデリバリ装置10と一次加熱装置11と冷却装置12と仮撚りユニット13とドラフトデリバリ装置14と渦流発生装置38とセットデリバリ装置15と二次加熱装置16と供給デリバリ装置17と巻取り装置18とにより形成される。この場合、プロセスユニットは糸走行に対して相前後して配置されている。モジュール架台4.1とプロセス架台4.2との間には、操作通路5が形成されており、最初の仕掛けの際にはこの操作通路5からプロセスユニットの操作が行われる。
【0028】
デリバリ装置10,14,15,17は加工グループ2.1のステーション構築においてその構造の点で同一である。各デリバリ装置はこの場合、駆動されるゴデットと、対応する自由回転可能なオーバランニングローラ(Ueberlaufrolle)とにより形成される。すなわち、引出しデリバリ装置10では、駆動が個別駆動装置25により行われることが図示されている。この個別駆動装置25は電動モータにより形成されると有利である。同じく、仮撚り加工ユニット13も個別に制御可能な仮撚り駆動装置26によって駆動される。
【0029】
巻取り架台4.3では、隣接し合う加工ステーションの合計3つの巻取り装置18が階層状に上下に配置されている。巻取り装置18は綾振り装置20と駆動ローラ19とパッケージ21とにより概略的に特徴付けられている。巻取り装置18はさらに巻き管マガジン22を保持しており、これにより自動的なパッケージ交換を実施することができる。満管パッケージを交換するために必要となる補助装置は詳細には図示されていない。このような補助装置は、たとえば欧州特許出願公開第0916612号明細書に基づき公知であるように形成されていてよい(詳細な構成については欧州特許出願公開第0916612号明細書参照)。加工グループの巻取り装置は機械の長辺側の機械縁部を形成しており、この長辺側の機械縁部の長さにわたってドッフィング通路6が延びている。ドッフィング通路6からは満管パッケージを搬出することができる。
【0030】
図1および図2から判るように、加工ステーションにおけるパッケージ交換時に糸を収容するために複数のフィールドサクション装置27.1,27.2,27.3...が設けられている。この場合、加工ステーションの各加工グループ2.1,2.2,2.3...には、それぞれ1つのフィールドサクション装置27.1,27.2,27.3...が対応している。各フィールドサクション装置27.1,27.2,27.3...は管系39と流れ発生器40とを有している。以下に、フィールドサクション装置の構成について詳しく説明する。各フィールドサクション装置27.1,27.2,27.3には、それぞれ糸屑容器28.1,28.2,28.3が対応している。したがって、糸屑は加工グループ2.1の加工ステーションからフィールドサクション装置27.1によって収容されて、糸屑容器28.1内へ圧送される。これに相応して、加工グループ2.2の加工ステーションの糸屑はフィールドサクション装置27.2によって糸屑容器28.2へ案内される。
【0031】
糸屑容器28.1,28.2,28.3は有利には機械架台4の下側の範囲で有利にはプロセス架台4.2の下側の範囲に着脱可能に配置されている。これによって、糸屑を廃棄するために糸屑容器28.1,28.2,28.3を操作通路8から取り出すことができる。
【0032】
図3には、たとえば図1に示した仮撚り加工機の実施例において使用可能であるようなフィールドサクション装置の第1実施例が概略的に示されている。
【0033】
階層状に上下に配置された巻取り装置18.1,18.2,18.3はこの場合、パッケージの図示によって概略的に示されている。各巻取り装置18.1,18.2,18.3には、それぞれ管系39のサクション流入開口33が対応配置されている。管系39はこの場合、複数の案内管32から形成される。これらの案内管32はそれぞれサクション流入開口33のすぐ近くにステーションインジェクタ31を有している。巻取り部1つ当たりに設けられたこれらのステーションインジェクタ31は一緒になって1つの流れ発生器を形成していて、制御可能な切換弁41を介して圧縮空気源(図示しない)に接続されている。案内管32はそれぞれ吹出し端部34を有している。案内管32のこれらの吹出し端部34は糸屑容器28の開口部のすぐ手前に開口している。糸屑容器28は糸屑バック37として形成されている。この糸屑バッグ37は、たとえばプロセス架台4.2の下側の範囲で保持部42に保持される。糸屑バッグ37は特に織布、編地または不織布から成る面状繊維製品として製造されている。この場合、糸屑バッグ37のための材料は、加工ステーションの各加工グループで加工される糸と同じ材料から形成されていると有利である。これによって、糸屑バッグ37内に捕集された糸屑を糸屑バッグ37と一緒に廃棄し、かつリサイクルすることができる。
【0034】
図3に示した管系39は、たとえば同一の階層で隣接し合う全ての加工ステーションがそれぞれ1つの案内管を有していて、そしてこれらの案内管の吹出し端部が1つの集合管に開口するように形成されていてよい。したがって、各階層に対応する合計3つの集合管が生ぜしめられる。その場合には、これら3つの集合管の吹出し端部が糸屑容器に開口する。しかし、1つの加工グループの複数の加工ステーションの全ての案内管が一緒になって1つの集合管に開口することも可能である。
【0035】
図4には、フィールドサクション装置27の第2実施例が概略的に示されている。この場合、流れ発生器40は負圧源36によって形成される。この負圧源36は直接に糸屑容器28に接続されている。このためには、糸屑容器28が、閉じられた容器により形成されている。糸屑容器28には管系39が接続されている。この管系39は1つの集合管29と複数の吸込み管片30とにより形成される。これらの吸込み管片30はそれぞれ巻取り装置18.1〜18.3に対応するサクション流入開口33を有している。この場合、吸込み管片30の自由端部には、サクション流入開口33を必要時にのみ開く閉鎖手段が対応配置されていてよい。
【0036】
図5には、たとえば図1に示した仮撚り加工機において使用可能となるようなフィールドサクション装置の第3実施例が示されている。この場合、フィールドサクション装置は流れ発生器40としてフィールドインジェクタ35を有しており、このフィールドインジェクタ35は圧縮空気供給部に接続されている。フィールドインジェクタ35は吸込み接続部43と吹出し接続部44とを有している。吸込み接続部43には、管系39が接続されている。吹出し接続部44は直接に糸屑容器28内に開口している。フィールドインジェクタ35に接続された管系39は、前で図4につき説明した第2実施例の場合と同一であるので、管系39についての詳しい説明は省略する。
【0037】
図1に示した仮撚り加工機の実施例では、1つのフィールドサクション装置に12個所の加工ステーションが対応している。加工ステーションの数は例示的に挙げられたものである。原則的には、12個所よりも多い加工ステーションを1つのフィールドサクション装置に対応させることもでき、その場合には12個所よりも多い加工ステーションに1つのフィールドサクションから同時に吸込み作用を加えることができる。分配および対応関係は、仮撚り加工機の使用目的に関連して予め決定されていてよい。すなわち、たとえば国際公開第01/092615号パンフレットに基づき、加工グループのプロセスユニットが、隣接した加工グループのプロセスユニットとは別個に独立して開ループ制御・閉ループ制御可能となるような仮撚り加工機が公知である。この場合には、図1に示した仮撚り加工機が同じ形式で形成可能であるので、種々異なる糸材料の加工に関する高い自在性が形成され得るので特に有利である。このような仮撚り加工機を形成するためには、前記国際公開パンフレットの当該個所が参照される。
【0038】
1つのフィールドサクション装置に対応する加工ステーションの数を選択する場合には、できるだけ少ない操作手間が得られるように配慮されなければならない。その場合、1つの糸サクション装置に対応する10個所の加工ステーション最小個数が与えられていなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明による仮撚り加工機の1実施例を示す平面図である。
【図2】図1に示した仮撚り加工機の側面図である。
【図3】フィールドサクション装置の第1実施例を示す概略図である。
【図4】フィールドサクション装置の第2実施例を示す概略図である。
【図5】フィールドサクション装置の第3実施例を示す概略図である。
【符号の説明】
【0040】
1,1.1,1.2,1.3... 加工ステーション
2.1,2.2,2.3... 加工グループ
3 糸
4 機械架台
4.1 モジュール架台
4.2 プロセス架台
4.3 巻取り架台
5 操作通路
6 ドッフィング通路
7 クリール架台
8 給糸パッケージ
9.1,9.2,9.3 糸ガイド
10 引出しデリバリ装置
11 一次加熱装置
12 冷却装置
13 仮撚り加工ユニット
14 ドラフトデリバリ装置
15 セットデリバリ装置
16 二次加熱装置
17 供給デリバリ装置
18 巻取り装置
19 駆動ローラ
20 綾振り装置
21 パッケージ
22 巻き管マガジン
25 個別駆動装置
26 仮撚り駆動装置
27.1,27.2,27.3 フィールドサクション装置
28.1,28.2,28.3 糸屑容器
29 集合管
30 吸込み管片
31 ステーションインジェクタ
32 案内管
33 サクション流入開口
34 吹出し端部
35 フィールドインジェクタ
36 負圧源
37 糸屑バッグ
38 渦流発生装置
39 管系
40 流れ発生器
41 切換弁
42 保持部
43 吸込み接続部
44 吹出し接続部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の合成糸(3)を仮撚り加工するための仮撚り加工機であって、多数の加工ステーション(1.1,1.2,1.3)が設けられており、各加工ステーション(1.1,1.2,1.3)が、それぞれ糸(3)を給糸パッケージ(8)から引き出し、該糸(3)をテクスチャード加工し、ドラフトし、かつパッケージ(21)に巻き上げるための、機械架台(4)に保持された複数のプロセスユニット(10,14,15,17,18)を有しており、加工ステーション(1.1,1.2,1.3)におけるパッケージ交換時に糸(3)を導出するためのサクション装置(27.1,27.2)が設けられており、該サクション装置(27.1,27.2)が糸捕集装置(28.1,28.2)に接続されている形式のものにおいて、サクション装置が、それぞれ別個に制御可能な複数のフィールドサクション装置(27.1,27.2,27.3)により形成されており、該フィールドサクション装置(27.1,27.2,27.3)が、10個所よりも多い加工ステーションから成るそれぞれ1つの加工グループ(2.1,2.2,2.3)に対応しており、糸捕集装置が、フィールドサクション装置(27.1,27.2,27.3)1つ当たりそれぞれ1つの糸屑容器(28.1,28.2,28.3)を有していることを特徴とする仮撚り加工機。
【請求項2】
フィールドサクション装置(27.1,27.2)が、それぞれ1つのフィールドインジェクタ(35)を有しており、該フィールドインジェクタ(35)が吸込み接続部(43)と吹出し接続部(44)とを備えており、吸込み接続部(43)が集合管(29)に接続されており、吹出し接続部(44)が、対応する糸屑容器(28.1)に接続されている、請求項1記載の仮撚り加工機。
【請求項3】
フィールドサクション装置(27.1,27.2)が、それぞれ1つの負圧源(36)と集合管(29)とを有しており、該負圧源(36)と該集合管(29)とが、それぞれ別個に、対応する糸屑容器(28.1)に接続されている、請求項1記載の仮撚り加工機。
【請求項4】
フィールドサクション装置(27.1,27.2)の集合管(29)が複数の吸込み管片(30)を有しており、該吸込み管片(30)がそれぞれ1つの加工ステーション(1.1,1.2)に対応している、請求項2または3記載の仮撚り加工機。
【請求項5】
各フィールドサクション装置(27.1,27.2)が、加工ステーションに対応した、ステーションインジェクタ(31)を備えた複数の案内管(32)を有しており、該案内管(32)の吹出し端部(34)が、対応する糸屑容器(28.1)に接続されている、請求項1記載の仮撚り加工機。
【請求項6】
同一のフィールドサクション装置(27)の複数の案内管(32)の吹出し端部(34)が、それぞれ別個に1つの集合管(29)に開口しており、該集合管(29)が、対応する糸屑容器(28)に接続されている、請求項5記載の仮撚り加工機。
【請求項7】
前記ステーションインジェクタ(31)が、それぞれ1つの制御可能な切換弁(41)によって圧縮空気供給部に接続されている、請求項5または6記載の仮撚り加工機。
【請求項8】
糸屑容器(28.1,28.2)が、それぞれ1つの糸屑バッグ(37)により形成されており、該糸屑バッグ(37)が、着脱可能に機械架台(4)に保持されている、請求項5から7までのいずれか1項記載の仮撚り加工機。
【請求項9】
糸屑バッグ(37)が、加工ステーションの加工グループで加工された糸材料と同じ材料から成っていて、該糸屑バッグ内に捕集された糸残分と一緒にリサイクル可能である、請求項8記載の仮撚り加工機。
【請求項10】
糸屑容器(28.1,28.2)が、プロセスユニットの下方で機械架台(4)の下側の範囲に設けられた保持部(42)に着脱可能に保持されている、請求項1から9までのいずれか1項記載の仮撚り加工機。
【請求項11】
加工ステーションの1つの加工グループを形成するプロセスユニットが、加工ステーションの隣接した加工グループのプロセスユニットとは別個に独立して制御可能である、請求項1から10までのいずれか1項記載の仮撚り加工機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−511446(P2007−511446A)
【公表日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−540268(P2006−540268)
【出願日】平成16年11月12日(2004.11.12)
【国際出願番号】PCT/EP2004/012838
【国際公開番号】WO2005/049464
【国際公開日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(503420235)ザウラー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト (51)
【氏名又は名称原語表記】Saurer GmbH & Co. KG
【住所又は居所原語表記】Landgrafen Str. 45, D−41069 Moenchengladbach, Germany
【Fターム(参考)】