仮設用テント及びその重り床
【課題】突風対策の実現を可能とした安定性の高い仮設用テントの提供を図る。
【解決手段】複数本の支柱を含むテントフレーム11と、このテントフレーム11に張られた平面視多角形のテント布15と、重り床21とを備える。この重り床は、複数枚の多角形の板状体21と、この板状体21の下に配置され、この板状体21の荷重を支持するように配置された受け部材30とを備える。受け部材30に対して上記の各テント支柱12の下端が取り付けられ、受け部材30及び板状体21の重さがテントフレームの重りとなる。
【解決手段】複数本の支柱を含むテントフレーム11と、このテントフレーム11に張られた平面視多角形のテント布15と、重り床21とを備える。この重り床は、複数枚の多角形の板状体21と、この板状体21の下に配置され、この板状体21の荷重を支持するように配置された受け部材30とを備える。受け部材30に対して上記の各テント支柱12の下端が取り付けられ、受け部材30及び板状体21の重さがテントフレームの重りとなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、テント、特に、祭事や競技会、協議会、展示会などの各種行事やイベント用として、或いは防災用、災害用に用いられる組み立て又は折り畳み式のテントに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、祭事や運動会、競技会、展示会などの各種行事やイベントに際して用いられる組み立て又は折り畳み式のテントに関するものである。
この仮設用テントは、特許文献1や2に示すように、イベントなどの行事に際して仮設室として用いられるもので、複数本の支柱とこの支柱間に渡された屋根枠とを備えたフレームと、このフレームに張られて支持されたテント布とを備える。この種のテントの支柱は、地面にそのまま置かれるか、場合によっては、ロープやワイヤーなどの紐状体を杭で止めて地面に固定されるか、重りなどが置かれて、通常の風雨では飛ばされないように安全対策を施した上で使用される。
【0003】
ところが、近年突風によってテントが飛ばされるという報道が散見されるようになり、その安全性の向上が求められている。しかしながら、コンクリートやアスファルトのように杭を打つことができない場所もあり、また、杭を打てる場所でも、地面の強度に問題が残る場合もあり、安全性の向上にも限界がある。また、重りを置くにしても、4本の柱それぞれに置ける重りの重量にも実際上は限りがある。
【0004】
そこで、本願発明者は、テントに床を設けることによって、テントの重量を増やすことを想起した。このように、テントに床を設けることは、特許文献3及び4に示すように、キャンプ用テントにおいては提案されている。ところが、これらのキャンプ用テントの床は、平坦でない足場の悪いところにも設置できることを目的とするもので、床によってテントの重りの変わりをすることを提案するものではない。また、平坦でない足場の悪いところにも設置することを目的とするため、床の下方には脚を設けて、この脚の下端を接地させるものであり、床を地面の上に直接置くものではない。このように、特許文献3及び4は、床の下に伸びる脚を設けて、脚を接地させるため、安定性にかけるという欠点がある。特に、多人数が常時出入りする仮設用テントに、特許文献3、4の技術を適用しようとしても、人の出入りの度に床面及びテント全体が傾く恐れがあり、不安定なものにならざるを得ず、到底使用に耐えるものではない。
【0005】
【特許文献1】特許第3797959号公報
【特許文献2】特許第3743754号公報
【特許文献3】特開2003−328598号公報
【特許文献4】特開平11−217957号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願発明は、突風対策の実現を可能とした安定性の高い仮設用テントの提供を目的とする。本願発明の他の目的は、仮設用テントに床を設けることによって、居住性の向上並びにテントイメージのグレードのアップを図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願の請求項1にかかる発明は、複数本の支柱を含むテントフレームと、このテントフレームに張られた平面視多角形のテント布と、重り床とを備え、
この重り床は、平面視多角形をなし、その多角形の頂点に上記の支柱の下端が取り付けられる支柱接続部が形成された総重量が100kg以上の床であり、
上記の重り床が地面の上に設置され、上記の支柱接続部に対して上記の各テント支柱の下端が取り付けられ、重り床の重さがテントフレームに対する重りとなることを特徴とする床付きの仮設用テントを提供する。
本願の請求項2にかかる発明は、上記の重り床は、複数枚の多角形の板状体と、この板状体の荷重を支持するように配置された受け部材とを備え、
この受け部材若しくはこの受け部材に設けられた上記の板状体に上記の支柱接続部が形成されたものであり、
上記の受け部材が地面の上に設置され、上記の支柱接続部に対して上記の各テント支柱の下端が取り付けられ、受け部材及び板状体の重さがテントフレームに対する重りとなることを特徴とする請求項1記載の床付きの仮設用テントを提供する。
本願の請求項3にかかる発明は、受け部材は、複数本の枠部材を全体が平面視多角形を構成するように接続した外枠を備え、この多角形の外枠の各頂点には上記の多角形の板状体の頂点がそれぞれ配置され、且つ、この外枠の各頂点に支柱接続部が形成されたものであり、
この支柱接続部は、外枠の頂点を構成する2つの枠部材が直角となるように固定するものであり、縦支持部と、この縦支持の上部に形成された横支持部とを備え、
この横支持部に上記のテント支柱の下端に対する固定部材が設けられ、この固定部材によって上記のテント支柱と上記の受け部材が固定されたものであることを特徴とする請求項2記載の仮設用テントを提供する。
本願の請求項4にかかる発明は、上記の板状体は、長方形のパネルと、このパネルの下面であってパネルの4辺に沿って固定された4角柱状の角材を備え、
上記の受け部材は、全体が平面視四角形の外枠と、この外枠間に渡された中枠とを備え、
この外枠及び中枠の上面が角材載置面であり、この角材載置面に上記の各板状体の角材が載置されるものであり、
この外枠及び中枠の下面が接地面であることを特徴とする請求項2又は3記載の仮設用テントを提供する。
本願の請求項5にかかる発明は、外枠の各頂点における上記の縦支持部は、略直角に屈曲した2面から構成される平面視略L字状の金属板から形成され、
外枠の各頂点における上記の横支持部は、上記の平面視略L字状の金属板の上部に固定される上面が平面状の金属板であり、
この横支持部に上記のテント支柱が固定されるものであることを特徴とする請求項3又は4に記載の仮設用テントを提供する。
本願の請求項6にかかる発明は、上記の平面視略L字状の縦支持部の屈曲した2面のそのぞれの上部には、回動部材が設けられ、この2箇所の回動部材と上記の横支持部とが着脱可能に固定されたことを特徴とする請求項5に記載の仮設用テントを提供する。
本願の請求項7にかかる発明は、上記の横支持部に少なくとも2本のボルトが上方に向けて設けられ、このボルトが上記のそれぞれの回動部材とテント支柱下端とを貫いてナットで締め付けられたものであることを特徴とする請求項6に記載の仮設用テントを提供する。
本願の請求項8にかかる発明は、外枠及び中枠には載置された角材が脱落しないように、角材の側面に対して当接可能なずれ止め具が上記の上面よりも突出して形成されていることを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載の仮設用テントを提供する。
本願の請求項9にかかる発明は、上記の板状体の上面にはカーペットが配置され、このカーペートの上方に上記の横支持部が位置するものであることを特徴とする請求項3〜8のいずれかに記載の仮設用テントを提供する。
本願の請求項10にかかる発明は、受け部材は、複数本の枠部材を全体が平面視多角形を構成するように接続した外枠を備え、この多角形の外枠の各頂点には上記の多角形の板状体の頂点がそれぞれ配置され、且つ、この外枠の各頂点に支柱接続部が形成されたものであり、
この支柱接続部は、外枠の頂点を構成する2つの枠部材の下部に平板状の横支持部が配位され、この横支持部の上面にテント支柱の下端が取り付けられ、上記の板状体は、テント支柱に対して干渉する部分に切欠き部が形成されたものであることを特徴とする請求項2記載の仮設用テントを提供する。
本願の請求項11にかかる発明は、受け部材は、全体が平面視多角形の平板状体を備え、この平板状体の上面に上記の板状体がそれぞれ並べられて配置され、且つ、この平板状体の各頂点に支柱接続部が形成されたものであり、この支柱接続部にテント支柱の下端が取り付けられ、上記の板状体は、テント支柱に対して干渉する部分に切欠き部が形成されたものであることを特徴とする請求項2記載の仮設用テントを提供する。
本願の請求項12にかかる発明は、地面の上に配置される受け部材と、この受け部材に荷重が懸かるように配置された複数枚の板状体とを備え、
受け部材は、複数本の枠部材を全体が平面視多角形を構成するように接続した外枠を備え、この多角形の外枠の各頂点には上記の多角形の板状体の頂点がそれぞれ配置され、且つ、この外枠の各頂点に支柱接続部が形成されたものであり、
この支柱接続部は、外枠の頂点を構成する2つの枠部材同士を接続するものであり、縦支持部と、この縦支持の上部に形成された横支持部とを備え、
この横支持部にテント支柱の下端に対する固定部材が設けられ、
総重量が100kg以上であることを特徴とする仮設用テントの床を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本願発明は、地面の上に配置される受け部材と、板状体の重量が、支柱接続部を介して固定されたテント支柱によってテント全体の重りとして作用し、テント全体の重量を増加させて安定性の高い仮設用テントを提供することができたものである。また、床を設けることによって、居住性の向上並びにテントイメージのグレードのアップを図ることができる。
さらに本願の請求項3に係る発明は、受け部材は、複数本の枠部材を全体が平面視多角形を構成するように接続した外枠を備え、この多角形の外枠の各頂点には上記の多角形の板状体の頂点がそれぞれ配置され、且つ、この外枠の各頂点に支柱接続部が形成されたものであり、この支柱接続部は、外枠の頂点を構成する2つの枠部材が直角となるように固定するものであり、縦支持部と、この縦支持の上部に形成された横支持部とを備え、この横支持部に上記のテント支柱の下端に対する固定部材が設けられ、この固定部材によって上記のテント支柱と上記の受け部材が固定されたものであるため、地面の上にテントを張る場合と同様に、横支持部の上にテント支柱の下端を置いて固定すればよく、違和感なくテントを組み立てることができる。
本願の請求項4に係る発明は、上記の作用効果に加えて、板状体を受け部材に確実に支持することができる仮設用テントを提供することができたものである。
本願の請求項5に係る発明は、平面視略L字状の金属板が用いられ、外枠の各頂点における上記の横支持部は、上記の平面視略L字状の金属板の上部に固定される上面が平面状の金属板であり、この横支持部に上記のテント支柱が固定されるものであるため、このテントの重り床を、前後方向や左右方向に増設する場合にあっても、支障なく増設が可能となる仮設用テントを提供することができたものである。
本願の請求項6に係る発明は、上記の作用効果に加えて、上記の平面視略L字状の縦支持部の屈曲した2面のそのぞれの上部には、回動部材が設けられ、この2箇所の回動部材と上記の横支持部とが着脱可能に固定されたものであるため、縦支持部に横支持部を能率的に固定することができた仮設用テントを提供するものである。
本願の請求項7に係る発明は、上記の横支持部に少なくとも2本のボルトが上方に向けて設けられ、このボルトが上記のそれぞれの回動部材とテント支柱下端とを貫いてナットで締め付けられたものであるため、少ないボルトの本数で支柱の固定を行うことができたものである。
本願の請求項8に係る発明は、外枠及び中枠には載置された角材が脱落しないように、角材の側面に対して当接可能なずれ止め具が上記の上面よりも突出して形成されているものであるため、受け部材に板状体を安定して支持することができたものである。
本願の請求項9に係る発明は、板状体の上面にはカーペットを配置することによって、外観及び居住性が向上するものである。
本願の請求項10、11にかかる発明は、板状体には、テント支柱に対して干渉する部分に切欠き部が形成されたものであるため、テント支柱を板状体の下面にまで配置することができるものである。
本願の請求項12に係る発明は、上記の仮設用テントに適する重り床を提供するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面に基づき本願発明の実施の形態を説明する。
図1は第1の実施の形態に係るテントの斜視図である。
【0010】
この実施の形態に係る行事用のテントは、複数本の支柱12を含むテントフレーム11と、このテントフレームに張られた平面視多角形のテント布15と、総重量が重り床100kg以上の重り床20とを備える。
【0011】
まず、テントフレーム11及びテント布15については、通常の切り妻形の屋根を備えた行事用の組み立てテントで、重り床20を用いずとも、床なしのテントとして使用できるものである。このテントフレーム11の支柱12の下端には、図6に示すように横方向に広がる略円形の基板部14が取り付けられている。この基板部14は、支柱12よりも広い平面積を有しており、安定して支柱12を接地できるようにしたもので、複数個の杭止め用の穴が設けられており、基板部14の中央に立設された支柱取付部13を介して、支柱12の下端にボルトナットによって固定される。このテントフレーム11にテント布15が常法によって取り付けられてテントが完成する。
【0012】
次に図5に示すように、重り床20は、複数枚の長方形の板状体21と、受け部材30とを備える。受け部材30は、板状体21の荷重が全て懸かるように配置されているもので、図2、図4に示すように、全体が平面視長方形の外枠31を備え、外枠31間に中枠32が渡されている。具体的に説明すると、この例では、図5に示すように、縦4枚と横3枚の合計12枚の板状体21が長方形に配列されており、外枠31はその4辺に沿って形成されている。この外枠31は長方形の4辺に位置する4本の角パイプ45と、この長方形の頂点に位置して角パイプ45同士を接続するコーナー部材33とを備える。中枠32は左右2本の角パイプ45によって構成されている。中枠32は、長方形の外枠31の前後の2辺間に渡されたもので、左右方向の3分の1に配置されており、縦4枚と横3枚の合計12枚の板状体21は、いずれも、その左右端が外枠31及び中枠32の角パイプ45上に載置される。
【0013】
コーナー部材33は、上記の外枠31の枠部材である角パイプ45同士を接続すると共に、テントフレーム11の支柱12を支持するための支柱接続部として機能する。コーナー部材33は、縦板34と平面板36とを備える。
【0014】
縦板34は、縦と横の2本の角パイプ45に沿って設けられた2枚の縦板を平面視L字状にしたものである。この縦板34には、図3(A)に示すように、パイプ保持部40が形成されている。このパイプ保持部40は、縦板34の下端から内側に向けて水平に延設された水平部分と、この水平部分の端部から上方に伸びる垂直部分とを備えたもので、垂直部分と縦板34との間に角パイプ45の端部を嵌め入れ、パイプ保持部40の垂直部分に設けられた受け部41に、角パイプ45の端部に設けられた横ボルト42を嵌め込み、ナット(図示せず)によって固定する。
【0015】
図6に示すように、縦板34及びパイプ保持部40によって接続固定された角パイプ45の上面(載置面)に、板状体21が載置される。そして、この板状体21の頂点を覆うようにして、平面板36が取り付けられる。この平面板36は、平面視矩形をなすものであり、そのうちの2辺からは下方に延びる垂下部37を備える。この垂下部37の下辺には受け部38が形成されている。他方、縦板34には、横ボルト35が形成されており、この横ボルト35を受け部38に嵌め込み、ナット(図示せず)によって固定する。この平面板36の上面には、支柱12に対する固定部材として、縦ボルト39が形成されている。この縦ボルト39を、テントフレーム11の支柱12の下端に設けられた基板部14の杭止め用の穴に挿通して、ナットで固定する。なお、杭止め用の穴は、前述の受け部38、受け部41と同様に、切り込み形状としてもよく、他方、前述の受け部38、受け部41を貫通穴としてもよい。また、ボルトはスタッドボルトなどで平面板36に予め固定したものを例示したが、固定していない通常のボルトナットを用いてもよく、一部をピンなどの他の固定手段に変更して実施することもできる。
【0016】
次に、図3(B)に示すように、外枠31と中枠32との接続のために、外枠31の角パイプ45に、一対の腕板43が設けられている。この腕板43には、切欠き状の受け部44が形成されており、中枠32の角パイプ45の端部に設けられた横ボルト42を受け部44に嵌め入れて、ナットで固定する。このようにして組み立てられた受け部材30に、板状体21が載置される。この板状体21は、図8に示すように、長方形状の平板24と、その下面に取り付けられた外枠角材22、内枠角材23とを備える。外枠角材22は平板24の4辺に沿って固定され、内枠角材23は外枠角材22間に渡されたものである。具体的には、この受け部材30には、イベント会場で仮設ステージを作成する際に用いられる天板と呼ばれるパネルを用いることができる。その大きさは、イベント会場によって様々ではあるが、約1800mm×約900mmのものが一般的である。また、平板24の厚みは10〜15mmであり、板状体21一枚の重量は約20kgである。よって、板状体21を12枚用いると共に、受け部材30の重量を加えると、200kg は優に超えて、300kg に達する場合もあり、重りとして充分な重量を得ることができる。
【0017】
なお、この板状体21は、外枠角材22が前述の外枠31及び中枠32の上面(載置面)に載置されるが、その際、外枠角材22がずれて落ちないように、はずれ止め46が外枠31及び中枠32に適宜間隔で設けられている。このはずれ止め46は、角パイプ45の側面に取り付けられたもので、上面(載置面)よりも突出して形成されているもので、外枠31及び中枠32の側面に対して、当接可能となっており、これにより、脱落が防止される。
【0018】
以上によって、重り床20が完成し、さらに必要に応じて、図7に示すような板状体21の上にカーペットなどのシート状体101を敷いておくことにより、テント内の居住性や外観が向上する。
【0019】
またこの重り床20は、外周の外枠31の下面が地面やフロアーなどの設置面の上に置かれると共に、重り床20の厚みも20〜100mmであるため、多数の人が出入りしても安定性、安全性が高いものとなっている。なお、若干の水平の調整については、外枠角材22の下に敷板を部分的に挟むなどすればよい。
【0020】
次に、図9〜図14に基づき第2の実施の形態を説明する。この例は、前記の第1の実施の形態の2倍の大きさを有するもので、2つのテントを別々に張ることもでき、また、大きな1つのテントを張ることもできる。
【0021】
この例では、外枠角材22について、図9に示すように、2本の角パイプ45を、接続部材48で繋いで用いる。この接続部材48は、外枠31の外側に、2本の角パイプ45に跨がって配置される縦板49を備えるものであり、この縦板49は、先の例の縦板34と同じ高さを有する。この縦板49には、図10に示すように、先の例と同様のパイプ保持部40と腕板43とが設けられ、これらに設けられた受け部41及び受け部44に、角パイプ45に設けられた横ボルト42を嵌め入れてナットで固定する。そして、図13に示すように、垂下部51を備えた平面視長方形の平面板50を先の例と同様、ボルトナットで固定する。なお、先の例では平面板36は2辺に垂下部51を設けていたが、この例では、一辺に沿って形成されている。平面板50の上面には縦ボルト39が2組設けられており、2本の支柱12を立てることができるものである。コーナー部材33などの他の構成については、先の例と同様なものとして実施することができる。また、この例では、第1の例のものを左右方向(長方形の長辺に沿う方向)に延長させたが、前後方向(短辺に沿う方向)に延長させることも可能である。
【0022】
次に、図15〜図26に基づきコーナー部材33についての他の実施の形態について説明する。なお、以下の例では、先の例と実質的に同一の部分は同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0023】
図15及び図16は、第3の実施の形態を示すもので、この例では、L字状の縦板34の折曲部分に角筒状の中央部47を固定して設け、この中央部47に対して角筒状のパイプ保持部40を取り付ける。このパイプ保持部40は、その大きさが角パイプ45の内法に略等しく、角パイプ45の端部にパイプ保持部40が挿入される。そして、この縦板34、パイプ保持部40及び角パイプ45を横ボルト42が貫いてナットと螺合されることにより、縦板34と角パイプ45とを固定するものである。
【0024】
次に、図17及び図18に基づき第4の実施の形態を説明する。この例では、パイプ保持部40を板状材によって形成する。詳しくは、このパイプ保持部40は、中央部47から延設された板状体から構成されたもので、縦板34と平行に配位されており、その上端に切り込み状の受け部41が下方に向けて形成されている。他方、角パイプ45の端部には、ピン52が略水平に形成されており、この角パイプ45を縦板34とパイプ保持部40との間に挿入して、ピン52を受け部41に嵌め込む。これにより、ボルト・ナットの螺合のような完全な固定とはならないが、縦板34は角パイプ45に対して上方には移動不能となる。よって、平面板36から垂下された垂下板37と縦板34とをボルト・ナットで固定し、平面板36に支柱12を固定することによって、角パイプ45及びこの角パイプ45の上に載置される板状体21の重量を重りとして支柱12に加えることができる。よって、この例では、縦板34と角パイプ45とについて、ボルト・ナットの固定を省略して組み立ての迅速性を高めたものである。
【0025】
次に、図19〜図21に基づき第5の実施の形態を説明する。この例では、平面板36を縦板34の上に載置するのではなく、縦板34の上端よりも下に平面板36を配置するものである。この平面板36は、その上面に2本の縦ボルト39を有すると共に、2辺から立ち上げ部53が略垂直に立ち上げて形成され平面視L字状となっている。そして、この立ち上げ部53をL字状の縦板34に沿わせて固定する。この固定のために、L字状の補助片56が別部材として用意されている。このL字状の補助片56の角部分の上端には、上面部58が形成されている。この上面部58を縦板34の上端に合わせると共に、補助片56を縦板34の外側に沿わせて、ボルト55で固定する。また、この補助片56には、その下辺から上方に向けて受け部57が切欠き形成されており、縦板34に設けられたピン54を受け部57に嵌め合わせることによって、1本のボルト55のみであっても、ガタつきなく固定できる。
また、縦板34の下端には切欠き状の受け部60が上方に向けて形成され、この受け部60に、角パイプ45の外側に形成されたピン61を嵌入して、角パイプ45と縦板34とを接続する。その際、固定が必要であれば、ピンの代わりにボルトを使用することができる。
【0026】
次に、図22〜図24に基づき第6の実施の形態を説明する。この例でも、縦板34の上端よりも下に平面板36を配置し、その2辺から立ち上げられた立ち上げ部53をL字状の縦板34に沿わせて固定する。この固定のために、先の例ではL字状の補助片56を用いたが、この例では、補助片56を用いずに、横方向に長い長穴状の受け部57を縦板34に形成する。そして、立ち上げ部53の外側にボルト62を突設しておき、受け部57に通してナットで固定するようにしたものである。
【0027】
次に、図25及び図26に基づき第7の実施の形態を説明する。この例では、L字状の縦板34に対して、それぞれ回動可能な回動部材63を設ける。これらの回動部材63、63の回動軸は互いに平行ではなく、一方が他方に対して平面視1〜179度の角度をもって配位されている。この例では、90度に屈曲した縦板34に設けられたものであり、90度の角度を有する。この2つの回動部材63によって、平面板36を異なる方向に回動可能に保持することによって、平面板36は不動の状態となる。この例では、回動部材63をL字状に形成し、その一端を縦板34の上端に回動可能に接続しているが、その位置は適宜変更できるし、L字状ではなく平板状のものでもよい。また、回動部材63の他端側には縦ボルト39を挿通可能な受け部64が形成されている。使用に際しては、平面板36を縦板34の内側に配置した状態で、縦ボルト39を、前述の基板部14に設けられた杭止め用の穴に挿通し、回動部材63を回動させて受け部64に通して、ナットで固定する。これにより、平面板36を回動軸が平行ではない2つの回動部材63に対して固定されることとなるため、平面板36及び支柱12は安定した固定状態となる。なお、縦板34と平面板36とは分離して設けているが、平面板36の一端を縦板34の一辺の上端に回動可能に接続し、他方を回動部材63で固定するなどの方法を採用することもできる。この構造によれば、基板部14を平面板36に取り付けるための縦ボルト39によって、平面板36と縦板34との固定も実現するため、組付けに際して、ボルト・ナットの螺合箇所を減少させることができる。
【0028】
次に、図27から図中枠32に基づき第8の実施の形態を説明する。この例では、外枠31の内側に板状体21を配置するようにしたものである。外枠31は、左右1本ずつの角パイプ45を備える一方、前後については3本ずつの角パイプ45を接ぎ部材74で接続して用いる。この接ぎ部材74の両端は、角パイプ45の内法と等しいかそれより小さい外形をなすもので、角パイプ45に挿入して、ボルトボルト75で固定するものである(図29参照)。前後のボルトボルト75同士は、中枠32によって接続されている。この中枠32は筒状ではなく、板状のフラットバー71によって構成されている。またフラットバー71は、左右の外枠31に沿っても設けられており、板状体21の両端をフラットバー71上に載せるようにしたものである。このフラットバー71の上に板状体21を載せた状態で、板状体21の上面が角パイプ45の上面と略同じ高さとなる。この受け部材30のコーナー部分には、横支持部72が角パイプ45に溶接などで固定されている。言い換えれば、角パイプ45と角パイプ45は、互いに90度の角度をもって横支持部72に固定されている。この横支持部72の上面には、縦ボルト73が設けられており、この縦ボルト73によって支柱12の基板部14を固定する。この横支持部72は角パイプ45の下部に設けられているため、支柱12との干渉を防ぐために、コーナー部分に位置する板状体21には、切欠き76が形成されている。
【0029】
なお、この例では、角パイプ45を横支持部72に溶接で固定したが、図33および図34に示すように、横支持部72にピン77を立設して、角パイプ45に設けた挿通穴に下方から通すようにしてもよい。また図示は略するが、ピンに代えて、ボルトナットによって固定するようにしてもよい。
【0030】
次に、図35および図36に基づき第9の実施の形態を説明する。先の例では、板状体21を支持するために枠体を用いたが、この例では、平板状体78を用いるものである。この平板状体78は、鉄板や合成樹脂板を用いることができ、必要に応じて、接続可能にしたり、ヒンジによって折り畳み可能にしてもよい。平板状体78の四隅には、他の例と同様に、39を設けておき、支柱12の基板部14を固定する。支柱12との干渉を防ぐために、コーナー部分に位置する板状体21には、切欠き76が形成されている。この例の他、板状体21同士を接続して、互いに固定して平板状体78や枠体を用いずに実施することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本願発明の第1の実施の形態に係る仮設用テントの斜視図である。
【図2】同仮設用テントの受け部材の分解斜視図である。
【図3】(A)は同仮設用テントの受け部材のコーナー部分の組み立て状態を示す斜視図であり、(B)は受け部材の直線部分の組み立て状態を示す斜視図である。
【図4】同仮設用テントの受け部材の斜視図である。
【図5】同仮設用テントの重り床の斜視図である。
【図6】(A)〜(C)は、それぞれ同仮設用テントのコーナー部分の組み立て工程の説明図である。
【図7】同仮設用テントの平面板を取り付ける前のカーペットを敷いた重り床の斜視図である。
【図8】(A)は同仮設用テントの板状体の平面図であり、(B)は同正面図である。
【図9】本願発明の第2の実施の形態に係る仮設用テントの受け部材の分解斜視図である。
【図10】(A)は同仮設用テントの受け部材のコーナー部分の組み立て状態を示す斜視図であり、(B)は受け部材の直線部分の組み立て状態を示す斜視図である。
【図11】同仮設用テントの受け部材の斜視図である。
【図12】同仮設用テントの重り床の斜視図である。
【図13】(A)〜(C)は、それぞれ同仮設用テントの直線部分の組み立て工程の説明図である。
【図14】同仮設用テントの平面板を取り付ける前のカーペットを敷いた重り床の斜視図である。
【図15】本願発明の第3の実施の形態に係る仮設用テントの受け部材のコーナー部分の分解斜視図である。
【図16】同組み立て状態の斜視図である。
【図17】本願発明の第4の実施の形態に係る仮設用テントの受け部材のコーナー部分の分解斜視図である。
【図18】同組み立て状態の斜視図である。
【図19】本願発明の第5の実施の形態に係る仮設用テントの受け部材のコーナー部分の分解斜視図である。
【図20】同組み立て状態の外側から見た斜視図である。
【図21】同組み立て状態の内側から見た斜視図である。
【図22】本願発明の第6の実施の形態に係る仮設用テントの受け部材のコーナー部分の分解斜視図である。
【図23】同組み立て状態の外側から見た斜視図である。
【図24】同組み立て状態の内側から見た斜視図である。
【図25】本願発明の第7の実施の形態に係る仮設用テントの受け部材のコーナー部分の分解斜視図である。
【図26】同組み立て状態の斜視図である。
【図27】同仮設用テントの受け部材の分解斜視図である。
【図28】同仮設用テントの受け部材のコーナー部分の組み立て状態を示す斜視図である。
【図29】受け部材の直線部分の組み立て状態を示す斜視図である。
【図30】同仮設用テントの受け部材の斜視図である。
【図31】同仮設用テントの受け部材の変更例を示す分解斜視図である。
【図32】同仮設用テントの重り床の斜視図である。
【図33】他の実施の形態にかかる仮設用テントの受け部材のコーナー部分の分解斜視図である。
【図34】同組み立て状態を示す斜視図である。
【図35】他の実施の形態にかかる仮設用テントの受け部材の分解斜視図である。
【図36】同組み立て状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0032】
11 テントフレーム
12 支柱
14 基板部
21 板状体
22 外枠角材
23 内枠角材
24 平板
30 受け部材
31 外枠
33 コーナー部材
34 縦板
36 平面板
【技術分野】
【0001】
本願発明は、テント、特に、祭事や競技会、協議会、展示会などの各種行事やイベント用として、或いは防災用、災害用に用いられる組み立て又は折り畳み式のテントに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、祭事や運動会、競技会、展示会などの各種行事やイベントに際して用いられる組み立て又は折り畳み式のテントに関するものである。
この仮設用テントは、特許文献1や2に示すように、イベントなどの行事に際して仮設室として用いられるもので、複数本の支柱とこの支柱間に渡された屋根枠とを備えたフレームと、このフレームに張られて支持されたテント布とを備える。この種のテントの支柱は、地面にそのまま置かれるか、場合によっては、ロープやワイヤーなどの紐状体を杭で止めて地面に固定されるか、重りなどが置かれて、通常の風雨では飛ばされないように安全対策を施した上で使用される。
【0003】
ところが、近年突風によってテントが飛ばされるという報道が散見されるようになり、その安全性の向上が求められている。しかしながら、コンクリートやアスファルトのように杭を打つことができない場所もあり、また、杭を打てる場所でも、地面の強度に問題が残る場合もあり、安全性の向上にも限界がある。また、重りを置くにしても、4本の柱それぞれに置ける重りの重量にも実際上は限りがある。
【0004】
そこで、本願発明者は、テントに床を設けることによって、テントの重量を増やすことを想起した。このように、テントに床を設けることは、特許文献3及び4に示すように、キャンプ用テントにおいては提案されている。ところが、これらのキャンプ用テントの床は、平坦でない足場の悪いところにも設置できることを目的とするもので、床によってテントの重りの変わりをすることを提案するものではない。また、平坦でない足場の悪いところにも設置することを目的とするため、床の下方には脚を設けて、この脚の下端を接地させるものであり、床を地面の上に直接置くものではない。このように、特許文献3及び4は、床の下に伸びる脚を設けて、脚を接地させるため、安定性にかけるという欠点がある。特に、多人数が常時出入りする仮設用テントに、特許文献3、4の技術を適用しようとしても、人の出入りの度に床面及びテント全体が傾く恐れがあり、不安定なものにならざるを得ず、到底使用に耐えるものではない。
【0005】
【特許文献1】特許第3797959号公報
【特許文献2】特許第3743754号公報
【特許文献3】特開2003−328598号公報
【特許文献4】特開平11−217957号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願発明は、突風対策の実現を可能とした安定性の高い仮設用テントの提供を目的とする。本願発明の他の目的は、仮設用テントに床を設けることによって、居住性の向上並びにテントイメージのグレードのアップを図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願の請求項1にかかる発明は、複数本の支柱を含むテントフレームと、このテントフレームに張られた平面視多角形のテント布と、重り床とを備え、
この重り床は、平面視多角形をなし、その多角形の頂点に上記の支柱の下端が取り付けられる支柱接続部が形成された総重量が100kg以上の床であり、
上記の重り床が地面の上に設置され、上記の支柱接続部に対して上記の各テント支柱の下端が取り付けられ、重り床の重さがテントフレームに対する重りとなることを特徴とする床付きの仮設用テントを提供する。
本願の請求項2にかかる発明は、上記の重り床は、複数枚の多角形の板状体と、この板状体の荷重を支持するように配置された受け部材とを備え、
この受け部材若しくはこの受け部材に設けられた上記の板状体に上記の支柱接続部が形成されたものであり、
上記の受け部材が地面の上に設置され、上記の支柱接続部に対して上記の各テント支柱の下端が取り付けられ、受け部材及び板状体の重さがテントフレームに対する重りとなることを特徴とする請求項1記載の床付きの仮設用テントを提供する。
本願の請求項3にかかる発明は、受け部材は、複数本の枠部材を全体が平面視多角形を構成するように接続した外枠を備え、この多角形の外枠の各頂点には上記の多角形の板状体の頂点がそれぞれ配置され、且つ、この外枠の各頂点に支柱接続部が形成されたものであり、
この支柱接続部は、外枠の頂点を構成する2つの枠部材が直角となるように固定するものであり、縦支持部と、この縦支持の上部に形成された横支持部とを備え、
この横支持部に上記のテント支柱の下端に対する固定部材が設けられ、この固定部材によって上記のテント支柱と上記の受け部材が固定されたものであることを特徴とする請求項2記載の仮設用テントを提供する。
本願の請求項4にかかる発明は、上記の板状体は、長方形のパネルと、このパネルの下面であってパネルの4辺に沿って固定された4角柱状の角材を備え、
上記の受け部材は、全体が平面視四角形の外枠と、この外枠間に渡された中枠とを備え、
この外枠及び中枠の上面が角材載置面であり、この角材載置面に上記の各板状体の角材が載置されるものであり、
この外枠及び中枠の下面が接地面であることを特徴とする請求項2又は3記載の仮設用テントを提供する。
本願の請求項5にかかる発明は、外枠の各頂点における上記の縦支持部は、略直角に屈曲した2面から構成される平面視略L字状の金属板から形成され、
外枠の各頂点における上記の横支持部は、上記の平面視略L字状の金属板の上部に固定される上面が平面状の金属板であり、
この横支持部に上記のテント支柱が固定されるものであることを特徴とする請求項3又は4に記載の仮設用テントを提供する。
本願の請求項6にかかる発明は、上記の平面視略L字状の縦支持部の屈曲した2面のそのぞれの上部には、回動部材が設けられ、この2箇所の回動部材と上記の横支持部とが着脱可能に固定されたことを特徴とする請求項5に記載の仮設用テントを提供する。
本願の請求項7にかかる発明は、上記の横支持部に少なくとも2本のボルトが上方に向けて設けられ、このボルトが上記のそれぞれの回動部材とテント支柱下端とを貫いてナットで締め付けられたものであることを特徴とする請求項6に記載の仮設用テントを提供する。
本願の請求項8にかかる発明は、外枠及び中枠には載置された角材が脱落しないように、角材の側面に対して当接可能なずれ止め具が上記の上面よりも突出して形成されていることを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載の仮設用テントを提供する。
本願の請求項9にかかる発明は、上記の板状体の上面にはカーペットが配置され、このカーペートの上方に上記の横支持部が位置するものであることを特徴とする請求項3〜8のいずれかに記載の仮設用テントを提供する。
本願の請求項10にかかる発明は、受け部材は、複数本の枠部材を全体が平面視多角形を構成するように接続した外枠を備え、この多角形の外枠の各頂点には上記の多角形の板状体の頂点がそれぞれ配置され、且つ、この外枠の各頂点に支柱接続部が形成されたものであり、
この支柱接続部は、外枠の頂点を構成する2つの枠部材の下部に平板状の横支持部が配位され、この横支持部の上面にテント支柱の下端が取り付けられ、上記の板状体は、テント支柱に対して干渉する部分に切欠き部が形成されたものであることを特徴とする請求項2記載の仮設用テントを提供する。
本願の請求項11にかかる発明は、受け部材は、全体が平面視多角形の平板状体を備え、この平板状体の上面に上記の板状体がそれぞれ並べられて配置され、且つ、この平板状体の各頂点に支柱接続部が形成されたものであり、この支柱接続部にテント支柱の下端が取り付けられ、上記の板状体は、テント支柱に対して干渉する部分に切欠き部が形成されたものであることを特徴とする請求項2記載の仮設用テントを提供する。
本願の請求項12にかかる発明は、地面の上に配置される受け部材と、この受け部材に荷重が懸かるように配置された複数枚の板状体とを備え、
受け部材は、複数本の枠部材を全体が平面視多角形を構成するように接続した外枠を備え、この多角形の外枠の各頂点には上記の多角形の板状体の頂点がそれぞれ配置され、且つ、この外枠の各頂点に支柱接続部が形成されたものであり、
この支柱接続部は、外枠の頂点を構成する2つの枠部材同士を接続するものであり、縦支持部と、この縦支持の上部に形成された横支持部とを備え、
この横支持部にテント支柱の下端に対する固定部材が設けられ、
総重量が100kg以上であることを特徴とする仮設用テントの床を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本願発明は、地面の上に配置される受け部材と、板状体の重量が、支柱接続部を介して固定されたテント支柱によってテント全体の重りとして作用し、テント全体の重量を増加させて安定性の高い仮設用テントを提供することができたものである。また、床を設けることによって、居住性の向上並びにテントイメージのグレードのアップを図ることができる。
さらに本願の請求項3に係る発明は、受け部材は、複数本の枠部材を全体が平面視多角形を構成するように接続した外枠を備え、この多角形の外枠の各頂点には上記の多角形の板状体の頂点がそれぞれ配置され、且つ、この外枠の各頂点に支柱接続部が形成されたものであり、この支柱接続部は、外枠の頂点を構成する2つの枠部材が直角となるように固定するものであり、縦支持部と、この縦支持の上部に形成された横支持部とを備え、この横支持部に上記のテント支柱の下端に対する固定部材が設けられ、この固定部材によって上記のテント支柱と上記の受け部材が固定されたものであるため、地面の上にテントを張る場合と同様に、横支持部の上にテント支柱の下端を置いて固定すればよく、違和感なくテントを組み立てることができる。
本願の請求項4に係る発明は、上記の作用効果に加えて、板状体を受け部材に確実に支持することができる仮設用テントを提供することができたものである。
本願の請求項5に係る発明は、平面視略L字状の金属板が用いられ、外枠の各頂点における上記の横支持部は、上記の平面視略L字状の金属板の上部に固定される上面が平面状の金属板であり、この横支持部に上記のテント支柱が固定されるものであるため、このテントの重り床を、前後方向や左右方向に増設する場合にあっても、支障なく増設が可能となる仮設用テントを提供することができたものである。
本願の請求項6に係る発明は、上記の作用効果に加えて、上記の平面視略L字状の縦支持部の屈曲した2面のそのぞれの上部には、回動部材が設けられ、この2箇所の回動部材と上記の横支持部とが着脱可能に固定されたものであるため、縦支持部に横支持部を能率的に固定することができた仮設用テントを提供するものである。
本願の請求項7に係る発明は、上記の横支持部に少なくとも2本のボルトが上方に向けて設けられ、このボルトが上記のそれぞれの回動部材とテント支柱下端とを貫いてナットで締め付けられたものであるため、少ないボルトの本数で支柱の固定を行うことができたものである。
本願の請求項8に係る発明は、外枠及び中枠には載置された角材が脱落しないように、角材の側面に対して当接可能なずれ止め具が上記の上面よりも突出して形成されているものであるため、受け部材に板状体を安定して支持することができたものである。
本願の請求項9に係る発明は、板状体の上面にはカーペットを配置することによって、外観及び居住性が向上するものである。
本願の請求項10、11にかかる発明は、板状体には、テント支柱に対して干渉する部分に切欠き部が形成されたものであるため、テント支柱を板状体の下面にまで配置することができるものである。
本願の請求項12に係る発明は、上記の仮設用テントに適する重り床を提供するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面に基づき本願発明の実施の形態を説明する。
図1は第1の実施の形態に係るテントの斜視図である。
【0010】
この実施の形態に係る行事用のテントは、複数本の支柱12を含むテントフレーム11と、このテントフレームに張られた平面視多角形のテント布15と、総重量が重り床100kg以上の重り床20とを備える。
【0011】
まず、テントフレーム11及びテント布15については、通常の切り妻形の屋根を備えた行事用の組み立てテントで、重り床20を用いずとも、床なしのテントとして使用できるものである。このテントフレーム11の支柱12の下端には、図6に示すように横方向に広がる略円形の基板部14が取り付けられている。この基板部14は、支柱12よりも広い平面積を有しており、安定して支柱12を接地できるようにしたもので、複数個の杭止め用の穴が設けられており、基板部14の中央に立設された支柱取付部13を介して、支柱12の下端にボルトナットによって固定される。このテントフレーム11にテント布15が常法によって取り付けられてテントが完成する。
【0012】
次に図5に示すように、重り床20は、複数枚の長方形の板状体21と、受け部材30とを備える。受け部材30は、板状体21の荷重が全て懸かるように配置されているもので、図2、図4に示すように、全体が平面視長方形の外枠31を備え、外枠31間に中枠32が渡されている。具体的に説明すると、この例では、図5に示すように、縦4枚と横3枚の合計12枚の板状体21が長方形に配列されており、外枠31はその4辺に沿って形成されている。この外枠31は長方形の4辺に位置する4本の角パイプ45と、この長方形の頂点に位置して角パイプ45同士を接続するコーナー部材33とを備える。中枠32は左右2本の角パイプ45によって構成されている。中枠32は、長方形の外枠31の前後の2辺間に渡されたもので、左右方向の3分の1に配置されており、縦4枚と横3枚の合計12枚の板状体21は、いずれも、その左右端が外枠31及び中枠32の角パイプ45上に載置される。
【0013】
コーナー部材33は、上記の外枠31の枠部材である角パイプ45同士を接続すると共に、テントフレーム11の支柱12を支持するための支柱接続部として機能する。コーナー部材33は、縦板34と平面板36とを備える。
【0014】
縦板34は、縦と横の2本の角パイプ45に沿って設けられた2枚の縦板を平面視L字状にしたものである。この縦板34には、図3(A)に示すように、パイプ保持部40が形成されている。このパイプ保持部40は、縦板34の下端から内側に向けて水平に延設された水平部分と、この水平部分の端部から上方に伸びる垂直部分とを備えたもので、垂直部分と縦板34との間に角パイプ45の端部を嵌め入れ、パイプ保持部40の垂直部分に設けられた受け部41に、角パイプ45の端部に設けられた横ボルト42を嵌め込み、ナット(図示せず)によって固定する。
【0015】
図6に示すように、縦板34及びパイプ保持部40によって接続固定された角パイプ45の上面(載置面)に、板状体21が載置される。そして、この板状体21の頂点を覆うようにして、平面板36が取り付けられる。この平面板36は、平面視矩形をなすものであり、そのうちの2辺からは下方に延びる垂下部37を備える。この垂下部37の下辺には受け部38が形成されている。他方、縦板34には、横ボルト35が形成されており、この横ボルト35を受け部38に嵌め込み、ナット(図示せず)によって固定する。この平面板36の上面には、支柱12に対する固定部材として、縦ボルト39が形成されている。この縦ボルト39を、テントフレーム11の支柱12の下端に設けられた基板部14の杭止め用の穴に挿通して、ナットで固定する。なお、杭止め用の穴は、前述の受け部38、受け部41と同様に、切り込み形状としてもよく、他方、前述の受け部38、受け部41を貫通穴としてもよい。また、ボルトはスタッドボルトなどで平面板36に予め固定したものを例示したが、固定していない通常のボルトナットを用いてもよく、一部をピンなどの他の固定手段に変更して実施することもできる。
【0016】
次に、図3(B)に示すように、外枠31と中枠32との接続のために、外枠31の角パイプ45に、一対の腕板43が設けられている。この腕板43には、切欠き状の受け部44が形成されており、中枠32の角パイプ45の端部に設けられた横ボルト42を受け部44に嵌め入れて、ナットで固定する。このようにして組み立てられた受け部材30に、板状体21が載置される。この板状体21は、図8に示すように、長方形状の平板24と、その下面に取り付けられた外枠角材22、内枠角材23とを備える。外枠角材22は平板24の4辺に沿って固定され、内枠角材23は外枠角材22間に渡されたものである。具体的には、この受け部材30には、イベント会場で仮設ステージを作成する際に用いられる天板と呼ばれるパネルを用いることができる。その大きさは、イベント会場によって様々ではあるが、約1800mm×約900mmのものが一般的である。また、平板24の厚みは10〜15mmであり、板状体21一枚の重量は約20kgである。よって、板状体21を12枚用いると共に、受け部材30の重量を加えると、200kg は優に超えて、300kg に達する場合もあり、重りとして充分な重量を得ることができる。
【0017】
なお、この板状体21は、外枠角材22が前述の外枠31及び中枠32の上面(載置面)に載置されるが、その際、外枠角材22がずれて落ちないように、はずれ止め46が外枠31及び中枠32に適宜間隔で設けられている。このはずれ止め46は、角パイプ45の側面に取り付けられたもので、上面(載置面)よりも突出して形成されているもので、外枠31及び中枠32の側面に対して、当接可能となっており、これにより、脱落が防止される。
【0018】
以上によって、重り床20が完成し、さらに必要に応じて、図7に示すような板状体21の上にカーペットなどのシート状体101を敷いておくことにより、テント内の居住性や外観が向上する。
【0019】
またこの重り床20は、外周の外枠31の下面が地面やフロアーなどの設置面の上に置かれると共に、重り床20の厚みも20〜100mmであるため、多数の人が出入りしても安定性、安全性が高いものとなっている。なお、若干の水平の調整については、外枠角材22の下に敷板を部分的に挟むなどすればよい。
【0020】
次に、図9〜図14に基づき第2の実施の形態を説明する。この例は、前記の第1の実施の形態の2倍の大きさを有するもので、2つのテントを別々に張ることもでき、また、大きな1つのテントを張ることもできる。
【0021】
この例では、外枠角材22について、図9に示すように、2本の角パイプ45を、接続部材48で繋いで用いる。この接続部材48は、外枠31の外側に、2本の角パイプ45に跨がって配置される縦板49を備えるものであり、この縦板49は、先の例の縦板34と同じ高さを有する。この縦板49には、図10に示すように、先の例と同様のパイプ保持部40と腕板43とが設けられ、これらに設けられた受け部41及び受け部44に、角パイプ45に設けられた横ボルト42を嵌め入れてナットで固定する。そして、図13に示すように、垂下部51を備えた平面視長方形の平面板50を先の例と同様、ボルトナットで固定する。なお、先の例では平面板36は2辺に垂下部51を設けていたが、この例では、一辺に沿って形成されている。平面板50の上面には縦ボルト39が2組設けられており、2本の支柱12を立てることができるものである。コーナー部材33などの他の構成については、先の例と同様なものとして実施することができる。また、この例では、第1の例のものを左右方向(長方形の長辺に沿う方向)に延長させたが、前後方向(短辺に沿う方向)に延長させることも可能である。
【0022】
次に、図15〜図26に基づきコーナー部材33についての他の実施の形態について説明する。なお、以下の例では、先の例と実質的に同一の部分は同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0023】
図15及び図16は、第3の実施の形態を示すもので、この例では、L字状の縦板34の折曲部分に角筒状の中央部47を固定して設け、この中央部47に対して角筒状のパイプ保持部40を取り付ける。このパイプ保持部40は、その大きさが角パイプ45の内法に略等しく、角パイプ45の端部にパイプ保持部40が挿入される。そして、この縦板34、パイプ保持部40及び角パイプ45を横ボルト42が貫いてナットと螺合されることにより、縦板34と角パイプ45とを固定するものである。
【0024】
次に、図17及び図18に基づき第4の実施の形態を説明する。この例では、パイプ保持部40を板状材によって形成する。詳しくは、このパイプ保持部40は、中央部47から延設された板状体から構成されたもので、縦板34と平行に配位されており、その上端に切り込み状の受け部41が下方に向けて形成されている。他方、角パイプ45の端部には、ピン52が略水平に形成されており、この角パイプ45を縦板34とパイプ保持部40との間に挿入して、ピン52を受け部41に嵌め込む。これにより、ボルト・ナットの螺合のような完全な固定とはならないが、縦板34は角パイプ45に対して上方には移動不能となる。よって、平面板36から垂下された垂下板37と縦板34とをボルト・ナットで固定し、平面板36に支柱12を固定することによって、角パイプ45及びこの角パイプ45の上に載置される板状体21の重量を重りとして支柱12に加えることができる。よって、この例では、縦板34と角パイプ45とについて、ボルト・ナットの固定を省略して組み立ての迅速性を高めたものである。
【0025】
次に、図19〜図21に基づき第5の実施の形態を説明する。この例では、平面板36を縦板34の上に載置するのではなく、縦板34の上端よりも下に平面板36を配置するものである。この平面板36は、その上面に2本の縦ボルト39を有すると共に、2辺から立ち上げ部53が略垂直に立ち上げて形成され平面視L字状となっている。そして、この立ち上げ部53をL字状の縦板34に沿わせて固定する。この固定のために、L字状の補助片56が別部材として用意されている。このL字状の補助片56の角部分の上端には、上面部58が形成されている。この上面部58を縦板34の上端に合わせると共に、補助片56を縦板34の外側に沿わせて、ボルト55で固定する。また、この補助片56には、その下辺から上方に向けて受け部57が切欠き形成されており、縦板34に設けられたピン54を受け部57に嵌め合わせることによって、1本のボルト55のみであっても、ガタつきなく固定できる。
また、縦板34の下端には切欠き状の受け部60が上方に向けて形成され、この受け部60に、角パイプ45の外側に形成されたピン61を嵌入して、角パイプ45と縦板34とを接続する。その際、固定が必要であれば、ピンの代わりにボルトを使用することができる。
【0026】
次に、図22〜図24に基づき第6の実施の形態を説明する。この例でも、縦板34の上端よりも下に平面板36を配置し、その2辺から立ち上げられた立ち上げ部53をL字状の縦板34に沿わせて固定する。この固定のために、先の例ではL字状の補助片56を用いたが、この例では、補助片56を用いずに、横方向に長い長穴状の受け部57を縦板34に形成する。そして、立ち上げ部53の外側にボルト62を突設しておき、受け部57に通してナットで固定するようにしたものである。
【0027】
次に、図25及び図26に基づき第7の実施の形態を説明する。この例では、L字状の縦板34に対して、それぞれ回動可能な回動部材63を設ける。これらの回動部材63、63の回動軸は互いに平行ではなく、一方が他方に対して平面視1〜179度の角度をもって配位されている。この例では、90度に屈曲した縦板34に設けられたものであり、90度の角度を有する。この2つの回動部材63によって、平面板36を異なる方向に回動可能に保持することによって、平面板36は不動の状態となる。この例では、回動部材63をL字状に形成し、その一端を縦板34の上端に回動可能に接続しているが、その位置は適宜変更できるし、L字状ではなく平板状のものでもよい。また、回動部材63の他端側には縦ボルト39を挿通可能な受け部64が形成されている。使用に際しては、平面板36を縦板34の内側に配置した状態で、縦ボルト39を、前述の基板部14に設けられた杭止め用の穴に挿通し、回動部材63を回動させて受け部64に通して、ナットで固定する。これにより、平面板36を回動軸が平行ではない2つの回動部材63に対して固定されることとなるため、平面板36及び支柱12は安定した固定状態となる。なお、縦板34と平面板36とは分離して設けているが、平面板36の一端を縦板34の一辺の上端に回動可能に接続し、他方を回動部材63で固定するなどの方法を採用することもできる。この構造によれば、基板部14を平面板36に取り付けるための縦ボルト39によって、平面板36と縦板34との固定も実現するため、組付けに際して、ボルト・ナットの螺合箇所を減少させることができる。
【0028】
次に、図27から図中枠32に基づき第8の実施の形態を説明する。この例では、外枠31の内側に板状体21を配置するようにしたものである。外枠31は、左右1本ずつの角パイプ45を備える一方、前後については3本ずつの角パイプ45を接ぎ部材74で接続して用いる。この接ぎ部材74の両端は、角パイプ45の内法と等しいかそれより小さい外形をなすもので、角パイプ45に挿入して、ボルトボルト75で固定するものである(図29参照)。前後のボルトボルト75同士は、中枠32によって接続されている。この中枠32は筒状ではなく、板状のフラットバー71によって構成されている。またフラットバー71は、左右の外枠31に沿っても設けられており、板状体21の両端をフラットバー71上に載せるようにしたものである。このフラットバー71の上に板状体21を載せた状態で、板状体21の上面が角パイプ45の上面と略同じ高さとなる。この受け部材30のコーナー部分には、横支持部72が角パイプ45に溶接などで固定されている。言い換えれば、角パイプ45と角パイプ45は、互いに90度の角度をもって横支持部72に固定されている。この横支持部72の上面には、縦ボルト73が設けられており、この縦ボルト73によって支柱12の基板部14を固定する。この横支持部72は角パイプ45の下部に設けられているため、支柱12との干渉を防ぐために、コーナー部分に位置する板状体21には、切欠き76が形成されている。
【0029】
なお、この例では、角パイプ45を横支持部72に溶接で固定したが、図33および図34に示すように、横支持部72にピン77を立設して、角パイプ45に設けた挿通穴に下方から通すようにしてもよい。また図示は略するが、ピンに代えて、ボルトナットによって固定するようにしてもよい。
【0030】
次に、図35および図36に基づき第9の実施の形態を説明する。先の例では、板状体21を支持するために枠体を用いたが、この例では、平板状体78を用いるものである。この平板状体78は、鉄板や合成樹脂板を用いることができ、必要に応じて、接続可能にしたり、ヒンジによって折り畳み可能にしてもよい。平板状体78の四隅には、他の例と同様に、39を設けておき、支柱12の基板部14を固定する。支柱12との干渉を防ぐために、コーナー部分に位置する板状体21には、切欠き76が形成されている。この例の他、板状体21同士を接続して、互いに固定して平板状体78や枠体を用いずに実施することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本願発明の第1の実施の形態に係る仮設用テントの斜視図である。
【図2】同仮設用テントの受け部材の分解斜視図である。
【図3】(A)は同仮設用テントの受け部材のコーナー部分の組み立て状態を示す斜視図であり、(B)は受け部材の直線部分の組み立て状態を示す斜視図である。
【図4】同仮設用テントの受け部材の斜視図である。
【図5】同仮設用テントの重り床の斜視図である。
【図6】(A)〜(C)は、それぞれ同仮設用テントのコーナー部分の組み立て工程の説明図である。
【図7】同仮設用テントの平面板を取り付ける前のカーペットを敷いた重り床の斜視図である。
【図8】(A)は同仮設用テントの板状体の平面図であり、(B)は同正面図である。
【図9】本願発明の第2の実施の形態に係る仮設用テントの受け部材の分解斜視図である。
【図10】(A)は同仮設用テントの受け部材のコーナー部分の組み立て状態を示す斜視図であり、(B)は受け部材の直線部分の組み立て状態を示す斜視図である。
【図11】同仮設用テントの受け部材の斜視図である。
【図12】同仮設用テントの重り床の斜視図である。
【図13】(A)〜(C)は、それぞれ同仮設用テントの直線部分の組み立て工程の説明図である。
【図14】同仮設用テントの平面板を取り付ける前のカーペットを敷いた重り床の斜視図である。
【図15】本願発明の第3の実施の形態に係る仮設用テントの受け部材のコーナー部分の分解斜視図である。
【図16】同組み立て状態の斜視図である。
【図17】本願発明の第4の実施の形態に係る仮設用テントの受け部材のコーナー部分の分解斜視図である。
【図18】同組み立て状態の斜視図である。
【図19】本願発明の第5の実施の形態に係る仮設用テントの受け部材のコーナー部分の分解斜視図である。
【図20】同組み立て状態の外側から見た斜視図である。
【図21】同組み立て状態の内側から見た斜視図である。
【図22】本願発明の第6の実施の形態に係る仮設用テントの受け部材のコーナー部分の分解斜視図である。
【図23】同組み立て状態の外側から見た斜視図である。
【図24】同組み立て状態の内側から見た斜視図である。
【図25】本願発明の第7の実施の形態に係る仮設用テントの受け部材のコーナー部分の分解斜視図である。
【図26】同組み立て状態の斜視図である。
【図27】同仮設用テントの受け部材の分解斜視図である。
【図28】同仮設用テントの受け部材のコーナー部分の組み立て状態を示す斜視図である。
【図29】受け部材の直線部分の組み立て状態を示す斜視図である。
【図30】同仮設用テントの受け部材の斜視図である。
【図31】同仮設用テントの受け部材の変更例を示す分解斜視図である。
【図32】同仮設用テントの重り床の斜視図である。
【図33】他の実施の形態にかかる仮設用テントの受け部材のコーナー部分の分解斜視図である。
【図34】同組み立て状態を示す斜視図である。
【図35】他の実施の形態にかかる仮設用テントの受け部材の分解斜視図である。
【図36】同組み立て状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0032】
11 テントフレーム
12 支柱
14 基板部
21 板状体
22 外枠角材
23 内枠角材
24 平板
30 受け部材
31 外枠
33 コーナー部材
34 縦板
36 平面板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数本の支柱を含むテントフレームと、このテントフレームに張られた平面視多角形のテント布と、重り床とを備え、
この重り床は、平面視多角形をなし、その多角形の頂点に上記の支柱の下端が取り付けられる支柱接続部が形成された総重量が100kg以上の床であり、
上記の重り床が地面の上に設置され、上記の支柱接続部に対して上記の各テント支柱の下端が取り付けられ、重り床の重さがテントフレームに対する重りとなることを特徴とする床付きの仮設用テント。
【請求項2】
上記の重り床は、複数枚の多角形の板状体と、この板状体の荷重を支持するように配置された受け部材とを備え、
この受け部材若しくはこの受け部材に設けられた上記の板状体に上記の支柱接続部が形成されたものであり、
上記の受け部材が地面の上に設置され、上記の支柱接続部に対して上記の各テント支柱の下端が取り付けられ、受け部材及び板状体の重さがテントフレームに対する重りとなることを特徴とする請求項1記載の床付きの仮設用テント。
【請求項3】
受け部材は、複数本の枠部材を全体が平面視多角形を構成するように接続した外枠を備え、この多角形の外枠の各頂点には上記の多角形の板状体の頂点がそれぞれ配置され、且つ、この外枠の各頂点に支柱接続部が形成されたものであり、
この支柱接続部は、外枠の頂点を構成する2つの枠部材が直角となるように固定するものであり、縦支持部と、この縦支持の上部に形成された横支持部とを備え、
この横支持部に上記のテント支柱の下端に対する固定部材が設けられ、この固定部材によって上記のテント支柱と上記の受け部材が固定されたものであることを特徴とする請求項2記載の仮設用テント。
【請求項4】
上記の板状体は、長方形のパネルと、このパネルの下面であってパネルの4辺に沿って固定された4角柱状の角材を備え、
上記の受け部材は、全体が平面視四角形の外枠と、この外枠間に渡された中枠とを備え、
この外枠及び中枠の上面が角材載置面であり、この角材載置面に上記の各板状体の角材が載置されるものであり、
この外枠及び中枠の下面が接地面であることを特徴とする請求項2又は3記載の仮設用テント。
【請求項5】
外枠の各頂点における上記の縦支持部は、略直角に屈曲した2面から構成される平面視略L字状の金属板から形成され、
外枠の各頂点における上記の横支持部は、上記の平面視略L字状の金属板の上部に固定される上面が平面状の金属板であり、
この横支持部に上記のテント支柱が固定されるものであることを特徴とする請求項3又は4に記載の仮設用テント。
【請求項6】
上記の平面視略L字状の縦支持部の屈曲した2面のそのぞれの上部には、回動部材が設けられ、この2箇所の回動部材と上記の横支持部とが着脱可能に固定されたことを特徴とする請求項5に記載の仮設用テント。
【請求項7】
上記の横支持部に少なくとも2本のボルトが上方に向けて設けられ、このボルトが上記のそれぞれの回動部材とテント支柱下端とを貫いてナットで締め付けられたものであることを特徴とする請求項6に記載の仮設用テント。
【請求項8】
外枠及び中枠には載置された角材が脱落しないように、角材の側面に対して当接可能なずれ止め具が上記の上面よりも突出して形成されていることを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載の仮設用テント。
【請求項9】
上記の板状体の上面にはカーペットが配置され、このカーペートの上方に上記の横支持部が位置するものであることを特徴とする請求項3〜8のいずれかに記載の仮設用テント。
【請求項10】
受け部材は、複数本の枠部材を全体が平面視多角形を構成するように接続した外枠を備え、この多角形の外枠の各頂点には上記の多角形の板状体の頂点がそれぞれ配置され、且つ、この外枠の各頂点に支柱接続部が形成されたものであり、
この支柱接続部は、外枠の頂点を構成する2つの枠部材の下部に平板状の横支持部が配位され、この横支持部の上面にテント支柱の下端が取り付けられ、上記の板状体は、テント支柱に対して干渉する部分に切欠き部が形成されたものであることを特徴とする請求項2記載の仮設用テント。
【請求項11】
受け部材は、全体が平面視多角形の平板状体を備え、この平板状体の上面に上記の板状体がそれぞれ並べられて配置され、且つ、この平板状体の各頂点に支柱接続部が形成されたものであり、この支柱接続部にテント支柱の下端が取り付けられ、上記の板状体は、テント支柱に対して干渉する部分に切欠き部が形成されたものであることを特徴とする請求項2記載の仮設用テント。
【請求項12】
地面の上に配置される受け部材と、この受け部材に荷重が懸かるように配置された複数枚の板状体とを備え、
受け部材は、複数本の枠部材を全体が平面視多角形を構成するように接続した外枠を備え、この多角形の外枠の各頂点には上記の多角形の板状体の頂点がそれぞれ配置され、且つ、この外枠の各頂点に支柱接続部が形成されたものであり、
この支柱接続部は、外枠の頂点を構成する2つの枠部材同士を接続するものであり、縦支持部と、この縦支持の上部に形成された横支持部とを備え、
この横支持部にテント支柱の下端に対する固定部材が設けられ、
総重量が100kg以上であることを特徴とする仮設用テントの床。
【請求項1】
複数本の支柱を含むテントフレームと、このテントフレームに張られた平面視多角形のテント布と、重り床とを備え、
この重り床は、平面視多角形をなし、その多角形の頂点に上記の支柱の下端が取り付けられる支柱接続部が形成された総重量が100kg以上の床であり、
上記の重り床が地面の上に設置され、上記の支柱接続部に対して上記の各テント支柱の下端が取り付けられ、重り床の重さがテントフレームに対する重りとなることを特徴とする床付きの仮設用テント。
【請求項2】
上記の重り床は、複数枚の多角形の板状体と、この板状体の荷重を支持するように配置された受け部材とを備え、
この受け部材若しくはこの受け部材に設けられた上記の板状体に上記の支柱接続部が形成されたものであり、
上記の受け部材が地面の上に設置され、上記の支柱接続部に対して上記の各テント支柱の下端が取り付けられ、受け部材及び板状体の重さがテントフレームに対する重りとなることを特徴とする請求項1記載の床付きの仮設用テント。
【請求項3】
受け部材は、複数本の枠部材を全体が平面視多角形を構成するように接続した外枠を備え、この多角形の外枠の各頂点には上記の多角形の板状体の頂点がそれぞれ配置され、且つ、この外枠の各頂点に支柱接続部が形成されたものであり、
この支柱接続部は、外枠の頂点を構成する2つの枠部材が直角となるように固定するものであり、縦支持部と、この縦支持の上部に形成された横支持部とを備え、
この横支持部に上記のテント支柱の下端に対する固定部材が設けられ、この固定部材によって上記のテント支柱と上記の受け部材が固定されたものであることを特徴とする請求項2記載の仮設用テント。
【請求項4】
上記の板状体は、長方形のパネルと、このパネルの下面であってパネルの4辺に沿って固定された4角柱状の角材を備え、
上記の受け部材は、全体が平面視四角形の外枠と、この外枠間に渡された中枠とを備え、
この外枠及び中枠の上面が角材載置面であり、この角材載置面に上記の各板状体の角材が載置されるものであり、
この外枠及び中枠の下面が接地面であることを特徴とする請求項2又は3記載の仮設用テント。
【請求項5】
外枠の各頂点における上記の縦支持部は、略直角に屈曲した2面から構成される平面視略L字状の金属板から形成され、
外枠の各頂点における上記の横支持部は、上記の平面視略L字状の金属板の上部に固定される上面が平面状の金属板であり、
この横支持部に上記のテント支柱が固定されるものであることを特徴とする請求項3又は4に記載の仮設用テント。
【請求項6】
上記の平面視略L字状の縦支持部の屈曲した2面のそのぞれの上部には、回動部材が設けられ、この2箇所の回動部材と上記の横支持部とが着脱可能に固定されたことを特徴とする請求項5に記載の仮設用テント。
【請求項7】
上記の横支持部に少なくとも2本のボルトが上方に向けて設けられ、このボルトが上記のそれぞれの回動部材とテント支柱下端とを貫いてナットで締め付けられたものであることを特徴とする請求項6に記載の仮設用テント。
【請求項8】
外枠及び中枠には載置された角材が脱落しないように、角材の側面に対して当接可能なずれ止め具が上記の上面よりも突出して形成されていることを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載の仮設用テント。
【請求項9】
上記の板状体の上面にはカーペットが配置され、このカーペートの上方に上記の横支持部が位置するものであることを特徴とする請求項3〜8のいずれかに記載の仮設用テント。
【請求項10】
受け部材は、複数本の枠部材を全体が平面視多角形を構成するように接続した外枠を備え、この多角形の外枠の各頂点には上記の多角形の板状体の頂点がそれぞれ配置され、且つ、この外枠の各頂点に支柱接続部が形成されたものであり、
この支柱接続部は、外枠の頂点を構成する2つの枠部材の下部に平板状の横支持部が配位され、この横支持部の上面にテント支柱の下端が取り付けられ、上記の板状体は、テント支柱に対して干渉する部分に切欠き部が形成されたものであることを特徴とする請求項2記載の仮設用テント。
【請求項11】
受け部材は、全体が平面視多角形の平板状体を備え、この平板状体の上面に上記の板状体がそれぞれ並べられて配置され、且つ、この平板状体の各頂点に支柱接続部が形成されたものであり、この支柱接続部にテント支柱の下端が取り付けられ、上記の板状体は、テント支柱に対して干渉する部分に切欠き部が形成されたものであることを特徴とする請求項2記載の仮設用テント。
【請求項12】
地面の上に配置される受け部材と、この受け部材に荷重が懸かるように配置された複数枚の板状体とを備え、
受け部材は、複数本の枠部材を全体が平面視多角形を構成するように接続した外枠を備え、この多角形の外枠の各頂点には上記の多角形の板状体の頂点がそれぞれ配置され、且つ、この外枠の各頂点に支柱接続部が形成されたものであり、
この支柱接続部は、外枠の頂点を構成する2つの枠部材同士を接続するものであり、縦支持部と、この縦支持の上部に形成された横支持部とを備え、
この横支持部にテント支柱の下端に対する固定部材が設けられ、
総重量が100kg以上であることを特徴とする仮設用テントの床。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【公開番号】特開2009−144409(P2009−144409A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−322640(P2007−322640)
【出願日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【出願人】(391010149)株式会社越智工業所 (10)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【出願人】(391010149)株式会社越智工業所 (10)
【Fターム(参考)】
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