説明

仲介装置、機器管理システムおよびプログラム

【課題】機器管理システム内の仲介装置に効率的に担当機器を割り当てることのできる仲介装置を提供する。
【解決手段】機器管理システム内に設置された仲介装置4であって、既設仲介装置から、ネットワークを介して担当機器リストを受信する担当機器リスト送受信部102と、担当機器リストと、予め設定された分配規則に従い、当該仲介装置および既設仲介装置が仲介を担当する担当機器を決定する機器分配部116と、担当機器が決定された場合に、担当機器リスト記憶部104に記憶されている担当機器リストを更新する担当機器リスト更新部118と、担当機器リストが更新された場合に、更新後の担当機器リストを既設仲介装置に送信する担当機器リスト送受信部102と、担当機器から、当該担当機器に関する機器情報を受信し、機器情報を管理装置に送信する機器管理部106とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仲介装置、機器管理システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザ環境に接続されたネットワーク機器の管理を、遠隔地に設置されたサービスプロバイダーなどにおいて行なうサービス形態が知られている。このようなネットワーク機器と管理装置を備えた機器管理システムにおいて、ユーザ環境内に仲介装置を設置する事で機器情報の収集とサービスプロバイダーへのデータ送信を効果的に行う技術が知られている。
【0003】
ユーザ環境内に設置された仲介装置は、ユーザのプライベートネットワークに接続された複数のネットワーク機器と接続する。そして、仲介装置は、管理装置にかわり、ネットワーク機器の管理に必要な機器情報を定期的に収集する。収集された情報は管理装置としてのサービスプロバイダーに通知され、サービスプロバイダー側で遠隔管理される。
【0004】
仲介装置が管理可能な機器台数には上限がある。このため、上限を超えるような、より多くの機器を仲介する必要がある場合には、仲介装置に拡張パーツを取り付け、仲介装置のハードウェア性能を向上させることにより、上限を超えた台数の機器を仲介したり、システム内に仲介装置を追加することにより対応することが知られている。
【0005】
このような、機器管理システムとして、例えば特許文献1には、ファイアーウォールが設けられたローカルネットワーク内の複数の画像形成装置の遠隔管理を行う画像形成装置管理システムが開示されている。このシステムにおいては、設備コストを大幅に増加させることなく、ローカルネットワークからのコネクションを利用して、管理装置側から画像形成装置の遠隔管理を行っている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、管理対象となる機器の台数が増加し、仲介装置が仲介することのできる上限台数を超えた場合には、CE(カスタマーエンジニア)や機器管理者が新しい仲介装置を追加設置し、さらに各仲介装置に対し、仲介対象となる機器群を手動で設定しなければならない。このように、仲介装置の追加や、仲介装置の追加に伴う設定変更といった長時間の作業が必要となるという問題がある。さらに、新たな仲介装置の設置は手作業によるため、1つの機器を複数の仲介装置が重複して管理するように設定してしまうといったヒューマンエラーが生じてしまうといった問題がある。
【0007】
また、機器管理システムにおいて、管理対象となる複数の機器を複数の仲介装置が分担して仲介している環境において、仲介装置の1台が故障や管理区域の移動などによりネットワーク上から取り除かれてしまう場合がある。この場合、一部の機器がいずれの仲介装置とも接続せず、一時的に管理されない未管理状態が生じてしまう。さらに、再び管理状態にする為には、未管理状態の機器を仲介するための新しい仲介装置を再設置したり、未管理状態の機器を設置済みの仲介装置に接続したりするなどの作業を行う必要があった。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、機器管理システム内に設置される仲介装置に変更が生じた場合に、機器管理システム内のすべての機器の仲介を変更後の仲介装置に割り当てる処理を効率化することのできる仲介装置、機器管理システムおよびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、複数の機器と、前記複数の機器とネットワークを介して接続され、前記複数の機器を管理する管理装置と、前記ネットワークに接続し、前記複数の機器と前記管理装置の間を仲介する複数の既設仲介装置とを備えた機器管理システム内に新たに設置され、前記ネットワークに接続された仲介装置であって、前記機器管理システムが備える前記複数の機器それぞれについて、前記機器を識別する機器識別情報と、機器アドレスと、前記機器と前記管理装置の間の仲介を担当する前記既設仲介装置を識別する仲介装置識別情報とが対応付けられた担当機器リストを、所定の既設仲介装置から、前記ネットワークを介して受信する担当機器リスト受信部と、前記担当機器リスト受信部が受信した前記担当機器リストを記憶する担当機器リスト記憶部と、前記担当機器リスト記憶部に記憶されている前記担当機器リストと、予め設定された分配規則に従い、当該仲介装置および前記既設仲介装置が仲介を担当する担当機器を決定する機器分配部と、前記機器分配部により前記担当機器が決定された場合に、前記担当機器リスト記憶部に記憶されている前記担当機器リストを前記機器分配部による決定結果に基づいて更新する担当機器リスト更新部と、前記機器分配部による決定結果に基づいて前記担当機器リストが更新された場合に、更新後の前記担当機器リストを前記既設仲介装置に送信する担当機器リスト送信部と、前記担当機器リスト記憶部に記憶されている、更新後の前記担当機器リストにおいて当該仲介装置の前記仲介装置識別情報に対応付けられている前記担当機器から、当該担当機器に関する機器情報を受信する機器情報受信部と、前記機器情報を前記管理装置に送信する機器情報送信部とを備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、複数の機器と、前記複数の機器とネットワークを介して接続され、前記複数の機器を管理する管理装置と、前記ネットワークに接続し、前記複数の機器と前記管理装置の間を仲介する複数の仲介装置とを備えた機器管理システムであって、前記仲介装置は、前記機器管理システムが備える前記複数の機器それぞれについて、前記機器を識別する機器識別情報と、機器アドレスと、前記機器と前記管理装置の間の仲介を担当する前記仲介装置を識別する仲介装置識別情報とが対応付けられた担当機器リストを、他の仲介装置から、前記ネットワークを介して受信する担当機器リスト受信部と、前記担当機器リスト受信部が受信した前記担当機器リストを記憶する担当機器リスト記憶部と、前記担当機器リスト記憶部に記憶されている前記担当機器リストと、予め設定された分配規則に従い、複数の前記仲介装置それぞれが仲介を担当する担当機器を決定する機器分配部と、前記機器分配部により前記担当機器が決定された場合に、前記担当機器リスト記憶部に記憶されている前記担当機器リストを前記機器分配部による決定結果に基づいて更新する担当機器リスト更新部と、前記機器分配部による決定結果に基づいて前記担当機器リストが更新された場合に、更新後の前記担当機器リストを他の前記仲介装置に送信する担当機器リスト送信部と、前記担当機器リスト記憶部に記憶されている、更新後の前記担当機器リストにおいて当該仲介装置の仲介装置識別情報に対応付けられている前記担当機器から、当該担当機器に関する機器情報を受信する機器情報受信部と、前記機器情報を前記管理装置に送信する機器情報送信部とを有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、複数の機器と、前記複数の機器とネットワークを介して接続され、前記複数の機器を管理する管理装置と、前記ネットワークに接続し、前記複数の機器と前記管理装置の間を仲介する複数の既設仲介装置とを備えた機器管理システム内に、所定の機器と前記管理装置の間を仲介すべく新たに設置され、前記ネットワークに接続されたコンピュータを、前記機器管理システムが備える前記複数の機器それぞれについて、前記機器を識別する機器識別情報と、機器アドレスと、前記機器と前記管理装置の間の仲介を担当する前記既設仲介装置を識別する仲介装置識別情報とが対応付けられた担当機器リストを、所定の既設仲介装置から、前記ネットワークを介して受信する担当機器リスト受信部と、前記担当機器リストと、予め設定された分配規則に従い、当該コンピュータおよび前記既設仲介装置が仲介を担当する担当機器を決定する機器分配部と、前記機器分配部により前記担当機器が決定された場合に、前記担当機器リストを前記機器分配部による決定結果に基づいて更新する担当機器リスト更新部と、前記機器分配部による決定結果に基づいて前記担当機器リストが更新された場合に、更新後の前記担当機器リストを前記既設仲介装置に送信する担当機器リスト送信部と、更新後の前記担当機器リストにおいて当該コンピュータの仲介装置識別情報に対応付けられている前記担当機器から、当該担当機器に関する機器情報を受信する機器情報受信部と、前記機器情報を前記管理装置に送信する機器情報送信部として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、機器管理システム内に設置される仲介装置に変更が生じた場合に、機器管理システム内のすべての機器の仲介を変更後の仲介装置に割り当てる処理を効率化することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、機器管理システム1の全体構成を示す図である。
【図2】図2は、仲介装置4の主要な機能構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、担当機器リストのデータ構成を示す図である。
【図4】図4は、遠隔管理装置2が備える機器情報DBのデータ構成を示す図である。
【図5】図5は、機器管理システム1に新たな仲介装置として第2仲介装置4bが導入された場合の機器再分配処理を説明するための図である。
【図6】図6は、機器管理システム1に新たな仲介装置として第2仲介装置4bが導入された場合の機器再分配処理を説明するための図である。
【図7】図7は、機器管理システム1に新たな仲介装置として第2仲介装置4bが導入された場合の機器管理システム1のシーケンス図である。
【図8】図8は、図7に示す再分配処理後の担当機器リストを示す図である。
【図9】図9は、図7に示す再分配処理後の機器情報DBを示す図である。
【図10−1】図10−1は、図7に示す再分配処理により再分配された後の第1仲介装置4aによる機器情報管理処理を示すシーケンス図である。
【図10−2】図10−2は、図7に示す再分配処理により再分配された後の第2仲介装置4bによる機器情報管理処理を示すシーケンス図である。
【図11】図11は、機器管理システム1から既設仲介装置4が取り外された場合の機器再分配処理を説明するための図である。
【図12】図12は、機器管理システム1から既設仲介装置4が取り外された場合の機器再分配処理を説明するための図である。
【図13】図13は、機器管理システム1から既設仲介装置4が取り外された場合の機器再分配処理を説明するための図である。
【図14】図14は、機器管理システム1から既設仲介装置4が取り外された場合の機器再分配処理を説明するための図である。
【図15】図15は、機器管理システム1の既設仲介装置がローカルネットワーク7から取り外された場合の機器管理システム1のシーケンス図である。
【図16】図16は、図15において説明したシーケンス処理前において各仲介装置4が共有する担当機器リストを示す図である。
【図17】図17は、図15において説明したシーケンス処理前において遠隔管理装置2が記憶する機器情報DBを示す図である。
【図18】図18は、図15において説明したシーケンス処理後において各仲介装置4が共有する担当機器リストを示す図である。
【図19】図19は、図15において説明したシーケンス処理後において遠隔管理装置2が備える機器情報DBを示す図である。
【図20−1】図20−1は、図7に示す再分配処理により再分配された後の第2仲介装置4aによる機器情報管理処理を示すシーケンス図である。
【図20−2】図20−2は、図7に示す再分配処理により再分配された後の第1仲介装置4aによる機器情報管理処理を示すシーケンス図である。
【図21】図21は、仲介装置4のハードウェア構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる仲介装置、機器管理システムおよびプログラムの最良な実施の形態を詳細に説明する。
【0015】
図1は、実施の形態にかかる機器管理システム1の全体構成を示す図である。機器管理システム1は、遠隔管理装置2と、管理対象となる複数の機器3と、複数の仲介装置4と、複数のルータ5と、ファイアーウォール6とを備えている。
【0016】
本実施の形態にかかる機器管理システム1においては、例えば企業の建屋内などのユーザ環境に設置された複数の機器3の管理を、ユーザ環境から離れた場所に設置された遠隔管理装置2が行う。
【0017】
複数の機器3および複数の仲介装置4は、ファイアーウォール6が設けられたローカルネットワーク7に接続している。ローカルネットワーク7には、複数のルータ5が接続されており、複数の機器3および複数の仲介装置4は、ルータ5を介して互いに接続している。ローカルネットワーク7は、ファイアーウォール6を介して、インターネット8に接続している。遠隔管理装置2は、インターネット8に接続している。遠隔管理装置2は、インターネット8およびローカルネットワーク7を介して仲介装置4と接続している。
【0018】
各仲介装置4は、所定の機器3と遠隔管理装置2の間を仲介する。仲介装置4はさらに、遠隔管理装置2に代わり所定の機器3を管理する。具体的には、仲介装置4は、所定の機器3から定期的に機器情報を収集し、収集した機器情報を遠隔管理装置2に送信する。遠隔管理装置2は、各仲介装置4から受信した機器情報を総合的に管理する。ここで、機器情報は、機器3に関する情報であり、例えば、機器3の設定情報や、機器3の動作履歴などがある。
【0019】
本実施の形態にかかる機器管理システム1においては、各仲介装置4には、仲介を担当する機器が割り当てられており、すべての機器3はいずれかの仲介装置4によって管理されている。本実施の形態にかかる機器管理システム1においては、さらに、当該機器管理システム1内に新たな仲介装置4が導入された場合や、当該機器管理システム1内に設置されていた既設仲介装置4が取り除かれたり、故障により使用できなくなったりした場合など、機器管理システム1内の仲介装置4の設置に変更が生じ、各仲介装置4が担当すべき担当機器を再分配する必要が生じた場合には、機器管理システム1内の仲介装置4が協働し、自動的に各仲介装置4の担当機器を再分配する。
【0020】
図2は、仲介装置4の主要な機能構成を示すブロック図である。仲介装置4は、アドレス記憶部100と、担当機器リスト送受信部102と、担当機器リスト記憶部104と、機器管理部106と、機器情報記憶部108と、受付部110と、接続状況確認部112と、仲介装置監視部114と、機器分配部116と、担当機器リスト更新部118とを備えている。
【0021】
アドレス記憶部100は、ユーザ環境に設置された他の仲介装置4のアドレスを記憶する。アドレス記憶部100に記憶されたアドレスは、当該仲介装置4が機器管理システム1に新たに導入され、ローカルネットワーク7に接続された場合に、当該仲介装置4から他の仲介装置4にアクセスするために利用される。
【0022】
担当機器リスト送受信部102は、ローカルネットワーク7を介して他の仲介装置4から担当機器リストを受信する。担当機器リスト送受信部102は、後述する担当機器リスト記憶部104に記憶されている担当機器リストを他の仲介装置4に送信する。担当機器リスト送受信部102はまた、ローカルネットワーク7およびインターネット8を介して遠隔管理装置2に、担当機器リスト記憶部104に記憶されている担当機器リストを送信する。
【0023】
担当機器リスト記憶部104は、担当機器リスト送受信部102が受信した担当機器リストを記憶している。図3は、担当機器リストのデータ構成を示す図である。担当機器リストにおいて、遠隔管理装置2の管理対象となるすべての機器についての機器ID、機器のMACアドレス、機器のIPアドレス、機器の接続方式および機器の仲介を担当する仲介装置の仲介装置IDが対応付けられている。ここで、機器IDは、ユーザ環境に設置された複数の機器を識別する情報である。仲介装置IDは、ユーザ環境に既に設置されている各仲介装置を識別する情報である。
【0024】
なお、仲介装置4が機器管理システム1に新たに追加導入された装置である場合には、当該仲介装置4にはまだ担当機器は割り当てられていない。また、仲介装置4が新たに追加導入された装置である場合には、担当機器リスト記憶部104には担当機器リストは記憶されておらず、担当機器リスト送受信部102がアドレス記憶部100に記憶されているアドレスを利用して他の既設仲介装置4にアクセスし、この既設仲介装置4から担当機器リストを受信し、受信した担当機器リストを担当機器リスト記憶部104に記憶する。
【0025】
機器管理部106は、担当機器リスト記憶部104に記憶されている担当機器リストを参照し、自身の担当機器を特定する。そして、機器管理部106は、ローカルネットワーク7を介し、特定した機器3から機器情報を取得する。機器管理部106は、機器3から取得した機器情報を、ローカルネットワーク7およびインターネット8を介して遠隔管理装置2へ送信する。機器情報記憶部108は、機器管理部106が取得した機器情報を、取得元の機器3の機器IDに対応付けて記憶する。
【0026】
図4は、遠隔管理装置2が備える機器情報DBのデータ構成を示す図である。遠隔管理装置2は、仲介装置4から受信した担当機器リストを参照し、機器IDと仲介装置IDとを対応付けて機器情報DBに格納する。さらに、遠隔管理装置2は、各機器IDに対応付けて、各機器の機器情報を機器情報DBに格納する。また、遠隔管理装置2は、所定の仲介装置4において担当機器リストが更新され、仲介装置4から更新後の担当機器リストを受信した場合には、機器情報DBにおける機器IDと仲介装置IDの対応付けを、更新後の担当機器リストに従い更新する。
【0027】
受付部110は、ユーザから入力された情報を受け付ける。受付部110は、具体的には、後述する機器分配部116が利用する分配規則を受け付ける。ここで、分配規則とは、ユーザ環境内に設置された仲介装置4の設置に変更が生じた場合に、各仲介装置4に、各仲介装置4が仲介を担当する機器3を決定するための規則、すなわち機器3を再分配するための規則である。なお、他の例としては、分配規則は予め機器分配部116に設定されているものとしてもよい。この場合には、受付部110はなくてもよい。
【0028】
分配規則としては、各機器3のモデル種別に基づき、1つの仲介装置4が同一モデルの機器3を担当するように機器3を分配するモデル基準規則、1つの仲介装置4が同一部署に設置された機器3を担当するように機器3を分配する部署基準規則、1つの仲介装置4が同一管理者が管理する機器3を担当するように機器3を分配する管理者基準規則のように静的な情報を基準とする規則がある。また、分配規則としては、各機器3から各仲介装置4に到達するまでに経由するルータ数(ホップ数)などのネットワーク距離が最小になるように機器3を分配するネットワーク距離基準規則、pingなど仲介装置4から機器3に送信した情報に対するレスポンスが仲介装置4に到達するまでのレスポンス時間が最小になるように機器3を分配するレスポンス時間基準規則のように動的な情報を基準とする規則がある。
【0029】
さらに、分配規則は、各仲介装置の担当機器を決める基準についても定めている。例えば、各仲介装置の担当機器の数を決める基準として、各仲介装置の担当機器の数が等しくなるよう配分する分配規則や、各仲介装置の最適担当機器数を予め定めておき、最適担当機器数に基づいて配分する分配規則がある。
【0030】
以下、本実施の形態においては、ネットワーク距離、すなわちホップ数が少ない機器を担当機器として決定するネットワーク基準規則であって、さらに各仲介装置からのホップ数が少ない機器を順に各仲介装置の担当機器として決定し、複数の仲介装置それぞれが担当する担当機器の数が同一値に近づくように各仲介装置の担当機器を決定する分配規則を利用する場合について説明する。
【0031】
接続状況確認部112は、ローカルネットワーク7にアクセスし、複数の機器3のネットワークへの接続状況を取得する。ここで、接続状況とは、各機器3のネットワーク接続に関する情報であり、仲介装置4から各機器3までのネットワーク距離や、仲介装置4に対する各機器3のレスポンス時間など、ネットワークの状況により変化する動的な情報である。
【0032】
仲介装置監視部114は、ローカルネットワーク7に接続されている他のすべての仲介装置4に定期的にアクセスし、アクセスした仲介装置4からこのアクセスに対する応答を受信する。仲介装置監視部114は、この応答を受信した場合に、アクセスした仲介装置4が正常に動作していると判断し、予め設定された規定時間応答を受信しない場合に、アクセスした仲介装置4に異常が発生したと判断する。仲介装置監視部114が規定時間の間アクセス先の仲介装置4から応答を受信しない理由としては、アクセス先の仲介装置4の故障のほか、アクセス先の仲介装置4が機器管理システム1から取り除かれた場合などが想定される。
【0033】
このように、アクセス先の仲介装置4から受信する応答は、アクセス先の仲介装置4のネットワーク接続に変更がなく正常に動作していることを示し、継続情報に相当するが、応答の具体的な内容は、単なる信号であればよく、この信号を受信した場合に仲介装置監視部114が、アクセスした仲介装置4が正常に動作していると判断することとする。ここで、仲介装置監視部114は、継続情報受信部として機能する。
【0034】
機器分配部116は、受付部110が受け付けた分配規則に従い、担当機器リスト記憶部104に記憶されている担当機器リストを参照し、ユーザ環境に設置されているすべての機器3の仲介を担当する仲介装置4を決定する。なお、機器分配部116は、ネットワーク距離基準規則の分配規則を利用する場合には、さらに接続状況確認部112が接続状況として取得した仲介装置4から各機器3までのネットワーク距離を参照して、各仲介装置4に担当機器を分配する。また、機器分配部116は、レスポンス時間基準規則の分配規則を利用する場合には、さらに接続状況確認部112が接続状況として取得した仲介装置4に対する各機器3のレスポンス時間を参照して、各仲介装置4に担当機器を分配する。機器分配部116は、各仲介装置4の担当機器を決定すると、担当機器リスト更新部118に、担当機器リスト記憶部104に記憶されている担当機器リストの更新を指示する。
【0035】
担当機器リスト更新部118は、機器分配部116から担当機器リストの更新指示を受け付けると、機器分配部116による担当機器の決定結果に基づいて、担当機器リスト記憶部104に記憶されている担当機器リストを更新する。担当機器リスト更新部118は、担当機器リスト送受信部102が更新後の担当機器リストを他の仲介装置4から受信した場合には、担当機器リスト記憶部104に記憶されている担当機器リストを、担当機器リスト送受信部102が受信した担当機器リストに更新する。
【0036】
なお、図2を参照しつつ説明した仲介装置4の機能構成は、既設仲介装置4および新たに機器管理システム1に導入される仲介装置4において共通する。
【0037】
以下、図5および図6を参照しつつ、機器管理システム1に新たな仲介装置4が導入された場合の機器再分配処理について説明する。
【0038】
図5に示すように機器管理システム1において、機器管理システム1に既に設置されている既設仲介装置である第1仲介装置4aが16台の機器3a〜3pの仲介を担当しているとする。この状況において、機器管理システム1に、新たな仲介装置として第2仲介装置4bが追加導入されるとする。
【0039】
この場合、第2仲介装置4bは、第1仲介装置4aから担当機器リストを取得し、担当機器リストと、予め設定されている分配規則に従い、自身が担当する機器を決定する。本例においては、ホップ数が少ないものを担当機器とし、各仲介装置の担当機器の数が等しくなるよう分配する分配規則に従う。したがって、図6に示すように、第2仲介装置4bは、当該第2仲介装置4bからホップ数2までの8台の機器3i〜3pを自身の担当機器と決定する。さらに、第2仲介機器4bは、第1仲介装置4aについても当該第1仲介装置4aからのホップ数が2までの8台の機器3a〜3hを第1仲介装置4aの担当機器と決定する。
【0040】
図7は、機器管理システム1に新たな仲介装置として第2仲介装置4bが導入された場合の機器管理システム1のシーケンス図である。図7に示す例においては、機器管理システム1において、既設仲介装置としての第1仲介装置4aが第1機器、第2機器、第3機器および第4機器の4台の機器の仲介を担当しており、ここに新たな仲介装置として第2仲介装置4bが追加導入された場合の機器再分配処理について説明する。なお、第2仲介装置4bのアドレス記憶部100には、第1仲介装置4aのアドレスが記憶されているものとする。
【0041】
また、第2仲介装置4bが追加される前の時点においては、第1仲介装置4aの担当機器リスト記憶部104に記憶されている担当機器リストにおいて、図3に示すように、それぞれ機器ID「A01」〜「A04」により識別される第1〜4機器に仲介装置ID「B01」により識別される第1仲介装置4aが対応付けられており、また、遠隔管理装置2の機器情報DBにおいて、図4に示すように、それぞれ機器ID「A01」〜「A04」により識別される第1〜4機器に仲介装置ID「B01」により識別される第1仲介装置4aが対応付けられている。
【0042】
まず、第2仲介装置4bの担当機器リスト送受信部102は、アドレス記憶部100に記憶されているアドレスにアクセスすることにより、第1仲介装置4aに対し、第2仲介装置4bが新たにローカルネットワーク7に接続されたことを示す設置開始通知を送信する(ステップS100)。第1仲介装置4aは、設置開始通知を受信すると、遠隔管理装置2に対し、設置処理を要求し、遠隔管理装置2から完了の応答を受信する(ステップS102)。第1仲介装置4aが遠隔管理装置2から完了の応答を受信すると、第1仲介装置4aの担当機器リスト送受信部102は、第1仲介装置4aの担当機器リスト記憶部104に記憶されている担当機器リストを第2仲介装置4bに送信する(ステップS104)。第2仲介装置4bの担当機器リスト送受信部102は、受信した担機器リストを担当機器リスト記憶部104に格納する。
【0043】
このように、新たに追加された第2仲介装置4bは、アドレス記憶部100に既設仲介装置4のアドレスを記憶しているので、ローカルネットワーク7に接続された場合に、ユーザからの入力を必要とすることなく、自動的に既設仲介装置4にアクセスし、担当機器リストを取得することができる。さらに、第2仲介装置4bは、担当機器リストを参照することにより、現在の機器管理システム1において各仲介装置が担当する担当機器を知ることができる。
【0044】
次に、第2仲介装置4bの接続状況確認部112は、各管理対象機器の接続状況を確認する。具体的には、第2仲介装置4bの接続状況確認部112は、第1機器、第2機器、第3機器および第4機器の接続チェックを行う(ステップS106〜ステップS112)。具体的には、接続状況確認部112は、第2仲介装置4bから各機器3までのホップ数を特定する。
【0045】
次に、第2仲介装置4bの機器分配部116は、ステップS106〜ステップS112において特定したホップ数と、分配規則および担当機器リスト記憶部104に記憶されている担当機器リストに基づいて、自身が担当する担当機器を決定する(ステップS114)。具体的には、担当機器リストを参照し、ホップ数の少ない順に各仲介装置4の担当機器の数が等しくなるように自身の担当機器を決定する。本例においては、第1仲介装置4aの担当機器は4台であるので、第2仲介装置4bの機器分配部116は、4台の半分である2台を自身の担当機器として決定する。なお、第2仲介装置4bの機器分配部116は自身の担当機器を決定すると、担当機器リストを参照し、新たに自身の担当機器となった機器の管理をこれまで担当していた仲介装置を特定する。ここでは、第1仲介装置4aが特定される。
【0046】
次に、第2仲介装置4bの担当機器リスト更新部118は、機器分配部116による決定結果に基づいて、担当機器リスト記憶部104に記憶されている担当機器リストを更新し、担当機器リスト送受信部102は、更新後の担当機器リストとともに、第1仲介装置4aの担当変更を要求する担当機器変更要求を第1仲介装置4aに通知する(ステップS116)。
【0047】
第1仲介装置4aの担当機器リスト送受信部102は、担当機器変更要求を受信すると、担当機器変更要求とともに受信した担当機器リストを参照し、第1仲介装置4a自身の担当機器を確認し、最適分配になっていることを確認し、確認済みである旨の結果を第2仲介装置4bに返す(ステップS118)。
【0048】
第2仲介装置4bの機器管理部106は、ステップS114において機器分配部116により特定された第1仲介装置4aに更新後の担当機器リストとともに、機器情報取得要求を送信する(ステップS120)。機器情報取得要求は、新たに第2仲介装置4bが担当することとなった担当機器の機器情報を要求する情報である。
【0049】
第1仲介装置4aの機器管理部106は、機器情報取得要求を受信すると、機器情報取得要求とともに受信した担当機器リストを参照し、第2仲介装置4bが新たに担当することとなった担当機器の機器情報を機器情報記憶部108から読み出し、読み出した機器情報を機器IDとともに第2仲介装置4bに送信する(ステップS122)。
【0050】
第2仲介装置4bの機器管理部106は、第1仲介装置4aから機器情報と機器IDを受信すると、受信した機器情報を機器IDに対応付けて機器情報記憶部108に格納することにより、機器情報を登録する(ステップS124)。
【0051】
なお、他の例としては、第2仲介装置4bの機器管理部106は、新たに第2仲介装置4bが担当することとなった担当機器の機器情報を、担当機器から直接取得してもよい。
【0052】
次に、第2仲介装置4bの担当機器リスト送受信部102は、更新後の担当機器リストとともに、第2仲介装置4bの担当機器が新たに決定されたことを通知する担当機器登録通知を遠隔管理装置2に送信する(ステップS126)。遠隔管理装置2は、担当機器登録通知を受信すると、担当機器登録通知とともに受信した担当機器リストに基づいて、自身が有する機器情報DBを更新する。
【0053】
次に、第2仲介装置4bの担当機器リスト送受信部102は、遠隔管理装置2から担当機器登録通知に対する返答を受信すると、第1仲介装置4aに対し、更新後の担当機器リストとともに登録結果通知を送信する(ステップS128)。登録結果通知は、遠隔管理装置2に更新後の担当機器リストを送信し、遠隔管理装置2において担当機器の更新が完了したことを示す情報である。
【0054】
第1仲介装置4aにおいては、担当機器リスト送受信部102が担当機器登録通知とともに担当機器リストを受信すると、担当機器リスト更新部118は、担当機器リスト記憶部104に記憶されている担当機器リストを、担当機器登録通知とともに受信した担当機器リストに更新する。さらに、第1仲介装置4aの機器管理部106は、更新後の担当機器リストに基づいて、自身の担当から外れた機器の機器情報を機器情報記憶部108から削除する(ステップS130)。
【0055】
次に、第1仲介装置4aの担当機器リスト送受信部102は、第1仲介装置4aの担当機器に変更があることを示す担当機器変更通知を更新後の担当機器リストとともに遠隔管理装置2に送信する(ステップS132)。遠隔管理装置2においては、第1仲介装置4aから担当機器変更通知と担当機器リストを受信すると、受信した担当機器リストと自身が有する機器情報DBを比較し、各仲介装置の担当機器が一致するかどうか確認し、一致していることを確認すると、第1仲介装置4aに返答を返す。第1仲介層装置4aは、遠隔管理装置2から返答を受信すると、第2仲介装置4bに担当機器の変更の登録の完了結果を返す(ステップS134)。以上で、機器管理システム1に新たな仲介装置が追加された場合の再分配処理が完了する。
【0056】
図8は、図7に示した再分配処理後の担当機器リストを示す図である。機器管理システム1に第2仲介装置4bが追加され、再分配処理により、第1機器および第2機器の担当が第1仲介装置4aから第2仲介装置4bに変更されると、担当機器リストが更新され、図8に示すように、更新後の担当機器リストにおいては、機器ID「A01」および「A02」には、第2仲介装置4bを識別する仲介装置IDである「B02」が対応付けられている。
【0057】
また、図9に示すように、遠隔管理装置2の機器情報DBも更新され、更新後の機器情報DBにおいては、機器ID「A01」および「A02」には、第2仲介装置4bの仲介装置ID「B02」が対応付けられている。
【0058】
このように、機器管理システム1においては、新たな仲介装置4が追加されると、追加された新たな仲介装置が判断主体となり、新たな仲介装置の担当機器を決定する。そして、新たな仲介装置の担当機器と、これに伴う既設仲介装置の担当機器の変更を反映した、更新後の担当機器リストを、ユーザ環境内に設置されたすべての仲介装置4において共有し、さらに遠隔管理装置2においても、機器情報DBに更新後の担当機器リストを反映させることにより、すべての機器の担当を適切な仲介装置4に割り当てることができる。
【0059】
図10−1は、図7に示す再分配処理により再分配された後の第1仲介装置4aによる機器情報管理処理を示すシーケンス図である。第1仲介装置4aの機器管理部106は、機器情報収集を開始すると(ステップS150)、まず自身の担当機器である第1機器にアクセスし、第1機器から第1機器の機器情報を取得する(ステップS152)。続いて、第1仲介装置4aの機器管理部106は、自身の担当機器である第2機器にアクセスし、第2機器から第2機器の機器情報を取得する(ステップS154)。
【0060】
第1仲介装置4aの機器管理部106は、ステップS152およびステップS154により第1仲介装置4aのすべての担当機器すなわち第1機器および第2機器から機器情報を取得する。機器管理部106は、取得した第1機器および第2機器の機器情報を第1仲介装置4aの機器情報記憶部108に記憶し、機器情報を遠隔管理装置2に通知する(ステップS156)。以上で、第1仲介装置4aによる機器情報管理処理が完了する。なお、第1仲介装置4aは、この機器情報管理処理を予め定められた一定時間が経過する度に行う。
【0061】
図10−2は、図7に示す再分配処理により再分配された後の第2仲介装置4bによる機器情報管理処理を示すシーケンス図である。第2仲介装置4bの機器管理部106は、機器情報収集を開始すると(ステップS160)、まず自身の担当機器である第3機器にアクセスし、第3機器から第3機器の機器情報を取得する(ステップS162)。続いて、第2仲介装置4bの機器管理部106は、自身の担当機器である第4機器にアクセスし、第4機器から第4機器の機器情報を取得する(ステップS164)。
【0062】
第2仲介装置4bの機器管理部106は、ステップS162およびステップS164により第2仲介装置4bのすべての担当機器すなわち第3機器および第4機器からの機器情報を取得する。機器管理部106はさらに、取得した第3機器および第4機器の機器情報を第2仲介装置4bの機器情報記憶部108に記憶し、機器情報を遠隔管理装置2に通知する(ステップS166)。以上で、第2仲介装置4bによる機器情報管理処理が完了する。なお、第2仲介装置4bは、この機器情報管理処理を予め定められた一定時間が経過する度に行う。
【0063】
以上のように、第1仲介装置4aを備える機器管理システム1に新たに第2仲介装置4aが追加されると、第1仲介装置4aは、第3機器および第4機器からの機器情報の収集が不要となるので、処理負荷を軽減することができる。さらに、処理時間を短縮することができる。
【0064】
次に、図11〜図14を参照しつつ、機器管理システム1から既設仲介装置4が取り外された場合の機器再分配処理について説明する。図11に示すように、機器管理システム1は、既設仲介装置として第1仲介装置4a、第2仲介装置4b、第3仲介装置4cを備えているとする。第1仲介装置4aは、自身の担当機器として割り当てられた機器3a〜3fを管理し、第2仲介機器4bは、自身の担当機器として割り当てられた機器3g〜3kを管理し、第3仲介装置4cは、自身の担当機器として割り当てられた機器3l〜3pを管理しているとする。
【0065】
この場合、各仲介装置の仲介装置監視部114は、相互に定期的に連絡を取り合い、すべての仲介装置が正常に動作していることを常に確認する。具体的には、第1仲介装置4aは、定期的に第2仲介装置4bにアクセスし、第2仲介装置4bから継続情報としての応答を受信する。第1仲介装置4aはまた、定期的に第3仲介装置4cにアクセスし、第3仲介装置4cから継続情報としての応答を受信する。なお、第1仲介装置4aが第2仲介装置4bおよび第3仲介装置4cにアクセスするタイミングの関係は特に限定されるものではなく、各仲介装置にアクセスするタイミングは、それぞれ独立に制御すればよい。
【0066】
同様に、第2仲介装置4bは、定期的に第1仲介装置4aおよび第3仲介装置4cにアクセスし、各仲介装置から継続情報としての応答を受信する。第3仲介装置4cは、定期的に第1仲介装置4aおよび第2仲介装置4bにアクセスし、各仲介装置から継続情報としての応答を受信する。
【0067】
このように各仲介装置4が相互に連絡を取り合うことにより、ユーザ環境内に設置されたすべての仲介装置4が正常に動作していることを各仲介装置4が把握することにより、所定の仲介装置4に故障などの異常が生じ、本来、異常が生じた仲介装置4に管理されるべき機器3が一時的にいずれの仲介装置4にも管理されていないといった事態が生じるのを避けることができる。
【0068】
ここで、図12に示すように、機器管理システム1においてユーザ環境に設置された3台の既設仲介装置4a〜4cのうち第3仲介装置4cがローカルネットワーク7から取り外されたとする。さらに、第3仲介装置4cが取り外された後、第2仲介装置4bが第3仲介装置4cにアクセスし、所定の時間の間第3仲介装置4cから応答を受信せず、第3仲介装置4cに異常が発生したと判断したとする。
【0069】
この場合には、図13に示すように、第3仲介装置4cに異常が発生したことを検出した第2仲介装置4bは、第1仲介装置4aに問い合わせ、第1仲介装置4aは、第3仲介装置4cから応答を受信しないことを確認し、第2仲介装置4bに通知する。第2仲介装置4bは、第3仲介装置4cからの応答を当該第2仲介装置4bのほか第1仲介装置4aも受信しない場合に、第3仲介装置4cに異常が発生したと判断する。この場合、第1仲介装置4aおよび第2仲介装置4bは相互に連絡を取り合い、担当機器リストを参照し、第3仲介装置4cが管理していた担当機器から自身が担当すべき機器を決定する再分配処理を行う。
【0070】
これにより、図14に示すように、第3仲介装置4cの担当機器であった機器3l〜3pのうち機器3l〜3mを第1仲介装置4aの担当機器とし、機器3n〜3pを第2仲介装置4bの担当機器と決定する。これにより、異常が生じた仲介装置4に管理されるべき機器3が一時的にいずれの仲介装置4にも管理されないような事態が生じるのを避けることができる。
【0071】
図15は、機器管理システム1の既設仲介装置がローカルネットワーク7から取り外された場合の機器管理システム1のシーケンス図である。図15に示す例においては、機器管理システム1において、既設仲介装置としての第1仲介装置4aが、第1機器を管理し、第2仲介装置4bが第2機器を管理し、第3仲介装置4cが第3機器および第4機器を管理している状況において、第3仲介装置4cが取り外された場合の再配分処理について説明する。
【0072】
例えば、CEにより第3仲介装置4cが取り外されるなど、第3仲介装置4cが他の装置と通信を行えない状態になった後に(ステップS200)、第2仲介装置4bが定期的に第3仲介装置4cへのアクセスを行い、アクセスに対する応答を受信しない場合に(ステップS202)、第2仲介装置4bは、仲介装置異常検出処理を開始する(ステップS204)。なお、第3仲介装置4cへのアクセスは、ユーザ環境内に設置された第3仲介装置4c以外のすべての仲介装置から行われているが、本実施の形態においては、最初に第3仲介装置4cの異常を検出した仲介装置が主体となり、以下の再分配処理を行うこととする。
【0073】
第2仲介装置4bによる仲介装置異常検出処理が開始されると、次に、第2仲介装置4bの仲介装置監視部114は、第1仲介装置4aに対し、第3仲介装置4cを識別する仲介装置IDとともに、第3仲介装置4cへのアクセスを要求する問い合わせを行う(ステップS206)。第1仲介装置4aの仲介装置監視部114は、第2仲介装置4bから問い合わせを受信すると、仲介装置IDにより第3仲介装置4cを特定し、第3仲介装置4cから応答がないことを確認すべく、第3仲介装置4cにアクセスする(ステップS208)。そして、第3仲介装置4cから所定の時間応答を受信しないことを確認し、応答がないことを第2仲介装置4bに通知する(ステップS210)。
【0074】
以上の処理により、最初に第3仲介装置4cに異常が発生していることを検出した装置である第2仲介装置4bは、自身が判断主体となり、ユーザ環境内に設置されている他の仲介装置である第1仲介装置4aに対し、第3仲介装置4cの異常の有無の判断を指示し、その判断結果に応じて総合的に判断する。これにより、第3仲介装置4cに異常が発生していると判断した仲介装置自体に問題が生じていることに起因し、第3仲介装置4cに異常が発生したと誤って判断するのを避けることができる。
【0075】
次に、第2仲介装置4bは、異常が発生した仲介装置である第3仲介装置4cの担当機器を他の仲介装置の担当機器とする再分配処理を開始する。具体的には、第2仲介装置4bの接続状況確認部112が第3仲介装置4cの担当機器であった第3機器および第4機器の接続チェックを行い、第2仲介装置4bから各機器3までのホップ数を特定する(ステップS212、ステップS214)。
【0076】
さらに、第2仲介装置4bの仲介装置監視部114は、第1仲介装置4aに対し、接続チェック要求を送信する(ステップS216)。第1仲介装置4aの仲介装置監視部114が第2仲介装置4bから接続チェック要求を受信すると、第1仲介装置4aの接続状況確認部112は、第3機器および第4機器の接続チェックを行い、第1仲介装置4aから各機器3までのホップ数を特定する(ステップS218、ステップS220)。そして、第1仲介装置4aの仲介装置監視部114は、接続チェックの結果、すなわち第1仲介装置4aから各機器3までのホップ数を第2仲介装置4bに返す(ステップS222)。
【0077】
次に、第2仲介装置4bの機器分配部116は、第2仲介装置4bの接続状況確認部112による接続チェックの結果および第1仲介装置4aから受信した接続チェックの結果に基づいて、第3機器および第4機器を担当する仲介装置4を決定する(ステップS224)。
【0078】
本例においては、ネットワーク基準規則に従い、各仲介装置の担当機器数が等しくなるような分配規則に従うこととし、また、第1仲介装置4aおよび第2仲介装置4bからの各機器3へのホップ数が等しいとする。この場合、第2仲介装置4bの機器分配部116は、第1仲介装置4aと第2仲介装置4bの担当機器数が等しくなるように第3機器を第2仲介装置4bに割り当て、第4機器を第1仲介装置に割り当てる。
【0079】
次に、第2仲介装置4bは、新たに自身の担当機器となった第3機器の登録処理を行う(ステップS226)。登録処理においては、第2仲介装置4bの機器分配部116は、分配結果に基づいて担当機器リスト記憶部104に記憶されている担当機器リストを更新する。さらに、第2仲介装置4bの機器管理部106は、新たに自身の担当機器となった第3機器から機器情報を取得し、機器情報記憶部108に登録する(ステップS228)。さらに、第2仲介装置4bの機器管理部106は、遠隔管理装置2に対し、第3機器を自身の担当機器として登録する旨の登録通知を送信する(ステップS230)。なお、登録通知として、更新後の担当機器リストを送信してもよい。
【0080】
さらに、第2仲介装置4bの担当機器リスト送受信部102は、第1仲介装置4aに対し、更新後の担当機器リストとともに、新たに担当機器となった第4機器の管理を要求する再管理要求を送信する(ステップS232)。
【0081】
第1仲介装置4aの担当機器リスト送受信部102は、更新後の担当機器リストを受信すると、第4機器の登録処理を行う(ステップS234)。登録処理においては、第1仲介装置4aの担当機器リスト更新部118は、担当機器リスト記憶部104に記憶されている担当機器リストを担当機器リスト送受信部102が受信した担当機器リストに更新する。
【0082】
次に、第1仲介装置4aの機器管理部106は、更新後の担当機器リストを参照し、新たに第1仲介装置4aの担当機器となった第4機器を特定し、第4機器から機器情報を取得する(ステップS236)。次に、第1仲介装置4aの機器管理部106は、遠隔管理装置2に対し、第4機器を自身の担当機器として登録する旨の登録通知を送信する(ステップS238)。以上で、既設仲介装置がローカルネットワーク7から取り除かれた場合の機器管理システム1における再分配処理が完了する。
【0083】
図16は、図15において説明したシーケンス処理により第3仲介装置4cが取り外される前の状況において、各仲介装置4が共有する担当機器リスト、すなわち各仲介装置4の担当機器リスト記憶部104に記憶されている担当機器リストを示す図である。図17は、図15において説明したシーケンス処理により第3仲介装置4cが取り外される前の状況において、遠隔管理装置2が記憶する機器情報DBを示す図である。図16に示すようにシーケンス処理前の担当機器リストおよび機器情報DBにおいては、機器ID「A01」には、第1仲介装置4aの仲介装置ID「B01」が対応付けられている。また、機器ID「A02」には、第2仲介装置4bの仲介装置ID「B02」が対応付けられている。また、機器ID「A03」および「A04」には、仲介装置ID「B03」が対応付けられている。
【0084】
図18は、図15において説明したシーケンス処理後において各仲介装置4が共有する担当機器リストを示す図である。図19は、図15において説明したシーケンス処理後において遠隔管理装置2が備える機器情報DBを示す図である。このように、シーケンス処理前に仲介装置ID「B03」により識別される第4仲介装置4cの担当機器であった第3機器および第4機器を識別する機器ID「A03」および「A04」には、それぞれ第2仲介装置4bの仲介装置ID「B02」および第1仲介装置4aの仲介装置ID「B01」が対応付けられている。
【0085】
このように、機器管理システム1においては、一の既設仲介装置が取り外されるなど異常状態になると、これを最初に検出した仲介装置が判断主体となり、異常が検出された仲介装置の担当機器に割り当てられていた機器を、異常が検出された仲介装置以外の仲介装置の担当機器として再分配する。そして、再分配を反映した、更新後の担当機器リストを、ユーザ環境内に設置されたすべての仲介装置4において共有し、さらに遠隔管理装置2においても、機器情報DBに更新後の担当機器リストを反映させることにより、すべての機器の担当を適切な仲介装置4に割り当てることができる。
【0086】
図20−1は、図7に示す再分配処理により再分配された後の第2仲介装置4aによる機器情報管理処理を示すシーケンス図である。第2仲介装置4bの機器管理部106は、機器情報収集を開始すると(ステップS250)、まず自身の担当機器である第2機器にアクセスし、第2機器から第2機器の機器情報を取得する(ステップS252)。続いて、第2仲介装置4bの機器管理部106は、自身の担当機器である第3機器にアクセスし、第3機器から第3機器の機器情報を取得する(ステップS254)。
【0087】
第2仲介装置4bの機器管理部106は、ステップS252およびステップS254により第1仲介装置4aのすべての担当機器すなわち第2機器および第3機器から機器情報を取得する。機器管理部106は、取得した第2機器および第3機器の機器情報を第2仲介装置4bの機器情報記憶部108に記憶し、機器情報を遠隔管理装置2に通知する(ステップS256)。以上で、第2仲介装置4bによる機器情報管理処理が完了する。なお、第2仲介装置4bは、この機器情報管理処理を予め定められた一定時間が経過する度に行う。
【0088】
図20−2は、図7に示す再分配処理により再分配された後の第1仲介装置4aによる機器情報管理処理を示すシーケンス図である。第1仲介装置4aの機器管理部106は、機器情報収集を開始すると(ステップS260)、まず自身の担当機器である第1機器にアクセスし、第1機器から第1機器の機器情報を取得する(ステップS262)。続いて、第1仲介装置4aの機器管理部106は、自身の担当機器である第4機器にアクセスし、第4機器から第4機器の機器情報を取得する(ステップS264)。
【0089】
第1仲介装置4aの機器管理部106は、ステップS262およびステップS264により第1仲介装置4aのすべての担当機器すなわち第1機器および第4機器からの機器情報を取得する。機器管理部106はさらに、取得した第1機器および第4機器の機器情報を第1仲介装置4aの機器情報記憶部108に記憶し、機器情報を遠隔管理装置2に通知する(ステップS266)。以上で、第1仲介装置4aによる機器情報管理処理が完了する。なお、第1仲介装置4aは、この機器情報管理処理を予め定められた一定時間が経過する度に行う。
【0090】
本実施の形態にかかる仲介装置4の変更例としては、機器管理システム1に新たに追加される仲介装置において利用される既設仲介装置のアドレスは、新たに追加される仲介装置が、ネットワークにアクセスし、自動的に検索することとしてもよい。この場合には、仲介装置4は、既設仲介装置検索部をさらに備える。既設仲介装置検索部は、仲介装置4がローカルネットワーク7に接続すると、ローカルネットワークを介して既設仲介装置を検索する。そして、既設仲介装置検索部は、既設仲介装置のアドレスを検出すると、検出したアドレスをアドレス記憶部100に格納する。
【0091】
図21は、仲介装置4のハードウェア構成を示す図である。仲介装置4は、HDD202と、メモリ装置203と、CPU204と、インタフェース装置205と、表示装置206と、入力装置207とを備えている。各部はバス201を介して相互に接続している。仲介装置4における処理を実現するためのプログラムは、例えばHDD202に格納されている。HDD202は、プログラムとともに、必要なファイルやデータなどを記憶している。
【0092】
メモリ装置203は、プログラムの起動指示があった場合に、HDD203からプログラムを読み出し、読み出したプログラムを格納する。CPU204は、メモリ装置203に格納されたプログラムに従って仲介装置4にかかる機能を実現する。インタフェース装置205は、ローカルネットワーク7に接続するためのインタフェースとして用いられる。表示装置206は、プログラムによるGUI(Graphical User Interface)等を表示する。入力装置207は、キーボードおよびマウスなどで構成され、各種操作指示をユーザから入力させるために用いられる。
【0093】
本実施形態の仲介装置4で実行される〜プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0094】
また、本実施形態の仲介装置4で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態の仲介装置4で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。また、本実施形態のプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0095】
本実施の形態の仲介装置4で実行されるプログラムは、上述した各部(担当機器リスト送受信部、機器管理部、受付部、接続状況確認部、仲介装置監視部、機器分配部、担当機器リスト更新部)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体からプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、担当機器リスト送受信部、機器管理部、受付部、接続状況確認部、仲介装置監視部、機器分配部、担当機器リスト更新部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【符号の説明】
【0096】
1 機器管理システム
2 遠隔管理装置
3 機器
4 仲介装置
5 ルータ
100 アドレス記憶部
102 担当機器リスト送受信部
104 担当機器リスト記憶部
106 機器管理部
108 機器情報記憶部
110 受付部
112 接続状況確認部
114 仲介装置監視部
116 機器分配部
118 担当機器リスト更新部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0097】
【特許文献1】特開2009−32277号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の機器と、前記複数の機器とネットワークを介して接続され、前記複数の機器を管理する管理装置と、前記ネットワークに接続し、前記複数の機器と前記管理装置の間を仲介する複数の既設仲介装置とを備えた機器管理システム内に新たに設置され、前記ネットワークに接続された仲介装置であって、
前記機器管理システムが備える前記複数の機器それぞれについて、前記機器を識別する機器識別情報と、機器アドレスと、前記機器と前記管理装置の間の仲介を担当する前記既設仲介装置を識別する仲介装置識別情報とが対応付けられた担当機器リストを、所定の既設仲介装置から、前記ネットワークを介して受信する担当機器リスト受信部と、
前記担当機器リスト受信部が受信した前記担当機器リストを記憶する担当機器リスト記憶部と、
前記担当機器リスト記憶部に記憶されている前記担当機器リストと、予め設定された分配規則に従い、当該仲介装置および前記既設仲介装置が仲介を担当する担当機器を決定する機器分配部と、
前記機器分配部により前記担当機器が決定された場合に、前記担当機器リスト記憶部に記憶されている前記担当機器リストを前記機器分配部による決定結果に基づいて更新する担当機器リスト更新部と、
前記機器分配部による決定結果に基づいて前記担当機器リストが更新された場合に、更新後の前記担当機器リストを前記既設仲介装置に送信する担当機器リスト送信部と、
前記担当機器リスト記憶部に記憶されている、更新後の前記担当機器リストにおいて当該仲介装置の前記仲介装置識別情報に対応付けられている前記担当機器から、当該担当機器に関する機器情報を受信する機器情報受信部と、
前記機器情報を前記管理装置に送信する機器情報送信部と
を備えることを特徴とする仲介装置。
【請求項2】
前記担当機器リスト受信部は、前記既設仲介装置において当該仲介装置および前記既設仲介装置の前記担当機器が決定され、決定された前記担当機器に基づいて前記担当機器リストが更新された場合に、前記既設仲介装置から、更新後の前記担当機器リストをさらに受信し、
前記担当機器リスト更新部は、前記担当機器リスト記憶部に記憶されている前記担当機器リストを前記担当機器リスト受信部が受信した前記担当機器リストに更新することを特徴とする請求項1に記載の仲介装置。
【請求項3】
前記ネットワークに接続された複数の前記既設仲介装置それぞれから前記既設仲介装置のネットワーク接続に変更がないことを示す継続情報を定期的に受信する継続情報受信部をさらに備え、
前記機器分配部は、前記継続情報受信部が、前記ネットワークに接続された複数の既設仲介装置のうち、所定の第1既設仲介装置から所定時間の間、前記継続情報を受信しない場合に、前記担当機器リスト記憶部に記憶されている前記担当機器リストと、前記分配規則に従い、前記第1既設仲介装置以外の第2既設仲介装置および当該仲介装置の前記担当機器を決定し、
前記担当機器リスト更新部は、前記機器分配部による決定結果に基づいて前記担当機器リスト記憶部に記憶されている前記担当機器リストを更新し、
前記担当機器リスト送信部は、更新後の前記担当機器リストを前記第2既設仲介装置に送信することを特徴とする請求項1または2に記載の仲介装置。
【請求項4】
前記担当機器リスト送信部は、前記機器分配部により前記担当機器が決定され、前記担当機器リスト更新部により前記担当機器リスト記憶部に記憶されている前記担当機器リストが更新された場合に、更新後の前記担当機器リストを前記管理装置に送信することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の仲介装置。
【請求項5】
ユーザから入力された前記分配規則を受け付ける受付部をさらに備え、
前記機器分配部は、前記受付部が受け付けた前記分配規則と、前記担当機器リストに基づいて、当該仲介装置および前記既設仲介装置の前記担当機器を決定することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の仲介装置。
【請求項6】
前記分配規則は、前記複数の機器の前記ネットワークへの接続状況に基づく規則であって、
前記複数の機器から、各機器の前記ネットワークへの接続状況を受信する接続状況受信部をさらに備え、
前記機器分配部は、前記担当機器リストと、前記接続状況受信部が受信した前記接続状況と、前記分配規則に従い、当該仲介装置および前記既設仲介装置の前記担当機器を決定することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の仲介装置。
【請求項7】
前記ネットワークを介して接続されている前記既設仲介装置を検索する既設仲介装置検索部をさらに備え、
前記担当機器リスト受信部は、前記既設仲介装置検索部により検索された前記既設仲介装置から前記担当機器リストを受信することを特徴とする請求項1に記載の仲介装置。
【請求項8】
前記既設仲介装置のアドレスを記憶するアドレス記憶部をさらに備え、
前記担当機器リスト受信部は、前記アドレス記憶部に記憶された前記アドレスにアクセスし、前記既設仲介装置から前記担当機器リストを受信することを特徴とする請求項1に記載の仲介装置。
【請求項9】
複数の機器と、前記複数の機器とネットワークを介して接続され、前記複数の機器を管理する管理装置と、前記ネットワークに接続し、前記複数の機器と前記管理装置の間を仲介する複数の仲介装置とを備えた機器管理システムであって、
前記仲介装置は、
前記機器管理システムが備える前記複数の機器それぞれについて、前記機器を識別する機器識別情報と、機器アドレスと、前記機器と前記管理装置の間の仲介を担当する前記仲介装置を識別する仲介装置識別情報とが対応付けられた担当機器リストを、他の仲介装置から、前記ネットワークを介して受信する担当機器リスト受信部と、
前記担当機器リスト受信部が受信した前記担当機器リストを記憶する担当機器リスト記憶部と、
前記担当機器リスト記憶部に記憶されている前記担当機器リストと、予め設定された分配規則に従い、複数の前記仲介装置それぞれが仲介を担当する担当機器を決定する機器分配部と、
前記機器分配部により前記担当機器が決定された場合に、前記担当機器リスト記憶部に記憶されている前記担当機器リストを前記機器分配部による決定結果に基づいて更新する担当機器リスト更新部と、
前記機器分配部による決定結果に基づいて前記担当機器リストが更新された場合に、更新後の前記担当機器リストを他の前記仲介装置に送信する担当機器リスト送信部と、
前記担当機器リスト記憶部に記憶されている、更新後の前記担当機器リストにおいて当該仲介装置の仲介装置識別情報に対応付けられている前記担当機器から、当該担当機器に関する機器情報を受信する機器情報受信部と、
前記機器情報を前記管理装置に送信する機器情報送信部と
を有することを特徴とする機器管理システム。
【請求項10】
複数の機器と、前記複数の機器とネットワークを介して接続され、前記複数の機器を管理する管理装置と、前記ネットワークに接続し、前記複数の機器と前記管理装置の間を仲介する複数の既設仲介装置とを備えた機器管理システム内に、所定の機器と前記管理装置の間を仲介すべく新たに設置され、前記ネットワークに接続されたコンピュータを、
前記機器管理システムが備える前記複数の機器それぞれについて、前記機器を識別する機器識別情報と、機器アドレスと、前記機器と前記管理装置の間の仲介を担当する前記既設仲介装置を識別する仲介装置識別情報とが対応付けられた担当機器リストを、所定の既設仲介装置から、前記ネットワークを介して受信する担当機器リスト受信部と、
前記担当機器リストと、予め設定された分配規則に従い、当該コンピュータおよび前記既設仲介装置が仲介を担当する担当機器を決定する機器分配部と、
前記機器分配部により前記担当機器が決定された場合に、前記担当機器リストを前記機器分配部による決定結果に基づいて更新する担当機器リスト更新部と、
前記機器分配部による決定結果に基づいて前記担当機器リストが更新された場合に、更新後の前記担当機器リストを前記既設仲介装置に送信する担当機器リスト送信部と、
更新後の前記担当機器リストにおいて当該コンピュータの仲介装置識別情報に対応付けられている前記担当機器から、当該担当機器に関する機器情報を受信する機器情報受信部と、
前記機器情報を前記管理装置に送信する機器情報送信部と
して機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10−1】
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【図10−2】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20−1】
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【図20−2】
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【図21】
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【公開番号】特開2013−54514(P2013−54514A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−191766(P2011−191766)
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】