説明

伝熱性の熱平等化装置

【課題】より高温領域からより低温領域への熱伝達に適していて更に特に加熱された構造に沿う表面温度を均等化するための、熱均等化デバイスが提供される。
【解決手段】この熱均等化デバイスは、防熱材料に埋め込まれたグラファイトファイバーを具備する。グラファイトファイバーは加熱された表面上及びそれに対して接触表面を形成する。接触表面は、加熱された表面における適切な作動に必要なように、平らであるか又は曲線状である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的に、実質的に閉じられた熱的装置(システム)において加熱される構造に係り、より特別には、前記構造の少なくとも一部分にわたって高度な均一性及び熱分布を提供するためのその様な構造内の伝熱性デバイス(装置)に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの加熱される構造は、構造の均一な最終状態及び性能を実現するために、高度の均一性及び熱分布を必要とする。加熱された構造から熱が放出される際に、熱分布は過渡的に均一ではなくなる。構造を横切る温度又は加熱された表面上の温度の、その様な過渡的不均一性は、構造の受容できない性能(パフォーマンス)を生じる可能性がある。例えば、写真複写機の定着器(ヒューザー)ロールの表面における熱分布は、印刷媒体が定着器ロールの表面の一部分上を通過する際に、分配可能である。もし1つの寸法の媒体への印刷の直後において、異なる寸法の媒体への印刷が行われる場合には、2番目の媒体には定着器ロールからそれに適用される不均一な熱が作用する。溶けやすいインクの適切な溶融は、熱と滞留時間と圧力との関数であるので、もし圧力と滞留時間は同じであるが、適用される熱が、媒体の一部分から媒体の別の部分へと変化する場合には、不均一な溶融が発生可能である。溶かされた状態では、インクは、しみや、ズレ(オフセット)や、別の受容できない状態を生じる可能性がある。
【0003】
熱分布の不均一性に対する簡単な解決案は、熱がクリティカルな領域において実質的に均一に分布されるように、再加熱するための構造のオペレーション間において、十分な時間遅れを許容することである。しかしその様な遅れ自体が受容可能でない場合がある。写真複写機及びプリンターにおいて、高速化及び高性能化は将来的に非常に求められているものである。従って、1番目の寸法の媒体に続く異なる寸法の媒体のためにそれに続くコピー機能を遅らせることは、高速度の事務機械において受容不能な遅れを必要とする可能性がある。熱が作用する際に、もし最大温度が到達されて更に均一に分布されるまで、全ての場所が等しく加熱される場合には、不均一性は同じ状態のままで滞留し得る。
【0004】
改善された熱分布の均一性を実現するために、熱(ヒート)パイプを使用することが既知である。しかし、ヒートパイプの熱応答時間は外表面材料に依存しており、ヒートパイプに非常に薄い外表面を保持することは困難なことが良くある。ヒートパイプは、ヒートパイプ内に液体又は蒸気を必要とし、そのアセンブリはむしろ、据え付けに嵩ばり、製作に高価である。
【0005】
技術的に必要なものは、加熱される構造の熱均衡を維持するためで、且つ加熱される構造のクリティカル領域における過渡的温度差異を最小化するための、熱均等化デバイスのための改善された構成である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、超伝熱性グラファイトファイバー及び防熱材料の層を使用した構成を提供することにより、問題を解決し、従来技術の伝熱性デバイスの欠点及び欠陥を克服する。そのグラファイトファイバーは、平らで円形であるか又は任意の三次元形状の加熱される構造に配置可能である。前記グラファイトファイバーは効果的で効率的に、高温領域と低温領域との間における熱分布を均等化して、所望の表面における平衡を保持する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一つの形態において、比較的より高温の領域から比較的より低温の領域への熱の伝達における使用のための熱均等化デバイス(装置)が提供される。前記熱均等化デバイスは、防熱材料の層にグラファイトファイバーを有する防熱材料の層を有する。接触表面は前記グラファイトファイバーと前記防熱材料により形成される。前記グラファイトファイバーは、熱をファイバーに沿って、前記より高温の領域から前記より低温の領域へ伝えるために、前記接触表面において十分に暴露されており、前記より高温の領域と前記より低温の領域との間で伸張するのに十分な長さを有する。
【0008】
本発明の別の形態は、伝熱デバイス(装置)を提供しており、その伝熱デバイスはグラファイトファイバーの層と、前記ファイバーを実質的に囲む一方でファイバーの暴露された表面から離れる、防熱材料と、前記ファイバーを囲む防熱材料の層を保持するキャリア(支持部)とを有する。
【0009】
本発明の更に別の形態は加熱される構造を提供しており、その加熱される構造は、加熱される表面を有する加熱される本体と、前記加熱される本体に隣接する熱均等化デバイスとを有する。前記熱均等化デバイスは、防熱材料の層と、前記防熱材料の層内のグラファイトファイバーとを具備する。接触表面は、前記グラファイトファイバーが、そこを通り熱を伝えるための前記接触表面に沿って十分に暴露される状態で、前記防熱材料と前記ファイバーにより形成される。前記接触表面は、前記加熱される表面に接触するように配設される。
【0010】
本発明の利点は、均一に加熱される表面を必要とする種々の幾何学的形状におけるオペレーションに必要とされるように形成可能である、伝熱デバイスを提供することである。
【0011】
本発明の別の利点は、加熱される表面に沿う熱分布を均等化し更にその均等化を十分且つ迅速に実施する、伝熱デバイスを提供することである。
【0012】
本発明の更に別の利点は、製造するのに比較的容易で且つ長期間にわたり信頼性のある性能を維持する、伝熱デバイスを提供することである。
【0013】
本発明のこれとは別の利点は、故障又は誤作動を起こし難い静的構成要素により、加熱される表面における熱分布を均等化する、伝熱デバイスを提供することである。
【0014】
本発明のやはり別の利点は、熱をある場所から別の離れた場所へ伝えるのに使用可能で且つ構造において生成された所望されない熱の除去に使用可能である、伝熱デバイスを提供することである。
【0015】
本発明のこれとは別の形態及び利点は、下記の詳細な説明と、請求項と、同様な記号が同様な部分を指定するように使用される図面の検討により当業者にとって明確になるであろう。
【0016】
本発明の実施の形態の詳細な説明の前に、本発明は本出願において、下記の説明に記載されるか又は図面に示される、構成要素の構造及び配置の詳細に限定されない構成要素ことが理解されるべきである。本発明は、別の実施の形態からなることが可能であり、更に種々の方法で実施されるか又は実行されることが可能である。また、本明細書で使用される語法及び用語は、説明の目的のためのものであり、限定として認識されるべきではないことが理解される。「含む」や、「備える」や、「具備する」及びそれらの変形等の本明細書での用途は、その後に記載されるものと、それの同等物と、更に付加的なものと、それの同等品とを包含することを意味するものである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は本発明による伝熱性の熱均等化デバイスと加熱されるロールを備える、加熱される構造の等角投影図である。
【図2】図2は図1に示される伝熱性の熱均等化デバイスと前記ロールの一部分の横断面図である。
【図3】図3は図2と類似の横断面図であるが、平らな被加熱体において使用されるための本発明による伝熱性熱均等化デバイスを示す。
【図4】図4は本発明による伝熱性熱均等化デバイスによる熱伝達を示す、平面図である。
【図5】図5は本発明による三次元の熱均等化デバイスのためのファイバーの方向を示しており、該熱均等化デバイスは該デバイスによる熱の方向的な熱伝達に使用可能である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
より特別には、図面、特には図1を参照すると、符号10は、本発明による超伝熱性熱均等化デバイスを指定する。熱均等化デバイス(装置)10は、ロール12のおける作動のために設置されていることが図示されており、そのロール12は、プリンターやコピーやファックス機械等における定着器(ヒューザー)ロール、あるいは別の装置の加熱式ロールであっても良い。ロール12は、ロール12の作動表面を形成する表面14を備えており、それは、内部的又は外部的のいずれかで加熱されて、適切なプロセス処理を提供する。例えば、定着器ロールとしてのロール12は、圧力ローラ(図示されない)と共に、熱と圧力を、ロール12と圧力ローラ(図示されない)との間を通過する媒体に、媒体に適用されるトナーを溶かすために作用させる。当業者であれば、定着器ロールとしてのロール12が、本発明による熱均等化デバイス10に適した用途の単に1つの例であることを直ちに理解する。加熱される構造の別のタイプの加熱式ロールはまた、本発明による熱均等化デバイス10の設置により恩恵を得ることが出来る。
【0019】
図2に示される拡大横断面図を参照すると、熱均等化デバイス10は、ロール12の長さを実質的に伸張する細長いグラファイトファイバー20の層を備える。グラファイトファイバー20は防熱材料22の層内に埋め込まれる。グラファイトファイバー20は、高温用接着剤、防熱層に溶け込ませることによる熱接着、又は接合の別の適切な手段により防熱材料22に接合されても良い。高温の用途に関して、鋳造可能な(キャスタブル)セラミックは該ファイバーに注入可能である。グラファイトファイバー20は、防熱材料22により完全に覆われず、暴露された隣接するグラファイトファイバー20の接触表面24は、ロール12の表面14に接触するように配置されるために具備される。防熱材料22内において、グラファイトファイバー20は、直線形状で実質的に平行な整列状態で配置されるか、編まれるか、又はお互いに絡み合うことが可能である。高温地点から低温地点への最も有効な伝熱として、グラファイトファイバー20の直線配置が好ましい。個々のグラファイトファイバー20は、お互いに直ぐ隣接して配置可能であるか、又は個々のグラファイトファイバー20は、隣接するファイバー20間で防熱材料22により熱的に遮断可能である。
【0020】
防熱材料22の層は、セラミック、ガラス、テフロン(登録商標)、ゴム又は別の防熱性の高い防熱材料22により形成される。防熱層の厚みは、最良の防熱と、グラファイトファイバー20への圧力の穏やかな適用のための層の柔軟性とを形成するのに最適化される。防熱材料22は、接触表面24において暴露される、グラファイトファイバー20の一部分に関してを除いて、グラファイトファイバー20を完全に囲む。
【0021】
グラファイトファイバー20と防熱材料22とのアセンブリは、キャリアー本体26に保持されており、キャリアー本体26はまた、熱損失を更に出きる限り小さくし、デバイス10により所望の熱伝達を改善するように防熱されることが都合が良い。これとは別に、キャリアー26は、プラスティック又は金属等の、用途に適した任意のキャリアー材料であり得る。一連の空気ポケット28は、キャリアー26内に形成されて、キャリアー26の防熱品質を更に改善する。キャリアー26は、作動のための適切な位置への熱均等化デバイス10の固定に適した、備品を有するように形成可能である。
【0022】
使用において、デバイス10は、暴露されるグラファイトファイバー20の表面24がロール12の加熱される表面14と接触するように、ロール12に隣接して設置される。グラファイトファイバー20はそれにより、ロール12が回転する際に、表面14の比較的高温の領域及び比較的低温の領域に接触する。個別のグラファイトファイバー20が表面14のより高温の領域とより低温の領域との両者に接触するので、熱は効率的で迅速に、ファイバー20の長さに沿ってより高温の領域からより低温の領域へ熱伝達される。表面14温度は、ロール12の回転に従い、表面14のより高温の地点から表面14のより低温の地点への熱伝達により、迅速且つ効率的に均等化される。デバイス10は、ロール12の稼働面長さを実質的に伸張するので、表面14全体は温度が均等化される。より低温の領域はより高温の領域からの熱により暖められる。より高温の領域からの熱損失は、より高温の領域を冷却するので、表面14の全ての領域は実質的に同じ温度に素速く形成される。従ってもしロール12が、コピー機の定着器ロールである場合には、媒体のより幅広いシートの後に、ロール12により処理される媒体のより幅の狭いシートが続く場合に、実質的に均等化された熱は、デバイス10により実行された熱均等化作用の結果として、その幅にわたって、それに続くより幅広いシートに適用される。
【0023】
ファイバー形状のグラファイトは脆くなる傾向があり、グラファイトファイバー20への衝撃は、破損の低減のために最小化されるべきである。ファイバー20を防熱材料22に埋め込むことにより、ロール12の加熱される表面14への摩擦の結果としての表面からのファイバーの破損の可能性は最小化される。更にファイバー20を保護するために、表面被覆が接触表面24に沿って形成可能であり、表面14に対するファイバー20の直接的接触を排除する。防熱材料22に類似の防熱材料の薄い層は、表面24に沿って薄い層で形成されて、ファイバー20との間での熱伝達を実質的に低減しないで、グラファイトファイバー20のための物理的な保護を形成可能である。接触表面24に沿う任意のその様な被覆は、十分に薄いか、又は伝熱性材料であるので、グラファイトファイバー20は、接触表面24に沿うファイバー20への及びそれからの効率的な熱伝達のために、十分に暴露された状態で保持される。
【0024】
コピー機の定着器ロール等の幾つかのプロセスロールのオペレーションにおいて、表面14が、長期間の使用により不均一に磨耗する場合があることが知られている。表面14上を通過する媒体による磨耗の結果として、それにより処理される媒体の異なる幅の角部に対応して異なる高さで形成される状態の、階段状の段差の影響が表面14に発生し得る。表面14に対するデバイス10の使用による別の利点は、ロール12が回転する際の表面14に対するデバイス10による摩擦は、表面14を滑らかにする傾向があり、前記階段状の段差の影響を軽減又は排除することである。更に、デバイス10は、ロール12のための防熱カバーを形成し、環境への熱損失を実質的に低減し、表面14における所望のプロセス(処理)温度を維持するための加熱要求を低減する。
【0025】
図3は本発明の第2の実施の形態を示す。熱均等化デバイス30は図1と2に示されるデバイス10と類似であるが、デバイス30は平らな用途において使用される。図1と2に示されるようなデバイス10の曲線形状とは異なり、デバイス30は、実質的に矩形であり、グラファイトファイバー32の層が、防熱材料34内に埋め込まれる状態である。ここでも、暴露される接触表面36が形成されており、その暴露される接触表面36は、防熱材料34に類似する材料の薄層、か又は別の材料の合成物の薄層により保護可能である。接触表面36は、デバイス30が作動する表面に対する設置のために、形成され配置される。防熱材料34内に埋め込まれるグラファイトファイバー32のアセンブリは、防熱エアポケット40を備えても良い、キャリアー38に保持される。
【0026】
デバイス30は、実質的に平らな表面(図示されない)に設置される、表面36と共に使用されており、前記平らな表面に関して、実質的に均一な熱分布を有することが望まれる。グラファイトファイバー32は熱を、比較的より高温の領域から比較的より低温の領域へ、熱均等化デバイス10に関して記載されたものと同様な状態で、熱伝達する。
【0027】
グラファイトファイバー20,32を防熱材料22,34に埋め込む結果として、熱伝達は、各ファイバー20,32に沿って軸方向の向きで行われる傾向がある。図4は、より高温の領域54と56と、より低温の領域58との間で伸張する、グラファイトファイバー52を有する本発明の熱均等化デバイス50における熱伝達を図式的に示す。図4の図式図は、より高温の領域54と56から、より低温の領域58への熱伝達の方向を矢印60により示す。図4の図式的表示は、デバイス10と30における熱伝達と共に、本発明の別の熱均等化デバイスを示す。より低温の領域58は、より低温の領域58の近くに設置されたより高温の領域54と56により加熱可能である。
【0028】
熱伝達が、実質的にグラファイトファイバーの長さに沿って、より高温の領域からより低温の領域へ実施される状態で、本発明によるデバイスは、より高温の領域からより低温の領域へ三次元的に熱を伝達するように使用可能である。図5は、本発明の熱均等化デバイス62がその様な三次元的熱伝達を実施するように使用可能である状態を示す。グラファイトファイバー64は、より高温の領域66とより低温の領域68との間で角度を持って配置される。基本的にグラファイトファイバー64は、それの一方の端部とそれのもう一方の端部との間で、屈曲されるか又は曲げられるが、穏やかに破損を回避する。ファイバー64は、適切な防熱材料に埋め込まれることにより、所定の形状と位置で固定される。これにより、熱は、より高温である1つの領域から、より低温の別の領域へ、三次元的に任意の方向で移動可能である。
【0029】
加熱される表面に沿って熱を均等化することに関して、本明細書で上記の如く詳しく図解され説明された一方で、本発明によるデバイスはまた、領域又はデバイスからの所望されない熱を除去するために使用可能であることが直ちに認識されるべきである。従って、本発明によるデバイスは、熱発生デバイスの熱を低減する目的で、その様なデバイスからヒートシンク又は別のデバイスへ熱を伝達することにより、熱発生デバイスを冷却するために使用可能である。従って、所望されないより低温の領域を発生させることによる衝撃を最小化することに加えて、本発明はまた、熱発生構造内のデバイス又は領域の過熱を防止するために使用可能である。デバイスは、デバイスが搭載されるべきデバイスの特定の構造により必要とされるような、任意の所望の幾何学的形状で形成可能である。
【0030】
デバイス10が回転するロール12に対して作動すること等の、可動な表面に対する本発明の適用において、静電電荷がデバイス10とロール12との間の摩擦により蓄積可能である。形成された任意の静電電荷は、少なくとも幾つかのグラファイトファイバー20に電気的に接続される、接地回路に散逸させることが可能である。
【0031】
加熱を更に促進するために、単一又は複数の加熱要素は、防熱材料22,34の層に具備可能である。更に別の代替形態として、加熱要素はまたキャリアー26,38に具備可能である。任意のデバイス10,30,50,62のための据え付け構造は、バネ、膨張可能な空気袋、又は別の弾性のある付勢デバイスを具備可能であり、それらは、デバイス10,30,50,62の等しく矛盾のない圧力を、各々が作動する表面に対して作用させる。
【0032】
前述の形態の変形形態及び修正形態が、本発明の範囲内にある。本明細書において開示され且つ規定された本発明は、本明細書及び/又は図面に記述されるか又はそれらから分かる個別の形態の二つ以上の別の組み合わせの全ての範囲を含むことが理解される。これらの異なる組み合わせの全ては、本発明の種々の別の形態を形成する。本明細書で説明された実施の形態は、本発明を実施するための既知の最良のモードを説明しており、当業者による本発明の使用を可能にする。請求の範囲は、従来技術により許容される範囲までの別の実施の形態を含むように解釈されるべきである。
【0033】
本発明の種々の形態が添付の請求の範囲に記載される。
【符号の説明】
【0034】
10 熱均等化デバイス
12 ロール
14 表面
20 グラファイトファイバー
22 防熱材料
24 接触表面
26 キャリアー
28 ポケット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
比較的より高温の領域から比較的より低温の領域への熱伝達における使用のための熱均等化デバイスにおいて、この熱均等化デバイスは、
防熱材料の層と、
該防熱材料の層内のグラファイトファイバーと、更に
該グラファイトファイバーと該防熱材料により形成される接触表面と、
を具備しており、
該グラファイトファイバーは、熱を該ファイバーに沿って、前記より高温の領域から前記より低温の領域へ伝達するために、該接触表面において十分に暴露されており、前記より高温の領域と前記より低温の領域との間で伸張するのに十分な長さを有する、熱均等化デバイス。
【請求項2】
該防熱材料は、テフロン(登録商標)と、ガラスと、セラミックと、ゴムの内の1つである請求項1に記載の熱均等化デバイス。
【請求項3】
該防熱材料の層を保持するためのキャリアーを具備する請求項1または2に記載の熱均等化デバイス。
【請求項4】
該キャリアーは、該防熱材料の層に隣接するエアポケットを有する請求項3に記載の熱均等化デバイス。
【請求項5】
該接触表面は、ロールの表面に対して配置されるために曲げられる請求項1または3に記載の熱均等化デバイス。
【請求項6】
該接触表面は平らである請求項1または3に記載の熱均等化デバイス。
【請求項7】
該グラファイトファイバーの少なくとも幾つかは、それの一方の端部とそれのもう一方の端部との間で曲げられる請求項1または3に記載の熱均等化デバイス。
【請求項8】
該グラファイトファイバーは、該防熱材料内で実質的に直線状である請求項1に記載の熱均等化デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−103327(P2009−103327A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−34063(P2009−34063)
【出願日】平成21年2月17日(2009.2.17)
【分割の表示】特願2004−9476(P2004−9476)の分割
【原出願日】平成16年1月16日(2004.1.16)
【出願人】(591203428)イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド (309)
【Fターム(参考)】