説明

伝送システム、中継機及び受信機

【課題】レーン数を変更可能なマルチレーン伝送において、一部のレーンにおいて生じた障害を回避し、正常なレーンのみを使用し、且つ通信容量を低減することで、リンク全体の接続を維持する、障害耐性を高めた伝送システムを提供する。
【解決手段】送信機、中継機、及び受信機を備える伝送システムであって、送信機、及び中継機は第1伝送路によって接続され、中継機及び受信機は第2伝送路によって接続され、送信機、中継機、及び受信機は、仮想レーンを備え、送信機は、使用レーン情報に基づいて、使用可能な仮想レーンの数のデータ列に送信データを分割し、中継機は、第1伝送路の各伝送レーン、及び各仮想レーンの障害を監視し、受信機は、第2伝送路の各伝送レーン、及び各仮想レーンの障害を監視し、使用可能な仮想レーンを決定し、使用レーン情報を送信機に送信し、分割されたデータ列を送信データに復元することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伝送路を介してデータを伝送するデータ伝送装置に関し、特に、伝送路のレーン数を変更可能なデータ伝送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、データを長距離間で伝送する分野では、単一の伝送チャネル(又はレーンともいう)を介してデータを伝送する方法における伝送速度の高速化が頭打ちになっている。そこで通信帯域を向上させるために、複数のレーンを束ねて1本のリンクとして見せる技術(レーン結合、マルチレーン間スキュー補正)が開発されてきた(例えば、特許文献1及び非特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1では、複数のレーンを用いた伝送方式が記載されている。マルチレーンを用いた伝送方式ではレーン間の伝送距離の差、又は光伝送による伝送方式では各レーンの光波長の差によって発生するデータの到着時間差(以下、スキュー)の補正が課題となる。また、伝送メディアに応じて、レーン数を変更する必要がある。特許文献1では、データ列を符号ブロック単位に複数本の仮想レーンに分割し、中継器においてレーン数を変換する度にレーン間のスキューを補正することで、伝送容量を一定としながら、伝送レーンの本数を変更可能とした。
【0004】
非特許文献1では、100ギガビットイーサネット(イーサネットは登録商標、以下同じ)の標準化された技術として、複数のレーンを用いた伝送方式が記載されている。100ギガビットイーサネットでは、5Gbpsの仮想レーンのデータを20レーン束ねて100Gbpsの伝送速度を実現するマルチレーン伝送に関する記載がある。マルチレーンを用いた伝送方式ではレーン間の伝送距離の差、又は光伝送による伝送方式では各レーンの光波長の差によって発生するデータの到着時間差(以下、スキュー)の補正が課題となる。また、伝送メディアに応じて、レーン数を変更する必要がある。
【0005】
100ギガビットイーサネットでは、100Gbpsのデータ列を符号ブロック単位に20本の仮想レーンに分割し、20本の仮想レーンをビット単位に多重/分割することによって、伝送容量を一定としながら、伝送レーンの本数を変更可能とした。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−253852号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】IEEE P802.3ba,Clause 82, "Physical Coding Sublayer (PCS) for 64B/66B, type 40GBASE−R and 100GBASE−R"
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献1及び非特許文献1には、一部のレーンにおいて障害が発生した場合、リンク全体の障害とみなして、リンク全体を切断することが示されている。したがって、一部のレーンにおいて生じた障害を回避し、障害耐性を高める機能については記載されていない。
【0009】
本発明の目的は、レーン数を変更可能なマルチレーン伝送において、一部のレーンにおいて生じた障害を回避し、障害耐性を高めた伝送システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の代表的な一例を示せば、以下の通りである。すなわち、受信機に送信データを送信する送信機、前記送信機から前記送信データを受信し、前記受信した送信データを前記受信機に転送する中継機、及び前記中継機から前記送信データを受信する受信機を備える伝送システムであって、前記送信機、及び前記送信機から送信データを受信する中継機は複数の第1伝送レーンによって接続され、前記送信データを前記受信機に送信する中継機及び前記受信機は複数の第2伝送レーンによって接続され、前記送信機、前記中継機及び前記受信機は、データ列を伝送レーン数に応じて多重化するための複数の仮想レーンを備え、前記送信機は、前記受信機から送信され、使用可能な前記仮想レーンに関する情報を含む第一の使用可能レーン情報に基づいて、使用可能な前記仮想レーンの数のデータ列に前記送信データを分割し、前記第一の使用可能レーン情報を前記仮想レーンから出力されるデータ列に挿入し、前記各仮想レーンから出力された前記データ列を前記第1伝送レーン数に基づいて多重し、前記多重化されたデータ列を送信し、前記中継機は、前記各第1伝送レーンから前記多重化されたデータ列を受信し、前記受信したデータ列を分割し、前記各仮想レーンの障害を監視し、障害が発生している前記仮想レーンから出力される前記各データ列の少なくとも一部を、障害を通知するための情報に変換し、前記仮想レーンから出力された前記各データ列を前記第2伝送路の伝送レーン数に基づいて多重し、前記多重化されたデータ列を前記受信機又は前記他の中継機に送信し、前記受信機は、前記各第2伝送レーンから前記多重化されたデータ列を受信し、前記受信したデータ列を分割し、前記各仮想レーンの障害を監視し、監視結果及び前記障害を通知するための情報に基づいて、障害が発生している前記仮想レーンを特定して、使用可能な前記仮想レーンを決定し、前記決定された使用可能な仮想レーンに関する情報を含む第二の使用可能レーン情報を前記送信機に送信し、前記分割されたデータ列を前記送信データに復元することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一形態によればと、一部の伝送レーンにおいて生じた障害を回避し、正常なレーンのみを使用し、且つ通信容量を低減することによって、接続を維持することができるので、障害耐性を高めた伝送システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態のデータ伝送システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態のデータ伝送システムの構成を示す図である。
【図3】本発明の第一の実施形態の送信機を説明するブロック図である。
【図4】本発明の第一の実施形態の中継機を説明するブロック図である。
【図5】本発明の第一の実施形態の受信機を説明するブロック図である。
【図6】本発明の第二の実施形態の中継機を説明するブロック図である。
【図7】本発明の第二の実施形態の受信機を説明するブロック図である。
【図8】本発明の第三の実施形態の送信機を説明するブロック図である。
【図9】本発明の第三の実施形態の中継機を説明するブロック図である。
【図10】本発明の第三の実施形態の受信機を説明するブロック図である。
【図11】本発明の第四の実施形態の中継機を説明するブロック図である。
【図12】本発明の第四の実施形態の受信機を説明するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を図1〜図13を用いて説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態のデータ伝送システムの構成を示す図である。
【0015】
データ伝送システムは、送信機1、中継機2、及び受信機3を備える。
【0016】
送信機1には、受信機3へ送信される送信データフレーム(以下、送信データと記載する)が入力される。送信機1は、入力された送信データをn本の伝送レーンに分割して出力する。また、送信機1には、受信機3が出力する使用レーン情報が入力される。
【0017】
中継機2には、n本の物理レーンによって構成される第1伝送路を介して送信機1が接続され、第1伝送路を介して送信機1から出力されたデータが中継機2に入力される。中継機2は、m本の物理レーンによって構成される第2伝送路を介して入力されたデータを受信機3に出力する。なお、nとmとは2以上の整数であり、かつnとmとは異なる整数である。
【0018】
受信機3には、第2伝送路を介して中継機2が接続され、中継機2から出力されたデータが受信機3に入力される。受信機3は、入力されたデータを受信データフレーム(以下、受信データと記載する)として出力する。また、受信機3は、最終的に使用可能なレーンを決定し、決定された使用可能なレーンに関する情報を使用レーン情報として送信機1に出力する。
【0019】
本発明では、使用レーン情報によって、送信機1は、障害が発生した伝送レーン以外の伝送レーンを使用してデータの伝送が可能となる。
【0020】
図2は、本発明の異なる実施形態のデータ伝送システムの構成を示す図である。
【0021】
本データ伝送システムは、送信機1及び受信機3を備える送受信機4(4−1、4−2)、並びに中継機2を備える。図2に示すように、送受信機4−1と送受信機4−2との間には、方向が異なる2つの伝送経路がある。
【0022】
本データ伝送システムでは、対向する逆方向の伝送経路を利用して、受信機3が出力する使用レーン通知を送信機1に出力することが、図1に示す実施形態と異なる。それ以外の構成は図1と同一であるため説明を省略する。
【0023】
なお、送信機1と受信機3との間の中継機2は、複数あってもよい。
【0024】
[第一の実施形態]
図3は、本発明の第一の実施形態の送信機1を説明するブロック図である。
【0025】
送信機1は、フレームバッファ10、容量変換部12、伝送符号化部13、ラウンドロビン部14、マーカ挿入部15(15−1〜15−p)、及びマルチプレクサ部17を備える。
【0026】
まず、送信機1のデータフローを説明する。
【0027】
送信データは、フレームバッファ10に入力される。また、受信機3から、データ列が容量変換部12とラウンドロビン部14とマーカ挿入部15(15−1〜15−p)とに入力される。
【0028】
フレームバッファ10は、送信データの出力元と容量変換部12とへデータ列を出力する。容量変換部12は、フレームバッファ10と伝送符号化部13とへデータ列を出力する。伝送符号化部13は、ラウンドロビン部14へデータ列を出力する。
【0029】
ラウンドロビン部14は、マーカ挿入部(15−1〜15−p)へデータ列を出力する。マーカ挿入部(15−1〜15−p)は、マルチプレクサ部17へデータ列を出力する。マルチプレクサ部17は、第1伝送路へデータ列を出力する。
【0030】
次に送信機1の各部の動作の詳細を説明する。
【0031】
送信データはフレームバッファ10に入力される。ただし、フレームバッファ10は、フレームバッファ10に蓄積されたデータのバッファ量に応じて、送信データの送信元に対しバッファ量通知を送信する。
【0032】
送信データの送信元は、受信したバッファ量通知に基づいて、送信データの送信を停止する。フレームバッファ10は、容量変換部12から読み出し要求を受けて、送信データを出力する。
【0033】
容量変換部12は、受信機3が送信する使用レーン情報を受信し、受信した使用レーン情報に基づいて、伝送経路上で使用可能なレーンを用いて伝送可能な伝送容量を算出する。例えば、一つのレーンにおいて伝送可能な伝送容量に、使用可能なレーンの数を乗じることのよって伝送可能な伝送容量を算出できる。さらに、容量変換部12は、フレームバッファ10が出力する送信データの容量が算出された伝送容量と等しくなるように、送信データの読み出し要求を用いてフレームバッファ10の読み出しを制御する。
【0034】
伝送符号化部13は、容量変換部12から入力された伝送データのデータ列を伝送符号(例えば、64B/66B符号)に変換して、伝送データをラウンドロビン部14に出力する。本発明は伝送符号に限定されず、64B/66B符号以外のものであってもよい。
【0035】
ラウンドロビン部14は、受信した使用レーン情報に基づいて、p本の仮想レーンのうち正常な仮想レーンに対して、送信データを巡回的に割り振る。このとき、最適には伝送符号化部13で符号化されたデータの符号ブロック(64B/66B符号であれば66ビットのデータ列)を単位として分配される。なお、pは、伝送路を構成する第1伝送レーンと第2伝送レーンとにおけるレーン数(n,m)の最小公倍数であることが好ましい。
【0036】
仮想レーンに分割され、同時に送信された送信データは、送信経路での伝送時間の差によって生じる到着時間差(スキュー)を持って受信機3で受信される。したがって、マーカ挿入部15(15−1〜15−p)は、受信機3で仮想レーン毎のスキューを検出可能とするアライン・マーカを、送信データのデータ列に挿入する。
【0037】
マルチプレクサ部17は、p個のマーカ挿入部(15−1〜15−p)から入力された送信データを、伝送路における伝送レーンの数(x本)に多重化し、多重化された送信データを第1伝送路に出力する。なお、本実施形態ではxはnである。
【0038】
次にマーカ挿入部15において挿入されるアライン・マーカの例について説明する。
【0039】
本実施形態では、挿入されるアライン・マーカとして66ビット長の固定パターンを定義し、マーカ挿入部(15−1〜15−p)はアライン・マーカを一定の間隔でデータ列に挿入する。なお、アライン・マーカの66ビットのうち、2ビットをヘッダ情報、32ビットをアライン情報、残りの32ビットをアライン情報の反転値とする。アライン情報(32ビット)の内訳としては、仮想レーン番号を示す5ビットと、伝送容量(使用する仮想レーンの本数)を示す5ビットと、障害通知を示す1ビットとを含むようにする。
【0040】
図4は、本発明の第一の実施形態の中継機2を説明するブロック図である。
【0041】
中継機2は、x本の伝送レーンによって構成される伝送路からデータ列が入力され、y本の伝送レーンによって構成される伝送路にデータ列を出力する。本実施形態では第1伝送路がn本の伝送レーンで、第2伝送路がm本の伝送レーンで構成されているため、x=n、y=mとなる。
【0042】
中継機2は、x個の信号検出部(20−1〜20−x)、信号監視部21、デマルチプレクサ部22、p個のブロック同期部(23−1〜23−p)、同期監視部24、障害管理部25、p個の障害通知挿入部(26−1〜26−p)、及びマルチプレクサ部27を備える。
【0043】
まず、中継機2のデータフローを説明する。
【0044】
送信機1から送信された送信データ列は、第1伝送路を介して、中継機2に備えられた複数の信号検出部(20−1〜20−x)に入力される。
【0045】
信号検出部(20−1〜20−x)はそれぞれ、信号監視部21及びデマルチプレクサ部22へデータ列を出力する。デマルチプレクサ部22は、デマルチプレクサ部22が備えるp本の出力部から、それぞれp個のブロック同期部(23−1〜23−p)へデータ列を出力する。
【0046】
ブロック同期部(23−1〜23−p)は、それぞれ、同期監視部24と、障害通知挿入部(26−1〜26−p)とへデータ列を出力する。同期監視部24は、障害管理部25へデータ列を出力する。
【0047】
障害管理部25は、障害管理部25が備えるp本の出力部から、それぞれ障害通知挿入部(26−1〜26−p)へデータ列を出力する。障害通知挿入部(26−1〜26−p)はそれぞれ、マルチプレクサ部27へデータ列を出力する。マルチプレクサ部27は、マルチプレクサ部27が備えるy本の出力部から、第2伝送路へとデータ列を出力する。
【0048】
次に中継機2の動作を詳しく説明する。
【0049】
送信機1から送信された送信データ列は、第1伝送路を介して、中継機2に備えられた複数の信号検出部(20−1〜20−x)に入力される。
【0050】
信号検出部(20−1〜20−x)は、データ列のクロック同期処理を実行し、受信データ列をデマルチプレクサ部22に出力する。信号検出部(20−1〜20−x)は、さらにデータ信号入力を検出し、検出結果を信号監視部21に通知する。
【0051】
信号監視部21は、信号検出部(20−1〜20−x)から通知された検出結果を監視し、第1伝送路の各伝送レーンで生じた障害を障害管理部25に通知する。デマルチプレクサ部22は、信号検出部(20−1〜20−x)からデータ列が入力され、入力されたデータ列を仮想レーンのp本に分離し、分離化されたデータ列をブロック同期部(23−1〜23−p)に出力する。
【0052】
ブロック同期部(23−1〜23−p)は、送信機1の伝送符号化部13で符号化された送信データの符号ブロックに同期し、仮想レーン毎に符号ブロックを整列させ、整列化された符号ブロックのデータ列を障害通知挿入部(26−1〜26−p)にそれぞれ出力する。更に、ブロック同期部(23−1〜23−p)は、ブロック同期の状況を同期監視部24に通知する。
【0053】
同期監視部24は、ブロック同期部(23−1〜23−p)から通知された符号ブロック同期結果を監視し、第1伝送路の各仮想レーンで生じた障害を障害管理部25に通知する。
【0054】
例えば、同期監視部24は、各仮想レーンから出力されるデータ列に含まれる符号ブロックの先頭位置を示すビット列を監視し、当該ビット列が正しく受信されない場合、当該仮想レーンに障害が発生していると判定する。すなわち、仮想レーンから出力されるデータ列には、同期するためのビット列が含まれ、所定の時間間隔に前述したビット列が受信されない場合、仮想レーンに障害が発生していると判定される。
【0055】
障害管理部25は、信号監視部21から通知される伝送レーン毎の障害、及び同期監視部24から通知される仮想レーン毎のブロック同期障害に基づいて、何れの仮想レーンにおいて障害が発生したかを判定し、該当する仮想レーンを障害レーンとし、判定結果を障害通知挿入部(26−1〜26−p)に通知する。
【0056】
障害通知挿入部(26−1〜26−p)は、入力されたデータ列に対して、受信機3で仮想レーンにおいて障害が生じたことを伝えるため、送信機1のマーカ挿入部(15−1〜15−p)で挿入されたアライン・マーカの部位に、障害通知情報を挿入する。本実施形態では、送信機1のマーカ挿入部(15−1〜15−p)で挿入されたp種のアライン・マーカとは異なる一意の66ビット固定値(仮想レーンに対応したp種)を障害発生時のアライン・マーカとして定義し、障害通知挿入部(26−1〜26−p)は、当該アライン・マーカを障害が発生した仮想レーンにのみ当該アライン・マーカを挿入する。
【0057】
マルチプレクサ部27は、p個の障害通知挿入部(26−1〜26−p)から入力されたデータ列を、伝送路における伝送レーンの数(y本)に多重化し、多重化されたデータ列を第2伝送路に出力する。なお、本実施形態では、yはmである。
【0058】
図5は、本発明の第一の実施形態の受信機3を説明するブロック図である。
【0059】
受信機3は、x本の伝送レーンによって構成される伝送路(若しくは最終の伝送路)からデータ列が入力され、受信フレームデータ(以下、受信データ)と使用レーン情報とを出力する。
【0060】
受信機3は、信号検出部(40−1〜40−x)、信号監視部41、デマルチプレクサ部42、ブロック同期部(43−1〜43−p)、同期監視部44、障害通知検出部(49−1〜49−p)、障害通知監視部50、使用レーン決定部51、マーカ検査部(52−1〜52−p)、容量決定部53、位相差検出部54、デスキュー部55、マーカ削除部56、伝送復号化部57、及び容量変換部58を備える。
【0061】
まず、受信機3のデータフローを説明する。
【0062】
第2伝送路を介して中継機2から出力されたデータ列は、それぞれ信号検出部(40−1〜40−x)に入力される。信号検出部(40−1〜40−x)はデマルチプレクサ部42と信号監視部41とへデータ列を出力する。信号監視部41は使用レーン決定部51へデータ列を出力する。
【0063】
デマルチプレクサ部42は、デマルチプレクサ部42が備えるp本の出力部から、それぞれp個のブロック同期部(43−1〜43−p)へデータ列を出力する。ブロック同期部(43−1〜43−p)は、それぞれ同期監視部44と、障害通知検出部(49−1〜49−p)と、マーカ検査部(52−1〜52−p)と、デスキュー部55とへデータ列を出力する。同期監視部44は使用レーン決定部51へデータ列を出力する。
【0064】
障害通知検出部(49−1〜49−p)は、それぞれ障害通知監視部50へデータ列を出力する。障害通知監視部50は使用レーン決定部51へデータ列を出力する。使用レーン決定部51は送信機1へデータ列を出力する。マーカ検査部(52−1〜52−p)は、容量決定部53と位相差検出部54とへデータ列を出力する。
【0065】
容量決定部53は容量変換部58へデータ列を出力する。位相差検出部54はデスキュー部55へデータ列を出力する。デスキュー部55は、デスキュー部55が備えるp本の仮想レーンを介して、マーカ削除部56へデータ列を出力する。マーカ削除部56は伝送復号化部57へデータ列を出力する。伝送復号化部57は容量変換部58へデータ列を出力する。容量変換部58は最終的に受信データを出力する。
【0066】
次に受信機3の動作を詳しく説明する。
【0067】
中継機2から送信された送信データ列は、第2伝送路を介して、受信機3に備えられた複数の信号検出部(20−1〜20−x)に入力される。
【0068】
信号検出部(40−1〜40−x)は、データ列のクロック同期処理を実行し、受信データ列をデマルチプレクサ部42に出力する。信号検出部(40−1〜40−x)は、さらにデータ信号入力の検出し、検出結果を信号監視部41に通知する。
【0069】
信号監視部41は、信号検出部(40−1〜40−x)から通知された検出結果を監視し、第2伝送路の各伝送レーンで生じた障害を使用レーン決定部51に通知する。デマルチプレクサ部42は、信号検出部(40−1〜40−x)からデータ列が入力され、入力されたデータ列を仮想レーンのp本に分離し、分離化されたデータ列をブロック同期部(43−1〜43−p)に出力する。
【0070】
ブロック同期部(43−1〜43−p)は、送信機1の伝送符号化部13で符号化された送信データの符号ブロックに同期し、仮想レーン毎に符号ブロックを整列させ、整列化された符号ブロックのデータ列を障害通知検出部(49−1〜49−p)とマーカ検査部(52−1〜52−p)とデスキュー部55とにそれぞれ出力する。更に、ブロック同期部(43−1〜43−p)は、ブロック同期結果の状態を同期監視部44に通知する。
【0071】
同期監視部44は、ブロック同期部(43−1〜43−p)から通知された符号ブロック同期結果を監視し、第2伝送路の各仮想レーンで生じた障害を使用レーン決定部51に通知する。
【0072】
例えば、同期監視部24は、各仮想レーンから出力されるデータ列に含まれる符号ブロックの先頭位置を示すビット列を監視し、当該ビット列が正しく受信されない場合、当該仮想レーンに障害が発生していると判定する。すなわち、仮想レーンから出力されるデータ列には、同期するためのビット列が含まれ、所定の時間間隔に前述したビット列が受信されない場合、仮想レーンに障害が発生していると判定される。
【0073】
信号監視部41及び同期監視部44は、中継機2と受信機3との間の伝送路(物理レーン又は仮想レーン)における障害を検出する。
【0074】
障害通知検出部(49−1〜49−p)は、それぞれ、中継機2の障害通知挿入部26で挿入された仮想レーンの障害情報を検出し、検出結果を障害通知監視部50へ通知する。
【0075】
障害通知監視部50は、障害通知検出部(49−1〜49−p)から通知された障害通知情報を監視し、伝送路の仮想レーンで生じた障害を使用レーン決定部51へ通知する。障害通知監視部50は、送信機1と中継機2との間の伝送路(物理レーン又は仮想レーン)における障害を検出する。
【0076】
使用レーン決定部51は、一つまたは複数の監視部から通知された情報に基づいてレーン障害を監視し、使用可能な仮想レーンを決定する。使用レーン決定部51は使用する仮想レーンを示す使用レーン情報を送信機1に送信する。
【0077】
マーカ検査部(52−1〜52−p)は、アライン・マーカを検査し、送信機1のマーカ挿入部(15−1〜15−p)で挿入された伝送容量情報を抽出し、抽出された伝送容量情報を容量決定部53へ通知する。また、マーカ検査部(52−1〜52−p)は、仮想レーン番号と検出タイミングとを位相差検出部54へ通知する。
【0078】
容量決定部53は、マーカ検査部(52−1〜52−p)から通知された伝送容量情報を監視し、送信機1において、伝送容量が変更されたことを検出し、送信機1が現在使用している仮想レーン数、即ち伝送容量を決定し、容量変換部58へ伝送容量の情報を通知する。
【0079】
位相差検出部54は、マーカ検査部(52−1〜52−p)から通知された仮想レーン番号と検出タイミングとに基づいて、仮想レーン間の位相差、即ちスキュー量と仮想レーンの受信位置とを特定し、デスキュー部55へ通知する。
【0080】
デスキュー部55は、位相差検出部54から通知されるスキュー量と仮想レーンの受信位置とに基づいて、仮想レーン毎の到着時間差、及び受信された位置のずれを補正し、マーカ削除部56へ正しい仮想レーンの順番に受信データ列を出力する。マーカ削除部56は送信機1のマーカ挿入部(15−1〜15−p)でデータ列に挿入されたアライン・マーカを削除し、伝送復号化部57へ受信データ列を出力する。
【0081】
伝送復号化部57は、送信機1の伝送符号化部13によって伝送符号化されたデータ列を、元のデータ列に復号化し、容量変換部58へ受信データ列を出力する。容量変換部58は、容量決定部53が決定した伝送容量に応じて、使用中の仮想レーンを介して伝送されるデータ列を結合し、データフレーム間の無効信号の間隔を広げるなどの手段を用いて、伝送路の最大伝送容量のデータ列に変換して受信フレームデータを出力する。
【0082】
次に障害レーンの決定に関する動作例を説明する。
【0083】
信号検出部(40−1〜40−x)は、信号が検出されない、または信号強度が一定の値よりも信号が弱まっているなど、信号の状態を検出し、信号監視部41に通知する。
【0084】
ブロック同期部(43−1〜43−p)は、符号ブロックの同期が完了しない、または同期がはずれた、などの情報を同期監視部44に通知する。
【0085】
障害通知検出部(49−1〜49−p)は、アライン・マーカに含まれる障害通知情報から、中継機2より以前の伝送路において、仮想レーンに障害が生じたことを検出し、障害通知監視部50へ通知する。
【0086】
使用レーン決定部51は、信号監視部41、同期監視部44、及び障害通知監視部50から障害監視の結果が入力され、信頼性が著しく低下した仮想レーンがあると判定された場合、当該仮想レーンを不使用とする情報を含む使用レーン情報を送信機1へ通知する。
【0087】
具体的には、使用レーン決定部51は、信号監視部41からの障害監視の結果に基づいて、物理レーンから出力される信号強度(例えば、電圧)が予め設定されたしきい値以下の状態が所定の時間継続した場合、当該物理レーンを使用不可と決定する。
【0088】
また、使用レーン決定部51は、64B/66B符号が用いられている場合、同期監視部44からの障害監視の結果に基づいて、例えば、仮想レーンから誤りを示すヘッダを持つビット列が所定の時間間隔に継続して入力され、エラーレートが予め設定されたしきい値より高くなった場合、ブロック同期をはずし、当該仮想レーンを使用不可と判定する。使用レーン決定部51は、また、仮想レーンにおけるブロック同期のはずれの回数が予め設定されている値より大きい場合に当該仮想レーンを使用不可と決定する。
【0089】
また、使用レーン決定部51は、障害通知監視部50からの障害監視の結果に基づいて、障害情報が検出された仮想レーンを使用不可と決定する。
【0090】
以上の判定結果に基づいて、使用レーン決定部51は、使用不可と決定された仮想レーン、及び前記使用不可と決定された物理レーンにデータ列を出力する仮想レーンとを除く仮想レーンに関する情報を含む使用レーン通知を生成する。生成された使用レーン通知は、送信機に送信される。送信機1は、使用レーン通知に含まれる使用可能な仮想レーンに関する情報によって、障害が発生している物理レーンの使用を回避することができる。
【0091】
第一の実施形態によれば、第1伝送路、及び第2伝送路の各伝送レーンに障害が発生しても、正常な伝送レーンを使用し、且つ通信容量を低減することで、リンク全体の接続を維持することができる。
【0092】
[第二の実施形態]
図6と図7を用いて、本発明の第二の実施形態を説明する。第二の実施形態と第一の実施形態とは、仮想レーンで発生した障害を受信機3に伝える手法が異なる。また第二の実施形態の送信機1は、第一の実施形態の送信機1と同一であるので、説明を省略する。以下、第一の実施形態との差異を中心に第二の実施形態について説明する。
【0093】
図6は、本発明の第二の実施形態の中継機2を説明するブロック図である。
【0094】
第二の実施形態の中継機2は、x個の信号検出部(20−1〜20−x)、信号監視部21、デマルチプレクサ部22、p個のブロック同期部(23−1〜23−p)、同期監視部24、障害管理部25、PRBS発生部28、p個のセレクタ部(29−1〜29−p)、及びマルチプレクサ部27を備える。
【0095】
第二の実施形態の中継機2は、PRBS発生部28、及びp個のセレクタ部(29−1〜29−p)を備える点が第一の実施形態と異なる。
【0096】
まず、第二の実施形態の中継機2のデータフローを説明する。
【0097】
送信機1から送信された送信データ列は、第1伝送路を介して、中継機2に備えられた複数の信号検出部(20−1〜20−x)に入力される。
【0098】
信号検出部(20−1〜20−x)はそれぞれ、信号監視部21及びデマルチプレクサ部22へデータ列を出力する。デマルチプレクサ部22は、デマルチプレクサ部22が備えるp本の出力部から、それぞれp個のブロック同期部(23−1〜23−p)へデータ列を出力する。
【0099】
ブロック同期部(23−1〜23−p)は、それぞれ、同期監視部24と、p個のセレクタ部(29−1〜29−p)へデータ列を出力する。同期監視部24は、障害管理部25へデータ列を出力する。PRBS発生部28は、p個のセレクタ部(29−1〜29−p)へデータ列を出力する。障害管理部25は、障害管理部25が備えるp本の出力部から、それぞれp個のセレクタ部(29−1〜29−p)へデータ列を出力する。p個のセレクタ部(29−1〜29−p)は、それぞれ、マルチプレクサ部27へデータ列を出力する。マルチプレクサ部27は、マルチプレクサ部27が備えるy本の出力部から、第2伝送路へとデータ列を出力する。
【0100】
次に、第二の実施形態の中継機2の動作を説明する。なお、第二の実施形態の中継機2が備えるx個の信号検出部(20−1〜20−x)、信号監視部21、デマルチプレクサ部22、p個のブロック同期部(23−1〜23−p)、及び同期監視部24の動作は、第一の実施形態と同じであるため、該部位に関する説明を省略する。
【0101】
PRBS発生部28は、DCバランスと有限ランレングスとが保障されたランダム・ビット列を発生し、該ビット列をp個のセレクタ部(29−1〜29−p)へ出力する。これによって、障害が発生した仮想レーンからのデータ列が入力された受信機3の誤作動等を回避することができる。また、受信機3が特定のランダム・ビット列を検出することによって、仮想レーンに障害が発生したことを検出することができる。受信機3が仮想レーンの障害を検出する動作については、図7を用いて後述する。
【0102】
ここで、前述したDCバランスと有限ランレングスとが保障されたランダム・ビット列は、例えば、「0」と「1」とから構成されるビット列の場合、所定の時間間隔に受信したデータ列に含まれる「0」と「1」との数が同一のものになるようなビット列である。
【0103】
障害管理部25は、信号監視部21から通知される伝送レーン毎の障害、及び同期監視部24から通知される仮想レーン毎のブロック同期障害に基づいて、何れの仮想レーンにおいて障害が発生したかを判定し、該当する仮想レーンを障害レーンとして、レーンの障害情報(正常/異常状態)をセレクタ部(29−1〜29−p)に通知する。
【0104】
p個のセレクタ部(29−1〜29−p)は、それぞれ、障害管理部25から通知されるレーンの障害情報に基づいて、レーンが正常状態であればブロック同期部(23−1〜23−p)から入力されたデータ列を、レーンが異常状態であればPRBS発生部28から入力されたランダム・ビット列を選択し、マルチプレクサ部27へ出力する。
【0105】
マルチプレクサ部27は、p個のセレクタ部(29−1〜29−p)から入力されたデータ列を、伝送路における伝送レーンの数(y本)に多重化し、多重化されたデータ列を第2伝送路に出力する。なお、本実施形態では、yはmである。
【0106】
図7は、本発明の第二の実施形態の受信機3のブロック図である。
【0107】
第二の実施形態の受信機3は、x本の伝送レーンから構成される第2伝送路(若しくは最終の伝送路)を入力とし、受信フレームデータ(以下、受信データ)と使用レーン情報を出力する。
【0108】
受信機3は、信号検出部(40−1〜40−x)、信号監視部41、デマルチプレクサ部42、ブロック同期部(43−1〜43−p)、同期監視部44、PRBS検査部(47−1〜47−p)、PRBS監視部48、使用レーン決定部51、マーカ検査部(52−1〜52−p)、容量決定部53、位相差検出部54、デスキュー部55、マーカ削除部56、伝送復号化部57、及び容量変換部58を備える。
【0109】
第二の実施形態の受信機3は、PRBS検査部(47−1〜47−p)、PRBS監視部48を備える点が第一の実施形態と異なる。
【0110】
まず、受信機3のデータフローを説明する。
【0111】
第2伝送路を介して中継機2から出力されたデータは、それぞれ信号検出部(40−1〜40−x)に入力される。信号検出部(40−1〜40−x)はデマルチプレクサ部42と信号監視部41とへデータ列を出力する。信号監視部41は使用レーン決定部51へデータ列を出力する。
【0112】
デマルチプレクサ部42は、デマルチプレクサ部42が備えるp本の出力部から、それぞれp個のブロック同期部(43−1〜43−p)へデータ列を出力する。ブロック同期部(43−1〜43−p)は、それぞれ同期監視部44と、PRBS検査部(47−1〜47−p)と、マーカ検査部(52−1〜52−p)と、デスキュー部55とへデータ列を出力する。同期監視部44は使用レーン決定部51へデータ列を出力する。
【0113】
PRBS検出部(47−1〜47−p)は、それぞれPRBS監視部48へデータ列を出力する。PRBS監視部48は使用レーン決定部51へデータ列を出力する。
【0114】
使用レーン決定部51は送信機1へデータ列を出力する。マーカ検査部(52−1〜52−p)は、容量決定部53と位相差検出部54とへデータ列を出力する。
【0115】
容量決定部53は容量変換部58へデータ列を出力する。位相差検出部54はデスキュー部55へデータ列を出力する。デスキュー部55は、デスキュー部55が備えるp本の仮想レーンを介して、マーカ削除部56へデータ列を出力する。マーカ削除部56は伝送復号化部57へデータ列を出力する。伝送復号化部57は容量変換部58へデータ列を出力する。容量変換部58は最終的に受信データを出力する。
【0116】
次に、第二の実施形態の受信機3の動作を説明する。なお、第二の実施形態の受信機3が備える信号検出部(40−1〜40−x)、信号監視部41、デマルチプレクサ部42、同期監視部44、使用レーン決定部51、マーカ検査部(52−1〜52−p)、容量決定部53、位相差検出部54、デスキュー部55、マーカ削除部56、伝送復号化部57、及び容量変換部58の動作は、第一の実施形態と同じであるため、該部位に関する説明を省略する。
【0117】
ブロック同期部(43−1〜43−p)は、送信機1の伝送符号化部13で符号化された送信データの符号ブロックに同期し、仮想レーン毎に符号ブロックを整列させ、整列化された符号ブロックのデータ列をPRBS検査部(47−1〜47−p)とマーカ検査部(52−1〜52−p)とデスキュー部55とにそれぞれ出力する。更に、ブロック同期部(43−1〜43−p)は、ブロック同期結果の状態を同期監視部44に通知する。
【0118】
PRBS検査部(47−1〜47−p)は、それぞれ、中継機2のPRBS発生部28及びp個のセレクタ部(29−1〜29−p)で挿入されたランダム・ビット列を検出し、検出結果をPRBS監視部48へ通知する。
【0119】
PRBS監視部48は、PRBS検査部(47−1〜47−p)から通知されたランダム・ビット列検出結果を監視し、ランダム・ビット列が検出された場合、伝送路の該仮想レーンにおいて障害が発生したと判定し、判断結果を使用レーン決定部51に通知する。
【0120】
使用レーン決定部51において、ランダム・ビット列を出力する仮想レーンは使用不可と決定される。なお、信号監視部41及び同期監視部44からの障害監視の結果に基づく、使用レーン決定部51における使用レーン決定方法は、第一の実施形態と同一であるため説明を省略する。
【0121】
第二の実施形態では、ランダム・ビット列を仮想レーンの障害検出のために用いたが、本発明はこれに限定されず、障害を検出することができるビット列であればよい。
【0122】
本発明の第二の実施形態によれば、DCバランスと有限ランレングスとが保障されたランダム・ビット列を用いることによって、受信機3における誤作動を回避し、また、受信機3が、障害が発生した仮想レーンを検出することができる。
【0123】
[第三の実施形態]
図8、図9及び図10を用いて、本発明の第三の実施形態を説明する。第三の実施形態と第一の実施形態とは、仮想レーンで発生した障害を検出する手法が異なる。以下、第一の実施形態との差異を中心に第三の実施形態について説明する。
【0124】
図8は、本発明の第三の実施形態の送信機1を説明するブロック図である。
【0125】
送信機1は、フレームバッファ10、容量変換部12、伝送符号化部13、ラウンドロビン部14、マーカ挿入部15(15−1〜15−p)、誤り訂正符号化部(16−1〜16−p)、及びマルチプレクサ部17を備える。
【0126】
第三の実施形態の送信機1は、マーカ挿入部(15−1〜15−p)とマルチプレクサ部17との間に、誤り訂正符号化部(16−1〜16−p)を備える点が第一の実施形態と異なる。
【0127】
誤り訂正符号化部(16−1〜16−p)のデータフローについては、誤り訂正符号化部(16−1〜16−p)は、マーカ挿入部(15−1〜15−p)からデータ列が入力され、マルチプレクサ部17へデータ列を出力する。
【0128】
また、誤り訂正符号化部(16−1〜16−p)の動作については、誤り訂正符号化部(16−1〜16−p)は、マーカ挿入部(15−1〜15−p)から入力されたデータ列に対して、誤り訂正符号の生成多項式から誤り訂正用パリティデータを算出する。更に、誤り訂正符号化部(16−1〜16−p)は、算出された誤り訂正用パリティデータを入力されたデータ列に挿入し、マルチプレクサ部17へデータ列を出力する。
【0129】
なお、他のデータフロー及び各部位の詳細動作は第一の実施形態の送信機1と同一であるため、説明を省略する。
【0130】
図9は、本発明の第三の実施形態の中継機2を説明するブロック図である。
【0131】
中継機2は、x個の信号検出部(20−1〜20−x)、信号監視部21、デマルチプレクサ部22、p個のブロック同期部(23−1〜23−p)、同期監視部24、p個の誤り検出部(30−1〜30−p)、誤り監視部31、障害管理部25'、p個の障害通知挿入部(26−1〜26−p)、及びマルチプレクサ部27を備える。
【0132】
第三の実施形態の中継機2は、誤り監視部31、及びブロック同期部(23−1〜23−p)と障害通知挿入部(26−1〜26−p)との間にp個の誤り検出部(30−1〜30−p)を備える点が第一の実施形態と異なる。
【0133】
また、誤り監視部31がp個の誤り検出部(30−1〜30−p)から入力されたデータ列を障害管理部25'へ出力する点も第一の実施形態と異なる。
【0134】
第三の実施形態の中継機2のp個の誤り検出部(30−1〜30−p)は、送信機1の誤り訂正符号化部(16−1〜16−p)で挿入された誤り訂正用パリティデータを用い、伝送されたデータ列の誤りを検出し、該検出結果を誤り監視部31へ通知する。
【0135】
誤り監視部31は、誤り検出部(30−1〜30−p)から通知された誤り検出結果に基づいて、仮想レーン毎の誤り率を算出し、該誤り率を障害管理部25'へ通知する。
【0136】
障害管理部25'は、信号監視部21から通知される伝送レーン毎の障害、同期監視部24から通知される仮想レーン毎のブロック同期障害、及び誤り監視部31から通知される仮想レーン毎の誤り率に基づいて、何れの仮想レーンにおいて障害が発生したかを判定し、該当する仮想レーンを障害レーンとし、判定結果を障害通知挿入部(26−1〜26−p)に通知する。
【0137】
なお、他のデータフロー及び各部位の詳細動作は第一の実施形態の送信機1と同一であるため、説明を省略する。
【0138】
図10は、本発明の第三の実施形態の受信機3を説明するブロック図である。
【0139】
受信機3は、信号検出部(40−1〜40−x)、信号監視部41、デマルチプレクサ部42、ブロック同期部(43−1〜43−p)、同期監視部44、p個の誤り検出部(45−1〜45−p)、誤り監視部46、障害通知検出部(49−1〜49−p)、障害通知監視部50、使用レーン決定部51、マーカ検査部(52−1〜52−p)、容量決定部53、位相差検出部54、デスキュー部55、マーカ削除部56、伝送復号化部57、及び容量変換部58を備える。
【0140】
第三の実施形態の受信機3は、ブロック同期部(23−1〜23−p)とデスキュー部55との間にp個の誤り検出部(45−1〜45−p)を備えることと、誤り監視部46がp個の誤り検出部(45−1〜45−p)から入力されたデータ列を使用レーン決定部51へ出力することが第一の実施形態と異なる。
【0141】
p個の誤り検出部(45−1〜45−p)は、送信機1の誤り訂正符号化部(16−1〜16−p)で挿入された誤り訂正用パリティデータを用い、伝送されたデータ列の誤りを検出し、該検出結果を誤り監視部46へ通知する。
【0142】
誤り監視部46は、誤り検出部(45−1〜45−p)から通知された誤り検出結果に基づいて、仮想レーン毎の誤り率を算出して、該誤り率を使用レーン決定部51へ通知する。
【0143】
使用レーン決定部51は、誤り監視部46から通知される誤り率に基づいて、例えば、誤り率が予め設定されたしきい値以上の場合、仮想レーンに障害が発生したと判定し、当該仮想レーンを使用不可と決定する。
【0144】
また、使用レーン決定部51は、誤り監視部46から通知される誤り率に基づいて、任意の時間間隔における誤り率の上昇率が予め設定されたしきい値以上の場合、仮想レーンに障害が発生したと判定し、当該仮想レーンを使用不可と決定する方法も考えられる。
【0145】
なお、信号監視部41、同期監視部44、及び障害通知監視部50からの障害監視の結果に基づく、使用レーン決定部51における使用レーン決定方法は、第一の実施形態と同一であるため説明を省略する。
【0146】
誤り検出部(30−1〜30−p)を用いる理由としては、ブロック同期部(23−1〜23−p)を用いた障害発生の検出では、ブロック同期がずれるまでには時間がかかるため、迅速に障害が発生した仮想レーンの対応ができない場合がある。一方、誤り検出部(30−1〜30−p)を用いた障害発生の検出では、誤り率を監視することによって、仮想レーンに障害が発生する前に対応すること可能となる。したがって、第二の実施形態では、正確な障害発生を検出できる。
【0147】
信号監視部41、同期監視部44、及び障害通知監視部50からの障害監視の結果に基づく、使用レーン決定部51における使用レーン決定方法は、第一の実施形態と同一であるため説明を省略する。
【0148】
第三の実施形態によれば、仮想レーンの障害発生を正確に検出することができ、迅速に障害への対応ができる。
【0149】
[第四の実施形態]
図11と図12を用いて、本発明の第四の実施形態を説明する。第四の実施形態は、第二の実施形態と第三の実施形態との組み合わせである。また第四の実施形態の送信機1は、第三の実施形態の送信機1と同一であるので、説明を省略する。
【0150】
図11は、本発明の第四の実施形態の中継機2のブロック図である。中継機2は、x個の信号検出部(20−1〜20−x)、信号監視部21、デマルチプレクサ部22、p個のブロック同期部(23−1〜23−p)、同期監視部24、p個の誤り検出部(30−1〜30−p)、誤り監視部31、障害管理部25'、PRBS発生部28、p個のセレクタ部(29−1〜29−p)、マルチプレクサ部27を備える。
【0151】
図12は、本発明の第四の実施形態の受信機3のブロック図である。受信機3には、信号検出部(40−1〜40−x)、信号監視部41、デマルチプレクサ部42、ブロック同期部(43−1〜43−p)、同期監視部44、p個の誤り検出部(45−1〜45−p)、誤り監視部46、PRBS検査部(47−1〜47−p)、PRBS監視部48、使用レーン決定部51、マーカ検査部(52−1〜52−p)、容量決定部53、位相差検出部54、デスキュー部55、マーカ削除部56、伝送復号化部57、容量変換部58を備える。
【0152】
特許請求の範囲に記載した以外の本発明の観点の代表的なものとして、次のものがあげられる。
【0153】
(1)受信機に送信データを送信する送信機、前記送信機から前記送信データを受信し、前記受信した送信データを前記受信機に転送する中継機、及び前記中継機から前記送信データを受信する受信機を備える伝送システムであって、
前記送信機、及び前記送信機から送信データを受信する中継機は複数の第1伝送レーンによって接続され、
前記送信データを前記受信機に送信する中継機及び前記受信機は複数の第2伝送レーンによって接続され、
前記送信機、前記中継機及び前記受信機は、データ列を伝送レーン数に応じて多重化するための複数の仮想レーンを備え、
前記送信機は、
前記受信機から送信され、使用可能な前記仮想レーンに関する情報を含む使用レーン情報に基づいて、使用可能な前記仮想レーンの数のデータ列に前記送信データを分割し、
前記使用可能レーン情報を前記仮想レーンから出力されるデータ列に挿入し、
前記各仮想レーンから出力された前記データ列を前記第1伝送レーン数に基づいて多重し、
前記多重化されたデータ列を送信し、
前記中継機は、
前記各第1伝送レーンから前記多重化されたデータ列を受信し、
前記受信したデータ列に含まれる前記使用可能レーン情報に基づいて、前記使用可能な仮想レーン数のデータ列に前記受信したデータ列を分割し、
前記各仮想レーンの障害を監視し、
障害が発生している前記仮想レーンから出力される前記各データ列の少なくとも一部を、障害を通知するための情報に変換し、
前記仮想レーンから出力された前記各データ列を前記第2伝送路の伝送レーン数に基づいて多重し、
前記多重化されたデータ列を前記受信機又は前記他の中継機に送信し、
前記受信機は、
前記各第2伝送レーンから前記多重化されたデータ列を受信し、
前記受信したデータ列に含まれる前記使用可能レーン情報に基づいて、前記使用可能な仮想レーン数のデータ列に前記受信したデータ列を分割し、
前記各仮想レーンの障害を監視し、
監視結果に基づいて、障害が発生している前記仮想レーンを特定して、使用可能な前記仮想レーンを決定し、
前記決定された使用可能な仮想レーンに関する情報を含む使用レーン情報を前記送信機に送信し、
前記分割されたデータ列を前記送信データに復元することを特徴とする伝送システム。
【0154】
(2)前記中継機は、
前記各第1伝送レーンから出力される前記データ列の信号を監視し、前記データ列の信号強度が予め設定されたしきい値以下の前記データ列を出力する前記第1伝送レーンを検出し、第1の検出結果を出力し、
前記各仮想レーンから出力される前記データ列の同期を監視し、同期が外れている前記データ列を出力する前記仮想レーンを検出し、第2の検出結果を出力し、
前記第1の検出結果及び前記第2の検出結果に基づいて、前記障害が発生している仮想レーンを特定し、
障害が発生していると特定された前記仮想レーンから出力される前記各データ列の少なくとも一部を、前記障害を通知するための情報に変換し、
前記受信機は、
前記障害を通知するための情報が含まれるか否かを監視することによって、前記障害が発生している仮想レーンを特定することを特徴とする(1)に記載の伝送システム。
【0155】
(3)前記受信機は、
前記各第2伝送レーンから出力される前記データ列の信号を監視し、前記データ列の信号強度が予め設定されたしきい値以下の前記データ列を出力する前記第2伝送レーンを検出し、第3の検出結果を出力し、
前記各仮想レーンから出力される前記データ列の同期を監視し、同期が外れている前記データ列を出力する前記仮想レーンを検出し、第4の検出結果を出力し、
前記各仮想レーンから出力されるデータ列を監視し、前記障害を通知するための情報が含まれる前記データ列を出力する前記仮想レーンを検出し、第5の検出結果を出力し、
前記使用可能な仮想レーンを決定する場合、前記第3の検出結果、前記第4の検出結果及び前記第5の検出結果に基づいて、前記使用可能な仮想レーンを決定し、
前記決定された使用可能な仮想レーンに関する情報を含む前記使用可能レーン情報を生成し、
前記生成された使用可能レーン情報を前記送信機に送信することを特徴とする(2)に記載の伝送システム。
【0156】
(4)前記中継機は、前記障害を通知するための情報として、DCバランスのとれたデータ列を用いることを特徴とする(2)に記載の伝送システム。
【0157】
(5)前記DCバランスのとれたデータ列は、ランダムビットであることを特徴とする(4)に記載の伝送システム。
【0158】
(6)前記送信機は、
前記各仮想レーンから出力される前記データ列に基づいて、誤り訂正パリティを算出し、
前記算出された誤りパリティを前記各仮想レーンから出力されるデータ列に挿入し、
前記中継機は、
前記各第1伝送レーンから出力される前記データ列の信号を監視し、前記データ列の信号強度が予め設定されたしきい値以下の前記データ列を出力する前記第1伝送レーンを検出し、第6の検出結果を出力し、
前記各仮想レーンから出力された前記データ列に含まれる誤り訂正パリティに基づいて、前記各仮想レーンの誤り率を算出し、前記算出された誤り率に基づいて、障害が発生している前記仮想レーンを検出し、第7の検出結果を出力し、
前記各仮想レーンから出力される前記データ列の同期を監視し、同期が外れている前記データ列を出力する前記仮想レーンを検出し、第8の検出結果を出力し、
前記第6の検出結果、前記第7の検出結果及び前記第8の検出結果に基づいて、前記障害が発生している仮想レーンを特定し、
前記障害が発生していると特定された前記仮想レーンから出力される前記データ列の少なくとも一部を、前記障害を通知するための情報に変換し、
前記受信機は、
前記障害を通知するための情報が含まれているか否かを監視することによって、前記障害が発生している仮想レーンを特定することを特徴とする(1)に記載の伝送システム。
【0159】
(7)前記受信機は、
前記各第2伝送レーンから出力される前記データ列の信号を監視し、前記データ列の信号強度が予め設定されたしきい値以下の前記データ列を出力する前記第2伝送レーンを検出し、第9の検出結果を出力し、
前記各仮想レーンから出力される前記データ列の同期を監視し、同期が外れている前記データ列を出力する前記仮想レーンを検出し、第10の検出結果を出力し、
前記各仮想レーンから出力される前記データ列に含まれる前記誤り訂正パリティに基づいて、前記各仮想レーンの誤り率を算出し、前記算出された誤り率に基づいて、障害が発生している前記仮想レーンを検出し、第11の検出結果を出力し、
前記障害を通知するための情報が含まれる前記データ列を出力する前記仮想レーンを検出し、第12の検出結果を出力し、
前記使用可能な仮想レーンを決定する場合、前記第9の検出結果、前記第10の検出結果、前記第11の検出結果及び前記第12の検出結果に基づいて、前記使用可能な仮想レーンを決定し、
前記決定された使用可能な仮想レーンに関する情報を含む前記使用可能レーン情報を生成し、
前記生成された使用可能レーン情報を前記送信機に送信することを特徴とする(6)に記載の伝送システム。
【0160】
(8)前記算出された誤り率に基づいて障害が発生している前記仮想レーンを検出する処理は、前記算出された誤り率が予め設定されたしきい値以上の前記データ列を出力する前記仮想レーン、又は、前記算出された誤り率の上昇率が予め設定されたしきい値以上の前記データ列を出力する前記仮想レーン、を障害が発生している前記障害レーンとして検出することを特徴とする(6)又は(7)に記載の伝送システム。
【0161】
(9)複数の伝送レーンから多重化されたデータ列を受信する受信部と、
前記受信したデータ列に含まれる使用可能な仮想レーンに関する情報を含む使用可能レーン情報に基づいて、使用可能な仮想レーン数のデータ列に前記受信したデータ列を分割するデマルチプレクサ部と、
前記各仮想レーンの障害を監視する障害監視部と、
前記障害監視部によって障害が発生していると特定された前記仮想レーンから出力される前記データ列の少なくとも一部を、障害を通知するための情報に変換する変換部と、
前記仮想レーンから出力される前記各データ列を複数のデータ列に多重するマルチプレクサ部と、
前記マルチプレクサ部において多重化された複数の前記データ列を出力する送信部と、
を備えることを特徴とする中継機。
【0162】
(10)前記各伝送レーンから出力される前記データ列の信号を監視し、前記データ列の信号強度が予め設定されたしきい値以下の前記データ列を出力する前記伝送レーンを検出し、第1の検出結果を出力する信号監視部と、
前記各仮想レーンから出力される前記データ列の同期を監視し、同期が外れている前記データ列を出力する前記仮想レーンを検出し、第2の検出結果を出力する同期監視部と、
を備え、
前記障害監視部は、前記第1の検出結果及び第2の検出結果に基づいて、障害が発生している前記仮想レーンを特定し、
前記変換部は、前記障害が発生していると特定された前記仮想レーンから出力される前記データ列の少なくとも一部を、前記障害を通知するための情報に変換することを特徴とする(9)に記載の中継機。
【0163】
(11)前記障害を通知するための情報として、DCバランスのとれたデータ列を用いることを特徴とする(10)に記載の中継機。
【0164】
(12)前記DCバランスのとれたデータ列は、ランダムビットであることを特徴とする(11)に記載の中継機。
【0165】
(13)前記各伝送レーンから出力される前記データ列の信号を監視し、前記データ列の信号強度が予め設定されたしきい値以下の前記データ列を出力する前記伝送レーンを検出し、第3の検出結果を出力する信号監視部と、
前記各仮想レーンから出力された前記データ列に含まれる誤り訂正パリティに基づいて、前記各仮想レーンの誤り率を算出し、前記算出された誤り率に基づいて、障害が発生している前記仮想レーンを検出し、第4の検出結果を出力する誤りパリティ監視部と、
前記各仮想レーンから出力される前記データ列の同期を監視し、同期が外れている前記データ列を出力する前記仮想レーンを検出し、第5の検出結果を出力する同期監視部と、
を備え、
前記障害監視部は、前記第3の検出結果、前記第4の検出結果及び前記第5の検出結果に基づいて、前記障害が発生している前記仮想レーンを特定し、
前記変換部は、前記障害が発生していると特定された前記仮想レーンから出力される前記データ列の少なくとも一部を、前記障害を通知するための情報に変換することを特徴とする(9)に記載の中継機。
【0166】
(14)前記誤りパリティ監視部は、前記算出された誤り率が予め設定されたしきい値以上の前記データ列を出力する前記仮想レーン、又は、前記算出された誤り率の上昇率が予め設定されたしきい値以上の前記データ列を出力する前記仮想レーン、を前記障害が発生している仮想レーンとして検出することを特徴とする(13)に記載の中継機。
【0167】
(15)複数の伝送レーンから多重化されたデータ列を受信する受信部と、
前記受信したデータ列に含まれる使用可能な前記仮想レーンに関する情報を含む使用可能レーン情報に基づいて、使用可能な仮想レーン数のデータ列に前記受信したデータ列を分割するデマルチプレクサ部と、
前記各仮想レーンの障害を監視する障害監視部と、
障害が発生している前記仮想レーンから出力されるデータ列に含まれる障害通知情報に基づいて、前記使用可能な仮想レーンを決定し、前記決定された使用可能な仮想レーンに関する情報を含む使用レーン情報を使用レーン決定部と、
前記分割されたデータ列を送信データに復元する復元部と、
を備えることを特徴とする受信機。
【0168】
(16)前記各伝送レーンから出力される前記データ列の信号を監視し、前記データ列の信号強度が予め設定されたしきい値以下の前記データ列を出力する前記伝送レーンを検出して、第1の検出結果を出力する信号監視部と、
前記各仮想レーンから出力される前記データ列の同期を監視し、同期が外れている前記データ列を出力する前記仮想レーンを検出し、第2の検出結果を出力する同期監視部と、
前記障害を通知するための情報が含まれる前記データ列を出力する前記仮想レーンを検出し、第3の検出結果を出力する障害通知監視部と、
を備え、
前記使用レーン決定部は、
前記第1の検出結果、前記第2の検出結果及び前記第3の検出結果に基づいて、前記使用可能な仮想レーンを決定し、
前記決定された使用可能な仮想レーンに関する情報を含む前記使用可能レーン情報を生成し、
前記生成された使用可能レーン情報を送信することを特徴とする(15)に記載の受信機。
【0169】
(17)前記障害を通知するための情報は、DCバランスのとれたデータ列であることを特徴とする(16)に記載の受信機。
【0170】
(18)前記DCバランスのとれたデータ列は、ランダムビットであることを特徴とする(17)に記載の受信機。
【0171】
(19)前記各伝送レーンから出力される前記データ列の信号を監視し、信号強度が予め設定されたしきい値以下の前記データ列を出力する前記伝送レーンを検出し、第4の検出結果を出力する信号監視部と、
前記各仮想レーンから出力される前記データ列の同期を監視し、同期が外れている前記データ列を出力する前記仮想レーンを検出し、第5の検出結果を出力する同期監視部と、
前記各仮想レーンから出力される前記データ列に含まれる誤り訂正パリティに基づいて、前記仮想レーンの誤り率を算出し、前記算出された誤り率に基づいて、障害が発生している前記仮想レーンを検出し、第6の検出結果を出力する誤りパリティ監視部と、
前記障害を通知するための情報が含まれる前記データ列を出力する前記仮想レーンを検出し、第7の検出結果を出力する障害通知監視部と、
を備え、
前記使用レーン決定部は、
前記第4の検出結果、前記第5の検出結果、前記第6の検出結果及び前記第7の検出結果に基づいて、前記使用可能な仮想レーンを決定し、
前記決定された使用可能な仮想レーンに関する情報を含む前記使用可能レーン情報を生成し、
前記生成された使用可能レーン情報を送信することを特徴とする(15)に記載の受信機。
【0172】
(20)前記誤りパリティ監視部は、前記算出された誤り率が予め設定されたしきい値以上の前記データ列を出力する前記仮想レーン、又は、前記算出された誤り率の上昇率が予め設定されたしきい値以上の前記データ列を出力する前記仮想レーン、を前記障害が発生している仮想レーンとして検出することを特徴とする(19)に記載の受信機。
【符号の説明】
【0173】
1 送信機
2 中継機
3 受信機
4 送受信機
10 フレームバッファ
12 容量変換部
13 伝送符号化部
14 ラウンドロビン部
15 マーカ挿入部
16 誤り訂正符号化部
17 マルチプレクサ部
20 信号検出部
21 信号監視部
22 デマルチプレクサ部
23 ブロック同期部
24 同期監視部
25 障害管理部
26 障害通知挿入部
27 マルチプレクサ部
28 PRBS発生部
29 セレクタ部
30 誤り検出部
31 誤り監視部
40 信号検出部
41 信号監視部
42 デマルチプレクサ部
43 ブロック同期部
44 同期監視部
45 誤り検出部
46 誤り監視部
47 PRBS検査部
48 PRBS監視部
49 障害通知検出部
50 障害通知監視部
51 使用レーン決定部
52 マーカ検査部
53 容量決定部
54 位相差検出部
55 デスキュー部
56 マーカ削除部
57 伝送復号化部
58 容量変換部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信機に送信データを送信する送信機、前記送信機から前記送信データを受信し、前記受信した送信データを前記受信機に転送する中継機、及び前記中継機から前記送信データを受信する受信機を備える伝送システムであって、
前記送信機、及び前記送信機から送信データを受信する中継機は複数の第1伝送レーンによって接続され、
前記送信データを前記受信機に送信する中継機及び前記受信機は複数の第2伝送レーンによって接続され、
前記送信機、前記中継機及び前記受信機は、データ列を伝送レーン数に応じて多重化するための複数の仮想レーンを備え、
前記送信機は、
前記受信機から送信され、使用可能な前記仮想レーンに関する情報を含む第一の使用可能レーン情報に基づいて、使用可能な前記仮想レーンの数のデータ列に前記送信データを分割し、
前記第一の使用可能レーン情報を前記仮想レーンから出力されるデータ列に挿入し、
前記各仮想レーンから出力された前記データ列を前記第1伝送レーン数に基づいて多重し、
前記多重化されたデータ列を送信し、
前記中継機は、
前記各第1伝送レーンから前記多重化されたデータ列を受信し、
前記受信したデータ列を分割し、
前記各仮想レーンの障害を監視し、
障害が発生している前記仮想レーンから出力される前記各データ列の少なくとも一部を、障害を通知するための情報に変換し、
前記仮想レーンから出力された前記各データ列を前記第2伝送路の伝送レーン数に基づいて多重し、
前記多重化されたデータ列を前記受信機又は前記他の中継機に送信し、
前記受信機は、
前記各第2伝送レーンから前記多重化されたデータ列を受信し、
前記受信したデータ列を分割し、
前記各仮想レーンの障害を監視し、
監視結果及び前記障害を通知するための情報に基づいて、障害が発生している前記仮想レーンを特定して、使用可能な前記仮想レーンを決定し、
前記決定された使用可能な仮想レーンに関する情報を含む第二の使用可能レーン情報を前記送信機に送信し、
前記分割されたデータ列を前記送信データに復元することを特徴とする伝送システム。
【請求項2】
前記中継機は、
前記各第1伝送レーンから出力される前記データ列の信号を監視し、前記データ列の信号強度が予め設定されたしきい値以下の前記データ列を出力する前記第1伝送レーンを検出し、第1の検出結果を出力し、
前記各仮想レーンから出力される前記データ列の同期を監視し、同期が外れている前記データ列を出力する前記仮想レーンを検出し、第2の検出結果を出力し、
前記第1の検出結果及び前記第2の検出結果に基づいて、前記障害が発生している仮想レーンを特定し、
障害が発生していると特定された前記仮想レーンから出力される前記各データ列の少なくとも一部を、前記障害を通知するための情報に変換し、
前記受信機は、
前記障害を通知するための情報が含まれるか否かを監視することによって、前記障害が発生している仮想レーンを特定することを特徴とする請求項1に記載の伝送システム。
【請求項3】
前記受信機は、
前記各第2伝送レーンから出力される前記データ列の信号を監視し、前記データ列の信号強度が予め設定されたしきい値以下の前記データ列を出力する前記第2伝送レーンを検出し、第3の検出結果を出力し、
前記各仮想レーンから出力される前記データ列の同期を監視し、同期が外れている前記データ列を出力する前記仮想レーンを検出し、第4の検出結果を出力し、
前記各仮想レーンから出力されるデータ列を監視し、前記障害を通知するための情報が含まれる前記データ列を出力する前記仮想レーンを検出し、第5の検出結果を出力し、
前記使用可能な仮想レーンを決定する場合、前記第3の検出結果、前記第4の検出結果及び前記第5の検出結果に基づいて、前記使用可能な仮想レーンを決定し、
前記決定された使用可能な仮想レーンに関する情報を含む前記第二の使用可能レーン情報を生成し、
前記生成された第二の使用可能レーン情報を前記送信機に送信することを特徴とする請求項2に記載の伝送システム。
【請求項4】
前記障害を通知するための情報として、DCバランスのとれたデータ列を用いることを特徴とする請求項1に記載の伝送システム。
【請求項5】
前記DCバランスのとれたデータ列は、ランダムビットであることを特徴とする請求項4に記載の伝送システム。
【請求項6】
前記送信機は、
前記各仮想レーンから出力される前記データ列に基づいて、誤り訂正パリティを算出し、
前記算出された誤りパリティを前記各仮想レーンから出力されるデータ列に挿入し、
前記中継機は、
前記各第1伝送レーンから出力される前記データ列の信号を監視し、前記データ列の信号強度が予め設定されたしきい値以下の前記データ列を出力する前記第1伝送レーンを検出し、第6の検出結果を出力し、
前記各仮想レーンから出力された前記データ列に含まれる誤り訂正パリティに基づいて、前記各仮想レーンの誤り率を算出し、前記算出された誤り率に基づいて、障害が発生している前記仮想レーンを検出し、第7の検出結果を出力し、
前記各仮想レーンから出力される前記データ列の同期を監視し、同期が外れている前記データ列を出力する前記仮想レーンを検出し、第8の検出結果を出力し、
前記第6の検出結果、前記第7の検出結果及び前記第8の検出結果に基づいて、前記障害が発生している仮想レーンを特定し、
前記障害が発生していると特定された前記仮想レーンから出力される前記データ列の少なくとも一部を、前記障害を通知するための情報に変換し、
前記受信機は、
前記障害を通知するための情報が含まれているか否かを監視することによって、前記障害が発生している仮想レーンを特定することを特徴とする請求項1に記載の伝送システム。
【請求項7】
前記受信機は、
前記各第2伝送レーンから出力される前記データ列の信号を監視し、前記データ列の信号強度が予め設定されたしきい値以下の前記データ列を出力する前記第2伝送レーンを検出し、第9の検出結果を出力し、
前記各仮想レーンから出力される前記データ列の同期を監視し、同期が外れている前記データ列を出力する前記仮想レーンを検出し、第10の検出結果を出力し、
前記各仮想レーンから出力される前記データ列に含まれる前記誤り訂正パリティに基づいて、前記各仮想レーンの誤り率を算出し、前記算出された誤り率に基づいて、障害が発生している前記仮想レーンを検出し、第11の検出結果を出力し、
前記障害を通知するための情報が含まれる前記データ列を出力する前記仮想レーンを検出し、第12の検出結果を出力し、
前記使用可能な仮想レーンを決定する場合、前記第9の検出結果、前記第10の検出結果、前記第11の検出結果及び前記第12の検出結果に基づいて、前記使用可能な仮想レーンを決定し、
前記決定された使用可能な仮想レーンに関する情報を含む前記第二の使用可能レーン情報を生成し、
前記生成された第二の使用可能レーン情報を前記送信機に送信することを特徴とする請求項6に記載の伝送システム。
【請求項8】
前記算出された誤り率に基づいて障害が発生している前記仮想レーンを検出する処理は、前記算出された誤り率が予め設定されたしきい値以上の前記データ列を出力する前記仮想レーン、又は、前記算出された誤り率の上昇率が予め設定されたしきい値以上の前記データ列を出力する前記仮想レーン、を障害が発生している前記障害レーンとして検出することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の伝送システム。
【請求項9】
データ列を伝送レーン数に応じて多重化するための複数の仮想レーンを備え、
複数の伝送レーンから多重化されたデータ列を受信する受信部と、
前記受信したデータ列を分割するデマルチプレクサ部と、
前記各仮想レーンの障害を監視する障害監視部と、
前記障害監視部によって障害が発生していると特定された前記仮想レーンから出力される前記データ列の少なくとも一部を、障害を通知するための情報に変換する変換部と、
前記仮想レーンから出力される前記各データ列を複数のデータ列に多重するマルチプレクサ部と、
前記マルチプレクサ部において多重化された複数の前記データ列を出力する送信部と、
を備えることを特徴とする中継機。
【請求項10】
前記各伝送レーンから出力される前記データ列の信号を監視し、前記データ列の信号強度が予め設定されたしきい値以下の前記データ列を出力する前記伝送レーンを検出し、第1の検出結果を出力する信号監視部と、
前記各仮想レーンから出力される前記データ列の同期を監視し、同期が外れている前記データ列を出力する前記仮想レーンを検出し、第2の検出結果を出力する同期監視部と、
を備え、
前記障害監視部は、前記第1の検出結果及び第2の検出結果に基づいて、障害が発生している前記仮想レーンを特定し、
前記変換部は、前記障害が発生していると特定された前記仮想レーンから出力される前記データ列の少なくとも一部を、前記障害を通知するための情報に変換することを特徴とする請求項9に記載の中継機。
【請求項11】
前記障害を通知するための情報として、DCバランスのとれたデータ列を用いることを特徴とする請求項9に記載の中継機。
【請求項12】
前記DCバランスのとれたデータ列は、ランダムビットであることを特徴とする請求項11に記載の中継機。
【請求項13】
前記各伝送レーンから出力される前記データ列の信号を監視し、前記データ列の信号強度が予め設定されたしきい値以下の前記データ列を出力する前記伝送レーンを検出し、第3の検出結果を出力する信号監視部と、
前記各仮想レーンから出力された前記データ列に含まれる誤り訂正パリティに基づいて、前記各仮想レーンの誤り率を算出し、前記算出された誤り率に基づいて、障害が発生している前記仮想レーンを検出し、第4の検出結果を出力する誤りパリティ監視部と、
前記各仮想レーンから出力される前記データ列の同期を監視し、同期が外れている前記データ列を出力する前記仮想レーンを検出し、第5の検出結果を出力する同期監視部と、
を備え、
前記障害監視部は、前記第3の検出結果、前記第4の検出結果及び前記第5の検出結果に基づいて、前記障害が発生している前記仮想レーンを特定し、
前記変換部は、前記障害が発生していると特定された前記仮想レーンから出力される前記データ列の少なくとも一部を、前記障害を通知するための情報に変換することを特徴とする請求項9に記載の中継機。
【請求項14】
前記誤りパリティ監視部は、前記算出された誤り率が予め設定されたしきい値以上の前記データ列を出力する前記仮想レーン、又は、前記算出された誤り率の上昇率が予め設定されたしきい値以上の前記データ列を出力する前記仮想レーン、を前記障害が発生している仮想レーンとして検出することを特徴とする請求項13に記載の中継機。
【請求項15】
データ列を伝送レーン数に応じて多重化するための複数の仮想レーンを備え、
複数の伝送レーンから多重化されたデータ列を受信する受信部と、
前記受信したデータ列を分割するデマルチプレクサ部と、
前記各仮想レーンの障害を監視する障害監視部と、
前記監視結果及び障害が発生している前記仮想レーンから出力されるデータ列に含まれる障害通知情報に基づいて、前記使用可能な仮想レーンを決定し、送信データを送信する送信機に、前記決定された使用可能な仮想レーンに関する情報を含む第一の使用可能レーン情報を送信する使用レーン決定部と、
前記分割されたデータ列を送信データに復元する復元部と、
を備えることを特徴とする受信機。
【請求項16】
前記各伝送レーンから出力される前記データ列の信号を監視し、前記データ列の信号強度が予め設定されたしきい値以下の前記データ列を出力する前記伝送レーンを検出して、第1の検出結果を出力する信号監視部と、
前記各仮想レーンから出力される前記データ列の同期を監視し、同期が外れている前記データ列を出力する前記仮想レーンを検出し、第2の検出結果を出力する同期監視部と、
前記障害を通知するための情報が含まれる前記データ列を出力する前記仮想レーンを検出し、第3の検出結果を出力する障害通知監視部と、
を備え、
前記使用レーン決定部は、
前記第1の検出結果、前記第2の検出結果及び前記第3の検出結果に基づいて、前記使用可能な仮想レーンを決定し、
前記決定された使用可能な仮想レーンに関する情報を含む前記第一の使用可能レーン情報を生成し、
前記生成された第一の使用可能レーン情報を送信することを特徴とする請求項15に記載の受信機。
【請求項17】
前記障害を通知するための情報は、DCバランスのとれたデータ列であることを特徴とする請求項16に記載の受信機。
【請求項18】
前記DCバランスのとれたデータ列は、ランダムビットであることを特徴とする請求項17に記載の受信機。
【請求項19】
前記各伝送レーンから出力される前記データ列の信号を監視し、信号強度が予め設定されたしきい値以下の前記データ列を出力する前記伝送レーンを検出し、第4の検出結果を出力する信号監視部と、
前記各仮想レーンから出力される前記データ列の同期を監視し、同期が外れている前記データ列を出力する前記仮想レーンを検出し、第5の検出結果を出力する同期監視部と、
前記各仮想レーンから出力される前記データ列に含まれる誤り訂正パリティに基づいて、前記仮想レーンの誤り率を算出し、前記算出された誤り率に基づいて、障害が発生している前記仮想レーンを検出し、第6の検出結果を出力する誤りパリティ監視部と、
前記障害を通知するための情報が含まれる前記データ列を出力する前記仮想レーンを検出し、第7の検出結果を出力する障害通知監視部と、
を備え、
前記使用レーン決定部は、
前記第4の検出結果、前記第5の検出結果、前記第6の検出結果及び前記第7の検出結果に基づいて、前記使用可能な仮想レーンを決定し、
前記決定された使用可能な仮想レーンに関する情報を含む前記第一の使用可能レーン情報を生成し、
前記生成された第一の使用可能レーン情報を送信することを特徴とする請求項15に記載の受信機。
【請求項20】
前記誤りパリティ監視部は、前記算出された誤り率が予め設定されたしきい値以上の前記データ列を出力する前記仮想レーン、又は、前記算出された誤り率の上昇率が予め設定されたしきい値以上の前記データ列を出力する前記仮想レーン、を前記障害が発生している仮想レーンとして検出することを特徴とする請求項19に記載の受信機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−124973(P2012−124973A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−75531(P2012−75531)
【出願日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【分割の表示】特願2011−39158(P2011−39158)の分割
【原出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成20年度、独立行政法人情報通信研究機構、ユニバーサルリンク技術の研究開発 委託事業、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】