説明

伴奏演奏装置

【課題】
複数パートにより構成される楽曲について、パート別の採点を可能とする伴奏演奏装置の提供。
【解決手段】
供給される音響制御データに基づいて楽曲を演奏する伴奏演奏装置であって、音響制御データは、何れのパートが演奏されているかを示すパート情報を含み、楽曲の演奏中、パート情報に基づいて何れのパートが演奏されているかを識別する識別処理と、複数のマイクロフォンからの音声が合成された音声データについて、識別したパート毎に得点を算出する採点処理を行うものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歌唱者の伴奏を演奏する、いわゆるカラオケ装置に係り、特に、伴奏の他に歌唱を楽しませるための付加機能を加えた伴奏演奏装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、CD−ROM等から供給される画像データおよび音響制御データに基づいてカラオケの演奏を行う、デジタルデータを用いた伴奏演奏装置が多用されている。音響制御データのフォーマットとしては、電子楽器等の制御のための国際規格であるMIDI(Musical Instrument Digital Interface)規格に準拠したものを採用するものが多い。
【0003】
従来の音響制御データを用いた伴奏演奏装置は、光ディスク等の高密度記録媒体から、楽曲の演奏情報である音響制御データを再生し、この音響制御データを音源装置に供給し、音響信号を生成している。また、高密度記録媒体には、音響制御データとともに、この楽曲のイメージ映像およびこの楽曲の歌詞が、FM変調され、あるいはデジタル化され記録されている。したがって、近年の伴奏演奏装置は、高密度記録媒体から、これらイメージ映像に関する映像信号を再生してディスプレイへ表示するとともに、歌詞等の付加画像データを再生し、イメージ映像にインポーズして表示するのが一般的になっている。
【0004】
さらにコンピュータ制御が常識化した近年では、伴奏の演奏の他に、歌唱の採点を装置が行うといった遊びの要素を付加した多機能の伴奏演奏装置が開発されている。これら歌唱者の歌唱の採点を行う装置では、マイクロフォンから入力された歌唱者の歌唱の音声信号を、音響制御データの示す音の高さの情報と比較して、その安定度を点数化することにより、歌唱の採点を行う。例えば、特開平7−210182号公報には、複数のチーム毎に複数人の歌唱を採点し、その総合得点でもってチーム毎の優劣を競い合う歌合戦機能を備えた伴奏演奏装置が開示されている。
【0005】
また、特開平7−146693号公報には、演奏装置が乱数を利用してランダムに伴奏の転調を行い、次々転調する伴奏に歌唱者が追従できるか否かによりカラオケを楽しむことができる伴奏演奏装置が開示されている。
【0006】
さらに、歌唱の採点に限らずにゲームプレイを楽しめるよう工夫をした伴奏演奏装置も開発されている。例えば、特開平6−319647号公報には、いわゆるスロットマシーンをディスプレイ上に表示し、歌唱が終了するとスロットマシーンを起動してその当否を楽しむための技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平7−210182号公報
【特許文献2】特開平6−319647号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記の従来の伴奏演奏装置では、以下のような問題点があった。
【0009】
第1に、従来の伴奏演奏装置では、歌唱者以外の聴取者が歌唱の間奏や小節の間に、俗に言う合いの手を入れることが難しい場合があった。特に周囲の騒音がうるさく伴奏が一時的に聞こえない場合等には、合いの手等の間合いをとることが困難である。歌唱者に対しては、歌詞に色彩を付したり、ガイドメロディを演奏したりすることで、多少リズム感に乏しい人間にとっても歌い易いように、数々の補助機能が設けられていた。しかし、合いの手のように第三者の参加を考慮した機能は従来の伴奏演奏装置には設けられていなかった。
【0010】
第2に、装置が伴奏の転調を行う装置では、乱数を用いるため意外性のある転調は可能であるが、移調の度合いがプログラムされていないため、複数人の間で採点に用いるには公平性にかけるという欠点があった。この機能は、やはり得点により競い合ってこそ面白味がでるため、採点の公平性は重要である。また、移調の瞬間は多くの歌唱者が調子を崩し、大幅に音程が狂うと考えられる。したがって、この音程の狂い方を画像に表現できれば、聴覚の他に視覚的にも面白いものとなることが期待できる。
【0011】
第3に、スロットマシーン等のゲームプレイをカラオケに適用した装置は、いわゆるカラオケボックスとして業務用に用いられ、店内におけるサービス提供の用に供する機材として用いられる場合が多い。このため、当たりを判定するカラオケの装置は、店が当たりの得点に応じた景品を提供することをも目的としている。ここで、必要な景品の量と数は、店の規模や客数、使用時期等の要素に応じて頻繁に変動するものである。しかしながら、従来の当たり判定を行う伴奏演奏装置では、当たり判定の確率や景品の総量の設定が行えなかったので、当たりが出過ぎて景品を切らしてしまう、といった不都合が生じることがあった。さらに、カラオケと同時に行うゲームプレイは当たり判定のゲームに限らず、他のゲームプレイであってもよいと考えられる。
【0012】
第4に、従来のカラオケ装置では、複数の歌唱者が同時にあるいは交互に歌う、いわゆるデュエットができる楽曲において、各歌唱者ごとに歌唱の採点が行えなかった。すなわち、従来のカラオケ装置は、演奏中の楽曲がデュエット用であろうとなかろうと楽曲単位に採点していた。そのため、デュエット用の楽曲を歌う歌唱者の間に巧拙の差があってもそれは無視され、楽曲全体を通して歌唱の質が評価されていた。
【0013】
そこで、本発明の第1の課題は、聴取者から歌唱者への合いの手等の間合いがとり易い伴奏演奏装置を提供することである。また第2の課題は、伴奏の移調の条件を公平に設定し、かつ、歌唱の音程の狂いに伴った画像表示をする伴奏演奏装置を提供することである。さらに第3の課題は、ゲームプレイの当たりの確率や景品の管理が行える伴奏演奏装置を提供することにある。また、第4の課題は、複数の歌唱者の採点を併行して行える伴奏演奏装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本実施形態に係る伴奏演奏装置は、第1の課題を解決するものであり、外部から供給される音響制御データ(MIDI信号等、以下同じ)に基づいて歌唱の伴奏を演奏する伴奏演奏装置であって、(a)歌唱の進行を補助するためにその表示態様(表情を変える、姿勢を変える等)を逐次変化させる拍子表示画像(キャラクタ画像等)についての一連の画像データを格納する拍子表示メモリと、(b)音響制御データに含まれるタイミング情報(楽曲の小節の区切りを示すデータ等)を検出するタイミング検出手段と、(c)タイミング検出手段により検出されたタイミング情報に基づいて、前記複数の画像データを切り換えるためのタイミングを決定するタイミング決定手段と、(d)タイミング決定手段により決定されたタイミングに同期させて拍子表示メモリから表示形態の異なる拍子表示画像の画像データを逐次読出し、ディスプレイの所定の位置に当該被表示画像を表示するための映像信号を生成する映像信号生成手段とを備えて構成される。
【0015】
本実施形態に係る伴奏演奏装置は、第2の課題を解決するものであり、外部から供給される音響制御データに基づいて歌唱の伴奏を演奏する伴奏演奏装置であって、(a)伴奏に係る楽曲を移調するための移調条件およびその移調の度合いを予め定めた移調データを格納する移調データメモリと、(b)楽曲の再生に伴って供給される音響制御データおよび移調データメモリに格納された移調データを参照し、当該楽曲が移調データの定める移調条件に適合したか否かを判定する移調タイミング決定手段と、(c)移調タイミング決定手段により当該楽曲が移調条件に適合したと判定された場合に、移調データの示す移調の度合いに対応させて音響制御データに含まれる音の高さを定める音高情報(MIDIのチャネルボイスメッセージ等)を変更する音高変更手段と、(d)音高変更手段により音高情報が変更された音響制御データに基づいて音響を再生する音響再生手段(MIDI音源再生装置、アンプ等)とを備えて構成される。
【0016】
本実施形態に係る伴奏演奏装置は、第2の課題を解決するものであり、(a)伴奏の演奏中の所定のタイミング毎に、外部から供給された音声(マイクロフォンからの歌唱)信号の音の高さと音高情報が変更された音響制御データの示す音の高さとを比較し、両者の音の高さの相違量に対応した音程情報を出力する音程出力手段と、(b)歌唱の質を評価するための評価表示画像を表示するための画像データを、当該歌唱の質の高さに応じて異なる表示形態で示すために複数格納する評価表示メモリと、(c)音程出力手段により出力された音程情報に基づいて、音声信号に関する歌唱の質を判定する歌唱判定手段と、(d)歌唱判定手段の判定した当該歌唱の質に対応する画像データを評価表示メモリから読出し、ディスプレイの所定の位置に当該評価表示画像を表示するための映像信号を生成する映像信号生成手段とをさらに備えた伴奏演奏装置である。
【0017】
本実施形態に係る伴奏演奏装置は、第2の課題を解決するものであり、(a)音程出力手段から音程情報が出力される毎に、当該音程情報を累積する累積手段(メモリ等)と、(b)当該伴奏の演奏が終了した際に、累積手段の累積した音程情報に基づいて歌唱の質の評価を示す画像を表示する評価表示手段とをさらに備えた伴奏演奏装置である。
【0018】
本実施形態に係る伴奏演奏装置は、第3の課題を解決するものであり、任意の楽曲の伴奏を演奏し、当該楽曲の終了時に所定の当たり判定を行う伴奏演奏装置であって、(a)予め複数種類の当たり(1等、2等、…)の確率、当該当たりの際に供出すべき景品の量および景品の総量を設定する当たり設定手段と、(b)任意の楽曲の再生が終了した際に、当たり設定手段により設定した各当たりの確率で当たり判定(スロットマシーンをモデルとしたゲーム等)を行う当たり判定手段と、(c)当たり判定手段が当たりと判定した場合に、当該当たりに対して供出すべき景品を供出し、供出した当該景品の累積量が景品の総量を超えたとき、当たり設定手段が設定した複数種類の当たりの確率をすべて零とする景品管理手段とを備えて構成される。
【0019】
本実施形態に係る伴奏演奏装置は、従来なかった機能を付加するものであり、外部から供給される音響制御データに基づいて歌唱の伴奏を演奏する伴奏演奏装置であって、(a)歌唱の質の高さに対応した意味内容の文字列(例えば、占い用のメッセージ)を示すための文字情報群を、当該歌唱の質の高さに対応させて複数格納する文字情報メモリと、(b)伴奏の演奏中の所定のタイミング毎に、外部から供給された音声信号の音の高さと音高情報が変更された音響制御データの示す音の高さとを比較し、両者の音の高さの相違量に対応した音程情報を出力する音程出力手段と、(c)音程出力手段により出力された音程情報に基づいて、音声信号に関する歌唱の質を判定する歌唱判定手段と、(d)音程出力手段の出力する音程情報を累積する累積手段と、(e)当該伴奏の演奏が終了した際に、累積手段の累積した音程情報の示す歌唱の質の高さに対応した文字情報群を文字情報メモリから読出し、当該文字情報群をディスプレイの所定の位置に表示するための映像信号を生成する映像信号生成手段とを備えて構成される。
【0020】
本実施形態に係る伴奏演奏装置は、第4の課題を解決するためのものである。本発明は、複数のパートにより構成される楽曲(いわゆるデュエット(duet)用の楽曲)を演奏する際に、いずれのパートが演奏されているのかを示すパート情報(例えば、男性が歌う部分か女性が歌う部分かを示すために用いられる歌詞の色情報など。ここで、パートとは、上記の「男性歌唱部分」、「女性歌唱部分」といった、楽曲中の一定範囲を指す言葉をいう)を含む音響制御データに基づいて、この楽曲の伴奏を演奏する伴奏演奏装置に関する。この伴奏演奏装置は、パート情報に基づいて演奏中のパートを識別し、このパートが演奏されている間に生成された歌唱者の歌唱に伴う音声データ(マイクロフォンから入力され増幅された信号に基づくデータ等)に基づいて、この歌唱の質を評価する評価処理(1つの楽曲に定められた音程や音ずれが少ないほど「質が高い」ことになる。この「歌唱の質」は「歌唱力」ともいう)をパートごとに行う。さらに、パートごとに得られた評価処理の結果に基づいた告知処理を行う。告知処理としては、各歌唱者の歌唱の質に対応した得点のグラフや分布図をディスプレイ上に表示したり、その偏差値を表示したりする。また、歌唱の質に応じて心理テスト等の関連処理を実行するものでもよい。
【0021】
本実施形態に係る伴奏演奏装置は、第4の課題を解決するものである。評価処理は、各パートごとに予め設定された難易度に基づいて行われる。難易度設定は、初期に歌唱者が行うものでも予め定められた固定値を用いてもよい。
【0022】
本実施形態に係る伴奏演奏装置は、第4の課題を解決するものである。評価処理は、パートごとに生成された音声のスペクトラム分布を記録し、このスペクトラム分布の態様に応じてこのパートを歌った歌唱者の属性(例えば、分布に対応した性格分析、複数のスペクトラム分布に対応した相性判断)を決定する。
【0023】
本実施形態に係る伴奏演奏装置は、第4の課題を解決するものである。告知処理は、歌唱者間の相性を表示する画像データを予め記憶し、各パートの歌唱の質に対応する画像データを読み取り表示して行われる。
【0024】
本実施形態に係る伴奏演奏装置は、第4の課題を解決するものである。告知処理は、各パートの歌唱の質に対応する表示をこの楽曲の進行中に逐次蓄積し、蓄積した各パートの歌唱の質についての表示をこの楽曲の演奏と併行して行う。例えば、評価処理の結果に対応した得点をグラフ化して演奏中に表示する。また、各パートに対応付けられたキャラクタ(人間、ロボット等の画像)を表示し、より歌唱の質が高く評価されたパートのキャラクタが、低く評価されたパートのキャラクタを攻撃する等の表示ができる。
【0025】
本実施形態に係る伴奏演奏装置は、第4の課題を解決するものである。この発明は、外部から供給される音響制御データに基づいて複数のパートにより構成される楽曲を伴奏演奏装置に演奏させる音響制御データが記憶された記憶媒体に関する。この音響制御データは、数のパートのうち、いずれのパートが演奏されているのかを示すパート情報を含む。伴奏演奏装置がこの記憶媒体を再生して得られる音響制御データにはパート情報が含まれることになる。したがって、この記憶媒体を用いれば、再生したパート情報を参照することにより、パートごとの採点処理等が可能となる。
【発明の効果】
【0026】
本実施形態によれば、伴奏の演奏の中で、聴取者に合いの手等の間合いを促す拍子表示画像を表示するので、聴取者は従来難しかったこれらの間合いを容易にとることができる。
【0027】
本実施形態によれば、伴奏を強制的に移調するカラオケプレイが提供できる。また、移調の条件を予め設定しておくので、参加者は公平な歌合戦が行える。
【0028】
特に、音程の狂いに対応させて評価表示画像を表示形態を変化させながら表示するので、カラオケプレイの面白味を増大させることができる。
【0029】
本実施形態によれば、強制的に移調した伴奏に追従するという困難なカラオケプレイが、歌唱者の音程の狂いに基づいて客観的に採点されるので、歌唱の力量に応じた客観的な歌唱の評価が行える。
【0030】
本実施形態によれば、伴奏演奏装置にゲームプレイを付加させ景品を提供するような営業をおこなっている店舗において、当たりの確率と景品の量を装置ごとに設定できるので、その店舗で準備した景品のストックに応じた適切な景品の供出を行える。
【0031】
本実施形態によれば、従来できなかった歌唱の質の高さに応じた占い等の文字情報の提供を行うので、カラオケプレイをより多彩に楽しめるようになる。
【0032】
本実施形態によれば、音響制御データのなかにパートを識別するパート情報を持たせ、これによってパートの変わり目を識別させている。このため、音声データ(肉声)に基づいて音声識別しパートを判断するといった手順が必要なくなり、処理プログラムと装置の構成を簡単にすることができる。また、パート情報の識別と音声データとに基づいて、この歌唱の質を評価する評価処理がパートごとに行われ、その評価処理の結果に基づいた告知処理が行われる。したがって、デュエット用の楽曲や合唱が可能な楽曲の演奏において、各パートごとに採点しその結果を表示することができる。デュエットや合唱について行うカラオケプレイを従来より面白くすることができる。
【0033】
本実施形態によれば、各パートごとに予め設定された難易度に基づいて評価処理がされるので、歌の巧くないものにハンディを与えることで歌の巧拙に差がある歌唱者同士であってもともにカラオケプレイを楽しめる。
【0034】
本実施形態によれば、このスペクトラム分布の態様に応じてこのパートを歌った歌唱者の属性を決定するので、より楽しいカラオケプレイを提供できる。
【0035】
本実施形態によれば、各パートの歌唱の質に対応して、これらパートを歌う歌唱者間の相性を表示するので、さらに楽しいカラオケプレイを提供できる。
【0036】
本実施形態によれば、各パートの歌唱の質についての表示をこの楽曲の演奏と併行して行うので、演奏中においても歌唱者同士に競争する緊張感を与え、それを見る観客に対してより楽しいカラオケプレイを与えることができる。
【0037】
本実施形態によれば、音響制御データに演奏するパートを示すパート情報を含めるので、伴奏演奏装置は、この記憶媒体から再生した音響制御データのパート情報を参照することにより、パートを単位とした処理(採点処理等)を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の実施の第1形態のブロック図である。
【図2】本形態の音響制御ユニットのブロック図である。
【図3】メインメニューの表示例である。
【図4】「歌合戦」のタイトル画面例である。
【図5】第1形態の「歌合戦」の処理のフローチャートである。
【図6】中間得点表示の表示例である。
【図7】歌合戦データの表示例である。
【図8】「歌合戦」の演奏中の表示例である。
【図9】採点結果の表示例である。
【図10】総合得点の表示例である。
【図11】平均点の表示例である。
【図12】拍子表示画像処理のフローチャートである。
【図13】拍子表示画像としてのキャラクタの表示例である。
【図14】拍子表示画像としてのキャラクタの変形例である。
【図15】第2形態の「音痴くん」の処理のフローチャートである。
【図16】第2形態のカラオケ演奏中の表示例である。
【図17】第2形態の判定結果の表示例である。
【図18】評価表示画像としてのキャラクタの表示例である。
【図19】第3形態の「スロットマシーン」の処理のフローチャートである。
【図20】第3形態の当たり確率設定の表示例である。
【図21】第3形態のリーチ確率設定の表示例である。
【図22】スロットマシーンの始動時の表示例である。
【図23】スロットマシーンの「リーチ」時の表示例である。
【図24】スロットマシーンの「当たり」時の表示例である。
【図25】第4形態の「占いさん」の処理のフローチャートである。
【図26】第4形態の占い師選択の表示例である。
【図27】第4形態のカラオケ演奏中の表示例である。
【図28】第4形態の演奏終了時のメッセージ表示例である。
【図29】第5形態のデュエット採点処理のフローチャートである。
【図30】音響制御データの構造図である。
【図31】デュエット採点処理における基本的な表示例である。
【図32】難易度を設定する初期表示例である。
【図33】演奏中の採点表示例である。
【図34】演奏中の他の採点表示例である。
【図35】採点結果の表示例である。
【図36】採点結果の他の表示例である。
【図37】合唱における採点表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面を参照して説明する。
【0040】
(I)第1形態本発明の実施の第1形態は、歌合戦機能を有し、各歌唱者の歌唱の最中に合いの手を入れる際に便利な拍子を取るための画像(拍子画像)を表示するものである。
【0041】
<構成>図1に、本第1形態のカラオケ(伴奏)演奏装置1の構成図を示す。図1に示すように、本カラオケ演奏装置1は、システムバスSBを介するシステム系統、ローカルバスLBAを介する音響/画像系統およびローカルバスLBBを介するメモリ系統に分類される。
【0042】
システム系統は、バスSBを介して相互に接続されるCPU(中央演算処理装置)10、RAM11、ROM12、システムコントロールユニット13および入力装置2により構成される。
【0043】
CPU10は、本発明を含む本カラオケ演奏装置1の主たる制御を担うものである。RAM11には、CPU10の演算用の一時的なデータ、音響制御データや映像データが格納される。ROM12には、CPU10が使用するためのプログラムデータの他、一部関数テーブル用データも格納される。システムコントロールユニット13は、ローカルバスLBAおよびLBBとシステムバスSBとの間のデータの送受信を管理する。入力装置2は、操作ボタン等の接点装置を介して操作者の操作内容をCPU10に供給する。なお、入力装置2は、信号線を介して操作内容を示す操作信号をシステムバスSBへ供給するものでもよいが、赤外線等の発光により遠隔操作を可能とするリモートコントロール装置を適用してもよい。
【0044】
音響/画像系統は、ローカルバスLBAを介して相互に接続される表示処理ユニット14および音響制御ユニット15により構成されている。表示処理ユニット14にはディスプレイ(CRT)3が接続され、音響制御ユニット15にはスピーカ4、A/D変換器16が接続され、A/D変換器16にはマイクロフォン5a〜5xが接続されている。
【0045】
表示処理ユニット14は、CD−ROMドライブ18からシステムコントロールユニット13を介して、高能率圧縮符号化された画像データ(MPEGデータ)を読み込み、復号化してテレビジョン信号のフォーマットに変換した後、D/A変換してディスプレイ3へ供給する。また、同じくCD−ROM18から転送される音響制御データのうち付加情報に含まれる文字データ、あるいはデジタルオーディオデータを読み込み、文字データの指示する文字コードに対応した文字画像を生成し、前記画像データにスーパーインポーズ表示する。
【0046】
図2に、音響制御ユニット15の構成を示す。図2に示すように、音響制御ユニット15は、音源LSI20、波形データメモリ21、MPEG/AUDIOデコーダ22、DSP(DigitalSignalProcessor)23・24、CPU25および加算器26を備える。音源LSI20は、CPU10から供給された音響制御データに基づいて、音響の合成や生成、波形加工を行い、音響データを発生する。波形データメモリ21は音源LSI20が使用し、音源LSI20用のプログラムデータとPCM符号化された波形データが格納される。MPEG/AUDIOデコーダ22は、CD−ROMドライブ18から供給されるデジタルオーディオデータを復号化処理する。DSP23は、音源LSI20の出力およびMPEG/AUDIOデコーダ22の出力を処理する。DSP24は、マイクロフォン5a〜5xから入力されA/D変換された音声信号を処理し、音響信号として出力する。CPU25は、DSP23・24を制御する。加算器26は、DSP23・24の生成した音響信号を加算し、スピーカ4へ供給する。
【0047】
なお、音響制御データは、本形態ではMIDIデータを用いる。MIDIデータは、シリアル転送される複数バイトで1メッセージが形成される。一つのメッセージは、例えば音響の発音や音響の停止を指示する等の意味を持っている。1メッセージの最初のバイトは「ステータスバイト」といい、上位4ビットでデータの種類を示し、下位4ビットで音源の番号を指定する。続くバイトは、ステータスバイトの示すデータの種類によって異なる。例えば、ステータスバイトが発音したり音を停止させたりするデータを示す場合、第2バイトは音の高さを示すキーナンバーであり、第3バイトが音量を指定するバイトである。MIDIデータは国際規格であり、データフォーマットがある程度定まっているが、メーカー側が独自に機能を設定できる余地がある。本形態では、MIDIデータに所定のコードを割り付け、小節の区切りであることを示すタイミング情報として用いる。
【0048】
メモリ系統は、ローカルバスLBBを介して相互に接続されるハードディスクドライブ17、CD−ROMドライブ18、モデムユニット19により構成される。
【0049】
ハードディスクドライブ17は、CD−ROMドライブ18から転送された音響制御データあるいはデジタルオーディオデータを格納(ダウンロード)する。CD−ROMドライブ18は、複数のCDあるいはCD−ROMからCPU10の指示した選曲指示データに対応する曲目の格納されたディスクを選択し、該当するトラックから選曲指示データの指示する曲目を再生する。モデムユニット19は、ISDN等のサービス総合デジタル回線等の公衆回線に接続され、公衆回線から音響制御データを受ける。
【0050】
以上の構成により選曲から再生までにおいて行われる作用を説明する。CPU10および表示制御ユニット14は、後に説明する本形態の複数の処理モードから一つを操作者に選択させるべく、「メニューバー」(選択肢)の画像データを表示制御ユニット14内で生成し、ディスプレイ3に表示する。操作者が入力装置2の方向指示ボタンを操作しいずれかのメニューを選択すると、CPU10は選択されたメニューバーに対応する処理プログラムをROM12から読出してその処理を行う。
【0051】
選曲をする場合、操作者は入力装置2の操作ボタンを操作し、演奏をさせたい楽曲を指定する(例えば、操作者は楽曲毎に割り当てられた番号を入力する)。CPU10は、入力装置2から供給された操作信号を判別し、選択された曲目の生成を指示する曲目選択データをCD−ROMドライブ18に供給する。CD−ROMドライブ18は曲目選択データの指示するCDの該当トラックを再生する。CD−ROMドライブ18から再生された画像データは、表示制御ユニット14のデコーダ(MPEGデコーダ)で復号化され、テレビジョン信号のフォーマットに変換される。一方、再生されたデジタルオーディオデータは音響制御ユニット15へ供給される。また、音響制御データはCPU10に監視され、本発明の各種処理に用いられる他、音響制御ユニット15にも転送される。音響制御ユニット15は、CPU10の制御に基づいて、音響制御信号に基づく音響データを発生させ、デジタルオーディオデータとともに最終的な波形データの加工が行われ、音響信号を生成する。
【0052】
<動作>次に、本第1形態の動作を図5および図12のフローチャートを参照して説明する。本形態では、複数チームが同時に点数を競い合う「歌合戦」モードにおける動作を説明する。
【0053】
ステップS1において、本形態に係るカラオケ演奏装置1は、CPU10の制御データに従い、表示処理ユニット14は、最初に図3に示すような「メインメニュー」を表示する。操作者が入力装置2を操作し、メニューバーの中から「歌合戦」のメニューバーを選択すると、CPU10は、図4に示すようなタイトル画面を表示する(ステップS2)。ゲームの終了の指示が操作者にされていない限り(ステップS3;NO)、「歌合戦」の処理が行われる。
【0054】
最初は、ステップS3〜S5までの工程は無視される。演奏の冒頭で、CPU10は図7に示すような歌合戦データを表示する(ステップS6)。同図では、何回戦であるか、チーム名、選択した曲目についての表示、過去の最高得点等の表示をする例を示してある。ステップS7では、実際のカラオケの演奏が行われ、歌唱の優劣に応じた採点が行われる。当該カラオケ演奏装置1の演奏中には、図8に示すような画面表示が行われる。同図の丸印は、本発明に係る拍子表示画像が表示される場所の位置を示しており、拍子表示画像の表示処理については後述する。1チームの歌唱が終了すると、CPU10は、その歌唱の得点および採点の講評を表示する(図9参照)。実際の複数チームの採点処理は、本願出願人の先願である特開平7−210182号公報等に記載された方法に準じて行われる。
【0055】
以上の処理を1チームずつ繰り返し、すべてのチームが歌い終わって1ラウンドが終了すると(ステップS4;YES)、中間得点を表示する(ステップS5;図6)。図6は、4チームで対戦する場合の表示例であり、4つの得点が表示されている。
【0056】
何ラウンドかの歌合戦が行われた後、操作者がゲームの終了を指示すると(ステップS3;YES)、各ラウンドで累積された得点を累計し、図10に示すような総合得点表示および図11に示すような平均点の表示が行われる(ステップS9)。その後、再びメインメニューに戻る(ステップS10)。
【0057】
<拍子表示画像処理>拍子表示画像とは、カラオケの演奏中に、歌唱者以外の聴取者が俗に言う「合いの手」を入れるために役立つキャラクタ表示をいう。拍子表示画像は、カラオケの演奏中に必要に応じて表示される。
【0058】
図12に、拍子表示画像処理のフローチャートを示す。まず、CPU10は、新しい曲目の再生を開始したCD−ROMドライブ18からMIDIデータが転送されてくると、そのステータスバイトを取得する(ステップS20)。「合いの手」が必要な伴奏の場合、1小節毎にタイミングデータがMIDIデータとして転送される。したがって、CPU10がステータスバイトを監視し(ステップS21)、ステータスバイトが予め割り付けたタイミングデータである場合(YES)、所定のカウンタ値を検査する(ステップS22)。最初カウンタは動作していないので(ステップS22;YES)、カウンタをスタートさせる(ステップS23)。カウンタは、ハードウェアまたはソフトウェアの動作により、同期周波数毎に零から1ずつ加算されていくものである。
【0059】
タイミングデータは1小節毎に転送されるので、一旦カウンタがスタートした後、再びタイミングデータが取得されるのは(ステップS22;YES)、1小節が経過したときである。したがって、カウンタ値が零でないのを確認して(ステップS22;NO)、カウンタを停止させる(ステップS24)。このカウンタ値はすなわち1小節の時間長に対応しているので、このカウンタの値を1小節の区間Tに対応する値とする(ステップS25)。以上が1小節の区間長の計測工程である。
【0060】
ステップS26にて、拍子表示画像であるキャラクタの形態を指示するためのキャラクタコードnをリセットする。ここで、拍子表示画像の表示形態はN種類用意さているものとする。CPU10は、T/N時間経過するのを待ち(ステップS27;NO)、T/N時間経過後(ステップS27;YES)、n番目のキャラクタコードの示す表示形態を表示させる。そして、キャラクタコードの値を1加算し(ステップS29)、nが最大値Nにならない限り(ステップS30;NO)、T/N時間経過毎にキャラクタコードを増加させながら異なる表示形態のキャラクタを表示する。nが最大値Nになったとき(ステップS30;YES)はすなわち1小節が終了したことを意味する。したがって、CPU10は再びキャラクタコードnをリセットし(ステップS31)、伴奏が終了しない限り(ステップS32;NO)、ステップS27〜S31を繰り返す。
【0061】
図13に、以上の拍子表示処理により行われるキャラクタの表示を示す。同図では4つの表示形態(=N)が用意されている。T/Nは1/4小節なので、1/4小節が経過する毎に異なるキャラクタが順次表示されていき、1小節が終了すると再び同一のキャラクタが表示される。歌唱者以外の聴取者は、このキャラクタの動きを観察して、如何なるタイミングで合いの手を入れればよいかを知ることができるのである。
【0062】
図14に、図13とは異なるタイミングで異なるキャラクタを表示する変形例を示す。この変形例では、1小節をTとする代わりに2小節をTに設定している。キャラクタの形態数は図13と同じなので、本変形例では1/2小節毎に異なる形態のキャラクタが表示される。1小節以外の区間長Tを得たい場合は、ステップS20〜S24のカウンタ動作を変形すればよい。このように、提供可能な拍子表示画像の表示形態数と、伴奏のテンポや曲の種類に応じて、合いの手を指示するためにふさわしいタイミングで、キャラクタの表示形態を変えていけばよい。
【0063】
上記第1形態によれば、一台の伴奏演奏装置を用いて、歌唱の内容についてチーム毎の総合評価を行うことができる。
【0064】
また、拍子表示処理により、合いの手を入れることのできるキャラクタを必要に応じて表示するので、周囲の騒音の有無にかかわらず歌唱者以外の聴取者も容易に歌に合いの手を入れることができる。
【0065】
(II)第2形態本発明の実施の第2形態は、装置が予め設定した手順で伴奏の転調を行い、これに追従する歌唱者の歌唱の質を評価するとともに、音程の狂いに対応したキャラクタを表示するというカラオケプレイを提供するものである。
【0066】
本第2形態の構成は前記第1形態と同様なので説明は省略する。
【0067】
本第2形態の処理は、図3に示すメインメニューから「音痴くん」を選択することで実施される。図15に、本形態の動作を説明するフローチャートを示す。メインメニューからカラオケプレイ「音痴くん」が選択されると、CPU10は、ステップS40において変数の初期化を行う(ステップS40)。次に前記第1形態と同じくCPU10はMIDIデータの監視を行う(ステップS41)。具体的に言えば、音源に音の発生を指示するMIDIデータの「ノート・オン・イベント」を監視する。「ノート・オン・イベント」は、ステータスバイトが9xH(xは音源の番号、Hは16進数を示す)であるMIDIデータが転送されるのを待ち、そのMIDIデータの第2バイト、すなわちキーナンバーを取得する。キーナンバーとは、発音すべき音の高さを指示するデータである。キーナンバーが有効なデータである場合(ステップS42;YES)、キーナンバーのデータに移調すべき音程を指示する移調度変数TADDを加えて、音源制御ユニット15に出力する(ステップS43)。最初は移調度変数TADDがゼロなので、キーの変更はない。
【0068】
さて、ステップS44において、マイクロフォン5a〜5xから供給される音声データを取得するため、DSP24をアクセスする。有効な音声データがない場合、すなわち歌唱者が歌っていない場合は(ステップS45;YES)次のMIDIデータを待つ(ステップS41)。歌唱者が歌っている場合には有効な音声データが取得できる(ステップS45;NO)。CPU10は、DSP24から音声データを取得し、キーナンバーと比較できるように、音声データの示す波形の周期から、音階(スケール)を示すキーを特定する(ステップS46)。特に本形態では、1/4度単位の音程の狂いを検出するため、1/4度単位で音声データのキーを特定する。
【0069】
ステップS47〜S50では、音声データのキーとMIDIデータから取得したキーナンバーとの間の音程を判定し、音程の大小に応じた処理を行う。すなわち、両者のキーが同一の場合は「音ズレなし」と判定できるので、最高状態である場合に表示するキャラクタのキャラクタコードC=0を指示し、採点カウンタnGを1増加させる。同様にして、音程が1/4度以内のズレである場合、音程が1/4度〜1/2度の範囲のズレである場合、音程が1/2度より大きいズレである場合について、その音程のズレに対応したキャラクタコードCが設定される。また、かかる音ズレがある際には、そのズレの程度に応じた点数が音ズレカウンタnOに加算される。したがって、歌唱者の歌唱の音の高さが正しい場合には得点が加算されるが、音程が狂っている場合には音ズレの量が累積される。
【0070】
ステップS51において、設定されたキャラクタコードCに対応した表示形態の評価表示画像データが読出され、ディスプレイ3に表示される。評価表示画像たるキャラクタは、例えば、図16に示すように、カラオケ用画像表示の右上に表示する。また、キャラクタの種類を4種類とした例を図18に示す。(A)は「最高」すなわち音ズレがない場合に表示されるキャラクタである(キャラクタコードC=0)。(B)は、音ズレが1/4度以内(キャラクタコードC=1)、(C)は、音ズレが1/4度〜1/2度の範囲(キャラクタコードC=2)、(D)は、音ズレが1/2度以上の場合(キャラクタコードC=3)である。
【0071】
さて、CPU10は、「音痴くん」の処理モードのとき、以下の条件により伴奏の転調を行わせる(ステップS52)。この条件とは、CPU10がMIDIデータを監視して得られる条件である。例えば、第1形態で実施したように、MIDIデータのタイミングデータを監視し小節が替わった時を条件としてもよい。また、楽章単位に設定してもよい。さらに、所定の音の長さを予め設定し、MIDIデータの示す音の長さ(音符の長さ)を検出し、この長さより長い音符や休符が演奏されたことを条件としてもよい。また、ゲームプレイの公平性を保つため歌唱者ごとに一定の条件を与えるには、所定の小節数ごとに強制的に転調し、いずれの歌唱者にも同一の転調回数を体験させる。
【0072】
上記のように設定した転調の条件に合致したら(ステップS52;YES)、関数テーブル参照変数nTの数を1増加させる(ステップS53)。関数テーブルとは転調毎の転調の程度(音程として何度転調させるか)や高い音にするか低い音にするか等の音程のデータを順番に並べたデータ群であり、プログラムデータ中に格納されている。関数テーブル参照カウンタnTはこの関数テーブルを参照するインデックスという性格を有する。すなわち、関数テーブルの何番目のデータを参照するかを特定する変数である。したがって、関数テーブル参照カウンタnTを1ずつ増加させることは、関数テーブルを順番に参照していくことを意味する。
【0073】
ステップS54において、関数テーブル参照変数nTに応じた移調度TADDが関数テーブルから読出される。この移調度TADDは、結局次のMIDIデータが取得されたときにステップS43にてキーナンバーデータに加算されることになる。なお、移調度の加算とはデジタルデータとしての加算を意味し、移調度TADDのデータによって、加算の結果、キーナンバーが加算前より小さく(低い音)なることをも含む。キーデータに移調度TADDが加算されたMIDIデータが音源制御ユニット15に転送されると、移調度TADDの指示する移調が行われた伴奏の音響が生成されることになる。同一の移調度TADDの加算は、新たに移調度TADDが更新されるまで続けられる。
【0074】
なお、転調する音程は、上記のように関数テーブルに予め設定しておいてもよいが、音声データやMIDIデータ、演奏時間に応じて変化させるものであってもよい。また、一つの調を継続する期間も、小節単位、楽章単位として、伴奏のコード進行や、1曲目であるか2曲目であるか等に応じて変化させるものであってもよい。さらに、前奏、間奏、エンティングでは転調の必要がないので、ガイドメロディの有無等に応じて、転調を禁止してもよい。
【0075】
また、歌唱者の歌唱が終了した場合には、音ズレカウンタnOの値に応じて、歌唱の採点を行ってもよい。歌唱の評価の表示は、例えば図17のように行う。
【0076】
上記第2形態によれば、予め設定された条件にしたがって伴奏の転調が行われるので、歌合戦を行う上で公平である。また、転調の条件を合理的な基準で設定できるので、音楽的な不自然さを少なくすることができる。さらに、歌唱の質の高さに応じて、段位の判定を行うので、歌唱者の客観的な音感の良さを評価することができる。特に、強制的な転調が複数回行われるので、普段カラオケがうまいといわれているような人でも良好な評価を得ることが容易ではなく、従来のカラオケ採点よりも数段カラオケプレイが面白くなる。
【0077】
また、歌唱の音程の狂いに応じてキャラクタを表示するので、カラオケプレイの面白味を増大させることができる。
【0078】
(III)第3形態本発明の実施の第3形態は、スロットマシーンをカラオケに適用したもので、特に、当たりの設定と景品の管理が行えるものである。
【0079】
本第3形態の構成は前記第1形態と同様なので説明は省略する。
【0080】
本第3形態は、図3に示すメインメニューから「スロットマシーン」を選択することで実施される。図19に、本形態の動作を説明するフローチャートを示す。メインメニューからカラオケプレイ「スロットマシーン」が選択されると、CPU10は、スロットマシーンの当たり確率および景品量を設定するための画像を表示させる(ステップS60、S61)。例えば、図20に示すような画像を表示させる。「分母」の項目には供出できる景品の総量を入力する。「1等」、「2等」等の等級の項目には、景品総量に対してその等級に割り当てる景品数を入力する。したがって、景品の総量を分母で、当たりの確率を分子である等級で指定できる。また、「リーチ」がくる確率を設定するために、図21のようなリーチ確率設定画像を表示させる。同図では、4回のスロットマシーンの起動に対して、1回リーチがくるように設定がされている。
【0081】
さて、以上の初期設定がされると、カラオケがスタートする(ステップS62;YES)。歌唱者の歌唱がなされ、演奏が終了すると(ステップS63;YES)、スロットマシーンがスタートし、スロットマシーンを模擬した画像の3つのウインドウが回転を始める(ステップS64;図22)。そして所定の時間経過後、各スロットのウインドウにブレーキをかける(ステップS65)。このとき、初期設定で設定したリーチ確率で、2つのウインドウに同一のマークを表示させて止める。すなわち、3つのウインドウのうち2つが停止した場合(ステップS66;YES)、その中の2つが一致していると(ステップS67;YES)、図23に示すように「リーチ」に達した旨の表示を行う(ステップS68)。さらに、3つのウインドウが停止した際に3つのウインドウとも一致した場合(ステップS69;YES)、ディスプレイ3には「当たり」を示す旨の表示がなされる(図24)。そして、一致したマークに応じて、このマークに対応させて初期設定で設定した等級の景品数のデータが出力される(ステップS70)。例えば、装置をカラオケ店に設置する場合には、装置が出力する景品数のデータは店の受付カウンタに転送される。そして、この装置を使用した客が精算するときに、景品数データに応じて、実際の景品を客に渡すことになる。
【0082】
一方、景品の当たりが多すぎて、初期設定で設定した景品数の残量がなくなった場合(ステップS71;YES)、CPU10は当たりの確率をすべての等級にわたってゼロにリセットする。このため、以降は当たりがでることがなく、景品の過剰な供出が防止される。
【0083】
上記第3形態によれば、当たりの確率、景品の総量を予め装置ごとに設定できるので、当該カラオケを営業に用い、実際に景品を提供する店において、景品管理が容易に行える。特に、リーチ数を多く設けることで、提供できる景品の量が少ない場合であっても、景品がもらえるかも知れないという利用者の期待感を煽ることができる。
【0084】
(IV)第4形態本発明の実施の第4形態は、カラオケの演奏に付随して歌唱のレベルに対応した占い機能を提供するものである。
【0085】
上記第4形態によれば、歌唱の質の高さに応じた占いが行われ、カラオケに対する面白味を増大させることができる。
【0086】
本第4形態の構成は前記第1形態と同様なので説明は省略する。但し、本実施例のために、ROM12には、占いメッセージを示す画像データが複数種類格納されている。CPU10は、歌唱者の歌唱の質の高さを示す採点カウンタnGの大小により、いずれかのメッセージの画像データが読み出されるようプログラムされている。すなわち、歌唱者の歌の巧拙により、異なる占いメッセージが表示されるように構成されている。
【0087】
本第4形態は、図3に示すメインメニューから「占いさん」を選択することで実施される。図25に、本形態の動作を説明するフローチャートを示す。初期時においては、図26に示すように複数の占い師のなかからいずれかを選択する画面を表示してもよい。カラオケの演奏が始まると、ステップS80において、第2形態の「音痴くん」等で行われた歌唱の質の高さの採点処理が行われる。すなわち、歌唱者の歌唱の質の高さに応じた得点が累積される。カラオケ演奏の最中は、図27に表示するように、ディスプレイの右上に占い師のキャラクタを表示し、演奏が「占いさん」のモードで行われていることを示してもよい。
【0088】
カラオケの演奏が終了すると(ステップS81;YES)、CPU10は採点カウンタnGを参照し、採点カウンタnGの値に対応した占いメッセージを読出し(ステップS82)、これをディスプレイ3に表示する(ステップS83;図28)。
【0089】
上記第4形態によれば、歌唱の巧拙により、異なる占いメッセージが読出され、歌唱者毎に異なる運勢が与えられる。したがって、従来のカラオケプレイになかった遊びの要素を付け加えることができる。
【0090】
(V)第5形態本発明の実施の第5形態は、デュエット用のカラオケの演奏において、歌唱者ごとに採点する機能を提供するものである。
【0091】
本第5形態のカラオケ採点装置の構成は、前記第1形態の構成と同様なので、その説明を省略する。
【0092】
次に、動作を説明する。歌唱者が入力装置2から曲目を指定すると、CPU10は選曲指示データを送出する。CD−ROMドライブ18は、選曲指示データに対応するCD−ROMから該当曲の音響制御データを読み出す。あるいは、モデムユニット19を介し公衆回線から該当曲の音響制御データを読み出す。
【0093】
図30に、1つの楽曲における音響制御データのデータ構造を簡単に示す。同図に示すように、音響制御データは、ヘッダ、MIDIデータ、付加情報の3ブロックで構成される。ヘッダは、この楽曲の曲名、演奏時間等のインデックスデータを含む。MIDIデータは、音響制御ユニット15に供給され音源に音響信号を発生させるデータそのものである。付加情報は、ディスプレイ3に表示する歌詞の文字列を示す文字コード、文字列の色を何色で表示し何処から色を付けるかを示す色付けデータ、歌詞を切り替えるページ替えデータ、文字列の表示位置を示すデータ、特有の画像表示を行わせるための画像データ等を含む。
【0094】
図29に、本第5形態におけるカラオケ演奏装置の動作を説明するフローチャートを示す。まずステップS100において難易度設定が行われる。つまり、CPU10は、音響制御データのヘッダを読み、デュエット採点を行える楽曲であると認識した場合には難易度を歌唱者に設定させるための難易度設定画面を表示する。この画面の画像データ等は、音響制御データの付加情報として記憶しておくのであっても、カラオケ演奏装置1のROM12等に格納しておくのであってもよい。
【0095】
図32に、難易度設定画面の表示例を示す。女性パートおよび男性パートのそれぞれの難易度を、入力装置2によりカーソルを用いて、または数字を直接指定して設定する。パートの指定および難易度の変更は、入力装置2の矢印キー等を用いる。
【0096】
難易度設定後、入力装置2により演奏開始が指示されると(ステップS1010;YES)、楽曲の演奏を開始する。CPU10は、音響制御データを一時にすべて読み出すのではない。MIDIデータと付加情報とを交互に適当な容量(1ブロック)だけ読み出す。読み出しには、データの読み出し位置を示すメモリ上のポインタを用いる。すなわち、図30に示すように、楽曲の演奏中には、データを読み取るためのポインタP1の指示にしたがってMIDIデータを冒頭から読み(ステップS102)、ポインタP2の指示にしたがって付加情報を冒頭から読む(ステップS103)。CPU10は、読み取った付加情報に基づいて、歌詞である文字列をバックグラウンドビデオの映像にスーパーインポーズする。
【0097】
図31に、デュエット用の楽曲を演奏する場合の典型的な表示例を示す。歌詞の文字列は始めは白色で表示される。色付けデータが青色を指示する場合は、その歌詞が男性パートであることを示す。色付けデータに基づいて、男性の歌唱者が歌うべき歌詞が白色から青色に変色していく。同様に、色付けデータが赤色を指示する場合は、その歌詞が女性パートであることを示し、女性の歌唱者が歌うべき歌詞が白色から赤色に変化する。
【0098】
次に採点動作を説明する。CPU10は、文字コードや色付けデータに基づいて歌詞を表示するとともに、マイクロフォン5から供給される音声信号に基づいて歌唱の質を採点する。歌唱の質の採点自体は、前記第1形態と同様に公知の方法に基づいて行われる。すなわち、MIDIデータのガイドメロディに相当するデータから特定される音の高さと、歌唱者がマイクロフォンから入力した音声に対応する音声データの示す音の高さとを比べる。両者の音の高さが一致している程、評価が高くなる。この評価を曲の始めから終わりまで蓄積し、点数化するのである。この採点は、本形態ではパート別に行われる。
【0099】
ステップS104において、CPU10はパート情報である色付けデータを参照し現在演奏されているパートがいずれのパートであるかを認定する。色付けデータが赤色を示す場合は女性パートであると識別し、採点する(ステップS105)。同様に、色付けデータが青色を示す場合は男性パートであると識別し、採点する(ステップS106)。なお、赤色や青色以外の色にも色付けデータを割り付けておけば、男性パート、女性パート以外のパート(例えば合唱パート等)の採点をすることもできる(ステップS111)。採点の結果は、RAM11の各パートの評価の記憶領域に記憶される(ステップS107)。採点は、定期的にあるいは1音ごとに音程の量を数値化して行われる。この数値は、前回までの採点結果に累積される。音の高さの狂いが全くない場合には100点、曲全体にわたって音の高さが一定音程(例えば3度)以上狂っていた場合には0点となるよう調整する。また、採点を行う際に初期に設定したパート別の難易度を参照する。難易度が高い程、より少ない音の高さの狂いで点数が変化(悪化)するものとする。
【0100】
ステップS108において、累積した採点結果に基づく表示処理を行う。図33に、楽曲演奏途中における採点結果の表示例を示す。同図に示すように、カラオケ演奏中に、現在の得点をグラフ化して表示する。女性パートの得点はG1で示され、男性パートの得点はG2で示されている。
【0101】
図34には、楽曲演奏途中における採点結果の他の表示例を示す。この表示例では、各パートの得点が数値表示される他、両パート間の点数の優劣に対応して、ゲーム用のキャラクタが戦うものである。同図では女性パートが優勢なので、女性キャラクタC1が男性キャラクタC2に攻撃を仕掛けている。キャラクタの表示は、ゲーム装置において用いられる公知の方法を用いる。すなわち、CPU10は、音響制御データの付加情報に含まれるポリゴンデータを読み出し表示処理ユニット14に転送する。表示処理ユニット14は、ポリゴンデータの示す位置にキャラクタを表示する。ゲーム装置では、遊技者が入力装置を操作することで生成された操作データをキャラクタを表示するためのパラメータとして用いている。本形態では、一般のゲーム装置における操作データの代わりに、歌唱の質の採点結果をパラメータとして用いる。点数が高い方のパートのキャラクタに点数が低い方のパートのキャラクタを攻撃させるものとすればよい。
【0102】
一単位の採点および表示が終了し演奏が継続するならば(ステップS109;NO)、ステップS102〜S108を繰り返す。音響制御データをすべて読み出したら演奏が終了する(ステップS109;YES)。CPU10は、採点の最終結果を表示する(ステップS110)。
【0103】
図35に、最終結果の表示例を示す。同図のように、女性パートと男性パートの点数を各々表示する他、両パートの得点差に応じた二人の相性診断を表示する(G3)。すなわち、両パートの得点差が少ない程二人の相性が良いものと仮定し、予め、1点差あるいは数点差きざみで得点差に対応して相性を表示する画像データを定め、このデータを音響制御データの付加情報あるいはROM12に用意する。そして、最終的に得点差が定まったら、この得点差に対応付けられた画像データを読み出し、ディスプレイ3に表示する。
【0104】
図36は、最終結果の他の表示例である。この表示を実行するために、CPU10は、楽曲のすべてにわたり、音声データを一定期間ごとにサンプリングし、音声データの音声周波数を数値化し、RAM11等に蓄積する。そして、最終結果を表示する際に、蓄積した音声周波数の数値をスペクトラム分布としてグラフ化して表示する(同図G4、G6)。このとき、スペクトラム分布に応じた性格判断をしてもよい。このためには、予め予想される幾通りかのスペクトラム分布を示すデータをそのスペクトラム分布を定義する歌唱者の性格を示す画像データに対応付けて用意しておく。最終結果表示時、この予想されるスペクトラム分布を最終結果のスペクトラム分布と比較し、その変化特性の一致したスぺクトラム分布に対応付けられている画像データを用いて、歌唱者の性格を表示する(同図G5、G7)。さらに、図35に示したものと同様に二人の相性診断を表示してもよい(同図G8)。
【0105】
なお、上記第5形態では、歌唱者が男女ペアであることを想定したが、歌唱者がもっと多数であってもよい。この場合、歌唱者Aが歌うパート1は赤色、歌唱者Bが歌うパート2は青、歌唱者Cが歌うパート3は緑色というように割り当てる。採点は各パート別に行うことになる。図37は、合唱の採点を行った場合の最終結果の表示例である。同図G9に示すように、パート別に最終得点をグラフ化して表示し、点数の高低に対応させて順位を表示する。
【0106】
また、上記第5形態では、いずれのパートが歌われていようと、音声データが音響制御ユニット15で合成されていたため、1)両パートが同時に歌う合唱パートの採点に関しては両者の歌唱を合成した音声データにより採点する、2)合唱パートが始まってから先に入力のあったマイクの方を優先して採点する、3)合唱パートだけ採点機能を停止する、といった対応策が必要になる。合唱パートか単独パートかを識別させるには、合唱パートの歌詞に対する色付けデータを、単独のパートの歌詞に対する色付けデータとは別の色に割り振っておけばよい。また、歌うパートごとに音声データを分離したまま処理できるなら、両パートの歌唱の質をより正確に評価することができる。この場合、音響制御ユニット15とD/Aコンバータ16を複数設け、複数のマイクロフォン5のそれぞれの入力を別個に処理できるようにしておく方法が考えられる。
【0107】
さらに、採点の最終結果に基づいて、上記相性診断と同様の処理により心理テストを行ったり、過去に蓄積された歌唱者の得点に基づいて偏差値を計算し表示してもよい。
【0108】
以上示したように、本第5形態によれば、従来パート別に採点の行えなかったデュエット用の楽曲においてもパート別に採点が行え、競争心を煽られながら楽しくカラオケプレイができる。さらにパート別に採点した結果を用いて、相性診断、性格判断等が行え、カラオケプレイをより面白くすることができる。
【符号の説明】
【0109】
1…カラオケ演奏装置、2…入力装置、3…ディスプレイ、4…スピーカ、5a〜5x…マイクロフォン、10…CPU、11…RAM、12…ROM、13…システムコントロールユニット、14…表示処理ユニット、15…音響制御ユニット、16…A/D変換器、17…ハードディスクドライブ、18…CD−ROMドライブ、19…モデムユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給される音響制御データに基づいて楽曲を演奏する伴奏演奏装置であって、
音響制御データは、何れのパートが演奏されているかを示すパート情報を含み、
楽曲の演奏中、パート情報に基づいて何れのパートが演奏されているかを識別する識別処理と、
複数のマイクロフォンからの音声が合成された音声データについて、識別したパート毎に得点を算出する採点処理を行う
伴奏演奏装置。
【請求項2】
供給される音響制御データに基づいて楽曲を演奏する伴奏演奏装置であって、
音響制御データは、何れのパートが演奏されているかを示すパート情報を含み、
楽曲の演奏中、パート情報に基づいて何れのパートが演奏されているかを識別する識別処理と、
複数のマイクロフォンから入力されたパート毎の音声データについて、識別したパート対して得点を算出する採点処理を行う
伴奏演奏装置。
【請求項3】
パートは、男声パートと、女声パートと、男声パートと女声パートが同時に歌う合唱パートであり、
採点処理は、合唱パートを識別した場合、男声パートと女声パートの両方に対して得点を算出する
請求項1または請求項2に記載の伴奏演奏装置。
【請求項4】
各パート毎に難易度を設定する設定手段を備え、
採点処理は、各パート毎に設定された難易度に基づいて行われる
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の伴奏演奏装置。
【請求項5】
楽曲の演奏中、あるいは、楽曲の演奏後、各パートの得点を表示する告知処理を行う
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の伴奏演奏装置。
【請求項6】
楽曲の演奏中、あるいは、楽曲の演奏後、各パートの得点差に基づいて画像を表示する告知処理を行う
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の伴奏演奏装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【公開番号】特開2009−139963(P2009−139963A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−3398(P2009−3398)
【出願日】平成21年1月9日(2009.1.9)
【分割の表示】特願2006−294788(P2006−294788)の分割
【原出願日】平成8年9月27日(1996.9.27)
【出願人】(301027292)株式会社BMB (32)
【Fターム(参考)】