説明

位相化アレーシーケンス走査を使用したスイング型逆止め弁の試験

【課題】弁を対象とした非侵入性検査技術を提供する。
【解決手段】適正なプログラムをもつコンピュータが、位相化アレーシーケンスの信号を生成する。遅れをもつパルサーにおいて、この信号がマルチプレクサーを介して被試験弁に装着されたウォーターウエッジに送られる。開放位置から閉鎖位置までの弁のシーケンシャルな動作について、超音波信号が弁に満たされている流体を介して送信され、圧電結晶素子で反射され、マルチプレクサーに送り返される。信号を加算統合することによって、弁の動作に関する画像を生成でき、弁が適正に動作しているかどうかを判定できる。ウォーターウエッジを使用すると、ウォーターウエッジの屈折角が、弁に満たされている流体と同じであるため、弁の上部プレートが消えているように見える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弁の非侵入試験に関し、より具体的には、位相化アレーシーケンス走査を使用したスイング型逆止め弁の試験に関する。
【背景技術】
【0002】
過去、弁が適正に動作しているかどうかを調べたい場合、この弁の流体流れをまず確認していた。より多くの情報が望まれる場合には、弁を分解していた。技術の進歩に従って、弁の内部動作を確認する他の方法が開発されてきている。例えば、磁場を利用すると、USP5,236,011に示されているように、逆止め弁のディスクの位置を知ることができる。また、超音波振動を利用して、逆止め弁をモニタリングすることもでき、この弁の動作が適正かどうかを判断することができる。さらに過去には、音響技術と磁気技術を併用して、弁の動作をモニタリングすることさえ実施されていた(USP5,008,841を参照)。
【0003】
また過去には、超音波を利用する多くの異なる技術が開発され、弁を分解することなく、弁の状態または位置のいずれかを判断していた。ところが、これら非侵入性検査技術は、弁の動作が適正かどうかを判断するために必要な情報すべてを与えるものではなかった。例えば、逆止め弁のクラッパー(clapper)が動作するヒンジピンは、長期間の使用が続くと摩耗する恐れがある。この状態が、ヒンジピンが故障する前に発見できない場合、破局的な事故が発生することがある。代表的な非侵入性検査技術では、ディスク型逆止め弁のヒンジピンの摩耗を発見することはできない。
【0004】
過去数年の間に、超音波信号の波面を発生する位相化アレーが異なるタイプの検査技術に利用され始めている。例えば、位相化アレーを利用すると、USP7,503,227に記載されているように、パイプに流れる流体の流れを測定することができる。また、角度可変超音波トランスデューサーが、試験部材の表面に凹凸のあるパイプ、導管、プレートやその他の異質金属部材の検査技術に利用され始めている(USP5,392,652を参照)。
【0005】
近年のコンピュータ性能の飛躍的向上に従って、各種装置機器の試験に位相化アレー超音波信号も利用され始めている(US2009/0045994A1を参照)。また業界では立体超音波検査にも位相化アレーが利用され始めている(US2009/0293621A1およびUSP7,784,347を参照)。レーザービームと超音波信号を組み合わせたものでさえ、試験装置の保守プログラムに利用されている(USP7,728,967を参照)。また、超音波位相化アレーも溶接継ぎ手およびパイプの試験にいつのまにか利用され始めている(USP7,412,890を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】USP5,236,011
【特許文献2】USP5,008,841
【特許文献3】USP7,503,227
【特許文献4】USP5,392,652
【特許文献5】US2009/0045994A1
【特許文献6】US2009/0293621A1
【特許文献7】USP7,784,347
【特許文献8】USP7,728,967
【特許文献9】USP7,412,890
【0007】
また、原子力規制産業が発展するに従って、原子力発電所における弁の、信頼性がきわめて高い非侵入性検査方法の確立が急務になってきている。操作員は、弁の適正動作に関して確実に知る必要がある。また、操作員は、弁が、修理ないし交換が必要な点まで摩耗し始めているかを知る必要がある。これは、今までに開発され、かつ使用されてきた検査技術では実現できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の第1の目的は、弁を対象とした非侵入性検査技術を提供することである。
【0009】
本発明の第2の目的は、位相化アレーシーケンス走査を使用したスイング型逆止め弁の試験を実現することである。
【0010】
本発明の第3の目的は、弁が適正に動作しているかどうかを判断する非侵入性技術に位相化アレーシーケンス走査を使用することである。
【0011】
本発明の第4の目的は、弁の適正動作を試験する非侵入性技術に位相化アレーシーケンス走査を使用することである。
【0012】
本発明の第5の目的は、位相化アレーシーケンス走査と併用して、非侵入性技術によってスイング型逆止め弁の適正動作を試験するウォーターウエッジ(water wedge)を提供することである。
【0013】
本発明の第6の目的は、位相化アレーシーケンス走査を流体に満たされている弁に伝達し、弁の適正動作を試験するウォーターウエッジを使用することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明のユーザーセットアップは、位相化アレーを生成するように適正にプログラム化されたコンピュータからなる。この位相化アレーは、パルサーを介して所定の遅れをもってマルチプレクサーに送られる。このマルチプレクサーはパルサーから信号を受信し、連続セットの位相化アレー信号を生成し、これら信号がウォーターウエッジに装着された複数の圧電結晶素子に送られる。ウォーターウエッジは、屈折率が水と同じプラスチック混合体からなる楔形構造体である。
【0015】
このウォーターウエッジは、逆止め弁の上部を形成する鋼プレートに取り付ける。逆止め弁が液体に満たされている場合には、位相化アレーシーケンス走査を使用して、受信圧電結晶素子を介してウォーターウエッジから反射される信号を受信することによって逆止め弁の動作をモニタリングできる。これら受信圧電結晶素子がマルチプレクサーへのシリアル入力を与える。マルチプレクサーの出力が所定の遅れをもって平行信号をレシーバーに送り、受信された信号が加算素子で加算(積算)される。加算された信号が位相アレー取得/制御素子を介して画像生成/表示素子に送られる。画像生成/表示素子では、逆止め弁の動作がモニタリングされ、動作が適正かどうか、あるいは修理が必要かどうかを判断できる。
【0016】
本願の場合、少なくとも一枚の図面がカラー表示である。カラー表示図面が添付された本願明細書のコピーは、請求があり、そして必要な料金の納付があれば、特許庁から入手できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】位相化アレーシーケンス走査を使用して、スイング型逆止め弁において位相化アレー信号を発生する状態を示す図解を含むブロック図である。
【図2】位相化アレーシーケンス走査を使用した場合、この位相化アレーシーケンス走査から発生する反射信号の受信を説明する図解を含むブロック図である。
【図3】実際のスイング型逆止め弁に位相化アレーシーケンス走査を使用した場合の最終データ結果を示すカラー記録である。
【図4】データを図3に示した逆止め弁のディスクと相互作用するサウンドビームを示す横断面図である。
【図5】位相化アレーシーケンス走査を使用した4つの異なる逆止め弁を解析した結果を示す解析図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1について説明すると、全体を参照符号12で示す位相化アレーシーケンススキャナーによってスイング型逆止め弁10を試験している状態を示す。位相化アレーシーケンススキャナー12は、スイング型逆止め弁10を試験するさいに使用すべき波面を発生するようにプログラム化されたコンピュータからなるユーザーセットアップ14を有する。他の型の弁を試験する場合には、ユーザーセットアップ14を変更し、試験する弁に望まれる具体的な波面を発生するようにプログラムを変更すればよい。
【0019】
ユーザーセットアップ14からの波面信号は、位相化アレー取得/制御素子16に送られる。位相化アレー取得/制御素子16は、ユーザーセットアップ14に収められているソフトウェアから指示を受け取り、コンピュータプログラムによって判断されたタイミングシーケンスで電圧をファイアする。位相化アレー取得/制御素子16からの信号は所定の遅れをもってパルサーに送られ、マルチプレクサー22に送られるスパイク信号電圧20を発生する。図1に示す構成では、合計で11の電圧スパイク信号20を発生しているが、この信号数は位相化アレーシーケンススキャナー12の設計に応じて加減することができる。
【0020】
マルチプレクサー22は、送信圧電結晶素子26をファイアする出力パルス24を管理する。本実施態様では、所定の遅れ18をもってパルサーから11個のスパイク電圧信号20が受信されるため、11個の送信圧電結晶素子26を使用する。この好適な実施態様の場合、圧電結晶素子26の数は11であるが、圧電結晶素子数はエンドユーザーの意向によって加減することができる。
【0021】
圧電結晶素子数は最小で3であるが、その上限は、送信されかつ受信される離散的な信号の数によってのみ制御できる。この好適な実施態様で使用される11個の圧電結晶素子とほぼ同等の性能で、20または30個の圧電結晶素子を使用することができる。天然に産出する石英などの圧電結晶素子を利用できるが、品質制御の点から見て人工の格子で圧電結晶素子を構成するほうがよい。
【0022】
送信圧電結晶素子26は、ウォーターウエッジ30の傾角部28に取り付ける。この傾角部28の角度は0°〜70°であればよいが、出願人の知見によれば理想的な角度はほぼ20°である。ウォーターウエッジ30は実際には水から構成されるものではなく、屈折率が水と同じプラスチック混合体からなるものである。また、図1に示すウォーターウエッジ30は実際の縮尺ではなく、ウォーターウエッジの下にあるスイング型逆止め弁10に比較して、実際の大きさよりもほぼ10倍大きく図示してある。ウォーターウエッジ30は、図示のみを目的として拡大図示してある。
【0023】
通常の試験時、スイング型逆止め弁10には液体が満たされている。ウォーターウエッジ30は屈折率が水と同じであるため、試験時、逆止め弁10の上部プレート32はあたかも存在しないように見える。これは、きわめて良好なサインである。従って、ウォーターウエッジ30は、具体的には、スイング型逆止め弁10の内部に封入されている流体とほぼ同じ屈折率をもつように設計する。
【0024】
通常の運転時、コンピュータからなり、プログラムをもつユーザーセットアップ14により、位相化アレー取得/制御素子16が信号を発生し、この信号が所定の遅れ18をもってパルサーに送られ、調時スパイク電圧信号20を生成し、これら電圧信号20がマルチプレクサー22に送られる。マルチプレクサー22から出てくる出力パルス信号24が、送信圧電結晶素子26をファイアし、ウォーターウエッジ30内に波面を発生する。この波面が上部プレート32に流れ、スイング型逆止め弁10のチャンバー34に流入する。波面36はチャンバー34内のパイ状の色の濃い部分で示されている。波面36は、ディスクアーム42を介してピン40から吊り下げられたディスク38に広がる。そして、波面36は経時的にシーケンス化されて、スイング型逆止め弁10内部の完全な円形のディスク38に追従することになる。
【0025】
図2について説明する。波面36に応答して、音響信号が上部プレート32およびウォーターウエッジ30を介して送り返され、受信圧電結晶素子44に受信されることになる。受信または送信には同じ圧電結晶素子を使用することができるが、この好ましい実施態様では、送信圧電結晶素子26とは異なる受信圧電結晶素子44を使用する。ウォーターウエッジ30を介して受信圧電結晶素子44で受信された音響信号は、反射信号46を発生する。これら反射信号46は、マルチプレクサー22で処理され、遅延回路50を備えたレシーバーに送られる帰還平行信号48を発生する。遅延回路50を備えたレシーバーから、反射された信号52が加算素子54に送られ、位相化アレー取得/制御素子16に加算出力56を出力する。位相化アレー取得/制御素子16が画像信号58を画像生成/表示素子60に送る。この画像生成/表示素子60が、位相化アレーシーケンス走査を使用した場合に、スイング型逆止め弁10の通常動作時に内部で起こっていることを画像化するものである。
【0026】
画像生成/表示素子60は、信号振幅とタイミングを併用して、スイング型逆止め弁の動作に関して画像を生成する。従って、スイング型逆止め弁10内部の特定のパルスのフライト時間が重要な上に、各信号の振幅も重要である。
【0027】
図3について説明する。図示の画像は、逆止め弁の実動作時に経時的に記録されると考えられる画像である。スイング型逆止め弁が適正に動作している場合には、弁閉鎖信号62が発生することになる。弁のディスクが開いている場合には、弁開放信号64が閉鎖位置から完全開放位置に移行するさいのディスクの移行を示す。弁が完全に開放しているときには、弁開放信号66が発生する。
【0028】
主信号は、赤色に対応する。赤は、サイクルのこの時点で多くのエネルギーが戻っていることを示す。
【0029】
逆運転時、図3に示すように下降傾斜面である弁閉鎖信号68が発生する。スイング型逆止め弁のディスクが閉じると、別な弁閉鎖信号70が発生するが、図3に示すように試験状態にある逆止め弁については、弁開放信号66と弁閉鎖信号70との間に弁閉鎖遅延信号72が存在する。この弁閉鎖遅延信号72は、図1および図2に示すピン40の摩耗問題などの問題が弁に発生したことを示す。即ち、弁閉鎖遅延信号72は、試験中の弁に、摩耗を原因とする問題が発生したことを示す。従って、破局的な事故が発生する前に、弁を修理するか、あるいは交換することができる。
【0030】
図3に示す位相化アレーシーケンス走査信号をチェックすることによって、操作員は、(1)試験中の弁が適正に動作しているか、(2)試験中の弁に摩耗やその他の不具合が発生しているか、そして(3)弁が近いうちに問題を発生するかを直ちに知ることができる。図3に示す信号は、操作員にとって理解しやすいものである。
【0031】
図4について説明する。パイ状のものは、図3に示すように、実際には弁および弁ディクスと相互作用するサウンドビームの横断面図である。なお、図4に示す横断面図は、図3に示す波面よりも説明が難しい。図4において、2つの赤色ドット74は、実際には完全開放位置から完全閉鎖位置に移行する弁ゲートを示すものである。図4に示すパイ状の横断面図から意味のある情報を引き出すことはかなり難しく、図3に示す画像のほうが操作員によって理解しやすい。
【0032】
本出願人は、ウォーターウエッジ30の傾角28が15°ならば、良好なデータが得られることを見出した。図3に示す図は、15°における体積補正サウンドビームである。音響エネルギーについては、(1)独立した一つの角度で測定できるか、あるいは(2)全音響エネルギーを一つの画像にまとめることができる。いずれも一長一短がある。
【0033】
図5について説明する。4つの異なる弁76、78、80および82の位相化アレーシーケンス走査について、それぞれサイクル1、2、3および4として示す。弁76のサイクル1は、傾斜84によって示すように、正常な開放サイクルを有する。完全開放位置86も弁76については正常である。閉鎖サイクル88時、弁76の内部摩耗によって弁閉鎖が90で示すように遅れる。この弁閉鎖の遅れ90は、スイング型逆止め弁のピン40(図1および図2参照)の摩耗の典型例である。弁が完全に閉じると、閉鎖信号92が再び発生する。
【0034】
過度の摩耗やその他の機能劣化が認められないスイング型逆止め弁78の正常運転が、サイクル2である。
【0035】
しかし、弁80には、ゲートの開放や閉鎖サイクル3によって示されるように、問題が多い。弁80のゲートまたはディスク38は、閉鎖位置近くで振動する傾向がある。このゲート振動は、参照符号94で示す。また、完全に開放したときには、弁80は、参照符号96で示すように、開放位置で振動する。弁80の閉鎖サイクル時には、参照符号98で示すように弁の中間位置でゲート振動が起きる。同様に、弁80が完全に閉鎖すると、参照符号100で示すように、閉鎖位置でゲート振動が再び発生する。弁80は、サイクル3に示すように、破局的な事故が発生しそうな弁である。破局的な事故の発生時には、ヒンジピンのディスクからの離脱などの事態など数多くの事態のうちどれかが発生するだけでなく、べつな同種の事故の発生も考えられる。従って、弁80と同様な動作の弁は直ちに交換する必要がある。
【0036】
サイクル4によって示される弁82は、同様に、正常機能で動作している弁である。
【0037】
図3および図5から理解できるように、スイング型逆止め弁の試験時に位相化アレーシーケンス走査を使用すると、操作員は、弁が正常に動作しているかどうかを簡単にチェックできる。
【0038】
位相化アレーシーケンス走査が適正に動作するためには、試験時の弁を液体で満たす必要がある。ディスクの上流にのみ液体がある場合、弁を試験することは可能であるが、ウォーターウエッジをディスクのヒンジ点の上流に設けておくことが必要である。
【0039】
ヒンジ式の逆止め弁以外の他の形式の弁に位相化アレーシーケンス走査を使用することが望ましい場合、動作が良好で適正な弁については既知の信号を発生させる必要がある。従って、同種形式の弁をチェックするさいには、この既知信号と未知信号を比較して、弁が適正に動作しているかどうかをみきわめる必要があると考えられる。
【符号の説明】
【0040】
10:スイング型逆止め弁
12:位相化アレーシーケンススキャナー
14:ユーザーセットアップ
16:位相化アレー取得/制御素子
20:スパイク信号電圧/電圧スパイク信号
22:マルチプレクサー
24:出力パルス
26:送信圧電結晶素子
30:ウォーターウエッジ
32:上部プレート
44:受信圧電結晶素子
54:加算素子
60:画像生成/表示素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体に満たされた弁の動作を試験して、弁の動作が適正であるかどうかを判断する試験方法であって、
出力信号の位相化アレーを発生するようにコンピュータをプログラム化したユーザーセットアップを用意する工程、
出力信号の前記位相化アレーを位相化出力パルスに変換する工程、
前記位相化出力パルスを、前記弁に装着されたウォーターウエッジに取り付けられた送信圧電素子に送る工程、
前記位相化出力パルスから、前記流体における音響位相化波面を発生する工程、
前記流体における反射信号を、前記ウォーターウエッジに取り付けられた受信圧電素子によって受信する工程、
前記反射信号を加算して、出力を出す工程、および
前記出力を表示して、運転時の前記弁の状態を視覚表示する工程を有することを特徴とする試験方法。
【請求項2】
前記変換する工程の後に、マルチプレクサーにおいて前記位相化出力パルスを第1マルチプレクス処理する工程を追加し、そして前記受信する工程の後に、前記マルチプレクサーにおいて前記反射信号を第2マルチプレクス処理する工程を追加した請求項1に記載の、流体に満たされた弁の動作を試験して、弁の動作が適正であるかどうかを判断する試験方法。
【請求項3】
前記ウォーターウエッジが、屈折率が水とほぼ同じ楔型固体材料である請求項2に記載の、流体に満たされた弁の動作を試験して、弁の動作が適正であるかどうかを判断する試験方法。
【請求項4】
前記ウォーターウエッジを前記弁の上部プレートに取り付け、該上部プレートに対する前記ウォーターウエッジの角度を0°〜70°に設定した請求項3に記載の、流体に満たされた弁の動作を試験して、弁の動作が適正であるかどうかを判断する試験方法。
【請求項5】
前記弁が、ディスクを備えたスイング型逆止め弁である請求項4に記載の、流体に満たされた弁の動作を試験して、弁の動作が適正であるかどうかを判断する試験方法。
【請求項6】
流体に満たされたスイング型逆止め弁を現場で試験して、弁の動作が適正かどうかを判断する方法であって、
前記スイング型逆止め弁の比較的平坦な表面にウォーターウエッジを装着し、
位相化信号を発生するようにプログラム化してコンピュータをセットし、
前記位相化信号を発生し、
前記位相化信号から、所定の遅れをもった一連のパルス化信号を生成し、
所定の遅れを持った前記一連のパルス化信号を、マルチプレクサーを介して送信圧電結晶素子に送る一回目の送信操作を行い、
前記ウォーターウエッジおよび前記の比較的平坦な表面を介して音響波のアレーを前記流体に送信し、このさいに前記音響波のアレーを前記送信圧電結晶素子における前記一連のパルス化信号によって生成し、
前記の比較的平坦な表面および前記ウォーターウエッジを介して受信圧電結晶素子において音響波の反射アレーを受信し、このさいにこれら音響波の前記反射アレーが前記受信圧電結晶素子内に反射信号を生成し、
前記マルチプレクサーを介して、前記反射信号を所定の遅れをもつ受信素子に送って、一連の出力信号を発生する二回目の送信操作を行い、
前記一連の出力信号を加算して、加算出力を出し、そして
前記スイング型逆止め弁の操作サイクルを通して前記加算出力を表示することを特徴とする判断する方法。
【請求項7】
前記の比較的平坦な表面が前記スイング型逆止め弁の上部である請求項6に記載の、流体に満たされたスイング型逆止め弁を現場で試験して、弁の動作が適正かどうかを判断する方法。
【請求項8】
屈折率が水とほぼ同じプラスチック混合体から前記ウォーターウエッジを構成した請求項7に記載の、流体に満たされたスイング型逆止め弁を現場で試験して、弁の動作が適正かどうかを判断する方法。
【請求項9】
前記スイング型逆止め弁の少なくとも1回の全サイクルを通して前記試験を行う請求項8に記載の、流体に満たされたスイング型逆止め弁を現場で試験して、弁の動作が適正かどうかを判断する方法。
【請求項10】
前記送信圧電結晶素子および前記受信圧電結晶素子を、前記上部に対する前記ウォーターウエッジの角度部分に取り付ける請求項8に記載の、流体に満たされたスイング型逆止め弁を現場で試験して、弁の動作が適正かどうかを判断する方法。
【請求項11】
前記角度が0°〜70°である請求項10に記載の、流体に満たされたスイング型逆止め弁を現場で試験して、弁の動作が適正かどうかを判断する方法。
【請求項12】
前記上部に対する前記ウォーターウエッジの角度がほぼ15°〜20°である請求項7に記載の、流体に満たされたスイング型逆止め弁を現場で試験して、弁の動作が適正かどうかを判断する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−127954(P2012−127954A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−270589(P2011−270589)
【出願日】平成23年12月9日(2011.12.9)
【出願人】(511299090)アイエイチアイ サウスウェスト テクノロジーズ,インコーポレイテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】IHI Southwest Technologies,Inc.
【住所又は居所原語表記】6766 Culebra Road,San Antonio,Texas 78238 United States of America
【Fターム(参考)】