Notice: Undefined variable: fterm_desc_sub in /mnt/www/biblio_conv.php on line 353
位相差フィルム、その製造方法、及び位相差フィルムを用いて作製した偏光板
説明

位相差フィルム、その製造方法、及び位相差フィルムを用いて作製した偏光板

【課題】 液晶表示装置の表示コントラストを高くすることができ、製造工程でのハンドリング性を高めながら、透明性に優れた位相差フィルムを提供する。さらにはこの位相差フィルムの製造方法、及び位相差フィルムを用いて作製した偏光板を提供する。
【解決手段】 位相差フィルムは、厚みが20〜100μm、面内方向リタデーション(Ro)が20〜100nm、厚み方向リタデーション(Rt)が90〜200nmであり、かつフィルム中に微粒子を含有し、フィルム一枚あたりのヘイズが0.2%以下であり、かつ溶融流延製膜法により成形した樹脂フィルムを幅手方向に延伸配向することにより作製したものである。
Ro=(nx−ny)×d Rt={(nx+ny)/2−nz}×d
(式中、nxはフィルム面内の遅相軸方向の屈折率、nyはフィルム面内の進相軸方向の屈折率、nzはフィルムの厚み方向の屈折率、dはフィルム厚さ:nm、を表わす)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置の表示コントラストを高くすることができ、製造工程でのハンドリング性を高めながら、透明性に優れた位相差フィルム、その製造方法、及び位相差フィルムを用いて作製した偏光板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、液晶表示装置は、CRTに比べて省スペースであること、消費電力が低いことなどの特徴から、コンピュータや携帯端末などの表示装置として広く使われている。
【0003】
液晶表示装置には、液晶セルで生じる位相差により、画面を斜め方向から見ると表示画面が着色したり、コントラストが低下したりして、視野角が狭いという欠点があり、この欠点を解消するため、一般的に位相差フィルムが用いられている。
【0004】
位相差フィルムとしては、固有複屈折率の大きいポリカーボネート系の樹脂フィルムを長手方向(製造の際にフィルムの走行する方向)に一軸延伸したものが広く用いられている。この位相差フィルムは遅相軸方向が延伸方向と同じ縦方向である。位相差フィルムを偏光フィルムに貼り合わせる場合、遅相軸方向を偏光フィルムの幅手方向(偏光フィルムの一軸延伸方向に対してフィルム面内の直角方向)とすることが必要であるが、長手方向に遅相軸を有する従来の位相差フィルムでは偏光フィルムと長尺ロール形態で貼り合わすことができず、フィルムをカットして、シート状で方向を90度回転して貼り合わせなければならず、生産性が著しく劣るものであった。
【0005】
幅手方向に遅相軸を有するフィルムであれば、長尺ロール形態で偏光フィルムと貼り合わせることが可能となり、生産性を著しく改良することができると考えられる。
【0006】
幅手方向に延伸する方法としては、テンター方式の横延伸機を用いる方法が一般的である。ところが、この方式では、幅手方向に延伸することで、幅手方向に分子配向が進むと同時に、長手方向に規制力が発生し、厚み方向に圧縮力が働き、分子の面配向が増大してしまうので、面内方向のリタデーションを発現させ難かった。
【0007】
従って、面内方向のリタデーションを大きくしようとするには、延伸倍率をさらに高くする必要があるが、延伸倍率を高くし過ぎると、フィルムが白濁し、透明性が劣化するという問題があり、良好なフィルムの透明性を維持しながら得られるリタデーションの範囲には制約があった。
【0008】
ところで、昨今、液晶表示装置は大画面化してきている。大画面化により、これまでの視野角では不十分になっており、位相差フィルムに求められるリタデーション特性も多様化してきており、これらの解決が望まれていた。
【0009】
また、液晶表示装置は、液晶セルの両側に偏光板があり、その両方の偏光板と液晶セルの間に位相差フィルムが配置された構成となっている。偏光板は、偏光フィルム(例えばヨウ素染色された延伸ポリビニルアルコールフィルム)の両面に保護フィルムを張り合わせた構成となっている。この保護フィルムは、透明で偏光フィルムとの接着性に優れることから、セルローストリアセテートフィルムが使用されている。この保護フィルムの代わりに位相差フィルムを積層すれば、用いる光学フィルムの枚数を減らすことができる。
【0010】
偏光フィルムとの接着性から位相差フィルムは、セルロースエステルフィルムであることが好ましいが、保護フィルムとして従来から使用されているセルローストリアセテートフィルムは延伸性に乏しく、無理に延伸すると透明性が劣化するとの問題があった。
【0011】
ここで、従来の偏光板用保護フィルムに用いられるセルロースエステルフィルムに関わる先行特許文献には、つぎのようなものがある。
【特許文献1】特開2002−267846号公報 この特許文献1には、延伸されたセルロースエステルフイルムであって、延伸方向と垂直方向の破断伸びが特定の延伸セルロースエステルフィルムにより、破断や白濁のない光学補償シートを得る技術が開示されている。
【特許文献2】特開2000−352620号公報 この特許文献2において、本出願人は、先に、溶媒を使用することなく、溶融流延製膜法によって作製され、かつ光学的、物理的に優れ、特に寸法安定性に優れた光学フィルムを提案した。この光学フィルムは、セルロースエステルフィルムが一方向及びそれと直交する方向にそれぞれ延伸されたフィルムである。
【特許文献3】特開2002−296422号公報 この特許文献3において、本出願人は、先に、溶液流延製膜方法によりセルロースエステルフィルムを製膜するに際し、金属支持体から剥離したウェブを、ウェブの端部を中央部より1〜30℃高い温度にして横方向に延伸する方法を提案した。
【特許文献4】特開2002―156523号公報 この特許文献4では、無機フィラーを含有したノルボルネン系樹脂層とスチレン−無水マレイン酸共重合樹脂を含有する層で構成された位相差板が提案されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、特許文献1の発明のセルロースエステルフィルムは、記載されている実施例の例からも分かるようにフィルムのヘイズが1.5〜2.0%であり、光学用フィルムとしては透明性が十分でなかった。
【0013】
また、特許文献2に記載のセルロースエステルフィルムよりなる光学フィルムでは、ヘイズが0.6%以下であり、透明性が充分とは言えなかった。
【0014】
さらに、特許文献3では、溶液流延製膜法により製膜したセルロースエステルフィルムを横方向に延伸しているが、やはり透明性が充分とは言えなかった。
【0015】
また、特許文献4に記載の無機フィラーを含有したノルボルネン系樹脂層とスチレン−無水マレイン酸共重合樹脂を含有する層で構成された位相差板では、これを用いた液晶表示装置の視野角特性が、良好ではないという問題があった。
【0016】
なお、前述したように、位相差フィルムを偏光フィルムに貼り合わせる場合、遅相軸方向を偏光フィルムの幅手方向とすることが必要であるが、長手方向に遅相軸を有する従来の位相差フィルムでは、偏光フィルムと長尺ロール形態で貼り合わすことができず、フィルムをカットしシート状で方向を90度回転して貼り合わせなければならず、生産性が著しく劣るものであった。位相差フィルムがロール状に巻き取られて保管及び搬送し、その後、所望の寸法に切断できれば、製造が容易になり、製造コストを削減できる。ただし、通常の位相差フィルムは表面が平滑であるためフィルム同士の滑りが悪く、ロール状にしたときにフィルムの変形が生じたり、長尺での巻き取りができない等、偏光板と張り合わせた際に偏光ムラが生じるなどの問題があった。
【0017】
位相差フィルムにマスクフィルムを張り合わせるなどして巻き取る方法は一般的に知られているが、副資材のコストアップや廃材の発生、工程条件の制約などがあり、好ましくないという問題があった。
【0018】
本発明の目的は、上記の従来技術の問題を解決し、液晶表示装置の表示コントラストを高くすることができ、製造工程でのハンドリング性を高めながら、透明性に優れた位相差フィルム、その製造方法、及び位相差フィルムを用いて作製した偏光板を提供しようとすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明者は、上記の点に鑑み鋭意研究を重ねた結果、溶融流延製膜法により成形した樹脂フィルムに微粒子を含有し幅手方向に延伸配向させることにより、透明性に優れ、製造工程のハンドリング性に優れ、偏光板加工時の生産性に優れ、液晶表示装置の視野角特性に優れた位相差フィルムが得られることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0020】
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1記載の発明は、厚みが20〜100μm、面内方向リタデーション(Ro)が20〜100nm、厚み方向リタデーション(Rt)が90〜200nmである位相差フィルムであって、フィルム中に微粒子を含有し、フィルム一枚あたりのヘイズが0.2%以下であり、かつ溶融流延製膜法により成形した樹脂フィルムを幅手方向に延伸配向することにより作製したものであることを特徴としている。
【0021】
Ro=(nx−ny)×d
Rt={(nx+ny)/2−nz}×d
(式中、nxはフィルム面内の遅相軸方向の屈折率、nyはフィルム面内の進相軸方向の屈折率、nzはフィルムの厚み方向の屈折率、dはフィルム厚さ:nm、を表わす)
本発明の請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の位相差フィルムであって、位相差フィルムの幅手方向の両端部にナーリング加工が施されており、ナーリング高さa(μm)のフィルム膜厚d(μm)に対する比率X(%)を
X(%)=(a/d)×100
としたとき、比率Xが、2〜25%の範囲にあることを特徴としている。
【0022】
本発明の請求項3記載の発明は、上記請求項1または2記載の位相差フィルムであって、微粒子が、有機微粒子であることを特徴としている。
【0023】
本発明の請求項4記載の発明は、上記請求項1〜3のうちのいずれか一項記載の位相差フィルムであって、微粒子のフィルム中での粒径が、円相当径で0.05〜5.0μmであることを特徴としている。
【0024】
本発明の請求項5記載の発明は、上記請求項1〜4のうちのいずれか一項記載の位相差フィルムであって、微粒子のフィルム中での含有量が、0.05〜0.5重量%であることを特徴としている。
【0025】
本発明の請求項6記載の発明は、上記請求項1〜5のうちのいずれか一項記載の位相差フィルムであって、微粒子の屈折率と樹脂との屈折率差が、0.04以下であることを特徴としている。
【0026】
本発明の請求項7記載の発明は、上記請求項1〜6のうちのいずれか一項記載の位相差フィルムであって、樹脂が、セルロースアセテートプロピオネートまたはノルボルネン系樹脂であることを特徴としている。
【0027】
本発明の請求項8記載の発明は、溶融流延製膜法により製膜した樹脂フィルムを幅手方向に延伸配向することにより作製する位相差フィルムの製造方法であって、該位相差フィルムには微粒子が含有されており、その微粒子を樹脂材料に混ぜ合わせる前に、微粒子の平均粒径の10〜100倍の目開きのメッシュの濾材または篩を通過させた後に、樹脂材料と混合することを特徴としている。
【0028】
本発明の請求項9記載の発明は、偏光フィルム、及びその両側に配置された2枚の偏光板保護フィルムからなる偏光板であって、2枚の偏光板保護フィルムのうちの少なくともいずれか一方が、請求項1〜7のうちのいずれか一項記載の位相差フィルムによって構成されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0029】
本発明の請求項1記載の発明は、上述のように、厚みが20〜100μm、面内方向リタデーション(Ro)が20〜100nm、厚み方向リタデーション(Rt)が90〜200nmである位相差フィルムであって、フィルム中に微粒子を含有し、フィルム一枚あたりのヘイズが0.2%以下であり、かつ溶融流延製膜法により成形した樹脂フィルムを幅手方向に延伸配向することにより作製したものであるから、透明性に優れ、製造工程のハンドリング性に優れ、偏光板加工時の生産性に優れ、液晶表示装置の視野角特性に優れた位相差フィルムが得られるという効果を奏する。
【0030】
本発明の請求項2記載の発明は、上述のように、上記請求項1記載の位相差フィルムであって、位相差フィルムの幅手方向の両端部にナーリング加工が施されており、ナーリング高さa(μm)のフィルム膜厚d(μm)に対する比率X(%)を X(%)=(a/d)×100 としたとき、比率Xが、2〜25%の範囲にあるから、フィルム同士の貼り付きを抑制することができるため、変形の無いフィルムが得られることから、大画面での表示品質に優れるという効果を奏する。
【0031】
本発明の請求項3記載の発明は、上述のように、上記請求項1または2記載の位相差フィルムであって、微粒子が、有機微粒子であるから、微粒子の特性を任意に合成することが可能であり、その結果、フィルムの透明性に優れるという効果を奏する。
【0032】
本発明の請求項4記載の発明は、上述のように、上記請求項1〜3のうちのいずれか一項記載の位相差フィルムであって、微粒子のフィルム中での粒径が、円相当径で0.05〜5.0μmであるから、フィルムの滑り性と透明性という相反する特性を両立することができるという効果を奏する。
【0033】
本発明の請求項5記載の発明は、上述のように、上記請求項1〜4のうちのいずれか一項記載の位相差フィルムであって、微粒子のフィルム中での含有量が、0.05〜0.5重量%であるから、フィルムの滑り性と透明性という相反する特性を両立することができるという効果を奏する。
【0034】
本発明の請求項6記載の発明は、上述のように、上記請求項1〜5のうちのいずれか一項記載の位相差フィルムであって、微粒子の屈折率と樹脂との屈折率差が、0.04以下であるから、微粒子の添加量や粒径に影響を受けることなく、フィルムの透明性に優れるという効果を奏する。
【0035】
本発明の請求項7記載の発明は、上述のように、上記請求項1〜6のうちのいずれか一項記載の位相差フィルムであって、樹脂が、セルロースアセテートプロピオネートまたはノルボルネン系樹脂であるから、溶融流延法による製膜が可能であり、延伸条件の調整により任意にリタデーションを調整することができるという効果を奏する。
【0036】
本発明の請求項8記載の発明は、上述のように、溶融流延製膜法により製膜した樹脂フィルムを幅手方向に延伸配向することにより作製する位相差フィルムの製造方法であって、該位相差フィルムには微粒子が含有されており、その微粒子を樹脂材料に混ぜ合わせる前に、微粒子の平均粒径の10〜100倍の目開きのメッシュの濾材または篩を通過させた後に、樹脂材料と混合するものであるから、事前に微粒子の凝集物を除去することにより、製膜後のフィルム中の異物欠陥を抑制できるという効果を奏する。
【0037】
本発明の請求項9記載の発明は、偏光フィルム、及びその両側に配置された2枚の偏光板保護フィルムからなる偏光板であって、2枚の偏光板保護フィルムのうちの少なくともいずれか一方が、請求項1〜7のうちのいずれか一項記載の位相差フィルムによって構成されているから、大画面の液晶表示装置でも、光の透過率にムラが無く、表面変形も無いため表示品質に大変優れ、広い場所や大人数であらゆる角度から見ても、同様の表示品質を得ることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
つぎに、本発明の実施の形態を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0039】
本発明の位相差フィルムには、種々の樹脂を用いることができるが、中でも、セルロースエステル、ノルボルネン系樹脂を用いるのが好ましい。
【0040】
ここで、セルロースエステルは、セルロース由来の水酸基がアシル基などで置換されたセルロースエステルである。例えば、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネートブチレートなどのセルロースアシレートや、脂肪族ポリエステルグラフト側鎖を有するセルロースアセテートなどが挙げられる。中でもセルロースアセテートプロピオネート、脂肪族ポリエステルグラフト側鎖を有するセルロースアセテートが好ましい。本発明の効果を阻害しない範囲であれば、その他の置換基が含まれていてもよい。
【0041】
セルロースアセテートプロピオネートの例としては、アシル基の置換度が2.0以上3.0以下、アセチル基の置換度が1.4以上2.4以下であることが好ましい。さらにアシル基の置換度が2.5以上2.8以下、アセチル基の置換度が1.5以上2.0以下であることが好ましい。置換度をこの範囲にすることで、溶融流延製膜法による良好な成形性が得られ、かつ所望のリタデーション(Ro、Rt)を容易に得ることができるのである。アセチル基の置換度がこの範囲より低いと、位相差フィルムとしての耐湿熱性、特に湿熱下での寸法安定性に劣る場合があり、置換度が大きすぎると必要なリタデーション特性が発現しなくなる場合がある。
【0042】
プロピオニル基を置換基として導入するとセルロースエステルの可塑性が向上し成形性が向上するのである。
【0043】
本発明に用いられるセルロースエステルの原料のセルロースとしては、特に限定はないが、綿花リンター、木材パルプ、ケナフなどを挙げることができる。またそれらから得られたセルロースエステルはそれぞれ任意の割合で混合使用することができる。
【0044】
本発明のセルロースエステルは、セルロース原料をアシル化剤が酸無水物(無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸)である場合には、酢酸のような有機酸やメチレンクロライド等の有機溶媒を用い、硫酸のようなプロトン性触媒を用いて反応される。アシル化剤が酸クロライド(CHCOCl、CCOCl、CCOCl)の場合には、触媒としてアミンのような塩基性化合物を用いて反応が行なわれる。具体的には特開平10−45804号公報に記載の方法で合成することができる。
【0045】
アシル基の置換度の測定方法はASTM−D817−96に準じて測定することができる。
【0046】
脂肪族ポリエステルグラフト側鎖を有するセルロースアセテートとしては、乳酸を主たる繰り返し単位とする脂肪族ポリエステルグラフト側鎖を有するセルロースアセテートが挙げられる。乳酸を主たる繰り返し単位とする脂肪族ポリエステルグラフト側鎖を有するセルロースアセテートのアセチル置換度は、グルコース単位あたり2.5〜3.0であることが好ましい。アセチル置換度がこの範囲である脂肪族ポリエステルグラフト側鎖を有する熱可塑性セルロースアセテートは可塑化効果が顕著に現れ、得られるポリマーの脆性が問題とならない。アセチル置換度が2.5未満では、セルロースアセテート内の残存水酸基による水素結合のため、側鎖に脂肪族ポリエステルをグラフトさせても可塑化効果が小さく、成形性が不良となる場合がある。アセチル置換度は、2.7〜3.0であることが好ましく、2.7〜2.9であることが最も好ましい。乳酸を主たる繰り返し単位とするポリ乳酸は、脂肪族ポリエステルの中でも特に熱的安定性が高いとの特徴を有している。
【0047】
本発明における脂肪族ポリエステルグラフト側鎖の分子量は1000〜10000であることが好ましい。分子量を1000〜10000の範囲にすることで、良好な成形性が得られる。より好ましくは2000〜9000、最も好ましくは3000〜8000である。
【0048】
本発明の脂肪族ポリエステルグラフト側鎖を有するセルロースアセテートを得るためには、ラクチドをモノマーとしてセルロースアセテートへの開環グラフト重合を行なう方法等公知の方法によって合成できる。開環グラフト反応を行なう場合には、公知の開環重合触媒を用いることができる。例えば、錫、亜鉛、チタン、ビスマス、ジルコニウム、ゲルマニウム、アンチモン、ナトリウム、カリウム、アルミニウムなどの金属およびその誘導体が挙げられ、特に誘導体については金属有機化合物、炭酸塩、酸化物、ハロゲン化物が好ましい。具体的には、オクタン酸錫、塩化錫、塩化亜鉛、アルコキシチタン、酸化ゲルマニウム、酸化ジルコニウム、三酸化アンチモン、アルキルアルミニウムなどを例示できる。
【0049】
本発明のセルロースエステルの数平均分子量は、60000〜300000の範囲が、得られるフィルムの機械的強度が強く好ましい。さらに70000〜200000が好ましい。
【0050】
本発明で使用するノルボルネン系樹脂としては、例えば(1)ノルボルネン系モノマーの開環(共)重合体を、必要に応じてマレイン酸付加、シクロペンタジエン付加のごときポリマー変性を行なった後に、水素添加した樹脂、(2)ノルボルネン系モノマーを付加型重合させた樹脂、(3)ノルボルネン系モノマーとエチレンや、α−オレフィンなどのオレフィン系モノマーと付加型重合させた樹脂などが上げることができる。重合方法および水素添加方法は、常法により行なうことができる。
【0051】
本発明のセルロースエステルには種々の添加剤を配合することができる。
【0052】
本発明では、湿熱下での寸法安定性向上のために、いわゆる可塑剤を配合することが好ましい。可塑剤に湿熱下での寸法安定性改良効果があることはこれまで知られていなかった。可塑剤としては、従来公知のセルロースエステル用の可塑剤が好ましく使用できる。特に相溶性に優れたものが好ましく、例えばリン酸エステルやカルボン酸エステルが好ましい。リン酸エステルとしては、例えばトリフェニルホスフェイト、トリクレジルホスフェート、フェニルジフェニルホスフェート等を挙げることができる。カルボン酸エステルとしては、フタル酸エステル及びクエン酸エステル等、フタル酸エステルとしては、例えばジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジオクチルフタレート及びジエチルヘキシルフタレート等、またクエン酸エステルとしてはクエン酸アセチルトリエチル及びクエン酸アセチルトリブチルを挙げることができる。またその他、オレイン酸ブチル、リシノール酸メチルアセチル、セバチン酸ジブチル、トリアセチン、等も挙げられる。アルキルフタリルアルキルグリコレートもこの目的で好ましく用いられる。アルキルフタリルアルキルグリコレートのアルキルは炭素原子数1〜8のアルキル基である。アルキルフタリルアルキルグリコレートとしてはメチルフタリルメチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート、プロピルフタリルプロピルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート、オクチルフタリルオクチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、エチルフタリルメチルグリコレート、エチルフタリルプロピルグリコレート、プロピルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルプロピルグリコレート、メチルフタリルブチルグリコレート、エチルフタリルブチルグリコレート、ブチルフタリルメチルグリコレート、ブチルフタリルエチルグリコレート、プロピルフタリルブチルグリコレート、ブチルフタリルプロピルグリコレート、メチルフタリルオクチルグリコレート、エチルフタリルオクチルグリコレート、オクチルフタリルメチルグリコレート、オクチルフタリルエチルグリコレート等を挙げることができ、メチルフタリルメチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート、プロピルフタリルプロピルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート、オクチルフタリルオクチルグリコレートが好ましく、特にエチルフタリルエチルグリコレートが好ましく用いられる。分子量の大きい可塑剤は、押し出し成形の際の揮発が抑制でき好ましい。これらの例としては、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートなどのグリコールと二塩基酸とからなる脂肪族ポリエステル類、ポリ乳酸、ポリグリコール酸などのオキシカルボン酸からなる脂肪族ポリエステル類、ポリカプロラクトン、ポリプロピオラクトン、ポリバレロラクトンなどのラクトンからなる脂肪族ポリエステル類、ポリビニルピロリドンなどのビニルポリマー類などが挙げられる。上記可塑剤は、これらを単独もしくは併用して使用することができる。
【0053】
上述した可塑剤の含有量は、セルロースエステルに対して1〜30重量%含有させることが好ましい。可塑剤をこの範囲含有させることでセルロースエステルフィルムの湿熱下での寸法安定性を向上することができる。
【0054】
本発明では、フィルムの滑り性を付与するために微粒子を添加する。本発明で用いられる微粒子としては、溶融時の耐熱性があれば無機微粒子または有機微粒子どちらでもよい。
【0055】
本発明では樹脂との屈折率差小さくするため、有機微粒子が好ましく用いられる。有機微粒子としては、例えば、シリコーン樹脂、弗素樹脂及びアクリル系樹脂等のポリマーが好ましく、中でも、シリコーン樹脂、アクリル系樹脂が好ましく用いられる。
【0056】
上記記載のシリコーン樹脂の中でも、特に三次元の網状構造を有するものが好ましく、例えば、トスパール103、同105、同108、同120、同145、同3120及び同240(以上東芝シリコーン株式会社製)等の商品名を有する市販品が使用できる。また架橋PMMA粒子も好ましく用いられ、例えば、MX−150、同300、同500、同1000、同1500H(綜研化学株式会社製)等の商品名を有する市販品が使用できる。
【0057】
また、本発明では、樹脂との屈折率差を0.04以下の微粒子を用いることによりフィルムのヘイズが低く抑えられ透明性が高いフィルムが得られるため好ましい。そのような微粒子としては、屈折率1.49のエポスターMA、屈折率1.52のエポスターGP(以上、株式会社日本触媒社製)、屈折率が任意に調整可能な積水化成品工業製テクポリマーのMSXシリーズ等と樹脂との組み合わせにより達成できる。
【0058】
一方、無機微粒子としては、珪素を含む化合物、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウム等が好ましく、さらに好ましくは、ケイ素を含む無機微粒子や酸化ジルコニウムである。中でも、セルロースエステル積層フィルムの濁度を低減できるので、二酸化珪素が特に好ましく用いられる。二酸化珪素の具体例としては、アエロジル200V、アエロジルR972V、アエロジルR972、R974、R812、200、300、R202、OX50、TT600(以上日本アエロジル株式会社製)等の商品名を有する市販品が好ましく使用できる。
【0059】
本発明に係る酸化ジルコニウムの微粒子としては、例えば、アエロジルR976及びR811(以上日本アエロジル株式会社製)等の商品名で市販されているものが使用できる。
【0060】
本発明では、フィルム中での微粒子の粒径を円相当径で0.05〜5.0μmにすることでフィルム同士の滑り性を持たせることができる。本発明で用いる微粒子は単分散粒子を用いる場合は、粉体での微粒子の平均粒径がフィルム中での平均粒径となるため、添加する微粒子の平均粒径の選択をすることで上記範囲の粒径が達成できる。粒径が0.05μm未満の場合はフィルムからの突起高さが低いためフィルム同士がくっつき変形を生じるため好ましくない。5.0μmを越えると、樹脂と微粒子の屈折率差が小さくても、ヘイズの上昇を抑えられず、フィルムの透明性が損ねられるため液晶用部材として好ましくない。
【0061】
フィルム中での微粒子の含有量は0.05〜0.5重量%がフィルム同士の滑り性を持たせるために好ましい。含有量が0.05重量%未満の場合はフィルムからの突起数が少ないためフィルム同士がくっつき変形を生じるため好ましくない。0.5重量%を越えると樹脂と微粒子との屈折率差が小さくてもヘイズの上昇を抑えられず、フィルムの透明性が損ねられるため液晶用部材として好ましくない。
【0062】
本発明において、使用し得る紫外線吸収剤としては、例えば、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等を挙げることができるが、着色の少ないベンゾトリアゾール系化合物が好ましい。また、特開平10−182621号公報、特開平8−337574号公報記載の紫外線吸収剤、特開平6−148430号公報記載の高分子紫外線吸収剤も好ましく用いられる。紫外線吸収剤としては、偏光子や液晶の劣化防止の観点から、波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れており、かつ、液晶表示性の観点から、波長400nm以上の可視光の吸収が少ないものが好ましい。本発明に有用な紫外線吸収剤の具体例として、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−(3″,4″,5″,6″−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール)、2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(直鎖及び側鎖ドデシル)−4−メチルフェノール、オクチル−3−〔3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル〕プロピオネートと2−エチルヘキシル−3−〔3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル〕プロピオネートの混合物等を挙げることができるが、これらに限定されない。また、市販品として、チヌビン(TINUVIN)109、チヌビン(TINUVIN)171、チヌビン(TINUVIN)326(何れもチバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)を好ましく使用できる。
【0063】
ベンゾフェノン系化合物の具体例として、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニルメタン)等を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0064】
これらの紫外線吸収剤の配合量は、セルロースエステルに対して、0.01〜10重量%の範囲が好ましく、さらに0.1〜5重量%が好ましい。使用量が少なすぎると紫外線吸収効果が不十分の場合があり、多すぎるとフィルムの透明性が劣化する場合がある。紫外線吸収剤は熱安定性の高いものが好ましい。
【0065】
セルロースエステルのアセチル基の置換度が低いと、耐熱性が低下する場合がある。この場合、酸化防止剤を配合することが有効である。
【0066】
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系の化合物が好ましく用いられ、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイト等が挙げられる。特に2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕が好ましい。また例えば、N,N′−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル〕ヒドラジン等のヒドラジン系の金属不活性剤やトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト等のリン系加工安定剤を併用してもよい。
【0067】
本発明による位相差フィルムは、まず、セルロースエステル及びノルボルネン系樹脂をフィルムに成形し、該フィルムを延伸配向することにより製造される。
【0068】
本発明においては、溶融成形法によりフィルムを成形する。溶融成形法としては、Tダイを用いた方法やインフレーション法などの溶融押し出し法、カレンダー法、熱プレス法、射出成形法などがある。中でも、厚さムラが小さく、50〜500μm程度の厚さに加工しやすく、かつ、リタデーションの絶対値およびそのバラツキを小さくできるTダイを用いた溶融押し出し法が好ましい。
【0069】
溶融成形法の条件は他の熱可塑性樹脂に用いられる条件と同様にして成形できる。例えば、乾燥したセルロースエステル及びノルボルネン系樹脂を1軸や2軸タイプの押し出し機を用いて、押し出し温度200〜300℃程度で溶融し、リーフディスクタイプのフィルターなどでろ過し異物を除去した後、Tダイからシート状に流延し、冷却ドラム上で固化させる。
【0070】
本発明では、ここで用いるフィルターのメッシュを添加する微粒子の平均粒径の10倍から100倍にすることにより、フィルターの目詰まりなども無く除去すべき異物や微粒子の凝集物を除去できる。メッシュが微粒子平均粒径の10倍未満だとフィルターの目詰まりが頻発し生産性が劣る。100倍を越えると除去すべき異物や凝集物が除去できずフィルムにした際の異物故障が多発して液晶表示での画像欠陥となるため、好ましくない。
【0071】
供給ホッパーから押し出し機へ導入する際は減圧下や不活性ガス雰囲気下にして酸化分解等を防止することが好ましい。冷却ドラムの温度はセルロースエステルのガラス転移温度以下が好ましい。冷却ドラムへ樹脂を密着させるために静電印加により密着させる方法、風圧により密着させる方法、全幅あるいは端部をニップして密着させる方法、減圧で密着させる方法などを用いることが好ましい。また、ダイライン等の表面の欠陥を小さくするためには、押し出し機からダイまでの配管には滞留部が極力少なくなるような構造にすることが好ましい。ダイの内部やリップにキズ等が極力無いものを用いることが好ましい。ダイ周辺に樹脂から揮発成分が析出しダイラインの原因となる場合があるので、揮発成分を含んだ雰囲気は吸引することが好ましい。また、静電印加等の装置にも析出する場合があるので交流を印加したり、他の加熱手段で析出を防止することが好ましい。
【0072】
微粒子、可塑剤などの添加剤は、予め樹脂と混合しておいてもよいし、押し出し機の途中で練り込んでもよい。均一に添加するために、スタチックミキサーなどの混合装置を用いることが好ましい。
【0073】
本発明の溶融流延製膜法により製膜した樹脂フィルムを幅手方向に延伸配向することにより作製する位相差フィルムの製造方法では、フィルムに含有される微粒子を樹脂材料に混ぜ合わせる前に、微粒子の平均粒径の10〜100倍の目開きのメッシュの濾材または篩を通過させ、その後、樹脂材料と混合する。
【0074】
すなわち、微粒子を予め樹脂と混合する際や、溶融した樹脂に添加して練り込む際は、粉体の状態で微粒子の平均粒径の10〜100倍の目開きの篩を通すことにより、練り込み中に微粒子の凝集物が発生しにくくなるので、好ましい。
【0075】
ここで、篩の目開きが微粒子平均粒径の10倍未満であれば、篩の目詰まりが頻発し生産性が劣る。篩の目開きが微粒子平均粒径の100倍を越えると、除去すべき異物や凝集物が除去できず、フィルムにした際の異物故障が多発して、液晶表示での画像欠陥となるため、好ましくない。
【0076】
フィルムの厚さは、延伸後に所望の厚さになるように設定すればよく、20〜100μmが好ましい。もちろん厚さムラは小さいほど好ましく、全面において±5%以内、好ましくは±3%以内、より好ましくは±1%以内である。
【0077】
このような溶融流延製膜法で成形されたセルロースエステル樹脂フィルムは、溶液流延製膜法で成形されたセルロースエステル樹脂フィルムと異なり、厚み方向リタデーション(Rt)が小さいとの特徴があり、このようなセルロースエステル樹脂フィルムを延伸することにより面内方向リタデーション(Ro)を発現し易くできることを見出して、本発明を完成するに至ったものである。延伸倍率を大きくする必要がないので、白濁のない透明性に優れたセルロースエステルフィルムが得られるのである。
【0078】
ついで、得られたフィルムを一軸方向に延伸する。延伸により分子が配向される。延伸する方法は、特に制限はないが、公知のピンテンターやクリップ式のテンターなどを好ましく用いることができる。延伸方向は長手方向でも幅手方向でも任意の方向(斜め方向)でも可能であるが、本発明では延伸方向を幅手方向とすることで偏光フィルムとの積層がロール形態でできるので好ましい。幅手方向に延伸することでセルロースエステルフィルムの遅相軸は幅手方向になる。一方、偏光フィルムの透過軸も通常幅手方向である。偏光フィルムの透過軸とセルロースエステルフィルムの遅相軸とが平行になるように積層した偏光板を液晶表示装置に組み込むことで、良好な視野角が得られるのである。
【0079】
延伸条件は、所望のリタデーション特性が得られるように温度、倍率を選ぶことができる。通常、延伸倍率は1.1〜2.0倍、好ましくは1.2〜1.5倍であり、延伸温度は、通常、フィルムを構成する樹脂のTg(ガラス転移温度)〜Tg+50℃、好ましくはTg〜Tg+40℃の温度範囲で行なわれる。延伸倍率が小さすぎると所望のリタデーションが得られない場合があり、大きすぎると破断してしまう場合がある。延伸温度が低すぎると破断し、高すぎると所望のリタデーションが得られない場合がある。
【0080】
上記の方法で作製した位相差フィルムのリタデーションを合目的の値に修正する場合、フィルムを長手方向や幅手方向に延伸または収縮させてもよい。長手方向に収縮するには、例えば、幅延伸を一時クリップアウトさせて長手方向に弛緩させる、または横延伸機の隣り合うクリップの間隔を徐々に狭くすることによりフィルムを収縮させるという方法がある。後者の方法は一般の同時二軸延伸機を用いて、縦方向の隣り合うクリップの間隔を、例えばパンタグラフ方式やリニアドライブ方式でクリップ部分を駆動して滑らかに徐々に狭くする方法によって行なうことができる。なお、フィルム両端部のクリップの把持部分は通常、フィルムが変形しており、製品として使用できないので、切除されて、原料として再利用される。
【0081】
本発明による位相差フィルムの膜厚は、使用目的によって異なるが、仕上がりのフィルムとして、本発明において使用される膜厚範囲は20〜100μmで、最近の薄手傾向にとっては40〜100μmの範囲が好ましい。膜厚は、所望の厚さになるように、押し出し流量、ダイスの口金のスリット間隙、冷却ドラムの速度等をコントロールすることで調整できる。また、膜厚を均一にする手段として、膜厚検出手段を用いて、プログラムされたフィードバック情報を上記各装置にフィードバックさせて、調節するのが好ましい。
【0082】
本発明では、フィルムを巻き取る前に、製品となる幅にフィルムの端部をスリットして裁ち落とし、フィルム巻き中のクッツキや、すり傷防止のために、ナール加工(エンボッシング加工)をフィルム両端部に施す。ナール加工の方法は、凸凹のパターを側面に有する金属リングを加熱及び/または加圧により加工することができる。
【0083】
本発明による位相差フィルムにおいて、ナーリング高さa(μm)とフィルム膜厚d(μm)の関係は、ナーリング高さa(μm)のフィルム膜厚d(μm)に対する比率X(%)を X(%)=(a/d)×100 としたとき、比率Xが、2〜25%の範囲にあることが好ましい。
【0084】
ここで、ナーリング高さ(a)とフィルム膜厚(d)との比a/dが、2%未満の場合は、フィルム同士がくっつき、フィルムが変形したり、表面に傷がつくため、好ましく無い。また、比a/dが25%を越えると、長尺で巻いた際に幅手の中央部分の窪みが大きくなり、これも巻き変形を発生させ、フィルムの変形になるため、好ましくない。
【0085】
以上のようにして得られた幅手方向に延伸された位相差フィルムは、延伸により分子が配向されて、一定の大きさのリタデーションを持つ。本発明による位相差フィルムにおいて、フィルムの面内方向リタデーション(Ro)は20〜100nm、厚み方向リタデーション(Rt)は90〜200nmである。また、RtとRoの比Rt/Roは、0.5〜2.5が好ましく、特に1.0〜2.0が好ましい。
【0086】
ここで、フィルムの面内方向リタデーション(Ro)と厚み方向リタデーション(Rt)は、つぎのように定義される。
【0087】
Ro=(nx−ny)×d
Rt={(nx+ny)/2−nz}×d
(式中、nxはフィルム面内の遅相軸方向の屈折率、nyはフィルム面内の進相軸方向の屈折率、nzはフィルムの厚み方向の屈折率、dはフィルム厚さ:nm、を表わす)
リタデーションのバラツキは小さいほど好ましく、通常±10nm以内、好ましくは±5nm以下、より好ましくは±2nm以下である。
【0088】
リタデーションの面内でのバラツキや厚さムラは、それらの小さな延伸前のフィルムを用いるほか、延伸時にフィルムに応力が均等にかかるようにすることにより、小さくすることができる。そのためには、均一な温度分布下、好ましくは±5℃以内、さらに好ましくは±2℃以内、特に好ましくは±0.5℃以内に温度を制御した環境で延伸することが望ましい。
【0089】
遅相軸方向の均一性も重要であり、フィルム幅手方向に対して、角度が−5〜+5°であることが好ましく、さらに−1〜+1°の範囲にあることが好ましく、特に−0.5〜+0.5°の範囲にあることが好ましい。
【0090】
本発明の位相差フィルムは、幅手方向に遅相軸を有しているため、偏光フィルムと、裁断することなく長尺ロール同士で貼り合わすことができ、偏光板の生産性が飛躍的に向上する。
【0091】
本発明の位相差フィルムを、偏光フィルムの少なくとも片面に貼り合わせることにより、楕円偏光板を作製することができる。
【0092】
すなわち、本発明による偏光板は、偏光フィルム、及びその両側に配置された2枚の偏光板保護フィルムからなる偏光板であって、2枚の偏光板保護フィルムのうちの少なくともいずれか一方が、上記の位相差フィルムによって構成されているものである。
【0093】
偏光フィルムは、従来から使用されている、例えば、ポリビニルアルコールフィルムの如きの延伸配向可能なフィルムを、沃素のような二色性染料で処理して縦延伸したものである。偏光フィルム自身では、十分な強度、耐久性がないので、一般的にはその両面に保護フィルムとしての異方性のないセルローストリアセテートフィルムを接着して偏光板としている。
【0094】
本発明の偏光板は、上記偏光板に本発明の位相差フィルムを貼り合わせて作製してもよいし、また本発明の位相差フィルムを保護フィルムも兼ねて、直接偏光フィルムと貼り合わせて作製してもよい。貼り合わせる方法は、特に限定はないが、水溶性ポリマーの水溶液からなる接着剤により行なうことができる。この水溶性ポリマー接着剤は完全鹸化型のポリビニルアルコール水溶液が好ましく用いられる。さらに、前述したが、長手方向に延伸し、二色性染料処理した長尺の偏光フィルムと長尺の本発明の位相差フィルムとを貼り合わせることによって長尺の偏光板を得ることができる。偏光板は、その片面または両面に感圧性接着剤層(例えば、アクリル系感圧性接着剤層など)を介して剥離性シートを積層した貼着型のもの(剥離性シートを剥すことにより、液晶セルなどに容易に貼着することができる)としてもよい。
【0095】
このようにして得られた本発明の偏光板は、種々の表示装置に使用できる。特に電圧無印加時に液晶性分子が実質的に垂直配向しているVAモードや、電圧無印加時に液晶性分子が実質的に水平かつねじれ配向しているTNモードの液晶セルを用いた液晶表示装置が好ましい。
【実施例】
【0096】
つぎに、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0097】
実施例1〜13
セルロースアセテートプロピオネート 100重量部
60℃で24時間真空乾燥済のアセチル基の置換度1.95、
プロピオニル基の置換度0.7、数平均分子量75,000
トリフェニルフォスフェイト 10重量部
エチルフタリルエチルグリコレート 2重量部
予め篩を通した微粒子粉体
(粉体の状態での篩の目開き、添加量、種類は表1に示す)
チヌビン109 0.5重量部
チヌビン171 0.5重量部
チヌビン326 0.3重量部
酸化防止剤
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、
ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕 0.01重量部
上記材料の混合物を2軸式押し出し機を用いて250℃で溶融混合し、日本精線社製ファインメットNF(公称濾過精度は表1に記載)で濾過した後、ペレット化した。このペレットを用いて日本精線社製ファインメットNF(公称濾過精度は表1に記載)で2回目の濾過した後、上記同様Tダイから、シート状に30℃の冷却ドラム上に溶融温度250℃で溶融押し出しをし、冷却固化させてセルロースアセテートプロピオネートフィルムを得た。
【0098】
得られたセルロースアセテートプロピオネートフィルムを、テンターを用いて幅手方向に160℃で1.5倍幅手方向に延伸した。ついで、テンタークリップに把持したまま30℃まで冷却し、その後クリップから開放し、フィルムの幅手方向両端に温度280℃押し圧0.05MPaでナーリング加工を施し、位相差フィルムとしてのセルロースアセテートプロピオネートフィルムを得た。
【0099】
得られた位相差フィルムについて、面内方向リタデーション(Ro)、厚み方向リタデーション(Rt)、ナーリング高さ、ナーリング高さaのフィルム膜厚dに対する比率X(%)=(a/d)×100、樹脂屈折率、微粒子の屈折率、ヘイズ、及び動摩擦係数を測定し、得られた結果を表1に示した。微粒子の屈折率と樹脂との屈折率差が、
(リタデーションRo、Rtの測定方法)
自動複屈折率計KOBRA−21ADH(王子計測機器株式会社製)を用いて23℃、55%RHの雰囲気下で590nmの波長において3次元屈折率測定を行ない、遅相軸方向の屈折率Nx、進相軸方向の屈折率Ny、厚み方向の屈折率Nzを求める。厚み方向のリタデーション(Rt)及び面内方向のリタデーション(Ro)は前述のリタデーションの式から算出する。
【0100】
(透明性の評価)
JIS−K6714によりフィルムのヘイズを測定して透明性の評価とした。光学フィルムの実用性から1.5%以下であることが好ましい。
【0101】
(動摩擦係数)
フィルム表面と裏面間の動摩擦係数は、JIS−K−7125(1987)に準じ、フィルムの表裏面が接触するように切り出し、200gのおもりを載せ、サンプル移動速度100mm/分、接触面積80mm×200mmの条件で重りを水平引っ張り、重りが移動中の平均荷重(F)を測定し、下記式より動摩擦係数(μ)を求めた。
【0102】
動摩擦係数=F(gf)/おもりの重さ(gf)
(フィルム異物の評価)
ベルト流延装置の巻き取り部の直前にオンライン欠陥検査機を設置し、セルロースアセテート原反フィルム10本分を検査し、平均してセルロースアセテートフィルム100m2あたりの20μm以上の異物故障数を算出した。
【0103】
(フィルム中の微粒子含有量)
2600m巻きの最終部分のフィルムをサンプリングし、試料0.5gをアルカリ溶融後50ml水溶液に調液し、ICP−AES(誘導結合プラズマ発光分光分析装置)によりSiの定量分析を行なった。使用した装置はセイコー電子工業製のSPS−4000である。
【0104】
(フィルム中の微粒子の平均粒径)
2600m巻きの最終部分のフィルムをサンプリングし、走査型電子顕微鏡(倍率5000倍)で粒子を観察し、粒子に外接する円の直径をもって粒径とした。また、場所を変えて粒子100個を観察し、その平均値をもって、平均粒径とした。
【0105】
比較例1と2
比較例1と2では、テンターでの延伸を130℃で1.2倍とした以外は、表1に記載の条件に従って、実施例1の場合と同様に実施した。得られた位相差フィルムについて、面内方向リタデーション(Ro)、厚み方向リタデーション(Rt)、ナーリング高さ、ナーリング高さaのフィルム膜厚dに対する比率X(%)=(a/d)×100、樹脂屈折率、微粒子の屈折率、ヘイズ、及び動摩擦係数を測定し、得られた結果を表1にあわせて示した。
【0106】
実施例14〜26
実施例1〜13の場合と同様にして位相差フィルムを作製するが、樹脂材料としてノルボルネン系樹脂を使用した。なお、ノルボルネン系樹脂として、ゼオノア1420(日本ゼオン社製)100重量部を用いた。また、予め篩を通した微粒子粉体(粉体の状態での篩の目開き、添加量、種類は表1に示す)の混合物を用いて実施例1と同様にして、ペレット化し、ノルボルネン系樹脂フィルムを得た。得られたノルボルネン系樹脂フィルムを、テンターを用いて実施例1〜13の場合と同様に延伸し、位相差フィルムとしてのノルボルネン系樹脂フィルムを得た。
【0107】
得られた位相差フィルムについて、面内方向リタデーション(Ro)、厚み方向リタデーション(Rt)、ナーリング高さ、ナーリング高さaのフィルム膜厚dに対する比率X(%)=(a/d)×100、樹脂屈折率、微粒子の屈折率、ヘイズ、及び動摩擦係数を測定し、得られた結果を表1にあわせて示した。
【0108】
比較例3
比較のために、実施例14の場合と同様に実施するが、微粒子を添加する代わりに、得られたノルボルネン系樹脂フィルムにポリエチレンシートのマスクフィルムを張り合わせた以外は、実施例14の場合と同様にして位相差フィルムを作製した。なお、この比較例3のフィルムは、マスクフィルムを張り合わせるために、実施例14のフィルムと比較して、生産速度を50%低下させて製膜した。
【0109】
得られた位相差フィルムについて、面内方向リタデーション(Ro)、厚み方向リタデーション(Rt)、ナーリング高さ、ナーリング高さaのフィルム膜厚dに対する比率X(%)=(a/d)×100、樹脂屈折率、微粒子の屈折率、ヘイズ、及び動摩擦係数を測定し、得られた結果を表1にあわせて示した。
【表1】

【0110】
表1の結果から明らかなように、本発明による実施例1〜26の位相差フィルムでは、異物の発生が非常に少ないものであった。これに対し、比較例1と2では、異物の発生が非常に多く、かつ比較例3の位相差フィルムでは、マスクフィルムに付着していた異物の転写により異物故障が増加した。なお、本発明による実施例1〜26の位相差フィルムでは、微粒子の屈折率と樹脂との屈折率差が、0.04以下であるのに対し、比較例1と2では、微粒子の屈折率と樹脂との屈折率差が、0.04を超えるものであった。また、本発明による実施例1〜26の位相差フィルムでは、ナーリング高さaのフィルム膜厚dに対する比率X(%)=(a/d)×100が、いずれも本発明の範囲内であるのに対し、比較例1と2では、比率X(%)=(a/d)×100は、本発明の範囲外のものであった。
【0111】
(視野角特性)
つぎに、本発明による実施例1〜24の位相差フィルム、及び比較例1と2の位相差フィルムを用いた垂直配向型液晶セルについて、視野角特性を下記により目視により評価した。
【0112】
すなわち、垂直配向型液晶セルを使用した液晶表示装置(VL−1530S、富士通株式会社製)の偏光板を剥がし、その代わりに実施例及び比較例で作製した偏光板を観察者側の偏光板の透過軸が上下方向、バックライト側の偏光板の透過軸が左右方向になるように粘着剤で貼り合わせた液晶表示装置を用いて、画面の法線方向に対して80度傾けた方向から画像を観察した。
【0113】
その結果、本発明による実施例1〜24の位相差フィルムについては、良好な視野角特性が得られた。これに対し、比較例1と2の位相差フィルムについては、視野角が充分でなく、横45度から眺めて、画像が反転するなどした。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
厚みが20〜100μm、面内方向リタデーション(Ro)が20〜100nm、厚み方向リタデーション(Rt)が90〜200nmである位相差フィルムであって、フィルム中に微粒子を含有し、フィルム一枚あたりのヘイズが0.2%以下であり、かつ溶融流延製膜法により成形した樹脂シート(樹脂フィルム)を幅手方向に延伸配向することにより作製したものであることを特徴とする位相差フィルム。
Ro=(nx−ny)×d
Rt={(nx+ny)/2−nz}×d
(式中、nxはフィルム面内の遅相軸方向の屈折率、nyはフィルム面内の進相軸方向の屈折率、nzはフィルムの厚み方向の屈折率、dはフィルム厚さ:nm、を表わす)
【請求項2】
位相差フィルムの幅手方向の両端部にナーリング加工が施されており、ナーリング高さa(μm)のフィルム膜厚d(μm)に対する比率X(%)を
X(%)=(a/d)×100
としたとき、比率Xが、2〜25%の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の位相差フィルム。
【請求項3】
微粒子が、有機微粒子であることを特徴とする請求項1または2記載の位相差フィルム。
【請求項4】
微粒子のフィルム中での粒径が、円相当径で0.05〜5.0μmであることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項記載の位相差フィルム。
【請求項5】
微粒子のフィルム中での含有量が、0.05〜0.5重量%であることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一項記載の位相差フィルム。
【請求項6】
微粒子の屈折率と樹脂との屈折率差が、0.04以下であることを特徴する請求項1〜5のうちのいずれか一項記載の位相差フィルム。
【請求項7】
樹脂が、セルロースアセテートプロピオネートまたはノルボルネン系樹脂であることを特徴とする請求項1〜6のうちのいずれか一項記載の位相差フィルム。
【請求項8】
溶融流延製膜法により製膜した樹脂シート(樹脂フィルム)を幅手方向に延伸配向することにより作製する位相差フィルムの製造方法であって、該位相差フィルムには微粒子が含有されており、その微粒子を樹脂材料に混ぜ合わせる前に、微粒子の平均粒径の10〜100倍の目開きのメッシュの濾材または篩を通過させた後に、樹脂材料と混合することを特徴とする位相差フィルムの製造方法。
【請求項9】
偏光フィルム、及びその両側に配置された2枚の偏光板保護フィルムからなる偏光板であって、2枚の偏光板保護フィルムのうちの少なくともいずれか一方が、請求項1〜7のうちのいずれか一項記載の位相差フィルムによって構成されていることを特徴とする偏光板。

【公開番号】特開2006−30425(P2006−30425A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−206797(P2004−206797)
【出願日】平成16年7月14日(2004.7.14)
【出願人】(303000408)コニカミノルタオプト株式会社 (3,255)
【Fターム(参考)】