説明

位置情報検知システム,移動端末およびコンピュータプログラム

【課題】 ユーザにより移動端末の電源切断操作がなされた場合においても,所定の間隔で移動端末の位置情報を通知する。
【解決手段】 位置情報検知サーバとネットワークを介して情報を送受信可能な移動端末に,電源が供給されている間,所定の間隔で自身の位置情報を取得し,位置情報を位置情報検知サーバに通知する位置情報通知部120と;ユーザの入力により,所定の間隔で位置情報をサーバに通知する位置情報通知モードを設定する位置情報通知モード設定部と114;ユーザの入力操作を判定する入力操作判定部112と;位置情報通知モード設定部114により位置情報通知モードが設定され,入力操作判定部112によりユーザの入力操作が電源切断操作であると判定された場合,位置情報通知部120にのみ電源を供給する電源供給部118と;を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,移動端末の位置情報を所定の間隔で通知する位置情報検知システム,移動端末およびコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年,携帯電話機の機能のひとつとして,GPS(Global Positioning System)衛星から発信される情報やPHS(Personal Handyphone System)用や携帯電話機用に設置された基地局で得られる情報を利用して,携帯電話機の位置情報を取得する機能がある。例えば,このような機能を備えた携帯電話機を子供に所持させることにより,子供の居場所を随時知ることが可能となる。
【0003】
また,携帯電話機に位置情報を取得する機能と緊急用ボタンとを備え,緊急用ボタンを押下する操作により,位置情報を検出することができる携帯電話機が開示されている(例えば,特許文献1)。これにより,携帯電話機を所持した児童が危険な状況に置かれた場合に,児童は緊急ボタンを押下するという簡単な操作のみで携帯電話機の位置情報等を直ちに通知することができ,緊急事態に対して速やかに対処することが可能となる。
【0004】
【特許文献1】特開2004−40733号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし,例えば不審者によって児童が誘拐された場合には,不審者は児童の持ち物を確認し,携帯電話機があった場合には,居場所を突きとめられないように携帯電話機の電源を切断することが考えられる。そのため,緊急用ボタンを押下することによって,押下された時点の位置情報を通知することができるが,電源が切られてしまった後は携帯電話機の位置情報を入手することが出来なくなってしまう。したがって,不審者が児童を連れて移動した場合には,児童の居場所が分からなくなってしまうという問題があった。
【0006】
そこで,本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,その目的とするところは,ユーザにより移動端末の電源切断操作がなされた場合においても,所定の間隔で移動端末の位置情報を通知可能な新規かつ改良された,位置情報通知システム,移動端末およびコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために,本発明のある観点によれば,ユーザが所有する移動端末と,位置情報検知サーバとがネットワークを介して情報を送受信可能な位置情報検知システムであって;移動端末は,電源が供給されている間,所定の間隔で自身の位置情報を取得し,位置情報を位置情報通知サーバに通知する位置情報通知部と;ユーザの入力により位置情報通知モードを設定する位置情報通知モード設定部と;ユーザの入力操作を判定する入力操作判定部と;位置情報通知モード設定部により位置情報通知モードが設定され,入力操作判定部によりユーザの入力操作が電源切断操作であると判定された場合,位置情報通知部にのみ電源を供給する電源供給部と;位置情報検知サーバは,移動端末により通知された位置情報を受信する位置情報受信部と,位置情報を記憶する位置情報記憶部と;を備えることを特徴とする位置情報検知システムが提供される。
【0008】
上記位置情報とは,緯度経度情報などの移動端末の位置を表す情報であって,GPS(Global Positioning System)衛星から発信される情報やPHS(Personal Handyphone System)用や携帯電話機用に設置された基地局で得られる情報を利用して取得される情報である。
【0009】
上記位置情報通知モードは,移動端末が位置情報を所定の間隔で通知可能な状態であって,ユーザにより位置情報通知モードが設定される。位置情報を通知する間隔は,ユーザにより設定されるようにしてもよい。上記電源切断操作とは,移動端末に備えられた電源オフボタン等をユーザが押下する操作である。通常ユーザは,電源オン/オフボタン等を押下することにより,移動端末に電源を投入したり切断したりする。
【0010】
上記発明によれば,位置情報通知モード設定中に,ユーザによる入力操作を判定して,その入力操作が電源切断操作の場合には,表示画面の表示等ユーザが認識可能な機能についての電源を切断して,位置情報を通知する機能にのみ電源を供給することができる。これにより,見かけ上はあたかも電源オフの状態であるにもかかわらず,所定の間隔で移動端末の位置情報を通知することが可能となる。例えば,位置情報通知モードが設定された携帯電話等の移動端末を児童に持たせ,児童に誘拐等の緊急事態が発生した場合に,不審者が居場所を突きとめられないように電源オフの操作を行っても,移動端末の位置情報を通知することができる。
【0011】
また,位置情報検知サーバに記憶された位置情報を確認することにより,上述した緊急事態が発生した場合においても,移動端末の位置を把握することができるため,誘拐された児童の保護等を速やかに行うことができる。
【0012】
また,位置情報検知システムに備わる移動端末は,電源が供給されている間,ユーザにより入力された情報およびネットワークを介して送受信した情報を表示する表示部をさらに備え,電源供給部は,位置情報通知モード設定部により位置情報通知モードが設定され,入力操作判定部によりユーザの入力操作が電源投入操作であると判定された場合,少なくとも位置情報通知部と,表示部に電源を供給するようにしてもよい。
【0013】
これにより,位置情報通知モードが設定されている間に電源投入操作がなされた場合には,位置情報通知部以外の表示部等にも電源を供給し,通常の状態と同様にユーザによる入力操作ができるようにし,かつ移動端末の位置情報も通知することができる。したがって,位置情報通知モードが設定されているか否かにかかわらず,表示部等のユーザが認識可能な機能は,ユーザによる電源投入/切断操作に連動させることができる。
【0014】
また,位置情報検知システムに備わる位置情報検知サーバは,位置情報に該当する住所情報を算出する住所情報取得部をさらに備え,位置情報記憶部は,住所情報を記憶するようにしてもよい。これにより,上記位置情報として取得された緯度経度情報などに対応する住所情報が位置情報検知サーバに記憶され,移動端末の位置を迅速に把握することができる。さらに,位置情報検知サーバにおいて,住所情報に対応した地図情報を記憶するようにしてもよい。例えば児童誘拐等の緊急事態発生時に,車を利用して児童の居場所を探す場合には,その車に搭載されたカーナビゲーションシステムに移動端末の地図情報が表示されるようにすれば,より速やかに児童を保護することが可能となる。
【0015】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,位置情報検知サーバとネットワークを介して情報を送受信可能な移動端末であって,移動端末は,電源が供給されている間,所定の間隔で自身の位置情報を取得し,位置情報を位置情報検知サーバに通知する位置情報通知部と;ユーザの入力により,所定の間隔で位置情報をサーバに通知する位置情報通知モードを設定する位置情報通知モード設定部と;ユーザの入力操作を判定する入力操作判定部と;位置情報通知モード設定部により位置情報通知モードが設定され,入力操作判定部によりユーザの入力操作が電源切断操作であると判定された場合,位置情報通知部にのみ電源を供給する電源供給部と;を備えることを特徴とする移動端末が提供される。
【0016】
上記発明によれば,位置情報通知モード設定中に,ユーザによる入力操作を判定して,その入力操作が電源切断操作の場合には,表示画面の表示等ユーザが認識可能な機能についての電源を切断して,位置情報を通知する機能にのみ電源を供給することができる。これにより,見かけ上はあたかも電源オフの状態であるにもかかわらず,所定の間隔で移動端末の位置情報を通知することが可能となる。例えば,位置情報通知モードが設定された携帯電話等の移動端末を児童に持たせ,児童に誘拐等の緊急事態が発生した場合に,不審者が居場所を突きとめられないように電源オフの操作を行っても,移動端末の位置情報を通知することができる。
【0017】
また,電源が供給されている間,ユーザにより入力された情報およびネットワークを介して送受信した情報を表示する表示部をさらに備え,電源供給部は,位置情報通知モード設定部により位置情報通知モードが設定され,入力操作判定部によりユーザの入力操作が電源投入操作であると判定された場合,少なくとも位置情報通知部と,表示部に電源を供給するようにしてもよい。
【0018】
これにより,位置情報通知モードが設定されている間に電源投入操作がなされた場合には,位置情報通知部以外の表示部等にも電源を供給し,通常の状態と同様にユーザによる入力操作ができるようにし,かつ移動端末の位置情報も通知することができる。したがって,位置情報通知モードが設定されているか否かにかかわらず,表示部等のユーザが認識可能な機能は,ユーザによる電源投入/切断操作に連動させることができる。
【0019】
ユーザにより入力された暗証番号を検証する暗証番号検証部をさらに備え,位置情報通知モード設定部は,暗証番号検証部により暗証番号の正誤が検証された結果,暗証番号が正しい場合に,位置情報通知モードの設定を解除するようにしてもよい。
【0020】
これにより,位置情報通知モードが設定された後は,ユーザにより暗証番号が入力され,その暗証番号が正しい場合にのみ位置情報通知モードの設定を解除することができる。例えば,児童の親が位置情報通知モードを設定した移動端末を児童に渡しておけば,児童が外出中誘拐等の緊急事態にあった場合には,所定の間隔で随時位置情報を確認することが可能となる。そして,暗証番号の入力がなされない限り,移動端末の位置情報が通知されるので,緊急事態に遭った児童等の安全を確保し,児童の保護を速やかに行うことができる。
【0021】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,位置情報検知サーバとネットワークを介して情報を送受信可能な移動端末をして,電源が供給されている間,所定の間隔で位置情報を取得し,位置情報を位置情報検知サーバに通知する位置情報通知処理と;ユーザの入力により,所定の間隔で位置情報をサーバに通知する位置情報通知モードを設定する位置情報通知モード設定処理と;ユーザの入力操作を判定する入力操作判定処理と;位置情報通知モード設定処理により位置情報通知モードが設定され,入力操作判定処理によりユーザの入力操作が電源切断操作であると判定された場合,位置情報通知処理のみ実行せしめる電源供給処理と;を実行せしめることを特徴とする,コンピュータプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように本発明によれば,ユーザにより移動端末の電源切断操作がなされ,見掛け上はあたかも電源がオフの状態となっていても,所定の間隔で移動端末の位置情報を通知することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0024】
(第1実施形態)
第1実施形態では,ユーザが所有する移動端末と,位置情報検知サーバとがネットワークを介して接続可能であり,移動端末により取得された位置情報を位置情報検知サーバに送信可能な位置情報検知システム10に,本発明にかかる位置情報検知システムを適用して説明する。
【0025】
<1.位置情報検知システムの全体構成>
図1に基づいて本実施形態にかかる位置情報検知システム10の全体構成について説明する。図1は,本実施形態にかかる位置情報検知システム10を示す全体構成図である。位置情報検知システム10は,移動端末100と,位置情報検知サーバ200と,ネットワーク300などを備える。
【0026】
移動端末100は,ユーザの位置情報を取得する機能を有する情報処理装置であり,例えば携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)など,ユーザが持ち歩くことが可能な移動端末である。位置情報を取得する方法としては,例えば,GPS衛星から発信される情報や,PHS用や携帯電話用に設置された基地局で得られる情報を利用して位置情報を取得し,取得した位置情報を位置情報検知サーバ200に送信することができる。本実施形態では,移動端末100により位置情報が取得され,取得された位置情報が位置情報検知サーバ200に送信されることを,位置情報を通知するともいう。
【0027】
移動端末100は,ユーザの入力により位置情報通知モードを設定することができる。位置情報通知モードは,移動端末100が位置情報を所定の間隔で通知可能な状態であって,ユーザにより位置情報通知モードが設定された場合に所定の間隔で位置情報を通知するようにしてもよい。
【0028】
また,移動端末100は,ユーザの入力操作を判定することが可能であり,ユーザにより電源が投入/切断操作がなされたか否かを判定することができる。ここで,ユーザによる電源投入/切断操作とは,移動端末に備えられた電源オン/オフボタンの押下操作である。通常,電源オフボタンが押下されると,移動端末の電源が切断され,移動端末のすべての機能に電源が供給されなくなる。
【0029】
しかし本実施形態にかかる移動端末100は,ユーザによる入力操作を判定して,その入力操作が電源切断操作の場合には,表示画面の表示等ユーザが認識可能な機能についての電源を切断して,位置情報を通知する機能にのみ電源を供給することができる。これにより,見かけ上はあたかも電源オフの状態であるにもかかわらず,位置情報を通知することが可能となる。
【0030】
さらに,上述した位置情報通知モード設定中に電源オフ操作がなされた場合に,所定の間隔で位置情報を通知するようにしてもよい。例えば,位置情報通知モードが設定された携帯電話を児童に持たせ,児童に誘拐等の緊急事態が発生した場合に,不審者が居場所を突きとめられないように電源オフの操作を行っても,位置情報を通知することが可能となる。
【0031】
位置情報検知サーバ200は,移動端末より送信された位置情報を受信して,受信した位置情報を情報記憶装置に記憶する機能を有する。位置情報検知サーバ200に記憶された位置情報を確認することにより,上述した緊急事態が発生した場合においても,移動端末の位置を把握することができるため,誘拐された児童の保護等を速やかに行うことが可能となる。
【0032】
ネットワーク300は,上記移動端末100および位置情報検知サーバ200を通信可能に接続する通信回線網である。ネットワーク300は,例えばインターネット,電話回線網,衛星通信網等の公衆回線網や,WAN,LAN,IP−VPN等の専用回線網などで構成されており,有線,無線を問わない。
【0033】
以上,位置情報検知システム10の全体構成について説明した。次に,図2に基づいて,移動端末および位置情報検知サーバの機能構成について説明する。
【0034】
<2.移動端末および位置情報検知サーバの機能構成>
図2は,本実施形態における移動端末100および位置情報検知サーバ200の機能構成図である。上述したように,移動端末100および位置情報検知サーバ200は,ネットワークを介して情報を送受信可能な情報処理装置である。
【0035】
図2に示したように,移動端末100は,入力部102と,暗証番号検証部104と,表示部106と,入力操作判定部112と,位置情報通知モード設定部114と,制御部116と,電源供給部118と,位置情報通知部120などから構成される。
【0036】
入力部102は,例えばボタン等の操作手段を有し,移動端末100を所持するユーザは,この入力部102を操作することにより,各種設定入力を行ったり,電源投入/切断操作を行ったりすることができる。
【0037】
暗証番号検証部104は,入力部102においてユーザにより入力された暗証番号を検証する機能を有する。例えば,ユーザによる電源入力操作時やモード設定時などに,暗証番号検証部104により検証された暗証番号の正誤に応じて,電源供給の指示を行ったり,モード設定の変更指示を行ったりすることができる。
【0038】
表示部106は,液晶ディスプレイ等の表示装置と,表示装置にデータを表示させるインタフェース部を含み,ユーザにより入力された内容やネットワーク300を介して送受信した情報等を表示する表示装置である。また,表示部106は,照明部108や音声入出力部110などを含んで構成してもよい。照明部108は,例えばランプ等であって,入力部102や表示部106などを照らす機能を有する。音声入出力部110は,例えばスピーカやマイク等であって,音声情報の入力や出力を行う機能を有する。
【0039】
入力操作判定部112は,入力部102においてユーザによりなされた入力操作の判定を行う機能を有する。例えば,ユーザが電源オンボタンを押下した場合には,ユーザにより電源投入操作がなされたと判定し,ユーザが電源オフボタンを押下した場合には,ユーザにより電源切断操作がなされたと判定する。電源オン/オフボタンは同一のボタンであってもよく,移動端末100の電源が投入されているときに電源オン/オフボタンが押下された場合には,電源切断操作と判定し,電源が切断されているときに電源オン/オフボタンが押下された場合には,電源投入操作と判定してもよい。入力操作判定部112により判定された判定結果は,制御部116に提供される。
【0040】
位置情報通知モード設定部114は,ユーザの入力に応じて位置情報通知モードを設定する機能を有する。上述したように,位置情報通知モードは,移動端末100が位置情報を所定の間隔で通知可能な状態である。位置情報通知モード設定部114は,位置情報通知モード設定状況を制御部116に提供する。また,位置情報通知モード設定部114は,ユーザの入力に応じて位置情報通知モードを解除することもできる。この場合,ユーザにより暗証番号が入力され,暗証番号検証部104により暗証番号が正しいと判定された場合のみ位置情報通知モードを解除するようにしてもよい。
【0041】
制御部116は,移動端末100の各部の処理を制御する機能を有する。制御部116は,入力操作判定部112により判定された入力操作の判定結果および位置情報通知モード設定部114により設定された位置情報通知モードの設定状況を電源供給部118に提供する。
【0042】
電源供給部118は,移動端末100の各部に電源を供給する機能を有する。電源供給部118は,制御部116により提供された入力操作の判定結果および位置情報通知モードの設定状況に応じて,移動端末100のどの機能に電源を供給するかを決定することができる。電源供給部118は,位置情報通知部120にのみ電源を供給したり,すべての機能に電源を供給したり,位置情報通知部120以外の各部に電源を供給したりすることができる。
【0043】
位置情報通知モード設定部114により,位置情報通知モードが設定され,さらに入力操作判定部112によりユーザの入力操作が電源切断操作であると判定された場合には,電源供給部118は,位置情報通知部120にのみ電源を供給する。これにより,位置情報通知部120以外には電源が供給されないため,見かけ上は電源オフの状態とすることができる。しかしながら,位置情報通知部120のみには電源を供給するため,見かけ上はあたかも電源オフの状態であるにもかかわらず,位置情報通知部120により移動端末100の位置情報を通知させることが可能となる。また,位置情報通知モード設定中にユーザにより電源オン/オフ操作がなされた場合には,位置情報通知部120には電源を供給したままで,位置情報通知部120以外に電源を供給したり,電源を供給しないようにしたりしてもよい。
【0044】
位置情報通知部120は,電源供給部118により電源が供給されている間,移動端末100の位置情報を所定の間隔で位置情報検知サーバ200に通知する機能を有する。位置情報通知部120は,位置情報取得部122と位置情報送信部124などを備える。位置情報取得部122は,移動端末100の位置する情報を取得する機能を有し,GPS衛星から発信される情報や,PHS用や携帯電話用に設置された基地局で得られる情報を利用して位置情報を取得することができる。
【0045】
位置情報送信部124は,例えば,通信回線,通信回路,通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。位置情報送信部124は,ネットワーク300を介して,位置情報取得部122により取得された位置情報を位置情報検知サーバ200に送信することができる。
【0046】
上記構成によれば,ユーザにより位置情報通知モードが設定中に,電源オフ操作がなされた場合においても,所定の間隔で位置情報を通知することが可能となる。例えば位置情報通知モードが設定された携帯電話を児童に持たせ,児童に誘拐等の緊急事態が発生し,誘拐した不審者が居場所を突きとめられないように電源オフの操作を行っても,誘拐した不審者には気づかれることなく所定の間隔で移動端末の位置情報を通知することが可能となる。
【0047】
本実施形態では,位置情報通知モードが設定され,電源オフ操作がなされた場合に位置情報を通知することが可能となるが,位置情報通知モードが設定されている間は常に所定の間隔で位置情報を通知するようにしてもよい。また,位置情報通知モード設定後,ユーザにより暗証番号入力がなされ,その暗証番号が正しいと判断された場合に位置情報通知モードを解除し,正しいと判断されない場合には,引き続き所定の間隔で位置情報を通知するようにしてもよい。
【0048】
以上,移動端末100の機能構成について説明した。次に,位置情報検知サーバ200の機能構成について説明する。
【0049】
図2に示したように,位置情報検知サーバ200は,位置情報受信部202と,住所情報記憶部204と,地図情報記憶部206と,住所情報算出部208と,位置情報記憶部210などから構成される。
【0050】
位置情報受信部202は,例えば,通信回線,通信回路,通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。位置情報受信部202は,移動端末100に備わる位置情報送信部124から送信された位置情報を受信して,住所情報算出部208に提供する。
【0051】
住所情報記憶部204は,例えば,ハードディスクドライブ,フラッシュメモリ等で構成されたデータ格納用の装置であり,緯度経度等の位置情報と,住所情報とが関連付けられて記憶されている。
【0052】
地図情報記憶部206は,例えば,ハードディスクドライブ,フラッシュメモリ等で構成されたデータ格納用の装置であり,住所情報と地図情報とが関連付けられて記憶されている。
【0053】
住所情報算出部208は,位置情報受信部202より提供された位置情報に基づいて,住所情報記憶部204に記憶されている住所情報を取得する。さらに,算出した住所情報をもとに地図情報記憶部206に記憶されている地図情報を取得する。住所情報算出部208により取得された住所情報と地図情報は,位置情報記憶部210に記憶される。住所情報算出部208は,位置情報受信部202により位置情報を受信した日時を位置情報記憶部210に記憶するようにしてもよい。
【0054】
位置情報記憶部210は,例えば,ハードディスクドライブ,フラッシュメモリ等で構成されたデータ格納用の装置であり,住所情報算出部208により提供された位置情報と地図情報とが記憶されている。住所情報および地図情報は,位置情報を受信した日時とともに記憶されるようにしてもよい。さらに,位置情報検知サーバ200に移動端末が複数接続されている場合には,移動端末ごとに住所情報および地図情報を記憶するようにしてもよい。
【0055】
本実施形態では,位置情報に基づいた住所情報と地図情報とが位置情報記憶部210に記憶されているが,位置情報受信部202により受信された位置情報を位置情報記憶部210に記憶するようにしてもよい。
【0056】
上記構成によれば,移動端末100により所定の間隔で取得された位置情報が位置情報検知サーバ200の位置情報記憶部210に記憶され,記憶された位置情報を確認することにより,移動端末の位置を把握することができる。例えば,移動端末を所持する児童が誘拐等され,誘拐した不審者が居場所を突きとめられないように電源オフの操作を行っても,位置情報検知サーバ200に記憶された位置情報から移動端末の位置を把握して,児童の保護を迅速に行うことが可能となる。
【0057】
以上,位置情報検知サーバ200の機能構成について説明した。位置情報検知サーバ200に備えられている機能は,それぞれ別のサーバに備えられていてもよい。例えば,図3に示したように,位置情報検知サーバ200に,位置情報サーバ224と管理サーバ226とデータベースサーバ228を備えてもよい。この場合,位置情報サーバ224は住所情報算出部208と住所情報記憶部204と地図情報記憶部206とを備え,管理サーバ226は位置情報受信部202を備え,データベースサーバ228は位置情報記憶部210を備えることにより,上述した位置情報検知サーバ200と同様の機能を有する。
【0058】
また,位置情報検知サーバ200とは別の地図サーバ500に地図情報を記憶させるようにしてもよい。この場合,地図情報記憶部206には,地図情報を記憶しているサーバの所在位置のみを記憶するようにしてもよい。
【0059】
<3.位置情報検知システムの構成例>
そこで,本実施形態を図3に示した位置情報検知システム10の例に適用して,位置情報検知システム10の構成例について説明する。図3は,本実施形態にかかる位置情報検知システムの例を示した構成図である。
【0060】
上述したように,位置情報検知サーバ200は,位置情報サーバ224と,管理サーバ226と,データベースサーバ228などから構成される。位置情報検知サーバ200は,ネットワーク上を流れるデータを他のネットワークに中継する機器であるルータ220によりネットワーク300と接続されている。また,ルータ220は,ネットワークからの不正アクセスやウィルスなどからサーバを防御するファイヤウォール222と接続されている。このルータ220とファイヤウォール222と位置情報検知サーバとを含んでサービスセンタ400が構成される。
【0061】
管理サーバ226は,移動端末100との間でネットワークを介した情報の送受信を管理するサーバであって,移動端末100より送信された位置情報を受信し,受信した位置情報を位置情報サーバ224に提供する。位置情報サーバ224は,位置情報である緯度経度情報または基地局の情報に対応する住所情報と,住所情報に対応する地図情報が記憶された地図サーバの所在位置とを記憶している。
【0062】
位置情報サーバ224は,管理サーバ226により提供された位置情報に基づいて住所情報を算出し,ネットワークを介して,地図サーバ500より算出した住所情報に該当する地図情報を取得する。そして,住所情報と地図情報とをデータベースサーバ228に提供する。データベースサーバ228は,位置情報サーバ224により提供された住所情報と地図情報とを受信時刻とともに時系列で記憶する。
【0063】
また,ネットワーク300には地図サーバ500が接続されていてもよい。地図サーバ500は,地図情報を表示するためのデータを記憶し,サービスセンタ400よりネットワークを介して位置情報を受信すると,その位置情報に該当する付近の地図情報をサービスセンタ400に送信する。
【0064】
移動端末100は,ネットワーク300を介してサービスセンタ400と接続されている。移動端末100により所定の間隔で取得された位置情報は,随時サービスセンタ400に送信される。
【0065】
以上,位置情報検知システム10の構成例について説明した。次に,図4および図5に基づいて,移動端末100における処理の流れについて説明する。
【0066】
<4.移動端末における処理の流れ>
図4および図5は,移動端末100における処理の流れを説明するフローチャートである。まず,通常通り電源が投入されている状態で,移動端末に表示されたメニュー画面から位置情報通知モードを選択する(S102)。移動端末に予め位置情報通知モードを設定するためのアプリケーションがインストールされていない場合には,事前に位置情報通知モードを設定するためのアプリケーションをダウンロードする。ダウンロードしたアプリケーションを起動させて,同様に,メニュー画面から位置情報通知モードを選択する。
【0067】
次に,位置情報通知モードの詳細設定を行う(S104)。位置情報通知モードは,上述したように,移動端末の位置情報を所定の間隔で通知する状態である。ステップS104において,位置情報を取得してサーバに送信する間隔と,位置情報の通知先となるサーバと,位置情報通知モードの設定を解除する際の暗証番号を設定する。
【0068】
ステップ102およびステップ104において位置情報通知モードが設定され,ユーザにより電源オフの操作が行われた場合,位置情報通知モードが起動する(S106)。ステップS106において,位置情報通知モードが起動すると,移動端末の表示部の電源を切断し,表示を消す。さらに,照明部等ユーザが認識できる機能の電源も切断する(S108)。その後,電源オン/オフボタンが押下される以外は移動端末の機能が動作しないようにし,電源オン/オフボタンが押下された場合には,移動端末の表示や照明等の電源を連動するようにする。
【0069】
次に,GPS衛星から発信される情報や,PHS用や携帯電話用に設置された基地局で得られる情報を利用して位置情報を取得する(S110)。ステップS110において取得される位置情報は,GPS衛星から発信される情報を用いた場合には,緯度経度情報から構成され,基地局で得られる情報を利用した場合には,基地局情報から構成される。
【0070】
ステップS110において取得した位置情報を,ネットワークを介してサーバに送信する(S112)。このとき,取得した位置情報は,ステップS104において設定したサーバに送信される。
【0071】
上述したように,ステップS104においてサーバに送信された位置情報は,サーバの情報記憶装置に記憶される。
【0072】
以上ステップS112までの処理を処理Aとする。図5に示したように,処理Aが行われた後,ステップS104において設定した設定間隔を経過しているか否かを判定する(S120)。ステップS120において,設定間隔を経過していると判定された場合には,位置情報を取得する(S122)。そして,ステップS122において取得された位置情報をサーバに送信する(S124)。
【0073】
ステップS120において設定間隔を経過していないと判定された場合には,ステップS130の判定を行う。ステップS130においては,電源の操作がなされたか否かを判定する(S130)。
【0074】
ここで,電源の操作とは,上述したように,移動端末の電源オン/オフボタンの押下である。ステップS130において,電源の操作がないと判定された場合には,ステップS120の処理を行う。ステップS130において電源の操作がなされるまで,ステップS120からステップS124の処理を繰り返す。
【0075】
ステップS130において,電源の操作があったと判定された場合には,電源の操作が電源オン操作であるか電源オフ操作であったかを判定する(S132)。ステップS132において,電源の操作が電源オフ操作であると判定された場合には,移動端末の表示部の電源を切断し,表示を消す。さらに,照明部等ユーザが認識できる機能の電源も切断する(S134)。そして,再びステップS120において,設定間隔を経過しているか否かの判定を行う。
【0076】
ステップS132において,電源の操作が電源オン操作であると判定された場合には,移動端末の表示部の電源を投入し,さらに照明部等の電源も投入する(S136)。そして,ユーザにより暗証番号の入力があるか否かを判定する(S138)。ステップS138において暗証番号の入力がなされていないと判定された場合には,位置情報通知モードを設定したまま移動端末のすべての機能に電源を投入し,通常の状態と同様に移動端末を使用できるようにする。その後再びステップS120の処理が行われる。つまり,位置情報通知モードは設定されたままなので,位置情報の取得と送信は,設定された間隔で繰り返し行われることとなる。
【0077】
ステップS138において暗証番号の入力があったと判定された場合には,位置情報通知モードを解除する(S140)。ステップS140において位置情報通知モードが解除された後は,位置情報がサーバに通知されず,通常モードとなる。
【0078】
以上移動端末における処理の流れについて説明した。次に,図6に基づいて,位置情報検知システムの処理の流れについて説明する。
【0079】
<5.位置情報検知システムの処理の流れ>
図6は,位置情報検知システムの処理の流れを説明する説明図である。まず,移動端末100において,位置情報通知モードが設定される(S150)。上述したように,位置情報通知モードが設定され,ユーザにより電源切断操作がなされると,位置情報通知モードが起動して,位置情報が取得される(S151)。移動端末100により取得された位置情報が管理サーバ226に送信される(S152)。
【0080】
管理サーバ226において位置情報が受信されると(S154),位置情報が位置情報サーバ224に提供される(S156)。位置情報を提供された位置情報サーバ224は,位置情報に基づいて住所情報を算出する(S158)。また,住所情報に対応する地図情報が格納されている地図サーバ500にアクセスして,地図情報を検索する(S160)。地図サーバ500により住所情報に対応する地図情報が位置情報サーバ224に提供され(S162),位置情報サーバ224は,地図情報を取得する(S164)。
【0081】
位置情報サーバ224は,住所情報と地図情報をデータベースサーバ228に提供する(S166)。データベースサーバは,位置情報サーバ224により提供された住所情報と地図情報を情報記憶装置に記憶する(S168)。
【0082】
本実施形態では,位置情報サーバ224は,サービスセンタ400に備えられているが,かかる例に限定されず,サービスセンタの外部に位置情報センタとして構成するようにしてもよい。この場合,移動端末100により送信された位置情報は位置情報センタに送信され,位置情報センタにおいて住所情報を算出し,算出された住所情報がサービスセンタ400に送信されるようにしてもよい。
【0083】
また,地図サーバ500は,位置情報検知サーバ220に備えられていてもよい。上述したように,位置情報サーバ224が,サービスセンタ400の外部に位置情報センタとして構成されている場合には,位置情報センタに,地図サーバを備えてもよい。この場合,移動端末100により送信された位置情報が位置情報センタに送信され,位置情報センタにおいて住所情報と地図情報とが算出され,住所情報と地図情報とがサービスセンタに送信される。
【0084】
また,位置情報検知サーバ200内の地図情報記憶部204,あるいは住所情報記憶部202および地図情報記憶部204を地図サーバ500に設け,必要な時にその都度,地図サーバ500から情報を取得してもよい。これにより位置情報検知サーバ200の記憶領域を小さくすることができる。
【0085】
以上,第1実施形態について説明した。次に,第2実施形態について説明する。
【0086】
(第2実施形態)
第2実施形態では,ユーザが所有する移動端末と,通信事業者のサーバと,位置情報検知サーバとがネットワークを介して接続可能であり,移動端末により取得された位置情報が通信事業者サーバに送信された後,位置情報検知サーバに送信可能な位置情報検知システム20に本発明にかかる位置情報検知システムを適用して説明する。
【0087】
第2実施形態にかかる移動端末および位置情報検知サーバの機能構成は,第1実施形態とほぼ同様の機能構成であるため,第1実施形態とは異なるシステム構成および処理についておもに説明する。
【0088】
<6.位置情報検知システムの構成例>
図7は,本実施形態にかかる位置情報検知システム20の例を示した構成図である。本実施形態においては,本発明にかかる移動端末を携帯電話に適用して以下説明する。位置情報検知システム20は,携帯電話150と,通信事業者サーバ550とが携帯電話網350を介して接続され,通信事業者サーバ550と地図サーバ500とサービスセンタ400とがネットワーク300を介して接続されている。地図サーバ500およびサービスセンタ400は,第1実施形態とほぼ同様であるため,説明を省略する。
【0089】
本実施形態にかかる携帯電話150は,各種情報を携帯電話網350を介して通信事業者サーバ550に送信する。第1実施形態においては,位置情報の送信先を予め設定する必要があったが,携帯電話150においては,予め位置情報の送信先となるサーバを指定する必要がなく,取得した位置情報は他の情報と同様に通信事業者サーバ550に送信される。携帯電話150において,位置情報通知モードが設定され,ユーザにより電源切断操作がなされた場合には,所定の間隔で位置情報が取得され,随時通信事業者サーバ550に送信される。
【0090】
携帯電話150からの情報を受信する通信事業者サーバ550は,携帯電話150から受信した情報のうち,位置情報のみをサービスセンタに送信するようにしてもよい。これにより,携帯電話150のユーザは,位置情報がサービスセンタ400に送信されるように設定しなくとも,位置情報通知モードを設定するだけで,取得した位置情報をサービスセンタに送信することが可能となる。サービスセンタ400に送信された位置情報は,第1実施形態と同様サービスセンタ400に備わるデータベースサーバ228の情報記憶装置に格納される。
【0091】
以上,本実施形態にかかる位置情報検知システム20のシステム構成例について説明した。次に,図8に基づいて位置情報検知システムの処理の流れを説明する。
【0092】
<7.位置情報検知システムの処理の流れ>
図8は,位置情報検知システムの処理の流れを説明する説明図である。まず,携帯電話150において,位置情報通知モードが設定される(S170)。位置情報通知モードが設定され,ユーザにより電源切断操作がなされると,位置情報通知モードが起動して,位置情報が取得される(S171)。携帯電話150により取得された位置情報が,携帯電話網を介して通信事業者サーバ550に送信される(S172)。
【0093】
通信事業者サーバ500は,携帯電話150により送信された位置情報を,ネットワークを介してサービスセンタに備わる管理サーバ226に送信する(S174)。管理サーバ226において位置情報が受信されると(S176),位置情報が位置情報サーバ224に提供される(S178)。位置情報を提供された位置情報サーバ224は,位置情報に基づいて住所情報を算出する(S180)。また,住所情報に対応する地図情報が格納されている地図サーバ500にアクセスして,地図情報を検索する(S182)。地図サーバ500により住所情報に対応する地図情報が位置情報サーバ224に提供され(S184),位置情報サーバ224は,地図情報を取得する(S186)。
【0094】
位置情報サーバ224は,住所情報と地図情報をデータベースサーバ228に提供する(S188)。データベースサーバは,位置情報サーバ224により提供された住所情報と地図情報を情報記憶装置に記憶する(S190)。以上,第2実施形態について説明した。
【0095】
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0096】
例えば,移動端末において取得された位置情報を,電子メールに添付して送信してもよい。電子メールを用いて位置情報を送信する場合には,移動端末は,設定された間隔で位置情報を含む電子メールを作成して,その電子メールを位置情報検知サーバに送信する。位置情報を含む電子メールを受信した位置情報検知サーバは,電子メールに含まれる位置情報を抽出して,移動端末の位置情報を取得することができる。
【産業上の利用可能性】
【0097】
本発明は,移動端末の位置情報を所定の間隔で通知する位置情報検知システム,移動端末およびコンピュータプログラムに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる位置情報検知システム10の全体構成図である。
【図2】同実施の形態にかかる移動端末および位置情報検知サーバの機能構成図である。
【図3】同実施の形態にかかる位置情報検知システムの例を示した構成図である。
【図4】同実施の形態にかかる移動端末における処理の流れを説明するフローチャートである。
【図5】同実施の形態にかかる移動端末における処理の流れを説明するフローチャートである。
【図6】同実施の形態にかかる位置情報検知システムの処理の流れを説明する説明図である。
【図7】本発明の第2の実施形態にかかる位置情報検知システムの例を示した構成図である。
【図8】同実施の形態にかかる位置情報検知システムの処理の流れを説明する説明図である。
【符号の説明】
【0099】
100 移動端末
104 暗証番号検証部
106 表示部
112 入力操作判定部
114 位置情報通知モード設定部
118 電源供給部
120 位置情報通知部
200 位置情報検知サーバ
202 位置情報受信部
204 住所情報記憶部
206 地図情報記憶部
208 住所情報算出部
210 位置情報記憶部
300 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが所有する移動端末と,位置情報検知サーバとがネットワークを介して情報を送受信可能な位置情報検知システムであって;
前記移動端末は,
電源が供給されている間,所定の間隔で自身の位置情報を取得し,前記位置情報を前記位置情報通知サーバに通知する位置情報通知部と;
ユーザの入力により位置情報通知モードを設定する位置情報通知モード設定部と;
ユーザの入力操作を判定する入力操作判定部と;
前記位置情報通知モード設定部により前記位置情報通知モードが設定され,前記入力操作判定部によりユーザの入力操作が電源切断操作であると判定された場合,前記位置情報通知部にのみ電源を供給する電源供給部と;
前記位置情報検知サーバは,
前記移動端末により通知された前記位置情報を受信する位置情報受信部と,
前記位置情報を記憶する位置情報記憶部と;を備えることを特徴とする,位置情報検知システム。
【請求項2】
前記位置情報検知システムに備わる移動端末は,
電源が供給されている間,ユーザにより入力された情報およびネットワークを介して送受信した情報を表示する表示部をさらに備え,
前記電源供給部は,前記位置情報通知モード設定部により前記位置情報通知モードが設定され,前記入力操作判定部によりユーザの入力操作が電源投入操作であると判定された場合,少なくとも前記位置情報通知部と,前記表示部に電源を供給することを特徴とする,請求項1に記載の位置情報検知システム。
【請求項3】
前記位置情報検知システムに備わる前記位置情報検知サーバは,
前記位置情報に該当する住所情報を算出する住所情報取得部をさらに備え,
前記位置情報記憶部は,前記住所情報を記憶することを特徴とする,請求項1に記載の位置情報検知システム。
【請求項4】
位置情報検知サーバとネットワークを介して情報を送受信可能な移動端末であって,
前記移動端末は,
電源が供給されている間,所定の間隔で自身の位置情報を取得し,前記位置情報を前記位置情報検知サーバに通知する位置情報通知部と;
ユーザの入力により,所定の間隔で前記位置情報をサーバに通知する位置情報通知モードを設定する位置情報通知モード設定部と;
ユーザの入力操作を判定する入力操作判定部と;
前記位置情報通知モード設定部により前記位置情報通知モードが設定され,前記入力操作判定部によりユーザの入力操作が電源切断操作であると判定された場合,前記位置情報通知部にのみ電源を供給する電源供給部と;を備えることを特徴とする,移動端末。
【請求項5】
電源が供給されている間,ユーザにより入力された情報およびネットワークを介して送受信した情報を表示する表示部をさらに備え,
前記電源供給部は,前記位置情報通知モード設定部により前記位置情報通知モードが設定され,前記入力操作判定部によりユーザの入力操作が電源投入操作であると判定された場合,少なくとも前記位置情報通知部と,前記表示部に電源を供給することを特徴とする,請求項4に記載の移動端末。
【請求項6】
ユーザにより入力された暗証番号を検証する暗証番号検証部をさらに備え,
前記位置情報通知モード設定部は,前記暗証番号検証部により前記暗証番号の正誤が検証された結果,前記暗証番号が正しい場合に,前記位置情報通知モードの設定を解除することを特徴とする,請求項4に記載の移動端末。
【請求項7】
位置情報検知サーバとネットワークを介して情報を送受信可能な移動端末をして,
電源が供給されている間,所定の間隔で位置情報を取得し,前記位置情報を前記位置情報検知サーバに通知する位置情報通知処理と;
ユーザの入力により,所定の間隔で前記位置情報をサーバに通知する位置情報通知モードを設定する位置情報通知モード設定処理と;
ユーザの入力操作を判定する入力操作判定処理と;
前記位置情報通知モード設定処理により前記位置情報通知モードが設定され,前記入力操作判定処理によりユーザの入力操作が電源切断操作であると判定された場合,前記位置情報通知処理のみ実行せしめる電源供給処理と;を実行せしめることを特徴とする,コンピュータプログラム。
【請求項8】
さらに,電源が供給されている間,ユーザにより入力された情報およびネットワークを介して送受信した情報を表示する表示処理を実行せしめ,
前記電源供給処理は,前記位置情報通知モード設定処理により前記位置情報通知モードが設定され,前記入力操作判定処理によりユーザの入力操作が電源投入操作であると判定された場合,少なくとも前記位置情報通知処理と,前記表示処理を実行せしめることを特徴とする,請求項7に記載のコンピュータプログラム。
【請求項9】
さらに,ユーザにより入力された暗証番号を検証する暗証番号検証処理を実行せしめ,
前記位置情報通知モード設定処理は,前記暗証番号検証処理により暗証番号の正誤が検証された結果,前記暗証番号が正しい場合に,前記位置情報通知モードの設定を解除せしめることを特徴とする,請求項7に記載のコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−177686(P2006−177686A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−368640(P2004−368640)
【出願日】平成16年12月21日(2004.12.21)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】