説明

位置検出システム及び位置検出システムの制御方法

【課題】圧力センサーを用いた各種認証装置が提案されており、認証対象となる被検出物がいずれの部屋に位置するのかを検出したいという要求がある。
【解決手段】端末装置10A,10B,10Cは、取り付けられている人物M1,M2,M3の位置する室内R1,R2,R3の気圧情報を検出する気圧情報検出部と、気圧情報を情報処理装置20へ送信する気圧情報送信部とを有する。そして、情報処理装置20は、気圧情報を受信する気圧情報受信部と、室内と当該室内に設定された気圧とを対応付ける室内気圧対応情報を記憶する記憶部と、気圧情報及び室内気圧対応情報に基づいて、人物M1,M2,M3が位置する室内R1,R2,R3を識別する室内情報を生成する室内情報生成部とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置検出システム及び位置検出システムの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、圧力センサーを用いた各種認証装置が提案されており、認証対象となる被検出物がいずれの部屋に位置するのかを検出したいという要求も多くなってきている。例えば、特定の管理区域(施設)において、特定の個人がどの部屋にいるのかを検出したいという要求がある。
【0003】
下記の特許文献1では、図12に示す構成により、指紋検出による個人認証装置について、偽造された指紋による不正アクセスを防止するために、画像入力部2で指紋データを採取すると共に、圧力センサー3を設けて、ここに置かれた指から脈拍を測定している。そして、処理装置4に指紋データ2aと圧力データ3aを入力し、圧力データ3aによる脈拍が条件に一致すれば指は生体のものであると判定する。更に、指紋データ2aを登録データと照合することにより、指が偽造であると判定すると接点6をオンして指紋偽造信号6aを外部へ出力するようにしている。
【0004】
また、下記の特許文献2では、図13に示すように、複数の圧力変換器2(圧力センサー)を設け、個人が手3で圧力変換器2を加圧するとき当該圧力変換器2により測定された圧力からキーを導出し、このキーを予め記憶されている参照キーと比較することができる個人認証方法が提案されている。
【0005】
また、下記の特許文献3では、管理区域へ入退出する人を確実に把握できるようにするために、図14に示す入場管理システム1を構成し、図15に示すような圧力センサー30を配置している入場管理装置が提供されている。ここでは、管理区域の入口に隣接する床面にそれぞれ配置した複数のタグリーダー40及び複数の圧力センサー30と、各圧力センサー30及び各タグリーダー40で検出した人の位置情報から管理区域への出入りを判断している。そして、タグリーダー40で読み取った情報が予め登録された情報と一致した登録タグ装着者のタグ情報と、圧力センサー30により検出した人数情報とから登録タグ未装着数を算出し、登録タグ装着者及び未装着者別に前記管理区域への出入りを記録するようにしている。
【0006】
また、下記の特許文献4では、圧力センサーを用いて人物データを取得するという技術を活用して個人識別情報を取得したときに、同時に位置識別判別に用いる識別情報を取得する個人位置認識装置が提供されている。ここでは、図16の登録の状況の説明図及び図17の建物内の追跡管理状況の説明図に示すように、個人識別情報記憶手段によって個人の識別情報の記憶を行うときに、当該個人が履いた靴を置く床に埋設され、靴底の所定の各部の圧力を感知する靴底圧力センサー41と、靴底圧力センサー41からの靴底各部の圧力情報を入力して靴底圧力パターンを生成し、記憶する靴底圧力パターン記憶手段とを有している。そして、個人識別情報記憶手段で記憶した個人識別情報と靴底圧力パターン記憶手段で記憶する靴底圧力パターンとを対応させて組み合わせ登録する個人別靴底圧力パターン登録手段とを有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平6−187430号公報
【特許文献2】特表2005−517935号公報
【特許文献3】特開2007−272842号公報
【特許文献4】特開2007−219974号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記の特許文献1及び特許文献2における個人認証では、特定の場所にいる個人を認証することができるが、当該個人がいずれの場所にいるのかを特定することはできない。また、上記の特許文献3における入場管理装置では、管理区域への入退場を圧力センサーを用いて把握することができるが、いずれの管理区域について入退場したのかは把握することができない。
【0009】
また、上記の特許文献4における個人位置認識装置では、次の(1)〜(3)のような問題を有している。(1)床通路に多数の圧力センサーを埋設しなければならないので費用が高い。(2)床下に埋設された圧力センサーは、常に靴に踏みつけられるため故障や不具合の発生頻度が高く常にメンテナンスが必要となるので管理費用が高くなる。(3)靴の種類に応じて複数の靴底パターンのデータを予め取得せねばならず、靴の種類も多岐にわたるので、情報取得に係る煩雑な作業を必要とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0011】
[適用例1]被検出物に取り付けられる端末装置と、前記端末装置と通信が可能な情報処理装置と、を含む位置検出システムであって、前記端末装置は、当該端末装置が取り付けられている前記被検出物の位置する室内の気圧を示す気圧情報を検出する気圧情報検出部と、前記検出された気圧情報を前記情報処理装置へ送信する気圧情報送信部と、を有し、前記情報処理装置は、前記端末装置から送信された気圧情報を受信する気圧情報受信部と、前記室内と当該室内に設定された気圧とを対応付ける室内気圧対応情報を記憶する記憶部と、前記受信した気圧情報及び前記記憶されている室内気圧対応情報に基づいて、前記被検出物が位置する前記室内を識別する室内識別情報を含む室内情報を生成する室内情報生成部と、前記室内情報を出力する出力部と、を有することを特徴とする位置検出システム。
【0012】
上記した位置検出システムによれば、被検出物に取り付けられた端末装置から、当該端末装置が位置する室内の気圧情報を情報処理装置へ送信する。そして、情報処理装置では、端末装置からの気圧情報を受信し、受信した気圧情報と予め記憶されている室内気圧対応情報とに基づいて、被検出物が位置する室内を識別する室内情報を生成して出力する。
これにより、複数の室内の各気圧を異なるように設定することで、被検出物がいずれの室内にあるかを識別することができる。また、一つの室内の気圧を時間によって変動するように設定することで、被検出物がいずれの時点で室内にあるかを識別することができる。更に、室内の気圧を検出することによって室内を識別することから、複雑な装置構成、頻繁な装置メンテナンス及びユーザーの煩雑な作業等を必要としないで、被検出物の位置検出を実現することができる。
【0013】
[適用例2]前記端末装置は、当該端末装置を識別するための端末情報を前記情報処理装置へ送信する端末情報送信部を更に有し、前記情報処理装置は、前記端末装置から送信された端末情報を受信する端末情報受信部を更に有し、前記情報処理装置の記憶部は、前記端末装置と当該端末装置が取り付けられている前記被検出物とを対応付ける端末被検出物対応情報を更に記憶し、前記情報処理装置の室内情報生成部は、前記受信した端末情報と前記記憶されている端末被検出物対応情報とに基づいて、前記室内に位置する前記被検出物を識別する被検出物識別情報を前記室内情報として更に生成する上記位置検出システム。
【0014】
上記した位置検出システムによれば、端末装置から、室内の気圧情報に加えて、当該端末装置を識別する端末情報を情報処理装置へ送信する。そして、情報処理装置では、端末装置からの端末情報を受信し、受信した端末情報と予め記憶されている端末被検出物対応情報とに基づいて、端末装置が取り付けられている被検出物を識別する室内情報を生成する。これにより、いずれの室内にいずれの被検出物があるかを識別することができる。
【0015】
[適用例3]前記室内の気圧を調整する気圧調整装置を更に有し、前記気圧調整装置は、前記情報処理装置の記憶部に記憶されている前記室内気圧対応情報に基づいて、前記室内の気圧を調整する上記位置検出システム。
【0016】
上記した位置検出システムによれば、気圧調整装置が、記憶されている室内気圧対応情報に基づいて、室内の気圧を調整する。これにより、端末装置において検出した室内の気圧情報に対応する室内を、室内気圧対応情報を基に容易に且つ正確に検索することができる。
【0017】
[適用例4]前記被検出物は人物であって、前記端末装置の気圧情報検出部は、前記人物が前記室内の外に位置するときの高度を示す高度情報を更に検出して、前記端末装置の気圧情報送信部は、前記検出された高度情報を前記情報処理装置へ更に送信し、前記情報処理装置の気圧情報受信部は、前記端末装置から送信された高度情報を更に受信して、前記情報処理装置の室内情報生成部は、前記受信した高度情報に基づいて、前記人物が大人であるか子供であるかの人物情報を前記室内情報として更に生成する上記位置検出システム。
【0018】
上記した位置検出システムによれば、端末装置から、室内の気圧情報に加えて、端末装置を取り付けられている人物の高度情報を情報処理装置へ送信する。そして、情報処理装置では、端末装置からの高度情報を受信し、受信した高度情報に基づいて、人物が大人であるか子供であるかの人物情報を含む室内情報を生成する。これにより、人物がいずれの室内にいるかのみならず、その人物が大人であるか子供であるかも判断することができる。
【0019】
[適用例5]被検出物に取り付けられる端末装置と、前記端末装置からデータの取得が可能な情報処理装置と、を含む位置検出システムであって、前記端末装置は、当該端末装置が取り付けられている前記被検出物の位置する室内の気圧を含む気圧情報を検出する気圧情報検出部と、前記検出された気圧情報の変動を気圧変動情報として記憶する記憶部と、を有し、前記情報処理装置は、前記端末装置の記憶部から前記記憶されている気圧変動情報を取得する気圧変動情報取得部と、前記室内と当該室内に設定された気圧とを対応付ける室内気圧対応情報を記憶する記憶部と、前記取得した気圧変動情報及び前記記憶されている室内気圧対応情報に基づいて、前記被検出物が入室及び退室した前記室内を識別する入退室識別情報を含む室内情報を生成する室内情報生成部と、前記室内情報を出力する出力部と、を有することを特徴とする位置検出システム。
【0020】
上記した位置検出システムによれば、被検出物に取り付けられた端末装置では、当該端末装置が位置した室内を含む気圧情報の変動を気圧変動情報として記憶する。そして、情報処理装置では、端末装置に記憶されている気圧変動情報を取得し、取得した気圧変動情報と予め記憶されている室内気圧対応情報とに基づいて、端末装置が入退室した室内を識別する室内情報を生成して出力する。
これにより、複数の室内の各気圧を異なるように設定することで、被検出物がいずれの室内を入退室したのかの経過を識別することができる。また、一つの室内の気圧を時間によって変動するように設定することで、被検出物がいずれの時点で当該室内を入退室したのかの経過を識別することができる。
【0021】
[適用例6]被検出物に取り付けられる端末装置と、前記端末装置と通信が可能な情報処理装置と、を含む位置検出システムの制御方法であって、前記端末装置は、当該端末装置が取り付けられている前記被検出物の位置する室内の気圧を示す気圧情報を検出する気圧情報検出工程と、前記検出された気圧情報を前記情報処理装置へ送信する気圧情報送信工程と、を有し、前記情報処理装置は、前記室内と当該室内に設定された気圧とを対応付ける室内気圧対応情報が予め記憶されており、前記端末装置から送信された気圧情報を受信する気圧情報受信工程と、前記受信した気圧情報及び前記記憶されている室内気圧対応情報に基づいて、前記被検出物が位置する前記室内の室内識別情報を含む室内情報を生成する室内情報生成工程と、前記室内情報を出力する出力工程と、を有することを特徴とする位置検出システムの制御方法。
【0022】
上記した位置検出システムの制御方法によれば、被検出物に取り付けられた端末装置から、当該端末装置が位置する室内の気圧情報を情報処理装置へ送信する。そして、情報処理装置では、端末装置からの気圧情報を受信し、受信した気圧情報と予め記憶されている室内気圧対応情報とに基づいて、被検出物が位置する室内を識別する室内情報を生成して出力する。
これにより、複数の室内の各気圧を異なるように設定することで、被検出物がいずれの室内にあるかを識別することができる。また、一つの室内の気圧を時間によって変動するように設定することで、被検出物がいずれの時点で室内にあるかを識別することができる。更に、室内の気圧を検出することによって室内を識別することから、複雑な装置構成、頻繁な装置メンテナンス及びユーザーの煩雑な作業等を必要としないで、被検出物の位置検出を実現することができる。
【0023】
[適用例7]被検出物に取り付けられる端末装置と、前記端末装置からデータの取得が可能な情報処理装置と、を含む位置検出システムの制御方法であって、前記端末装置は、当該端末装置が取り付けられている前記被検出物の位置する室内の気圧を含む気圧情報を検出する気圧情報検出工程と、前記検出された気圧情報の変動を気圧変動情報として記憶する記憶工程と、を有し、前記情報処理装置は、前記室内と当該室内に設定された気圧とを対応付ける室内気圧対応情報が予め記憶されており、前記端末装置に記憶されている気圧変動情報を取得する気圧変動情報取得工程と、前記取得した気圧変動情報及び前記記憶されている室内気圧対応情報に基づいて、前記被検出物が入室及び退室した前記室内を識別する入退室識別情報を含む室内情報を生成する室内情報生成工程と、前記室内情報を出力する出力工程と、を有することを特徴とする位置検出システムの制御方法。
【0024】
上記した位置検出システムの制御方法によれば、被検出物に取り付けられた端末装置では、当該端末装置が位置した室内を含む気圧情報の変動を気圧変動情報として記憶する。そして、情報処理装置では、端末装置に記憶されている気圧変動情報を取得し、取得した気圧変動情報と予め記憶されている室内気圧対応情報とに基づいて、端末装置が入退室した室内を識別する室内情報を生成して出力する。
これにより、複数の室内の各気圧を異なるように設定することで、被検出物がいずれの室内を入退室したのかの経過を識別することができる。また、一つの室内の気圧を時間によって変動するように設定することで、被検出物がいずれの時点で当該室内を入退室したのかの経過を識別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】位置検出システムの概略構成図。
【図2】気圧調整装置の構成を示す図。
【図3】端末装置の機能構成を示すブロック図。
【図4】圧力センサーの構成を示す図であり、(A)は圧力センサーの断面図、(B)は同図(A)におけるA−A断面を示す図。
【図5】情報処理装置の機能構成を示すブロック図。
【図6】室内気圧対応情報の登録例を示す図。
【図7】端末被検出物対応情報の登録例を示す図。
【図8】端末装置及び情報処理装置の各動作を示すフローチャート。
【図9】第2実施形態に係る端末装置の機能構成を示すブロック図。
【図10】第2実施形態に係る情報処理装置の機能構成を示すブロック図。
【図11】第2実施形態に係る端末装置及び情報処理装置の各動作を示すフローチャート。
【図12】従来の個人認証装置の構成を示す図。
【図13】従来の個人認証装置の構成を示す図。
【図14】従来の入場管理システムの構成を示す図。
【図15】従来の入場管理システムの構成を示す図。
【図16】従来の個人位置認識装置の説明図。
【図17】従来の個人位置認識装置の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
(第1実施形態)
以下、第1実施形態に係る位置検出システムについて、図面を参照して説明する。
【0027】
最初に、第1実施形態に係る位置検出システムの概略構成について説明する。
図1は、第1実施形態に係る位置検出システム1の概略構成図である。同図は、室内R1に1人の人物M1が入室、室内R2に2人の人物M2及び人物M3が入室して、室内R3は空室の状況を示している。位置検出システム1は、被検出物としての人物M1,M2,M3の腰辺りに取り付けられている各端末装置10A,10B,10Cと情報処理装置20とを含んで構成されている。人物M1,M2,M3の各端末装置10A,10B,10Cと情報処理装置20とは、それぞれが無線通信により接続されており、各端末装置10A,10B,10Cから情報処理装置20へとデータ送信が可能となっている。
【0028】
また、各室内R1,R2,R3には、気圧調整装置70が配設されており、各室内R1,R2,R3の気圧を一定の気圧P1,P2,P3に保つようにしている。図2は、気圧調整装置70の構成を示す図である。同図に示すように、気圧調整装置70は、気圧調整機構71、圧力センサー72、給気ダクト73、排気ダクト74等により構成されている。
室内R1に配設されている気圧調整装置70の場合、気圧調整機構71が、給気ダクト73から室内R1に給気して室内R1の気圧を上昇させ、排気ダクト74から室外に排気して室内R1の気圧を下降させる。そして、圧力センサー72が、室内R1の気圧を検出して、この検出した気圧に基づいて、気圧調整機構71が給排気することにより、室内R1の気圧を一体の気圧P1に保つようにしている。なお、他の室内R2,R3に配設されている各気圧調整装置70についても同様である。
【0029】
次に、端末装置10の機能構成について説明する。
図3は、端末装置10の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、端末装置10は、気圧情報検出部11、通信部12、制御部15等により構成されている。通信部12は、気圧情報送信部13及び端末情報送信部14により構成されている。
【0030】
気圧情報検出部11は、圧力センサー11sを備えて端末装置10の現在位置における気圧を気圧情報として検出する。図1の例では、室内R1,R2,R3における各気圧を検出する。ここでの圧力センサー11sとして、室内の気圧を高精度に検出するために、双音叉振動子を搭載したダイアフラム型の圧力センサーを用いることが望ましい。なお、前述した気圧調整装置70の圧力センサー72についても、気圧情報検出部11の圧力センサー11sと同様の構成としても良い。
【0031】
図4は、圧力センサー11sの構成を示す図であり、(A)は圧力センサーの断面図、(B)は同図(A)におけるA−A断面を示す図である。圧力センサー11sは、ダイアフラム120と、このダイアフラム120と対向して設けられる容器140、及び感圧素子としての圧電振動片130とを基本構成とする絶対圧センサーである。
【0032】
上記のような基本構成を有する圧力センサー11sのうち、ダイアフラム120は、外部(図4(A)では上方)からの圧力を受圧すると、受圧した圧力によって撓み変形する薄肉部122と、この薄肉部122の周囲に形成される枠部128とを基本構成とする。そして、本実施形態のダイアフラム120は薄肉部122の一方の面に、詳細を後述する圧電振動片130を載置、固定するための支持部124を有する。支持部124は圧電振動片130を2点で支持するために設けられるものであり、圧電振動片130の両端部を固定するために、対を成すように形成されている。また、薄肉部122の他方の面には、圧電振動片130を支持部124に載置した際に、圧電振動片130の振動部134が位置することとなる部位に対応させて、厚肉化するための突出部126を設けても良い。
【0033】
本実施形態で採用する圧電振動片130は、いわゆる双音叉振動子である。双音叉型の振動子は、振動部の両端部に基部132を有し、この2つの基部132の間に双音叉形状を成す振動部134を有する。このような構成の双音叉型の振動子は、双音叉形状を成す振動部134に内部応力を生じさせると、共振周波数が変化するという特性を持っている。具体的には、振動部134に引張応力が生じると共振周波数が高くなり、圧縮応力が生じると共振周波数は低くなる。従って、圧力センサー11sにおいて、ダイアフラム120が圧力を受圧すると、受圧した圧力によってダイアフラム120は撓み変形し、支持部124を介して双音叉振動子に引張力が作用するので、双音叉振動子に引張応力が生じ共振周波数が変化することとなる。この共振周波数の変化から圧力変化を検出する。
【0034】
図3に戻って、通信部12は、情報処理装置20との間で赤外線や電波等によって無線通信を行う。通信部12における気圧情報送信部13は、気圧情報検出部11において検出された気圧情報を情報処理装置20へ送信する。また、端末情報送信部14は、端末装置10を識別するための端末情報を情報処理装置20へ送信する。ここでの端末情報は、端末装置10に付番された固有の識別番号であり、例えば、制御部15の図示しないROM(Read Only Memory)等に記憶されている。図1の例では、人物M1,M2,M3の各端末装置10A,10B,10Cには、それぞれ異なる内容の端末情報が記憶されている。
【0035】
制御部15は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)及びROM等を備え、端末装置10における各部を統括的に制御する。
【0036】
次に、情報処理装置20の機能構成について説明する。
図5は、情報処理装置20の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、情報処理装置20は、通信部21、記憶部24、室内情報生成部25、出力部27、制御部28等により構成されている。通信部21は、気圧情報受信部22及び端末情報受信部23により構成されている。
【0037】
通信部21は、端末装置10との間で無線通信を行う。通信部21における気圧情報受信部22は、端末装置10の気圧情報送信部13から送信された気圧情報を受信する。また、端末情報受信部23は、端末装置10の端末情報送信部14から送信された端末情報を受信する。
【0038】
記憶部24は、例えばハードディスクのような外部記憶装置であり、室内気圧対応情報24a及び端末被検出物対応情報24bが予め記憶されている。
ここで、室内気圧対応情報24aは、室内と、当該室内に設定された気圧とを対応付ける情報である。複数の室内における各気圧はそれぞれが異なるように設定されており、情報処理装置20の図示しない操作パネル等から、室内と設定気圧との対応関係の情報を入力することによって登録される。図6は、室内気圧対応情報24aの登録例を示す図であり、図1の例を示している。
なお、本実施形態では、各室内に配設された前述の気圧調整装置70が、記憶部24に記憶された室内気圧対応情報24aに基づいて、各室内の気圧を登録されている気圧に保つように気圧調整を行っている。
【0039】
また、端末被検出物対応情報24bは、端末装置10と、当該端末装置10を身に付けている人物とを対応付ける情報である。端末被検出物対応情報24bは、例えば、人物が端末装置10を身に付けるときに、情報処理装置20の操作パネル等から、端末装置10と人物との対応関係の情報を入力することによって登録される。図7は、端末被検出物対応情報24bの登録例を示す図であり、図1の例を示している。
【0040】
室内情報生成部25は、端末装置10から受信した気圧情報及び端末情報と、記憶部24に記憶されている室内気圧対応情報24a及び端末被検出物対応情報24bとに基づいて、端末装置10を身に付けた人物が入室している室内に関する室内情報26を生成する。この室内情報26には、室内識別情報26a及び被検出物識別情報26bが含まれる。
【0041】
室内識別情報26aは、端末装置10を身に付けた人物が入室している室内がいずれであるかを識別する情報であり、受信した気圧情報をキーにして、記憶されている室内気圧対応情報24aの設定気圧をサーチすることにより求める。例えば、図1の例において、端末装置10Aから気圧情報として「P1」を受信した場合、「P1」をキーにして図6の室内気圧対応情報24aの設定気圧の項目をサーチすることで「R1」を求める。これにより、端末装置10Aを身に付けた人物が入室しているのは室内R1であることが分かる。
【0042】
また、被検出物識別情報26bは、端末装置10を身に付けた人物が誰であるかを識別する情報であり、受信した端末情報をキーにして、記憶されている端末被検出物対応情報24bの端末装置をサーチすることにより求める。例えば、図1の例において、端末装置10Aから端末情報として「10A」を受信した場合、「10A」をキーにして図7の端末被検出物対応情報24bの端末装置の項目をサーチすることで「M1」を求める。これにより、端末装置10Aを身に付けているのは人物M1であることが分かる。
【0043】
出力部27は、室内情報生成部25によって生成された室内情報26及び図示しない名称マスター等に基づいて、例えば、図示しないディスプレイ等に、各室内の名称、入室している人物の人名、及び各人物が身に付けている端末装置の名称・番号等を表示する。
【0044】
制御部28は、図示しないCPU、RAM及びROM等を備え、情報処理装置20における各部を統括的に制御する。
【0045】
次に、端末装置10及び情報処理装置20の各動作について説明する。
図8は、端末装置10及び情報処理装置20の各動作を示すフローチャートである。同図に示すフローチャートは、図1における端末装置10A,10B,10C及び情報処理装置20における各動作を示している。端末装置10A,10B,10C及び情報処理装置20の各動作は、それぞれの図示しない開始スイッチがオンされた場合に開始されて、オフされた場合に終了する。
【0046】
各端末装置10A,10B,10Cは、気圧情報検出部11により、現在位置における気圧を検出する(ステップS11)。次に、各端末装置は、気圧情報送信部13及び端末情報送信部14により、ステップS11において検出した気圧情報、及び各端末装置の端末情報を情報処理装置20へ送信する(ステップS12)。そして、これらのステップS11及びステップS12の動作を繰り返して行う。
【0047】
ここで、図1の例では、端末装置10Aを身に付けている人物M1が室内R1に入室している間、端末装置10Aから、気圧情報として「P1」、端末情報として「10A」が情報処理装置20へ送信される。また、端末装置10Bを身に付けている人物M2が室内R2に入室している間、端末装置10Bから「P2」及び「10B」が送信され、端末装置10Cを身に付けている人物M3が室内R2に入室している間、端末装置10Cから「P2」及び「10C」が送信される。
【0048】
一方、情報処理装置20は、気圧情報受信部22及び端末情報受信部23により、各端末装置10A,10B,10Cから送信された気圧情報及び端末情報を受信する(ステップS21)。
【0049】
次に、情報処理装置20は、室内情報生成部25により、ステップS21において受信した気圧情報及び記憶部24の室内気圧対応情報24aに基づいて、送信元の各端末装置がいずれの室内にあるかを識別する室内識別情報26aを生成する(ステップS22)。
【0050】
次に、情報処理装置20は、室内情報生成部25により、ステップS21において受信した端末情報及び記憶部24の端末被検出物対応情報24bに基づいて、送信元の各端末装置を身に付けている各人物を識別する被検出物識別情報26bを生成する(ステップS23)。
【0051】
次に、情報処理装置20は、出力部27により、ステップS22,S23において生成した室内識別情報26a及び被検出物識別情報26bに基づいて、ディスプレイ等に室内の名称及び当該室内に入室している人物名等を表示する(ステップS24)。そして、これらのステップS21〜S24の動作を繰り返して行う。
【0052】
これらの動作の結果、図1の例では、ディスプレイ等に、室内R1には人物M1が入室、室内R2には2人の人物M2及び人物M3が入室して、室内R3は空室である旨が表示されることになる。
【0053】
上記した位置検出システム1は、各室内に異なる気圧を設定しておき、端末装置10から情報処理装置20へ、人物が入室している室内の気圧情報と、端末装置10の端末情報とを送信する。そして、情報処理装置20では、端末装置10からの気圧情報及び端末情報を受信し、受信したこれらの情報と記憶部24の室内気圧対応情報24a及び端末被検出物対応情報24bとに基づいて、人物がいずれの室内にいるのか、またその人物が誰なのかを識別することを可能にしている。
このように、位置検出システム1では、例えば各室内の床下等に圧力センサーを埋設する等の大掛かりな対応を行わないで、各室内の気圧を調整する簡易な対応によって位置検出システムを実現している。これにより、人物の位置情報を容易に検出することができ、且つ位置検出システムに関するコストを大幅に低減することができる。
【0054】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る位置検出システムについて、図面を参照して説明する。第2実施形態に係る位置検出システム2は、図1に示す第1実施形態に係る位置検出システム1と同様な概略構成であるが、端末装置10及び情報処理装置20の各機能構成が異なっている。
【0055】
図9は、第2実施形態に係る端末装置30の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、第2実施形態に係る端末装置30では、図3に示す第1実施形態に係る端末装置10に対して、通信部12が除かれて、記憶部31が新たに追加されている。なお、以降の説明において、図1の例における端末装置10A,10B,10Cを端末装置30A,30B,30Cに置き換えることにする。
【0056】
この記憶部31は、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)やフラッシュメモリーのような不揮発性メモリーであり、気圧情報検出部11において検出された気圧情報の変動が気圧変動情報31aとして記憶される。また、端末装置30を識別するための端末情報が端末情報31bとして記憶される。
【0057】
第1実施形態に係る端末装置10では、気圧を検出する毎に情報処理装置20へ送信するようにしたが、第2実施形態に係る端末装置30では、気圧を検出する毎に情報処理装置40へ送信しないで、検出した気圧情報が変化したときに記憶部31の気圧変動情報31aに記憶するようにする。従って、気圧変動情報31aには、変動した気圧情報が全て記憶されることになる。
【0058】
例えば、図1の例では、人物M1が室外から室内R1に入室したときに、気圧P1を気圧変動情報31aに記憶し、室内R1から室外に退室したときに室外の気圧情報を気圧変動情報31aに記憶し、室外から室内R3に入室したときに、気圧P3を気圧変動情報31aに記憶する。このようにして、人物M1が入室及び退室したときの気圧情報の変動を記憶するようにする。
なお、気圧情報を気圧変動情報31aに記憶する条件は、気圧情報の変化に限られず、例えば、所定の時間間隔で定期的に気圧情報を検出して記憶するようにしても良い。
【0059】
また、図10は、第2実施形態に係る情報処理装置40の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、第2実施形態に係る情報処理装置40では、図5に示す第1実施形態に係る情報処理装置20に対して、通信部21が除かれて、データ取得部41が新たに追加されている。データ取得部41は、気圧変動情報取得部42及び端末情報取得部43により構成されている。また、室内情報生成部45では、第1実施形態における室内情報生成部25と異なり、入退室識別情報46aを含む室内情報46を生成している。
【0060】
データ取得部41は、端末装置30の記憶部31に記憶されているデータを取得する。このとき、端末装置30からのデータの取得は、端末装置30との間で有線通信又は無線通信よってデータを取得しても良い。また、端末装置30において、データをリムーバブルメモリー等の記憶媒体に保存しておき、このリムーバブルメモリー等を情報処理装置40に装着することでデータを取得するようにしても良い。
データ取得部41における気圧変動情報取得部42は、端末装置30の記憶部31に記憶されている気圧変動情報31aを取得する。また、端末情報取得部43は、端末装置30の記憶部31に記憶されている端末情報31bを取得する。
【0061】
室内情報生成部45では、端末装置30から取得した気圧変動情報及び端末情報と、記憶部24に記憶されている室内気圧対応情報24a及び端末被検出物対応情報24bとに基づいて、端末装置30を身に付けた人物が入室及び退室した室内の経過を示す入退室識別情報46aを含む室内情報46を生成する。
例えば、図1の例において、人物M1が室外から室内R1に入室し、室内R1から室外に退室し、室外から室内R3に入室した場合、入退室識別情報46aには、「室外」、「R1」、「室外」、「R3」の経過を示す情報を時系列に記憶するようにする。また、被検出物識別情報46bには、第1実施形態と同様に、端末装置30Aを身に付けている人物を示す「M1」を記憶する。
【0062】
第2実施形態における出力部27では、ディスプレイ等に、各人物の人名、各人物が入室及び退室した経過を示す各室内の名称、及び各人物が身に付けている端末装置の名称・番号等を表示する。
【0063】
次に、端末装置30及び情報処理装置40の各動作について説明する。
図11は、端末装置30及び情報処理装置40の各動作を示すフローチャートである。同図に示すフローチャートにおける端末装置30A,30B,30C及び情報処理装置40の各動作は、第1実施形態と同様に、それぞれの図示しない開始スイッチがオンされた場合に開始されて、オフされた場合に終了する。
【0064】
各端末装置30A,30B,30Cは、気圧情報検出部11により、現在位置における気圧を検出する(ステップS31)。次に、各端末装置30A,30B,30Cは、ステップS31において検出した気圧情報が、前回検出した気圧情報から変化したか否かを判定する(ステップS32)。気圧情報が変化していない場合(ステップS32:No)は、ステップS31に戻り、気圧情報が変化するまで検出を繰り返す。
他方、気圧情報が変化した場合(ステップS32:Yes)は、検出した気圧情報を記憶部31の気圧変動情報31aに記憶する(ステップS33)。そして、ステップS31に戻り、次に気圧情報が変化するまで検出を繰り返す。この結果、気圧変動情報31aには、変動した気圧情報が全て記憶される。
【0065】
一方、情報処理装置40は、気圧変動情報取得部42及び端末情報取得部43により、各端末装置30A,30B,30Cに記憶されている気圧変動情報31a及び端末情報31bを取得する(ステップS41)。
【0066】
次に、情報処理装置40は、室内情報生成部45により、ステップS41において取得した気圧変動情報及び記憶部24の室内気圧対応情報24aに基づいて、各端末装置30A,30B,30Cがいずれの室内を入室及び退室したかを識別する入退室識別情報46aを生成する(ステップS42)。
次に、情報処理装置40は、室内情報生成部45により、ステップS41において取得した端末情報及び記憶部24の端末被検出物対応情報24bに基づいて、各端末装置30A,30B,30Cを身に付けている人物を識別する被検出物識別情報46bを生成する(ステップS43)。
【0067】
次に、情報処理装置40は、各端末装置30A,30B,30Cについて、出力部27により、ステップS42,S43において生成した入退室識別情報46a及び被検出物識別情報46bに基づいて、各人物の人名、各人物が入室及び退室した経過を示す各室内の名称、及び各人物が身に付けている端末装置の名称・番号等を表示する(ステップS44)。
【0068】
上記した位置検出システム2は、人物が入室及び退室したときに変化した気圧情報を、気圧変動情報として端末装置30に記憶する。そして、情報処理装置40では、端末装置30から気圧変動情報及び端末情報を取得し、取得したこれらの情報と記憶部24の室内気圧対応情報24a及び端末被検出物対応情報24bとに基づいて、人物がいずれの室内を入退室したのかの経過を得ることを可能になる。
【0069】
(変形例1)
上述した実施形態では、端末装置に備えられた圧力センサー11sにより、現在位置における気圧を検出するようにした。しかし、これに加えて、室外において、圧力センサー11sによって検出した気圧に基づいて、人物に取り付けられた端末装置の高度を示す高度情報を検出するようにしても良い。そして、情報処理装置では、端末装置からの高度情報に基づいて、人物が大人であるか子供であるかの判定を行うようにする。なお、ここでの判定は、例えば未就学児童など明らかに子供であることを判定するのに有効な高度情報を基準にして行う。
【0070】
例えば、図1の例では、室内R2に入室している人物M2及び人物M3が室外にいるときに、人物M2に取り付けられた端末装置10Bは、人物M2の腰辺りの高度情報を検出する。一方、人物M3に取り付けられた端末装置10Cは、人物M3の腰辺りの高度情報を検出する。そして情報処理装置において、端末装置10Bの高度情報は、大人の高度情報であると判断して、人物M2が大人であると判定する。一方、端末装置10Cの高度情報は、子供の高度情報であると判断して、人物M3が子供であると判定する。
このようにして、人物が大人であるか子供であるかを識別することにより、例えば危険であることから子供の入室を認めない部屋に子供が入室してしまった場合に、ユーザーは、情報処理装置を介して子供の入室を把握することができ、事故防止の対応を取ることができる。
【0071】
(変形例2)
上述した実施形態では、各室内に異なる気圧を設定しておいて、人物が入室した室内を識別するようにした。しかし、これに限られず、一つの室内の気圧を日付や時間帯によって変動するように設定しておいて、人物が当該室内に入室した日付や時間帯を識別するようにしても良い。
【0072】
(変形例3)
上述した実施形態では、端末装置を人物に取り付ける例について説明したが、端末装置を取り付けるのは人物に限られず、例えば、商品等の物品、犬猫等のペット、牛馬等の家畜等に取り付けて、これらの位置を検出するようにしても良い。
【符号の説明】
【0073】
1,2…位置検出システム、10,10A,10B,10C,30,30A,30B,30C…端末装置、11…気圧情報検出部、11s…圧力センサー、12…端末装置の通信部、13…気圧情報送信部、14…端末情報送信部、15…端末装置の制御部、20,40…情報処理装置、21…情報処理装置の通信部、22…気圧情報受信部、23…端末情報受信部、24…情報処理装置の記憶部、24a…室内気圧対応情報、24b…端末被検出物対応情報、25,45…室内情報生成部、26…室内情報、26a…室内識別情報、26b…被検出物識別情報、27…出力部、28…情報処理装置の制御部、31…端末装置の記憶部、31a…気圧変動情報、31b…端末情報、41…データ取得部、42…気圧変動情報取得部、43…端末情報取得部、46…室内情報、46a…入退室識別情報、46b…被検出物識別情報、70…気圧調整装置、71…気圧調整機構、72…圧力センサー、73…給気ダクト、74…排気ダクト、M1〜M3…人物、P1〜P3…気圧、R1〜R3…室内。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検出物に取り付けられる端末装置と、
前記端末装置と通信が可能な情報処理装置と、を含む位置検出システムであって、
前記端末装置は、
当該端末装置が取り付けられている前記被検出物の位置する室内の気圧を示す気圧情報を検出する気圧情報検出部と、
前記検出された気圧情報を前記情報処理装置へ送信する気圧情報送信部と、を有し、
前記情報処理装置は、
前記端末装置から送信された気圧情報を受信する気圧情報受信部と、
前記室内と当該室内に設定された気圧とを対応付ける室内気圧対応情報を記憶する記憶部と、
前記受信した気圧情報及び前記記憶されている室内気圧対応情報に基づいて、前記被検出物が位置する前記室内を識別する室内識別情報を含む室内情報を生成する室内情報生成部と、
前記室内情報を出力する出力部と、を有することを特徴とする位置検出システム。
【請求項2】
前記端末装置は、
当該端末装置を識別するための端末情報を前記情報処理装置へ送信する端末情報送信部を更に有し、
前記情報処理装置は、
前記端末装置から送信された端末情報を受信する端末情報受信部を更に有し、
前記情報処理装置の記憶部は、前記端末装置と当該端末装置が取り付けられている前記被検出物とを対応付ける端末被検出物対応情報を更に記憶し、
前記情報処理装置の室内情報生成部は、前記受信した端末情報と前記記憶されている端末被検出物対応情報とに基づいて、前記室内に位置する前記被検出物を識別する被検出物識別情報を前記室内情報として更に生成することを特徴とする請求項1に記載の位置検出システム。
【請求項3】
前記室内の気圧を調整する気圧調整装置を更に有し、
前記気圧調整装置は、前記情報処理装置の記憶部に記憶されている前記室内気圧対応情報に基づいて、前記室内の気圧を調整することを特徴とする請求項1又は2に記載の位置検出システム。
【請求項4】
前記被検出物は人物であって、
前記端末装置の気圧情報検出部は、前記人物が前記室内の外に位置するときの高度を示す高度情報を更に検出して、前記端末装置の気圧情報送信部は、前記検出された高度情報を前記情報処理装置へ更に送信し、
前記情報処理装置の気圧情報受信部は、前記端末装置から送信された高度情報を更に受信して、前記情報処理装置の室内情報生成部は、前記受信した高度情報に基づいて、前記人物が大人であるか子供であるかの人物情報を前記室内情報として更に生成することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の位置検出システム。
【請求項5】
被検出物に取り付けられる端末装置と、
前記端末装置からデータの取得が可能な情報処理装置と、を含む位置検出システムであって、
前記端末装置は、
当該端末装置が取り付けられている前記被検出物の位置する室内の気圧を含む気圧情報を検出する気圧情報検出部と、
前記検出された気圧情報の変動を気圧変動情報として記憶する記憶部と、を有し、
前記情報処理装置は、
前記端末装置の記憶部から前記記憶されている気圧変動情報を取得する気圧変動情報取得部と、
前記室内と当該室内に設定された気圧とを対応付ける室内気圧対応情報を記憶する記憶部と、
前記取得した気圧変動情報及び前記記憶されている室内気圧対応情報に基づいて、前記被検出物が入室及び退室した前記室内を識別する入退室識別情報を含む室内情報を生成する室内情報生成部と、
前記室内情報を出力する出力部と、を有することを特徴とする位置検出システム。
【請求項6】
被検出物に取り付けられる端末装置と、
前記端末装置と通信が可能な情報処理装置と、を含む位置検出システムの制御方法であって、
前記端末装置は、
当該端末装置が取り付けられている前記被検出物の位置する室内の気圧を示す気圧情報を検出する気圧情報検出工程と、
前記検出された気圧情報を前記情報処理装置へ送信する気圧情報送信工程と、を有し、
前記情報処理装置は、
前記室内と当該室内に設定された気圧とを対応付ける室内気圧対応情報が予め記憶されており、
前記端末装置から送信された気圧情報を受信する気圧情報受信工程と、
前記受信した気圧情報及び前記記憶されている室内気圧対応情報に基づいて、前記被検出物が位置する前記室内の室内識別情報を含む室内情報を生成する室内情報生成工程と、
前記室内情報を出力する出力工程と、を有することを特徴とする位置検出システムの制御方法。
【請求項7】
被検出物に取り付けられる端末装置と、
前記端末装置からデータの取得が可能な情報処理装置と、を含む位置検出システムの制御方法であって、
前記端末装置は、
当該端末装置が取り付けられている前記被検出物の位置する室内の気圧を含む気圧情報を検出する気圧情報検出工程と、
前記検出された気圧情報の変動を気圧変動情報として記憶する記憶工程と、を有し、
前記情報処理装置は、
前記室内と当該室内に設定された気圧とを対応付ける室内気圧対応情報が予め記憶されており、
前記端末装置に記憶されている気圧変動情報を取得する気圧変動情報取得工程と、
前記取得した気圧変動情報及び前記記憶されている室内気圧対応情報に基づいて、前記被検出物が入室及び退室した前記室内を識別する入退室識別情報を含む室内情報を生成する室内情報生成工程と、
前記室内情報を出力する出力工程と、を有することを特徴とする位置検出システムの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−217960(P2010−217960A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−60710(P2009−60710)
【出願日】平成21年3月13日(2009.3.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.EEPROM
【出願人】(000003104)エプソントヨコム株式会社 (1,528)