説明

位置検出装置

【課題】安価な計時装置を使って無線端末の位置を計測したり、精度の高い位置計測を行える位置検出装置を得る。
【解決手段】電波を発信する発信端末10と、発信された電波を受信する受信端末20を持ち、発信端末は発信する電波を時間的に変化させるとともに、受信端末は、発信端末の発信電波と同じタイミングで変化を開始し発信端末の発信電波より少ない変化率を持つ参照電波と、発信端末からの受信電波を比較し、同一変化量になるまでの時間により、発信端末と受信端末間の距離を測定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、無線端末より出される電波を元に無線端末の位置を検出する位置検出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電波信号を利用した位置検出は、電波の伝播時間の差を利用しており、所定周波数の電波信号を発する移動型送信機と、異なる位置に配置されて前記電波信号を受信する受信機を備える少なくとも4個の固定無線局と、少なくとも1個の基地局とを有し、前記電波信号をそれぞれの固定無線局の受信機が受信した後、前記基地局に伝え、前記移動型送信機から各固定無線局までの電波の伝播時間の差を測定し、該測定値から前記移動型無線機の位置を3次元的に算出するように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平5−100005号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の電波信号を利用した位置検出装置は以上のように構成されているので、電波の発信局と受信局間の電波の伝播時間の差から発信局と受信局間の距離を求めており、例えば1cmの距離を測定するためには、電波の伝播速度が約30万km/秒であることより、
0.333×10−10秒(30GHzの周波数計測に相当)の時間差を測定できる時計が必要であり、これを正確に測定するには、例えばルビジウム発信器を用いた時計、恒温槽に入れた水晶発信器、原子時計などの高価な計時装置が必要であることや、もし計時装置の精度が高くない場合には誤差の多い計測になってしまうなどの問題点があった。
【0005】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、安価な計時装置を使って無線端末の位置を計測したり、より精度の高い位置計測を行える位置検出装置を得ることを目的とする。
また、複数の無線端末の位置を測定できるよう、無線端末が出す位置測定電波に無線端末を識別する信号を対にして出すようにし、複数無線端末にも対応できることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る位置検出装置は、電波を発信する発信端末と、発信された電波を受信する受信端末を持ち、たとえば、発信端末が発信する電波の周波数を時間的に直線的に増加させるとともに、受信端末は、発信端末の電波発信と同じタイミングで周波数の変化を開始し発信端末の発信電波より少ない変化率で周波数を増加させる参照電波を内部的に発生させ、発信端末からの受信電波と参照電波双方の周波数変化量を比較し、両者が同一変化量になるまでの時間を測定し、この時間が発信端末と受信端末間の距離に比例することを利用して両端末間の距離を測定するものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、距離を測定するための時間差を単なる電波の伝播時間差ではなく、伝播時間差による伝達遅れと、参照電波と受信電波の変化率の差から発生する参照電波と受信電波の変化量が一致するまでの時間を利用することにより、距離に比例する時間差を大きくとれるように構成したので、安価な計時装置でも精度の高い測定ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における位置検出装置を示すシステム構成図、図2はこの発明の実施の形態1における位置検出装置の動作を説明するための説明図である。
図1において、位置検出装置は発信端末10と受信端末20とで構成される。発信端末10は、周波数が時間的、直線的に変化する電波が生成される送信電波発信回路11と、生成された電波をアンテナから発射できる状態にする送信回路12と、電波を送信する送信アンテナ13とから構成され、受信端末20に向け電波が発射される。一方、受信端末20は、送信端末10からの電波を受信する受信アンテナ21と、受信した電波から必要な情報を取り出せる状態にする受信回路22と、受信回路22で取り出された受信電波信号23と、送信電波発信回路11で生成される電波と発生タイミングを合わせ、かつ、発信電波周波数の変化率を少なくした参照電波発信回路24と、受信電波信号23と参照電波発信回路24からの参照電波信号の周波数の変化量が一致するタイミングを計測する信号比較回路25と、信号比較回路25の一致信号までの時間を計測する時間計測回路26と、時間計測回路26で計測された時間より発信端末10と受信端末20の間の距離を演算する距離演算回路27とから構成され、発信端末10からの電波を受信するたびに発信端末との距離を演算する。
【0009】
次に動作について図2を用いて説明する。図2は縦軸に周波数、横軸に時間を示す。発信端末10から出される電波は、図2の発信端末での発信電波の周波数変化31に示されるように、発信端末10での電波発信開始時刻30を基準に周波数が直線的に変わる状態で発信される。この信号は受信端末20では、発信端末10と受信端末20間の距離と電波の伝播速度から求まる遅延時間T1(受信伝播遅れ32)だけ遅れて受信され、受信端末20での電波受信開始時刻33を基準に受信電波の周波数変化34で表される形になる。一方、受信端末20内の参照電波は発信端末10での電波発信開始時刻30を基準に参照電波の周波数変化35で表される形で生成される。受信端末20内で受信電波の周波数変化34は参照電波の周波数変化35を追いかける形で変化し、所定時間T2(発信後変化量一致時間37)後に参照電波と受信電波の変化量一致時刻36となり、両者の周波数変化量は一致する。所定時間T2(37)と遅延時間T1(32)は比例しており、所定時間T2(37)は遅延時間T1(32)より大きな値であり、所定時間T2(発信後変化量一致時間37)を測定することで発信端末10と受信端末20間の距離を遅延時間T1(32)の場合より、より高い精度で測定することが可能になる。もしくは、遅延時間T1(32)では測定できない程度の分解能の計時装置でも、より大きな値である所定時間T2(発信後変化量一致時間37)では測定が可能になり、分解能性能の低い安価な計時装置を使った位置検出装置を得ることができる。
【0010】
また、発信端末10から出される電波は適当な間隔で繰り返し出されるように設定することにより、常に最新の発信端末10の位置を検出するように構成することが可能である。
【0011】
なお、ここでは信号の変化を発信電波の周波数を変えることで示したが、発信電波の振幅や位相を変えることでもよく、またこれらを組み合わせて変化させてもよい。
【0012】
更には発信電波そのものを変えるのではなく、発信電波に別の信号を重畳させる変調波方式でもよく、変調に使う信号の周波数、振幅、位相、あるいはこれらを組み合わせたものを変化させてもよい。
【0013】
信号の変化のさせ方には、ここでは1次関数での変化を示したが、2次関数など数式で表される変化であればどのような方式でも良い。
【0014】
実施の形態2.
図3はこの発明の実施の形態2における位置検出装置を示すシステム構成図である。なお、図中、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
上記実施の形態1では、発信端末10と受信端末20間の距離を測定する場合について説明したが、この実施の形態2においては、図3に示すように、発信端末10と受信端末20を同一無線端末130内に置き、発信端末10から電波を出し、距離を測定したい物体140から反射して戻ってくる電波を受信端末20が受信し、参照電波発信回路24の参照電波と受信電波信号23の信号変化量が一致する時間から無線端末130と物体140間の距離を測定することができる。このようにすることにより、送信電波発信回路11と参照電波発信回路24のタイミング合わせを容易に行うことができる。
【0015】
実施の形態3.
図4はこの発明の実施の形態3における位置検出装置を示すシステム構成図である。なお、図中、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
この実施の形態3においては、図4に示すように、発信端末10と受信端末220を同一無線端末230内に置くとともに、距離を測定したい位置に無線応答端末240を置き、発信端末10からの電波を受信した無線応答端末240が同じ変化率を持つ別の周波数の電波を発信させるようにする。発信端末10の送信アンテナ13からの電波を受信する無線応答端末240は、送信端末10からの電波を受信する受信アンテナ241と、受信した電波から必要な情報を取り出せる状態にする受信回路242と、受信回路242で取り出された受信電波信号を送信電波信号に変換する送信変換回路243と、変換された電波信号をアンテナから発射できる状態にする送信回路244と、電波を送信する送信アンテナ245とから構成され、受信端末220に向け電波が発射される。一方、受信端末220は、無線応答端末240からの電波を受信する受信アンテナ21と、受信した電波から必要な情報を取り出せる状態にする受信回路22と、受信回路22で取り出された受信電波信号223と、送信電波発信回路11で生成される電波と発生タイミングを合わせ、かつ、発信電波周波数の変化率を少なくした参照電波発信回路24と、受信電波信号223と参照電波発信回路24からの参照電波信号の周波数の変化量が一致するタイミングを計測する信号比較回路225と、信号比較回路225の一致信号までの時間を計測する時間計測回路26と、時間計測回路26で計測された時間より無線端末230と無線応答端末240の間の距離を演算する距離演算回路227とから構成される。
以上のように、発信端末10と受信端末220を同一無線端末230内に置くとともに、距離を測定したい位置に無線応答端末240を置き、発信端末10からの電波を受信した無線応答端末240が同じ変化率を持つ別の周波数の電波を発信させることにより、受信端末220にて参照電波と受信電波の変化量が一致するまでの時間より、無線端末230と無線応答端末240間の距離を測定することができる。
このようにすることにより、上記の実施の形態2において電波を反射しにくい物体の場合でも確実に距離を測定することができる。
【0016】
実施の形態4.
図5はこの発明の実施の形態4における位置検出装置を示すシステム構成図である。 上記実施の形態1では、発信端末10と受信端末20は1対1で対応し、相互の間の距離を測定する場合について説明したが、この実施の形態4においては、図5に示すように、位置情報の明確な第1受信端末320、第2受信端末350、第3受信端末360をそれぞれ離れた3箇所に置き、発信端末10と各受信端末間を上記実施の形態1の方法により測定することにより、それぞれの間の距離情報を得ることができる。この3箇所の各受信端末の位置情報と、発信端末10と各受信端末間の距離情報を各受信端末と接続された位置演算装置370に集め、演算することにより、発信端末10の位置を3次元的に測定することができる。なお、上記位置演算装置370は、第1受信端末320の位置情報371、第1受信端末320と発信端末10間の距離情報372、第2受信端末350の位置情報373、第2受信端末350と発信端末10間の距離情報374、第3受信端末360の位置情報375、第3受信端末360と発信端末10間の距離情報376、これらの各情報から位置を演算する発信端末位置演算回路378を備えている。
【0017】
実施の形態5.
図6はこの発明の実施の形態5における位置検出装置を示すシステム構成図である。 上記実施の形態4では、位置情報の明確な受信端末を3箇所置き、発信端末10と各受信端末間の距離を測定することにより、発信端末10の位置を3次元的に測定したが、受信端末と発信端末の関係を逆転させてもよい。例えば、図6に示すように、位置情報の明確な第1発信端末410、第2発信端末480、第3発信端末490をそれぞれ離れた3箇所置き、受信端末420と各発信端末間を上記実施の形態1の方法により測定することにより、それぞれの間の距離情報を得ることができる。この3箇所の各発信端末の位置情報と、受信端末420と各発信端末間の距離情報を受信端末内の位置演算装置470に集め、演算することにより、受信端末420の位置を3次元的に測定することができる。なお、上記位置演算装置470は、第1発信端末410の位置情報471、第1発信端末410と受信端末420間の距離情報472、第2発信端末480の位置情報473、第2発信端末480と受信端末420間の距離情報474、第3発信端末490の位置情報475、第3発信端末490と受信端末420間の距離情報476、これらの各情報から位置を演算する受信端末位置演算回路478を備えている。
【0018】
実施の形態6.
図7はこの発明の実施の形態6における位置検出装置を示すシステム構成図、図8はこの発明の実施の形態6における位置検出装置の動作を説明するための説明図である。
上記実施の形態4では、発信端末10の3次元的な位置を、位置情報の明確な3箇所の受信端末と、これらに接続された位置演算装置370により、上記実施の形態1の方法を使い、測定・演算する方法を示したが、これらの実現には受信信号と参照信号のタイミングを合わせねばならなかった。
この実施の形態6においては、図7に示すように、位置基準端末580を追加して設け、この位置基準端末580は自らの明確な位置情報を持ち、発信端末10の信号を受信すると、自らすぐに、変化率を発信端末10より大きくした電波を出す。図7において、520は位置情報の明確な第1受信端末、550は同じく第2受信端末、560は同じく第3受信端末で、それぞれ離れた3箇所に置いている。位置演算装置570は、位置基準端末580の位置情報577、第1受信端末520の位置情報571、第1受信端末520での発信端末10と位置基準端末580の信号検出時間差572、第2受信端末550の位置情報573、第2受信端末550での発信端末10と位置基準端末580の信号検出時間差574、第3受信端末560の位置情報575、第3受信端末560での発信端末10と位置基準端末580の信号検出時間差576、これらの各情報から位置を演算する発信端末位置演算回路578を備えている。
【0019】
次に動作について図8を用いて説明する。図8は縦軸に周波数、横軸に時間を示す。発信端末10から出される電波は、図7の発信端末での発信電波の周波数変化531に示されるように、発信端末10での電波発信開始時刻530を基準に周波数が直線的に変わる状態で発信される。この信号は受信端末では、発信端末と受信端末間の距離と電波の伝播速度から求まる遅延時間T3(受信伝播遅れ532)だけ遅れて受信され、受信端末での発信端末からの電波受信開始時刻533を基準に受信端末での発信端末からの受信電波の周波数変化534で表される形になる。また、受信端末では、受信端末での発信端末を起点にした位置基準端末580からの伝播遅れ535(遅延時間T4)で信号が受信され、受信端末での位置基準端末580からの電波受信開始時刻536を基準に受信端末での位置基準端末580からの受信電波の周波数変化537(発信端末からよりも周波数変化率が大きい)で表される形になる。受信端末内で位置基準端末580からの受信電波の周波数変化537は発信端末10からの受信電波の周波数変化534を追いかける形で変化し、所定時間T5(受信端末での発信端末電波受信から周波数変化量一致までの時間539)後に受信端末での発信端末10からの受信電波と位置基準端末580からの受信電波の周波数の変化量が一致した時刻538となり、両者の周波数変化量は一致する。
この実施の形態6によれば、3箇所の受信端末520、550、560は、発信端末10からの電波を受信すると計時を始め(受信端末での発信端末からの電波受信開始時刻533)、位置基準端末580からの電波の変化量と発信端末10からの電波の変化量が一致する時点(受信端末での発信端末からの受信電波と位置基準端末からの受信電波の周波数の変化量が一致した時刻538)までを計時(所定時間T5(539))することにより、参照電波を内部的に作り出すこと無く、位置基準端末580の位置と、3箇所の受信端末520、550、560の位置を基準として、発信端末10の3次元的位置を位置演算装置570にて求めることができる。
【0020】
実施の形態7.
図9はこの発明の実施の形態7における位置検出装置を示すシステム構成図である。なお、図中、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
上記実施の形態1〜6では、受信端末は連続的な受信を行い、位置検出のための変化量の測定も連続的に行うことで示したが、受信端末での受信が間欠的にしか行われない場合でも、図9に示すように、発信電波信号が関数で示される変化を持つため、元信号発生回路628と信号補完回路629により、関数を利用し、受信されていないタイミングの信号を補完し、再生受信電波信号623を得ることができ、どのようなタイミングでも正確な位置を求めることが可能になる。なお、図中、620は受信端末、622は間欠受信回路、623は再生受信電波信号である。
【0021】
実施の形態8.
図10はこの発明の実施の形態8における位置検出装置を示すシステム構成図である。なお、図中、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
上記実施の形態1〜7では、位置検出対象は1台としていたが、図10に示すように、発信信号に発信端末ごとの識別ができるように端末識別信号714を発信させ、複数の発信端末710、716、717がタイミングをずらして発信することにより、受信端末720にて個々の発信端末対応に位置検出することができる。なお、図中、722は受信回路、731は発信端末識別回路である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】この発明の実施の形態1における位置検出装置を示すシステム構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1における位置検出装置の動作を説明するための説明図である。
【図3】この発明の実施の形態2における位置検出装置を示すシステム構成図である。
【図4】この発明の実施の形態3における位置検出装置を示すシステム構成図である。
【図5】この発明の実施の形態4における位置検出装置を示すシステム構成図である。
【図6】この発明の実施の形態5における位置検出装置を示すシステム構成図である。
【図7】この発明の実施の形態6における位置検出装置を示すシステム構成図である。
【図8】この発明の実施の形態6における位置検出装置の動作を説明するための説明図である。
【図9】この発明の実施の形態7における位置検出装置を示すシステム構成図である。
【図10】この発明の実施の形態8における位置検出装置を示すシステム構成図である。
【符号の説明】
【0023】
10 発信端末、11 送信電波発信回路、12 送信回路、13 送信アンテナ、
20 受信端末、21 受信アンテナ、22 受信回路、23 受信電波信号、
24 参照電波発信回路、25 信号比較回路、26 時間計測回路、
27 距離演算回路、
30 電波発信開始時刻、31 発信電波周波数変化、32 受信伝播遅れ
33 電波受信開始時刻、34 受信電波周波数変化、35 参照電波周波数変化、
36 参照電波と受信電波の変化量一致時刻、37 発信後変化量一致時間
130 同一無線端末、140 測定物体、220 受信端末、
223 受信電波信号、225 信号比較回路、227 距離演算回路、
230 無線端末、240 無線応答端末、241 受信アンテナ、
242 受信回路、243 送信変換回路、244 送信回路、245 送信アンテナ
320 第1受信端末、350 第2受信端末、360 第3受信端末、
370 位置演算装置、
371 第1受信端末位置情報、372 第1受信端末と発信端末間距離情報、
373 第2受信端末位置情報、374 第2受信端末と発信端末間距離情報、
375 第3受信端末位置情報、376 第3受信端末と発信端末間距離情報、
378 発信端末位置演算回路
410 第1発信端末、420 受信端末、
470 位置演算装置、
471 第1発信端末位置情報、472 第1発信端末と受信端末間距離情報、
473 第2発信端末位置情報、474 第2発信端末と受信端末間距離情報、
475 第3発信端末位置情報、476 第3発信端末と受信端末間距離情報、
478 受信端末位置演算回路
480 第2発信端末、490 第3発信端末、
520 第1受信端末、550 第2受信端末、560 第3受信端末、
570 位置演算装置、
571 第1受信端末位置情報、
572 第1受信端末での発信端末と位置基準端末の信号検出時間差情報、
573 第2受信端末位置情報、
574 第2受信端末での発信端末と位置基準端末の信号検出時間差情報、
575 第3受信端末位置情報、
576 第3受信端末での発信端末と位置基準端末の信号検出時間差情報、
577 位置基準端末位置情報、578 発信端末位置演算回路、
580 位置基準端末、
530 発信端末での発信開始時刻、
531 発信端末での発信電波周波数変化、
532 受信端末での発信端末からの伝播遅れ、
533 受信端末での発信端末からの受信開始時刻
534 受信端末での発信端末からの受信電波周波数変化、
535 受信端末での発信端末を起点にした位置基準端末からの伝播遅れ、
536 受信端末での発信端末を起点にした位置基準端末からの受信開始時刻、
537 受信端末での位置基準端末からの受信電波周波数変化
538 受信端末での発信端末からと位置基準端末からの電波周波数変化量一致時刻、
539 受信端末での発信端末電波受信から周波数変化量一致までの時間、
620 受信端末、622 間欠受信回路、623 再生受信電波信号、
628 元信号発生回路、629 信号補完回路、
710 発信端末、714 端末識別信号、716 発信端末、717 発信端末、
720 受信端末、722 受信回路、731 発信端末識別回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電波を発信する発信端末と、発信された電波を受信する受信端末を持ち、発信端末は発信する電波を時間的に変化させるとともに、受信端末は、発信端末の発信電波と同じタイミングで変化を開始し発信端末の発信電波より少ない変化率を持つ参照電波と、発信端末からの受信電波を比較し、同一変化量になるまでの時間により、発信端末と受信端末間の距離を測定することを特徴とする位置検出装置。
【請求項2】
発信端末と受信端末を同一無線端末内に置き、発信端末から発信電波を出し、距離を測定したい物体から反射して戻ってくる電波を受信端末が受信し、参照電波と受信電波とから測定された時間の半分の時間より無線端末と測定物体間の距離を測定することを特徴とする請求項1記載の位置検出装置。
【請求項3】
発信端末と受信端末を同一無線端末内に置き、距離を測定したい位置に無線応答端末を置き、発信端末から発信電波を出し、発信端末からの電波を受信した無線応答端末は同じ変化率を持つ別の電波を発信し、無線応答端末の電波を受信端末が受信し、参照電波と受信電波とから測定された時間より無線端末と無線応答端末間の距離を測定することを特徴とする請求項1記載の位置検出装置。
【請求項4】
位置情報の明確な受信端末を3箇所以上持ち、発信端末と3箇所以上の受信端末から得られるそれぞれの距離情報から発信端末の位置を3次元的に測定できることを特徴とする請求項1記載の位置検出装置。
【請求項5】
位置情報の明確な発信端末を3箇所以上持ち、3箇所以上の発信端末と受信端末から得られるそれぞれの距離情報から受信端末の位置を3次元的に測定できることを特徴とする請求項1記載の位置検出装置。
【請求項6】
位置情報の明確な3箇所の受信端末と、発信端末からの電波を受けて自らも電波を出す位置情報の明確な位置基準端末を持ち、位置基準端末は発信端末からの電波を受信するとすぐに、変化率を発信端末より大きくした電波を出し、3箇所の受信端末は発信端末からの電波を受信すると計時を始め、位置基準端末からの電波の変化量と発信端末からの電波の変化量が一致する時点までを計時することにより、参照電波を内部的に作り出すこと無く、位置基準端末の位置と、3箇所の受信端末の位置を基準として、発信端末の位置を求められるようにしたことを特徴とする請求項4記載の位置検出装置。
【請求項7】
受信端末が間欠的な受信を行う装置においては、発信電波に与える変化に一次関数や、正弦波等の三角関数などを使い、受信端末での離散的な受信測定値を元に正確な変化を計算により求め、間欠的な受信間隔間のデータを補完する計算システムを持つことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の位置検出装置。
【請求項8】
複数の発信端末を取り扱うために、発信端末が出す電波に発信端末を識別する信号を対にして出すようにし、受信端末にて個々の発信端末対応に位置検出できるようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の位置検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−298427(P2007−298427A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−127280(P2006−127280)
【出願日】平成18年5月1日(2006.5.1)
【出願人】(501137636)東芝三菱電機産業システム株式会社 (904)
【Fターム(参考)】