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位置標定装置、車載器、位置標定方法、位置標定プログラム、運転支援方法、運転支援プログラム、道路課金方法、道路課金プログラム、位置標定システム、運転支援システムおよび道路課金システム
説明

位置標定装置、車載器、位置標定方法、位置標定プログラム、運転支援方法、運転支援プログラム、道路課金方法、道路課金プログラム、位置標定システム、運転支援システムおよび道路課金システム

【課題】車両間で相対DGPSを行わなくても車両間の相対位置が得られるようにすることを目的とする。
【解決手段】測位信号受信部112は測位衛星102から測位信号を受信して観測量を算出する。自己位置標定部114は観測量を用いて概略位置の座標値を算出する。LEX信号受信部111は準天頂衛星からLEX信号を受信して地域別の測位補強情報を取得する。デコード部113は概略位置を含んだ地域の測位補強情報を選択して観測量の補正量を算出する。自己位置標定部114は観測量を補正し、補正した観測量を用いて標定座標値を算出する。V2V通信制御部115は標定座標値を他の車両103へ送信し、他の車両103の標定座標値を受信する。相対位置演算部116は自己の車両103と他の車両103の標定座標値に基づいて他の車両103の相対位置を算出し、算出した相対位置を運転制御支援装置104に出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、車両の運転支援または有料道路の課金を行うための位置標定装置、車載器、位置標定方法、位置標定プログラム、運転支援方法、運転支援プログラム、道路課金方法、道路課金プログラム、位置標定システム、運転支援システムおよび道路課金システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
米国では5.9GHz帯(IEEE802.11p)の帯域の広さ(伝送速度:3〜27Mbps)を活かし、複数車両間で測位Raw信号を相互通信して相対DGPS(Differential GPS)演算を行っている。
これにより、IEEE802.11p規格の欠点であるパケットの到達遅延問題を解決し、高速走行時にも1〜5m精度でリアルタイムに相対位置の標定を実現することができる。
【0003】
しかし、相対DGPSの場合、2台の車両から共通に見える可視衛星(測位衛星)を対象にして測位演算を行う必要がある。
このため、従来の単独測位に比べて可視衛星の数を十分に確保する必要があり、また、マルチパスの除去が必須である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】C.Basnayake, G.Lachapelle, and J.Bancroft, “RELATIVE POSITIONING FOR VEHICLE−TO−VEHICLE COMMUNICATION−ENABLED VEHICLE SAFETY APPLICATIONS, “ 18th world Congress on ITS, 2011.
【非特許文献2】Inaba,Noda, Kuroda,Hase,Kishimoto,Kogure,Sawabe,Terada,Kurosu,Okamoto,“QZSS System Design and Initial Performance Verification”,ION 2011 International Technical Meeting,San Diego, CA USA,Jan. 2011
【非特許文献3】齋藤,佐藤,宮,大村,吉野,浅里,“「みちびき」を利用したセンチメータ級測位補強システムの開発”,第54回宇宙科学技術連合,Nov. 2010.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、例えば、車両の位置を高い精度で標定することによって、車両間で相対DGPSを行わなくても車両間の相対位置が得られるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の位置標定装置は、
測位信号を送信する測位衛星から前記測位信号を受信し、受信結果に基づいて前記測位信号の観測量を算出する測位信号受信部と、
前記測位信号受信部によって算出された前記測位信号の観測量を用いて概略位置の座標値を算出する概略位置算出部と、
前記測位信号の観測量に含まれる誤差量を算出するための地域別の測位補強情報を含んだ測位補強信号を送信する準天頂衛星から前記測位補強信号を受信し、受信した前記測位補強信号から前記地域別の測位補強情報を取得する測位補強信号受信部と、
前記測位補強信号受信部によって取得された前記地域別の測位補強情報から、前記概略位置算出部によって算出された概略位置の座標値が示す概略位置を含んだ地域の測位補強情報を選択する測位補強情報選択部と、
前記測位補強情報選択部によって選択された測位補強情報に基づいて、前記測位信号の観測量に含まれる誤差量に相当する補正量を算出する補正量算出部と、
前記測位信号受信部によって算出された前記測位信号の観測量を前記補正量算出部によって算出された補正量に基づいて補正し、補正した前記測位信号の観測量を用いて自己位置の座標値を算出する位置標定部とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、例えば、車両の位置を高い精度で標定することができる。また、各車両の標定位置を用いることにより、車両間で相対DGPSを行わなくても車両間の相対位置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施の形態1における安全運転支援システム100の概要図。
【図2】実施の形態1において準天頂衛星101が測位補強情報を含んだLEX信号を送信するための測位補強システム190を示す構成図。
【図3】実施の形態1において測位補強情報を地域別に生成するために日本を地域分けした地図の一例。
【図4】実施の形態1における安全運転支援システム100の構成図。
【図5】実施の形態1における車載器110の安全運転支援処理を示すフローチャート。
【図6】実施の形態1におけるV2V通信メッセージ109の一例を示す図。
【図7】実施の形態1における運転制御支援装置104の運転制御支援の一例を示す概要図。
【図8】実施の形態1における運転制御支援装置104の運転制御支援の一例を示す概要図。
【図9】実施の形態1における運転制御支援装置104の運転制御支援の一例を示す概要図。
【図10】実施の形態1における運転制御支援装置104の運転制御支援の一例を示す概要図。
【図11】実施の形態1における車載器110のハードウェア資源の一例を示す図。
【図12】実施の形態2における安全運転支援システム100の構成図。
【図13】実施の形態2における車載器110の安全運転支援処理を示すフローチャート。
【図14】実施の形態3における安全運転支援システム100の構成図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
車両の運転操作を補助する安全運転支援システムについて説明する。
【0010】
図1は、実施の形態1における安全運転支援システム100の概要図である。
実施の形態1における安全運転支援システム100の概要について、図1に基づいて説明する。
【0011】
安全運転支援システム100(運転支援システムの一例)は、1機以上の準天頂衛星101と、複数の測位衛星102と、複数の車両103a−cとを有する。
【0012】
準天頂衛星101からの点線は測位信号およびLEX信号(L−band EXperiment)の送信を意味し、測位衛星102からの点線は測位信号の送信を意味する。
車両103a−c間の矢印は自己位置の通信を意味する。
【0013】
各車両103a−cの車載器は、準天頂衛星101と測位衛星102とから測位信号を受信し、準天頂衛星101から測位信号の観測量に含まれる誤差量を表す測位補強情報を含んだLEX信号を受信する。
各車両103a−cの車載器は、測位信号の観測量をLEX信号に含まれる測位補強情報に基づいて補正し、補正した測位信号の観測量を用いて自己位置を標定する。測位信号の観測量を測位補強情報に基づいて補正することにより、センチメートル級の精度(誤差が1メートル未満)で自己位置を標定することができる。
【0014】
各車両103a−cの車載器は標定した自己位置を互いに通信し、他の車両との相対位置を判定し、判定した他の車両との相対位置に基づいて運転者の運転操作を補助する、つまり、運転支援を行う。
【0015】
例えば、車両103aの運転制御支援装置は以下のような運転支援を行う。
車両103aに対して左折レーンにいる車両103bが近づいている場合や交差点を挟んだ後方にいる車両103cがいる場合、車両103aの運転制御装置は、急ブレーキの抑止や、警告メッセージの表示または音声出力などを行う。これにより、信号機の信号の色が変わった際に発生し易い衝突事故を抑止することができる。
【0016】
測位衛星102は、測位に用いる測位信号(L1、L2、L5などの信号)を周期的に送信する人工衛星である。
複数の測位衛星102を有する測位システムをGNSS(Global Navigation Satellite Systems)という。GPS(Global Positioning System)やGLONASS(Global Navigation Satellite System)はGNSSの一例である。
【0017】
準天頂衛星101(QZS:Quasi−Zenith Satellite)は、日本の上空を飛行する人工衛星であって測位衛星102の一種である。
複数の準天頂衛星101が所定の8の字形の準天頂軌道を飛行し、常に1機の準天頂衛星101が日本の上空に配置される測位システムを準天頂衛星システム(QZSS:QZS System)という。
【0018】
準天頂衛星101は、測位信号とLEX信号(測位補強信号の一例)とを周期的に送信する。
準天頂衛星101は日本の各地から見て高い仰角の方向に存在するため、準天頂衛星101から送信される測位信号およびLEX信号が建物などによって遮蔽されることは少ない。つまり、各車両103a−cが建物に囲まれた市街地を走行する場合であっても、各車両103a−cの車載器は準天頂衛星101から測位信号およびLEX信号を受信することができる。
【0019】
LEX信号とは、準天頂衛星101からLバンドの所定の周波数(1278.75MHz)で送信される信号である。
実施の形態において、準天頂衛星101は、測位信号の観測量に含まれる誤差量を算出するための測位補強情報を設定してLEX信号を送信する。但し、測位補強情報はLEX信号と異なる周波数の信号で送信しても構わない。
測位信号の観測量とは、例えば、車載器と測位衛星102との間の疑似距離である。
測位信号の観測量に含まれる誤差量とは、測位衛星102が備える衛星時計の誤差、測位衛星102の軌道誤差、電離層や対流圏によって生じる測位信号の伝達遅延などの誤差成分の大きさである。
【0020】
図2は、実施の形態1において準天頂衛星101が測位補強情報を含んだLEX信号を送信するための測位補強システム190を示す構成図である。
実施の形態1における測位補強システム190について、図2に基づいて説明する。
【0021】
測位補強システム190は、宇宙セグメントと、地上セグメントと、ユーザセグメントとに分けることができる。
宇宙セグメントには、準天頂衛星101と測位衛星102とが含まれる。
地上セグメントには、電子基準点網191と補強情報生成局192とマスタコントロール局193と追跡管制局194とモニタ局195とが含まれる。
ユーザセグメントには、測位端末196が含まれる。
【0022】
次に、測位補強システム190の動作について説明する。以下の動作が周期的に実行され、測位補強情報は周期的に更新される。
電子基準点網191は日本全国に配置された複数の電子基準点から成り、各電子基準点は測位衛星102や準天頂衛星101から測位信号を受信して測位信号の観測量(例えば、疑似距離)を算出する。
補強情報生成局192は、各電子基準点によって算出された測位信号の観測量を用いて航法処理によって各電子基準点の座標値を算出し、算出した各電子基準点の座標値と既知の電子基準点の座標値との差に基づいて測位補強情報を生成する。地域によって測位信号の観測量に含まれる誤差量が異なるため、補強情報生成局192は、当該電子基準点が配置された地域別に測位補強情報を生成する。
マスタコントロール局193は、補強情報生成局192によって生成された測位補強情報および航法メッセージを追跡管制局194から準天頂衛星101へ送信する。
準天頂衛星101は、追跡管制局194から受信した航法メッセージを含んだ測位信号と追跡管制局194から受信した測位補強情報を含んだLEX信号とを測位端末196へ送信する。
測位端末196(例えば、車載器)は、測位衛星102や準天頂衛星101から測位信号を受信して測位信号の観測量を算出し、算出した測位信号の観測量をLEX信号に含まれる測位補強情報に基づいて補正し、補正した測位信号の観測量を用いて自己位置197を標定する。
【0023】
また、モニタ局195は測位衛星102や準天頂衛星101から測位信号を受信して測位信号の観測量を算出し、マスタコントロール局193はモニタ局195から測位信号の観測量を収集する。
【0024】
図3は、実施の形態1において測位補強情報を地域別に生成するために日本を地域分けした地図の一例である。
図3に示すように、例えば、測位補強システム190は日本を12の地域に分けて地域別に測位補強情報を生成する。そして、準天頂衛星101は、地域別に生成された12個の測位補強情報を含んだLEX信号を日本の各地域へ送信する。
【0025】
図4は、実施の形態1における安全運転支援システム100の構成図である。
実施の形態1における安全運転支援システム100の構成について、図4に基づいて説明する。
【0026】
安全運転支援システム100(運転支援システム、位置標定システムの一例)は、1機以上の準天頂衛星101と、複数の測位衛星102と、複数の車両103とを有する。
【0027】
車両103は、車載器110と、運転制御支援装置104と、カーナビゲーションシステム(以下、「カーナビ」という)(図示省略)を備える。
車両103は、乗用車、二輪車、大型車、バス、タクシーなどいずれの種類の移動体であっても構わない。
【0028】
車載器110(位置標定装置の一例)は、LEX信号受信部111と、測位信号受信部112と、デコード部113と、自己位置標定部114と、車載器記憶部119とを備える。
また、車載器110は、LEX信号を受信するためのアンテナ111aと、測位信号を受信するためのアンテナ112aとを備える。
さらに、車載器110は、V2V通信制御部115(V2V:Veicle to Vehicle)と相対位置演算部116とを備える。
【0029】
測位信号受信部112(測位信号受信部の一例)は、測位信号を送信する測位衛星102(または準天頂衛星101)からアンテナ112aを介して測位信号を受信し、受信結果に基づいて測位信号の観測量を算出する。
【0030】
LEX信号受信部111(測位補強信号受信部の一例)は、準天頂衛星101からLEX信号(測位補強信号の一例)を受信し、受信したLEX信号から地域別の測位補強情報を取得する。
LEX信号は、測位信号の観測量に含まれる誤差量を算出するための地域別の測位補強情報を含んだ測位補強信号の一例である。
【0031】
デコード部113(測位補強情報選択部の一例)は、LEX信号受信部111によって取得された地域別の測位補強情報から自己位置標定部114によって算出される概略位置の座標値が示す概略位置を含んだ地域の測位補強情報を選択する。
デコード部113(補正量算出部の一例)は、選択した測位補強情報に基づいて測位信号の観測量に含まれる誤差量に相当する補正量を算出する。
【0032】
自己位置標定部114(概略位置算出部の一例)は、測位信号受信部112によって算出された測位信号の観測量を用いて概略位置の座標値(概略座標値)を算出する。
自己位置標定部114(位置標定部の一例)は、測位信号受信部112によって算出された測位信号の観測量をデコード部113によって算出された補正量に基づいて補正し、補正した測位信号の観測量を用いて自己位置の座標値(標定座標値)を算出する。
【0033】
V2V通信制御部115(車両間通信部の一例)は、自己位置標定部114によって算出された自己位置の座標値を自己の車両103の座標値として含んだV2V通信メッセージ109(車両情報の一例)を他の車両103へ送信し、他の車両103から他の車両103の座標値を含んだV2V通信メッセージ109を受信する。
【0034】
相対位置演算部116(相対位置情報生成部の一例)は、V2V通信制御部115によって送信されるV2V通信メッセージ109に含まれる自己の車両103の座標値と、V2V通信制御部115によって受信されたV2V通信メッセージ109に含まれる他の車両103の座標値とに基づいて、自己の車両103に対する他の車両103の相対位置を表す他車両相対位置情報を生成する。
相対位置演算部116は、生成した他車両相対位置情報を運転制御支援装置104に出力する。
【0035】
車載器記憶部119は、車載器110で使用するデータを記憶する。
例えば、車載器記憶部119は、測位信号の観測量、測位補強情報、測位信号の観測量を補正する補正量、概略座標値、標定座標値、自己の車両103または他の車両103のV2V通信メッセージ109などを記憶する。
【0036】
運転制御支援装置104(運転制御装置の一例)は、相対位置演算部116から入力される他車両相対位置情報に基づいて自己の車両103の運転制御(ステアリング、ブレーキ、アクセル、ライト、カーナビなどの制御)を行い、運転者の運転操作を補助する。
【0037】
図4において、車載器110は、アンテナ111aとアンテナ112aとの2つのアンテナの代わりに、LEX信号と測位信号とを受信するための1つのアンテナを備えても構わない。
また、車載器110は、LEX信号受信部111と測位信号受信部112との代わりに、LEX信号と測位信号とを受信する1つの信号受信部(信号受信機)を備えても構わない。
【0038】
図5は、実施の形態1における車載器110の安全運転支援処理を示すフローチャートである。
実施の形態1における車載器110の安全運転支援処理(自己位置標定方法、運転支援方法の一例)について、図5に基づいて説明する。
【0039】
車載器110は、以下に説明する安全運転支援処理を周期的に実行する。
【0040】
S101において、準天頂衛星101は地域別(図3参照)の複数の測位補強情報を含んだLEX信号を周期的に送信する。
但し、準天頂衛星101は、LEX信号の周波数(1278.75MHz)とは異なる周波数の信号を用いて地域別の複数の測位補強情報を送信しても構わない。
【0041】
測位補強情報は、測位信号の観測量に含まれる誤差量を求めるための情報である。
例えば、測位補強情報は、測位衛星102が備える衛星時計の誤差情報、測位衛星102が飛行する衛星軌道の誤差情報、電離層や対流圏によって生じる測位信号の伝達遅延の情報などを含んでいる。
【0042】
LEX信号受信部111は、準天頂衛星101から地域別の複数の測位補強情報を含んだLEX信号を受信し、受信したLEX信号から地域別の複数の測位補強情報を取得する。
S101の後、S104に進む。
【0043】
S102において、準天頂衛星101および測位衛星102は航法測位を行うための測位信号を周期的に送信する。
例えば、測位信号は、衛星を識別する衛星IDや、測位信号の送信時刻(衛星時計の時刻)や、各衛星の軌道を表す航法メッセージなどの情報を含んでいる。
【0044】
測位信号受信部112は、準天頂衛星101および測位衛星102から測位信号を受信し、受信結果に基づいて測位信号の観測量を算出する。
例えば、測位信号受信部112は、測位信号の送信時刻と受信時刻とに基づいて、当該衛星と測位信号受信部112のアンテナ112aとの間の疑似距離を算出する。
また、測位信号に含まれる情報、受信時の測位信号(搬送波)の位相、測位信号を受信した受信時刻なども測位信号の観測量の一例である。
S102の後、S103に進む。
【0045】
S103において、自己位置標定部114は、S102で算出された測位信号の観測量を用いて単独測位(S105のように測位信号の観測量を補正しない測位)によって自己の車両103の概略位置を示す概略座標値を算出する。
単独測位によって得られる座標値(概略座標値)は1メートルから10メートル程度の誤差を含み、単独測位によってセンチメートル級の精度(1メートル未満の誤差)の座標値を算出することは困難である。
【0046】
例えば、自己位置標定部114は、以下のように自己の車両103の概略座標値を算出する。
自己位置標定部114は、3機以上の測位衛星102(準天頂衛星101を含む)それぞれの疑似距離を用いて各測位衛星102から当該疑似距離だけ離れた地点(各測位衛星102を中心として当該疑似距離を半径とする球の交点)の座標値を測位信号受信部112のアンテナ112aの座標値として算出する。
自己位置標定部114は、車両103のローカル座標系の中心点からアンテナ112aの取り付け位置までの距離(オフセット量)をアンテナ112aの座標値に加算して車両103の概略座標値を算出する。但し、アンテナ112aの座標値を自己の車両103の概略座標値としても構わない。
【0047】
自己位置標定部114はその他の航法処理によって自己の車両103の概略座標値を算出しても構わない。
例えば、車両103にジャイロ(角速度計)、加速度計、速度計などの計測機器を備えてもよい。自己位置標定部114は、計測機器の計測値を用いたストラップダウン演算(積分計算)によって概略座標値を算出する。
また、車載器110にカルマンフィルタ部を備えてもよい。自己位置標定部114は、カルマンフィルタ部によって算出される概略座標値の補正量を用いて概略座標値を補正する。自己位置標定部114は、カルマンフィルタ部によって算出される計測値の補正量を用いて計測値を補正し、補正した計測値を用いて概略座標値を算出してもよい。
【0048】
S103の後、S104に進む。
【0049】
S104において、デコード部113は、S101でLEX信号から取得された地域別の複数の測位補強情報からS103で算出された概略座標値が示す概略位置を含んだ地域の測位補強情報を選択する。例えば、図3に示すように各地域を示す地図データを車載器記憶部119に予め記憶し、デコード部113は概略位置を含んだ地域を地図データから判定する。
デコード部113は、選択した地域の測位補強情報に基づいて測位信号の観測量を補正する補正量を算出する。
例えば、補正量を算出する処理として非特許文献3に記載の処理を使用することができる。非特許文献3は衛星時計誤差、衛星位置誤差、電離層遅延、対流圏遅延などの測位補強情報を用いて疑似距離(測位信号の観測量)の補正量を算出する処理を開示している。
S104の後、S105に進む。
【0050】
S105において、自己位置標定部114は、S104で算出された補正量をS102で算出された測位信号の観測量に加算して測位信号の観測量を補正する。
自己位置標定部114は、補正した測位信号の観測量を用いて自己の車両103の標定位置を示す標定座標値を算出する。
測位補強情報に基づく補正量を用いて補正した測位信号の観測量を用いることにより、センチメートル級の精度(1メートル未満の誤差)の標定座標値を算出することができる。
標定座標値の算出方法は、例えば、S103と同様である。
【0051】
さらに、自己位置標定部114は、測位信号の観測量、標定座標値または計測機器(ジャイロ、加速度計、速度計)の計測値に基づいて自己の車両103の速度、加速度および姿勢角(方位角、仰角、回転角)の角度を算出する。以下、姿勢角の角度を単に「方位」という。
【0052】
例えば、自己位置標定部114は、以下のように自己の車両103の速度、加速度および方位を算出する。
自己位置標定部114は、速度計によって計測された速度を自己の車両103の速度とする。
自己位置標定部114は、加速度計によって計測された加速度を自己の車両103の加速度とする。
自己位置標定部114は、カルマンフィルタ部(図示省略)によって算出されるジャイロと加速度計とのそれぞれの計測値の補正量を用いて各計測値を補正し、補正した各計測値を用いてストラップダウン演算(積分計算)によって自己の車両103の速度、加速度および方位を算出する。
自己位置標定部114は、前回の周期で算出した標定座標値が示す位置から今回の周期で算出した標定座標値が示す位置までの位置ベクトルを算出し、算出した位置ベクトルが示す移動方向を自己の車両103の方位とする。また、自己位置標定部114は、位置ベクトルが示す移動距離を標定座標値の算出周期(時間)で割って自己の車両103の速度を算出する。自己位置標定部114は、3つ以上の標定座標値に基づいて自己の車両103の位置ベクトルを算出してもよい。
【0053】
S105の後、S106に進む。
【0054】
S106において、V2V通信制御部115は、S105で算出された自己の車両103の標定座標値、速度、加速度および方位を含んだV2V通信メッセージ109を生成し、生成したV2V通信メッセージ109を他の車両103へ送信する。
また、V2V通信制御部115は、他の車両103から送信されるV2V通信メッセージ109を受信する。
【0055】
例えば、V2V通信制御部115は、5.8GHz帯の電波を用いるDSRC(Dedicated Short Range Communication)で、または700Hzの電波を用いるV2V通信でV2V通信メッセージ109を通信する。
【0056】
例えば、V2V通信制御部115は、V2V通信メッセージ109を通信する前に他の車両103のV2V通信制御部115と通信して所定の認証処理を行ってもよい。V2V通信制御部115は、相手のV2V通信制御部115を承認(認証OK)した場合にV2V通信メッセージ109を通信する。
また、V2V通信制御部115は、V2V通信メッセージ109を暗号化して通信してもよい。
【0057】
V2V通信制御部115は、自己の車両103のV2V通信メッセージ109や他の車両103のV2V通信メッセージ109を車載器記憶部119に追加で記憶する。車載器記憶部119に記憶される複数のV2V通信メッセージ109(標定座標値)は自己の車両103または他の車両103のこれまでの走行経路を示す走行履歴データを構成する。
【0058】
S106の後、S107に進む。
【0059】
図6は、実施の形態1におけるV2V通信メッセージ109の一例を示す図である。
実施の形態1におけるV2V通信メッセージ109の一例について、図6に基づいて説明する。
【0060】
図6に示すV2V通信メッセージ109は、「メッセージID」「測位時刻」「緯度」「経度」「高度」「速度」「加速度」「方位」「ステアリング角」「その他の情報」を含んでいる。
「メッセージID(車両IDの一例)」は車両103およびV2V通信メッセージ109を識別するID(識別子)を示す。
「測位時刻」は標定座標値「緯度」「経度」「高度」が算出された時刻を示す。
「緯度」「経度」「高度」は自己位置標定部114によって算出された標定座標値を示す。
「速度」「加速度」「方位」は自己位置標定部114によって算出されたそれぞれの値を示す。
「ステアリング角」はハンドルの向きを示す。例えば、ステアリング角は、ハンドルの操作に従ってタイヤの向きを変える車両103のステアリング装置(図示省略)から取得される。
【0061】
「その他の情報」には、「スロットル位置」「ライト位置」「車両サイズ」「車両重量」「測位精度情報」などが含まれる。
「スロットル位置」はアクセルの開度やブレーキング量(ブレーキをかける強さ)を示す。例えば、スロットル位置は、アクセル(またはブレーキ)を制御する車両103のアクセル制御装置(またはブレーキ制御装置)(図示省略)から取得される。
「ライト位置」は車両103が備える各ライトおよびランプ(例えば、ヘッドライト、ハザードランプ、テールランプ)の位置を示す。例えば、ライト位置は車両103のローカル座標系の座標値で表される。例えば、ライト位置は車載器記憶部119に予め記憶しておく。
「車両サイズ」は車両103の平面形状(例えば、長方形、三角形、台形)や車両103の大きさ(例えば、車長、車幅、車高または平面形状の大きさ)を示す。例えば、車両サイズは車載器記憶部119に予め記憶しておく。
「車両重量」は車両103の重量を示す。例えば、車両重量は車載器記憶部119に予め記憶しておく。
「測位精度情報」は標定座標値の測位精度に関する情報を示す。可視衛星を識別する衛星IDや可視衛星の数は測位精度情報の一例である。可視衛星とは、測位信号受信部112が測位信号を受信した準天頂衛星101または測位衛星102のことである。
【0062】
図5に戻り、S107から説明を続ける。
【0063】
S107において、相対位置演算部116は、自己の車両103のV2V通信メッセージ109と他の車両103のV2V通信メッセージ109とに基づいて相対位置情報を生成する。相対位置情報は、自己の車両103に対する他の車両103の相対位置を示す情報である。
相対位置演算部116は、生成した相対位置情報を運転制御支援装置104に出力する。
【0064】
例えば、相対位置演算部116は、以下のように相対位置(相対距離、相対移動方向、相対速度)を算出する。
相対位置演算部116は、自己の車両103の標定座標値と他の車両103の標定座標値とを用いて、自己の車両103から他の車両103までの距離(相対距離)を算出する。
相対位置演算部116は、自己の車両103の方位と他の車両103との方位とを比較し、自己の車両103の速度と他の車両103の速度とを比較し、自己の車両103に対して他の車両103が近づいてくる又は遠ざかっていく移動方向(相対移動方向)および速度(相対速度)を算出する。
【0065】
さらに、相対位置演算部116は、自己の車両103および他の車両103のV2V通信メッセージ109(図6参照)に含まれる情報を運転制御支援装置104に出力する。
【0066】
運転制御支援装置104は、相対位置演算部116から相対位置情報とV2V通信メッセージ109の情報とを入力し、入力した相対位置情報とV2V通信メッセージ109の情報とに基づいて所定の運転制御支援処理を実行する。運転制御支援処理とは、ステアリング、ブレーキ、アクセル、ライト、カーナビなどの制御を行い、運転者の運転操作を補助する処理である。
【0067】
S107により、車載器110の安全運転支援処理は終了する。
【0068】
図7、図8、図9、図10は、実施の形態1における運転制御支援装置104の運転制御支援の一例を示す概要図である。
例えば、運転制御支援装置104は、図7から図10に示すような運転制御支援のために処理を行う。
【0069】
図7において、運転制御支援装置104は、相対距離と相対速度とに基づいて自己の車両103が他の車両103に接近しているか否かを判定する。
自己の車両103が他の車両103に接近している場合、運転制御支援装置104は、衝突警告画面、音声メッセージまた警告音をカーナビなどから出力する(衝突警告アプリ)。
運転制御支援装置104は、ブレーキを制御して車両103の速度を遅くし、またはアクセルを制御して車両103の速度を速くしてもよい。
【0070】
図8において、運転制御支援装置104は、自己の車両103の標定座標値と道路マップデータとに基づいて自己の車両103の走行車線を判定する。
運転制御支援装置104は、自己の車両103の標定座標値と走行車線の位置情報とを比較し、比較結果に基づいて自己の車両103が走行車線からはみ出すか否かを判定する。
自己の車両103が走行車線からはみ出す場合、運転制御支援装置104は、警告画面、音声メッセージまたは警告音をカーナビなどから出力する(レーンナビ)。
運転制御支援装置104は、ステアリングを制御して自己の車両103が走行車線からはみ出さないように制御してもよい。
道路および走行車線の位置情報を含んだ道路マップデータは車載器記憶部119に予め記憶しておく。
【0071】
図9において、運転制御支援装置104は、自己の車両103の標定座標値および方位と複数の他の車両103それぞれの標定座標値および方位とに基づいて、複数の他の車両103から自己の車両103の前を走行している前方車両を判定する。
運転制御支援装置104は、前方車両の速度に合わせて自己の車両103の速度を制御し、自己の車両103が前方車両に衝突しないように自己の車両103を前方車両に追尾させる(アシスト走行)。
【0072】
相対位置演算部116は複数の他の車両103間の相対位置情報を生成し、運転制御支援装置104は複数の他の車両103間の相対位置情報に基づいて自己の車両103に対する運定制御支援処理を行ってもよい(例えば、図10)。
図10において、運転制御支援装置104は、自己の車両103の左後方を走行する2台の他の車両103a、bの相対速度に基づいて2台の他の車両103a、bが接近しているか否かを判定する。
2台の他の車両103a、bが接近している場合、運転制御支援装置104は、左後方の他の車両103aが接近する他の車両103bとの衝突を避けるために車線変更を行って自己の車両103に接近する可能性がある旨の警告メッセージ画面、音声メッセージまたは警告音をカーナビなどから出力する(衝突警告アプリ)。
【0073】
図11は、実施の形態1における車載器110のハードウェア資源の一例を示す図である。
図11において、車載器110(コンピュータの一例)は、CPU901(Central Processing Unit)を備えている。CPU901は、バス902を介してROM903、RAM904、通信ボード905、磁気ディスク装置920などのハードウェアデバイスと接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。
ROM903、RAM904、磁気ディスク装置920は記憶装置の一例である。
【0074】
記憶装置(例えば、磁気ディスク装置920)には、OS921(オペレーティングシステム)、プログラム群922、ファイル群923が記憶されている。
【0075】
プログラム群922には、実施の形態において「〜部」として説明する機能を実行するプログラムが含まれる。プログラム(例えば、位置標定プログラム、運転支援プログラム、道路課金プログラム)は、CPU901により読み出され実行される。すなわち、プログラムは、「〜部」としてコンピュータを機能させるものであり、また「〜部」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
【0076】
ファイル群923には、実施の形態において説明する「〜部」で使用される各種データ(入力、出力、判定結果、計算結果、処理結果など)が含まれる。
【0077】
実施の形態において構成図およびフローチャートに含まれている矢印は主としてデータや信号の入出力を示す。
フローチャートなどに基づいて説明する実施の形態の処理はCPU901、記憶装置、入力装置、出力装置などのハードウェアを用いて実行される。
【0078】
実施の形態において「〜部」として説明するものは「〜回路」、「〜装置」、「〜機器」であってもよく、また「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。すなわち、「〜部」として説明するものは、ファームウェア、ソフトウェア、ハードウェアまたはこれらの組み合わせのいずれで実装されても構わない。
【0079】
実施の形態1において、例えば、以下のような安全運転支援システム100について説明した。
車載器110は、測位補強情報を用いて測位信号の観測量を補正し、補正した測位信号の観測量を用いてセンチメートル級の高精度な絶対位置(標定座標値)を標定する。
車載器110は、高精度な絶対位置を含んだ車両情報(V2V通信メッセージ109)を車両間で通信し合う。
車載器110は、自己の車両103と他の車両103とのそれぞれの高精度な絶対位置に基づいて自己の車両103と他の車両103との相対位置を判定する。
運転制御支援装置104は、自己の車両103の高精度な絶対位置または自己の車両103と他の車両103との相対位置に基づいて自己の車両103の運転操作を補助する。
【0080】
例えば、安全運転支援システム100は、以下のような効果を奏する。
準天頂衛星101からLEX帯域で放送されるセンチメートル級の測位補強情報を利用するため、自己の車両103のセンチメートル級の絶対位置を算出することができる。
相対DGPSで懸念される共通可視衛星の問題がなくなる。さらに、相対位置関係しか分からず、絶対位置などの取得のためには他の車両103以外との通信(例えば、路車間通信)が必要であるという従来の問題が解消する。
車両間通信では、測位衛星102の生データ自体(測位信号の観測量など)をやり取る必要は無く、日本版5.8GHz帯DSRCで問題となる低伝送容量(1Mbpsまたは4Mbps)の課題も解決される。
また、国内においては、ITS情報通信システム推進会議の運転支援通信システム専門委員会策定の「700MHz帯を用いた運転支援通信システムと隣接システムとの周波数共用条件に関する技術資料(ITS FORUM RC−007)」を利用した700MHz帯の通信方式が開発されている。V2V周波数帯域として、この700MHz帯のV2V通信を用いる場合についても、低伝送容量の課題が解決されることは言うまでもない。
さらに、レーンナビ、衝突警告アプリ、アシスト走行等の安全運転支援システム100の開発が可能になる。
位置精度の不足によって十分活用されていないプローブデータ(走行履歴)の収集やロードプライシングといったシステムへの応用も可能である。
【0081】
実施の形態2.
他の車両の車載器以外の通信機器と通信して他の車両または通行者の位置情報を取得する車載器について説明する。
以下、実施の形態1と異なる事項について主に説明する。説明を省略した事項については実施の形態1と同様である。
【0082】
図12は、実施の形態2における安全運転支援システム100の構成図である。
実施の形態2における安全運転支援システム100の構成について、図12に基づいて説明する。
【0083】
安全運転支援システム100は、実施の形態1で説明した構成(図4参照)に加えて、路側機105と、携帯端末106と、携帯基地局107とを有する。
【0084】
路側機105は、道路に設けられて道路を走行する各車両103の車載器110と通信を行う通信装置(インフラストラクチャーまたはインフラ)である。
【0085】
携帯端末106(通信端末の一例)は、通行者が所有する通信端末(例えば、携帯電話機、スマートフォン)である。
【0086】
携帯基地局107(中継器の一例)は、携帯端末106の通信を中継する中継器である。
【0087】
車載器110は、実施の形態1で説明した構成(図4参照)に加えて、V2I通信制御部118Aと、V2X通信制御部118Bとを備える。「V2I」は「Vehicle to Infrastructure」の略であり、「V2X」は「Vehicle to X communication」の略である。
【0088】
V2I通信制御部118A(路車間通信部の一例)は、自己の車両103が走行している走行道路の路側機105からV2I通信メッセージ(走行道路情報の一例)を受信する。V2I通信メッセージは、走行道路に存在する走行車両(および走行道路と交差する交差道路に存在する走行車両)の位置を表す情報である。
【0089】
V2X通信制御部118B(通行者情報受信部の一例)は、通行者が所有する携帯端末106と携帯端末106の通信を中継する携帯基地局107との少なくともいずれかから通行者の位置を表すV2X通信メッセージ(通行者情報の一例)を受信する。
【0090】
相対位置演算部116(相対位置情報生成部の一例)は、V2I通信制御部118Aによって受信されたV2I通信メッセージに基づいて自己の車両103に対する走行車両の相対位置を表す走行車両相対位置情報を生成する。相対位置演算部116は、生成した走行車両相対位置情報を運転制御支援装置104に出力する。
相対位置演算部116は、V2X通信制御部118Bによって受信されたV2X通信メッセージに基づいて自己の車両103に対する通行者の相対位置を表す通行者相対位置情報を生成し、生成した通行者相対位置情報を運転制御支援装置104に出力する。
【0091】
運転制御支援装置104(運転制御装置の一例)は、相対位置演算部116から入力される(他車両、走行車両、通行者の)相対位置情報に基づいて自己の車両103の運転制御を行い、運転者の運転操作を補助する。
【0092】
図13は、実施の形態2における車載器110の安全運転支援処理を示すフローチャートである。
実施の形態2における車載器110の安全運転支援処理について、図13に基づいて説明する。
【0093】
S101〜S106は、実施の形態1(図5参照)と同じである。
S101〜S105において、車載器110は自己の車両103の標定座標値を算出する。
S106において、V2V通信制御部115は自己の車両103の標定座標値を含んだV2V通信メッセージ109を他の車両103に送信し、他の車両103から他の車両103のV2V通信メッセージ109を受信する。
S106の後、S107Bに進む。
【0094】
S111において、V2I通信制御部118Aは、自己の車両103が走行している走行道路の路側機105と通信し、路側機105からV2I通信メッセージを受信する。
V2I通信メッセージは、走行道路(または交差道路)に存在する走行車両(他の車両103の一例)の位置を表す情報である。例えば、V2I通信メッセージは、V2V通信メッセージ109(図6参照)と同様に、走行車両の車両ID、座標値(緯度、経度、高度)、速度、加速度、方位などの情報を含む。
【0095】
例えば、路側機105は、以下のようにV2I通信メッセージを生成する。
各道路には道路を撮像する画像センサを設置する。画像センサは撮像した(1枚または連続する複数枚の)画像を画像処理して道路を走行する走行車両の座標値や速度を計測する。路側機105は、画像センサによって計測された走行車両の座標値や速度を設定してV2I通信メッセージを生成する。
路側機105は、走行車両のV2I通信制御部118Aと通信して走行車両のV2I通信メッセージ(V2V通信メッセージ109と同じデータ)を受信してもよい。
【0096】
例えば、V2I通信制御部118Aは、5.8GHz帯の電波を用いるDSRC通信で路側機105と通信する。
【0097】
S111の後、S107Bに進む。
【0098】
S112において、V2X通信制御部118Bは、通行者が所有する携帯端末106と携帯端末106の通信を中継する携帯基地局107との少なくともいずれかから通行者の位置を表すV2X通信メッセージを受信する。例えば、V2X通信メッセージは、通行者を識別する通行者IDや通行者が位置する座標値(緯度、経度、高度)などの情報を含む。
【0099】
例えば、携帯端末106はGPS機能によって座標値を測位し、測位して得られた座標値を通行者の座標値としてV2X通信メッセージに設定する。また、携帯端末106は、予め記憶する端末ID、電話番号またはユーザIDなどの識別情報を通行者IDとしてV2X通信メッセージに設定する。
【0100】
例えば、携帯基地局107は携帯端末106から通行者ID(端末ID、電話番号、ユーザIDなど)や通行者の座標値(携帯端末106の座標値)を受信し、受信した通行者IDや通行者の座標値をV2X通信メッセージに設定する。
【0101】
S112の後、S107Bに進む。
【0102】
S107Bにおいて、相対位置演算部116は、自己の車両103のV2V通信メッセージ109と、他の車両103のV2V通信メッセージ109と走行車両のV2I通信メッセージとの少なくともいずれかと、に基づいて自己の車両103に対する他の車両103(走行車両を含む)の相対位置情報を生成する。
また、相対位置演算部116は、自己の車両103のV2V通信メッセージ109と、通行者のV2X通信メッセージと、に基づいて自己の車両103に対する通行者の相対位置情報を生成する。
相対位置演算部116は、生成した他の車両103の相対位置情報と通行者の相対位置情報とを運転制御支援装置104に出力する。
【0103】
他の車両103の相対位置情報を生成する方法は、実施の形態1のS107(図5参照)と同様である。また、通行者の相対位置情報を生成する方法も実施の形態1のS107と同様である(他の車両103を通行者に置き換える)。
【0104】
運転制御支援装置104は、他の車両103の相対位置情報と通行者の相対位置情報とに基づいて運転制御支援処理を実行する。運転制御支援処理の内容は、実施の形態1(図5のS107参照)と同様である。
例えば、運転制御支援装置104は、通行者の相対距離に基づいて通行者が自己の車両103に接近しているか否かを判定する。
通行者が自己の車両103に接近している場合、運転制御支援装置104は、警告メッセージ画面、音声メッセージまた警告音をカーナビなどから出力する(衝突警告アプリ)。
運転制御支援装置104は、ブレーキを制御して車両103の速度を遅くし、またはアクセルを制御して車両103の速度を速くしてもよい。
【0105】
S107Bにより、車載器110の安全運転支援処理は終了する。
【0106】
実施の形態2により、通行者や車両間通信ができなかった他の車両103(走行車両)との相対位置を把握して交通事故を防ぐように運転操作を補助することができる。
【0107】
実施の形態3.
標定座標値を用いて有料道路の課金(ロードプライシング)を行う形態について説明する。
以下、実施の形態1と異なる事項について主に説明する。説明を省略した事項については実施の形態1と同様である。
【0108】
図14は、実施の形態3における安全運転支援システム100の構成図である。
実施の形態3における安全運転支援システム100(道路課金システムの一例)の構成について、図14に基づいて説明する。
【0109】
車載器110は、実施の形態1で説明した構成(図4参照)に加えて、道路課金制御部117を備える。
【0110】
車載器記憶部119(有料道路情報記憶部の一例)は、有料道路の場所と料金(通行料)とを含んだ有料道路情報を記憶する。
【0111】
道路課金制御部117(課金制御部の一例)は、自己位置標定部114によって算出された自己位置の座標値(標定座標値)と車載器記憶部119に記憶される有料道路情報とに基づいて自己の車両103が有料道路を走行しているか否かを判定する。
道路課金制御部117は、自己の車両103が有料道路を走行していると判定した場合に所定の課金制御を行う。
【0112】
例えば、自己位置標定部114は、自己の車両103の標定座標値を算出時刻と共に車載器記憶部119に記憶する。車載器記憶部119に記憶される複数の標定座標値は、車両103の走行経路を示す走行履歴データを構成する。
道路課金制御部117は、走行履歴データが示す走行経路に、有料道路情報が示す有料道路が含まれているか否かを判定する。走行経路に有料道路が含まれている場合、道路課金制御部117は、走行経路に含まれる有料道路の通行料を有料道路情報から取得し、取得した通行料を課金する課金処理を行う。例えば、自己位置標定部114は、ETC(Electronic Toll Collection)のように車載器110に挿入されたクレジットカードの情報を通信して通行料の課金を行う。
なお、道路課金制御部117は、走行履歴データが示す走行経路に、1つもしくは複数の特定の通過地点(半径1m乃至2m以内の路面上の特定の通過ポイントや、特定地点における特定の車線など)が含まれているか否かを判定してもよい。この走行経路に特定の通過地点が含まれている場合、道路課金制御部117は、走行経路に含まれる特定の通過地点や特定の通過地点を経路に含む道路の通行料を道路課金情報から取得し、取得した通行料を課金する課金処理を行う。道路課金制御部117が、走行経路に含まれる特定の通過地点の通行料を道路課金情報から取得し、取得した通行料を課金する課金処理を行ってもよい。更にこの場合に、2つの特定の通過地点間の通行に要した時間に基づく地点間の旅行時間や、当該通行に要した燃料や電気の使用量(車両に搭載された燃料計や電力メータなどの計測値)、もしくは通過地点を通行した時間帯によって、課金する金額を異なるものとしてもよい。例えば、2地点間の通過時間が所定時間よりも長い場合と、短い場合とで課金する金額を変えたり、2地点間の通過に要した燃料や電気の使用量が所定量よりも長い場合と、短い場合とで課金する金額を変えてもよい。或いは、自己位置標定部114で計測したGPS時刻を計測し、同時刻が道路が混雑する時間であるのか、道路が空いている時間帯であるのかを判別して、道路が混雑する時間である場合と空いている時間とで金額を変えてもよい。
【0113】
実施の形態3において、標定座標値を用いて有料道路の課金(ロードプライシング)を行う形態について説明した。
標定座標値は、測位補強情報に基づいて補正した測位信号の観測量を用いて算出され、センチメートル級の精度を有する。このため、標定座標値を用いることにより、車両103が有料道路を走行したか否かを正確に判定して有料道路の課金を行うことができる。
【0114】
実施の形態3の車載器110は、実施の形態2(図12参照)と同様に、V2I通信制御部118AとV2X通信制御部118Bとを備える形態であっても構わない。
【符号の説明】
【0115】
100 安全運転支援システム、101 準天頂衛星、102 測位衛星、103 車両、104 運転制御支援装置、105 路側機、106 携帯端末、107 携帯基地局、109 V2V通信メッセージ、110 車載器、111 LEX信号受信部、111a アンテナ、112 測位信号受信部、112a アンテナ、113 デコード部、114 自己位置標定部、115 V2V通信制御部、116 相対位置演算部、117 道路課金制御部、118A V2I通信制御部、118B V2X通信制御部、119 車載器記憶部、190 測位補強システム、191 電子基準点網、192 補強情報生成局、193 マスタコントロール局、194 追跡管制局、195 モニタ局、196 測位端末、197 自己位置、901 CPU、902 バス、903 ROM、904 RAM、905 通信ボード、920 磁気ディスク装置、921 OS、922 プログラム群、923 ファイル群。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
測位信号を送信する測位衛星から前記測位信号を受信し、受信結果に基づいて前記測位信号の観測量を算出する測位信号受信部と、
前記測位信号受信部によって算出された前記測位信号の観測量を用いて概略位置の座標値を算出する概略位置算出部と、
前記測位信号の観測量に含まれる誤差量を算出するための地域別の測位補強情報を含んだ測位補強信号を送信する準天頂衛星から前記測位補強信号を受信し、受信した前記測位補強信号から前記地域別の測位補強情報を取得する測位補強信号受信部と、
前記測位補強信号受信部によって取得された前記地域別の測位補強情報から、前記概略位置算出部によって算出された概略位置の座標値が示す概略位置を含んだ地域の測位補強情報を選択する測位補強情報選択部と、
前記測位補強情報選択部によって選択された測位補強情報に基づいて、前記測位信号の観測量に含まれる誤差量に相当する補正量を算出する補正量算出部と、
前記測位信号受信部によって算出された前記測位信号の観測量を前記補正量算出部によって算出された補正量に基づいて補正し、補正した前記測位信号の観測量を用いて自己位置の座標値を算出する位置標定部と
を備えることを特徴とする位置標定装置。
【請求項2】
車両に搭載される車載器であって、
請求項1記載の位置標定装置と、
前記位置標定装置の位置標定部によって算出された自己位置の座標値を前記車両の座標値として含んだ車両情報を他の車両へ送信し、前記他の車両から前記他の車両の座標値を含んだ車両情報を受信する車両間通信部と
を備えることを特徴とする車載器。
【請求項3】
前記車載器は、
前記車両間通信部によって送信される車両情報に含まれる前記車両の座標値と、前記車両間通信部によって受信された車両情報に含まれる前記他の車両の座標値とに基づいて、前記車両に対する前記他の車両の相対位置を表す他車両相対位置情報を生成し、生成した他車両相対位置情報を出力する相対位置情報生成部と
を備えることを特徴とする請求項2記載の車載器。
【請求項4】
前記車載器は、
前記車両が走行している走行道路に設けられる路側機から前記走行道路に存在する走行車両の位置を表す走行道路情報を受信する路車間通信部を備え、
前記相対位置情報生成部は、前記路側間通信部によって受信された前記走行道路情報に基づいて前記車両に対する前記走行車両の相対位置を表す走行車両相対位置情報を生成し、生成した走行車両相対位置情報を出力する
ことを特徴とする請求項3記載の車載器。
【請求項5】
前記車載器は、
通行者が所有する通信端末と前記通信端末の通信を中継する中継器との少なくともいずれかから前記通行者の位置を表す通行者情報を受信する通行者情報受信部を備え、
前記相対位置情報生成部は、前記通行者情報受信部によって受信された前記通行者情報に基づいて前記車両に対する前記通行者の相対位置を表す通行者相対位置情報を生成し、生成した通行者相対位置情報を出力する
ことを特徴とする請求項3または請求項4記載の車載器。
【請求項6】
前記車載器は、
有料道路の場所と料金とを含んだ有料道路情報を記憶する有料道路情報記憶部と、
前記位置標定装置の前記位置標定部によって算出された自己位置の座標値と前記有料道路情報記憶部に記憶される有料道路情報とに基づいて前記車両が有料道路を走行しているか否かを判定し、前記車両が有料道路を走行していると判定した場合に所定の課金制御を行う課金制御部と
を備えることを特徴とする請求項2から請求項5いずれかに記載の車載器。
【請求項7】
車両に搭載される車載器であって、
請求項1記載の位置標定装置と、
有料道路の場所と料金とを含んだ有料道路情報を記憶する有料道路情報記憶部と、
前記位置標定装置の前記位置標定部によって算出された自己位置の座標値と前記有料道路情報記憶部に記憶される有料道路情報とに基づいて前記車両が有料道路を走行しているか否かを判定し、前記車両が有料道路を走行していると判定した場合に所定の課金制御を行う課金制御部と
を備えることを特徴とする車載器。
【請求項8】
位置標定装置によって実行する位置標定方法であって、
測位信号受信部が、測位信号を送信する測位衛星から前記測位信号を受信し、受信結果に基づいて前記測位信号の観測量を算出し、
概略位置算出部が、前記測位信号受信部によって算出された前記測位信号の観測量を用いて概略位置の座標値を算出し、
測位補強信号受信部が、前記測位信号の観測量に含まれる誤差量を算出するための地域別の測位補強情報を含んだ測位補強信号を送信する準天頂衛星から前記測位補強信号を受信し、受信した前記測位補強信号から前記地域別の測位補強情報を取得し、
測位補強情報選択部が、前記測位補強信号受信部によって取得された前記地域別の測位補強情報から、前記概略位置算出部によって算出された概略位置の座標値が示す概略位置を含んだ地域の測位補強情報を選択し、
補正量算出部が、前記測位補強情報選択部によって選択された測位補強情報に基づいて、前記測位信号の観測量に含まれる誤差量に相当する補正量を算出し、
位置標定部が、前記測位信号受信部によって算出された前記測位信号の観測量を前記補正量算出部によって算出された補正量に基づいて補正し、補正した前記測位信号の観測量を用いて自己位置の座標値を算出する
ことを特徴とする位置標定方法。
【請求項9】
測位信号を送信する測位衛星から前記測位信号を受信し、受信結果に基づいて前記測位信号の観測量を算出する測位信号受信部と、
前記測位信号受信部によって算出された前記測位信号の観測量を用いて概略位置の座標値を算出する概略位置算出部と、
前記測位信号の観測量に含まれる誤差量を算出するための地域別の測位補強情報を含んだ測位補強信号を送信する準天頂衛星から前記測位補強信号を受信し、受信した前記測位補強信号から前記地域別の測位補強情報を取得する測位補強信号受信部と、
前記測位補強信号受信部によって取得された前記地域別の測位補強情報から、前記概略位置算出部によって算出された概略位置の座標値が示す概略位置を含んだ地域の測位補強情報を選択する測位補強情報選択部と、
前記測位補強情報選択部によって選択された測位補強情報に基づいて、前記測位信号の観測量に含まれる誤差量に相当する補正量を算出する補正量算出部と、
前記測位信号受信部によって算出された前記測位信号の観測量を前記補正量算出部によって算出された補正量に基づいて補正し、補正した前記測位信号の観測量を用いて自己位置の座標値を算出する位置標定部として
コンピュータを機能させることを特徴とする位置標定プログラム。
【請求項10】
車両に搭載する車載器によって実行する運転支援方法であって、
測位信号受信部が、測位信号を送信する測位衛星から前記測位信号を受信し、受信結果に基づいて前記測位信号の観測量を算出し、
概略位置算出部が、前記測位信号受信部によって算出された前記測位信号の観測量を用いて概略位置の座標値を算出し、
測位補強信号受信部が、前記測位信号の観測量に含まれる誤差量を算出するための地域別の測位補強情報を含んだ測位補強信号を送信する準天頂衛星から前記測位補強信号を受信し、受信した前記測位補強信号から前記地域別の測位補強情報を取得し、
測位補強情報選択部が、前記測位補強信号受信部によって取得された前記地域別の測位補強情報から、前記概略位置算出部によって算出された概略位置の座標値が示す概略位置を含んだ地域の測位補強情報を選択し、
補正量算出部が、前記測位補強情報選択部によって選択された測位補強情報に基づいて、前記測位信号の観測量に含まれる誤差量に相当する補正量を算出し、
位置標定部が、前記測位信号受信部によって算出された前記測位信号の観測量を前記補正量算出部によって算出された補正量に基づいて補正し、補正した前記測位信号の観測量を用いて自己位置の座標値を算出し、
車両間通信部が、前記位置標定部によって算出された自己位置の座標値を前記車両の座標値として含んだ車両情報を他の車両へ送信し、前記他の車両から前記他の車両の座標値を含んだ車両情報を受信し、
相対位置情報生成部が、前記車両間通信部によって送信される車両情報に含まれる前記車両の座標値と、前記車両間通信部によって受信された車両情報に含まれる前記他の車両の座標値とに基づいて、前記車両に対する前記他の車両の相対位置を表す他車両相対位置情報を生成し、生成した他車両相対位置情報を前記車両の運転を制御する運転制御装置に出力する
ことを特徴とする運転支援方法。
【請求項11】
車両に搭載される車載器を機能させる運転支援プログラムであって、
測位信号を送信する測位衛星から前記測位信号を受信し、受信結果に基づいて前記測位信号の観測量を算出する測位信号受信部と、
前記測位信号受信部によって算出された前記測位信号の観測量を用いて概略位置の座標値を算出する概略位置算出部と、
前記測位信号の観測量に含まれる誤差量を算出するための地域別の測位補強情報を含んだ測位補強信号を送信する準天頂衛星から前記測位補強信号を受信し、受信した前記測位補強信号から前記地域別の測位補強情報を取得する測位補強信号受信部と、
前記測位補強信号受信部によって取得された前記地域別の測位補強情報から、前記概略位置算出部によって算出された概略位置の座標値が示す概略位置を含んだ地域の測位補強情報を選択する測位補強情報選択部と、
前記測位補強情報選択部によって選択された測位補強情報に基づいて、前記測位信号の観測量に含まれる誤差量に相当する補正量を算出する補正量算出部と、
前記測位信号受信部によって算出された前記測位信号の観測量を前記補正量算出部によって算出された補正量に基づいて補正し、補正した前記測位信号の観測量を用いて自己位置の座標値を算出する位置標定部と、
前記位置標定部によって算出された自己位置の座標値を前記車両の座標値として含んだ車両情報を他の車両へ送信し、前記他の車両から前記他の車両の座標値を含んだ車両情報を受信する車両間通信部と、
前記車両間通信部によって送信される車両情報に含まれる前記車両の座標値と、前記車両間通信部によって受信された車両情報に含まれる前記他の車両の座標値とに基づいて、前記車両に対する前記他の車両の相対位置を表す他車両相対位置情報を生成し、生成した他車両相対位置情報を前記車両の運転を制御する運転制御装置に出力する相対位置情報生成部として
前記車載器を機能させることを特徴とする運転支援プログラム。
【請求項12】
有料道路の場所と料金とを含んだ有料道路情報を記憶する有料道路情報記憶部を備える車載器によって実行する道路課金方法であって、
測位信号受信部が、測位信号を送信する測位衛星から前記測位信号を受信し、受信結果に基づいて前記測位信号の観測量を算出し、
概略位置算出部が、前記測位信号受信部によって算出された前記測位信号の観測量を用いて概略位置の座標値を算出し、
測位補強信号受信部が、前記測位信号の観測量に含まれる誤差量を算出するための地域別の測位補強情報を含んだ測位補強信号を送信する準天頂衛星から前記測位補強信号を受信し、受信した前記測位補強信号から前記地域別の測位補強情報を取得し、
測位補強情報選択部が、前記測位補強信号受信部によって取得された前記地域別の測位補強情報から、前記概略位置算出部によって算出された概略位置の座標値が示す概略位置を含んだ地域の測位補強情報を選択し、
補正量算出部が、前記測位補強情報選択部によって選択された測位補強情報に基づいて、前記測位信号の観測量に含まれる誤差量に相当する補正量を算出し、
位置標定部が、前記測位信号受信部によって算出された前記測位信号の観測量を前記補正量算出部によって算出された補正量に基づいて補正し、補正した前記測位信号の観測量を用いて自己位置の座標値を算出し、
課金制御部が、前記位置標定部によって算出された自己位置の座標値と前記有料道路情報記憶部に記憶される有料道路情報とに基づいて前記車両が有料道路を走行しているか否かを判定し、前記車両が有料道路を走行していると判定した場合に所定の課金制御を行う
ことを特徴とする道路課金方法
【請求項13】
有料道路の場所と料金とを含んだ有料道路情報を記憶する有料道路情報記憶部を備える車載器を機能させる道路課金プログラムであって、
測位信号を送信する測位衛星から前記測位信号を受信し、受信結果に基づいて前記測位信号の観測量を算出する測位信号受信部と、
前記測位信号受信部によって算出された前記測位信号の観測量を用いて概略位置の座標値を算出する概略位置算出部と、
前記測位信号の観測量に含まれる誤差量を算出するための地域別の測位補強情報を含んだ測位補強信号を送信する準天頂衛星から前記測位補強信号を受信し、受信した前記測位補強信号から前記地域別の測位補強情報を取得する測位補強信号受信部と、
前記測位補強信号受信部によって取得された前記地域別の測位補強情報から、前記概略位置算出部によって算出された概略位置の座標値が示す概略位置を含んだ地域の測位補強情報を選択する測位補強情報選択部と、
前記測位補強情報選択部によって選択された測位補強情報に基づいて、前記測位信号の観測量に含まれる誤差量に相当する補正量を算出する補正量算出部と、
前記測位信号受信部によって算出された前記測位信号の観測量を前記補正量算出部によって算出された補正量に基づいて補正し、補正した前記測位信号の観測量を用いて自己位置の座標値を算出する位置標定部と、
前記位置標定部によって算出された自己位置の座標値と前記有料道路情報記憶部に記憶される有料道路情報とに基づいて前記車両が有料道路を走行しているか否かを判定し、前記車両が有料道路を走行していると判定した場合に所定の課金制御を行う課金制御部として
前記車載器を機能させることを特徴とする道路課金プログラム。
【請求項14】
測位衛星と、準天頂衛星と、位置標定装置とを有する位置標定システムであって、
前記測位衛星は測位信号を送信し、
前記準天頂衛星は、前記測位信号の観測量に含まれる誤差量を算出するための地域別の測位補強情報を含んだ測位補強信号を送信し、
前記位置標定装置は、
前記測位衛星から前記測位信号を受信し、受信結果に基づいて前記測位信号の観測量を算出する測位信号受信部と、
前記測位信号受信部によって算出された前記測位信号の観測量を用いて概略位置の座標値を算出する概略位置算出部と、
前記準天頂衛星から前記測位補強信号を受信し、受信した前記測位補強信号から前記地域別の測位補強情報を取得する測位補強信号受信部と、
前記測位補強信号受信部によって取得された前記地域別の測位補強情報から、前記概略位置算出部によって算出された概略位置の座標値が示す概略位置を含んだ地域の測位補強情報を選択する測位補強情報選択部と、
前記測位補強情報選択部によって選択された測位補強情報に基づいて、前記測位信号の観測量に含まれる誤差量に相当する補正量を算出する補正量算出部と、
前記測位信号受信部によって算出された前記測位信号の観測量を前記補正量算出部によって算出された補正量に基づいて補正し、補正した前記測位信号の観測量を用いて自己位置の座標値を算出する位置標定部と
を備えることを特徴とする位置標定システム。
【請求項15】
測位衛星と、準天頂衛星と、車両に搭載される車載器と、前記車両の運転を制御する運転制御装置とを有する運転支援システムであって、
前記測位衛星は測位信号を送信し、
前記準天頂衛星は、前記測位信号の観測量に含まれる誤差量を算出するための地域別の測位補強情報を含んだ測位補強信号を送信し、
前記車載器は、
前記測位衛星から前記測位信号を受信し、受信結果に基づいて前記測位信号の観測量を算出する測位信号受信部と、
前記測位信号受信部によって算出された前記測位信号の観測量を用いて概略位置の座標値を算出する概略位置算出部と、
前記準天頂衛星から前記測位補強信号を受信し、受信した前記測位補強信号から前記地域別の測位補強情報を取得する測位補強信号受信部と、
前記測位補強信号受信部によって取得された前記地域別の測位補強情報から、前記概略位置算出部によって算出された概略位置の座標値が示す概略位置を含んだ地域の測位補強情報を選択する測位補強情報選択部と、
前記測位補強情報選択部によって選択された測位補強情報に基づいて、前記測位信号の観測量に含まれる誤差量に相当する補正量を算出する補正量算出部と、
前記測位信号受信部によって算出された前記測位信号の観測量を前記補正量算出部によって算出された補正量に基づいて補正し、補正した前記測位信号の観測量を用いて自己位置の座標値を算出する位置標定部と、
前記位置標定部によって算出された自己位置の座標値を前記車両の座標値として含んだ車両情報を他の車両へ送信し、前記他の車両から前記他の車両の座標値を含んだ車両情報を受信する車両間通信部と、
前記車両間通信部によって送信される車両情報に含まれる前記車両の座標値と、前記車両間通信部によって受信された車両情報に含まれる前記他の車両の座標値とに基づいて、前記車両に対する前記他の車両の相対位置を表す他車両相対位置情報を生成し、生成した他車両相対位置情報を前記運転制御装置に出力する相対位置情報生成部と
を備えることを特徴とする運転支援システム。
【請求項16】
測位衛星と、準天頂衛星と、車載器とを有する道路課金システムであって、
前記測位衛星は測位信号を送信し、
前記準天頂衛星は、前記測位信号の観測量に含まれる誤差量を算出するための地域別の測位補強情報を含んだ測位補強信号を送信し、
前記位置標定装置は、
前記測位衛星から前記測位信号を受信し、受信結果に基づいて前記測位信号の観測量を算出する測位信号受信部と、
前記測位信号受信部によって算出された前記測位信号の観測量を用いて概略位置の座標値を算出する概略位置算出部と、
前記準天頂衛星から前記測位補強信号を受信し、受信した前記測位補強信号から前記地域別の測位補強情報を取得する測位補強信号受信部と、
前記測位補強信号受信部によって取得された前記地域別の測位補強情報から、前記概略位置算出部によって算出された概略位置の座標値が示す概略位置を含んだ地域の測位補強情報を選択する測位補強情報選択部と、
前記測位補強情報選択部によって選択された測位補強情報に基づいて、前記測位信号の観測量に含まれる誤差量に相当する補正量を算出する補正量算出部と、
前記測位信号受信部によって算出された前記測位信号の観測量を前記補正量算出部によって算出された補正量に基づいて補正し、補正した前記測位信号の観測量を用いて自己位置の座標値を算出する位置標定部と、
有料道路の場所と料金とを含んだ有料道路情報を記憶する有料道路情報記憶部と、
前記位置標定部によって算出された自己位置の座標値と前記有料道路情報記憶部に記憶される有料道路情報とに基づいて前記車両が有料道路を走行しているか否かを判定し、前記車両が有料道路を走行していると判定した場合に所定の課金制御を行う課金制御部と
を備えることを特徴とする道路課金システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−101013(P2013−101013A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−244160(P2011−244160)
【出願日】平成23年11月8日(2011.11.8)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】