説明

位置管理サーバおよび通信システムならびに通信端末装置、情報提供装置および通信システム

【課題】端末装置の位置情報を用いて、端末装置に近接した他の端末装置との間で、情報を交換、共有することのできる位置管理サーバおよび通信システムを提供する。
【解決手段】位置管理サーバ1は、2個以上の端末装置の位置を管理する位置管理サーバであって、2以上の端末識別情報と、前記各端末識別情報で識別される端末装置の端末位置情報とを対応付けて記録する位置管理情報記録部13と、前記受信部が受け付けた一の端末装置の端末識別情報と端末位置情報に基づいて、前記位置管理情報から、前記一の端末装置に対して、近接状態にある他の端末装置を検出する近接状態検出部14と、前記一の端末装置に、近接情報を送信する近接情報送信部とを有し、前記近接状態検出部は、前記位置管理情報記録部に記録されている、位置管理情報に基づいて近接状態にある他の端末装置を検出し、前記近接情報は、端末装置の時系列な移動に対応した地図情報と共に供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、間接的なコミュニケーションを用いて、情報を交換、共有する位置管理サーバおよび通信システムならびに位置情報を用いた領域情報取得端末、情報提供装置および通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、グローバル・ポジショニング・システム(Global Positioning System、以下「GPS」という)や三角測量の原理などを用いて、端末装置などの位置を検出するシステムが開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかし、携帯電話などの端末装置の位置を検出できたとしても、検出された位置を用いて、2個の端末装置が近くにいるかどうかは容易にはわからなかった。例えば、一方の端末装置のユーザが他方の端末装置のユーザに電話をかけるなどにより、近くにいることを確認する必要がある。
【0004】
ユーザが直接に近くにいることを確認しなくても、近接情報を得る方法が開発されている(例えば、特許文献2参照)。この文献では、ユーザが最新の位置情報と検索条件とを情報提供装置に送信して、他のユーザを検索する。この情報提供装置では、ユーザが送信した最新の位置情報に基づく、必要がある。
【0005】
また、近年、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(以下、「SNS」という)、電子掲示板などを用いて、Web上で社会的ネットワークを形成することが行われている。これらは、友人・知人間のコミュニケーションを促進する手段や場、あるいは趣味や嗜好、居住地域、出身校、「友人の友人」といった自身と直接関係のない他人との繋がりを通じて新たな人間関係を構築する場を提供している。このような新たな人間関係を構築する方法として、今までに存在しない方法を常に提供することが要求されている。
【0006】
一方、時系列の位置情報に基づいて、2つの端末が同じ位置に長く存在しているものを近接と判断して、情報交換をすることが試みられている(例えば、特許文献3参照)。この文献に記載の方法では、物理的に近接していることが要件となる。しかし、移動中に遭遇した、想定しないイベントや事故など共通の話題を共有したい場合などには、2つの端末が必ずしも物理的に近接していなくてもよい。このような場合に、近接する時間と距離をユーザが任意に決定できると、より有用である。
【0007】
さらに、複数のユーザに対してユーザに応じて個別に情報を提供することが行われている。例えば、特許文献4では、ユーザの位置データから定まるエリア位置データが情報提供条件を満たすかどうかを判断し、満たした場合はユーザの識別データと関連付けて提供内容データを端末に送信する情報提供装置が開示されている。しかし、この装置では、事前にユーザの属性を登録する必要がある。このため、この装置では、ユーザの必要とする情報をフレキシブルに取得できないという問題がある。また、情報提供装置内でユーザに提供する情報を決定する。このため、情報提供装置の構成が複雑になるという問題がある。
【0008】
また、特許文献5では、ユーザの位置情報に基づき、対応する地図を外部の地図サーバから提供される携帯端末装置および地図サーバ装置とが開示されている。この文献に記載の携帯端末装置では、ユーザの移動に応じて、地図サーバ装置から順次必要な地図が提供される。このため、ユーザの移動により携帯端末装置が領域外に出た場合にも、必要な地図を提供するために、携帯端末装置内に地図情報推奨エリアを記憶する記憶手段と、ユーザの現在位置と地図情報推奨エリアとを対比して必要な地図を特定する必要がある。すなわち、この文献に記載の携帯端末装置では、これらの機能を有する必要がある。また、地図サーバも、領域外をカバーする特殊な地図を記憶する必要がある。さらに、この文献に記載の発明では、地図上に存在する特定の場所の情報を得ることについては開示されていない。
【特許文献1】特開2006−23129号公報
【特許文献2】特開2003−186900号公報
【特許文献3】特開2008−176406号公報
【特許文献4】特開2006−260081号公報
【特許文献5】特開2009−10607号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
すなわち、本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、その目的は、時系列に蓄積された端末装置の位置情報を用いて、端末装置に近接した(いわゆる「すれ違った」)他の端末装置を視覚で認識しながら、端末装置間で、間接的なコミュニケーションを用いて、情報を交換、共有することのできる位置管理サーバおよび通信システムを提供することにある。
【0010】
また、本発明の別の目的は、端末装置の周辺に存在する特定の場所の情報を、容易に取得でき、ユーザが当該場所へ接近することを容易にする領域情報取得端末、情報提供装置および通信システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明の位置管理サーバは、2個以上の端末装置の位置を管理する位置管理サーバであって、前記端末位置を識別する情報である端末識別情報と、当該端末識別情報で識別される端末装置に時系列に蓄積された位置を示す情報である端末位置情報と、検索条件を含むデータとを受け付ける受信部と、2以上の端末識別情報と、前記各端末識別情報で識別される端末装置の端末位置情報とを対応付けて有する位置管理情報が記録される位置管理情報記録部と、前記受信部が受け付けた一の端末装置の端末識別情報と端末位置情報に基づいて、前記位置管理情報記録部に記録されている位置管理情報から、前記一の端末装置に対して、近接状態にある他の端末装置を検出する近接状態検出部と、前記一の端末装置に、当該一の端末装置に対して近接状態にある他の端末装置に関する近接情報を送信する近接情報送信部とを有し、前記近接状態検出部は、前記位置管理情報記録部に記録されている、時系列に蓄積された位置管理情報に基づいて近接状態にある他の端末装置を検出し、前記近接情報は、端末装置の時系列な移動に対応した地図情報と共に供される。
【0012】
この構成により、一の端末装置は、一の端末装置が提供した時系列に蓄積された端末識別情報と端末位置情報に基づいて、この一の端末装置に近接した他の端末装置の情報を得ることができる。また、端末装置の時系列な移動に対応した地図情報と共に供されるので、ユーザは近接状態を視覚で認識できる。この構成により、一の端末装置が移動した軌跡に、1度のみ近接した端末装置についても、複数回近接した端末装置についても、近接の位置と時間とを検出することができる。
【0013】
前記近接状態は、ユーザが任意に決定した時間または距離である。この構成により、ユーザが近接と認識した範囲を任意に決定することができる。
【0014】
前記位置管理サーバは、前記近接情報を受信した一の端末装置から近接状態にある他の端末装置の全部または一部に対して情報交換を要求するメッセージを受信するメッセージ受信部と、前記受信した他の端末装置に対するメッセージを送信するメッセージ送信部とを有するとよい。この構成により、一の端末装置と他の端末装置とが間接的なコミュニケーションを用いて、情報を交換、共有することができる。
【0015】
前記位置管理サーバは、他のサーバと互換性を有する、あるいは他のサーバに組み込まれていることとしてもよい。この構成により、得られた近接状態にある端末装置との間で、Web上で社会的ネットワークを形成することが容易となる。
【0016】
また、本発明の位置管理サーバは、前記端末装置が、所定の位置に近接すると提供される情報と、当該端末識別情報で識別される端末装置の位置を示す情報である端末位置情報とを受け付ける受信部と、前記提供情報を保管する提供情報保管部と、前記端末位置を識別する情報である端末識別情報と、前記端末装置の端末位置情報に基づいて、前記所定の位置と近接状態にある端末装置を検出する近接状態検出部と、前記所定の位置と近接状態にある端末装置に対して提供情報を送信する提供情報送信部とを有する。
【0017】
この構成により、端末装置が特定の場所に近接した際に、情報の発信者と直接的なコミュニケーションをせずに、情報の提供を受けることができる。
【0018】
本発明の通信システムは、自己の位置情報を取得する機能を有する端末装置と、複数の前記端末装置からの情報を処理するサーバ装置により構成されるシステムであって、前記端末装置から、当該端末位置を識別する情報である端末識別情報と、当該端末識別情報で識別される端末装置の位置を示す情報である端末位置情報と、検索条件を含むデータとをサーバ装置に送信するステップと、2以上の端末識別情報と、前記各端末識別情報で識別される端末装置の端末位置情報とを対応付けて有する位置管理情報を前記サーバ装置が記録するステップと、前記端末識別情報と端末位置情報とメッセージを送信した前記一の端末装置に対して、前記位置管理情報記録部に記録されている位置管理情報から、近接状態にある他の端末装置を検出するステップと、前記一の端末装置に、当該一の端末装置に対して近接状態にある他の端末装置に関する近接情報を送信するステップとを有する。
【0019】
前記近接状態検出部は、前記位置管理情報記録部に記録されている、特定の時刻における位置情報または時系列に蓄積された位置管理情報に基づいて近接状態にある他の端末装置を検出するのが好ましい。
【0020】
受信した近接状態にある他の端末装置に関する近接情報は、前記一の端末装置が移動した地図情報と共に供される。
【0021】
前記端末装置は、受信した近接状態にある他の端末装置に関する近接情報に基づいて、受信した近接情報に基づいて、その全てまたは一部の他の端末装置を選択してサーバ装置を介して他の端末装置と通信を行ってもよい。また、前記端末装置は、受信した近接情報に基づいて、その全てまたは一部の他の端末装置を選択して受信した近接状態にある他の端末装置に関する近接情報に基づいて、ネットワーク・コミュニティを形成してもよい。
【0022】
本発明の通信システムは、自身の位置情報を取得する機能を有する端末装置と、複数の前記端末装置からの情報と所定の位置に近接した端末装置に提供する情報を処理するサーバ装置により構成されるシステムであって、所定の位置に近接した端末装置に発信する情報を、サーバ装置が受け付け、保管するステップと、前記端末装置から、当該端末位置を識別する情報である端末識別情報と、当該端末識別情報で識別される端末装置の位置を示す情報である端末位置情報をサーバ装置に送信するステップと、前記端末装置の端末位置情報に基づいて、前記所定の位置と近接状態にある端末装置を検出するステップと、前記所定の位置と近接状態にある端末装置に対して提供情報を送信するステップとを有する。
【0023】
本発明の情報提供装置は、情報提供の対象となるユーザに携帯され、位置測定機能を持つ端末と伝送可能に接続される情報提供装置であって、位置測定機能を有する通信端末装置から情報提供要求と前記ユーザのユーザ識別データと前記ユーザの最新の位置を示す通信端末装置位置データとを受け付ける受付手段と、複数の目的地の名称と、位置と、カテゴリーと、その他の提供内容とを有する目的地情報を記憶する記憶手段と、前記情報提供要求に基づき、前記ユーザ位置データから定まる目的地に関する目的地情報を検出する検出手段と、前記検出された目的地情報の一部(情報A)を、前記通信端末装置に提供する提供手段とを備える。
【0024】
前記提供手段は、端末と前記提供された目的地とが接近した情報を端末から取得すると、さらに詳細な情報(情報B)を提供する。
【0025】
また、本発明の通信端末装置は、位置情報に基づいて領域情報を取得する通信端末装置であって、GPS衛星との通信を行うGPS通信手段と、無線回線を介して、前記GPS通信から得られた通信端末装置の位置データと情報提供要求とユーザのユーザ識別データとを情報提供サーバに送信する送信手段と、前記情報提供サーバから目的地情報に基づく領域情報(情報A)を受信する受信手段と、受信した領域情報から所望の目的地を選択し、登録する選択登録手段と、前記通信端末装置が選択した目的地に接近したことを前記GPS通信手段が検知すると、ユーザに通知する通知手段とを備え、前記端末が選択した領域に接近したことを前記GPS通信手段が検知すると、前記通信端末装置は、情報提供サーバに対し、接近した目的地に関するさらに詳細な情報(情報B)の送信を要求する。
【0026】
前記位置情報と共に、受信する領域情報の条件を送信するとよい。
【0027】
前記領域情報(情報A)は、その領域の位置情報、カテゴリーを含むものであってもよい。
【0028】
前記通信端末装置は、通信端末装置の位置データと指定した条件から特定される領域の範囲の境界近傍において、前記GPS通信から得られた位置データと情報提供要求とユーザのユーザ識別データとを情報提供サーバに再度送信する。
【0029】
本発明の通信システムは、
通信端末装置と無線回線を介して接続される情報提供サーバとからなる通信システムであって、
前記通信端末装置は、
GPS衛星との通信を行うGPS通信手段と、無線回線を介して、前記GPS通信から得られた通信端末装置の位置データと情報提供要求とユーザのユーザ識別データとを情報提供サーバに送信する送信手段と、前記情報提供サーバから位置情報に基づく目的地情報を受信する受信手段と、前記情報提供サーバから位置情報に基づく目的地情報(情報A)を受信する受信手段と、受信した目的地情報から所望の目的地を選択し、登録する選択登録手段と、前記通信端末装置が選択した目的地に接近したことを前記GPS通信手段が検知すると、ユーザに通知する通知手段とを備え、
前記情報提供サーバは、
位置測定機能を有する通信端末装置から情報提供要求と前記ユーザのユーザ識別データと前記通信端末装置の最新の位置を示す通信端末装置の位置データとを受け付ける受付手段と、複数の目的地の名称と、位置と、カテゴリーと、その他の提供内容とを有する目的地情報を記憶する記憶手段と、前記情報提供要求に基づき、前記ユーザ位置データから定まる目的地に関する目的地情報を検出する検出手段と、前記検出された目的地情報の一部(情報A)を、前記通信端末装置に提供する提供手段とを備える。
【0030】
前記提供手段は、通信端末装置と前記提供された目的地とが接近した情報を通信端末装置から取得すると、さらに詳細な情報(情報B)を提供する。
【0031】
本発明の領域情報取得方法は、a)通信端末装置からのGPS通信から得られた位置データと情報提供要求とユーザのユーザ識別データとを受信するステップと、b)前記情報提供要求に基づき、前記ユーザ位置データから定まる目的地に関する目的地情報を検出するステップと、c)前記検出された位置情報に基づく目的地情報(情報A)を、前記通信端末装置に提供するステップと、d)前記位置情報に基づく目的地情報を通信端末装置の表示部に表示するステップと、e)前記表示された位置情報に基づく領域情報から、所望の目的地を選択し、登録するステップと、f)前記通信端末装置が選択した目的地に接近したかどうかを判断するステップと、g)前記通信端末装置が選択した目的地に接近したことを検知すると、ユーザに通知するとともに、接近した目的地に関するさらに詳細な情報(情報B)の提供を情報提供サーバに要求するステップとを含む。
【0032】
通信端末装置の位置データと指定した条件から特定される領域の境界近傍において、携帯端末が、領域情報の更新を行うステップを含むものであってもよい。
【0033】
本発明のコンピュータプログラムは、領域情報取得方法を実施するためのコンピュータプログラムであってもよい。

【発明の効果】
【0034】
本発明では、サーバを介して、一の端末装置に近接した他の端末装置の情報を得ることができる。また、一の端末装置が移動した軌跡に、1度のみ近接した端末装置についても、複数回近接した端末装置についても、近接の位置と時間とを検出することができる。この情報を用いて、他の端末装置に対して、サーバを介してメッセージを送る、あるいは得られた他の端末装置に関する情報を用いて、ネットワーク・コミュニティを形成することができる。このように、本発明では、他の端末装置と直接コミュニケーションすることなく、情報を交換、共有することができる。
【0035】
また、本発明では、サーバを介して、特定の場所に近接した端末装置に情報を提供する。このように、本発明では、登録などにより、情報の提供者と直接コミュニケーションすることなく、情報の提供を受けることができる。
【0036】
また、本発明では、GPS通信ができる通信端末装置であれば、特定の機器を用いなくても、容易に目的地情報を取得できる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】図1は、実施の形態1による位置管理システムの構成を示す図である。
【図2】図2は、実施の形態1による位置管理サーバ1の全体動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の位置管理サーバが検出した、一の端末装置のユーザが移動した範囲内で他の端末装置とが近接した時間、場所を地図で示した例を示す図である。
【図4】図4は、本発明の位置管理サーバが検出した、一の端末装置と他の端末装置との時系列の位置管理情報を用いて、両者が近接した時間、場所を地図で示した例を示す図である。
【図5】図5は、実施の形態2による位置管理システムの構成を示す図である。
【図6】図6は、実施の形態2による位置管理サーバ1の全体動作を示すフローチャートである。
【図7】図7は、実施の形態3の通信端末装置と情報提供サーバとで構成される通信システムの構成を示す概略構成図である。
【図8】図8は、実施の形態3の形態の通信システムの動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下に、本発明を、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。
【0039】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る位置管理サーバについて、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態による位置管理システムの構成を示す図である。図1において、本実施の形態による位置管理システムは、有線または無線の通信回線100を介して互いに接続された、位置管理サーバ1と、2以上の端末装置2とを備える。位置管理サーバ1は、2以上の端末装置2の位置を管理する。端末装置2は、例えば、携帯電話や、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)などであり、ユーザが持ち運ぶことができるものである。また、これらの端末装置は、GPS対応機能を有している。通信回線100は、例えば、インターネットやイントラネット、公衆電話回線網等である。
【0040】
図1において、本実施の形態による位置管理サーバ1は、受信部11と、位置管理情報記録部13と、位置管理情報更新部12と、近接状態検出部14と、送信部15と、情報記録部16とを備える。
【0041】
受信部11は、端末識別情報と、端末位置情報と、検索条件を含むデータとを受け付ける。ここで、端末識別情報とは、端末装置2を識別する情報である。端末識別情報は、例えば、端末装置2に固有の情報であってもよく、端末装置2を識別可能であれば、端末装置2を利用するユーザに固有の情報であってもよい。端末装置2に固有の情報は、例えば、端末装置2の電話番号であってもよく、端末装置2のMACアドレスや“IP over IEEE1394“仕様のアドレス等であってもよく、端末装置2のIPアドレス等であってもよい。
【0042】
端末位置情報は、端末識別情報で識別される端末装置2の位置を示す情報である。端末位置情報は、例えば、経度と緯度を示す情報である。その端末位置情報は、例えば、GPS対応型の端末装置を用いて取得する。GPS対応型の端末装置を用いれば、位置情報を容易に時系列に蓄積することができる。端末装置2には、各取得時間における経度と緯度を示す情報が蓄積されている。これらの時系列の位置情報の中から、近接情報を得たいと望む、所定の期間または場所などを特定して、時系列の位置情報を端末位置情報とする。
【0043】
検索条件を含むデータとは、例えば、名前、ペンネーム、SNSの管理頁などの自己の属性を特定する情報、近接条件を得るための情報・条件などの検索条件、他の端末装置2に送信するメッセージなどを含む。これらのデータは、情報記録部16に記録される。
【0044】
受信部11による受け付けとは、例えば、有線または無線の通信回線100を介して端末装置2から送信された、その端末装置2の端末識別情報と端末位置情報との受信をいう。なお、受信部11は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、受信部11は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは所定のデバイスを制御するソフトウェアによって実現されてもよい。
【0045】
位置管理情報記録部13では、位置管理情報が記憶される。ここで、位置管理情報とは、2以上の端末識別情報と、その各端末識別情報で識別される端末装置2の端末位置情報とを対応付けて有する情報である。この位置管理情報は、後述する位置管理情報更新部12によって更新されることになる。したがって、この位置管理情報によって、ある端末装置2に対応する最新の位置を知ることができる。この位置管理情報は、ある特定の時刻における位置情報として使用することとしてもよく、所定の期間内に移動した、時間履歴を有する位置情報として利用してもよい。位置管理情報記録部13は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
【0046】
位置管理情報更新部12は、受信部11が受け付けた端末識別情報及び端末位置情報に応じて、位置管理情報記録部13が記憶している位置管理情報を更新する。前述のように、この位置管理情報更新部12による位置管理情報の更新によって、位置管理情報が最新の情報に保たれることになる。位置管理情報更新部12は、具体的には、受信部11が受け付けた端末識別情報及び端末位置情報に応じて、位置管理情報において、受け付けられた端末識別情報と対応付けられている端末位置情報を、受け付けられた端末位置情報に変更する。なお、受信部11が受け付けた端末識別情報が位置管理情報に含まれない場合には、その端末識別情報と、端末位置情報とを対応付ける情報を位置管理情報に新規に登録してもよい。
【0047】
なお、ある端末装置2について、受信部11が端末位置情報等を受け付ける頻度に応じて、その端末装置2に対応する位置管理情報が更新されることになる。
【0048】
近接状態検出部14は、位置管理情報記録部13が記憶している位置管理情報を用いて、受信部11が受け付けた1の端末装置2との近接状態を検出する。ここで、近接状態とは、同時刻に一の端末装置2と他の端末装置2とが一定の範囲内に存在する状態である。近接状態が検出されることによって、一の端末装置2と他の端末装置2とが近くに存在する(いわゆる、すれ違い状態になっている)ことが検出される。また、一定の範囲とは、近接情報を求めるユーザが一定の範囲と認識する範囲である。
【0049】
近接状態の検出は、例えば以下のように行う。
例えば、端末位置情報によって端末装置2の位置に対応する緯度と経度が示される場合には、あらかじめ決められている精度で一の端末装置2と他の端末装置2との端末位置情報が一致するかどうか判断することによって、一の端末装置2と他の端末装置2との近接状態を検出することができうる。この場合に、例えば準天頂衛星などのGPSを用いた場合には、精度1mで位置情報を測位することができる。従って、2点間の距離を精度2mで計測できる。また、一の端末装置2と他の端末装置2との近接状態にあるかどうかは、2点間の距離が閾値の範囲内にあるかどうかで判断する。閾値は、ユーザが近接と考える範囲を任意に決めることができる。
【0050】
近接状態は、一の端末装置2が移動した軌跡に、特定の時刻において近接した端末装置2についても、複数回近接した端末装置2についても、近接の位置と時間とを検出することができる。特定の時刻において近接した端末装置2ついては、一の端末装置2が移動した軌跡上に存在する、他の端末装置2の座標が存在するかどうかを検出する。複数回近接した端末装置の情報については、一の端末装置2が移動した軌跡に、他の端末装置2が移動した軌跡が何回交差したかを検出する。
【0051】
本発明の位置管理サーバ1には、さらに情報記録部16を備えていてもよい。属性情報記録部16では、端末位置2から送信された検索条件を含むデータなどを記録する。情報記憶部16は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
【0052】
送信部15は、近接状態検出部14によって一の端末装置2と他の端末装置2とが近接状態にあると判断された場合に、一の端末装置2に、当該一の端末装置2に対して近接状態にある他の端末装置2に関する近接情報を送信する。近接情報は、例えば、近接状態にある端末装置2の端末識別情報と時間と位置情報とを含む。また、当該端末装置2が送信した人名など個人の特定情報、メッセージなどを含めてもよい。他の端末装置2は、1個に限らず、複数個あってもよい。特に、前記近接情報は、端末装置2の時系列な移動に対応させる場合には、地図情報と共に供されるとよい。
【0053】
なお、送信部15は、送信を行うための送信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、送信部15は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは所定のデバイスを制御するソフトウェアによって実現されてもよい。
【0054】
また、位置管理情報記録部13、情報記憶部16の2以上の記憶部は、同一の記録媒体で実現されてもよく、別々の記録媒体で実現されてもよい。前者の場合には、例えば、位置管理情報の記憶されている記録媒体の領域が位置管理情報記録部13となり、情報の記憶されている記録媒体の領域が情報記録部16となる。
【0055】
端末装置2は、位置管理サーバ1から送信された送信情報を受信することができる機能を有する。情報を受信する機能を有する装置については、公知の装置を用いればよい。
【0056】
次に、本実施の形態による位置管理サーバ1の動作について、フローチャートを用いて説明する。図2は、本実施の形態による位置管理サーバ1の全体動作を示すフローチャートである。
【0057】
(ステップS101)
受信部11は、端末位置情報と端末識別情報とを受け付ける。そして、ステップS102で、受け付けた端末位置情報等を用いて、位置管理情報を更新する。また、同時に、受け付けた端末位置情報等を用いて、ステップS103に進む。
【0058】
(ステップS103)
近接状態検出部14は、近接状態を検出する処理を行う。近接状態の検出は、例えば以下のように行う。
【0059】
近接状態検出部14は、受信した一の端末装置2の所定の時間における位置情報に基づいて、位置管理情報記録部13に記録されている他の端末装置2の当該時間における位置情報を読み出す。近接状態検出部14中の距離算出手段21は、両者の位置情報に基づいて、両者の距離を算出する。前記位置管理情報記録部13に記録されている、特定の時刻における位置情報または時系列に蓄積された位置管理情報に基づいて近接状態にある他の端末装置2を検出する。
【0060】
近接状態検出部14中の比較手段22は、閾値を用いて、上記算出された両者の距離と閾値とを比較する。両者の距離が閾値以下の場合は、近接状態にあると判断する。そうでない場合は、近接状態にないと判断し、近接情報に含めない。
【0061】
(ステップS104)
近接状態検出部14が近接状態を検出した場合には、送信部15は、近接状態検出部14が検出した近接状態に対応する端末装置2送信して、近接状態の検出を終了する。
【0062】
次に、本実施の形態による位置管理サーバ1の動作について、具体例を用いて説明する。
端末識別情報で識別される端末装置2を所有するユーザが、端末装置2の電源を入れたとする。その端末装置2のGPS機能が、その端末装置2の位置として、緯度と、経度とを取得する。その後、その端末装置2には、経時的に位置情報が蓄積される。端末装置2は、図示しない記録媒体で位置情報の時間履歴を記録する。
【0063】
次に、ユーザは、端末識別情報と、当該端末識別情報で識別される端末装置2に時系列に蓄積された位置を示す情報である端末位置情報と、検索条件を含むデータとを、位置管理サーバ1のアドレスに送信する。この検索条件には、ユーザが近接情報を求める場所と時間を特定した情報を含めておいてもよい。あるいは、端末識別情報などが位置管理サーバ1に受信されると、位置管理サーバ1から端末装置2に、ユーザが近接情報を求める場所と時間の特定を求める構成としておいてもよい。また、他の端末装置2の位置管理情報として、時系列の位置管理情報を用いることを指示するものであってもよい。さらに、ユーザが送信する近接情報を求める場所と時間は、最新の位置管理情報でなくてもよい。例えば、1年前に特定の場所で近接した他の端末装置2の近接情報であってもよい。
【0064】
次に、端末装置2の近接状態が検出され、送信情報が送信される動作について説明する。この具体例では、2個の端末装置2が2メートル以内になった場合に、近接状態が検出されるものとする。
【0065】
距離算出手段21は、一の端末装置2の端末位置情報と、位置管理情報記録部13から読み出した他の端末装置2の端末位置情報とを用い、両者の端末位置情報から、両者の端末装置2間の距離を算出する。位置を示す情報から距離を算出する方法はすでに知られているため、その詳細な説明を省略する。一の端末装置2と他の端末装置2との間の距離が1.8メートルであった場合には、比較手段22は、その算出された距離と、閾値10メートルとを比較し、2個の端末装置2間の距離が閾値以内であると判断する(ステップS103)。比較手段22は、閾値以内であった、他の端末装置2の情報を図示しない記録媒体で一時的に記録する。上記位置管理情報記録部13に記録されている、特定の時刻における位置情報の場合は、この操作で、他の端末装置2の情報とする。また、一の端末装置2が所定の時間内で移動した場合には、この時間内における移動の軌跡上で近接した他の端末装置2の距離をそれぞれ算出する。時系列に蓄積された位置管理情報に基づいて近接状態にある他の端末装置2を検出する場合は、一の端末装置2と他の端末装置2のそれぞれの軌跡を例えば二次元座標に配置し、両者か近接した、あるいは交わった部分について、上記のように距離を算出する。次に、上記他の端末装置2以外の他の端末装置2についても、順に一の端末装置2との間の距離を算出して、比較する。最終的に、閾値以内にある他の端末装置2の情報のリストを作製する。
【0066】
また、上記作製されたリストの中から、一の端末装置2が送信した検索条件に適合した他の端末装置2をさらに選択しても良い。
【0067】
送信部15は、一の端末装置2に対して近接状態にある他の端末装置2に関する近接情報を、一の端末装置2に送信する。近接情報には、他の端末位置2を識別する情報である端末識別情報と、一の端末装置2と他の端末装置2とが近接した時間、場所、他の端末装置2に添付されるメッセージが含まれる。特に、前記近接情報は、端末装置2の時系列な移動に対応した地図情報と共に供される。
【0068】
一の端末装置2から送信された端末識別情報と、端末位置情報とを用いて、位置管理情報更新部12において、前記位置管理情報は更新され、位置管理情報記録部13に記録される。これにより、他のユーザが最新の位置管理情報を利用することができる。また、メッセージは情報記録部16に記録される。
【0069】
一の端末装置2が受信した他の端末装置に関する近接情報は、一の端末装置2の図示しない、表示部に示される。表示方法は、一の端末装置2と他の端末装置2とが近接した時間、場所が特定できるものであれば、特に限定しない。例えば、一の端末装置2のユーザが移動した範囲を含む地図を示し、この地図上に近接した場所を丸などの記号で示し、時間記載するなどである。また、メッセージが添付されている場合には、記号の色を変えるなどして、メッセージが存在することを一の端末装置2のユーザに知らせることとしてもよい。また、記号の色が変えられた部分は、他のユーザのメッセージにハイパーリンクさせるなどして、メッセージを読めることとしてもよい。
【0070】
図3は、本発明の位置管理サーバ1が検出した、一の端末装置2のユーザが移動した範囲内で他の端末装置2とが近接した時間、場所を地図で示した例を示す図である。この図の例では、所定の時間内で一の端末装置2が移動した軌跡上で一の端末装置2に近接した他の端末装置2が丸印で示されている。この図の例では、メッセージの有無により、丸の色を変えている。
【0071】
図4は、本発明の位置管理サーバ1が検出した、一の端末装置2と他の端末装置2との時系列の位置管理情報を用いて、両者が近接した時間、場所を地図で示した例を示す図である。この図の例では、一の端末装置2と他の端末装置2を太い実線で表している。この図から、この実線が接している部分(図中、大きい白丸で囲まれた部分)で、近接した状態で移動し、交差している点(図中、小さい白丸で囲まれた部分)で両者がすれ違ったことがわかる。このように、時系列の位置管理情報を用いて、一の端末装置2と他の端末装置2との近接状態を検出すると、ユーザが、建物の中、高架の下などのGPSで位置情報が得られない位置に一時的に移動した場合であっても、両者の近接状態を予想することが可能となる。
【0072】
ユーザは、示された他の端末装置2に関する近接情報を参照して、全ての、あるいは選択した一部の他の端末装置2のユーザに、情報の交換を呼びかけるメッセージを送ることができる。上記のように一の端末装置2のユーザが移動した範囲を含む地図で示される場合は、特定領域を囲むなどして、他の端末装置を選択することができる。メッセージは、例えば、位置管理サーバ1に設けられたメッセージ受信部(図示せず)に、情報の交換を求める他の端末装置2を指定して、メッセージを送る。位置管理サーバ1は、指定された他の端末装置2に対して、このメッセージを送信する。
【0073】
本発明の位置管理サーバ1は、他のサーバと互換性を有する、あるいは他のサーバに組み込まれているものであってもよい。これにより、近接情報が得られた他の端末装置2のユーザと、事後的に、SNSを介してコンタクトをとることや、電子掲示板を用いて、情報を交換、共有することが可能となる。
【0074】
あるいは、得られた近接情報をネットワークゲームに取り入れることもできる。
【0075】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る位置管理サーバについて、図面を参照しながら説明する。
図5は、実施の形態2による位置管理システムの構成を示す図である。図5において、本実施の形態による位置管理システムは、有線または無線の通信回線100を介して互いに接続された、位置管理サーバ1と、端末装置2と、端末3とを備える。位置管理サーバ1は、端末装置2の位置を管理する。端末装置2は、実施の形態1に示すものと同様である。また、端末3は、位置管理サーバ1に対して、端末装置2に提供する情報を送信する。端末3としては、実施の形態1に示す端末装置2と同様のものが使用できる。また、この図の例では、端末装置2は、GPS機能を有しており、GPS装置40とGPS通信をする。ただし、端末3は、GPS機能を有していなくてもよい。
【0076】
図5において、本実施の形態による位置管理サーバ1は、受信部11と、提供情報保管部17と、近接状態検出部14と、送信部15とを有する。
【0077】
受信部11は、端末装置2に提供する情報と、端末位置2を識別する情報である端末識別情報と、当該端末識別情報で識別される端末装置2の位置を示す情報である端末位置情報とを受け付ける。
【0078】
提供情報としては、場所が特定でき、場所が変化しない位置から発信される情報である。例えば、店舗、広告看板などや、特定位置に関する事故情報や犯罪情報などである。提供情報には、端末装置に伝えるメッセージと場所を特定する位置情報(経度、緯度など)とを含む。
【0079】
位置管理サーバ1が受け付けた提供情報は、提供情報保管部17に保管される。提供情報保管部17は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
【0080】
受信部11は、上記実施形態1と同様に、端末位置を識別する情報である端末識別情報と、当該端末識別情報で識別される端末装置2の位置を示す情報である端末位置情報とを受け付ける。端末識別情報は、上記実施形態1と同様である。また、端末位置情報も、上記実施形態1と同様に経度、緯度などである。受信手段なども、上記実施形態1と同様である。なお、本実施の形態では、端末位置情報は、時系列に蓄積されたものではなく、最新の情報であることが必要である。端末装置が特定の場所に近接した際に、情報を提供することが必要となるからである。
【0081】
近接状態検出部14は、所定の位置と、端末装置との近接状態を検出する。ここで、近接状態とは、所定の位置と端末装置とが一定の範囲内に存在する状態である。この検出方法は、実施形態1と同様である。
【0082】
近接状態検出部14が、所定の位置と、端末装置2とが近接状態にあることを検出すると、送信部15は、この端末装置2に提供情報を送信する。送信部15は、上記実施の形態1と同様である。
【0083】
次に、本実施の形態による位置管理サーバ1の動作について、フローチャートを用いて説明する。図6は、本実施の形態による位置管理サーバ1の全体動作を示すフローチャートである。
【0084】
(ステップS201)
受信部11は、端末装置2に提供する提供情報と、情報を提供する所定の位置に関する位置情報を受け付ける。また、受け付けた提供情報を提供情報保管部17に保管する。
【0085】
(ステップ202)
受信部11は、端末位置情報と端末識別情報とを受け付ける。端末位置情報は、最新の端末位置情報である。
【0086】
(ステップS203)
近接状態検出部14は、近接状態を検出する処理を行う。近接状態の検出は、例えば以下のように行う。近接状態の検出は、情報を提供する所定の位置に関する位置情報と端末位置情報とを用いること以外は、実施の形態1と同様である。
【0087】
(ステップS204)
近接状態検出部14が近接状態を検出した場合には、送信部15は、提供情報保管部17に保管されている提供情報を、端末装置2に送信して、近接状態の検出を終了する。
【0088】
次に、本実施の形態による位置管理サーバ1の動作についても、実施の形態1と同様である。
【0089】
(実施の形態3)
この実施の形態では、情報提供サーバが、通信端末装置の位置データと情報提供要求とを受信して、情報提供要求に基づき、前記通信端末装置の位置データから定まる目的地情報を検出して、検出した目的地情報を通信端末装置に送信する。また、通信端末装置は送信された目的地情報の中から、ユーザが所望の目的地を選択し、選択した目的地に関する必要なデータをダウンロードする例である。
【0090】
図7は、本実施の形態の通信端末装置と情報提供サーバとで構成される通信システムの構成を示す概略構成図である。
【0091】
図7において、通信システムは、通信端末装置4と、情報提供サーバ5と、無線回線通信網6とを有する。
【0092】
通信端末装置4は、GPS衛星との通信を行うGPS通信手段41と、ユーザのキー入力を受け付ける入力手段42と、ユーザに対して文字や画像などを表示する表示手段43と、前記GPS通信から得られた位置データと情報提供要求とユーザのユーザ識別データとを情報提供サーバに送信する送信手段44と、前記情報提供サーバから位置情報に基づく目的地情報を受信する受信手段45と、受信した目的地情報から所望の目的地を選択し、登録する選択登録手段46と、前記選択した所望の目的地を記憶する選択情報記憶手段47と、前記通信端末装置4が選択した目的地に近接したかどうかを判断する近接判定手段48と、前記通信端末装置4が選択した領域に近接したことをユーザに通知する通知手段49と、前記GPS通信から得られた位置データから現在位置を算出する現在位置算出手段50と、以上の各手段の実行を制御する実行制御手段51とを、備える。
【0093】
通信端末装置4は、GPS通信手段41を有する。通信端末装置4は、GPS通信手段41から受信した信号に基づいて、位置を測定する。通信端末装置4は、無線回線通信網を介して情報提供サーバ5と通信を行う。通信端末装置4としては、例えば、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、無線通信機能を有するPDA(Personal Degital Assistants)、ノートPCのような移動通信を行う機器が挙げられる。
【0094】
情報提供サーバ5は、無線回線通信網6を介して接続される。情報提供サーバ5は、位置測定機能を有する通信端末装置4から情報提供要求と前記ユーザのユーザ識別データと前記ユーザの最新の位置を示す通信端末装置位置データとを受け付ける受付手段52と、複数の目的地の名称と、位置と、カテゴリーと、その他の提供内容とを有する目的地情報を記憶する目的地情報記憶手段53と、前記情報提供要求に基づき、前記ユーザ位置データから定まる目的地情報を検出する検出手段54と、前記検出された目的地情報を、前記通信端末装置4に提供する提供手段55とを備える。
【0095】
次に、本実施の形態の通信システムの詳細な動作について説明する。図8は、本実施の形態の通信システムの動作を説明するフローチャートである。
【0096】
まず、ユーザは、通信端末装置4のアプリケーションを起動して処理を開始する(ステップS301)。次に、通信端末装置4のGPS通信手段41はGPS通信からGPS情報を受信する(ステップS302)。現在位置算出手段50は、得られたGPS情報から現在位置を算出する(ステップS303)。
【0097】
ユーザは、起動したアプリケーションの指示に基づき、入力手段42から要求する領域情報の条件を入力する(ステップS304)。
【0098】
領域情報の条件には、情報を検索する物理的な範囲を特定する条件と、各目的地の内容を特定する条件とがある。物理的な範囲を特定する条件は、例えば、位置データを中心として所定の半径以内、位置情報を起点として所定の方向、あるいは位置情報と最終目的地(例えば、駅など)との間などのように、端末装置4の位置情報から所定の範囲(方向を含む)を特定する条件である。また、位置情報を起点として所定の方向を特定する場合には、位置情報を起点として所定の角度を有する扇型のように、ある程度の範囲を含むものであってもよい。物理的な範囲を特定する条件は、表示手段43に示された位置に、半径の大きさ、方向などを特定して入力する。あるいは表示手段43に位置情報を中心とした地図を表示し、物理的な範囲を特定してもよい。各目的地の内容を特定する条件は、カテゴリーを選択することで行う。カテゴリーは、例えば「観光」、「食事」などのように分類されている。カテゴリーの選択は、1個に限らず、複数個選択してもよい。カテゴリーを複数個選択する場合は、全てのカテゴリーを含むもの、あるいは選択されたカテゴリーのうちいずれかを含むものを選択条件に加えてもよい。
【0099】
領域情報の条件は、上記のように位置情報を送信する際に設定してもよく、表示された領域情報をみて、さらに条件を付加してもよい。
【0100】
次に、ユーザは、位置データと情報提供要求とユーザのユーザ識別データとを情報提供サーバ5に送信し、領域情報取得を要求する(ステップS305)。
【0101】
情報提供サーバ5は、位置情報データに基づいた領域情報からユーザが所望の目的地情報を選択するための情報(以下、「情報A」という)と、目的地情報に関するより詳しい情報(以下、「情報B」という)とを含む。
【0102】
情報Aは、以下の情報を含む。
1.位置を経度・緯度で表現した情報
2.地図情報上の座標で表現した情報
3.位置情報により特定される位置のカテゴリー(例えば、「食事」、「観光」、「散策」など)の情報
4.各位置情報により特定される位置に関する簡単な説明
5.各位置情報に関する詳細な説明や外部リンクにリンクする内部リンク情報
なお、位置を特定できるものであれば、位置を経度・緯度で表現したものに限られない。一方、GPS機能を用いて位置を確認するので、位置を経度・緯度で表現したものが好ましい。
【0103】
情報Bは、以下の情報を含む。
1.位置情報に関する詳細な説明
2.各位置情報に関する外部の情報源にリンクする外部リンク情報
外部の情報源には、例えば、その領域を説明するウェブサイトやブログなどを含む。これらの情報源は、通常の情報検索に用いられるものを用いてもよい。
【0104】
情報提供サーバ5の検出手段54は、領域情報取得を受信すると(ステップS306)、受信した位置情報と情報提供要求に含まれる領域情報の条件とに基づいて、目的地情報記憶手段53に記憶されている情報の中から、適合する目的地情報を検出する(ステップS307)。提供手段55は、上記検出された目的地情報に関する情報Aを、通信端末装置4に提供する(ステップS308)。
【0105】
通信端末装置4は、目的地情報に関する情報Aを受信する(ステップS309)。通信端末装置4の表示手段43は、受信した目的地情報を表示する。ユーザは、表示された目的地情報の中から、関心のある目的地を選択する(ステップS310)。ユーザは、通信端末装置4の表示手段43に表示された複数の目的地情報から簡単な説明を参照しながら関心のある目的地を選択することができる。ユーザが選択した目的地は、選択登録手段46に登録する(ステップS311)。
【0106】
通信端末装置4は、GPS通信を常に受信できる状態にしておく。通信端末装置4の近接判定手段48は、選択した領域の位置情報とGPS通信から得られる端末装置の位置とを比較して通信端末装置4と選択した目的地が接近しているかどうかを判断する(ステップS312)。近接しているかどうかは、選択した目的地の位置情報とGPS通信から得られる通信端末装置4の位置とが所定の間隔になったかどうかで判断する。所定の間隔は、任意に決めることができる。通信端末装置4がアラームなどの通知手段49によりユーザに選択した目的地に接近したことを伝える(ステップS313)。
【0107】
同時に、通信端末装置4は、該当する目的地の情報Aに含まれる内部リンクにアクセスする(ステップS314)。これにより、情報提供サーバ5は、通信端末装置4から該当する目的地の情報B取得要求を受ける(ステップS315)。情報提供サーバ5は、通信端末装置4に情報Bを提供する(ステップS316)。通信端末装置4は、情報提供サーバ5から情報Bに基づく目的地の詳細な説明を得る(ステップS317)。また、情報Bに含まれる外部リンクを用いて、必要な情報をダウンロードすることもできる
【0108】
ユーザは、情報提供サーバ5から提供された詳細な説明や外部リンクから得られる必要な情報を参照することで、その目的地における見所、お勧めの料理などを知ることができる。また、該当する目的地に近接した時点で、詳細な情報等を得るので、通信端末装置4のメモリに過大な負担をかけることがない。
【0109】
通信端末装置4は、移動を続ける。通信端末装置4のGPS通信手段41を用いて、上記端末装置4の位置情報と指定した条件から特定される領域内にいるかどうかを確認する(ステップS318)。通信端末装置4が領域内にいる場合は、ステップS312に戻り、登録をした別の領域に近接したかどうかを判定する。通信端末装置4が領域外へ出る場合には、アラームなどによりユーザに知らせると共に、ステップS302に戻り、情報提供サーバ5から新たに通信端末装置4の位置データから特定の範囲にある目的地情報を得る。すなわち、通信端末装置4の位置情報と指定した条件から特定される領域の外へ出る場合に同様の操作を繰り返す。また、アプリケーションを終了することで、一連の情報提供システムを終了する。
【0110】
このように本実施の形態では、GPS通信ができる通信端末装置であれば、特定の機器を用いなくても、容易に目的地情報を取得できる。また、通信端末装置が、選択した目的地に接近した場合と、通信端末装置の位置情報と指定した条件から特定される領域の外へ出る場合にのみ、無線回線を介して情報提供サーバに接続する。このため、通信料を安くできる。さらに、情報提供サーバに記憶する領域情報は、既存のデータを組み合わせて作製することができる。このため、本実施例の通信システムは実現が容易であり、誰でもが利用することができる。
【0111】
また、位置管理サーバ1と、端末装置2との間の通信で用いられる通信プロトコル、または情報提供サーバ5と、通信端末装置4との間の通信で用いられる通信プロトコルは問わない。例えば、HTTPを用いてもよく、Telnetを用いてもよく、その他のプロトコルを用いてもよい。
【0112】
また、上記実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0113】
また、上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。
【0114】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信する送信ステップや、情報を受け付ける受付ステップなどでは、ハードウェアでしか行われない処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理は少なくとも含まれない。
【0115】
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。
【0116】
なお、本明細書において、プログラム記録媒体に格納されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0117】
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。

【符号の説明】
【0118】
1 位置管理サーバ
2 端末装置
3 端末
4 通信端末装置
5 情報提供サーバ
6 無線回線通信網
11 受信部
12 位置管理情報更新部
13 位置管理情報記録部
14 近接状態検出部
15 送信部
16 情報記録部
17 提供情報保管部
100 通信回線
40 GPS装置
41 GPS通信手段
42 入力手段
43 表示手段
44 送信手段
45 受信手段
46 選択登録手段
47 選択情報記憶手段
48 近接判定手段
49 通知手段
50 現在位置算出手段
51 実行制御手段
52 受付手段
53 目的地情報記憶手段
54 検出手段
55 提供手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2個以上の端末装置の位置を管理する位置管理サーバであって、
前記端末位置を識別する情報である端末識別情報と、当該端末識別情報で識別される端末装置に時系列に蓄積された位置を示す情報である端末位置情報と、検索条件を含むデータとを受け付ける受信部と、
2以上の端末識別情報と、前記各端末識別情報で識別される端末装置の端末位置情報とを対応付けて有する位置管理情報が記録される位置管理情報記録部と、
前記受信部が受け付けた一の端末装置の端末識別情報と端末位置情報に基づいて、前記位置管理情報記録部に記録されている位置管理情報から、前記一の端末装置に対して、近接状態にある他の端末装置を検出する近接状態検出部と、
前記一の端末装置に、当該一の端末装置に対して近接状態にある他の端末装置に関する近接情報を送信する近接情報送信部と
を有し、
前記近接状態検出部は、前記位置管理情報記録部に記録されている、時系列に蓄積された位置管理情報に基づいて近接状態にある他の端末装置を検出し、
前記近接情報は、端末装置の時系列な移動に対応した地図情報と共に供される、位置管理サーバ。
【請求項2】
前記近接状態は、ユーザが任意に決定した時間または距離である、請求項1に記載の位置管理サーバ。
【請求項3】
前記受信部は、前記近接情報を受信した一の端末装置から近接状態にある他の端末装置の全部または一部に対して情報交換を要求するメッセージを受信し、
前記送信部は、前記受信した他の端末装置に対するメッセージを送信する、請求項1または2に記載の位置管理サーバ。
【請求項4】
前記位置管理サーバは、他のサーバと互換性を有する、あるいは他のサーバに組み込まれている、請求項1または2に記載の位置管理サーバ。
【請求項5】
端末装置の位置を管理する位置管理サーバであって、
前記端末装置が、所定の位置に近接すると提供される情報と、前記端末位置を識別する情報である端末識別情報と、当該端末識別情報で識別される端末装置の位置を示す情報である端末位置情報とを受け付ける受信部と、
前記提供情報を保管する提供情報保管部と、
前記端末装置の端末位置情報に基づいて、前記所定の位置と近接状態にある端末装置を検出する近接状態検出部と、
前記所定の位置と近接状態にある端末装置に対して提供情報を送信する提供情報送信部と
を有する、位置管理サーバ。
【請求項6】
自身の位置情報を取得する機能を有する端末装置と、複数の前記端末装置からの情報を処理するサーバ装置により構成されるシステムであって、
前記端末装置から、当該端末位置を識別する情報である端末識別情報と、当該端末識別情報で識別される端末装置の位置を示す情報である端末位置情報と、メッセージとをサーバ装置に送信するステップと、
2以上の端末識別情報と、前記各端末識別情報で識別される端末装置の端末位置情報と前記検索条件を含むデータとを対応付けて有する位置管理情報を前記サーバ装置が記録するステップと、
前記端末識別情報と端末位置情報とデータを送信した前記一の端末装置に対して、前記位置管理情報記録部に記録されている位置管理情報から、近接状態にある他の端末装置を検出するステップと、
前記一の端末装置に、当該一の端末装置に対して近接状態にある他の端末装置に関する近接情報を送信するステップと
を有する、通信システム。
【請求項7】
前記近接状態検出部は、前記位置管理情報記録部に記録されている、特定の時刻における位置情報または時系列に蓄積された位置管理情報に基づいて近接状態にある他の端末装置を検出する、請求項6に記載の、通信システム。
【請求項8】
受信した近接状態にある他の端末装置に関する近接情報は、前記一の端末装置が移動した地図情報と共に供される、請求項6に記載の通信システム。
【請求項9】
前記端末装置は、受信した近接情報に基づいて、その全てまたは一部の他の端末装置を選択してサーバ装置を介して他の端末装置と通信を行う、請求項6ないし8のいずれかに記載の通信システム。
【請求項10】
前記端末装置は、受信した近接情報に基づいて、その全てまたは一部の他の端末装置を選択して受信した近接状態にある他の端末装置に関する近接情報に基づいて、ネットワーク・コミュニティを形成する、請求項6ないし8のいずれかに記載の通信システム。
【請求項11】
自身の位置情報を取得する機能を有する端末装置と、複数の前記端末装置からの情報と所定の位置に近接した端末装置に提供する情報を処理するサーバ装置により構成されるシステムであって、
所定の位置に近接した端末装置に発信する情報を、サーバ装置が受け付け、保管するステップと、
前記端末装置から、当該端末位置を識別する情報である端末識別情報と、当該端末識別情報で識別される端末装置の位置を示す情報である端末位置情報をサーバ装置に送信するステップと、
前記端末装置の端末位置情報に基づいて、前記所定の位置と近接状態にある端末装置を検出するステップと、
前記所定の位置と近接状態にある端末装置に対して提供情報を送信するステップと
を有する、通信システム。
【請求項12】
情報提供の対象となるユーザに携帯され、位置測定機能を持つ通信端末装置と伝送可能に接続される情報提供装置であって、
位置測定機能を有する通信端末装置から情報提供要求と前記ユーザのユーザ識別データと前記通信端末装置の最新の位置を示す通信端末装置位置データとを受け付ける受付手段と、
複数の目的地の名称と、位置と、カテゴリーと、その他の提供内容とを有する目的地情報を記憶する記憶手段と、
前記情報提供要求に基づき、前記通信端末装置位置データから定まる目的地に関する目的地情報を検出する検出手段と、
前記検出された目的地情報の一部(情報A)を、前記通信端末装置に提供する提供手段と
を備える、情報提供装置。
【請求項13】
前記提供手段は、通信端末装置と前記提供された目的地とが接近した情報を通信端末装置から取得すると、さらに詳細な情報(情報B)を提供する、請求項12に記載の情報提供装置。
【請求項14】
位置情報に基づいて領域情報を取得する通信端末装置であって、
GPS衛星との通信を行うGPS通信手段と、
無線回線を介して、前記GPS通信から得られた通信端末装置位置データと情報提供要求とユーザのユーザ識別データとを情報提供サーバに送信する送信手段と、
前記情報提供サーバから位置情報に基づく目的地情報(情報A)を受信する受信手段と、
受信した領域情報から所望の目的地情報を選択し、登録する選択登録手段と、
前記通信端末装置が選択した目的地に接近したことを前記GPS通信手段が検知すると、ユーザに通知する通知手段と
を備え、
前記通信端末装置が選択した目的地に接近したことを前記GPS通信手段が検知すると、前記通信端末装置は、情報提供サーバに対し、接近した領域に関するさらに詳細な情報(情報B)の送信を要求する、
通信端末装置。
【請求項15】
前記位置情報と共に、受信する目的地情報の条件を送信する、請求項14に記載の通信端末装置。
【請求項16】
前記領域情報(情報A)は、その目的地の位置情報、カテゴリーを含む、請求項14または15に記載の通信端末装置。
【請求項17】
前記通信端末装置は、通信端末装置の位置データと指定した条件から特定される領域の境界近傍において、前記GPS通信から得られた位置データと情報提供要求とユーザのユーザ識別データとを情報提供サーバに再度送信する、請求項14〜16のいずれかに記載の通信端末装置。
【請求項18】
通信端末装置と無線回線を介して接続される情報提供サーバとからなる通信システムであって、
前記通信端末装置は、
GPS衛星との通信を行うGPS通信手段と、
無線回線を介して、前記GPS通信から得られた通信端末装置の位置データと情報提供要求とユーザのユーザ識別データとを情報提供サーバに送信する送信手段と、
前記情報提供サーバから位置情報に基づく目的地情報を受信する受信手段と、
前記情報提供サーバから位置情報に基づく目的地情報(情報A)を受信する受信手段と、
受信した領域情報から所望の目的地を選択し、登録する選択登録手段と、
前記端末が選択した領域に接近したことを前記GPS通信手段が検知すると、ユーザに通知する通知手段と
を備え、
前記情報提供サーバは、
位置測定機能を有する端末から情報提供要求と前記ユーザのユーザ識別データと前記ユーザの最新の位置を示すユーザ位置データとを受け付ける受付手段と、
複数の目的地の名称と、位置と、カテゴリーと、その他の提供内容とを有する目的地情報を記憶する記憶手段と、
前記情報提供要求に基づき、前記ユーザ位置データから定まる目的地に関する目的地情報を検出する検出手段と、
前記検出された目的地情報の一部(情報A)を、前記通信端末装置に提供する提供手段と
を備える、通信システム。
【請求項19】
請求項18に記載の通信システムであって、
前記提供手段は、通信端末装置と前記提供された目的地とが接近した情報を端末から取得すると、さらに詳細な情報(情報B)を提供する、通信システム。
【請求項20】
a)通信端末装置からのGPS通信から得られた通信端末装置の位置データと情報提供要求とユーザのユーザ識別データとを受信するステップと、
b)前記情報提供要求に基づき、前記ユーザ位置データから定まる目的地に関する目的地情報を検出するステップと、
c)前記検出された位置情報に基づく目的地情報(情報A)を、前記端末に提供するステップと、
d)前記位置情報に基づく目的地情報を通信端末装置の表示部に表示するステップと、
e)前記表示された位置情報に基づく目的地情報から、所望の目的地を選択し、登録するステップと、
f)前記通信端末装置が選択した目的地に接近したかどうかを判断するステップと、
g)前記通信端末装置が選択した目的地に接近したことを検知すると、ユーザに通知するとともに、接近した目的地に関するさらに詳細な情報(情報B)の提供を情報提供サーバに要求するステップと
を含む、領域情報取得方法。
【請求項21】
通信端末装置の位置データと指定した条件から特定される領域の境界近傍において、通信端末装置が、目的地情報の更新を行うステップを含む、請求項20に記載の領域情報取得方法。
【請求項22】
請求項20または21に記載の領域情報取得方法を実施するためのコンピュータプログラム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−28806(P2010−28806A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−144778(P2009−144778)
【出願日】平成21年6月17日(2009.6.17)
【出願人】(505127721)公立大学法人大阪府立大学 (688)
【Fターム(参考)】