説明

位置管理装置、表示データの製造方法、位置表示装置及びプログラム

【課題】2種類の移動送信装置複数から送られてくる位置情報を受信して送信元の位置を地図上に表示する位置管理装置、表示データの製造方法、位置表示装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】位置表示装置は、各車両から位置情報を受信する都度、送信元から各端末装置へ向かう最短経路を取得する。位置表示装置は、各最短経路の移動に送信元が要する時間を算出し、送信元の送信時刻から減算して、各判定時刻を算出する。位置表示装置は、各判定時刻と一致した送信時刻に位置情報を送信している端末装置を送信元に関連付ける。位置表示装置は、各端末装置から位置情報を受信する都度、同様の処理を行って、判定時刻と略一致した送信時刻に位置情報を送信している車両を送信元に関連付ける。位置表示装置は、相互に関連付けられた車両及び端末装置を重複識別子を用いて地図上の略同一位置に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2種類の移動送信装置複数から送られてくる位置情報を受信して送信元の位置を地図上に表示する位置管理装置、表示データの製造方法、位置表示装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両及び歩行者等の位置情報を取得して、車両及び歩行者の位置を表示する周辺の歩行者の位置等を表示する位置表示装置が提案されている(例えば、特許文献1乃至特許文献4参照)。また、複数の車両夫々から所定の送信時間間隔で送られてくる位置情報を受信して地図上に各車両の位置を表示するカーロケーション装置が位置表示装置として使われている。近年、車両のみならず、車両に搭乗することが可能な歩行者又は車両により配送される配送物等から送られてくる位置情報を受信し、各車両と共に各歩行者等の位置を表示する位置表示装置が使われてきている。
【0003】
例えば、複数の警察車両及び複数の警察官夫々から送られてくる位置情報を受信して、地図上に各警察車両及び各警察官の位置を表示する位置表示装置が警察システムとして利用されている。各警察車両には、車載GPS( Global Positioning System )装置が搭載され、当該車載GPS装置が位置を取得して所定の送信時間間隔で位置情報を送信する。また、各警察官には、GPS機能を有する携帯電話機等の端末装置が所持され、当該端末装置が位置を取得して所定の送信時間間隔で位置情報を送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−31443号公報
【特許文献2】特開2001−153681号公報
【特許文献3】特開2009−86839号公報
【特許文献4】特開2001−126193号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
各警察車両に搭載された車載GPS装置の送信時間間隔は、各警察官が所持する端末装置の送信時間間隔と異なることがある。この場合、各警察車両及び各警察官の位置は、異なるタイミングで地図上に表示されることがある。しかしながら、従来技術では、各警察車両の送信時間間隔が、各警察官の送信時間間隔と異なる場合、搭乗した警察車両と共に移動する警察官が、地図上で当該車両の位置と異なる位置に表示されることがあった。
【0006】
本願は、斯かる事情に鑑みてなされたものである。その目的は、複数の端末装置から取得される位置情報に基づいて各端末装置の位置を管理する際に、各端末装置の位置情報を取得するタイミングを同期させることを要することなく、各端末装置の位置を更新するタイミングのズレを効果的に抑制することが可能となる位置管理装置、表示データの製造方法、位置表示装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に開示する位置管理装置は、移動送信装置の識別に用いる識別データ、当該移動送信装置の位置を示す座標データ及び当該座標データの取得に関する時刻を示す時刻データを有する位置情報を記憶する位置情報記憶部と、前記識別データ、前記座標データ及び前記時刻データを移動送信装置から受信する受信部と、該受信部により受信した座標データ及び前記位置情報記憶部に記憶されている位置情報が有する座標データに基づいて特定される装置間の距離を示す装置間距離を取得する装置間距離取得部と、前記受信部により受信した識別データを用いて識別される前記移動送信装置(第一の移動送信装置)が移動する速度及び前記装置間距離に基づいて、前記第一の移動送信装置が前記装置間距離の移動に要する時間を示す移動時間データを取得する移動時間取得部と、前記受信部により前記受信した時刻データ(第一の時刻データ)及び前記位置情報記憶部に記憶されている時刻データ(第二の時刻データ)が、当該両時刻データにより示される時刻の差分が前記移動時間データにより示される時間と略同一となる関係を満たすか否かを判定する判定部と、該判定部により前記関係を満たすと判定された前記第二の時刻データを有する位置情報が有する識別データを用いて識別される移動送信装置(第二の移動送信装置)を特定する第二の移動送信装置特定部と、該第二の移動送信装置特定部により特定された第二の移動送信装置を、前記受信部により受信した第一の移動送信装置の座標データと関連付けて記憶する関連付加部とを備える。
【発明の効果】
【0008】
当該装置の一観点によれば、複数の端末装置から取得される位置情報に基づいて各端末装置の位置を管理する際に、各端末装置の位置情報を取得するタイミングを同期させることを要することなく、各端末装置の位置を更新するタイミングのズレを効果的に抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】位置表示装置の例を示す模式図である。
【図2】実施の形態1に係る位置表示装置の内部ハードウェアの例を示すブロック図である。
【図3】車両位置表のレコードレイアウト例を示す図表である。
【図4】端末位置表のレコードレイアウト例を示す図表である。
【図5】重複管理表のレコードレイアウト例を示す図表である。
【図6】位置表示管理表のレコードレイアウト例を示す図表である。
【図7】車両位置受信処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】車両位置受信処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】端末位置受信処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】端末位置受信処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】位置表示処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】位置表示画面の例を示す模式図である。
【図13】車両一覧画面の例を示す模式図である。
【図14】搭乗者一覧画面の例を示す模式図である。
【図15】位置表示システムの例を示す模式図である。
【図16】車両位置取得サーバ装置及び端末位置取得サーバ装置の内部ハードウェアの例を示すブロック図である。
【図17】実施の形態2に係る位置表示装置の内部ハードウェアの例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1
以下、実施の形態を図面を参照して具体的に説明する。本願に係る位置表示装置(位置管理装置)は、2種類の移動送信装置夫々から種類に応じた所定の送信時間間隔で送られてくる位置情報を受信して地図上で各移動送信装置の位置を表示する。また、位置表示装置は、一方の種類の移動送信装置が他方の種類の移動送信装置に搭載されて、両移動送信装置の位置が重複する場合に、両移動送信装置の位置を地図上で同一位置に表示する。このような位置表示装置は、例えば、複数の警察車両に搭載された車載GPS装置と、複数の警察官夫々が所持するGPS機能を有する携帯電話機等の端末装置とから送られてくる位置情報を受信して、地図上に各警察車両及び各警察官の位置を表示する警察システムである。この場合、警察官が警察車両に搭乗した場合、当該警察官が所持する端末装置及び当該警察車両の位置が地図上で同一位置に表示される。
【0011】
位置表示装置は、例えば、通学バスに乗車して通学する子供等の通学者夫々が所持する端末装置から送られてくる位置情報を受信して、地図上に通学者の位置を表示してもよい。この場合、複数の通学者が同じ通学バスに搭乗した場合、同じ通学バスに登場した通学者が所持する端末装置夫々の位置が地図上で同一位置に表示される。位置表示装置は、例えば、タクシーに搭乗して移動する移動者夫々が所持する端末装置から送られてくる位置情報を受信して、地図上に移動者の位置を表示してもよい。この場合、移動者が同じタクシーに搭乗した場合、同じタクシーに搭乗した移動者夫々が所持する端末装置の位置が地図上の同一位置に表示される。
【0012】
位置表示装置は、例えば、配送車により配送される配送物夫々に設けられた端末装置の位置情報を受信して、配送物の位置を表示する配送システムでもよい。この場合、同じ配送車により配送される配送物夫々が地図上に同一位置に表示される。本実施の形態1では、位置表示装置として警察システムを例に挙げて説明する。
【0013】
図1は、位置表示装置の例を示す模式図である。位置表示装置1は、複数の警察車両である車両2、2、…夫々に搭載された車載GPS装置から所定の送信時間間隔で送られてくる位置情報を受信する車両位置受信部14を含む。また、位置表示装置1は、複数の警察官が所持するGPS機能を有する携帯電話機等の端末装置3、3、…夫々から、送られてくる位置情報を受信する端末位置受信部15を含む。なお、各端末装置3は、各車両2に搭載された車載GPS装置と異なる所定の送信時間間隔で位置情報を送信するかもしれない。各車両2又は端末装置3から送られてくる位置情報は、各送信元となる車両2又は端末装置3の識別番号と、位置のX座標及びY座標と、各送信元が位置情報を送信した時刻を示す送信時刻と、送信元に設定してある送信時間間隔を示す送信周期と、送信元の速度及び方向とを含む。車両位置受信部14及び端末位置受信部15は、各車両2及び端末装置3から位置情報を送信する送信時刻を取得する送信時刻取得部としても機能する。
【0014】
位置表示装置1は、車両位置受信部14及び端末位置受信部15夫々が位置情報を受信して得た車両位置及び端末位置を地図上に表示する液晶パネル等の表示部16と、ユーザから操作を受付けるためのキーボード及びマウス等の操作部17とを含む。また、位置表示装置1は、警察官が車両2に搭乗した場合、当該警察官が所持する端末装置3及び当該車両2夫々の位置を、位置が重複する旨を示す一つの重複識別子を用いて表示部16に表示することができる。
【0015】
図2は、実施の形態1に係る位置表示装置1の内部ハードウェアの例を示すブロック図である。位置表示装置1は、サーバコンピュータ及びPC( Personal Computer )等であり、バス10aを介して位置表示装置1の内部ハードウェア各部を制御するためのCPU10を含む。また、位置表示装置1は、内部ハードウェア各部の動作に必要なBIOS( Basic Input/Output System )等のファームウェアが記憶してあるROM( Read-Only Memory )11を含む。更に位置表示装置1は、RAM( Random Access Memory )12と、各種データを記憶するHDD( Hard Disk Drive )13と、記録媒体読込部18とを含む。
【0016】
位置表示装置1は、記録媒体読込部18に挿入された記録媒体180からプログラム181を読み出してHDD13に記憶することにより、プログラム181をインストールする。HDD13は、地図情報DB( Data Base )130と、車両位置表131と、端末位置表132と、重複管理表133と、位置表示管理表134とを記憶している。地図情報DB130は、道路網、地名及び地形等を示す地図情報が記憶してある。また、地図情報には、一方通行及び通過可能な車両の種類等の各道路の通行規制に関する情報も含む。車両位置表131及び端末位置表132夫々には、各車両2及び各端末装置3から受信して得た車両位置及び端末位置等が記憶される。これにより、HDD13は、受信記憶部として機能する。
【0017】
重複管理表133には、警察官が車両2に搭乗することにより、当該車両2と、当該警察官が所持している端末装置3の位置とが重複した場合に、表示部16に表示される重複識別子を管理する表である。重複管理表133は、各重複識別子により位置が表示される車両2の識別番号及び当該車両2に搭乗している警察官が所持する端末装置3の識別番号を含む。位置表示管理表134には、車両2及び端末装置3の位置が重複していない場合に、表示部16に表示される通常識別子を管理する表である。位置表示管理表134は、各通常識別子により位置が表示される車両2又は端末装置3の識別番号を含む。CPU10は、HDD13に記憶したプログラム181をRAM12に読み出して実行することにより、後述の更新部、経路取得部、移動時間算出部、送信時刻算出部、送信判定部、関連判定部、重複判定部、距離算出部及び抽出部としても機能する。RAM12は、CPU10がプログラム181を実行する際に生じる変数を記憶する。
【0018】
図3は、車両位置表131のレコードレイアウト例を示す図表である。車両位置表131は、各車両2の識別番号、車両位置、送信時刻、送信周期、速度及び方向を含む。車両2の送信周期は、車両2に搭載される車載GPS装置に予め設定されている。位置表示装置1は、各車両2から位置情報を受信する都度、車両位置表131に記憶されている車両位置、送信時刻、送信周期、速度及び方向を、受信した位置情報に基づいて更新する。これにより、車両位置表131には、車両2から直近に受信した位置情報が記憶される。また、車両位置表131には、後述の処理により、車両2に搭乗した可能性があると判定した警察官が所持する端末装置3の識別番号が、当該車両2の識別番号に関連付けて記憶される。
【0019】
図3に示す例では、識別番号ABC123456の車両2から受信した位置情報に基づいて、車両位置のX座標−38308及びY座標−7962.2と、送信時刻2009年8月1日11時11分56秒と、送信周期30秒と、速度50km/hと、方向「北」とが記憶されている。方向「北」は、送信元の車両2の前方方向が北を向いていることを示す。また、識別番号ABC123456には、当該識別番号の車両2に搭乗した可能性があると判定された警察官が所持する端末装置3の識別番号DEF123456が、重複識別番号として車両位置表131に記憶されている。
【0020】
図4は、端末位置表132のレコードレイアウト例を示す図表である。端末位置表132は、各端末装置3の識別番号、端末位置、送信時刻、送信周期及び速度を含む。端末装置3の送信周期は、端末装置3に予め設定されている。位置表示装置1は、各端末装置3から位置情報を受信する都度、端末位置表132に記憶されている端末位置、送信時刻、送信周期及び速度を、受信した位置情報に基づいて更新する。これにより、端末位置表132には、端末装置3から直近に受信した位置情報が記憶される。また、端末位置表132には、後述の処理により、端末装置3が搭乗している可能性があると判定した車両2の識別番号が、当該端末装置3の識別番号に関連付けて記憶される。
【0021】
図4に示す例では、識別番号DEF123456の端末装置3から受信した位置情報に基づいて、当該端末装置3の端末位置のX座標−38308及びY座標−7962.2と、送信時刻2009年8月1日11時11分56秒と、送信周期60秒と、速度4km/hとが記憶されている。また、識別番号DEF123456には、当該識別番号の端末装置3を所持する警察官が搭乗している可能性があると判定された車両2の識別番号ABC123456が、重複識別番号として端末位置表132に記憶されている。
【0022】
図5は、重複管理表133のレコードレイアウト例を示す図表である。後述の処理により車両2に警察官が搭乗していると判定された場合、当該警察官が所持する端末装置3と、当該車両2とは、重複識別子を用いて表示される。重複管理表133には、表示部16に表示している各重複識別子に対応付けて、各重複識別子に割り当てられた重複番号と、車両2及び端末装置3夫々の識別番号と、後述の重複位置のX座標及びY座標とが記憶されている。図5に示す例では、重複番号0001の重複識別子により、識別番号ABC123457の車両2及び識別番号DEF123457の端末装置3の位置が、地図上に表示されていることを示す。また、図5に示す例では、重複番号0001の重複識別子を地図上に表示する重複位置のX座標―38308及びY座標―7962.2が、位置情報X及び位置情報Yとして記憶されている。
【0023】
図6は、位置表示管理表134のレコードレイアウト例を示す図表である。後述の処理により車両2に警察官が搭乗していないと判定された場合、当該警察官が所持する端末装置3と、当該車両2とは、通常識別子を用いて各表示される。位置表示管理表134には、表示部16に表示している各通常識別子に対応付けて、各通常識別子に割り当てられた位置表示番号と、車両2又は端末装置3夫々の識別番号と、各位置のX座標及びY座標とが記憶されている。図6に示す例では、位置表示番号0001の通常識別子により、識別番号ABC123457の車両2の位置が、地図上に表示されていることを示す。また、図6に示す例では、位置表示番号0001の通常識別子を地図上に表示する位置のX座標―38308及びY座標―7962.2の位置が、位置情報X及び位置情報Yとして記憶されている。
【0024】
図7及び図8は、車両位置受信処理の手順を示すフローチャートである。車両位置受信処理は、車両位置受信部14が車両2から位置情報を受信した場合に、端末装置3との位置の重複を判定して送信元の車両2の位置を表示すべくCPU10により実行される。CPU10は、車両位置受信部14が受信した送信元の車両2の位置情報を用いて、当該位置情報に含まれる識別情報に対応付けて車両位置表131に記憶されている車両位置のX座標及びY座標と、送信時刻と、送信周期と、速度と、方向とを更新する(ステップS11)。これにより、CPU10は、更新部として機能する。
【0025】
ここで、複数の端末装置3のうち、端末装置3の送信周期内で車両2が移動可能な距離内に位置する当該端末装置3を所持する警察官は、当該車両2に搭乗している可能性がある。そこで、CPU10は、端末装置3の送信周期及び受信した送信情報に含まれる送信元の車両2の速度と、次式とを用いて、端末装置3の送信周期内で車両2が移動可能な距離である判定距離を算出する(ステップS12)。
判定距離=端末装置3の送信周期 × 送信元の車両2の速度 (1)
ここで、送信周期及び速度夫々が秒及びkm/hを単位として車両位置表131に記憶されている場合、送信周期を3600で除算した結果に速度を乗算することにより、kmを単位とする判定距離を算出するとよい。
【0026】
これにより、CPU10は、判定距離を算出する距離算出部として機能する。CPU10は、送信元の車両2の位置から判定距離を半径とする円内に位置する端末装置3を、端末位置表132に記憶してある端末位置に基づいて抽出し、当該端末装置3の識別番号を取得する(ステップS13)。なお、本実施例は、ステップS13における抽出の基準を、円内に位置するか否かに限定するものではない。例えば、送信元の車両2の位置を中心とする、判定距離の2倍の長さの辺を有する矩形内に位置するか否かの判定を行っても良い。すなわち、送信元の車両2の位置座標を(X0,Y0)とした場合、(X0−判定距離,Y0−判定距離)と(X0−判定距離,Y0+判定距離)と(X0+判定距離,Y0+判定距離)と(X0+判定距離,Y0−判定距離)で囲まれる矩形を判定の基準に用いればよい。これにより、CPU10は、抽出部として機能し、送信元の車両2に搭乗している可能性がある警察官が所持する端末装置3が抽出される。CPU10は、取得した端末装置3のうち、一つの端末装置3の識別番号を選択する(ステップS14)。
【0027】
CPU10は、送信元の車両2から、選択した識別番号の端末装置3へ向かう最短経路を、車両位置表131及び端末位置表132に記憶してある当該車両2及び端末装置3の車両位置及び端末位置に基づいて、地図情報DB130に記憶してある地図情報から抽出して取得する(ステップS15)。最短経路は、ダイクストラ( Dijkstra )法、又はダイクストラ法を改良したA*アルゴリズム等の従来技術の最短経路探索法を用いて取得するとよい。また、CPU10は、地図情報に含まれる通行規制に関する情報に基づいて、送信元の車両2が移動可能な道路を経由する最短経路を取得するとよい。これにより、CPU10は、経路取得部として機能する。
【0028】
CPU10は、抽出した経路夫々に対して、送信元の車両2が移動に要する移動時間を各経路に対して算出する(ステップS16)。移動時間は、抽出した経路に沿った移動距離を地図情報DB130に記憶されている地図情報に基づいて求め、受信した位置情報に含まれる送信元の車両2の速度で除算することにより、算出するとよい。これにより、CPU10は、移動時間算出部として機能する。ここで、次式が成立する場合、端末装置3を所持する警察官が送信元の車両2に搭乗している可能性がある。
送信元の車両2の送信時刻=端末装置3の送信時刻+最短経路の移動時間 (2)
(2)式を変形すると以下の式が得られる
端末装置3の送信時刻=送信元の車両2の送信時刻―最短経路の移動時間 (3)
【0029】
(3)式を満たす端末装置3を取得すべく(3)式の右辺を判定時刻として、当該判定時刻を算出する(ステップS17)。判定時刻は、受信した位置情報に含まれる送信元の車両2の送信時刻から、ステップS16で算出した移動時間を減算することにより、算出される。これにより、CPU10は、送信元の車両2と位置が重複する端末装置3の送信時刻を算出する送信時刻算出部として機能する。CPU10は、算出した判定時刻と略一致する送信時刻が端末位置表132に記憶されているか否かを判定する(ステップS18)。すなわち、CPU10は、次式が成立する場合に、算出した判定時刻と端末装置3の送信時刻とが略一致すると判定する。
|端末装置3の送信時刻−判定時刻|≦閾値d (3a)
(3a)式において閾値dは、最短経路の移動時間の算定精度などに基づいて予め設定された任意の値であり、例えば1秒とすればよい。CPU10は、略一致する送信時刻が端末位置表132に記憶されていると判定した場合(ステップS18でYES)、送信元の車両2の識別番号を、当該送信時刻を送信した端末装置3の識別番号に関連付け、重複識別番号として端末位置表132に記憶する(ステップS21)。
【0030】
これにより、CPU10は、搭乗している可能性のある警察官が所持する端末装置3を送信元の車両2に関連付けて記憶する関連記憶部として機能する。CPU10は、車両位置表131に含まれる送信元の車両2の識別番号に、ステップS21で関連付けた端末装置3の識別番号が、後述の端末位置受信処理により既に関連付けられて、重複識別番号として車両位置表131に記憶してあるか否かを判定する(ステップS22)。これにより、CPU10は、関連判定部として機能する。CPU10は、端末装置3の識別番号が関連付けられていると判定した場合(ステップS22でYES)、当該識別番号の端末装置3を所持する警察官が送信元の車両2に搭乗して、当該端末装置3及び送信元の車両2夫々の位置が重複していると確定する。これにより、CPU10は、重複判定部として機能する。
【0031】
そして、この場合(ステップS22でYES)、CPU10は、重複管理表133に当該端末装置3の識別番号があるか否かを判定する(ステップS23)。CPU10は、識別番号がないと判定した場合(ステップS23でNO)、重複識別子を重複管理表133に追加する(ステップS24)。重複識別子の追加は、位置が重複する端末装置3及び送信元の車両2夫々の識別番号と、送信元の車両2の車両位置のX座標及びY座標とを重複管理表133に追加することで行われる。ステップS24において、送信元の車両2の車両位置の座標を重複管理表133に追加するのは、端末装置3の送信時刻よりも直近の時刻に送信された車両2の位置を用いて、関連する端末装置3及び車両2の位置を管理するためである。CPU10は、識別番号があると判定した場合(ステップS23でYES)、当該識別番号に対応する重複管理表133の重複識別子が示す位置を、送信元の車両2の車両位置のX座標及びY座標を用いて更新する。CPU10は、ステップS13で抽出した全ての端末装置3の識別番号を選択済みであるか否かを判定する(ステップS27)。
【0032】
CPU10は、選択済みでないと判定した場合(ステップS27でNO)、未選択の端末装置3から、他の端末装置3の識別番号を選択し(ステップS28)、ステップS15に処理を戻す。一方、CPU10は、ステップS18で略一致する送信時刻がないと判定した場合(ステップS18でNO)、選択した端末装置3を所持する警察官が送信元の車両2に搭乗している可能性がなく、端末装置3及び送信元の車両2夫々の位置が重複しない。そこで、この場合(ステップS18でNO)、送信元の車両2の識別番号が端末位置表132に記憶されているか否かを判定する(ステップS19)。
【0033】
CPU10は、端末位置表132に記憶されていると判定した場合(ステップS19でYES)、送信元の車両2の識別番号を端末位置表132から削除する(ステップS20)。また、重複管理表133に基づいて送信元の車両2の識別番号と端末装置3の識別番号の関連付けの有無を判定し、関連付けがある場合は当該重複識別子を削除する。これにより、送信元の車両2の識別番号が関連付けられた端末装置3に対して、当該関連付けが取消される。CPU10は、端末位置表132に記憶されていないと判定した場合(ステップS19でNO)、ステップS27に処理を移す。CPU10は、ステップS22で端末装置3の識別番号が関連付けられていないと判定した場合(ステップS22でNO)、重複管理表133に当該端末装置3及び送信元の車両2夫々の位置の重複を示す重複識別子があるか否かを判定する(ステップS25)。
【0034】
一方、CPU10は、重複識別子があると判定した場合(ステップS25でYES)、当該重複識別子を削除し(ステップS26)、ステップS27に処理を移す。CPU10は、重複識別子がないと判定した場合(ステップS25でNO)、ステップS27に処理を移す。CPU10は、ステップS27で選択済みであると判定した場合(ステップS27でYES)、後述の位置表示処理により、送信元の車両2の位置を表示して(ステップS29)、車両位置受信処理を終了する。
【0035】
図9及び図10は、端末位置受信処理の手順を示すフローチャートである。端末位置受信処理は、端末位置受信部15が端末装置3から位置情報を受信した場合に、車両2との位置の重複を判定して送信元の端末装置3の位置を表示すべくCPU10により実行される。CPU10は、端末位置受信部15が受信した送信元の端末装置3の位置情報を用いて、当該位置情報に含まれる識別情報に対応付けて端末位置表132に記憶されている端末位置のX座標及びY座標と、送信時刻と、送信周期と、速度とを更新する(ステップS41)。
【0036】
ここで、複数の車両2のうち、車両2の送信周期内で端末装置3が移動可能な距離内に位置する車両2は、当該端末装置3を所持する警察官が搭乗している可能性がある。そこで、CPU10は、車両2の送信周期及び受信した送信情報に含まれる送信元の端末装置3の速度と、次式とを用いて、車両2の送信周期内で端末装置3が移動可能な距離である判定距離を算出する(ステップS42)。
判定距離=車両2の送信周期 × 送信元の端末装置3の速度 (4)
ここで、送信周期及び速度夫々が秒及びkm/hを単位として端末位置表132に記憶されている場合、送信周期を3600で除算した結果に速度を乗算することにより、kmを単位とする判定距離を算出するとよい。
【0037】
CPU10は、送信元の端末装置3の位置から判定距離を半径とする円内に位置する車両2を、車両位置表131に記憶してある車両位置に基づいて抽出し、当該車両2の識別番号を取得する(ステップS43)。なお、本実施例は、ステップS43における抽出の基準を、円内に位置するか否かに限定するものではない。例えば、送信元の端末装置3の位置を中心とする、判定距離の2倍の長さの辺を有する矩形内に位置するか否かの判定を行っても良い。すなわち、送信元の端末装置3の位置座標を(X0,Y0)とした場合、(X0−判定距離,Y0−判定距離)と(X0−判定距離,Y0+判定距離)と(X0+判定距離,Y0+判定距離)と(X0+判定距離,Y0−判定距離)で囲まれる矩形を判定の基準に用いればよい。これにより、送信元の端末装置3を所持している警察官が搭乗している可能性がある車両2が抽出される。CPU10は、取得した車両2のうち、一つの車両2の識別番号を選択する(ステップS44)。
【0038】
CPU10は、送信元の端末装置3から、選択した識別番号の車両2へ向かう最短経路を、車両位置表131及び端末位置表132に記憶してある当該車両2及び端末装置3の車両位置及び端末位置に基づいて、地図情報DB130に記憶してある地図情報から抽出して取得する(ステップS45)。CPU10は、地図情報に含まれる通行規制に関する情報に基づいて、送信元の端末装置3を所持する警察官が移動可能な道路を経由する最短経路を抽出するとよい。
【0039】
CPU10は、抽出した経路夫々に対して、送信元の端末装置3を所持する警察官が移動に要する移動時間を各経路に対して算出する(ステップ46)。移動時間は、抽出した経路に沿った移動距離を地図情報DB130に記憶されている地図情報に基づいて求め、受信した位置情報に含まれる送信元の端末装置3の速度で除算することにより、算出するとよい。ここで、次式が成立する場合、送信元の端末装置3を所持する警察官が車両2に搭乗している可能性がある。
送信元の端末装置3の送信時刻=車両2の送信時刻+最短経路の移動時間 (5)
(5)式を変形すると以下の式が得られる
車両2の送信時刻=送信元の端末装置3の送信時刻―最短経路の移動時間 (6)
【0040】
(6)式を満たす車両2を取得すべく(6)式の右辺を判定時刻として、当該判定時刻を算出する(ステップS47)。判定時刻は、受信した位置情報に含まれる送信元の端末装置3の送信時刻から、ステップS46で算出した移動時間を減算することにより、算出される。CPU10は、算出した判定時刻と略一致する送信時刻が車両位置表131に記憶されているか否かを判定する(ステップS48)。ここで、例えば、判定時刻に対して±1秒以内の送信時刻を当該判定時刻に対して略一致すると判定するとよい。すなわち、CPU10は、次式が成立する場合に、算出した判定時刻と車両2の送信時刻とが略一致すると判定する。
|車両2の送信時刻−判定時刻|≦閾値d (6a)
(6a)式において閾値dは、最短経路の移動時間の算定精度などに基づいて予め設定された任意の値であり、例えば1秒とすればよい。CPU10は、略一致する送信時刻が車両位置表131に記憶されていると判定した場合(ステップS48でYES)、送信元の端末装置3の識別番号を、当該送信時刻を送信した車両2の識別番号に関連付け、重複識別番号として車両位置表131に記憶する(ステップS51)。
【0041】
これにより、CPU10は、警察官が搭乗している可能性のある車両2を、当該警察官が所持する送信元の端末装置3に関連付けて記憶する関連記憶部として機能する。CPU10は、端末位置表132に含まれる送信元の端末装置3の識別番号に、ステップS51で関連付けた車両2の識別番号が、前述の車両位置受信処理により既に関連付けられて、端末位置表132の重複識別番号として記憶してあるか否かを判定する(ステップS52)。CPU10は、車両2の識別番号が関連付けられていると判定した場合(ステップS52でYES)、当該識別番号の車両2に、送信元の端末装置3を所持する警察官が搭乗して、当該車両2及び送信元の端末装置3夫々の位置が重複していると確定する。
【0042】
そして、この場合(ステップS52でYES)、CPU10は、重複管理表133に当該車両2の識別番号があるか否かを判定する(ステップS53)。CPU10は、識別番号がないと判定した場合(ステップS53でNO)、重複識別子を重複管理表133に追加する(ステップS54)。重複識別子の追加は、位置が重複する車両2及び送信元の端末装置3夫々の識別番号と、送信元の端末装置3の端末位置のX座標及びY座標とを重複管理表133に追加することで行われる。ステップS54において、送信元の端末装置3の端末位置の座標を重複管理表133に追加するのは、車両2の送信時刻よりも直近の時刻に送信された端末装置3の位置を用いて、関連する車両2及び端末装置3の位置を管理するためである。CPU10は、識別番号があると判定した場合(ステップS53でYES)、当該識別番号に対応する重複管理表133の重複識別子が示す位置を、送信元の端末装置3のX座標及びY座標を用いて更新する。CPU10は、ステップS43で抽出した全ての車両2の識別番号を選択済みであるか否かを判定する(ステップS57)。
【0043】
CPU10は、選択済みでないと判定した場合(ステップS57でNO)、未選択の車両2から、他の車両2の識別番号を選択し(ステップS58)、ステップS45に処理を戻す。CPU10は、ステップS48で略一致する送信時刻がないと判定した場合(ステップS48でNO)、選択した車両2に、送信元の端末装置3を所持する警察官が搭乗している可能性がなく、車両2及び送信元の端末装置3夫々の位置が重複しない。そこで、この場合(ステップS48でNO)、送信元の端末装置3の識別番号が車両位置表131に記憶されているか否かを判定する(ステップS49)。
【0044】
CPU10は、車両位置表131に記憶されていると判定した場合(ステップS49でYES)、送信元の端末装置3の識別番号を車両位置表131から削除する(ステップS50)。また、重複管理表133に基づいて送信元の端末装置3の識別番号と車両2の識別番号の関連付けの有無を判定し、関連付けがある場合は当該重複識別子を削除する。これにより、送信元の端末装置3の識別番号が関連付けられた車両2に対して、当該関連付けが取消される。CPU10は、車両位置表131に記憶されていないと判定した場合(ステップS49でNO)、ステップS57に処理を移す。CPU10は、ステップS52で車両2の識別番号が関連付けられていないと判定した場合(ステップS52でNO)、重複管理表133に当該車両2及び送信元の端末装置3夫々の位置の重複を示す重複識別子があるか否かを判定する(ステップS55)。
【0045】
一方、CPU10は、重複識別子があると判定した場合(ステップS55でYES)、当該重複識別子を削除し(ステップS56)、ステップS57に処理を移す。CPU10は、重複識別子がないと判定した場合(ステップS55でNO)、ステップS57に処理を移す。CPU10は、ステップS57で選択済みであると判定した場合(ステップS57でYES)、後述の位置表示処理により、送信元の端末装置3の位置を表示して(ステップS59)、端末位置受信処理を終了する。
【0046】
図11は、位置表示処理の手順を示すフローチャートである。位置表示処理は、図7及び図8で示した車両位置受信処理のステップS29、又は図9及び図10で示した端末位置受信処理のステップS59でCPU10により実行される。CPU10は、送信元の車両2又は端末装置3の識別番号が重複管理表133に記憶されているか否かを判定する(ステップS61)。CPU10は、重複管理表133に記憶されていないと判定した場合(ステップS61でNO)、送信元の車両2又は端末装置3を通常識別子を用いて位置表示画面に表示し(ステップS62)、位置表示処理を終了する。CPU10は、通常識別子を用いて表示する送信元の車両2又は端末装置の識別番号と、車両位置又は端末位置とを追加する。ここで、位置表示管理表134に送信元の車両2又は端末装置の識別番号が既に記憶されている場合、位置表示管理表134の当該識別番号に対応する車両位置又は端末位置を更新する。
【0047】
一方、CPU10は、重複管理表133に記憶されていると判定した場合(ステップS61でYES)、位置表示画面に表示されている他の車両2又は端末装置3の位置を示す識別子のうち、送信元の車両2又は端末装置3に対して重複位置を示している通常識別子があるか判定する(ステップS63)。例えば、送信元の車両2又は端末装置3の識別番号に関連付けて重複管理表133に記憶されている他の車両2又は端末装置3の識別番号が、表示部16に通常識別子を用いて表示されているか否かを判定するとよい。ここで、識別番号が位置表示管理表134に含まれている場合、当該識別番号の車両2又は端末装置3が通常識別子を用いて表示部16に表示されていると判定するとよい。
【0048】
CPU10は、重複位置を示す通常識別子があると判定した場合(ステップS63でYES)、当該通常識別子を位置表示画面から削除する(ステップS64)。CPU10は、送信元の車両2又は端末装置3に関連付けて重複管理表133に記憶されている位置を、重複識別子を用いて位置表示画面に表示し(ステップS65)、位置表示処理を終了する。CPU10は、ステップS63で、重複位置を示す通常識別子がないと判定した場合(ステップS63でNO)、ステップS65に処理を移す。
【0049】
図12は、位置表示画面の例を示す模式図である。位置表示装置1は、図11で示した位置表示処理のステップS65で、送信元の車両2又は端末装置3の位置を地図上に示す位置表示画面を表示部16に表示する。図12に示す例では、複数の警察官夫々が所持する端末装置3の位置を表示する三角形及び円形からなる人型の識別子161、161、…が地図上に表示されている。また、複数の車両2の位置を表示する円形の通常識別子162及び重複識別子163a、163bが地図上に表示されている。
【0050】
通常識別子162は、端末装置3を所持する警察官が車両2に搭乗しておらず、当該端末装置3との間で位置が重複していないと判定された車両2の位置を表示する場合に用いられる。重複識別子163a、163bは、端末装置3を所持する警察官が車両2に搭乗し、当該端末装置3との間で位置が重複すると判定された車両2の位置を表示する場合に用いられる。図12に示す通常識別子162は、同心円内に車両2の方向を示す三角形を重ね合わせた形状を有している。図12に示す重複識別子163aの例では、識別子161を縮小した図形2つを通常識別子162に重ね合わせた形状を有する。重複識別子163aは、車両2に2台の端末装置3夫々を所持する2人の警察官が搭乗し、2台の端末装置3の位置と、当該車両2の位置とが重複していることを示している。
【0051】
また、図12に示す重複識別子163bの例では、識別子161を縮小した図形1つを通常識別子162に重ね合わせた形状を有し、右上に車両2に位置が重複している端末装置3の台数3が表示されている。すなわち、重複識別子163bは、3台の端末装置3夫々を所持する3人の警察官が車両2に搭乗し、3台の端末装置3の位置と、当該車両2の位置とが重複していることを示している。重複識別子163a、163bは、識別子161を縮小した図形を通常識別子162に重ね合わせた形状を有する場合に限るものではない。
【0052】
例えば、重複識別子163a、163bを、搭乗数に応じて段階的に変化する色で表示してもよい。位置表示画面は、ソフトウェアボタン「車両一覧」及び「端末一覧」を含む。位置表示装置1は、ユーザが操作部17を操作してソフトウェアボタン「車両一覧」を選択した場合、車両一覧画面を表示部16に表示する。また、位置表示装置1は、ユーザが操作部17を操作してソフトウェアボタン「端末一覧」を選択した場合、端末一覧画面を表示部16に表示する。車両一覧画面及び端末一覧画面夫々には、位置表示装置1が位置情報を受信した全ての車両2及び端末装置3の一覧が表示される。
【0053】
図13は、車両一覧画面の例を示す模式図である。車両一覧画面には、車両2の一覧が表示され、各車両2に対して位置が重複していると判定された端末装置3の台数が表示される。図13に示す例では、各車両2の識別番号、車両位置、送信間隔、送信時刻及び速度と共に、各車両2に位置が重複していると判定された端末装置3の台数が搭乗者数として表示されている。例えば、識別番号ABC123457の車両2に対して当該車両2に位置が重複している端末装置3が1台であり、当該1台の端末装置3を所持する1人の警察官が搭乗していることを示している。車両一覧画面は、車両2の一覧をスクロールするためのスクロールバーを備える。車両一覧には、一つの車両2を選択するためのカーソルが表示される。
【0054】
ユーザは、操作部17を操作してカーソルを車両一覧の各車両2間を移動させて車両2を選択することができる。図13に示す例では、識別番号ABC123457の車両2にカーソルが位置して選択されている。車両一覧画面には、車両2の識別番号を受付けるためのテキストボックスと、受付けた識別番号の車両2を検索してカーソルを移動させるためのソフトエアボタン「検索」を備える。また、車両一覧画面は、ソフトウェアボタン「閉じる」及び「搭乗者一覧」とを含む。位置表示装置1は、ユーザが操作部17を操作してソフトウェアボタン「閉じる」を選択した場合、位置表示画面を表示部16に表示する。また、位置表示装置1は、ユーザがソフトウェアボタン「搭乗者一覧」を選択した場合、選択された車両2に係る搭乗者一覧画面を表示部16に表示する。
【0055】
図14は、搭乗者一覧画面の例を示す模式図である。搭乗者一覧画面には、車両一覧画面で選択された車両2に位置が重複していると判定された端末装置3の一覧が表示される。これにより、ユーザにより選択された車両2と位置が重複する端末装置3を所持している警察官を搭乗者一覧として確認することが可能となる。図14に示す例では、車両一覧画面で選択された識別番号ABC123457の車両2に位置が重複していると判定された識別番号DEF123456及びDEF123457の2台の端末装置3が表示されている。また、搭乗者一覧画面は、車両一覧画面に戻るためのソフトウェアボタン「閉じる」を含む。
【0056】
本実施の形態1は、車両位置受信部14及び端末位置受信部15夫々が、受信した位置情報に含まれる送信時刻を取得する場合を示したが、これに限るものではない。例えば、位置表示装置1に時計部を設けることにより、車両位置受信部14及び端末位置受信部15夫々が位置情報を受信した場合、当該時計部が出力する時刻を送信時刻として取得してもよい。
【0057】
本実施の形態1では、送信元の車両2と、当該車両2と位置が重複している端末装置3とが、送信元の車両2の位置を用いて地図上に表示される。また、送信元の端末装置3と、当該端末装置3と位置が重複している車両2とが、送信元の端末装置3の位置を用いて地図上に表示される。これにより、車両2及び端末装置3夫々の送信時間間隔が異なる場合であっても、位置が重複している車両2及び端末装置3を地図上の同一位置に表示することが可能となる。位置が重複している車両2及び端末装置3は、一つの重複識別子を用いて地図上に表示されるため、端末装置3を所持する警察官が車両2に搭乗することにより、車両2及び端末装置3の位置が重複していることを位置表示装置1のユーザに報知することが可能となる。
【0058】
各車両2に位置が重複している端末装置3の数が地図上に表示されることにより、当該端末装置3を所持して車両2に搭乗している警察官の人数を位置表示装置1のユーザに報知することが可能となる。位置が重複する車両2及び端末装置3を一つの重複識別子を用いて表示することにより、地図上に表示される識別子の数が減少し、位置表示装置1のユーザが各車両2及び端末装置3の位置を視認し易くなる。
【0059】
実施の形態2
本実施の形態2は、実施の形態1が位置表示装置1により各車両2及び端末装置3から送られてくる位置情報を受信するのに対して、外部のサーバ装置が受信する。図15は、位置表示システムの例を示す模式図である。位置表示システムは、各車両2及び端末装置3の位置夫々を取得する車両位置取得サーバ装置5及び端末位置取得サーバ装置6と、各車両2及び端末装置3の位置を地図上に表示する位置表示装置4とを含む。車両位置取得サーバ装置5は、各車両2から所定の送信時間間隔で送られてくる位置情報を受信する車両位置受信部54を備える。端末位置取得サーバ装置6は、各端末装置3から所定の送信時間間隔で送られてくる位置情報を受信する端末位置受信部65を備える。車両位置取得サーバ装置5及び端末位置取得サーバ装置6は、ネットワーク網Nを介して位置表示装置4に接続してある。車両位置取得サーバ装置5及び端末位置取得サーバ装置6は、位置受信装置として機能する。
【0060】
図16は、車両位置取得サーバ装置5及び端末位置取得サーバ装置6の内部ハードウェアの例を示すブロック図である。図16A及び図16B夫々は、車両位置取得サーバ装置5及び端末位置取得サーバ装置6を示す。車両位置取得サーバ装置5は、複数の車両2から送られてくる位置情報を受信して処理するサーバコンピュータであり、例えばカーロケーションサーバと呼ばれることがある。車両位置取得サーバ装置5は、ネットワーク網Nを介して位置表示装置4との間で通信するネットワーク通信部59を含む。ネットワーク通信部59は、位置表示装置4に位置情報等を送信する位置送信部として機能する。
【0061】
また、車両位置取得サーバ装置5は、バス50aを介して車両位置取得サーバ装置5の内部ハードウェア各部を制御するためのCPU50を含む。更に、車両位置取得サーバ装置5は、ファームウェアが記憶してあるROM51と、RAM52と、プログラム及び各種データを記憶するHDD53とを含む。車両位置取得サーバ装置5は、HDD53に記憶してあるプログラムをRAM52に読み出して実行することにより、各車両2から送られてくる位置情報を受信して処理する。HDD53は、車両位置表531を記憶している。車両位置表531は、各車両2の識別番号、車両位置、送信時刻、送信周期、速度及び方向を含む。
【0062】
各車両2から位置情報を受信する都度、車両位置表531に記憶されている車両位置、送信時刻、送信周期、速度及び方向が、受信した位置情報に基づいて更新される。これにより、車両位置表531には、車両2から直近に受信した位置情報が記憶される。車両位置取得サーバ装置5は、車両位置表531を更新した場合、更新した位置情報を識別番号と共にネットワーク通信部59を介して位置表示装置4に送信する。端末位置取得サーバ装置6は、複数の端末装置3から送られてくる位置情報を受信して処理するサーバコンピュータであり、例えばマンロケーションサーバと呼ばれることがある。
【0063】
端末位置取得サーバ装置6は、ネットワーク網Nを介して位置表示装置4との間で通信するネットワーク通信部69を含む。また、端末位置取得サーバ装置6は、バス60aを介して端末位置取得サーバ装置6の内部ハードウェア各部を制御するためのCPU60を含む。更に、端末位置取得サーバ装置6は、ファームウェアが記憶してあるROM61と、RAM62と、プログラム及び各種データを記憶するHDD63とを含む。端末位置取得サーバ装置6は、HDD63に記憶してあるプログラムをRAM62に読み出して実行することにより、各端末装置3から送られてくる位置情報を受信して処理する。
【0064】
HDD63は、端末位置表632を記憶している。端末位置表632は、各端末装置3の識別番号、車両位置、送信時刻、送信周期及び速度を含む。端末位置取得サーバ装置6は、各端末装置3から位置情報を受信する都度、端末位置表632に記憶されている端末位置、送信時刻、送信周期及び速度が、受信した位置情報に基づいて更新される。これにより、端末位置表632には、端末装置3から直近に受信した位置情報が記憶される。端末位置取得サーバ装置6は、端末位置表632を更新した場合、更新した位置情報を識別番号と共にネットワーク通信部69を介して位置表示装置4に送信する。これにより、ネットワーク通信部69は、位置表示装置4に位置情報等を送信する位置送信部として機能する。
【0065】
図17は、実施の形態2に係る位置表示装置4の内部ハードウェアの例を示すブロック図である。位置表示装置4は、サーバコンピュータ及びPC等であり、ネットワーク網Nを介して車両位置取得サーバ装置5及び端末位置取得サーバ装置6と通信するネットワーク通信部49を含む。ネットワーク通信部49は、車両位置取得サーバ装置5及び端末位置取得サーバ装置6から送られてくる位置情報等を受信する表示側受信部として機能する。位置表示装置4の他の内部ハードウェアは、実施の形態1の位置表示装置1と同様であるので、符号の違いを記載するに留める。位置表示装置4は、バス10aを介して位置表示装置4の内部ハードウェア各部を制御するためのCPU40と、ROM41と、RAM42と、HDD43と、表示部46と、操作部47と、記録媒体読込部48とを含む。
【0066】
HDD43は、地図情報DB430と、車両位置表431と、端末位置表432と、重複管理表433と、位置表示管理表434とを記憶している。HDD43は、車両位置取得サーバ装置5及び端末位置取得サーバ装置6夫々から送られてきた位置情報等を記憶する表示側記憶部としても機能する。位置表示装置4は、車両位置取得サーバ装置5から送られてきた位置情報を受信する都度、実施の形態1と同様の車両位置受信処理を実行して、車両2の位置を示す位置表示画面を表示部46に表示する。また、位置表示装置4は、端末位置取得サーバ装置6から送られてきた位置情報を受信する都度、実施の形態1と同様の端末位置受信処理を実行して、端末装置3の位置を示す位置表示画面を表示部46に表示する。
【0067】
本実施の形態2では、位置情報装置4が地図情報DB430を備える場合を示したが、これに限るものなく、車両位置取得サーバ装置5又は端末位置取得サーバ装置6に地図情報DBを備えてもよい。この場合、地図情報DBを備える車両位置取得サーバ装置5又は端末位置取得サーバ装置6から送られてきた地図情報を位置表示装置4が受信して、HDD43に記憶するとよい。
【0068】
本実施の形態2は以上の如きであり、その他は実施の形態1と同様であるので対応する部分には同一の符号及び処理名を付してその詳細な説明を省略する。
【符号の説明】
【0069】
1,4 位置表示装置
10、40 CPU(更新部、経路取得部、移動時間算出部、送信時刻算出部、送信判定部、関連判定部、重複判定部、距離算出部、抽出部)
50、60 CPU
10a、50a、60a バス
11、41、51、61 ROM
12、42、52、62 RAM
13、43、53、63 HDD(受信記憶部、関連記憶部)
130、430 地図情報DB
131、431、531 車両位置表
132、432、632 端末位置表
133、433 重複管理表
134、434 位置表示管理表
14、54 車両位置受信部(受信部、送信時刻取得部)
15、65 端末位置受信部(受信部、送信時刻取得部)
16、46 表示部
161、162 通常識別子
163a、163b 重複識別子
17、47 操作部
18、48 記録媒体読込部
180、480 記録媒体
181、481 プログラム
2 車両
3 端末装置
5 車両位置取得サーバ装置(位置受信装置)
6 端末位置取得サーバ装置(位置受信装置)
N ネットワーク網
49 ネットワーク通信部(表示側受信部)
59、69 ネットワーク通信部(位置送信部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動送信装置の識別に用いる識別データ、当該移動送信装置の位置を示す座標データ及び当該座標データの取得に関する時刻を示す時刻データを有する位置情報を記憶する位置情報記憶部と、
前記識別データ、前記座標データ及び前記時刻データを移動送信装置から受信する受信部と、
該受信部により受信した座標データ及び前記位置情報記憶部に記憶されている位置情報が有する座標データに基づいて特定される装置間の距離を示す装置間距離を取得する装置間距離取得部と、
前記受信部により受信した識別データを用いて識別される前記移動送信装置(第一の移動送信装置)が移動する速度及び前記装置間距離に基づいて、前記第一の移動送信装置が前記装置間距離の移動に要する時間を示す移動時間データを取得する移動時間取得部と、
前記受信部により前記受信した時刻データ(第一の時刻データ)及び前記位置情報記憶部に記憶されている時刻データ(第二の時刻データ)が、当該両時刻データにより示される時刻の差分が前記移動時間データにより示される時間と略同一となる関係を満たすか否かを判定する判定部と、
該判定部により前記関係を満たすと判定された前記第二の時刻データを有する位置情報が有する識別データを用いて識別される移動送信装置(第二の移動送信装置)を特定する第二の移動送信装置特定部と、
該第二の移動送信装置特定部により特定された第二の移動送信装置を、前記受信部により受信した第一の移動送信装置の座標データと関連付けて記憶する関連付加部と
を備える位置管理装置。
【請求項2】
移動送信装置の識別に用いる識別データ、該移動送信装置の位置を示す座標データ及び該座標データの取得に関する時刻を示す時刻データを有する位置情報を記憶する位置情報記憶部と、
前記識別データ、前記座標データ及び前記時刻データを、移動送信装置から受信する受信部と、
前記受信した座標データ及び前記位置情報記憶部に記憶されている位置情報が有する座標データに基づいて特定される装置間の距離を示す装置間距離を取得する装置間距離取得部と、
前記受信した識別データを用いて識別される前記移動送信装置(第一の移動送信装置)が移動する速度及び前記装置間距離に基づいて、前記第一の移動送信装置が前記装置間距離の移動に要する時間を示す移動時間データを取得する移動時間取得部と、
前記受信した時刻データ(第一の時刻データ)及び前記位置情報記憶部に記憶されている時刻データ(第二の時刻データ)が、当該両時刻データにより示される時刻の差分が前記移動時間データにより示される時間と略同一となる関係を満たすか否かを判定する判定部と、
前記関係を満たすと判定された前記第二の時刻データを有する位置情報が有する識別データを用いて識別される移動送信装置(第二の移動送信装置)を、特定する第二の移動送信装置特定部と、
前記特定された第二の移動送信装置を、前記受信された第一の移動送信装置の座標データと関連付けて記憶する関連付加部と
としてコンピュータを動作させるプログラム。
【請求項3】
表示装置上に移動送信装置の位置を表示させる表示処理の用に供する表示データの製造方法であって、
コンピュータが、
移動送信装置の識別に用いる識別データ、該移動送信装置の位置を示す座標データ及び該座標データの取得に関する時刻を示す時刻データを、移動送信装置から受信し、
前記受信した移動送信装置(第一の移動送信装置)の座標データ及び記憶部に記憶されている第二の移動送信装置の座標データに基づいて特定される装置間の距離を示す装置間距離を取得し、
前記受信した識別データを用いて識別される第一の移動送信装置が移動する速度及び前記装置間距離に基づいて、前記第一の移動送信装置が前記装置間距離の移動に要する時間を示す移動時間データを取得し、
前記受信した第一の移動送信装置の時刻データ(第一の時刻データ)及び前記記憶部に記憶されている前記第二の移動送信装置の時刻データ(第二の時刻データ)が、当該両時刻データにより示される時刻の差分が前記移動時間データにより示される時間と略同一となる関係を満たすか否かを判定し、
前記関係を満たすと判定された前記第二の時刻データの前記第二の移動送信装置を特定し、
前記移動送信装置の識別に用いる識別データ及び当該移動送信装置の位置を示す座標データを有する表示データを出力する際に、前記特定された第二の移動送信装置の表示データにおいて、前記受信された第一の移動送信装置の座標データを関連付けて出力する
表示データの製造方法。
【請求項4】
異なる送信時間間隔が設定してある2種類の移動送信装置複数から送られてくる位置情報及び速度情報を受信する受信部と、地図情報を記憶した地図記憶部とを有し、前記受信部により受信した位置情報が示す送信元の位置を、前記地図記憶部に記憶してある前記地図情報に基づく地図上に表示する位置表示装置において、
前記受信部により位置情報及び速度情報を受信した場合、送信元の送信時刻を取得する送信時刻取得部と、
前記受信部により受信した位置情報及び速度情報と、前記送信時刻取得部により取得した送信時刻とを前記送信元に関連付けて記憶する受信記憶部と、
前記受信部により位置情報及び速度情報を受信する都度、該位置情報及び速度情報と、前記送信時刻取得部により取得した送信時刻とを用いて、送信元に関連付けて前記受信記憶部に記憶してある位置情報、速度情報及び送信時刻を更新する更新部と、
前記受信部により位置情報を受信した場合、該位置情報と、前記受信記憶部に記憶してあり、送信元とは異なる種類の複数の移動送信装置夫々の位置情報と、前記地図記憶部に記憶してある地図情報とに基づいて、前記送信元から前記異なる種類の移動送信装置夫々へ向かう経路を取得する経路取得部と、
該経路取得部により取得した経路夫々及び前記受信部により前記送信元から受信した速度情報に基づいて、前記送信元が前記経路夫々の移動に要する移動時間を各算出する移動時間算出部と、
前記送信時刻取得部により取得した前記送信元の送信時刻から前記移動時間算出部により算出した移動時間夫々を各減算して、前記異なる種類の複数の移動送信装置夫々に対応する送信時刻を各算出する送信時刻算出部と、
該送信時刻算出部により算出した送信時刻夫々が、前記異なる種類の複数の移動送信装置夫々に関連付けて前記受信記憶部に記憶されているか否かを各判定する送信判定部と、
該送信判定部により記憶されていると判定した送信時刻が関連付けられて前記受信記憶部に記憶してある移動送信装置を前記送信元に関連付けて記憶する関連記憶部と、
該関連記憶部により記憶した前記移動送信装置に関連付けられて前記送信元が前記関連記憶部に記憶してあるか否かを判定する関連判定部と、
該関連判定部により記憶してあると判定した場合、前記送信元及び前記関連記憶部により記憶した移動送信装置夫々の位置が重複していると判定する重複判定部と、
該重複判定部により重複していると判定した場合、重複している旨を表示する表示部と
を備える位置表示装置。
【請求項5】
異なる送信時間間隔が設定してある2種類の移動送信装置複数から送られてくる位置情報及び速度情報を受信する受信部と、地図情報を記憶した地図記憶部とを有し、前記受信部により受信した位置情報が示す送信元の位置を、前記地図記憶部に記憶してある前記地図情報に基づく地図上に表示する位置表示装置が備えるコンピュータに複数の移動送信装置間の位置の重複を判定させるプログラムにおいて、
前記コンピュータを、
前記受信部により位置情報及び速度情報を受信した場合、送信元の送信時刻を取得する送信時刻取得部と、
前記受信部により受信した位置情報及び速度情報と、前記送信時刻取得部により取得した送信時刻とを前記送信元に関連付けて記憶する受信記憶部と、
前記受信部により位置情報及び速度情報を受信する都度、該位置情報及び速度情報と、前記送信時刻取得部により取得した送信時刻とを用いて、送信元に関連付けて前記受信記憶部に記憶してある位置情報、速度情報及び送信時刻を更新する更新部と、
前記受信部により位置情報を受信した場合、該位置情報と、前記受信記憶部に記憶してあり、送信元とは異なる種類の複数の移動送信装置夫々の位置情報と、前記地図記憶部に記憶してある地図情報とに基づいて、前記送信元から前記異なる種類の移動送信装置夫々へ向かう経路を取得する経路取得部と、
該経路取得部により取得した経路夫々及び前記受信部により前記送信元から受信した速度情報に基づいて、前記送信元が前記経路夫々の移動に要する移動時間を各算出する移動時間算出部と、
前記送信時刻取得部により取得した前記送信元の送信時刻から前記移動時間算出部により算出した移動時間夫々を各減算して、前記異なる種類の複数の移動送信装置夫々に対応する送信時刻を各算出する送信時刻算出部と、
該送信時刻算出部により算出した送信時刻夫々が、前記異なる種類の複数の移動送信装置夫々に関連付けて前記受信記憶部に記憶されているか否かを各判定する送信判定部と、
該送信判定部により記憶されていると判定した送信時刻が関連付けられて前記受信記憶部に記憶してある移動送信装置を前記送信元に関連付けて記憶する関連記憶部と、
該関連記憶部により記憶した前記移動送信装置に関連付けられて前記送信元が前記関連記憶部に記憶してあるか否かを判定する関連判定部と、
該関連判定部により記憶してあると判定した場合、前記送信元及び前記関連記憶部により記憶した移動送信装置夫々の位置が重複していると判定する重複判定部
として機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−221816(P2011−221816A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−90798(P2010−90798)
【出願日】平成22年4月9日(2010.4.9)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】