説明

位置関連情報提供システム、情報提供用サーバ、通信装置及び情報発信媒体

【課題】位置に関連した案内情報や介護支援情報等の提供サービスに好適な位置関連情報提供システム、情報提供用サーバ、通信装置及び情報発信媒体を提供する。
【解決手段】送信端末1から微弱電波によりその設置場所を特定する位置情報を発信し、携帯電話3と接続したアドイン端末2で位置情報を受信し、携帯電話3から位置情報を自動送信する。位置情報は基地局4から通信ネットワークを経由してコンテンツサーバ5に送信され、コンテンツサーバ5が受信した位置情報に対応する提供情報を検索し、通信ネットワークを経由して基地局4から位置情報の発信元である携帯電話3に返信し、携帯電話所有者に情報を提供する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、身体障害者及び高齢者の介護支援或いはマンナビゲーション等に好適な位置関連情報提供システムに関し、また、この位置関連情報提供システムに好適な情報提供用サーバ、通信装置及び情報発信媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、取得した位置情報に基づいてその位置情報自体やその場所に関連する各種情報を提供するシステムが考えられている。位置情報は、現状では、携帯電話、PHS、GPS等を利用して取得できる。携帯電話システムの場合、PDC(Personal Digital Cellular)方式及びCDMA(Code Division Multiple Access)方式があり、PDC方式では、1つの基地局がカバーする半径数百m〜数kmの円内を6分割したエリアの位置情報が得られる。また、CDMA方式では、3つの基地局をそれぞれ中心とした半径数百m〜数kmの3つの円の交点として位置情報が得られる。即ち、既知である各基地局の座標と通信時の各基地局の出力制御情報に基づく各基地局から携帯電話までのそれぞれの距離情報とから、携帯電話所有者の位置情報が得られる。PHSシステムの場合、1つの基地局がカバーする半径数十m〜500m程度の円内のエリアの位置情報が得られる。GPSシステムの場合、DGPS(Differential GPS)方式を採用すれば2〜3m程度の誤差で位置情報が得られる。
【0003】また、視覚障害者用として、点字ブロックに位置情報を発信する通信装置を埋め込み、受信機能を備えた杖等で受信して視覚障害者に現在位置等の位置情報を提供するシステムも考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、PDC方式及びPHS方式では基地局のカバーするエリアの情報が得られるだけであり、CDMA方式は距離情報の精度に依存し、これらは大まかな位置情報しか得られない。また、DGPS方式は、位置検出精度は高いが、屋内やビルの谷間等、電波の受信状況がよくない場所では位置情報の取得が難しいという問題がある。また、点字ブロック等に通信装置を埋め込んで位置情報を提供するシステムの場合、提供情報が固定情報であれば通信装置内にその固定情報を予め記憶させておけばよいが、可変情報を提供しようとすれば、可変情報を送信するための専用の通信回線網を新たに構築する必要があり、膨大な設備コストがかかる。
【0005】本発明は上記問題点に着目してなされたもので、既存の通信網を利用した低コストで、しかも、高精度で位置を特定しその場所に関連する情報を提供できる位置関連情報提供システム、情報提供用サーバ、通信装置及び情報発信媒体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の請求項1に係る位置関連情報提供システムは、所定の場所に設置した送信端末からその設置場所を特定する位置情報を含む電波を発信し、携帯通信端末と接続した受信端末で前記位置情報を受信し、受信した位置情報を前記携帯通信端末の通信ネットワークを経由して情報検索サーバに送信し、該情報検索サーバが前記位置情報に基づいて前記設置場所に関連する提供情報を検索して前記通信ネットワークを経由して前記位置情報の発信元である携帯通信端末に返信することを特徴とする。
【0007】かかる構成では、受信端末を接続した携帯通信端末の所有者が送信端末の送信エリアに入ると、携帯通信端末から位置情報が自動送信され、携帯通信端末の通信ネットワークを経由して情報検索サーバで受信される。情報検索サーバは、受信した位置情報に対応する提供情報を検索し、発信元の携帯通信端末に返信する。
【0008】提供情報として、請求項2のように設置場所に関連した案内情報を提供すればマンナビゲーションとなり、請求項3のように設置場所に関連した身障者介護支援情報を提供すれば身障者の介護支援が可能となる。請求項4のように、提供情報を予め登録された携帯通信端末に返信すれば、登録者に対する情報提供サービスを与えられる。
【0009】具体的には、請求項5のように、位置情報と共に送信される携帯通信端末識別用ID情報を、前記情報検索サーバに予め登録されているID情報と照合し、一致するID情報が存在する時に位置情報の発信元である携帯通信端末に前記提供情報を返信すればよい。また、請求項6のように、携帯通信端末識別用ID情報と対応させてその携帯通信端末の所有者の属性情報を登録管理し、送信された携帯通信端末識別用ID情報に対応する登録属性情報に基づいて発信元の携帯通信端末所有者の属性を判別し、身障者の時に前記身障者介護支援情報を提供情報として返信することにより、健常者と身障者を識別して身障者の介護支援が可能になる。
【0010】請求項7のように、情報検索サーバの管理者は、管理者側コンピュータにより情報検索サーバにアクセスし、当該アクセスが正当であると認証された時に前記提供情報の追加、変更、削除を可能とすれば、セキュリティを確保して提供情報を可変できる。請求項8のように、携帯通信端末と情報検索サーバ間の情報通信により発生する料金の課金先の識別情報を、前記携帯通信端末から送信する情報に付加するとよい。この場合、請求項9のように、前記携帯通信端末から送信される前記位置情報に付加する前記課金先識別情報は情報提供側とすることにより、自動送信される提供情報についてユーザが負担しなくて済むようになる。
【0011】請求項10では、情報検索サーバに、携帯通信端末からの位置情報を記憶する位置情報記憶手段を設け、情報検索サーバにアクセスすることにより、前記位置情報記憶手段に記憶された位置情報に基づいて発信元である携帯通信端末位置の検索を可能とした。かかる構成では、発信元の携帯通信端末の位置検索サービスが提供できるようになる。
【0012】この場合、請求項11のように、検索対象の携帯通信端末の所有者により予め登録された者のみ検索可能とすることで、不正な位置検索を防止できる。請求項12のように、介護を必要とする検索対象者を予め登録し、前記検索対象者の所有する携帯通信端末からの位置情報に基づいて前記検索対象者の位置を検索可能とすれば、請求項13のような徘徊老人の位置検索が可能になり、徘徊老人の監視サービスを提供できるようになる。
【0013】請求項14の発明は、受信した位置情報に基づいて当該位置情報に関連する提供情報を位置情報発信元に返信する情報提供用サーバであって、情報にアクセスするための情報アドレスに対応させて前記提供情報を記憶する情報記憶手段と、受信した前記位置情報から得られた情報アドレスに基づいて前記情報記憶手段から提供情報を検索する検索手段とを備え、検索された提供情報を位置情報発信元に返信することを特徴とする。
【0014】前記検索手段は、請求項15のように、前記情報アドレスと前記位置情報との対応表に基づいて位置情報を情報アドレスに変換する変換手段を備え、変換手段で変換された情報アドレスにより提供情報を検索する。情報提供用サーバは、請求項16のように、前記情報記憶手段に記憶された提供情報の新規登録、更新、削除を管理する情報管理手段と、該情報管理手段にアクセスがあった時に正当なサーバ管理者であると認証した時のみアクセスを許可する認証手段とを備え、該認証手段が許可した時のみ前記提供情報の新規登録、更新、削除を可能とするとよい。
【0015】また、情報提供用サーバは、請求項17のように、受信した前記位置情報を記憶する位置情報記憶手段と、予め登録され位置情報提供が許可された登録者を記憶する登録者記憶手段とを備え、位置情報検索者から前記位置情報記憶手段にアクセスがあった時に前記位置情報検索者が前記登録者の時のみアクセスを許可して位置情報を提供する構成とするとよい。
【0016】請求項18の発明の通信装置は、所定の場所に設置されその設置場所を特定する位置情報を含む電波を発信する送信端末と、携帯通信端末に接続可能で前記電波を受信し位置情報を抽出して携帯通信端末側に転送する受信端末とからなる。前記送信端末は、請求項19のように、取付け媒体に内蔵可能とするとよい。前記送信端末は、請求項20のように、自己診断情報を送信するようにすれば、メンテナンスが容易になる。
【0017】前記受信端末は、請求項21のように、電波を受信する受信部と、該受信部で受信した電波から前記位置情報を抽出する情報抽出部と、該情報抽出部で抽出された位置情報を前記携帯通信端末に転送するインタフェース部とを備える。前記情報抽出部は、請求項22のように、接続された携帯通信端末用の伝送フォーマットに位置情報を変換する構成であり、前記インタフェース部は、請求項23のように、前記位置情報に当該位置情報の送信指令情報を付加して携帯通信端末に転送する構成である。
【0018】前記受信端末は、請求項24のように、携帯通信端末に内蔵可能にしてもよい。前記受信端末は、請求項25のように、携帯通信端末から電源供給される構成とするとよい。請求項26の情報は信号媒体は、設置場所を特定する位置情報を含む電波を発信する送信端末を装着する構成である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の位置関連情報提供システムの概要を示す。図1において、位置関連情報提供システムは、目的に応じて所定の場所に設置され通信エリアが半径10m程度の微弱電波或いは特小(特定小電力)の規格を満たす電波を用いて設置場所を特定する位置情報としてID情報を常時送信する送信端末1と、該送信端末1と通信装置を構成し前記送信端末1の送信電波を受信して前記ID情報を抽出する受信端末としてのアドイン端末2と、該アドイン端末2が接続可能な外部端子を有しアドイン端末2で抽出したID情報を基地局4から既存の公衆通信ネットワークを経由して後述のコンテンツサーバ5に送信すると共に、サーバ5から前記通信ネットワークを経由して受信した提供情報を表示或いは音声により所有者に通知するための携帯電話やPHS等の携帯通信端末3と、基地局4から受信したID情報に対応した提供情報を検索して基地局4を介して携帯通信端末3側に送信する情報検索サーバとしての前述のコンテンツサーバ5とを備える。前記基地局4とコンテンツサーバ5は、インターネット或いは専用回線を介して接続される。コンテンツサーバ5の管理者はコンピュータ6によりコンテンツサーバ5にアクセスして提供情報を管理する。
【0020】前記送信端末1の設置場所或いは送信端末1を装着した情報発信媒体としては、交通信号制御機内、歩行者用押しボタン箱内、電柱、駅の各所(改札機内、券売機内、階段付近、コンコース、ホーム柱等)、デパート内各所等、その他あらゆる場所や媒体が考えられ、システムの使用目的(例えば身体障害者及び高齢者の介護支援或いはマンナビゲーション等)に応じて設置すればよい。また、送信するID情報は、送信端末1の設置場所を特定するための位置情報であり、その形態としては、管理者が適宜設定した数字、文字、これらの組み合わせ、設置場所の座標値(東経北緯)、設置場所の住所、或いはURL(コンテンツサーバに保存された情報の存在場所を示す情報アドレス)等が考えられる。このID情報によって送信端末1の設置場所を特定できるので、受信したID情報により発信元の携帯通信端末3の位置、言い換えれば携帯通信端末3の所有者の位置を特定できる。
【0021】尚、メンテナンスを考慮して、送信端末1がID情報の他に自己診断情報も送信する構成とするとよい。この場合、自己診断情報の抽出機能を備えた保守専用の携帯受信端末を用意し、この保守専用受信端末で送信端末1の送信電波を受信して自己診断情報を取得するようにすれば、送信端末1のメンテナンスが容易になる。
【0022】前記アドイン端末2は、図2に示すように、単一チャンネルの受信部2A、情報抽出部2B及びインタフェース部2Cを内蔵すると共に、携帯通信端末3の外部端子と接続する端子部2Dを有する。アドイン端末2は、端子部2Dを携帯通信端末3の外部端子に差し込んで携帯通信端末3に接続と携帯通信端末3から電源が供給され動作可能になる。所有者は、携帯通信端末3を操作して所有する携帯通信端末3の機種情報をインタフェース部2Cを介して情報抽出部2Bに伝送する。この状態で、携帯通信端末3の所有者が送信端末1の送信エリアに入ると受信部2Aが送信電波を受信し受信信号を情報抽出部2Bに送信する。情報抽出部2Bでは、入力した受信信号からID情報を抽出し、所有者の設定した携帯通信端末3の機種に応じた伝送フォーマットに変換してインタフェース部2Cに出力する。インタフェース部2Cでは、入力したID情報に当該ID情報の送信指令情報を付加して携帯通信端末3へ伝送する。これにより、携帯通信端末3からID情報が自動送信される。
【0023】尚、アドイン端末2を携帯通信端末3に内蔵する構成としてもよい。次に、情報提供用サーバであるコンテンツサーバ5について説明する。尚、以下の説明では、送信端末1から送信するID情報がURL以外の場合について説明する。前記コンテンツサーバ5は、図3に示すように、サーバ内の動作を統括制御する制御部5Aと、受信したID情報とURLの対応表を記憶しID情報をURLに変換する変換手段であるID−URL変換部5Bと、提供情報ファイルを記憶蓄積する情報記憶手段であるデータベース5Cと、データベース5C内のファイルの作成、更新、削除等を管理する情報管理手段であるファイル管理部5Dと、登録したサービス提供者を記憶管理する登録者記憶手段である登録者管理部5Eと、不正なアクセスを排除するための認証手段である認証部5Fとを備える。ここで、制御部5A及びID−URL変換部5Bで検索手段を構成する。
【0024】図4及び図5のフローチャートを参照してコンテンツサーバ5の基本的な情報配信動作、情報管理動作について説明する。まず、図4のフローチャートを参照して情報配信動作を説明する。ステップ1(図中S1で示し、以下同様とする。)で、例えばインターネットを介して基地局4からのID情報と発信元の携帯通信端末3を特定する携帯通信端末識別用ID情報、例えば携帯電話やPHSでは電話番号情報を制御部5Aで受信する。
【0025】ステップ2で、受信した電話番号情報を登録者管理部5E内に登録されているサービス対象者の登録電話番号データと照合する。ステップ3では、ステップ2の照合結果に基づいてサービス対象者か否かを判定する。NOであればステップ4でサービス対象外である旨の通知情報を返信し、動作を終了する。一方、YESの場合は、ステップ5に進む。
【0026】ステップ5では、受信したID情報をID−URL変換部5Bに伝送する。ステップ6では、ID−URL変換部5Bに記憶されているID−URL対応表を参照して、受信したID情報に対応するURLを検索してID情報をURLに変換する。ステップ7では、データベース5C内に蓄積されたファイルからステップ6で得られたURLに対応するファイルを検索する。
【0027】ステップ8では、受信した登録電話番号データに付加されたサービス対象者の属性情報(例えば高齢者、身障者、健常者等)に基づいて発信元のサービス対象者の属性を判定する。判定が高齢者であれば、ステップ9で、予めデータベース5Cに記憶された前記URLに対応する高齢者専用のサービス情報ファイルを検索し、ステップ7で検索したファイルに付加する。同様にして、判定が身障者であれば、ステップ10で、身障者専用のサービス情報ファイルを検索してステップ7の検索ファイルに付加する。判定が健常者であればそのままステップ11に進む。
【0028】ステップ11では、インターネットを介して基地局4にアクセスして、検索した提供情報を発信元の携帯通信端末3に返信する。尚、送信端末1から送信するID情報がURLである場合は、図4のフローチャートのステップ5、6の動作が不要となり、ステップ3でYESと判定されるとステップ7で受信したID情報(URL)に対応するファイルの検索が実行される。ID−URL変換部5Bは不要である。
【0029】次に、図5のフローチャートを参照して情報管理動作について説明する。ステップ21で、サーバ管理者のコンピュータ6からのアクセスを受信する。ステップ22では、認証部5Eにより入力された管理者ID及びパスワードに基づいて正規の管理者か否かを認証する。有効であればステップ23に進み、無効の場合は不正なアクセスと判断して動作を終了する。
【0030】ステップ23では、ファイル管理部5Dにアクセスする。ステップ24では、新規登録、更新、削除のいずれの処理であるかを判定する。新規登録であればステップ25、更新であればステップ28、削除であればステップ32にそれぞれ進む。
【0031】ステップ25に進んだ場合は、新規に登録するファイルをファイル管理部5Dにアップロードし、ステップ26で新規のファイルをデータベース5C内の所定のURLに登録し、ステップ27で管理者による内容確認が行われ、動作を終了する。ステップ28に進んだ場合は、更新するファイルを選択し、ステップ29で更新ファイルをアップロードして選択したファイルに上書きし、ステップ30で更新したファイルを所定のURLに登録し、ステップ31で管理者による内容確認が行われ、動作を終了する。
【0032】ステップ32に進んだ場合は、削除するファイルを選択し、ステップ33で削除するか否かをサーバ管理者に対して確認し、YESであればステップ34で削除処理を実行し、NOであれば動作を終了する。次に、本実施形態の位置関連情報提供システムの基本的な情報提供動作を、図6のフローチャートを参照して説明する。尚、以下では、携帯通信端末3が携帯電話である場合の例で説明する。
【0033】ステップ41で、アドイン端末2を携帯電話3の外部端子に接続する。ステップ42で、アドイン端末の受信機能をONにして、送信端末1からの電波を受信可能な状態にする。ステップ43では、送信端末1からの電波が受信されたか否かを判定し、電波を受信すればステップ44に進む。
【0034】ステップ44では、受信電波に含まれるID情報に携帯電話の電話番号情報を付加して基地局4に自動送信する。具体的には、前述したように、図2の受信部2Aの受信した信号から情報抽出部2BでID情報が抽出され、携帯電話の機種に応じた伝送フォーマットに変換された後、インタフェース部2Cからの送信指令と共に携帯電話3へ伝送され、携帯電話3から自動送信される。
【0035】ステップ45で、基地局4からインターネットを経由してコンテンツサーバ5にアクセスする。ステップ46で、コンテンツサーバ5は図4のフローチャートに示すようにしてサービス対象である時、受信したID情報に対応したURLのファイルを検索する。
【0036】ステップ47で、検索されたファイルの情報が提供情報としてコンテンツサーバ5から送信され基地局4を経由して携帯電話3で受信される。ステップ48で、提供情報が表示或いは音声により携帯電話3の所有者に通知される。アドイン端末2の受信可能な状態において、ステップ43〜48の動作が繰り返し実行され、携帯電話所有者の移動に伴いその移動場所で受信した送信端末1のID情報、即ち送信端末1の設置場所に関連した提供情報が携帯電話所有者に自動配信される。
【0037】次に、本発明の位置関連情報提供システムの基本的な課金方法について図7のフローチャートを参照して説明する。このシステムでは、送信端末1からの電波受信により自動的に行われる情報提供(以下、PUSH型の情報提供とする)で発生するパケット通信費と、携帯電話所有者の要求により行われる情報提供(以下、PULL型の情報提供とする)の送信で発生するパケット通信費を区別する必要がある。基本的にはPUSH型の情報提供に対するパケット料金はサービス提供者が負担し、PULLの情報提供に対するパケット料金はユーザが負担する。
【0038】ステップ51で、送信端末1からの電波をアドイン端末2が受信する。ステップ52で、受信したID情報に課金先識別情報としてPUSH型であることを示す情報を付加して自動送信する。ステップ53で、基地局4からインターネット経由でコンテンツサーバ5にアクセスする。
【0039】ステップ54で、コンテンツサーバ5から送信されるPUSH型の提供情報を受信し、表示或いは発音により通知する。ステップ55で、ステップ54の通知内容からユーザが更に詳しい情報を要求した場合はステップ56に進み、この後の情報提供が有料であることを表示或いは発音により通知する。
【0040】ステップ57で、所望の情報の要求を送信する。この際に課金先識別情報としてPULL型であることを示す情報を付加して送信する。ステップ58で、基地局4からインターネット経由でコンテンツサーバ5にアクセスする。ステップ59で、コンテンツサーバ5から送信されるPULL型の提供情報を受信し、表示或いは発音により通知される。この際に料金表示する。
【0041】パケット料金の請求先データは、ステップ52及びステップ57で付加された課金先識別情報に基づいて基地局4或いはコンテンツサーバ5側で課金先データを記憶する。この記憶データに基づいてPUSH型の提供情報であればサービス提供者に請求し、PULL型の提供情報であればユーザに請求する。以下に、本発明の位置関連情報提供システムの具体例な適用例について説明する。
【0042】まず、身障者をサービス対象とした介護支援システムへの適用例を示す。図8のフローチャートは、鉄道駅における車椅子利用者に対する公共のサービス提供システム例を示す。鉄道駅において、例えば階段等のような車椅子利用者が介護を必要とする適所に送信端末1を配置する。また、サービスを受けようとする車椅子利用者は、予めサービス提供者(例えば国或いは地方公共団体等の公共機関)に、個人識別情報(例えば車椅子利用者であること及び所有する携帯電話番号情報等)を登録するものとする。
【0043】ステップ61で、登録した車椅子利用者が階段付近に接近すると、アドイン端末4が送信端末1の電波を受信する。ステップ62で、携帯電話3からの自動送信によりコンテンツサーバ5にアクセスする。課金先識別情報としてPUSH型であることを示す情報を付加して送信するステップ63で、コンテンツサーバ5側では送信情報に含まれる電話番号情報により登録データを検索し、登録されていれば登録データからサービス対象者である車椅子利用者か否かを判定する。車椅子利用者であればステップ64に進む。車椅子利用者でない場合は、特に提供情報の送信は行わずに終了する。
【0044】ステップ64では、受信したID情報に基づいて車椅子利用者の携帯電話3に提供情報、例えば「駅員が来ます」等の介護支援情報を送信する。これと同時に受信したID情報から車椅子利用者の存在する位置及び援助指令の情報を駅員の所有する端末に送信する。ステップ65で、駅員からの到着メッセージを受信すれば終了する。
【0045】これにより、車椅子利用者は階段等介護を必要とする場所に到着することで直ちに介護を受けることが可能になる。図9のフローチャートは、視覚障害者に対する公共のサービス提供システム例を示す。この例は、点字ブロックに送信端末1を埋め込み、その場所に関連した情報を提供するものである。図8の場合と同様に、サービスを受けようとする視覚障害者は、予めサービス提供者(例えば国或いは地方公共団体等の公共機関)に、個人識別情報(例えば視覚障害者であること及び所有する携帯電話番号情報等)を登録するものとする。
【0046】ステップ71で、点字ブロック上において送信端末1の電波をアドイン端末4が受信する。ステップ72で、携帯電話3からの自動送信によりコンテンツサーバ5にアクセスする。課金先識別情報としてPUSH型であることを示す情報を付加して送信するステップ73で、コンテンツサーバ5側では送信情報に含まれる電話番号情報により登録データを検索し、登録されていれば登録データからサービス対象者である視覚障害者か否かを判定する。視覚障害者であればステップ74に進む。視覚障害者でない場合は、特に提供情報の送信は行わずに終了する。
【0047】ステップ74では、受信したID情報に基づいてコンテンツサーバ5からその場所に関連する提供情報として介護支援情報を送信する。例えば交差点であれば横断歩道や信号機等の情報である。ステップ75で、受信した介護支援情報を音声に変換して視覚障害者に知らせる。
【0048】図10のフローチャートは、聾唖者に対する公共のサービス提供システム例を示す。この例は、聾唖者にとって情報が得難いアナウンス等が流れている場所でアナウンスと同じ内容を文字情報で知らせるものである。この場合も同様に、サービスを受けようとする聾唖者は、予めサービス提供者(例えば国或いは地方公共団体等の公共機関)に、個人識別情報(例えば聾唖者であること及び携帯電話番号情報等)を登録するものとする。
【0049】ステップ81で、聾唖者が、固定或いは変化するアナウンスがあるエリアに入ると、そのエリア内に配置した送信端末1の電波をアドイン端末4が受信する。ステップ82で、携帯電話3からの自動送信によりコンテンツサーバ5にアクセスする。課金先識別情報としてPUSH型であることを示す情報を付加して送信するステップ83で、コンテンツサーバ5側では送信情報に含まれる電話番号情報により登録データを検索し、登録されていれば登録データからサービス対象者である聾唖者か否かを判定する。聾唖者であればステップ84に進む。聾唖者でない場合は、特に提供情報の送信は行わずに終了する。
【0050】ステップ84では、受信したID情報に基づいてコンテンツサーバ5からアナウンス情報と同一の内容を送信する。ステップ85で、受信したアナウンス情報を文字情報に変換して表示し、聾唖者に知らせる。尚、本発明の位置関連情報提供システムを、このような身障者をサービス対象とした介護支援システムに適用する場合は、情報提供で発生するパケット料金は基本的には国或いは地方公共団体が負担することが望ましい。
【0051】次に、地理不案内者や一般消費者等に対する情報提供サービスシステムへの適用例を示す。この場合は、不特定多数の人に対するサービスであり、基本的には登録者でなくともよい。図11のフローチャートは、駅構内における位置に関連した情報の提供サービスシステムの一例である。
【0052】駅構内の適所に送信端末1を配置し、例えば券売機、緑の窓口、広告板、精算機等の場所に関連した各説明、案内等の情報を提供する。ステップ91で、駅利用者が券売機コーナー、広告板、或いは緑の窓口等の設置エリアに入る。ステップ92で、そのエリア内において送信端末1からの電波を受信する。
【0053】ステップ93で、コンテンツサーバ5にアクセスする。この際に、課金先識別情報として前述のようにPUSH型であることを示す情報を付加して自動送信する。これにより、この情報提供で発生するパケット通信費はサービス提供者、この場合は例えば鉄道会社に請求される。ステップ94で、コンテンツサーバ5から各送信端末1のID情報に対応して検索されたそれぞれの地点に関連した一般的な案内情報(PUSH情報)を送信する。
【0054】ステップ95で、受信内容により駅利用者が更に詳しい案内情報を要求した場合はステップ96に進み、選択メニューと共にこの後の情報提供が有料であることを表示する。ステップ97で、駅利用者からの選択情報の送信により、要求された情報をコンテンツサーバ5側で検索して駅利用者の携帯電話3に送信する。この時、駅利用者からの選択情報に課金先識別情報としてPULL型であることを示す情報を付加してコンテンツサーバ5側に送信する。これにより、これ以後の情報提供で発生するパケット通信費は駅利用者に請求される。
【0055】ステップ98で、コンテンツサーバ5から送信されるPULL情報を受信し、表示或いは発音により通知する。この際に料金表示し終了する。図12のフローチャートは、ショッピングセンタ等における位置に関連した情報の提供サービスシステムの一例である。ステップ101で、例えば客が店に入ると店の入口に配置した送信端末1からの電波を受信する。
【0056】ステップ102で、コンテンツサーバ5にアクセスする。この際に、課金先識別情報としてPUSH型であることを示す情報を付加して自動送信する。これにより、この情報提供で発生するパケット通信費はサービス提供者、例えばショッピングセンタ経営者に請求される。ステップ103で、コンテンツサーバ5から送信端末1のID情報に対応して検索された店の入口に関連した一般的なPUSH情報を送信する。ここでは、例えば店内の生鮮食品コーナー、衣料品コーナー、電化製品コーナー等の各売り場の案内等の情報を提供する。
【0057】ステップ104では、客が所望の売り場に到着すると、その売り場エリアの送信端末1の電波を受信する。ステップ105で、ステップ102と同様に課金先識別情報としてPUSH型であることを示す情報を付加してコンテンツサーバ5に自動的にアクセスする。ステップ106で、コンテンツサーバ5からその売り場におけるPUSH型の案内情報を送信する。例えば、生鮮食品コーナーでは特売品情報、衣料品コーナーではワゴンセール情報、電化製品コーナーでは新製品情報等を提供する。
【0058】これ以後、ステップ107〜110は、図1111のステップ95〜98と同様で、客が更に詳しい情報を要求すれば、課金先識別情報としてPULL型であることを示す情報が付加された客からの選択情報の送信により、要求された情報をコンテンツサーバ5側から客側に送信し、コンテンツサーバ5から送信されるPULL情報を携帯電話3で受信する。
【0059】図13のフローチャートは、役所等の公共施設等における情報提供サービスシステムの一例である。この場合、PUSH型だけでなくPULL型の情報提供についてもパケット通信費はサービス提供者である役所が負担することが望ましい。ステップ111で、利用者が役所入口を入ると、入口に配置した送信端末1からの電波を受信する。
【0060】ステップ112で、コンテンツサーバ5にアクセスする。ステップ113で、コンテンツサーバ5から送信端末1のID情報に対応して検索された役所入口地点でのPUSH情報を送信する。ここでは、例えば窓口等の総合案内のメニュー等を表示する。ステップ114では、利用者がメニューから目的場所の選択操作を行う。
【0061】ステップ115では、選択メニューに応じてコンテンツサーバ5から目的場所までの経路情報が送信され表示される。利用者は経路情報に従って目的場所に向かう。この際に、役所入口から目的場所までの経路途中の適所に送信端末1を配置し、利用者の通過時にその地点からの経路情報を逐次提供するようにすれば、より親切なサービスを提供できる。
【0062】次に、例えば徘徊老人等の監視等、人の位置情報を提供する位置情報提供サービスシステムに適用する場合について説明する。本発明の位置関連情報提供システムの場合、携帯通信端末所有者の位置が半径約十mのエリアでサーバ5側で把握可能である。このため、位置情報提供サービスシステムに適用する場合には個人のプライバシーを考慮してセキュリティ性を確保する必要がある。例えば、サーバ側においては徘徊老人、子供、身障者等の介護や監視を必要とする人に限って位置情報を閲覧可能とし、且つ、閲覧は現在の位置情報のみとし過去に遡って閲覧できないものとする。また、位置情報の提供は予め登録された者だけとする。尚、取得した位置情報は、例えばデータベース5Cに記憶する。データベース5Cが位置情報記憶手段となる。
【0063】図14のフローチャートに、位置情報の提供先の登録動作を示す。尚、この位置情報提供サービスを利用する際には、予め登録するものとする。ステップ121で、自分の位置情報を提供してもよい対象者を登録するサービス利用者は、自身の携帯電話或いは所有するコンピュータからコンテンツサーバ5にアクセスする。この際、登録したサービス利用者であることを示すID番号やパスワード等の情報を入力する。
【0064】ステップ122で、コンテンツサーバ5はステップ121で入力されたID番号やパスワード等の情報が有効か否かを登録者記憶手段である登録者管理部5Eの記憶データに基づいて認証部5Fで判定する。入力情報が有効であればステップ123に進む。入力情報が無効であれば不正なアクセスと判断して処理を終了する。
【0065】ステップ123で、アクセスしたサービス利用者は、自分の位置情報を提供してもよい提供先を登録する。この場合、例えば自分の家族、会社の上司、友人等を特定する情報として例えば携帯電話番号を入力し、位置情報を提供する場合の条件があればその提供条件も入力する。これら入力情報は、登録者管理部5Eに記憶されているサービス利用者の電話番号情報と対応付けて登録者管理部5Eに記憶する。
【0066】ステップ124で登録は終了か否かを判定する。登録人数が複数いれば登録が終了するまでステップ123、124の動作を繰り返し、終了したらステップ125に進む。ステップ125で、例えば徘徊老人や子供等、位置を確認したい対象者を登録するか否かを問い合わせる。いればステップ126に進み、いなければステップ126、127の動作を行わず設定動作を終了する。
【0067】ステップ126で、検索対象者のID情報、例えば検索対象者の所有する携帯電話番号を入力する。この入力情報はステップ123の登録情報と共に登録者管理部5Eに記憶されているサービス利用者の電話番号情報と対応付けて登録者管理部5Eに記憶する。ステップ127で登録終了か否かを判定する。登録人数が複数いれば登録が終了するまでステップ126、127の動作を繰り返し、終了したら設定動作を終了する。
【0068】次に、この位置情報提供サービスシステムによる位置情報提供動作について説明する。図15のフローチャートは、自分が位置情報の提供を許可した相手側が位置情報検索をする場合の動作を示す。ステップ131で、位置情報検索者はコンテンツサーバ5にアクセスし、自分のID番号やパスワードを入力する。
【0069】ステップ132で、コンテンツサーバ5はステップ131で入力されたID番号やパスワード等の情報が有効か否かを登録者管理部5Eの記憶データに基づいて認証部5Fで判定する。入力情報が有効であればステップ133に進む。入力情報が無効であれば不正なアクセスと判断して処理を終了する。ステップ133で、位置情報検索者は自分の携帯電話番号と検索対象者の携帯電話番号を入力する。
【0070】ステップ134で、入力された両携帯電話番号情報の関連を登録者管理部5E内のデータに基づいて有効性を判断し、検索対象者が位置情報検索者に対して位置情報の提供を許可しているか否かを判定する。許可していればステップ135に進み、登録されていなければ不正なアクセスと判断して検索動作を終了する。ステップ135で、提供条件を判断する。条件が満足されていなければ不許可と判断して位置情報を提供せずに動作を終了する。また、提供条件の登録がなく無条件で位置情報の提供が許可されていれば、ステップ136に進み、送信端末1とアドイン端末2との通信情報により現在取得している検索対象者の位置情報を位置情報検索者に対して提供して終了する。また、提供条件が満たされて位置情報の提供許可と判断した場合は、ステップ137に進み、現在取得している検索対象者の位置情報を位置情報検索者に対して提供し、ステップ138で、位置情報を提供した旨の通知を検索対象者に対して送信し終了する。
【0071】図16のフローチャートは、例えば徘徊老人等のような検索対象者の意思に関係なく、サービス利用者が検索対象者の位置情報を検索する場合動作を示す。ステップ141で、サービス利用者はコンテンツサーバ5にアクセスし、自分のID番号やパスワードを入力する。ステップ142で、コンテンツサーバ5はステップ141で入力されたID番号やパスワード等の情報が有効か否かを登録者管理部5Eの記憶データに基づいて認証部5Fで判定する。入力情報が有効であればステップ143に進む。入力情報が無効であれば不正なアクセスと判断して処理を終了する。
【0072】ステップ143で、サービス利用者は徘徊老人等の検索対象者の登録してある携帯電話番号を入力する。ステップ144で、送信端末1と検索対象者の所有するアドイン端末2との通信情報により、現在取得している検索対象者の位置情報をサービス利用者に対して提供する。提供方法として地図上に現在位置を表示する等すれば判りやすく効果的である。
【0073】ステップ145で、そのまま検索対象者の位置を追跡するか否かを問い合わせる。追跡する場合には、ステップ144に戻る。追跡しない場合は動作を終了する。以上説明したように、本実施形態の位置関連情報提供システムによれば、既存の通信ネットワークを利用できるので、低コストでシステムを構築できる。また、提供する情報は、コンテンツサーバ5内の情報を更新するだけで容易に変更できるので、可変情報も容易に提供可能である。更には、屋内外を問わず情報の送受信が良好に実行できるようになる。しかも、位置検索システムに適用すれば、送信端末1の送信可能エリアが半径約十m程度と狭いので、発信元の位置を高精度で把握できる。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、既存の通信ネットワークの利用によりシステムを低コストで構築でき、身障者の介護支援システムに好適である。また、屋内外を問わず情報の送受信が良好に実行できるので、駅、デパート等のような屋内におけるマンナビゲーションシステムに特に有効である。更に、発信元の位置を高精度で把握できるので、徘徊老人等の監視、介護等に好適な位置検索システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の位置関連情報提供システムの概要図
【図2】アドイン端末の構成図
【図3】コンテンツサーバの構成図
【図4】情報配信動作のフローチャート
【図5】情報管理動作のフローチャート
【図6】システムの基本的動作のフローチャート
【図7】課金動作のフローチャート
【図8】車椅子利用者に対するサービス提供システムの一例のフローチャート
【図9】視覚障害者に対するサービス提供システムの一例のフローチャート
【図10】聾唖者に対するサービス提供システムの一例のフローチャート
【図11】位置関連情報提供システムの一例を示すフローチャート
【図12】位置関連情報提供システムの別の例を示すフローチャート
【図13】位置関連情報提供システムの更に別の例を示すフローチャート
【図14】位置情報提供システムにおける情報提供先の登録設定のフローチャート
【図15】位置情報提供システムにおける位置情報提供動作の一例を示すフローチャート
【図16】位置情報提供システムにおける位置情報提供動作の別の例を示すフローチャート
【符号の説明】
1 送信端末
2 アドイン端末
3 携帯電話
4 基地局
5 コンテンツサーバ
5A 制御部
5B ID−URL変換部
5C データベース
5D ファイル管理部
5E 登録者管理部
5F 認証部
6 コンピュータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】所定の場所に設置した送信端末からその設置場所を特定する位置情報を含む電波を発信し、携帯通信端末と接続した受信端末で前記位置情報を受信し、受信した位置情報を前記携帯通信端末の通信ネットワークを経由して情報検索サーバに送信し、該情報検索サーバが前記位置情報に基づいて前記設置場所に関連する提供情報を検索して前記通信ネットワークを経由して前記位置情報の発信元である携帯通信端末に返信することを特徴とする位置関連情報提供システム。
【請求項2】前記提供情報が、前記設置場所に関連した案内情報である請求項1に記載の位置関連情報提供システム。
【請求項3】前記提供情報が、前記設置場所に関連した身障者介護支援情報である請求項1に記載の位置関連情報提供システム。
【請求項4】前記提供情報を予め登録された携帯通信端末に返信する請求項1〜3のいずれか1つに記載の位置関連情報提供システム。
【請求項5】位置情報と共に送信される携帯通信端末識別用ID情報を、前記情報検索サーバに予め登録されているID情報と照合し、一致するID情報が存在する時に位置情報の発信元である携帯通信端末に前記提供情報を返信する請求項4に記載の位置関連情報提供システム。
【請求項6】携帯通信端末識別用ID情報と対応させてその携帯通信端末の所有者の属性情報を登録管理し、送信された携帯通信端末識別用ID情報に対応する登録属性情報に基づいて発信元の携帯通信端末所有者の属性を判別し、身障者の時に前記身障者介護支援情報を提供情報として返信する請求項3〜5のいずれか1つに記載の位置関連情報提供システム。
【請求項7】情報検索サーバの管理者は、管理者側コンピュータにより情報検索サーバにアクセスし、当該アクセスが正当であると認証された時に前記提供情報の追加、変更、削除を可能とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の位置関連情報提供システム。
【請求項8】携帯通信端末と情報検索サーバ間の情報通信により発生する料金の課金先の識別情報を、前記携帯通信端末から送信する情報に付加する請求項1〜7のいずれか1つに記載の位置関連情報提供システム。
【請求項9】前記携帯通信端末から送信される前記位置情報に付加する前記課金先識別情報は、情報提供側とする請求項8に記載の位置関連情報提供システム。
【請求項10】情報検索サーバに、携帯通信端末からの位置情報を記憶する位置情報記憶手段を設け、情報検索サーバにアクセスすることにより、前記位置情報記憶手段に記憶された位置情報に基づいて発信元である携帯通信端末位置の検索を可能とした請求項1〜9のいずれか1つに記載の位置関連情報提供システム。
【請求項11】検索対象の携帯通信端末の所有者により予め登録された者のみ検索可能とした請求項10に記載の位置関連情報提供システム。
【請求項12】介護を必要とする検索対象者を予め登録し、前記検索対象者の所有する携帯通信端末からの位置情報に基づいて前記検索対象者の位置を検索可能とした請求項10又は11に記載の位置関連情報提供システム。
【請求項13】前記検索対象者が、徘徊老人である請求項12に記載の位置関連情報提供システム。
【請求項14】受信した位置情報に基づいて当該位置情報に関連する提供情報を位置情報発信元に返信する情報提供用サーバであって、情報にアクセスするための情報アドレスに対応させて前記提供情報を記憶する情報記憶手段と、受信した前記位置情報から得られた情報アドレスに基づいて前記情報記憶手段から提供情報を検索する検索手段とを備え、検索された提供情報を位置情報発信元に返信することを特徴とする情報提供用サーバ。
【請求項15】前記検索手段は、前記情報アドレスと前記位置情報との対応表に基づいて位置情報を情報アドレスに変換する変換手段を備え、変換手段で変換された情報アドレスにより提供情報を検索する請求項14に記載の情報提供用サーバ。
【請求項16】前記情報記憶手段に記憶された提供情報の新規登録、更新、削除を管理する情報管理手段と、該情報管理手段にアクセスがあった時に正当なサーバ管理者であると認証した時のみアクセスを許可する認証手段とを備え、該認証手段が許可した時のみ前記提供情報の新規登録、更新、削除を可能とする請求項14又は15に記載の情報提供用サーバ。
【請求項17】受信した前記位置情報を記憶する位置情報記憶手段と、予め登録され位置情報提供が許可された登録者を記憶する登録者記憶手段とを備え、位置情報検索者から前記位置情報記憶手段にアクセスがあった時に前記位置情報検索者が前記登録者の時のみアクセスを許可して位置情報を提供する請求項14〜16のいずれか1つに記載の情報提供用サーバ。
【請求項18】所定の場所に設置されその設置場所を特定する位置情報を含む電波を発信する送信端末と、携帯通信端末に接続可能で前記電波を受信し位置情報を抽出して携帯通信端末側に転送する受信端末とからなる通信装置。
【請求項19】前記送信端末は、取付け媒体に内蔵可能である請求項18に記載の通信装置。
【請求項20】前記送信端末は、自己診断情報を送信する請求項18又は19に記載の通信装置。
【請求項21】前記受信端末は、電波を受信する受信部と、該受信部で受信した電波から前記位置情報を抽出する情報抽出部と、該情報抽出部で抽出された位置情報を前記携帯通信端末に転送するインタフェース部とを備える請求項18〜20のいずれか1つに記載の通信装置。
【請求項22】前記情報抽出部は、接続された携帯通信端末用の伝送フォーマットに位置情報を変換する請求項18〜21のいずれか1つに記載の通信装置。
【請求項23】前記インタフェース部は、前記位置情報に当該位置情報の送信指令情報を付加して携帯通信端末に転送する請求項18〜22のいずれか1つに記載の通信装置。
【請求項24】前記受信端末は、携帯通信端末に内蔵可能である請求項18〜23のいずれか1つに記載の通信装置。
【請求項25】前記受信端末は、携帯通信端末から電源供給される構成である請求項18〜24のいずれか1つに記載の通信装置。
【請求項26】設置場所を特定する位置情報を含む電波を発信する送信端末を装着したことを特徴とする情報発信媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図13】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図7】
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【図11】
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【図12】
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【図14】
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【図16】
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【図15】
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【公開番号】特開2002−359877(P2002−359877A)
【公開日】平成14年12月13日(2002.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−167076(P2001−167076)
【出願日】平成13年6月1日(2001.6.1)
【出願人】(000004651)日本信号株式会社 (720)
【Fターム(参考)】