説明

低出力レーザーを使用した脂肪分解装置

本発明は、低出力レーザーを使用して脂肪を分解するための装置に関するもので、レーザーの透過特性を活用してレーザービームをレンズまたは透明窓などに集束したりまたはそのまま、レンズまたは透明窓を通じて皮膚に非浸湿的に照射したりするが、照射されたレーザービームが皮膚と組職を透過して組職内の脂肪細胞に照射されるようにすることにより、レーザー照射治療方法を非浸湿的に変えながらも既存の低出力レーザーを使用した皮膚切開などを通じて外部に露出した脂肪の分解効果と同一な効果を得ることができ、真空吸引手段を含むことにより、脂肪細胞から排出され細胞組織の空間に集中する液状化された脂肪をリンパ管が豊富に分布した鼠蹊部を通じて体外に容易に排出させて、人体の皮膚に安定的に接触して脂肪が分解されることによる使用の便宜性を提供するだけではなく、外科的な脂肪吸引術とは異なり、皮膚の損傷なしに腹部などに低出力レーザーを照射させることで外科的な施術なしに皮下脂肪を分解させることにより、腹部肥満に効果的な低出力レーザーを使用した脂肪分解装置を提供するためのもので、その技術的構成は低出力レーザーを使用した脂肪分解装置において、電源コネクターを具備するPCBと、該PCBに対応する硬性プレートからなる板体形状体で、その一側面に透明窓またはレンズが均一に多数配列される接触板体と、該接触板体に配列される各透明窓またはレンズに挿着されて、前記PCBに電気的に連結される多数個のレーザーダイオードからなるレーザー発生部;及び該レーザー発生部がその内部に収容されて皮膚に容易に密着するフレーム;を含み、低出力レーザーを皮膚に照射して皮下脂肪を分解することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低出力レーザーを使用した脂肪分解装置に関するものである。より詳細には、レーザーの透過特性を活用してレーザービームをレンズで集束したり、または透明窓を通じてそのまま皮膚に非浸湿的に照射して、照射されたレーザービームが皮膚と組職を透過して組職内の脂肪細胞に照射されるようにすることによって、レーザー照射治療方法を非浸湿的に変えながらも既存の超音波や低出力レーザーを使用した皮膚切開などを通じて外部に露出した脂肪を分解する場合と同一な効果を得ることができ、真空吸引手段を含むことによって脂肪細胞から排出されて細胞組織の空間に集中する液状化した脂肪をリンパ管が豊富に分布した鼠蹊部を通じて体外に容易に排出させて、人体の皮膚に安定的に接触して脂肪を分解することによって、使用上の便宜性を提供するだけではなく、腹部などに低出力レーザーを照射することによって外科的な脂肪吸引術とは異なり、外科的な施術による皮膚の損傷なしに皮下脂肪を分解できる、腹部肥満に効果的な低出力レーザーを使用した脂肪分解装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、低出力レーザーを発生させる装置は、5mW乃至10mW範囲の出力と635nm乃至650nm程度の波長を有するレーザーを放出するレーザーダイオード及び該レーザーダイオードから放出されるレーザーのビーム量を任意に調節可能にする低出力レーザーダイオード駆動ドライバーを使用している。
【0003】
このような低出力レーザーを使用して人体の経穴(つぼ)や患部に照射することにより、疾病治療効果を得るための装置が多数紹介されている。そのような装置の例を挙げると、低出力レーザーダイオードの均一ビームを具現する電気マット(実用新案登録第20−0302173号)と、身体の腰部位に着用するベルトにレーザーダイオードを内設して580〜980nm波長のレーザー光を発生させて身体腰椎部に対して刺激を加えるようにすることで、常時に指圧と同時にディスク治療がなされるようにしたレーザー発生装置を内設したベルト(実用新案登録第20−0270882号)と、経穴照射はもちろん、慢性関節リュウマチ、五十肩、腰痛、頚椎捻挫、痛風、捻挫、打撲、関節炎、ストレス性胃炎等にもその治療範囲を広げた治療用レーザー/LED蒲団(実用新案登録第20−0274266号)及び本出願人が開発に成功したレーザービーム照射装置で、光学レンズに集束されるレーザービームの距離を血管の位置と厚さによって調節して血管内の血液にレーザービームを非浸湿的に照射することにより、照射されたレーザービームが血液細胞を刺激して細胞の代謝作用を活性化させて、毛細管の形成が増加して血液循環を改善するだけではなく、組職治癒過程の速度を増加させて生体活性化を増大させるレーザービーム照射装置(特許登録第10−0457964号)などが知られている。
【0004】
ここで、また他のレーザーの使用事例としては、レーザービームをアレイ(Array)に配列して使用上の便宜性を付与する方式で、椅子、帽子、ベッド、ベルトなどの軟性材質に多様に適用させる方法が提案されたが、非浸湿で脂肪分解を起こす程度(約30mW以上)の出力が可能な赤色レーザーを使用しなければならない場合には、前記赤色レーザーに別途の放熱構造を追加しなければならないので、軟性材質に脂肪分解を目的とするレーザービームをアレイに配列することは実効性が無く、したがって現在としては非浸湿的な方法で人体にレーザーを照射して脂肪を分解する方法は全くないのが実情である。
【0005】
一方、肥満治療を目的とするレーザーの使用効果においては、2002年頃、ネイラ(Neira)等によって低出力レーザー装備を使用すれば脂肪吸引状態の間、脂肪が液化されることを証明した新しい脂肪吸引術が発表された。{PLASTIC AND RECONSTRUCTIVE SURGERY,2002年,9月1日,−FatLiquefaction:Effect of Low−Level Laser Energy on Adipose Tissue}
【0006】
前記論文は、635nmの波長と10mWの出力及び1.2J/cm、2.4J/cm及び3.6J/cmの総エネルギー量を有するレーザーを12人の健康な女性たちから採取した脂肪組職に照射する実験に基づいている。実験の結果、レーザー露出の4分後には80%、6分後には99%の脂肪が脂肪細胞から放出され、放出された脂肪は細胞組織の空間に集められた。
【0007】
図1は、190倍の倍率で撮影された正常な脂肪細胞の電子顕微鏡写真で、図2は低出力レーザーを4分間照射した後の脂肪細胞を190倍の倍率で撮影した電子顕微鏡写真であり、図3は低出力レーザーを6分間照射した後の脂肪細胞を190倍の倍率で撮影した電子顕微鏡写真である。図1ではっきりと確認することができるように正常な脂肪細胞は、その外形が丸くて典型的なぶどう房(grape−cluster)模様を成している。このような正常な脂肪細胞に低出力レーザーを4分間照射すると図2に図示されているように一部脂肪細胞はその内部から液状化した脂肪が排出されて、このような脂肪細胞の外形は丸い模様を次第に失って行くようになる。図2の矢印で表示された部分は、脂肪細胞の外部に排出された脂肪粒子(fat?particle)を示す。低出力レーザーを6分間照射するとこのような変化はほとんどすべての脂肪細胞で起きるようになって、図3に見られるように円形を維持する脂肪細胞は発見されず、液状化した脂肪だけが観察される。図3で矢印で表示された部分は、脂肪細胞の外部に排出された脂肪を示す。
【0008】
低出力レーザーエネルギーは、脂肪細胞の内側から外側へ脂肪物が出るように細胞膜を開くことにより、脂肪細胞に影響を与えることが報告されている。
【0009】
この実験を基に、低出力赤色レーザーの脂肪液化効果を使用して、人体外部からレーザーを照射して脂肪を分解しながら、その分解された脂肪をカニューレ(微細パイプ)を使用して人体の外に排出させるレーザー脂肪吸引術が提案されて実施されている。
【0010】
そのために人体内部の脂肪細胞に非浸湿的にレーザービームを照射して脂肪細胞の脂肪を分解する目的で、赤色レーザービームを治療対象の脂肪層を覆っている皮膚の上に照射する試みが行われ、短時間に広い面積を照射するために赤色レーザービームをライン(Line)形態に作って治療部位にスキャン(Scan)する方式が試みられて製品化にまで至ったが、人体内部の脂肪分解に必要なエネルギー強度(10mW)とエネルギー量(3.6J/cm)の人体内投入が困難で実効を得られないでいる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
このような根拠に基づいて本発明は、低出力レーザーを使用して脂肪を分解するための装置に関するもので、レーザーの透過特性を活用してレーザービームをレンズで集束したりまたは透明窓を通じてそのまま皮膚に非浸湿的に照射して、照射されたレーザービームが皮膚と組職を透過して組職内の脂肪細胞に照射されることで、レーザー照射治療方法を非浸湿的に変えながらも既存の超音波や低出力レーザーを使用した皮膚切開などを通じて外部に露出した脂肪を分解する場合と同一な効果を得ることが可能な低出力レーザーを使用した脂肪分解装置を提供することをその目的とする。
【0012】
また、本発明は前記のような低出力レーザーを使用した脂肪分解装置を使用して、低出力レーザーを皮膚に照射した際に脂肪細胞から排出されて細胞組織の空間に集まっている液状化された脂肪を、リンパ管が豊富に分布した鼠蹊部を通じて体外に容易に排出されるように誘導することができる、真空吸引手段を含む低出力レーザーを使用した脂肪分解装置を提供することをまた他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記の目的を果たすために本発明は、低出力レーザーを使用した脂肪分解装置であって、電源コネクターを具備したPCB(Printed Circuit Board)と、該PCBに対応する硬性プレートからなり、その一側面に複数の透明窓またはレンズが均一に配列された接触板体と、該接触板体に配列された各透明窓またはレンズに挿着され、前記PCBに電気的に連結された複数のレーザーダイオードとを有するレーザー発生部、及び前記レーザー発生部をその内部に収容して皮膚に容易に密着するフレームを具備し、低出力レーザーを皮膚に照射して皮下脂肪を分解することを特徴とする。
【0014】
前記レーザー発生部で生成される各々のレーザーの出力が、10mW〜100mWであることが好ましい。
【0015】
ここで、前記接触板体がレーザーダイオードで発生する熱を放熱するための放熱板体をさらに含む。
【0016】
併せて、前記接触板体が皮膚接触に適した楕円曲面に折曲形成されて、前記接触板体が収容されるフレームが接触板体と対応する楕円曲面に折曲形成される。
【0017】
一方、前記フレームの片側または両側の適所に取っ手が具備する。
【0018】
代案的には、前記フレームの両端部に回動可能に具備されるヒンジにまた他のフレームが各々連結される。
【0019】
一方、低出力レーザーを使用した脂肪分解装置であって、電源コネクターが具備されたPCB(Printed Circuit Board)と、前記PCBに対応する板体形状体で、その一側面に複数の透明窓またはレンズが均一に配列された接触板体と、該接触板体に配列された各透明窓またはレンズに挿着され、前記PCBに電気的に連結された複数のレーザーダイオードとを有するレーザー発生部、該レーザー発生部がその内部に収容されたフレーム、及び該フレームの前面に配置され、該フレームの形状に対応する形状を有し、吸引口と該吸引口に真空吸引部を通じて連結された真空ラインと該真空ラインに連結された真空ポンプとを備え、皮膚に接触可能に形成された真空吸引手段を具備し、皮膚に真空吸引した後、低出力レーザーを皮膚に照射して皮下脂肪を分解する。
【0020】
前記真空吸引手段は、前記フレームに着脱自在に連結されることが、好ましい。
【0021】
さらに、前記接触板体の形状は、多様な形状に変形可能である。
【0022】
一方、低出力レーザーを使用した脂肪分解装置において、吸引口と、該吸引口に真空吸引部を通じて連結される真空ラインと、該真空ラインに連結される真空ポンプからなり、その上部中央に結合孔を有する結合部が所定部分突出形成された真空吸引手段、該真空吸引手段に結合されてケーブルによって電源を供給受けるPCBと、該PCBに電気的に連結されるレーザーダイオードと、該レーザーダイオードの近接する適所に具備される透明窓またはレンズと、前記PCBとレーザーダイオードと透明窓またはレンズを収容して、着脱自在に形成された上部定着口、下部定着口と、該上部定着口、下部定着口の外側に具備されるカバー体からなるレーザー発生モジュールとを含み、皮膚に真空吸引した後、該当皮膚に低出力レーザーを照射して皮下脂肪を分解すると同時に排出を助けて、頭皮を刺激して発毛促進をはかる。
【0023】
好ましくは、前記上部定着口の下部外周縁と下部定着口の上部内周縁にネジ結合のための雄ネジ部と雌ネジ部を各々形成し、前記上部定着口の内周縁適所に前記PCBを結合するための係止突起を形成して、前記下部定着口の下側内周縁適所に前記透明窓(またはレンズ)を結合するための溝を形成する。
【0024】
代案的には、前記吸引口の適所に手動で吸引口内の真空及び陰圧を解除するための手動陰圧解除孔を貫通形成する。
【0025】
併せて、前記吸引口の端部に環形の挿入溝を形成して、該挿入溝にボールを回転可能に具備する。
【0026】
一方、前記真空吸引部に一方向弁(One−way・valve)を具備する。
【0027】
前記真空吸引部を通じて吸引口内の空気を吸引時に吸引口内の空気が所定間隔で反復して吸引されるリズムモードと、吸引口内の空気が吸引された状態を継続的に維持する維持モードが作動するようにして、使用者の設定によって選択的に適用可能にすることが、好ましい。
【0028】
一方、前記レーザー発生モジュールを有する真空吸引手段の適所に、真空吸引部に連結された連結真空ラインが複数分岐した中継器を具備し、前記各連結真空ラインが、また他のレーザー発生モジュールを有する真空吸引手段と真空吸引部によって連結される。
【0029】
代案的には、前記中継器で分岐される連結真空ライン中のいずれか一つの連結真空ラインを真空ポンプに連結して、他の一つの連結真空ラインはまた他の中継器に連結する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の好ましい実施例を添付した図面によって具体的に説明する。
【0031】
図4は、本発明による低出力レーザーを使用した脂肪分解装置のレーザー発生部を示す分解斜視図で、図5は本発明による低出力レーザーを使用した脂肪分解装置のレーザー照射分布範囲を示す例示図で、図6は本発明による低出力レーザーを使用した脂肪分解装置を示す斜視図である。
【0032】
図面に図示しているように、本発明による低出力レーザーを使用した脂肪分解装置1は、レーザー発生部10とフレーム30を含んでいる。
【0033】
前記レーザー発生部10は、電源の供給受けるための電源コネクター11が具備されたPCB(Printed Circuit Board、印刷回路基板)12と前記PCB12に対応する板体形状体で、その一側面に透明窓(またはレンズ)13が均一に多数配列される接触板体14と該接触板体14に配列される各透明窓(またはレンズ)13に挿着されて、前記PCB12に電気的に連結される多数個のレーザーダイオード15からなる。
【0034】
前記フレーム30は、前記レーザー発生部10をその内部に収容可能に形成される。ここで、前記レーザー発生部10は、前記フレーム30の前面内側に収容されて使用者の皮膚にレーザーを照射する。
【0035】
一方、前記PCB12と接触板体14の適所に締結ボルト16で締結可能にする多数個の締結孔17a、17bが各々貫通形成される。すなわち、前記PCB12に多数個のレーザーダイオード15を設置するが、前記レーザーダイオード15を接触板体14のレンズ(または透明窓)13に挿着した後、PCB12と接触板体14を結合させるために前記PCB12と接触板体14の適所に多数個の締結孔17a、17bを形成して、該締結孔17a、17bに締結ボルト16を締結することで、PCB12と接触板体14が一体に結合される。
【0036】
そして、前記接触板体14に配列されるレンズ(または透明窓)13は、規則的に多数配列及びアレイ(array)になるようにすることが好ましく、接触板体14に配列されるレンズ(または透明窓)13の数に対応するレーザーダイオード15が挿着されるように形成することが好ましい。
【0037】
本発明の一実施例では、前記接触板体14に配列されるレンズ(または透明窓)13の配列が規則的に多数配列されているが、皮膚に接触した後、レーザーを照射して使用者の皮下脂肪を分解することが容易であれば、前記接触板体14に配列されるレンズ(または透明窓)13の配列を不規則的に多数配列することも可能である。
【0038】
ここで、前記接触板体14の形状は、四角形、円形などからなることも可能であるが、その他多様な形状に変形可能である。
【0039】
一方、前記レーザー発生部10で生成される各々のレーザーの出力は、10mW〜100mWの低出力からなる。すなわち、使用者の皮膚に照射して皮下脂肪を分解するために、前記レーザー発生部10のレーザーダイオード15で生成される各々のレーザーの出力は、人体浸透時の減殺を考慮して各レーザーの出力を強化するが、10mW〜100mWの低出力を照射するようにする。
【0040】
前記のように、前記レーザー発生部10で生成される各々のレーザーの出力が、10mW〜100mWの低出力からなり、レーザー発生部10が使用者の皮膚に密着する平面アレイ構造からなるが、レーザーダイオード15を多数個配して各レーザーを印加することで、使用者の皮膚に浸透力を保障すると同時に皮下脂肪を分解するための皮膚の広い面積に同一な強度で照射が可能である。
【0041】
そのために皮下脂肪が集中する腹部など、使用者の皮膚に接触が容易なように前記接触板体14は、楕円曲面に折曲形成することが好ましく、前記接触板体14が収容されるフレーム30の形状も接触板体の形状と対応する楕円曲面に折曲形成することが好ましい。
【0042】
本発明の一実施例では、前記接触板体14が楕円を有する曲面形状に折曲形成されているが、前記接触板体14が接触する使用者の身体部位によって多様な曲面を有するなど、接触板体の形態が多様に変形されることが好ましい。
【0043】
また、使用者の皮膚に接触する接触板体14は、結合及び設置が容易な硬性プレートからなることが好ましく、それを通じて使用者の皮膚により容易に密着するようになる。
【0044】
一方、前記接触板体14は、レーザーダイオード15で発生する熱を放熱するために放熱板体をさらに含んで成り立つ。すなわち、前記接触板体14に設置されるレーザーダイオード15は、レーザー発生時に相当な熱が発生するのでそれを分散及び冷却させるために、接触板体14が放熱板体をさらに含んで成り立つ。本発明の一実施例では、前記接触板体14に放熱板体をさらに含んでなる構造及び形態で成り立っているが、前記接触板体14が放熱材質からなることも可能である。
【0045】
ここで、前記フレーム30の片側または両側の中心部の適所に使用者が手で把持するための取っ手31を具備する。本発明の一実施例では、前記フレーム30の片側または両側の中心部の適所に取っ手31を具備しているが、使用者が前記フレーム30を把持した後、使用が容易であれば前記把持部31をフレーム30の上側面または下側面中心の適所に取っ手31を具備することも可能である。
【0046】
一方、前記フレーム30の後面に医師または使用者がフレーム30を上下左右に位置を変更することができる位置移動手段35をさらに含むことも可能であり、その具体的な構造及び説明は省略する。すなわち、医療用施設の中で医師が取っ手31を把持した後、引っ張りながらその位置を自由に移動及び変更することができる装備と同様に人体の皮膚に接触可能に成り立つ接触手段を有するフレーム30を、使用者の便宜によって上下左右に位置を移動及び変更するように報告された位置移動手段35を前記フレーム30の後面に具備することも可能であり、それを通じて使用者が所望する身体部位に前記フレーム30を移動させることが容易になる。
【0047】
以下、本発明による低出力レーザーを使用した脂肪分解装置の使用方法及び過程を説明する。
【0048】
まず、医療機関で医術を施術または施行することができる医師が、前記低出力レーザーを使用した脂肪分解装置1のフレーム30に具備された取っ手31を把持した後、皮下脂肪を分解するための使用者の皮膚適所に移動及び位置させて皮膚に密着させる。
【0049】
その次に、レーザー発生部10を駆動させてレーザーダイオード15を通じてレーザーを発生させると同時にレーザーを皮膚に照射する。
【0050】
ここで、レーザー発生部10の各レーザーダイオード15を通じて10mW〜100mWの低出力でレーザーが発生して、発生したレーザーは透明窓(またはレンズ)13を通過した後、皮下脂肪を分解させるための皮膚に照射される。
【0051】
前記のように、腹部などの使用者皮膚に照射されるレーザーによって皮下脂肪が分解されて、分解された皮下脂肪は医師の施術によって体外に排出される。
【0052】
ここで、本発明による低出力レーザーを使用した脂肪分解装置1は、赤色レーザーと赤外線レーザーを混用して、赤色レーザーは635〜680nmで30mW以上の出力を必要とし、赤外線レーザーは780〜980nmで50mW以上の出力を必要とする。以下では赤色レーザーと赤外線レーザーを区別なしに適用する。
【0053】
前記のように、レーザーダイオード15を通じて発生及び照射される低出力レーザーの照射範囲は、図5に図示したように、各レーザーダイオード15から照射されるレーザーの各照射範囲が楕円形になる。ここで、各レーザーダイオード15から照射されるレーザーの照射範囲が楕円形になることで、照射範囲が重なることなしにほとんど該当の接触部位にだけ照射されて皮下脂肪を分解することにより肥満解消作用を有する。
【0054】
図7は、本発明による低出力レーザーを使用した脂肪分解装置の一実施例を示す斜視図で、低出力レーザーを使用した脂肪分解装置の一部構成を変えたものである。
【0055】
図4、図5を参照して説明すると、図面で図示しているように、本実施例による低出力レーザーを使用した脂肪分解装置1は、フレーム30の両端部に回動可能に成り立つヒンジ33を具備し、前記各ヒンジ33にまた他のフレーム30'が各々連結される。
【0056】
すなわち、前記低出力レーザーを使用した脂肪分解装置1のフレーム30両端部にヒンジ33を設置して、前記ヒンジ33にまた他のフレーム30'を各々連結して使用者の腹部周辺または腰周辺を包む形状に形成する。
【0057】
前記のように、レーザー発生部10を有するフレーム30、30'をヒンジ33によって回動可能に多数連続的に連結することで、腹部はもちろん脇腹部など使用者の皮膚に立体的に接触可能になる。
【0058】
本実施例では、前記フレーム30の両側面にヒンジ33を具備して、前記ヒンジ33によってまた他のフレーム30'を連結する構造からなっているが、前記のまた他のフレーム30'にヒンジ33を具備して、前記ヒンジ33によってまた他のフレーム30'を連続的に設置することで、皮下脂肪を分解させるための使用者の身体構造にかかわらず使用が可能になる。
【0059】
一方、本実施例では、ヒンジ33によって連結される各フレーム30、30'の前面に設置される接触板体14が平面で成り立っているが、使用者の腹部及び脇腹部に接触してレーザーを照射し容易いように楕円曲面またはその他の多様な曲面形状に折曲形成することも可能である。
【0060】
また、前記接触板体14の形状は、四角形、円形、楕円形などからなることが好ましいが、その他の多様な形状に変形可能である。
【0061】
図8は、本発明による低出力レーザーを使用した脂肪分解装置の他の実施例を概略的に示す図面である。
【0062】
図4、図5を参照して説明すると、図面に図示しているように、本実施例では前記低出力レーザーを使用した脂肪分解装置1のレーザー発生部10と前記レーザー発生部10が収容されるフレーム30に真空吸引手段50がさらに含まれる。
【0063】
すなわち、電源コネクター11が具備されたPCB(Printed Circuit Board)12と該PCB12に対応する板体形状体で、その一側面に透明窓(またはレンズ)13が均一に多数配列される接触板体14と該接触板体14に配列される各透明窓(またはレンズ)13に挿着されて、前記PCB12に電気的に連結される多数個のレーザーダイオード15からなるレーザー発生部10と、前記レーザー発生部10がその内部に収容されるフレーム30に真空吸引手段50がさらに含まれる。
【0064】
ここで、前記接触板体14は、レーザーダイオード15を通じて発生される熱を放熱するための放熱板体をさらに含む構造からなることが好ましいが、前記接触板体14が放熱材質からなることも好ましい。
【0065】
前記真空吸引手段50は、前記フレーム30の形状(例えば、四角形や円形また楕円形など)と対応する形状を有する空間部をその前面に具備して、前記フレーム30が前記空間部に一体に連結されるようにする。また、前記真空吸引手段50は、皮下脂肪を分解させるための使用者の皮膚適所に接触する吸引口51を前記空間部の反対側に具備して、前記吸引口51に真空吸引部54を通じて連結される真空ライン56と該真空ライン56に連結されて所定圧力の真空を形成する真空ポンプ57からなる。
【0066】
ここで、前記真空ポンプ57は、真空吸引部54を通じて使用者の皮膚に接触された吸引口51内の空気を吸引して所定圧力の真空状態にして、前記真空ポンプ57によって吸引される空気は真空吸引部54及び真空ライン56を通じて移動する。
【0067】
本実施例では前記真空吸引手段50が、前記低出力レーザーを使用した脂肪分解装置1の接触板体14の前面及びフレーム30と一体に連結される構造になっているが、図9に図示してように、前記真空吸引手段50が前記低出力レーザーを使用した脂肪分解装置1のフレーム30と結合可能に分離した構造であることも可能である。
【0068】
ここで、前記真空吸引手段50が、前記低出力レーザーを使用した脂肪分解装置1のフレーム30と、はめ込み結合またはネジ結合によって結合可能に分離した構造であることが好ましい。
【0069】
前記のような構造及び形態によって、医師または使用者の必要により低出力レーザーを使用した脂肪分解装置1から真空吸引手段50を結合または分離して使用可能である。
【0070】
一方、前記真空吸引手段50の一側面端に使用者の皮膚に密着容易な形状の段差(図番号未図示)が形成されることが好ましい。
【0071】
以下、本実施例による低出力レーザーを使用した脂肪分解装置の使用方法及び過程を説明する。
【0072】
まず、医療機関で医術を施術または施行することができる医師が、前記低出力レーザーを使用した脂肪分解装置1の真空吸引手段50を、皮下脂肪を分解するための使用者の腹部などの皮膚に密着させる。すなわち、前記真空吸引手段50の吸引口51を使用者の皮膚適所に密着させる。
【0073】
前記のように、前記真空吸引手段50の吸引口51を使用者の皮膚に密着させた後、真空ポンプ57を使用して吸引口51内に所定圧力の真空を形成させて、皮下脂肪を分解しようとする部分の皮膚を吸引口51の内周縁に密着して接触するように吸引する。
【0074】
そのように皮下脂肪を分解しようとする部分の皮膚を吸引口51の内周縁に密着するように吸引してレーザー発生部10の近接する位置に位置させた後、レーザー発生部10を駆動させてレーザーダイオード15を通じてレーザーを発生させると同時にレーザーを皮膚に照射する。
【0075】
すなわち、真空吸引手段50の吸引口51を腹部に付着させた後、真空ポンプ57で吸引して吸引口51の内側面に密着及び接触するようにして、接触した状態でレーザーを照射して腹部など皮膚の皮下脂肪を分解する。
【0076】
ここで、レーザー発生部10の各レーザーダイオード15を通じて10mW〜100mWの低出力でレーザーを発生させ、発生したレーザーは透明窓(またはレンズ)13を通過した後、皮下脂肪を分解させるための皮膚に照射される。
【0077】
前記のように、真空吸引手段50によって吸引または吸着された皮膚に照射されるレーザーによって皮下脂肪が分解された皮下脂肪は、医師の施術によって体外に排出される。
【0078】
ここで、前記レーザーダイオード15から発生するレーザーによって分解された皮下脂肪は、真空吸引手段50の吸引口51内の真空によって吸引口51内に吸引及び吸着された皮膚の内側に位置するので、その内部が真空を成す吸引口51をスキャン形態で移動させると皮膚内で分解された皮下脂肪が移動するようになる。
【0079】
前記のような方法によってレーザーによって分解された皮下脂肪を前記真空吸引手段50の吸引口51を通じて人体の所定位置に移動させた後、鼠蹊部を通じて排出させることも可能である。
【0080】
図10は、本発明による低出力レーザーを使用した脂肪分解装置のまた他の実施例を示す分解図で、図11は本実施例による低出力レーザーを使用した脂肪分解装置の真空吸引手段とレーザー発生モジュールの結合断面図である。
【0081】
図4、図5を参照して説明すると、図面に図示しているように、本実施例では前記低出力レーザーを使用した脂肪分解装置1が、真空吸引手段50とレーザー発生モジュール70とからなる。
【0082】
前記真空吸引手段50は、皮下脂肪を分解させるための使用者の皮膚適所に接触するための吸引口51と該吸引口51に真空吸引部54を通じて連結する真空ライン56と該真空ライン56に連結されて所定圧力の真空を形成する真空ポンプ57とからなる。
【0083】
ここで、前記真空ポンプ57は、真空吸引部54を通じて使用者の皮膚に接触した吸引口51内の空気を吸引して所定圧力の真空状態を作り、前記真空ポンプに57よって吸引された空気は、真空吸引部54及び真空ライン56を通じて移動する。
【0084】
一方、前記吸引口51の上部中央には、レーザー発生モジュール70を設置するために結合孔52を有する結合部59を所定部分の上方向に突出形成する。
【0085】
前記レーザー発生モジュール70は、電源供給を受けるためのPCB71と該PCB71に電気的に連結するレーザーダイオード72と該レーザーダイオード72と近接する適所に具備される透明窓(またはレンズ)73と前記PCB71とレーザーダイオード72と透明窓(またはレンズ)73を収容して、着脱自在に成り立つ上部定着口74、下部定着口75と前記上部定着口74、下部定着口75の外側に具備されるカバー体76からなる。
【0086】
そして、前記上部定着口74の下部外周縁と下部定着口75の上部内周縁には、ネジ結合のための雄ネジ部74aと雌ネジ部75aを各々形成して、前記上部定着口74の内周縁適所には前記PCB71が結合するための係止突起74bを形成して、前記下部定着口75の下側内周縁適所に前記透明窓(またはレンズ)73を結合するための溝75bを形成する。
【0087】
ここで、前記上部定着口74、下部定着口75に形成する雄ネジ部74aと雌ネジ部75aの締め付けまたは緩めることによって前記レーザーダイオード72と透明窓(またはレンズ)73との間の間隔調節が可能である。
【0088】
一方、前記PCB71は、電源供給を受けるためのケーブル71aが連結され、前記カバー体76の上部に前記ケーブル71aを引入れるための引入孔76aを貫通形成する。
【0089】
そして、前記真空吸引手段50とレーザー発生モジュール70には、相互に結合するために各々に具備される吸引口51の結合孔内周縁上側とカバー体76の外周縁にネジ結合のための雌ねじ部53、雄ネジ部76bを形成して、前記上部定着口74、下部定着口75には、レーザー発生モジュール70のレーザーダイオード72から発生する熱を放熱するための放熱材料が適用される。
【0090】
一方、前記吸引口51の適所には、手動で吸引口51内の真空及び陰圧を解除するための手動陰圧解除孔58を貫通形成する。
【0091】
すなわち、医師または使用者が吸引口の使用時に指を使用して手動で吸引口51内の真空及び陰圧を解除するための手動陰圧解除孔58を貫通形成する。
【0092】
本実施例では、前記吸引口51の適所に手動陰圧解除孔58が1個貫通形成されているが、吸引口51内の真空及び陰圧を解除することが容易であれば、前記手動陰圧解除孔58をそれ以上の数で貫通形成することも可能である。
【0093】
また、本実施例では前記吸引口51の適所に貫通形成される手動陰圧解除孔58が円形に貫通形成されているが、前記手動陰圧解除孔58を楕円形または四角形などその他多様な形状で貫通形成することも可能であり、前記手動陰圧解除孔58の直径または大きさも多様に可変可能である。
【0094】
ここで、前記吸引口51の縁部には挿入溝58aを環形に形成して、前記挿入溝58aにボール58bを回転可能に具備する。すなわち、真空及び陰圧が設定された状態を有する吸引口51の移動を容易にするために、環形に形成された吸引口51の開放された側の下部面に挿入溝58aを延長形成して、前記挿入溝58aにボール58bを回転可能に具備する。
【0095】
本実施例では、前記吸引口51の縁部にボール58bを回転可能に有する挿入溝58aを形成する構造によって、吸引口51が移動可能にしているが、前記吸引口51が真空及び陰圧が設定された状態で使用者の皮膚に沿って移動することができれば、前記吸引口51の縁部がその他の多様な構造からなることも可能である。
【0096】
一方、前記吸引口51に連結される真空吸引部54にチェックバルブ(Check valve)等からなる一方向弁(One−way valve)55を具備する。前記のように具備される一方向弁55によって吸引口51内の真空が所定圧力に維持される。
【0097】
そして、前記真空吸引部54を通じて吸引口51内の空気を吸引する場合、吸引口51内の空気を所定間隔で繰り返して吸引するリズムモードと、吸引口51内の空気が吸引された状態を継続的に維持する維持モードとが作動することが好ましく、これは使用者の設定によって選択的に適用可能であることが好ましい。
【0098】
本発明の一実施例では、前記吸引口51がその内部に真空を形成するための所定空間を有する半円形状に形成されているが、前記吸引口51がその内部に真空を形成するための所定空間を有し、真空ポンプ57によって所定圧力の真空を形成することが容易であれば、六面体形状または楕円形状からなることも可能で、その他の多様な形状に形成することも可能である。
【0099】
また、前記吸引口51の真空吸引部54端部の外周縁が使用者の皮膚に密着するように半円形状または楕円曲面に折曲形成することが好ましい。
【0100】
以下、本実施例による低出力レーザーを使用した脂肪分解装置の使用方法及び過程を説明する。
【0101】
まず、医療機関で医術を施術または施行することができる医師が前記低出力レーザーを使用した脂肪分解装置1の真空吸引手段50を、皮下脂肪を分解するための使用者の皮膚適所に密着させる。すなわち、前記真空吸引手段50の吸引口51を顔、首、肩、腋窩等の皮下脂肪を分解するための使用者の皮膚に密着させる。
【0102】
前記のように、前記真空吸引手段50の吸引口51を使用者の皮膚に密着させた後、真空ポンプ57を使用して吸引口51内に所定圧力の真空を形成させて皮下脂肪を分解しようとする部分の皮膚を吸引口51の内周縁に密着接触するように吸引する。
【0103】
前記のように皮下脂肪を分解しようとする部分の皮膚を吸引口51の内周縁に密着するように吸引してレーザー発生モジュール70に近接した位置に位置させた後、レーザー発生モジュール70を駆動させてレーザーダイオード72を通じてレーザーを発生させると同時に、レーザーを皮膚に照射する。
【0104】
すなわち、真空吸引手段50の吸引口51を顔、首、肩、腋窩等の皮下脂肪を分解するための使用者の皮膚に数個付着させた後、真空ポンプ57で吸引して吸引口51の内側面に密着及び接触するようにして、接触した状態でレーザーを照射して皮膚の皮下脂肪を分解する。
【0105】
ここで、レーザー発生部10の各レーザーダイオード72を通じて10mW〜100mWの低出力でレーザーを発生させて、発生したレーザーは透明窓(またはレンズ)73を通過した後、皮下脂肪を分解するために皮膚に照射される。
【0106】
一方、前記レーザー発生モジュール70のレーザーダイオード72は、カバー体76を分離した後、上部装着口74、下部装着口75に形成された雄ネジ部74aと雌ネジ部75aを調節してレーザーダイオード72と透明窓(またはレンズ)73の間隔を調節して使用し、レーザーダイオード72と透明窓(またはレンズ)73の間隔は、設置及び施術初期に調節することが好ましい。
【0107】
前記のように、真空吸引手段50によって吸引または吸着された皮膚に照射されるレーザーによって皮下脂肪が分解された皮下脂肪は、医師の施術によって体外に排出される。
【0108】
ここで、前記レーザーダイオード72から発生するレーザーによって分解された皮下脂肪は、真空吸引手段50の吸引口51内の真空及び陰圧によって吸引口51内に吸引及び吸着された皮膚の内側に位置するので、前記吸引口51の縁部に形成された挿入溝58aに具備されたボール58bの回動によって、皮膚内をスキャン形態で移動させてリンパ管が豊富に分布した鼠蹊部を通じて外部に排出させる。
【0109】
前記のような方法によって、レーザーによって分解された皮下脂肪を前記真空吸引手段50の吸引口51を通じて人体の所定位置に移動させた後、外部に排出させることが好ましい。
【0110】
一方、前記真空吸引手段50の吸引口51に貫通形成された手動陰圧解除孔58を医師または使用者が手で開放または閉鎖することにより、吸引口51の真空及び陰圧が手動的に解除可能であり、これによってより容易に医師または使用者が吸引口51内に形成された真空及び陰圧を設定または解除することができる。
【0111】
本実施例による真空吸引手段50を頭に使用する場合、頭の血液循環を助けるだけではなく、頭皮を刺激して発毛を促進させるだけではなく、毛髪の成長を促進させることができる。
【0112】
一方、図12に図示しているように、レーザー発生モジュールを有する真空吸引手段の適所に中継器を具備することも可能である。図10、図11を参照して説明すると、前記レーザー発生モジュール70を有する真空吸引手段50の適所に中継器90を具備するが、前記中継器90は真空吸引部93を有する複数の連結真空ライン91に分岐され、前記真空吸引部93によって真空吸引手段50と連結され、また他の真空吸引部93を有する連結真空ライン91がまた他のレーザー発生モジュール70を有する真空吸引手段50の真空吸引部93に連結される。
【0113】
前記のように、レーザー発生モジュール70を有する各真空吸引手段50が、複数の連結真空ライン91によって中継器90と連結されることにより、使用者が皮下脂肪を分解するための所定皮膚、すなわち所望する部位に真空吸引手段50を接触させて使用可能である。
【0114】
ここで、前記レーザー発生モジュール70を有する真空吸引手段50と中継器90を連結する真空吸引部93を有する連結真空ライン91の長さは、使用者が使いやすいように多様に加減することができ、前記連結真空ライン91の長さを適切に調節することによって、多数の使用者が使用することも可能である。
【0115】
そのために前記中継器90で分岐される連結真空ライン91中のいずれか一つの連結真空ライン91は、吸引口51内を所定圧力の真空で形成させるための真空ポンプ95に連結し、他の一つの連結真空ライン91は、また他の中継器90に連結することも好ましい。
【0116】
一方、前記のように、前記レーザー発生モジュール70を有する真空吸引手段50を多数個連結する中継器90が、また他の中継器90と連結真空ライン91を通じて連結するようにすることによって、使用者の皮膚に多数個の真空吸引手段50を接触させられるように構成することも好ましい。
【0117】
本発明は、特定の実施例に関して図示及び説明したが、添付の特許請求の範囲によって示された発明の思想及び領域から脱しない限度内で、多様な改造及び変化が可能だということを当業界で通常の知識を有する者なら誰でも容易に理解できるであろう。
【産業上の利用可能性】
【0118】
以上説明したように、本発明による低出力レーザーを使用した脂肪分解装置は、レーザーの透過特性を活用してレーザービームをレンズまたは透明窓等に集束したりまたはそのまま、レンズまたは透明窓を通じて皮膚に非浸湿的に照射し、照射されたレーザービームが皮膚と組職を透過して組職内の脂肪細胞に照射されるようにすることで、レーザー照射治療方法を非浸湿的に変えながらも既存の低出力レーザーを使用した皮膚切開などを通じて外部に露出した脂肪の分解効果と同一な効果を得ることができ、真空吸引手段を含むことにより、脂肪細胞から排出されて細胞組織の空間に集中する液状化した脂肪を鼠蹊部を通じて体外に容易に排出させ、人体の皮膚に安定的に接触して脂肪を分解することにより使用上の便宜性を提供することができる。
【0119】
また、低出力レーザーを使用した脂肪分解装置は、従来の医科的な脂肪切除術(吸引術)とは異なり、皮膚の損傷なしに腹部等の脂肪を皮膚外から低出力レーザーを照射させて分解/液状化させて外科的施術なしに皮下脂肪を分解させてそれを脂肪吸引術によって体外に排出することにより、腹部肥満などを円滑に解決できるなどの効果を得ることができる。
【0120】
併せて、本発明は真空吸引手段を含み、脂肪細胞から排出されて細胞組織の空間に集中する液状化した脂肪を体表に引き上げてリンパ管が集中している鼠蹊部などを通じて体外に容易に排出されるように誘導することにより、脂肪吸引術のような浸湿的な排出手段を使用しないで、人体の超過脂肪を自然排出するリンパ排出能力を最大にして、腹部肥満などを円滑に解決できるなどの効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0121】
【図1】人体から採取した脂肪組職に低出力レーザーを照射して脂肪が分解される様子を段階的に示す図面である。
【図2】人体から採取した脂肪組職に低出力レーザーを照射して脂肪が分解される様子を段階的に示す図面である。
【図3】人体から採取した脂肪組職に低出力レーザーを照射して脂肪が分解される様子を段階的に示す図面である。
【図4】本発明による低出力レーザーを使用した脂肪分解装置のレーザー発生部を示す分解斜視図である。
【図5】本発明による低出力レーザーを使用した脂肪分解装置のレーザー照射分布範囲を示す例示図である。
【図6】本発明による低出力レーザーを使用した脂肪分解装置を示す斜視図である。
【0122】
【図7】本発明による低出力レーザーを使用した脂肪分解装置の一実施例を示す斜視図である。
【図8】本発明による低出力レーザーを使用した脂肪分解装置の他の実施例を概略的に示す図面である。
【図9】本実施例による低出力レーザーを使用した脂肪分解装置の一実施例を概略的に示す図面である。
【図10】本発明による低出力レーザーを使用した脂肪分解装置また他の実施例を示す分解図である。
【図11】本実施例による低出力レーザーを使用した脂肪分解装置の真空吸引手段とレーザー発生モジュールの結合断面図である。
【図12】本発明による低出力レーザーを使用した脂肪分解装置の設備概略図である。
【符号の説明】
【0123】
1:低出力レーザーを使用した脂肪分解装置
10:レーザー発生部
11:電源コネクター
12、71:PCB
13、73:透明窓(またはレンズ)
14:接触端子
15、72:レーザーダイオード
16:締結ボルト
17a、17b:締結孔
30、30':フレーム
31:取っ手
33:ヒンジ
35:位置移動手段
【0124】
50:真空吸引手段
51:吸引口
52:結合孔
53:雌ネジ部
54、93:真空吸引部
55:一方向弁
56:真空ライン
57:真空ポンプ
58:手動陰圧解除孔
58a:挿入溝
58b:ボール
59:結合部
【0125】
70:レーザー発生モジュール
71a:ケーブル
74:上部定着口
74a:雄ネジ部
74b:係止突起
75:下部定着口
75a:雌ネジ部
75b:溝
76:カバー体
76a:引入孔
76b:雄ネジ部
90、90:中継器
91:連結真空ライン
95:真空ポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
低出力レーザーを使用した脂肪分解装置であって、
電源コネクターを具備するPCB(Printed Circuit Board)12と、該PCB12に対応する硬性プレートからなり、その一側面に複数の透明窓(またはレンズ)13が均一に配列された接触板体14と、該接触板体14に配列された各透明窓(またはレンズ)13に挿着され、前記PCB12に電気的に連結された複数のレーザーダイオード15とを有するレーザー発生部10;及び
前記レーザー発生部10をその内部に収容して皮膚に容易に密着するフレーム30;
を具備し、低出力レーザーを皮膚に照射して皮下脂肪を分解することを特徴とする、低出力レーザーを使用した脂肪分解装置。
【請求項2】
前記レーザー発生部10で生成される各々のレーザーの出力が、10mW〜100mWであることを特徴とする、請求項1に記載の低出力レーザーを使用した脂肪分解装置。
【請求項3】
前記接触板体14が、レーザーダイオード15から発生される熱を放熱するための放熱板体をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の低出力レーザーを使用した脂肪分解装置。
【請求項4】
前記接触板体14が、皮膚接触に適した楕円曲面に折曲形成され、前記接触板体14が収容されるフレーム30が前記接触板体14に対応した楕円曲面に折曲形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の低出力レーザーを使用した脂肪分解装置。
【請求項5】
前記フレーム30の片側または両側の適所に取っ手31を具備することを特徴とする、請求項1に記載の低出力レーザーを使用した脂肪分解装置。
【請求項6】
前記フレーム30の両端部に回動可能に具備されたヒンジ33に他のフレーム30'が各々連結されていることを特徴とする、請求項1に記載の低出力レーザーを使用した脂肪分解装置。
【請求項7】
低出力レーザーを使用した脂肪分解装置であって、電源コネクターを具備したPCB(Printed Circuit Board)12と、該PCB12に対応する硬性プレートからなり、その一側面に複数の透明窓(またはレンズ)13が均一に配列された接触板体14と、該接触板体14に配列された各透明窓(またはレンズ)13に挿着され、前記PCB12に電気的に連結された複数のレーザーダイオード15とを有するレーザー発生部10;
該レーザー発生部10をその内部に収容するフレーム;及び、
前記フレーム30の前面に配置され、前記フレーム30の形状に対応する形状を有し、吸引口51及び該吸引口51に真空吸引部54を通じて連結された真空ライン56と、該真空ライン56に連結されて所定圧力の真空を形成する真空ポンプ57とを備え、皮膚に接触可能に形成された真空吸引手段50;
を具備し、皮膚に真空吸着した後、低出力レーザーを皮膚に照射して皮下脂肪を分解することを特徴とする、低出力レーザーを使用した脂肪分解装置。
【請求項8】
前記真空吸着手段50が、前記フレーム30に着脱自在に連結されていることを特徴とする、請求項7に記載の低出力レーザーを使用した脂肪分解装置。
【請求項9】
前記接触板体14が、可変可能であることを特徴とする、請求項1に記載の低出力レーザーを使用した脂肪分解装置。
【請求項10】
低出力レーザーを使用した脂肪分解装置であって、
吸引口51と、前記吸引口51に真空吸引部54を通じて連結される真空ライン56と、前記真空ライン56に連結されて所定圧力の真空を形成する真空ポンプ57とを具備し、結合孔52を有する結合部59がその上部中央に突出形成された真空吸引手段50;並びに
前記真空吸引手段50に結合され、ケーブル71aによって電源の供給を受けるPCB71と、該PCB71に電気的に接続するレーザーダイオード72と、前記レーザーダイオード72の近接して適切に具備された透明窓(またはレンズ)73と、前記PCB71、レーザーダイオード72及び透明窓(またはレンズ)73を収容して、着脱自在に形成され上部定着口74及び下部定着口75と、前記上部定着口74及び下部定着口75の外側に具備したカバー体76とを有するレーザー発生モジュール70;
を含み、皮膚に真空吸着した後、該当の皮膚に低出力レーザーを照射して皮下脂肪を分解すると同時に排出を助けて、頭皮を刺激して発毛促進をはかることを特徴とする低出力レーザーを使用した脂肪分解装置。
【請求項11】
前記上部定着口74の下部外周縁と下部定着口75の上部内周縁に、互いにネジ結合するための雄ネジ部74aと雌ネジ部75aが各々形成され、前記上部定着口74の内周縁適所に前記PCB71を結合するための係止突起74bが形成され、前記下部定着口75の下側内周縁適所に前記透明窓(またはレンズ)73を結合するための溝75bが形成されていることを特徴とする、請求項10に記載の低出力レーザーを使用した脂肪分解装置。
【請求項12】
前記吸引口51の適所に手動で吸引口51内の真空及び陰圧を解除するための手動陰圧解除孔58が形成されていることを特徴とする、請求項10に記載の低出力レーザーを使用した脂肪分解装置。
【請求項13】
前記吸引口51の端部に挿入溝58aが環形に形成されており、前記挿入溝58aにボール58bを回転自在に具備することを特徴とする、請求項10に記載の低出力レーザーを使用した脂肪分解装置。
【請求項14】
前記真空吸引部54に一方向弁(One−way・valve)55を具備することを特徴とする、請求項10に記載の低出力レーザーを使用した脂肪分解装置。
【請求項15】
前記真空吸引部54を通じて吸引口51内の空気を吸引時に前記吸引口51内の空気が所定間隔で繰り返し吸引されるリズムモードと、前記吸引口51内の空気が吸引された状態を継続的に維持する維持モードとが作動するようにし、使用者の設定によって選択可能に構成されていることを特徴とする、請求項10に記載の低出力レーザーを使用した脂肪分解装置。
【請求項16】
レーザー発生モジュール70を有する前記真空吸引手段50が、その適所に設けられた真空吸引部93に連結された連結真空ライン91が複数分岐した中継器90を有し、前記各連結真空ライン91が他のレーザー発生モジュール70を有する真空吸引手段50と真空吸引部93によって連結されていることを特徴とする、請求項10に記載の低出力レーザーを使用した脂肪分解装置。
【請求項17】
前記中継器90から分岐された連結真空ライン91中のいずれか一つの連結真空ライン91が、真空ポンプ95に連結され、他の一つの連結真空ライン91が他の中継器90に連結されていることを特徴とする、請求項16に記載の低出力レーザーを使用した脂肪分解装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2008−511428(P2008−511428A)
【公表日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−537813(P2007−537813)
【出願日】平成18年2月28日(2006.2.28)
【国際出願番号】PCT/KR2006/000694
【国際公開番号】WO2006/093384
【国際公開日】平成18年9月8日(2006.9.8)
【出願人】(507130314)メリディアン カンパニー リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】MERIDIAN CO., LTD.
【Fターム(参考)】