説明

低圧放電灯点灯装置及びその保護制御方法並びに表面殺菌装置

【課題】低圧放電灯点灯装置において、ランプ点灯開始後の立ち上がり期間中の無用な保護動作を回避する。
【解決手段】交流電力を低圧放電灯に投入する電力供給回路、低圧放電灯のランプ電圧を検出する電圧検出回路、及び電圧検出回路の検出ランプ電圧に基づいて電力供給回路を制御する制御回路を備えた低圧放電灯点灯装置において、制御回路が、検出ランプ電圧が所定の閾値以下となった場合に電力供給回路の保護動作を行うように構成され、所定の閾値として、放電灯点灯開始後から所定期間内は第1の閾値を適用し、所定期間経過後は第2の閾値を適用するように構成され、第1の閾値が該第2の閾値よりも低くなるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表面殺菌ランプ等として用いる低圧放電灯の点灯装置及びその保護制御方法並びに表面殺菌装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図1に、低圧水銀灯等の低圧放電灯(以下、「ランプ」という)を低周波の矩形波で点灯するための一般的な低圧放電灯点灯装置を示す(例えば、特許文献1)。点灯装置は、主に、商用電源1からの電力を全波整流する整流回路2、整流回路2の出力電圧を昇圧する昇圧チョッパ回路3、昇圧チョッパ回路3の出力を定電流化又は定電力化する降圧チョッパ回路4、降圧チョッパ回路4の出力を低周波(60Hz〜1kHz程度)の矩形波電力に変換してランプ6に供給するフルブリッジ回路5、ランプを始動させる始動回路7、降圧チョッパ回路4の出力電圧及び出力電流を検出する検出回路8、及び検出回路8の検出結果が入力されるとともに各回路を制御する制御回路9で構成される。
【0003】
ここで、表面殺菌ランプ用の低圧放電灯点灯装置においては通常、低ランプ電圧保護手段が設けられ、ランプ電圧が所定値以下になった場合には、所望の殺菌能力を得るのに必要な最低照度が確保できないものとして保護動作を行う。例えば、図2に示すように、定格電力120Wのランプにおいて、必要照度を得るのに定格値の90%の電力が必要である場合であってランプが定電流制御される場合、ランプ電圧が86.4V以下となると必要照度が得られなくなる。そこで、保護動作の閾値を86.4Vとして、検出回路8で検出される出力電圧(即ち、ランプ電圧)がその閾値以下となった場合に、保護動作(例えば、点灯装置の動作停止)が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−84627号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、低圧放電灯においては、ランプの点灯状態は周囲温度の影響を受け易く、特にランプが温まっていない点灯開始後の立ち上がり期間では、ランプ電圧が不安定になる。具体的には、図7に一例を示すように、立ち上がり期間中は、ランプ電圧は約90Vから一度70V程度まで低下し、その後また90V程度に上昇して安定点灯状態に達する。この場合に、安定点灯状時に適用される保護閾値(即ち、86.4V)を用いると、立ち上がり期間中に保護動作が行われてしまい、正常なランプであるにもかかわらず安定点灯動作に移行しなくなってしまう。
【0006】
そこで、本発明は、ランプ点灯開始後の立ち上がり期間中の無用な保護動作を回避する低圧放電灯点灯装置及びその保護制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の側面は、交流電力を低圧放電灯に投入する電力供給回路、低圧放電灯のランプ電圧を検出する電圧検出回路、及び電圧検出回路の検出ランプ電圧に基づいて電力供給回路を制御する制御回路を備えた低圧放電灯点灯装置であって、制御回路が、検出ランプ電圧が所定の閾値以下となった場合に電力供給回路の保護動作を行うように構成され、所定の閾値として、放電灯点灯開始後から所定期間内は第1の閾値を適用し、所定期間経過後は第2の閾値を適用するように構成され、第1の閾値が該第2の閾値よりも低いことを特徴とする低圧放電点灯装置である。
【0008】
本発明の第2の側面は、上記第1の側面による低圧放電灯点灯装置、低圧放電灯点灯装置に接続される殺菌灯からなる低圧放電灯、及び低圧放電灯に殺菌対象物を対向配置するための照射器本体を備えた表面殺菌装置である。
【0009】
本発明の第3の側面は、交流電力を低圧放電灯に投入する電力供給回路、低圧放電灯のランプ電圧を検出する電圧検出回路、及び電圧検出回路の検出ランプ電圧に基づいて電力供給回路を制御する制御回路を備えた低圧放電灯点灯装置における保護制御方法であって、制御回路が、検出ランプ電圧が所定の閾値以下となった場合に電力供給回路の保護動作を行うステップを備え、所定の閾値として、放電灯点灯開始後から所定期間内は第1の閾値を適用し、所定期間経過後は第2の閾値を適用し、第1の閾値が第2の閾値よりも低いことを特徴とする保護制御方法である。
【0010】
上記各側面において、制御回路が、検出ランプ電圧の最小値又は極小値を検出してから所定の設定時間経過後に第1の閾値を第2の閾値に切り換えるようにしてもよい。
また、制御回路が、放電灯点灯開始から検出ランプ電圧が最小値又は極小値となるまで時間に基づいて第1の閾値を第2の閾値に切り換えるタイミングを決定するようにしてもよい。
ここで、制御回路が、検出ランプ電圧の最小値又は極小値が検出されてから、所定の閾値を第1の閾値から第2の閾値まで段階的又は連続的に上昇させるようにしてもよい。
また、制御回路が、検出ランプ電圧の時間に対する変化量が所定時間以上継続して所定値以下となった場合に第1の閾値を第2の閾値に切り換えるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】低圧放電灯点灯装置の回路構成を示す図である。
【図2】ランプ特性及び出力制御を説明する図である。
【図3】本発明の低圧放電灯点灯装置における保護制御方法を示す図である。
【図4】本発明の低圧放電灯点灯装置における保護制御方法を示す図である。
【図5】本発明の低圧放電灯点灯装置における保護制御方法を示す図である。
【図6】本発明の表面殺菌装置を示す図である。
【図7】従来の低圧放電灯点灯装置における保護制御方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
基本回路構成.
本発明の低圧放電灯点灯装置の回路構成のハードウェア部分は上述した図1のものと基本的に同様である。本発明の点灯装置は、少なくとも、交流電力をランプ6に投入する電力供給回路、ランプ電圧を検出する電圧検出回路81、及び電圧検出回路81の検出ランプ電圧に基づいて電力供給回路を制御する制御回路9を備える必要がある。
【0013】
電力供給回路は、商用電源1からの電力を全波整流する整流回路2、整流回路2の出力電圧を昇圧する昇圧回路3(例えば、昇圧チョッパ回路)、昇圧チョッパ回路3の出力を定電流化又は定電力化する降圧回路4(降圧チョッパ回路)、及び降圧チョッパ回路4の出力を低周波(50Hz〜1kHz程度)の矩形波電力に変換してランプ6に供給する交流変換回路5(フルブリッジ回路)からなる。降圧チョッパ回路4の出力側には検出回路8が接続され、検出回路8は、降圧チョッパ回路4の出力電圧(即ち、ランプ電圧)を検出する電圧検出回路81及び出力電流(即ち、ランプ電流)を検出する電流検出回路82からなる。
【0014】
昇圧チョッパ回路3は昇圧コイル32、昇圧用スイッチングトランジスタ31、ダイオード33及びコンデンサ34からなる。なお、商用電源1ではなく直流電源から電力が供給される場合には、整流回路2を、又は整流回路2及び昇圧チョッパ回路3を省略できる。
【0015】
降圧チョッパ回路4は降圧用スイッチングトランジスタ41、フリーホイールダイオード42、降圧コイル43及び平滑コンデンサ44からなる。降圧チョッパ回路4では、スイッチングトランジスタ41が制御回路9によってPWM制御されて定ランプ電流制御又は定ランプ電力制御が行われる。具体的には、定格電力120Wのランプの場合、図2に示すように、ランプ電圧が約96V以下の範囲では、ランプ電流が1.25A一定となるように定ランプ電流制御が行われ、ランプ電圧が約96Vを超えると、ランプ電流が120W一定となるように定ランプ電力制御が行われる。なお、ランプ電圧が所定値(例えば、120V)を超えると、過電圧保護動作(例えば、点灯装置の動作停止)が行われる。定ランプ電流制御では、電流検出回路82によって検出されるランプ電流が一定となるように、制御回路9においてスイッチングトランジスタ41のPWM幅が決定される。一方、定ランプ電力制御では、電圧検出回路81及び電流検出回路82の乗算値に基づいて検出されるランプ電力が一定となるように、制御回路9においてスイッチングトランジスタ41のPWM幅が決定される。
【0016】
フルブリッジ回路5はフルブリッジ形に接続された4つのスイッチングトランジスタ51〜54からなる。フルブリッジ回路5では、スイッチングトランジスタ51及び54とスイッチングトランジスタ52及び53が制御回路9によって決定される低周波(50Hz〜1kHz程度)で交互にオン・オフされ、降圧チョッパ回路4からの電力が交流変換される。なお、交流変換回路としてフルブリッジ回路5を示したが、交流変換回路は、直流電力を低周波の交流電流に変換できれば他の回路構成(例えば、プッシュプル型インバータ等)であってもよい。
なお、始動回路7はランプ始動時のみ動作し、点灯開始後は実質的に機能しない。従って、本発明の本質には関係しないので説明を省略する。
【0017】
制御回路9は、例えばマイクロコンピュータからなり、電圧検出回路81で検出されるランプ電圧が所定の閾値以下となった場合に、電力供給回路の保護動作を行うように構成される。以降の各実施例において、保護動作とは、昇圧チョッパ回路3の動作停止、降圧チョッパ回路4の動作停止若しくはフルブリッジ回路5の動作停止又はこれらの組合せ、あるいは電源(商用電源1)の遮断を意味するものとする。各実施例では(図3参照)、制御回路9は、所定の閾値として、ランプ電圧が安定した後(t2以降)は従来通りの閾値V2(第2の閾値)を適用するが、ランプ点灯開始後からランプが安定点灯に到達するまでの所定期間内(t0〜t2)は閾値V2よりも低い閾値V1(第1の閾値)を適用する。
【0018】
定格ランプ電力120Wのランプに対する各閾値について、例えば、第2の閾値V2には従来通り86.4Vを適用し、第1の閾値V1には40V程度を適用すればよい。
このように、安定点灯前の立ち上がり期間中におけるランプ電圧検出の閾値を下げたことにより、無用な保護動作を回避することができ、正常なランプであるにもかかわらず安定点灯移行前に制御回路9によって保護動作が行われてしまうことを防止できる。
【0019】
実施例1.
図3を参照して本発明の第1の実施例を説明する。本実施例では、上記t2は予め決定された設定時間である。即ち、制御回路9に設けられたタイマーによって点灯開始時t0からの経過時間を計時し、設定時間に達したら第1の閾値V1を第2の閾値V2に切り換えるようにすればよい。
【0020】
本実施例では上記設定時間は約460秒であるが、この設定時間はランプの定格電力、立ち上がり特性、ランプ設置場所の温度等に応じて適宜設定すればよい。例えば、設定時間は、ランプ定格電力が高いものほど長く、立ち上がり特性が遅いものほど長く、ランプの設置場所の温度が低いほど長くなるように設定すればよい。
上記構成により、比較的簡素が構成で本発明を達成できる。
【0021】
実施例2.
第1の実施例では、第1の閾値から第2の閾値への切換えタイミングが点灯開始からの経過時間に基づく構成を示したが、本実施例では、切換えタイミングがランプ電圧最小時又は極小時からの経過時間に基づく構成を示す。
【0022】
本実施例では、制御回路9は、図3におけるt1(約200秒)において、検出ランプ電圧の最小値又は極小値を検出してから、予め決定された設定時間の経過後に、第1の閾値V1を第2の閾値V2に切り換える。具体的には、制御回路9がランプ電圧を監視し、ランプ電圧が低下から上昇に転じた時点を最小値又は極小値と判断してt1を決定する。その後、制御回路9のタイマーがt1からの経過時間を計時し、その経過時間が設定時間(本例では260秒)に達すると、制御回路9は第1の閾値V1を第2の閾値V2に切り換える。
【0023】
設定時間(t2−t1)は、第1の実施例と同様に、ランプの定格電力、立ち上がり特性、ランプが設置される場所の温度等に応じて適宜設定すればよい。
本実施例の構成では、t0〜t1までのランプ電圧の低下量又は低下速度にランプ間個体ばらつき、温度によるばらつき等があっても、t1以降の経過時間のみに基づいて切換えタイミングを決定できるので、第1の実施例の構成よりも比較的正確な制御を行うことができる。
【0024】
実施例3.
第1の実施例では、第1の閾値から第2の閾値への切換えタイミングが点灯開始からの経過時間に基づく構成を示したが、本実施例では、切換えタイミングが点灯開始からランプ電圧最小時又は極小時までの到達時間に基づく構成を示す。
【0025】
本実施例では、制御回路9はタイマーにより、放電灯点灯開始から検出ランプ電圧が最小値又は極小値となるまで時間を計時する。具体的には、制御回路9がランプ電圧を監視し、ランプ電圧が低下から上昇に転じた時点を最小値又は極小値と判断してt1を決定する。図3に示すように、ランプ電圧の変化はランプ電圧最小時又は極小時(t1)を中心としてt0〜t1とt1〜t2の変化は略対称となり、あるいはt1〜t2がt0〜t1よりもやや長いものとなる。一般にこの傾向は、ランプ電圧の変化におけるランプ間個体ばらつき、温度によるばらつき等があっても変わらず、ランプ電圧変化の特性には相似性がある。従って、切換え時間t2をt1に基づいて算出することができる。例えば、t2をt1の2〜3倍とすればよい。
【0026】
t1とt2の関係(関数)は、第1の実施例と同様に、ランプの定格電力、立ち上がり特性、ランプが設置される場所の温度等に応じて適宜設定すればよい。
本実施例の構成では、ランプ電圧の低下の深さ(ランプ電圧の変動幅)にランプ間個体ばらつき、温度によるばらつき等があっても、そのランプ電圧変化の相似性に基づいて切換えタイミングを決定できるので各種ばらつきに適応し易い。
【0027】
例えば、図4はランプ電圧の低下の深さに対する閾値切換えタイミングを示す。図において、ランプ電圧変化の曲線p、q、rに対応するt2のタイミングは、それぞれa、b、cとなる。なお、曲線qが平均的なランプ電圧変化を示すものとする。ここで、曲線pのように、ランプが冷えた状態で点灯開始する場合等、平均的な曲線qよりもt0からt1までの時間が長い場合には、閾値切換え時をタイミングaとして平均的なタイミングbよりも遅らせることができる。逆に、曲線rのように、ランプが温まった状態で点灯開始する場合等、平均的な曲線qよりもt0からt1までの時間が短い場合には、閾値切換え時をタイミングcとして平均的なタイミングbよりも早めることができる。従って、本実施例の構成は、第1の実施例の構成に比べて適応的な制御を行うことができる。
【0028】
なお、第1及び第2の実施例においては、ランプ電圧の最小時又は極小時t1において、t1からt2までの時間が決定される。そこで図5に示すように、ランプ電圧の最小時又は極小時t1から第2の閾値V2適用時t2まで、閾値を段階的(実線)又は連続的(破線)に徐々に上昇させるようにしてもよい。これにより、低電圧保護を行うべき異常ランプが点灯される場合に、保護動作をより早期に行うことができる。なお、閾値を徐々に上昇させ始めるタイミングはt1とt2の間であれば、どの時点でもよい。
【0029】
実施例4.
第1の実施例では、第1の閾値から第2の閾値への切換えタイミングが点灯開始からの経過時間に基づく構成を示したが、本実施例では、切換えタイミングがランプ電圧の変化量に基づく構成を示す。
【0030】
本実施例では、制御回路9は検出ランプ電圧の時間に対する変化量、即ち、微分値を監視する。そして、制御回路9は、微分値の絶対値が所定時間以上継続して所定値以下となった場合に第1の閾値V1を第2の閾値V2に切り換える。なお、ランプ電圧極小時t1でも微分値の絶対値は短い時間だけは所定値以下となることから、このt1における状態と安定点灯到達後の状態とを区別するために、微分値の絶対値が所定値以下となる状態が所定時間以上継続することを条件としている。言い換えると、上記所定時間は、ランプ安定点灯到達後の低微分値期間を、ランプ電圧極小時t1における低微分値期間から区別できる程度に長くする必要がある。
【0031】
本実施例の構成により、あらゆるランプ定格電力、立ち上がり特性、ランプ設置場所の温度等に対しても、常に適切な切換えタイミングを決定することができる。
【0032】
実施例5.
図6に、上述の各実施例の低圧放電灯点灯装置を用いた表面殺菌装置を示す。表面殺菌装置は、上記いずれかの実施例による低圧放電灯点灯装置10、点灯装置10に配線(不図示)を介して接続される殺菌灯からなるランプ6、及びランプ6に殺菌対象物20を対向配置するための構造体である照射器本体11を備える。なお、図は実施例を模擬的に図示したものであり、各部材の寸法、形状、配置、数量等は図面通りではない。
本実施例により、確実に殺菌効果を発揮するとともにランプ点灯開始後の立ち上がり期間中に無用なランプ消灯動作を回避できる表面殺菌装置を実現することができる。
【符号の説明】
【0033】
2.整流回路
3.昇圧回路(昇圧チョッパ回路)
4.降圧回路(降圧チョッパ回路)
5.交流変換回路(フルブリッジ回路)
6.ランプ(低圧水銀灯、低圧放電灯)
8.検出回路
9.制御回路
10.低圧放電灯点灯装置
11.照射器本体
81.電圧検出回路
82.電流検出回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電力を低圧放電灯に投入する電力供給回路、該低圧放電灯のランプ電圧を検出する電圧検出回路、及び該電圧検出回路の検出ランプ電圧に基づいて該電力供給回路を制御する制御回路を備えた低圧放電灯点灯装置であって、
前記制御回路が、前記検出ランプ電圧が所定の閾値以下となった場合に前記電力供給回路の保護動作を行うように構成され、該所定の閾値として、放電灯点灯開始後から所定期間内は第1の閾値を適用し、該所定期間経過後は第2の閾値を適用するように構成され、該第1の閾値が該第2の閾値よりも低いことを特徴とする低圧放電点灯装置。
【請求項2】
請求項1の低圧放電灯点灯装置において、前記制御回路が、前記検出ランプ電圧の最小値又は極小値を検出してから所定の設定時間経過後に前記第1の閾値を前記第2の閾値に切り換えるように構成された低圧放電灯点灯装置。
【請求項3】
請求項1の低圧放電灯点灯装置において、前記制御回路が、放電灯点灯開始から前記検出ランプ電圧が最小値又は極小値となるまで時間に基づいて前記第1の閾値を前記第2の閾値に切り換えるタイミングを決定するように構成された低圧放電灯点灯装置。
【請求項4】
請求項2又は3の低圧放電灯点灯装置において、前記制御回路が、前記検出ランプ電圧の最小値又は極小値が検出されてから、前記所定の閾値を前記第1の閾値から前記第2の閾値まで段階的又は連続的に上昇させるように構成された低圧放電灯点灯装置。
【請求項5】
請求項1の低圧放電灯点灯装置において、前記制御回路が、前記検出ランプ電圧の時間に対する変化量が所定時間以上継続して所定値以下となった場合に前記第1の閾値を前記第2の閾値に切り換えるように構成された低圧放電灯点灯装置。
【請求項6】
請求項1から5いずれか一項に記載の低圧放電灯点灯装置、該低圧放電灯点灯装置に接続される殺菌灯からなる前記低圧放電灯、及び該低圧放電灯に殺菌対象物を対向配置するための照射器本体を備えた表面殺菌装置。
【請求項7】
交流電力を低圧放電灯に投入する電力供給回路、該低圧放電灯のランプ電圧を検出する電圧検出回路、及び該電圧検出回路の検出ランプ電圧に基づいて該電力供給回路を制御する制御回路を備えた低圧放電灯点灯装置における保護制御方法であって、
前記制御回路が、前記検出ランプ電圧が所定の閾値以下となった場合に前記電力供給回路の保護動作を行うステップを備え、
前記所定の閾値として、放電灯点灯開始後から所定期間内は第1の閾値を適用し、該所定期間経過後は第2の閾値を適用し、該第1の閾値が該第2の閾値よりも低いことを特徴とする保護制御方法。
【請求項8】
請求項7の保護制御方法において、前記制御回路が、前記検出ランプ電圧の最小値又は極小値を検出してから所定の設定時間経過後に前記第1の閾値を前記第2の閾値に切り換える保護制御方法。
【請求項9】
請求項7の保護制御方法において、前記制御回路が、放電灯点灯開始から前記検出ランプ電圧が最小値又は極小値となるまで時間に基づいて前記第1の閾値を前記第2の閾値に切り換えるタイミングを決定する保護制御方法。
【請求項10】
請求項8又は9の保護制御方法において、前記制御回路が、前記検出ランプ電圧の最小値又は極小値が検出されてから、前記所定の閾値を前記第1の閾値から前記第2の閾値まで段階的又は連続的に上昇させる保護制御方法。
【請求項11】
請求項7の保護制御方法において、前記制御回路が、前記検出ランプ電圧の時間に対する変化量が所定時間以上継続して所定値以下となった場合に前記第1の閾値を前記第2の閾値に切り換える保護制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−155946(P2012−155946A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−12932(P2011−12932)
【出願日】平成23年1月25日(2011.1.25)
【出願人】(000000192)岩崎電気株式会社 (533)
【Fターム(参考)】