説明

低圧蒸気タービンから熱を抽出する給水加熱器を備えたシステム

【課題】低圧蒸気タービンから熱を抽出する給水加熱器を備えたシステムを提供する。
【解決手段】本システム2は、低圧蒸気タービン200と、低圧(LP)蒸気タービン200と流体連通しておりかつ該LP蒸気タービン200の排出口から蒸気の一部分を受ける空気冷却式復水器(ACC)400と、低圧蒸気タービン200と導管40を介して流体連通しておりかつ該LP蒸気タービン200から供給蒸気の一部分を受ける給水加熱器700と、ACC400及び給水加熱器700と流体連通しておりかつ該ACC400から復水流体をまた該給水加熱器700からドレン流体を受ける復水ポンプ500とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示した主題は、低圧(LP)蒸気タービンから廃棄された熱の一部分を給水加熱器に迂回させるシステムに関する。具体的には、本明細書に開示した主題は、LP蒸気タービンから廃棄された熱の一部分を給水加熱器を介して排熱回収ボイラ(HRSG)に迂回させるシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
幾つかの発電プラントシステム、例えば一部の複合サイクル(CC)発電プラントシステムは、LP蒸気タービンの排出ストリームから熱を廃棄する1以上のヒートシンクとして、1以上の空気冷却式復水器(ACC)を採用している。ACCは、タービンの排出ストリームから廃棄される熱の気体間冷却を行ない、それにより、復水サイクルによる水の必要性を減少又は排除することができる。しかしながら、ACCは一般的に、大型かつ高価な装置であり、これら装置は、高い背圧を生じ、それによりLP蒸気タービン(及び全体システム)の効率及び出力を低下させるおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第6128905号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
低圧蒸気タービンからの排出熱の一部分を迂回させる解決法を開示する。一実施形態では、システムは、低圧(LP)蒸気タービンと、低圧蒸気タービンと流体連通しておりかつ該LP蒸気タービンの排出口から蒸気の一部分を受ける空気冷却式復水器(ACC)と、LP蒸気タービンと導管を介して流体連通しておりかつ該LP蒸気タービンから供給蒸気の一部分を受ける給水加熱器と、ACC及び給水加熱器と流体連通しておりかつ該ACCから復水流体をまた該給水加熱器からドレン流体を受ける復水ポンプとを含む。
【0005】
第1の態様は、システムを提供し、本システムは、低圧(LP)蒸気タービンと、LP蒸気タービンと流体連通しておりかつ該LP蒸気タービンの排出口から蒸気の一部分を受ける空気冷却式復水器(ACC)と、LP蒸気タービンと導管を介して流体連通しておりかつ該LP蒸気タービンから供給蒸気の一部分を受ける給水加熱器と、ACC及び給水加熱器と流体連通しておりかつ該ACCから復水流体をまた該給水加熱器からドレン流体を受ける復水ポンプとを含む。
【0006】
第2の態様は、システムを提供し、本システムは、シャフトに作動可能に連結された蒸気タービンと、シャフトに作動可能に連結された負荷装置と、蒸気タービンと流体連結しておりかつシャフトに作動可能に連結された低圧蒸気タービンと、低圧蒸気タービンと流体連通しておりかつ該低圧蒸気タービンの排出口から蒸気の一部分を受ける空気冷却式復水器(ACC)と、低圧蒸気タービンと導管を介して流体連通しておりかつ該LP蒸気タービンから供給蒸気の一部分を受ける給水加熱器と、ACC及び給水加熱器と流体連通しておりかつ該ACCから復水流体をまた該給水加熱器からドレン流体を受ける復水ポンプとを含む。
【0007】
第3の態様は、複合サイクルシステムを提供し、本複合サイクルシステムは、第1のシャフトに作動可能に連結されかつ排熱回収ボイラ(HRSG)に流体連結されたガスタービンと、第1のシャフトに作動可能に連結された第1の負荷装置と、第1のシャフト又は第2のシャフトの1つに作動可能に連結されかつHRSGに流体連結された蒸気タービンと、蒸気タービン及びHRSGと流体連結しておりかつ該蒸気タービンに作動可能に連結された第1のシャフト又は第2のシャフトの1つに作動可能に連結された低圧蒸気タービンと、低圧蒸気タービンと流体連通しておりかつ該低圧蒸気タービンの排出口から蒸気の一部分を受ける空気冷却式復水器(ACC)と、低圧蒸気タービンと導管を介して流体連通しておりかつ該LP蒸気タービンから供給蒸気の一部分を受ける給水加熱器と、ACC及び給水加熱器と流体連通しておりかつ該ACCから復水流体をまた該給水加熱器からドレン流体を受ける復水ポンプとを含む。
【0008】
本発明のこれらの及びその他の特徴は、本発明の様々な実施形態を示す添付図面と関連させてなした本発明の様々な態様の以下の詳細な説明から一層容易に理解されるなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施形態によるシステムの概略図。
【図2】実施形態による複合サイクルシステムの概略図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の図面は正確な縮尺でないことに留意されたい。図面は、本開示の典型的な態様のみを示すことを意図しており、従って本発明の技術的範囲を限定するものとして考えるべきではない。図面では、同じ参照符号付けが、図面間で同様の要素を表している。
【0011】
前述の通り、本開示の態様は、低圧(LP)蒸気タービンから廃棄された熱の一部分を給水加熱器を介して排熱回収ボイラ(HRSG)に迂回させることを提供する。給水加熱器は、HRSG入口給水温度を高め、それによってHRSGにおける給水節減負荷を減少させる。空気冷却式復水器(ACC)から離れて迂回させた熱廃棄の一部分をHRSGに移動させて、より高いHRSGスタック温度を生じさせかつACCからの熱廃棄を減少させる。
【0012】
幾つかの発電プラントシステム、例えば一部の複合サイクル(CC)発電プラントシステムは、LP蒸気タービンの排出ストリームから熱を廃棄する1以上のヒートシンクとして、1以上のACCを採用することができる。ACCは、タービンの排出ストリームから廃棄される熱の気体間冷却を行ない、それにより、復水サイクルによる水の必要性を減少又は排除することができる。ACCはまた、該ACCを備えた発電プラントシステムを計画する場合に水への近接及び/又はその他の環境条件を殆ど懸案事項ではないものにすることができるので、発電プラントシステムの設置におけるより大きな自由度を可能にする。
【0013】
それが凝縮(復水)させる作動流体(例えば、蒸気)から熱伝達させるACCの潜在力は、その蒸気の飽和温度、周囲乾球温度、及び該ACCの表面積(寸法)によって制御される。種々の環境条件下で有効に熱伝達させるために、ACCは、顧客評価条件においてコスト及び性能の最良のバランスが得られるような寸法にされる。ACCによる熱交換が空気に対するものであるので、ACCは一般的に、大きな表面積を有する大型の装置となる。例えば、複合サイクル発電プラントシステムにおける典型的なACCは、数千平方フィートほどもの大きな設置面積を有する可能性がある。加えて、その場所の周囲空気温度は一般的に広範囲にわたって変化するので、ACCを利用するプラントは、水冷却式熱廃棄システムと比較して暑い日に高い背圧を生じてLP蒸気タービン(並びに全体システム)の効率及び出力を低下させることになる。
【0014】
前述の通り、本開示の態様は、LP蒸気タービンから廃棄された熱の一部分をACCから取出しかつHRSGに迂回させる給水加熱器を含むシステムを提供する。図1に戻ると、システム2を示しており、システム2は、
低圧(LP)蒸気タービン200(図示する複流蒸気タービン)、空気冷却式復水器(ACC)400、給水加熱器700、復水ポンプ500及びグランドシール復水器600(任意選択的、仮線で示す)を含んでいる。またシステム2には付加的な構成要素を示しており、これら構成要素には、蒸気タービン(例えば、高圧/中圧(HP/IP)蒸気タービン)900、負荷装置300(例えば、発電電動機械、圧縮機、ポンプ又はその他の機械装置)、排熱回収ボイラ(HRSG)800、導管10、20、30、40、41、50、60、61、62、63及びバルブ15、25、35が含まれる。またガスタービン1100を仮線で示しており、ガスタービン1100については、図2に関連してより詳細に説明する。ACC400は、1以上の導管50を介して1以上のLP蒸気タービン200と流体連結している。図1に示す実施形態では、ACC400は、この複流蒸気タービン構成において2つのLP蒸気タービン200と流体連結している。しかしながら、他の実施形態では、ACC400は、ただ1つのLP蒸気タービン200と流体連結することができることを理解されたい。いずれのケースでも、ACC400は、1以上のLP蒸気タービン200の排出口から蒸気の一部分を受けることができる。つまり、ACC400は、LP蒸気タービン200内において既に機械的仕事を実行した(例えば、タービンブレードにわたる膨張及び流動により)蒸気の一部分を受けることができる。ACC400は、あらゆる従来型の空気冷却式復水器として機能することができかつ例えばファン支援メカニズム及び/又はハイパーボリックタワーを含むことができる。ACC400はさらに、当技術分野では公知である単列又は複数列熱交換器の1つ又はそれ以上を含むことができる。
【0015】
LP蒸気タービン200の排出口から蒸気の一部分を抽出した後に、ACC400は、抽出蒸気を復水流体に凝縮し、復水流体は復水ポンプ500によってポンプ圧送することができる。復水ポンプ500及びACC400は、導管60によって流体連結し、それによって復水ポンプ500がACC400から復水流体を引出しかつその流体を給水加熱器700(又は、任意選択的に仮線で示すグランドシール復水器600)に送給するのを可能にすることができる。グランドシール復水器600を含む実施形態では、グランドシール復水器600は、復水ポンプ500から受けた復水流体を加熱して予加熱復水を生成するあらゆる従来型のグランドシール復水器600とすることができる。この実施形態では、予加熱復水は、導管61を介して給水加熱器700に供給することができる。グランドシール復水器600を含まない別の実施形態では、復水ポンプ500は、復水流体を予加熱せずに(例えば、導管61を介して)給水加熱器700に直接送給することができる。
【0016】
図1に示すように、一実施形態では、給水加熱器700は、導管61(給水加熱器遮断バルブ25を備えた)を介してグランドシール復水器600(又は、それに代えて復水ポンプ500)と流体連結している。しかしながら、一実施形態では、予加熱した(又は、グランドシール復水器600を含んでいない場合には予加熱していない)復水の一部分は、バイパスバルブ35(例示の目的のために黒くしている)を少なくとも部分的に開口して、復水ポンプ500から直接に又はグランドシール復水器600(例えば、予加熱復水として)からのいずれかから受けた復水の一部分がバイパス導管62を通って流れるのを可能にすることによって、給水加熱器700をバイパスさせることができる。このケースでは、バイパス導管62を通って流れる復水の一部分は、付加的導管63を介してHRSG800(給水加熱器700から流出した復水を再合流させた後に)に導かれる。さらに別の実施形態では、バルブ15を使用して給水加熱器700の加熱負荷を制御する(LP蒸気タービン200から抽出されかつ給水加熱器700に供給される供給蒸気の量を制御することによって)ことができることをさらに理解されたい。バルブ15を使用してLP蒸気タービン200から抽出される供給蒸気の量を制御する場合には、バルブ15により、給水加熱器700から流出する(かつ、導管63を介してHRSG800に流入する)給水の温度を部分的に制御することができる。この実施形態では、給水加熱器700に供給される供給蒸気の量を制御するのにバルブ15を使用することは、HRSG800に流入する(導管63を介して)給水温度をより良好に制御して、上記の実施形態に説明したバイパスバルブ35(及び、給水加熱器遮断バルブ25)の排除を可能にすることができる。
【0017】
給水加熱器700はまた、導管40を介してLP蒸気タービン200に流体連結される。一実施形態では、給水加熱器700は、LP蒸気タービン200から段間抽出により或いはLP蒸気タービン200入口から供給蒸気の一部分を受ける。供給蒸気のこの部分は、該供給蒸気がLP蒸気タービン200の1以上の段に流入しかつ機械的仕事を実行する前に抽出される。LP蒸気タービン200から抽出された供給蒸気のこの部分は、LP蒸気タービン200の排出口から送られかつACC400に導かれる供給蒸気の部分とは、明確に区別される。つまり、LP蒸気タービン200に供給される全蒸気量の一部分は、該LP蒸気タービンの1以上の段内で機械的仕事を実行する前に、ACC400から離れて迂回されかつ給水加熱器700に(抽出バルブ15を備えた導管40を介して)送られる。一実施形態では、抽出しかつ給水加熱器700に迂回させた供給蒸気の部分は、LP蒸気タービン200に供給される全蒸気量の約5〜20%であり、より具体的には約15%とすることができる。いずれのケースでも、給水加熱器700は、LP蒸気タービン200に供給される全蒸気量の一部分を抽出しかつその抽出蒸気を使用して、グランドシール復水器600(仮線で示す)から又は復水ポンプ500から直接に供給される(バイパス導管62を通して送られない)復水をさらに加熱する。給水加熱器700は、復水の温度をほぼその飽和温度に上昇させる(抽出蒸気を使用して)ことができるあらゆる従来型の給水加熱器(例えば、シェル及びチューブ熱交換器)とすることができる。給水加熱器700は、導管63を介してHRSG800に送給することができる加熱給水、及びドレン導管41を介して(かつ導管60を介して)復水ポンプ500の吸込部分に戻るように送給することができるドレン流体(つまり、「ドレン」というのは、復水抽出蒸気を表している)を生成することができる。それに代えて、当技術分野で公知の通り、ドレン流体は、別個のポンプを介して、HRSG800に向かう加熱給水内に送給することができる(明瞭にするためにポンプは省略している)。
【0018】
一実施形態では、給水加熱器700は、LP蒸気タービン200に供給される段間蒸気の一部分を該タービンの第2〜最終段から抽出することができる。例えば、LP蒸気タービン200が5つの段を有する実施形態では、給水加熱器700によって抽出される段間蒸気は、該タービンの第4段から取出すことができる。しかしながら、他の実施形態では、蒸気は、LP蒸気タービン200のボウル、第1段、第2段、第3段などから抽出することができることを理解されたい。
【0019】
前述の通り、給水加熱器700によって加熱された給水は、導管63を介してHRSG800に供給することができる。HRSG800は、ガスタービン1100(仮線で示す)の高温排気ガスから熱を回収して水(例えば、給水又は第2の復水のような他の復水)を加熱しかつ蒸気を生成するあらゆる従来型の排熱回収ボイラとすることができる。1以上の蒸気タービン構成要素(例えば、導管を介して蒸気を送給される蒸気タービン900及び/又はLP蒸気タービン200)に供給される(供給蒸気として)この蒸気は、それらの構成要素を駆動するために使用することができる。
【0020】
図1に示すように、システム2はさらに、蒸気タービン(例えば、HP/IP蒸気タービン)900を含むことができ、この蒸気タービン900は、そのタービン段を通しての蒸気の膨張及び流動により回転エネルギーを生成することができるあらゆる従来型の高圧及び/又は高圧/中圧(HP/IP)蒸気タービンとすることができる。つまり、蒸気タービン900は、図1及び図2に別個の要素として示している別個の高圧及び中圧タービンを含むことができ、或いは再熱蒸気サイクルに適した複合HP/IPセクションを含むことができる。しかしながら、再熱サイクルを含まない別の実施形態では、蒸気タービン900は、高圧セクションのみを含むことができる(この場合には、仮線で示す左側タービンセクションがシステム2から除去されている)。いずれのケースでも、蒸気タービン900は、シャフト11を介して1以上のLP蒸気タービン200に機械的に結合することができる。1以上のLP蒸気タービン200はさらに、第2のシャフト12を介して負荷装置300(例えば、発電電動機械、圧縮機、ポンプ又は機械装置)に結合することができる。シャフト11及び第2のシャフト12は、互いに結合された別個のシャフトとすることができ、或いは1つの連続シャフトとして形成することができる。いずれのケースでも、システム2の運転時に、1以上のLP蒸気タービン200及び/又は蒸気タービン900の回転は、負荷装置300を駆動して、例えば当技術分野で公知の通り発電或いは機械的仕事を行なうことができる。
【0021】
図2に移ると、図1に関連して図示しかつ説明した幾つかの構成要素を含む一軸形複合サイクルシステム12を示している。複合サイクルシステム12は、負荷装置300(シャフト11、12を介して)に作動可能に結合されたガスタービン1100(図1には仮線で示している)をさらに含むものとして図示している。当技術分野で公知の通り、ガスタービン1100は、圧縮機セクションと負荷装置300に連結されたタービン膨張セクションとの両方を含むことができる。ガスタービン1100は、例えばそのタービン段を通してのガス(燃焼した燃料による)の膨張及び流動により回転エネルギーを発生することによって、あらゆる従来型のガスタービンと同様に機能することができる。ガスタービン1100は、シャフト11、12、111(又は同様なシャフトのあらゆるその他の組合せ)を介して負荷装置(例えば、負荷装置300)にその回転エネルギーを伝達することができる。負荷装置300が発電機である場合には、この回転エネルギーは、当技術分野で公知の通り発電に使用することができる。当技術分野で公知の通り、ガスタービン1100からの排気熱は、導管110を介してHRSG800に供給して、蒸気タービン900及び/又は1以上のLP蒸気タービン200を駆動する供給蒸気を生成するのに使用することができる。当技術分野で公知の通り、複数の蒸気タービン(200、900)は、共通のシャフトを介して機械的に結合することができ、或いは別個のシャフトを介して機械的に結合することができる。いずれのケースでも、蒸気タービン900及び1以上のLP蒸気タービン200は、負荷装置300に機械的に結合することができる。加えて、当技術分野で公知の通り、ガスタービン1100は、共通のシャフト(例えば、シャフト11)上の複数の蒸気タービン(900、200)に機械的に結合することができる。この単一シャフト11は、当技術分野で公知の通り負荷装置300(例えば、発電電動装置)に結合することができる。
【0022】
それに代えて、実施形態によると、仮線で示すように複数シャフト構成を使用することができる。この実施形態では、ガスタービン1100は、蒸気タービン900及びLP蒸気タービン200とは独立して1以上の負荷装置300に作動可能に連結することができる。このケースでは、ガスタービン1100は、1以上のシャフトを介して負荷装置300に回転エネルギーを伝達することができるが、ガスタービン1100は、共通のシャフトを介して蒸気タービン900及びLP蒸気タービン200には結合されていない。
【0023】
図2に仮線で示すか又は図示していない構成要素は、図1に関して説明したのと同様に機能することができる。つまり、明瞭にするために、複合サイクルシステム12に含まれる構成要素及びそれら構成要素間の連結は、図2から省略している。それらの省略した構成要素は、図1に関連して説明したのと同様に、図2に関して図示しかつ説明したそれら構成要素と相互作用することができることを理解されたい。
【0024】
本明細書で使用する用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的とするものであり、本開示を限定することを意図するものではない。本明細書で使用する場合に、数詞を付していない表現は、文脈がそうでないことを明確に示していない限り、複数の形態もまた含むことを意図している。さらに、本明細書で使用する場合の「含む」及び/又は「含んでいる」という用語は、記述した特徴、回数、ステップ、操作、要素及び/又は構成部品の存在を特定するが、1以上のその他の特徴、回数、ステップ、操作、要素、構成部品及び/或いはそれらの群の存在又は付加を排除するものではないことを理解されたい。
【0025】
本明細書は最良の形態を含む実施例を使用して、本発明を開示し、また当業者が、あらゆる装置又はシステムを製作しかつ使用しまたあらゆる組込み方法を実行することを含む本発明の実施を行なうことを可能にもする。本発明の特許性がある技術的範囲は、特許請求の範囲により定まり、また当業者が想到するその他の実施例を含むことができる。そのようなその他の実施例は、それらが特許請求の範囲の文言と相違しない構造的要素を有するか又はそれらが特許請求の範囲の文言と本質的でない相違を有する均等な構造的要素を含む場合には、特許請求の範囲の技術的範囲内に属することになることを意図している。
【符号の説明】
【0026】
2 システム
10 導管
11 シャフト
12 複合サイクルシステム
15 給水加熱器抽出バルブ
20 導管
25 バルブ
30 導管
35 バルブ
40 導管
41 導管
50 導管
60 導管
61 導管
62 導管
63 導管
110 導管
111 シャフト
200 低圧蒸気タービン
300 負荷装置
400 空気冷却式復水器
500 復水ポンプ
600 グランドシール復水器
700 給水加熱器
800 排熱回収ボイラ
900 蒸気タービン
1100 ガスタービン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
システム(2)であって、
低圧(LP)蒸気タービン(200)と、
前記低圧蒸気タービン(200)と流体連通しておりかつ該低圧蒸気タービン(200)の排出口から蒸気の一部分を受ける空気冷却式復水器(ACC)(400)と、
前記低圧蒸気タービン(200)と導管(40)を介して流体連通しておりかつ該LP蒸気タービン(200)から供給蒸気の一部分を受ける給水加熱器(700)と、
前記ACC(400)及び給水加熱器(700)と流体連通しておりかつ該ACC(400)から復水流体をまた該給水加熱器(700)からドレン流体を受ける復水ポンプ(500)と
を備えるシステム(2)。
【請求項2】
前記供給蒸気の一部分が、段間抽出によって前記LP蒸気タービン(200)から抽出される、請求項1記載のシステム(2)。
【請求項3】
前記抽出される供給蒸気の部分が、前記LP蒸気タービン(200)に供給されたLP蒸気の全体部分の約1〜40%である、請求項2記載のシステム(2)。
【請求項4】
前記導管(40)に作動可能に連結されて、前記抽出される供給蒸気の部分を制御する給水加熱器抽出バルブ(15)をさらに含む、請求項2記載のシステム(2)。
【請求項5】
前記給水加熱器(700)及び低圧蒸気タービン(200)に流体連結されておりかつ該給水加熱器(700)から加熱給水を受ける排熱回収ボイラ(HRSG)(800)をさらに含む、請求項1記載のシステム(2)。
【請求項6】
前記復水ポンプ(500)及び給水加熱器(700)と流体連結しておりかつ該給水加熱器(700)に予熱復水流体を供給するグランドシール復水器(600)をさらに含む、請求項5記載のシステム(2)。
【請求項7】
バイパス導管(62)と該バイパス導管(62)に作動可能に連結されたバイパスバルブ(35)とをさらに含み、前記バイパス導管(62)が、前記バイパスバルブ(35)が閉鎖していない場合に、前記予熱復水流体の一部分が前記給水加熱器(700)をバイパスしかつ前記HRSG(800)によって受けられるようにする、請求項6記載のシステム(2)。
【請求項8】
前記給水加熱器(700)及び復水ポンプ(500)を流体連結しかつ該給水加熱器(700)からのドレン流体を該復水ポンプ(500)の吸込部分に供給するドレン導管(61)をさらに含む、請求項1記載のシステム(2)。
【請求項9】
システム(2)であって、
シャフト(11)に作動可能に連結された蒸気タービン(900)と、
前記シャフト(11)に作動可能に連結された負荷装置(300)と、
前記蒸気タービンと流体連結しておりかつ前記シャフト(11)に作動可能に連結された低圧(LP)蒸気タービン(200)と、
前記低圧蒸気タービン(200)と流体連通しておりかつ該低圧蒸気タービン(200)の排出口から蒸気の一部分を受ける空気冷却式復水器(ACC)(400)と、
前記低圧蒸気タービン(200)と導管(40)を介して流体連通しておりかつ該LP蒸気タービン(200)から供給蒸気の一部分を受ける給水加熱器(700)と、
前記ACC(400)及び給水加熱器(700)と流体連通しておりかつ該ACC(400)から復水流体をまた該給水加熱器(700)からドレン流体を受ける復水ポンプ(500)と
を備えるシステム(2)。
【請求項10】
複合サイクルシステム(12)であって、
第1のシャフト(11)に作動可能に連結されかつ排熱回収ボイラ(HRSG)(800)に流体連結されたガスタービン(1100)と、
前記第1のシャフト(11)に作動可能に連結された第1の負荷装置(300)と、
前記第1のシャフト(11)又は第2のシャフト(111)の1つに作動可能に連結されかつ前記HRSG(800)に流体連結された蒸気タービン(900)と、
前記蒸気タービン(900)及びHRSG(800)と流体連結しておりかつ該蒸気タービン(900)に作動可能に連結された前記第1のシャフト(11)又は第2のシャフト(111)の1つに作動可能に連結された低圧(LP)蒸気タービン(200)と、
前記低圧蒸気タービン(200)と流体連通しておりかつ該低圧蒸気タービン(200)の排出口から蒸気の一部分を受ける空気冷却式復水器(ACC)(400)と、
前記低圧蒸気タービン(200)と導管(40)を介して流体連通しておりかつ該LP蒸気タービン(200)から供給蒸気の一部分を受ける給水加熱器(700)と、
前記ACC(400)及び給水加熱器(700)と流体連通しておりかつ該ACC(400)から復水流体をまた該給水加熱器(700)からドレン流体を受ける復水ポンプ(500)と
を備える複合サイクルシステム(12)。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−13070(P2012−13070A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−135843(P2011−135843)
【出願日】平成23年6月20日(2011.6.20)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】