説明

低流動点潤滑剤ベースストック

開示された潤滑剤ベースストックは、高い引火点、少ない蒸発損失、高い粘度、予期されない例外的な低い流動点および高い粘度指数の値を示す。その潤滑剤ベースストックは、2−プロピルヘプタン酸と、少なくとも1種の2,2−置換1,3プロパンジオールおよび/またはその少なくとも1種の二量体、三量体またはポリマー、および/または前記2,2−置換1,3プロパンジオールまたはその前記二量体、三量体またはポリマーの少なくとも1種のアルコキシル化された種との間の少なくとも1種のエステルを含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車、航空機、船舶、固定(定置)のエンジンまたはタービン用の潤滑剤(潤滑油)ベースストック(基油)に関する。その潤滑剤ベースストック(基油)は、2−プロピルヘプタン酸と、少なくとも1種の2,2−置換1,3プロパンジオールおよび/またはその少なくとも1種の二量体、三量体またはポリマー、および/または前記2,2−置換1,3プロパンジオールまたはその前記二量体、三量体またはポリマーの少なくとも1種のアルコキシル化された種との間の少なくとも1種のエステルを含んでいる。別の側面(観点)では、本発明は、潤滑剤の製造または生成における前記潤滑剤ベースストックの使用(使用法)に関する。
【背景技術】
【0002】
特定の適用例(アプリケーション)に適合するものとして、適切な性能の添加剤を配合した潤滑剤ベースストックは、特定の適用例の各要求(要件)に完全に適合し(従わ)なければならず、典型的には、例えば粘度のような1つの特定のパラメータのみに適合するだけでは充分でなく、適用例の複数の特性の組(set)全体に対する適合性が要求され、その組は、しばしば、例えば粘度、粘度安定性、引火点(flash point)、流動点(pour point)、揮発度(volatility)、等のような複数のパラメータに対する複数の特定の要求を含んでいる。
【0003】
各潤滑剤ベースストックは、API(American Petroleum Institute, API Publication 1509)に従って、それらの化学的組成に従った5つのカテゴリに分類される。グループI〜IIIは、鉱油ベースストック(mineral oil base stocks)の相異なる等級(grades)からなり、グループIVは、ポリ(α−オレフィン)について定義され、グループVは、エステルベースストックを含む(含めて)その他の全てのベースストックのために留保(確保)されている。この技術分野において、様々な異なるグループ(群)のベースストックが或る典型的な潤滑剤性能(例えば、低温度特性、酸化安定性、および/または相溶性(compatibility、共溶性、混和性)特性のような潤滑剤性能)に寄与することが知られている。また、この技術分野において、特定の適用例に対する最終製品の潤滑剤製品を配合する(formulate)とき、1つまたはそれ以上のグループの2つまたはそれ以上のベースストックを組み合わせることができること、が知られている。合成エステルは、米国特許第5151205号に開示されたAPIグループIVのポリ(α−オレフィン)のような他のグループのベースストックと組み合わせること、または米国特許第5665683号に開示されたAPIグループ1〜3の鉱油と組み合わせること、が知られている。
【0004】
潤滑剤は、典型的には、適切な固有の特性(inherent properties、内部特性、内在特性)の潤滑剤ベースストックと、または、それぞれの適切な固有の特性の複数の潤滑剤ベースストックの混合物と、添加剤および任意にその他の配合助剤との組合せで配合される。ジオール、トリオール、テトロールおよびポリオールのエステルは、しばしば使用される、多数の高性能潤滑剤適用例における潤滑剤ベースストックである。それらのエステルは、2つ以上のヒドロキシル基を有するアルコールからそのアルコールをカルボン酸または酸混合物でエステル化することによって得られる。そのエステル化プロセス(工程)において、そのアルコールのヒドロキシル基は、それらに酸成分を付加することによって、部分的にまたは全て(完全に)、エステル基に転換(変換)される。
【0005】
特定の最終的または目的の特性(end properties)を満たす潤滑剤の配合は、典型的には、要求される複数の特性に近い複数の特性を本質的に(inherently、内在的に)示すベースストックを選択するステップ(工程)を含んでいる(伴う、必要とする)。この技術分野において、所望の特性の最終的な微細な調整は、ベースストックを、仕様およびそれらの他の各要求に従ってその特性を修正(調製)することができるその他の成分と混合することによって、行えることが、知られている。しかし、混合は、常に好ましいとは限らない。その理由は、それによってその系(システム)に、その潤滑剤に含まれる少なくとも増大された数の成分の形態で複雑さ(complexity)が導入されるからである。
【0006】
さらに、この技術分野において、複数の或るエステル特性は、各単一の(single、均一な、均質な)反応体の代わりに複数の開始材料の各混合物を選択することによって強い影響を受け得る(受ける可能性がある)ことが、知られている。そのエステル生成物は、例えば、カルボン酸でエステル化された前記アルコールの混合物からなるものであってもよく、または前記アルコールは複数種のカルボン酸の混合物でエステル化することもでき、それによって例えば改善された相溶性(compatibility)および低温流動(cold-flow、低温流れ)特性が得られる。さらに、一般論としても、これは、前記アルコールの混合物を複数のカルボン酸の混合物と組み合わせるときにも適用し得るものであり、それによってエステルの最終生成物(end-products)の統計的な混合状態(混合物)が得られるようになる。しかし、原材料の前記混合物を基材(基剤)とする各種のエステルは、全ての事例において望ましいわけではない。それら(エステル)は、その系(システム)に対して或る度合いの組成の不確実性を生じさせ(誘導し)、統計的に形成されるエステル化合物の中の1種またはそれ以上のものは、不所望なおよび/または不利な(adverse)性能の一因となり得る(に寄与し得る、に寄与する可能性がある)。従って、有利な内部特性(固有の特性)を示す様々な異なる基本的に(本質的に)単一の(均一な、均質な)反応物のエステルの範囲に対するニーズ(必要性)および要求が存在する。
【0007】
流動点は潤滑剤の特性であり、その特性は潤滑剤の低温流動特性の特徴を表す(を特徴づける)。流動点は、テスト潤滑剤が定められた度合いの流動性(fluidity)を示す最低の温度の読み取り(値)として報告される。より詳細な説明が、標準ASTM D5950で行われている。低い流動点は、例えば、寒冷気候および/または冬期の状態(条件)においてエンジンの始動において生じる低い温度状態で使用することを目的とする潤滑剤において望ましい。良好な低温特性を必要とする適用例(アプリケーション)の例には、自動車および航空機(aviation)用の潤滑剤(油)、自動車、固定および2ストローク(サイクル、行程)のエンジン用の潤滑剤、圧媒液(hydraulic fluids、作動液、圧媒油、作動油、油圧油)、冷凍(refrigeration、冷却)潤滑剤、絶縁油(dielectric fluids、絶縁流体)およびグリース(潤滑油)が含まれるが、これらに限定されない。
【0008】
分岐(branched、枝分かれ、分枝)カルボン酸のエステルは、例えば米国特許第4514314号に開示されているように、流動点の減少(低下)に寄与することが知られている。しかし、現時点では、報告され使用された分岐カルボン酸は、ネオ(neo-)分岐またはイソ(iso-)分岐のいずれかである。2−エチルヘキサン酸は、4より多い炭素を有する唯一の使用される2−分岐カルボン酸であり、文献に開示された10以上の炭素原子を有するカルボン酸は、直鎖(linear)酸、イソ−酸、またはネオ−酸のいずれかである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第5151205号
【特許文献2】米国特許第5665683号
【特許文献3】米国特許第4514314号
【発明の開示】
【0010】
発明の概要
次いで、まったく驚くことには、潤滑剤ベースストックとして意図されたエステル中の酸成分として2−プロピルヘプタン酸(2-propylheptanoic acid)を導入すると、そのエステルの流動点がかなり(大幅に、有意に)低下することが、発見された。本発明によれば、高い引火点(flash point)、少ない(低い)蒸発損失(low evaporation loss)、高い粘度(viscosity、粘性)、予期されない例外的な低い流動点、および高い粘度指数の値(high viscosity index value)の得られた組合せは、現在知られている潤滑剤の特性を調節する場合における新しい技術的機会(opportunity、条件、状況)を示唆している。開始物質(材料)として、この技術分野において周知の2−エチルヘキサン酸とは別に(以外には)、2−分岐カルボン酸も、また、そのエステルの分子量とその潤滑剤の流動点の間のいかなる相関性(相関関係)も、エステル潤滑剤および/または潤滑剤ベースストックについて、報告されたことはない。
【0011】
従って、本発明は、2−プロピルヘプタン酸(2-propylheptanoic acid)と、少なくとも1種の2,2−置換1,3プロパンジオール(at least one 2,2-substituted 1,3-propanediol)および/またはその少なくとも1種の二量体、三量体またはポリマー(at least one dimer, trimer or polymer thereof)、および/または前記2,2−置換1,3プロパンジオールまたはその前記二量体、三量体またはポリマーの少なくとも1種のアルコキシル化された種(at least one alkoxylated species of a said 2,2-substituted 1,3-propanediol or a said dimer, trimer or polymer thereof)との間の少なくとも1種のエステルを含む、自動車、航空機、船舶、または固定エンジンまたはタービンの潤滑剤ベースストックに関する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
前記2,2−置換1,3プロパンジオールは、本発明の好ましい実施形態において、2,2−ジアルキル−1,3−プロパンジオール(2,2-dialkyl-1,3-propanediol)、2−アルキル−2−ヒドロキシアルキル−1,3プロパンジオール(2-alkyl-2-hydroxyalkyl-1,3-propanediol)または2,2−ジヒドロキシアルキル−1,3プロパンジオール(2,2-dihydroxyalkyl-l,3-propanediol)であり、ここで前記アルキルは、好ましくはC−Cアルキル(C1-C8 alkyl)である。 前記2,2置換1,3−プロパンジオール(2,2-substituted 1,3-propanediol)およびその前記二量体、三量体およびポリマー(dimer, trimer and polymer thereof)の最も好ましい実施形態には、ネオペンチルグリコール(neopentyl glycol)、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール(2-butyl-2-ethyl-1,3-propanediol)、トリメチロールエタン(trimethylolethane)、トリメチロールブタン(trimethylolbutane)、トリメチロールプロパン(trimethylolpropane)、ペンタエリスリトール(pentaerythritol)、ジ−トリメチロールプロパン(di-trimethylolpropane)およびジ−ペンタエリスリトール(di-pentaerythritol)が含まれる(挙げられる)。 前記アルコキシル化された種(alkoxylated species)は、好ましくは、エトキシ化および/またはプロポキシ化された(ethoxylated and/or propoxylated)トリメチロールエタン(trimethylolethane)、トリメチロールプロパン(trimethylolpropane)、トリメチロールブタン(trimethylolbutane)、ペンタエリスリトール(pentaerythritol)、ジ−トリメチロールプロパン(di-trimethylolpropane)およびジ−ペンタエリスリトール(di-pentaerythritol)からなる群から選択される。
【0013】
前記エステルは、本発明の特に好ましい実施形態において、前記2−アルキル−2―ヒドロキシアルキル−1,3−プロパンジオール(2-alkyl-2-hydroxyalkyl-1,3-propanediol)または前記2,2−ジヒドロキシアルキル−1,3−プロパンジオール (2,2-dihydroxyalkyl-l,3-propanediol)、または、その前記二量体(dimer)、三量体(trimer)またはポリマー、のトリエステル(triester)またはテトラエステル(tetraester)、例えば、2−プロピルヘプタン酸(2-propylheptanoic acid)と、ペンタエリスリトール(pentaerythritol)、トリメチロールプロパン(trimethylolpropane)またはジ−トリメチロールプロパン(di-trimethylolpropane)との間のエステル化生成物(esterification product)であり、それは、少なくとも95重量%(例えば、少なくとも97重量%)のトリエステル(triester)またはテトラエステル(tetraster)含有量(content)を有するものである。
【0014】
別の観点では、本発明は、例えば自動車(automotive)エンジン、航空機(aeronautic)エンジン、船舶(marine)エンジンおよび固定(stationary、定置)エンジン(engine、機関)のような内燃エンジン(内燃機関)およびタービン・エンジン用の潤滑剤の製造における上述した潤滑剤ベースストックの使用に関する。前記エンジンは、例えば、2ストローク・エンジン(2サイクル・エンジン、2行程エンジン)を含む、オットー(otto)エンジン、ディーゼル(diesel)エンジン、ヴァンケル(wanckel、ロータリ)エンジン、およびジェット(jet)エンジンによって適切に例示することができる(suitably be exemplified by)。ここで最も好ましい潤滑剤ベースストックは、トリメチロールプロパン(trimethylolpropane)のトリエステル(triester)、またはペンタエリスリトール(pentaerythritol)および/またはジ−トリメチロールプロパン(di-trimethylolpropane)のテトラエステルを含んでいる。
【0015】
さらに詳しく説明しなくても、この分野の専門家であれば、上述の説明を利用して本発明を最大限に活用することができると確信する。従って、次の好ましい特定の実施形態は、例示的なものに過ぎず、いかなる場合にも開示内容の残りを限定するものではないものとして、解釈すべきである。次の例1および例2は、本発明の実施形態による(エステル油)の調合または生成(preparation)に関する。また、例3は、本発明の範囲の外にある比較用のエステルに関する。例4および例5およびテーブル1は、調合または生成されたエステル(prepared esters)の評価(evaluations)を提示する。
【0016】
例1
機械攪拌機、窒素パージ(nitrogen purge)、加熱機器、コンデンサ(凝縮器)およびディーンスターク装置(ウォータ・トラップ)を備えた反応槽(reaction vessel)中に、120.9gのペンタエリスリトール(pentaerythritol)、733.8gの2−プロピルヘプタン酸(2-propylheptanic acid)、触媒としての2.5gのp−トルエンスルホン酸(p-toluensulphonic)、および共沸溶媒(溶剤)(azeotropic solvent)としての43.0gのn−オクタン(n-octane)を充填した。その反応混合物を、170℃まで急速に加熱し、その後で20℃/min(分)の勾配でエステル化温度235℃に達するまで加熱を継続した。次いで、そのエステル化は、GC(ガスクロマトグラフィ)分析の結果としてその反応混合物中で1%未満のトリエステル(1つの未反応ヒドロキシル基を有するエステル)を示すまで、継続させた。次いで、15.6gの活性炭を加えて脱色を制御し、共沸溶媒および過剰なカルボン酸を蒸発させるために真空引きを適用した。3mgKOH/g未満の酸価(acid value)を有する反応生成物が得られたとき、その混合物は50℃まで冷却され、次いで、14.6gの10%(水溶液aq.)のNaOH水溶液をその反応混合物に加えた。真空引きを再び適用して、その反応混合物を100℃に再度加熱して脱水した。その結果得られた反応生成物を最後に濾過して、次の特性を有する淡黄色(pale yellow、浅黄色、黄白色)のエステル生成物が得られた。
【0017】
色: 144 APHA
酸価: 0.04 mg KOH/g
ヒドロキシル価: 0.23 mg KOH/g
ペンタエリスリトール テトラエステルの含有量:97重量%。
【0018】
例2
ペンタエリスリトールを同じ量のトリエチロールプロパン(trimethylolpropane)に置き換え、733.8gの代わりに561.5gの2−プロピルヘプタン酸(2-propylpeptanoic acid)を充填し、次の特性を有する淡黄色(pale yellow、浅黄色、黄白色)のエステル生成物が得られた点を相違点として、例1を繰り返した。
【0019】
色: 44 APHA
酸価: 0.02 mg KOH/g
ヒドロキシル価: 0.52 mg KOH/g
トリメチロールプロパン トリエステルの含有量:97重量%。
【0020】
例3(比較用)
2−プロピルヘプタン酸を613.4gの2−エチルヘキサン酸(2-ethylhexanoic acid)に置き換え、次の特性を有する淡黄色(pale yellow、浅黄色、黄白色)のエステル生成物が得られた点を相違点として、例1を繰り返した。
【0021】
色: 5 APHA
酸価: 0.03 mg KOH/g
ヒドロキシル価: 0.52 mg KOH/g
ペンタエリスリトール テトラエステルの含有量:97重量%。
【0022】
例4
例1、2および3(比較用)で得られたエステル生成物(潤滑剤ベースストック)を、潤滑剤における重要な特性に関して評価した。本発明の実施形態によるエステル生成物は実質的にまたは充分に改善された特性を示した。その結果が下記の表1に示されている。
【0023】
例5
例1および例3(比較用)で得られたエステル生成物は、温度−18〜20℃で冷凍庫内に一晩(over night、夜通しで)置いた。例1の生成物は、その時間の後、透明な(clear、澄んだ)高い粘性のある(viscous、粘着性の)液体であり、例3の生成物は不透明の蝋性の固体(固形物)(opaque waxy solid)であった。
【0024】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種の2,2−置換1,3プロパンジオールおよび/またはその少なくとも1種の二量体、三量体またはポリマー、および/または前記2,2−置換1,3プロパンジオールまたはその前記二量体、三量体またはポリマーの少なくとも1種のアルコキシル化された種で、2−プロピルヘプタン酸をエステル化することによって得られた少なくとも1種のエステルを含む、自動車、航空機、船舶、または固定エンジンまたはタービン用の潤滑剤ベースストック。
【請求項2】
前記2,2−置換1,3プロパンジオールが、2,2−ジアルキル−1,3−プロパンジオール、2−アルキル−2−ヒドロキシアルキル−1,3プロパンジオールまたは2,2−ジヒドロキシアルキル−1,3プロパンジオールであることを特徴とする、請求項1に記載の潤滑剤ベースストック。
【請求項3】
前記アルキルがC−Cアルキルであることを特徴とする、請求項2に記載の潤滑剤ベースストック。
【請求項4】
前記2,2−置換1,3プロパンジオールが、ネオペンチルグリコール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、トリメチロールエタン、トリメチロールブタン、トリメチロールプロパン、またはペンタエリスリトールであることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の潤滑剤ベースストック。
【請求項5】
前記二量体が、ジ−トリメチロールプロパンまたはジ−ペンタエリスリトールであることを特徴とする、請求項1に記載の潤滑剤ベースストック。
【請求項6】
前記アルコキシル化された種が、エトキシ化および/またはプロポキシ化されたトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ペンタエリスリトール、ジ−トリメチロールプロパン、またはジ−ペンタエリスリトールであることを特徴とする、請求項1に記載の潤滑剤ベースストック。
【請求項7】
前記潤滑剤ベースストックが、前記2−アルキル−2―ヒドロキシアルキル−1,3−プロパンジオールのトリエステル、またはその二量体のテトラエステルであることを特徴とする、請求項2乃至6のいずれかに記載の潤滑剤ベースストック。
【請求項8】
前記潤滑剤ベースストックが、2,2−ジヒドロキシアルキル−1,3−プロパンジオールの(または)テトラエステルであることを特徴とする、請求項2乃至7のいずれかに記載の潤滑剤ベースストック。
【請求項9】
前記潤滑剤ベースストックが、トリメチロールプロパンのトリエステル、またはペンタエリスリトールまたはジ−トリメチロールプロパンのテトラエステルであることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれかに記載の潤滑剤ベースストック。
【請求項10】
内燃エンジンおよびタービン・エンジン用の潤滑剤の製造における、請求項1乃至9のいずれかに記載の潤滑剤ベースストックの使用。
【請求項11】
前記エンジンが、自動車エンジン、航空機エンジン、船舶エンジンまたは固定エンジンであることを特徴とする、請求項10に記載の使用。
【請求項12】
前記エンジンが、オットー・エンジン、ディーゼル・エンジン、ヴァンケル・エンジンまたはジェット・エンジンであることを特徴とする、請求項10または11に記載の使用。
【請求項13】
前記エンジンが2ストローク・エンジンであることを特徴とする、請求項10または11に記載の使用。
【請求項14】
前記潤滑剤ベースストックが、トリメチロールプロパンのトリエステル、またはペンタエリスリトールおよび/またはジ−トリメチロールプロパンのテトラエステルであることを特徴とする、請求項10乃至13のいずれかに記載の使用。

【公表番号】特表2012−506942(P2012−506942A)
【公表日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−534427(P2011−534427)
【出願日】平成21年10月16日(2009.10.16)
【国際出願番号】PCT/SE2009/000463
【国際公開番号】WO2010/050871
【国際公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【出願人】(502456286)ペルストルプ スペシヤルテイ ケミカルズ アーベー (12)
【氏名又は名称原語表記】Perstorp Specialty Chemicals AB
【住所又は居所原語表記】S−284 80 Perstorp, Sweden
【Fターム(参考)】