説明

低減された色を有するジアミンのブレンド

本発明は、(i)色を最小化する量の少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがブレンドされた少なくとも1つの芳香族第一級ジアミンであって、ここで、該芳香族第一級ジアミンが、アミノ基が互いにメタまたはパラ位に存在する2つの第一級アミノ基をベンゼン環に有する1つのベンゼン環の形であり、且つ第一級アミノ基に対する各オルト位がアルキル基を持つ、該少なくとも1つの芳香族第一級ジアミン、及び(ii)約7以下のガードナー色数を有する少なくとも1つの芳香族第二級ジアミンであって、ここで、該芳香族第二級ジアミンが、2つの第二級アミノ基をベンゼン環に持つ1つのベンゼン環の形、またはアルキレン橋で連結され且つ1つの第二級アミノ基を各ベンゼン環に持つ2つのベンゼン環の形である、該少なくとも1つの芳香族第二級ジアミン、を含んでなるブレンドを提供する。随時、該芳香族第二級ジアミンには、少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがブレンドされていてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、芳香族ジアミンが低減された色を有する、該芳香族ジアミンのブレンドの関する。
【背景技術】
【0002】
芳香族ジアミンはポリウレタン、ポリ尿素、及びポリウレタン‐尿素の製造における鎖延長剤として及び/またはエポキシ樹脂の硬化剤として有用なことが示されている。芳香族第一級ジアミンと芳香族第二級ジアミンのブレンドが公知である。特に芳香族第一級ジアミン、2,4−ジエチル−6−メチル−1,3−ベンゼンジアミン及び4,6−ジエチル−2−メチル−1,3−ベンゼンジアミン(エタキュア(Ethacure)100またはエタキュア100−LCとして販売されている)の混合物及び芳香族第二級ジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチオレンビス(ベンゼンアミン)(ユニリンク(Unilink)4200として販売されている)のブレンドが知られている。しかしながら、今日まで芳香族第一級ジアミンと芳香族第二級ジアミンのそのようなブレンド及び特にエタキュア100またはエタキュア100−LCとユニリンク4200のブレンドはある用途に使用するのに十分な高光透過性及び/または十分な低色性(low enough color)を有していない。種々の用途に使用するのに適当な範囲の十分な高透過性及び/または低色性を有する芳香族第一級ジアミンと芳香族第二級ジアミンのブレンドを有することは望ましいであろう。
【発明の開示】
【0003】
本発明は、従来公知のブレンドより低色性を有する芳香族第一級ジアミンと芳香族第二級ジアミンのブレンドを提供する。知る限り、従来のブレンドは、低色性のブレンドを得る方法がなかったので、かなりの色を呈する。更に本発明は、従来公知の調合物より高透過性を有するブレンドも提供する。
【0004】
本発明の具体例は、(i)色を最小化にする量(color−minimizing amount)の少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがブレンドされた少なくとも1つの芳香族第一級ジアミンであって、ここで、該芳香族第一級ジアミンが1つのベンゼン環の形であり、互いにメタまたはパラ位に存在する2つの第一級アミノ基を環に有し、且つ第一級アミノ基に対する各オルト位(隣接位)にアルキル基を持つ、該少なくとも1つの芳香族第一級ジアミン、及び
(ii)約7以下のガードナー色数を有する少なくとも1つの芳香族第二級ジアミンであって、ここで、該芳香族第二級ジアミンが1つのベンゼン環で、2つの第二級アミノ基を環に持つ形、または2つのベンゼン環で、アルキレン橋で連結され且つ1つの第二級アミノ基を各環に持つ形である、該少なくとも1つの芳香族第二級ジアミン、を含んでなるブレンドである。随時、該芳香族第二級ジアミンには、少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがブレンドされていてもよい。
【0005】
本発明の他の具体例は、(i)色を最小化する量の少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがブレンドされた少なくとも1つの芳香族第一級ジアミンであって、ここで、該芳香族第一級ジアミンが1つのベンゼン環の形であり、互いにメタまたはパラ位に存在する2つの第一級アミノ基を環に有し、該ベンゼン環は少なくとも2つのアルキル基も持つ、該少なくとも1つの芳香族第一級ジアミン、(ii)少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが随時ブレンドされた約7以下のガードナー色数を有する少なくとも1つの芳香族第二級ジアミンであって、ここで、該芳香族第二級ジアミンが1つのベンゼン環で、2つの第二級アミノ基を環に持つ形、または2つ
のベンゼン環で、アルキレン橋で連結され且つ1つの第二級アミノ基を各環に持つ形である、該少なくとも1つの芳香族第二級ジアミン、(iii)少なくとも1つのポリオール及び/または少なくとも1つのポリエーテルアミン、及び随時(iv)少なくとも1つのN,N’−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミン、を含んでなる構成要素から形成される調合物である。
【0006】
更に本発明の他の具体例は、(i)色を最小化する量の少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがブレンドされた少なくとも1つの芳香族第一級ジアミンであって、ここで、該芳香族第一級ジアミンが1つのベンゼン環の形であり、互いにメタまたはパラ位に存在する2つの第一級アミノ基を環に有し、該ベンゼン環は少なくとも2つのアルキル基も持つ、該少なくとも1つの芳香族第一級ジアミン、(ii)少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが随時ブレンドされた約7以下のガードナー色数を有する少なくとも1つの芳香族第二級ジアミンであって、ここで、該芳香族第二級ジアミンが1つのベンゼン環で、2つの第二級アミノ基を環に持つ形、または2つのベンゼン環で、アルキレン橋で連結され且つ1つの第二級アミノ基を各環に持つ形である、該少なくとも1つの芳香族第二級ジアミン、(iii)少なくとも1つのポリオール及び/または少なくとも1つのポリエーテルアミン、(iv)随時少なくとも1つのN,N’−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミン、及び(v)少なくとも1つのイソシアネート、を一緒にブレンドすることを含んでなる、ポリウレタン、ポリ尿素、またはポリ尿素‐ウレタンの製造法である。
【0007】
本発明のこれらの及び他の具体例及び特徴は、特許請求の範囲と以下の記述から更に明白になるであろう。
【0008】
(発明の詳細な記述)
本明細書を通して、「色を最小化する量」とは色保持芳香族第二級ジアミンに存在する着色を低減する量であって、得られる測定される低減された着色が、同一の色保持芳香族第二級ジアミンの他の試料に、同量の透明で無色な、かかるジアミンに溶解する不活性な有機希釈剤を添加することによって形成される着色よりも低いという条件を満たすように、着色を測定できる量だけ低減するのに十分な量を意味する。
【0009】
同業者は、本発明における芳香族第二級ジアミンにはいくつかの命名法のあることを認識しているであろう。例えば構造式
【0010】
【化1】

【0011】
はN,N’−ジイソプロピル−2,4−ジエチル−6−メチル−1,3−ベンゼンジアミン、N,N’−ジイソプロピル−2,4−ジエチル−6−メチル−1,3−フェニレンジアミン、N,N’−ジイソプロピル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノトルエン、N,N’−ジイソプロピル−3,5−ジエチル−トルエン−2,4−ジアミンと呼ばれる。同様に構造式
【0012】
【化2】

【0013】
はN,N’−ジイソプロピル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジイソプロピル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルアニリン)、またはN,N’−ジイソプロピル−3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタンと呼ぶことができる。
【0014】
2つまたはそれ以上の芳香族第一級ジアミン及び/または2つまたはそれ以上の芳香族第二級ジアミンのブレンドも本発明の範囲に含まれる。2つまたはそれ以上のそのようなジアミンが存在する場合、芳香族第一級ジアミンまたは芳香族第二級ジアミンに対して使用されるまたはそれらを提示する量を言及する場合、その量は断らない限り、芳香族第一級ジアミンまたは芳香族第二級ジアミンの全合計に対する(例えばそれらの全合計重量に対する)ものであると理解される。
【0015】
本発明のブレンドにおいて、芳香族第一級ジアミンと芳香族第二級ジアミンの比は、好ましくは約5:1−約1:5の範囲である。より好ましくは当該比は約2.5:1−約1:2.5の範囲である。更に好適には、芳香族第一級ジアミンと芳香族第二級ジアミンの比は、好ましくは約1.2:1−約1:1.2の範囲である。
【0016】
ガードナー色(Gardner color)は液体に対してよく知られた標準の色測定法であり、典型的には黄色、赤み色、及び/または茶色気味の色を有する液体に当てはまる。技術的に公知のように、ガードナー色が低ければ低いほど、液体はより透明(低着色)に見える。この関連については、ASTM法D1544(視覚法)及びD6166(装置法)を参照のこと。
【0017】
本発明のブレンドは、好ましくは6以下のガードナー色数(color number)を有する。好ましくはブレンドは5以下のガードナー色数を有し、更に好適なブレンドは4以下のガードナー色数を有する。更により好適には、ブレンドは約3.5以下のガードナー色数を有する。
【0018】
本発明のブレンドの一部である芳香族第一級ジアミンは、好ましくは約2.5以下の、より好ましくは約2.0以下のガードナー色数を有する。約1.5以下のガードナー色数を有する芳香族第一級ジアミンは非常に好適である。
【0019】
本発明における芳香族第一級ジアミンは、第一級アミノ基が互いにメタまたはパラ位にあり、そして1つの第一級アミノ基のオルト位(隣接位)の各位置はアルキル基をもっている、2つの第一級アミノ基を環に有する1つのベンゼン環形をしている。ベンゼン環の第一級アミノ基のオルトアルキル基は同一でも異なってもよい。芳香族第一級ジアミンのベンゼン環の適当なアルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、メチルシクロヘキシル、ヘプチル、オクチル、シクロオクチル、ノニル、デシル、ドデシル、などを含む。芳香族第一級ジアミンのベンゼン環の(第一級アミノ基のオルト位の)好適なアルキル基は、炭
素数1−約6の直鎖または分岐鎖アルキル基である。特に好適なアルキル基はメチル、エチル、イソプロピル、ブチル、及びこれらの基の2つまたはそれ以上の混合基、特にメチル基とエチル基の混合基である。ここにブチル基に対して好適なものは、n−ブチル、sec−ブチル、及びt−ブチルである。特に好適な芳香族第一級ジアミンは、2つの第一級アミノ基が互いにメタ位にあるものである。より特に好適な芳香族第一級ジアミンは2つの第一級アミノ基が互いにメタ位にあり、且つアルキル基の2つがエチル基で、第3のアルキル基がメチルである芳香族第一級ジアミン、例えば2,4−ジエチル−6−メチル−1,3−ベンゼンジアミン及び4,6−ジエチル−2−メチル−1,3−ベンゼンジアミンである。2,4−ジエチル−6−メチル−1,3−ベンゼンジアミン及び4,6−ジエチル−2−メチル−1,3−ベンゼンジアミンの混合物は非常に好適である。好適で、入手できるN,N’−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンを有する2,4−ジエチル−6−メチル−1,3−ベンゼンジアミン及び4,6−ジエチル−2−メチル−1,3−ベンゼンジアミンの混合物は、本質的に多量(即ち>50重量%)の2,4−ジエチル−6−メチル−1,3−ベンゼンジアミン及び少量(即ち<50重量%)の4,6−ジエチル−2−メチル−1,3−ベンゼンジアミンからなるエタキュア100−LC(アルベマール社(Albemarle Corp.)の製品)である。
【0020】
本発明における芳香族第一級ジアミンと共に、及び随時本発明における芳香族第二級ジアミンと共に存在するN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンは、窒素原子に結合した2つのヒドロカルビル基と1つのヒドロキシル基を有する。各ヒドロカルビル基は独立に炭素数20までの、好ましくは約8までのヒドロカルビル基である。N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンのヒドロカルビル基は、例えばアルキル基(直鎖、分岐鎖、または環式)、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、またはアラルキル基であってよい。本発明の実施において、2つまたはそれ以上のN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが使用できる。
【0021】
2つのヒドロカルビル基が一緒になって窒素原子に結合する1つの2価のヒドロカルビル基を構成し、結果として窒素原子がヘテロ環式環の一部をなすN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンの使用も本発明の範囲に含まれる。そのような1つの2価のヒドロカルビル基は典型的には炭素数が約20まで、好ましくは約10までである。1つの2価ヒドロカルビル基は窒素原子に単独で結合する2つの異なる炭素原子を持つから、そのような1つの2価の基は一緒に連結した2つの個々のヒドロカルビル基とみなすことができる。即ち本明細書を通して、「N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミン」は窒素原子をヘテロ原子として含むヘテロ環式環を形成するような1つの2価のヒドロカルビル基も含む。
【0022】
本発明の実施に適当なN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンは、N,N−ジプロピルヒドロキシルアミン、N,N−ジイソプロピルヒドロキシルアミン、N,N−ジブチルヒドロキシルアミン、N,N−ジイソブチルヒドロキシルアミン、N,N−ジペンチルヒドロキシルアミン、N,N−ジシクロペンチルヒドロキシルアミン、N,N−ジ(2−シクロペンチル)ヒドロキシルアミン、N,N−ジヘキシルヒドロキシルアミン、N,N−ジヘプチルヒドロキシルアミン、N,N−ジ(メチルシクロヘキシル)ヒドロキシルアミン、N,N−ジ(4−メチルペンチル)ヒドロキシルアミン、N,N−ジドデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジペンタデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクタデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジフェニルヒドロキシルアミン、N,N−ジ(1−ナフチル)ヒドロキシルアミン、N,N−ジ(2−ナフチル)ヒドロキシルアミン、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、N,N−ジ(4−メチルベンジル)ヒドロキシルアミン、N,N−ビス(2,4−ジメチルベンジル)ヒドロキシルアミン、N,N−ジ(2−フェニルエチル)ヒドロキシルアミン、N,N−ジ(1−ナフチルメチル)ヒドロキシルアミン、N,N−ジ(2−ナフチルメチル)ヒドロキシルアミンを含むが、これに限定されるものではない。N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンを選択するときの考慮は、N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが一部をなすブレンドの製造または加工中にそれが蒸発しないまたは分解しないこと、及びN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがブレンドの性質に悪影響しないことを含む。
【0023】
好適なN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンはN,N−ジアルキルヒドロキシルアミンであり、より好適なものはアルキル基が直鎖または分岐鎖アルキル基のもの、特に各アルキル基が独立に炭素数1−約6を有するものである。N,N−ジアラルキルヒドロキシルアミンも好適なN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンであり、特に各アラルキル基が独立に炭素数7−約14を有するものである。本発明の実施において特に好適なN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンは、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン及びN,N−ジベンジルヒドロキシルアミンである。
【0024】
芳香族第一級ジアミンと共に存在するN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンの量は、典型的には芳香族第一級ジアミンに対して約0.01−約1.5重量%の範囲である。好適な量は、芳香族第一級ジアミンに対してN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミン約0.5−約0.75重量%の範囲である。
【0025】
N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンの量は、芳香族第二級ジアミンと一緒に存在する場合、通常色を最小化する量で存在する。好ましくはN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンは、芳香族第二級ジアミンに対して約0.01−約1.5重量%の範囲の量で存在する。更に好ましくは、芳香族第二級ジアミンに対してN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミン約0.5−約0.75重量%の範囲の量が使用される。これらの好適な範囲からの逸脱は、時に好適な範囲以外のものが、色を最小化する効果を持つために必要なことがあるので、本発明の範囲内である。N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンの色を最小化する量より上の量は、所望により芳香族第二級ジアミンと共に存在させることができる。
【0026】
本発明における芳香族第二級ジアミンは、環に2つの第二級アミノ基を有する1つのベンゼン環の形、或いはアルキレン橋で連結され且つ各環に1つの第2級アミノ基を有する2つのベンゼン環の形のいずれかである。本発明における芳香族第二級ジアミンは、約7以下のガードナー色数を有する。芳香族第二級ジアミンは好ましくは約6以下のガードナー色数、更に好ましくは約5以下のガードナー色数を有する。更により好適なものは約4以下のガードナー色数を有する芳香族第二級ジアミンである。そのような低ガードナー色数を持つ芳香族第二級ジアミンは、同時申請の米国特許願(Case K2−7500)に記述されているように製造することができる。
【0027】
本明細書を通して、「アミノヒドロカルビル基」とは、芳香族第二級ジアミンの窒素原子に結合するヒドロカルビル基であって、芳香族第二級ジアミンを形成するために窒素原子が結合するベンゼン環でないヒドロカルビル基に関するものである。2つのベンゼン環の第二級ジアミンのアルキレン橋は炭素数1−約6、好ましくは1−約3を有する。より好ましくは、アルキレン橋は炭素数が1−2であり、非常に好ましくは炭素数1のアルキレン橋、即ちメチレン基である。
【0028】
芳香族第二級ジアミンのアミノヒドロカルビル基は、一般に炭素数2−約20を有する。ヒドロカルビル基は脂肪族(直鎖、分岐鎖、または環式)或いは芳香族であってよい。好ましくはアミノヒドロカルビル基は、炭素数3−約6の直鎖または分岐鎖アルキル基である。適当なアミノヒドロカルビル基の例は、エチル、プロピル、イソプロピル、1−シクロプロピルエチル、n−ブチル、sec−ブチル、シクロブチル、2−エチルブチル、3,3−ジメチル−2−ブチル、3−ペンチル、2−(4−メチルペンチル)、3−ペンテン−2−イル、シクロペンチル、2,5−ジメチルシクロペンチル、2−シクロペンチル、ヘキシル、メチルシクロヘキシル、メンチル、イオニル(ionyl)、ホリル(phoryl)、イソホリル、ヘプチル、2,6−ジメチル−3−ヘプチル、シクロオクチル、5−ノニル、デシル、10−ウンデシル、ドデシル、ベンジル、2,4−ジメチルベンジル、2−フェニルエチル、1−フェニルペンチル、1−ナフチル、2−ナフチル、1−ナフチルエチル、などを含む。特に好適なアミノヒドロカルビル基はイソプロピル及びsec−ブチルである。
【0029】
2つの第二級アミノ基を1つのベンゼン環に有する芳香族第二級ジアミンは、好ましくは互いにメタ位に第二級アミノ基を有する。そのような好適な芳香族第二級ジアミンにおいて、アミノヒドロカルビル基は好ましくは炭素数3−約6の直鎖または分岐鎖アルキル基である。
【0030】
1つの第二級アミノ基が2つのベンゼン環のそれぞれにあり、一方2つのベンゼン環がアルキレン橋で連結されている好適な芳香族第二級ジアミンは、アルキレン橋に対してパラ位に両第二級アミノ基を有する。特に好適な芳香族第二級ジアミンは、アルキレン橋がメチレン基の化合物であり、これは特にアミノヒドロカルビル基がイソプロピルまたはsec−ブチル基である場合に好適である。
【0031】
本発明の組成物における芳香族第二級ジアミンの1つの種類は、各第二級アミノ基に対してオルト(直ぐ隣接)の少なくとも1つの位置が水素原子を置換基として有するものである。この種の芳香族第二級ジアミンは好適である。より好適には、アミノ基に対して両オルト位が水素原子を置換基として有する芳香族第二級ジアミンである。この種の芳香族第二級ジアミンの例は、N,N’−ジイソプロピル−1,2−ベンゼンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−1,3ベンゼンジアミン、N,N’−ジ(2−ブテニル)−1,4−ベンゼンジアミン、N,N’−ジシクロペンチル−(4−エチル−1,2−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−(4−tert−ブチル−1,3−−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジ(1−シクロプロピルエチル)−2−ペンチル−1,4−ベンゼンジアミン、N,N’−ジ(4−ヘキシル)−(4−メチル−5−ヘプチル−1,3−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジシクロペンチル−4,6−ジ−n−プロピル−1,3−ベンゼンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−(2,3−ジエチル−1,4−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジ(1−ペンテン−3−イル)−4,5,6−トリヘキシル−1,3−ベンゼンジアミン、N,N’−ジ(3−ヘキシル)−2,2’−メチレンビス(ベンゼンアミン)、N,N’−ジ(2−シクロペンテニル)−2,3’−メチレンビス(ベンゼンアミン)、N,N’−ジイソプロピル2,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−3,3’−メチレンビス(ベンゼンアミン)、N,N’−ジ(3−メチル−2−シクロヘキセニル)−3,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)、N,N’−ジ(3,3’−ジメチル−2−ブチル)−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)、N,N’−ジ(10−ウンデセニル)−4,4’−(1,2−エタンジイル)ビスベンゼンアミン、N,N’−ジホリル−3,4’−(1,3−プロパンジイル)ビス(ベンゼンアミン)、N,N’−ジ(2,4−ジメチル−3−ペンチル)−2,2’−メチレンビス(5−tert−ブチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ(2,5−ジメチルシクロペンチル)−3,3’−メチレンビス(2−メチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ(イソホリル)−3,3’−メチレンビス(5−ペンチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ(2−ヘキシル)−3,3’−メチレンビス(6−イソプロピルベンゼンアミン)、N,N’−ジシクロヘキシル−4,4’−メチレンビス(3−sec−ブチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ(1−シクロペンチルエチル)−4,4’−(1,2−エタンジイル)ビス(2−メチルベンゼンアミン)、N,N’−ジイソプロピル−3,3’−メチレンビス(2,4−ジペンチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−3,3’−メチレンビス(5,6−ジイソプロピルベンゼンアミン)、及びN,N’−ジメンチル−4,4’−メチレンビス(2,3−ジ−sec−ブチルベンゼンアミン)を含むが、これに限定されるものではない。この種の特に好適な芳香族第二級ジアミンは、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)である。
【0032】
本発明の組成物における芳香族第二級ジアミンの他の種類は、第二級アミノ基(−NHR)に対する各オルト位がヒドロカルビル基を持つものである。ベンゼン環の第二級アミノ基に対してオルト位のヒドロカルビル基は、同一でも異なっていてもよい。ベンゼン環の適当なヒドロカルビル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、ヘプチル、オクチル、シクロオクチル、ノニル、デシル、ドデシル、フェニル、ベンジル、などを含む。この種の芳香族第二級ジアミンがアルキレン橋によって連結され且つ第二級アミノ基を各環に有し、また該第二級アミノ基がアルキレン橋に対して隣接する(オルト位にある)場合、アルキレン橋は第二級アミノ基に対するオルトヒドロカルビル基として考慮される。芳香族第二級ジアミンのベンゼン環の(第二級アミノ基に対してオルト位の)好適なヒドロカルビル基は、炭素数1−約6の直鎖または分岐鎖アルキル基である。特に好適なヒドロカルビル基は、メチル、エチル、イソプロピル、ブチル、及びこれらの基の2つまたはそれ以上の混合基である。ここにブチル基に対して好適なものは、n−ブチル、sec−ブチル、及びt−ブチルを含む。
【0033】
ベンゼン環に両第二級アミノ基を有し且つ第二級アミノ基(−NHR)に対してオルト位の(直ぐ隣接する)各位置がヒドロカルビル基を持つ本発明の組成物における芳香族第二級ジアミンは、N,N’−ジイソプロピル−2,4,6−トリエチル−1,3−ベンゼンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−2,4,6−トリエチル−1,3−ベンゼンジアミン、N,N’−ジ−2−ペンチル−2,4,6−トリエチル−1,3−ベンゼンジアミン、N,N’−ジイソプロピル−(2,4−ジエチル−6−メチル−1,3−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−(2,4−ジエチル−6−メチル−1,3−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジイソブチル−(4,6−ジエチル−2−メチル−1,3−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−(4,6−ジエチル−2−メチル−1,3−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジ(2−ナフチル)−(4,6−ジエチル−2−メチル−1,3−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジ(2−シクロペンテニル)−(2,4−ジイソプロピル−6−メチル−1,3−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジイソプロピル−(2−メチル−4,6−ジ−sec−ブチル−1,3−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−(2−メチル−4,6−ジ−sec−ブチル−1,3−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジ(1−シクロプロピルエチル)−(2−メチル−4,6−ジ−sec−ブチル−1,3−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジ(3,3−ジメチル−2−ブチル)−(2−エチル−4−イソプロピル−6−メチル−1,3−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジイソプロピル−2,4,5,6−テトラ−n−プロピル−1,3−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジ(3−ペンテン−2−イル)−2,4,5,6−テトラ−n−プロピル−1,3−ベンゼンジアミン)、及びN,N’−ジ(4−ヘキシル)−2,3,5,6−テトラエチル−1,4−ベンゼンジアミンを含むが、これに限定されるものではない。1つのベンゼン環に両アミノ基を有する特に好適な芳香族ジアミンは、N,N’−ジイソプロピル−(2,4−ジエチル−6−メチル−1,3−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジイソプロピル−(4,6−ジエチル−2−メチル−1,3−ベンゼンジアミン)、及びこれらの混合物;N,N’−ジ−sec−ブチル−(2,4−ジエチル−6−メチル−1,3−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−(4,6−ジエチル−2−メチル−1,3−ベンゼンジアミン)、及びこれらの混合物である。
【0034】
1つの第二級アミノ基が2つのベンゼン環のそれぞれにあり且つ第二級アミノ基(−N
HR)に対してオルト位の(直ぐ隣接する)各位置がヒドロカルビル基を持つ本発明の組成物における芳香族第二級ジアミンは、N,N’−ジイソプロピル−2,2’−メチレンビス(6−n−プロピルベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−2,2’−メチレンビス(3,6−ジ−n−プロピルベンゼンアミン)、N,N’−ジ(2,4−ジメチルベンジル)−2,2’−メチレンビス(5,6−ジヘキシルベンゼンアミン)、N,N’−ジイソプロピル−3,3’−メチレンビス(2,6−ジ−n−ブチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ(2,4−ジメチル−3−ペンチル)−3,3’−メチレンビス(2,6−ジ−n−ブチルベンゼンアミン)、N,N’−ジイソプロピル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ(2−ヘキシル)4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ(1−ナフチルエチル)−4,4’−メチレンビス(2,6−ジイソプロピルベンゼンアミン)、N,N’−ジシクロブチル−4,4’−メチレンビス(2−イソプロピル−6−メチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ(1−ペンテン−3−イル)−4,4’−メチレンビス(2−メチル−6−tert−ブチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−(1,2−エタンジイル)ビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ(1−シクロペンチルエチル)−4,4’−(1,2−エタンジイル)ビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ(2−エチルブチル)−4,4’−(1,2−エタンジイル)ビス(2,6−ジイソプロピルベンゼンアミン)、N,N’−ジ(10−ウンデセニル)−2,2’−メチレンビス(3,4,6−トリペンチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ(4−ヘプチル)−3,3’−メチレンビス(2,5,6−トリヘキシルベンゼンアミン)、N,N’−ジメンチル−4,4’−メチレンビス(2,3,6−トリメチルベンゼンアミン)、N,N’−ジベンジル−4,4’−メチレンビス(2,3,4,6−テトラメチルベンゼンアミン)などを含む。2つのベンゼン環のそれぞれに1つのアミノ基のある好適な芳香族ジアミンは、N,N’−ジイソプロピル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)及びN,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)である。
【0035】
光学的明色化剤(optical brightener)は、本発明のブレンドに含ませうる好適な種類の添加剤である。光学的明色化剤、特に青色染料として機能しうるものの使用は、単独でまたはN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンと組み合わせて芳香族第二級ジアミンの色を最小にすることが見出された。本発明の組成物には2つまたはそれ以上の光学的明色化剤が存在してもよい。適当な光学的明色化剤は、ソルベントバイオレット13及びソルベントグリーン3の混合物(エクザライト(Exalite(R))ブルー78−13、エクサイトン社(ExcitonInc.,Dayton,Ohio));2,5−ビス(5−t−ブチル−2−ベンゾキサゾリル)チオフェン(ユビテックス(Uvitex)OB,チバスペシャルティーケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals));及び2,2’−(1,2−エテンジイルジ−4,1−フェニレン)ビスベンゾキサゾール(ユビテックスOB ONE、チバスペシャルティーケミカルズ)を含むが、これに限定されるものではない。本発明の実施において特に好適な光学的明色化剤は、エクザライト(R)ブルー78−13である。
【0036】
一般に光学的明色化剤は色を最小化する量で存在する。色を最小化する量より上の光学的明色化剤の量も、所望により使用できる。光学的明色化剤の量は、好ましくは芳香族第二級ジアミンに対して約1−約100ppmの範囲である。更に好ましくは、光学的明色化剤の量は一般に芳香族第二級ジアミンに対して約1−約5重量%の範囲である。これより多量の光学的明色化剤の使用も可能であるが、しばしばある用途での場合組成物の光透過及び/または透明性があまりに低くなりすぎるから、上限があるように見え、その後は更なる光学的明色化剤を添加してもそれ以上の色最小化は達成されないことが分かった。
【0037】
本発明のブレンドに光学的明色化剤を含有させる簡便な方法は、光学的明色化剤のポリオール溶液を使用することである。典型的には、光学的明色化剤をポリオールの溶液とし、次いでこの溶液をブレンドの他の成分と一緒にする。普通光学的明色化剤は、ポリオール溶液中約0.01−約10重量%、好ましくは約0.03−約3重量%の範囲である。用いるポリオールの適応性はブレンドの最終用途に依存しよう。使用できる好適なポリオールは、ポリエーテルポリオール(例えばボラノール(Voranol(R))ポリオール、ダウケミカル社(Dow Chemical Co.));線状ポリカプロラクトンポリオール(例えばトーン(ToneTM)ポリオール、ダウケミカル社);及びアミン末端ポリオール(例えばジェファミン(Jeffamine)ポリオール、ハンツマンケミカル(Huntsman Chemical))を含む。
【0038】
N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンに対して上述したように、光学的明色化剤または他の添加剤(後述)を選択する場合の注意は、光学的明色化剤及び/または他の添加剤が、そのような光学的明色化剤及び/または他の添加剤を一部として含むブレンドの加工中に蒸発や分解をしないこと、及び光学的明色化剤及び/または他の添加剤がブレンドの性質に悪影響しないことを含む。
【0039】
ブレンドにまたはそれから作った最終製品に所望の性質を付与するために、ブレンドには他の添加剤も存在させうる。1つまたはそれ以上のそのような添加剤は本発明の組成物の一部をなすことができる。添加剤は、ブレンドの所望の性質が悪影響されないように選択すべきである。そのような添加剤の例は、熱安定剤及び光安定剤を含む安定剤、紫外線吸収剤、光学的明色化剤、防曇剤、耐候剤、静電防止剤、滑剤、界面活性剤、酸化防止剤、粘度降下剤、分散剤、剥離剤、加工助剤、造核剤、及び可塑剤を含む。これらの添加剤は、芳香族第一級ジアミン及び芳香族第二級ジアミンと親和性でなければならず、またN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンの色最小化活性を実質的に妨害してはならない。
【0040】
本発明のブレンドは、ブレンドと共に存在する酸素の量を最小にするために不活性な雰囲気下に保持することが推奨され、好適である。この不活性な雰囲気は普通1つまたはそれ以上の不活性気体、例えば窒素、ヘリウム、またはアルゴンからなる。他に本発明のブレンドは、しばしば実際的ではないけれども真空下に保持してもよい。理論に束縛されたくはないが、酸素はブレンドの一部と反応して、少なくとも1つのN−オキシド不純物及び/またはそのようなN−オキシド不純物の分解生成物を生成し、これが多くの芳香族第二級ジアミンで観察される着色の少なくとも一部分の起源となると考えられる。更に、本発明のブレンドの製造または更なる加工は実質的な酸素の不在下に行なわれることが推奨され、好適である。ここに、「酸素の実質的な不在下」とは、酸素が一般的には存在しないが、望ましくないけれども偶然の不定量(例えばppm量)の酸素が存在してもよいことを意味する。そのような偶然量の酸素の存在は「酸素の実質的な不在下」に包含されることを理解すべきである。
【0041】
本発明のブレンドは、(i)色を最小化する量の少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがブレンドされた少なくとも1つの芳香族第一級ジアミンであって、ここで、該芳香族第一級ジアミンが、アミノ基が互いにメタまたはパラ位に存在する2つの第一級アミノ基をベンゼン環に有する1つのベンゼン環の形であり、且つ第一級アミノ基に対する各オルト位がアルキル基を持つ、該少なくとも1つの芳香族第一級ジアミン、及び(ii)少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが随時ブレンドされた約7以下のガードナー色数を有する少なくとも1つの芳香族第二級ジアミンであって、ここで、該芳香族第二級ジアミンが、2つの第二級アミノ基をベンゼン環に持つ1つのベンゼン環の形、またはアルキレン橋で連結され且つ1つの第二級アミノ基を各ベンゼン環に持つ2つのベンゼン環の形である、該少なくとも1つの芳香族第二級ジアミン、を一緒に混合することを含んでなる方法で製造できる。本発明のブレンドが芳香族第一級ジアミンとN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミン及び芳香族第二級ジアミンのほかに1つまたはそれ以上の添加剤を含む場合、ブレンドは他の添加剤を、N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンを含む芳香族第一級ジアミン及び芳香族第二級ジアミンと所望の割合で一緒に混合することによって製造できる。
【0042】
本発明の調合物は、(i)色を最小化する量の少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがブレンドされた少なくとも1つの芳香族第一級ジアミンであって、ここで、該芳香族第一級ジアミンが、アミノ基が互いにメタまたはパラ位に存在する2つの第一級アミノ基をベンゼン環に有する1つのベンゼン環の形であり、且つ第一級アミノ基に対する各オルト(隣接)位がアルキル基を持つ、該少なくとも1つの芳香族第一級ジアミン、(ii)少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが随時ブレンドされた約7以下のガードナー色数を有する少なくとも1つの芳香族第二級ジアミンであって、ここで、該芳香族第二級ジアミンが、2つの第二級アミノ基をベンゼン環に持つ1つのベンゼン環の形、またはアルキレン橋で連結され且つ1つの第二級アミノ基を各ベンゼン環に持つ2つのベンゼン環の形である、該少なくとも1つの芳香族第二級ジアミン、(iii)少なくとも1つのポリオール及び/または少なくとも1つのポリエーテルアミン、及び随時(iv)少なくとも1つのN,N’−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミン、を含んでなる構成要素から製造される。随時、本発明の調合物は、更に少なくとも1つのイソシアネートを含んでなる。技術的によく知られるように、調合物には他の成分、例えば1つまたはそれ以上の難燃剤、熱安定剤、粘度降下剤、及び/または界面活性剤を含有させることもできる。
【0043】
本発明の調合物は、典型的には少なくとも約20%の光透過性を有する。本発明の好適な調合物は、約20−約40%の範囲の光透過性を有する。より高い光透過値(光透過量が高い)は、そのような調合物が半透明または透明及び/または清澄が必要または所望の用途に使用できるから、好適である。
【0044】
本発明のブレンドは、ポリウレタン、ポリ尿素、またはポリウレタン‐尿素ポリマーの製造において、そのような工程で従来使用さてきた鎖延長剤に代わる鎖延長剤として使用でき、或いはブレンドは1つまたはそれ以上の公知の鎖延長剤、例えば芳香族第一級ジアミン;米国特許第3,428,610号、第4,218,543号、第4,595,742号、及び第4,631,298号の芳香族ポリアミン;炭素2−6及びヒドロキシル基2−3を含むポリヒドロキシアルカン、例えばエチレングリコール、1,2−及び1,3−プロピレングリコール、1,4−、1,2−、及び2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、グリセロール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール;及びこれらの2つまたはそれ以上の混合物と組み合わせて使用できる。即ち、鎖延長剤または鎖延長剤混合物は、有機ポリイソシアネート及び活性水素含有有機化合物と、または少なくとも約0.1重量の遊離の−NCOを有するプレポリマーと反応させることができる。本発明のブレンドを他の鎖延長剤の代わりにまたはそれと組み合わせて使用するかどうかは、最終生成物に期待する物理性に一部依存しよう。使用できるイソシアネート及び活性水素含有有機化合物の例は、例えば米国特許第4,595,742号に教示されている。
【0045】
本発明のブレンドは、エポキシ樹脂に対する硬化剤として使用でき、そのような樹脂を硬化させるために従来使用されてきた硬化剤の代わりに使用でき、あるいは1つまたはそれ以上の公知の硬化剤、例えば芳香族ポリアミン及び/またはポリヒドロキシアルカンと組み合わせて使用できる。本発明の芳香族第二級ジアミンを、他の硬化剤の代わりにまたはそれと組み合わせて使用するかどうかは、最終生成物に期待する物理性に一部依存しよう。エポキシ樹脂はいずれのエポキシ樹脂であってもよい。即ち、それは飽和または不飽
和の、脂肪族、脂環族、芳香族、またはヘテロ環族であってよい。そのような樹脂の例は、リー(Lee)ら著、エポキシ樹脂ハンドブック、マックグロウ‐ヒル(McGraw−Hill,New york)、1967年に教示されている。
【0046】
本発明の方法において、ポリウレタン、ポリ尿素、またはポリ尿素‐ウレタンは、(i)色を最小化する量の少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがブレンドされた少なくとも1つの芳香族第一級ジアミンであって、ここで、該芳香族第一級ジアミンが、アミノ基が互いにメタまたはパラ位に存在する2つの第一級アミノ基をベンゼン環に有する1つのベンゼン環の形であり、且つ第一級アミノ基に対する各オルト位がアルキル基を持つ、該少なくとも1つの芳香族第一級ジアミン、(ii)少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが随時ブレンドされた約7以下のガードナー色数を有する少なくとも1つの芳香族第二級ジアミンであって、ここで、該芳香族第二級ジアミンが、2つの第二級アミノ基をベンゼン環に持つ1つのベンゼン環の形、またはアルキレン橋で連結され且つ1つの第二級アミノ基を各ベンゼン環に持つ2つのベンゼン環の形である、該少なくとも1つの芳香族第二級ジアミン、(iii)少なくとも1つのポリオール及び/または少なくとも1つのポリエーテルアミン、(iv)随時少なくとも1つのN,N’−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミン、及び(v)少なくとも1つのイソシアネート、を一緒にブレンドすることにより製造される。普通ポリオールまたはポリエーテルアミン、N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンを含む芳香族第一級ジアミン、芳香族第二級ジアミン、及び使用するならば随意の構成要素を一緒にブレンドして最初の混合物を生成させ、次いでこの最初の混合物をイソシアネートとブレンドして第2の混合物を生成せしめる。この第2の混合物を硬化させる。N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンを含む芳香族第一級ジアミン及び芳香族第二級ジアミンは、他の成分と組み合わせる前に予め混合していてもよい。
【0047】
次の実施例は、例示の目的で示され、本発明の範囲を限定するものではない。
【0048】
実施例において、ガードナー色値はカラークエスト(ColorQuest)XE分光計(Hunter Lab)を用いて分光学的に決定した。
【0049】
実施例1
N,N−ジエチルヒドロキシルアミン〜2500ppmを含む2,4−ジエチル−6−メチル−及び4,6−ジエチル−2−メチル−異性体の混合物としてのジエチル(メチル)−1,3−ベンゼンジアミン(16.5g;エタキュア100−LC)及びN,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)(ユニリンク(R)4200;16.5g)を、ドライボックス中N下に一緒に混合して、1:1(重量)ブレンドを生成させた。このブレンドは、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン〜1250ppmを含んだ。この新しい淡黄色のブレンドの組成は、GC(180℃/5分10分/270℃)及びGC−MSで確認した。ドライボックス中N下、1週間後において、ブレンドは淡黄色のままであった。
【0050】
実施例2
ブレンド100gを製造するのに十分な材料を用いて実施例1を繰り返した。このブレンドのガードナー色は2.7であった。
【0051】
実施例3
本発明のいくつかのブレンドを作った。芳香族第一級ジアミンはN,N−ジエチルヒドロキシルアミン〜2500ppmを含む2,4−ジエチル−6−メチル−1,3−ベンゼンジアミン及び4,6−ジエチル−2−メチル−1,3−ベンゼンジアミンの混合物(エタキュア(R)100−LC)であった。芳香族第二級ジアミンはN,N’−ジ−sec
−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)(ユニリンク(R)4200)であった。使用する場合,N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンはN,N−ジエチルヒドロキシルアミンであった。いくつかのブレンドにおいて、光学的明色化剤も存在した。この光学的明色化剤はソルベント紫(CAS番号81−48−1)及びソルベント緑3(CAS番号128−80−3)の混合物(エクザライト(R)青78−13)であり、これをエクザライト(R)青78−13のポリカプロラクトンポリオール(トーンTM32B8)中0.05重量%溶液として使用した。すべてのブレンドにおいて、エタキュア(R)100−LCとユニリンク(R)4200の重量比は1:1であった。ブレンドの一部とする前の及びブレンドに対してのエタキュア(R)100−LCとユニリンク(R)4200に対するガードナー色数を表1に要約する。表2に報告されるN,N−ジエチルヒドロキシルアミン及び/またはエクザライト(R)青78−13の量は、エタキュア(R)100−LCとユニリンク(R)4200のいずれかに対する値である(その理由は、各アミンは同一量で使用したからである)。表1に報告されるN,N−ジエチルヒドロキシルアミンは、エタキュア(R)100−LCにすでに存在する量を含まない。表1において、EtNOHはN,N−ジエチルヒドロキシルアミンの略号である。
【0052】
【表1】

【0053】
実施例4
イソシアネート(NCO 14.9%、ルビネート(R)9480、ハンツマンケミカル),ジェファミン(R)D−2000及びジェファミン(R)T−5000(アミノ末端ポリオールまたはポリエーテルアミン、ハンツマンケミカル)、エタキュア(R)100−LC(N,N−ジエチルヒドロキシルアミン〜2500ppmを含有)、及びN,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)を含むポリ尿素調合物を調製した。2つの調合物は対象の目的でエタキュア(R)100−LCなしに調製した。イソシアネートを除いてすべての成分をブレンダーで5分間一緒に混合し、次いで炉中で脱気した。混合物中の成分量を表4に示す。この混合物を2筒シリンジの1つの筒に入れ、イソシアネートを他の筒に入れた。このシリンジ内容物を、静的混合機によりスチール板上に押出して混合し、室温で硬化させた。イソシアネートと混合物の1:1容量比はシリンジ内容物のブレンドに由来した。各調合物におけるイソシアネートと混合した混合物の成分量を表2に示す。この硬化した調合物を試験に供した。調合物の性質を表2に要約する。
【0054】
【表2】

【0055】
本明細書のいずれかで化学名または式で言及される反応物及び成分は、単数または複数で言及される場合、化学名または化学種で言及される他の物質(例えば他の反応物、溶媒など)と接触するようになる前のそれが存在する状態で示される。ある変化、変形及び/または反応はその反応物及び/または成分を本開示に応じて求められた条件下に特定した反応物及び/または成分を一緒にすることによって起こる自然の結果であるので、前もっての化学変化、変形及び/または反応があったとしても、得られる混合物または溶液または反応媒体中で何が起こるかが問題である。即ち反応物及び成分は、所望の化学的操作または反応を行うことと関連して、或いは所望の操作または反応を行なう際に使用しうる混合物を調製することにおいて、一緒にさせる成分として認識される。また例え具体例が現在形(「からなる」、「含んでなる」、「である」など)で物質、構成分、及び/または成分を言及しているとしても、その物質、構成分、または成分に対する言及は、それが本発明に従って1つまたはそれ以上の他の物質、構成分及び/または成分と最初に接触し、ブレンドされまたは混合される直前に存在している状態のものである。
【0056】
また例え特許請求の範囲が現在形(例えば「含んでなる」、「である」など)で物質を言及しているとしても、それが本開示に従って最初に1つまたはそれ以上の他の物質と接触し、ブレンドされ、または混合されるので、その物質を言及しているのである。
【0057】
表現的に他に指示している場合を除いて、本明細書で使用する及び使用した単数の表現は、記述及び特許請求項を、その項目が言及する1つの要素だけに制限する意図はなく、そのように制限するものとしてみなすべきでない。むしろ本明細書で使用する及び使用した単数は他に指示がない限り1つまたはそれ以上のそのような要素を包含することが意図される。
【0058】
本明細書のいずれかの箇所で言及される各特許または他の刊行もしくは出版文書は、あたかも本明細書に全体が言及されているかのように、全体を本開示に参考文献として引用
するものである。
【0059】
本発明は、特許請求の範囲の精神及び範囲内における少なからぬ変形に対して敏感に対応するものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)色を最小化する量の少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがブレンドされた少なくとも1つの芳香族第一級ジアミンであって、ここで、該芳香族第一級ジアミンが1つのベンゼン環の形であり、互いにメタまたはパラ位に存在する2つの第一級アミノ基を環に有し、且つ第一級アミノ基に対する各オルト位にアルキル基を持つ、該少なくとも1つの芳香族第一級ジアミン、及び
(ii)少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが随時ブレンドされた約7以下のガードナー色数を有する少なくとも1つの芳香族第二級ジアミンであって、ここで、該芳香族第二級ジアミンが1つのベンゼン環で、2つの第二級アミノ基を環に持つ形、または2つのベンゼン環で、アルキレン橋で連結され且つ1つの第二級アミノ基を各環に持つ形である、該少なくとも1つの芳香族第二級ジアミン、
を含んでなるブレンド。
【請求項2】
(i)の該第一級ジアミンが少なくとも1つのジエチル(メチル)ベンゼンジアミンから本質的になる、請求項1のブレンド。
【請求項3】
(i)のN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがN,N−ジエチルヒドロキシルアミンである、請求項1のブレンド。
【請求項4】
(ii)の該芳香族第二級ジアミンが、
A)1つのベンゼン環で、2つの第二級アミノ基を環に有し、ここで、これらのアミノ基が互いにメタまたはパラ位にある形、或いは
B)2つのベンゼン環で、アルキレン橋で連結され且つ1つの第二級アミノ基を各環に有し、ここで、該アルキレン橋が1−約3の炭素を有し且つ各アミノ基がアルキレン橋に対してメタまたはパラ位にある形、
のいずれかである、請求項1のブレンド。
【請求項5】
(ii)における該芳香族第二級ジアミンがN,N’−ジイソプロピル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)、及びこれらの2つまたはそれ以上の混合物からなる群から選択される、請求項1のブレンド。
【請求項6】
N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが(ii)に存在し、そしてN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが少なくとも1つのN,N−ジアルキルヒドロキシルアミン、少なくとも1つのN,N−ジアラルキルヒドロキシルアミン、またはこれらの混合物である、請求項1のブレンド。
【請求項7】
(i)の該第一級ジアミンが少なくとも1つのジエチル(メチル)ベンゼンジアミンから本質的になり、ここで、(i)の該N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがN,N−ジエチルヒドロキシルアミンであり、またN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが(ii)に存在し、該N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがN,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、またはこれらの混合物からなる群から選択され、(ii)における該芳香族第二級ジアミンがN,N’−ジイソプロピル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)、及びこれらの2つまたはそれ以上の混合物からなる群から選択される、請求項1のブレンド。
【請求項8】
少なくとも1つの光学的明色化剤を更に含んでなる、請求項1または7のブレンド。
【請求項9】
該光学的明色化剤が芳香族第二級ジアミンに対して約1−約10ppmの範囲の量で存在する、請求項8のブレンド。
【請求項10】
該ブレンドにおける(i):(ii)の重量比が約1.2:1−約1:1.2の範囲である、請求項1または7のブレンド。
【請求項11】
ガードナー色数が約5以下の、請求項1または7のブレンド。
【請求項12】
(i)色を最小化する量の少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがブレンドされた少なくとも1つの芳香族第一級ジアミンであって、ここで、該芳香族第一級ジアミンが1つのベンゼン環の形であり、互いにメタまたはパラ位に存在する2つの第一級アミノ基を環に有し、且つ第一級アミノ基に対する各オルト位にアルキル基を持つ、該少なくとも1つの芳香族第一級ジアミン、及び
(ii)少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが随時ブレンドされた約7以下のガードナー色数を有する少なくとも1つの芳香族第二級ジアミンであって、ここで、該芳香族第二級ジアミンが1つのベンゼン環で、2つの第二級アミノ基を環に持つ形、または2つのベンゼン環で、アルキレン橋で連結され且つ1つの第二級アミノ基を各環に持つ形である、該少なくとも1つの芳香族第二級ジアミン、
を一緒に混合することを含んでなる、請求項1のブレンドの製造法。
【請求項13】
(i)の該第一級ジアミンが少なくとも1つのジエチル(メチル)ベンゼンジアミンから本質的になる、請求項12の方法。
【請求項14】
(i)のN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがN,N−ジエチルヒドロキシルアミンである、請求項12の方法。
【請求項15】
(i)該第一級ジアミンが少なくとも1つのジエチル(メチル)ベンゼンジアミンから本質的になり、(i)のN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがN,N−ジエチルヒドロキシルアミンであり、そして(i)が約2.5以下のガードナー色数を有する、請求項12の方法。
【請求項16】
(ii)の該芳香族第二級ジアミンが、
A)1つのベンゼン環で、2つの第二級アミノ基を環に有し、ここで、これらのアミノ基が互いにメタまたはパラ位にある形、或いは
B)2つのベンゼン環で、アルキレン橋で連結され且つ1つの第二級アミノ基を各環に有し、ここで、該アルキレン橋が1−約3の炭素を有し、且つ各アミノ基がアルキレン橋に対してメタまたはパラ位にある形、
のいずれかである、請求項12の方法。
【請求項17】
(ii)における該芳香族第二級ジアミンがN,N’−ジイソプロピル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)、及びこれらの2つまたはそれ以上の混合物からなる群から選択される、請求項12の方法。
【請求項18】
N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが(ii)に存在し、そしてN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが少なくとも1つのN,N−ジアルキルヒドロキシルアミン、少なくとも1つのN,N−ジアラルキルヒドロキシルアミン、またはこれらの混
合物である、請求項12の方法。
【請求項19】
(i)の該第一級ジアミンが少なくとも1つのジエチル(メチル)ベンゼンジアミンから本質的になり、ここで(i)の該N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがN,N−ジエチルヒドロキシルアミンであり、またN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが(ii)に存在し、そして該N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがN,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、またはこれらの混合物からなる群から選択され、(ii)における該芳香族第二級ジアミンがN,N’−ジイソプロピル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)、及びこれらの2つまたはそれ以上の混合物からなる群から選択される、請求項12の方法。
【請求項20】
(i)色を最小化する量の少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがブレンドされた少なくとも1つの芳香族第一級ジアミンであって、ここで、該芳香族第一級ジアミンが1つのベンゼン環の形であり、互いにメタまたはパラ位に存在する2つの第一級アミノ基を環に有し、且つ第一級アミノ基に対する各オルト位にアルキル基を持つ、該少なくとも1つの芳香族第一級ジアミン、
(ii)少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが随時ブレンドされた約7以下のガードナー色数を有する少なくとも1つの芳香族第二級ジアミンであって、ここで、該芳香族第二級ジアミンが1つのベンゼン環で、2つの第二級アミノ基を環に持つ形、または2つのベンゼン環で、アルキレン橋で連結され且つ1つの第二級アミノ基を各環に持つ形である、該少なくとも1つの芳香族第二級ジアミン、
(iii)少なくとも1つのポリオール及び/または少なくとも1つのポリエーテルアミン、及び随時
(iv)少なくとも1つのN,N’−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミン、
を含んでなる構成要素から形成される調合物。
【請求項21】
少なくとも1つのイソシアネートを含んでなる、請求項20の調合物。
【請求項22】
(i)の該第一級ジアミンが少なくとも1つのジエチル(メチル)ベンゼンジアミンから本質的になる、請求項20の調合物。
【請求項23】
(i)のN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがN,N−ジエチルヒドロキシルアミンである、請求項20の調合物。
【請求項24】
(ii)の該芳香族第二級ジアミンが、
A)1つのベンゼン環で、2つの第二級アミノ基を環に有し、ここで、これらのアミノ基が互いにメタまたはパラ位にある形、或いは
B)2つのベンゼン環で、アルキレン橋で連結され且つ1つの第二級アミノ基を各環に有し、ここで、該アルキレン橋が1−約3の炭素を有しであり且つ各アミノ基がアルキレン橋に対してメタまたはパラ位にある形、
のいずれかである、請求項20の調合物。
【請求項25】
N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが(ii)に存在し、そしてN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが少なくとも1つのN,N−ジアルキルヒドロキシルアミン、少なくとも1つのN,N−ジアラルキルヒドロキシルアミン、またはこれらの混合物である、請求項20の調合物。
【請求項26】
(ii)における該芳香族第二級ジアミンがN,N’−ジイソプロピル−4,4’−メ
チレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)、及びこれらの2つまたはそれ以上の混合物からなる群から選択される、請求項20の調合物。
【請求項27】
(i)の該第一級ジアミンが少なくとも1つのジエチル(メチル)ベンゼンジアミンから本質的になり、ここで、(i)の該N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがN,N−ジエチルヒドロキシルアミンであり、またN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが(ii)に存在し、該N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがN,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、またはこれらの混合物からなる群から選択され、(ii)における該芳香族第二級ジアミンがN,N’−ジイソプロピル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)、及びこれらの2つまたはそれ以上の混合物からなる群から選択される、請求項20の調合物。
【請求項28】
少なくとも1つの光学的明色化剤を更に含んでなる、請求項20または27の調合物。
【請求項29】
該光学的明色化剤が芳香族第二級ジアミンに対して約1−約10ppmの範囲の量で存在する、請求項28の調合物。
【請求項30】
該ブレンドにおける(i):(ii)の重量比が約1.2:1−約1:1.2の範囲である、請求項20または27の調合物。
【請求項31】
該調合物が少なくとも約20%の光透過性を有する、請求項20または27の調合物。
【請求項32】
(i)色を最小化する量の少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがブレンドされた少なくとも1つの芳香族第一級ジアミンであって、ここで、該芳香族第一級ジアミンが1つのベンゼン環の形であり、互いにメタまたはパラ位に存在する2つの第一級アミノ基を環に有し、且つ第一級アミノ基に対する各オルト位にアルキル基を持つ、該少なくとも1つの芳香族第一級ジアミン、
(ii)少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが随時ブレンドされた約7以下のガードナー色数を有する少なくとも1つの芳香族第二級ジアミンであって、ここで、該芳香族第二級ジアミンが1つのベンゼン環で、2つの第二級アミノ基を環に持つ形、または2つのベンゼン環で、アルキレン橋で連結され且つ1つの第二級アミノ基を各環に持つ形である、該少なくとも1つの芳香族第二級ジアミン、
(iii)少なくとも1つのポリオール及び/または少なくとも1つのポリエーテルアミン、
(iv)随時少なくとも1つのN,N’−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミン、
及び
(v)少なくとも1つのイソシアネート、
を一緒にブレンドすることを含んでなる、ポリウレタン、ポリ尿素、またはポリ尿素‐ウレタンの製造法。
【請求項33】
(i)及び(ii)を予めブレンドする、請求項32の方法。
【請求項34】
(i)の該第一級ジアミンが少なくとも1つのジエチル(メチル)ベンゼンジアミンから本質的になる、請求項32の方法。
【請求項35】
(i)のN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがN,N−ジエチルヒドロキシ
ルアミンである、請求項32の方法。
【請求項36】
(i)該第一級ジアミンが少なくとも1つのジエチル(メチル)ベンゼンジアミンから本質的になり、(i)のN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがN,N−ジエチルヒドロキシルアミンであり、そして(i)が約2.5以下のガードナー色数を有する、請求項32の方法。
【請求項37】
該芳香族第二級ジアミンが、
A)1つのベンゼン環で、2つの第二級アミノ基を環に有し、ここで、これらのアミノ基が互いにメタまたはパラ位にある形、或いは
B)2つのベンゼン環で、アルキレン橋で連結され且つ1つの第二級アミノ基を各環に有し、ここで、該アルキレン橋が1−約3の炭素を有し且つ各アミノ基がアルキレン橋に対してメタまたはパラ位にある形、
のいずれかである、請求項32の方法。
【請求項38】
N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが(ii)に存在し、そしてN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが少なくとも1つのN,N−ジアルキルヒドロキシルアミン、少なくとも1つのN,N−ジアラルキルヒドロキシルアミン、またはこれらの混合物である、請求項32の方法。
【請求項39】
(ii)における該芳香族第二級ジアミンがN,N’−ジイソプロピル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)、及びこれらの2つまたはそれ以上の混合物からなる群から選択される、請求項32の方法。
【請求項40】
(i)の該第一級ジアミンが少なくとも1つのジエチル(メチル)ベンゼンジアミンから本質的になり、但し(i)の該N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがN,N−ジエチルヒドロキシルアミンであり、またN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが(ii)に存在し、該N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがN,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、またはこれらの混合物からなる群から選択され、(ii)における該芳香族第二級ジアミンがN,N’−ジイソプロピル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)、及びこれらの2つまたはそれ以上の混合物からなる群から選択される、請求項32の方法。

【公表番号】特表2009−522306(P2009−522306A)
【公表日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−548818(P2008−548818)
【出願日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際出願番号】PCT/US2006/062493
【国際公開番号】WO2007/079365
【国際公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【出願人】(594066006)アルベマール・コーポレーシヨン (155)
【Fターム(参考)】