説明

低減された色を有するジアミン

本発明は、約6にすぎないガードナー色数を有する少なくとも1つの芳香族第二級ジアミンを含んでなる組成物を提供する。該芳香族第二級ジアミンは、2つの第二級アミノ基をベンゼン環に持つ1つのベンゼン環の形、またはアルキレン橋で連結され且つ1つの第二級アミノ基を各ベンゼン環に持つ2つのベンゼン環の形である。該組成物には、少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが随時存在していてよい。そのような組成物の製造法も提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着色の低減された芳香族第二級ジアミンに関する。
【背景技術】
【0002】
芳香族第二級ジアミンは、ポリウレタン、ポリ尿素、及びポリウレタン‐尿素の製造における鎖延長剤として及び/またはエポキシ樹脂の硬化剤として有用なことが示されている。更に少なくともいくつかの芳香族第二級ジアミンは、所望の範囲の反応性を有し、そしてそれを用いて作られた生成物に満足できる性質も付与する。しかしある用途に対しては、その減ぜられた色が好ましくまたは必要である。適当な反応性及び製造される生成物に満足できる性質の両方を付与することに加えて、色の減ぜられた芳香族第二級ジアミンを持つことは有用であろう。
【発明の開示】
【0003】
本発明は、色の減ぜられた芳香族第二級ジアミン、及び色の減ぜられた芳香族第二級ジアミンの製造法を提供する。この色の低減は、これらのジアミンを、清澄及び透明性が重要であるレンズ及びガラスを含む用途に使用することを可能にする。有利には、この芳香族第二級ジアミンの色は穏やかな条件及び/または入手しうる試剤を用いて減じることができる。
【0004】
本発明の具体例は、約6以下のガードナー色数を有する少なくとも1つの芳香族第二級ジアミンを含んでなる組成物である。該芳香族第二級ジアミンは、1つのベンゼン環であって、2つの第二級アミノ基を環に持つ形、または2つのベンゼン環であって、アルキレン橋で連結され且つ1つの第二級アミノ基を各環に持つ形である。該組成物には、少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが随時存在していてよい。
【0005】
本発明の他の具体例は、芳香族第二級ジアミンの色の低減法である。本方法は、真空下に保ちつつ、少なくとも1つの芳香族第二級ジアミンを随時少なくとも1つのジヒドロカルビルヒドロキシルアミンの存在下に加熱することを含んでなる。この芳香族第二級ジアミンは、1つのベンゼン環であって、2つの第二級アミノ基を環に持つ形、または2つのベンゼン環であって、アルキレン橋で連結され且つ1つの第二級アミノ基を各環に持つ形である。
【0006】
本発明の更に他の具体例は、芳香族第二級ジアミンを形成する方法であって、ケトンまたはアルデヒド及び芳香族第一級ジアミンを一緒に混合することを含んでなり、酸素の実質的な不在下に且つ随時少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンの存在下に行なう方法である。該芳香族第一級ジアミンは1つのベンゼン環であって、2つの第一級アミノ基を環に持つ形、または2つのベンゼン環であって、アルキレン橋で連結され且つ1つの第一級アミノ基を各環に持つ形のいずれかである。
【0007】
本発明のこれらの及び他の具体例及び特徴は、特許請求の範囲及び以下の記述から更に明らかになるであろう。
【発明の詳細な記述】
【0008】
技術的に通常使用されるいくつかの用語は、本発明のある観点を言及するために使用される。特に第二級アミンの、第一級アミン及びアルデヒドまたはケトンからの製造は還元的アルキル化または還元的アミノ化としてしばしば言及され、本発明の方法のいくつかを記述するために「還元的アルキル化」または「還元的アミノ化」という用語が使用できる

【0009】
本明細書を通して、「色を最小化する量(color−minimizing amount)」とは、色保持芳香族第二級ジアミンに存在する着色を低減する量であって、一般に得られる測定される色の低減が、同一の色を持つ芳香族第二級ジアミンの他の試料に、同量の透明で無色な、かかるジアミンに溶解する不活性な有機希釈剤を添加することによって形成される着色より低いという条件を満たすように、着色を測定できる量だけ低減するのに十分な量を意味する。
【0010】
同業者は、本発明における芳香族第二級ジアミンにはいくつかの命名法のあることを認識しているであろう。例えば構造式
【化1】

はN,N’−ジイソプロピル−2,4−ジエチル−6−メチル−1,3−ベンゼンジアミン、N,N’−ジイソプロピル−2,4−ジエチル−6−メチル−1,3−フェニレンジアミン、N,N’−ジイソプロピル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノトルエン、N,N’−ジイソプロピル−3,5−ジエチル−トルエン−2,4−ジアミンと呼ばれる。同様に構造式
【化2】

はN,N’−ジイソプロピル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジイソプロピル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルアニリン)、またはN,N’−ジイソプロピル−3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタンと呼ぶことができる。
【0011】
本発明の組成物
本発明の組成物は、好ましくは約6以下のガードナー色数(Gardner color number)を有する。本組成物は好ましくは約5以下のガードナー色数を有し、更に好適な組成物は約4以下のガードナー色数を有する。更により好適なものは、約3.5以下のガードナー色数を有する組成物である。技術的に公知のように、ガードナー色が低ければ低いほど、液体は清澄に(より低色に)見える。
【0012】
ガードナー色(Gardner color)は液体に対してよく知られた標準の色測定法であり、典型的には黄色、赤み色、及び/または茶色気味の色を有する液体に当てはまる。この関連においては、ASTM法D1544(視覚法)及びD6166(装置法)
を参照のこと。
【0013】
芳香族第二級ジアミンの他に1つまたはそれ以上の添加剤(例えばジヒドロカルビルヒドロキシルアミン及び/または光学的明色化剤(optical brightener))を含んでなる組成物は、芳香族第二級ジアミン及びそのような他の添加剤を所望の割合で一緒に混合することによって形成することができる。
【0014】
2つまたはそれ以上の芳香族第二級ジアミンを有する組成物は、本発明の範囲に含まれる。2つまたはそれ以上のそのようなジアミンが存在する場合、その芳香族第二級ジアミンに対して言及する量は、断らない限りその芳香族第二級ジアミンの組み合わせた合計(例えばその組み合わせた全重量)に対するものであると理解される。
【0015】
A.芳香族第二級アミン
本発明の組成物における芳香族第二級ジアミンは、1つのベンゼン環であって、2つの第二級アミノ基を環に持つ形、または2つのベンゼン環であって、アルキレン橋で連結され且つ1つの第二級アミノ基を各環に持つ形である。
【0016】
本明細書を通して、「アミノヒドロカルビル基」とは、芳香族第二級ジアミンの窒素原子に結合するヒドロカルビル基であって、芳香族第二級ジアミンを形成するために窒素原子が結合するベンゼン環でないヒドロカルビル基に関するものである。2つのベンゼン環からなる第二級ジアミンのアルキレン橋は炭素数1−約6、好ましくは1−約3を有する。より好ましくは、アルキレン橋は炭素数が1−2であり、非常に好ましくは炭素数1のアルキレン橋、即ちメチレン基である。
【0017】
芳香族第二級ジアミンのアミノヒドロカルビル基は、一般に炭素数2−約20を有する。ヒドロカルビル基は脂肪族(直鎖、分岐鎖、または環式)或いは芳香族であってよい。好ましくは、アミノヒドロカルビル基は炭素数3−約6の直鎖または分岐鎖アルキル基である。適当なアミノヒドロカルビル基の例は、エチル、プロピル、イソプロピル、1−シクロプロピルエチル、n−ブチル、sec−ブチル、シクロブチル、2−エチルブチル、3,3−ジメチル−2−ブチル、3−ペンチル、2−(4−メチルペンチル)、3−ペンテン−2−イル、シクロペンチル、2,5−ジメチルシクロペンチル、2−シクロペンテニル、ヘキシル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、メンチル、イオニル(ionyl)、ホリル(phoryl)、イソホリル、2−ヘプチル、4−ヘプチル、2,6−ジメチル−3−ヘプチル、シクロオクチル、5−ノニル、デシル、10−ウンデシル、ドデシル、ベンジル、2,4−ジメチルベンジル、2−フェニルエチル、1−フェニルペンチル、1−ナフチル、2−ナフチル、1−ナフチルエチル、などを含む。特に好適なアミノヒドロカルビル基はイソプロピル及びsec−ブチルである。
【0018】
2つの第二級アミノ基を1つのベンゼン環に有する芳香族第二級ジアミンは、好ましくは互いにメタ位に第二級アミノ基を有する。そのような好適な芳香族第二級ジアミンにおいて、アミノヒドロカルビル基は好ましくは炭素数3−約6の直鎖または分岐鎖アルキル基である。
【0019】
1つの第二級アミノ基が2つのベンゼン環のそれぞれにあり、一方2つのベンゼン環がアルキレン橋で連結されている好適な芳香族第二級ジアミンは、アルキレン橋に対してパラ位に両第二級アミノ基を有する。特に好適な芳香族第二級ジアミンは、アルキレン橋がメチレン基の化合物であり、これは特にアミノヒドロカルビル基がイソプロピルまたはsec−ブチル基であるとき好適である。
【0020】
本発明の組成物における芳香族第二級ジアミンの1つの種類は、各第二級アミノ基に対
してオルト(直ぐ隣接)の少なくとも1つの位置が水素原子を置換基として有するものである。この種の芳香族第二級ジアミンは好適である。より好適には、アミノ基に対して両オルト位が水素原子を置換基として有する芳香族第二級ジアミンである。この種の芳香族第二級ジアミンの例は、N,N’−ジイソプロピル−1,2−ベンゼンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−1,3ベンゼンジアミン、N,N’−ジ(2−ブテニル)−1,4−ベンゼンジアミン、N,N’−ジシクロペンチル−(4−エチル−1,2−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−(4−tert−ブチル−1,3−−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジ(1−シクロプロピルエチル)−2−ペンチル−1,4−ベンゼンジアミン、N,N’−ジ(4−ヘキシル)−(4−メチル−5−ヘプチル−1,3−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジシクロペンチル−4,6−ジ−n−プロピル−1,3−ベンゼンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−(2,3−ジエチル−1,4−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジ(1−ペンテン−3−イル)−4,5,6−トリヘキシル−1,3−ベンゼンジアミン、N,N’−ジ(3−ヘキシル)−2,2’−メチレンビス(ベンゼンアミン)、N,N’−ジ(2−シクロペンテニル)−2,3’−メチレンビス(ベンゼンアミン)、N,N’−ジイソプロピル2,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−3,3’−メチレンビス(ベンゼンアミン)、N,N’−ジ(3−メチル−2−シクロヘキセニル)−3,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)、N,N’−ジ(3,3’−ジメチル−2−ブチル)−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)、N,N’−ジ(10−ウンデセニル)−4,4’−(1,2−エタンジイル)ビスベンゼンアミン、N,N’−ジホリル−3,4’−(1,3−プロパンジイル)ビス(ベンゼンアミン)、N,N’−ジ(2,4−ジメチル−3−ペンチル)−2,2’−メチレンビス(5−tert−ブチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ(2,5−ジメチルシクロペンチル)−3,3’−メチレンビス(2−メチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ(イソホリル)−3,3’−メチレンビス(5−ペンチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ(2−ヘキシル)−3,3’−メチレンビス(6−イソプロピルベンゼンアミン)、N,N’−ジシクロヘキシル−4,4’−メチレンビス(3−sec−ブチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ(1−シクロペンチルエチル)−4,4’−(1,2−エタンジイル)ビス(2−メチルベンゼンアミン)、N,N’−ジイソプロピル−3,3’−メチレンビス(2,4−ジペンチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−3,3’−メチレンビス(5,6−ジイソプロピルベンゼンアミン)、及びN,N’−ジメンチル−4,4’−メチレンビス(2,3−ジ−sec−ブチルベンゼンアミン)を含むが、これに限定されるものではない。この種の特に好適な芳香族第二級ジアミンは、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)である。
【0021】
本発明の組成物における芳香族第二級ジアミンの他の種類は、第二級アミノ基(−NHR)に対する各オルト位がヒドロカルビル基を持つものである。ベンゼン環の第二級アミノ基に対してオルト位のヒドロカルビル基は、同一でも異なっていてもよい。ベンゼン環の適当なヒドロカルビル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、ヘプチル、オクチル、シクロオクチル、ノニル、デシル、ドデシル、フェニル、ベンジル、などを含む。この種の芳香族第二級ジアミンがアルキレン橋によって連結され且つ第二級アミノ基を各環に有し、また該第二級アミノ基がアルキレン橋に対して隣接する(オルト位にある)場合、アルキレン橋は第二級アミノ基に対するオルトヒドロカルビル基として考慮される。芳香族第二級ジアミンのベンゼン環に(第二級アミノ基に対してオルト位の)好適なヒドロカルビル基は、炭素数1−約6の直鎖または分岐鎖アルキル基である。特に好適なヒドロカルビル基は、メチル、エチル、イソプロピル、ブチル、及びこれらの基の2つまたはそれ以上の混合基である。ここにブチル基に対して好適なものは、n−ブチル、sec−ブチル、及びt−ブチルを含む。
【0022】
ベンゼン環の両第二級アミノ基を有し且つ第二級アミノ基(−NHR)に対してオルト位の(直ぐ隣接する)各位置がヒドロカルビル基を持つ本発明の組成物における芳香族第二級ジアミンは、N,N’−ジイソプロピル−2,4,6−トリエチル−1,3−ベンゼンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−2,4,5−トリエチル−1,3−ベンゼンジアミン、N,N’−ジ−2−ペンチル−2,4,6−トリエチル−1,3−ベンゼンジアミン、N,N’−ジイソプロピル−(2,4−ジエチル−6−メチル−1,3−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−(2,4−ジエチル−6−メチル−1,3−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジイソブチル−(4,6−ジエチル−2−メチル−1,3−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−(4,6−ジエチル−2−メチル−1,3−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジ(2−ナフチル)−(4,6−ジエチル−2−メチル−1,3−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジ(2−シクロペンテニル)−(2,4−ジイソプロピル−6−メチル−1,3−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジイソプロピル−(2−メチル−4,6−ジ−sec−ブチル−1,3−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−(2−メチル−4,6−ジ−sec−1,3−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジ(1−シクロプロピルエチル)−(2−メチル−4,6−ジ−sec−ブチル−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジ(3,3−ジメチル−2−ブチル)−(2−エチル−4−イソプロピル−6−メチル−1,3−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジイソプロピル−2,4,5,6−テトラ−n−プロピル−1,3−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジ(3−ペンテン−2−イル)−2,4,5,6−テトラ−n−プロピル−1,3−ベンゼンジアミン)、及びN,N’−ジ(4−ヘキシル)−2,3,5,6−テトラエチル−1,4−ベンゼンジアミンを含むが、これに限定されるものではない。1つのベンゼン環に両アミノ基を有する特に好適な芳香族ジアミンは、N,N’−ジイソプロピル−(4,6−ジエチル−2−メチル−1,3−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジイソプロピル−(4,6−ジエチル−2−メチル−1,3−ベンゼンジアミン)、及びこれらの混合物;N,N’−ジ−sec−ブチル−(2,4−ジエチル−6−メチル−1,3−ベンゼンジアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−(4,6−ジエチル−2−メチル−1,3−ベンゼンジアミン)、及びこれらの混合物である。
【0023】
1つの第二級アミノ基が2つのベンゼン環のそれぞれにあり且つ第二級アミノ基(−NHR)に対してオルトの(直ぐ隣接する)各位置がヒドロカルビル基を持つ本発明の組成物における芳香族第二級ジアミンは、N,N’−ジイソプロピル−2,2’−メチレンビス(6−n−プロピルベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−2,2’−メチレンビス(3,6−ジ−n−プロピルベンゼンアミン)、N,N’−ジ(2,4−ジメチルベンジル)−2,2’−メチレンビス(5,6−ジヘキシルベンゼンアミン)、N,N’−ジイソプロピル−3,3’−メチレンビス(2,6−ジ−n−ブチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ(2,4−ジメチル−3−ペンチル)−3,3’−メチレンビス(2,6−ジ−n−ブチルベンゼンアミン)、N,N’−ジイソプロピル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ(2−ヘキシル)4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ(1−ナフチルエチル)−4,4’−メチレンビス(2,6−ジイソプロピルベンゼンアミン)、N,N’−ジシクロブチル−4,4’−メチレンビス(2−イソプロピル−6−メチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ(1−ペンテン−3−イル)−4,4’−メチレンビス(2−メチル−6−tert−ブチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’(1,2−エタンジイル)ビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ(1−シクロペンチルエチル)−4,4’−(1,2−エタンジイル)ビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ(2−エチルブチル)−4,4’−(1,2−エタンジイル)ビス(2,6−ジイソプロピルベンゼンアミン)、N,N’−ジ(10−ウンデセニル)−2,2’−メチレンビス(3,4,6−トリペンチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ(4−ヘプチル)−3,3’−メチレンビス(2,5,6−トリヘキシルベ
ンゼンアミン)、N,N’−ジメンチル4,4’−メチレンビス(2,3,6−トリメチルベンゼンアミン)、N,N’−ジベンジル−4,4’−メチレンビス(2,3,4,6−テトラメチルベンゼンアミン)などを含む。2つのベンゼン環のそれぞれに1つのアミノ基のある好適な芳香族ジアミンは、N,N’−ジイソプロピル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)及びN,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)である。
【0024】
B.N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミン
本発明の実施において使用されるN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンは、窒素原子に結合した2つのヒドロカルビル基及び1つのヒドロキシル基を有する。各ヒドロカルビル基は独立に炭素数約20まで、好ましくは約8までのヒドロカルビル基である。N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンのヒドロカルビル基は、例えばアルキル基(直鎖、分岐鎖、または環式)、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、またはアラルキル基であってよい。本発明の実施において、2つまたはそれ以上のN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンを使用してもよい。
【0025】
2つのヒドロカルビル基が一緒になって、窒素原子がヘテロ環式環の一部であるように、窒素原子に結合する1つの2価のヒドロカルビル基を構成するN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンの使用も本発明の範囲に含まれる。そのような単一の2価のヒドロカルビル基は典型的には炭素数約20まで、好ましくは約10までである。単一の2価のヒドロカルビル基は窒素原子に単独で結合する2つの異なる炭素原子を有するから、そのような単一の2価の基は一緒に結合する2つの別個のヒドロカルビル基としてみなすことができる。即ち、本明細書を通して、「ジヒドロカルビルヒドロキシルアミン」とは、窒素原子をヘテロ原子として含むヘテロ環式環を形成するそのような単一の2価のヒドロカルビル基を含む。
【0026】
本発明の実施に対して適当なN,N−ジアルキルヒドロキシルアミンは、N,N−ジプロピルヒドロキシルアミン、N,N−ジイソプロピルヒドロキシルアミン、N,N−ジブチルヒドロキシルアミン、N,N−ジジイソブチルヒドロキシルアミン、N,N−ジペンチルヒドロキシルアミン、N,N−ジシクロペンチルヒドロキシルアミン、N,N−ジ(2−シクロペンテニル)ヒドロキシルアミン、N,N−ジヘキシルヒドロキシルアミン、N,N−ジヘプチルヒドロキシルアミン、N,N−ジ(メチルシクロヘキシル)ヒドロキシルアミン、N,N−ジ(4−メチルペンチル)ヒドロキシルアミン、N,N−ジドデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジペンタデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクタデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジフェニルヒドロキシルアミン、N,N−ジ(1−ナフチル)ヒドロキシルアミン、N,N−ジ(2−ナフチル)ヒドロキシルアミン、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、N,N−ジ(4−メチルベンジル)ヒドロキシルアミン、N,N−ジ(2,4−ジメチルベンジル)ヒドロキシルアミン、N,N−ジ(2−フェネチル)ヒドロキシルアミン、N,N−ジ(1−ナフチルメチル)ヒドロキシルアミン、及びN,N−ジ(2−ナフチルメチル)ヒドロキシルアミンを含むが、これに限定されるものではない。ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンを選択する場合に考慮することは、N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが一部をなす組成物の製造または加工中にそれが蒸発しないまたは分解しないこと、及びN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが組成物の性質に悪影響しないことを含む。
【0027】
好適なN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンはN,N−ジアルキルヒドロキシルアミンであり、より好適なものはアルキル基が直鎖または分岐鎖アルキル基のもの、特に各アルキル基が独立に炭素数1−約6を有するものである。N,N−ジアラルキルヒドロキシルアミンも好適なN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンであり、特に各アラルキル基が独立に炭素数7−約14を有するものである。本発明の実施において特に好
適なN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンは、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン及びN,N−ジベンジルヒドロキシルアミンである。
【0028】
N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンの量は、本発明の組成物に存在する場合、普通色を最小化する量で存在する。好ましくは、ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンは芳香族第二級ジアミンに対して約0.01−約1.5重量%の範囲である。更に好適な量は、芳香族第二級ジアミンに対してN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミン約0.5−約0.75重量%の範囲の量が使用される。これらの好適な範囲からの逸脱は、時に好適な範囲以外のものが、色を最小化する効果を持つために必要なことがあるので、本発明の範囲内である。色を最小化する量より上の量は、所望により、例えば芳香族第二級ジアミンを貯蔵する際に添加することができる。
【0029】
C.光学明色化剤
本発明の組成物の一部として有用な添加剤種は、光学的明色化剤(optical brightener)である。光学的明色化剤、特に青色染料として機能しうるものの使用は、単独でまたはN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンと組み合わせて芳香族第二級ジアミンの色を最小にすることが見出された。本発明の組成物には2つまたはそれ以上の光学的明色化剤が存在してもよい。本発明の実施において特に好適な光学的明色化剤は、ソルベントバイオレット13及びソルベントグリーン3の混合物(エクザライト(Exalite(R))ブルー78−13、エクサイトン社(ExcitonInc.,Dayton,Ohio))の混合物である。
【0030】
一般に光学的明色化剤は色を最小化する量で存在する。色を最小化する量以上の光学的明色化剤の量も、所望により使用できる。単独でまたはN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンと組み合わせて使用する場合、光学的明色化剤の量は好ましくは凡その光学的明色化剤(about optical brightener)の範囲内である。より好ましくは、光学的明色化剤は一般に芳香族第二級ジアミンに対して約1−約10ppmの範囲である。これより多量の光学的明色化剤の使用も可能であるが、しばしばある用途の場合には組成物の光透過及び/または透明性があまりに低くなりすぎるから、上限があるように見え、その後は更なる光学的明色化剤を添加してもそれ以上の色最小化は達成されないことが分かった。
【0031】
本発明の組成物に光学的明色化剤を含有させる簡便な方法は、光学的明色化剤のポリオール溶液を使用することである。典型的には、光学的明色化剤をポリオールの溶液とし、次いでこの溶液を組成物の他の成分と一緒にする。普通光学的明色化剤は、ポリオール溶液中約0.01−約10重量%、好ましくは約0.03−約3重量%の範囲である。用いるポリオールの適応性は組成物の最終用途に依存しよう。使用できる好適なポリオールは、ポリエーテルポリオール(例えばボラノール(Voranol(R))ポリオール、ダウケミカル社(Dow Chemical Co.));線状ポリカプロラクトンポリオール(例えばトーン(ToneTM)ポリオール、ダウケミカル社);及びアミン末端ポリオール(例えばジェファミン(Jeffamine(R))ポリオール、ハンツマンケミカル(Huntsman Chemical))を含む。
【0032】
N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンに対して上述したように、光学的明色化剤または他の添加剤(後述)を選択する場合の注意は、光学的明色化剤及び/または他の添加剤が、そのような光学的明色化剤及び/または他の添加剤が一部である組成物の加工中に蒸発や分解をしないこと、及び光学的明色化剤及び/または他の添加剤が組成物の性質に悪影響しないことを含む。
【0033】
D.他の添加剤
組成物にまたはそれから作った最終製品に所望の性質を付与するために、組成物には他の添加剤も存在させうる。1つまたはそれ以上のそのような添加剤は本発明の組成物の一部をなすことができる。添加剤はブレンドの所望の性質が悪影響されないように選択すべきである。そのような添加剤の例は、熱安定剤及び光安定剤を含む安定剤、紫外線吸収剤、光学的明色化剤、防曇剤、耐候剤、静電防止剤、滑剤、界面活性剤、酸化防止剤、粘度降下剤、分散剤、剥離剤、加工助剤、造核剤、及び可塑剤を含む。これらの添加剤は、芳香族第二級ジアミンと親和性でなければならず、また組成物中に存在するN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンの色最小化活性を実質的に妨害してはならない。
【0034】
E.条件
本発明の組成物は組成物と共に存在する酸素の量を最小にするために不活性な雰囲気下に保持することが推奨され、好適である。この不活性な雰囲気は普通1つまたはそれ以上の不活性気体、例えば窒素、ヘリウム、またはアルゴンからなる。他に本発明の組成物は、しばしば実際的でないけれども真空下に保持してもよい。理論に束縛されたくはないが、酸素は組成物の一部と反応して、少なくとも1つのN−オキシド不純物及び/またはそのようなN−オキシド不純物の分解生成物を生成し、これが多くの芳香族第二級ジアミンで観察される着色の少なくとも一部分の起源となると考えられる。
【0035】
本発明の方法
以下の本発明の方法は、本発明の組成物、即ち6以下のガードナー色数を有する芳香族第二級ジアミンを製造するために使用できる。
【0036】
A.芳香族第二級アミンにおける色低減法
芳香族第二級ジアミンの色を低減する1つの方法は、真空下に保ちつつ、芳香族第二級ジアミンを随時少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンの存在下に加熱することによる。本方法においては、芳香族第二級ジアミンの色を低減することにより本発明の組成物を製造することができる。しかしながら、注意すべきこととして、芳香族第二級ジアミンを酸素の存在下に老化させまたは真空になる前に加熱してしまった場合には、真空に保ちつつ芳香族第二級ジアミンを加熱する工程が芳香族第二級ジアミンに存在する色を低減するのに効果的でないように見えることが発見された。
【0037】
本方法に使用される芳香族第二級ジアミンは本発明の組成物において上述したものである。好適な芳香族第二級ジアミンも先に詳述したとおりである。本工程中に随時存在するN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミン、並びに好適なN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンは、本発明の組成物に対して上述したとおりである。本方法におけるN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンの量は、好ましくは芳香族第二級ジアミンに対して約0.5−約5重量%の範囲である。より好ましくは、芳香族第二級ジアミンに対して約0.5−約2重量%の範囲のN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが使用される。上述したように、これらの好適な範囲からの逸脱は、好適な範囲以外の量が色最小化効果のために必要なことがあるので、本発明の範囲内に包含される。
【0038】
本方法は芳香族第二級ジアミンを真空下に置き、この芳香族第二級ジアミンを真空に維持しつつ加熱することによって行なわれる。この真空は普通ミリトール程度であり、好ましくは約1−約10ミリトール、より好ましくは約1−約5ミリトールである。より高真空は可能であるが、本発明の実施で達成される色の低減を得るためには必ずしも必要ではない。芳香族第二級ジアミンを一般に約30−約140℃、より好ましくは約45−約130℃の範囲の温度まで加熱する。理論に束縛されたくはないが、真空下での加熱は芳香族第二級ジアミンと共に存在する着色不純物の少なくとも一部分を分解すると考えられる。即ち、芳香族第二級ジアミンのいずれかの更なる工程を酸素の実質的な不在下に行なうことは推奨されるし、好適である。
【0039】
B.芳香族第二級アミンの製造法
本発明の他の方法は、ケトンまたはアルデヒド及び芳香族第一級ジアミンを一緒に混合することを含んでなる芳香族第二級ジアミンの製造法である。この方法は、酸素の実質的な不在下に、及び随時少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンの存在下に行なうことが特徴である。
【0040】
理論には束縛されたくはないが、本発明の方法における組成物に対して上述したように、酸素の存在は一般に着色した副生物の生成を誘発すると考えられる。即ち、工程中の酸素の実質的な不在は、製造される芳香族第二級ジアミンの色を最小にすると思われる。
【0041】
「酸素の実質的な不在」とは、酸素が一般的に工程中に存在しないことを意味する。しかしながら、偶然存在する量(例えばppm量)の酸素は、望ましくはないけれど、工程中に存在してもよい。そのような偶然量の酸素の存在は「酸素の実質的不在」という術語に包含されると理解すべきである。
【0042】
本発明の組成物を非酸素雰囲気下に保って、工程中の酸素の実質的な不在を維持することは推奨されるし、好適である。芳香族第二級ジアミンの製造法が水素ガスを使用する場合、水素だけが非酸素雰囲気であってよい。水素単独での使用は好適であるが、水素は窒素、ヘリウム、またはアルゴンのような不活性ガスと組み合わせて(この状態での不活性ガスは担体ガスと呼ばれる)工程に存在させてもよい。工程に水素ガスを使用しない場合、不活性な雰囲気は好ましくは存在して、工程中の酸素の排除に役立つ。この不活性な雰囲気は、普通1つまたはそれ以上の不活性ガス、例えば窒素、ヘリウム、またはアルゴンからなる。
【0043】
本方法で使用されるN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミン及びそれの参考文献は、本発明の組成物に対して上述したとおりである。N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンの量は、芳香族第二級ジアミンにおける色の低減法で上述したとおりである。
【0044】
芳香族第一級ジアミン及びケトンまたはアルデヒドから芳香族第二級ジアミンを製造するにはいくつかの方法がある。いくつかのそのような方法は、2005年3月28日付の米国特許願第60/665915号に詳述されている。特に好適な方法は、水素ガスと水素化触媒の使用を含む。この水素化触媒は、硫化白金担持カーボン、硫化パラジウム担持カーボン、またはこれらの混合物である。
【0045】
本発明の方法で使用される芳香族第一級ジアミンは、1つのベンゼン環であって、2つの第一級アミノ基を環に持つ形、または2つのベンゼン環であって、アルキレン橋で連結され且つ1つの第一級アミノ基を各環に持つ形である。
【0046】
本方法で使用されるケトン及びアルデヒドは、ヒドロカルビルケトン及びヒドロカルビルアルデヒドである。ケトンまたはアルデヒドのヒドロカルビル部分は、脂肪族(環式、分岐鎖、または直鎖)、不飽和、芳香族、またはアルキル芳香族であってよい。ヒドロカルビル部分は、好ましくは脂肪族、アルキル芳香族、または芳香族である。より好ましくは、アルデヒドまたはケトンのヒドロカルビル部分は、脂肪族直鎖または分岐鎖基である。好ましくは、本発明の実施で使用されるケトン及びアルデヒドは炭素数3−約20を含む。炭素数3−約15のケトン及びアルデヒドはより好適である。
【0047】
本方法では、水素化剤(水素ガス及び水素化触媒)が使用される。芳香族第二級ジアミンの製造法で使用できる他の試剤は、酸イオン交換樹脂、溶剤、及び/または水除去剤の1つまたはそれ以上を含む。
【0048】
所望により、真空に保ちつつ加熱することを伴う上述の方法は、本発明の方法で製造される芳香族第二級ジアミンについて行なうことができる。本方法で製造される芳香族第二級ジアミンについて真空に保ちつつ加熱するという上述の方法を行なうことは、操作するのに好適な方法である。真空に保ちつつ加熱するという方法が芳香族第二級ジアミンについて行なわれたかどうかに拘らず、反応混合物からの単離を含む芳香族第二級ジアミンの更なる工程を酸素の実質的不在下に行なうことは、推奨されるし、好適である。
【0049】
次の実施例は、例示の目的で示され、本発明の範囲を限定するものではない。
【0050】
実施例において、ガードナー色値はカラークエスト(ColorQuest)XE分光計(Hunter Lab)を用いて分光学的に決定した。
【実施例1】
【0051】
N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)の合成
4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)(9.9g,0.05モル)、メチルエチルケトン(50.0g)、及びPt(S)/C(0.3g)を反応器に仕込んだ。この反応器を、22℃において、H84psig下に3回パージした。ガスクロマトグラフィー(GC)は、メチルエチルケトン中溶液として4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)の100%転化率とN,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)の96%収率を示した。この溶液は殆ど水様に透明であったが、空気存在下でのろ過後桃赤色に変わった。
【0052】
N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)の処理
桃赤色の生成物溶液の一部を80−130℃で窒素によりパージした。得られたニートの液体生成物は橙色であった。
【0053】
桃赤色の他の部分(2.0g)に、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン(0.05g)を添加した。5分後、この桃赤色は淡黄色になった。
【実施例2】
【0054】
4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)(9.9g,0.05モル)、メチルエチルケトン(50.0g)、Pt(S)/C(0.2g)、及びN,N−ジエチルヒドロキシルアミン(DEHA,0.02g)を反応器に仕込んだ。この反応器を、22℃において、H84psig下に3回パージした。次いで反応混合物をH84psig下に4時間136℃で攪拌し、その後混合物をH下に室温まで冷却した。この冷却した混合物のGCは80%の水素化を示した。そこでHを115psigにして1時間146℃まで加熱した。この時間中にH圧は85psigまで低下した。温度を150℃まで上昇させ、Hを再び115psigに上昇させた。混合物をこの条件で1.5時間攪拌した。次いで混合物をH下に室温まで冷却した。GCは87%の収率を示した。そこで反応混合物に更なるPt(S)/C(0.10g)を添加し、次いでこれを136℃でH下に2時間攪拌した。この生成物の溶液を室温まで冷却させた。GCはN,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)の収率96%を示した。Pt(S)/Cは溶液から沈降(〜15−20分)した。この溶液を空気の存在下にろ過して、残存するPt(S)/C粒子を除去した。空気存在下でのろ過後、生成物溶液は橙色であった。
【実施例3】
【0055】
4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)(9.9g,0.05モル)、メチルエチルケトン(50.0g)、及びPt(S)/C(0.3g)を反応器に仕込んだ。この反
応器を、22℃において、H84psig下に3回パージした。次いで反応混合物をH84psig下に3.5時間125℃で攪拌した。生成物混合物を、ドライボックス中窒素雰囲気下に開いたとき、Pt(S)/Cの沈降後、殆ど水様の透明な(非常に淡い黄色の)生成物溶液が得られた。GCは、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)の95%収率を示した。
【0056】
この反応溶液に真空(〜1−5ミリトール)を適用して、22−25℃でメチルエチルケトンを除去した。このメチルエチルケトンの除去が完結した後、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)を100℃まで加熱して、痕跡量の水を除去した。ニートの生成物を含むフラスコをドライボックス中窒素雰囲気下に開け、生成物にN,N’−ジエチルヒドロキシルアミン(N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)に対して〜3000ppm)を添加した。淡黄色の液体生成物は4.5のガードナー色を有した。
【実施例4】
【0057】
N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)(13.5g;39%;実施例1の合成部に記述したものと同様の方法で製造)のメチルエチルケトン中溶液を空気の存在下に製造した。得られた溶液は橙褐色であった。このメチルエチルケトンを真空(〜1−5ミリトール)下に25−30℃で除去した。次いでこの真空を維持しつつ、残存液体を1時間45−75℃に加熱し、更に依然真空下に1時間95−120℃に加熱した。褐色は、この95−120℃の加熱工程中にゆっくりと消えた。次いでこの液体を依然真空下に2時間120−130℃に加熱し、溶液をドライボックス中窒素下に室温まで冷却した。この冷却した最終の液体は橙色であった。
【実施例5】
【0058】
N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)のメチルエチルケトン中の橙色溶液を、実施例1に記述してものと同様の合成法で製造した。真空(〜1−5ミリトール)を適用してメチルエチルケトンを除去し、次いでこの真空を維持しつつN,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)を〜4時間40−70℃に加熱した。最終の液体は淡黄色であった。この淡黄色液体のGCはメチルエチルケトンのピークを全然示さなかった。
【実施例6】
【0059】
実施例1に記述した合成法と同様の方法で製造したN,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)を用いて、その27%メチルエチルケトン溶液を調製した。この溶液にジベンジルヒドロキシルアミン(〜2500ppm)を添加した。25−38℃で真空(〜1−5ミリトール)を適用してメチルエチルケトンを除去し、次いで真空を維持しつつ1時間液体を100℃まで加熱した。ガードナー色4.4の淡黄色の油を得た。
【実施例7】
【0060】
市販のN,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)をN,N−ジエチルヒドロキシルアミン、光学的明色化剤、またはN,N−ジエチルヒドロキシルアミンと光学的明色化剤の両者と混合した。この光学的明色化剤は、ソルベント紫13(CAS芳香族第二級ジアミン81−48−1)及びソルベント緑3(CAS番号128−80−3)の混合物であり、ポリカプロラクトンポリオール中エクザイル青78−13(トーン32B8)の0.05重量%溶液として使用した。N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)のガードナー色を添加剤の混合前後で測定した。N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)に対する各添加剤の量を表1に示す。結果を表1に要約する。
【0061】
【表1】

【0062】
本明細書のいずれかで化学名または式で言及される反応物及び成分は、単数または複数で言及される場合、化学名または化学種で言及される他の物質(例えば他の反応物、溶媒など)と接触するようになる前のそれが存在する状態で示される。ある変化、変形及び/または反応がその反応物及び/または成分を本開示に応じて求められた条件下に特定した反応物及び/または成分を一緒にすることによって起こる自然の結果であるので、前もっての化学変化、変形及び/または反応はあったとしても、得られる混合物または溶液または反応媒体中で何が起こるかが問題である。即ち反応物及び成分は所望の化学的操作または反応を行なうことと関連して、或いは所望の操作または反応を行なう際に使用しうる混合物を調製することにおいて、一緒にさせる成分として認識される。また例え具体例が現在形(「からなる」、「含んでなる」、「である」など)で物質、構成分、及び/または成分を言及しているとしても、その物質、構成分、または成分に対する言及は、それが本発明に従って1つまたはそれ以上の他の物質、構成分及び/または成分と最初に接触し、ブレンドされまたは混合される直前に存在している状態のものである。
【0063】
また例え特許請求の範囲が現在形(例えば「含んでなる」、「である」など)で物質を言及しているとしても、それが本開示に従って最初に1つまたはそれ以上の他の物質と接触し、ブレンドされ、または混合されるので、その物質を参照しているのである。
【0064】
表現的に他に指示している場合を除いて、本明細書で使用する及び使用した単数の表現は、記述及び特許請求項を、その項目が言及する1つの要素だけに制限する意図はなく、そのように制限するものとしてみなすべきでない。むしろ本明細書で使用する及び使用した単数は他に指示がない限り1つまたはそれ以上のそのような要素を包含することが意図される。
【0065】
本明細書のいずれかの箇所で言及される各特許または他の刊行もしくは出版文書は、あたかも本明細書に全体が言及されているかのように、全体が本開示に参考文献として引用される。
【0066】
本発明は、特許請求の範囲の精神及び範囲内における少なからぬ変形に対して敏感に対応するものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
約6以下のガードナー色数を有する少なくとも1つの芳香族第二級ジアミンであって、ここで、該芳香族第二級ジアミンが1つのベンゼン環で、2つの第二級アミノ基を環に持つ形、または2つのベンゼン環で、アルキレン橋で連結され且つ1つの第二級アミノ基を各環に持つ形である、該少なくとも1つの芳香族第二級ジアミンを含んでなり、少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが随時存在していてよい組成物。
【請求項2】
該芳香族第二級ジアミンが、
A)1つのベンゼン環で、2つの第二級アミノ基を環に有し、ここで、これらのアミノ基が互いにメタまたはパラ位にある形、或いは
B)2つのベンゼン環で、アルキレン橋で連結され且つ1つの第二級アミノ基を各環に有し、ここで、該アルキレン橋が1−約3の炭素を有し且つ各アミノ基がアルキレン橋に対してメタまたはパラ位にある形、
のいずれかである、請求項1の組成物。
【請求項3】
該芳香族第二級ジアミンが次の特性、
i)アミノ基に対してオルトの1つの位置でヒドロカルビル基を持ち、または
ii)アミノ基に対してオルトの各位置でヒドロカルビル基を持つ、
の1つを有する、請求項2の組成物。
【請求項4】
N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが存在する、請求項1の組成物。
【請求項5】
N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが存在し、そして該N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが該芳香族第二級ジアミンの量に基づいて約0.01−約1.5重量%の範囲の量で存在する、請求項1の組成物。
【請求項6】
N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが存在し、そしてN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが少なくとも1つのN,N−ジアルキルヒドロキシルアミン、少なくとも1つのN,N−ジアラルキルヒドロキシルアミン、及びこれらの混合物である、請求項1の組成物。
【請求項7】
N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが存在し、そしてN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがN,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1の組成物。
【請求項8】
N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが該芳香族第二級ジアミンの量に基づいて約0.01−約1.5重量%の範囲の量で存在し、そして該芳香族第二級ジアミンがN,N’−ジイソプロピル−2,4−ジエチル−6−メチル−1,3−ベンゼンジアミン、N,N’−ジイソプロピル−4,6−ジエチル−2−メチル−1,3−ベンゼンジアミン、またはこれらの混合物;N,N’−ジ−sec−ブチル−2,4−ジエチル−6−メチル−1,3−ベンゼンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,6−ジエチル−2−メチル−1,3−ベンゼンジアミン、またはこれらの混合物;N,N’−ジイソプロピル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、及びN,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)からなる群から選択される、請求項7の組成物。
【請求項9】
少なくとも1つの光学的明色化剤を更に含んでなる、請求項1または4の組成物。
【請求項10】
該光学的明色化剤が芳香族第二級ジアミンに対して約1−約10ppmの範囲の量で存在する、請求項9の組成物。
【請求項11】
真空下に保ちつつ、少なくとも1つの芳香族第二級ジアミンを随時少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンの存在下に加熱する、ここで、該芳香族第二級ジアミンが、1つのベンゼン環で、2つの第二級アミノ基を環に持つ形、または2つのベンゼン環で、アルキレン橋で連結され且つ1つの第二級アミノ基を各環に持つ形である、ことを含んでなる、芳香族第二級ジアミンの色を低減する方法。
【請求項12】
該芳香族第二級ジアミンが、
A)1つのベンゼン環で、2つの第二級アミノ基を環に有し、ここで、これらのアミノ基が互いにメタまたはパラ位にある形、或いは
B)2つのベンゼン環で、アルキレン橋で連結され且つ1つの第二級アミノ基を各環に有し、ここで、該アルキレン橋が1−約3の炭素を有し且つ各アミノ基がアルキレン橋に対してメタまたはパラ位にある形、
のいずれかである、請求項11の方法。
【請求項13】
該芳香族第二級ジアミンが次の特性、
i)アミノ基に対してオルトの1つの位置でヒドロカルビル基を持ち、または
ii)アミノ基に対してオルトの各位置でヒドロカルビル基を持つ、
の1つを有する、請求項12の方法。
【請求項14】
N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが存在し、そして該N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが該芳香族第二級ジアミンの量に基づいて約0.5−約5重量%の範囲の量で存在する、請求項11の方法。
【請求項15】
N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが存在し、そしてN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが少なくとも1つのN,N−ジアルキルヒドロキシルアミン、少なくとも1つのN,N−ジアラルキルヒドロキシルアミン、及びこれらの混合物である、請求項11の方法。
【請求項16】
該N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがN,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項15の方法。
【請求項17】
N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが該芳香族第二級ジアミンの量に基づいて約0.5−約5重量%の範囲の量で存在し、そして該芳香族第二級ジアミンがN,N’−ジイソプロピル−2,4−ジエチル−6−メチル−1,3−ベンゼンジアミン、N,N’−ジイソプロピル−4,6−ジエチル−2−メチル−1,3−ベンゼンジアミン、またはこれらの混合物;N,N’−ジ−sec−ブチル−2,4−ジエチル−6−メチル−1,3−ベンゼンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,6−ジエチル−2−メチル−1,3−ベンゼンジアミン、またはこれらの混合物;N,N’−ジイソプロピル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン)、及びN,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)からなる群から選択される、請求項16の方法。
【請求項18】
約6未満のガードナー色数を有する芳香族第二級ジアミンが得られる、請求項11または17の方法。
【請求項19】
ケトンまたはアルデヒド及び芳香族第一級ジアミンを一緒に混合する、ここで、該芳香族第一級ジアミンが1つのベンゼン環で、2つの第一級アミノ基を環に持つ形、または2つのベンゼン環で、アルキレン橋で連結され且つ1つの第一級アミノ基を各環に持つ形である、を含み、酸素の実質的な不在下に且つ随時少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンの存在下に行なう芳香族第二級ジアミンを形成する方法。
【請求項20】
該芳香族第一級ジアミンが、
A)1つのベンゼン環で、2つの第一級アミノ基を環に有し、ここで、これらのアミノ基が互いにメタまたはパラ位にある形、或いは
B)2つのベンゼン環で、アルキレン橋で連結され且つ1つの第一級アミノ基を各環に有し、ここで、該アルキレン橋が1−約3の炭素を有し且つ各アミノ基がアルキレン橋に対してメタまたはパラ位にある形、
のいずれかである、請求項19の方法。
【請求項21】
該芳香族第一級ジアミンが次の特性、
i)アミノ基に対してオルトの少なくとも1つの位置でヒドロカルビル基を持ち、またはii)アミノ基に対してオルトの各位置でヒドロカルビル基を持つ、
の1つを有する、請求項19の方法。
【請求項22】
該ケトンまたはアルデヒドが次の特性
a)炭素数約3−約15;
b)該ケトンまたはアルデヒドのヒドロカルビル基が脂肪族直鎖または分岐鎖脂肪族基である、
の少なくとも1つを有する、請求項19の方法。
【請求項23】
水素及び水素化触媒の存在下に行なう、ここで、該水素化触媒が硫化白金担持カーボン、硫化パラジウム担持カーボン、またはこれらの混合物である、請求項19の方法。
【請求項24】
N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが存在し、そしてN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが少なくとも1つのN,N−ジアルキルヒドロキシルアミン、少なくとも1つのN,N−ジアラルキルヒドロキシルアミン、及びこれらの混合物である、請求項19の方法。
【請求項25】
N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが存在し、そして該N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが該芳香族第一級ジアミンの量に基づいて約0.5−約5重量%の範囲の量で存在する、請求項19の方法。
【請求項26】
真空下に保ちつつ、該芳香族第二級ジアミンの少なくとも一部分を随時少なくとも1つのN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンの存在下に加熱することを更に含んでなる、請求項19の方法。
【請求項27】
N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが存在し、そしてN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが少なくとも1つのN,N−ジアルキルヒドロキシルアミン、少なくとも1つのN,N−ジアラルキルヒドロキシルアミン、及びこれらの混合物である、請求項26の方法。
【請求項28】
該N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンがN,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項27の方法。
【請求項29】
N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが存在し、そして該N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが該芳香族第二級ジアミンの量に基づいて約0.5−約5重量%の範囲の量で存在する、請求項26の方法。
【請求項30】
N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンが該芳香族第二級ジアミンの量に基づいて約0.5−約5重量%の範囲の量で存在し、そして該芳香族第一級ジアミンが1,3−ベンゼンジアミン、1,4−ベンゼンジアミン、2,4−ジエチル−6−メチル−1,3−ベンゼンジアミン、4,6−ジエチル−2−メチル−1,3−ベンゼンジアミン、またはこれらの混合物;4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルベンゼンアミン);及び4,4’−メチレンビス(ベンゼンアミン)からなる群から選択され、そして該ケトンまたはアルデヒドがケトンであり且つそれがアセトン、メチルエチルケトン、4−メチル−2−ペンタノン、3,3−ジメチル−2−ブタノン、シクロヘキサノン、4−へプタノン、または5−ノナノンである、請求項28の方法。
【請求項31】
約6未満のガードナー色数を有する芳香族第二級ジアミンが得られる、請求項26または30の方法。

【公表番号】特表2009−522307(P2009−522307A)
【公表日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−548820(P2008−548820)
【出願日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際出願番号】PCT/US2006/062501
【国際公開番号】WO2007/079367
【国際公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【出願人】(594066006)アルベマール・コーポレーシヨン (155)
【Fターム(参考)】