説明

低温液体用液面計及び液面計付き貯留容器

【課題】測定精度の高い低温液体用液面計および液面計付き貯留容器を提供する。
【解決手段】貯留容器8内に貯留された低温液体Zの液面位置を計測する低温液体用液面計1であって、貯留容器8内に配置され、低温液体Zが内部に導入される管状体3と、低温液体Zと接触するように管状体3内に配置され、電気抵抗値を測定することにより液面位置が検出される液面検知部4とを備え、管状体3の内周面32aと外周面33aとの間には、断熱層34が介在している低温液体用液面計1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低温液体用液面計及び液面計付き貯留容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、貯留容器内に貯留された低温液体の液面位置を測定する低温液体用液面計が種々提案されているが、その中でも特に多用されているのは、超伝導式液面計と呼ばれているもので、計測したい低温液体の沸点に近い温度で超伝導特性を示す超伝導センサ線を用いて、その電気抵抗を測定することで液面を計測するものである(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この超伝導式液面計の概略構造は、図4示すように、例えばNb−Ti(ニオブ−チタン)等の合金で作られた細い超伝導センサ線101をステンレス合金あるいはガラス繊維エポキシ樹脂材(GFRP)等の壁面に孔のあいたパイプ102内に、電気的に絶縁された状態で上部保持部材103と下部保持部材104との間に一本張り渡し、超伝導センサ線101の上下端付近に計測用の電流を流すための電流リード線105,106が取付けられている。上端部付近には更にヒータ107が取付けられている。
【0004】
液体ヘリウム等の低温液体の液面を計測するには、上部の電流リード線105、超伝導センサ線101、下部の電流リード線106の順に電源より計測電流を通電し、超伝導センサ線101の電気抵抗値を測定することにより貯留容器内に貯留された低温液体の液面の位置が推定される。
【0005】
その動作原理は、超伝導センサ線101としてNb−Ti(ニオブ−チタン)合金線を用いた場合、その超伝導遷移温度(常伝導状態から超伝導状態になる温度)は約10Kであるから、液体ヘリウム(温度:約4K )の中に浸漬している部分は超伝導状態になり電気抵抗は零となる。液面より上のガス状態のヘリウム中にある部分は常伝導状態であるからその長さに比例して所定の電気抵抗値を発生する。即ち、事前に超伝導センサ線101の長さと電気抵抗値との関係を測定し校正表を作成しておけば、電気抵抗値を読み取ることで低温液体の液面位置を計測することができる。
【特許文献1】再表97/008518号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、上述のような低温液体用液面計においては、以下に示すような問題点があった。つまり、低温液体用液面計の内部が、ステンレス合金等により形成されたパイプを介して、低温液体用液面計の外部の低温液体により冷却されてしまい、超伝導センサ線に接触する低温液体の液面よりも上の気相領域の温度が、超伝導センサ線の超伝導遷移温度よりも低くなってしまうという問題があった。この結果、気相領域における超伝導センサ線の一部分も超伝導遷移温度よりも低くなり、電気抵抗が零となってしまい、正確な液面を計測できないこととなってしまう。
【0007】
また、このような現象を避けるためには、ヒータによる加熱を強化して、低温液体の液面よりも上の部分の温度を、超伝導センサ線の超伝導遷移温度よりも高くする必要があるが、このような対処を行った場合、低温液体用液面計におけるエネルギー消費量が増大するという問題もあった。さらに、ヒータによる加熱が強すぎると低温液体の液面下まで常伝導になってしまい測定誤差が生じ、正確な液面を計測できないおそれもある。
【0008】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであって、測定精度の高い低温液体用液面計および液面計付き貯留容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の上記目的は、貯留容器内に貯留された低温液体の液面位置を計測する低温液体用液面計であって、前記貯留容器内に配置され、低温液体が内部に導入される管状体と、低温液体と接触するように前記管状体内に配置され、電気抵抗値を測定することにより液面位置が検出される液面検知部とを備え、前記管状体の内周面と外周面との間には、断熱層が介在している低温液体用液面計により達成される。
【0010】
また、この低温液体用液面計において、前記断熱層は、真空断熱層であることが好ましい。
【0011】
また、前記液面検知部は、電気抵抗線を備えることが好ましい。
【0012】
また、前記電気抵抗線は、超伝導導体により形成されていることが好ましい。
【0013】
また、前記管状体の内周面と外周面との間に介在される密閉状の空隙部を備えており、前記空隙部の内部における空気の少なくとも一部が、前記貯留容器内に貯留された低温液体により冷却されて固化されることにより前記真空断熱層が形成されることが好ましい。
【0014】
また、前記空隙部には、窒素ガス、酸素ガス、アルゴンガスのうちのいずれか1つ、またはその2つ以上を吸着する多孔質ガス吸着材が収容されていることが好ましい。
【0015】
また、前記多孔質ガス吸着材は、活性炭、ゼオライトのいずれか1つ、または両方からなる複合材であることが好ましい。
【0016】
また、上記目的は、内周面と外周面との間に真空断熱室を有する貯留容器内に貯留された低温液体の液面位置を計測する低温液体用液面計を備える液面計付き貯留容器であって、前記低温液体用液面計は、前記真空断熱室内に配置され、前記貯留容器から低温液体が内部に導入される管状体と、低温液体と接触するように前記管状体内に配置され、電気抵抗値を測定することにより液面位置が検出される液面検知部とを備える液面計付き貯留容器により達成される。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、測定精度の高い低温液体用液面計および液面計付き貯留容器を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明に係る低温液体用液面計の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係る低温液体用液面計1の概略構成を示すと共に使用状態を説明する図である。図2は、図1の低温液体用液面計1の要部断面図である。
【0019】
図1に示すように、本実施形態に係る低温液体用液面計1は、貯留容器8に貯留された低温液体Zの液面位置を測定するものである。この貯留容器8は、低温液体Zを貯留する胴部81と、胴部81の上面開口部に首部82を有しており、首部82の上端が蓋体83で閉塞されている。尚、貯留容器8は、各構成部材が断熱性を有するように構成されており、所定の貯留温度で低温液体Zを貯留可能な断熱構造となっていることが好ましい。本実施形態においては、図1に示すように、胴部81は、内周面と外周面との間に真空断熱室81aを備えるように構成されている。なお、真空断熱室81aの代わりに、パーライトなどの粒状の断熱材を充填した断熱層を胴部81の内周面と外周面との間に配置するようにしてもよい。あるいは、胴部81の外周面を発泡材などで被覆することにより断熱層を形成してもよい。
【0020】
また、低温液体用液面計1により液面位置が計測される低温液体Zとしては、ヘリウム,ネオン,水素,酸素,窒素,アルゴン及びメタン(天然ガス)等が挙げられる。
【0021】
図1に示すように、低温液体用液面計1は、低温液体Zが貯留される貯留容器8内に配置される計測部2と、計測部2に電流を供給する電源6と、計測部2における電気抵抗を測定する抵抗測定部7とを備えている。計測部2は、その長手軸線と低温液体Zの液面変化方向とが略平行となるように配置されている。電源6および抵抗測定部7は貯留容器8の外部に配置され、これら装置から発生する熱が貯留容器8内の低温液体Zに入熱しないように構成されている。
【0022】
計測部2は、図2に示すように、略円筒状の管状体3と、電気抵抗値を測定することにより液面位置が検出される液面検知部4と、液面検知部4を加熱するマンガニン線からなるヒータ線5とを備えている。
【0023】
管状体3の下端部3aは開口しており、管状体3の外部の低温液体Zが管状体3内部に導入可能となるように構成されている。また、管状体3の貯留容器8内に挿入される領域における上部側面には、管状体3の内外を貫通する貫通孔31が形成されており、管状体3の下端部3aから導入された低温液体Zの液面Z1の位置と、管状体3の外部の低温液体Zの液面Z2の位置とが一致するように構成されている。
【0024】
貫通孔31と管状体3の下端部3aとの間における管状体3の一部領域は、内管32と外管33とを備える二重管構造を有しており、内管32の内周面32aは、管状体3の内周面を構成し、外管33の外周面33aは、管状体3の外周面を構成している。内管32と外管33との間には、密閉状の空隙部34が介在しており、この空隙部34を真空状態にすることにより、空隙部34は真空断熱層となっている。
【0025】
液面検知部4は、Nb−Ti(ニオブ−チタン)等の超伝導導体から形成された電気抵抗線である超伝導線材41と、超伝導線材41の下方の端部と電気的に接続された一方の電流リード線42と、超伝導線材41の上方の端部と接続するヒータ線5と電気的に接続された他方の電流リード線43とを備えている。また、液面検知部4は、超伝導線材41の下方の端部と電気的に接続された一方の電圧リード線44と、超伝導線材41の上方の端部と電気的に接続された他方の電圧リード線45とを備えている。
【0026】
超伝導線材41を形成する超伝導導体としては、上述したNb−Ti(ニオブ−チタン)合金の他、Hg,Pb,Nb等の純金属、NbSn、MgB等の化合物、Bi−Sr−Cu−O等の酸化物等を例示することができる。
【0027】
また、この液面検知部4は、管状体3内部の上下両端部にそれぞれ配置される保持部材46,47により保持されている。超伝導線材41は、管状体3に導入された低温液体Zと接触するように管状体3内に配置されている。
【0028】
電流リード線42,43及び電圧リード線44,45は、銅から形成されており、その周囲に絶縁皮膜が形成されている。電流リード線42及び電圧リード線44は、管状体3の下端部3aから折り返され、管状体3内を通って管状体3の上端から外部に導き出されている。電流リード線43及び電圧リード線45は、管状体3の上端から外部に導き出されている。電流リード線42,43は、電源6に接続し、電圧リード線44,45は、抵抗測定部7に接続している。
【0029】
次に、上記の構成からなる低温液体用液面計1における作用について説明する。低温液体用液面計1の超伝導線材41には、一方の電流リード線42および他方の電流リード線43を介して電源6から電流が流される。そして、抵抗測定部により、電圧リード44,45間の電圧を測定すると共に、流した電流と測定した電圧から電気抵抗を測定することにより貯留容器8内に貯留された低温液体Zの液面の位置が推定される。
【0030】
低温液体Zとして液体ヘリウムを用いた場合を例にとり、以下、具体的に説明する。計測部2内の超伝導線材41の下端側は液体ヘリウムに浸され、超伝導線材41における液体ヘリウムに浸された部分は、液体ヘリウムの温度(約4K)に冷却される。超伝導線材41を形成するNb−Ti(ニオブ−チタン)合金の超伝導遷移温度は約10Kであるため、約4Kに冷却された超伝導線材41は超伝導状態となり、電気抵抗が略零となる。
【0031】
一方、電流リード線42,43間に電流を供給することにより、ヒータ線5が加熱される。ヒータ線5において発生された熱は、超伝導線材41に伝えられ、超伝導線材41を上端側から加熱する。
【0032】
低温液体Zの液面Z1よりも上の気相領域Z3に配置された超伝導線材41の部分は、上述のようにヒータ線5により加熱され、超伝導遷移温度(約10K)より高い温度に保たれるので、気相領域Z3に配置された超伝導線材41の部分は、所定の電気抵抗値を示す。
【0033】
なお、ヒータ線5が発生する熱量は、超伝導線材41における超伝導状態の領域と常伝導状態の領域との境目が液体ヘリウムの液面Z1に一致する最低限の熱量であることが望ましい。
【0034】
ここで、管状体3は、内管32と外管33とを備え、内管32と外管33との間に断熱層34が配置される構造を有しているため、管状体3の外側において発生する低温液体Zの蒸発ガスによって、内管32の内部が冷却されないようになっている。つまり、超伝導線材41に接触する低温液体Zの液面Z1よりも上の気相領域Z3が、管状体3の外側の低温液体Zの蒸発ガスによって冷却されてしまい、気相領域Z3における超伝導線材41の一部分が超伝導遷移温度よりも低くなることを効果的に防止することができる。この結果、気相領域Z3における超伝導線材41は、常伝導状態となるように確実に維持され、所定の電気抵抗値を示すこととなり、高精度で液面位置の計測を行うことが可能になる。
【0035】
また、管状体3の外側において発生する低温液体Zの蒸発ガスによって、内管32の内部が冷却されないようになっているので、低温液体Zに浸漬している超伝導線材41の一部分と、気相領域Z3に配置される超伝導線材41の一部分との間に温度差を形成するために、ヒータ線5から供給される熱量を小さくすることができる。この結果、低温液体用液面計1におけるエネルギー消費量を小さくすることができる。また、ヒータ線5から供給される熱量を極めて小さくすることができるため、低温液体Zの液面よりも下方に存在する超伝導線材41の一部分が常伝導状態となることを防止することができ、正確な液面位置の計測を行うことができる。
【0036】
以上、本発明に係る低温液体用液面計1の一実施形態について説明したが、本発明の具体的な構成は上記実施形態に限定されない。例えば、計測部2は、管状体3内に配置されるNb−Ti(ニオブ−チタン)等の合金から形成された超伝導線材41からなる液面検知部4を備えているが、超伝導線材41を形成する合金は、種々の超伝導金属材料を採用することができる。例えば、液体水素の液面を計測する場合には、約39K以下の温度において超伝導状態となる二ホウ化マグネシウム(MgB)から形成された電気抵抗線を好ましく使用することができる。
【0037】
また、上記実施形態においては、液面検知部4が、Nb−Ti(ニオブ−チタン)等の超伝導導体から形成された超伝導線材41を電気抵抗線として備えるように構成しているが、例えば、超伝導線材41の代わりに、銅やアルミニウム、白金等の金属材料により形成された直径0.1mm以下の電気抵抗線を使用してもよい。このような構成であっても、銅線材等の電気抵抗線の電気抵抗値を測定することにより液面の位置を計測することができる。また、超伝導線材41の代わりに銅線材等の電気抵抗線を使用した場合、低コストで低温液体用液面計1を製造することが可能になる。
【0038】
また、上記実施形態においては、内管32と外管33との間に介在される空隙部34を真空状態にすることによって真空断熱層を形成しているが、例えば、空隙部34の内部に、樹脂系の断熱材や無機繊維系の断熱材を挿入することにより、管状体3の内周面と外周面との間に断熱層を介在させるように構成してもよい。
【0039】
また、上記実施形態においては、内管32と外管33との間に密閉状の空隙部34を形成し、この空隙部34を真空状態とすることにより、管状体3の内周面と外周面との間に真空断熱層を介在するように構成しているが、例えば、液面を計測する低温液体Zが液体水素や液体ヘリウム、液体ネオンのように、その温度が窒素の沸点(約−196℃(77K))よりも低い温度である場合には、低温液体用液面計1の製造段階において空隙部34を真空状態にしなくてもよい。なぜなら、窒素の沸点よりも低い温度を有する低温液体Zに管状体3を浸漬した場合、その低温液体Zによって空隙部34内に存在する空気を構成する窒素、酸素、アルゴン及び二酸化炭素等は冷却されて固体となり(酸素の沸点は約−183℃(90K)、アルゴンの沸点は約−186℃(87K)、二酸化炭素の沸点は約−78℃)、結果として、空隙部34内は断熱効果が現れる高い真空度(1×10−2Pa以下)を有する真空断熱層となるからである。
【0040】
また、液面を計測する低温液体Zが、液体窒素や液体酸素の場合には、密閉状の空隙部34内に、窒素や酸素、アルゴン等を吸着する多孔質ガス吸着材を収容することにより、低温液体用液面計1の製造段階において空隙部34を真空状態にしなくてもよい。多孔質ガス吸着材としては、活性炭、ゼオライトのいずれか、またはその両方からなる複合材を例示することができる。このように、空隙部34内に多孔質ガス吸着材を収容することにより、空隙部34内に存在する窒素ガスや酸素ガス、アルゴンガス等のガスを効果的に吸着除去できるため、空隙部34内の真空度を高めることが可能になり、真空断熱層である空隙部34の断熱効果を高めることが可能になる。
【0041】
また、上記実施形態においては、図1に示すように低温液体用液面計1を貯留容器8の内部に配置するように構成しているが、図3の概略構成図に示すように、貯留容器8の内周面と外周面との間に配置される真空断熱室81aの内部に低温液体用液面計1を配置してもよい。このような構造を採用する場合、貯留容器8の内部底面と低温液体用液面計1を構成する管状体3の下端部の開口とを第1の配管85により接続し、貯留容器8内の低温液体Zが管状体3の内部に導入可能となるように構成される。また、管状体3の上部には、管状体3の内部空間と貯留容器8内の上方空間とを連通する第2の配管86が接続される。なお、貯留容器8が有する真空断熱室81aが、管状体3の内管32と外管33との間に配置される断熱層と同一の作用を奏するため、内管32と外管33との間に配置される断熱層を省略するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の一実施形態に係る低温液体用液面計の概略構成を示すとともに使用状態を説明する図である。
【図2】図1の低温液体用液面計の要部断面図である。
【図3】本発明に係る液面計付き貯留容器の概略構成図である。
【図4】従来の低温液体用液面計を示す概略構成断面図である。
【符号の説明】
【0043】
1 低温液体用液面計
2 計測部
3 管状体
31 貫通孔
32 内管
32a 内管の内周面(管状体の内周面)
33 外管
33a 外管の外周面(管状体の外周面)
34 真空断熱層
4 液面検知部
41 電気抵抗線(超伝導線材)
42,43 電流リード線
44,45 電圧リード線
46,47 保持部材
5 ヒータ線
6 電源
7 抵抗測定部
8 貯留容器
81a 真空断熱室
Z 低温液体
Z1 低温液体用液面計の内部における低温液体の液面
Z2 低温液体用液面計の外部における低温液体の液面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯留容器内に貯留された低温液体の液面位置を計測する低温液体用液面計であって、
前記貯留容器内に配置され、低温液体が内部に導入される管状体と、
低温液体と接触するように前記管状体内に配置され、電気抵抗値を測定することにより液面位置が検出される液面検知部とを備え、
前記管状体の内周面と外周面との間には、断熱層が介在している低温液体用液面計。
【請求項2】
前記断熱層は、真空断熱層である請求項1に記載の低温液体用液面計。
【請求項3】
前記液面検知部は、電気抵抗線を備える請求項1又は2に記載の低温液体用液面計。
【請求項4】
前記電気抵抗線は、超伝導導体により形成されている請求項3に記載の低温液体用液面計。
【請求項5】
前記管状体の内周面と外周面との間に介在される密閉状の空隙部を備えており、前記空隙部の内部における空気の少なくとも一部が、前記貯留容器内に貯留された低温液体により冷却されて固化されることにより前記真空断熱層が形成される請求項2に記載の低温液体用液面計。
【請求項6】
前記空隙部には、窒素ガス、酸素ガス、アルゴンガスのうちのいずれか1つ、またはその2つ以上を吸着する多孔質ガス吸着材が収容されている請求項5に記載の低温液体用液面計。
【請求項7】
前記多孔質ガス吸着材は、活性炭、ゼオライトのいずれか1つ、または両方からなる複合材である請求項6に記載の低温液体用液面計。
【請求項8】
内周面と外周面との間に真空断熱室を有する貯留容器内に貯留された低温液体の液面位置を計測する低温液体用液面計を備える液面計付き貯留容器であって、
前記低温液体用液面計は、前記真空断熱室内に配置され、前記貯留容器から低温液体が内部に導入される管状体と、
低温液体と接触するように前記管状体内に配置され、電気抵抗値を測定することにより液面位置が検出される液面検知部とを備える液面計付き貯留容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−19801(P2010−19801A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−182936(P2008−182936)
【出願日】平成20年7月14日(2008.7.14)
【出願人】(593222229)株式会社クライオバック (2)
【Fターム(参考)】