Notice: Undefined variable: fterm_desc_sub in /mnt/www/biblio_conv.php on line 353
低誘電率ナノ粒子膜の形成技術
説明

低誘電率ナノ粒子膜の形成技術

【課題】ナノ粒子の発生自体を制御し、効果的に基板上に低誘電率膜を堆積させる。
【解決手段】低誘電率膜を形成する方法であって、有機Siガスと不活性ガスからなる反応ガス容量結合方式のCVD装置の反応器へ導入する工程、該有機Siガスから気相中に生成する微粒子のサイズを該反応器内におけるプラズマ放電時間の関数として、nmオーダーに調整する工程、及び生成した該微粒子を該反応器内に載置された基板上に堆積する工程、を包含する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリコンを含有するガスを使用して、プラズマCVD法により、絶縁性のSiOCHまたはSiCの組成を持つ直径数ナノの粒子を気相中に形成し、これらの粒子をウエハー上に堆積することにより多孔質構造を持つ低誘電率の膜を形成する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
デバイスノードの縮小と共に、そのデバイスに使われる層間絶縁膜には次の表に示すように低い比誘電率(Low-k)が求められる。
【0003】
適用時期 デバイスノード k
2003 90 nm 2.9 - 3.1
2005 65 nm 2.6 - 2.8
2007 45 nm 2.2 - 2.4
誘電率が2.7程度のLow-k膜についてはCVD法と塗布法など数多くの膜形成法が提案され良質なLow-k膜の形成が近年可能となり、デバイスノードが90nmノードの量産デバイスへの適用が始まっている。次世代の高速デバイスとしてk=2.5程度以下のさらに低い誘電率のLow-k膜が求められている。
【0004】
その一つとして、ナノ粒子を形成し基板上に堆積させることで低誘電率膜を形成する方法が知られている。例えば、米国特許第6,737,366号、米国特許第6,602,800号に上下電極の間に中間電極を設け、反応器を上下空間に分離し、下部空間でのプラズマ発生を抑制することにより、電荷の発生を低減し、ナノ粒子が電荷の影響を受けずに基板に積層しやすくする技術が開示されている。また、米国特許第 6,537,928号には中間電極に加え更に冷却プレートを中間電極とサセプタの間に配置することにより、下部空間の温度を低く制御し、ナノ粒子が水分を利用して基板上に積層しやすくする技術が開示されている。
【特許文献1】米国特許第6,737,366号
【特許文献2】米国特許第6,602,800号
【特許文献3】米国特許第 6,537,928号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、ナノ粒子の発生自体を制御し、効果的に基板上に堆積させる技術である。即ち、プラズマCVDによりSi含有ガスから絶縁性微粒子を気相中で形成し、凝集を抑制しながら、基板表面まで有効に輸送し基板上に低誘電率膜を形成する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ある形態によれば、本発明は、(I)有機Siガスと不活性ガスからなる反応ガスを容量結合方式のCVD装置の反応器へ導入する工程、(II)該有機Siガスから気相中に生成する微粒子のサイズを該反応器内におけるプラズマ放電時間の関数として、nmオーダーに調整する工程、及び(III)生成した該微粒子を該反応器内に載置された基板上に堆積する工程、を包含する、低誘電率膜を形成する方法、を提供する。
【0007】
上記の形態は以下の態様を少なくとも包含するが、本発明はそれら態様に限定されるものではない。
【0008】
該有機Siガスの流量は該不活性ガスの流量に対して10%以下でよく、該有機Siガスの流量は該不活性ガスの流量に対して5%以下でよく、該プラズマ放電は約8W/cm2から約13W/cm2のRF電力を印加することにより実施してもよく、プラズマ放電中の反応器内圧力は約0.1 Torr から約 10 Torrとしてもよく、また、該反応ガスの流速が該反応器内の電極面に平行な方向(一般には基板面と平行方向)で2.5cm/秒以下となるように調整てもよい。成膜中の基板温度は約0℃から約450℃の範囲としてもよい。
【0009】
また、該プラズマ放電を13.56 MHz, 27 MHz, 60 MHzのRF電力を用いて実施してもよく、プラズマ放電を100 MHz以上のVHF帯の高周波電力を用いて実施してもよい。なお、該VHF帯の高周波電力を、スポークアンテナ電極により印加してもよい。また、プラズマ放電をRF電力の印加により実施し、RF電力のインピーダンスを電子式RF整合機により調整してもよい。
【0010】
該有機SiガスはSiαOα−1R2α−β+2(OCnH2n+1)β:ここで、αは1〜3の整数、βは0, 1,2 ,3 または4、 n は1〜3の整数、RはSiに結合するC1-6 炭化水素で表されるもの、SiR4−α(OCnH2n+1)α :ここでαは0, 1,2 ,3 または 4、n は1〜3の整数、RはSiに結合するC1-6 炭化水素で表されるもの、SiOR6−α(OCnH2n+1)α:ここでαは0, 1,2 ,3 または4、nは1〜3の整数、RはSiに結合するC1-6 炭化水素で表されるもの、SiHβR4−α(OCnH2n+1)α−β:ここでαは0, 1,2 ,3 または4、βは0, 1,2 ,3 または4、nは1または2、RはSiに結合するC1-6 炭化水素で表されるものを包含し、例えば、Si(CH)、Si(CH)(OCH3)、Si(CH)(OCH3)、Si(CH)(OCH3)、Si(OCH3)、Si(CH)(OC2H5)、Si(CH)(OC2H5)、Si(CH)(OC2H5)、Si(OC2H5)、SiH(CH)3、SiH(CH)、SiH(CH)の一つまたは、この複数の組み合わせを包含する。
【0011】
また、不活性ガスとしてArまたはHe、Ne、Kr、Xe、N2のひとつまたはその組み合わせを用いてもよい。該反応ガスが更に、生成膜のカーボン濃度を調整するためのO2、CO, CO2, N2Oの少なくとも一つを含む酸化性ガスを含有してもよい。
【0012】
更に、一回のプラズマ放電時間を約1m秒から約1 秒として微粒子を形成してもよく、該微粒子を該基板上に堆積させる間、プラズマ放電を中止してもよい。あるいは、一回のプラズマ放電時間を約10m秒から約1秒として微粒子を形成し、一回のプラズマ放電後約100m秒から約2秒の間プラズマ放電を中止し該微粒子を該基板上へ堆積させる工程を一サイクルとし、少なくとも2回以上を実施してもよい。
【0013】
上記の間欠的放電処理(パルス放電)の場合、該反応ガスは該反応器内に設けられたシャワープレートのガスノズルを通って導入され、プラズマ放電は上下電極間で行われ、基板は下部電極上に載置されている構造において、流量を次の関係式を満足するように調整してもよい。
【0014】
【数3】

Q:ガス流量(sccm)
N:シャワープレートのガスノズルの個数
A:シャワープレートのガスノズルの断面積(cm2
P:反応器内の圧力(Torr)
L:電極間隔(cm)
なお、放電をパルス状にするか、しないかに拘わらず、ガス流をパルス状としてもよく、ナノ粒子が生成された後の基板への輸送時にガス流が増大するように調整してもよい。
【0015】
なお、後処理として、成膜後、プラズマ処理、UV、またはEBのいずれか、あるいはその組み合わせによる熱処理によりキュアする工程を含み、膜の機械的強度を改善することができ、また、成膜後、有機シリコンガス雰囲気に該基板を放置し、有機シリコン分子を該膜上に付着させる工程、および該膜をキュアする工程を含み、膜強度を改善してもよく、あるいは、成膜後、H2Oガス雰囲気に放置する工程と有機シリコンガス雰囲気に放置する工程を一回または複数回繰り返す工程を含み、膜強度の改善してもよい。
【0016】
別の形態では、本発明は、(I)有機Siガスと不活性ガスからなる反応ガスを反応器内に設けられたシャワープレートのガスノズルを通して該反応器内に導入する工程、(II)反応ガス流量を次の関係式を満足するように調整する工程、
【0017】
【数4】

Q:ガス流量(sccm)
N:シャワープレートのガスノズルの個数
A:シャワープレートのガスノズルの断面積(cm2
P:反応器内の圧力(Torr)
L:電極間隔(cm)
(III)該有機Siガスから気相中に生成する微粒子のサイズを該反応器内におけるプラズマ放電時間の関数として、約10nm以下に調整する工程、及び(IV)プラズマ放電を中止し生成した該微粒子を該反応器内に載置された基板上に堆積する工程、を包含する、低誘電率膜を形成する方法を提供する。
【0018】
上記の形態は上記のいずれの態様も包含し得るが、少なくとも次の態様を包含する。本発明はこれらの実施態様に限定されるものではなく、また、上記、下記の実施態様は実施が可能である限りいずれも相互に置換可能なものである。
【0019】
また、一回のプラズマ放電時間を約10m秒から約1秒として微粒子を形成し、一回のプラズマ放電後約100m秒から約2秒の間プラズマ放電を中止し該微粒子を該基板上へ堆積させる工程を一サイクルとし、少なくとも2回以上を実施してもよく、該サイクルを30回から150回連続に繰り返して低誘電膜を形成してもよい。目的とする膜厚により適宜調整すればよく5サイクル、50サイクル、100サイクル等を含むいろいろな範囲で実施できる。なお、一回の実施(繰り返しなし)であってもよい。
【0020】
更に、別の形態によれば、本発明は、(A)有機Siガスと不活性ガスからなる反応ガスを反応器へ導入する工程、(B)プラズマ放電を実施し該有機Siガスから微粒子を形成する工程、及び(C)該微粒子が形成されている約100m秒から約2秒の間に該微粒子を該反応器内に載置された基板上へ堆積させる工程、を包含する、低誘電率膜を形成する方法を提供する。
【0021】
また、上記のある態様においては、該反応器内の電極面に平行な方向のガス流速を約2.5cm/秒以下とし、所定の膜厚が得られるまでプラズマ放電及びガス流を連続的に実施する。
【0022】
上記の形態は上記のいずれの態様も包含し得るが、少なくとも次の態様を包含する。本発明はこれらの実施態様に限定されるものではなく、また、上記、下記の実施態様は実施が可能である限りいずれも相互に置換可能なものである。
【0023】
また、本発明の別の形態によれば、(A)有機Siガスと不活性ガスからなる反応ガスを反応器へ導入し、該有機Siガスからナノ粒子を形成するためプラズマ放電を実施する工程、及び(B)該有機Siガスからナノ粒子が形成される時間(T1)、形成されたナノ粒子が該反応器内に載置された基板上まで輸送される時間(T2)、ナノ粒子同士が輸送中に凝集成長を起こす時間(T3)を、プラズマ放電時間とガス流量の関数として制御し、ナノ粒子を該基板上に堆積する工程、を包含する、低誘電率膜を形成する方法を提供する。
【0024】
上記において、ある態様では、概ねT1=0.1〜1秒、T2<T3となるように制御する。これを実現するには、例えばプラズマ放電をパルス状とし一回の放電ON時間を約0.1秒から約1秒、放電OFF時間を約10m秒から約100m秒とし、その間にナノ粒子が基板上に輸送されるようにする(パルス放電)。プラズマ放電を中止している間はナノ粒子の静電気力は作用しないためナノ粒子はガス流速とほど同じ速度で基板上まで輸送される。また、その間にナノ粒子の凝集成長が進行する。プラズマ放電中はナノ粒子は帯電しその静電気力がガス流速による粘性力に抵抗するため粒子成長領域に滞留しやすい。従って、この場合は、ナノ粒子の成長過程と輸送過程を分けて考えることができ、ナノ粒子の形成に必要なだけプラズマ放電を実施し、その後は、形成したナノ粒子の凝集成長が進む前に放電を中止し粒子を開放して基板上まで輸送するようにガス流量を調整すればよい。
【0025】
また、ある態様では、概ねT1=0.1〜1秒、T1=T2、T3=0となるように制御する。これを実現するには、例えばプラズマ放電を連続とし(凝集成長はプラズマ放電中は抑制されているので無視できる)、ナノ粒子が適当なサイズになった時点で基板上に到達するようにする。この場合は、ナノ粒子の形成過程と輸送過程を分けて考えることはできない。ナノ粒子の形成中に輸送されることになる。なお、輸送中もプラズマ放電が継続されるので、ナノ粒子を輸送するには比較的大きな速度(電極面に垂直方向)のガス流が必要となる。
【0026】
該微粒子の平均サイズは約1nmから約10nmであってもよい。該生成された膜の誘電率は2.4以下であってもよく、該生成された膜の空孔率は約40%から約80%であってもよい。
【0027】
なお、本願で説明する目的、効果等の記述は本発明を限定する意図で記載されたものではない。本発明の少なくともある実施態様においてはそれらの目的、効果を達成し得るが、他の実施態様においては異なる目的、効果を達成するものであってもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下に本発明における最良の実施形態につき説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。当業者であれば下記の実施態様に基づきそれらに変更、修正を加え他の条件において同様の要領で実施することができる。
【0029】
プラズマCVDで絶縁性微粒子を形成する場合、粒子生成が起こる条件ではRF電力が局所的に集中し易く、その結果、粒子が過度に成長し10nm以下の絶縁性微粒子を気相中で安定に形成する事は一般に困難である。なお、本発明において、ナノ粒子は粒径が約1nmから数十nmの粒子であり、好ましくは粒径が約1nmから約20nmの粒子、更に好ましくは10nm以下の粒子である。また、ナノ粒子は個々の粒子だけでなく粒子群をも意味し、粒子群では構成粒子の全てがナノ粒子であることが望ましいが、それに限らず、粒度分布を有し粒子の平均径が約1nmから約10nmである粒子群が好ましい。
【0030】
本発明のある態様によれば、材料ガスとして有機Si含有ガスを使い該ガスの希釈比率(材料ガス流量の全ガス流量に対する比率)を低減する(例えば5%以下)と共にガス圧を例えば約0.5Torr以上に上げ、放電領域でのガス流速(電極面に平行方向)を例えば約2.5cm/秒以下に下げ気相中でナノ粒子が形成するための反応時間を確保する一方、生成したナノ粒子が凝集しない時間内で放電し、なおかつ放電を高いRF電力(例えば約4 W/cm2以上)を電極間に印加することで実施することにより、気相中で粒子を形成し、基板上に堆積させる。
【0031】
上記の実施態様における制御パラメータには、材料ガスの希釈比率、流速、流量、反応器内圧力、RF電圧、放電時間、が含まれる。
【0032】
なお、成膜の制御は、上記の制御パラメータの更に上位の制御パラメータにより実施することもできる。前述したように、ナノ粒子による低誘電率膜の形成方法のある態様によれば、(A)有機Siガスと不活性ガスからなる反応ガスを反応器へ導入し、該有機Siガスからナノ粒子を形成するためプラズマ放電を実施する工程、及び(B)該有機Siガスからナノ粒子が形成される時間(T1)、形成されたナノ粒子が該反応器内に載置された基板上まで輸送される時間(T2)、ナノ粒子同士が輸送中に凝集成長を起こす時間(T3)を制御パラメータとして、該基板上へのナノ粒子の堆積を制御する工程、を包含する。従って、ある態様においては、上記時間T1、T2、T3により制御することができる。
【0033】
ナノ粒子のサイズを制御するには、プラズマ中のナノ粒子の粒子成長領域(プラズマシース境界で定義される領域近傍)の滞在時間を制御することが必要となる。その一例では、概ねT1=0.1〜1秒、T2<T3となるように制御する。これを実現するには、例えばプラズマ放電時間とガス流をサブパラメータとして以下のようにして達成することができる。プラズマ放電をパルス状とし一回の放電ON時間を約0.1秒から約1秒、放電OFF時間を約10m秒から約100m秒とし、その間にナノ粒子が基板上に輸送されるようにする。プラズマ放電を中止している間はナノ粒子の静電気力は作用しないためナノ粒子はガス流速とほど同じ速度で基板上まで輸送される。また、その間にナノ粒子の凝集成長が進行する。プラズマ放電中はナノ粒子は帯電しその静電気力がガス流速による粘性力に抵抗するため粒子成長領域に滞留しやすい。即ち、放電中は粒子は粒子成長領域(シース領域)に捕捉されやすい。また、プラズマ中で帯電したナノ粒子は粒子間のクーロン反発により凝集は抑制されている。従って、この場合は、ナノ粒子の成長過程と輸送過程を分けて考えることができ、ナノ粒子の形成に必要なだけプラズマ放電を実施し、その後は、放電を中止しシースを消失して形成したナノ粒子の凝集成長が進む前に基板上まで輸送するようにガス流量を調整すればよい。
【0034】
なお、ナノ粒子の帯電による静電気力はサイズが小さいほど小さい。従って、ガス流が早いと粒子成長領域で成長する前に該領域を出てしまう微粒子の数が多くなる。成長を開始した微粒子は帯電による静電気力を強め該領域に滞留しやすくなる。このことから基板上に堆積するナノ粒子はある範囲の粒度分布を持ったものとなり、サイズが0.1nm未満のものは堆積し難くなる。小さいサイズの粒子を堆積させたい場合は、ナノ粒子の成長速度を早くするか、ガス流速を遅くするとよい。
【0035】
また、以下で説明するが、凝集成長はガス中の材料ガスの種類、濃度等の関数であるが、標準条件として凝集成長時間を約0.1秒として扱っても一般的には処理上の大きな支障が生ずることはない。
【0036】
一方、上記以外の例では、概ねT1=0.1〜1秒、T1=T2、T3=0となるように制御する。これを実現するには、例えばプラズマ放電時間とガス流をサブパラメータとして以下のようにして達成することができる。即ち、上記のパルス放電ではなく、連続放電により実施するもので、プラズマ放電を連続とし(凝集成長はプラズマ放電中は粒子間のクーロン反発により抑制されているので無視できる)、ナノ粒子が粒子成長領域で適当なサイズになった後、基板上に到達するようにする。この場合は、粒子成長領域のシースが存在し続けているので、粒子は静電気力よりも大きなガス流による粘性力が必要となる。パルス放電のようにナノ粒子の形成過程と輸送過程を分けて考えることはできない。従って、比較的大きなガス流が必要であり、静電気力を超えてナノ粒子を輸送するため、粒子の輸送速度はガス流速よりも低くなる。ガス流の粘性力がナノ粒子の静電気力よりも必要なだけ大きくなるようなガス流速(電極面に垂直)としては例えば電極間隔を約0.2秒、約0.1秒、約0.05秒、約0.025秒(前記の間の数値を含む)となる速度である。これは例えば電極間隔が40cmの場合は、約20cm/秒、約40cm/秒、約80cm/秒、約160cm/秒に相当する。
【0037】
以下、その他のパラメータにつき説明する。特記しない限りパラメータはパルス放電と連続放電で共通である。
【0038】
材料ガスの希釈比率は、Ar等の不活性ガスによる高密度プラズマを維持するため低くする。材料ガスの比率が大きくなるとプラズマ密度が低下しナノ粒子の形成に必要なラジカル密度に達しなくなる場合がある。不活性ガスとしては ArまたはHe, Ne, Kr, Xe, N2のひとつまたはその組み合わせを用いることができる。材料ガスの希釈比率は例えば、約0.1%から約40%(0.2%、0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、10%、20%、及び前記数値の間の数値を含み)、好ましくは約0.3%から約8%、更には約0.5%から約3%である。
【0039】
材料ガスとしては、Siを少なくとも含み、その他 C, O, Hで構成される、有機Siガスを用いることができる。一般式としてはSiαHβOγCλ :α、β、γ、λは任意の整数、で表されるが、例えば、SiαOα−1R2α−β+2(OCnH2n+1)β:ここでαは1〜3の整数、βは0, 1,2 ,3または4、nは1〜3の整数、RはSiに結合する C1-6炭化水素で表される有機Siガスが挙げられる。更に、SiR4−α(OCnH2n+1)α :ここでαは0, 1,2 ,3 または4、nは1〜3の整数、RはSiに結合するC1-6 炭化水素で表される有機Siガス、SiOR6−α(OCnH2n+1)α:ここでαは0, 1,2 ,3または4、nは1〜3の整数、RはSiに結合するC1-6 炭化水素で表される有機Siガス、SiHβR4−α(OCnH2n+1)α−β:ここでαは 0, 1,2 ,3 または4、βは0, 1,2 ,3または4、nはは1または2、RはSiに結合するC1-6 炭化水素で表される有機Siガスが挙げられる。好ましい有機Siガスとしては、Si(CH)(OCH3), Si(CH)(OCH3), Si(CH)(OCH3), Si(OCH3), Si(CH), Si(CH)(OC2H5), Si(CH)(OC2H5), Si(CH)(OC2H5), Si(OC2H5), SiH(CH), SiH(CH), SiH(CH)の一つまたは、この複数の組み合わせを用いることができる。
【0040】
上記で酸素原子が分子にないものを使った場合は、更に酸化性ガスを入れればSiOCH系の膜が形成され、酸化性ガスを添加しない場合は、SiC系の膜が形成される。また、O2、CO、CO2、N2Oなどの酸化性ガスを添加することで生成膜のカーボン濃度を調整(0%から50%程度で)することができる。
【0041】
電極面に平行な流速は、ナノ粒子の成長に必要な時間を確保できる速度にする。流速が大きければナノ粒子が成長する前に電極面から流出してしまう。プラズマ中のナノ粒子成長領域(例えば上下電極の間)に材料ガスをある程度の時間滞留させ、ナノ粒子の成長を促する。ナノ粒子は成長に伴い帯電し易くなる。ガス流速が大きいと粒子が成長する前に電極面から流出し、また、帯電したナノ粒子も基板上に堆積することなくナノ粒子成長領域外に排出され易くなる。ガス流速としては、例えば、約5cm/秒以下(4cm/秒、3cm/秒、2cm/秒、1cm/秒、0.5cm/秒、0.25cm/秒及び前記数値の間の数値を含む)、好ましくは2.5cm/秒以下、更に約1cm/秒以下である。
【0042】
また、成長したナノ粒子はその後基板上まで輸送され堆積する必要がある。輸送速度はガス流速が小さい場合は、後述するように、拡散現象により支配される。しかし、拡散現象による輸送速度は小さい。拡散現象による輸送速度は圧力が低く粒径が小さいほど増大するが、圧力が低いと分子の衝突機会が減少するためナノ粒子の生成が十分に進行し難い。また、小さい粒子が先に輸送されナノ粒子の成長が十分に行われない場合がある。更に、ナノ粒子は輸送中に凝集成長を生ずるため、凝集成長が進む前にナノ粒子を基板上まで輸送することが望まれる。
【0043】
拡散現象による輸送速度と、凝集成長時間を比較すると、一般の反応器においては、拡散現象によりナノ粒子が基板上に到達する前に凝集成長が開始され得る。そこで、電極間隔を極端に短く(例えば10mm以下、更には5mm以下)し拡散輸送が支配的となる態様以外では、ガス流により強制的にナノ粒子を基板上まで輸送することが好ましい。後述するように、凝集成長時間(τc)とガス流量(Q)との関係は以下で表すことができる。
【0044】
【数5】

Q:ガス流量(sccm)
τc:凝集成長時間(秒)
N:シャワープレートのガスノズルの個数
A:シャワープレートのガスノズルの断面積(cm2
P:リアクターの圧力(Torr)
L:リアクターの電極間隔(cm)
ガス流量を上記の条件を満たすように供給することでナノ粒子を有効に基板上に堆積させることができる。好ましくは上記式を満足する最小Qの約1.1倍から約30倍(1.5倍、2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、及び前記数値の間の数値も含む)のQでガスを供給する。ただし、前述したガス流速(電極面に平行方向)以下になるような範囲でガス流量を制御することが好ましい。
【0045】
反応器内圧力は、ナノ粒子の形成に必要な材料ガス分子を確保できる圧力とする。ナノ粒子の成長は気相成長であり、気相衝突が十分生ずる圧力が好ましい。圧力が低いと極めて小さいナノ粒子前駆体が拡散損失を起こす。反応器内圧力としては、例えば、0.1Torr以上(0.2Torr、0.3Torr、0.4Torr、0.5Torr、1Torr、2Torr、5Torr、10Torr、15Torr及び前記数値の間の数値を含む)、好ましくは約0.5Torrから10Torr、更に約1Torrから約5Torrである。
【0046】
RF電圧は、ナノ粒子の形成に必要なラジカル密度を確保できる電圧である。例えば、1W/cm2以上(2W/cm2、3W/cm2、4W/cm2、5W/cm2、7W/cm2、10W/cm2、15W/cm2、20W/cm2、及び前記数値の間の数値を含む)、好ましくは約4W/cm2以上、更に約8W/cm2から約13W/cm2である。
【0047】
高周波電力としては、ある実施態様では2MHz以上、例えば13.56 MHz、27 MHz、60 MHz等のRF電力を用いる。
【0048】
更に、プラズマ密度を高くするため、100 MHz以上のVHF帯の高周波電力を用いることもできる。また、VHF帯の高周波電力を使うことで放電電圧が低くなり、ナノ粒子の帯電気相凝集効果を小さくすることができる。これによりナノ粒子を大量に生成することができる。VHF帯の高周波電力は、平行平板型のプラズマCVDで用いるプレーンな導電性板の代わりに例えば図5に示すスポークアンテナ電極100を上部電極として用いることで容易に実現できる。1MHz〜50MHz程度のRF電力との併用では、VHF帯の高周波電力は全電力の約2%から約90%(5%、10%、20%、50%、70%、および前記数値の間の数値を含む)、好ましくは約5%から約20%である。
【0049】
なお、反応器内部のインピーダンスは、材料ガスの流動や、反応により常に変化する。従って、電源と負荷(即ち反応器)を含めたRF系回路のインピーダンスバランスを常に調整することが好ましい。整合器としては通常のマッチングボックスや電子式RF整合器を用いることができる。通常のものでは、ステッピングモータを用いて真空バリアブルコンデンサを動かして、機械的にコンデンサの容量を変化させてインピーダンス制御を行い整合をとるので、一般に整合に数秒の時間が掛かる。一方、電子式整合器では、インピーダンス制御を電気的に行うため、機械的方式に比べ、マイクロ秒オーダーの高速で整合を実施することができる。インピーダンス制御を電気的に行う方法としては、コンデンサの容量を電気的に変えるか、コイルのインダクタンスを電気的に変える方法が挙げられる。
【0050】
放電時間は、ナノ粒子が成長するに適当な時間である。微粒子のサイズは放電時間の調節により制御することができる。標準状態(後述)では放電時間を約0.1秒から約1秒の範囲で、微粒子サイズを約1nmから約10nmまで調整することができる。ある態様においては、放電時間と粒子サイズとの関係は略線形的である。また、ある態様においては、約1m秒 から約1 秒(5m秒、10m秒、50m秒、100m秒、0.2秒、0.5秒、及び前記数値の間の数値を含む)のRFの印加時間でナノ粒子を形成し、生成された粒子の輸送時間の間、例えば約0.2秒から約3秒(0.05秒、0.1秒、0.5秒、1秒、2秒、及び前記数値の間の数値を含む)の間RFをoffにする堆積工程を1サイクルとし、それを繰り返すことにより膜を堆積する。サイクルは一定でもよいし、毎回変化させてもよい。ナノ粒子の輸送が主にガス流により支配されている場合は、RFがオフ中の輸送速度はナノ粒子のサイズにあまり影響されず一定なので、RFの印加時間のみを調整することでサイズを調整しサイズの異なるSi絶縁体粒子(SiO系、SiC系絶縁体等)を順番に積層することもできる。堆積工程のサイクル数は1回以上でよく、またサイクルで運転せず、連続運転により成膜してもよい。連続運転の場合は、ナノ粒子の成長が過度になる前に輸送が完了するようなガス流で実施することが好ましい。
【0051】
成膜後の後処理を実施することで膜質を改善することができる。例えば、膜の機械的強度を改善するため、成膜後の膜をUVまたはEBと組み合わせた熱処理でキュアを行うことができる。例えば、温度は約300℃から約450℃で、約10秒から約5分間、真空下で実施することができる。
【0052】
また、膜の機械的強度を改善するため、成膜後の膜をプラズマ処理、UVまたはEBと組み合わせた熱処理でキュアを行うことができる。後処理としてのプラズマ処理は、H2とHeの雰囲気で、200mmウエハーの場合では、約27MHzで約200Wから約500WのRF電力、圧力約1Torrから約6Torrの条件で実施することができる。
【0053】
更には、微粒子膜形成後に有機シリコンガス雰囲気に放置し、有機シリコン分子を微粒子膜に付着させる工程とキュアを行い膜強度の改善を行うこともできる。例えば、シリコンウエハーを真空リアクターへ設置し、約0℃から約250℃のウエハー温度で、SiOCHの組成を持つ有機シリコンガスを約10sccmから約500sccmでリアクター内に導入し、その後、約350℃から約450℃でキュアを実施することができる。なお、キュアではUVの併用をすることもできる。キュアされた膜はSiOH系の膜となる。
【0054】
あるいは、微粒子膜形成後に、H2Oガス雰囲気に放置する工程と有機シリコンガス雰囲気に放置する工程を短数回または複数回繰り返し、膜強度の改善を行うこともできる。例えば、有機シリコンガスを導入する前に約1sccmから約500sccmのH2Oガスを導入することができる。
【0055】
生成膜のモジュラスはある態様においては約1GPaから約4GPaであるが、キュア後の膜では約10%から約50%の改善する。
【0056】
装置構成
図1に本発明で用いることができる容量結合方式を用いた平行平板方式のCVD装置の一例を示すが、本願発明はこの装置に限定されるものではない。なお、該図は説明のために過度に簡略化されている。また、この装置ではナノ粒子測定装置が備わっているが、生産装置ではこのような測定装置を装備する必要はないが、あればプラズマ反応、成膜反応をモニターしながら生産することもできる。
【0057】
反応器1の内部に、1対の導電性の平板電極、上部電極2と下部電極4を反応室内に平行に対向して置き、片側に例えば13.56 MHzのRF電力8を印加し、もう片側を電気的に接地する事により、この1対の電極間にプラズマを励起する。下部電極4は基板を支持する下部ステージの役割も果たし、基板3は下部ステージ4上に載置される。下部ステージ4には温度調整機構が付けられ、成膜中は、例えば約0℃〜約450℃(好ましくは約150℃〜約400℃)の所定の温度に一定に保たれる(基板温度もほど同じである)。材料ガス、例えばジメチルジメトキシシラン:Dimethyldimetoxysilane(DM-DMOS、Si(CH3)2(OCH3)2)、と不活性ガス、例えばAr、を混合し反応ガスとして用いる。これらのガスは流量制御装置9を通してそれぞれ所定の流量に制御され、これらが混合され反応ガスとして上部電極(シャワープレート)2の上部の導入口12に導入される。
【0058】
ナノ粒子のサイズ・密度の計測方法
凝集散乱法を適用し、ナノ粒子のサイズ・密度の計測を行うことができる。放電条件及びレーザーの入射条件の一例を以下に示すが、これに限られるものではない。
【0059】
<入射Arイオンレーザーの条件>
入射パワー: ~1W
レーザー径: 5mm(ICCDカメラ使用時), 0.5mm(PMT使用時)
Ar+レーザー(488nm、1W)14からレーザー光を照射し、ミラー13で反射後、グランレーザープリズム(Glan-Thompson Prism)11を介し光の偏光方向を揃え、ミラー10により、反応器1の壁に設けられた真空遮断のガラス(クオーツ製等)の窓5を通って反応器1内に照射される。レーザー光は反応器1中のナノ粒子生成領域を通って反応器1の対向する壁に設けられた窓6を経てICCDカメラ7で観測(あるいは電子倍増管PMT(Photomultiplier)で光検出)される。粒子間の熱的凝集現象をレーザー散乱法にて観測することで、微粒子のサイズをその場測定することができる。
【0060】
ナノ粒子のサイズ制御と放電時間
微粒子のサイズは、放電時間の制御により決めることができる。図2に微粒子サイズの放電時間依存性の一例を示す。この実験では、RF電力11.9W/cm2(13.56 MHz)、放電時間0.3秒、Ar 4000sccm、DMDMOS 20sccm、1Torr、基板温度250℃、電極サイズφ200mm、電極間距離20mm、放電領域内ガス流速(電極面に平行方向)1.0cm/秒の条件のもとで行われ、粒子間の熱的凝集現象をレーザー散乱法にて観測することで、微粒子のサイズをその場測定した。この図からも明らかなようにこの実施例においては、放電開始約0.1秒後には、1nm程度のナノ粒子が発生し、放電時間の経過とともにサイズが大きくなる。微粒子サイズが放電時間に対し線形的に成長し、2nm程度の微粒子を作成するには約0.15秒の放電時間を要することが分かる。放電時間の選択により、約1ナノメートルから約30ナノメートルの範囲で線形的にサイズの制御が可能である。なお、サイズが1ナノメートル付近でばらつきが大きいのはサイズとその場測定の信号強度が急激に小さくなり、S/N比が悪くなるためである。サイズが1/2になるとその場測定の信号強度は(1/2)6にまで低下する。これは測定の問題であり、TEM観測からも小さなサイズの領域でもサイズコントロールは精度よく実施できることを確認している。
【0061】
点線は、実験データの線形近似曲線で、サイズ成長率が約6.5nm/秒と与えられる。ここで、データをフィッテングする際に、初期サイズとしてDMDMOS分子のサイズを(0.93nm)とした。放電時間を約1 m秒から約1秒の範囲で制御する事によりnmオーダーのサイズに線形的に精度よく制御できる事がわかる。このように導電体粒子でないSi絶縁体粒子のプラズマCVDでの粒子生成現象については報告されていない。
【0062】
生成ナノ粒子の基板への輸送時間
ナノ粒子は、拡散による輸送とガス流により輸送され、一般的にはこの2つの効果が混在する。どちらの効果で主として輸送したいかにより装置構成や圧力が決まる。低圧力で電極間が狭い場合は、拡散での輸送が支配的となり、圧力が高い場合拡散速度より速いガス流でナノ粒子が輸送される。
【0063】
拡散での輸送現象は、高周波電極周辺で生成されたナノ粒子が気体分子との衝突を介し拡散しつつ基板に輸送される。この拡散の速さを規定する拡散係数D(単位時間あたりの粒子の広がり面積)は以下の式で与えられる。
【0064】
【数6】

ここで、Ng、Tg、dg及びmgはガス密度、ガス温度、ガス分子の直径及び質量であり、dSi、mSi及びnは、シリコン原子の直径、質量及び微粒子を構成するシリコン原子数、kBはボルツマン定数である。なお、この拡散係数は、不活性ガス分子間に分散するシリコン原子のものであるが、Si含有ガスでもSi含量の多いものでは適用できる。また、他の原子が多くなっても原理、考え方は同じである。
【0065】
輸送時間は、τd=L2/Dとして定義し、Lは輸送距離(電極間距離)である。輸送時間は微粒子サイズ及びガス圧に依存するが、ガス圧1Torr、質量約10-23kg、不活性ガスAr、ガス温度100℃、のもとで数ナノメートルの微粒子に対し概ね0.1〜1秒程度である。図3に拡散による輸送距離を1cmとした際の輸送に要する時間を示す(その他の条件は上記のナノ粒子のサイズ制御と放電時間の実験と同じである)。低ガス圧での小さい微粒子ほど拡散しやすいので輸送時間は短くなる。なお、この範囲は材料ガスの種類、不活性ガスの種類、ガス温度等にあまり影響されない。
【0066】
電極間隔Lが20mmでは、拡散による輸送時間は約0.4秒、Lが10mmの場合は約0.1秒である。この輸送時間が経過すると電極間の粒子密度が十分に減少し、輸送時間が経過した後にRFをonにすればナノ粒子の生成が再び開始される。連続的な繰り返しで堆積膜厚を増加させる事ができる。
【0067】
また、ガス流で主に微粒子が輸送されている場合は、
【0068】
【数7】

Q:ガス流量(sccm)
τd:輸送時間(秒)
N:シャワープレートのガスノズルの個数
A:シャワーヘッドのガスノズルの断面積(cm2
P:リアクターの圧力(Torr)
L:リアクターの電極間隔(cm)
式を展開する事により、
【0069】
【数8】

の式で記述できる。ガス流量を増大することで輸送時間を短縮することができ、上記の拡散による輸送速度よりも有意に大きい速度で輸送することが可能である。
【0070】
輸送中での微粒子の凝集成長の抑止
緻密で一様なポーラス膜を作製する為には、輸送中での微粒子の凝集成長を抑止することが極めて重要なキーポイントになる。輸送途中において微粒子が凝集すると、綿状の塊ができ緻密で一様なポーラス膜の作製が困難になる。微粒子間の熱運動に起因する凝集成長の時間はτc=1/kcnpで与えられる。ここで、kc及びnpは凝集係数及び微粒子の密度で、凝集係数は以下の式で与えられる。
【0071】
【数9】

Tp、dp及びρは、微粒子の温度、直径及び質量密度である。なお、凝集係数の計算ではガス分子のファクターが入っていないが、ガス圧1Torr程度の条件ではナノ粒子の実効的平均自由行程は0.1mmオーダーであるのに対して、ナノ粒子間距離はナノ粒子の密度が1011cm-3としてミクロンオーダーであるので、ガス分子による凝集抑制の影響は無視することができる。即ち、ナノ粒子の凝集はナノ粒子の輸送とは関係なく、時間と共に進行する。
【0072】
図4に微粒子の凝集時間を示す(その他の条件は上記のナノ粒子のサイズ制御と放電時間の実験と同じである)。微粒子密度1010cm-3でのナノ粒子に対し、凝集時間(τc)は概0.1〜0.3秒である。輸送中における微粒子の凝集成長を抑制するには、輸送時間を凝集時間より短くする(τd<τc)ようにすることが好ましい。すなわち、微粒子の発生量をある程度抑え輸送距離を短くすることが好ましい。
τd<τc
【0073】
輸送時間は、拡散効果とガス流の2つの効果で決まるが、拡散による輸送のみでのτdは一般に大きい(上記の例では0.1秒から1秒)ので上記関係式を満足するにはガス流により輸送速度を増大させることが好ましい。拡散による輸送を無視できる程度にガス流による輸送が支配的である輸送系では、ガス流の条件により輸送中での凝縮を制御する事ができる。凝縮成長時間τc= 0.1秒として、L=1cm, A=0.0079cm2 (φ0.5mm)、N=9000の場合、
【0074】
【数10】

の式より、リアクターに導入するガス流量を算出するとQ > 237 sccmの条件で成膜する事により、輸送中の凝縮を抑える事ができる。上記の条件では好ましくはQ>300sccm、500sccm、1000sccm、2000sccm、3000sccm、4000sccm、5000sccm、6000sccm、及び前記数値の間の数値である。但し、前述したようにガス流速(電極面に平行方向)は好ましくは2.5cm/s以下であり、反応器のサイズ等との関係で適正ガス流を選択する。
【0075】
膜特性
上記の方法により得られた膜の誘電率はある態様によれば2.0から2.5、更には2.1から2.4である。また、生成膜のモジュラスはある態様においては約1GPaから約4GPaである(キュア後の膜では約10%から約50%の改善する)。また、RIはある態様では1.1から1.4である。更に率はある態様では約30%から約85%、更に約40%から約75%、あるいは約50%から約70%である。なお、膜厚は用途により適宜調整することができ、特に限定されるものではないが、ある態様では約20nmから約2000nm、更に約50nmから約1000nm、あるいは約100nmから約500nmである。
【0076】
堆積膜実施例
Eagle-10(商標)(日本エー・エス・エム社製)を使い、下記の条件に基づき、ナノ粒子を生成、堆積させるサイクルを繰り返すことで膜厚400nmのSiOH系の低誘電率膜を形成した。
・ サセプタの温度 :250℃
・ 電極サイズ : φ 200mm
・ シャワープレートとサセプタとの間隔:20mm
・ ガス共通条件:Ar 4000sccm, DMDMOS 20 sccm,
放電領域内ガス流速(電極面に平行)1.0cm/秒 1Torr,
・ RF Power 13.56 MHz、2600 W(8.28W/cm2 )
・ RF on時間:0.15秒、 off時間:0.5秒
・ 成膜時間 : 70秒
【0077】
得られた膜の特性は以下の通りであった。
・ 膜厚: 400nm
・ RI(n) : 1.29
・ 空孔率(%) : 65%
・ 誘電率 : k=2.2
以上説明したように、本発明の少なくとも一実施態様によれば、プラズマCVD方式による低誘電率膜の成膜が可能となる。この低誘電率膜を、次世代の高集積半導体素子の絶縁膜として使用する事により、配線間容量による遅延を下げ半導体素子の動作速度を大幅に上げる事が可能となる。
【0078】
本発明は以下の実施態様に限定はされないが、それらを含むものである。
1)容量結合方式のCVD装置による成膜をおいて次の条件下で実施する。
・ Siを少なくとも含み、その他 C, O, Hで構成される、有機Siガス(一般式SiαHβOγCλ :α、β、γ、λは任意の整数)を材料ガスとして用いる。
・ 不活性ガスにより有機Siガスの流量比を約10%以下に希釈する。
・ 反応圧力を約0.1 Torr から約 10 Torrの圧力領域とする。
・ nmオーダーの微粒子を気相中に生成し、それを堆積する事により低誘電率の絶縁膜を形成する。
【0079】
2)該有機シリコンガスはSiαOα−1R2α−β+2(OCnH2n+1)β:ここでαは1〜3の整数、βは0, 1,2 ,3または4、nは1〜3の整数、RはSiに結合するC1-6 炭化水素の一般式で表される。
【0080】
3)該有機シリコンガスは、SiR4−α(OCnH2n+1)α :ここでαは0, 1,2 ,3または4、nは1〜3の整数、RはSiに結合するC1-6 炭化水素である。
【0081】
4)該有機シリコンガスは、SiOR6−α(OCnH2n+1)α :ここでαは0, 1,2 ,3または4、nは1〜3の整数、RはSiに結合するC1-6 炭化水素である。
【0082】
5)該有機シリコンガスは、SiHβR4−α(OCnH2n+1)α−β :ここでαは0, 1,2 ,3または4、βは0, 1,2 ,3または4、 nは1または2、RはSiに結合するC1-6炭化水素である。
【0083】
6)1m秒〜1 秒のRFの印加時間でナノ粒子を形成し、粒子の輸送時間の間RFをoffにする堆積工程を組み合わせ、膜を堆積する。1回または複数回の連続サイクルも含まれる。
【0084】
7)有機Siガスとて、DMDMOS:Si(CH)(OCH)を材料ガスとして、不活性ガスとしてArを用いる。
【0085】
8)RF電力として13.56 MHz, 27 MHz, 60 MHzのRF電力を用いる。
【0086】
9)100 MHz以上のVHF帯の高周波電力を用いる。
【0087】
10)VHF帯の高周波電力を用いる場合、スポークアンテナ電極を用いる。
【0088】
11)基板温度を0℃〜450℃の範囲で成膜する。
【0089】
12)基板温度を150℃〜400℃の範囲で成膜する。
【0090】
13)有機Siガスとて、 Si(CH) , Si(CH)(OCH3), Si(CH)(OCH3), Si(CH)(OCH3), Si(OCH3), Si(CH)(OC2H5), Si(CH)(OC2H5), Si(CH)(OC2H5), Si(OC2H5), SiH(CH), SiH(CH), SiH(CH)の一つまたは、この複数の組み合わせを用いる。
【0091】
14)不活性ガスとして ArまたはHe, Ne, Kr, Xe, N2のひとつまたはその組み合わせを用いる。
【0092】
15)O2、CO, CO2, N2Oなどの酸化性ガスを添加し、生成膜のカーボン濃度を調整する。
【0093】
16)反応空間でのナノ粒子の輸送時間を凝集時間より短くする条件での成膜を行う。
【0094】
17)膜の機械的強度を改善するため、成膜後の膜をUVまたはEBと組み合わせた熱処理でキュアを行う。
【0095】
18)膜の機械的強度を改善するため、成膜後の膜をプラズマ処理、UVまたはEBと組み合わせた熱処理でキュアを行う。
【0096】
19)電子式RF整合機を用いる。
【0097】
20)微粒子膜形成後に有機シリコンガス雰囲気に放置し、有機シリコン分子を微粒子膜に付着させる工程とキュアを行い膜強度の改善を行う。
【0098】
21)微粒子膜形成後に、H2Oガス雰囲気に放置する工程と有機シリコンガス雰囲気に放置する工程を短数回または複数回繰り返し、膜強度の改善を行う。
【図面の簡単な説明】
【0099】
本発明の実施態様の説明では図面を参照するが、本発明はそれらの図面及び実施態様に限定されるものではない。
【図1】図1は、本発明で用いることができる容量結合方式を用いた平行平板方式のCVD装置の一例を示す模式図である。なお、図は説明のため、過度に簡略化されている。
【図2】図2は、本発明のある実施態様における、微粒子サイズの放電時間依存性を示すグラフである。
【図3】図3は、本発明のある実施態様における、拡散による輸送距離を1cmとした際の輸送に要する時間と粒子サイズとの関係を示すグラフである。
【図4】図4は、本発明のある実施態様における、微粒子の凝集時間と粒子サイズとの関係を示すグラフである。
【図5】図5は、本発明のある実施態様において用いることができるスポークアンテナ電極を示す模式図である。なお、図は説明のため、過度に簡略化されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機Siガスと不活性ガスからなる反応ガスを容量結合方式のCVD装置の反応器へ導入する工程、
該有機Siガスから気相中に生成する微粒子のサイズを該反応器内におけるプラズマ放電時間の関数として、nmオーダーに調整する工程、及び
生成した該微粒子を該反応器内に載置された基板上に堆積する工程、
を包含する、低誘電率膜を形成する方法。
【請求項2】
該有機Siガスの流量は該不活性ガスの流量に対して10%以下である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
該有機Siガスの流量は該不活性ガスの流量に対して5%以下である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
該プラズマ放電は約8W/cm2から約13W/cm2のRF電力を印加することにより実施する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
一回のプラズマ放電時間を約1m秒から約1秒として微粒子を形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
該微粒子を該基板上に堆積させる間、プラズマ放電を中止する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
プラズマ放電を間欠的に行う請求項1に記載の方法。
【請求項8】
一回のプラズマ放電時間を約10m秒から約1秒として微粒子を形成し、一回のプラズマ放電後約100m秒から約2秒の間プラズマ放電を中止し該微粒子を該基板上へ堆積させる工程を一サイクルとし、少なくとも2サイクル以上を実施する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
該反応ガスは該反応器内に設けられたシャワープレートのガスノズルを通って導入され、プラズマ放電は上下電極間で行われ、基板は下部電極上に載置されている構造において、流量を次の関係式を満足するように調整する、請求項8に記載の方法。
【数1】

Q:ガス流量(sccm)
N:シャワープレートのガスノズルの個数
A:シャワープレートのガスノズルの断面積(cm2
P:反応器内の圧力(Torr)
L:電極間隔(cm)
【請求項10】
該反応ガスの該基板面に平行な流速を該反応器内で2.5cm/秒以下となるように調整する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
プラズマ放電中の反応器内圧力を約0.1 Torr から約 10 Torrとする、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
該プラズマ放電を13.56 MHz, 27 MHz, 60 MHzのRF電力を用いて実施する、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
該有機SiガスはSiαOα−1R2α―β+2(OCnH2n+1)β:ここでαは、1〜3の整数、βは0,1,2,3または4, nは1〜3の整数、及びR は Siに結合するC1-6 炭化水素で表される、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
該有機Siガスは、SiR4−α(OCnH2n+1)α :ここで、αは0, 1,2 ,3または4, nは1〜3の整数、及びRはSiに結合するC1-6 炭化水素で表される、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
該有機Siガスは、SiOR6−α(OCnH2n+1)α :ここでαは 0,1,2 ,3 または4, nは1〜3の整数、及びRはSiに結合するC1-6 炭化水素で表される、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
該有機Siガスは、SiHβR4−α(OCnH2n+1)α−β :ここでαは0,1,2 ,3 または4、βは0,1,2,3または4、 nは1または2、及びRはSiに結合するC1-6炭化水素で表される、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
該機Siガスとて、Si(CH3)4、Si(CH3)3(OCH3)、Si(CH3)2(OCH3)2、Si(CH3)(OCH3)3、Si(OCH3)4、Si(CH3)3(OC2H5)、Si(CH3)2(OC2H5)2、Si(CH3)(OC2H5)3、Si(OC2H5)4、SiH(CH3)3、SiH2(CH3)2、SiH3(CH3)の一つまたは、この複数の組み合わせを用いる、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
不活性ガスとしてArまたはHe、Ne、Kr、Xe、N2のひとつまたはその組み合わせを用いる、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
該反応ガスが更に、生成膜のカーボン濃度を調整するためのO2、CO, CO2 , N2Oの少なくとも一つを含む酸化性ガスを含有する、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
プラズマ放電を100 MHz以上のVHF帯の高周波電力を用いて実施する、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
該VHF帯の高周波電力を、スポークアンテナ電極により印加する、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
プラズマ放電をRF電力の印加により実施し、RF電力のインピーダンスを電子式RF整合機により調整する、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
成膜中の基板温度を約0℃から約450℃の範囲とする、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
更に、成膜後、プラズマ処理、UV、またはEBのいずれか、あるいはその組み合わせによる熱処理によりキュアする工程を含み、膜の機械的強度を改善する、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
更に、成膜後、有機シリコンガス雰囲気に該基板を放置し、有機シリコン分子を該膜上に付着させる工程、および該膜をキュアする工程を含み、膜強度を改善する、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
更に、成膜後、H2Oガス雰囲気に放置する工程と有機シリコンガス雰囲気に放置する工程を一回または複数回繰り返す工程を含み、膜強度の改善する、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
有機Siガスと不活性ガスからなる反応ガスを反応器内に設けられたシャワープレートのガスノズルを通して該反応器内に導入する工程、
反応ガス流量を次の関係式を満足するように調整する工程、
【数2】

Q:ガス流量(sccm)
N:シャワープレートのガスノズルの個数
A:シャワープレートのガスノズルの断面積(cm2
P:反応器内の圧力(Torr)
L:電極間隔(cm)
該有機Siガスから気相中に生成する微粒子のサイズを該反応器内におけるプラズマ放電時間の関数として、約10nm以下に調整する工程、及び
プラズマ放電を中止し生成した該微粒子を該反応器内に載置された基板上に堆積する工程、
を包含する、低誘電率膜を形成する方法。
【請求項28】
該有機Siガスの流量は該不活性ガスの流量に対して5%以下である、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
該プラズマ放電は約8W/cm2から約13W/cm2のRF電力を印加することにより実施する、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
該反応ガスの該基板面に平行な流速を該反応器内で2.5cm/秒以下となるように調整する、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
プラズマ放電中の反応器内圧力を約0.1 Torr から約 10 Torrとする、請求項27に記載の方法。
【請求項32】
一回のプラズマ放電時間を約10m秒から約1秒として微粒子を形成し、一回のプラズマ放電後約100m秒から約2秒の間プラズマ放電を中止し該微粒子を該基板上へ堆積させる工程を一サイクルとし、少なくとも2サイクル以上を実施する、請求項27に記載の方法。
【請求項33】
該サイクルを30回から150回連続的に繰り返して低誘電膜を形成する、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
該有機SiガスはSiαOα−1R2α−β+2(OCnH2n+1)β:ここで、αは1〜3の整数、βは0,1,2 ,3または4、nは1〜3の整数、RはSiに結合するC1-6 炭化水素、SiR4−α(OCnH2n+1)α:ここでαは0,1,2 ,3または4、nは1〜3の整数、及びRはSiに結合するC1-6炭化水素、SiOR6−α(OCnH2n+1)α:ここでαは、0,1,2 ,3または4、nは1〜3の整数、RはSiに結合するC1-6 炭化水素、SiHβR4−α(OCnH2n+1)α−β:ここで、αは0,1,2 ,3または4、βは0,1,2 ,3または4、nは1または2、RはSiに結合するC1-6炭化水素のいずれかで表される、請求項27に記載の方法。
【請求項35】
該生成された膜の誘電率は2.4以下である、請求項27に記載の方法。
【請求項36】
該生成された膜の空孔率は約40%から約80%である、請求項27に記載の方法。
【請求項37】
(A)有機Siガスと不活性ガスからなる反応ガスを反応器へ導入する工程、
(B)プラズマ放電を実施し該有機Siガスから微粒子を形成する工程、及び
(C)該微粒子が形成されている約100m秒から約2秒の間に該微粒子を該反応器内に載置された基板上へ堆積させる工程、
を包含する、低誘電率膜を形成する方法。
【請求項38】
該微粒子の平均サイズは約1nmから約10nmである、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
該有機Siガスの流量は該不活性ガスの流量に対して5%以下である、請求項37に記載の方法。
【請求項40】
該プラズマ放電は約8W/cm2から約13W/cm2のRF電力を印加することにより実施する、請求項37に記載の方法。
【請求項41】
該反応ガスの該基板面に平行な流速を該反応器内で2.5cm/秒以下となるように調整する、請求項37に記載の方法。
【請求項42】
プラズマ放電中の反応器内圧力を約0.1 Torr から約 10 Torrとする、請求項37に記載の方法。
【請求項43】
該有機SiガスはSiαOα−1R2α−β+2(OCnH2n+1)β:ここで、αは1〜3の整数、βは0,1,2 ,3または4、nは1〜3の整数、RはSiに結合するC1-6 炭化水素、SiR4−α(OCnH2n+1)α:ここでαは0,1,2 ,3または4、nは1〜3の整数、及びRはSiに結合するC1-6炭化水素、SiOR6−α(OCnH2n+1)α:ここでαは、0,1,2 ,3または4、nは1〜3の整数、RはSiに結合するC1-6 炭化水素、SiHβR4−α(OCnH2n+1)α−β:ここで、αは0,1,2 ,3または4、βは0,1,2 ,3または4、nは1または2、RはSiに結合するC1-6炭化水素のいずれかで表される、請求項37に記載の方法。
【請求項44】
該生成された膜の誘電率は2.4以下である、請求項37に記載の方法。
【請求項45】
該生成された膜の空孔率は約40%から約80%である、請求項37に記載の方法。
【請求項46】
(A)有機Siガスと不活性ガスからなる反応ガスを反応器へ導入し、該有機Siガスからナノ粒子を形成するためプラズマ放電を実施する工程、及び
(B)該有機Siガスからナノ粒子が形成される時間(T1)、形成されたナノ粒子が該反応器内に載置された基板上まで輸送される時間(T2)、ナノ粒子同士が輸送中に凝集成長を起こす時間(T3)を、プラズマ放電時間とガス流量の関数として制御し、ナノ粒子を該基板上に堆積する工程、
を包含する、低誘電率膜を形成する方法。
【請求項47】
工程(B)において、概ねT1=0.1〜1秒、T2<T3となるように制御する、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
該制御は、プラズマ放電をパルス状とし一回の放電ON時間を約0.1秒から約1秒、放電OFF時間を約10m秒から約100m秒とし、その間にナノ粒子が基板上に輸送されるようにする制御である、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
工程(B)において、概ねT1=0.1〜1秒、T1=T2、T3=0となるように制御する、請求項46に記載の方法。
【請求項50】
該制御は、プラズマ放電を連続とし、ナノ粒子が適当なサイズになった時点で基板上に到達するようにする制御である、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
(A)有機Siガスと不活性ガスからなる反応ガスを反応器へ導入し、該有機Siガスからナノ粒子を形成するためプラズマ放電を実施する工程、及び
(B)該有機Siガスからナノ粒子が形成される時間(T1)、形成されたナノ粒子が該反応器内に載置された基板上まで輸送される時間(T2)、ナノ粒子同士が輸送中に凝集成長を起こす時間(T3)を制御パラメータとし、該基板上へのナノ粒子の堆積を制御する工程、
を包含する、低誘電率膜を形成する方法。
【請求項52】
工程(B)において、概ねT1=0.1〜1秒、T2<T3となるように制御する、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
工程(B)において、概ねT1=0.1〜1秒、T1=T2、T3=0となるように制御する、請求項51に記載の方法。
【請求項54】
プラズマ放電時間及びガス流量・流速が該制御パラメータを決定するサブパラメータになっている、請求項51に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2006−148100(P2006−148100A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−329871(P2005−329871)
【出願日】平成17年11月15日(2005.11.15)
【出願人】(000227973)日本エー・エス・エム株式会社 (68)
【出願人】(504145342)国立大学法人九州大学 (960)
【Fターム(参考)】