説明

低質量のメトホルミン製剤

本発明は、低質量の錠剤、顆粒剤およびカプセル剤を提供するコンパクト性の改善されたメトホルミン徐放性(XR)製剤に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低質量の錠剤、顆粒剤およびカプセル剤を供するためのコンパクト性の改善したメトホルミン徐放性(XR)製剤に関する。
【背景技術】
【0002】
2型糖尿病は、糖尿病患者の90%を占める最も一般的なタイプである。1億人を超える世界の人々が2型糖尿病(米国では1700万人近い)にかかっており、その患者数は、先進国および発展途上国世界の両方で劇的に増加している。2型糖尿病は、生涯を通じた疾病であり、一般に、人生の中年期またはそれ以降で発病するが、いずれの年齢でも発病しうる。2型糖尿病にかかっている患者は、通常、体内で血中グルコースをエネルギーに変換するか、または後に使用されるために細胞中に貯蓄することを可能にするホルモンである、インスリンに対して適切に応答しない。2型糖尿病の問題は、インスリン耐性と呼ばれる状態にあり、この状態において、体はインスリンを正常にまたは高い量で産生するが、特定のメカニズムによって、インスリンがグルコールを細胞に運ぶことが妨げられる。体がインスリンを適切に使用しないことから、グルコースが血中で安全でないレベルまで上昇し、高血糖として知られる状態を生じる。
【0003】
長い期間にわたり持続する高血糖は、糖毒性(glucotoxicity)を引き起こし、このことがインスリン耐性を悪化させ、膵臓のベータ細胞における機能異常の原因となる。持続する高血糖の程度は、糖尿病性微小血管合併症に直接関連し、大血管合併症の原因ともなりうる。このようにして、高血糖は、2型糖尿病の制御を悪化させる有害事象および合併症のサイクルを存続させてしまう。
【0004】
現在、2型糖尿病患者において血糖管理が差異を生じることが広く認識されている。今日の糖尿病治療の目標は、できる限り正常に近い血糖を達成し、これを維持することによって、血中グルコールの上昇に伴う長期間の微小血管性および大血管性合併症を予防することである。2型糖尿病の治療のための経口治療薬の選択肢としては、スルホニル尿素系、ビグアナイド系(メトホルミン)、チアゾリジンジオン系およびアルファグルコシダーゼ阻害剤として知られている化合物が挙げられる。各クラスに由来する活性化剤は、一般に、単独で患者に投与される。しかしながら、単剤療法が効かなくなると、併用療法は、スルホニル尿素およびチアゾリジンジオン療法に伴う体重増加の副作用が公知であるにもかかわらず、高血糖を治療するための魅力的で合理的な策である。
【0005】
メトホルミンは、特許文献1に開示され、現在、500または750mgのいずれかの活性成分を含有するGLUCOPHAGE(登録商標)XRとしてその塩酸塩の形態でブリストルマイヤーズスクイブ社により米国で販売されている。このグルコファージ製剤は、不活性成分として、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびステアリン酸マグネシウムを含有する。
【0006】
活性成分の量に影響を与えることなくコンパクト性(compactability)が改善されたメトホルミンXR製剤は、経口で服用する患者にとってより利便的であるより小型の錠剤(顆粒剤/カプセル剤)を提供できるので、望まれている。より小型の錠剤は、患者の許容性およびコンプライアンスを改善する。よって、本発明は、より小型の錠剤サイズを可能にし、コンパクト性が改善された徐放性メトホルミン製剤を提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第3,174,901号公報
【0008】
本発明は、メトホルミン、1つまたはそれ以上の結合剤、1つまたはそれ以上の放出調整剤(release modifier)、1つまたはそれ以上の流動促進剤、1つまたはそれ以上の滑沢剤を含み、および適宜コーティング剤を含んでいてもよい徐放性医薬製剤を提供する。これらの製剤はコンパクト性が改善され、小サイズで低質量の錠剤、顆粒剤およびカプセル剤を提供する。
【0009】
別の態様において、本発明は、SGLT2活性に関連する疾患または障害の治療方法であって、かかる治療を必要とする哺乳類に、治療上有効量の低質量のメトホルミンXR製剤を単独で、または1つまたはそれ以上の抗糖尿病薬と組み合わせて投与することを特徴とする方法を提供する。本発明の製剤は、以下に限定されないが、糖尿病(1型および2型糖尿病が含まれる)、耐糖能障害、インスリン耐性、ならびに腎障害、網膜症、神経障害および白内障のような糖尿病合併症、高血糖、高インスリン血症、高コレステロール血症、脂質代謝異常症、遊離脂肪酸またはグリセロールの血中レベルの上昇、高脂血症、高トリグリセリド血症、肥満症、創傷治癒、組織虚血、アテローム性動脈硬化症および高血圧症を治療するか、またはこれらの進行または発病を遅延させることが含まれる、SGLT2活性に関連する様々な状態および障害の治療のために、哺乳類、好ましくはヒトに投与することができる。本発明の製剤はまた、高密度リポタンパク質(HDL)の血中レベルを増加させるのに有用でありうる。さらに、J. Cli. Endocrinol. Metab., 82, 727-34 (1997)に詳細が記載される「シンドロームX」またはメタボリック症候群と総称される状態、疾患および病弊は、本発明の製剤を用いて治療することができる。
【0010】
別の態様において、本発明は、低質量のメトホルミンXR製剤の製造方法を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の詳細な説明
本発明は、低質量のヒドロキシプロピルメチルセルロースと共に二酸化ケイ素またはコロイド状二酸化ケイ素を含む、低質量のメトホルミンXR製剤を提供する。ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、同様の放出速度を維持しつつ約27%から約18%減らした。さらに、低質量のメトホルミンXR顆粒剤のコンパクト性は、二酸化ケイ素(例えば、Syloid(登録商標))またはコロイド状二酸化ケイ素(例えば、Aerosil 200(登録商標))を加えることによって著しく改善される。よって、本発明の製剤は、患者の許容性およびコンプライアンスを改善する低質量の錠剤、顆粒剤およびカプセル剤を提供し、糖尿病の一定用量の併用療法で用いることができる。
【0012】
別の態様において、本発明は、メトホルミン塩酸塩、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、二酸化ケイ素もしくはコロイド状二酸化ケイ素およびステアリン酸マグネシウムを含む医薬製剤を提供する。前記製剤は、適宜コーティングが施されていてもよく、好ましいコーティング剤はOpadry(登録商標)IIである。
【0013】
別の態様において、本発明は、約72〜82% メトホルミン塩酸塩、約3〜5% ナトリウムカルボキシメチルセルロース、約15〜22% ヒドロキシプロピルメチルセルロース2208、約0.75〜1.25% 二酸化ケイ素または約0.25〜0.75% コロイド状二酸化ケイ素および約0.1〜0.5% ステアリン酸マグネシウムを含む医薬製剤を提供する。前記製剤は、適宜コーティングが施されていてもよく、好ましいコーティング剤は、Opadry(登録商標)IIである。
【0014】
別の態様において、本発明は、約76.6% メトホルミン塩酸塩、約3.84% ナトリウムカルボキシメチルセルロース、約18% ヒドロキシプロピルメチルセルロース2208、約1% 二酸化ケイ素、および約0.53% ステアリン酸マグネシウムを含む医薬製剤を提供する。前記製剤は、適宜コーティングが施されていてもよく、好ましいコーティング剤は、Opadry(登録商標)IIである。
【0015】
別の態様において、本発明は、1つまたはそれ以上の:抗糖尿病薬;高血糖治療薬;高脂血症治療薬/脂質低下薬;抗肥満薬;降圧薬;食欲抑制薬;インスリン分泌促進物質、インスリン抵抗性改善薬、グルコキナーゼ活性化剤、グルココルチコイドアンタゴニスト、フルクトース1,6−ビスホスファターゼ阻害剤、AMPキナーゼ活性化剤、インクレチン分泌促進物質などのインクレチン経路の修飾因子、例えば、GPR119またはGPR40アゴニスト、バイエッタなどのインクレチン模倣物質、およびインクレチン増強剤、胆汁酸金属イオン封鎖剤またはTGR5アゴニストなどの胆汁酸受容体アゴニスト、サイクロセットなどのドーパミン受容体アゴニスト、アルドース還元酵素阻害剤、PPARγアゴニスト、PPARαアゴニスト、PPARδアンタゴニストもしくはアゴニスト、PPARα/γ二重アゴニスト、11−β−HSD−1阻害剤、サクサグリプチン以外のジペプチジルペプチダーゼIV(DPP4)阻害剤、ダパグリフロジン以外のSGLT2阻害剤、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)、GLP−1アゴニストまたはPTP−1B阻害剤と組み合わせたメトホルミンXR製剤を提供する。メトホルミンXRと組み合わせて含ませることができる他の物質としては、シブトラミン、CB1アンタゴニスト、5HT2Cアゴニスト、MCHR1アンタゴニストなどの食物摂取の低下に作用する体重減少薬、および栄養吸収を減少させる薬剤(例えば、リパーゼ阻害剤(オルリスタット))、およびエネルギー消費を増加させる薬剤(例えば、甲状腺ホルモン類似物質)、あるいは消化管運動を遅延させる薬剤(例えば、アミリン類似物質またはグレリンアンタゴニスト)が挙げられる。
【0016】
本発明の製剤と併用するための適当な抗糖尿病薬の例には、以下に限定されないが、アルファグルコシダーゼ阻害剤(アカルボースまたはミグリトール)、インスリン系(インスリン分泌促進物質またはインスリン抵抗性改善薬を含む)、メグリチニド系(レパグリニド)、スルホニル尿素系(グリメピリド、グリブリド、グリクラジド、クロルプロパミドおよびグリピジド)、ビグアナイド/グリブリド併用薬(グルコバンス(登録商標))、チアゾリジンジオン系(例えば、トログリタゾン、ロシグリタゾンおよびピオグリタゾン)、PPARアルファアゴニスト、PPARガンマアゴニスト、PPARアルファ/ガンマ二重アゴニスト、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤、脂肪酸結合タンパク質の阻害剤(aP2)、GPR−119修飾因子、GPR40修飾因子、グルコキナーゼ阻害剤、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)およびGLP−1受容体の他のアゴニスト、ダパグリフロジン以外のSGLT2阻害剤およびサクサグリプチン以外のジペプチジルペプチダーゼIV(DPP4)阻害剤が含まれる。
【0017】
その他の適当なチアゾリジンジオンとしては、以下に限定されないが、MCC−555(三菱の米国特許第5,594,016号に記載)、ファラグリタザル(GI−262570,Glaxo−Wellcome)、エングリタゾン(CP−68722,Pfizer)またはダルグリタゾン(CP−86325,Pfizer;イサグリタゾン,MIT/Johnson&Johnson)、レグリタザル(JTT−501,(JPNT/Pharmacia&Upjohn)、リボグリタゾン(R−119702,三共/WL)、リラグルチド(NN−2344,Reddy博士/NN)および(Z)−1,4−ビス−4−[(3,5−ジオキソ−1,2,4−オキサジアゾリジン−2−イル−メチル)]フェノキシブテ−2−エン(YM−440,山之内)が挙げられる。
【0018】
PPARアルファアゴニスト、PPARガンマアゴニストおよびPPARアルファ/ガンマ二重アゴニストの例には、以下に限定されないが、ムラグリタザル、ペリグリタザル(peliglitazar)、テサグリタザル(tesaglitazar)、AR−HO39242(Astra/Zeneca)、GW−501516(Glaxo−Wellcome)、KRP297(Kyorin Merck)、ならびにMurakami et al, "A Novel Insulin Sensitizer Acts As a Coligand for Peroxisome Proliferation - Activated Receptor Alpha (PPAR alpha) and PPAR gamma. Effect on PPAR alpha Activation on Abnormal Lipid Metabolism in Liver of Zucker Fatty Rats", Diabetes 47, 1841-1847 (1998);WO01/21602および米国特許第6,414,002号および米国特許第6,653,314号によって開示されるものが含まれ、かかる文献は出典明示によりそれらの全体が本明細書に取り込まれ、その中で設定されるような投薬量で用いられる。ある実施態様において、引用文献で好ましいと記載される化合物が本発明における使用に好ましい。
【0019】
適当なaP2阻害剤には、以下に限定されないが、1999年9月7日に提出された米国出願番号第09/391,053号および米国特許第6,548,529号に開示されるものが含まれ、それらは出典明示により全体が本明細書に取り込まれ、その中で設定されるような投薬量で用いられる。
【0020】
適当なDPP4阻害剤には、以下に限定されないが、シタグリプチンおよびビルダグリプチン、ならびにWO99/38501、WO99/46272、WO99/67279(PROBIODRUG)、WO99/67278(PROBIODRUG)、WO99/61431(PROBIODRUG)で開示されるもの、Hughes et al, Biochemistry, 38(36), 11597-11603, 1999によって開示されるNVP−DPP728A(1−[[[2−[(5−シアノピリジン−2−イル)アミノ]エチル]アミノ]アセチル]−2−シアノ−(S)−ピロリジン)(Novartis)、TSL−225(トリプトフィル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸(Yamada et al, Bioorg. & Med. Chem. Lett. 8 (1998) 1537-1540により開示される)、Ashworth et al, Bioorg. & Med. Chem. Lett., Vol. 6, No. 22, pp 1163-1166および2745-2748 (1996)によって開示されるような2−シアノピロリジンおよび4−シアノピロリジン、米国出願番号第10/899,641号に開示される化合物が含まれ、これらの全ての文献は出典明示により全体が本明細書に取り込まれ、上記文献で設定されるような投薬量で用いられる。
【0021】
本発明に包含される適当なSGLT2阻害剤としては、セルグリフロジン、レモグリフロジン、エタボン酸レモグリフロジン、カナグリフロジン、BI−10773およびBI−44847、ASP−1941、R−7201、LX−4211、YM−543、AVE2268、TS−033またはSGL−0100ならびにUS7,589,193、WO2007007628、EP2009010、WO200903596、US2009030198、US7,288,528およびUS2007/0197623に開示される化合物が挙げられ、これらは出典明示により全体が本明細書に取り込まれる。下記のSGLT2阻害剤が好ましい。
【化1】

【化2】

【0022】
適当なメグリチニド系には、ナテグリニド(Novartis)またはKAD1229(PF/Kissei)が含まれる。
【0023】
本発明の製剤と併用するための適当な高血糖治療薬の例には、以下に限定されないが、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)、例えば、GLP−1(1−36)アミド、GLP−1(7−36)アミド、GLP−1(7−37)(出典明示によりその全体が本明細書に取り込まれる米国特許第5,614,492号に開示)、ならびにエクセナチド(アミリン/Lilly)、LY−315902(Lilly)、MK−0431(Merck)、リラグルチド(NovoNordisk)、ZP−10(Zealand Pharmaceuticals A/S)、CJC−1131(Conjuchem Inc)ならびに出典明示によりその全体が本明細書に取り込まれるWO03/033671に開示される化合物が含まれる。
【0024】
本発明の製剤と併用するための適当な高脂血症治療薬/脂質低下薬の例としては、1つまたはそれ以上のMTP阻害剤、HMG CoA還元酵素阻害剤、スクアレン合成酵素阻害剤、フィブリン酸誘導体、ACAT阻害剤、リポキシゲナーゼ阻害剤、コレステロール吸収阻害剤、回腸Na/胆汁酸共輸送体阻害剤、LDL受容体活性の上方調節因子、胆汁酸金属イオン封鎖剤、コレステロールエステル転送タンパク質(例えば、トルセトラピブ(CP−529414,Pfizer)およびJTT−705(Akros Pharma)などのCETP阻害剤)、PPARアゴニスト(上記に記載)および/またはニコチン酸およびその誘導体が含まれる。高脂血症治療薬は、LD2受容体活性の上方調節因子、例えば、1(3H)−イソベンゾフラノン,3−(13−ヒドロキシ−10−オキソテトラデシル)−5,7−ジメトキシ−(MD−700,大正製薬会社)およびコレスタン−3−オール,4−(2−プロペニル)−(3a,4a,5a)−(LY295427,Eli Lilly)でありうる。好ましい高脂血症治療薬としては、例えば、プラバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、アトルバスタチン、フルバスタチン、セリバスタチン、アタバスタチン(atavastatin)およびロスバスタチン(ZD−4522)が挙げられる。
【0025】
上記に記載されるように用いることができるMTP阻害剤の例には、以下に限定されないが、米国特許第5,595,872号、米国特許第5,739,135号、米国特許第5,712,279号、米国特許第5,760,246号、米国特許第5,827,875号、米国特許第5,885,983号、米国特許第5,962,440号に開示されるものが含まれ、これらの全ての文献は出典明示により全体が本明細書に取り込まれる。
【0026】
本発明の製剤と併用することができるHMG CoA還元酵素阻害剤の例には、以下に限定されないが、米国特許第3,983,140号に開示されるようなメバスタチンおよびその関連化合物、米国特許第4,231,938号に開示されるようなロバスタチン(メビノリン)およびその関連化合物、米国特許第4,346,227号に開示されるようなプラバスタチンおよびその関連化合物、米国特許第4,448,784号および第4,450,171号に開示されるようなシンバスタチンおよびその関連化合物が含まれる。本明細書で用いることができるその他の適当なHMG CoA還元酵素阻害剤としては、以下に限定されないが、米国特許第5,354,772号に開示されるフルバスタチン、米国特許第5,006,530号および第5,177,080号に開示されるようなセリバスタチン、米国特許第4,681,893号、第5,273,995号、第5,385,929号および第5,686,104号に開示されるようなアトルバスタチン、米国特許第5,011,930号に開示されるようなアタバスチン(atavastatin)(日産/三共のニスバスタチン(NK−104))、米国特許第5,260,440号に開示されるようなロスバスタチン(塩野義−Astra/Zeneca(ZD−4522))、ならびに米国特許第5,753,675号に開示される関連スタチン化合物、米国特許第4,613,610号に開示されるようなメバロノラクトン誘導体のピラゾール類似体、PCT出願WO86/03488に開示されるようなメバロノラクトン誘導体のインデン類似体、米国特許第4,647,576号に開示されるような6−[2−(置換ピロール−1−イル)−アルキル)ピラン−2−オンおよびその誘導体、サール(Searle)のSC−45355(3−置換グルタル酸誘導体)ジクロロアセテート、PCT出願WO86/07054に開示されるようなメバロノラクトンのイミダゾール類似体、仏国特許第2,596,393号に開示されるような3−カルボキシ−2−ヒドロキシプロパンホスホン酸誘導体、欧州特許出願第0221025号に開示されるような2,3−二置換ピロール、フランおよびチオフェン誘導体、米国特許第4,686,237号に開示されるようなメバロノラクトンのナフチル類似体、米国特許第4,499,289号に開示されるようなオクタヒドロナフタレン、欧州特許出願第0142146 A2号に開示されるようなメビノリンのケト類似体(ロバスタチン)、ならびに米国特許第5,506,219号および第5,691,322号に開示されるようなキノリンおよびピリジン誘導体が挙げられる。さらに、HMG CoA還元酵素を阻害するのに有用なホスフィン酸化合物、例えば、GB2205837に開示される化合物は、本発明の製剤との併用に適当である。全ての引用文献は、出典明示によりそれらの全体が本明細書に取り込まれる。
【0027】
本発明における使用に適当なスクアレン合成酵素阻害剤の例には、以下に限定されないが、米国特許第5,712,396号に開示されるα−ホスホノ−スルホネート、Biller et al., J. Med. Chem., 1988, Vol. 31, No. 10, pp. 1869-1871により開示される化合物(イソプレノイド(ホスフィニル−メチル)ホスホネートを含む)、ならびに例えば、米国特許第4,871,721号および第4,924,024号ならびにBiller, S.A., Neuenschwander, K., Ponpipom, M.M.,and Poulter, C.D., Current Pharmaceutical Design, 2, 1-40 (1996)に開示されるようなその他の公知のスクアレン合成酵素阻害剤が含まれる。本発明における使用に適当なその他のスクアレン合成酵素阻害剤には、P. Ortiz de Montellano et al, J. Med. Chem., 1977, 20, 243-249により開示されるテルペノイドピロホスフェート;Corey and Volante, J. Am. Chem. Soc., 1976, 98, 1291-1293により開示されるようなファルネシルジホスフェート類似体Aおよびプレスクアレンピロホスフェート(PSQ−PP)類似体;McClard, R.W. et al, J.A.C.S., 1987, 109, 5544により開示されるホスフィニルホスホネート化合物;ならびにCapson, T.L., Ph Dの学位論文, June, 1987, Dept. Med. Chem. U of Utah, Abstract, Table of Contents, pp 16, 17, 40-43, 48-51, Summaryにより報告されたシクロプロパン化合物が含まれる。全ての引用文献は、出典明示によりそれらの全体が本明細書に取り込まれる。
【0028】
本発明の製剤と併用することができるフィブリン酸誘導体の例としては、以下に限定されないが、フェノフィブレート、ゲムフィブロジル、クロフィブレート、ベザフィブラート、シプロフィブレート、クリノフィブレートおよびその類似物質、米国特許第3,674,836号に開示されるようなプロブコールおよびこれらの関連化合物、胆汁酸金属イオン封鎖剤、例えば、コレスチラミン、コレスチポールおよびDEAE−セファデックス(セコレックス(登録商標)、ポリセキシブ(登録商標))、ならびにリポスタビル(ローヌ・プーラン社)、エイザイE−5050(N−置換エタノールアミン誘導体)、イマニキシル(HOE−402)、テトラヒドロリプスタチン(THL)、イスチグマスタニルホスホリルコリン(istigmastanylphosphorylcholine)(SPC,Roche)、アミノシクロデキストリン(田辺製薬)、味の素AJ−814(アズレン誘導体)、メリナミド(住友)、Sandoz 58−035、アメリカンシアナミドCL−277,082およびCL−283,546(二置換ウレア誘導体)、ニコチン酸、アシピモックス、アシフラン、ネオマイシン、p−アミノサリチル酸、アスピリン、米国特許第4,759,923号に開示されるようなポリ(ジアリルメチルアミン)誘導体、米国特許第4,027,009号に開示されるような第四級アミンポリ(ジアリルジメチル塩化アンモニウム)およびイオネン化合物、ならびにその他の公知の血清コレステロール降下薬が挙げられる。ある実施態様において、フィブリン酸誘導体は、プロブコールまたはゲムフィブロジルである。全ての引用文献は、出典明示によりそれらの全体が本明細書に取り込まれる。
【0029】
本発明の製剤と併用することができるACAT阻害剤の例としては、以下に限定されないが、Drugs of the Future 24, 9-15 (1999), (Avasimibe); "The ACAT inhibitor, Cl-1011 is effective in the prevention and regression of aortic fatty streak area in hamsters"、Nicolosi et al, Atherosclerosis (Shannon, Irel). (1998), 137(1), 77-85; "The pharmacological profile of FCE 27677: a novel ACAT inhibitor with potent hypolipidemic activity mediated by selective suppression of the hepatic secretion of ApoB100-containing lipoprotein"、Ghiselli, Giancarlo, Cardiovasc. Drug Rev. (1998), 16(1), 16-30; "RP 73163: a bioavailable alkylsulfinyl-diphenylimidazole ACAT inhibitor"、Smith, C., et al, Bioorg. Med. Chem. Lett. (1996), 6(1), 47-50; "ACAT inhibitors: physiologic mechanisms for hypolipidemic and anti-atherosclerotic activities in experimental animals"、Krause et al, Editor(s): Ruffolo, Robert R., Jr.; Hollinger, Mannfred A., Inflammation: Mediators Pathways (1995), 173-98, Publisher: CRC, Boca Raton, Fla.; "ACAT inhibitors: potential anti-atherosclerotic agents"、Sliskovic et al, Curr. Med. Chem. (1994), 1(3), 204-25; "Inhibitors of acyl-CoA:cholesterol O-acyl transferase (ACAT) as hypocholesterolemic agents. The first water-soluble ACAT inhibitor with lipid-regulating activity. Inhibitors of acyl-CoA:cholesterol acyltransferase (ACAT). Development of a series of substituted N-phenyl-N'-[(1-phenylcyclopentyl)methyl]ureas with enhanced hypocholesterolemic activity"、Stout et al, Chemtracts: Org. Chem. (1995), 8(6), 359-62に開示の化合物、またはTS−962(大正製薬)が含まれる。全ての引用文献は、出典明示によりそれらの全体が本明細書に取り込まれる。
【0030】
本発明の製剤と併用するための適当なコレステロール吸収阻害剤の例には、以下に限定されないが、出典明示によりその全体が本明細書に取り込まれるSCH48461(Schering−Plough)、ならびにAtherosclerosis 115, 45-63 (1995)およびJ. Med. Chem. 41, 973 (1998)に開示される化合物が含まれる。
【0031】
本発明の製剤と併用するための適当な回腸Na/胆汁酸共輸送体阻害剤には、以下に限定されないが、出典明示によりその全体が本明細書に取り込まれるDrugs of the Future, 24, 425-430 (1999)に開示されるような化合物が含まれる。
【0032】
本発明の製剤と併用することができるリポキシゲナーゼ阻害剤の例としては、以下に限定されないが、WO97/12615に開示されるような15−リポキシゲナーゼ(15−LO)阻害剤、例えばベンゾイミダゾール誘導体、WO97/12613に開示されるような15−LO阻害剤、WO96/38144に開示されるようなイソチアゾロン、ならびにSendobry et al "Attenuation of diet-induced atherosclerosis in rabbits with a highly selective 15-lipoxygenase inhibitor lacking significant antioxidant properties"、Brit. J. Pharmacology (1997) 120, 1199-1206、およびCornicelli et al., "15-Lipoxygenase and its Inhibition: A Novel Therapeutic Target for Vascular Disease"、Current Pharmaceutical Design, 1999, 5, 11-20により開示されるような15−LO阻害剤が挙げられる。全ての引用文献は、出典明示によりそれらの全体が本明細書に取り込まれる。
【0033】
本発明の製剤と併用するための適当な降圧薬の例には、以下に限定されないが、ベータアドレナリン作動性阻害剤カルシウムチャンネルブロッカー(L型およびT型;例えば、ジルチアゼム、ベラパミル、ニフェジピン、アムロジピンおよびミベフラジル(mybefradil))、利尿薬(例えば、クロロチアジド、ヒドロクロロチアジド、フルメチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンドロフルメチアジド、メチルクロロチアジド、トリクロロメチアジド、ポリチアジド、ベンズチアジド、エタクリン酸トリクリナフェン、クロルタリドン、フロセミド、ムソリミン(musolimine)、ブメタニド、トリアムテレン、アミロライド、スピロノラクトン)、レニン阻害剤、ACE阻害剤(例えば、カプトプリル、ゾフェノプリル、ホシノプリル、エナラプリル、セラノプリル(ceranopril)、シラザプリル、デラプリル、ペントプリル、キナプリル、ラミプリル、リジノプリル)、AT−1受容体アンタゴニスト(例えば、ロサルタン、イルベサルタン、バルサルタン)、ET受容体アンタゴニスト(例えば、シタクスセンタン、アトラセンタン(atrsentan)ならびに米国特許第5,612,359号および第6,043,265号に開示される化合物)、二重ET/AIIアンタゴニスト(例えば、WO00/01389に開示される化合物)、中性エンドペプチダーゼ(NEP)阻害剤、バソペプチダーゼ阻害剤(二重NEP−ACE阻害剤)(例えば、オマパトリラトおよびゲモパトリラト(gemopatrilat))および硝酸塩が含まれる。全ての引用文献は、出典明示によりそれらの全体が本明細書に取り込まれる。
【0034】
本発明の製剤と併用するための適当な抗肥満薬の例としては、以下に限定されないが、ベータ3アドレナリン作動性アゴニスト、リパーゼ阻害剤、セロトニン(およびドーパミン)再取り込み阻害剤、甲状腺受容体ベータ薬、5HT2Cアゴニスト(例えば、Arena APD−356);MCHR1アンタゴニスト(例えば、Synaptic SNAP−7941および武田T−226926)、メラノコルチン受容体(MC4R)アゴニスト、メラニン凝集ホルモン受容体(MCHR)アンタゴニスト(例えば、Synaptic SNAP−7941および武田T−226926)、ガラニン受容体修飾因子、オレキシンアンタゴニスト、CCKアゴニスト、NPY1またはNPY5アンタゴニスト、NPY2およびNPY4修飾因子、副腎皮質刺激ホルモン放出因子アゴニスト、ヒスタミン受容体−3(H3)修飾因子、11−ベータ−HSD−1阻害剤、アディポペクチン(adinopectin)受容体修飾因子、モノアミン再取り込み阻害剤または放出剤、毛様体神経栄養因子(CNTF,Regeneronによるアキソキン(登録商標)など)、BDNF(脳由来神経栄養因子)、レプチンおよびレプチン受容体修飾因子、カンナビノイド−1受容体アンタゴニスト(例えば、SR−141716(Sanofi)またはSLV−319(Solvay))ならびに食欲抑制薬が挙げられる。
【0035】
本発明の製剤と適宜併用することができるベータ3アドレナリン作動性アゴニストには、以下に限定されないが、AJ9677(武田/大日本)、L750355(Merck)、CP331648(Pfizer)または米国特許第5,541,204号、第5,770,615号、第5,491,134号、第5,776,983号および第5,488,064号に開示されるようなその他の公知のベータ3アゴニストが含まれ、これらの全ての引用文献は、出典明示により全体が本明細書に取り込まれる。
【0036】
本発明の製剤と併用することができるリパーゼ阻害剤の例としては、以下に限定されないが、オルリスタットおよびATL−962(Alizyme)が挙げられる。
【0037】
本発明の製剤と併用することができるセロトニン(およびドーパミン)再取り込み阻害剤(またはセロトニン受容体アゴニスト)には、以下に限定されないが、BVT−933(Biovitrum)、シブトラミン、トピラメート(Johnson&Johnson)およびアキソキン(Regeneron)が含まれる。
【0038】
本発明の製剤と併用することができる甲状腺受容体ベータ化合物の例としては、以下に限定されないが、甲状腺受容体リガンド、例えば、出典明示によりそれらの全体が本明細書に取り込まれる、WO97/21993(U.Cal SF)、WO99/00353(KaroBio)およびWO00/039077(KaroBio)に開示される化合物が挙げられる。
【0039】
本発明の製剤と併用することができるモノアミン再取り込み阻害剤の例には、以下に限定されないが、フェンフルラミン、デクスフェンフルラミン、フルボキサミン、フルオキセチン、パロキセチン、セルトラリン、クロロフェンテルミン、クロホレックス、クロルテルミン、ピシロレクス、シブトラミン、デキサアンフェタミン、フェンテルミン、フェニルプロパノールアミンおよびマジンドールが含まれる。
【0040】
本発明の製剤と併用することができる食欲抑制薬の例には、以下に限定されないが、トピラメート(Johnson&Johnson)、デキサアンフェタミン、フェンテルミン、フェニルプロパノールアミンおよびマジンドールが含まれる。
【0041】
前記特許および特許出願は、出典明示によりそれらの全体が本明細書に取り込まれる。
【0042】
本発明の製剤のいずれかがその他の治療剤と併用される場合、その他の治療剤は、例えば、医師用添付文書集で指示される量で、上記で引用する特許および特許出願で設定されるように、あるいは当業者によって特に知られ、用いられるように使用することができる。
【実施例】
【0043】
実施例1
市販品として入手可能なメトホルミン(1000mg)を含有する徐放性製剤を下記に記載されるとおりに調製した。
【表1】

【0044】
メトホルミンHCl、0.5% ステアリン酸マグネシウムおよびナトリウムカルボキシメチルセルロースを合わせ、高剪断造粒機中で1分間混合した。精製水をノズルを用いて1分間攪拌しながら加えた。湿式造粒した物質を粉砕機に通し、続いて水分含量が1.0%またはそれ以下になるまで乾燥させた。メトホルミンHCl、0.5% ステアリン酸マグネシウムおよびナトリウムカルボキシメチルセルロースを含有する乾燥物質を粉砕機に通し、ポリエチレンでラインされたドラムに流し入れて、粉砕したメトホルミン1gバルク造粒物を得た。
【0045】
ヒドロキシプロピルメチルセルロース2208USP(100,000センチポイズ)(methocel K100M Premium)をビン型混合機に加え、60回転で混合した。該物質を粉砕機に通し、ドラムに入れて粉砕したヒドロキシプロピルメチルセルロース2208USPを得た。
【0046】
メトホルミン(粉砕した1gバルク造粒物)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2208USP(粉砕済み)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2208USP(粉砕していない)およびステアリン酸マグネシウムをビン型混合機に加え、60回転で混合した。混合した物質をポリエチレンラインされたドラムに流し入れて、メトホルミン徐放性1gバルク造粒物を得た。
【0047】
実施例2
低質量のメトホルミン(1000mg)を含有する徐放性製剤を下記に記載されるとおりに調製した。
【表2】

(a)は、顆粒組成物100%w/wを調製するのに十分な量を意味する。
(b)範囲は15%〜27%である。
(c)範囲は0.75%〜1.25%である。
【0048】
メトホルミンHCl、0.5% ステアリン酸マグネシウムおよびナトリウムカルボキシメチルセルロースを合わせ、高剪断造粒機中で1分間混合した。精製水をノズルを用いて1分間攪拌しながら加えた。湿式造粒した物質を粉砕機に通し、続いて水分含量が1.0%またはそれ以下になるまで乾燥させた。メトホルミンHCl、0.5% ステアリン酸マグネシウムおよびナトリウムカルボキシメチルセルロースを含有する乾燥物質を粉砕機に通し、ポリエチレンラインされたドラムに流し入れて、粉砕したメトホルミンの1gバルク造粒物を得た。
【0049】
メトホルミン(粉砕した1gバルク造粒物)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2208USP(100,000センチポイズ)(methocel K100M Premium)および二酸化ケイ素をビン型混合機に加え、120回転で混合した。ステアリン酸マグネシウムを加え、60回転後、該物質をポリエチレンラインされたドラムに流し入れて、低質量のメトホルミン徐放性1gバルク造粒物を得た。
【0050】
実施例1に記載される、市販品として入手可能なメトホルミン塩酸塩徐放性(XR)錠剤(750mg)を調製するのに用いた造粒工程は、湿式造粒工程である。市販品の製剤は、約27%のヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、持続放出性ポリマーおよび約69%の活性成分を含有する。市販品として調製した造粒物を1088mgの重量である錠剤に圧縮して、750mgの活性成分を得る。よって、この商業的工程は、1000mgのメトホルミンを送達するために、1450mgの重量である錠剤の圧縮を必要とする。このサイズの錠剤は一定の患者にとって燕下することが困難でありうる。
【0051】
本発明の製剤は、同程度の放出速度を維持しつつ、HPMC量を減らすことによって、メトホルミン塩酸塩XR錠剤重量のサイズを減少させるように改良した。約18%のHPMCを含む製剤は、27%のHPMCを含有する市販の製剤と同様の放出速度を有する。ポリマーレベルの9%の減少は、小サイズ/低重量の錠剤を提供するが、造粒物のコンパクト性も減少される。生じたコンパクト性の減少は、二酸化ケイ素またはコロイド状二酸化ケイ素を加えることによって解消した。よって、二酸化ケイ素および低レベルのHPMCを含有する本発明のメトホルミンXR製剤は、適当なメトホルミン放出速度を保ちつつ、低質量(10%)で小サイズの錠剤を提供する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(1)メトホルミン;(2)1つまたはそれ以上の結合剤;(3)1つまたはそれ以上の放出調整剤;(4)1つまたはそれ以上の流動促進剤;(5)1つまたはそれ以上の滑沢剤を含み;および(6)適宜コーティング剤を含んでいてもよいメトホルミン医薬製剤であって、前記医薬製剤が、低質量の錠剤、ストック顆粒剤またはカプセル剤の形態における徐放性製剤である、医薬製剤。
【請求項2】
(1)メトホルミン塩酸塩;(2)ナトリウムカルボキシメチルセルロース;(3)ヒドロキシプロピルメチルセルロース;(4)二酸化ケイ素またはコロイド状二酸化ケイ素;(5)ステアリン酸マグネシウムを含み;および(6)適宜Opadry(登録商標)IIを含んでいてもよい、請求項1に記載の医薬製剤。
【請求項3】
(1)約72〜82% メトホルミン塩酸塩;(2)約3〜5% ナトリウムカルボキシメチルセルロース;(3)約15〜22% ヒドロキシプロピルメチルセルロース2208;(4)約0.75〜1.25% 二酸化ケイ素または約0.25〜0.75% コロイド状二酸化ケイ素;および(5)約0.1〜0.5% ステアリン酸マグネシウムを含む、請求項2に記載の医薬製剤。
【請求項4】
(1)約76.6% メトホルミン塩酸塩;(2)約3.84% ナトリウムカルボキシメチルセルロース;(3)約18% ヒドロキシプロピルメチルセルロース2208;(4)約1% 二酸化ケイ素;および(5)約0.53% ステアリン酸マグネシウムを含む、請求項2に記載の医薬製剤。
【請求項5】
コーティング剤を含有し、前記コーティング剤がOpadry(登録商標)IIである、請求項4に記載の医薬製剤。
【請求項6】
(1)約1000mgのメトホルミン塩酸塩;(2)約50mgのナトリウムカルボキシメチルセルロース;(3)約235mgのヒドロキシプロピルメチルセルロース2208;(4)約13mgの二酸化ケイ素;および(5)約7mgのステアリン酸マグネシウムを含む、請求項2に記載の医薬製剤。
【請求項7】
コーティングを含有し、前記コーティング剤がOpadry(登録商標)IIである、請求項6に記載の医薬製剤。
【請求項8】
(1)約76.6% メトホルミン塩酸塩;(2)約3.84% ナトリウムカルボキシメチルセルロース;(3)約18% ヒドロキシプロピルメチルセルロース2208;(4)約1% 二酸化ケイ素;(5)約0.53% ステアリン酸マグネシウム;(6)メトホルミン以外の抗糖尿病薬を含み;および(7)適宜コーティング剤を含んでいてもよい、医薬製剤。
【請求項9】
抗糖尿病薬が、スルホニル尿素、チアゾリジンジオン、アルファグルコシダーゼ阻害剤、メグリチニド、グルカゴン様ペプチド(GLP)アゴニスト、インスリン、アミリンアゴニスト、フルクトース1,6−ビスホスファターゼ阻害剤、インスリン分泌促進物質、インスリン抵抗性改善薬、グルコキナーゼ活性化剤、グルココルチコイドアンタゴニスト、AMPキナーゼ活性化剤、インクレチン分泌促進物質のようなインクレチン経路の修飾因子、インクレチン模倣物質、インクレチン増強剤、胆汁酸金属イオン封鎖剤またはTGR5アゴニストのような胆汁酸受容体アゴニスト、ドーパミン受容体アゴニスト、アルドース還元酵素阻害剤、PPARγアゴニスト、PPARαアゴニスト、PPARδアンタゴニストもしくはアゴニスト、PPARα/γ二重アゴニスト、11−β−HSD−1阻害剤、サクサグリプチン以外のジペプチジルペプチダーゼIV(DPP4)阻害剤、ダパグリフロジン以外のSGLT2阻害剤、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)、GLP−1アゴニストまたはPTP−1B阻害剤である、請求項8に記載の医薬製剤。
【請求項10】
(1)約76.6% メトホルミン塩酸塩;(2)約3.84% ナトリウムカルボキシメチルセルロース;(3)約18% ヒドロキシプロピルメチルセルロース2208;(4)約1% 二酸化ケイ素;(5)約0.53% ステアリン酸マグネシウム;(6)体重減少薬を含み;および(7)適宜コーティング剤を含んでいてもよい、医薬製剤。
【請求項11】
前記体重減少薬が、シブトラミン、CB1アンタゴニスト、5HT2Cアゴニスト、MCHR1アンタゴニスト、オルリスタット、甲状腺ホルモン類似物質、アミリン類似物質またはグレリンアンタゴニストである、請求項10に記載の医薬製剤。
【請求項12】
請求項3に記載の医薬製剤、ならびに抗肥満薬;抗糖尿病薬、食欲抑制薬;コレステロール/脂質低下薬およびHDL上昇薬からなる群から選択される少なくとも1つのさらなる治療薬を含む、組み合わせ医薬。
【請求項13】
抗糖尿病薬が、ダパグリフロジン以外のSGLT2阻害剤、サクサグリプチン以外のDPPIV阻害剤、チアゾリジンジオン、速放性製剤中のメトホルミン、スルホニル尿素、アルファグルコシダーゼ阻害剤、メグリチニド、グルカゴン様ペプチド(GLP)アゴニスト、インスリン、アミリンアゴニスト、フルクトース1,6−ビスホスファターゼ阻害剤、インスリン分泌促進物質、インスリン抵抗性改善薬、グルコキナーゼ活性化剤、グルココルチコイドアンタゴニスト、AMPキナーゼ活性化剤、インクレチン分泌促進物質のようなインクレチン経路の修飾因子、インクレチン模倣物質、インクレチン増強剤、胆汁酸金属イオン封鎖剤もしくはTGR5アゴニストのような胆汁酸受容体アゴニスト、ドーパミン受容体アゴニスト、アルドース還元酵素阻害剤、PPARγアゴニスト、PPARαアゴニスト、PPARδアンタゴニストもしくはアゴニスト、PPARα/γ二重アゴニスト、11−β−HSD−1阻害剤、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)、GLP−1アゴニスト、PTP−1B阻害剤、シブトラミン、CB1アンタゴニスト、5HT2Cアゴニスト、MCHR1アンタゴニスト、オルリスタット、甲状腺ホルモン類似物質、アミリン類似物質またはグレリンアンタゴニストからなる群から選択されるものである、請求項12に記載の組み合わせ医薬。

【公表番号】特表2013−510872(P2013−510872A)
【公表日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−539016(P2012−539016)
【出願日】平成22年11月12日(2010.11.12)
【国際出願番号】PCT/US2010/056525
【国際公開番号】WO2011/060255
【国際公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(391015708)ブリストル−マイヤーズ スクイブ カンパニー (494)
【氏名又は名称原語表記】BRISTOL−MYERS SQUIBB COMPANY
【出願人】(300022113)アストラゼネカ・ユーケイ・リミテッド (39)
【氏名又は名称原語表記】AstraZeneca UK Limited
【Fターム(参考)】