説明

低酸価化されたポリエステル化合物およびその製造方法

【課題】低酸価化されたポリエステル化合物およびその製造方法を提供する。
【解決手段】酸価が1.0mgKOH/g以上のポリエステル化合物に、オルソ有機酸エステルを添加し、加熱処理して酸価を50%以上低減させたものである。1.0mgKOH/g以上の酸価を有するポリエステル化合物の質量平均分子量は500〜5000であることが好ましく、酸価が1.0mgKOH/g以上のポリエステル化合物は、多塩基酸と、多価アルコールと、モノカルボン酸及び/又はモノアルコールとから得られるものであることが好ましい。オルソ有機酸エステルは、オルソ蟻酸、オルソ酢酸若しくはオルソプロピオン酸の炭素原子数1〜4のアルキルエステルであることが好ましく、オルソ有機酸エステルの使用量は、酸価が1.0mgKOH/g以上のポリエステル化合物の酸価を基準にして、モル比で1:1〜20であることが好ましく、加熱処理は50〜180℃が好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエステル化合物およびその製造方法に関し、詳しくは、低酸価化されたポリエステル化合物およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、オリゴマータイプのポリエステル化合物は、塩化ビニル系樹脂の可塑剤、その他樹脂の改質剤として多く使用されている。このようなポリエステル化合物はグリコールを主とする多価アルコールおよびジカルボン酸を主とする多塩基酸、必要に応じて、モノカルボン酸あるいはモノアルコール等のストッパーを用いて製造されるものであるが、その製法上、比較的高い酸価を有する場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
酸価の高いポリエステル化合物は、それ自身の安定性が低下するだけでなく、他樹脂へ配合した際に、他の添加剤に対して悪影響を及ぼすおそれがある。そのため、酸価を有するポリエステル化合物の低酸価化が求められているが、有効な対応策は報告されてはいないのが現状である。
【0004】
そこで、本発明の目的は、低酸価化されたポリエステル化合物およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者等は、上記課題を解消するために、鋭意検討を重ねた結果、酸価を有するポリエステル化合物に所定の処理を施すことにより、低酸価化が図れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明のポリエステル化合物は、酸価が1.0mgKOH/g以上のポリエステル化合物に、オルソ有機酸エステルを添加し、加熱処理して酸価が50%以上低減されたことを特徴とするものである。
【0007】
本発明においては、前記酸価が1.0mgKOH/g以上のポリエステル化合物の質量平均分子量は500〜5000であることが好ましく、また、前記酸価が1.0mgKOH/g以上のポリエステル化合物は、多塩基酸と、多価アルコールと、モノカルボン酸および/またはモノアルコールとから得られることが好ましく、さらに、前記オルソ有機酸エステルは、オルソ蟻酸、オルソ酢酸若しくはオルソプロピオン酸の炭素原子数1〜4のアルキルエステルであるが好ましく、さらにまた、前記オルソ有機酸エステルの使用量は、前記酸価が1.0mgKOH/g以上のポリエステル化合物の酸価を基準にして、モル比で1:1〜20であることが好ましく、また、前記加熱処理は50〜180℃でなされていることが好ましい。
【0008】
また、本発明のポリエステル化合物の製造方法は、酸価が1.0mgKOH/g以上のポリエステル化合物に、オルソ有機酸エステルを添加し、加熱処理することを特徴とするものである。
【0009】
本発明においては、前記加熱処理が50〜180℃でなされていることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、低酸価化されたポリエステル化合物およびその製造方法を提供することができる。本発明により得られる低酸価化されたポリエステル化合物は、安定性に優れ、塩化ビニル系樹脂用の可塑剤、その他樹脂の改質剤として好適に使用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明のポリエステル化合物およびその製造方法について詳細に説明する。
本発明のポリエステル化合物(以下、「低酸価ポリエステル化合物」とも称する)は、酸価が1.0mgKOH/g以上のポリエステル化合物(以下、「高酸価ポリエステル化合物」とも称する)に、オルソ有機酸エステルを添加し、加熱処理して酸価を50%以上、好ましくは60%以上低減させたものである。本発明においては、高酸価ポリエステル化合物に、オルソ有機酸エステルを添加し、加熱処理をすることが重要である。これにより、ポリエステル化合物の酸価を低減することができ、可塑剤や改質剤として好適に使用することができる低酸価ポリエステル化合物を得ることできる。
【0012】
本発明においては、高酸価ポリエステル化合物は酸価が1.0mgKOH/g以上であれば特に制限はないが、酸価が1.0〜5.0mgKOH/gであるポリエステル化合物を好適に用いることができる。また、オルソ有機酸エステルを添加し、加熱処理した後の酸価は0.9mgKOH/g以下であることが好ましい。なお、本発明に好適に用いることができる高酸価ポリエステル化合物は、多塩基酸および多価アルコール、必要に応じてモノカルボン酸および/またはモノアルコールをストッパーとして用いて得られるものである。
【0013】
本発明においては、高酸価ポリエステル化合物の質量平均分子量は500〜5000であることが好ましい。質量平均分子量を上記範囲とすることで、得られた低酸価ポリエステル化合物を可塑剤、その他樹脂の改質剤として使用する場合、良好な効果を得ることができる
【0014】
上記多塩基酸としては、例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジカルボン酸等の脂肪族二塩基酸を単独で、あるいは2種以上混合して用いることができる。この他に、小量のフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などの芳香族多塩基酸や、あるいはブタントリカルボン酸、トリカルバリル酸、クエン酸などの脂肪族多塩基酸を用いることもできる。
【0015】
上記多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールなどの脂肪族グリコールを単独で、あるいは2種以上を混合して用いることができる。この他に、小量のグリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトールなどの多価アルコールを用いることもできる。
【0016】
上記ストッパーとしては、例えば、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、オクチル酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、2−エチルヘキシル酸等のモノカルボン酸や、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、アミルアルコール、t−アミルアルコール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ペンタノール、オクタノール、t−オクタノール、2−エチルヘキサノール、デカノール等のモノアルコール等が挙げられる。
【0017】
本発明に係る高酸価ポリエステル化合物は、周知の方法により製造することができる。例えば、ジブチル錫オキサイド、テトラアルキルチタネートなどの触媒の存在下に、多塩基酸と、多価アルコールと、必要に応じてストッパーとを用いて製造する方法が挙げられる。高酸価ポリエステル化合物の製造の際に用いられる上記各成分の比は、用いられる成分の種類および目的とするポリエステル化合物の特性、分子量などに応じて適宜決定することができる。一般には、脂肪族多塩基酸10〜80質量%および多価アルコール10〜80質量%およびストッパー1〜50質量%の比率で用いられる。
【0018】
本発明に使用されるオルソ有機酸エステルとしては、オルソ蟻酸、オルソ酢酸、オルソプロピオン酸エステル等のオルソ有機酸のアルキルエステルや芳香族エステルが挙げられる。具体的には、オルソ蟻酸トリメチル、オルソ蟻酸トリエチル、オルソ蟻酸トリブチル、オルソ酢酸トリメチル、オルソ酢酸トリエチル、オルソ酢酸トリブチル、オルソプロピオン酸トリメチル、オルソプロピオン酸トリエチル、オルソプロピオン酸トリブチル、オルソ蟻酸トリフェニル等を挙げることができる。これらの中でも、オルソ蟻酸、オルソ酢酸もしくはオルソプロピオン酸の炭素原子数1〜4のアルキルエステルは、分子量が小さいため、過剰のオルソ有機酸アルキルエステルを容易に蒸留除去することができるため、特に好ましい。
【0019】
本発明においては、上記オルソ有機酸エステルの何れも使用することができるが、経済性の面から、常温では液体状のオルソ有機酸エステルを使用するのが好ましい。常温で液体状のオルソ有機酸エステルとしては、例えば、オルソ蟻酸トリメチル、オルソ蟻酸トリエチル、オリソ蟻酸トリブチル、オルソ酢酸トリメチル、オルソ酢酸トリエチル、オルソ酢酸トリブチル、オルソプロピオン酸トリメチル、オルソプロピオン酸トリエチル、オルソプロピオン酸トリブチル等が挙げられる。さらに好ましくは、分子量の100〜500であるオルソ蟻酸トリメチル、オルソ蟻酸トリエチル、オルソ酢酸トリメチル、オルソ酢酸トリエチルである。分子量が大きいと蒸留の際に不要となったオルソ有機酸エステルを除去するのが困難であるが、分子量が小さいこれらオルソ有機酸エステルを使用することによって、余分となったオルソ有機酸エステルを容易に蒸留除去することができる。
【0020】
高酸価ポリエステル化合物をオルソ有機酸エステルで処理する方法は、特に限定されず、使用するオルソ有機酸エステルの物性や反応性等に応じて適宜決定される。例えば、高酸価ポリエステル化合物を液体状のオルソ蟻酸トリエチルで処理する場合には、高酸価ポリエステル化合物にオルソ有機酸トリエチル添加した後、加熱することによって処理することができる。
【0021】
高酸価ポリエステル化合物をオルソ有機酸エステルで処理する際の処理温度は、使用するオルソ有機酸エステルの種類に応じて適宜決定される。例えば、オルソ蟻酸トリエチルを使用する場合には、それらのオルソ蟻酸トリエチルの反応性と飛散によるロスとを考慮して、50℃〜180℃が好ましく、より好ましくは80℃〜160℃である。処理温度が50℃より低いと、オルソ有機酸エステルの反応性が十分ではないために処理時間が長くなるおそれがあり、一方、処理温度が180℃より高いと、オルソ有機酸エステルの沸点を超えてしまい、かえって反応効率が悪くなるおそれがある。
【0022】
高酸価ポリエステル化合物をオルソ有機酸エステルで処理する時間は、使用するオルソ有機酸エステルの種類、その分子量および処理温度に応じて適宜決定される。一般的には、処理時間は、1〜10時間が好ましく、例えば、分子量約148のオルソ蟻酸トリエチルを使用する場合には、好ましくは3〜8時間である。
【0023】
高酸価ポリエステル化合物をオルソ有機酸エステルで処理する際に、上記高酸価ポリエステル化合物に添加するオルソ有機酸エステルの量は、理論的には、高酸価ポリエステル化合物の酸価対応量で十分である。しかしながら、オルソ有機酸エステルの反応性と、処理に用いる高酸価ポリエステル化合物中の残留水分および低沸点のオルソ有機酸エステルを用いる場合には、その揮発による損失とを考慮して、高酸価ポリエステル化合物の酸価対応量よりやや過剰にオルソ有機酸エステルを加えるのが好ましい。特に、高酸価ポリエステル化合物と添加するオルソ有機酸エステルとの割合(ポリエステル化合物:オルソ有機酸エステル)は、高酸価ポリエステル化合物の酸価を基準にして、約1:1〜約1:20(モル比)が好ましい。
【0024】
本発明においては、高酸価ポリエステル化合物をオルソ有機酸エステルで処理することによって、どのような反応が起きているのかは確認されていないが、以下のような反応が起きていると推測される。即ち、高酸価ポリエステル化合物をオルソ有機酸エステルで処理することによって、高酸価ポリエステル化合物中に含有する酸成分がオルソ酸によってエステル化され、高酸価ポリエステル化合物の酸価が低下するというものである。
【0025】
上述のようにして処理されたポリエステル化合物は、酸価が低く、且つ耐熱性、貯蔵安定性、耐加水分解性等の物性に優れている。従って、本発明に係る方法によって低酸価化されたポリエステル化合物は、樹脂の可塑剤や改質剤として使用したとき、酸価が低いために、該樹脂の物性低下を引き起こすことなく、また、該樹脂の成形時に金属の金型を腐食させるという問題を生じることもない。さらに、耐熱性に優れているために、成形時の温度で組成変化を生じることもなく、さらにまた、ポリエステル化合物の着色も少ない等の利点を有しており、樹脂の可塑剤や改質剤等に好適に使用することができる。
【実施例】
【0026】
以下、実施例を用いて本発明のポリエステル化合物をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0027】
<実施例1>
多塩基酸としてコハク酸およびフタル酸(モル比50/50)、多価アルコールとしてエチレングリコールおよび1,2−プロピレングリコール(モル比50/50)、およびストッパーとして酢酸を使用して得られた、質量平均分子量700、酸価1.4mgKOH/gの高酸価ポリエステル化合物200gにオルソ蟻酸トリエチル2.9gを添加し、140℃で3時間反応させ、さらに140℃、1.3kPa以下で2時間反応させ冷却して酸価を測定したところ、酸価は0.47mgKOH/g(66%低下)のポリエステル化合物が得られた。
【0028】
<比較例1>
実施例1で得た高酸価ポリエステル化合物200gにビスフェノールAジグリシジルエーテル3.06gを添加し、140℃で3時間反応させ、さらに140℃、1.3kPa以下で2時間反応させ冷却して酸価を測定したところ、酸価は1.25mgKOH/g(10.7%低下)のポリエステル化合物が得られた。
【0029】
<実施例2>
多塩基酸としてアジピン酸、イソフタル酸(モル比50/50)、多価アルコールとしてエチレングリコール、およびストッパーとして酢酸を使用して得られた質量平均分子量800、酸価2.1mgKOH/gの高酸価ポリエステル化合物200gにオルソ蟻酸トリエチル4.4gを添加し、140℃で3時間反応させ、さらに140℃、1.3kPa以下で2時間反応させ冷却して酸価を測定したところ、酸価は0.40mgKOH/g(81%低下)のポリエステル化合物が得られた。
【0030】
<実施例3>
多塩基酸としてコハク酸およびテレフタル酸(モル比66.7/33.3)、多価アルコールとしてエチレングリコールおよび1,2−プロピレングリコール(50/50)、およびストッパーとして2−エチルヘキサン酸を使用して得られた質量平均分子量1000、酸価1.7mgKOH/gの高酸価ポリエステル化合物200gにオルソ蟻酸トリエチル3.5gを添加し、140℃で3時間反応させ、さらに140℃、1.3kPa以下で2時間反応させ冷却して酸価を測定したところ、酸価は0.44mgKOH/g(74%低下)のポリエステル化合物が得られた。
【0031】
<実施例4>
多塩基酸としてコハク酸およびアジピン酸(モル比66.7/33.3)、多価アルコールとしてエチレングリコール、およびストッパーとして酢酸を使用して得られた質量平均分子量1000、酸価4.7mgKOH/gの高酸価ポリエステル化合物200gにオルソ蟻酸トリエチル9.9gを添加し、140℃で8時間反応させ、さらに140℃、1.3kPa以下で2時間反応させ冷却して酸価を測定したところ、酸価は0.86mgKOH/g(82%低下)のポリエステル化合物が得られた。
【0032】
<実施例5>
多塩基酸としてアジピン酸、多価アルコールとして1,2−プロピレングリコール、およびストッパーとしてラウリン酸を使用して得られた質量平均分子量2000、酸価1.5mgKOH/gの高酸価ポリエステル化合物を得た。得られた高酸価ポリエステル化合物200gにオルソ蟻酸トリエチル3.2gを添加し、140℃で3時間反応させ、さらに140℃、1.3kPa以下で2時間反応させ冷却して酸価を測定したところ、酸価は0.48mgKOH/g(68%低下)のポリエステル化合物が得られた。
【0033】
<実施例6>
多塩基酸としてアジピン酸、多価アルコールとして1,3−ブタンジオール、およびストッパーとして2−エチルヘキサノールを使用して得られた質量平均分子量2000、酸価1.6mgKOH/gの高酸価ポリエステル化合物200gにオルソ蟻酸トリエチル3.2gを添加し、140℃で3時間反応させ、さらに140℃、1.3kPa以下で2時間反応させ冷却して酸価を測定したところ、酸価は0.53mgKOH/g(67%低下)のポリエステル化合物が得られた。
【0034】
上記実施例1〜6および比較例から明らかなように、エポキシ化合物を使用して加熱処理した比較例では、酸価の低下はほとんど見られず低酸価ポリエステル化合物が得られない。これに対して、オルソ有機酸エステルを添加して加熱処理をおこなった実施礼1〜6は低酸価ポリエステル化合物が良好に得られている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸価が1.0mgKOH/g以上のポリエステル化合物に、オルソ有機酸エステルを添加し、加熱処理して酸価が50%以上低減されたことを特徴とするポリエステル化合物。
【請求項2】
前記酸価が1.0mgKOH/g以上のポリエステル化合物の質量平均分子量が500〜5000である請求項1記載のポリエステル化合物。
【請求項3】
前記酸価が1.0mgKOH/g以上のポリエステル化合物が、多塩基酸と、多価アルコールと、モノカルボン酸および/またはモノアルコールとから得られる請求項1又は2記載のポリエステル化合物。
【請求項4】
前記オルソ有機酸エステルが、オルソ蟻酸、オルソ酢酸若しくはオルソプロピオン酸の炭素原子数1〜4のアルキルエステルである請求項1〜3のうちいずれか一項記載のポリエステル化合物。
【請求項5】
前記オルソ有機酸エステルの使用量が、前記酸価が1.0mgKOH/g以上のポリエステル化合物の酸価を基準にして、モル比で1:1〜20である請求項1〜4のうちいずれか一項記載のポリエステル化合物。
【請求項6】
前記加熱処理が50〜180℃でなされている請求項1〜5のうちいずれか一項記載のポリエステル化合物。
【請求項7】
酸価が1.0mgKOH/g以上のポリエステル化合物に、オルソ有機酸エステルを添加し、加熱処理することを特徴とするポリエステル化合物の製造方法。
【請求項8】
前記加熱処理が50〜180℃でなされている請求項7記載のポリエステル化合物の製造方法。

【公開番号】特開2011−63747(P2011−63747A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−216897(P2009−216897)
【出願日】平成21年9月18日(2009.9.18)
【出願人】(000000387)株式会社ADEKA (987)
【Fターム(参考)】