低酸素誘導性写因子を阻害する薬学的組成物、ならびに血管新生、発癌、炎症、アポトーシス、および細胞治療の薬学的プロセスの修飾因子
本発明は、薬学および医化学の分野に属し、一般式(I)によって表わされる新規な分子(特にFM19G11と呼ばれる分子)およびこれらの分子を含有する薬学的組成物に関連する。上記薬理学的に最適化された組成物は、低酸素誘導性写因子(HIF)によって修飾された、癌、炎症、組織修復、幹細胞の分化、および再生医療に関連する病理的プロセスに直接的および/または間接的に関与する、遺伝子の転写を修飾および/または阻害することができる。本発明は、さらに上記分子(I)を合成する方法に関連し、また、上述の病理的プロセスを治療するための薬物の製造における該分子(I)の使用方法にも関連する。
Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の一般式(I)で表わされ、
【化1】
R1、R2、およびR3は互いに独立して以下の(i)〜(vi)のいずれかであればよく、
(i)水素、
(ii)分枝がある、あるいは直線状の−(CH2)n−Hアルキル基(ただし、必要に応じて不飽和度を有する)であって、n=1〜10であり、好ましくはメチルまたはエチルである、
(iii)−COOHカルボン酸または式−COORで表わされるエステル(ただし、Rは分枝がある、あるいは直線状の−(CH2)n−Hアルキル基(必要に応じて不飽和度を有する)であって、n=1〜10であり、好ましくはメチルまたはエチルである)、
(iv)−OHヒドロキシル基、−NO2基、
(v)ハロゲン;−CHa3基(ただし、Haはハロゲン)であって、好ましくはCF3である、
(vi)−NHCOR(ただしRは、分枝がある、あるいは直線状の−(CH2)n−Hアルキル基(必要に応じて不飽和度を有する)であって、n=1〜10であり、好ましくはメチルまたはエチルである)、
x、y、およびzは=1〜4であり、
2−(4−メトキシフェニル)−2−オキソエチル3−(2,4−(ジニトロ)ベンズアミド)ベンゾアート(ただし、R1は2,4−di−NO2、R2はH、R3は4−OMe)および2−4−(ニトロフェニル)−2−オキソエチル3−(4−ブロモ)ベンズアミド)ベンゾアート(ただし、R1は4−Br、R2はH、R3は4−NO2)を除く、化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩を含む、薬学的組成物。
【請求項2】
FM19G11と呼ばれ、R1が2,4−di−NO2であり、R2が−Hであり、R3が−CH3(4)である、請求項1に記載の、一般式(I)で表わされる化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩を含む、薬学的組成物。
【請求項3】
R1が2−NO2、4−CF3であり、R2が−Hであり、R3が−CH3(7)である、請求項1に記載の、一般式(I)で表わされる化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩を含む、薬学的組成物。
【請求項4】
R1が2−CF3、4−NO2であり、R2が−Hであり、R3が−CH3(10)である、請求項1に記載の、一般式(I)で表わされる化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩を含む、薬学的組成物。
【請求項5】
R1が2−4−CF3であり、R2が−Hであり、R3が−CH3(13)である、請求項1に記載の、一般式(I)で表わされる化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩を含む、薬学的組成物。
【請求項6】
R1が−Hであり、R2が−Hであり、R3が−CH3(16)である、請求項1に記載の、一般式(I)で表わされる化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩を含む、薬学的組成物。
【請求項7】
R1が2−4−NO2であり、R2が−Hであり、R3が−CF3(17)である、請求項1に記載の、一般式(I)で表わされる化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩を含む、薬学的組成物。
【請求項8】
R1が2−4−NO2であり、R2が−Hであり、R3が−H(19)である、請求項1に記載の、一般式(I)で表わされる化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩を含む、薬学的組成物。
【請求項9】
R1が4−NO2であり、R2が−Hであり、R3が−CH3(22)である、請求項1に記載の、一般式(I)で表わされる化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩を含む、薬学的組成物。
【請求項10】
R1が2−NO2であり、R2が−Hであり、R3が−CH3(25)である、請求項1に記載の、一般式(I)で表わされる化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩を含む、薬学的組成物。
【請求項11】
R1が2−4−NO2であり、R2が−Hであり、R3が−OH(26)である、請求項1に記載の、一般式(I)で表わされる化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩を含む、薬学的組成物。
【請求項12】
R1が2−4 NO2であり、R2が−Hであり、R3が−CO2H(29)である、請求項1に記載の、一般式(I)で表わされる化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩を含む、薬学的組成物。
【請求項13】
請求項1または2に記載の、FM19G11と呼ばれる一般式(I)で表わされる化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩を得るための方法であって、以下のスキームに示すステップを含む方法。
【化2】
【請求項14】
低酸素誘導性写因子(HIF)により修飾された遺伝子の転写を調節する薬物を調製するための、請求項1〜12のいずれか一項に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項15】
HIF、VEGF、PHD3、MMR類、Sox2、およびOct3/4の群から選択される、1つ以上の遺伝子の転写を調節する薬物を調製するための、請求項14に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項16】
Nanog、Notch1、p53、およびp300の群から選択される、1つ以上の遺伝子の転写を調節する薬物を調製するための、請求項14に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項17】
低酸素条件下でHIFの自己分泌制御において、該HIFの転写を阻害する薬物を調製するための、請求項15または16に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項18】
低酸素条件下でHIF1αおよびHIF2αの転写を顕著に阻害する薬物を調製するための、請求項17に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項19】
低酸素条件下でVEGFおよび/またはPHD3の転写を顕著に阻害する薬物を調製するための、請求項15に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項20】
低酸素条件下および正常酸素条件下でMMR修復遺伝子の発現を誘導する薬物を調製するための、請求項15に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項21】
低酸素条件下および正常酸素条件下で上記MMR修復遺伝子であるMSH6およびMLH1の発現を誘導する薬物を調製するための、請求項20に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項22】
上記薬物が、低酸素条件によって引き起こされる腫瘍の表現型に関連する、ゲノムの不安定性を防止する、請求項20または21に記載の利用。
【請求項23】
正常酸素条件下でSox2およびOct3/4の発現を誘導する薬物を調製するための、請求項15に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項24】
正常酸素条件下でNanogおよび/またはNotchの発現を誘導する薬物を調製するための、請求項16に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項25】
上記薬物は、幹細胞集団の増加を誘導し、該幹細胞の自己再生を増加させる、請求項23または24に記載の利用。
【請求項26】
低酸素条件下でSox2およびOct3/4の発現レベルを低減する薬物を調製するための、請求項15に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項27】
低酸素条件下でp53腫瘍阻害因子の発現を誘導する薬物を調製するための、請求項16に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項28】
上記誘導が成人の歯髄幹細胞内で起こる、請求項27に記載の利用。
【請求項29】
上記薬物の作用形態は、mTOR経路の活性化を誘導する、請求項26または27に記載の利用。
【請求項30】
上記mTOR経路の活性化は、DNA損傷に対する応答を誘発し、その結果、p53が活性化し、p53依存的に細胞周期のG1/S期停止を引き起こす、請求項29に記載の利用。
【請求項31】
低酸素条件下でp300の発現を修飾する薬物を調製するための、請求項16に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項32】
上記薬物によって、後成的な現象によるクロマチンリモデリングが可能になる、請求項31に記載の使用方法。
【請求項33】
血管新生の病理を治療するための薬物を調製するための、請求項14〜32のいずれか一項に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項34】
癌を治療するための薬物を調製するための、請求項14〜33のいずれか一項に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項35】
上記癌が、乳癌、結腸癌、膀胱癌、頭頸部癌、肺癌、卵巣癌、前立腺癌、精巣癌、子宮癌、甲状腺癌、胃癌、肝癌、リンパ腫、またはメラノーマである、請求項14〜34のいずれか一項に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項36】
腫瘍を治療するための薬物を調製するための、請求項14〜33のいずれか一項に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項37】
炎症の原因となる病理を治療するための薬物を調製するための、請求項14〜33のいずれか一項に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項38】
再生医学に用いるための、請求項14〜33のいずれか一項に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項39】
幹細胞の分化に関連する用途に用いるための、請求項38に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項40】
組織の変性の原因となる病理を治療するための薬物を調製するための、請求項14〜33のいずれか一項に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項41】
薬学的に有効な量の、請求項1〜12のいずれか一項に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩と、
キャリアまたは希釈液、および/または生理学的に許容可能な補助剤とを含んでなる、薬学的組成物。
【請求項42】
上記一般式(I)で表わされる化合物が、FM19G11(4)、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩である、請求項41に記載の薬学的組成物。
【請求項43】
請求項14〜40のいずれか一項の記載にしたがって、血管新生の病理の治療または防止するのに利用可能な、請求項41または42に記載の薬学的組成物。
【請求項44】
一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物を有する、請求項41〜43のいずれか一項に記載の薬学的組成物、キャリアまたは希釈液、および/または1つ以上の補助剤を備え、個々の病例において、組成物の投与ルートに応じて1つ以上の容器に共にまたは別々に収容されていてもよい、キット。
【請求項1】
下記の一般式(I)で表わされ、
【化1】
R1、R2、およびR3は互いに独立して以下の(i)〜(vi)のいずれかであればよく、
(i)水素、
(ii)分枝がある、あるいは直線状の−(CH2)n−Hアルキル基(ただし、必要に応じて不飽和度を有する)であって、n=1〜10であり、好ましくはメチルまたはエチルである、
(iii)−COOHカルボン酸または式−COORで表わされるエステル(ただし、Rは分枝がある、あるいは直線状の−(CH2)n−Hアルキル基(必要に応じて不飽和度を有する)であって、n=1〜10であり、好ましくはメチルまたはエチルである)、
(iv)−OHヒドロキシル基、−NO2基、
(v)ハロゲン;−CHa3基(ただし、Haはハロゲン)であって、好ましくはCF3である、
(vi)−NHCOR(ただしRは、分枝がある、あるいは直線状の−(CH2)n−Hアルキル基(必要に応じて不飽和度を有する)であって、n=1〜10であり、好ましくはメチルまたはエチルである)、
x、y、およびzは=1〜4であり、
2−(4−メトキシフェニル)−2−オキソエチル3−(2,4−(ジニトロ)ベンズアミド)ベンゾアート(ただし、R1は2,4−di−NO2、R2はH、R3は4−OMe)および2−4−(ニトロフェニル)−2−オキソエチル3−(4−ブロモ)ベンズアミド)ベンゾアート(ただし、R1は4−Br、R2はH、R3は4−NO2)を除く、化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩を含む、薬学的組成物。
【請求項2】
FM19G11と呼ばれ、R1が2,4−di−NO2であり、R2が−Hであり、R3が−CH3(4)である、請求項1に記載の、一般式(I)で表わされる化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩を含む、薬学的組成物。
【請求項3】
R1が2−NO2、4−CF3であり、R2が−Hであり、R3が−CH3(7)である、請求項1に記載の、一般式(I)で表わされる化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩を含む、薬学的組成物。
【請求項4】
R1が2−CF3、4−NO2であり、R2が−Hであり、R3が−CH3(10)である、請求項1に記載の、一般式(I)で表わされる化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩を含む、薬学的組成物。
【請求項5】
R1が2−4−CF3であり、R2が−Hであり、R3が−CH3(13)である、請求項1に記載の、一般式(I)で表わされる化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩を含む、薬学的組成物。
【請求項6】
R1が−Hであり、R2が−Hであり、R3が−CH3(16)である、請求項1に記載の、一般式(I)で表わされる化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩を含む、薬学的組成物。
【請求項7】
R1が2−4−NO2であり、R2が−Hであり、R3が−CF3(17)である、請求項1に記載の、一般式(I)で表わされる化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩を含む、薬学的組成物。
【請求項8】
R1が2−4−NO2であり、R2が−Hであり、R3が−H(19)である、請求項1に記載の、一般式(I)で表わされる化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩を含む、薬学的組成物。
【請求項9】
R1が4−NO2であり、R2が−Hであり、R3が−CH3(22)である、請求項1に記載の、一般式(I)で表わされる化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩を含む、薬学的組成物。
【請求項10】
R1が2−NO2であり、R2が−Hであり、R3が−CH3(25)である、請求項1に記載の、一般式(I)で表わされる化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩を含む、薬学的組成物。
【請求項11】
R1が2−4−NO2であり、R2が−Hであり、R3が−OH(26)である、請求項1に記載の、一般式(I)で表わされる化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩を含む、薬学的組成物。
【請求項12】
R1が2−4 NO2であり、R2が−Hであり、R3が−CO2H(29)である、請求項1に記載の、一般式(I)で表わされる化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩を含む、薬学的組成物。
【請求項13】
請求項1または2に記載の、FM19G11と呼ばれる一般式(I)で表わされる化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩を得るための方法であって、以下のスキームに示すステップを含む方法。
【化2】
【請求項14】
低酸素誘導性写因子(HIF)により修飾された遺伝子の転写を調節する薬物を調製するための、請求項1〜12のいずれか一項に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項15】
HIF、VEGF、PHD3、MMR類、Sox2、およびOct3/4の群から選択される、1つ以上の遺伝子の転写を調節する薬物を調製するための、請求項14に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項16】
Nanog、Notch1、p53、およびp300の群から選択される、1つ以上の遺伝子の転写を調節する薬物を調製するための、請求項14に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項17】
低酸素条件下でHIFの自己分泌制御において、該HIFの転写を阻害する薬物を調製するための、請求項15または16に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項18】
低酸素条件下でHIF1αおよびHIF2αの転写を顕著に阻害する薬物を調製するための、請求項17に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項19】
低酸素条件下でVEGFおよび/またはPHD3の転写を顕著に阻害する薬物を調製するための、請求項15に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項20】
低酸素条件下および正常酸素条件下でMMR修復遺伝子の発現を誘導する薬物を調製するための、請求項15に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項21】
低酸素条件下および正常酸素条件下で上記MMR修復遺伝子であるMSH6およびMLH1の発現を誘導する薬物を調製するための、請求項20に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項22】
上記薬物が、低酸素条件によって引き起こされる腫瘍の表現型に関連する、ゲノムの不安定性を防止する、請求項20または21に記載の利用。
【請求項23】
正常酸素条件下でSox2およびOct3/4の発現を誘導する薬物を調製するための、請求項15に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項24】
正常酸素条件下でNanogおよび/またはNotchの発現を誘導する薬物を調製するための、請求項16に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項25】
上記薬物は、幹細胞集団の増加を誘導し、該幹細胞の自己再生を増加させる、請求項23または24に記載の利用。
【請求項26】
低酸素条件下でSox2およびOct3/4の発現レベルを低減する薬物を調製するための、請求項15に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項27】
低酸素条件下でp53腫瘍阻害因子の発現を誘導する薬物を調製するための、請求項16に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項28】
上記誘導が成人の歯髄幹細胞内で起こる、請求項27に記載の利用。
【請求項29】
上記薬物の作用形態は、mTOR経路の活性化を誘導する、請求項26または27に記載の利用。
【請求項30】
上記mTOR経路の活性化は、DNA損傷に対する応答を誘発し、その結果、p53が活性化し、p53依存的に細胞周期のG1/S期停止を引き起こす、請求項29に記載の利用。
【請求項31】
低酸素条件下でp300の発現を修飾する薬物を調製するための、請求項16に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項32】
上記薬物によって、後成的な現象によるクロマチンリモデリングが可能になる、請求項31に記載の使用方法。
【請求項33】
血管新生の病理を治療するための薬物を調製するための、請求項14〜32のいずれか一項に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項34】
癌を治療するための薬物を調製するための、請求項14〜33のいずれか一項に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項35】
上記癌が、乳癌、結腸癌、膀胱癌、頭頸部癌、肺癌、卵巣癌、前立腺癌、精巣癌、子宮癌、甲状腺癌、胃癌、肝癌、リンパ腫、またはメラノーマである、請求項14〜34のいずれか一項に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項36】
腫瘍を治療するための薬物を調製するための、請求項14〜33のいずれか一項に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項37】
炎症の原因となる病理を治療するための薬物を調製するための、請求項14〜33のいずれか一項に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項38】
再生医学に用いるための、請求項14〜33のいずれか一項に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項39】
幹細胞の分化に関連する用途に用いるための、請求項38に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項40】
組織の変性の原因となる病理を治療するための薬物を調製するための、請求項14〜33のいずれか一項に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩の利用。
【請求項41】
薬学的に有効な量の、請求項1〜12のいずれか一項に記載の、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩と、
キャリアまたは希釈液、および/または生理学的に許容可能な補助剤とを含んでなる、薬学的組成物。
【請求項42】
上記一般式(I)で表わされる化合物が、FM19G11(4)、または該化合物の、薬学的に許容可能な塩である、請求項41に記載の薬学的組成物。
【請求項43】
請求項14〜40のいずれか一項の記載にしたがって、血管新生の病理の治療または防止するのに利用可能な、請求項41または42に記載の薬学的組成物。
【請求項44】
一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物を有する、請求項41〜43のいずれか一項に記載の薬学的組成物、キャリアまたは希釈液、および/または1つ以上の補助剤を備え、個々の病例において、組成物の投与ルートに応じて1つ以上の容器に共にまたは別々に収容されていてもよい、キット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A)】
【図9B)】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図16】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21A】
【図21B】
【図21C】
【図21D】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図30】
【図31】
【図34】
【図10】
【図15】
【図17】
【図22】
【図29】
【図32】
【図33】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A)】
【図9B)】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図16】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21A】
【図21B】
【図21C】
【図21D】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図30】
【図31】
【図34】
【図10】
【図15】
【図17】
【図22】
【図29】
【図32】
【図33】
【公表番号】特表2011−517664(P2011−517664A)
【公表日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−550225(P2010−550225)
【出願日】平成21年3月11日(2009.3.11)
【国際出願番号】PCT/ES2009/000135
【国際公開番号】WO2009/112615
【国際公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【出願人】(510246415)
【住所又は居所原語表記】Avenida Autopista del Saler,16−3,E−46013 Valencia Spain
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月11日(2009.3.11)
【国際出願番号】PCT/ES2009/000135
【国際公開番号】WO2009/112615
【国際公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【出願人】(510246415)
【住所又は居所原語表記】Avenida Autopista del Saler,16−3,E−46013 Valencia Spain
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]