体カバー、眼鏡および/または少なくとも部分的なヘッド・カバー、人体の少なくとも一部を放射するための方法および体カバーの使用法
光線療法を適用する比較的快適な方法を提供することが、本発明の目的である。人体の少なくとも一部を覆うためのサブストレート、および前記体の少なくとも一部を照射するための、前記サブストレートに結合された少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源を備え、前記カバーが、前記体および/または体サポートの少なくとも一部を少なくとも部分的に囲むように構成される体カバー。前記体および/または体サポートの少なくとも一部を少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源を有するカバーで覆い、かつ前記体の少なくとも一部に前記エレクトロルミネッセンス光源から光を放出することを備える、特に黄疸および/またはクリグラー・ナジャー症候群の前記治療における、人体の少なくとも一部を放射するための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、人体の少なくとも一部を覆うためのサブストレート、およびサブストレートに結合された少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源を備える体カバーに関する。
【背景技術】
【0002】
光は、人間に有益な効果を及ぼすことは公知である。光線療法のような分野において、光は、治癒目的のために使用することができる。光線療法が使用されるケースは、高ビリルビン血症である。高ビリルビン血症患者は、最高11時間の間、高用量の青色光に、毎日さらされる。高ビリルビン血症は、ビリルビン代謝の障害である。ビリルビンは、肝臓によって生産され、ビリルビンを排出する、酵素によって変えられる、老化した赤血球の毒性老廃物質である。高ビリルビン血症患者は、この酵素を欠いていて、このため組織内にビリルビンが蓄積する。このことは、結果として皮膚および目の黄疸になる。新生児黄疸およびクリグラー・ナジャー症候群は、2つのタイプの高ビリルビン血症である。クリグラー・ナジャー症候群患者は、乳児の年齢から成人の範囲にわたり、かつ1日につき長くて11時間のさまざまな時間、一生毎日光線療法を必要とする。新生児患者は、しばしば、連続光線療法を2、3日の間必要とする。
【0003】
ビリルビンは、光線療法の影響の下で分解する。光線療法の治療効力は、とりわけ、スペクトル光線特性、光線の強度、さらされる体の表面積および露光の持続期間に依存している。450 nmピークの周りに集中され、かつUV波長領域の光の放出がない、450〜470 nmのスペクトルの波長を有する高強度狭バンド青色光が、使用される。少なくとも5 mW/cm2から最高10 mW/cm2の光強度および体全体の露光が、治療持続期間を比較的許容可能に保つために使用される。
【0004】
黄疸、特に乳児黄疸に対する公知の治療は、ウォーミング・ボックスを光線療法と組み合わせる。ウォーミング・ボックスは、乳児が光線療法の有効性のために裸でなければならないので、必要とされ、これは、乳児の世話をする普通のプロセス、例えば授乳をより困難にし、かつその動きの自由を制限する。乳児の目は、輝線から保護されるように覆われる。
【0005】
高ビリルビン血症の治療の公知の光線療法装置は、一般に蛍光灯またはハロゲン・スポットを使用する。これらの装置の不都合は、物理的寸法および形状、熱発生、不安定かつ広い波長光線の出力、制限された体表面積照射および紫外線放射を含む。例えば、長時間、熱いランプの上の、透明なプラスチックシートまたは透明な布に横たわることは不快であると言う理由から、従来の光線療法装置では、片側から患者を照射する。いくつかの場合、透明なベッドは、両側から体をさらすことが出来るが、このベッドは、快適なベッドの要求を満たさない。
【0006】
さらにまた、乳児を照射する小さい光ファイバ・シートは、開発された。欠点は、制限されたサイズおよび相対的な低い強度である。それゆえに、それは、他の光線療法装置と組み合わせて一般に使用され、その上、それは、高齢患者のために使用されることができない。
【0007】
さらに、人間の目に放出された約450 nmの波長を有する光線は、人に再活性効果を及ぼすと言われる。光線療法が、例えば創傷治癒において、赤外領域までの広範囲の異なる波長で、皮膚の中の/近くの細胞を刺激するために使用されることは、また公知である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的は、光線療法を適用する比較的快適な方法を提供することである。
【0009】
この目的および他の目的は、人体の少なくとも一部を覆うためのサブストレート、およびその人体の少なくとも一部を照射するための、サブストレートに結合された少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源を備え、カバーは、体および/または体サポートの少なくとも一部を少なくとも部分的に囲むように構成される体カバーによって達成される。
【0010】
この目的および他の目的は、また、少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源に電力を供給するための電源に接続され、および/またはその電源が設けられ、当該眼鏡および/または当該少なくとも部分的なヘッド・カバーは、前記少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源が光をほぼ目に、好ましくはほぼ下の眼瞼の近くに放出するように構成され、少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源が、440 nmと480 nmの間、好ましくは447 nmと470 nmの間、より好ましくは約450 nmの波長を有する、眼鏡および/または少なくとも部分的なヘッド・カバーによっても達成される。
【0011】
さらにまた、この目的および他の目的は、特に黄疸および/またはクリグラー・ナジャー症候群の治療において、人体の少なくとも一部に放射する方法、前記体および/または体サポートの少なくとも一部を少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源を有するカバーで覆う方法、および前記体の少なくとも一部に前記エレクトロルミネッセンス光源から光を放出する方法によっても達成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本明細書において、同一または対応する部分は、同一または対応する参照番号を有する。典型的な図示された実施例は、いかなる方法においても制限的であると解釈されるべきではなく、かつ単に例示としてのみ用いられる。
【0013】
人体の少なくとも一部を照射するためのエレクトロルミネッセンス光源を有するカバー1の実施例が、図1に示される。カバー1は、取り付けられたエレクトロルミネッセンス光源3を有するサブストレート2を備える。エレクトロルミネッセンス光源3は、制御手段5によって制御される電源4によって個々に駆動される。エレクトロルミネッセンス光源3に個々にアドレス指定するために、電源4は、ドライバー・ユニットを備えてもよい。波長調節手段6は、エレクトロルミネッセンス光源3の少なくとも一部の波長を変化させることを可能にするために提供され、かつ制御手段5によって制御される。ユーザ・インターフェース7によって、制御手段5は、エレクトロルミネッセンス光源3の設定を特定するために設定および/または調節することができる。たとえば、波長調節手段6に信号を送ることによって、エレクトロルミネッセンス光源3の波長を、個々に制御することができ、および/または、それを、グループで制御することができ、および/または、すべての光源3を、制御することができる。また、ドライバー・ユニットに信号を送ることによって、光源3の光出力を、制御する、および/またはオン/オフすることができる。
【0014】
波長は、例えば、異なる波長を有する異なるエレクトロルミネッセンス光源3をオン/オフすることにより、変化させることができる。波長フィルタを適用することも、また可能である。適切なフィルタを選択することによって、適切な波長を、選択することができる。LED 3の温度を変化させることによって波長を変えることも、また可能である。他の波長調節手段は、好ましくはPWM(パルス幅変調)と組合わせて、蛍光体を使用すること、または、これもまた好ましくはPWMと組み合わせて、順方向電流を変化させること、を含む。PWMは、例えば、波長が調節される間、強度が要望通りのままであることを確実にするために、適用することができる。さらにまた、エレクトロルミネッセンス光源3の光の強度は、例えば、光出力を変化させるための電源4によって電流を調節することによって設定することができる。もちろん、例えば、PWMを使用することにより、および/または多数のエレクトロルミネッセンス光源3をオンオフする等によって、強度を変化させるより多くの方法がある。エレクトロルミネッセンス光源3は、人体の一部に治療の光を放出するように構成される。従って、カバー1は、例えば、人体の一部に、および/または、枕、ベッド、椅子などの体サポートに巻きつけてもよい。有利な実施例において、カバー1は、屈曲可能であり、かつそれが携帯型であるように折り畳み可能である。共に結合する結合手段9は、カバーの有利な実施例において、カバー1をバッグまたは円筒形状に構成することができかつ体の一部をエレクトロルミネッセンス光源3からの光によって囲むことができるように、提供される。結合手段9は、例えば、ボタン、ジッパー、面ファスナー、結びつけることが可能なエレメント、体および/または体サポートの少なくとも一部を取り囲むための弾性手段などを備えてもよい。
【0015】
カバー1の実施例において、エレクトロルミネッセンス光源3は、LED(発光ダイオード)3、例えば窒化ガリウムの青色LEDのような発光光源を備える。後者は、比較的有効、安全、かつ便利な光線療法装置であり、かつ高強度の狭い波長帯の光を出力することができる。さらにまた、それらを、例えばカバー1のような、屈曲可能な装置に構成することができる。一実施例において、カバー1には、それに取り付けられたLED 3を有する屈曲可能な箔2から作られるサブストレート2が設けられる。LED 3が設けられたこのような屈曲可能な箔2の例は、未公開欧州特許出願第EP 0510470.3号に記載されている。LED 3を有する箔2、少なくとも、箔2の一部の実施例が、図2に示される。図2から分かるように、箔2には、LED 3間に、開口10の行および列が設けられる。箔2は、異なるサイズに構成することができる。箔2の開口10は、カバー1のフレキシビリティおよび通気性を増加させる。箔2の異なる実施例は、例えば、編まれた、織られた、および不織のテキスタイルおよび/またはポリマー、ゴム様材料、スペーサ・布、発泡体などを備える。箔2には、開口10間に、LED 3に電力を供給し、および/または制御するための、図示されない電気回路の導電線が設けられる。
【0016】
カバー1の他の実施例には、導電性および非導電性糸11、12の織られた構造体2において、糸11、12に取り付けられたLED 3が設けられる。このような実施例は、例えば、未公開欧州特許出願第EP 05104703.3号に記載される。図3は、サブストレート2が糸11、12の織られた構造体2を備える、このような実施例を示す。織られた構造体2には、陽極11aおよび陰極12を備える、導電性糸11a、12が設けられる。LED(図3に示される)は、位置13でこれらの導電性糸11、12と接続される。一実施例において、構造体2の、より詳しくは、糸11、12の構成は、LEDを個々にアドレス指定できるようなものである。構造体2は、気持ちよく体の一部をカバーすることができ、かつ同時にそれを照射することができる。構造体2は、例えば、テキスタイルとすることが可能であり、かつ、例えば、体の追加の保護のために、テキスタイル、箔、ポリマーなどの他の(透明な)層と組み合わせることが可能である。もちろん、織られた構造体2は、テキスタイルである必要はないが、ナイロンおよび/またはポリエステルなどのポリマーを備えてもよい。この実施例の構造体2は、屈曲可能であり、かつ衣服のような体カバーの特性を有することができる。
【0017】
もう一つの実施例において、エレクトロルミネセンス光源3は、OLED(有機LED)3を備える。OLED 3は、屈曲可能および/または透明であるように構成することができるエレクトロルミネッセンス光源である。また、1つのOLED 3は、フレキシビリティを維持しながら、中断されることなく体の大きい領域をカバーすることができるので、多くのLEDと対照的に、拡散層が必要でない。この大きい領域をカバーしているOLED 3は、たった一組の電極によって駆動することが可能である。カバー1には、1つまたは複数のOLED 3を設けることが可能である。OLED 3は、従来技術において公知であり、かつ、例えば、未公開欧州特許出願第EP 05110643.3号に記載される。
【0018】
カバーの一実施例は、図4に示される。この実施例は、例えば、図2に示されるLED 3を有する箔2のような箔2に限定されないが、その内側に取り付けられた箔2を有する屈曲可能シート8を備える。LED 3(図2に示されない)は、箔2に取り付けられる。ジッパー9は、シート8をバッグの形、例えば一種の寝袋にすることができるように、シート8の端部に沿って設けられる。例えば、シート8は、通気性の材料から作られ、かつ通風を改良するために、ネット材料の帯を含む。実施例において、シート8の端部18は、極めて通気性のあるガーゼ材料から作られる。また、パンツを形成するジッパー9aを設けることができ、ハイブリッド機能をカバーに加える。図5はこのようなカバー1を示す。ここでは、LED 3を有する箔2が取り去られている。箔2は、ボタン9、または、例えば、面ファスナー、磁気的手段、静電気、粘着手段などのようなアタッチメント手段によって、シート8に取り付けられ、この結果それらは、例えば、欠陥のある箔2を洗うかまたは変えるために、または、LED 3および/または箔2の電気回路を損なうことのなくカバー1を洗うために、交換可能である。取り付けられるときに、箔2、より詳しくは、LED 3は、箔2が取り付けられるであろう少なくともほぼその位置に、設けられる箔コネクタ14と接続する。コネクタ14を、アタッチメント手段9と一体化することも可能である。箔コネクタ14は、そこを通して電源4と、および特定の実施例において制御手段5と接続するプラグコンタクト15に接続される。箔コネクタ14は、例えば、導電線またはケーブル36によってコンタクト15に接続される。ケーブル36は、カバー1のストラップ37によって適所に保持されてもよく、およびカバー1から容易に取り除くことが可能である。このようにして、個々の箔2、より詳しくはLED 3は、駆動することができ、かつ箔コネクタ14と簡単に接続することにより制御することができる。頭または肩のまわりまたは上の照射のために、フラップ16は、カバー1に取り付けられる。
【0019】
異なる実施例の場合、電源4は、バッテリ4、例えば、限定されるものではないが、比較的平らな形状とすることができ、かつ好ましくは、相対的に曲げ易いlithylene(登録商標)バッテリ4を備える。他の実施例には、電気ネットワーク、例えばプラグのための接続手段が設けられる。図示されないバッテリーホルダーは、少なくとも一つのバッテリ4を保持するために提供される。カバー1の連続使用のために、バッテリ4をカバー1、特にエレクトロルミネッセンス光源3の機能を妨げずに交換することができる場合、それは有利である。
【0020】
図6に示される実施例において、取り外し可能な光透過性(LEDが放出する波長に半透明)のライニング17は、LED 3が発生させる可能な熱を減少させるように、箔2の上に、カバー1の内側に取り付けられる。例えば、ライニング17は、相変化材料を備えてもよい。ライニング17は、カバー1の快適性を増すかもしれない。一実施例において、ライニング17は、さまざまな目的にかなう複数の層を備え、さらに、ライニング17は、上述したシート8の代わりに、または一部として使用可能である。例えば、柔らかくかつバルキーな材料から作られたライナー17は、快適性を増すかもしれない。一実施例において、ライニング17は、流体を吸収する特性を有する。もう一つの実施例では、ライニング17は、エレクトロルミネセンス点源3に対して拡散および/または光散乱層として働く。ライニング17は、例えば、洗う、および/または交換するために、カバー1から取り外すことができる。異なる実施例において、ライニング17は、一般に、布またはテキスタイル、または何か他のポリマーまたはゴム様物質を備える。『不織の』布・ライニング17の実施例は、糸を織ることおよび/または繊維を撚って糸にすることより繊維を一緒に保たもつことができる織られた布・ライニングと比較すると、例えば樹脂または機械的絡み合いを用いて、一緒に接合される繊維を備える。適した繊維は、綿または羊毛繊維のような天然紡織繊維、レーヨンのような再生繊維、およびポリエステル、ポリアミド(ナイロン)またはポリアクリル系繊維のような合成線維を含む。より均一な発光面を得るために、複数の層を、設けてもよく、例えば、拡散発泡体の層を、可撓性のある箔とライニング17の間に配置することができる。他の実施例において、ライニング17は、不織のまたはスペーサ・布または発泡体、または光を拡散する任意の他の材料を備え、かつLED 3のような点光源のアセンブリから均質の光パネルを作る。
【0021】
他の実施例において、ライニング17は、ユーザから出てくる糞便および/または流体に耐性がありおよび/または吸収するように構成される。例えば、ライニング17は、ジッパー等を含むことができ、および/または水分および身体の流体をはじくおよび/または吸収する特性を有する。このライニング17またはその層は、使い捨てとすることができる。このことは、例えば、一種のおしめ機能を提供する、乳児のためのカバー1の実施例の場合、有利かもしれない。ライニング17は、交換および洗濯可能であり、かつカバー1の残りの部分は、比較的きれいに保持可能である。他の実施例において、カバー1それ自身は、糞便および/または流体に耐性があり、はじき、および/または吸収するように構成され、および/または電気コンポーネント、例えばエレクトロルミネッセンス光源3および/または電気回路が損なわれないように洗濯することができる。代替実施例において、光パネルは、個々に、集合的に、またはライニング17材料のモジュール内に、または例えば保護および頑丈さのための高分子/エラストマの柔らかい材料内にカプセル化することができる。このために、保護層を、カバー1、例えばゴム様またはポリマー材料内に設けても良い。もちろん、複数のライニング17を、一つのカバー1のために設けることができる。
【0022】
カバー1の実施例の使用法は、例えば以下の通りとすることができる。患者は、裸の皮膚に接触する、LED 3側のカバー1上に、好ましくは汗を吸収するライニング17上に配置される。LED 3は、好ましくは青色光で患者の体をさらす。LEDは、450 nmピークの周りに集中され、かつUV波長領域の光の放出がない、450〜470 nmのスペクトルの波長を有する高強度狭バンド青色光を放出するように構成されることが好ましい。図2に示されるように、体の熱および水分が出ることができるように、箔2は孔を含む。
【0023】
一実施例において、患者がカバー1上に配置されるときに、カバーは、結合手段9によって閉じることができる。結合手段9の異なる実施例は、ジッパー9、面ファスナー、ボタンを備え、および/または、カバー1は、直接患者に取り付けることができる。結合手段9が結合されるときに、寝袋は、図8および9の実施例に示されるように形成することができる。一実施例においてカバー1には、エレクトロルミネッセンス光源3もまた備えることができる枕34が設けられる。 カバー1の異なる実施例は、異なるサイズを有する。乳児のための一実施例は、一歳までの乳児のために成形され(図9)、他の実施例は、1〜4歳の子供のための幼児の寝袋として成形され、かつ例えば、着脱可能な綿のスリーブ19を有する(図10)。一実施例において、寝袋は、異なる治療、異なるおよび/または成長する患者のために、例えば以下の年齢層:7〜12歳の子供、12〜18歳および成人のユーザ(図11)のために3つのサイズにサイズ変更することができる。
【0024】
一実施例において、寝袋1は、各々箔2で片側がカバーされる2枚の別々のシート8a、8bから構成することができる(図5参照)。例えば、ジッパー9が、カバー1の端に設けられ、かつシート8a、8bのジッパーを閉めることによって、寝袋を作ることができる。特定の実施例において、端の上部20は、『押しボタン』21を有し、かつこれらのボタン21開けたままにすることによって、腕開口部22が、つくられる(図12、13)。両方のシート8の中央に、ジッパー9aは、カバー1に対してハイブリッド機能を提供するパンツ32をつくるために配置される。一実施例において、LED 3は、ユーザがスーツの中で気持ちよく動くことができるように、膝および腰の高さに配置されない。
【0025】
このシート8aの1つには、2枚の追加の箔2を含むフラップ16が設けられる。一実施例において、フラップ16は、図12に示されるように、カバー1がスーツとして使われるときに、肩をさらすための肩留め具として用いられ、および、図8および13に示されるように、それが寝袋またはスーツとして使われるときに、それは、顔面を照らすためのフードとして使用可能である。眠っている間フードとして使われるとき、特定の実施例において、フードが顔面に接触しないように、しかし頭上に或る距離で掛かるように、2つのアーク23が、提供される。このことは、図8に示される。フードの裏材料は、例えば、開いた構造をつくるためのネット・タイプの材料からできていて、かつ空気は、流れることができる。裏材料は、また、例えば、多孔質材料を備えることもできる。
【0026】
一実施例において、カバー1の下の部分に、脚の上または下で引っ張ることができる追加の材料24が、取り付けられる。これは、脚に対してカバー1の一部を固定することが可能な弾性材料を備えてもよい。
【0027】
もう一つの実施例において、カバー1は、図11から分かるように、箔2を有するモジュラ型カバー部分25を互いに結合することによって構成される。これらのビルディング・ブロックには、例えば、並んで配置された2枚の箔2が設けられる。図示された実施例において、結合手段9は、端部に、モジュラ型カバー部分25がカバーに接続可能でありまたは組み立ててカバー1を形成できるジッパー9bを備える。LEDは、例えば、小さいコネクタ26を差し込むことによって接続されてもよい。(図示されない)他の実施例において、LEDS 3は、結合手段9bを結合することによって、自動的にコネクタ26に接続する。他の実施例には、モジュラ型エレメント25が面ファスナーを結合することによって電気回路に接続するように、導電性のジッパー9bまたは面ファスナーが設けられる。他の結合手段9bもまた、もちろん、導電性であって良く、かつ似たような実施例に適用可能である。モジュラ型部分25が設けられた実施例は、例えば、ユーザがクリグラー・ナジャー症候群の患者である時、有利である。可変なサイズによって、患者は、より長い期間、例えば数年、カバー1を使用することができ、かつ彼の快適性のためにカバー1を調節することができる。カバー1は、カバー1があまりに小さくなる時、モジュラ型部分25を取り付けることによって大きくすることが可能である。カバー1の一実施例において、シート8a、8b間で、2つの追加のモジュラ型カバー部分は、箔2の有無にかかわらず、睡眠の間、体の動きのために追加の空間を提供するために、カバー1のサイズを大きくするように、ジッパーで取り付けることができる。
【0028】
もう一つの実施例において、カバー1は、追加の裏材料によって可変なサイズとすることができ、この場合、カバー1の上部は、折り畳まれ、かつ例えば、ジッパーの背後に隠される、例えば、ジッパーで閉められるポケット内に隠される。ユーザが成長し、およびカバー1が相対的に小さくなるときに、追加の材料は提供可能であり、かつ箔2は内側に配置可能である。追加の材料は、箔2をシステムに接続するために、すでに電子コネクタ26および箔コネクタ14を含む。
【0029】
一実施例において、カバー1には、例えば、カバー1および/またはLEDが相対的に大きい熱量を放散させるとき、冷却システムが設けられる。冷却システムは、例えば、図14および15に示されるように、スーツに接続されかつ裏材料28と箔2間に冷風29を吹きつける、空気調節装置(エアコン)27を備える。一実施例において、空気は、また、体上に箔2の開口部10を通しても吹きつけられる。
【0030】
他の実施例には、例えば軍のスーツから公知なような液体冷却システム30が設けられる。このような実施例の一例は、図16に示される。冷水は、電子機器および/または体を冷やすために、カバー1のパイプフレーム31を通して汲み出される。過熱の危険度を防止するために、カバー1の一実施例は、温度を測定し、かつ温度があるレベルを超えるときに、所望の温度に再び達するまで、例えば光強度を減らす、一体型センサを備える。
【0031】
もう一つの実施例において、図18に示されるように、空気の層が体の少なくとも一部とカバー1の間につくられるように、例えば、カバーにおいて輪またはアークとして形づくられるチューブのフレーム23bを有するカバー1を提供することによって、冷却は、受動的に提供される。
【0032】
動くことにより箔2にしわがよることおよび折りたたまれることを防止するために、カバー1の実施例は、例えばシート8の一つに取り付けられかつマットレスのような体サポートの、例えば周囲に配置可能である固定手段、例えばバンド33を備える。このような実施例は、図17Aおよび図17Bに示される。バンド33は、しっかりとシート8を引っ張る。この時、ユーザは、睡眠中にそれを折りたたむリスク無しにシート8に横たわることができる。
【0033】
一実施例において、カバー1またはカバー1の少なくとも内側には、LED 3の光が反射されかつおそらくより多くの光が体の部分に達するように、反射材料が設けられる。一実施例において、LED 3の後ろに透過された光は、それが体に達するように、前側へ反射される。このことは、光出力を改良しかつカバー1の有効性を改良するであろう。
【0034】
他の実施例において、カバー1は、LED 3を有する箔2ではなく他のエレクトロルミネッセンス光源3を備える。例えば、導電性および/または非導電性の糸11、12に取り付けられたOLED 3および/またはLED 3は、本発明の範囲内で提供可能である。他のLED 3および/またはLED 3および/またはより他のエレクトロルミネッセンス光源をサブストレート2に取り付ける他の方法は、本発明の範囲内で、明らかに可能である。
【0035】
もう一つの実施例において、カバー1には、少なくとも一つの開口部が設けられる。腕開口部22に続いて、異なる実施例において、開口部は、頭、靴、目、耳および/または口のために設けられる。他の異なる実施例において、開口部は、食品、尿および/または糞便を通過させるために設けられる。特定の実施例において、開口部は、再度開通可能および/または再度閉塞可能である。
【0036】
更に他の実施例において、制御手段5は、センサからデータを受け取る。センサおよび/または他の測定装置は、必要に応じて、調節のために信号を送る制御手段5にデータを提供するために、設けられる。例えば、疾患の状態は、皮膚の色を測定することで測定可能である。また、水分状態および/または温度状態は、公知の装置で測定可能である。他の例は、どんな波長が放出されているかチェックするために、光の色、すなわち波長を測定している。このようにして、システム、すなわち制御手段5は、例えば予め設定されたスケジュールに従って、適時に自動調節可能である。波長設定および/または強度設定は、カバー1の温度および/または水分状態と同じく、調節可能である。
【0037】
ほぼ440〜480 nmの波長スペクトルの青色光、例えばほぼ450 nmは、目を通して人を回復させることに有用である。従って、異なる実施例において、カバー1は、エレクトロルミネッセンス光源3、例えば(O)LED 3が設けられるハット、キャップおよび/またはバイサ38を備える。青色光は、図19から分かるように、目の周囲の領域39に放出される。青色光は、額の上から、下の眼瞼周辺の領域に放出されることが好ましい。従って、再活性ヘッド・カバー1の有利な実施例には、キャップ部39にLEDが設けられる。もちろん、エレクトロルミネッセンス光源3の光もまた、目39の領域に反射可能である。他の実施例は、図20から分かるように、LEDを例えば眼鏡42より上の部分41に設けることができる、眼鏡40の形状を有する。再活性ヘッド・カバー1の実施例には、エレクトロルミネッセンス光源が、例えば眼鏡42内の透明な面および/または透明なバイサに取り付けられるように、透明なエレクトロルミネッセンス光源3、例えばOLED 3が設けられる。この種の再活性ヘッド・カバー1は、例えば、夜働くときに、例えば夜のトラック運転または他の深夜勤の作業時、例えば疲れた瞬間に、再活性させることができる。快適性の損失はほとんどない。LEDは、例えば、箔2および/または導電性のおよび非導電性糸11、12とLED 3の一体化によって、例えば、上に説明されるような、布と一体化可能である。屈曲可能なサブストレートおよび/または屈曲可能エレクトロルミネッセンス光源3は、再活性ヘッド・カバー1の布によって一体化可能である。もちろん、OLEDは、同様にヘッド・カバーに取り付け可能であろう。異なる実施例は、バッテリ、燃料電池などのような電源を含む。制御手段は、同様に一体化させることができるであろう。エレクトロルミネッセンス光源のための取付け手段は、例えば接着剤を含む。
【0038】
上記したように、光線療法は、創傷治癒のために適用することができる。例えば、女性の胸部上、特に母乳保育中の乳首周辺での損傷もまた、光線療法により治療可能である。この種の胸部損傷が適時に治療されない場合、感染症が、発生するかもしれない、および/または母乳保育は中断させなければならない。母乳保育が例えば3または4時間毎に起こるかもしれず、かつ各セッションが、例えば最高1時間がかかるかもしれないので、損傷が治癒する十分な時間がないかもしれない。例えば疼痛寛解のために或るクリームが時々使われるにもかかわらず、それらは、通常、胸部創傷治癒を促進しない。
【0039】
女性の胸部に或る波長で光を放出するためのカバー1の実施例を適用することによって、損傷の治癒を、特に乳首の近くで、早めることができ、および/または、損傷および/または感染症を予防するかもしれない。従って、カバー1が胸部の近くに、または、少なくとも乳首の近くに着用可能であるときに、それは有利である。さらにまた、胸部創傷治癒のためのカバー1の実施例は、損傷を予防するために、または美容上の目的のために使用可能である。
【0040】
例えば、カバー1の実施例は、乳輪および/または更なる胸部の少なくとも一部をおそらく含む、乳首の形に、少なくとも部分的に前もって成形される。また、女性の胸部の曲線に少なくとも部分的に従うように構成される、胸部創傷治癒のためのカバー1は、屈曲可能とすることが出来る。有利な実施例において、カバー1は、ブラジャー43またはブラジャー43用の取り替え可能なライニング17Aのように構成される。図21において、破線によって示されるエレメント2、32、17Aが設けられるブラジャー43が、示される。この実施例は、カバー1が光線療法ブラジャー43として機能するように、LED 3のようなエレクトロルミネッセンス光源をブラジャー43と有利に組み合わせた。ライニング17Aは、とりわけ、快適性、光散乱、および例えば胸部からリークしている流体の吸収のために適用されてもよい。一実施例において、創傷治癒のために有利な、赤および/または赤外領域の光を放出するエレクトロルミネッセンス光源は、LED 3を備える。制御手段5を用いて、LEDの少なくとも一部の波長および/または強度は、より最適化された治療を適用するために、変えることができる。ブラジャー43は、すでに上に記載されたように、LED 3が取り付けられる、例えば、箔2、編まれた、織られたおよび/または、不織のテキスタイル2および/または導電性のおよび非導電性糸11、12を備える。LED 3を有する箔2は、例えば、ライニング17Aまたは他のタイプの層が拡散層として働くブラジャー43の内側に、例えば、取り付ける、または置くことができる。もう一つの実施例では、胸部創傷治癒のためのカバー1は、ブラジャー43内に設けられる区画に置くことができる。これらおよび他の方法で、光線療法ブラジャー43は、従来のブラジャーのように便利に着用可能である。もちろん、カバー1は、皮膚と直接接触している必要はなく、かつ一つ以上の層は、カバー1および皮膚の間に置くことができる。
【0041】
一実施例において、ライニング17Aは、LED 3および/または光散乱および/または拡散層を含み、かつブラジャー43内に置くことができる。ライニング17Aは、ブラジャー43と固定して一体化されてもよく、または図22に示すように、取り替え可能な方法で、従来のブラジャー43内に置くことができる。このために、ライニング17Aは、例えばベルクロのような材料、ボタンなどを備えるような結合手段9を備えてもよい。もう一つの実施例では、カバー1は、胸部に対して置かれるために、授乳パッドまたは他のパッドを備える。この実施例による授乳パッドは、リークを防止および/または吸収することができ、およびLED 3を適用させることによって、光線療法を適用することができる。より他の実施例において、女性の胸部のためのカバー1は、Tシャツ、トップ、パッチなどと一体化される、または結合可能である。治療を改良するために、光線療法は、クリームおよび/または薬剤と組み合わせて適用することができる。
【0042】
上記したように、センサおよび制御手段5を用いて、ブラジャー43は、サイズおよび/または損傷の状態に従って適時に、その治療を自分で調節することができる。このために、光線療法が測定および予め定められたデータに従って実行可能なように、ソフトウェアおよび/または予め定められたデータが、使用される。例えば、LED 3の少なくとも一部の光強度は、調節可能である。皮の温度、色および/またはエミッタンスを測定するセンサは、使用可能である。実施例において、図23に示すように、LED 3は、光源3A並びにセンサ3Bであるように構成される。一実施例において、皮膚の反射率は、LED 3Aによって放出されてかつ皮膚によって反射される光を感知するLED 3Bで測定される。この反射率情報から、体の特定の部分の状態、例えば、乳首は、予め定められたデータおよび/または適時に例えば数時間または数日の乳首の変化と比較することによって得ることができる。もう一つの実施例では、ライニング17Aおよび/またはLED 3は、乳首の周辺および/または乳首の周辺の領域に適合するように成形される。
【0043】
本発明がいかなる方法でも記載および図面に表される典型的な実施例に限定されないことは、明らかである。多くの変更は、請求項によって概説されるような本発明の枠組みの範囲内で可能である。カバー1は、例えば、上記のテキストに特に記載されない光線療法の任意のタイプのために構成可能である。実施例の一つ以上の観点の組合せまたは実施例の組合せは、本発明の枠組みの中で可能である。すべての類似の変更は、請求項によって概説されるような本発明の枠組みの範囲内であると理解される。
【0044】
例えば、創傷治癒に関してブラジャーが一実施例として論議されるにもかかわらず、記載において論議される他の体カバーも、創傷治癒目的のためにも使用されることができる。
【0045】
さらに、創傷治癒のために使用される本発明に従う体カバーは、また、疼痛寛解、例えば筋肉痛または関節痛の治療のために使用されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】カバーの線図を示す。
【図2】LEDを有する箔の上面図を線図的に示す。
【図3】織り合わされた糸構造の透視図を線図的に示す。
【図4】カバーを示す。
【図5】カバーを示す。
【図6】カバーを示す。
【図7】寝袋としてのカバーを示す。
【図8】寝袋としてのカバーを示す。
【図9】乳児のための寝袋としてのカバーを示す。
【図10】幼児のための寝袋としてのカバーを示す。
【図11】異なるサイズのためのモジュラ型カバーを示す。
【図12】スーツとしてのカバーを示す。
【図13】フードを有するスーツとしてのカバーを示す。
【図14】空気冷却システムを有するカバーを示す。
【図15】空気冷却システムの詳細を示す。
【図16】液体冷却システムを有するカバーを示す。
【図17A】カバーを有するマットレスを示す。
【図17B】カバーを有するマットレスを示す。
【図18】アークを有するカバーを示す。
【図19】LEDを有するバイサとしてのカバーを示す。
【図20】LEDを有する眼鏡としてのカバーを示す。
【図21】LEDを有するブラジャーとしてのカバーを示す。
【図22】LEDを有するブラジャーのためのライニングとしてのカバーを示す。
【図23】LEDを有するブラジャーとしてのカバーを示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、人体の少なくとも一部を覆うためのサブストレート、およびサブストレートに結合された少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源を備える体カバーに関する。
【背景技術】
【0002】
光は、人間に有益な効果を及ぼすことは公知である。光線療法のような分野において、光は、治癒目的のために使用することができる。光線療法が使用されるケースは、高ビリルビン血症である。高ビリルビン血症患者は、最高11時間の間、高用量の青色光に、毎日さらされる。高ビリルビン血症は、ビリルビン代謝の障害である。ビリルビンは、肝臓によって生産され、ビリルビンを排出する、酵素によって変えられる、老化した赤血球の毒性老廃物質である。高ビリルビン血症患者は、この酵素を欠いていて、このため組織内にビリルビンが蓄積する。このことは、結果として皮膚および目の黄疸になる。新生児黄疸およびクリグラー・ナジャー症候群は、2つのタイプの高ビリルビン血症である。クリグラー・ナジャー症候群患者は、乳児の年齢から成人の範囲にわたり、かつ1日につき長くて11時間のさまざまな時間、一生毎日光線療法を必要とする。新生児患者は、しばしば、連続光線療法を2、3日の間必要とする。
【0003】
ビリルビンは、光線療法の影響の下で分解する。光線療法の治療効力は、とりわけ、スペクトル光線特性、光線の強度、さらされる体の表面積および露光の持続期間に依存している。450 nmピークの周りに集中され、かつUV波長領域の光の放出がない、450〜470 nmのスペクトルの波長を有する高強度狭バンド青色光が、使用される。少なくとも5 mW/cm2から最高10 mW/cm2の光強度および体全体の露光が、治療持続期間を比較的許容可能に保つために使用される。
【0004】
黄疸、特に乳児黄疸に対する公知の治療は、ウォーミング・ボックスを光線療法と組み合わせる。ウォーミング・ボックスは、乳児が光線療法の有効性のために裸でなければならないので、必要とされ、これは、乳児の世話をする普通のプロセス、例えば授乳をより困難にし、かつその動きの自由を制限する。乳児の目は、輝線から保護されるように覆われる。
【0005】
高ビリルビン血症の治療の公知の光線療法装置は、一般に蛍光灯またはハロゲン・スポットを使用する。これらの装置の不都合は、物理的寸法および形状、熱発生、不安定かつ広い波長光線の出力、制限された体表面積照射および紫外線放射を含む。例えば、長時間、熱いランプの上の、透明なプラスチックシートまたは透明な布に横たわることは不快であると言う理由から、従来の光線療法装置では、片側から患者を照射する。いくつかの場合、透明なベッドは、両側から体をさらすことが出来るが、このベッドは、快適なベッドの要求を満たさない。
【0006】
さらにまた、乳児を照射する小さい光ファイバ・シートは、開発された。欠点は、制限されたサイズおよび相対的な低い強度である。それゆえに、それは、他の光線療法装置と組み合わせて一般に使用され、その上、それは、高齢患者のために使用されることができない。
【0007】
さらに、人間の目に放出された約450 nmの波長を有する光線は、人に再活性効果を及ぼすと言われる。光線療法が、例えば創傷治癒において、赤外領域までの広範囲の異なる波長で、皮膚の中の/近くの細胞を刺激するために使用されることは、また公知である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的は、光線療法を適用する比較的快適な方法を提供することである。
【0009】
この目的および他の目的は、人体の少なくとも一部を覆うためのサブストレート、およびその人体の少なくとも一部を照射するための、サブストレートに結合された少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源を備え、カバーは、体および/または体サポートの少なくとも一部を少なくとも部分的に囲むように構成される体カバーによって達成される。
【0010】
この目的および他の目的は、また、少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源に電力を供給するための電源に接続され、および/またはその電源が設けられ、当該眼鏡および/または当該少なくとも部分的なヘッド・カバーは、前記少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源が光をほぼ目に、好ましくはほぼ下の眼瞼の近くに放出するように構成され、少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源が、440 nmと480 nmの間、好ましくは447 nmと470 nmの間、より好ましくは約450 nmの波長を有する、眼鏡および/または少なくとも部分的なヘッド・カバーによっても達成される。
【0011】
さらにまた、この目的および他の目的は、特に黄疸および/またはクリグラー・ナジャー症候群の治療において、人体の少なくとも一部に放射する方法、前記体および/または体サポートの少なくとも一部を少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源を有するカバーで覆う方法、および前記体の少なくとも一部に前記エレクトロルミネッセンス光源から光を放出する方法によっても達成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本明細書において、同一または対応する部分は、同一または対応する参照番号を有する。典型的な図示された実施例は、いかなる方法においても制限的であると解釈されるべきではなく、かつ単に例示としてのみ用いられる。
【0013】
人体の少なくとも一部を照射するためのエレクトロルミネッセンス光源を有するカバー1の実施例が、図1に示される。カバー1は、取り付けられたエレクトロルミネッセンス光源3を有するサブストレート2を備える。エレクトロルミネッセンス光源3は、制御手段5によって制御される電源4によって個々に駆動される。エレクトロルミネッセンス光源3に個々にアドレス指定するために、電源4は、ドライバー・ユニットを備えてもよい。波長調節手段6は、エレクトロルミネッセンス光源3の少なくとも一部の波長を変化させることを可能にするために提供され、かつ制御手段5によって制御される。ユーザ・インターフェース7によって、制御手段5は、エレクトロルミネッセンス光源3の設定を特定するために設定および/または調節することができる。たとえば、波長調節手段6に信号を送ることによって、エレクトロルミネッセンス光源3の波長を、個々に制御することができ、および/または、それを、グループで制御することができ、および/または、すべての光源3を、制御することができる。また、ドライバー・ユニットに信号を送ることによって、光源3の光出力を、制御する、および/またはオン/オフすることができる。
【0014】
波長は、例えば、異なる波長を有する異なるエレクトロルミネッセンス光源3をオン/オフすることにより、変化させることができる。波長フィルタを適用することも、また可能である。適切なフィルタを選択することによって、適切な波長を、選択することができる。LED 3の温度を変化させることによって波長を変えることも、また可能である。他の波長調節手段は、好ましくはPWM(パルス幅変調)と組合わせて、蛍光体を使用すること、または、これもまた好ましくはPWMと組み合わせて、順方向電流を変化させること、を含む。PWMは、例えば、波長が調節される間、強度が要望通りのままであることを確実にするために、適用することができる。さらにまた、エレクトロルミネッセンス光源3の光の強度は、例えば、光出力を変化させるための電源4によって電流を調節することによって設定することができる。もちろん、例えば、PWMを使用することにより、および/または多数のエレクトロルミネッセンス光源3をオンオフする等によって、強度を変化させるより多くの方法がある。エレクトロルミネッセンス光源3は、人体の一部に治療の光を放出するように構成される。従って、カバー1は、例えば、人体の一部に、および/または、枕、ベッド、椅子などの体サポートに巻きつけてもよい。有利な実施例において、カバー1は、屈曲可能であり、かつそれが携帯型であるように折り畳み可能である。共に結合する結合手段9は、カバーの有利な実施例において、カバー1をバッグまたは円筒形状に構成することができかつ体の一部をエレクトロルミネッセンス光源3からの光によって囲むことができるように、提供される。結合手段9は、例えば、ボタン、ジッパー、面ファスナー、結びつけることが可能なエレメント、体および/または体サポートの少なくとも一部を取り囲むための弾性手段などを備えてもよい。
【0015】
カバー1の実施例において、エレクトロルミネッセンス光源3は、LED(発光ダイオード)3、例えば窒化ガリウムの青色LEDのような発光光源を備える。後者は、比較的有効、安全、かつ便利な光線療法装置であり、かつ高強度の狭い波長帯の光を出力することができる。さらにまた、それらを、例えばカバー1のような、屈曲可能な装置に構成することができる。一実施例において、カバー1には、それに取り付けられたLED 3を有する屈曲可能な箔2から作られるサブストレート2が設けられる。LED 3が設けられたこのような屈曲可能な箔2の例は、未公開欧州特許出願第EP 0510470.3号に記載されている。LED 3を有する箔2、少なくとも、箔2の一部の実施例が、図2に示される。図2から分かるように、箔2には、LED 3間に、開口10の行および列が設けられる。箔2は、異なるサイズに構成することができる。箔2の開口10は、カバー1のフレキシビリティおよび通気性を増加させる。箔2の異なる実施例は、例えば、編まれた、織られた、および不織のテキスタイルおよび/またはポリマー、ゴム様材料、スペーサ・布、発泡体などを備える。箔2には、開口10間に、LED 3に電力を供給し、および/または制御するための、図示されない電気回路の導電線が設けられる。
【0016】
カバー1の他の実施例には、導電性および非導電性糸11、12の織られた構造体2において、糸11、12に取り付けられたLED 3が設けられる。このような実施例は、例えば、未公開欧州特許出願第EP 05104703.3号に記載される。図3は、サブストレート2が糸11、12の織られた構造体2を備える、このような実施例を示す。織られた構造体2には、陽極11aおよび陰極12を備える、導電性糸11a、12が設けられる。LED(図3に示される)は、位置13でこれらの導電性糸11、12と接続される。一実施例において、構造体2の、より詳しくは、糸11、12の構成は、LEDを個々にアドレス指定できるようなものである。構造体2は、気持ちよく体の一部をカバーすることができ、かつ同時にそれを照射することができる。構造体2は、例えば、テキスタイルとすることが可能であり、かつ、例えば、体の追加の保護のために、テキスタイル、箔、ポリマーなどの他の(透明な)層と組み合わせることが可能である。もちろん、織られた構造体2は、テキスタイルである必要はないが、ナイロンおよび/またはポリエステルなどのポリマーを備えてもよい。この実施例の構造体2は、屈曲可能であり、かつ衣服のような体カバーの特性を有することができる。
【0017】
もう一つの実施例において、エレクトロルミネセンス光源3は、OLED(有機LED)3を備える。OLED 3は、屈曲可能および/または透明であるように構成することができるエレクトロルミネッセンス光源である。また、1つのOLED 3は、フレキシビリティを維持しながら、中断されることなく体の大きい領域をカバーすることができるので、多くのLEDと対照的に、拡散層が必要でない。この大きい領域をカバーしているOLED 3は、たった一組の電極によって駆動することが可能である。カバー1には、1つまたは複数のOLED 3を設けることが可能である。OLED 3は、従来技術において公知であり、かつ、例えば、未公開欧州特許出願第EP 05110643.3号に記載される。
【0018】
カバーの一実施例は、図4に示される。この実施例は、例えば、図2に示されるLED 3を有する箔2のような箔2に限定されないが、その内側に取り付けられた箔2を有する屈曲可能シート8を備える。LED 3(図2に示されない)は、箔2に取り付けられる。ジッパー9は、シート8をバッグの形、例えば一種の寝袋にすることができるように、シート8の端部に沿って設けられる。例えば、シート8は、通気性の材料から作られ、かつ通風を改良するために、ネット材料の帯を含む。実施例において、シート8の端部18は、極めて通気性のあるガーゼ材料から作られる。また、パンツを形成するジッパー9aを設けることができ、ハイブリッド機能をカバーに加える。図5はこのようなカバー1を示す。ここでは、LED 3を有する箔2が取り去られている。箔2は、ボタン9、または、例えば、面ファスナー、磁気的手段、静電気、粘着手段などのようなアタッチメント手段によって、シート8に取り付けられ、この結果それらは、例えば、欠陥のある箔2を洗うかまたは変えるために、または、LED 3および/または箔2の電気回路を損なうことのなくカバー1を洗うために、交換可能である。取り付けられるときに、箔2、より詳しくは、LED 3は、箔2が取り付けられるであろう少なくともほぼその位置に、設けられる箔コネクタ14と接続する。コネクタ14を、アタッチメント手段9と一体化することも可能である。箔コネクタ14は、そこを通して電源4と、および特定の実施例において制御手段5と接続するプラグコンタクト15に接続される。箔コネクタ14は、例えば、導電線またはケーブル36によってコンタクト15に接続される。ケーブル36は、カバー1のストラップ37によって適所に保持されてもよく、およびカバー1から容易に取り除くことが可能である。このようにして、個々の箔2、より詳しくはLED 3は、駆動することができ、かつ箔コネクタ14と簡単に接続することにより制御することができる。頭または肩のまわりまたは上の照射のために、フラップ16は、カバー1に取り付けられる。
【0019】
異なる実施例の場合、電源4は、バッテリ4、例えば、限定されるものではないが、比較的平らな形状とすることができ、かつ好ましくは、相対的に曲げ易いlithylene(登録商標)バッテリ4を備える。他の実施例には、電気ネットワーク、例えばプラグのための接続手段が設けられる。図示されないバッテリーホルダーは、少なくとも一つのバッテリ4を保持するために提供される。カバー1の連続使用のために、バッテリ4をカバー1、特にエレクトロルミネッセンス光源3の機能を妨げずに交換することができる場合、それは有利である。
【0020】
図6に示される実施例において、取り外し可能な光透過性(LEDが放出する波長に半透明)のライニング17は、LED 3が発生させる可能な熱を減少させるように、箔2の上に、カバー1の内側に取り付けられる。例えば、ライニング17は、相変化材料を備えてもよい。ライニング17は、カバー1の快適性を増すかもしれない。一実施例において、ライニング17は、さまざまな目的にかなう複数の層を備え、さらに、ライニング17は、上述したシート8の代わりに、または一部として使用可能である。例えば、柔らかくかつバルキーな材料から作られたライナー17は、快適性を増すかもしれない。一実施例において、ライニング17は、流体を吸収する特性を有する。もう一つの実施例では、ライニング17は、エレクトロルミネセンス点源3に対して拡散および/または光散乱層として働く。ライニング17は、例えば、洗う、および/または交換するために、カバー1から取り外すことができる。異なる実施例において、ライニング17は、一般に、布またはテキスタイル、または何か他のポリマーまたはゴム様物質を備える。『不織の』布・ライニング17の実施例は、糸を織ることおよび/または繊維を撚って糸にすることより繊維を一緒に保たもつことができる織られた布・ライニングと比較すると、例えば樹脂または機械的絡み合いを用いて、一緒に接合される繊維を備える。適した繊維は、綿または羊毛繊維のような天然紡織繊維、レーヨンのような再生繊維、およびポリエステル、ポリアミド(ナイロン)またはポリアクリル系繊維のような合成線維を含む。より均一な発光面を得るために、複数の層を、設けてもよく、例えば、拡散発泡体の層を、可撓性のある箔とライニング17の間に配置することができる。他の実施例において、ライニング17は、不織のまたはスペーサ・布または発泡体、または光を拡散する任意の他の材料を備え、かつLED 3のような点光源のアセンブリから均質の光パネルを作る。
【0021】
他の実施例において、ライニング17は、ユーザから出てくる糞便および/または流体に耐性がありおよび/または吸収するように構成される。例えば、ライニング17は、ジッパー等を含むことができ、および/または水分および身体の流体をはじくおよび/または吸収する特性を有する。このライニング17またはその層は、使い捨てとすることができる。このことは、例えば、一種のおしめ機能を提供する、乳児のためのカバー1の実施例の場合、有利かもしれない。ライニング17は、交換および洗濯可能であり、かつカバー1の残りの部分は、比較的きれいに保持可能である。他の実施例において、カバー1それ自身は、糞便および/または流体に耐性があり、はじき、および/または吸収するように構成され、および/または電気コンポーネント、例えばエレクトロルミネッセンス光源3および/または電気回路が損なわれないように洗濯することができる。代替実施例において、光パネルは、個々に、集合的に、またはライニング17材料のモジュール内に、または例えば保護および頑丈さのための高分子/エラストマの柔らかい材料内にカプセル化することができる。このために、保護層を、カバー1、例えばゴム様またはポリマー材料内に設けても良い。もちろん、複数のライニング17を、一つのカバー1のために設けることができる。
【0022】
カバー1の実施例の使用法は、例えば以下の通りとすることができる。患者は、裸の皮膚に接触する、LED 3側のカバー1上に、好ましくは汗を吸収するライニング17上に配置される。LED 3は、好ましくは青色光で患者の体をさらす。LEDは、450 nmピークの周りに集中され、かつUV波長領域の光の放出がない、450〜470 nmのスペクトルの波長を有する高強度狭バンド青色光を放出するように構成されることが好ましい。図2に示されるように、体の熱および水分が出ることができるように、箔2は孔を含む。
【0023】
一実施例において、患者がカバー1上に配置されるときに、カバーは、結合手段9によって閉じることができる。結合手段9の異なる実施例は、ジッパー9、面ファスナー、ボタンを備え、および/または、カバー1は、直接患者に取り付けることができる。結合手段9が結合されるときに、寝袋は、図8および9の実施例に示されるように形成することができる。一実施例においてカバー1には、エレクトロルミネッセンス光源3もまた備えることができる枕34が設けられる。 カバー1の異なる実施例は、異なるサイズを有する。乳児のための一実施例は、一歳までの乳児のために成形され(図9)、他の実施例は、1〜4歳の子供のための幼児の寝袋として成形され、かつ例えば、着脱可能な綿のスリーブ19を有する(図10)。一実施例において、寝袋は、異なる治療、異なるおよび/または成長する患者のために、例えば以下の年齢層:7〜12歳の子供、12〜18歳および成人のユーザ(図11)のために3つのサイズにサイズ変更することができる。
【0024】
一実施例において、寝袋1は、各々箔2で片側がカバーされる2枚の別々のシート8a、8bから構成することができる(図5参照)。例えば、ジッパー9が、カバー1の端に設けられ、かつシート8a、8bのジッパーを閉めることによって、寝袋を作ることができる。特定の実施例において、端の上部20は、『押しボタン』21を有し、かつこれらのボタン21開けたままにすることによって、腕開口部22が、つくられる(図12、13)。両方のシート8の中央に、ジッパー9aは、カバー1に対してハイブリッド機能を提供するパンツ32をつくるために配置される。一実施例において、LED 3は、ユーザがスーツの中で気持ちよく動くことができるように、膝および腰の高さに配置されない。
【0025】
このシート8aの1つには、2枚の追加の箔2を含むフラップ16が設けられる。一実施例において、フラップ16は、図12に示されるように、カバー1がスーツとして使われるときに、肩をさらすための肩留め具として用いられ、および、図8および13に示されるように、それが寝袋またはスーツとして使われるときに、それは、顔面を照らすためのフードとして使用可能である。眠っている間フードとして使われるとき、特定の実施例において、フードが顔面に接触しないように、しかし頭上に或る距離で掛かるように、2つのアーク23が、提供される。このことは、図8に示される。フードの裏材料は、例えば、開いた構造をつくるためのネット・タイプの材料からできていて、かつ空気は、流れることができる。裏材料は、また、例えば、多孔質材料を備えることもできる。
【0026】
一実施例において、カバー1の下の部分に、脚の上または下で引っ張ることができる追加の材料24が、取り付けられる。これは、脚に対してカバー1の一部を固定することが可能な弾性材料を備えてもよい。
【0027】
もう一つの実施例において、カバー1は、図11から分かるように、箔2を有するモジュラ型カバー部分25を互いに結合することによって構成される。これらのビルディング・ブロックには、例えば、並んで配置された2枚の箔2が設けられる。図示された実施例において、結合手段9は、端部に、モジュラ型カバー部分25がカバーに接続可能でありまたは組み立ててカバー1を形成できるジッパー9bを備える。LEDは、例えば、小さいコネクタ26を差し込むことによって接続されてもよい。(図示されない)他の実施例において、LEDS 3は、結合手段9bを結合することによって、自動的にコネクタ26に接続する。他の実施例には、モジュラ型エレメント25が面ファスナーを結合することによって電気回路に接続するように、導電性のジッパー9bまたは面ファスナーが設けられる。他の結合手段9bもまた、もちろん、導電性であって良く、かつ似たような実施例に適用可能である。モジュラ型部分25が設けられた実施例は、例えば、ユーザがクリグラー・ナジャー症候群の患者である時、有利である。可変なサイズによって、患者は、より長い期間、例えば数年、カバー1を使用することができ、かつ彼の快適性のためにカバー1を調節することができる。カバー1は、カバー1があまりに小さくなる時、モジュラ型部分25を取り付けることによって大きくすることが可能である。カバー1の一実施例において、シート8a、8b間で、2つの追加のモジュラ型カバー部分は、箔2の有無にかかわらず、睡眠の間、体の動きのために追加の空間を提供するために、カバー1のサイズを大きくするように、ジッパーで取り付けることができる。
【0028】
もう一つの実施例において、カバー1は、追加の裏材料によって可変なサイズとすることができ、この場合、カバー1の上部は、折り畳まれ、かつ例えば、ジッパーの背後に隠される、例えば、ジッパーで閉められるポケット内に隠される。ユーザが成長し、およびカバー1が相対的に小さくなるときに、追加の材料は提供可能であり、かつ箔2は内側に配置可能である。追加の材料は、箔2をシステムに接続するために、すでに電子コネクタ26および箔コネクタ14を含む。
【0029】
一実施例において、カバー1には、例えば、カバー1および/またはLEDが相対的に大きい熱量を放散させるとき、冷却システムが設けられる。冷却システムは、例えば、図14および15に示されるように、スーツに接続されかつ裏材料28と箔2間に冷風29を吹きつける、空気調節装置(エアコン)27を備える。一実施例において、空気は、また、体上に箔2の開口部10を通しても吹きつけられる。
【0030】
他の実施例には、例えば軍のスーツから公知なような液体冷却システム30が設けられる。このような実施例の一例は、図16に示される。冷水は、電子機器および/または体を冷やすために、カバー1のパイプフレーム31を通して汲み出される。過熱の危険度を防止するために、カバー1の一実施例は、温度を測定し、かつ温度があるレベルを超えるときに、所望の温度に再び達するまで、例えば光強度を減らす、一体型センサを備える。
【0031】
もう一つの実施例において、図18に示されるように、空気の層が体の少なくとも一部とカバー1の間につくられるように、例えば、カバーにおいて輪またはアークとして形づくられるチューブのフレーム23bを有するカバー1を提供することによって、冷却は、受動的に提供される。
【0032】
動くことにより箔2にしわがよることおよび折りたたまれることを防止するために、カバー1の実施例は、例えばシート8の一つに取り付けられかつマットレスのような体サポートの、例えば周囲に配置可能である固定手段、例えばバンド33を備える。このような実施例は、図17Aおよび図17Bに示される。バンド33は、しっかりとシート8を引っ張る。この時、ユーザは、睡眠中にそれを折りたたむリスク無しにシート8に横たわることができる。
【0033】
一実施例において、カバー1またはカバー1の少なくとも内側には、LED 3の光が反射されかつおそらくより多くの光が体の部分に達するように、反射材料が設けられる。一実施例において、LED 3の後ろに透過された光は、それが体に達するように、前側へ反射される。このことは、光出力を改良しかつカバー1の有効性を改良するであろう。
【0034】
他の実施例において、カバー1は、LED 3を有する箔2ではなく他のエレクトロルミネッセンス光源3を備える。例えば、導電性および/または非導電性の糸11、12に取り付けられたOLED 3および/またはLED 3は、本発明の範囲内で提供可能である。他のLED 3および/またはLED 3および/またはより他のエレクトロルミネッセンス光源をサブストレート2に取り付ける他の方法は、本発明の範囲内で、明らかに可能である。
【0035】
もう一つの実施例において、カバー1には、少なくとも一つの開口部が設けられる。腕開口部22に続いて、異なる実施例において、開口部は、頭、靴、目、耳および/または口のために設けられる。他の異なる実施例において、開口部は、食品、尿および/または糞便を通過させるために設けられる。特定の実施例において、開口部は、再度開通可能および/または再度閉塞可能である。
【0036】
更に他の実施例において、制御手段5は、センサからデータを受け取る。センサおよび/または他の測定装置は、必要に応じて、調節のために信号を送る制御手段5にデータを提供するために、設けられる。例えば、疾患の状態は、皮膚の色を測定することで測定可能である。また、水分状態および/または温度状態は、公知の装置で測定可能である。他の例は、どんな波長が放出されているかチェックするために、光の色、すなわち波長を測定している。このようにして、システム、すなわち制御手段5は、例えば予め設定されたスケジュールに従って、適時に自動調節可能である。波長設定および/または強度設定は、カバー1の温度および/または水分状態と同じく、調節可能である。
【0037】
ほぼ440〜480 nmの波長スペクトルの青色光、例えばほぼ450 nmは、目を通して人を回復させることに有用である。従って、異なる実施例において、カバー1は、エレクトロルミネッセンス光源3、例えば(O)LED 3が設けられるハット、キャップおよび/またはバイサ38を備える。青色光は、図19から分かるように、目の周囲の領域39に放出される。青色光は、額の上から、下の眼瞼周辺の領域に放出されることが好ましい。従って、再活性ヘッド・カバー1の有利な実施例には、キャップ部39にLEDが設けられる。もちろん、エレクトロルミネッセンス光源3の光もまた、目39の領域に反射可能である。他の実施例は、図20から分かるように、LEDを例えば眼鏡42より上の部分41に設けることができる、眼鏡40の形状を有する。再活性ヘッド・カバー1の実施例には、エレクトロルミネッセンス光源が、例えば眼鏡42内の透明な面および/または透明なバイサに取り付けられるように、透明なエレクトロルミネッセンス光源3、例えばOLED 3が設けられる。この種の再活性ヘッド・カバー1は、例えば、夜働くときに、例えば夜のトラック運転または他の深夜勤の作業時、例えば疲れた瞬間に、再活性させることができる。快適性の損失はほとんどない。LEDは、例えば、箔2および/または導電性のおよび非導電性糸11、12とLED 3の一体化によって、例えば、上に説明されるような、布と一体化可能である。屈曲可能なサブストレートおよび/または屈曲可能エレクトロルミネッセンス光源3は、再活性ヘッド・カバー1の布によって一体化可能である。もちろん、OLEDは、同様にヘッド・カバーに取り付け可能であろう。異なる実施例は、バッテリ、燃料電池などのような電源を含む。制御手段は、同様に一体化させることができるであろう。エレクトロルミネッセンス光源のための取付け手段は、例えば接着剤を含む。
【0038】
上記したように、光線療法は、創傷治癒のために適用することができる。例えば、女性の胸部上、特に母乳保育中の乳首周辺での損傷もまた、光線療法により治療可能である。この種の胸部損傷が適時に治療されない場合、感染症が、発生するかもしれない、および/または母乳保育は中断させなければならない。母乳保育が例えば3または4時間毎に起こるかもしれず、かつ各セッションが、例えば最高1時間がかかるかもしれないので、損傷が治癒する十分な時間がないかもしれない。例えば疼痛寛解のために或るクリームが時々使われるにもかかわらず、それらは、通常、胸部創傷治癒を促進しない。
【0039】
女性の胸部に或る波長で光を放出するためのカバー1の実施例を適用することによって、損傷の治癒を、特に乳首の近くで、早めることができ、および/または、損傷および/または感染症を予防するかもしれない。従って、カバー1が胸部の近くに、または、少なくとも乳首の近くに着用可能であるときに、それは有利である。さらにまた、胸部創傷治癒のためのカバー1の実施例は、損傷を予防するために、または美容上の目的のために使用可能である。
【0040】
例えば、カバー1の実施例は、乳輪および/または更なる胸部の少なくとも一部をおそらく含む、乳首の形に、少なくとも部分的に前もって成形される。また、女性の胸部の曲線に少なくとも部分的に従うように構成される、胸部創傷治癒のためのカバー1は、屈曲可能とすることが出来る。有利な実施例において、カバー1は、ブラジャー43またはブラジャー43用の取り替え可能なライニング17Aのように構成される。図21において、破線によって示されるエレメント2、32、17Aが設けられるブラジャー43が、示される。この実施例は、カバー1が光線療法ブラジャー43として機能するように、LED 3のようなエレクトロルミネッセンス光源をブラジャー43と有利に組み合わせた。ライニング17Aは、とりわけ、快適性、光散乱、および例えば胸部からリークしている流体の吸収のために適用されてもよい。一実施例において、創傷治癒のために有利な、赤および/または赤外領域の光を放出するエレクトロルミネッセンス光源は、LED 3を備える。制御手段5を用いて、LEDの少なくとも一部の波長および/または強度は、より最適化された治療を適用するために、変えることができる。ブラジャー43は、すでに上に記載されたように、LED 3が取り付けられる、例えば、箔2、編まれた、織られたおよび/または、不織のテキスタイル2および/または導電性のおよび非導電性糸11、12を備える。LED 3を有する箔2は、例えば、ライニング17Aまたは他のタイプの層が拡散層として働くブラジャー43の内側に、例えば、取り付ける、または置くことができる。もう一つの実施例では、胸部創傷治癒のためのカバー1は、ブラジャー43内に設けられる区画に置くことができる。これらおよび他の方法で、光線療法ブラジャー43は、従来のブラジャーのように便利に着用可能である。もちろん、カバー1は、皮膚と直接接触している必要はなく、かつ一つ以上の層は、カバー1および皮膚の間に置くことができる。
【0041】
一実施例において、ライニング17Aは、LED 3および/または光散乱および/または拡散層を含み、かつブラジャー43内に置くことができる。ライニング17Aは、ブラジャー43と固定して一体化されてもよく、または図22に示すように、取り替え可能な方法で、従来のブラジャー43内に置くことができる。このために、ライニング17Aは、例えばベルクロのような材料、ボタンなどを備えるような結合手段9を備えてもよい。もう一つの実施例では、カバー1は、胸部に対して置かれるために、授乳パッドまたは他のパッドを備える。この実施例による授乳パッドは、リークを防止および/または吸収することができ、およびLED 3を適用させることによって、光線療法を適用することができる。より他の実施例において、女性の胸部のためのカバー1は、Tシャツ、トップ、パッチなどと一体化される、または結合可能である。治療を改良するために、光線療法は、クリームおよび/または薬剤と組み合わせて適用することができる。
【0042】
上記したように、センサおよび制御手段5を用いて、ブラジャー43は、サイズおよび/または損傷の状態に従って適時に、その治療を自分で調節することができる。このために、光線療法が測定および予め定められたデータに従って実行可能なように、ソフトウェアおよび/または予め定められたデータが、使用される。例えば、LED 3の少なくとも一部の光強度は、調節可能である。皮の温度、色および/またはエミッタンスを測定するセンサは、使用可能である。実施例において、図23に示すように、LED 3は、光源3A並びにセンサ3Bであるように構成される。一実施例において、皮膚の反射率は、LED 3Aによって放出されてかつ皮膚によって反射される光を感知するLED 3Bで測定される。この反射率情報から、体の特定の部分の状態、例えば、乳首は、予め定められたデータおよび/または適時に例えば数時間または数日の乳首の変化と比較することによって得ることができる。もう一つの実施例では、ライニング17Aおよび/またはLED 3は、乳首の周辺および/または乳首の周辺の領域に適合するように成形される。
【0043】
本発明がいかなる方法でも記載および図面に表される典型的な実施例に限定されないことは、明らかである。多くの変更は、請求項によって概説されるような本発明の枠組みの範囲内で可能である。カバー1は、例えば、上記のテキストに特に記載されない光線療法の任意のタイプのために構成可能である。実施例の一つ以上の観点の組合せまたは実施例の組合せは、本発明の枠組みの中で可能である。すべての類似の変更は、請求項によって概説されるような本発明の枠組みの範囲内であると理解される。
【0044】
例えば、創傷治癒に関してブラジャーが一実施例として論議されるにもかかわらず、記載において論議される他の体カバーも、創傷治癒目的のためにも使用されることができる。
【0045】
さらに、創傷治癒のために使用される本発明に従う体カバーは、また、疼痛寛解、例えば筋肉痛または関節痛の治療のために使用されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】カバーの線図を示す。
【図2】LEDを有する箔の上面図を線図的に示す。
【図3】織り合わされた糸構造の透視図を線図的に示す。
【図4】カバーを示す。
【図5】カバーを示す。
【図6】カバーを示す。
【図7】寝袋としてのカバーを示す。
【図8】寝袋としてのカバーを示す。
【図9】乳児のための寝袋としてのカバーを示す。
【図10】幼児のための寝袋としてのカバーを示す。
【図11】異なるサイズのためのモジュラ型カバーを示す。
【図12】スーツとしてのカバーを示す。
【図13】フードを有するスーツとしてのカバーを示す。
【図14】空気冷却システムを有するカバーを示す。
【図15】空気冷却システムの詳細を示す。
【図16】液体冷却システムを有するカバーを示す。
【図17A】カバーを有するマットレスを示す。
【図17B】カバーを有するマットレスを示す。
【図18】アークを有するカバーを示す。
【図19】LEDを有するバイサとしてのカバーを示す。
【図20】LEDを有する眼鏡としてのカバーを示す。
【図21】LEDを有するブラジャーとしてのカバーを示す。
【図22】LEDを有するブラジャーのためのライニングとしてのカバーを示す。
【図23】LEDを有するブラジャーとしてのカバーを示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人体の少なくとも一部を覆うためのサブストレート、および前記体の少なくとも一部を照射するための、前記サブストレートに結合された少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源を備え、カバーが、前記体および/または体サポートの少なくとも一部を少なくとも部分的に囲むように構成される体カバー。
【請求項2】
前記カバーが、実質的に屈曲可能であるおよび/または少なくとも一つの実質的に屈曲可能なサブストレートを備える請求項1に記載の体カバー。
【請求項3】
前記少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源が、440 nmと480 nmの間、好ましくは447 nmと470 nmの間、より好ましくは約450 nmの波長の青色光を放出するように構成される、請求項1または請求項2の何れかに記載の体カバー。
【請求項4】
前記少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源が、発光ダイオードおよび/または有機発光ダイオードを備える、請求項1から請求項3の何れかに記載の体カバー。
【請求項5】
前記カバーの少なくとも一部を、前記カバーの別の部分および/または人体の部分に結合するための結合手段を備える、請求項1から請求項4の何れかに記載の体カバー。
【請求項6】
前記結合手段が、前記カバーの少なくとも一部が人体の少なくとも一部を囲むように構成される閉鎖手段を備える、請求項1から請求項5の何れかに記載の体カバー。
【請求項7】
少なくとも一つの取り外し可能なサブストレートおよび/またはエレクトロルミネッセンス光源を備える、請求項1から請求項6の何れかに記載の体カバー。
【請求項8】
モジュラ型である、および/または異なる部分がモジュラ型である請求項1から請求項7の何れかに記載の体カバー。
【請求項9】
前記カバーが、少なくとも一つの目を照射するためにカバー・ヘッドの少なくとも一部を覆うように構成されるエレメントを備える、請求項1から請求項8の何れかに記載の体カバー。
【請求項10】
前記カバーが、見るため、呼吸するため、少なくとも一つの体部分が貫通することを可能にするため、および/または特定のエレメント、例えば食品を通過させるための、少なくとも一つの開口部を備える請求項1から請求項9の何れかに記載の体カバー。
【請求項11】
前記少なくとも一つの開口部が当該少なくとも一つの体部の周りに当該少なくとも一つの開口部を実質的にシールするためのシーリング手段を備える請求項10に記載の体カバー。
【請求項12】
前記少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源を電源に接続するための接続手段を備える請求項1から請求項11の何れかに記載の体カバー。
【請求項13】
接続手段を有する少なくとも一つのバッテリーホルダーを備え、前記接続手段が、少なくとも一つのバッテリを取り外しおよび/または交換する間、電源に接続されるように構成される請求項1から請求項12の何れかに記載の体カバー。
【請求項14】
熱状態および/または水分状態を調整する構成を有する、請求項1から請求項13の何れかに記載の体カバー。
【請求項15】
前記少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源のために波長設定および/または強度設定調節手段が設けられる制御手段において、当該手段が好ましくはローカル設定調節手段を備えている制御手段を備える、請求項1から請求項14の何れかに記載の体カバー。
【請求項16】
少なくとも処理回路を備える制御手段が設けられ、前記処理回路が、好ましくは当該設定および/または状態の当該少なくとも一つを測定することによって、少なくとも一つの測定値を少なくとも一つの予め設定された値と比較することによって、および前記予め設定された値に応じて当該設定および/または状態の当該少なくとも一つを調節/保持することによって、当該状態および/または設定の少なくとも一つを調節しおよび/またはモニタするように構成される、請求項14または請求項15の何れかに記載の体カバー。
【請求項17】
当該モジュラ型カバーおよび/またはモジュラ型カバー部分が、前記接続手段および/または制御手段に接続するように構成される請求項8から請求項16の何れかに記載の体カバー。
【請求項18】
前記結合手段が、前記結合手段を結合することによって当該モジュラ型カバーおよび/またはモジュラ型カバー部分と接続するように構成される請求項17に記載の体カバー。
【請求項19】
開口部が、前記少なくとも一つのサブストレート内におよび/または前記少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源内におよび/または複数のエレクトロルミネッセンス光源間に設けられる、請求項1から請求項18の何れかに記載の体カバー。
【請求項20】
前記少なくとも一つのサブストレートが、箔の少なくとも一つのシート、ポリマー、特に高分子のテキスタイル材料、ポリマー、拡散および/または散乱材料および/またはスペーサ・布とすることが可能である、編まれた、織られたおよび/または不織のテキスタイルを備え、前記少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源が、前記少なくとも一つのシートにおよび/または前記少なくとも一つのシート間に取り付けられる、請求項1から請求項19の何れかに記載の体カバー。
【請求項21】
当該シートが、少なくとも一つの部分的に導電性の糸を備え、前記少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源が、少なくとも部分的に導電性の糸におよび/または間に取り付けられる、請求項20に記載の体カバー。
【請求項22】
前記カバーが、一つ以上の取り外し可能な層を備える、請求項1から請求項21の何れかに記載の体カバー。
【請求項23】
前記少なくとも一つのサブストレートおよび/または前記取り外し可能な層が、流体および/または糞便に耐性があり、はじき、および/または吸収するように構成される、請求項1から請求項21の何れかに記載のおよび/または請求項22に記載の体カバー。
【請求項24】
前記カバーが、前記カバーを実質的に予め形づけられた状態に保持するための、および/または温度調整手段が貫通できるためのフレームを備える、請求項1から請求項23の何れかに記載の体カバー。
【請求項25】
固定手段が、使用の間、適所に前記カバーの少なくとも一部を保持することが可能であるように設けられる、請求項1から請求項24の何れかに記載の体カバー。
【請求項26】
結合手段によって同様なモジュラ型エレメントに結合されるように構成される、請求項1から請求項25の何れかに記載のカバーのモジュラ型エレメント。
【請求項27】
前記少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源に電力を供給するための電源と接続されおよび/またはその電源が設けられ、当該眼鏡および/または当該少なくとも部分的なヘッド・カバーは、前記少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源が光をほぼ目に、好ましくはほぼ下の眼瞼の近くに、放出するように構成され、少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源が、440 nmと480 nmの間、好ましくは447 nmと470 nmの間、より好ましくは約450 nmの波長を有する、請求項1から請求項25の何れかに記載の、特にカバーを形成する、眼鏡および/または少なくとも部分的なヘッド・カバー。
【請求項28】
請求項27に記載の眼鏡および/または部分的なヘッド・カバーを前記ヘッドに携帯し、かつ440 nmと480 nmの間、好ましくは447 nmと470 nmの間、より好ましくは約450 nmの波長を有する、青色光を前記目に当該眼鏡および/または部分的なヘッド・カバーから放出することを備える、人を再活性させるための方法。
【請求項29】
前記体および/または体サポートの少なくとも一部を少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源を有するカバーで覆い、かつ前記体の少なくとも一部に前記エレクトロルミネッセンス光源から光を放出することを備える、特に黄疸および/またはクリグラー・ナジャー症候群の治療における、人体の少なくとも一部を放射するための方法。
【請求項30】
前記カバーによって前記体の少なくとも一部を囲むことを備える、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
カバー端を結合することを備える請求項29または請項30の何れかに記載の方法。
【請求項32】
モジュラ型カバー端を結合することを備える請求項29から請求項31の何れかに記載の方法。
【請求項33】
体の色、温度、湿度、波長および/または前記光の強度の少なくとも1つを測定することを備える、請求項29から請求項32の何れかに記載の方法。
【請求項34】
前記測定値の少なくとも一つを少なくとも一つの予め設定された値と比較し、かつ予め設定された値に従って前記少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源の前記波長および/または強度を調節することを備える請求項33に記載の方法。
【請求項35】
少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源の前記波長を局所的に調節することを備え、前記エレクトロルミネッセンス光源の別の部分が、実質的に異なる波長で、その時前記調節された波長値を放出する、または放出しない、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記体および/または体サポートの少なくとも一部を少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源を有するカバーで覆い、かつ前記体の少なくとも一部に前記エレクトロルミネッセンス光源から光を放出することを備える、黄疸および/またはクリグラー・ナジャー症候群を治癒しおよび/または抑制するための方法。
【請求項37】
人体の少なくとも一部を覆うためのサブストレート、および前記体の少なくとも一部を照射するための、前記サブストレートに結合された少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源を備え、前記カバーが、前記体および/または体サポートの少なくとも一部を少なくとも部分的に囲むように構成される、体カバーの使用法。
【請求項38】
前記カバーが、女性の胸部の少なくとも一部をカバーするための胸部カバーであり、それが、女性の胸部の前記曲線に従うように、好ましくはブラジャーとしての機能するように、少なくとも部分的に構成される、請求項1から請求項26の何れかに記載の体カバー。
【請求項39】
ブラジャーに組み込まれたおよび/または結合可能であるライニングを備える、請求項38に記載の体カバー。
【請求項40】
光拡散層を備える、請求項38または請求項39の何れかに記載の体カバー。
【請求項1】
人体の少なくとも一部を覆うためのサブストレート、および前記体の少なくとも一部を照射するための、前記サブストレートに結合された少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源を備え、カバーが、前記体および/または体サポートの少なくとも一部を少なくとも部分的に囲むように構成される体カバー。
【請求項2】
前記カバーが、実質的に屈曲可能であるおよび/または少なくとも一つの実質的に屈曲可能なサブストレートを備える請求項1に記載の体カバー。
【請求項3】
前記少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源が、440 nmと480 nmの間、好ましくは447 nmと470 nmの間、より好ましくは約450 nmの波長の青色光を放出するように構成される、請求項1または請求項2の何れかに記載の体カバー。
【請求項4】
前記少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源が、発光ダイオードおよび/または有機発光ダイオードを備える、請求項1から請求項3の何れかに記載の体カバー。
【請求項5】
前記カバーの少なくとも一部を、前記カバーの別の部分および/または人体の部分に結合するための結合手段を備える、請求項1から請求項4の何れかに記載の体カバー。
【請求項6】
前記結合手段が、前記カバーの少なくとも一部が人体の少なくとも一部を囲むように構成される閉鎖手段を備える、請求項1から請求項5の何れかに記載の体カバー。
【請求項7】
少なくとも一つの取り外し可能なサブストレートおよび/またはエレクトロルミネッセンス光源を備える、請求項1から請求項6の何れかに記載の体カバー。
【請求項8】
モジュラ型である、および/または異なる部分がモジュラ型である請求項1から請求項7の何れかに記載の体カバー。
【請求項9】
前記カバーが、少なくとも一つの目を照射するためにカバー・ヘッドの少なくとも一部を覆うように構成されるエレメントを備える、請求項1から請求項8の何れかに記載の体カバー。
【請求項10】
前記カバーが、見るため、呼吸するため、少なくとも一つの体部分が貫通することを可能にするため、および/または特定のエレメント、例えば食品を通過させるための、少なくとも一つの開口部を備える請求項1から請求項9の何れかに記載の体カバー。
【請求項11】
前記少なくとも一つの開口部が当該少なくとも一つの体部の周りに当該少なくとも一つの開口部を実質的にシールするためのシーリング手段を備える請求項10に記載の体カバー。
【請求項12】
前記少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源を電源に接続するための接続手段を備える請求項1から請求項11の何れかに記載の体カバー。
【請求項13】
接続手段を有する少なくとも一つのバッテリーホルダーを備え、前記接続手段が、少なくとも一つのバッテリを取り外しおよび/または交換する間、電源に接続されるように構成される請求項1から請求項12の何れかに記載の体カバー。
【請求項14】
熱状態および/または水分状態を調整する構成を有する、請求項1から請求項13の何れかに記載の体カバー。
【請求項15】
前記少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源のために波長設定および/または強度設定調節手段が設けられる制御手段において、当該手段が好ましくはローカル設定調節手段を備えている制御手段を備える、請求項1から請求項14の何れかに記載の体カバー。
【請求項16】
少なくとも処理回路を備える制御手段が設けられ、前記処理回路が、好ましくは当該設定および/または状態の当該少なくとも一つを測定することによって、少なくとも一つの測定値を少なくとも一つの予め設定された値と比較することによって、および前記予め設定された値に応じて当該設定および/または状態の当該少なくとも一つを調節/保持することによって、当該状態および/または設定の少なくとも一つを調節しおよび/またはモニタするように構成される、請求項14または請求項15の何れかに記載の体カバー。
【請求項17】
当該モジュラ型カバーおよび/またはモジュラ型カバー部分が、前記接続手段および/または制御手段に接続するように構成される請求項8から請求項16の何れかに記載の体カバー。
【請求項18】
前記結合手段が、前記結合手段を結合することによって当該モジュラ型カバーおよび/またはモジュラ型カバー部分と接続するように構成される請求項17に記載の体カバー。
【請求項19】
開口部が、前記少なくとも一つのサブストレート内におよび/または前記少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源内におよび/または複数のエレクトロルミネッセンス光源間に設けられる、請求項1から請求項18の何れかに記載の体カバー。
【請求項20】
前記少なくとも一つのサブストレートが、箔の少なくとも一つのシート、ポリマー、特に高分子のテキスタイル材料、ポリマー、拡散および/または散乱材料および/またはスペーサ・布とすることが可能である、編まれた、織られたおよび/または不織のテキスタイルを備え、前記少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源が、前記少なくとも一つのシートにおよび/または前記少なくとも一つのシート間に取り付けられる、請求項1から請求項19の何れかに記載の体カバー。
【請求項21】
当該シートが、少なくとも一つの部分的に導電性の糸を備え、前記少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源が、少なくとも部分的に導電性の糸におよび/または間に取り付けられる、請求項20に記載の体カバー。
【請求項22】
前記カバーが、一つ以上の取り外し可能な層を備える、請求項1から請求項21の何れかに記載の体カバー。
【請求項23】
前記少なくとも一つのサブストレートおよび/または前記取り外し可能な層が、流体および/または糞便に耐性があり、はじき、および/または吸収するように構成される、請求項1から請求項21の何れかに記載のおよび/または請求項22に記載の体カバー。
【請求項24】
前記カバーが、前記カバーを実質的に予め形づけられた状態に保持するための、および/または温度調整手段が貫通できるためのフレームを備える、請求項1から請求項23の何れかに記載の体カバー。
【請求項25】
固定手段が、使用の間、適所に前記カバーの少なくとも一部を保持することが可能であるように設けられる、請求項1から請求項24の何れかに記載の体カバー。
【請求項26】
結合手段によって同様なモジュラ型エレメントに結合されるように構成される、請求項1から請求項25の何れかに記載のカバーのモジュラ型エレメント。
【請求項27】
前記少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源に電力を供給するための電源と接続されおよび/またはその電源が設けられ、当該眼鏡および/または当該少なくとも部分的なヘッド・カバーは、前記少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源が光をほぼ目に、好ましくはほぼ下の眼瞼の近くに、放出するように構成され、少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源が、440 nmと480 nmの間、好ましくは447 nmと470 nmの間、より好ましくは約450 nmの波長を有する、請求項1から請求項25の何れかに記載の、特にカバーを形成する、眼鏡および/または少なくとも部分的なヘッド・カバー。
【請求項28】
請求項27に記載の眼鏡および/または部分的なヘッド・カバーを前記ヘッドに携帯し、かつ440 nmと480 nmの間、好ましくは447 nmと470 nmの間、より好ましくは約450 nmの波長を有する、青色光を前記目に当該眼鏡および/または部分的なヘッド・カバーから放出することを備える、人を再活性させるための方法。
【請求項29】
前記体および/または体サポートの少なくとも一部を少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源を有するカバーで覆い、かつ前記体の少なくとも一部に前記エレクトロルミネッセンス光源から光を放出することを備える、特に黄疸および/またはクリグラー・ナジャー症候群の治療における、人体の少なくとも一部を放射するための方法。
【請求項30】
前記カバーによって前記体の少なくとも一部を囲むことを備える、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
カバー端を結合することを備える請求項29または請項30の何れかに記載の方法。
【請求項32】
モジュラ型カバー端を結合することを備える請求項29から請求項31の何れかに記載の方法。
【請求項33】
体の色、温度、湿度、波長および/または前記光の強度の少なくとも1つを測定することを備える、請求項29から請求項32の何れかに記載の方法。
【請求項34】
前記測定値の少なくとも一つを少なくとも一つの予め設定された値と比較し、かつ予め設定された値に従って前記少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源の前記波長および/または強度を調節することを備える請求項33に記載の方法。
【請求項35】
少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源の前記波長を局所的に調節することを備え、前記エレクトロルミネッセンス光源の別の部分が、実質的に異なる波長で、その時前記調節された波長値を放出する、または放出しない、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記体および/または体サポートの少なくとも一部を少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源を有するカバーで覆い、かつ前記体の少なくとも一部に前記エレクトロルミネッセンス光源から光を放出することを備える、黄疸および/またはクリグラー・ナジャー症候群を治癒しおよび/または抑制するための方法。
【請求項37】
人体の少なくとも一部を覆うためのサブストレート、および前記体の少なくとも一部を照射するための、前記サブストレートに結合された少なくとも一つのエレクトロルミネッセンス光源を備え、前記カバーが、前記体および/または体サポートの少なくとも一部を少なくとも部分的に囲むように構成される、体カバーの使用法。
【請求項38】
前記カバーが、女性の胸部の少なくとも一部をカバーするための胸部カバーであり、それが、女性の胸部の前記曲線に従うように、好ましくはブラジャーとしての機能するように、少なくとも部分的に構成される、請求項1から請求項26の何れかに記載の体カバー。
【請求項39】
ブラジャーに組み込まれたおよび/または結合可能であるライニングを備える、請求項38に記載の体カバー。
【請求項40】
光拡散層を備える、請求項38または請求項39の何れかに記載の体カバー。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17A】
【図17B】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17A】
【図17B】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公表番号】特表2009−525773(P2009−525773A)
【公表日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−552936(P2008−552936)
【出願日】平成19年1月30日(2007.1.30)
【国際出願番号】PCT/IB2007/050305
【国際公開番号】WO2007/091188
【国際公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月30日(2007.1.30)
【国際出願番号】PCT/IB2007/050305
【国際公開番号】WO2007/091188
【国際公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】
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