説明

体周囲測定装置

【課題】帯状材の巻き付けを自動的に行うことで、安定した精度で測定を行うことのできる体周囲測定装置を提供すること。
【解決手段】ベース11から起立する支柱12と、当該支柱12に支持されて測定対象者Hの起立位置を規制する起立位置保持手段13と、この起立位置保持手段13から繰出可能に支持された帯状材15と、帯状材15のリード端を支持した状態で、起立位置保持手段13に回転可能に支持されたアーム16と、帯状材15の繰出長さを検出するロータリーエンコーダ17とを備えて体周囲測定装置10が構成されている。測定対象者Hの体周囲測定に際しては、測定対象者Hがアーム16を開放位置にした状態でベース11上に立ち、アーム16を閉塞位置に戻すことで、帯状材15を繰り出したときのロータリーエンコーダ17の検出データに基づいて算出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は体周囲測定装置に係り、更に詳しくは、測定を簡易且つ迅速に行えるとともに、測定対象者毎の測定値にばらつきを生ずることのない体周囲測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、新聞、テレビ等のマスメディアを通じ、内臓脂肪の蓄積によって起こる病態、すなわち、メタボリックシンドロームが広く知られるようになっている。
内臓脂肪が蓄積されている人を経過観察すると、検診では軽度と判定される程度の高脂血症、高血圧、糖代謝異常でも、合併すると、将来、心血管障害、脳血管障害などの動脈硬化に関係した病気を発症する確率が高くなることが判ってきている。
【0003】
蓄積した内臓脂肪は、血糖値をコントロールしているインスリンの作用を悪くしたり、いくつかの物質を分泌し、血圧、脂質、血糖値に悪影響を与えることが判ってきたため、注目を集めている。
【0004】
メタボリックシンドロームに当てはまるかどうかは、複数の診断基準が公表されており、その一つに、腹囲がある。この腹囲は、男性の場合、85センチ以上、女性の場合90センチ以上がメタボリックシンドロームに該当するとされている。
【0005】
一般に、医療機関等における腹囲測定は、看護師が巻き尺を腹囲に巻き付けて目視読み取ることによって行われるが、この測定方法では、巻き尺を巻き付ける上下方向位置、巻き尺の張力等に起因して測定結果にばらつきを生ずるという問題がある。
【0006】
特許文献1には、メタボリックシンドロームスクリーニング用胴回り測定装置が開示されている。同文献は、帯状材に導体を配置し、帯状材を測定対象者の胴回りに巻き付けてループを形成し、帯状材の先端側に設けられた接触端子を導体に接触させたときの導体の抵抗値を長さ情報に変換して測定を行う構成が開示されている。
【特許文献1】特開2008−61860号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1記載の構成にあっては、測定値の算出を電気的に行うことで目視読取の誤差を回避し得るものの、帯尺材を測定対象者の胴回りに巻き付ける、という点において、従来の測定方法と実質的に何ら変わるところはない。従って、測定対象者に帯尺材の巻き付ける看護師等の熟練度等によるばらつきは依然として解決できない、という不都合がある。
【0008】
[発明の目的]
本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、帯状材の巻き付けを自動的に行うことで、安定した精度で測定を行うことのできる体周囲測定装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、測定対象者毎に異なる測定部位の高さを調整可能として測定を行うことのできる体周囲測定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するため、本発明は、測定対象者の体周囲を測定する体周囲測定装置であって、
所定の支持体に支持されて測定対象者の起立位置を規制する起立位置保持手段と、この起立位置保持手段に繰出可能に支持されて常時は巻き戻し方向に付勢された帯状材と、当該帯状材のリード端を支持するとともに、前記起立位置保持手段に対して相対変位可能に設けられた可動部材と、前記帯状材の繰出長さを検出する検出手段とを備え、
前記可動部材を前記起立位置保持手段に対して所定変位させて測定対象者の体周囲に帯状材を巻き掛けた状態で、測定対象者の体周囲が測定可能に設けられる、という構成を採っている。
【0010】
本発明において、前記起立位置保持手段は、前記支持体に上下に移動可能に支持される、という構成を採ることが好ましい。
【0011】
また、前記起立位置保持手段は、前記帯状材と検出手段とを収容するハウジングと、測定対象者の体周囲における左右の体側に相対位置する第1の端部及び第2の端部と備えている一方、前記可動部材は、水平面内で回転可能なアームにより構成され、当該アームの一端は前記第2の端部側に支持されているとともに、他端は自由端として前記第1の端部側に突き当たる位置と、当該第1の端部から離間する位置との間で移動可能に設けられ、
前記帯状材は、前記第1の端部から外側に引き出されてリード端が前記アームの自由端側に固定される、という構成を採っている。
【0012】
更に、前記アームには、前記帯状材の一部を保持する保持部材が設けられ、当該保持部材は、前記アームの自由端が第1の端部側に突き当たった時に、前記帯状材に一時的な余長を形成する、という構成を採ることができる。
【0013】
また、前記保持部材は前記アームに沿って移動可能に設けられたスライダにより構成することが好ましい。
なお、本明細書において、支持体は、支柱の他、壁面等の構造体、或いは人をも含む概念として用いられる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、可動部材を起立位置保持手段に対して所定変位させることで測定対象者の体周囲に帯状材を巻き掛けることができるので、人為的なばらつきを生ずる余地がなく、安定した精度で測定を行うことができる。
また、起立位置保持手段を上下に移動可能に支持する構成により、測定対象者の身長に応じて起立位置保持手段の高さを合わせるだけで、測定部位がばらついてしまうといった不都合を回避することができる。
特に、起立位置保持手段の端部にアームを回転可能に支持する構成とした場合には、測定対象者を所定位置に起立させた状態でアームを回転させるだけで帯状材を体周囲に巻き掛けることができ、測定作業を簡易且つ迅速に行うことが可能となる。
更に、前記アームに保持部材を設けた構成では、帯状材に対して常に巻き戻しの張力が付与されていても、アームを第1の端部に突き当てたときに、帯状材が測定対象者の体周囲に強く食い込んでしまうようなおそれを低減でき、帯状材の余長分を少しずつ減じて当該帯状材を体周囲に巻き掛けることができる。
また、保持部材がスライダにより構成されていれば、当該スライダをアームの自由端より手前側に位置させておき、アームの自由端が第1の端部に突き当たった後に、スライダを前記自由端側にスライドさせるだけで帯状材の余長分を少しずつ減じることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0016】
[第1実施形態]
図1には、第1実施形態に係る体周囲測定装置の概略正面図が示され、図2には、概略左側面図が示されている。また、図3には、概略平面図が示されている。これらの図において、体周囲測定装置10は、ベース11と、当該ベース11に支持されて当該ベース11の面から起立する支持体としての支柱12と、この支柱12に支持された起立位置保持手段13と、当該起立位置保持手段13に繰出可能に支持された帯状材15と、この帯状材15のリード端を支持するとともに、前記起立位置保持手段13に相対変位可能に支持された可動部材としてのアーム16と、帯状材15の繰出長さを検出する検出手段としてのロータリーエンコーダ17とを備えて構成されている。
【0017】
前記ベース11は、特に限定されるものではないが、本実施形態では、一辺の長さが650mmとなる方形で、厚み高さが75mmに設定されている。このベース11は、検査対象者H(図5、図6参照)が乗る領域を含んで構成されている。
【0018】
前記支柱12は、前記ベース11における図1中右側の中央部に配置されている。この支柱12は中空成形品により構成され、その高さは、1145mmとされており、主として、腹囲、ウエスト、ヒップの測定に適合する高さとなっている。支柱12の前端面(図1中左端面)には、起立位置保持手段13の上下移動を許容するガイド穴20が形成されているとともに、支柱12内部の上端側には、プーリ21が回転可能に支持されている。このプーリ21には、ワイヤ23が掛け回されており、当該ワイヤ23の一端は、前記起立位置保持手段13に固定されている一方、他端は、支柱12内に位置するカウンターバランス25に固定され、これにより、起立位置保持手段13の上下移動が軽い操作力で行えるようになっている。なお、プーリ21、ワイヤ23及びカウンターバランス25を用いることに代え、トルクが一定で、ストロークによって変化しない特長を備えたコンストンばねを用いてもよい。
【0019】
前記起立位置保持手段13は、前記ガイド穴20に沿って移動可能なスライダ27と、このスライダ27に固定されたハウジング28とを含む。ハウジング28は、前記支柱12に対して直交する方向に向けられた平面視略長方形状の本体部30と、この本体部30の長手方向両側を図3中左側に向けて先端が測定対象者Hの左右の体側に相対位置する一対の突出部31、32を備え、平面視で略コ字状に近似した形状に設けられている。ここで、図3中下方に位置する突出部31の先端部が第1の端部31Aとされる一方、上方に位置する突出部32の先端部が第2の端部32Aとされている。
【0020】
前記ハウジング28において、突出部31側には帯状材15を支持するリール35が配置されている。このリール35には、常時は帯状材15を巻き戻す方向に付勢した状態で当該帯状材15が巻装されている。また、リール35と、第1の端部31Aとの間には、前記ロータリーエンコーダ17が配置され、当該ロータリーエンコーダ17により、帯状材15の繰出長さ、ひいては、後述する胴回りの長さが検出できるようになっている。
【0021】
前記帯状材15は、特に限定されるものではないが、1mm単位の目盛りが付されたものが採用されている。この帯状材15は、一端が前記リール35に固定されている一方、他端側が前記第1の端部31Aに配置されたローラ40を経て外部に導出された後、前記本体部30の前面側に設けられたガイドローラ41(図4参照)を経由して延び、そのリード端が前記アーム16の自由端側に固定されている。
【0022】
アーム16は、図3に示されるように、前記ハウジング28と相互に作用して閉ループを形成している状態で平面視略C字状をなす形状に設けられている。このアーム16は、ハウジング28に対して相対変位可能に支持されている。具体的には、一端が前記第2の端部32Aに設けられた回転軸43に支持されて他端側が自由端として水平面内で回転可能に設けられ、これにより、アーム16の自由端が第1の端部31Aから離間する開放位置(図5参照)と、前記自由端が第1の端部31Aに突き当たる閉塞位置(図3参照)との間で回転可能となっている。
【0023】
なお、ここでは図示省略しているが、前記支柱12若しくはその近傍には、外部機器が装備若しくは接続可能となっている。この外部機器は、キーボード、メンブレンスイッチ等の入力操作部、ロータリーエンコーダ37の出力を入力として所定の演算処理を行う演算処理部等を含む制御装置を含み、測定条件、測定部位、測定日時等の各種情報の入力の他、測定結果のディスプレイ表示、印刷等が行えるようになっている。
【0024】
次に、第1実施形態における体周囲測定要領について、図5ないし図7をも参照しながら説明する。
【0025】
腹囲測定に先立ち、図示しない電源スイッチをON操作し、所定の測定情報、例えば、測定対象者氏名、測定日、測定部位等の書式的事項を図示しない制御装置に入力した後、図5に示されるように、アーム16の自由端側を開放位置に回転させる。この状態で、測定対象者Hが同図中矢印方向に移動してベース11上に乗る(図6参照)。この際の測定対象者Hは、前記ハウジング28側を向いた姿勢を取り、測定部位の調整が行われる。この調整は、例えば、ハウジング28にビーム照射装置を設けておくことで、当該装置のスポット光を測定対象者Hに当てることにより行うことができる。測定部位が腹囲の場合では、ビーム光が臍に当たるようにハウジング28の高さ調整を行うとよい。
【0026】
次いで、アーム16の自由端を第1の端部31Aに突き当てる。これにより、第1の端部31Aから繰り出された帯状材15は、測定対象者Hの腹囲に巻き掛けられることとなる。
この際、図3に示される帯状材15の初期繰出長さ及び図7に示される繰出長さはロータリーエンコーダ17が検出して図示しない制御装置に検出データとして出力される。また、ロータリーエンコーダ17の検出位置からローラ40までの帯状材15の長さ、ガイドローラ41を経由する傾きによる長さの増加分は既知の補正値として制御装置に予め与えられており、当該制御装置は、ロータリーエンコーダ17から出力された前記検出データと、前記補正値に基づく所定の演算式により演算を行って帯状材15の実質長さ、すなわち測定対象者の腹囲を求めることとなる。
【0027】
このようにして求められた腹囲は、図示しないディスプレイに表示され、或いは、プリンタを介して印字され、また、必要に応じて外部機器の記憶装置、媒体に格納される。
【0028】
従って、このような第1実施形態によれば、起立位置保持手段13を構成するハウジング28の高さを測定対象者Hに合わせた状態で、アーム16を開閉させるだけで、測定対象者Hの腹囲を測定でき、いわゆるヒューマンエラーを伴うことなく信頼性の高い測定結果を得ることが可能となる。
【0029】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について図8〜図11に基づいて説明する。なお、以下の説明において、前記第1実施形態と同一若しくは同等の構成部分については同一符号を用いるものとし、説明を省略若しくは簡略にする。
【0030】
この第2実施形態は、アーム16に保持部材としてのスライダ45を設け、このスライダ45に、帯状材15を経由させた点に特徴を有する。すなわち、スライダ45は、アーム16に沿って移動可能に設けられているとともに、アーム16の自由端に近い端部側にローラ46を備え、このローラ46を経て帯状材15のリード端がアーム16の自由端側に固定されるようになっている。
第2実施形態に係る体周囲測定装置10で体周囲を測定する場合には、図8に示されるように、スライダ45をアーム16の中間部に位置させた状態を初期状態としておく。この状態において、測定対象者Hが同図中矢印方向に移動してベース11上に乗る(図9参照)。この際の測定対象者Hの向き、測定部位の調整は、第1実施形態と同様である。
【0031】
次いで、図10に示されるように、アーム16の自由端を第1の端部31Aに突き当てる。この状態では、前記スライダ45の位置により、当該スライダ45に設けられたローラ46を帯状材15が経由しているため、ローラ46と測定対象者Hとの間に帯状材15の余長を形成し、帯状材15が測定対象者Hの体周囲にフィットする状態に巻き掛けられることはない。従って、リール35が帯状材15を巻き戻す付勢力が強く設定されている場合であっても、帯状材15が測定対象者Hの体周囲を締め付けてしまうようなことを防止する。
【0032】
このようにして帯状材15の余長を形成した状態で、スライダ45をアーム16の自由端側にスライド移動させて余長を徐々に減じさせる。そして、図11に示されるように、その移動限に達したとき、すなわち、ローラ46が測定対象者Hの体側に接触若しくは最接近したときに、余長が完全に消失することで体周囲の測定を行うことができる。
なお、スライダ45及びローラ46を設けたことによる誤差等は、補正値として制御装置に予め与えられており、実質的に第1の実施形態と同様に誤差無く体周囲を測定することができる。
【0033】
従って、このような第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる他、リール35の巻き戻し力が強く設定されていても、帯状材15が測定対象者Hの体周囲を締め付けてしまうような不都合を回避することが可能となる。
【0034】
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明は、主に特定の実施の形態に関して特に図示し、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上に述べた実施の形態に対し、形状、材料、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それら形状などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【0035】
例えば、前記実施形態では、腹囲を測定する場合について図示説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ウエスト、ヒップ、胸囲を測定することもできる。胸囲の場合には、支柱12が高く設定されたものを採用することで対応可能となる。要するに、本発明は、測定対象者Hの体周囲全般の測定に適用可能となるものである。
また、体周囲測定装置10は、専用装置でなくてもよく、前記ベース11に体重測定機能を持たせたり、支柱12に身長測定機能を持たせることもでき、いわゆる複合測定器への適用も可能である。
【0036】
更に、前記アーム16は、手動で開閉するタイプに限らず、モータ等の適宜な駆動手段を用いて開閉させることもできる。
【0037】
また、帯状材15を繰出可能に巻回するリール35の巻き戻し付勢力は、外部より調整可能とすることができ、測定対象者Hの体周囲に帯状材15を巻き掛ける際の張力調整を行えるようにすることができる。
【0038】
更に、検出手段は、ロータリーエンコーダ17に限らず、帯状材15の繰出長さを測定可能なその他の手段を採用することもできる。例えば、リール35の回転数から繰出長さを求めて体周囲測定を行うこと等が例示できる。
【0039】
また、第2実施形態ではスライダ45によって保持部材を構成したが、アーム16を閉塞位置としたときに、帯状材15に一時的な余長を形成することができる構成であれば、必ずしもスライダ45を設けることを要しない。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】第1実施形態に係る体周囲測定装置の概略正面図。
【図2】図1の左側面図。
【図3】図1の平面図。
【図4】ハウジングから導出された帯状材がハウジングの一部を経由して繰り出される状態を示す部分斜視図。
【図5】測定を行う初期状態を示す作用説明図。
【図6】測定を行う直前の状態を示す作用説明図。
【図7】測定完了時の状態を示す作用説明図。
【図8】第2実施形態に係る体周囲測定装置の測定初期状態を示す概略平面図。
【図9】第2実施形態に係る測定直前状態を示す概略平面図。
【図10】第2実施形態に係る体周囲測定装置が帯状材に余長を形成している状態を示す概略平面図。
【図11】図10の次の段階であって前記余長を消失している測定時状態を示す概略平面図。
【符号の説明】
【0041】
10 体周囲測定装置
12 支柱
13 起立位置保持手段
15 帯状材
16 アーム(可動部材)
17 ロータリーエンコーダ(検出手段)
28 ハウジング
31A 第1の端部
32A 第2の端部
45 スライダ(保持部材)
H 測定対象者

【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象者の体周囲を測定する体周囲測定装置であって、
所定の支持体に支持されて測定対象者の起立位置を規制する起立位置保持手段と、この起立位置保持手段に繰出可能に支持されて常時は巻き戻し方向に付勢された帯状材と、当該帯状材のリード端を支持するとともに、前記起立位置保持手段に対して相対変位可能に設けられた可動部材と、前記帯状材の繰出長さを検出する検出手段とを備え、
前記可動部材を前記起立位置保持手段に対して所定変位させて測定対象者の体周囲に帯状材を巻き掛けた状態で、測定対象者の体周囲が測定可能に設けられていることを特徴とする体周囲測定装置。
【請求項2】
前記起立位置保持手段は、前記支持体に上下に移動可能に支持されていることを特徴とする請求項1記載の体周囲測定装置。
【請求項3】
前記起立位置保持手段は、前記帯状材と検出手段とを収容するハウジングと、測定対象者の体周囲における左右の体側に相対位置する第1の端部及び第2の端部と備えている一方、前記可動部材は、水平面内で回転可能なアームにより構成され、当該アームの一端は前記第2の端部側に支持されているとともに、他端は自由端として前記第1の端部側に突き当たる位置と、当該第1の端部から離間する位置との間で移動可能に設けられ、
前記帯状材は、前記第1の端部から外側に引き出されてリード端が前記アームの自由端側に固定されていることを特徴とする請求項1又は2記載の体周囲測定装置。
【請求項4】
前記アームには、前記帯状材の一部を保持する保持部材が設けられ、当該保持部材は、前記アームの自由端が第1の端部側に突き当たった時に、前記帯状材に一時的な余長を形成することを特徴とする請求項3記載の体周囲測定装置。
【請求項5】
前記保持部材は前記アームに沿って移動可能に設けられたスライダにより構成されていることを特徴とする請求項4記載の体周囲測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−5371(P2010−5371A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−331744(P2008−331744)
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【出願人】(595154823)
【Fターム(参考)】