説明

体幹トレーニング装置

【課題】簡単な動作で使用者の全身の筋肉、特に体の軸を掌る体幹部の筋肉を鍛えることで、運動能力やバランス能力を向上させることができる体幹トレーニング装置を得る。
【解決手段】装置基台部11と、この装置基台部の一側に立設された支柱12と、この支柱の上下方向に向かって昇降自在に設けられる支持部材15と、前記装置基台部の中央上方でほぼ水平姿勢に配置されるとともに支持部材に対して角度調整可能に支持され、少なくとも略半周の円弧によって形成されるサークルフレーム20と、サークルフレームに対し該サークルフレームの円周方向に沿って摺動動作可能な状態で設けられる摺動部と該摺動部からサークルフレームの求心方向に延びて使用者がトレーニング時に把持する把持部とからなる摺動ボックス30と、この摺動ボックスの一部に選択的に付設されたウエイトとによって構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用者の全身の筋肉、特に体幹部の筋肉を効率よく鍛えることができる体幹トレーニング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
フィットネスクラブ、トレーニングジム等といった各種のスポーツ施設において、機械を用いた筋力トレーニングが広く行われている。そして、この種の筋力トレーニングを行うトレーニングマシン(以下、トレーニング装置という)として、従来から種々の構造のものが知られている。
【0003】
従来この種のトレーニング装置として、例えば特許文献1に示すような構造のものが知られている。この特許文献1には、リング状のフレーム部材を一対の支持部材により高さ調整自在に支持するとともに、該フレーム部材の内周部に直径方向に配設した棒部を該フレーム部材内で滑動自在に設けた構造のものが提案されている。
【0004】
この種のトレーニング装置は、フレーム部材の高さや傾斜角度を適宜調整し、該棒部を使用者が手で把持し、フレーム部材内で回転させたりすることで、フロア上の使用者によって所要の筋力トレーニングを行うことができるものである。(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−46198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上述した特許文献1等のようなトレーニング装置では、リング状フレーム部材とその直径方向に設けられたバーとによる構造であるため、動作の多様性に欠け、行える筋力トレーニングの種類も限られ、全身の筋力を効果的に鍛えることができるとは言いにくいものであった。また、アーム部材がリング状フレームの中心を通って線形に伸長した棒部を有することから、体幹トレーニング運動の中心となる人間の背骨の位置が、リング状フレームの中心から外れることになり、効果的に筋力を鍛えることができないだけでなく、体に負荷のかかるバランスが悪くなり、故障を生じやすくなることも考えられる。
【0007】
特に、この種のトレーニング装置を用いて全身の筋力を鍛えるにあたっても、使用者が野球選手であったり、ゴルファーであったり、テニスの選手であったり、あるいは空手の選手であったりした場合に、鍛えるべき筋肉の個所が微妙に異なるものであり、必要に応じて所要の部位の筋力を効率よく鍛えることができる何らかの対策を講じることが望まれている。
【0008】
また、従来この種のトレーニング装置では、装置全体の構成部品点数が多く、構造が複雑となるとともに、全体の組立性などの面でも問題であり、これらの問題点をも一掃し得る何らかの対策を講じることが望まれている。
【0009】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、運動能力を向上させる上で、体の軸を掌る体幹部の筋肉を強化することの重要性が注目されており、特に体幹部等の筋肉を効率よく鍛えて、筋力トレーニング等といったトレーニング効果を向上させることができる体幹トレーニング装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このような目的に応えるために本発明(請求項1記載の発明)に係る体幹トレーニング装置は、装置基台部と、前記装置基台部の一側に立設された支柱と、前記支柱の上下方向に向かって昇降自在に設けられる支持部材と、前記装置基台部の中央上方でほぼ水平姿勢に配置されるとともに前記支持部材に対して角度調整可能に支持され、少なくとも略半周の円弧によって形成されるサークルフレームと、前記サークルフレームに対し該サークルフレームの円周方向に沿って摺動動作可能な状態で設けられる摺動部と該摺動部からサークルフレームの求心方向に延びて使用者がトレーニング時に把持する把持部とからなる一の摺動ボックスと、この摺動ボックスの一部に選択的に付設されたウエイトとによって構成されていることを特徴とする。
【0011】
このような構成によれば、装置基台部上に配置されるサークルフレームと該フレームに沿って周方向に摺動自在な摺動部を介して延びた把持部からなる摺動ボックス等によって、把持部を片手又は両手で把持した状態での筋力トレーニングを行うことができ、体幹部等の筋力を所要の状態で効率良く鍛えることができる。
【0012】
特に、サークルフレーム上に摺動可能な摺動部の一部に、ウエイトを、把持部の延設方向とはずれた部位にずらして設けているから、該把持部に作用する遠心力とはずれた方向への力が作用することになり、各種スポーツでの運動姿勢などに応じた筋力トレーニングを所要の状態で行えるという利点がある。
【0013】
本発明(請求項2記載の発明)に係る体幹トレーニング装置は、装置基台部と、装置基台部の一側に立設された支柱と、支柱の上下方向に向かって昇降自在に設けられる支持部材と、装置基台部の中央上方でほぼ水平姿勢に配置されるとともに支持部材に対して角度調整可能に支持され、少なくとも略半周の円弧によって形成されるサークルフレームと、前記サークルフレームに対し該サークルフレームの円周方向に沿って摺動動作可能な状態で設けられる摺動部と該摺動部からサークルフレームの求心方向に延びて使用者がトレーニング時に把持する把持部とからなり、円弧状又は楕円弧状で前記サークルフレームの内側に位置し該サークルフレームを形成する円弧からなる仮想的平面と略平行に配置されている結合部材で結合された一対の摺動ボックスと、この摺動ボックスの一部に選択的に付設されたウエイトとによって構成されていることを特徴とする。
【0014】
このような構成によれば、装置基台部上に配置されるサークルフレームと該フレームに沿って周方向に摺動自在な摺動部を介して延びた把持部からなる摺動ボックス等によって、把持部を両手で把持した状態での筋力トレーニングを回転運動の中心となる背骨の位置をサークルフレームの中心の位置とあわせて行うことができ、体幹部等の筋力を所要の状態で効率良く鍛えることができ、摺動ボックスを操作する使用者が摺動ボックスを両手で操作する際に、体の回転運動の軸となる背骨をサークルフレームの中心点の真上に位置することができ、使用者自身が発生させた慣性力の逆転による反発力が使用者の筋肉に負荷として作用する際に摺動回転運動の中心と使用者の体の回転の軸である背骨の位置を一致させることにより、背骨に負荷がかかることによる脊柱や腰椎やその周辺筋肉の故障を防ぐことができる体幹トレーニング装置を得ることができる。
【0015】
本発明(請求項3記載の発明)に係る体幹トレーニング装置は、装置基台部と、装置基台部の一側に立設された支柱と、支柱の上下方向に向かって昇降自在に設けられる支持部材と、装置基台部の中央上方でほぼ水平姿勢に配置されるとともに支持部材に対して角度調整可能に支持され、少なくとも略半周の円弧によって形成されるサークルフレームと、サークルフレームに対し該サークルフレームの円周方向に沿って摺動動作可能な状態で設けられる摺動部と、該摺動部からサークルフレームの求心方向に延びて使用者がトレーニング時に把持する把持部とからなり、両端が直線状でその中点がサーフルフレームの中心点から5センチメートルないし15センチメートル外れる点に位置するような円弧状又は楕円弧状の部材と結合され該円弧又は楕円弧状の部材が該サークルフレームを形成する円弧からなる仮想的平面と略平行に配置されるように形成された把持バーの両端に配置された、一対の摺動ボックスと、この摺動ボックスの一部に選択的に付設されたウエイトとによって構成されていることを特徴とする。
【0016】
このような構成によれば、把持バー部を背負うことにより体幹部等の筋力トレーニングを行うことができ、体幹部等の筋力を所要の状態で効率良く鍛えることができ、摺動ボックスを操作する使用者が把持バー部を背負って体の回転運動を行う際に、体の回転の軸となる背骨をサークルフレームの中心に位置することにより、使用者自身が発生させた慣性力の逆転による反発力が使用者の筋肉に負荷として作用する際に摺動回転運動の中心と使用者の体の回転の軸である背骨の位置を一致させることにより、背骨に負荷がかかることによる脊柱や腰椎やその周辺筋肉の故障を防ぐことができる体幹トレーニング装置を得ることができる。
【0017】
本発明(請求項4記載の発明)に係る体幹トレーニング装置は、請求項2または請求項3のいずれか1項に記載の体幹トレーニング装置において、一対の摺動ボックスは、前記サークルフレーム上での略円弧の中心点に対し点対称位置に対向して摺動動作可能に配置され、ウエイトは、前記各摺動部に対して選択的に付設されていることを特徴とする。
【0018】
このような構成によれば、装置基台部上に配置されるサークルフレームと該フレームに沿って周方向に摺動自在な摺動部を介して延びた把持部からなる摺動ボックス等によって、摺動ボックスに結合している把持部を両手で把持した状態での筋力トレーニングを回転運動の中心となる背骨の位置をサークルフレームの中心の位置とあわせて最適のバランスで行うことができ、体幹部等の筋力を背骨とその周辺筋肉に過度の負荷がかからない状態で効率良く鍛えることができる体幹トレーニング装置を得ることができる。
【0019】
本発明(請求項5記載の発明)に係る体幹トレーニング装置は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の体幹トレーニング装置において、前記サークルフレームは、円周方向の中央部分が前記支持部材に対し所定の角度宛回動させ固定可能な角度調整機構を介して支持されていることを特徴とする。
【0020】
このような構成によれば、サークルフレームの水平姿勢状態を任意の角度に揺動調整させることが可能で、これによりこの種の体幹トレーニング装置を使用するにあたって、使用者の体格や鍛えようとする筋肉の部位に応じてサークルフレームなどの角度を調整することができ、使い勝手のよく、筋力トレーニングの多様化を図ることができ、また使用者の体格や鍛えようとする筋肉の部位への対応の面でも優れている体幹トレーニング装置を得ることができる。
【0021】
本発明(請求項6記載の発明)に係る体幹トレーニング装置は、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の体幹トレーニング装置において、前記サークルフレームは、半円周以上の円弧によって形成されていることを特徴とする。
【0022】
このような構成によれば、摺動ボックスサークルフレーム上で摺動させながら、体幹部等の筋力トレーニングを行うことができる。
【0023】
本発明(請求項7記載の発明)に係る体幹トレーニング装置は、請求項請求項6に記載の体幹トレーニング装置において、前記サークルフレームは、円環状であることを特徴とする。
【0024】
このような構成によれば、摺動ボックスの摺動可能な範囲が大きくなり、筋力トレーニングの多様化を図ることができる。
【0025】
本発明(請求項8記載の発明)に係る体幹トレーニング装置は、請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の体幹トレーニング装置において、前記サークルフレームは、前記支柱に対し昇降動作可能に設けられた支持部材に連結されていることを特徴とする。
【0026】
このような構成によれば、サークルフレームの基台からの高さを任意の高さに昇降調整させることが可能で、これによりこの種の体幹トレーニング装置を使用するにあたって、使用者の体格や鍛えようとする筋肉の部位に応じてサークルフレームなどの位置を調整することができ、使い勝手のよく、筋力トレーニングの多様化を図ることができ、また使用者の体格や鍛えようとする筋肉の部位への対応の面でも優れている体幹トレーニング装置を得ることができる。
【0027】
本発明(請求項9記載の発明)に係る体幹トレーニング装置は、請求項8記載の体幹トレーニング装置において、前記角度調整機構には、サークルフレームを回動操作したときに負荷を作用させる負荷手段が付加されていることを特徴とする。
【0028】
このような構成によれば、使用者自身が回動操作することにより発生させた摺動部の慣性力の逆転による反発力により使用者の筋肉にかける負荷以上の負荷を掛けた状態で筋力トレーニングを行うこともできる。
【0029】
本発明(請求項10記載の発明)に係る体幹トレーニング装置は、請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の体幹トレーニング装置において、前記摺動ボックスは、前記サークルフレームの周方向の一部に摺動動作可能に設けられた摺動部と、該摺動部の一部に付設されたウエイトと、該摺動部からサークルフレームの求心方向に延びて使用者が把持する把持部とで構成されていることを特徴とする。
【0030】
このような構成によれば、摺動ボックスとして所要のものを選択することにより、種々の筋力トレーニングを行うことができる。例えば、把持部を把持して摺動部やウエイトを振り回すことにより、バッティングやテニスのラケット振り、ゴルフのスイングなどの形を取ることができ、それぞれのフォームなどの練習を行うことができる。
【0031】
本発明(請求項11記載の発明)に係る体幹トレーニング装置は、請求項10記載の体幹トレーニング装置において、摺動部は、前記サークルフレーム上を摺動動作する際の動きに連動して回転する支軸部を備え、ウエイトは、この支軸部に対し任意の偏心量をもって組付けられていることを特徴とする。
【0032】
このような構成によれば、摺動ボックスを操作する使用者に対して、ウエイトによる遠心力を利用して所要の状態で負荷を作用させることが可能であり、筋力トレーニングに多様性を与えることができる。
【0033】
本発明(請求項12記載の発明)に係る体幹トレーニング装置は、請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の体幹トレーニング装置において、サークルフレームの周方向の一部に、該サークルフレーム上を周方向に向かって摺動動作する前記ウエイト付きの摺動部の動きを規制するストッパを設けたことを特徴とする。
【0034】
このような構成によれば、ストッパを設けた部位での反発力により、該ストッパを設けた部位までの動きと該部位から反発して作用する力、すなわち使用者自身が発生させた慣性力の逆転による反発力が使用者の筋肉に負荷として作用することで、使用者に対して所要の部位での筋力トレーニングを所要の状態で行わせることができる。
【0035】
本発明(請求項13記載の発明)に係る体幹トレーニング装置は、請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載の体幹トレーニング装置において、サークルフレームは、少なくとも2本の円弧状パイプからなり、摺動ボックスの摺動部は、各円弧状パイプの内外周を跨ることで該円弧状パイプの内、外周部にそれぞれ摺接する摺動子を有することを特徴とする。
【0036】
このような構成によれば、様々な方向への力が作用するサークルフレームなどを支える支持部材を、装置基台部上に安定して支えることができるとともに、必要に応じてスライド動作させることができ、装置としての多様性を確保し得る。
【0037】
本発明(請求項14記載の発明)に係る体幹トレーニング装置は、請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載の体幹トレーニング装置において、装置基台部の他側には第1の支柱に対向して第2の支柱が立設され、サークルフレームは、第1と第2の一対をなす支柱に対しそれぞれ支持部材を介して昇降動作可能に支持されていることを特徴とする。
【0038】
このような構成によれば、様々な方向への力が作用するサークルフレームとしての構造を堅牢にし、しかも種々の状態で動かされる摺動ボックスの摺動子を安定して支持することができる等の種々の利点がある。
【0039】
本発明(請求項15記載の発明)に係る体幹トレーニング装置は、請求項14に記載の体幹トレーニング装置において、前記二本の支柱は、前記装置基台の側部に沿って摺動動作可能に支持されていることを特徴とする。
【0040】
このような構成によれば、使用者の体格や鍛えようとする筋肉に応じてサークルフレームなどの位置をより適切かつ確実に調整することができ、使い勝手のよい体幹トレーニング装置を得ることができる。
【0041】
本発明(請求項16記載の発明)に係る体幹トレーニング装置は、請求項1ないし請求項15のいずれか1項に記載の体幹トレーニング装置において、支柱の上下方向に向かって昇降自在に設けられる支持部材が、支柱内に昇降自在に設けた負荷手段としてのウエイトリフティング機構を上下動させる重り部、滑車機構を備えていることを特徴とする。
【0042】
このような構成によれば、重り部をサークルフレームより軽くなるように調節することによりサークルフレームを押し上げる際に負荷をかけたり、重り部をサークルフレームより重くなるように調節することによりサークルフレームを引き下ろす際に負荷をかけたりすることができ、様々な運動に適した負荷を掛けることができる上に、重り部の調節によりサークルフレーム自体の重量と釣り合わせることにより、サークルフレームを昇降してから固定する際の位置をより適切かつ確実に調整することができ、使い勝手のよい体幹トレーニング装置を得ることができる。
【発明の効果】
【0043】
以上説明したように本発明に係る体幹トレーニング装置によれば、装置基台部のフロア上でサークルフレームを適宜の高さ位置で傾動可能に構成しているため、簡単な構成であるにもかかわらず、使用者の要望、希望等に応じた所要の状態での筋力トレーニングが行え、体幹部の筋肉を効率よく鍛えることができる等の種々優れた効果がある。
【0044】
特に、本発明によれば、上述したような構成を採ることにより、筋力トレーニングを効率よく行える装置を、比較的簡単にしかも安価に提供できるという利点がある。
【0045】
特に、本発明によれば、上述したような構成を採ることにより、筋力トレーニングを行う際に、脊柱や腰椎やその周辺筋肉を故障しにくいという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明に係る体幹トレーニング装置の一実施例を示し、装置全体の概略斜視図である。
【図2】図1において支柱におけるサークルフレーム支持部の要部拡大図である。
【図3】本発明装置においてサークルフレームを昇降動作させた場合の動作説明図である。
【図4】本発明装置においてサークルフレームを回動角度調整を行う場合の動作説明図である。
【図5】本発明に係るトレーニング装置において特徴とする摺動ボックスの摺動部とこれが摺接するサークルフレームの円弧状パイプとの関係を説明するための概略斜視図である。
【図6】図5における摺動ボックスの摺動部の変形例を示し、(a),(b)はウエイト取付状態を説明するための概略斜視図である。
【図7】摺動ボックスの摺動部の別の変形例を示し、(a),(b)はウエイトを偏心して回転させるための駆動手段を例示する概略斜視図および側断面図である。
【図8】図7のさらなる変形例を示す概略斜視図および側断面図である。
【図9】(a)ないし(f)は摺動ボックスの把持部の変形例を示す概略斜視図である。
【図10】(a),(b)は1対の摺動ボックスを用いた場合の把持部の変形例を示す概略斜視図である。
【図11】サークルフレームを昇降動作させて負荷を加える場合の動作説明図である。
【図12】サークルフレームを回動動作させて負荷を加える場合の動作説明図である。
【図13】(a-1),(a-2),(b-1),(b-2),はサークルフレームを昇降動作、回動動作させた際に負荷を加えるための負荷機構を例示する概略図である。
【図14】(a),(b)はサークルフレームの変形例を示す図である。
【図15】本発明に係る体幹トレーニング装置の別の実施例を示す概略斜視図である。
【図16】本発明に係る体幹トレーニング装置の別の実施例を示す概略斜視図である。
【図17】本発明に係る体幹トレーニング装置のさらに別の実施例を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
本発明は以上のような構成であるので、これを図面に基づきながら本発明の実施の形態を説明する。
すなわち、本発明に係る体幹トレーニング装置は、運動能力を向上させる上で、体の軸を掌る体幹部の筋肉を強化することの重要性が注目されており、その体幹部の筋肉を効率よく鍛えることができるように構成されている。
【実施例1】
【0048】
図1および図4は本発明に係る体幹トレーニング装置の一実施例を示す。
これらの図において、全体を符号10で示すものは本発明を特徴づける体幹トレーニング装置である。
【0049】
図1において、符号11は、本発明に係る体幹トレーニング装置10を構成する装置基台部であり、該装置10の設置場所に設置され、使用者はこの装置基台部11上で適宜の体幹トレーニングを行う。なお、この装置基台部11上に、ほぼ直方体形状を呈するように枠組みされた装置枠を設けるように構成してもよい。
【0050】
前記装置基台部11上で一側には、支柱12が立設して設けられている。この装置基台部11の中央上方には、支持部材15に対して角度調整可能に設けられたサークルフレーム20が、ほぼ水平姿勢に配置されている。ここで、この実施例では、サークルフレーム20を、半円周以上の円弧(ここでは、ほぼ3/4円周程度の円弧)による形状に形成しており、その両側の端部には、ストッパ50,50を設けている。
【0051】
また、このサークルフレーム20は、上下2本の円弧状パイプ20a,20bからなり、これら2本の円弧状パイプ20a,20bは複数本の連結バーにより所定間隔をおいて平行して設けられている。
【0052】
前記サークルフレーム20は、前記支柱12内に昇降自在に支持された支持部材15に対し所定回動角度宛、回動調整可能に構成された角度調整機構17を介して設けられている。前記支持部材15は、支柱12内にガイドバー等が設けられ、支持部材15はこのガイドバーに対して摺動動作可能に設けられ、所定の調整位置でロック、ロック解除できるように構成されている。
【0053】
また、この支持部材15の前面側には、サークルフレーム20側に設けた連結部材21に連結されることにより該サークルフレーム20を回動角度調整可能に支持する角度調整機構17が設けられている。この角度調整機構17も、所定の回動角度位置でロック、ロック解除できるように構成されている。
【0054】
このような支持部材15、角度調整機構17により、サークルフレーム20は、前記装置基台部11上で、図3に示すように昇降動作可能に、あるいは図4に示すように所要の方向に回動角度調整可能に構成されている。
【0055】
一方、前記サークルフレーム20には、図1、図5等から明らかなように、該フレーム20に対し該フレーム20に沿って摺動動作可能な状態で設けられる摺動部31と該摺動部31からサークルフレーム20の求心方向に延びて使用者がトレーニング時に把持する把持部32とからなる摺動ボックス30が設けられている。
【0056】
この摺動ボックス30の摺動部31は、全体がサークルフレーム20の外向きに開口を有するコ字状を呈するホルダ31aとこのホルダ31a内に軸支された軸部に対し回転自在にこま31bが設けられ、これらのこま31bが前記各円弧状パイプ20a,20bの内周側、外周側にそれぞれ係合し、これにより該摺動部31が前記フレーム20に摺動自在に係合保持されている。
【0057】
さらに、この摺動ボックス30の前記摺動部31には、図1、さらに図6(a),(b)に示すように、ウエイト板40が選択的に付設されて、該摺動ボックス30を操作する使用者に対し慣性力を与えて筋力トレーニングを行うようになっている。
【0058】
ここで、このウエイト板40は、摺動部31となる外向きコ字状のホルダ31aの上端部に設けた支軸部41上に軸支されている。さらに、この実施例では、このウエイト板40上の偏心した位置に偏心ウエイト42が設けられている。
【0059】
このような構造によれば、摺動部31の摺動動作により20に沿った運動力が支軸部41に回転力として伝わり、これに軸支されているウエイト板40に慣性力が生じ、これにより該慣性力によって使用者が予測しにくい負荷を得るための動きを得ることができる。さらに、このウエイト板40上に設けた偏心ウエイト42の支軸部41を中心とした動きでより複雑な慣性力が作用することになり、より一層の使用者が予測しにくい負荷を得るための動きを得ることができる。
【0060】
なお、図6(a),(b)は上述したサークルフレーム20に沿った運動力が回転力として伝わる支軸部41を、サークルフレーム20内側に配した例(a)とサークルフレーム20内側に配した例(b)であり、(a)は図7で示されるようにサークルフレーム20に沿った運動力を支軸部41に回転力として伝え、(b)は図8で示されるようにサークルフレーム20に沿った運動力を支軸部41に回転力として伝えることにより、それぞれウエイト板40から異なった慣性力の作用を得ることができる。
【0061】
また、このような摺動ボックス30の摺動部31において、該摺動部31のサークルフレーム20上での摺動動作に連動して、上述したウエイト40を偏心した位置に取り付けたウエイト板40を支軸部41上で回転運動させるために、図7(a),(b)あるいは図8(a),(b)に示すような構造を採用するとよい。
【0062】
すなわち、サークルフレーム20の円弧状パイプ20aの内周側、外周側にギヤ部61を設け、このギヤ部61に噛み合うギヤ62を支軸部41の一部に設けた構造を採用すれば、該摺動部31の動きに応じてウエイト板40、偏心ウエイト42を回動動作させ、これによるウエイト40,42による加重及び加重の変動を摺動ボックス30に伝え、筋力トレーニングを行う使用者に対して使用者自身が発生させた慣性力の逆転による反発力以外の負荷を掛ける動きを伝えることができる。
【0063】
前記摺動ボックス30の把持部32としては、図9(a)〜(f)、図10(a),(b)に示すような形状を有するものを、使用者が行う筋力トレーニングの種類に応じて適宜選択して用いるとよい。ここで、図9の各例は、サークルフレーム20に対し1個所に摺動ボックス30を設けた場合を示す。また、図10の各例は、サークルフレーム20の略円弧の中心点に対して点対称位置に摺動ボックス30,30を設けるとともに、直径方向に連結バー形状の把持部32を設けた場合である。
【0064】
上述した図9、図10に示すような種々の形状をもつ把持部32をもつ摺動ボックス30を適宜選択することにより、種々の種類の筋力トレーニングを行うことができるものである。
【0065】
以上の構成によれば、装置基台部11上に配置されるサークルフレーム20と該フレーム20に沿って周方向に摺動自在な摺動部31を介して延びた把持部32からなる摺動ボックス30を、使用者が手で抱えたりして回動あるいは回転させたり、背負って回動、回転させることで慣性力を生じさせ、所要の状態での筋力トレーニングを行うことができ、体幹部等の筋力を所要の状態で効率良く鍛えることができる。
【0066】
例えば、摺動ボックス30を所定角度範囲内で往復動作させることで、図9の各例のような把持部32を把持してバッティング動作、ゴルフスイング動作などをさせることで、所要の筋力トレーニングを行える。
【0067】
特に、サークルフレーム20上に摺動可能な摺動部31の一部に、ウエイト板40、偏心ウエイト42を、摺動ボックス30の延設方向とはずれた部位にずらして設けているから、該摺動ボックス30の摺動部31に作用する遠心力とはずれた方向への力が作用することになり、各種スポーツでの運動姿勢などに応じた所要の筋力トレーニングを所要の状態で行えるという利点がある。
【0068】
ここで、上述した体幹トレーニング装置10においてサークルフレーム20は、装置基台部11の一側に立設された支柱12における昇降自在な支持部材15に対し、昇降自在に設けられている。さらに、この支持部材15に対し角度調整機構17を介してサークルフレーム20が設けられ、片持ち状態で支持され、装置基台部11上にほぼ水平状態または、該状態から所要の状態に揺動動作した状態へと変化するように構成されている。
【0069】
このような構成によれば、この種の体幹トレーニング装置10を使用するにあたって、使用者の体格や鍛えようとする筋肉に応じてサークルフレーム20などの位置を調整することができ、使い勝手のよい体幹トレーニング装置10を得ることができる。さらに、上述した支持部材15の昇降動作、角度調整機構17の回動角度動作により筋力トレーニングの多様化を図れ、使用者の体格や鍛えようとする筋肉への対応の面でも優れている。
【0070】
また、前記サークルフレーム20の周方向の一部には、該サークルフレーム20上を周方向に向かって摺動動作する前記ウエイト付きの摺動部31の動きを規制するストッパ50が設けられている。
【0071】
そして、このような構成によれば、使用者が摺動ボックス30を操作して回転移動させ、これによる慣性力で筋力トレーニングを行うとともに、該摺動部31がストッパ50を設けた部位で該ストッパ50に衝突しその反発力により逆方向に回転し、該ストッパ50を設けた部位までの動きと該部位から反発して作用する力、すなわち使用者自身が発生させた慣性力の逆転による反発力が使用者の筋肉に負荷として作用することで、使用者に対して所要の部位での筋力トレーニングを所要の状態で行わせることができる。
【0072】
また、上述した摺動ボックス30として種々の構造をもつものを選択して用いることができる。
【0073】
このような構成によれば、所要の形状をもつ把持部を把持して摺動部31やウエイト40を振り回すことにより、バッティングやテニスのラケット振り、ゴルフのスイングなどの形を取ることができ、それぞれのフォームなどの練習を行うことができ、その多様性を発揮させることができる。
【0074】
ここで、上述した支柱12内に設けた支持部材15を、図11、図12、図13に示したように、該支柱12内に昇降自在に設けた負荷手段としてのウエイトリフティング機構70を上下動させる重り部71、滑車機構72を介して前記支持部材15に連動させ、これによりサークルフレーム20を上下動させたり回動動作させたりすることにより、ウエイトリフティング効果を果たせるように構成してもよい。
【0075】
また、上述した実施例では、サークルフレーム20として、図1等に示すように、半周以上の円弧によるサークルフレーム20を用いた例を説明したが、このようなサークルフレーム20としては、図14(a),(b)に示すように、約半周程度の円弧によるサークルフレーム20としたり、全周にわたって存在する円環状のサークルフレーム20として形成したものでもよい。
【0076】
以上の構成による体幹トレーニング装置によれば、簡単な構成であるにもかかわらず、使用者の要望、希望等に応じた所要の状態での筋力トレーニングが行え、体幹部の筋肉を効率よく鍛えることができる等の種々優れた効果がある。特に、本発明によれば、上述したような構成を採ることにより、筋力トレーニングを効率よく行える装置を、比較的簡単にしかも安価に提供できるという利点がある。
【実施例2】
【0077】
図15および図16は本発明に係る体幹トレーニング装置10の別の実施例を示すものである。すなわち、この実施例では、サークルフレーム20を円環状を呈するように構成し、装置基台部の他側には前記支柱に対向して第2の支柱が立設され、第1と第2の一対をなす支柱12,12に対しそれぞれ支持部材15,15、角度調整機構17を介して昇降動作可能、回動角度調整可能に支持するようにすることもできる。
【0078】
ここで、前記支柱12,12は、装置基台部11の各側縁に沿ってスライド機構80,80により立設状態のままでスライド移動可能に設けられている。このような構成によれば、サークルフレーム20の高さ位置や回動角度位置による姿勢状態及び使用する把持部の形態に応じて、使用者が筋肉トレーニングを行う際にサークルフレーム20を適切な高さ位置及び角度位置で固定することにより、安定した状態で筋力トレーニングを行うことができるものである。
【0079】
また、このような構成によれば、体幹トレーニング装置10全体をより一層堅牢な支持構造とすることができ、また安定した筋力トレーニングを安定かつ安全に行うことができる。
【0080】
ここで、前記摺動ボックス30としては、前記サークルフレーム20上での略円弧の中心点に対し点対称位置に対向して摺動動作可能に配置された一対の摺動部31,31と、これらの摺動部31,31間を連結する結合部材33や一対の摺動部31,31と、これらの摺動部31,31間を連結する把持バー部形状による把持部34を備えるものを用いるとよい。
【0081】
このような構成によれば、この種の体幹トレーニング装置10を使用するにあたって、使用者の体格や鍛えようとする筋肉に応じてサークルフレーム20などの位置を調整することができ、使い勝手のよい体幹トレーニング装置10を得ることができる。さらに、上述した角度調整機構17により筋力トレーニングの多様化を図れ、使用者の体格や鍛えようとする筋肉への対応の面でも優れている。
【0082】
そして、図10(a)のような円弧状又は楕円弧状の結合部材で連結された一対の摺動部31,31を両手で把持した状態で適宜の回転運動をさせることや、連結バー形状の把持部34を作用者がウエイトリフティングのような状態で持ち上げた状態で適宜の回動動作をさせることで、所要の筋力トレーニングを行える。
【0083】
ここで、前記摺動ボックス30としては、前記サークルフレーム20上でのサークルフレーム20の略円弧の中心点に対して点対称位置に対向して摺動動作可能に配置された一対の摺動部31,31と、これらの摺動部31,31間を連結する楕円弧又は略円弧状の結合部材33を備えるものを用いるとよい。1対の摺動ボックス30が円弧状又は楕円弧状の結合部材33で結合され、該結合部材が前記1対の前記摺動ボックス30の摺動運動により形成される平面と略平行に位置するように設けられている。
【0084】
また、前記摺動ボックス30としては、前記サークルフレーム20上でのサークルフレーム20の略円弧の中心点に対して点対称位置に対向して摺動動作可能に配置された一対の摺動部31,31と、これらの摺動部31,31間を連結する把持バー部形状による結合バー34を備えるものを用いるとよい。1対の摺動ボックス30が両端が直線状でその中点がサーフルフレームの中心点から5センチメートルないし15センチメートル外れる点に位置するような円弧状又は楕円弧状の結合バーで結合され該円弧又は楕円弧状の部材が該サークルフレーム20を形成する円弧からなる仮想的平面と略平行に配置されるように形成された把持バーで結合され、該結合バーの円弧状又は楕円弧状の部分が前記1対の前記摺動ボックス30の摺動運動により形成される平面と略平行に位置するように設けられている。
【0085】
このような構成によれば、摺動ボックスを操作する使用者が1対の摺動ボックスを両手で把持して回転動作をさせたり、連結バー形状の把持部34を作用者がウエイトリフティングのような状態で持ち上げた状態で適宜の回動動作をさせたりする際に、体の回転の軸となる背骨をサークルフレーム20の略円弧の中心点上に位置することができ、使用者自身が発生させた慣性力の逆転による反発力が使用者の筋肉に負荷として作用する際などに摺動回転運動の中心と使用者の体の回転の軸である背骨の位置を一致させることにより、背骨に負荷がかかることによる脊柱や腰椎やその周辺筋肉の故障を防ぐことができる。
【実施例3】
【0086】
図17は本発明に係る体幹トレーニング装置10のさらに別の実施例を示すものである。すなわち、この実施例では、支柱12の上下方向に向かって昇降自在に設けられる支持部材15が、支柱12内に昇降自在に設けた負荷手段としてのウエイトリフティング機構70を上下動させる重り部71、滑車機構72を備えているようにすることもできる。
【0087】
このような構成によれば、重り部71をサークルフレーム20より軽くなるように調節することによりサークルフレーム20を押し上げる際に負荷をかけたり、重り部71をサークルフレーム20より重くなるように調節することによりサークルフレーム20を引き下ろす際に負荷をかけたりすることができ、様々な運動に適した負荷を掛けることができる。
【0088】
また、重り部71をサークルフレーム20自体の重量と釣り合わせるように調節することにより、サークルフレーム20を昇降してから支持部材15により固定する際の位置をより適切かつ確実に調整することができ、使い勝手のよい体幹トレーニング装置を得ることができる。
【0089】
なお、本発明は上述した実施の形態で説明した構造には限定されず、体幹トレーニング装置10を構成する各部の形状、構造等を適宜変形、変更し得ることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0090】
10 体幹トレーニング装置
11 装置基台部
12 支柱
15 支持部材
17 角度調整機構
20 サークルフレーム
21 連結部材
30 摺動ボックス
31 摺動部
31a ホルダ
31b こま
32 把持部
33 摺動ボックス結合部材
34 摺動ボックス結合バー
40 ウエイト板
41 支軸部
42 偏心ウエイト
50 ストッパ
70 負荷手段としてのウエイトリフティング機構
71 重り部
72 滑車機構
80 スライド機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置基台部と、
前記装置基台部の一側に立設された支柱と、
前記支柱の上下方向に向かって昇降自在に設けられる支持部材と、
前記装置基台部の中央上方でほぼ水平姿勢に配置されるとともに前記支持部材に対して角度調整可能に支持され、少なくとも略半周の円弧によって形成されるサークルフレームと、
前記サークルフレームに対し該サークルフレームの円周方向に沿って摺動動作可能な状態で設けられる摺動部と該摺動部からサークルフレームの求心方向に延びて使用者がトレーニング時に把持する把持部とからなる一の摺動ボックスと、
この摺動ボックスの一部に選択的に付設されたウエイトとによって構成されていることを特徴とする体幹トレーニング装置。
【請求項2】
装置基台部と、
前記装置基台部の一側に立設された支柱と、
前記支柱の上下方向に向かって昇降自在に設けられる支持部材と、
前記装置基台部の中央上方でほぼ水平姿勢に配置されるとともに前記支持部材に対して角度調整可能に支持され、少なくとも略半周の円弧によって形成されるサークルフレームと、
前記サークルフレームに対し該サークルフレームの円周方向に沿って摺動動作可能な状態で設けられる摺動部と該摺動部からサークルフレームの求心方向に延びて使用者がトレーニング時に把持する把持部とからなり、円弧状又は楕円弧状で前記サークルフレームの内側に位置し該サークルフレームを形成する円弧からなる仮想的平面と略平行に配置されている結合部材で結合された一対の摺動ボックスと、
この摺動ボックスの一部に選択的に付設されたウエイトとによって構成されていることを特徴とする体幹トレーニング装置。
【請求項3】
装置基台部と、
前記装置基台部の一側に立設された支柱と、
前記支柱の上下方向に向かって昇降自在に設けられる支持部材と、
前記装置基台部の中央上方でほぼ水平姿勢に配置されるとともに前記支持部材に対して角度調整可能に支持され、少なくとも略半周の円弧によって形成されるサークルフレームと、
前記サークルフレームに対し該サークルフレームの円周方向に沿って摺動動作可能な状態で設けられる摺動部と、該摺動部からサークルフレームの求心方向に延びて使用者がトレーニング時に把持する把持部とからなり、両端が直線状でその中点がサーフルフレームの中心点から5センチメートルないし15センチメートル外れる点に位置するような円弧状又は楕円弧状の部材と結合され該円弧又は楕円弧状の部材が該サークルフレームを形成する円弧からなる仮想的平面と略平行に配置されるように形成された把持部の両端に配置された、一対の摺動ボックスと、
この摺動ボックスの一部に選択的に付設されたウエイトとによって構成されていることを特徴とする体幹トレーニング装置。
【請求項4】
請求項2または請求項3のいずれか1項に記載の体幹トレーニング装置において、
前記一対の摺動ボックスは、前記サークルフレーム上での略円弧の中心点に対し点対称位置に対向して摺動動作可能に配置され、
前記ウエイトは、前記各摺動部に対して選択的に付設されていることを特徴とする体幹トレーニング装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の体幹トレーニング装置において、
前記サークルフレームは、円周方向の中央部分が前記支持部材に対し所定の角度宛回動させ固定可能な角度調整機構を介して支持されていることを特徴とする体幹トレーニング装置。
【請求項6】
請求項請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の体幹トレーニング装置において、
前記サークルフレームは、半円周以上の円弧によって形成されていることを特徴とする体幹トレーニング装置。
【請求項7】
請求項6に記載の体幹トレーニング装置において、
前記サークルフレームは、円環状であることを特徴とする体幹トレーニング装置。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の体幹トレーニング装置において、
前記サークルフレームは、前記支柱に対し昇降動作可能に設けられた支持部材に連結されていることを特徴とする体幹トレーニング装置。
【請求項9】
請求項8記載の体幹トレーニング装置において、
前記角度調整機構には、サークルフレームを回動操作したときに負荷を作用させる負荷手段が付加されていることを特徴とする体幹トレーニング装置。
【請求項10】
請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の体幹トレーニング装置において、
前記摺動ボックスは、前記サークルフレームの周方向の一部に摺動動作可能に設けられた摺動部と、該摺動部の一部に付設されたウエイトと、該摺動部からサークルフレームの求心方向に延びて使用者が把持する把持部とで構成されていることを特徴とする体幹トレーニング装置。
【請求項11】
請求項10記載の体幹トレーニング装置において、
前記摺動部は、前記サークルフレーム上を摺動動作する際の動きに連動して回転する支軸部を備え、
前記ウエイトは、この支軸部に対し任意の偏心量をもって組付けられていることを特徴とする体幹トレーニング装置。
【請求項12】
請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の体幹トレーニング装置において、
前記サークルフレームの周方向の一部には、該サークルフレーム上を周方向に向かって摺動動作する前記ウエイト付きの摺動部の動きを規制するストッパを設けたことを特徴とする体幹トレーニング装置。
【請求項13】
請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載の体幹トレーニング装置において、
前記サークルフレームは、少なくとも2本の円弧状パイプからなり、
前記摺動ボックスの摺動部は、前記各円弧状パイプの内外周を跨ることで該円弧状パイプの内、外周部にそれぞれ摺接する摺動子を有することを特徴とする体幹トレーニング装置。
【請求項14】
請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載の体幹トレーニング装置において、
前記装置基台部の他側には前記支柱に対向して第2の支柱が立設され、
前記サークルフレームは、第1と第2の一対をなす支柱に対しそれぞれ支持部材を介して昇降動作可能に支持されていることを特徴とする体幹トレーニング装置。
【請求項15】
請求項14に記載の体幹トレーニング装置において、
前記二本の支柱は、前記装置基台の側部に沿って摺動動作可能に支持されていることを特徴とする体幹トレーニング装置。
【請求項16】
請求項1ないし請求項15のいずれか1項に記載の体幹トレーニング装置において、
前記支柱の上下方向に向かって昇降自在に設けられる支持部材が、前記支柱内に昇降自在に設けた負荷手段としてのウエイトリフティング機構を上下動させる重り部、滑車機構を備えていることを特徴とする体幹トレーニング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−31642(P2013−31642A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−132503(P2012−132503)
【出願日】平成24年6月12日(2012.6.12)
【出願人】(504171134)国立大学法人 筑波大学 (510)
【出願人】(511157468)株式会社アポワテック (1)