説明

体液貯留または塩分過負荷と関連する障害および消化管障害の治療におけるNHE媒介性アンチポートを阻害するための組成物および方法

本開示は、心不全(特に、鬱血性心不全)、慢性腎疾患、末期腎疾患、肝疾患、およびペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)γアゴニスト誘導性体液貯留などの、体液貯留または塩分過負荷と関連する障害の治療のための化合物および方法に関する。本開示はまた、高血圧の治療のための化合物および方法に関する。本開示はまた、消化管障害と関連する疼痛の治療または緩和などの、消化管障害の治療のための化合物および方法に関する。前記方法は、一般的には、消化(GI)管のナトリウムイオンおよび水素イオンのNHE媒介性アンチポートを阻害するために消化管において実質的に活性であるように設計された、製薬上有効量の化合物、またはそのような化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む。より具体的には、前記方法は、GI管中のナトリウムおよび/または水素イオンのNHE-3、-2および/または-8により媒介されるアンチポートを阻害し、上皮細胞層、またはより具体的にはGI管上皮に対して実質的に不透過性であるように設計された製薬上有効量の化合物、またはそのような化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む。化合物が実質的に不透過性であることの結果として、それは吸収されず、かくして本質的に全身的に生体利用不可能であり、その中の他の内部器官(例えば、肝臓、心臓、脳など)の曝露を制限する。本開示はさらに、そのような化合物を液体吸収ポリマーと共に哺乳動物に投与し、その組合せが上記のように作用し、GI管に存在する体液および/または塩分を隔離する能力をさらに提供する方法に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)非塩形態で少なくとも約200Å2のtPSAおよび少なくとも約710ダルトンの分子量;または、
(ii)少なくとも約270Å2のtPSA、
を有する化合物であって、それを必要とする患者への投与の際に、消化管中のナトリウムイオンおよび水素イオンのNHE媒介性アンチポートを阻害するために消化管において実質的に活性である、前記化合物。
【請求項2】
前記化合物が少なくとも約500 Daの分子量を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記化合物が少なくとも約1000 Daの分子量を有する、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
前記化合物が少なくとも約2500 Daの分子量を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
前記化合物が少なくとも約5000 Daの分子量を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
前記化合物が少なくとも約250Å2のtPSAを有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
前記化合物が少なくとも約270Å2のtPSAを有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
前記化合物が少なくとも約300Å2のtPSAを有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項9】
前記化合物が少なくとも約350Å2のtPSAを有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
前記化合物が少なくとも約400Å2のtPSAを有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項11】
前記化合物が少なくとも約500Å2のtPSAを有する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項12】
前記化合物が、NHE-3、NHE-2、NHE-8、またはその組合せにより媒介されるナトリウムイオンおよび水素イオンのアンチポートを阻害するために消化管上皮の頂端側で実質的に活性である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項13】
前記化合物が、実質的に全身的に生体利用不可能であり、および/または消化管上皮に対して実質的に不透過性である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項14】
前記化合物が、下部消化管において実質的に活性である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項15】
前記化合物が、(i)約5より大きいNHおよび/もしくはOHおよび/もしくは他の潜在的な水素結合供与部分の総数;(ii)約10より大きいO原子および/もしくはN原子および/もしくは他の潜在的な水素結合受容部分の総数;ならびに/または(iii)約105より大きいか、もしくは約10未満のMoriguchi分配係数を有する、請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項16】
前記化合物が、約100 x 10-6 cm/s未満、または約10 x 10-6 cm/s未満、または約1 x 10-6 cm/s未満、または約0.1 x 10-6 cm/s未満の透過係数Pappを有する、請求項1〜15のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項17】
前記化合物が、消化管または消化管内腔に実質的に局在化する、請求項1〜16のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項18】
前記化合物がNHEを不可逆的に阻害する、請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項19】
前記化合物が、実質的に永続的な阻害作用を提供することができ、前記化合物を1日1回経口投与する、請求項1〜18のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項20】
前記化合物が消化管中で生理的条件下で実質的に安定である、請求項1〜19のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項21】
前記化合物が消化管微生物叢に関して不活性である、請求項1〜20のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項22】
前記化合物が消化管の下方部分に送達されるように設計される、請求項1〜21のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項23】
前記化合物が十二指腸を通過して消化管の下方部分に送達されるように設計される、請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項24】
糞便中水分含量の少なくとも10%の増加をもたらす用量で投与した場合、前記化合物がNHE-3に関するIC50未満である、IC50の約10倍未満である、またはIC50の約100倍未満であるCmaxを有する、請求項1〜23のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項25】
それを必要とする患者に前記化合物を投与した際に、該化合物が、該化合物のNHE阻害濃度IC50より低い、Cmaxと定義される血清中で検出される最大濃度を示す、請求項1〜24のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項26】
それを必要とする患者に前記化合物を投与した際に、投与された化合物量の約80%以上、約90%以上または約95%以上が患者の糞便中に存在する、請求項1〜24のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項27】
前記化合物が、式(I)または(IX):
【化1】

[式中、
NHEは、(i)ヘテロ原子含有部分、および(ii)環式もしくは複素環式足場またはそれに直接的もしくは間接的に結合した支持部分を含むNHE阻害小分子であって、ヘテロ原子含有部分が、足場もしくは支持部分と融合して融合二環式構造を形成してもよい、置換グアニジニル部分および置換複素環部分から選択され;ならびに
Zは、NHE阻害小分子への結合のためにその上に少なくとも1個の部位を有する部分であり、得られるNHE-Z分子が、それを実質的に不透過性にするか、または実質的に全身的に生体利用不可能にする全体的な物理化学特性を有し;ならびに
Eは、1以上の値を有する整数である]
の構造を有する、請求項1〜26のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項28】
NHE-Z分子中の自由回転可能な結合の総数が少なくとも約10である、請求項27に記載の化合物。
【請求項29】
NHE-Z分子中の水素結合供与体の総数が少なくとも約5である、請求項27または28に記載の化合物。
【請求項30】
NHE-Z分子中の水素結合受容体の総数が少なくとも約10である、請求項27〜29のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項31】
NHE-Z分子中の水素結合供与体および水素結合受容体の総数が少なくとも約10である、請求項27〜30のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項32】
NHE-Z阻害化合物のLog Pが少なくとも約5である、請求項27〜31のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項33】
NHE-Z阻害化合物のlog Pが約1未満、または約0未満である、請求項27〜31のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項34】
前記足場が5員もしくは6員の環式または複素環式部分である、請求項27〜33のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項35】
前記足場が芳香族である、請求項34に記載の化合物。
【請求項36】
NHE阻害小分子の足場が、部分Zに結合し、前記化合物が、式(II):
【化2】

[式中、
Zは、1個以上のNHE阻害小分子への結合のためにその上に1個以上の部分を有するコアであり、得られるNHE-Z分子が、それを実質的に不透過性にするか、または実質的に全身的に生体利用不可能にする全体的な物理化学特性を有し;
Bは、NHE阻害小分子のヘテロ原子含有部分であり、足場部分と融合して融合二環式構造を形成してもよい置換グアニジニル部分および置換複素環部分から選択され;
足場は、NHE阻害小分子の環式もしくは複素環式足場もしくは支持部分であり、ヘテロ原子含有部分Bに直接的または間接的に結合し、1個以上のさらなるヒドロカルビルまたはヘテロヒドロカルビル部分で置換されていてもよく;
Xは、Bと足場とを連結する、置換もしくは非置換ヒドロカルビルもしくはヘテロヒドロカルビル部分、および特に、置換もしくは非置換C1-7ヒドロカルビルもしくはヘテロヒドロカルビル、および置換もしくは非置換、飽和もしくは不飽和の環式もしくは複素環式部分からなる群より選択される結合またはスペーサー部分であり;ならびに
DおよびEは、それぞれ独立に1以上の値を有する整数である]
の構造を有する、請求項27〜35のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項37】
前記化合物が、オリゴマー、デンドリマーまたはポリマーであり、さらにZが、直接的または連結部分Lを介して間接的に、複数のNHE阻害小分子に結合するためにその上に2個以上の部位を有するコア部分であり、前記化合物が、式(X):
【化3】

(式中、LはコアとNHE阻害小分子とを接続する結合またはリンカーであり、nは2以上の整数であり、さらにそれぞれのNHE阻害小分子は同じか、または互いに異なっていてもよい)
の構造を有する、請求項27〜36のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項38】
NHE阻害小分子が、式(IV):
【化4】

[式中、
R1、R2、R3、R5およびR9は各々、H、ハロゲン、-NR7(CO)R8、-(CO)NR7R8、-SO2-NR7R8、-NR7SO2R8、-NR7R8、-OR7、-SR7、-O(CO)NR7R8、-NR7(CO)OR8、および-NR7SO2NR8(式中、R7およびR8は、HまたはNHE阻害小分子をLに連結する結合から独立に選択されるが、但し少なくとも一方はNHE阻害小分子をLに連結する結合である)から独立に選択され;
R4は、H、C1-C7アルキル、またはNHE阻害小分子をLに連結する結合から選択され;
R6は、存在しないか、またはHおよびC1-C7アルキルから選択され;ならびに
Ar1およびAr2は独立に、芳香環またはヘテロ芳香環である]
の構造またはその立体異性体、プロドラッグもしくは製薬上許容し得る塩を有する、請求項37に記載の化合物。
【請求項39】
NHE阻害小分子が、下記構造:
【化5】

[式中、
R1、R2およびR3は各々、H、ハロゲン、-NR7(CO)R8、-(CO)NR7R8、-SO2-NR7R8、-NR7SO2R8、-NR7R8、-OR7、-SR7、-O(CO)NR7R8、-NR7(CO)OR8、および-NR7SO2NR8(式中、R7およびR8は、HまたはNHE阻害小分子をLに連結する結合から独立に選択されるが、但し少なくとも一方はNHE阻害小分子をLに連結する結合である)から独立に選択される]
またはその立体異性体、プロドラッグもしくは製薬上許容し得る塩を有する、請求項38に記載の化合物。
【請求項40】
NHE阻害小分子が、下記構造:
【化6】

またはその立体異性体、プロドラッグもしくは製薬上許容し得る塩のうちの1つを有する、請求項39に記載の化合物。
【請求項41】
Lがポリアルキレングリコールリンカーである、請求項37〜40のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項42】
Lがポリエチレングリコールリンカーである、請求項37〜41のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項43】
nが2である、請求項37〜42のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項44】
コアが下記構造:
【化7】

[式中、
Xは、結合、-O-、-NH-、-S-、C1-6アルキレン、-NHC(=O)-、-C(=O)NH-、-NHC(=O)NH-、-SO2NH-、および-NHSO2-からなる群より選択され;
Yは、結合、置換されていてもよいC1-8アルキレン、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、ポリエチレングリコールリンカー、-(CH2)1-6O(CH2)1-6-および-(CH2)1-6NY1(CH2)1-6-からなる群より選択され;ならびに
Y1は、水素、置換されていてもよいC1-8アルキル、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよいヘテロアリールからなる群より選択される]
を有する、請求項37〜43のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項45】
コアが、
【化8】


からなる群より選択される、請求項37〜44のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項46】
前記化合物がオリゴマーであり、Zが、同じか、または異なっていてもよい2個以上のNHE阻害小分子を一緒に連結する連結部分Lであり、ならびに前記化合物が、式(XI):
【化9】

(式中、Lは一方のNHE阻害小分子を他方に接続する結合またはリンカーであり、mは0または1以上の整数である)
の構造を有する、請求項27〜36のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項47】
前記化合物がオリゴマー、デンドリマーまたはポリマーであり、Zが、複数のNHE阻害分子に結合した反復単位と呼ばれる骨格であり、ならびに前記化合物が式(XIIB):
【化10】

(式中、Lは結合または連結部分であり、NHEはNHE阻害小分子であり、およびnは0でない整数である)
の構造を有する、請求項27〜36のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項48】
請求項1〜47のいずれか1項に記載の化合物、またはその立体異性体、製薬上許容し得る塩もしくはプロドラッグと、製薬上許容し得る担体、希釈剤または賦形剤とを含む医薬組成物。
【請求項49】
液体吸収ポリマーをさらに含む、請求項48に記載の医薬組成物。
【請求項50】
液体吸収ポリマーを結腸に直接送達される、請求項49に記載の医薬組成物。
【請求項51】
液体吸収ポリマーが、約5 kPaの静圧下で、ポリマー1 gあたり少なくとも約15 gの等張液の液体吸収性を有する、請求項49または50に記載の医薬組成物。
【請求項52】
液体吸収ポリマーが、約10 kPaの静圧下で、ポリマー1 gあたり少なくとも約15 gの等張液の液体吸収性を有する、請求項49〜51のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項53】
液体吸収ポリマーが、少なくとも約10 g/gの液体吸収性を特徴とする、請求項49〜52のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項54】
液体吸収ポリマーが、少なくとも約15 g/gの液体吸収性を特徴とする、請求項49〜53のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項55】
液体吸収ポリマーが超吸収体である、請求項49〜54のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項56】
液体吸収ポリマーが架橋した、部分的に中和された高分子電解質ヒドロゲルである、請求項49〜54のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項57】
液体吸収ポリマーが架橋ポリアクリレートである、請求項49〜54のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項58】
液体吸収ポリマーが高分子電解質である、請求項49〜54のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項59】
液体吸収ポリマーがカルシウムカルボフィルである、請求項49〜54のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項60】
液体吸収ポリマーが高内相乳化プロセスにより調製される、請求項49〜54のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項61】
液体吸収ポリマーが気泡である、請求項49〜54のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項62】
液体吸収ポリマーが、水中でのアクリルアミドまたはその誘導体、架橋剤およびフリーラジカル酸化還元開始系の水性フリーラジカル重合により調製される、請求項49〜54のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項63】
液体吸収ポリマーがヒドロゲルである、請求項49〜54のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項64】
液体吸収ポリマーがN-アルキルアクリルアミドである、請求項49〜54のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項65】
液体吸収ポリマーが超多孔性ゲルである、請求項49〜54のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項66】
液体吸収ポリマーが天然のものである、請求項49〜54のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項67】
液体吸収ポリマーが、キサンタン、グアー、ウェラン、ヘミセルロース、アルキル-セルロースヒドロ-アルキル-セルロース、カルボキシ-アルキル-セルロース、カラゲナン、デキストラン、ヒアルロン酸およびアガロースからなる群より選択される、請求項49〜54のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項68】
液体吸収ポリマーがオオバコである、請求項49〜54のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項69】
液体吸収ポリマーが、キシロースおよびアラビノ-ルを含む多糖類である、請求項49〜54のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項70】
液体吸収ポリマーが、キシロースおよびアラビノースを含み、キシロースとアラビノースの比率が重量で少なくとも約3:1である多糖類である、請求項49〜54のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項71】
別の製薬上活性な薬剤または化合物をさらに含む、請求項49〜70のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項72】
前記組成物が、利尿剤、強心配糖体、ACE阻害剤、アンジオテンシン-2受容体アンタゴニスト、カルシウムチャンネル遮断剤、β遮断剤、α遮断剤、中枢性αアゴニスト、血管拡張剤、抗凝血剤、抗血小板剤、脂質低下剤、およびペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)γアゴニスト剤からなる群より選択される別の製薬上活性な薬剤または化合物をさらに含む、請求項71に記載の医薬組成物。
【請求項73】
利尿剤が、強力ループ利尿剤、ベンゾチアジアジド利尿剤、カリウム保持性利尿剤、および浸透圧利尿剤からなる群より選択される、請求項72に記載の医薬組成物。
【請求項74】
前記組成物が、鎮痛ペプチドまたは鎮痛剤からなる群より選択される別の製薬上活性な薬剤または化合物をさらに含む、請求項71に記載の医薬組成物。
【請求項75】
前記組成物が、膨張性下剤(例えば、オオバコ殻(Metamucil))、メチルセルロース(Citrucel)、ポリカルボフィル、食物繊維、リンゴ、便柔軟剤/界面活性剤(例えば、ドクサート、Colace、Diocto)、水和剤もしくは等張剤(例えば、二塩基リン酸ナトリウム、クエン酸マグネシウム、水酸化マグネシウム(マグネシアのミルク)、硫酸マグネシウム(Epsom塩である)、一塩基リン酸ナトリウム、重リン酸ナトリウム)、高浸透圧剤(例えば、グリセリン坐剤、ソルビトール、ラクツロース、およびポリエチレングリコール(PEG))から選択される緩下剤からなる群より選択される別の製薬上活性な薬剤または化合物をさらに含む、請求項74に記載の医薬組成物。
【請求項76】
ナトリウムおよび水素イオンのNHE媒介性アンチポートを阻害する方法であって、製薬上有効量の請求項1〜75のいずれか1項に記載の化合物または医薬組成物を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む、前記方法。
【請求項77】
体液貯留または塩分過負荷と関連する障害を治療する方法であって、製薬上有効量の請求項1〜75のいずれか1項に記載の化合物または医薬組成物を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む、前記方法。
【請求項78】
心不全、慢性腎疾患、末期腎疾患、肝疾患、およびペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)γアゴニスト誘導性体液貯留からなる群より選択される障害を治療する方法であって、製薬上有効量の請求項1〜75のいずれか1項に記載の化合物または医薬組成物を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む、前記方法。
【請求項79】
心不全が鬱血性心不全である、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
高血圧を治療する方法であって、製薬上有効量の請求項1〜75のいずれか1項に記載の化合物または医薬組成物を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む、前記方法。
【請求項81】
前記方法が、哺乳動物に製薬上有効量の前記化合物を投与して、哺乳動物の毎日の糞便へのナトリウムおよび/または体液の出量を増加させることを含む、請求項77〜80のいずれか1項に記載の方法。
【請求項82】
前記方法が、哺乳動物に製薬上有効量の前記化合物を投与して、哺乳動物の毎日の糞便へのナトリウムの出量を少なくとも約30 mmol増加させる、および/または体液の出量を少なくとも約200 ml増加させることを含む、請求項77〜81のいずれか1項に記載の方法。
【請求項83】
哺乳動物の糞便へのナトリウムおよび/または体液の出量を、イオン交換プロセスを介して化学量論的様式またはほぼ化学量論的様式で別の型の陽イオンを導入することなく増加させる、請求項77〜82のいずれか1項に記載の方法。
【請求項84】
消化管におけるナトリウムイオンおよび水素イオンのNHE媒介性アンチポートを阻害するために消化管において実質的に活性である化合物の使用の結果生じる糞便液を吸収させるための液体吸収ポリマーを哺乳動物に投与することをさらに含む、請求項77〜83のいずれか1項に記載の方法。
【請求項85】
前記化合物または組成物を、高血圧を治療するために投与する、請求項77〜84のいずれか1項に記載の方法。
【請求項86】
前記化合物または組成物を、食事による塩分摂取と関連する高血圧を治療するために投与する、請求項77〜85のいずれか1項に記載の方法。
【請求項87】
前記化合物または組成物の投与により、哺乳動物がより美味しい食事を摂取できるようになる、請求項77〜84のいずれか1項に記載の方法。
【請求項88】
前記化合物または組成物を、体液過負荷を治療するために投与する、請求項77〜84のいずれか1項に記載の方法。
【請求項89】
体液過負荷が鬱血性心不全と関連する、請求項88に記載の方法。
【請求項90】
体液過負荷が末期腎疾患と関連する、請求項88に記載の方法。
【請求項91】
体液過負荷がペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)γアゴニスト療法と関連する、請求項88に記載の方法。
【請求項92】
前記化合物または組成物を、ナトリウム過負荷を治療するために投与する、請求項77〜84のいずれか1項に記載の方法。
【請求項93】
前記化合物または組成物を、ESRD患者における透析間体重増加を軽減するために投与する、請求項77〜84のいずれか1項に記載の方法。
【請求項94】
前記化合物または組成物を、浮腫を治療するために投与する、請求項77〜84のいずれか1項に記載の方法。
【請求項95】
浮腫が、化学療法、月経前体液過負荷または子癇前症により引き起こされる、請求項94に記載の方法。
【請求項96】
前記化合物または組成物を、経口的に、直腸坐剤、または注腸により投与する、請求項77〜95のいずれか1項に記載の方法。
【請求項97】
前記方法が、製薬上有効量の前記化合物または組成物を、1種以上のさらなる製薬上活性な化合物または薬剤と共に投与することを含む、請求項77〜96のいずれか1項に記載の方法。
【請求項98】
1種以上のさらなる製薬上活性な化合物または薬剤が、利尿剤、強心配糖体、ACE阻害剤、アンジオテンシン-2受容体アンタゴニスト、アルドステロンアンタゴニスト、カルシウムチャンネル遮断剤、β遮断剤、α遮断剤、中枢性αアゴニスト、血管拡張剤、抗凝血剤、抗血小板剤、脂質低下剤、およびペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)γアゴニスト剤からなる群より選択される、請求項97に記載の方法。
【請求項99】
利尿剤が強力ループ利尿剤、ベンゾチアジアジド利尿剤、カリウム保持性利尿剤、および浸透圧利尿剤からなる群より選択される、請求項98に記載の方法。
【請求項100】
製薬上有効量の化合物または組成物と、1種以上のさらなる製薬上活性な化合物または薬剤を、単一の医薬調製物の一部として投与する、請求項97〜99のいずれか1項に記載の方法。
【請求項101】
製薬上有効量の化合物または組成物と、1種以上のさらなる製薬上活性な化合物または薬剤を、個々の医薬調製物として投与する、請求項97〜99のいずれか1項に記載の方法。
【請求項102】
個々の医薬調製物を連続的に投与する、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
個々の医薬調製物を同時に投与する、請求項102に記載の方法。
【請求項104】
消化管障害を治療する方法であって、製薬上有効量の請求項1〜75のいずれか1項に記載の化合物または医薬組成物を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む、前記方法。
【請求項105】
消化管障害が消化管運動障害である、請求項104に記載の方法。
【請求項106】
消化管障害が過敏性腸症候群である、請求項104に記載の方法。
【請求項107】
消化管障害が慢性便秘である、請求項104に記載の方法。
【請求項108】
消化管障害が慢性特発性便秘である、請求項104に記載の方法。
【請求項109】
消化管障害が嚢胞性線維症患者において生じる慢性便秘である、請求項104に記載の方法。
【請求項110】
消化管障害がオピオイド誘導性便秘である、請求項104に記載の方法。
【請求項111】
消化管障害が機能的消化管障害である、請求項104に記載の方法。
【請求項112】
消化管障害が、慢性腸偽閉塞および慢性偽閉塞からなる群より選択される、請求項104に記載の方法。
【請求項113】
消化管障害がクローン病である、請求項104に記載の方法。
【請求項114】
消化管障害が潰瘍性大腸炎である、請求項104に記載の方法。
【請求項115】
消化管障害が炎症性腸疾患と呼ばれる疾患である、請求項104に記載の方法。
【請求項116】
消化管障害が慢性腎疾患(段階4または5)と関連する、請求項104に記載の方法。
【請求項117】
消化管障害がカルシウム補助食品により誘導される便秘である、請求項104に記載の方法。
【請求項118】
消化管障害が便秘であり、さらに治療しようとする便秘が治療剤の使用と関連する、請求項104に記載の方法。
【請求項119】
消化管障害が便秘であり、さらに治療しようとする便秘が神経障害と関連する、請求項104に記載の方法。
【請求項120】
消化管障害が便秘であり、さらに治療しようとする便秘が術後便秘(術後腸閉塞)である、請求項104に記載の方法。
【請求項121】
消化管障害が便秘であり、さらに治療しようとする便秘が特発性(機能的便秘または遅延通過便秘)である、請求項104に記載の方法。
【請求項122】
消化管障害が便秘であり、さらに治療しようとする便秘が、神経障害、代謝障害または内分泌障害(例えば、糖尿病、腎不全、甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症、低カルシウム血症、多発性硬化症、パーキンソン病、脊髄損傷、神経線維腫症、自立性ニューロパシー、シャーガス病、ヒルシュスプルング病または嚢胞性線維症など)と関連する、請求項104に記載の方法。
【請求項123】
消化管障害が便秘であり、さらに治療しようとする便秘が、鎮痛剤(例えば、オピオイド)、降圧剤、抗痙攣剤、抗鬱剤、鎮痙剤および抗精神病剤から選択される薬剤の使用に起因する、請求項104に記載の方法。
【請求項124】
過敏性腸症候群を治療する方法であって、製薬上有効量のNHE-3阻害化合物またはNHE-3阻害化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む、前記方法。
【請求項125】
NHE-3阻害化合物またはNHE-3阻害化合物を含む医薬組成物が、請求項1〜75のいずれか1項に記載の化合物または医薬組成物である、請求項124に記載の方法。
【請求項126】
前記化合物または組成物を、消化管障害と関連する疼痛を治療するか、または緩和するために投与する、請求項104〜125のいずれか1項に記載の方法。
【請求項127】
前記化合物または組成物を、消化管障害と関連する内臓過敏を治療するか、または緩和するために投与する、請求項104〜125のいずれか1項に記載の方法。
【請求項128】
前記化合物または組成物を、消化管の炎症を治療するか、または緩和するために投与する、請求項104〜125のいずれか1項に記載の方法。
【請求項129】
前記化合物または組成物を、胃腸通過時間を減少させるために投与する、請求項104〜125のいずれか1項に記載の方法。
【請求項130】
前記化合物または組成物を経口的に、または直腸坐剤により投与する、請求項104〜129のいずれか1項に記載の方法。
【請求項131】
前記方法が、製薬上有効量の前記化合物または組成物を、1種以上のさらなる製薬上活性な化合物または薬剤と共に投与することを含む、請求項104〜130のいずれか1項に記載の方法。
【請求項132】
1種以上のさらなる製薬上活性な薬剤または化合物が鎮痛ペプチドまたは鎮痛剤である、請求項131に記載の方法。
【請求項133】
1種以上のさらなる製薬上活性な薬剤または化合物が、膨張性下剤(例えば、オオバコ殻(Metamucil))、メチルセルロース(Citrucel)、ポリカルボフィル、食物繊維、リンゴ、便柔軟剤/界面活性剤(例えば、ドクサート、Colace、Diocto)、水和剤もしくは等張剤(例えば、二塩基リン酸ナトリウム、クエン酸マグネシウム、水酸化マグネシウム(マグネシアのミルク)、硫酸マグネシウム(Epsom塩である)、一塩基リン酸ナトリウム、重リン酸ナトリウム)、および高浸透圧剤(例えば、グリセリン坐剤、ソルビトール、ラクツロース、およびポリエチレングリコール(PEG))から選択される緩下剤からなる群より選択される、請求項131に記載の方法。
【請求項134】
製薬上有効量の前記化合物または組成物と、1種以上のさらなる製薬上活性な化合物または薬剤とを、単一の医薬調製物の一部として投与する、請求項131〜133のいずれか1項に記載の方法。
【請求項135】
製薬上有効量の前記化合物または組成物と、1種以上のさらなる製薬上活性な化合物または薬剤とを、個々の医薬調製物として投与する、請求項131〜133のいずれか1項に記載の方法。
【請求項136】
個々の医薬調製物を連続的に投与する、請求項135に記載の方法。
【請求項137】
個々の医薬調製物を同時に投与する、請求項135に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−514009(P2012−514009A)
【公表日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−543730(P2011−543730)
【出願日】平成21年12月30日(2009.12.30)
【国際出願番号】PCT/US2009/069852
【国際公開番号】WO2010/078449
【国際公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(511157608)アーデリクス,インコーポレーテッド (1)
【Fターム(参考)】