説明

体臭抑制剤

【課題】、本発明は、体臭、特に加齢臭を抑制する新規な植物由来のポリフェノールを有効成分とする体臭抑制剤を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の体臭抑制剤は成分(A)没食子酸類、プロアントシアジニン類、カテキン類、ペンタガロイルグルコース類、選ばれる少なくとも1種、を含有するポリフェノール成分を有効成分とすることを特徴とする。
また、本発明の体臭抑制剤は成分(B)ルテオリン、クリソエリオール、アピゲニン及びロスマリン酸から選ばれる少なくとも1種、を含有するポリフェノール成分を有効成分とすることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、月見草種子、及びシソ種子由来の体臭抑制剤に関するもので、また、没食子酸類、プロアントシアジニン類、カテキン類、ペンタガロイルグルコース類、ルテオリン、クリソエリオール、アピゲニン、及びロスマリン酸を含有する体臭抑制剤に関するものである。本発明は、飲食品、皮膚外用剤、医薬品等の素材として広く利用されるものである。
【背景技術】
【0002】
近年のエチケット志向の高まりにより、口臭、脇臭、汗臭などの体臭を抑える製品が注目されている。同時に、近年の体臭に関する研究の発展により体臭の原因物質が明らかとなりつつあり、例えば脇臭にはペラルゴン酸やカプリン酸などの低級脂肪酸が特異的に含まれることが知られている。
体臭は、食事、喫煙といった常日頃の生活習慣や体調などに加えて、年齢の影響を受けることが明らかとなっている。例えば下記特許文献1においては、この年齢を重ねるにつれて発生する体臭が「加齢臭」と命名されている。またその発生機序として、(1)紫外線やリポキシゲナーゼによって過酸化脂質ラジカルが生成する、(2)中高年齢層の皮脂中に多いパルミトレイン酸から過酸化脂質ラジカルによってパルミトレイン酸ヘドロペルオキシドが生成する、(3)パルミトレイン酸ヘドロペルオキシドがβ開裂して揮発性アルデヒド (オクテナールやノネナールなど)が生成することが記載されている。
【0003】
現在では、加齢臭の原因物質である不飽和アルデヒドを低減させる方法として、下記特許文献1及び下記特許文献2において、リポキシゲナーゼ阻害剤を含む皮膚外用剤やトレハロース及び/またはマルチトールを含んでなる体臭抑制剤を利用する方法が明らかにされている。
【0004】
【特許文献1】特開平11−286424号公報
【特許文献2】特願2000−269165号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような背景の下、シソ及び月見草由来のポリフェノールに着目したところ、これら由来ポリフェノールが体内に侵入すると、オクテナールやノネナールなどの揮発性のアルデヒドの生成を抑制することが見出された。シソ及び月見草由来のポリフェノールにおいては、特に経口摂取用途、或いは注射剤、坐剤等の非経口摂取用途にて使用した場合に体臭を抑制することを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、体臭、特に加齢臭を抑制する新規な植物由来のポリフェノールを有効成分とする体臭抑制剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明の体臭抑制剤は成分(A)没食子酸類、プロアントシアジニン類、カテキン類、ペンタガロイルグルコース類から選ばれる少なくとも1種、を含有するポリフェノール成分を有効成分とすることを特徴とする。
また、本発明の体臭抑制剤は成分(B)ルテオリン、クリソエリオール、アピゲニン及びロスマリン酸から選ばれる少なくとも1種、を含有するポリフェノール成分を有効成分とすることを特徴とする。
また、本発明の体臭抑制剤は、下記の成分(A)及び(B)
成分(A)没食子酸類、プロアントシアジニン類、カテキン類、ペンタガロイルグルコース類から選ばれる少なくとも1種、
成分(B)ルテオリン、クリソエリオール、アピゲニン及びロスマリン酸から選ばれる少なくとも1種、のうちの少なくとも一方を含有するポリフェノール成分を有効成分とすることを特徴とする。
本発明の体臭抑制剤は、月見草種子、及びシソ種子のうちの少なくとも1種に由来するポリフェノール成分を有効成分とすることを特徴とする。
【0007】
更に、本発明の飲食品は、本発明の前記体臭抑制剤を含有することを特徴とする。
また、本発明の医薬品は、本発明の前記体臭抑制剤を含有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
上記本発明の体臭抑制剤は、強力な抗酸化活性、及び/またはリポキシゲナーゼ阻害活性を有する。従って、その体臭抑制剤を摂取することにより加齢臭の原因の一つであるアルデヒドの生成を低減することができる。特に経口摂取を行うことにより、加齢臭の発生を効果的に抑制することができる。
また、本発明の飲食品は上記体臭抑制剤を含むので、体臭の抑制に極めて有効である。
更に、本発明の医薬品は上記体臭抑制剤を含むので、体臭の抑制に極めて有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。
上記「ポリフェノール」は、没食子酸類、エラグ酸類、プロアントシアジニン類、カテキン類、ペンタガロイルグルコース類、ルテオリン、クリソエリオール、アピゲニン及びロスマリン酸等フェノール系水酸基を含む化合物の総称である。ここで、本発明の上記「ポリフェノール成分」には、特に、成分(A)上記「没食子酸類」、上記「エラグ酸類」、上記「プロアントシアジニン類」、上記「カテキン類」、上記「ペンタガロイルグルコース類」を含有している。これらは1種のみ含有しても良いし、2種類以上含有しても良い。
【0010】
また、上記成分(A)は、(a1)没食子酸類、(a2)プロアントシアジニン類、(a3)カテキン類、(a4)ペンタガロイルグルコース類のうちの少なくとも1種を含有していれば良いが、上記(a1)〜(a4)の全ての成分を含むことがより好ましい。より体臭抑制効果が高まるからである。
【0011】
また、上記(a1)〜(a4)の各含有量は上記ポリフェノール成分の含有量の合計を100質量%とした場合、(a1)没食子酸類3〜7質量%、(a2)プロアントシアジニン類55〜75質量%(a3)カテキン類4〜7質量%、(a4)ペンタガロイルグルコース類3〜6質量%、好ましくは(a1)没食子酸類4〜6質量%、(a2)プロアントシアジニン類60〜70質量%、(a3)カテキン類5〜6質量%、(a4)ペンタガロイルグルコース類4〜5質量%とすることが好ましい。上記含有量とすることにより体臭に対する高い抑制効果が得られるからである。
【0012】
上記成分(A)を得る方法は特に限定されないが、月見草由来のポリフェノールから得ることができる。また、上記成分(A)を月見草から得る場合、月見草の種子から抽出することが好ましい。上記成分(A)を豊富に含有しているからである。
【0013】
また、上記「ポリフェノール成分」は、成分(B)上記「ルテオリン」、上記「クリソエリオール」、上記「アピゲニン」及び上記「ロスマリン酸」を含有している。これらは1種のみ含有しても良いし、2種類以上含有しても良く、また、これら以外のポリフェノールを含有していてもよい。
【0014】
また、成分(B)は(b1)ルテオリン、(b2)クリソエリオール、(b3)アピゲニン、及び(b4)ロスマリン酸のうちの少なくとも1種を含有していれば良いが、特に上記(b1)〜(b4)の全ての成分を含有することが好ましい。体臭に対する高い抑制効果が得られるからである。
【0015】
このとき、上記(b1)〜(b4)の各含有量は、(B1)ルテオリン1〜10質量%(B2)クリソエリオール1〜5質量%(B3)アピゲニン1〜5質量%、及び(B4)ロスマリン酸20〜65質量%とすることが好ましい。上記含有量とすることにより体臭に対する高い抑制効果が得られるからである。
【0016】
上記成分(B)を得る方法は特に限定されないが、シソ及び/又はエゴマ由来のポリフェノールから得ることができる。また、上記成分(B)をシソ及び/又はエゴマから得る場合、これらの種子から抽出することが好ましい。上記成分(B)を豊富に含有しているからである。
【0017】
また、上記ポリフェノール成分は、上記成分(A)及び上記成分(B)のうちの少なくとも1種を含有していれば良いが、成分(A)及び(B)の両方を含有することがより好ましい。体臭に対する高い抑制効果が得られるからである。
【0018】
また、成分(A)及び(B)中の各成分は、これらの誘導体の形であってもよい。詳細には、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、バリウム、アルミニウムといった金属類やアンモニウム等によって生じる塩類、アルコールや脂肪酸、アルキルハロゲナイド類などとの反応によって得られるアルキルエステルの如くのエステル類およびそれらの塩類、また、リン酸基を導入したリン酸化化合物、硫酸基を導入した硫酸化化合物、さらに、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコールのようなC〜Cの程度の炭素鎖を有するアルキレンオキサイド類との反応によって得られるアルキルエーテル誘導体、グリシジルトリアルキルアンモニウムハロゲナイドの如く第4級アミンを分子内に有する基質との反応に生じる第4級アルキルアミン誘導体およびその塩類といった形で利用することもできる。
【0019】
更に、上記ポリフェノール成分は、月見草種子、及びシソ種子(以下、これらを「ポリフェノール原料」という。)に由来するものである。これらは1種のみ用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
更に、上記ポリフェノール原料として、脱脂種子を使用するのが好ましい。これは、種子中の油分を除くことにより、有効成分が脱脂物中に濃縮されるためである。脱脂方法は特に限定されないが、例えば、月見草種子を圧搾して油分を分離した後、圧搾物の残留油分を脂溶性有機溶媒により抽出分離するとよい。
好ましい脱脂用溶媒としては、n−ヘキサンが挙げられる。n−ヘキサンを使用すると、抽出油分を食用油として使用し得るとともに、脱脂月見草種子の抽出物を食品素材等に利用しやすくなる。なお、脱脂用の溶媒は、n−ヘキサンに限ることなく、アセトン等その他の非極性溶媒を用いることも可能である。
【0020】
上記ポリフェノール原料からポリフェノール成分を得る方法は特に限定されないが、例えば、上記ポリフェノール原料から極性溶媒を用いて抽出することによって得ることができる。また、超臨界抽出により抽出しても良い。
これらを抽出する極性溶媒として、例えば、水、アルコール、アセトン、酢酸エチル等が挙げられる。これらは1種のみ用いても良いし、2種以上併用しても良い。また、これらのうち、水及び/又はアルコールを用いることが好ましく、更に、上記アルコールとしてエタノールを用いることがより好ましい。特に、含水エタノールを用いることが最も好ましい。
【0021】
抽出溶媒としての含水エタノール中のエタノール濃度は、含水エタノールの全体積を100体積%とした場合、40〜90体積%、好ましくは60〜80体積%とするとよい。エタノール濃度が40体積%未満であると、有効成分の抽出量が不十分になり、また、90体積%を超えると、月見草種子の油分が溶媒中に溶け出しやすくなるからである。なお、エタノール抽出は、有効成分の含有率を向上させるため、種々の濃度で繰り返すとよい。
【0022】
抽出方法としては、連続抽出、浸漬抽出、向流抽出、を採用することができ、室温ないし還流加熱下において任意の装置を使用することができる。
また、超臨界抽出を行う場合、COを用いることが好ましい。
【0023】
具体的な方法としては、抽出溶媒を満たした処理槽に抽出原料(月見草種子又はその脱脂物)を投入し、攪拌しながら有効成分を溶出させる。例えば、抽出溶媒として含水エタノールを用いる場合には、抽出原料の5〜100倍量程度(重量比)の極性溶媒を使用し、30分〜2時間程度に抽出を行う。溶媒中に有効成分を溶出させた後、ろ過して抽出残渣を除くことによって抽出液を得る。その後、必要に応じて常法に従って抽出液に希釈、濃縮、乾燥、精製等の処理を施し、抽出物とする。
なお、精製方法としては、例えば、活性炭処理、樹脂吸着処理、シリカゲル処理、イオン交換樹脂処理、液−液向流分配処理等の方法が挙げられるが、食品等に添加する場合には大量に使用するものではないから、未精製のままで使用してもよい。
また、本発明に用いられるアルコール抽出物に含有されるポリフェノール成分の含有量は特に限定されないが、上記アルコール抽出物の全質量を100質量%とした場合、3〜99質量%とすることができる。上記の範囲とすることにより、より高い体臭抑制効果を示すからである。
【0024】
本発明の体臭抑制剤は、各種飲食品の素材として使用することができる。飲食品としては、例えば、飲料(ジュース、コーヒー、紅茶、茶、炭酸飲料、スポーツ飲料等)、菓子類(ガム、キャンディー、キャラメル、チョコレート、クッキー、スナック、ゼリー、グミ、錠菓等)、麺類(そば、うどん、ラーメン等)、乳製品(ミルク、アイスクリーム、ヨーグルト等)、調味料(味噌、醤油等)、スープ類をはじめとする一般食品や、健康食品(錠剤、カプセル等)、栄養補助食品(栄養ドリンク等)が挙げられる。これらの飲食品に本発明の体臭抑制剤を適宜配合するとよい。
【0025】
これら飲食品には、その種類に応じて種々の成分を配合することができ、例えば、ブドウ糖、果糖、ショ糖、マルトース、ソルビトール、ステビオサイド、コーンシロップ、乳糖、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L−アスコルビン酸、dl−α−トコフェロール、エリソルビン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、アラビアガム、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸類、カルシウム塩類、色素、香料、保存剤等の食品素材を使用することができる。
【0026】
具体的な製法としては、上記ポリフェノール原料の溶媒抽出物を粉末セルロースとともにスプレードライまたは凍結乾燥し、これを粉末、顆粒、打錠または溶液にすることで容易に飲食品(インスタント食品等)に含有させることができる。また、上記ポリフェノール原料の溶媒抽出物を、例えば、油脂、エタノール、グリセリンあるいはこれらの混合物に溶解して液状にし、飲料に添加するか、固形食品に添加することが可能である。必要に応じてアラビアガム、デキストリン等のバインダーと混合して粉末状あるいは顆粒状にし、飲料に添加するか固形食品に添加することも可能である。
【0027】
本発明の体臭抑制剤を飲食品に適用する場合、一日あたりの摂取量を50〜200mg、好ましくは100〜150mgとするのが良い。
【0028】
本発明の体臭抑制剤は、薬品(医薬品および医薬部外品を含む。)の素材として用いてもよい。薬品製剤用の原料に、本発明の体臭抑制剤を適宜配合して製造することができる。本発明の体臭抑制剤に配合しうる製剤原料としては、例えば、賦形剤(ブドウ糖、乳糖、白糖、塩化ナトリウム、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、カカオ脂、硬化植物油、カオリン、タルク等)、結合剤(蒸留水、生理食塩水、エタノール水、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドン等)、崩壊剤(アルギン酸ナトリウム、カンテン、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、デンプン、乳糖、アラビアゴム末、ゼラチン、エタノール等)、崩壊抑制剤(白糖、ステアリン、カカオ脂、水素添加油等)、吸収促進剤(第四級アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウム等)、吸着剤(グリセリン、デンプン、乳糖、カオリン、ベントナイト、硅酸等)、滑沢剤(精製タルク、ステアリン酸塩、ポリエチレングリコール等)などが挙げられる。
【0029】
本発明による体臭抑制剤の投与方法は、一般的には、錠剤、丸剤、軟・硬カプセル剤、細粒剤、散剤、顆粒剤、液剤等の形態で経口投与することができるが、非経口投与であってもよい。非経口剤として投与する場合は、溶液の状態、または分散剤、懸濁剤、安定剤などを添加した状態で、局所組織内投与、皮内、皮下、筋肉内および静脈内注射などによることができる。また、坐剤、点眼剤などの形態としてもよい。
投与量は、投与方法、病状、患者の年齢等によって変化し得るが、通常、1日当たり有効成分として0.5〜2000mg程度投与することができる。
上記体臭抑制剤の配合比は、剤型によって適宜変更することが可能であるが、通常、経口または粘膜吸収により投与される場合は約0.3〜15.0質量%、非経口投与による場合は、0.01〜10質量%程度にするとよい。なお、投与量は種々の条件で異なるので、前記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また、範囲を超えて投与する必要のある場合もある。
【0030】
本発明の脂肪代謝促進剤等は、化粧品等の皮膚外用剤の素材として用いてもよい。本発明の脂肪代謝促進剤等を配合しうる皮膚外用剤の形態としては、例えば、乳液、石鹸、洗顔料、入浴剤、クリーム、乳液、化粧水、オーデコロン、ひげ剃り用クリーム、ひげ剃り用ローション、化粧油、日焼け・日焼け止めローション、おしろいパウダー、ファンデーション、香水、パック、爪クリーム、エナメル、エナメル除去液、眉墨、ほお紅、アイクリーム、アイシャドー、マスカラ、アイライナー、口紅、リップクリーム、シャンプー、リンス、染毛料、分散液、洗浄料等が挙げられる。
【0031】
上記形態の皮膚外用剤には、本発明による脂肪代謝促進剤等の他に、その美容、健康維持効果を損なわない範囲で化粧品、医薬部外品などの皮膚外用剤に配合される成分、油分、高級アルコール、脂肪酸、紫外線吸収剤、粉体、顔料、界面活性剤、多価アルコール・糖、高分子、生理活性成分、溶媒、酸化防止剤、香料、防腐剤等を配合することができる。
【0032】
例を以下に羅列するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
(1)油分の例
エステル系の油相成分:トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、2-エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸エチル、パルミチン酸オクチル、イソステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸ブチル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソセチル、セバシン酸ジエチル、アジピン酸ジイソプロピル、ネオペンタン酸イソアラキル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、トリ2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、カプリル酸セチル、ラウリン酸デシル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸デシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、ステアリン酸ステアリル、オレイン酸デシル、リシノレイン酸セチル、ラウリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソセチル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸イソセチル、オレイン酸イソデシル、オレイン酸オクチルドデシル、リノール酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソプロピル、2-エチルヘキサン酸セトステアリル、2-エチルヘキサン酸ステアリル、イソステアリン酸ヘキシル、ジオクタン酸エチレングリコール、ジオレイン酸エチレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジ(カプリル・カプリン酸)プロピレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、トリカプリル酸グリセリル、トリウンデシル酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、オクタン酸イソステアリル、イソノナン酸オクチル、ネオデカン酸ヘキシルデシル、ネオデカン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸オクチルデシル、ポリグリセリンオレイン酸エステル、ポリグリセリンイソステアリン酸エステル、炭酸ジプロピル、炭酸ジアルキル(C12-18)、クエン酸トリイソセチル、クエン酸トリイソアラキル、クエン酸トリイソオクチル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、乳酸オクチルデシル、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸トリオクチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ヒドロキシステアリン酸2-エチルヘキシル、コハク酸ジ2-エチルヘキシル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジオクチル、ステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、オレイン酸ジヒドロコレステリル、イソステアリン酸フィトステリル、オレイン酸フィトステリル、12-ステアロイルヒドロキシステアリン酸イソセチル、12-ステアロイルヒドロキシステアリン酸ステアリル、12-ステアロイルヒドロキシステアリン酸イソステアリル等が挙げられる。
炭化水素系の油相成分:スクワラン、流動パラフィン、α-オレフィンオリゴマー、イソパラフィン、セレシン、パラフィン、流動イソパラフィン、ポリブテン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等が挙げられる。
動植物油とその硬化油、および天然由来のロウ:牛脂、硬化牛脂、豚脂、硬化豚脂、馬油、硬化馬油、ミンク油、オレンジラフィー油、魚油、硬化魚油、卵黄油等の動物油およびその硬化油、アボカド油、アルモンド油、オリーブ油、カカオ脂、杏仁油、ククイナッツ油、ゴマ油、小麦胚芽油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サフラワー油、シアバター、大豆油、月見草油、シソ油、茶実油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、硬化ナタネ油、パーム核油、硬化パーム核油、パーム油、硬化パーム油、ピーナッツ油、硬化ピーナッツ油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、ホホバ油、硬化ホホバ油、マカデミアナッツ油、メドホーム油、綿実油、硬化綿実油、ヤシ油、硬化ヤシ油等の植物油およびその硬化油、ミツロウ、高酸価ミツロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬化ラノリン、液状ラノリン、カルナバロウ、モンタンロウ等のロウ等が挙げられる。
シリコーン系の油相成分:ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、オクタメチルポリシロキサン、デカメチルポリシロキサン、ドデカメチルシクロシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、ジメチルシロキサン・メチルセチルオキシシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチルステアロキシシロキサン共重合体、アルキル変性オルガノポリシロキサン、末端変性オルガノポリシロキサン、アミノ変性シリコーン油、アミノ変性オルガノポリシロキサン、ジメチコノール、シリコーンゲル、アクリルシリコーン、トリメチルシロキシケイ酸、シリコーンRTVゴム等が挙げられる。
フッ素系の油相成分:パーフルオロポリエーテル、フッ素変性オルガノポリシロキサン、フッ化ピッチ、フルオロカーボン、フルオロアルコール、フルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン等が挙げられる。
【0033】
(2)高級アルコールの例
ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、2-エチルヘキサノール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノール等が挙げられる。
【0034】
(3)脂肪酸の例
カプリル酸、カプリン酸、ウンデシレン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキン酸、アラキドン酸、ベヘン酸、エルカ酸、2-エチルヘキサン酸等が挙げられる。
【0035】
(4)紫外線吸収剤の例
パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸アミル、パラアミノ安息香酸エチルジヒドロキシプロピル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラアミノ安息香酸エチル、パラアミノ安息香酸オクチル、パラアミノ安息香酸オクチルジメチル、サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸オクチル、サリチル酸トリエタノールアミン、サリチル酸フェニル、サリチル酸ブチルフェニル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸ホモメンチル、ケイ皮酸ベンジル、パラメトキシケイ皮酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ2-エチルヘキサン酸グリセリル、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシヒドロケイ皮酸ジエタノールアミン塩、ジイソプロピル・ジイソプロピルケイ皮酸エステル混合物、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、ヒドロキシメトキシベンゾフェノン、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸及びその塩、ジヒドロキシメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシメトキシベンゾフェノンジスルホン酸ナトリウム、ジヒドロキシベンゾフェノン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、ヒドロキシオクトキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、2、4、6-トリアニリノ-p-(カルボ-2-エチルヘキシル-1-オキシ)-1、3、5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、メチル-O-アミノベンゾエート、2-エチルヘキシル-2-シアノ-3、3-ジフェニルアクリレート、フェニルベンゾイミダゾール硫酸、3-(4-メチルベンジリデン)カンフル、イソプロピルジベンゾイルメタン、4-(3、4-ジメトキシフェニルメチレン)-2、5-ジオキソ-1-イミダゾリジンプロピオン酸2-エチルヘキシル等、およびこれらの高分子誘導体やシラン誘導体等が挙げられる。
【0036】
(5)粉体・顔料の例
赤色104号、赤色201号、黄色4号、青色1号、黒色401号等の色素、黄色4号ALレーキ、黄色203号BAレーキ等のレーキ色素、ナイロンパウダー、シルクパウダー、ウレタンパウダー、テフロン(登録商標)パウダー、シリコーンパウダー、ポリメタクリル酸メチルパウダー、セルロースパウダー、デンプン、シリコーンエラストマー球状粉体、ポリエチレン末等の高分子、黄酸化鉄、赤色酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、群青、紺青等の有色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム等の白色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン、板状硫酸バリウム等の体質顔料、雲母チタン等のパール顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム等の金属塩、シリカ、アルミナ等の無機粉体、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、パルミチン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、ラウリン酸亜鉛、ウンデシレン酸亜鉛等の金属セッケン、ベントナイト、スメクタイト、窒化ホウ素等が挙げられる。これらの粉体の形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、燐片状、紡錘状等)および粒子径に特に制限はない。なおこれらの粉体は、従来公知の表面処理、例えばフッ素化合物処理、シリコーン処理、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、N-アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属セッケン処理、アミノ酸処理、レシチン処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理等によって事前に表面処理されていてもいなくても構わない。
【0037】
(6)界面活性剤の例
アニオン性界面活性剤:脂肪酸セッケン、α-アシルスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、POEアルキルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩、アルキルリン酸塩、POEアルキルリン酸塩、アルキルアミドリン酸塩、アルキロイルアルキルタウリン塩、N-アシルアミノ酸塩、POEアルキルエーテルカルボン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルスルホ酢酸ナトリウム、アシル化加水分解コラーゲンペプチド塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤:塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セトステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、臭化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベヘニン酸アミドプロピルジメチルヒドロキシプロピルアンモニウム、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ラノリン誘導体第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性剤:カルボキシベタイン型、アミドベタイン型、スルホベタイン型、ヒドロキシスルホベタイン型、アミドスルホベタイン型、ホスホベタイン型、アミノカルボン酸塩型、イミダゾリン誘導体型、アミドアミン型等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤:プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビット脂肪酸エステル、POEグリセリン脂肪酸エステル、POEアルキルエーテル、POE脂肪酸エステル、POE硬化ヒマシ油、POEヒマシ油、POE・POP共重合体、POE・POPアルキルエーテル、ポリエーテル変性シリコーンラウリン酸アルカノールアミド、アルキルアミンオキシド、水素添加大豆リン脂質等が挙げられる。
天然系界面活性剤:レシチン、サポニン、糖系界面活性剤等が挙げられる。
【0038】
(7)多価アルコール、糖の例
エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、3-メチル-1、3-ブタンジオール、1、3-ブチレングリコール、ソルビトール、マンニトール、ラフィノース、エリスリトール、グルコース、ショ糖、果糖、キシリトール、ラクトース、マルトース、マルチトール、トレハロース、アルキル化トレハロース、混合異性化糖、硫酸化トレハロース、プルラン等が挙げられる。またこれらの化学修飾体等も使用可能である。
【0039】
(8)高分子の例
アクリル酸エステル/メタクリル酸エステル共重合体(プラスサイズ、互応化学社製)、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体(レジン28-1310、NSC社製)、酢酸ビニル/クロトン酸/ビニルネオデカネート共重合体(28-2930、NSC社製)、メチルビニルエーテルマレイン酸ハーフエステル(ガントレッツES、ISP社製)、T-ブチルアクリレート/アクリル酸エチル/メタクリル酸共重合体(ルビマー、BASF社製)、ビニルピロリドン/ビニルアセテート/ビニルプロピオネート共重合体(ルビスコールVAP、BASF社製)、ビニルアセテート/クロトン酸共重合体(ルビセットCA、BASF社製)、ビニルアセテート/クロトン酸/ビニルピロリドン共重合体(ルビセットCAP、BASF社製)、ビニルピロリドン/アクリレート共重合体(ルビフレックス、BASF社製)、アクリレート/アクリルアミド共重合体(ウルトラホールド、BASF社製)、ビニルアセテート/ブチルマレエート/イソボルニルアクリラート共重合体(アドバンテージ、ISP社製)、カルボキシビニルポリマー(カーボポール、BFGoodrich社製)、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(ペミュレン、BF Goodrich社製)等のアニオン性高分子化合物や、ジアルキルアミノエチルメタクリレート重合体の酢酸両性化物(ユカフォーマー、三菱化学社製)、アクリル酸オクチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体(AMPHOMER、NSC社製)等の両性高分子化合物、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートの4級化物(GAFQUAT、ISP社製)、メチルビニルイミダゾリウムクロリド/ビニルピロリドン共重合体(ルビコート、BASF社製)等のカチオン性高分子化合物、ポリビニルピロリドン(ルビスコールK、BASF社製)、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体(ルビスコールVA、BASF社製)、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体(コポリマー937、ISP社製)、ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体(コポリマーVC713、ISP社製)等のノニオン性高分子化合物等がある。また、セルロースまたはその誘導体、ケラチン及びコラーゲンまたはその誘導体、アルギン酸カルシウム、プルラン、寒天、ゼラチン、タマリンド種子多糖類、キサンタンガム、カラギーナン、ハイメトキシルペクチン、ローメトキシルペクチン、グアーガム、アラビアゴム、結晶セルロース、アラビノガラクタン、カラヤガム、トラガカントガム、アルギン酸、アルブミン、カゼイン、カードラン、ジェランガム、デキストラン等の天然由来高分子化合物も好適に用いることができる。
【0040】
(9)生理活性成分の例
生理活性成分としては、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例えば、美白成分、抗炎症剤、老化防止剤、紫外線防御剤、スリミング剤、ひきしめ剤、抗酸化剤、発毛剤、育毛剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分等が挙げられる。これらの好適な配合成分の例としては、例えばアシタバエキス、アボカドエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オウレンエキス、オオムギエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、カルカデエキス、カキョクエキス、キウイエキス、キナエキス、キューカンバ-エキス、グアノシン、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、紅茶エキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コメヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コラーゲン、コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セ-ジエキス、ゼニアオイエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チョウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、パセリエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ビワエキス、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、リンゴエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができる。
また、デオキシリボ核酸、ムコ多糖類、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜などの生体高分子、アミノ酸、加水分解ペプチド、乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイ、トリメチルグリシンなどの保湿成分、スフィンゴ脂質、セラミド、フィトスフィンゴシン、コレステロール、コレステロール誘導体、リン脂質などの油性成分、ε-アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β-グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコールチゾン等の抗炎症剤、ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミド、ビタミンCエステル等のビタミン類、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、4-アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等の活性成分、トコフェロール、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン等の抗酸化剤、α-ヒドロキシ酸、β-ヒドロキシ酸などの細胞賦活剤、γ-オリザノール、ビタミンE誘導体などの血行促進剤、レチノール、レチノール誘導体等の創傷治癒剤、アルブチン、コウジ酸、プラセンタエキス、イオウ、エラグ酸、リノール酸、トラネキサム酸、グルタチオン等の美白剤、セファランチン、カンゾウ抽出物、トウガラシチンキ、ヒノキチオール、ヨウ化ニンニクエキス、塩酸ピリドキシン、DL-α-トコフェロール、酢酸DL-α-トコフェロール、ニコチン酸、ニコチン酸誘導体、パントテン酸カルシウム、D-パントテニルアルコール、アセチルパントテニルエチルエーテル、ビオチン、アラントイン、イソプロピルメチルフェノール、エストラジオール、エチニルエストラジオール、塩化カプロニウム、塩化ベンザルコニウム、塩酸ジフェンヒドラミン、タカナール、カンフル、サリチル酸、ノニル酸バニリルアミド、ノナン酸バニリルアミド、ピロクトンオラミン、ペンタデカン酸グリセリル、L-メントール、モノニトログアヤコール、レゾルシン、γ-アミノ酪酸、塩化ベンゼトニウム、塩酸メキシレチン、オーキシン、女性ホルモン、カンタリスチンキ、シクロスポリン、ジンクピリチオン、ヒドロコールチゾン、ミノキシジル、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ハッカ油、ササニシキエキス等の育毛剤などが挙げられる。
【0041】
(10)酸化防止剤の例
亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、チオジプロピオン酸ジラウリル、トコフェロール、トリルビグアナイド、ノルジヒドログアヤレチン酸、パラヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、ステアリン酸アスコルビル、パルミチン酸アスコルビル、没食子酸オクチル、没食子酸プロピル、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン、リンゴエキスやチョウジエキスなどの酸化防止効果の認められる植物エキス等が挙げられる。
【0042】
(11)溶媒の例
精製水、エタノール、低級アルコール、エーテル類、LPG、フルオロカーボン、N-メチルピロリドン、フルオロアルコール、揮発性直鎖状シリコーン、次世代フロン等が挙げられる。
【実施例】
【0043】
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
【0044】
(実施例1;月見草種子由来のポリフェノール)
(1)サンプルの調製
月見草種子由来のポリフェノールを含有する体臭抑制剤(実施例1)は、次の方法にて調整した。即ち、原料には、月見草油の製造過程で得られる圧搾粕を使用した。まず、圧搾粕を破砕し、n−ヘキサンで還流し、圧搾粕に残存する油分を除いて脱脂物とした。次いで、この脱脂物を70体積%エタノールで還流し、エタノール抽出液を乾固させて月見草抽出物(体臭抑制剤)とした。
【0045】
(2)ヒト臨床試験
月見草種子抽出物の経口摂取による、加齢臭の一因であるアルデヒド臭の抑制効果を確認するため、以下の試験を実施した。
摂取群被験者として、年齢48歳から61歳までの健康な男性7人を採用した。また対照となる無摂取群被験者として、年齢47歳から63歳までの健康な男性6人を採用した。摂取群被験者は、試験開始日を0日とし、1日目から22日目までの試験期間中、上記月見草種子抽出物を100mg充填したカプセルを毎日1粒ずつ経口摂取した。無摂取群被験者は、特に何も摂取しなかった。試験期間中の0日目、8日目、及び22日目に、被験者が着用した肌着のアルデヒド臭を測定した。被験者が着用する肌着として、同一品質の綿製半袖のものを使用した。尚、アルデヒド臭の測定は、以下の方法にて行った。
【0046】
(2)アルデヒド臭の測定方法
体臭測定日前日、被験者に午後10時頃までに入浴した。そして、入浴後から翌日(即ち、測定日)の午後5時頃まで、新品の肌着を着用した。その後、約1日着用後の肌着をポリ袋に入れてヒートシールし、室温で1〜2時間放置した。そして、ポリ袋にガス検知管を挿入し、袋中の気体を吸引した。吸引後の目盛を読み取った。このとき、検知管 : は、No.91L ホルムアルデヒド用を用い、吸引回数は、5回、吸引時間を1.5 min/回とした。この方法により測定した無摂取群被験者の結果を図1に実施例1の摂取群被験者群の結果を図2に示す。尚、図2において、** は、優位差p<0.01であることを示す。
(3)結果及び考察
図1によれば、月見草種子抽出物を摂取しなかった無摂取群では、アルデヒド臭の変化に有意差はなかった。一方、図2に示すように、月見草種子摂取群では、摂取3週間目で有意なアルデヒド臭の低下が認められた。
【0047】
(実施例2;シソ種子由来のポリフェノール)
(1)サンプルの調製
シソ種子由来のポリフェノールを含有する体臭抑制剤は次の方法で測定した。シソ種子を破砕したものをヘキサンで還流し、次いで、その残渣(脱脂物)を80%(v/v)エタノールで還流し、シソ種子抽出物(体臭抑制剤)とした。
【0048】
上記実施例2の体臭抑制剤の経口摂取による、加齢臭の一因であるアルデヒド臭の抑制効果を確認するため、以下の試験を実施した。
【0049】
(1)試験方法
摂取群被験者として、年齢48歳から68歳までの健康な男性6人を採用した。また対照となる無摂取群被験者として、年齢47歳から63歳までの健康な男性6人を採用した。摂取群被験者は、試験開始日を0日とし、1日目から22日目までの試験期間中、上記シソ種子抽出物を100mg充填したカプセルを毎日1粒ずつ経口摂取した。無摂取群被験者は、特に何も摂取しなかった。試験期間中の0日目、8日目、及び22日目に、被験者が着用した肌着のアルデヒド臭を測定した。被験者が着用する肌着として、同一品質の綿製半袖のものを使用した。尚、アルデヒド臭の測定方法は、上記実施例1と同様の方法にて行った。尚、図3において、*は、優位差p<0.05であり、** は、優位差p<0.01であることを示す。
【0050】
(2)結果及び考察
図1に示すように、シソ種子抽出物を摂取しなかった無摂取群では、アルデヒド臭の変化に有意差はなかった。一方、図3に示すように、シソ種子摂取群では、摂取1週間目で有意なアルデヒド臭の低下が認められ、摂取3週間でさらに有意に低下した。
【0051】
[配合例]
本発明による体臭抑制剤の配合例を示す。尚、下記配合例は発明の要旨を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内での変更は可能であることはもちろんである。
配合例1:チューインガム
砂糖 53.0質量%
ガムベース 20.0
グルコース 10.0
水飴 16.0
香料 0.5
体臭抑制剤 0.5
100.0質量%
【0052】
配合例2:グミ
還元水飴 40.0質量%
グラニュー糖 20.0
ブドウ糖 20.0
ゼラチン 4.7
水 9.68
ユズ果汁 4.0
ユズフレーバー 0.6
色素 0.02
体臭抑制剤 1.0
100.0質量%
【0053】
配合例3:キャンディー
砂糖 50.0質量%
水飴 33.0
水 14.4
有機酸 2.0
香料 0.2
体臭抑制剤 0.4
100.0質量%
【0054】
配合例4:ヨーグルト(ハード・ソフト)
牛乳 41.5質量%
脱脂粉乳 5.8
砂糖 8.0
寒天 0.15
ゼラチン 0.1
乳酸菌 0.005
体臭抑制剤 0.4
香料 微量
水 残余
100.0質量%
【0055】
配合例5:清涼飲料
果糖ブドウ糖液糖 30.0質量%
乳化剤 0.5
体臭抑制剤 0.1
香料 適量
精製水 残余
100.0質量%
【0056】
配合例6:錠菓
砂糖 76.4質量%
グルコース 19.0
ショ糖脂肪酸エステル 0.2
体臭抑制剤 0.5
精製水 3.9
100.0質量%
【0057】
配合例7:ソフトカプセル
玄米胚芽油 47.0質量%
ユズ種子油 40.0
乳化剤 12.0
体臭抑制剤 1.0
100.0質量%
【0058】
配合例8:錠剤
乳糖 54.0質量%
結晶セルロース 30.0
澱粉分解物 10.0
グリセリン脂肪酸エステル 5.0
体臭抑制剤 1.0
100.0質量%

【0059】
配合例9:化粧クリーム
スクワラン 20.0wt%
ミツロウ 5.0
精製ホホバ油 5.0
グリセリン 5.0
グリセリンモノステアレート 2.0
ポリオキシエチレン(20)ソルビタン-
モノステアレート 2.0
体臭抑制剤 2.0
防腐剤 適量
香料 適量
精製水 残余
100.0wt%
【0060】
配合例10:化粧水
エタノール 5.0wt%
グリセリン 2.0
1、3−ブチレングリコール 2.0
ポリエチレンオレイルエーテル 0.5
クエン酸ナトリウム 0.1
クエン酸 0.1
体臭抑制剤 0.1
精製水 残余
100.0wt%
【0061】
配合例11:ボディージェル
マカデミアナッツ油 2.0wt%
ミリスチン酸オクチルドデシル 10.0
メチルフェニルポリシロキサン 5.0
ベヘニルアルコール 3.0
ステアリン酸 3.0
バチルアルコール 1.0
モノステアリン酸グリセリル 1.0
テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット 2.0
水素添加大豆リン脂質 1.0
セラミド 0.1
パルミチン酸レチノール 0.1
防腐剤 適量
ツボクサエキス 1.0
体臭抑制剤 1.0
1、3−ブチレングリコール 5.0
精製水 残余
100.0wt%
【0062】
配合例12:乳液
スクワラン 4.0wt%
ワセリン 2.5
セタノール 2.0
グリセリン 2.0
親油型モノステアリン酸グリセリン 1.0
ステアリン酸 1.0
L−アルギニン 1.0
体臭抑制剤 0.5
水酸化カリウム 0.1
香料 微量
精製水 残余
100.0wt%
【0063】
配合例13:浴用剤(液状)
プロピレングリコール 50.0wt%
エタノール 20.0
硫酸ナトリウム 5.0
体臭抑制剤 0.5
ラノリン 0.5
アボガド油 0.5
色素 1.5
香料 22.0
100.0wt%
【産業上の利用可能性】
【0064】
以上説明したように、本発明によれば、次のような優れた効果を奏する。
(a) 月見草種子、及びシソ種子由来の抽出物により、経口摂取可能な優れた体臭抑制剤を得ることができ、加齢に伴うアルデヒド臭を効果的に低減することができる。
(b) 月見草種子、及びシソ種子由来の安全な抽出物であるから、飲食品や薬品の素材として安心して使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】実施例において無摂取群被験者(比較例)のアルデヒド臭の測定結果を示すグラフである。
【図2】実施例において月見草種子抽出物摂取群被験者(実施例1)のアルデヒド臭の測定結果を示すグラフである。
【図3】実施例においてしそ種子抽出物摂取群被験者(実施例2)のアルデヒド臭の測定結果を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の成分
成分(A)没食子酸類、プロアントシアジニン類、カテキン類、ペンタガロイルグルコース類から選ばれる少なくとも1種、
を含有するポリフェノール成分を有効成分とする体臭抑制剤。
【請求項2】
下記の成分
成分(B)ルテオリン、クリソエリオール、アピゲニン及びロスマリン酸から選ばれる少なくとも1種、
を含有するポリフェノール成分を有効成分とする体臭抑制剤。
【請求項3】
下記の成分(A)及び(B)
成分(A)没食子酸類、プロアントシアジニン類、カテキン類、ペンタガロイルグルコース類から選ばれる少なくとも1種、
成分(B)ルテオリン、クリソエリオール、アピゲニン及びロスマリン酸から選ばれる少なくとも1種、
のうちの少なくとも一方を含有するポリフェノール成分を有効成分とする体臭抑制剤。
【請求項4】
月見草種子、及びシソ種子のうちの少なくとも1種に由来するポリフェノール成分を有効成分とする体臭抑制剤。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の体臭抑制剤を含有する飲食品。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の体臭抑制剤を含有する医薬品。
【請求項7】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の体臭抑制剤を含有する皮膚外用剤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−314472(P2007−314472A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−146029(P2006−146029)
【出願日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【出願人】(594045089)オリザ油化株式会社 (96)
【Fターム(参考)】