説明

体部周囲計測具

【課題】 身体計測時に行う体部周囲計測に於いて、帯状計測具を被検者背部に通過させるには困難と時間を伴う、本発明はこのような不都合を解決しようとするものである。
【解決手段】 体部周囲計測用の帯状計測具を伸ばした状態で、予め計測位置に待機出来る構造とすることで、この課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、身体計測に於ける体部周囲計測を迅速に行えるようにした、体部周囲計測具である。
【背景技術】
【0002】
従来の体部周囲計測は、帯状計測具を、手動で被検者の体部周囲を一周させて、その長さを記録していた。又、自動計測計では、計測目盛が連続した帯状計測具を直接、被検者の体部周囲に密着する方式ではなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
成人病対策が叫ばれる昨今、腹囲計測などを行う受診者の増加に対し、従来の手動方式では計測効率が悪く、さらに、帯状計測具を、体部周囲値の大きい被検者の背部を通過させる事は、困難を伴うものである。又、自動計測計は装置が大型で移動健診などには不向きである。本発明はこの様な課題を解決しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題を解決するための請求項1の発明は、体部周囲計測用の帯状計測具を半円状に伸ばした状態で、予め待機出来る構造のため、従来、計測の度行っていた被検者背部への帯状計測具の通過作業が省略出来、又、計測時には帯状計測具が被検者側の体部周囲に移動し密着するため、迅速で正確な体部周囲の計測が可能となるものである。
【0005】
請求項2の発明は、体部周囲計測が身長計測や身長体重計測と同時に行われる事が一般的である為、身長計や身長体重計に体部周囲計測具を上下動可能な構造にして取り付ける事で、効率の良い健診を可能とするものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明により、どの様な被検者に対しても、容易に迅速な体部周囲計測が可能となり、さらに身長計や身長体重計などに取り付けて使用する事で、健診業務全体の効率を上げることが出来る。又、電気機械を使用していない為、器具が小型軽量となり、移動健診などにも使用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図1は本発明の体部周囲計測具を身長体重計10に取り付けた立体図である。体部周囲計測具を滑車の付いた吊り具7を利用して、ワイヤー8と重り9で吊るす事で、上下動する構造となっている。被検者は身長体重計10に取り付けた体部周囲計測具の左右支持具の間に立つことで、体部周囲の計測を身長体重計測と同時に行うことが出来る。
【0008】
図2は体部周囲計測具を上から見た図である。計測具基部1は支持具3、ゴム2などを支える構造物である。帯状計測具4は接続具5を用いてゴム2と結合させ、その両端を支持具3の先端から充分引き出しておく。このように帯状計測具4はゴム2により支持具3に収納される。尚、ゴム2の代わりにバネなどを使用してもよい。
【0009】
図3は体部周囲計測具の正面図である。帯状計測具4は接続具5を使い片側数ヶ所、ゴム2と結合させておく。
【0010】
図4は体部周囲計測時の体部周囲計測具と人体断面図6との関係を示した略図である。計測者が計測を行う手順は、被検者に支持具3の間に立ってもらい、帯状計測具4の両端を持って、これを引きだすようにして被検者の体部周囲に密着させ、その合わせ目を読む。このように帯状計測具4が体部周囲に密着出来るのは、計測者が帯状計測具4の両端を引っ張る力でゴム2が伸びて、支持具3から帯状計測具4が引き出されるためである。
【産業上の利用可能性】
【0011】
本発明による体部周囲計測具は、従来の方法に比べ迅速で正確な計測が可能となるため、健診事業者などの業務効率の向上に寄与できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】 体部周囲計測具を、吊り具を用いワイヤーと重りで身長体重計に取り付けた立体図である。
【図2】 体部周囲計測具を上から見た図である。
【図3】 体部周囲計測具の正面図である。
【図4】 体部周囲計測具を用いた人体計測時の略図である。
【符号の説明】
【0013】
1 計測具基部
2 ゴム
3 支持具
4 帯状計測具
5 接続具
6 人体断面図
7 吊り具
8 ワイヤー
9 重り
10 身長体重計

【特許請求の範囲】
【請求項1】
伸ばした状態の帯状計測具を、ゴムやバネの力で支持具に収納出来る構造で、計測時に帯状計測具が支持具から被検者側へ移動し、被検者の体部周囲に密着する構造の体部周囲計測具。
【請求項2】
身長計や身長体重計などに着脱出来、上下動可能な体部周囲計測具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−45399(P2009−45399A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−234716(P2007−234716)
【出願日】平成19年8月15日(2007.8.15)
【出願人】(507181316)
【Fターム(参考)】