説明

体重管理装置

【課題】1日に1回行った体重測定のデータから、減量のための目標値を導出する。
【解決手段】体重管理装置は、日内の起床から就寝までのうち所定のタイミングにおける被測定者の体重測定値と、体重測定値の測定日時とを含む体重データを取得するための体重取得部62と、体重取得部により取得された体重データをメモリに格納するための体重格納部64と、メモリに格納されている所定期間の体重データの体重測定値のうちから、代表体重値を算出するための代表体重算出部66と、算出された代表体重値と、日内目標減量値と、体重変動の要因となる測定値とから、所定のタイミングで体重値を測定する際の目標となるべき目標値を算出するための目標算出部68と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、体重管理装置に関し、特に、被測定者の体重を目標値を用いて管理するための体重管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、肥満防止のために減量目的で体重管理する機能の提供が望まれていた。たとえば、特許文献1(特開2010−181377号公報)および特許文献2(特開2008−304421号公報)では、日内の体重変動から目標値を算出する装置が示される。また、特許文献3(特開2007−226775号公報)では、目標体重からの実際体重の偏差を1日単位で計算する。また、特許文献4(特開2010−237805号公報)では、目標減量体重を(現在の体重−目標体重)の式に従って算出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−181377号公報
【特許文献2】特開2008−304421号公報
【特許文献3】特開2007−226775号公報
【特許文献4】特開2010−237805号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1と2では、日内体重変動を測定するために、同日に2回以上の体重測定が必要となってしまう。また、一般的に体重は日々の飲食の量、ならびに測定の時間により変動するが、特許文献3と4ではこれらの変動要因を考慮せずに、目標値を算出することから、算出された目標値が過度の減量となるような値となったり、または、減量の効果を奏さない値となるなどのバラつきが大きくなる。
【0005】
それゆえに、この発明の目的は、1日に1回行った体重測定のデータから、減量のための目標値を導出する体重管理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明のある局面に従う体重管理装置は、日内の起床から就寝までのうち所定のタイミングにおける被測定者の体重測定値と、体重測定値の測定日時とを含む体重データを取得するための体重取得部と、体重取得部により取得された体重データをメモリに格納するための体重格納部と、メモリに格納されている所定期間の体重データの体重測定値のうちから、代表体重値を算出するための代表体重算出部と、算出された代表体重値と、日内目標減量値と、体重変動の要因となる測定値とから、所定のタイミングで体重値を測定する際の目標となるべき目標値を算出するための目標算出部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、日内の所定のタイミングにおける1回の体重測定による体重データから、体重の変動要因を考慮した減量のための目標値を導出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施の形態に係る体組成計の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る体組成計とサーバとの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る体重体組成計が有する体重管理のための機能構成を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る変動要因取得部の機能構成図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るサーバが有する体重管理のための機能構成を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る記憶部に格納される各種データを説明する図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るメインフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態に係る分析処理のフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態に係る体内水分量を用いて変動要因を取得する処理のフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態に係る計測時間を用いて変動要因を取得する処理のフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態に係る測定体重値から導出される回帰式を説明するための図である。
【図12】本発明の実施の形態に係る表示例を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態に係る夜間減少体重を説明する図である。
【図14】本発明の実施の形態に係る夜間減少体重の平均を取得する手順を説明するための図である。
【図15】本発明の実施の形態に係る表示例を示す図である。
【図16】本発明の実施の形態に係る朝体重の変化と夜間減少体重から目標値を予測する手順を説明するための図である。
【図17】本発明の実施の形態に係る朝体重の変化と夜間減少体重から目標値を予測する手順を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては同一または対応する部分に図中同一の符号を付し、その説明は繰返さない。
【0010】
まず、用語を定義する。本実施の形態では体重測定に関する「朝時間」は、たとえば午前4時〜正午(昼の12時)の時間帯を指し、「晩時間」は、たとえば午後7時〜午前2時の時間帯を指す。「朝体重」は、朝時間に測定された体重を指し、「晩体重」は晩時間に測定された体重を指す。説明を簡単にするために、就寝するために床に入る直前に体重(晩体重)が測定され、起床の直後に体重(朝体重)が測定されると想定する。
【0011】
ここでは、「日内」とは、被測定者の起床時間から就寝時間までの一日を指し、起床から就寝までのうち所定のタイミングで1回の体重測定がされる。
【0012】
「夜間減少体重」とは、就寝時間から起床時間までの間における発汗などの主に基礎代謝によって減少する就寝中体重減少量を指す。「日内目標減量値」とは、日内の目標とするべき体重の減量値を指す。
【0013】
本実施の形態では、体重管理装置として、体重だけでなく同時に生体インピーダンス(以下、単にインピーダンスと称する)を測定することにより体脂肪率などの体組成情報も取得することができる体重体組成計を例示するが、単に体重のみを測定する機能を有した装置であってよい。その場合にはインピーダンスは、別の計測装置から受理すると想定する。
【0014】
図1には、体重体組成計3の外観が示されて、図2には体重管理システム1の構成が示される。
【0015】
図2の体重管理システム1は、体重体組成計3と、体重体組成計3と通信するサーバ(サーバコンピュータ)5を備える。図2では、説明を簡単にするために、サーバ5には1台の体重体組成計3が接続されるとしているが、複数台の体重体組成計3が接続されてもよい。図2では、体重体組成計3とサーバ5は無線または有線により通信する。なお、体重体組成計3とサーバ5との間でのデータの授受は通信によらず、記憶媒体を介して授受するようにしてもよい。
【0016】
図1を参照して、体重体組成計3は、被測定者が手で持つ第1の匿体である表示操作部10、被測定者が乗る第2の筐体である体重測定部30とを備える。
【0017】
表示操作部10は、図2に示すように通信部11、記憶部12、計時部13、操作部14、表示部15、定電流回路部16、電源部17、CPU(Central Processing Unit)181を有する制御部18、二重積分AD(Analog/Digital)部19、インピーダンス検知部20、および電極部21を含む。
【0018】
通信部11は、制御部18に接続されており、該制御部18からの制御信号に従ってサーバ5と通信する。なお、通信部11は、サーバ5に限らず、歩数計などの他の生体情報取得装置と通信する、あるいはパーソナルコンピュータや携帯情報端末(PDA(Personal Digital Assistants)、携帯電話機など)と通信するなど、適宜の装置と通信するとしてもよい。
【0019】
記憶部12は、不揮発性のメモリやハードディスクなどの情報を記憶できる装置を含む。記憶部12は、接続された制御部18から制御信号に従って情報の読出しと書き込みがされる。
【0020】
計時部13は、現在日時などの時刻を計時するタイマまたはカウンタから構成される装置であり、時刻を制御部18へ出力する。
【0021】
操作部14は、押下などの操作がされる複数のボタンまたはスイッチなど(図1参照)を含む。被測定者は操作部14を操作することにより、個人識別子、性別、年齢、身長、体重などの被測定者の個人情報および身体情報を入力することができる。入力されたこれら情報は、制御部18へ与えられる。
【0022】
表示部15は、液晶画面(図1参照)などの表示装置によって構成され、制御部18から与えられる画像信号に従って文字や図形となどの画像を表示する。定電流回路部16は、制御部18の制御に基づいて、電源部17から供給される高周波(交流)電流を電流印加用の電極部21に一方向に流す。電源部17は、制御部18を含む各部に動作電力を供給する。
【0023】
制御部18は、CPU181、および図示のないROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)を含むマイコン(マイクロコンピュータ)により構成されており、ROM等に記憶されているプログラムおよびデータに従って各部の制御動作や演算動作を実行する。このプログラムおよびデータには、体重管理のためのプログラムおよびデータが含まれる。
【0024】
二重積分AD部19は、二重積分型のAD変換部である。動作においては、インピーダンス検知部20から出力されるアナログ信号(電圧信号)をデジタル信号に変換して制御部18に出力する。
【0025】
インピーダンス検知部20は、体重測定部30に設けられている電極部36と表示操作部10に設けられている電極部21との電位差に基づいて、被測定者のインピーダンスを検出する。
【0026】
電極部21は、被測定者が手で持つ表示操作部10のグリップ部分(図1参照)の表面に設けられる。電極部21は、グリップ部分を握っている被測定者の手のひらへ電源部17から供給される高周波(交流)電流を印加する。
【0027】
体重測定部30は、操作部31、電池32、荷重検知部33、および電極部36を含む。操作部31は、電源のON/OFFを切り替えるために操作される入力スイッチとして機能し、操作部31は操作されると操作に応じた入力信号を制御部18に出力する。電池32は、電源部17を中心に各部へ電力を供給する。
【0028】
荷重検知部33は、複数のロードセル34を内蔵する。筐体の上面カバーを兼ね備える上面カバー部35(図1参照)の上に乗った被測定者の体重を測定する。測定された体重は、二重積分AD部19に出力される。
【0029】
電極部36は、被測定者が乗る体重測定部30の上面部分(図1参照)の表面に設けられており、被測定者の足裏から流れてくる電流を検出する電流測定用の電極である。電極部36は、被測定者の左足指側、左足踵側、右足指側、右足踵側に接触する4つの電極を含む。
【0030】
荷重検知部33のロードセル34のそれぞれは、体重測定部30の上面部分にかかる荷重を測定することができるように、ここでは、電極部36の各電極の下部に配置される。したがって、上面部分に被測定者が乗った場合に、インピーダンスと体重の両方を同時に測定することができる。
【0031】
体重測定において、各ロードセル34には、被測定者の体重による荷重がかかる。各ロードセル34は、かけられる荷重に応じて変形する金属部材からなる歪体と、歪体に張られた歪ゲージとからなる。歪体が歪むと、歪ゲージが伸縮して歪ゲージの伸縮に応じて抵抗値が変化し、その抵抗変化は荷重信号出力として導出される。したがって、被測定者が上面部分に乗って、両足が各ロードセル34にかかった場合、ロードセル34にかけられる被測定者の体重により歪体が歪むと、上述の荷重信号出力の変化として体重が測定される。
【0032】
なお、荷重を検出するための荷重センサとして、本実施の形態では、ロードセル34を利用しているが、上面部へ加えられた力の量が検出できるものであれば、たとえば、ばねやピエゾフィルムを利用したセンサや、圧縮素子、変位センサなどであってもよい。
【0033】
サーバ5は、通信部51、CPU521、ROM、RAMを有するコンピュータからなる制御部52、操作部53、表示部54、および記憶部55を含む。
【0034】
通信部51は、制御部52の制御に従って体重体組成計3とデータを送受信する。制御部52のCPU521は、ROMなどに記憶されているプログラムおよびデータに従って各部の動作を制御するとともに、各種の演算を実行する。
【0035】
操作部53は、キーボードやマウスなどを含む。オペレータにより操作されることにより入力された信号は、制御部52に出力される。
【0036】
表示部54は、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイなどに相当する。表示部54は、制御部52から与えられる制御信号に従って絵または文字などの画像を表示する。
【0037】
記憶部55は、ハードディスクなどの固定の記憶装置、またはフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびメモリカードなどのCPU521のコンピュータが読取り可能な記録媒体に相当する。
【0038】
記憶部55は、体重体組成計3で測定したデータ(体組成情報、体重データ、測定日時データなど)、および被測定者の氏名(識別子)や住所といった個人情報、身体情報(性別、身長、年齢など)などの被測定者に関する種々のデータが記憶される。
【0039】
図3を参照して、体重体組成計3の体重管理に係る機能構成について説明する。図3には、CPU181が有する機能と、関連する周辺回路が記載される。
【0040】
CPU181は、操作部31または14を介したユーザの操作を受付け、受付けた操作に基づく操作信号を出力する操作受付部60、体重測定値と、その測定日時とを含む体重データを取得するための体重取得部62、取得された体重データを記憶部12の所定領域に格納するための体重格納部64、代表体重算出部66、目標算出部68、体重変動の要因となる測定値を取得する変動要因取得部70、体重の予測値を算出するための予測値算出部72、表示部15に情報を表示するための出力処理部73、および通信部11を介してサーバ5を含む外部装置と通信するための通信処理部74を含む。
【0041】
代表体重算出部66は、記憶部12に格納されている直近の所定期間に取得された体重データの体重測定値のうちから、代表体重値を算出する。目標算出部68は、算出された代表体重値と、日内目標減量値と、体重変動の要因となる測定値とから、体重値を測定する際の目標となるべき目標値を算出する。
【0042】
変動要因取得部70は、被測定者の体重測定時に測定されたインピーダンス値と、その測定日時とを含むインピーダンスデータを取得するためのインピーダンス取得部80、取得されたインピーダンスデータを記憶部12に格納するためのインピーダンス格納部82、および代表インピーダンス算出部84を含む。代表インピーダンス算出部84は、記憶部12に格納されている直近の所定期間のインピーダンスデータのインピーダンス値のうちから、代表インピーダンス値を算出する。変動要因取得部70は、算出された代表インピーダンス値と、最も直近に測定されたインピーダンス値との差分インピーダンス値に基づく体内水分量を、体重変動の要因となる測定値として算出する。
【0043】
これら各部は、CPU181によって実行されるプログラムにより実現される。このプログラムは、制御部18の図示のないROMに予め格納されている。CPU181は、ROMからプログラムを読出し、読み出したプログラムの命令を実行することにより、各部の機能が実現される。プログラムは、通信部11によりサーバ5などの外部装置からダウンロードされて記憶部12に格納された後に、CPU181により記憶部12から読出されて実行されるとしてもよい。
【0044】
図3の変動要因取得部70に代替して、または、変動要因取得部70とともに図4の変動要因取得部71を備えるようにしてもよい。変動要因取得部70と71の両方が備えられる場合には、被測定者は操作部14(または操作部31)を操作して動作させるべき一方の機能を選択することができる。なお、図4の変動要因取得部71の詳細は後述する。
【0045】
また、本実施の形態による体重管理機能は、図5の機能を有するサーバ5のCPU521により実現されてもよい。図5のサーバ5の詳細は後述する。
【0046】
図6を参照して、記憶部12に格納される各種データを説明する。体重体組成計3が複数の被測定者により共用される場合には、図6のデータは被測定者毎に格納される。ここでは、説明を簡単にするために体重体組成計3を利用する被測定者は1人であると想定する。
【0047】
体重測定部30による体重データは、測定がされる毎に、記憶部12には図6の(A)に示す測定データ40が格納される。測定データ40は、実際に測定された体重値を指すデータ401、目標算出部68が算出した目標値である体重値を指すデータ402、計時部13の計時データに基づいた測定の日時を指すデータ403、および体重測定と同時に測定されたインピーダンス値を指すデータ404を関連付けて含む。データ401と403は前述の体重データを指し、データ404と403は前述のインピーダンスデータを指す。
【0048】
データ404は、体重測定時にインピーダンス検知部20により測定されたインピーダンス値を指すとしているが、データ404の取得方法はこれに限定されない。たとえば、インピーダンスは別の装置で測定されて、その値を通信部11を介し受信し、記憶部12にデータ404として格納されるとしてもよく、または、被測定者が操作部14(または操作部31)から入力した値を記憶部12にデータ404として格納するとしてもよい。いずれにしても、測定データ40のデータ404が指すインピーダンスと、データ401が指す体重値とは、ほぼ同時期に測定された値を指すものとする。記憶部12は、複数週間分、または複数月分の測定データ40を記憶可能な容量を有する。
【0049】
図6の(B)に示す日内目標減量値データ41は、被測定者の減量の目標を達成するための1日当たりの体重の減量値を指す。
【0050】
図6の(C)には目標設定日データ42が示される。目標設定日データ42は、被測定者が体重体組成計3を用いてダイエットなどの体重管理を開始した日付けを指す。つまり、被測定者により体重管理のための図6の(B)〜(F)のデータが設定(入力)された日付けを指す。
【0051】
図6の(D)に示す長期目標増減量データ43は、被測定者が操作部14を操作することにより入力した体重増減量の目標値を指す。本実施の形態では、減量のための体重管理であるので、マイナス値が入力される。
【0052】
図6の(E)に示す目標達成期間データ44は、被測定者が操作部14を操作することにより設定した目標達成期間を記憶する。目標達成期間は、長期目標増減量データ43に減量をどれくらいの期間で実現したいかを示す期間である。
【0053】
CPU181は、長期目標増減量を目標達成期間の日数で除算した一日のノルマとなる日内増減量が所定範囲内に収まるか否かの適正判定を実行する。そして、適正判定で所定範囲外と判定した場合、出力処理部73を介して表示部15にエラー表示する。そして、所定範囲内と判定されるまで被測定者に対して目標達成期間の再入力を促す。これにより、体に負担のかかる無理な減量となるのを抑制することができる。
【0054】
適正と判定された日内増減量は、日内目標減量値データ41として記憶部12に格納される。
【0055】
体重の変動に関して、発明者らの実験によれば、健康な成人であれば、1ヶ月間の減量(または増量)は、現在の体重の所定範囲内の増減率、すなわち2%〜10%の量に留めることが健康を害さない量であるとの知見を得た。したがって、本実施の形態では、1ヶ月間の減量が、現在の体重の2%〜10%の量となるように決定される。
【0056】
図6の(F)に示す初期体重データ45は、ダイエットなどの体重管理を開始した初期日時の測定体重、すなわち目標設定日データ42が指す日付けに測定された体重を指す。
【0057】
これにより、初期体重データ45に長期目標増減量データ43を加算した体重が、ダイエット完了など体重管理完了の目標日付(すなわち、目標設定日データ42に目標達成期間データ44を加算した日付)の目標体重を指すことになる。
【0058】
図7〜図10は、体重体組成計3の制御部18のCPU181が実行する動作を示すフローチャートである。ここで、ダイエット目的の体重管理を実行するための処理を、これらのフローチャートに従って説明する。これらフローチャートは、予めプログラムとして制御部18内のメモリまたは記憶部12に格納されており、CPU181がプログラムを読出し、その命令を実行することにより処理が実現される。
【0059】
なお、記憶部12には、図6に示したデータ41〜データ45が予め格納されていると想定する。被測定者は、毎日、晩時間の1回だけ体重を測定し、記憶部12には、目標設定日データ42が指す日付けから十分な件数分の、たとえば過去10日分の測定データ40が既に格納されていると想定する。
【0060】
図7を参照して、CPU181は、被測定者による操作部14の操作による電源ONの指示を入力して起動し(ステップS1)、上面カバー部35(図1参照)に乗った被測定者の体重を荷重検知部33により測定する(ステップS5)。このとき、CPU181は、体重測定部30の電極部36と表示操作部10の電極部21を通じて、インピーダンス検知部20(図2参照)によって検知されるインピーダンスに基づき体組成情報を算出することができる。また、体重取得部62およびインピーダンス取得部80は、二重積分AD部19から測定された体重値および検知されたインピーダンス値を入力する。入力した、これら値は、体重格納部64およびインピーダンス格納部82により記憶部12にデータ401および404として関連付けて格納されるとともに、計時部13の出力に基づく測定日時のデータ403も、これらデータに関連付けて格納される。これにより、記憶部12には今回の体重測定による測定データ40が格納される(ステップS8)。
【0061】
その後、CPU181により測定データ40の分析処理が実行され(ステップS11)、目標値を含む処理結果は表示部15に表示される(ステップS13)。CPU181は、その後、電源をOFFし(ステップS15)、処理を終了する。
【0062】
図8は、分析処理(図7のステップS11参照)のフローチャートである。本実施の形態では、代表体重算出部66は、ステップS5の体重測定の前日までの、すなわち直近までの所定期間(より好ましくは前日までの過去7日間)の測定データ40のデータ401を記憶部12から読出し、読出した7日間のデータ401が指す測定体重値の代表値として平均値を算出する(ステップS21)。
【0063】
次に、体重変動をもたらす要因の1つである摂取した水分量を取得する(ステップS23)。つまり、日中に多くの水分量を摂取すると体重は増加するが、摂取した水分は就寝中の基礎代謝による発汗となり翌朝には、その分、体重は減少する。ここで、一時的に体内水分量が増加したとしても、長期的には体重増加に寄与しないことが知られている。したがって、翌日の正確な目標値を取得するためには、日中に摂取して体内に残っている水分量を考慮する必要がある。
【0064】
図9のフローチャートに従って変動要因取得部70による被測定者の体内の水分量を取得する処理を説明する。
【0065】
変動要因取得部70は、ステップS5で取得したインピーダンス値と、代表インピーダンス算出部84が算出する代表インピーダンス値の差分を算出し、その差分と所定値X(たとえば、100Ω)とを比較する(ステップS31)。ここで、代表インピーダンス算出部84は、代表インピーダンスとして、体重と同様に直近までの所定期間の測定データ40のデータ404を記憶部12から読出し、読出したデータ404が指すインピーダンス値の平均値を算出し、これを代表インピーダンス値として出力する。
【0066】
なお、所定値Xとして、本実施の形態では体重の変動をもたらす最低値として100Ωを用いたが、これに限定されず、被測定者毎に過去のインピーダンスの変動と体重の変動とから所定値Xを可変に決定するようにしてもよい。
【0067】
変動要因取得部70は比較結果に基づき(差分>所定値X)の条件が成立すると判定すると(ステップS31でYES)、変動要因=(ステップS5で測定したインピーダンス値に基づく水分量−代表インピーダンス値に基づく平均水分量)を算出し、算出した値を変動要因として出力する。一方、(差分>所定値X)の条件が成立しないと判定すると(ステップS31でNO)、変動要因として0(ゼロ)を出力する(ステップS35)。変動要因を出力後は、元の処理に戻る。
【0068】
このように、晩時間に測定したインピーダンス値が直近の所定期間の代表インピーダンス値よりも小さいならば(ステップS31でYES)、いつもより多くの水分を体内に摂取した状態にあるので、新陳代謝によれば夜間減少体重は多くなるはずである。したがって、ステップS5の晩時間に測定した体重値は、当該水分量の影響を受けて本来の体重とは違うから、正確な目標値は、当該水分量を用いて算出するべきである。
【0069】
変動要因が取得されると図8の処理に戻る。目標算出部68は、算出された代表体重値から日内目標減量値データ41の値を減算し、減算後の値から変動要因の値を差し引くことにより、目標値を算出する(ステップS25)。算出された目標値は、ステップS8で格納された測定データ40にデータ402として格納される(ステップS27)。その後、図7の元の処理に戻る。
【0070】
(体水分量推定方法)
本実施の形態では、体水分量が多いほど、生体インピーダンスは小さくなるとの関係性に基づき、測定されたインピーダンスの変動から体水分量を算出してもよい。たとえば、特開2002−112976号公報の算出方法を用いることができる。
【0071】
つまり、測定されたインピーダンスから算出されるパラメータReおよびRiと、個人情報として入力された身長(H)、測定された体重(W)とに基づいて、細胞内液量ICwと細胞外液量ECwを算出し、体水分量TBw=ICw+ECwを算出する。
【0072】
ICw=Ki1×H/Ri+Ki2×W+Ki3
ECw=Ke1×H/Re+Ke2×W+Ke3
TBw=ICw+ECw
ただし、Ki1、Ki2、Ki3、Ke1、Ke2、Ke3は所定係数である。また、測定された生体インピーダンスからパラメータReおよびRiを算出する方法は、特開2002−112976号公報に詳述されるので、ここでは説明を略す。
【0073】
(変動要因取得部の他の例)
上述の変動要因取得部70は、変動要因の測定値としてインピーダンスに基づく摂取水分量を取得したが、変動要因取得部71を用いて、変動要因の測定値として、体重の測定時間のばらつきによる体重の増減値を取得するようにしてもよい。つまり、基礎代謝によっても体重は変動するので、目標値を正確に算出するには、毎日同じ時間帯に、より好ましくは同じ時間に測定された体重値を用いる必要がある。
【0074】
ここでは、測定時間のばらつきに伴う体重の変動要因を取得するために、変動要因取得部71は、被測定者の基礎代謝による1時間あたりの体重の減少量を算出する。具体的には、(被測定者の1日の基礎代謝量/24時間)を用いて時間当たりの基礎代謝量(Kcal)を算出し、算出した時間当たりの基礎代謝量を体重値に換算する。ここで、1日の基礎代謝量は、体重、身長、年齢、および性別のパラメータを用いた公知の関数を用いて算出することができる。
【0075】
一般に、脂肪1gを消費するには9Kcal(ただし、人の脂肪は20%は水分を含むため、おおよそ7Kcal)が必要とされ、炭水化物1gを消費するには4Kcal、たんぱく質1gを消費するには4Kca必要とされることから、変動要因取得部71は、これらの消費Kcalと、算出された1時間当たりの基礎代謝量とから、被測定者の基礎代謝による1時間当たりの体重の減少量を算出することができる。
【0076】
図4を参照して、変動要因取得部71は、記憶部12に格納されている直近の所定期間の、たとえば直近の7日間の測定データ40のデータ403が指す測定日時のうちから、代表測定時間を算出するための代表時間算出部86と、基礎代謝算出部87とを含む。基礎代謝算出部87は、算出された代表測定時間と、記憶部12に格納されている最も直近の体重データの測定日時、すなわちステップS5で測定された体重値の測定時間との差分を算出し、算出した差分における被測定者の基礎代謝量を算出する。変動要因取得部71は、基礎代謝算出部87が算出した基礎代謝量を、上述の手順に従って体重の減少量に換算する。算出された体重の減少量を、変動の要因の測定値として取得される。
【0077】
なお、目標値を正確に算出するために、変動要因取得部70と71の両方が変動要因の測定値を取得して、それら値の平均値を最終的な変動要因の測定値として用いるとしてもよい。
【0078】
図10のフローチャートに従って変動要因取得部71による処理を説明する。
変動要因取得部71は、ステップS5で取得した測定時間と、代表時間算出部86が算出する代表測定時間の差分を算出し(ステップS41)、その差分と所定値Yとを比較する(ステップS43)。ここで、代表時間算出部86は、代表測定時間として、体重と同様に直近までの所定期間、より好ましくは前日までの7日間の測定データ40のデータ404を記憶部12から読出し、読出した7日間のデータ403が指す晩時間の代表値として平均値を算出する。
【0079】
変動要因取得部71は比較結果に基づき(差分>所定値Y)の条件が成立すると判定すると(ステップS43でYES)、上述した手順に従って、差分時間あたりの被測定者の基礎代謝量に相当する体重の減少量を、変動要因となる測定値として算出し、出力する(ステップS45)。一方、(差分>所定値Y)の条件が成立しないと判定すると(ステップS43でNO)、変動要因の測定値として0(ゼロ)を出力する(ステップS47)。変動要因の測定値を出力後は、元の処理に戻る。
【0080】
このように、体重測定時間のばらつきによる体重の変動要因を基礎代謝量から取得することができる。
【0081】
図8に戻り、目標算出部68は、算出された代表体重値から日内目標減量値データ41の値を減算し、減算後の値から変動要因取得部71が取得した変動要因の測定値を差し引くことにより、目標値を算出する(ステップS25)。算出された目標値は、ステップS8で格納された測定データ40にデータ402として格納される(ステップS27)。その後、図7の元の処理に戻る。
【0082】
(代表体重値算出の変形例)
上述の代表体重算出部66は、代表体重値として測定体重値の平均値を算出したが、算出方法はこれに限定されない。
【0083】
代表体重算出部66は、直近の所定期間のデータ401が指す測定体重値から、測定体重値の時系列の変化を表す1次関数の式(f(x)=Ax+B)、すなわち回帰式を算出し、式を用いて前日の晩体重を算出し、算出した前日の晩体重を代表体重値として導出するとしてもよい。たとえば、式の変数Bに7日前のデータ401が指す測定体重値を代入し、変数Aに式の傾きの値を代入し、変数xに“7”を代入して関数f(x)の値を算出することで、前日の体重である代表体重値を算出することができる。なお、式における、所定期間の日数を指す変数xの値は、“7”に限定されず“8”以上であってもよい。
【0084】
回帰式を用いる他の方法として、7日間毎の測定体重の平均を用いても良い。具体的には、代表体重算出部66は、i)記憶部12の測定データ40の直近の所定期間(7日間以上)を、たとえば7日間毎の単位期間に区切り、ii)区切られた各単位期間のデータ401が指す測定体重値の平均値を算出し、iii)平均値の時系列の変化を表す1次関数の式(f(x)=A’x+B’)、すなわち回帰式を算出し、iv)当該式から前日の体重を算出する。算出された前日の体重は代表体重値として導出される。
【0085】
(N日後の予測値の算出)
本実施の形態では、予測値算出部72は、記憶部12に格納されている測定データ40に基づき体重の予測値を算出する。算出した予測値は、出力処理部73を介して表示部15に表示される。体重の予測値は、上述した回帰式を用いて算出することができる。
【0086】
図11を参照して回帰式の一例を説明する。図11には、縦軸に体重値が、横軸に時間がとられて、データ401が指す測定体重値の変化を示すグラフ302と、グラフ302から推定された1次関数式(回帰式)を表すグラフ301とが示される。
【0087】
予測値算出部72は、図11のグラフ301の式(f(x)=Ax+B)を用いて、予測体重値を算出する。具体的には、ステップS5で測定された今日の体重値を値CWとし、N(ただし、N≧1の整数)日後の予測体重値=CW+(A×N)として算出する。変数“N”の値は、被測定者が操作部14(または操作部31)から入力することができる。なお、N日後の予測体重値から、日内目標減量値データ41の値を減算することにより、N日後の目標値(図11の値300)を予測することができる。
【0088】
図12には、表示部15における予測体重値の表示例が示される。表示部15には、N日後の予測目標値も表示される。予測目標値は、図12と同一画面に表示されてもよく、または別画面にN日後の予測目標値も表示してもよい。
【0089】
このように予測体重値を提示することで、被測定者に対し、減量のペースを判断するための指針を与えることができる。
【0090】
(夜間減少体重から翌朝の予測値を算出)
予測値算出部72は、ステップS5で測定した体重と、夜間減少体重の平均値とから、翌日の朝体重の予測値を算出する。
【0091】
図13に示すように、人の体重は朝から晩にかけて増加し、晩から朝にかけて夜間減少体重だけ減少する傾向がある。本実施の形態は、夜間減少体重を算出するために、朝と晩にインピーダンスが測定される。予測値算出部72は、測定されたインピーダンスを用いて上述の(体水分量推定方法)で示した手順を用いて朝と晩の体内水分を算出し、その差分を夜間減少体重値として算出する。
【0092】
予測値算出部72は、直近の所定期間内の夜間減少体重値を取得し、その平均値を算出する(図14参照)。そして、ステップS5で測定した体重値から当該平均値を減算することにより、翌日の朝体重の予測値を取得することができる。
【0093】
また、CPU181は、翌日の朝体重の予測値から日内目標減量値データ41の値を減算することにより、翌日の晩体重の目標値を取得することができる。
【0094】
図15には、出力処理部73による表示部15における表示例が示される。図15では、予測値算出部72により算出された翌日の朝体重の予測値と、翌日の晩体重の目標値とが表示される。
【0095】
(朝体重の変化と夜間減少体重から目標値を予測する)
上述した実施の形態では、毎日、ステップS5で測定する体重は晩体重であるとしたが、晩体重に代替して朝体重が測定されて、目標算出部68は朝体重から晩体重である目標値を予測するとしてもよい。以下は、毎日、1回測定される体重は朝体重であると想定する。
【0096】
図16には縦軸に体重および横軸に時間がとられて、データ401が指す朝体重の変化を示すグラフ402と、グラフ402の測定値から推定された1次関数式(回帰式)を示すグラフ401とが示される。グラフ401は傾きMを有する。図17には縦軸に夜間減少体重および横軸に時間がとられて、夜間減少体重の変化を示すグラフ502と、グラフ502の値から推定された1次関数式(回帰式)のグラフ501とが示される。グラフ501は傾きLを有する。
【0097】
したがって、N日後の晩体重である目標値は、(ステップS5で測定した朝体重+(α×N×M+β×N×L))の式に従って算出することができる。ここで、変数αとβは、重み係数を指す。
【0098】
(他の実施の形態)
上述の実施形態では、体重体組成計3により体重管理のための全ての演算を行ったが、体重体組成計3に代替してサーバ5で実施する構成であってもよい。以下に、サーバ5の機能を説明する。
【0099】
サーバ5で実施する場合、体重体組成計3は、ステップS8での格納処理とともにサーバ5へ測定データ40を送信する。そして、サーバ5の制御部52のCPU521は、体重体組成計3から測定データ40を取得し、上述の各フローチャートに従う処理を実行する。データは記憶部55に格納されて、表示部54により情報が表示される。
【0100】
サーバ5は、表示部54の画面に表示する情報を体重体組成計3に送信するようにしてもよい。体重体組成計3は、サーバ5から情報を受信して、表示部15に受信情報を表示する。
【0101】
図5を参照して、サーバ5の体重管理に係る機能構成について説明する。図5には、CPU521が有する機能と、関連する周辺回路が記載される。
【0102】
CPU521は、操作部53を介したユーザの操作を受付け、受付けた操作に基づく操作信号を出力する操作受付部530、体重体組成計3から送信される測定データ40を取得する体重取得部532、取得された測定データ40を記憶部55の所定領域に格納するための体重格納部534、代表体重算出部536、目標算出部538、体重変動の要因となる測定値を取得する変動要因取得部540、体重の予測値を算出するための予測値算出部542、表示部54に情報を表示するための出力処理部543、および通信部51を介して体重体組成計3を含む外部装置と通信するための通信処理部544を含む。これら各部は、図3の対応する各部と同様の機能を有する。
【0103】
図5の各部は、CPU521によって実行されるプログラムにより実現される。このプログラムは、制御部52の図示のないROMに予め格納されている。CPU521は、ROMからプログラムを読出し、読み出したプログラムの命令を実行することにより、各部の機能が実現される。プログラムは、通信部51により図示のないサーバなどの外部装置からダウンロードされて記憶部55に格納された後に、CPU521により記憶部55から読出されて実行されるとしてもよい。
【0104】
また、上述の実施の形態では、インピーダンス検知部20で検出する被測定者のインピーダンスから基礎代謝量または体内水分を算出するとしたが、算出される体組成情報は基礎代謝量などに限定されない。たとえば、インピーダンスと、記憶部12に記憶された被測定者の身長、年齢、性別と、荷重検知部33により検出した体重をもとに、体脂肪率、BMI(Body Mass Index)、内臓脂肪レベル、骨格筋率、および、体年齢などを算出して、体重とともに出力するようにしてよい。
【0105】
さらに、本実施の形態における体重体組成計3が行なう上述した体重管理の方法は、プログラムとして提供することもできる。このようなプログラムは、制御部18または制御部52のコンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(compact disk read only memory)、ROM、RAMおよびメモリカードなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0106】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされてCPU181(または521)により読出されて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0107】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0108】
1 体重管理システム、3 体重体組成計、5 サーバ、18,52 制御部、20 インピーダンス検知部、30 体重測定部、40 測定データ、41 日内目標減量値データ、42 目標設定日データ、43 長期目標増減量データ、44 目標達成期間データ、45 初期体重データ、60,530 操作受付部、62,532 体重取得部、64,534 体重格納部、66,536 代表体重算出部、68,538 目標算出部、70,71,540 変動要因取得部、72,542 予測値算出部、73,543 出力処理部、74,544 通信処理部、80 インピーダンス取得部、82 インピーダンス格納部、84 代表インピーダンス算出部、86 代表時間算出部、87 基礎代謝算出部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
日内の起床から就寝までのうち所定のタイミングにおける被測定者の体重測定値と、前記体重測定値の測定日時とを含む体重データを取得するための体重取得部と、
前記体重取得部により取得された前記体重データをメモリに格納するための体重格納部と、
前記メモリに格納されている所定期間の前記体重データの体重測定値のうちから、代表体重値を算出するための代表体重算出部と、
算出された前記代表体重値と、日内目標減量値と、体重変動の要因となる測定値とから、前記所定のタイミングで体重値を測定する際の目標となるべき目標値を算出するための目標算出部と、を備える、体重管理装置。
【請求項2】
前記体重変動の要因となる測定値を取得するための変動要因取得部を、さらに備え、
前記変動要因取得部は、
被測定者の前記所定のタイミングで測定された生体インピーダンス値と、前記生体インピーダンス値の測定日時とを含むインピーダンスデータを取得するためのインピーダンス取得部と、
前記インピーダンス取得部により取得された前記インピーダンスデータをメモリに格納するためのインピーダンス格納部と、
前記メモリに格納されている前記所定期間の前記インピーダンスデータのインピーダンス値のうちから、代表インピーダンス値を算出するための代表インピーダンス算出部と、を含み、
算出された前記代表インピーダンス値と、前記メモリに格納されている最も直近の前記インピーダンスデータのインピーダンス値との差分インピーダンス値に基づく体内水分量を、前記体重変動の要因となる測定値として算出する、請求項1に記載の体重管理装置。
【請求項3】
前記体重変動の要因となる測定値を取得するための変動要因取得部を、さらに備え、
前記変動要因取得部は、
前記メモリに格納されている前記所定期間の前記体重データの測定日時のうちから、代表測定時間を算出するための代表時間算出部と、
算出された前記代表測定時間と、前記メモリに格納されている最も直近の前記体重データの測定日時が指す測定時間との差分時間における被測定者の基礎代謝量を算出するための基礎代謝算出部と、を含み、
算出された前記基礎代謝量に基づく体重値を、前記体重変動の要因となる測定値として算出する、請求項1または2に記載の体重管理装置。
【請求項4】
前記代表体重算出部は、
前記メモリに格納されている前記所定期間の前記体重データの体重測定値の平均を、前記代表体重値として算出する、請求項1から3のいずれかに記載の体重管理装置。
【請求項5】
前記代表体重算出部は、
前記メモリに格納されている前記所定期間の前記体重データの体重測定値に基づく回帰式を取得し、前記代表体重値として、前記回帰式に従って最も直近の体重値を算出する、請求項1から4のいずれかに記載の体重管理装置。
【請求項6】
前記所定のタイミングは、被測定者の起床から就寝までのうち就寝側のタイミングを指す、請求項1から5のいずれかに記載の体重管理装置。
【請求項7】
前記就寝側のタイミングでの体重測定値である就寝側体重値と、前記所定期間の就寝中体重減少量の代表値とを用いて、予測される翌日の起床側体重値を算出するための予測体重算出部を、さらに備える、請求項1から6のいずれかに記載の体重管理装置。
【請求項8】
前記予測体重算出部は、
就寝側のタイミングで測定された生体インピーダンス値と、翌日の起床側のタイミングで測定された生体インピーダンス値とを取得し、取得した両方の生体インピーダンス値を用いて、所定換算式に従って、前記就寝中体重減少量を算出する、請求項7に記載の体重管理装置。
【請求項9】
前記予測体重算出部は、
前記メモリに格納されている前記所定期間の前記体重データの体重測定値に基づく回帰式と、前記所定期間の前記就寝中体重減少量に基づく回帰式とを取得するための回帰式取得手段を、含み、
前記回帰式取得手段により取得された両方の回帰式を用いて、予測されるN日後の体重値を算出する、請求項8に記載の体重管理装置。
【請求項10】
被測定者の起床から就寝までのうち所定のタイミングでの体重測定値と、前記体重測定値の測定日時とを含む体重データを取得するための体重取得部と、
前記体重取得部により取得された前記体重データをメモリに格納するための体重格納部と、
前記メモリに格納されている所定期間の前記体重データの体重測定値のうちから、代表体重値を算出するための代表体重算出部と、
算出された前記代表体重値と、日内目標減量値とから、前記所定のタイミングで体重値を測定する際の目標となるべき目標値を算出するための目標算出部と、を備える、体重管理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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