説明

作業工具

【課題】ノズル部接続部に対するノズルの付け替えが容易な作業工具の提供。
【解決手段】ノズル部接続部10Fの延出端部の外周面は、延出端へ向かって縮径する外周テーパ部10Gを有している。外周テーパ部10Gの基部には、6つの溝10aが形成されたラッチ形状部10Hが設けられている。ノズル部80の管部81の本体接続部81Aの内周面は、管部81の一端に近づくにつれてテーパ状に拡径する内周テーパ部81Bを有している。テーバ状に拡径する拡径方向における内周テーパ部81Bの表面と管部81の軸心とのなす角度は、テーバ状に縮径する縮径方向における外周テーパ部10Gの表面とノズル部接続部10Fの軸心とのなす角度と一致している。管部81の一端部の外周面のフック支持部81Cにはフック81Dが設けられている。フック81Dは溝10aに係合可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は作業工具に関し、特にハウジングのノズル部接続部に対してノズル部を付替え可能な作業工具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より送風と吸引とを行うことができる作業工具が知られている。作業工具1001は、図8、図9に示すように、ハンドル部1010Aを有するハウジング1010と、ハウジング1010に支持されたエンジン1030と、ハウジング1010に回転可能に支承され、エンジン1030において発生する回転力により回転する図示せぬファンと、を備えている。
【0003】
ハンドル部1010Aにはトリガ1010Eが設けられており、トリガ1010Eを操作することによりエンジン1030を駆動可能である。図示せぬファンは遠心ファンにより構成されている。図示せぬファンと同軸的な位置関係で筒状のエア吸引筒90をハウジング1010に固定可能である。また、ハウジング1010内であって図示せぬファンの周縁部に対向する位置には空気圧縮室が画成されている。空気圧縮室を画成するハウジング1010の部分には、ハウジング1010外方へ延出するノズル部接続部1010Fが設けられている。ノズル部接続部1010Fには、ノズル部80の管部81の本体接続部81A又は集塵袋83を接続可能である。
【0004】
エンジン1030が駆動して図示せぬファンが回転することにより、エア吸引筒90を通してエアがハウジング1010内に吸引される。図示せぬファンを通してエアは空気圧縮室へ流れて圧縮され、ノズル部接続部1010Fを通してノズル部80からノズル部80外へ吹き出される。
【0005】
送風装置として使用する際には、ユーザはノズル部接続部1010Fにノズルの本体接続部を接続した後に、人差し指でトリガ1010Eを操作して送風を行う。このような作業工具は、例えば特開2009−264296号公報(特許公報1)に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−264296号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、従来の作業工具では、ノズル部を構成する管部81はブロー成型品であり、内周面寸法の誤差が大きかった。このため、ノズル部接続部1010Fを本体接続部81Aに挿入する際にきつく、接続が困難であり、ノズル部80をノズル部接続部1010Fに対して付替えて交換する交換作業が負担になっていた。
【0008】
そこで、本発明は、ノズル部接続部に対するノズルの付け替えが容易な作業工具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は、ハウジングと、該ハウジングに支持された動力発生源と、該ハウジング内において該ハウジングに回転可能に支承され、該動力発生源により発生した動力により回転するファンと、該ファンの回転により該ハウジング内を流れるエアを該ハウジング外部へ排出し該ハウジングから略筒状に延びるノズル接続部と、ノズル接続部に接続され、略筒状の本体接続部を有するノズルと、を備え、該ノズル接続部及び該本体接続部の一方には、該ノズルの半径方向内方または半径方向外方へ突出する突起部が、該ノズルの長手方向に沿って複数設けられていると共に該ノズル接続部及び該本体接続部の他方には、いずれか一の該突起部と係合可能な係合部が設けられている作業工具を提供している。
【0010】
ノズル接続部及び本体接続部の一方には、ノズルの半径方向内方または半径方向外方へ突出する突起部が、ノズルの長手方向に沿って複数設けられていると共にノズル接続部及び本体接続部の他方には、いずれか一の突起部と係合可能な係合部が設けられているため、ノズル成型方法の過程で生じるノズル内面の寸法誤差により、固定具合が左右されてしまうという問題点がある場合でも、確実に本体接続部とノズル接続部を固定でき、部品同士の抜け落ち、即ち、ノズル接続部に対して本体接続部が抜け落ちてしまうことを防止することができる。
【0011】
ここで、該係合部がユーザによって操作されることにより該係合は解除可能であることが好ましい。このため、容易に係合を解除させることができる。
【0012】
また、該突起部は該ノズル接続部の外面に設けられ、該ノズル接続部の外面からノズル接続部の半径方向外方へ離間するに従って該突起部の抜け方向側の面が抜け方向反対側に向かうように傾斜しているか、又は、該突起部は該ノズル接続部の内面に設けられ、該ノズル接続部の内面からノズル接続部の半径方向内方へ離間するに従って該突起部の抜け方向側の面が抜け方向反対側に向かうように傾斜していることが好ましい。
【0013】
突起部はノズル接続部の外面に設けられ、ノズル接続部の外面からノズル接続部の半径方向外方へ離間するに従って突起部の抜け方向側の面が抜け方向反対側に向かうように傾斜しているか、又は、突起部はノズル接続部の内面に設けられ、ノズル接続部の内面からノズル接続部の半径方向内方へ離間するに従って突起部の抜け方向側の面が抜け方向反対側に向かうように傾斜しているため、突起部と係合部との係脱が容易に解除しない構成とすることができる。
【0014】
また、該ノズル接続部の外周面は該ノズル接続部の延出端へ近づくにつれてテーパ状に縮径若しくは拡径する外周テーパ部を有し、該本体接続部の内周面は該ノズルの末端に近づくにつれてテーパ状に拡径若しくは縮径する内周テーパ部を有し、該ノズル接続部と該本体接続部とが係合することが好ましい。
【0015】
ノズル接続部の外周面はノズル接続部の延出端へ近づくにつれてテーパ状に縮径若しくは拡径する外周テーパ部を有し、本体接続部の内周面は該ノズルの末端に近づくにつれてテーパ状に拡径若しくは縮径する内周テーパ部を有し、ノズル接続部と本体接続部とが係合するため、ノズル成型方法の過程で生じるノズル内面の寸法誤差により、固定具合が左右されてしまうという問題点があった場合でも、より確実に本体接続部をノズル接続部に固定できる。
【0016】
また、該ノズル接続部若しくは該本体接続部のいずれか一方には、該ノズルの長手方向に延びる位置決め溝が形成され、該ノズル接続部若しくは該本体接続部のいずれかの他方には、該位置決め溝に係合可能な位置決め凸部が設けられ、該ノズル接続部と該本体接続部が接続されたときに、該位置決め溝と該位置決め凸部とが係合することが好ましい。
【0017】
ノズル接続部若しくは本体接続部のいずれか一方には、ノズルの長手方向に延びる位置決め溝が形成され、ノズル接続部若しくは本体接続部のいずれかの他方には、位置決め溝に係合可能な位置決め凸部が設けられ、ノズル接続部と本体接続部が接続されたときに、位置決め溝と位置決め凸部とが係合するため、ノズル部接続部に対して所定の位置関係で本体接続部を容易に接続することができる。従って、暗い場所等の視認の困難な場所であっても、容易に本体接続部とノズル部接続部との接続を行うことができる。
【0018】
また、該突起部は該ノズル接続部の外周面に設けられ、該ノズル接続部の外周面であって該突起部の少なくとも一端の位置には治具差込凹部が形成されていることが好ましい。
【0019】
突起部は該ノズル接続部の外周面に設けられ、ノズル接続部の外周面であって突起部の少なくとも一端の位置には治具差込凹部が形成されているため、冶具等を冶具差込凹部に挿入して、突起部と係合部との係合を容易に解除させることができる。
【発明の効果】
【0020】
以上より本発明は、ノズル成型方法の過程で生じるノズル内面の寸法誤差により、固定具合が左右されてしまうという問題点があった場合でも、確実に本体接続部をノズル接続部に固定可能にし、ノズル部接続部に対するノズルの付け替えが容易な作業工具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施の形態による作業工具を示す斜視図。
【図2】本発明の実施の形態による作業工具のフックと溝とが係合する前の状態を示す底面図。
【図3】本発明の実施の形態による作業工具のフックと溝とが係合する前の状態を示す部分断面側面図。
【図4】本発明の実施の形態による作業工具のフックと溝とが係合したときの状態を示す部分断面底面図。
【図5】本発明の実施の形態による作業工具のフックと溝とが係合したときの状態を示す部分断面側面図。
【図6】本発明の実施の形態による作業工具の変形例のフックと溝とが係合したときの状態を示す側面図。
【図7】本発明の実施の形態による作業工具の変形例のフックと溝とが係合する前の状態を示す側面図。
【図8】従来の作業工具がブロワ装置として用いられているときの様子を示す斜視図。
【図9】従来の作業工具が吸引装置として用いられているときの様子を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明による作業工具の実施の形態について図1乃至図5を参照しながら説明する。図1に示すように、作業工具1は送風・吸引を行うことができる装置であり、メインハウジング11と、メインハウジング11に設けられたエンジン30と、後述の図示せぬファンを収納するファンハウジング12と、ノズル部80と、を有している。メインハウジング11とファンハウジング12とでハウジング10が構成されている。
【0023】
以下の説明では図1における略左側を作業工具1の後端側、略右側を作業工具1の先端側と定義し、図1における上側を作業工具1の上側、下側を作業工具1の下側と定義し、また、図1の左上から右下へ向かう方向を右方向と定義し、図1の右下から左上へ向かう方向を左方向と定義して説明する。
【0024】
エンジン30は、主としてハウジング10の右側を構成するメインハウジング11に固定されている。エンジン30は2サイクルエンジンにより構成されており、動力発生源に相当する。主としてハウジング10の左側を構成するファンハウジング12内には図示せぬファンが収容されており、図示せぬファンはエンジン30の図示せぬクランク軸に固定されクランク軸と同軸的に一体回転可能である。従って図示せぬファンは、エンジン30を介してハウジング10に支承されている。また、ファンハウジング12の内周面は、図示せぬファンにより生成されたエアの流れを図示せぬファンの円周方向に案内する空気圧縮室を画成している。
【0025】
図示せぬファンに対向するファンハウジング12の部分には図示せぬ略円形の開口が形成されており、図示せぬ開口の周囲には、当該周囲から開口と同軸的な位置関係で左方へ延出する図示せぬ筒状のエア吸引筒接続部が設けられている。図示せぬエア吸引筒接続部には、略筒状をなし従来の作業工具のエア吸引筒90(図9)と同一のエア吸引筒90、又は図示せぬ防塵カバーを取り付け可能である。ブロワ装置(送風装置)として作業工具1を使用する際には、図示せぬエア吸引筒接続部に防塵カバーが取り付けられ、吸引装置として作業工具1を使用する際には、防塵カバーに代えてエア吸引筒90が図示せぬエア吸引筒接続部に同軸的に接続されて取り付けられる。
【0026】
また、ハウジング10には、ハウジング10外方であって前方へ延出するノズル部接続部10Fが設けられている。ノズル部接続部10Fはノズル接続部に相当する。ノズル部接続部10Fは略筒状をなしており、その軸心を含む平面で二分割可能であり、その一方はメインハウジング11と一体で構成され、他方はファンハウジング12と一体で構成されている。ノズル部接続部10Fの内部の空間は空気圧縮室に連通する。ノズル部接続部10Fには、後述のノズル部80の管部81又は集塵袋83を接続可能である。
【0027】
ノズル部接続部10Fの延出端部の外周面は、延出端へ向かって縮径する外周テーパ部10Gを有している。外周テーパ部10Gの基部には、6つの溝10aが形成されたラッチ形状部10Hが設けられている。溝10aは、ラッチ形状部10Hにおいて等間隔で形成されており、溝10aの延出方向はノズル部接続部10Fの延出方向に直交する方向へ指向している。隣接する溝10a間の部分は突起部をなす。突起部は、図2等に示すようにノズル部接続部10Fの外周面からノズル部接続部10Fの半径方向外方たる図2の上方へ離間するに従って突起部の抜け方向側の面、即ち、図2に示す突起部の左側の斜面が、抜け方向反対側、即ち、図2の右側に向かうように右側の斜面よりも長く傾斜している。このため、突起部と後述のフック81Dとの係脱が容易に解除しない構成とすることができる。
【0028】
ノズル部80は、従来の作業工具に装着されるノズル部80と同一であり、図8に示すように筒状をした管部81とノズル82とを有している。図2に示すように、管部81の一端部はノズル部接続部10Fに接続可能な本体接続部81Aをなし、管部81の他端部にはノズル82を接続可能である。
【0029】
管部81の本体接続部81Aの内周面は、管部81の一端に近づくにつれてテーパ状に拡径する内周テーパ部81B(図3)を有している。テーバ状に拡径する拡径方向における内周テーパ部81Bの表面と管部81の軸心とのなす角度は、テーバ状に縮径する縮径方向における外周テーパ部10Gの表面とノズル部接続部10Fの軸心とのなす角度と一致している。このため、図5に示すように本体接続部81Aをノズル部接続部10Fに挿入してゆき、挿入が完了したときには、ノズル部接続部10Fを本体接続部81Aに合致させることができ、このとき内周テーパ部81Bと外周テーパ部10Gとは、図5に示すように面で当接する。
【0030】
内周テーパ部81Bに相当する管部81の一端部の外周面には、フック支持部81Cが設けられている。フック支持部81Cにはフック81Dが設けられている。フック81Dは略ロの字形状をなしており、ロの字の一の辺の一部を当該ロの字から離間するように引っ張り出したような引出部81Eを有している。フック81Dは係合部に相当する。引出部81Eは、リベット等からなる固定部品81Gによりフック支持部81Cに固定されている。略ロの字において引出部81Eに対向する辺81Fは、ラッチ形状部10Hの溝10aの長手方向における溝10aの長さよりも長く、図4、図5に示すようにノズル部接続部10Fを本体接続部81Aに挿入してゆき挿入が完了したときに、溝10aに係合可能である。
【0031】
このように溝10aに係合することにより、ノズル部接続部10Fに本体接続部81Aを固定することができ、ノズル部接続部10Fから本体接続部81Aが引抜かれてしまうことを防止することができる。また、ユーザが溝10aへのフック81Dの係合を解除することで、ノズル部接続部10Fから本体接続部81Aを引抜くことができる状態とすることができる。従って、本体接続部81Aとノズル部接続部10Fとの接続/接続解除を簡単且つ確実に行うことができる。また、ノズル成型方法の過程で生じるノズル内面の寸法誤差により、固定具合が左右されてしまうという問題点があった場合でも、確実に本体接続部81Aをノズル部接続部10Fに固定可能とすることができる。
【0032】
また、リベット等からなる固定部品81Gによりフック81Dはフック支持部81Cに固定されているため、フック81Dが溝10aに係合した状態を維持することができ、フック81Dが溝10aから不意に外れてしまうことを防止することができる。
【0033】
図1に示すようにハウジング10の上部及び下部は、作業工具1を運搬したり作業中に保持したりするためのハンドル部10A、10Mをそれぞれ有している。ハンドル部10Mは略環状をしており、当該略環状の軸方向が上下方向に指向する位置関係をなしている。ハンドル部10Aは上方へ突出する略環状をなしている。ハンドル部10Aの最上部は、作業工具1のユーザが指を巻回するようにして把持する把持部10Bをなしており、把持部10Bの前端部にはトリガ10Eが設けられている。トリガ10Eは図示せぬ回動軸を中心として回動可能に把持部10Bに支承されている。トリガ10Eの一部には、エンジン30のキャブレターに一端が接続された図示せぬワイヤの他端が固定されており、トリガ10Eの回動によりワイヤをその長手方向へ引くことができるように構成されている。このように図示せぬワイヤを引くことにより、エンジン30の図示せぬキャブレターの図示せぬスロットルバルブの開閉度を調整可能である。
【0034】
本発明の作業工具は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、フック支持部に隣接して冶具差込凹部が形成されてもよい。
【0035】
具体的には、例えば冶具差込凹部110bは、図6に示すようにラッチ形状部10Hに隣接してラッチ形状部10Hの長手方向における一端に相当する位置から他端に相当する位置に至るまで形成されている。冶具差込凹部110bは、溝10aよりも深く窪んで形成されており、溝10aの下端は冶具差込凹部110bに開口している。
【0036】
ノズル部接続部10Fを本体接続部81Aに挿入完了したときに、略ロの字形状のフック81Dの引出部81Eに対向する辺81Fの一部であって溝10a外へ延出している部分は、冶具差込凹部110bに対向する。このため、図示せぬ冶具等を冶具差込凹部110bに挿入し、当該冶具で冶具差込凹部110bに対向しているフック81Dの辺81Fの部分を引き上げることにより、溝10aに係合しているフック81Dの辺81Fの部分たる溝係合部の部分を溝10aから容易に係合解除させることができる。
【0037】
また、ノズル部接続部は位置決め凸部を有し、本体接続部は位置決め凸部が係合する位置決め溝を有する構成としてもよい。具体的には、例えば図7に示すように、ノズル部接続部10Fの外周面に凸部10Jを設け、本体接続部81Aの内周面に、ノズル部80の軸方向に凸部10Jを案内する図示せぬ案内溝を形成する。ノズル部80の図示せぬ案内溝が形成されている部分は、図示せぬ案内溝が形成されている分外周面側に突出する突出リブ部81Hをしている。凸部10Jは位置決め凸部に相当し、案内溝は位置決め溝に相当する。
【0038】
このような構成とすることで、凸部10Jを図示せぬ案内溝へ係合させることにより、ノズル部接続部10Fに対して所定の位置関係で本体接続部81Aを容易に接続することができる。従って、暗い場所等の視認の困難な場所であっても、容易に本体接続部81Aとノズル部接続部10Fとの接続を行うことができる。また、このような凸部は本体接続部に設けられ、このような案内溝はノズル部接続部に形成されてもよい。
【0039】
また、固定部品81Gはリベット等により構成されていたが、リベットに限定されない。例えばネジが用いられ、溝10aにフック81Dが係合する前にはネジが緩められ、溝10aにフック81Dが係合した後にネジを締めてフック81Dをフック支持部81Cに固定するようにすればよい。
【0040】
また、上述の実施の形態では、ノズル接続部には突起部が設けられ、本体接続部には突起部と係合可能な係合部が設けられていたが、この構成に限定されず、本体接続部に突起部が設けられ、ノズル接続部に突起部と係合可能な係合部が設けられていてもよい。
【0041】
また、ノズル接続部10Fの外周面に設けられ、突起部は、ノズル部接続部10Fの外周面からノズル部接続部10Fの半径方向外方たる図2の上方へ離間するに従って突起部の抜け方向側の面、即ち、図2に示す突起部の左側の斜面が、抜け方向反対側、即ち、図 の右側に向かうように右側の斜面によりも長く傾斜していたが、この構成に限定されない。例えば、突起部は、ノズル接続部の内周面に設けられ、ノズル部接続部の内周面からノズル部接続部の半径方向内方へ離間するに従って突起部の抜け方向側の面が、抜け方向反対側に向かうように抜け方向反対側の斜面よりも長く傾斜していてもよい。
【0042】
また、ノズル部接続部10Fの延出端部の外周面は、延出端へ向かって縮径する外周テーパ部10Gを有し、管部81の本体接続部81Aの内周面は、管部81の一端に近づくにつれてテーパ状に拡径する内周テーパ部81Bを有していたが、この構成に限定されない。例えば、ノズル部接続部の外周面はノズル部接続部の延出端へ近づくにつれてテーパ状に拡径する外周テーパ部を有し、本体接続部の内周面はノズルの末端に近づくにつれてテーパ状に縮径する内周テーパ部を有していてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明の作業工具は、ノズル部を付換えが行われる作業工具の分野において特に有用である。
【符号の説明】
【0044】
1・・・作業工具 10・・・ハウジング 10F・・・ノズル部接続部 10G・・・外周テーパ部 10J・・・凸部 10a・・・溝 30・・・エンジン 80・・・ノズル部 81A・・・本体接続部 81B・・・内周テーパ部 110b・・・冶具差込凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
該ハウジングに支持された動力発生源と、
該ハウジング内において該ハウジングに回転可能に支承され、該動力発生源により発生した動力により回転するファンと、
該ファンの回転により該ハウジング内を流れるエアを該ハウジング外部へ排出し該ハウジングから略筒状に延びるノズル接続部と、ノズル接続部に接続され、略筒状の本体接続部を有するノズルと、を備え、
該ノズル接続部及び該本体接続部の一方には、該ノズルの半径方向内方または半径方向外方へ突出する突起部が、該ノズルの長手方向に沿って複数設けられていると共に該ノズル接続部及び該本体接続部の他方には、いずれか一の該突起部と係合可能な係合部が設けられていることを特徴とする作業工具。
【請求項2】
該係合部がユーザによって操作されることにより該係合は解除可能であることを特徴とする請求項1記載の作業工具。
【請求項3】
該突起部は該ノズル接続部の外面に設けられ、該ノズル接続部の外面からノズル接続部の半径方向外方へ離間するに従って該突起部の抜け方向側の面が抜け方向反対側に向かうように傾斜しているか、又は、該突起部は該ノズル接続部の内面に設けられ、該ノズル接続部の内面からノズル接続部の半径方向内方へ離間するに従って該突起部の抜け方向側の面が抜け方向反対側に向かうように傾斜していることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか一記載の作業工具。
【請求項4】
該ノズル接続部の外周面は該ノズル接続部の延出端へ近づくにつれてテーパ状に縮径若しくは拡径する外周テーパ部を有し、該本体接続部の内周面は該ノズルの末端に近づくにつれてテーパ状に拡径若しくは縮径する内周テーパ部を有し、該ノズル接続部と該本体接続部とが係合することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一記載の作業工具。
【請求項5】
該ノズル接続部若しくは該本体接続部のいずれか一方には、該ノズルの長手方向に延びる位置決め溝が形成され、該ノズル接続部若しくは該本体接続部のいずれかの他方には、該位置決め溝に係合可能な位置決め凸部が設けられ、該ノズル接続部と該本体接続部が接続されたときに、該位置決め溝と該位置決め凸部とが係合することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一記載の作業工具。
【請求項6】
該突起部は該ノズル接続部の外周面に設けられ、該ノズル接続部の外周面であって該突起部の少なくとも一端の位置には治具差込凹部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一記載の作業工具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−208757(P2011−208757A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−78271(P2010−78271)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(000005094)日立工機株式会社 (1,861)
【Fターム(参考)】