説明

作業手順書生成装置、方法、及び、プログラム

【課題】作業対象システムの独自性を考慮した作業手順書を、簡易に生成できる作業手順書生成装置を提供する。
【解決手段】情報処理装置200は、作業手順管理DB260から、特定した作業対象要素とその作業対象要素に設定された作業種別とに該当する作業手順を取得する。情報処理装置200は、作業条件管理DB270を参照して、取得した作業手順に含まれる作業項目番号に対応する作業条件を取得する。情報処理装置200は、構成管理DB230を参照して、取得した条件が作業対象システム内で満たされているか否かを判断する。情報処理装置200は、作業条件が満たされていないと判断すると、作業条件管理DB270から、追加すべき作業の作業項目番号を取得し、取得した作業項目番号を前記作業手順に追加する。情報処理装置200は、作業手順に含まれる作業項目番号に基づいて、作業手順書を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業手順書生成装置、方法、及び、プログラムに関し、更に詳しくは、作業対象システムで行う作業の作業手順書を生成する作業手順書生成装置、方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
作業に際して、作業の手順を記載した作業手順書を用いることがある。作業手順書は、コンピュータシステムを構成するサーバ、ストレージ、ネットワーク機器等の部品について、導入、増設や撤去を含む修正、及び、保守などの作業ごとに用意されている。作業者は、それらの装置や部品を取り扱う作業を実施する際は、依存関係にある複数の装置又は部品の作業手順書を参照し、頭の中で作業手順を整理しながら作業を行う。このとき、スキルや経験が少ない作業者は、作業手順書の参照漏れや誤りなどにより、作業ミスを起こすことがあった。
【0003】
作業手順書に関して、特許文献1には、手順書作成支援装置が記載されている。特許文献1では、相談者の個々の状況に応じた要望を満たす一連の手順を示した手順書を作成する。特許文献1に記載される手順書作成支援装置は、手続情報の依存関係を明らかにする依存関係情報データを用い、手続情報の依存構造を構築する。手順書作成支援装置は、構築した手続情報の依存構造から、ユーザの要望を満たすために必要な複数の手続を順に示した手順書を生成する。
【0004】
また、特許文献2には、作業手順情報の提供を行う情報処理装置が記載されている。特許文献2では、複数の構成要素を備えた作業対象物の作業手順を提供する。特許文献2では、構成要素間における作業手順の合成の可否を表す合成可否情報を用いる。情報処理装置は、構成要素の組み合わせパターンを生成し、合成可否情報に基づいて、同時作業されるように組み合わせられた構成要素間における作業手順の合成が可能か否かを判定する。情報処理装置は、合成可能と判定すると、その作業手順を合成する。
【0005】
【特許文献1】特開2002−334146号公報
【特許文献2】特開2007−304942号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、相談員が相談者からのヒアリングにより手続情報を検索し、得ている。また、特許文献1では、この手続情報を元に、統合・整理された依存構造情報から、更に、相談員が相談者からのヒアリングにより手順を成形する。特許文献1に記載の技術は、相談員の手順書生成を支援することを目的としており、手順書の最終的なアウトプットは、相談員のヒアリング技量(スキル)に大きく依存する。このため、特許文献1では、手順書を作成する者のスキルに依存して、生成される手順書が変化する。
【0007】
特許文献2では、構成要素に対して、構成要素間で合成可能か否かの条件を設定しているだけである。作業対象の顧客コンピュータシステムには、独自のパラメータが設定されることもあるが、特許文献2では、それは考慮されない。従って、作業者は、顧客コンピュータシステムの独自性を考慮した作業手順を自身で構築し、作業にあたる必要があった。
【0008】
本発明は、作業対象システムの独自性を考慮した作業手順書を、簡易に生成できる作業手順書生成装置、方法、及び、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の作業手順書生成方法は、コンピュータを用い、作業対象システムで行う作業の作業手順書を生成する方法であって、前記コンピュータが、作業対象システムを構成する装置の構成要素に関する情報を保持し、作業対象の構成要素に対して作業種別を示すフラグが設定される構成管理データベースを参照して、作業対象の構成要素を特定するステップと、前記コンピュータが、作業対象の構成要素及び前記作業種別と、作業を構成する各項目の作業項目番号を含む作業手順とを対応付けて記憶する作業手順管理データベースから、前記特定した作業対象の構成要素と前記フラグが示す作業種別とに該当する作業手順を取得するステップと、前記コンピュータが、作業項目番号と、作業に際して作業対象システムにて満たされるべき条件を示す作業条件、及び、該作業条件が満たされないときに追加すべき作業項目の作業項目番号とを対応付けて記憶する作業条件管理データベースを参照して、前記取得した作業手順に含まれる作業項目番号に対応付けて記憶された作業条件を取得するステップと、前記コンピュータが、前記構成管理データベースを参照して、前記取得した作業条件が前記作業対象システム内で満たされているか否かを判断するステップと、前記コンピュータが、前記作業条件が満たされていないと判断したとき、前記作業条件管理データベースから、前記追加すべき作業の作業項目番号を取得し、該取得した作業項目番号を前記作業手順に追加するステップと、前記コンピュータが、前記作業手順に含まれる作業項目番号に基づいて、作業手順書を生成するステップとを有することを特徴とする。
【0010】
本発明のプログラムは、コンピュータに、作業対象システムで行う作業の作業手順書を生成する処理を実行させるプログラムであって、前記コンピュータに、作業対象システムを構成する装置の構成要素に関する情報を保持し、作業対象の構成要素に対して作業種別を示すフラグが設定される構成管理データベースを参照して、作業対象の構成要素を特定する処理と、作業対象の構成要素及び前記作業種別と、作業を構成する各項目の作業項目番号を含む作業手順とを対応付けて記憶する作業手順管理データベースから、前記特定された作業対象の構成要素と前記フラグが示す作業種別とに該当する作業手順を取得する処理と、作業項目番号と、作業に際して作業対象システムにて満たされるべき条件を示す作業条件、及び、該作業条件が満たされないときに追加すべき作業項目の作業項目番号とを対応付けて記憶する作業条件管理データベースを参照して、前記取得された作業手順に含まれる作業項目番号に対応付けて記憶された作業条件を取得する処理と、前記構成管理データベースを参照して、前記取得された作業条件が前記作業対象システム内で満たされているか否かを判断する処理と、前記作業条件が満たされていないと判断されたとき、前記作業条件管理データベースから、前記追加すべき作業の作業項目番号を取得し、該取得した作業項目番号を前記作業手順に追加する処理と、前記作業手順に含まれる作業項目番号に基づいて、作業手順書を生成する処理とを実行させることを特徴とする。
【0011】
本発明の作業手順書生成装置は、作業対象システムを構成する装置の構成要素に関する情報を保持し、作業対象の構成要素に対して作業種別を示すフラグが設定される構成管理データベースを参照して、作業対象の構成要素を特定する作業対象要素特定手段と、作業対象の構成要素及び前記作業種別と、作業を構成する各項目の作業項目番号を含む作業手順とを対応付けて記憶する作業手順管理データベースから、前記特定した作業対象の構成要素と前記フラグが示す作業種別とに該当する作業手順を取得する作業手順取得手段と、作業項目番号と、作業に際して作業対象システムにて満たされるべき条件を示す作業条件、及び、該作業条件が満たされないときに追加すべき作業項目の作業項目番号とを対応付けて記憶する作業条件管理データベースを参照して、前記取得された作業手順に含まれる作業項目番号に対応付けて記憶された作業条件を取得する作業条件取得手段と、前記構成管理データベースを参照して、前記取得した作業条件が前記作業対象システム内で満たされているか否かを判断する作業条件判断手段と、前記作業条件が満たされていないと判断されたとき、前記作業条件管理データベースから、前記追加すべき作業の作業項目番号を取得し、該取得した作業項目番号を前記作業手順に追加する作業項目追加手段と、前記作業手順に含まれる作業項目番号に基づいて、作業手順書を生成する手順書生成手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の作業手順書生成装置、方法、及び、プログラムは、作業対象システムの独自性を考慮した作業手順書を、簡易に生成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態の作業手順書生成装置を含むシステム構成を示している。作業手順書生成システム(作業手順書生成装置)20は、ユーザ情報端末10及び作業登録用情報端末30と、インターネットなどのネットワーク100を介して接続される。ユーザ情報端末10及び作業登録用情報端末30は、それぞれ、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置である。ユーザ情報端末10は、作業を行う作業者(ユーザ)が使用する情報処理装置である。作業登録用情報端末30は、作業の登録を行う作業登録者(ユーザ)が使用する情報処理装置である。
【0014】
作業登録者は、作業登録用情報端末30を操作し、ネットワーク100を介して作業手順書生成システム20にアクセスする。作業登録用情報端末30は、作業登録者の操作に従って、作業手順書生成システム20に対し、新規顧客システムの登録を行う。作業登録者は、営業部門から、営業部門が新規に導入する顧客システムについて、新規顧客システムを構成する装置等の情報を取得し、作業手順書生成システム20に、新規顧客システムを登録する。
【0015】
また、作業登録用情報端末30は、作業登録者の操作に従って、作業手順書生成システム20に対して、既存システムの修正情報の登録を行う。すなわち、既存の顧客システムに対する増設、変更、ソフトウェア(以下、SWとも呼ぶ)又はファームフェア(以下、FWとも呼ぶ)の修正、削除、及び、部品交換などの情報の登録を行う。作業登録者は、保守担当部門から、既存の顧客システムに対する修正内容(修正情報)を取得し、作業手順書生成システム20に、修正情報を登録する。保守担当部門が作業登録者となって、修正情報の登録を行ってもよい。
【0016】
作業者は、ユーザ情報端末10を操作し、ネットワーク100を介して作業手順書生成システム20にアクセスする。ユーザ情報端末10は、作業者の操作に従って、作業手順書生成システム20に対して、作業手順書生成に必要な情報の送信、及び、作業手順書生成開始の指示を行う。作業手順書生成システム20は、作業者が指定した顧客システムについて、修正作業の際に行う一連の作業についての作業手順書を生成し、ユーザ情報端末10に送信する。ユーザ情報端末10は、作業手順書を受信し、作業手順書をディスプレイ等の出力装置に表示して、作業者に提示する。
【0017】
図2に、作業手順書生成システム20を示す。作業手順書生成システム20は、情報処理装置200、作業者管理DB(データベース)210、顧客システム管理DB220、構成管理DB230、作業詳細手順管理DB250、作業手順管理DB260、作業条件管理DB270、及び、項目ごとの作業手順書280を有する。構成管理DB230は、HW構成管理DB231とSW構成管理DB232とを有する。
【0018】
情報処理装置200は、ワークステーション、サーバなどの情報処理装置である。情報処理装置200は、作業登録者に対して、顧客システム管理画面を提供する。情報処理装置200は、作業登録用情報端末30との間で情報のやり取りを行い、各種DBに情報を登録する。また、情報処理装置200は、作業者に対して、作業手順書生成メニューを提供する。情報処理装置200は、ユーザ情報端末10との間で情報のやり取りを行い、各種DBを参照して、一連の作業手順書を生成する。
【0019】
作業者管理DB210は、作業登録者及び作業者に関する情報を格納するデータベースである。顧客システム管理DB220は、顧客システムのシステム情報を格納するデータベースである。顧客システム管理DB220は、顧客システムの識別情報を表す管理番号(管理コード)と、顧客システムを構成する装置の識別情報とを対応付けて記憶する。顧客システム管理DB220では、システムを構成する装置のうち、作業対象の装置に対して、作業種別を示すフラグが設定される。
【0020】
構成管理DB230は、顧客システムを構成する装置の構成要素に関する情報を保持するデータベースである。HW構成管理DB231は、顧客システムを構成する装置(ハードウェア:HW)のハードウェア構成情報を保持し、SW構成管理DB232は、顧客先システムを構成する各装置上で動作しているソフトウェアの構成情報を保持する。ハードウェア構成情報は、装置を構成するファームウェアのバーション情報やパラメータ、装置を構成する構成部品の情報などを含む。ソフトウェアの構成情報は、装置上で動作するOSやソフトウェアやそのバージョン情報、ソフトウェアのパラメータなどの情報を含む。HW構成管理DB231及びSW構成管理DB232では、装置の構成要素のうち、作業対象の構成要素に対して、作業種別を示すフラグが設定される。
【0021】
作業手順管理DB260は、作業対象の装置及び構成要素に対する作業手順を保持するデータベースである。作業は、1以上の作業項目で構成され、作業手順は、作業を構成する各項目の作業項目番号(作業項目の管理コード)を含む。作業手順管理DB260は、作業手順と、作業対象の装置の装置型番、装置の構成要素を識別する情報、及び、作業種別とを対応付けて記憶する。
【0022】
作業条件管理DB270は、作業手順を構成する作業項目に設定されている作業条件、及び、作業条件を満たさないときに実施すべき追加作業項目を保持するデータベースである。作業条件は、作業に際して顧客システムにて満たされるべき条件を示す。作業条件管理DB270は、作業項目番号と、作業条件、及び、作業条件が満たされないときに追加すべき作業項目の作業項目番号とを対応付けて記憶する。
【0023】
項目ごとの作業手順書280は、作業手順を構成する各項目の手順が記述されたドキュメントである。作業詳細手順管理DB250は、作業手順を構成する各項目の手順に使用するドキュメント情報を保持するデータベースである。作業詳細手順管理DB250は、作業項目番号と、作業項目ごとの作業の手順を記した作業手順ドキュメントとの対応関係を記憶する。
【0024】
図3(a)及び(b)に、項目ごとの作業手順書280のデータ例を示す。図3(a)は、装置起動の手順を記述したドキュメントである。図3(b)は、ディスク交換の手順を記述したドキュメントである。最終的に得られる作業手順書は、1以上の項目ごとの作業手順書280のドキュメントの内容を含む。
【0025】
図4に、作業者管理DB210のデータ例を示す。作業者管理DB210は、社員番号(ユーザID)、社員名(ユーザ名)、パスワード、権限の各データを有する。「ユーザID」は、ユーザを識別する情報であり、「パスワード」は、ユーザに対して設定されたパスワードである。「ユーザID」及び「パスワード」は、作業手順書生成システム20へのアクセス認証に用いられる。「権限」は、ユーザが、作業者であるか、又は、作業登録者であるかを区分する情報である。“作業実施”の権限を有するユーザは、ユーザ情報端末10を用いた作業実施を行うことができる。“作業登録”の権限を有するユーザは、作業登録用情報端末30を用いた作業登録を行うことができる。
【0026】
図5に、顧客システム管理DB220のデータ例を示す。顧客システム管理DB220は、顧客システムの管理コード、装置型番、装置号機、接続先装置号機1〜接続先装置号機nの各データを有する。「顧客システム管理コード」は、顧客システムを識別するため管理コードである。「装置型番」は、装置の型番(型式)を識別するための情報である。「装置号機」は、装置個体を識別する情報である。「接続先装置号機1」〜「接続先装置号機n」は、「装置号機」で表される装置の接続先装置を特定する情報である。顧客システム管理DB220を参照することで、顧客システム内にどのような装置が導入されているかや、各装置がどの装置と接続しているかを特定することができる。
【0027】
顧客システム管理DB220の各データには、作業対象か否かを識別できるフラグ(変更の有無)が用意されている。フラグの種類には、「新規」、「更新(変更)」、「削除」がある。フラグは、作業登録者により設定される。顧客システム管理DB220のフラグを参照することで、どの顧客システム及び装置が作業対象であるかや、作業種別が「新規」、「更新(変更)」、「削除」の何れであるかを特定することができる。
【0028】
図6に、HW構成管理DB231のデータ例を示す。HW構成管理DB231は、装置号機、FWのバージョン情報(FWRev)、FWに設定されているパラメータ情報(FW1〜n)、及び、顧客システム内に導入されている装置を構成する部品情報(構成品1〜n)の各データを有する。「装置号機」は、装置個体を識別する情報である。HW構成管理DB231における「装置号機」は、顧客システム管理DB220(図5)における「装置号機」に対応している。
【0029】
「FWRev」、「FW1」〜「FWn」、「構成品1」〜「構成品n」は、「装置号機」で表される装置のハードウェア構成情報である。HW構成管理DB231のハードウェア構成情報には、作業対象か否かを識別できるフラグが用意されている。このフラグは、顧客システム管理DB220におけるフラグと同様な意味及び役割を有する。
【0030】
図7に、SW構成管理DB232のデータ例を示す。SW構成管理DB232は、装置号機、装置にインストールされているオペレーティングシステム(OS)、OS上で動作しているソフトウェア、各ソフトウェアに設定されているパラメータ(SW1〜n)などのデータを有する。「装置号機」は、装置個体を識別する情報である。SW構成管理DB232における「装置号機」は、顧客システム管理DB220(図5)及びHW構成管理DB231(図6)における「装置号機」に対応している。
【0031】
「OS」、「ソフトウェア情報」、「SW1」〜「SWn」は、「装置号機」で表される装置上で動作するソフトウェアの構成情報である。SW構成管理DB232のソフトウェア構成情報には、作業対象か否かを識別できるフラグが用意されている。このフラグは、顧客システム管理DB220におけるフラグと同様な意味及び役割を有する。
【0032】
図8に、作業詳細手順管理DB250のデータ例を示す。作業詳細手順管理DB250は、項目番号と、作業の項目名と、作業手順書の各データを有する。「項目番号」は、作業の項目の管理番号であり、「項目名」は、当該項目の名称である。「作業手順書」は、当該作業項目に対応する項目ごとの作業手順書280のファイル名(ドキュメント名)である。作業詳細手順管理DB250を参照することで、例えば、作業項目名「1.1設置」という作業項目については、項目ごとの作業手順書280のうちの「設置.doc」というドキュメントを使用すればよいことがわかる。
【0033】
図9に、作業手順管理DB260のデータ例を示す。作業手順管理DB260は、作業番号、作業装置型番、作業要素、作業種別、詳細作業内容、及び、作業手順の各データを有する。「作業番号」は、作業の管理番号である。「作業装置型番」は、作業対象となる装置の型番であり、「作業要素」は、作業の対象となる要素(ハードウェア又はソフトウェア)である。作業要素が装置そのものの場合は、「作業要素」に、「作業装置型番」と同じ情報を格納する。「作業種別」は、増設や削除といった作業の種別を識別する情報であり、「詳細作業内容」は、作業の詳細な内容である。「作業手順」は、作業で実施する作業項目の情報である。「作業手順」には、作業にて実施される1以上の作業項目の「項目番号」(図8)が格納される。
【0034】
図10に、作業条件管理DB270のデータ例を示す。作業条件管理DB270は、項目番号(作業条件番号)、作業条件名、作業条件、及び、追加作業項目(追加項目番号)の各データを有する。「作業条件番号」は、作業条件を管理するための管理番号であり、「作業条件名」は、作業条件の名称である。「作業条件」は、作業に際して満たされているべき条件(条件式)である。この条件式は、顧客システム管理DB220、HW構成管理DB231、又は、SW構成管理DB232が保持するデータへの参照式を含む。「追加項目番号」は、作業条件が満たされていないときに、追加される作業の項目番号である。「追加項目番号」には、追加すべき作業項目の「項目番号」(図8)を格納する。
【0035】
図11に、情報処理装置200の構成を示す。情報処理装置200は、ユーザ認証手段201、作業情報登録手段202、手順書生成手段203、構成装置特定手段204、作業対象要素特定手段205、作業手順取得手段206、作業条件取得手段207、作業条件判断手段208、及び、作業項目追加手段209を有する。情報処理装置200内の各手段は、情報処理装置200上で所定のプログラムを実行することで実現できる。
【0036】
ユーザ認証手段201は、ユーザ情報端末10又は作業登録用情報端末30からユーザIDとパスワードを受け取り、作業者管理DB210(図4)を参照して、ユーザ認証を行う。その際、ユーザ認証手段201は、作業者管理DB210の「権限」に基づいて、認証されたユーザが、作業者であるか、作業登録者であるかを判別する。ユーザが作業者であるか、作業登録者であるかは、ユーザが、「作業実施」の権限を持つユーザとしてログインしたか、「作業登録」の権限を持つユーザとしてログインしたかで決まる。なお、図1では、ユーザ情報端末10と作業登録用情報端末30とを別の端末としたが、ユーザ情報端末10と作業登録用情報端末30とは、同一の端末であってもよい。
【0037】
作業情報登録手段202は、ユーザ認証手段201で作業登録者としての権限を有すると判別されたユーザの作業登録用情報端末30に顧客システム管理メニューを送信し、作業登録者に、作業対象の装置、作業対象の構成要素、作業種別などの入力を促す。作業情報登録手段202は、作業者が入力した情報を、顧客システム管理DB220、HW構成管理DB231、及び、SW構成管理DB232に登録する。
【0038】
手順書生成手段203は、ユーザ認証手段201で作業実施者としての権限を有すると判別されたユーザのユーザ情報端末10に作業手順書生成メニュー画面を送信し、作業者に、作業対象の顧客システムの顧客システム管理番号の入力を促す。手順書生成手段203は、ユーザ情報端末10から顧客システム管理番号を受け取ると、受け取った顧客システム管理番号を、構成装置特定手段204に渡す。
【0039】
構成装置特定手段204は、顧客システム管理DB220(図5)を参照し、ユーザにより入力された作業対象の顧客システム管理番号に基づいて、作業対象の顧客システムを構成する装置を特定する。より詳細には、構成装置特定手段204は、顧客システム管理DB220にて、手順書生成手段203から受け取った顧客システム管理番号に対応付けて記憶された装置型番及び装置号機を検索し、検索された装置型番及び装置号機の装置を、作業対象の顧客システムを構成する装置として特定する。
【0040】
構成装置特定手段204は、顧客システム管理DB220を検索し、作業対象の顧客システムを構成する装置のうちで、フラグが設定された装置を抽出する。構成装置特定手段204は、抽出した装置の装置号機、及び、設定されていたフラグを、作業手順取得手段206に渡す。また、構成装置特定手段204は、抽出した装置の装置号機を、作業対象要素特定手段205に渡す。
【0041】
作業対象要素特定手段205は、構成管理DB230(HW構成管理DB231(図6)及びSW構成管理DB232(図7))を参照し、作業対象要素を特定する。作業対象要素特定手段205は、HW構成管理DB231にて、構成装置特定手段204から受け取った装置号機に一致する装置号機を検索し、その装置号機のハードウェアの構成要素のうちで、フラグが設定された構成要素を検索する。作業対象要素特定手段205は、検索された構成要素を、作業対象の構成要素として特定する。
【0042】
また、作業対象要素特定手段205は、SW構成管理DB232にて、構成装置特定手段204から受け取った装置号機に一致する装置号機を検索し、その装置号機のソフトウェアの構成要素のうちで、フラグが設定された構成要素を検索する。作業対象要素特定手段205は、検索された構成要素を、作業対象の構成要素として特定する。作業対象要素特定手段205は、作業対象の構成要素と、その構成要素に設定されたフラグ(作業種別)とを、作業手順取得手段206に通知する。
【0043】
作業手順取得手段206は、構成装置特定手段204及び作業対象要素特定手段205から、作業対象となる装置の装置型番と、装置の構成要素と、フラグの作業種別とを受け取る。作業手順取得手段206は、作業手順管理DB260(図9)から、作業対象の構成要素と作業の作業種別とに該当する作業手順を取得する。より詳細には、作業手順取得手段206は、作業手順管理DB260を参照して、受け取った装置型番、構成要素、及び、作業種別に対応付けて記憶された作業手順を取得する。作業手順取得手段206は、取得した作業手順を、作業条件取得手段207に渡す。
【0044】
作業条件取得手段207は、作業条件管理DB270(図10)から、作業手順取得手段206が取得した作業手順に含まれる作業項目番号に対応付けて記憶された作業条件を取得する。作業条件判断手段208は、顧客システム管理DB220、HW構成管理DB231、及び、SW構成管理DB232を参照し、作業条件取得手段207が取得した作業条件が、作業対象の顧客システム内で満たされているか否かを判断する。その際、作業条件判断手段208は、作業条件に記述された条件式に従って、顧客システム管理DB220、HW構成管理DB231、及び、SW構成管理DB232が保持するデータにアクセスする。
【0045】
作業条件判断手段208は、作業条件が満たされないと判断すると、その旨を作業項目追加手段209に通知する。作業項目追加手段209は、作業条件が満たされない旨の通知を受けると、作業条件管理DB270から、追加すべき作業の作業項目番号を取得する。作業項目追加手段209は、取得した作業項目番号を、作業手順に追加する。また、作業項目追加手段209は、顧客システム管理DB220、HW構成管理DB231、及び、SW構成管理DB232における、追加した作業項目番号の作業で作業の対象となる装置及び構成要素のフラグを、作業内容に応じたフラグに設定する。
【0046】
手順書生成手段203は、作業条件判断手段208により、作業手順に含まれる全ての作業項目番号について作業条件が成立すると判断されると、作業手順に含まれる作業項目番号に基づいて、作業手順書を生成する。より詳細には、手順書生成手段203は、作業詳細手順管理DB250(図8)を参照して、作業手順に含まれる作業項目番号に対応する項目ごとの作業手順書280(図3)を取得し、取得した項目ごとの作業手順書280の内容を1つにまとめた作業手順書を作成する。
【0047】
図12に、作業情報登録時の手順を示す。作業情報の登録は、作業者が作業手順書を生成する前に行っておく。作業登録者は、作業登録用情報端末30を使用して作業手順書生成システム20へアクセスする(ステップA1)。情報処理装置200のユーザ認証手段201(図11)は、ネットワーク100を介して、システムログイン画面を作業登録用情報端末30に送信する(ステップA2)。図13に、システムログイン画面例を示す。作業登録者は、図13に示すシステムログイン画面にユーザIDとパスワードを入力し、「送信」ボタンを押す。
【0048】
作業登録用情報端末30は、入力されたユーザID/パスワードを作業手順書生成システム20に送信する(ステップA3)。ユーザ認証手段201は、作業者管理DB210(図4)を参照してアクセスの可否を判断する(ステップA4)。ユーザ認証手段201は、ステップA3で送信されたユーザID/パスワードの組が、作業者管理DB210に登録されたユーザID/パスワードの組と一致しないときは、アクセス不可と判断し、ステップA2に戻って、再度ログイン画面を送信する。
【0049】
ユーザ認証手段201は、ユーザID/パスワードの組が作業者管理DB210に登録されたユーザのユーザID/パスワードの組と一致するとき、アクセス許可と判断する。ユーザ認証手段201は、アクセス許可と判断すると、ユーザIDを元に作業者管理DB210を検索し、ログインしたユーザが、作業登録権限を有する作業登録者であるか否かを調べる。ユーザ認証手段201は、作業登録者であると判断すると、作業情報登録手段202に、作業登録者のログインを通知する。
【0050】
作業情報登録手段202は、作業登録者がログインすると、作業登録用情報端末30に、顧客システム管理画面を送信する(ステップA5)。図14に、顧客システム管理画面例を示す。作業登録者は、営業部門又は保守支援部門からの作業依頼に基づき、顧客システム管理画面から、「1.新規システム登録」、又は、「2.既存システム修正」を選択する。作業登録者は、既存システムの修正を選択する際には、顧客システム管理コードを入力し、「送信」ボタンを選択する。
【0051】
作業登録用情報端末30は、新規システムの登録が選択された旨、又は、修正対象の顧客システム管理コードを、作業手順書生成システム20に送信する(ステップA6)。作業情報登録手段202は、ステップA6で送信された情報が、新規顧客システムの作業登録か、既存の顧客システムの作業登録かで、処理を切り替える(ステップA7)。作業情報登録手段202は、作業登録するシステムが新規顧客のものである場合は、顧客システム管理コードを新規に採番し(ステップA8)、新規システム登録画面を作業登録用情報端末30に送信する(ステップA9)。作業登録用情報端末30は、登録すべき情報を含む登録用ファイルを、作業手順書生成システム20に送信する(ステップA10)。
【0052】
図15に、新規システム登録画面例を示す。作業登録者は、新規顧客システムの登録に先立って、依頼元の営業部門などから、顧客システム管理DB220(図5)、HW構成管理DB231(図6)、及び、SW構成管理DB232(図7)に登録すべき情報を格納した3つのファイル(顧客システム情報ファイル、HW構成情報ファイル、SW構成情報ファイル)を入手しておく。作業登録者は、新規システム登録画面にて、用意した3つのファイルの置き場所を指定し、「アップロード」ボタンを押すことで、新規顧客システムの情報を、作業手順書生成システム20に送信することができる。
【0053】
作業情報登録手段202は、各種データベースに、作業登録用情報端末30から受信した情報を登録し、登録した各データのフラグを「新規」にセットする(ステップA11)。より詳細には、作業情報登録手段202は、顧客システム情報ファイルに含まれる情報を、ステップA8で採番した顧客システム管理コードと対応付けて、顧客システム管理DB220に登録する。また、作業情報登録手段202は、HW構成情報ファイルに含まれる情報をHW構成管理DB231に登録し、SW構成情報ファイルに含まれる情報を、SW構成管理DB232に登録する。その際、作業情報登録手段202は、各データベースにて、各データのフラグを「新規」に設定する。
【0054】
ステップA7で、既存顧客システムの作業登録と判断された場合、作業情報登録手段202は、ステップA6で作業登録用情報端末30から送信された顧客システム管理コード等に元に、顧客システム管理DB220を検索する(ステップA12)。作業情報登録手段202は、既存システム修正画面(既存システム追加受注登録画面)を生成し、作業登録用情報端末30に送信する(ステップA13)。作業登録用情報端末30は、修正用ファイルを、作業手順書生成システム20に送信する(ステップA14)。
【0055】
図16に、既存システム修正画面の一例を示す。図15に示す新規システム登録画面との相違点は、既存システム修正画面には、既存システムにて、どのような型番の装置を使用しているかを示す情報が含まれている点である。既存システムの情報は、顧客システム管理DB220を参照することで取得できる。顧客システム情報ファイル、HW構成情報ファイル、及び、SW構成情報ファイルの置き場所を指定し、「アップロード」ボタンを押して、顧客システム管理DB220、HW構成管理DB231、及び、SW構成管理DB232に登録すべき情報を送信する点は、新規システム登録画面と同様である。
【0056】
図17〜図19に、それぞれ、顧客システム情報ファイル、HW構成情報ファイル、及び、SW構成情報ファイルのデータ例を示す。顧客システム情報ファイル、HW構成情報ファイル、及び、SW構成情報ファイルは、それぞれ、顧客システム管理DB220、HW構成管理DB231、及び、SW構成管理DB232における各データ項目のデータを、カンマで区切ったものである。フラグについては、修正の内容に応じて、「新規」、「変更」、「削除」の何れかを指定する。なお、新規システム登録の際に作業登録用情報端末30から作業手順書生成システム20に送信するファイルのデータも、図17〜図19に示すデータと同様である。新規システム登録の際は、フラグは「新規」となるので、ファイルにてフラグを指定する必要はない。
【0057】
ここで、作業登録者は、顧客システム情報ファイル、HW構成情報ファイル、及び、SW構成情報ファイルにて、最小限度のフラグを設定するだけでよい。例えば、ある装置の構成品であるディスク装置が故障したとき、ディスク装置の交換作業に依存して他の構成要素の作業が必要な場合でも、HW構成管理DB231にて、そのディスク装置のフラグを変更(交換)に設定するだけでよい。その理由は、ディスク装置の交換作業に依存する他の構成要素の作業は、作業条件に従って、作業項目追加手段209により、作業手順に自動的に追加され、データベースが更新されることになるためである。
【0058】
図12に戻り、作業情報登録手段202は、各種データベースに、作業登録用情報端末30から受信した情報を登録する(ステップA15)。より詳細には、作業情報登録手段202は、顧客システム情報ファイルに含まれる情報を顧客システム管理DB220に登録する。また、作業情報登録手段202は、HW構成情報ファイルに含まれる情報をHW構成管理DB231に登録し、SW構成情報ファイルに含まれる情報を、SW構成管理DB232に登録する。その際、作業情報登録手段202は、各データのフラグを、情報ファイルに含まれる情報に従って、「新規」、「変更」、又は、「削除」に設定する。
【0059】
図20A及び図20Bに、作業手順書生成の際の動作手順を示す。作業者は、ユーザ情報端末10を使用して作業手順書生成システム20にアクセスする(図20AのステップB1)。情報処理装置のユーザ認証手段201は、ネットワーク100を介して、ユーザ情報端末10にシステムログイン画面(図13)を送信する(ステップB2)。作業者は、システムログイン画面に従ってユーザID及びパスワードを入力し、「送信」ボタンを押す。ユーザ情報端末10は、入力されたユーザID及びパスワードを、作業手順書生成システム20に送信する(ステップB3)。
【0060】
ユーザ認証手段201は、作業者管理DB210(図4)を参照してアクセスの可否を判断する(ステップB4)。ユーザ認証手段201は、ステップB3で送信されたユーザID/パスワードの組が、作業者管理DB210に登録されたユーザID/パスワードの組と一致しないときは、アクセス不可と判断し、ステップB2に戻って、再度ログイン画面を送信する。
【0061】
ユーザ認証手段201は、ステップB4でユーザID/パスワードの組が、作業者管理DB210に登録されたユーザのユーザID/パスワードの組と一致するときは、アクセス許可と判断する。ユーザ認証手段201は、アクセス許可と判断すると、ユーザIDを元に作業者管理DB210を検索し、ログインしたユーザ、作業実施権限を有する作業者であるか否かを調べる。ユーザ認証手段201は、ユーザが作業者であるときは、作業者がログインした旨を、手順書生成手段203に通知する。
【0062】
手順書生成手段203は、作業者がログインした旨の通知を受けると、ユーザ情報端末10に、作業手順書生成画面を送信する(ステップB5)。図21に、作業手順書生成画面の一例を示す。作業者は、作業対象の顧客システムの顧客システム管理番号を営業部門、保守支援部門、又は、作業登録者から取得し、作業手順書生成画面に入力する。ユーザ情報端末10は、作業者が入力した顧客システム管理番号を、作業手順書生成システム20に送信する(ステップB6)。
【0063】
手順書生成手段203は、ユーザ情報端末10から顧客システム管理番号を受信すると、受信した顧客システム管理番号を構成装置特定手段204に渡す。構成装置特定手段204は、ユーザ情報端末10から送信された顧客システム管理番号を元に、顧客システム管理DB220から該当する顧客システムを検索する(ステップB7)。構成装置特定手段204は、顧客システム管理DB220から、検索された顧客システムについて、フラグが設定された装置号機を検索する。また、作業対象要素特定手段205は、HW構成管理DB231及びSW構成管理DB232から、フラグが設定された装置号機について、フラグが設定された構成要素を検索する(ステップB8)。
【0064】
ステップB8では、まず、構成装置特定手段204が、顧客システム管理DB220を参照して、ステップB7で検索された顧客システムについて、顧客システムを構成する装置のうちで、フラグが設定された装置の装置号機を調べる。次いで、作業対象要素特定手段205が、フラグが設定された装置について、装置号機を元に、HW構成管理DB231及びSW構成管理DB232を検索し、装置の構成要素(ハードウェア、ソフトウェア)のうちで「新規」、「変更」、又は、「削除」のフラグが設定されたものを検索する。このとき、構成装置特定手段204及び作業対象要素特定手段205は、作業対象の顧客システムを構成する装置型番及び装置号機、作業対象の装置の構成要素の管理番号などの一覧を作成しておく。
【0065】
作業手順取得手段206は、構成装置特定手段204及び作業対象要素特定手段205から、装置及び構成要素に設定されたフラグを受け取る。作業手順取得手段206は、フラグに応じた処理を行う(ステップB9)。作業手順取得手段206は、フラグの種類が「新規」であった場合、「新規」フラグが設定された要素を作業要素として、作業手順管理DB260から、作業対象の装置内の作業要素に対する作業種別「現地調整」又は「増設」の作業番号を検索する(ステップB10)。作業手順取得手段206は、ステップB10では、作業要素が装置のときは「現地調整」の作業番号を検索し、作業要素が装置を構成する部品(構成品)やパラメータのときは、「増設」の作業番号を検索する。
【0066】
作業手順取得手段206は、フラグの種類が「変更」であった場合は、「変更」フラグが設定された要素を作業要素として、作業手順管理DB260から、作業対象の装置内の作業要素に対する作業種別「構成変更」又は「部品交換」の作業番号を検索する(ステップB11)。作業手順取得手段206は、ステップB11では、作業要素がFW、SW、及び、それらに対するパラメータ設定であるときは、「構成変更」の作業番号を検索し、作業要素が装置を構成する部品(構成品)であるときは、「部品交換」の作業番号を検索する。
【0067】
作業手順取得手段206は、フラグの種類が「削除」であった場合は、「削除」フラグが設定された要素を作業要素として、作業手順管理DB260から、作業対象の装置内の作業要素に対する作業種別「削除」の作業番号を検索する(ステップB12)。作業手順取得手段206は、ステップB10、ステップB11、又は、ステップB12で検索した作業番号を、一時的に保存しておく。
【0068】
作業手順取得手段206は、ステップB10、B11、B12では、作業手順管理DB260から、「装置号機」で表される装置の「装置型番」と、フラグが設定された要素とが一致する作業について、「作業種別」がフラグに応じた内容の「作業番号」を検索する。例えば、HW構成管理DB231(図6)にて、装置号機(SH012345464)の構成品(NCA5585A)に「新規」フラグが設定されているときを考える。この装置号機に対応する「装置型番」は、顧客システム管理DB220(図5)から、NQA3600B−xxである。作業手順取得手段206は、ステップB10で、作業手順管理DB260(図9)から、NQA3600B−xxを「作業装置型番」に持ち、NCA5585Aを「作業要素」とし、かつ、「作業種別」が増設となっている作業の作業番号を検索する。検索の結果、作業番号000000012が得られる。
【0069】
作業手順取得手段206は、ステップB7で検索された構成要素について、全てのフラグを調べたか否かを判断する(ステップB13)。作業手順取得手段206は、未処理のフラグが存在するときは、ステップB8に戻り、次のフラグを検索する。作業手順取得手段206は、全てのフラグを調べ終わると、手順取得終了を、手順書生成手段203に通知する。手順書生成手段203は、作業手順書生成確認画面を生成し、ユーザ情報端末10に送信する(ステップB14)。手順書生成手段203は、ステップB14では、顧客システム管理DB220、HW構成管理DB231、SW構成管理DB232、及び、作業手順管理DB260を参照して、作業対象の顧客システム管理番号、作業対象装置、作業種別、作業要素、詳細作業内容を含む作業手順書生成確認画面を生成する。
【0070】
図22に、作業手順書生成確認画面の一例を示す。手順書生成手段203は、作業手順書生成確認画面における「顧客システム管理番号」に、ステップB6で作業者が入力した顧客システム管理番号を記載する。また、手順書生成手段203は、「作業対象装置」に、ステップB8で検索された装置の装置型番及び装置号機を記載し、「作業要素」に、作業対象の装置又はその構成要素を記載する。手順書生成手段203は、「作業種別」及び「詳細作業内容」には、ステップB10、B11、又は、B12で検索された作業番号に対応する作業種別、詳細作業内容を記載する。
【0071】
ユーザ情報端末10は、作業手順書生成システム20が送信した作業手順書生成確認画面を表示画面上に表示する(ステップB15)。手順書生成手段203は、ユーザから手順書作成の指示があるか否かを判断する(ステップB16)。作業者は、表示された作業手順書生成確認画面を確認し、表示した内容でよければ、表示画面の中にある「生成開始」ボタンを押す。作業者は、作業手順書生成のやり直しを行うときは、ステップB6へ戻り、顧客システム管理番号の入力を行う。
【0072】
ユーザ情報端末10は、作業者が「生成開始」ボタンを押すと、作業手順書生成開始指示を、作業手順書生成システム20に送信する(図20BのステップB17)。手順書生成手段203は、作業手順書生成開始指示を受け取ると、作業手順取得手段206に、作業番号の通知を指示する。この指示を受けた作業手順取得手段206は、保存していた、ステップB10、B11、B12で検索した作業番号を、作業条件取得手段207に通知する。作業条件取得手段207は、通知された作業番号に基づいて、作業手順管理DB260(図9)から、「作業手順」を抽出する(ステップB18)。
【0073】
作業条件取得手段207は、「作業手順」に含まれる作業項目番号を先頭側から順次に1つずつ選択し、作業条件管理DB270(図10)から、選択した作業項目番号に対応する作業条件を取得する(ステップB19)。作業条件取得手段207は、選択した作業項目番号に対応する作業条件が存在しない場合は、次の作業項目番号を選択して、作業条件を検索する。
【0074】
作業条件判断手段208は、ステップB19で取得した作業条件に記述された条件式に従って、顧客システム管理DB220、HW構成管理DB231、及び、SW構成管理DB232を参照し、作業対象の顧客システム内で、作業条件が満たされているか否かを判断する(ステップB20)。作業条件判断手段208は、ステップB20で作業条件を満たさないと判断すると、作業項目追加手段209に、作業項目の追加を指示する。
【0075】
作業項目追加手段209は、作業条件管理DB270から、作業条件を満たすための「追加項目番号」を取得する(ステップB21)。作業項目追加手段209は、取得した「追加項目番号」を、「作業手順」の現在選択している作業項目番号の直前に追加する(ステップB22)。また、作業項目追加手段209は、顧客システム管理DB220、HW構成管理DB231、及び、SW構成管理DB232における、追加した作業項目番号の作業で作業の対象となる装置及び構成要素のフラグを、作業内容に応じたフラグに設定する。
【0076】
作業条件取得手段207は、ステップB21で追加された作業項目番号を選択し、作業条件管理DB270から、追加作業項目番号に対応する作業条件を取得する(ステップB23)。その後、ステップB20に戻り、作業条件判断手段208は、ステップB23で取得された追加作業項目の作業条件について、作業条件が満たされるか否かを判断する。
【0077】
作業条件判断手段208は、ステップB20で作業条件を満たすと判断すると、作業手順に含まれる作業手順項目の全てについて作業条件を調べたか否かを判断する(ステップB24)。作業条件判断手段208は、すべての作業条件を調べていないと判断すると、作業条件取得手段207に、次の作業項目の作業条件の取得を指示する。作業条件取得手段207は、指示に従って、次の作業項目に対応する作業条件を取得する(ステップB25)。その後、ステップB20へ戻り、作業条件判断手段208は、ステップB25で取得された作業条件が満たされるか否かを判断する。
【0078】
例えば、ある装置Aにて、その構成品をある型番の部品に交換するという項目の作業を考える。交換後の構成品は、装置Aにおけるファームウェアのバージョンがxx以上でないと、正常に動作しないものとする。このような場合、作業条件管理DB270には、該当する型番の構成品への交換という作業項目に対して、ファームウェアのバージョンがxx以上である旨の作業条件が設定されている。この作業条件は、条件式の中に、HW構成管理DB231の「FWRev」を参照する“HW構成管理DB.FWRev”を含む。
【0079】
作業条件判断手段208は、作業条件の条件式に従ってHW構成管理DB231にアクセスし、装置Aの「FWRev」がxx以上か否かを判断する。作業条件判断手段208は、装置Aのファームウェアのバージョンがxx以上であると、作業条件を満たすと判定し、次の作業項目の作業条件の判定に移る。一方、作業条件判断手段208は、装置Aのファームウェアのバージョンがxx以上ではないとき、作業条件を満たさないと判断する。作業条件を満たさない場合は、ステップB21へ進み、作業項目追加手段209は、作業条件管理DB270から、作業条件を満たすための作業項目である“ファームウェアのバージョンを変更”の作業項目番号を取得する。
【0080】
作業項目追加手段209は、ステップB22で、“構成品の交換”の作業項目番号の1つ前に、“ファームウェアのバージョンを変更”に該当する作業項目番号を追加する。また、作業項目追加手段209は、HW構成管理DB231における「FWRev」の値を変更後の値に更新し、「FWRev」に対して“変更”のフラグを設定する。
【0081】
作業条件取得手段207は、ステップB24で、作業条件管理DB270を参照して、追加した“ファームウェアのバージョンを変更”の作業条件を検索する。その後、ステップB20へ戻り、作業条件判断手段208は、追加された“ファームウェアのバージョンを変更”の作業条件が満たされているか否かを判断する。この作業条件が満たされていない場合、上記と同様な手順で、作業項目追加手段209は、“ファームウェアのバージョンを変更”の作業条件を満たすための作業項目を、作業手順に追加する。
【0082】
“ファームウェアのバージョンを変更”の作業条件が満たされている場合、ステップB24、B25を経由してステップB20へ戻り、作業条件判断手段208は、再び、「構成品の交換」の作業条件を判定する。「ファームウェアのバージョンを変更」の作業が追加されることで、HW構成管理DB231における「FWRev」がxxに更新されるため、作業条件判断手段208は、作業条件を満たすと判断する。
【0083】
作業条件判断手段208が、ステップB24で全ての作業項目が作業条件を満たしていると判断すると、手順書生成手段203は、作業詳細手順管理DB250を参照して、作業手順に含まれる各作業手順項目番号に対応する作業手順書名を検索する(ステップB26)。その後、手順書生成手段203は、ステップB26で検索された手順書名を元に、項目ごとの作業手順書280の中から、該当する手順書(ドキュメント)を収集する(ステップB27)。
【0084】
手順書生成手段203は、ステップB27で収集した項目ごとの作業手順書280を、1つの作業手順書にまとめ、その作業手順書を、ネットワーク100を介して、ユーザ情報端末10に送信する(ステップB28)。ユーザ情報端末10は、送信された作業手順書を受信する(ステップB29)。作業者は、ユーザ情報端末10上に作業手順書を表示させ、或いは、作業手順書をプリンタ等に出力する。
【0085】
本実施形態では、情報処理装置200(図2)は、作業対象システムを構成する装置の構成要素に関する情報を保持し、作業対象の構成要素に対して作業種別を示すフラグが設定される構成管理DB230を参照して、作業対象要素を特定する。情報処理装置200は、作業対象の構成要素及び作業種別と、作業を構成する各項目の作業項目番号を含む作業手順とを対応付けて記憶する作業手順管理DB260から、特定した作業対象要素とフラグが示す作業種別とに該当する作業手順を取得する。情報処理装置200は、作業項目番号と、作業に際して作業対象システムにて満たされるべき条件を示す作業条件、及び、その作業条件が満たされないときに追加すべき作業項目の作業項目番号とを対応付けて記憶する作業条件管理DB270を参照して、取得した作業手順に含まれる作業項目番号に対応付けて記憶された作業条件を取得する。
【0086】
情報処理装置200は、構成管理DB230を参照して、取得した条件が作業対象システム内で満たされているか否かを判断する。情報処理装置200は、作業条件が満たされていないと判断すると、作業条件管理DB270から、作業条件を満たすために追加すべき作業の作業項目番号を取得し、取得した作業項目番号を作業手順に追加する。情報処理装置200は、作業手順に含まれる作業項目番号に基づいて、作業手順書を生成する。本実施形態では、このような手順で作業手順書を生成することで、顧客コンピュータシステムを構成する装置や部品(サーバ、ストレージ、ネットワーク機器等の装置や部品)の導入、修正(増設・撤去を含む)、及び、保守といった作業に際して、作業対象システムを構成する装置や部品、各装置に設定されているパラメータに起因する依存関係を考慮した作業手順書が得られる。
【0087】
本実施形態では、作業対象システムを構成する装置を取り巻く、構成上依存関係がある周辺の接続装置や部品、当該装置又は周辺の接続装置に設定されているパラメータとの関係に配慮した作業手順書が自動的に得られる。従って、作業者は、自身で意識しなくても、依存関係を考慮した作業手順が得られる。これにより、作業者のスキルや経験の差で発生する作業手順漏れによる作業ミスを防ぐことができる。また、作業者は、作業前に、納入先ユーザの独自性を考慮した作業手順を自身で構築する必要はない。従って、作業前の準備工数を削減することができる。更には、作業者は、作成された手順を参照することで、作業漏れが発生しないように、作業の都度、各装置の依存関係を考慮しながら作業しなくても、必要な作業を実施できる。このため、作業者の作業時の作業工数も削減することができる。
【0088】
本実施形態では、作業対象要素の特定に先行して、情報処理装置は、作業対象システムの管理番号と、作業対象システムを構成する装置を識別する情報とを対応付けて記憶する顧客システム管理DB220を参照して、作業者により入力された作業対象システムの管理番号から、作業対象システムを構成する装置を特定する。この場合、作業者は、作業対象システムを構成する装置を1つ1つ指定する必要がなく、作業対象システムを指定するだけでよい。このようにすることで、作業者は、作業対象システムを指定するだけで、その作業対象システムで実施すべき作業の作業手順書を、入手することができる。
【0089】
以上、本発明をその好適な実施の形態に基づいて説明したが、本発明の作業手順書生成装置、方法、及び、プログラムは、上記実施形態にのみ限定されるものではなく、上記実施形態の構成から種々の修正及び変更を施したものも、本発明の範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明は、顧客コンピュータシステムを構成する装置や部品(サーバ、ストレージ、ネットワーク機器等の装置や部品)の導入、修正(増設・撤去を含む)、及び、保守といった作業の際の作業手順書生成に適用可能である。また、ソフトウェアの追加や削除、設定変更といった用途にも適用可能である。更には、本発明は、コンピュータシステムに限らず、分解・組立、設置・撤去などを行うその他の装置、機械といった構造物における作業の作業手順書生成にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明の一実施形態の作業手順書生成装置を含むシステム構成を示すブロック図。
【図2】作業手順書生成システムの構成を示すブロック図。
【図3】(a)及び(b)は、項目ごとの作業手順書のデータ例を示す図。
【図4】作業者管理データベースのデータ例を示す図。
【図5】顧客システム管理データベースのデータ例を示す図。
【図6】ハードウェア構成管理データベースのデータ例を示す図。
【図7】ソフトウェア構成管理データベースのデータ例を示す図。
【図8】作業詳細手順管理データベースのデータ例を示す図。
【図9】作業手順管理データベースのデータ例を示す図。
【図10】作業条件管理データベースのデータ例を示す図。
【図11】情報処理装置の構成を示すブロック図。
【図12】作業登録時の手順を示すフローチャート。
【図13】システムログイン画面例を示す図。
【図14】顧客システム管理メニュー画面例を示す図。
【図15】新規システム登録画面例を示す図。
【図16】既存システム修正画面例を示す図。
【図17】顧客システム情報ファイルのデータ例を示す図。
【図18】ハードウェア構成情報ファイルのデータ例を示す図。
【図19】ソフトウェア構成情報ファイルのデータ例を示す図。
【図20A】作業手順書生成時の手順を示すフローチャート。
【図20B】作業手順書生成時の手順を示すフローチャート。
【図21】作業手順書生成メニュー画面例を示す図。
【図22】作業手順書生成確認画面例を示す図。
【符号の説明】
【0092】
10:ユーザ情報端末
20:作業手順書生成システム
30:作業登録用情報端末
100:ネットワーク
200:情報処理装置
201:ユーザ認証手段
202:作業情報登録手段
203:手順書生成手段
204:構成装置特定手段
205:作業対象要素特定手段
206:作業手順取得手段
207:作業条件取得手段
208:作業条件判断手段
209:作業項目追加手段
210:作業者管理データベース
220:顧客システム管理データベース
230:構成管理データベース
231:ハードウェア構成管理データベース
232:ソフトウェア構成管理データベース
250:作業詳細手順管理データベース
260:作業手順管理データベース
270:作業条件管理データベース
280:項目ごとの作業手順書

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを用い、作業対象システムで行う作業の作業手順書を生成する方法であって、
前記コンピュータが、作業対象システムを構成する装置の構成要素に関する情報を保持し、作業対象の構成要素に対して作業種別を示すフラグが設定される構成管理データベースを参照して、作業対象の構成要素を特定するステップと、
前記コンピュータが、作業対象の構成要素及び前記作業種別と、作業を構成する各項目の作業項目番号を含む作業手順とを対応付けて記憶する作業手順管理データベースから、前記特定した作業対象の構成要素と前記フラグが示す作業種別とに該当する作業手順を取得するステップと、
前記コンピュータが、作業項目番号と、作業に際して作業対象システムにて満たされるべき条件を示す作業条件、及び、該作業条件が満たされないときに追加すべき作業項目の作業項目番号とを対応付けて記憶する作業条件管理データベースを参照して、前記取得した作業手順に含まれる作業項目番号に対応付けて記憶された作業条件を取得するステップと、
前記コンピュータが、前記構成管理データベースを参照して、前記取得した作業条件が前記作業対象システム内で満たされているか否かを判断するステップと、
前記コンピュータが、前記作業条件が満たされていないと判断したとき、前記作業条件管理データベースから、前記追加すべき作業の作業項目番号を取得し、該取得した作業項目番号を前記作業手順に追加するステップと、
前記コンピュータが、前記作業手順に含まれる作業項目番号に基づいて、作業手順書を生成するステップとを有する作業手順書生成方法。
【請求項2】
前記作業対象の構成要素を特定するステップに先行して、前記コンピュータが、作業対象システムの管理番号と、作業対象システムを構成する装置を識別する情報とを対応付けて記憶するシステム管理データベースを参照して、ユーザにより入力された作業対象システムの管理番号から、作業対象システムを構成する装置を特定するステップを更に有する、請求項1に記載の作業手順書生成方法。
【請求項3】
前記装置を識別する情報が装置型番と装置号機とを含み、前記コンピュータは、前記作業対象システムを構成する装置を特定するステップでは、前記システム管理データベースから、前記入力された作業対象の管理システムの管理番号に対応付けて記憶された装置型番及び装置号機を検索し、該検索された装置型番及び装置号機の装置を、前記作業対象システムを構成する装置として特定する、請求項2に記載の作業手順書生成方法。
【請求項4】
前記構成管理データベースが、装置号機と、装置の構成要素に関する情報とを対応付けて記憶しており、前記コンピュータは、前記作業対象の構成要素を特定するステップでは、前記構成管理データベースを参照して、前記作業対象システムを構成する装置を特定するステップで検索された装置号機に対応付けて記憶された構成要素のうち、前記フラグが設定された構成要素を、作業対象の構成要素として特定する、請求項3に記載の作業手順書生成方法。
【請求項5】
前記作業手順管理データベースが、作業対象装置の装置型番、作業対象の構成要素を識別する情報、及び、作業種別と、前記作業手順とを対応付けて記憶しており、前記コンピュータは、前記作業手順を取得するステップでは、前記作業手順管理データベースから、前記作業対象の構成要素として特定した構成要素の装置型番と、前記構成要素を識別する情報と、前記構成管理データベースにおける当該構成要素のフラグが示す作業種別とに対応付けて記憶された作業手順を取得する、請求項4に記載の作業手順書生成方法。
【請求項6】
前記コンピュータは、前記作業手順に含まれる作業項目番号を先頭側から順次に1つずつ選択して、前記作業条件が前記作業対象システム内で満たされているか否かを判断するステップを実行し、該ステップで前記作業条件が満たされていないと判断すると、前記作業項目番号を追加するステップで、現在選択した作業項目番号の1つ前に前記追加すべき作業の作業項目番号を挿入し、該挿入した作業項目番号を選択して、前記作業条件を取得するステップに戻る、請求項1乃至5の何れか一に記載の作業手順書生成方法。
【請求項7】
前記コンピュータは、前記作業条件が満たされていると判断すると、次の作業項目番号を選択して、前記作業条件を取得するステップに戻る、請求項6に記載の作業手順書生成方法。
【請求項8】
前記構成管理データベースが、前記装置について、装置を構成するハードウェアの構成要素に関する情報を保持するハードウェア構成管理データベースと、前記装置上で動作するソフトウェアの構成要素に関する情報を保持するソフトウェア構成管理データベースとを含む、請求項1乃至7の何れか一に記載の作業手順書生成方法。
【請求項9】
前記コンピュータは、前記作業手順書を生成するステップでは、前記作業項目番号と、作業項目ごとの作業の手順を記した項目ごとの作業手順ドキュメントとの対応関係を記憶する作業詳細手順管理データベースを参照して、前記作業手順に含まれる作業項目番号に対応する作業手順ドキュメントを取得し、該取得した作業手順ドキュメントを前記作業手順書に含める、請求項1乃至8の何れか一に記載の作業手順書生成方法。
【請求項10】
前記作業対象の構成要素を特定するステップに先行して、前記コンピュータに作業対象の装置の構成要素及び設定すべきフラグを入力し、前記コンピュータが、入力された情報に従って、前記構成管理データベースを更新するステップを更に有する、請求項1乃至9の何れか一に記載の作業手順書生成方法。
【請求項11】
コンピュータに、作業対象システムで行う作業の作業手順書を生成する処理を実行させるプログラムであって、前記コンピュータに、
作業対象システムを構成する装置の構成要素に関する情報を保持し、作業対象の構成要素に対して作業種別を示すフラグが設定される構成管理データベースを参照して、作業対象の構成要素を特定する処理と、
作業対象の構成要素及び前記作業種別と、作業を構成する各項目の作業項目番号を含む作業手順とを対応付けて記憶する作業手順管理データベースから、前記特定された作業対象の構成要素と前記フラグが示す作業種別とに該当する作業手順を取得する処理と、
作業項目番号と、作業に際して作業対象システムにて満たされるべき条件を示す作業条件、及び、該作業条件が満たされないときに追加すべき作業項目の作業項目番号とを対応付けて記憶する作業条件管理データベースを参照して、前記取得された作業手順に含まれる作業項目番号に対応付けて記憶された作業条件を取得する処理と、
前記構成管理データベースを参照して、前記取得された作業条件が前記作業対象システム内で満たされているか否かを判断する処理と、
前記作業条件が満たされていないと判断されたとき、前記作業条件管理データベースから、前記追加すべき作業の作業項目番号を取得し、該取得した作業項目番号を前記作業手順に追加する処理と、
前記作業手順に含まれる作業項目番号に基づいて、作業手順書を生成する処理とを実行させるプログラム。
【請求項12】
前記作業対象の構成要素を特定する処理に先行して、前記コンピュータに、作業対象システムの管理番号と、作業対象システムを構成する装置を識別する情報とを対応付けて記憶するシステム管理データベースを参照して、ユーザにより入力された作業対象システムの管理番号から、作業対象システムを構成する装置を特定する処理を更に実行させる、請求項11に記載のプログラム。
【請求項13】
作業対象システムを構成する装置の構成要素に関する情報を保持し、作業対象の構成要素に対して作業種別を示すフラグが設定される構成管理データベースを参照して、作業対象の構成要素を特定する作業対象要素特定手段と、
作業対象の構成要素及び前記作業種別と、作業を構成する各項目の作業項目番号を含む作業手順とを対応付けて記憶する作業手順管理データベースから、前記特定した作業対象の構成要素と前記フラグが示す作業種別とに該当する作業手順を取得する作業手順取得手段と、
作業項目番号と、作業に際して作業対象システムにて満たされるべき条件を示す作業条件、及び、該作業条件が満たされないときに追加すべき作業項目の作業項目番号とを対応付けて記憶する作業条件管理データベースを参照して、前記取得された作業手順に含まれる作業項目番号に対応付けて記憶された作業条件を取得する作業条件取得手段と、
前記構成管理データベースを参照して、前記取得した作業条件が前記作業対象システム内で満たされているか否かを判断する作業条件判断手段と、
前記作業条件が満たされていないと判断されたとき、前記作業条件管理データベースから、前記追加すべき作業の作業項目番号を取得し、該取得した作業項目番号を前記作業手順に追加する作業項目追加手段と、
前記作業手順に含まれる作業項目番号に基づいて、作業手順書を生成する手順書生成手段とを備える作業手順書生成装置。
【請求項14】
作業対象システムの管理番号と、作業対象システムを構成する装置を識別する情報とを対応付けて記憶するシステム管理データベースを参照して、ユーザにより入力された作業対象システムの管理番号から、作業対象システムを構成する装置を特定する構成装置特定手段を更に備える、請求項13に記載の作業手順書生成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20A】
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【図20B】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2010−123045(P2010−123045A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−297969(P2008−297969)
【出願日】平成20年11月21日(2008.11.21)
【出願人】(000232140)NECフィールディング株式会社 (373)
【Fターム(参考)】