作業機のキャビンのルーフ構造
【課題】ルーフ部を収納空間として利用すると共に、ルーフ部の構造も簡易な組立構造である作業機のキャビンのルーフ構造を提供する。
【解決手段】作業機のキャビンCの天井フレーム15間にキャビンルーフを構成する各種ルーフ部材からなるルーフユニットUを架設装着してなるように構成する。ルーフユニットUを構成するルーフ部材は、本体内部を凹状に形成すると共に、周縁に天井フレームを架設する鍔部を突設した。
【解決手段】作業機のキャビンCの天井フレーム15間にキャビンルーフを構成する各種ルーフ部材からなるルーフユニットUを架設装着してなるように構成する。ルーフユニットUを構成するルーフ部材は、本体内部を凹状に形成すると共に、周縁に天井フレームを架設する鍔部を突設した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバイン等の作業機におけるキャビンのルーフ構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、作業機のキャビンは、運転席を収容し、その他の空間に作業機の操作機構を配設しているが、キャビン内空間を可及的に有効に利用する技術が各種出願されている。
【0003】
特に、特許第3986404号公報に示す技術は、キャビンの骨格フレームの天井部分を外方に一部張出し状にして、その張出し部分にエアコン機器を収容装着しキャビン内の作業に支障とならない空間の有効利用をしたものがある。
【0004】
更には、特許第4121422号公報に示すように、内外気の循環流通が切換ダンパを介して容易に行えるようにキャビンの天井部をインナールーフとアウタールーフに分けて構成し、その内の空間を空気流通路とするものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3986404号公報
【特許文献2】特許第4121422号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、これらは、いずれもキャビン空間の有効利用を目的とするものであるが、キャビンの天井部の構成を従来のルーフ構造を基礎とし、その改良をするものであるため、ルーフ利用によるキャビン内空間の技術に限界を生じており、キャビン内空間中、特に、ルーフ部を内外気循環通路やエアコン機器収容やスピーカや配線ダクトやラジカセ等の多種の機材の収納空間とすることができないと共に、ルーフ部の構造も簡易な組立構造とすることもできないものであった。
【0007】
本発明の目的は、ルーフ部を収納空間として利用すると共に、ルーフ部の構造も簡易な組立構造である作業機のキャビンのルーフ構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため、請求項1に係る作業機のキャビンのルーフ構造は、作業機のキャビンの天井フレーム間にキャビンルーフを構成する各種ルーフ部材からなるルーフユニットを架設装着してなるように構成したものである。
【0009】
請求項2に係る作業機のキャビンのルーフ構造は、請求項1に記載の作業機のキャビンのルーフ構造において、ルーフユニットを構成するルーフ部材は、本体内部を凹状に形成すると共に、周縁に天井フレームを架設する鍔部を突設したことを特徴とする。
【0010】
請求項3に係る作業機のキャビンのルーフ構造は、請求項1又は請求項2に記載の作業機のキャビンのルーフ構造において、ルーフユニットは、インナールーフと備品装着ケースとアウタールーフ等のルーフ部材より構成したことを特徴とする。
【0011】
請求項4に係る作業機のキャビンのルーフ構造は、請求項3に記載の作業機のキャビンのルーフ構造において、備品装着ケースは下方開放の箱型ケースと上方開口部周縁に突設した鍔部よりなり、箱型ケース内には備品装着のための係合部材を設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項5に係る作業機のキャビンのルーフ構造は、請求項3又は請求項4に記載の作業機のキャビンのルーフ構造において、アウタールーフの一部に外気取入部を形成し、アウタールーフとインナールーフとの間に形成した空間を空気循環路としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、天井フレーム間にルーフユニットを架設装着する構造であるため、予め、ルーフユニットを構成する各種ルーフ部材を製作しておくと、組立が容易となり、しかも安価に製作できる効果があり、しかもルーフユニットの各部材を天井フレーム間に順次架設していく過程でルーフユニットの内部空間にエアコン機器やラジカセや配線や照明等の備品を適宜に装着収納していくことができるので、天井部を除いたキャビン内の空間を可及的に広くとって有効に利用できる効果がある。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、ルーフユニットの各種ルーフ部材は、本体内部を凹状とし、その周縁に鍔部を突設したものであるため、ルーフユニットの内部を広く形成し、しかも、キャビンの天井フレームに鍔部を載置してルーフユニットを架設するため、ルーフユニットの取付作業が簡単で、かつ、強固に固定でき、しかも各種ルーフ部材の鍔部を重ねて天井フレーム上に載置して組立てるため、天井フレームへの取付が更に強固となり、防水・防塵効果も向上することができる効果がある。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、ルーフユニットをインナールーフと備品装着ケースとアウタールーフ等のルーフ部材より構成したので、インナールーフとアウタールーフの間の空間に備品装着ケースを利用して各種備品を収納係止することができ、従って可及的に多数の備品をキャビン空間からルーフユニット内に移行することができて、可及的にキャビン空間の有効利用をはかることができる効果がある。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、備品装着ケース内部に係合部材を介して各種備品を収納係合することができるので、備品の収納固定が容易となり、キャビン内部の空間の取り合いを効率的にかつ有効に行うことができる効果がある。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、外気取入部をアウタールーフとインナールーフとの間の空気循環路に連通することにより、ルーフユニット内に外気を取込むことができ、ルーフユニット内に装着したエアコンを有効に稼動させることができ、特別な空気流通パイプ等を設備する必要がない効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態にかかるキャビンのルーフ構造を有する6条刈り用のコンバインの左側面図である。
【図2】作業機のキャビンのルーフ構造の分解斜視図である。
【図3】キャビン本体部の斜視図である
【図4】インナールーフの斜視図である。
【図5】インナールーフの正面図である。
【図6】備品装着ケースの斜視図である。
【図7】備品装着ケースの正面図である。
【図8】アウタールーフの斜視図である。
【図9】アウタールーフの正面図である。
【図10】ルーフ構造の前後方向における分解断面図である。
【図11】ルーフ構造の左右方向における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態に係る作業機のキャビンのルーフ構造について図面に基づいて説明する。なお、本発明の一実施形態にかかるルーフ構造を有するキャビンCは、例えばコンバインなどの作業機の走行機体の右側前部に取付けられるものである。そこで、まず本発明の一実施形態に係るキャビンのルーフ構造を有するコンバイン100を図面に基づいて説明する。
〔1.コンバイン100の全体構成について〕
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るキャビンのルーフ構造を有するコンバイン100は、左右一対の走行クローラ120(走行部)にて支持された走行機体110を備え、走行機体110の前部には、穀稈を刈取る6条刈り用の刈取装置130が、単動式の昇降用油圧シリンダによって刈取回動支点軸4a回りに昇降調節可能に装着されており、走行機体110には、フィードチェン160を有する脱穀装置150と、脱穀後の穀粒を貯留するグレンタンク170とが並列に搭載されている。なお、脱穀装置150は、走行機体110の前進方向に向かって左側に配置され、グレンタンク170は、走行機体110の前進方向に向かって右側に配置されている。
【0020】
グレンタンク170の後方には、グレンタンク170内の穀粒を機体外部に排出するために機体天井部190に沿って穀粒排出コンベヤ180における排出オーガ181が回動自在に配設されている。グレンタンク170の前方で走行機体110の右側前部には、本発明の一実施形態であるキャビンのルーフ構造、すなわちルーフユニットUを有するキャビン本体部1が設けられ、ルーフユニットUとキャビン本体部1とよりなるキャビンC内には運転部16が設けられている。更に、運転部16の下方の走行機体110には、動力源としてのエンジン200が配置されている。
【0021】
図1に示すように、走行機体110の下面側には、左右の走行フレーム121を配置し、走行フレーム121には、走行クローラ120を設けている。しかも、走行クローラ120の前側は、駆動スプロケット122によって支持され、走行クローラ120の後側は、テンションローラ123によって支持され、走行クローラ120の接地側は、トラックローラ124によって支持されている。
【0022】
刈取装置130には、図1に示すように、圃場の未刈り穀稈を引起す6条分の穀稈引起装置131と、圃場の未刈り穀稈の株元を切断するバリカン式の刈刃装置132と、穀稈引起装置131からフィードチェン160の前端部(送り始端側)に刈取り穀稈を搬送する穀稈搬送装置133とが備えられている。従って、穀稈引起装置131によって圃場の未刈り穀稈が引起され、刈刃装置132によって未刈り穀稈の株元が切断され、穀稈引起装置131によってフィードチェン160の前端部に刈取り穀稈が搬送される。
【0023】
脱穀装置150には、穀稈脱穀用の扱胴151と、扱胴151の下方に落下する脱粒物を選別する揺動選別機構としての揺動選別盤152と、揺動選別盤152に選別風を供給する唐箕ファン153と、扱胴151の後部から取出される脱穀排出物を再処理する処理胴154と、揺動選別盤152の後部の排塵を機外に排出する排塵ファン161とを備えている。
【0024】
フィードチェン160の後端側(送り終端側)には、図1に示すように、排藁チェン162が配置されている。フィードチェン160の後端側から排藁チェン162に受け継がれた排藁は、長い状態で走行機体110の後方に排出されるか、又は脱穀装置150の後方側に設けた排藁カッタ163にて適宜長さに短く切断されたのち、走行機体110の後方下方に排出される。また、揺動選別盤152の下方側には、揺動選別盤152にて選別された穀粒(一番選別物)を取出す一番コンベヤ155と、穀粒や藁屑や枝梗付き穀粒等が混合した二番選別物を取出す二番コンベヤ156とが設けられている。
【0025】
揺動選別盤152は、扱胴151の下方に落下した脱穀物を揺動選別するように構成し、揺動選別盤152から落下した穀粒(一番選別物)は、その穀粒中の粉塵が唐箕ファン153からの選別風によって除去され、一番コンベヤ155に落下する。一番コンベヤ155の終端部は、上下方向に延びる一番揚穀筒157に連通連結されており、一番コンベヤ155から取出された穀粒は、一番揚穀筒157に内設された一番揚穀コンベヤ(図示せず)からグレンタンク170内に搬入され、グレンタンク170の内部に貯留される。
【0026】
揺動選別盤152は、揺動選別(比重選別)によって、枝梗付き穀粒等の二番選別物(穀粒と藁屑等が混在した再選別用の還元再処理物)を二番コンベヤ156に落下させるように構成されている。二番コンベヤ156によって取出された二番選別物は、二番還元筒(図示せず)及び二番処理部(図示せず)を介して揺動選別盤152の上面側に戻されて再選別される。また、扱胴151からの脱粒物中の藁屑及び粉塵等は、唐箕ファン153からの選別風と排塵ファン161の吸排塵作用とによって、走行機体110の後部から圃場に向けて排出される。
【0027】
〔2.コンバイン100のキャビンCのルーフ構造の全体構成について〕
本実施形態に係る作業機のキャビンのルーフ構造は、図2に示すように、コンバイン100のキャビンCのキャビン本体部1の天井フレーム15間にキャビンルーフを構成する各種ルーフ部材からなるルーフユニットUを架設装着してなるように構成されている。
【0028】
キャビンルーフを構成するルーフユニットUは、各種ルーフ部材であるインナールーフ3と備品装着ケース5とアウタールーフ7とより構成して、そのルーフ部材の構造は、後述するように、備品装着ケース5とアウタールーフ7の内部は凹状に形成して、その周縁に天井フレーム15の方形状の上端周縁に架設するための鍔部を有する。
【0029】
キャビンCの天井部を構成するためには、天井フレーム15にルーフユニットUを載置覆蓋するものであり、具体的には、まず上方開口のキャビンCの上縁部にインナールーフ3を載置し、次にインナールーフ3のインナールーフ内空間S3中に備品装着ケース5を収納載置し、次にその上部をアウタールーフ7でカバーリングして構成する。
【0030】
上方開口のキャビンCの天井フレーム15上縁部にインナールーフ3を載置するに際しては、インナールーフ3の周縁に立設したインナールーフ側壁板32で形成された内部凹状部分をキャビンCの方形状の天井フレーム15の内部に嵌着すると共に、インナールーフ側壁板32の上端縁に形成した方形枠状のインナールーフ鍔部36を方形状の天井フレーム15の上端縁に載置係合する。
【0031】
インナールーフ内空間S3中に備品装着ケース5を収納するに際しては、備品装着ケース5を構成する左右のケース側壁板51,51をインナールーフ3の内天井板31上に載置し、インナールーフ側壁板32の上端縁を外方に折曲して形成したインナールーフ鍔部36上に左右のケース側壁板51,51の上端縁に形成した備品装着ケース鍔部56を載置して、インナールーフ鍔部36と備品装着ケース鍔部56とを重ねた状態とする。
【0032】
アウタールーフ7を備品装着ケース5の上方でカバーリングするに際しては、アウタールーフ7の周縁に垂設したアウタールーフフレーム75をインナールーフ3のインナールーフ鍔部36の外方に遊嵌するように被せてカバーリングする。
【0033】
すなわち、アウタールーフ7はキャビンCの天井フレーム15に積載したインナールーフ3と備品装着ケース5の全体を被覆するものであり、備品装着ケース5に装着された各種備品は、インナールーフ3内に収納された状態となっており、かかる状態のインナールーフ3及び備品等がアウタールーフ7により上方をカバーされてキャビンCの天井フレーム15に固定された状態となり、キャビンCの天井部が構成される。
【0034】
要するに、予めインナールーフ3と備品装着ケース5とアウタールーフ7とがユニットで構成されており、キャビンCの天井フレーム15に積載し必要な電装品や配線の装着を完了した時点でアウタールーフ7をカバーし、固定することにより、簡易にキャビンCの天井部を構成するものである
【0035】
〔3.キャビン本体部1の構成について〕
キャビンCは、図2に示すように、キャビン本体部1とルーフユニットUとより構成されている。以下、キャビン本体部1の構成を説明する。
【0036】
キャビン本体部1は、図3に示すように、前側壁部11、後側壁部12、左側壁部13、右側壁部14、及び床部(図示せず)を張設して略矩形箱型に形成されており、前側壁部11と後側壁部12と左側壁部13と右側壁部14との各上端縁部により平面視略四角形の天井フレーム15が形成されている。キャビン本体部1の内空間には、運転部16が設けられている。
【0037】
更に、キャビン本体部1は、その前部下端に設けられた支軸17を介して、コンバイン100本体に軸支されており、キャビンCを前方に傾動自在としている。以下に、キャビン本体部1の各構成要素について説明する。
【0038】
前側壁部11は正面視略矩形状の壁体であり、その一部は前面窓体11aとフロントガラス11bよりなる。
【0039】
後側壁部12は背面視略矩形状の壁体であり、その上部は後面窓体12aとリアガラス12bにより構成されている。更に後側壁部12の下部にはエアコン510の室外機511を格納係止するための背面視略四角形の格納凹部12cが設けられている。
【0040】
左側壁部13は左側面視略台形状の壁体であり、その右上部は左側面窓体13aとレフトサイドガラス13bとレフトフロントガラス13cにより構成されている。
【0041】
右側壁部14は右側面視略台形状の壁体であり、その一部は乗降用開閉扉体14dにより構成され、同乗降用開閉扉体14dには右側面窓体14aが設けられている。14bはライトサイドガラス、14cはライトフロントガラスである。
【0042】
天井フレーム15は、後述するルーフユニットUの各種ルーフ部材が架設される際に各種ルーフ部材に形成された鍔部が載置される枠体である。
【0043】
運転部16は、床部の前部にハンドルコラム16aを立設し、同ハンドルコラム16aの上端にハンドル16bを取付け、同ハンドル16bの後方に位置する床部上に座席16cを載設し、同座席16cの左側方に位置する床部上にサイド操作コラム16dを設けて、同サイド操作コラム16dに各種レバー16eを取付けている。
【0044】
〔4.ルーフユニットUの各構成について〕
次にキャビンルーフを構成するルーフユニットUの各種ルーフ部材について、図面を用いて詳細に説明する。
【0045】
ルーフユニットUは、図2に示すように、インナールーフ3と備品装着ケース5とアウタールーフ7とより構成されており、各構成要素について図面を用いて詳細に説明する。
【0046】
〔4.1.インナールーフ3の構成について〕
インナールーフ3は、図4及び図5に示すように、平面視略矩形状で直接的にキャビンルーフを構成するルーフ部材である。インナールーフ3はキャビンCの天井フレーム15と対応する方形状の内天井板31と、その周端縁部に立設したインナールーフ側壁板32と、インナールーフ側壁板32の上端縁に水平に形成したインナールーフ鍔部36により構成されており、その立体形状はインナールーフ鍔部36で囲繞された内方部分が下方に方形凸部を形成し、従ってインナールーフ3本体内部が凹状に形成されたトレー状となっており、その内方の凹状部分をインナールーフ内空間S3としている。
【0047】
インナールーフ内空間S3の内底面を形成する内天井板31は、平面視略四角形の板状部材であり、前部にエアコン載置用凹部34を有し、内天井板31の底部外側は、キャビンC内の天井面を形成するため、化粧布49が貼着している。
【0048】
エアコン載置用凹部34は、内天井板31の右前部を下方に突出させて底面を凹状に形成した平面視円形状であり、キャビンC内に搭載するエアコン510の凸部形状に対応させている。
【0049】
また、内天井板31の後部は、上方に隆起させて外底面を凹状とした付加スペース部35を形成しており、付加スペース部35を運転部16の座席16c上方に位置させることにより、キャビンC内空間を可及的に広くすると共に運転者に圧迫感を与えないように構成されている。
【0050】
付加スペース部35は、角錐台形に形成し、後側斜面31aには略矩形状の空気口31bが穿設すると共に、略中央部左右は隆起状部分を一部凹状に形成して、後述するスピーカ521を載置するためのスピーカ用凹部35aを形成している。
【0051】
インナールーフ3の周縁に立ち上げたインナールーフ側壁板32は、その外周上端縁、或いは前後方向の左右上端縁に外方に略水平に張出したインナールーフ鍔部36を有している。
【0052】
インナールーフ鍔部36は、前述した通り、天井フレーム15の上端周縁部に載置係合することにより、インナールーフ3をキャビンCの天井フレーム15に架設することができる。
【0053】
インナールーフ内空間S3は、後述する備品装着ケース5を収納するために機能すると共に、その上方に被蓋するアウタールーフ7との間の空間を利用してキャビンC外の外気或いはキャビンC内の内空気の流通路を形成して、更にはラジカセ520や電装品の配線やスピーカ521などを格納するものである。
【0054】
〔4.2.備品装着ケース5の構成について〕
備品装着ケース5は、図6及び図7に示すように、全体を平面視略コ字状で、作業用の備品を装着できる構成を有し、一定間隔で縦板状に略垂直に並設した細長手状の2個のケース側壁板51,51と、その前端に架設した前側ケース部材52と、ケース側壁板51の中央より若干前側位置で架設した中間フレーム53とにより構成されている。
【0055】
上記のように構成された備品装着ケース5は、2個のケース側壁板51,51と前側ケース部材52とより構成される枠内に備品装着ケース内空間S5が形成される。
【0056】
ケース側壁板51は、前述の通り、一定間隔を保持して左右に配設した垂直状の長方形状の板材であり、その長手方向の上端縁は外方に水平に折曲して備品装着ケース鍔部56を形成し、インナールーフ鍔部36の上面に載置重合してアウタールーフ7上に備品装着ケース5を重ねて収納することができるように構成している。
【0057】
また、各ケース側壁板51の内方空間、すなわち備品装着ケース内空間S5には、備品などを収納できる箱型ケース54を形成し、更に前部にはエアコン510を装着係止するためのエアコン取付部材55を左右にそれぞれ設けている。図中、54aは備品を装着係止するための係合部材である。
【0058】
備品装着ケース5を形成する前側ケース部材52には、略中央部にワイパー570をワイパー駆動機構571を介して取付けており、また、略中央部の近傍には、デフロスター用風吹出口580を複数設けている。また、前側ケース部材52の上部には前照灯590を等間隔に複数設けている。
【0059】
以上のように、備品装着ケース5は、インナールーフ3と後述するアウタールーフ7との間の空間、すなわち備品装着ケース内空間S5を利用して各種備品を収納係止することができる。従って、従来のキャビン内空間に存在した可及的に多数の備品をルーフユニットU内の所定空間に収納・格納することができ、可及的にキャビンC内空間を有効に利用をすることができることになる。
【0060】
同様に、備品装着ケース5内部に係合部材54aを介して各種備品を収納固定することができる収納固定構造も容易となり、機能的なキャビンC内部空間の取り合いを効率的にかつ有効に行うことができる効果がある。
【0061】
〔4.3.アウタールーフ7の構成について〕
アウタールーフ7は、図8及び図9に示すように、蓋体形状とした平面視略矩形状のルーフ部材であり、ルーフユニットUの最外層を構成するものである。アウタールーフ7は、キャビンCの天井部を覆う大きさを有する外天井板71と、外天井板71の周縁を下方に折曲したアウタールーフフレーム75とよりなる。なお、73は、アウタールーフフレーム75のアウタールーフ側壁板、74はアウタールーフ前壁板である。また、キャビンCの天井フレーム15の後部から外に張出したアウタールーフ7の後部下面にはフィルターを介して外気取入部9が設けられており、この外気取入部9は、アウタールーフ7とインナールーフ3とを重合した場合に形成される重複空間部分に連通している。
【0062】
外天井板71の下方には、図10及び図11に示すように、一定間隔を保持してアウタールーフ内壁板72が張設されており、該アウタールーフ内壁板72には空気流通口72aが形成されていると共に、空気流通口72aは外天井板71とアウタールーフ内壁板72との間の間隙を介して外気取入部9に連通しており、従って、外気取入部9からの外気は間隙を流通して空気流通口72aに至り、後述するエアコン510に流通することによりエア処理されてキャビンC内に供給されるように構成されている。
【0063】
アウタールーフ7は、図10及び図11に示すように、その周縁部はキャビンCの天井フレーム15から外周方向にはみ出し状に形成されており、しかも、はみ出し部分の外周縁にはアウタールーフフレーム75が垂設されており、従って、天井フレーム15上端縁に重複して積載されたインナールーフ鍔部36と備品装着ケース鍔部56の外側縁をアウタールーフフレーム75が外方からカバーリングした、すなわち囲繞した構造となっている。
【0064】
しかも、方形枠状に形成したアウタールーフフレーム75の内側には、一定の間隔を保持して方形枠体の内側フレーム75´を外天井板71から垂設している。すなわち、外天井板71の外周縁部には、大径の外側の方形枠体(アウタールーフフレーム75)と、小径の内側の方形枠体(内側フレーム75´)とが形成されて各枠体の間に形成された間隙Sb中にキャビンCの天井フレーム15に積載されたインナールーフ鍔部36と備品装着ケース鍔部56を嵌入して、アウタールーフフレーム75を被せるものである。従って、間隙Sbがアウタールーフ鍔部76を形成したことになる。
【0065】
換言すれば、アウタールーフ7がルーフユニットUの最外層を形成するためには、キャビンCの天井フレーム15上端に積載したルーフユニットUの各鍔部36,56がアウタールーフ7の外周縁の間隙Sbに嵌入する、すなわち各部材の鍔部を重ねるように上方からアウタールーフ7を被せるものであり、その結果、インナールーフ3、備品装着ケース5、アウタールーフ7の三層よりなるルーフユニットUが完成し、しかもルーフユニットUの構築作業中に備品装着ケース5に必要な備品を係合装着してルーフユニットUに格納することができるものである。
【0066】
上記のように構成されたルーフユニットUにおいては、アウタールーフ7の外気取入部9からの外気取入れとインナールーフ3の空気口31bからのキャビンC内空気流通とを切換自在に行われるように構成している。
【0067】
すなわち、アウタールーフ7の外気取入部9は外天井板71とアウタールーフ内壁板72との間隙Saに連通しており、しかもアウタールーフ内壁板72には空気流通口72aを形成しているため、外気はこの空気流通口72aを介してアウタールーフ7のアウタールーフ内壁板72とインナールーフ3との間のインナールーフ内空間S3を流通し、エアコン510において循環処理される。他方、キャビンC内の空気は、内天井板31に形成した空気口31bから流入してインナールーフ内空間S3を流通してエアコン510において循環処理される。
【0068】
従って、アウタールーフ7の空気流通口72aとインナールーフ3の空気口31bとの間には切換ダンパ38を介設しており、切換ダンパ38の切換えにより、必要に応じて空気流通口72aと空気口31bとを一方が閉塞時には他方を開放し、一方が開放時には他方を閉塞するように作動する。
【0069】
このようにして、外気を取り入れてエアコン処理してキャビンC内に循環する手段やキャビンC内の空気のみを循環処理する手段等、必要に応じた各種のキャビン内外の空気の循環流通が可能となる。
【0070】
特に、かかる空気流通をルーフユニットU内で構成することができるため、流通パイプなどの備品を装備する必要がなく、また、かかるキャビンCの天井部に空気流通路を平面的に形成することができるので、この空気流通路が断熱空気層をも形成することになり、キャビンC内の天井断熱機能も果たすことができる。
【0071】
〔5.ルーフユニットUの架設装着について〕
インナールーフ3と、備品装着ケース5と、アウタールーフ7とは、図2、図10、図11に示すように、キャビン本体部1の天井フレーム15に架設装着されると共に、架設装着される際には、インナールーフ鍔部36と備品装着ケース鍔部56とアウタールーフ7の鍔部76を形成する間隙Sbとが天井フレーム15に積層状に取付けられる。
【0072】
かかる構成及び架設装着により、予め、ルーフユニットUを構成する各種ルーフ部材であるインナールーフ3や備品装着ケース5やアウタールーフ7等を製作しておくと、組立が容易となり、しかも安価に製作できる効果がある。しかもルーフユニットUの各部材を天井フレーム15間に順次架設していく過程でルーフユニットUの内部空間を構成する備品装着ケース内空間S5にエアコン510やラジカセ520や配線(図示せず)や照明(図示せず)等の備品を適宜に装着収納していくことができるので、天井部を除いたキャビンC内空間を可及的に広くとって有効に利用できる効果がある。
【0073】
また、各本体内部を凹状としたことで形成されるインナールーフ内空間S3と備品装着ケース内空間S5とアウタールーフ内空間S7とを有することから、ルーフユニットUの内部を広く形成することができる。
【0074】
更に、キャビンCの天井フレーム15に各鍔部であるインナールーフ鍔部36と備品装着ケース鍔部56とアウタールーフ鍔部76とをそれぞれ載置してルーフユニットUを架設するため、ルーフユニットUの取付作業が簡単で、かつ、強固に固定でき、しかも各種ルーフ部材の各鍔部であるインナールーフ鍔部36と備品装着ケース鍔部56とアウタールーフ鍔部76とを重ねて天井フレーム15上に載置して組立てるため、天井フレーム15への取付が更に強固となり、防水・防塵効果も向上することができる効果がある。
【0075】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0076】
C キャビン
U ルーフユニット
S3 インナールーフ内空間
S5 備品装着ケース内空間
S7 アウタールーフ内空間
1 キャビン本体部
3 インナールーフ
5 備品装着ケース
7 アウタールーフ
9 外気取入部
15 天井フレーム
36 インナールーフ鍔部
38 切換ダンパ
54 箱型ケース
54a 係合部材
56 備品装着ケース鍔部
76 アウタールーフ鍔部
100 コンバイン
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバイン等の作業機におけるキャビンのルーフ構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、作業機のキャビンは、運転席を収容し、その他の空間に作業機の操作機構を配設しているが、キャビン内空間を可及的に有効に利用する技術が各種出願されている。
【0003】
特に、特許第3986404号公報に示す技術は、キャビンの骨格フレームの天井部分を外方に一部張出し状にして、その張出し部分にエアコン機器を収容装着しキャビン内の作業に支障とならない空間の有効利用をしたものがある。
【0004】
更には、特許第4121422号公報に示すように、内外気の循環流通が切換ダンパを介して容易に行えるようにキャビンの天井部をインナールーフとアウタールーフに分けて構成し、その内の空間を空気流通路とするものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3986404号公報
【特許文献2】特許第4121422号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、これらは、いずれもキャビン空間の有効利用を目的とするものであるが、キャビンの天井部の構成を従来のルーフ構造を基礎とし、その改良をするものであるため、ルーフ利用によるキャビン内空間の技術に限界を生じており、キャビン内空間中、特に、ルーフ部を内外気循環通路やエアコン機器収容やスピーカや配線ダクトやラジカセ等の多種の機材の収納空間とすることができないと共に、ルーフ部の構造も簡易な組立構造とすることもできないものであった。
【0007】
本発明の目的は、ルーフ部を収納空間として利用すると共に、ルーフ部の構造も簡易な組立構造である作業機のキャビンのルーフ構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため、請求項1に係る作業機のキャビンのルーフ構造は、作業機のキャビンの天井フレーム間にキャビンルーフを構成する各種ルーフ部材からなるルーフユニットを架設装着してなるように構成したものである。
【0009】
請求項2に係る作業機のキャビンのルーフ構造は、請求項1に記載の作業機のキャビンのルーフ構造において、ルーフユニットを構成するルーフ部材は、本体内部を凹状に形成すると共に、周縁に天井フレームを架設する鍔部を突設したことを特徴とする。
【0010】
請求項3に係る作業機のキャビンのルーフ構造は、請求項1又は請求項2に記載の作業機のキャビンのルーフ構造において、ルーフユニットは、インナールーフと備品装着ケースとアウタールーフ等のルーフ部材より構成したことを特徴とする。
【0011】
請求項4に係る作業機のキャビンのルーフ構造は、請求項3に記載の作業機のキャビンのルーフ構造において、備品装着ケースは下方開放の箱型ケースと上方開口部周縁に突設した鍔部よりなり、箱型ケース内には備品装着のための係合部材を設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項5に係る作業機のキャビンのルーフ構造は、請求項3又は請求項4に記載の作業機のキャビンのルーフ構造において、アウタールーフの一部に外気取入部を形成し、アウタールーフとインナールーフとの間に形成した空間を空気循環路としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、天井フレーム間にルーフユニットを架設装着する構造であるため、予め、ルーフユニットを構成する各種ルーフ部材を製作しておくと、組立が容易となり、しかも安価に製作できる効果があり、しかもルーフユニットの各部材を天井フレーム間に順次架設していく過程でルーフユニットの内部空間にエアコン機器やラジカセや配線や照明等の備品を適宜に装着収納していくことができるので、天井部を除いたキャビン内の空間を可及的に広くとって有効に利用できる効果がある。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、ルーフユニットの各種ルーフ部材は、本体内部を凹状とし、その周縁に鍔部を突設したものであるため、ルーフユニットの内部を広く形成し、しかも、キャビンの天井フレームに鍔部を載置してルーフユニットを架設するため、ルーフユニットの取付作業が簡単で、かつ、強固に固定でき、しかも各種ルーフ部材の鍔部を重ねて天井フレーム上に載置して組立てるため、天井フレームへの取付が更に強固となり、防水・防塵効果も向上することができる効果がある。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、ルーフユニットをインナールーフと備品装着ケースとアウタールーフ等のルーフ部材より構成したので、インナールーフとアウタールーフの間の空間に備品装着ケースを利用して各種備品を収納係止することができ、従って可及的に多数の備品をキャビン空間からルーフユニット内に移行することができて、可及的にキャビン空間の有効利用をはかることができる効果がある。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、備品装着ケース内部に係合部材を介して各種備品を収納係合することができるので、備品の収納固定が容易となり、キャビン内部の空間の取り合いを効率的にかつ有効に行うことができる効果がある。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、外気取入部をアウタールーフとインナールーフとの間の空気循環路に連通することにより、ルーフユニット内に外気を取込むことができ、ルーフユニット内に装着したエアコンを有効に稼動させることができ、特別な空気流通パイプ等を設備する必要がない効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態にかかるキャビンのルーフ構造を有する6条刈り用のコンバインの左側面図である。
【図2】作業機のキャビンのルーフ構造の分解斜視図である。
【図3】キャビン本体部の斜視図である
【図4】インナールーフの斜視図である。
【図5】インナールーフの正面図である。
【図6】備品装着ケースの斜視図である。
【図7】備品装着ケースの正面図である。
【図8】アウタールーフの斜視図である。
【図9】アウタールーフの正面図である。
【図10】ルーフ構造の前後方向における分解断面図である。
【図11】ルーフ構造の左右方向における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態に係る作業機のキャビンのルーフ構造について図面に基づいて説明する。なお、本発明の一実施形態にかかるルーフ構造を有するキャビンCは、例えばコンバインなどの作業機の走行機体の右側前部に取付けられるものである。そこで、まず本発明の一実施形態に係るキャビンのルーフ構造を有するコンバイン100を図面に基づいて説明する。
〔1.コンバイン100の全体構成について〕
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るキャビンのルーフ構造を有するコンバイン100は、左右一対の走行クローラ120(走行部)にて支持された走行機体110を備え、走行機体110の前部には、穀稈を刈取る6条刈り用の刈取装置130が、単動式の昇降用油圧シリンダによって刈取回動支点軸4a回りに昇降調節可能に装着されており、走行機体110には、フィードチェン160を有する脱穀装置150と、脱穀後の穀粒を貯留するグレンタンク170とが並列に搭載されている。なお、脱穀装置150は、走行機体110の前進方向に向かって左側に配置され、グレンタンク170は、走行機体110の前進方向に向かって右側に配置されている。
【0020】
グレンタンク170の後方には、グレンタンク170内の穀粒を機体外部に排出するために機体天井部190に沿って穀粒排出コンベヤ180における排出オーガ181が回動自在に配設されている。グレンタンク170の前方で走行機体110の右側前部には、本発明の一実施形態であるキャビンのルーフ構造、すなわちルーフユニットUを有するキャビン本体部1が設けられ、ルーフユニットUとキャビン本体部1とよりなるキャビンC内には運転部16が設けられている。更に、運転部16の下方の走行機体110には、動力源としてのエンジン200が配置されている。
【0021】
図1に示すように、走行機体110の下面側には、左右の走行フレーム121を配置し、走行フレーム121には、走行クローラ120を設けている。しかも、走行クローラ120の前側は、駆動スプロケット122によって支持され、走行クローラ120の後側は、テンションローラ123によって支持され、走行クローラ120の接地側は、トラックローラ124によって支持されている。
【0022】
刈取装置130には、図1に示すように、圃場の未刈り穀稈を引起す6条分の穀稈引起装置131と、圃場の未刈り穀稈の株元を切断するバリカン式の刈刃装置132と、穀稈引起装置131からフィードチェン160の前端部(送り始端側)に刈取り穀稈を搬送する穀稈搬送装置133とが備えられている。従って、穀稈引起装置131によって圃場の未刈り穀稈が引起され、刈刃装置132によって未刈り穀稈の株元が切断され、穀稈引起装置131によってフィードチェン160の前端部に刈取り穀稈が搬送される。
【0023】
脱穀装置150には、穀稈脱穀用の扱胴151と、扱胴151の下方に落下する脱粒物を選別する揺動選別機構としての揺動選別盤152と、揺動選別盤152に選別風を供給する唐箕ファン153と、扱胴151の後部から取出される脱穀排出物を再処理する処理胴154と、揺動選別盤152の後部の排塵を機外に排出する排塵ファン161とを備えている。
【0024】
フィードチェン160の後端側(送り終端側)には、図1に示すように、排藁チェン162が配置されている。フィードチェン160の後端側から排藁チェン162に受け継がれた排藁は、長い状態で走行機体110の後方に排出されるか、又は脱穀装置150の後方側に設けた排藁カッタ163にて適宜長さに短く切断されたのち、走行機体110の後方下方に排出される。また、揺動選別盤152の下方側には、揺動選別盤152にて選別された穀粒(一番選別物)を取出す一番コンベヤ155と、穀粒や藁屑や枝梗付き穀粒等が混合した二番選別物を取出す二番コンベヤ156とが設けられている。
【0025】
揺動選別盤152は、扱胴151の下方に落下した脱穀物を揺動選別するように構成し、揺動選別盤152から落下した穀粒(一番選別物)は、その穀粒中の粉塵が唐箕ファン153からの選別風によって除去され、一番コンベヤ155に落下する。一番コンベヤ155の終端部は、上下方向に延びる一番揚穀筒157に連通連結されており、一番コンベヤ155から取出された穀粒は、一番揚穀筒157に内設された一番揚穀コンベヤ(図示せず)からグレンタンク170内に搬入され、グレンタンク170の内部に貯留される。
【0026】
揺動選別盤152は、揺動選別(比重選別)によって、枝梗付き穀粒等の二番選別物(穀粒と藁屑等が混在した再選別用の還元再処理物)を二番コンベヤ156に落下させるように構成されている。二番コンベヤ156によって取出された二番選別物は、二番還元筒(図示せず)及び二番処理部(図示せず)を介して揺動選別盤152の上面側に戻されて再選別される。また、扱胴151からの脱粒物中の藁屑及び粉塵等は、唐箕ファン153からの選別風と排塵ファン161の吸排塵作用とによって、走行機体110の後部から圃場に向けて排出される。
【0027】
〔2.コンバイン100のキャビンCのルーフ構造の全体構成について〕
本実施形態に係る作業機のキャビンのルーフ構造は、図2に示すように、コンバイン100のキャビンCのキャビン本体部1の天井フレーム15間にキャビンルーフを構成する各種ルーフ部材からなるルーフユニットUを架設装着してなるように構成されている。
【0028】
キャビンルーフを構成するルーフユニットUは、各種ルーフ部材であるインナールーフ3と備品装着ケース5とアウタールーフ7とより構成して、そのルーフ部材の構造は、後述するように、備品装着ケース5とアウタールーフ7の内部は凹状に形成して、その周縁に天井フレーム15の方形状の上端周縁に架設するための鍔部を有する。
【0029】
キャビンCの天井部を構成するためには、天井フレーム15にルーフユニットUを載置覆蓋するものであり、具体的には、まず上方開口のキャビンCの上縁部にインナールーフ3を載置し、次にインナールーフ3のインナールーフ内空間S3中に備品装着ケース5を収納載置し、次にその上部をアウタールーフ7でカバーリングして構成する。
【0030】
上方開口のキャビンCの天井フレーム15上縁部にインナールーフ3を載置するに際しては、インナールーフ3の周縁に立設したインナールーフ側壁板32で形成された内部凹状部分をキャビンCの方形状の天井フレーム15の内部に嵌着すると共に、インナールーフ側壁板32の上端縁に形成した方形枠状のインナールーフ鍔部36を方形状の天井フレーム15の上端縁に載置係合する。
【0031】
インナールーフ内空間S3中に備品装着ケース5を収納するに際しては、備品装着ケース5を構成する左右のケース側壁板51,51をインナールーフ3の内天井板31上に載置し、インナールーフ側壁板32の上端縁を外方に折曲して形成したインナールーフ鍔部36上に左右のケース側壁板51,51の上端縁に形成した備品装着ケース鍔部56を載置して、インナールーフ鍔部36と備品装着ケース鍔部56とを重ねた状態とする。
【0032】
アウタールーフ7を備品装着ケース5の上方でカバーリングするに際しては、アウタールーフ7の周縁に垂設したアウタールーフフレーム75をインナールーフ3のインナールーフ鍔部36の外方に遊嵌するように被せてカバーリングする。
【0033】
すなわち、アウタールーフ7はキャビンCの天井フレーム15に積載したインナールーフ3と備品装着ケース5の全体を被覆するものであり、備品装着ケース5に装着された各種備品は、インナールーフ3内に収納された状態となっており、かかる状態のインナールーフ3及び備品等がアウタールーフ7により上方をカバーされてキャビンCの天井フレーム15に固定された状態となり、キャビンCの天井部が構成される。
【0034】
要するに、予めインナールーフ3と備品装着ケース5とアウタールーフ7とがユニットで構成されており、キャビンCの天井フレーム15に積載し必要な電装品や配線の装着を完了した時点でアウタールーフ7をカバーし、固定することにより、簡易にキャビンCの天井部を構成するものである
【0035】
〔3.キャビン本体部1の構成について〕
キャビンCは、図2に示すように、キャビン本体部1とルーフユニットUとより構成されている。以下、キャビン本体部1の構成を説明する。
【0036】
キャビン本体部1は、図3に示すように、前側壁部11、後側壁部12、左側壁部13、右側壁部14、及び床部(図示せず)を張設して略矩形箱型に形成されており、前側壁部11と後側壁部12と左側壁部13と右側壁部14との各上端縁部により平面視略四角形の天井フレーム15が形成されている。キャビン本体部1の内空間には、運転部16が設けられている。
【0037】
更に、キャビン本体部1は、その前部下端に設けられた支軸17を介して、コンバイン100本体に軸支されており、キャビンCを前方に傾動自在としている。以下に、キャビン本体部1の各構成要素について説明する。
【0038】
前側壁部11は正面視略矩形状の壁体であり、その一部は前面窓体11aとフロントガラス11bよりなる。
【0039】
後側壁部12は背面視略矩形状の壁体であり、その上部は後面窓体12aとリアガラス12bにより構成されている。更に後側壁部12の下部にはエアコン510の室外機511を格納係止するための背面視略四角形の格納凹部12cが設けられている。
【0040】
左側壁部13は左側面視略台形状の壁体であり、その右上部は左側面窓体13aとレフトサイドガラス13bとレフトフロントガラス13cにより構成されている。
【0041】
右側壁部14は右側面視略台形状の壁体であり、その一部は乗降用開閉扉体14dにより構成され、同乗降用開閉扉体14dには右側面窓体14aが設けられている。14bはライトサイドガラス、14cはライトフロントガラスである。
【0042】
天井フレーム15は、後述するルーフユニットUの各種ルーフ部材が架設される際に各種ルーフ部材に形成された鍔部が載置される枠体である。
【0043】
運転部16は、床部の前部にハンドルコラム16aを立設し、同ハンドルコラム16aの上端にハンドル16bを取付け、同ハンドル16bの後方に位置する床部上に座席16cを載設し、同座席16cの左側方に位置する床部上にサイド操作コラム16dを設けて、同サイド操作コラム16dに各種レバー16eを取付けている。
【0044】
〔4.ルーフユニットUの各構成について〕
次にキャビンルーフを構成するルーフユニットUの各種ルーフ部材について、図面を用いて詳細に説明する。
【0045】
ルーフユニットUは、図2に示すように、インナールーフ3と備品装着ケース5とアウタールーフ7とより構成されており、各構成要素について図面を用いて詳細に説明する。
【0046】
〔4.1.インナールーフ3の構成について〕
インナールーフ3は、図4及び図5に示すように、平面視略矩形状で直接的にキャビンルーフを構成するルーフ部材である。インナールーフ3はキャビンCの天井フレーム15と対応する方形状の内天井板31と、その周端縁部に立設したインナールーフ側壁板32と、インナールーフ側壁板32の上端縁に水平に形成したインナールーフ鍔部36により構成されており、その立体形状はインナールーフ鍔部36で囲繞された内方部分が下方に方形凸部を形成し、従ってインナールーフ3本体内部が凹状に形成されたトレー状となっており、その内方の凹状部分をインナールーフ内空間S3としている。
【0047】
インナールーフ内空間S3の内底面を形成する内天井板31は、平面視略四角形の板状部材であり、前部にエアコン載置用凹部34を有し、内天井板31の底部外側は、キャビンC内の天井面を形成するため、化粧布49が貼着している。
【0048】
エアコン載置用凹部34は、内天井板31の右前部を下方に突出させて底面を凹状に形成した平面視円形状であり、キャビンC内に搭載するエアコン510の凸部形状に対応させている。
【0049】
また、内天井板31の後部は、上方に隆起させて外底面を凹状とした付加スペース部35を形成しており、付加スペース部35を運転部16の座席16c上方に位置させることにより、キャビンC内空間を可及的に広くすると共に運転者に圧迫感を与えないように構成されている。
【0050】
付加スペース部35は、角錐台形に形成し、後側斜面31aには略矩形状の空気口31bが穿設すると共に、略中央部左右は隆起状部分を一部凹状に形成して、後述するスピーカ521を載置するためのスピーカ用凹部35aを形成している。
【0051】
インナールーフ3の周縁に立ち上げたインナールーフ側壁板32は、その外周上端縁、或いは前後方向の左右上端縁に外方に略水平に張出したインナールーフ鍔部36を有している。
【0052】
インナールーフ鍔部36は、前述した通り、天井フレーム15の上端周縁部に載置係合することにより、インナールーフ3をキャビンCの天井フレーム15に架設することができる。
【0053】
インナールーフ内空間S3は、後述する備品装着ケース5を収納するために機能すると共に、その上方に被蓋するアウタールーフ7との間の空間を利用してキャビンC外の外気或いはキャビンC内の内空気の流通路を形成して、更にはラジカセ520や電装品の配線やスピーカ521などを格納するものである。
【0054】
〔4.2.備品装着ケース5の構成について〕
備品装着ケース5は、図6及び図7に示すように、全体を平面視略コ字状で、作業用の備品を装着できる構成を有し、一定間隔で縦板状に略垂直に並設した細長手状の2個のケース側壁板51,51と、その前端に架設した前側ケース部材52と、ケース側壁板51の中央より若干前側位置で架設した中間フレーム53とにより構成されている。
【0055】
上記のように構成された備品装着ケース5は、2個のケース側壁板51,51と前側ケース部材52とより構成される枠内に備品装着ケース内空間S5が形成される。
【0056】
ケース側壁板51は、前述の通り、一定間隔を保持して左右に配設した垂直状の長方形状の板材であり、その長手方向の上端縁は外方に水平に折曲して備品装着ケース鍔部56を形成し、インナールーフ鍔部36の上面に載置重合してアウタールーフ7上に備品装着ケース5を重ねて収納することができるように構成している。
【0057】
また、各ケース側壁板51の内方空間、すなわち備品装着ケース内空間S5には、備品などを収納できる箱型ケース54を形成し、更に前部にはエアコン510を装着係止するためのエアコン取付部材55を左右にそれぞれ設けている。図中、54aは備品を装着係止するための係合部材である。
【0058】
備品装着ケース5を形成する前側ケース部材52には、略中央部にワイパー570をワイパー駆動機構571を介して取付けており、また、略中央部の近傍には、デフロスター用風吹出口580を複数設けている。また、前側ケース部材52の上部には前照灯590を等間隔に複数設けている。
【0059】
以上のように、備品装着ケース5は、インナールーフ3と後述するアウタールーフ7との間の空間、すなわち備品装着ケース内空間S5を利用して各種備品を収納係止することができる。従って、従来のキャビン内空間に存在した可及的に多数の備品をルーフユニットU内の所定空間に収納・格納することができ、可及的にキャビンC内空間を有効に利用をすることができることになる。
【0060】
同様に、備品装着ケース5内部に係合部材54aを介して各種備品を収納固定することができる収納固定構造も容易となり、機能的なキャビンC内部空間の取り合いを効率的にかつ有効に行うことができる効果がある。
【0061】
〔4.3.アウタールーフ7の構成について〕
アウタールーフ7は、図8及び図9に示すように、蓋体形状とした平面視略矩形状のルーフ部材であり、ルーフユニットUの最外層を構成するものである。アウタールーフ7は、キャビンCの天井部を覆う大きさを有する外天井板71と、外天井板71の周縁を下方に折曲したアウタールーフフレーム75とよりなる。なお、73は、アウタールーフフレーム75のアウタールーフ側壁板、74はアウタールーフ前壁板である。また、キャビンCの天井フレーム15の後部から外に張出したアウタールーフ7の後部下面にはフィルターを介して外気取入部9が設けられており、この外気取入部9は、アウタールーフ7とインナールーフ3とを重合した場合に形成される重複空間部分に連通している。
【0062】
外天井板71の下方には、図10及び図11に示すように、一定間隔を保持してアウタールーフ内壁板72が張設されており、該アウタールーフ内壁板72には空気流通口72aが形成されていると共に、空気流通口72aは外天井板71とアウタールーフ内壁板72との間の間隙を介して外気取入部9に連通しており、従って、外気取入部9からの外気は間隙を流通して空気流通口72aに至り、後述するエアコン510に流通することによりエア処理されてキャビンC内に供給されるように構成されている。
【0063】
アウタールーフ7は、図10及び図11に示すように、その周縁部はキャビンCの天井フレーム15から外周方向にはみ出し状に形成されており、しかも、はみ出し部分の外周縁にはアウタールーフフレーム75が垂設されており、従って、天井フレーム15上端縁に重複して積載されたインナールーフ鍔部36と備品装着ケース鍔部56の外側縁をアウタールーフフレーム75が外方からカバーリングした、すなわち囲繞した構造となっている。
【0064】
しかも、方形枠状に形成したアウタールーフフレーム75の内側には、一定の間隔を保持して方形枠体の内側フレーム75´を外天井板71から垂設している。すなわち、外天井板71の外周縁部には、大径の外側の方形枠体(アウタールーフフレーム75)と、小径の内側の方形枠体(内側フレーム75´)とが形成されて各枠体の間に形成された間隙Sb中にキャビンCの天井フレーム15に積載されたインナールーフ鍔部36と備品装着ケース鍔部56を嵌入して、アウタールーフフレーム75を被せるものである。従って、間隙Sbがアウタールーフ鍔部76を形成したことになる。
【0065】
換言すれば、アウタールーフ7がルーフユニットUの最外層を形成するためには、キャビンCの天井フレーム15上端に積載したルーフユニットUの各鍔部36,56がアウタールーフ7の外周縁の間隙Sbに嵌入する、すなわち各部材の鍔部を重ねるように上方からアウタールーフ7を被せるものであり、その結果、インナールーフ3、備品装着ケース5、アウタールーフ7の三層よりなるルーフユニットUが完成し、しかもルーフユニットUの構築作業中に備品装着ケース5に必要な備品を係合装着してルーフユニットUに格納することができるものである。
【0066】
上記のように構成されたルーフユニットUにおいては、アウタールーフ7の外気取入部9からの外気取入れとインナールーフ3の空気口31bからのキャビンC内空気流通とを切換自在に行われるように構成している。
【0067】
すなわち、アウタールーフ7の外気取入部9は外天井板71とアウタールーフ内壁板72との間隙Saに連通しており、しかもアウタールーフ内壁板72には空気流通口72aを形成しているため、外気はこの空気流通口72aを介してアウタールーフ7のアウタールーフ内壁板72とインナールーフ3との間のインナールーフ内空間S3を流通し、エアコン510において循環処理される。他方、キャビンC内の空気は、内天井板31に形成した空気口31bから流入してインナールーフ内空間S3を流通してエアコン510において循環処理される。
【0068】
従って、アウタールーフ7の空気流通口72aとインナールーフ3の空気口31bとの間には切換ダンパ38を介設しており、切換ダンパ38の切換えにより、必要に応じて空気流通口72aと空気口31bとを一方が閉塞時には他方を開放し、一方が開放時には他方を閉塞するように作動する。
【0069】
このようにして、外気を取り入れてエアコン処理してキャビンC内に循環する手段やキャビンC内の空気のみを循環処理する手段等、必要に応じた各種のキャビン内外の空気の循環流通が可能となる。
【0070】
特に、かかる空気流通をルーフユニットU内で構成することができるため、流通パイプなどの備品を装備する必要がなく、また、かかるキャビンCの天井部に空気流通路を平面的に形成することができるので、この空気流通路が断熱空気層をも形成することになり、キャビンC内の天井断熱機能も果たすことができる。
【0071】
〔5.ルーフユニットUの架設装着について〕
インナールーフ3と、備品装着ケース5と、アウタールーフ7とは、図2、図10、図11に示すように、キャビン本体部1の天井フレーム15に架設装着されると共に、架設装着される際には、インナールーフ鍔部36と備品装着ケース鍔部56とアウタールーフ7の鍔部76を形成する間隙Sbとが天井フレーム15に積層状に取付けられる。
【0072】
かかる構成及び架設装着により、予め、ルーフユニットUを構成する各種ルーフ部材であるインナールーフ3や備品装着ケース5やアウタールーフ7等を製作しておくと、組立が容易となり、しかも安価に製作できる効果がある。しかもルーフユニットUの各部材を天井フレーム15間に順次架設していく過程でルーフユニットUの内部空間を構成する備品装着ケース内空間S5にエアコン510やラジカセ520や配線(図示せず)や照明(図示せず)等の備品を適宜に装着収納していくことができるので、天井部を除いたキャビンC内空間を可及的に広くとって有効に利用できる効果がある。
【0073】
また、各本体内部を凹状としたことで形成されるインナールーフ内空間S3と備品装着ケース内空間S5とアウタールーフ内空間S7とを有することから、ルーフユニットUの内部を広く形成することができる。
【0074】
更に、キャビンCの天井フレーム15に各鍔部であるインナールーフ鍔部36と備品装着ケース鍔部56とアウタールーフ鍔部76とをそれぞれ載置してルーフユニットUを架設するため、ルーフユニットUの取付作業が簡単で、かつ、強固に固定でき、しかも各種ルーフ部材の各鍔部であるインナールーフ鍔部36と備品装着ケース鍔部56とアウタールーフ鍔部76とを重ねて天井フレーム15上に載置して組立てるため、天井フレーム15への取付が更に強固となり、防水・防塵効果も向上することができる効果がある。
【0075】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0076】
C キャビン
U ルーフユニット
S3 インナールーフ内空間
S5 備品装着ケース内空間
S7 アウタールーフ内空間
1 キャビン本体部
3 インナールーフ
5 備品装着ケース
7 アウタールーフ
9 外気取入部
15 天井フレーム
36 インナールーフ鍔部
38 切換ダンパ
54 箱型ケース
54a 係合部材
56 備品装着ケース鍔部
76 アウタールーフ鍔部
100 コンバイン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機のキャビンの天井フレーム間にキャビンルーフを構成する各種ルーフ部材からなるルーフユニットを架設装着してなるように構成したことを特徴とする作業機のキャビンのルーフ構造。
【請求項2】
ルーフユニットを構成するルーフ部材は、本体内部を凹状に形成すると共に、周縁に天井フレームを架設する鍔部を突設したことを特徴とする請求項1に記載の作業機のキャビンのルーフ構造。
【請求項3】
ルーフユニットは、インナールーフと備品装着ケースとアウタールーフ等のルーフ部材より構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の作業機のキャビンのルーフ構造。
【請求項4】
備品装着ケースは下方開放の箱型ケースと上方開口部周縁に突設した鍔部よりなり、箱型ケース内には備品装着のための係合部材を設けたことを特徴とする請求項4に記載の作業機のキャビンのルーフ構造。
【請求項5】
アウタールーフの一部に外気取入部を形成し、アウタールーフとインナールーフとの間に形成した空間を空気循環路としたことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の作業機のキャビンのルーフ構造。
【請求項1】
作業機のキャビンの天井フレーム間にキャビンルーフを構成する各種ルーフ部材からなるルーフユニットを架設装着してなるように構成したことを特徴とする作業機のキャビンのルーフ構造。
【請求項2】
ルーフユニットを構成するルーフ部材は、本体内部を凹状に形成すると共に、周縁に天井フレームを架設する鍔部を突設したことを特徴とする請求項1に記載の作業機のキャビンのルーフ構造。
【請求項3】
ルーフユニットは、インナールーフと備品装着ケースとアウタールーフ等のルーフ部材より構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の作業機のキャビンのルーフ構造。
【請求項4】
備品装着ケースは下方開放の箱型ケースと上方開口部周縁に突設した鍔部よりなり、箱型ケース内には備品装着のための係合部材を設けたことを特徴とする請求項4に記載の作業機のキャビンのルーフ構造。
【請求項5】
アウタールーフの一部に外気取入部を形成し、アウタールーフとインナールーフとの間に形成した空間を空気循環路としたことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の作業機のキャビンのルーフ構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−188868(P2010−188868A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−35371(P2009−35371)
【出願日】平成21年2月18日(2009.2.18)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年2月18日(2009.2.18)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】
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