説明

作業機械の視野補助装置

【課題】作業機械の姿勢に拘わらず作業機械の後方を確認できる作業機械の視野補助装置を提供する。
【解決手段】作業機械の視野補助装置は、運転室内の操作装置で回動操作されるフロント装置を挟んで運転室とは反対側に設置され、作業機械の側方後方を確認するためのミラーと、ミラーと同等の視野角で作業機械の側方後方を撮像する撮像装置と、運転室からミラーにより作業機械の側方後方が視認できるか否かを判定する判定手段と、撮像装置からの撮像信号による側方後方の画像を表示する表示装置と、判定手段で側方後方が視認できないと判定されると、表示装置に側方後方の画像を表示させる表示制御手段とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業機械の視野補助装置に関する。
【背景技術】
【0002】
油圧ショベル等の作業機械には、運転者が作業機械の後方を確認するために使用されるサイドミラーが設けられている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−329569号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のサイドミラーは、作業機械の姿勢によっては運転者から視認できないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る発明は、運転室内の操作装置で回動操作されるフロント装置を挟んで運転室とは反対側に設置され、作業機械の側方後方を確認するためのミラーと、ミラーと同等の視野角で作業機械の側方後方を撮像する撮像装置と、運転室からミラーにより作業機械の側方後方が視認できるか否かを判定する判定手段と、撮像装置からの撮像信号による側方後方の画像を表示する表示装置と、判定手段で側方後方が視認できないと判定されると、表示装置に側方後方の画像を表示させる表示制御手段とを備えることを特徴とする作業機械の視野補助装置である。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の作業機械の視野補助装置において、フロント装置の回動角度を検出する角度検出手段を備え、判定手段は、角度検出手段により検出されたフロント装置の回動角度に基づいて、運転室内の運転者からミラーへの視線がフロント装置で遮られるか否かにより、作業機械の側方後方の視認可否を判定することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の作業機械の視野補助装置において、視線は、運転室内の運転者の眼の位置を表す位置データと、ミラーの位置を表す位置データとに基づいて計算され、判定手段は、フロント装置の形状を表す形状データと、フロント装置の回動支点の位置を表す位置データと、角度検出手段により検出されたフロント装置の回動角度とに基づいて、視線がフロント装置で遮られるか否かにより視認可否を判定することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1に記載の作業機械の視野補助装置において、ミラーに対して位置が可変される運転室の位置を表す位置データを検出する位置検出手段と、フロント装置の回動角度を検出する角度検出手段とを備え、判定手段は、位置検出手段により検出された運転室の位置を表す位置データと、角度検出手段により検出されたフロント装置の回動角度とに基づいて、運転室内の運転者からミラーへの視線がフロント装置で遮られるか否かにより、作業機械の側方後方の視認可否を判定することを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の作業機械の視野補助装置において、視線は、位置検出手段により検出された運転室の位置を表す位置データを加味して算出された運転室内の運転者の眼の位置を表す位置データと、ミラーの位置を表す位置データとに基づいて計算され、判定手段は、フロント装置の形状を表す形状データと、フロント装置の回動支点の位置を表す位置データと、角度検出手段により検出されたフロント装置の回動角度とに基づいて、視線がフロント装置で遮られるか否かにより視認可否を判定することを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の作業機械の視野補助装置において、撮像装置は、ミラーに付設され、ミラーの光学的視野角よりも広い視野角で作業機械の側方後方を撮像することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、作業機械の姿勢に拘わらず作業機械の後方を確認できる作業機械の視野補助装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る視野補助装置が適用される油圧ショベルの一例を示す斜視図。
【図2】図1のカメラ付きミラー装置の正面模式図および側面模式図。
【図3】図1の油圧ショベルに設けられたカメラおよびミラーの視野範囲を示す図。
【図4】図1の油圧ショベルの運転室の内部を示す模式図。
【図5】図1の油圧ショベルの平面模式図。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る視野補助装置の表示装置を示す図。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る視野補助装置の制御システム構成を示すブロック図。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係る視野補助装置の制御システムによる処理を示すフローチャート。
【図9】ブーム回動角度に応じた判定テーブルを示す図。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係るリンク昇降式の運転室を有する油圧ショベルを示す側面図。
【図11】本発明の第2の実施の形態に係る視野補助装置の制御システム構成を示すブロック図。
【図12】本発明の変形例に係る垂直昇降式の運転室を有する油圧ショベルを示す側面図。
【図13】本発明の変形例に係る表示装置に表示される表示画像を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
―第1の実施の形態―
以下、図面を参照して本発明による作業機械の視野補助装置の第1の実施の形態について説明する。
図1は、第1の実施の形態に係る視野補助装置が適用される作業機械の一例である油圧ショベルの斜視図である。なお、以下では図示のように機体の前後左右方向を定義する。
【0009】
油圧ショベル100は、関節式フロント装置101と車体102とを有する。車体102は、左右一対のクローラを備える下部走行体106と、下部走行体106の上方に旋回可能に搭載された上部旋回体104とを備え、上部旋回体104には運転室103と建屋105とが設けられている。
【0010】
フロント装置101は、上部旋回体104の前部に回動可能に軸支されたブーム107と、ブーム107の先端部に回動可能に軸支されたアーム108と、アーム108の先端部に回動可能に軸支されたバケット109とを有する。ブーム107、アーム108、バケット109はそれぞれ、ブームシリンダ107a、アームシリンダ108a、バケットシリンダ109aの伸縮によって回動する。下部走行体106に設けられる左右一対のクローラは、それぞれ走行モータ111L,111Rで駆動され、油圧ショベル100が走行する。上部旋回体104は旋回フレームに搭載される旋回モータ(不図示)の駆動により旋回する。
【0011】
建屋105には、ブームシリンダ107a、アームシリンダ108a、バケットシリンダ109a、走行モータ111L,111R、旋回モータを駆動制御するためのエンジン、油圧ポンプおよび油圧制御弁を備えた油圧制御システム(不図示)が収容されている。
【0012】
運転室103の左前部には油圧ショベル100の左側方後方を確認するためのサイドミラー2が設けられ、建屋105の右前部に設けられる手摺には油圧ショベル100の右側方後方を確認するためのカメラ付きミラー装置1が設けられている。カメラ付きミラー装置1は、フロント装置101を挟んで運転室103とは反対側に設置されている。図2に示すように、カメラ付きミラー装置1は、縦長のミラー10と、ミラー10と同等の視野角で油圧ショベル100の右側方後方を撮像するカメラ11とを有する。カメラ11は、ミラー10の上方に付設され、カバー12によりカメラ11の上方および側方が覆われている。カバー12は、カメラ11の雨除けおよび日除けの役割を果たす。
【0013】
カメラ付きミラー装置1の裏側には、車体102への取付部材13が設けられており、カメラ11の電源および映像信号ハーネス14は取付部材13の内部を通って建屋105内に配線されている。
【0014】
図3は、油圧ショベル100に設けられたカメラおよびミラーの視野範囲を示す図である。なお、図中、ミラーの視野範囲を破線で、カメラの視野範囲を二点鎖線で示す。図示するように、通常、ミラー10,2の向きはミラーの視野範囲10V,2V内に車体102の側部が含まれるように調整される。
【0015】
図示するように、カメラ付きミラー装置1のミラー10の視野範囲10Vは車体102の右側部を含む右側方後方、サイドミラー2の視野範囲2Vは車体102の左側部を含む左側方後方、後方カメラ3の視野範囲3Vは車体102の後方となるように調整されている。
【0016】
カメラ付きミラー装置1のカメラ11の水平画角および垂直画角はミラー10の光学的視野角よりも広くなるように、すなわちカメラ11の視野範囲11Vがミラー10の視野範囲10Vより広くなるように調整され、カメラ11は、カメラ11の視野範囲11Vがミラー10の視野範囲10Vを包含するようにミラー10の上方に付設されている(図2参照)。
【0017】
カメラ付きミラー装置1のカメラ11で撮影した右側方後方画像および後方カメラ3で撮影した後方画像は、運転室103内に設置される表示装置150,35(図4参照)のそれぞれに表示される。
【0018】
運転室(キャブ)103は、図1に示したように、上部旋回体104の左前部に設けられている。運転室103には、図4に示すように、運転者が着座する運転席39と、走行レバー33,34と、操作レバー31,32とが配設されている。運転者は、走行レバー33,34を操作することによって下部走行体106を走行させることができ、操作レバー31,32を操作することによって上部旋回体104を旋回させたり、フロント装置101のブーム107,アーム108およびバケット109を起伏動させることができる。
【0019】
図4に示すように、運転室103内には、種々の動作モードに対応した表示を行う表示装置(モニタ)35,150が設けられている。表示装置35は、運転席39の右前方に設けられ、後方カメラ3(図1参照)による撮影画像等を表示する。表示装置150は、運転席39の右側方に設けられ、運転状態を示す車体情報(たとえば、燃料の残量を示す燃料計、エンジン冷却水の温度を示す水温計、油圧ショベル100の稼働時間を示すアワーメータ、各種の警報ランプ、ブーム107、アーム108、バケット109の角度情報)の画像、あるいは、カメラ付きミラー装置1のカメラ11で撮影された右側方後方画像を表示する。
【0020】
表示装置150は、運転者がカメラ付きミラー装置1のミラー10により油圧ショベル100の右側方後方を視認できる条件が成立しているときには撮影画像を表示せずに車体情報画像を表示し、運転者がミラー10により油圧ショベル100の右側方後方を視認できないという条件が成立すると、車体情報画像に代えてカメラ11からの撮影画像を表示するように制御される。この制御は、本実施の形態に特有の制御であり、詳細については後述する。
【0021】
図5は、表示装置150とカメラ付きミラー装置1との位置関係を示す油圧ショベル100の平面模式図である。図5に示すように、表示装置150は、運転室103内において、カメラ付きミラー装置1のミラー10に対する運転者の視線方向に設置されている。
【0022】
表示装置150は、図6に示すように、カメラ付きミラー装置1のミラー10とほぼ同じアスペクト比の表示画面を有している。表示装置150には、カメラ付きミラー装置1のミラー10を見たときと同じように撮影画像が鏡像変換されて出力される。表示装置150には画面切替スイッチや電源スイッチを含む入力部155が設けられている。
【0023】
図7は、第1の実施の形態に係る視野補助装置の制御システム構成を示すブロック図である。視野補助装置は、カメラ11を有するカメラ付きミラー装置1と、表示装置150と、表示コントローラ160と、車体コントローラ170とを備える。表示コントローラ160は、表示制御部161と視認可否判定部162とを有し、車体コントローラ170は、車体情報管理部171を有する。なお、各コントローラ160,170は、CPU,ROM,RAM,その他の周辺回路などを有する演算処理装置を含んで構成される。
【0024】
車体情報管理部171には、上部旋回体104の下部走行体106に対する旋回角を検出する旋回角度検出器121と、ブーム107の回動角度を検出する角度検出器122と、アーム108の回動角度を検出する角度検出器123と、バケット109の回動角度を検出する角度検出器124と、走行モータ111L,111Rの速度を検出する速度検出器125,126からの信号がそれぞれ入力される。なお、ブーム角度検出器122により検出された回動角度は、フロント装置全体の回動角度に相当する。さらに、図示しないエンジンの回転数や燃料残量、冷却水温などの車体情報も車体情報管理部171に入力される。車体情報管理部171は、入力された車体情報を表示コントローラ160の表示制御部161に出力するとともに、ブーム角度検出器122から出力されるブーム角度信号を視認可否判定部162に出力する。
【0025】
視認可否判定部162は、予め作成されたテーブル(図9参照)を備えており、入力されるブーム107の回動角度に基づいて、このテーブルを参照し、運転者9とカメラ付きミラー装置1との間にブーム107が介在して、運転室103から運転者9がカメラ付きミラー装置1のミラー10により右側方後方を視認できない状況(運転環境)か否かを判定する。視認可否判定部162での判定結果情報は、表示制御部161に出力される。
【0026】
第1の実施の形態の視野補助装置では、たとえば、運転室103内の運転者9の眼の位置とカメラ付きミラー装置1のミラー10とを結ぶ直線を運転者9のミラー10への視線と定義し、この視線をブーム107が遮る条件が成立するときに、運転者9がカメラ付きミラー装置1のミラー10により油圧ショベル100の右側方後方を視認できないと定義する。
【0027】
ここで、運転者9の眼の位置を表す位置データは、運転室103内に着座する標準的な体格の運転者9の眼の位置(特定位置)を表す位置データである。運転者9の眼の位置は、たとえば、油圧ショベル103の予め定めた位置を原点(0,0,0)とする3次元座標系の座標値(Xe,Ye,Ze)である。原点は適宜決定すればよい。ミラー10の位置を表すミラー10の位置データも同様の3次元座標値(Xm,Ym,Zm)である。運転者9の視線を表すデータは、眼の位置(Xe,Ye,Ze)とミラー10の位置(Xm,Ym,Zm)を結ぶ線分として算出することができる。また、ブーム107の寸法形状データは設計値として既知であり、ブーム107の回動支点であるブームフットの位置座標(Xb,Yb,Zb)も既知である。
上記ミラー10による視認の可否条件、すなわち、視線がブーム107で遮られるか否かの判定は、ブーム107の形状を表す形状データと、ブーム107の回動支点の位置を表す位置データと、角度検出器122により検出されたブーム107の回動角度とに基づいて、視線がブーム107を通過するかしないかを計算して判定することができる。
【0028】
第1の実施の形態による視野補助装置では、角度検出器122により検出されたブーム107の回動角度に基づいて図9のテーブルを参照することにより、運転者9がカメラ付きミラー装置1のミラー10を視認できるか否かを判定する。
【0029】
図9の判定テーブルは、横軸にブーム107の回動角度θを、縦軸には、運転者9がカメラ付きミラー装置1のミラー10により油圧ショベル100の右側方後方を視認できるか否かを示す指標を定めたものである。縦軸の指標は判定結果を示す信号(以下、判定結果信号)であり、運転者9がミラー10により油圧ショベル100の右側方後方を視認できるときは「1」を、視認できないときは「0」を与えるものである。なお、θ=0は、ブーム107を最も下方に傾倒させたときのブーム107の角度である。
【0030】
図9の判定テーブルは、角度検出器122により検出されたブーム107の回動角度θに対する視認可否を表すテーブルである。図9の判定テーブルのブーム107の回動角度θに対する視認可(判定結果信号「1」)、視認否(判定結果信号「0」)は、上記のとおり、視線がブーム107を通過するかしないかを、運転者9の眼の位置とミラー10の位置とを結ぶ視線データと、ブーム107の形状データと、ブーム107の回動支点の位置データと、ブーム107の回動角度とに基づいて予め計算して作成したものである。
【0031】
視認可否判定部162は、図9の判定テーブルを参照して、入力される回動角度θに対応した視認可否判定結果信号を表示制御部161に出力する。具体的には、視認可否判定部162は、θ<θ1、または、θ4<θのときには、「視認可」の姿勢である判定結果信号「1」を出力し、θ1≦θ≦θ4のときには、「視認不可」の姿勢である判定結果信号「0」を出力する。ここで、θ2<θ<θ3は、基準となる運転者9の眼の位置(特定位置)における視認不可範囲であり、この特定位置における視認不可範囲に対して、視認不可姿勢の判定範囲(θ1≦θ≦θ4)には裕度を持たせている。
【0032】
つまり、基準となる運転者9の眼の位置(特定位置)とカメラ付きミラー装置1のミラー10の位置とを結ぶ直線(視線)上にブーム107が位置していなくても、視認可否判定部162は、運転者9の眼の位置とカメラ付きミラー装置1のミラー10の位置とを結ぶ直線にブーム107がある程度近づいたときに運転者9がカメラ付きミラー装置1のミラー10により油圧ショベル100の右側方後方を視認できないと判定する。このように、裕度を持たせることで、運転席39の位置や運転者9の体格の個体差を吸収できる。
【0033】
図7に示すように、表示制御部161は、視認可否判定部162から運転者9がカメラ付きミラー装置1のミラー10により油圧ショベル100の右側方後方を視認できることを表す判定結果信号「1」を受信すると、車体情報管理部171から出力される車体情報を表示するための画像信号を表示装置150に出力する。表示制御部161は、視認可否判定部162から運転者9がカメラ付きミラー装置1のミラー10により右側方後方を視認できないことを表す判定結果信号「0」を受信すると、カメラ11を起動する。カメラ11は、撮影した被写体像を示す撮像信号を表示制御部161に出力し、表示制御部161は、右後方画像を表示するための画像信号を生成し、表示装置150に画像信号を出力する。これにより、表示装置150には、カメラ11で撮像した車両右後方の景観が鏡像画像として表示される。
【0034】
図8は、視野補助装置の制御システムによる処理の一例を示すフローチャートである。なお、図8に示すフローチャートは、ブーム107の回動角度に対応する判定テーブル(図9参照)を用いて、ミラー10の視認可否を判定する処理の一例を示している。このフローチャートに示す処理は、たとえばエンジンキースイッチのオンにより開始され、繰り返し実行される。
【0035】
ステップS101では、旋回角度検出器121、ブーム角度検出器122、アーム角度検出器123、バケット角度検出器124、速度検出器125,126のそれぞれで検出された車体情報や、エンジンの回転数や燃料残量、冷却水温などの車体情報が車体情報管理部171に入力される。車体情報管理部171に入力された車体情報は表示制御部161に出力され、車体情報のうちブーム角度検出器122で検出されたブーム107の回動角度情報は、視認可否判定部162に出力される。
【0036】
ステップS105では、入力されたブーム107の回動角度情報に基づいて視認可否判定処理が実行される。視認可否判定部162には、上述したように、予めブーム107の回動角度に対応した判定結果を表すテーブルが記憶されている。
【0037】
ステップS105の視認可否判定処理において、視認可否判定結果信号が表示制御部161に出力されると、ステップS110に移行する。ステップS110では、表示制御部161に入力された視認可否判定結果信号が「1」か「0」か、すなわち、油圧ショベル100が視認可の姿勢であるか否かが判定される。視認可の姿勢にあると判定されたときは、ステップS120に進み、カメラ11による撮影を停止する処理を実行する。その後ステップS123に進み、車体情報画像の画像信号を生成し、ステップS130において、車体情報画像の画像信号を表示装置150に出力する。表示装置150は、入力された画像信号に基づいて車体情報などの表示画像を画面に表示する。
【0038】
視野補助装置の制御システムは、ステップS130において画像信号出力処理を実行した後、ステップS140において終了判定処理を行う。ステップS140において、処理終了と判定された場合には処理を終了し、終了しないと判定された場合にはステップS101に戻って処理を継続する。
【0039】
ステップS110において、視認可否判定部162により視認不可の姿勢にあると判定されたときは、ステップS125に進み、カメラ11を起動する。カメラ11は、車両右後方の動画撮影を開始する処理を実行し、撮像された車両右後方の被写体像を表す1フレームごとの撮像信号を繰り返し出力する。ステップS127において、表示制御部161は撮像信号に基づいて、車両右後方の景観の鏡像を表す画像信号を生成し、ステップS130において、生成した画像信号を表示装置150に出力する。表示装置150の画面には、入力された画像信号に基づいて車両右後方の動画像が表示される。
【0040】
以上のように、視認可否判定部162から視認不可の判定結果信号「0」が表示制御部161に出力されると、表示装置150の画面に表示されていた車体情報画像に代わって、カメラ11によって撮像された車両右後方の景観が鏡像である動画として画面表示される。その後、油圧ショベル100の姿勢が変化して、視認可否判定部162から視認可の判定結果信号「1」が表示制御部161に出力されると、表示装置150の画面に表示されていた車両右後方画像に代わって、車体情報画像が表示される。
【0041】
以上説明した本実施の形態によれば、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)油圧ショベル100の姿勢、すなわち、ブーム107の回動角度を検出して、運転者9がカメラ付きミラー装置1のミラー10により油圧ショベル100の右後方を視認できるか否かを判定し、視認できないと判定したとき、カメラ付きミラー装置1のカメラ11により撮像された車両右後方画像を表示装置150に表示させる構成とした。これにより、運転者9とカメラ付きミラー装置1のミラー10との間にフロント装置101、実施の形態ではブーム107が介在して運転者9がカメラ付きミラー装置1のミラー10により油圧ショベル100の右後方を視認できない場合であっても、油圧ショベル100の右後方を確認できる視野補助装置を提供することができる。
【0042】
(2)表示装置150は、ミラー10に対する運転者9の視線方向に設置されているため、運転者9はカメラ付きミラー装置1のミラー10を見るのと同様の感覚で、車両右後方を確認して、障害物や作業者などとの位置関係を容易に把握することができる。
【0043】
(3)ミラー10に映る像と、表示装置150に表示される画像がほぼ同じになるようにしたため、自然な視野情報を運転者9に提供することができる。
(4)運転者9がカメラ付きミラー装置1のミラー10により油圧ショベル100の右後方を視認できるときには、カメラ11が停止するため、カメラ11の消費電力を抑えることができる。
【0044】
なお、以上では図9の判定テーブルを使用してミラー10の視認可否を判定した。しかしながら、以下の演算を実行することにより、判定テーブルを使用せずにミラー10の視認可否を判定してもよい。すなわち、運転者9の眼の位置情報と、カメラ付きミラー装置1のミラー10の位置情報と、フロント装置101の形状を含む幾何学情報と、ブーム107の回動支点の位置情報と、角度検出器122からのブーム角度情報とに基づいて、運転者9の眼の位置とカメラ付きミラー装置1のミラー10の位置とを結ぶ直線(視線)上にブーム107が位置しているかどうかを演算して視認可否を判定してもよい。
【0045】
―第2の実施の形態―
第1の実施の形態では、車体102のフレームに運転室103が固定されていたが、図10に示すように、第2の実施の形態の油圧ショベル200は、運転室103を昇降させるためのリンク式昇降可動装置を備え、運転室103の位置がカメラ付きミラー装置1のミラー10に対して上下方向に可変される。第2の実施の形態に係る油圧ショベル200のリンク式昇降可動装置は、上記フレームに設置されたタワー251と、タワー251に基端側が連結され、他端側に運転室103が装着された平行リンク252と、平行リンク252を駆動する不図示の昇降シリンダとを含む。第2の実施の形態による油圧ショベル200は、リンク式昇降可動装置以外は第1の実施の形態に係る油圧ショベル100と同じ構造を有している。
【0046】
油圧ショベル200には、運転室(キャブ)103が支持フレーム(タワー)251を介して設置されている。タワー251は、上部旋回体104に固定されている。油圧ショベル200の運転室103は、タワー251に対して回動する平行リンク252が昇降シリンダ(不図示)により駆動されることで、少なくとも可動範囲において最も低い位置に相当する第1位置と、最も高い位置に相当する第2位置との間で昇降自在とされている。なお、第2の実施の形態では、第1位置と第2位置との間において、無段階で所望の位置に運転室103を固定可能な構成とされている。
【0047】
図11は、第2の実施の形態に係る視野補助装置の制御システム構成を示すブロック図である。図7に示した第1の実施の形態のブロック図と同様の箇所には同一の符号を付し、相違点を主に説明する。
第2の実施の形態に係る視野補助装置の制御システムは、平行リンク252のタワー251に対する回動角度を検出する角度検出器127をさらに有している。なお、平行リンク252や運転室103の寸法形状データは設計値として既知であり、タワー251に対する平行リンク252の回動支点や平行リンク252に対する運転室103の回動支点の位置座標も既知であるため、平行リンク252の回動角度を検出することで、運転室103の位置を計算により特定することができる。車体情報管理部171には、この角度検出器127と、角度検出器121〜124と、速度検出器125,126とからの信号がそれぞれ入力される。以下、具体的に説明する。
【0048】
第2の実施の形態による視野補助装置でも、角度検出器122から入力されるブーム107の回動角度に基づいて図9のテーブルを参照することにより、運転者9がカメラ付きミラー装置1のミラー10により油圧ショベル200の右側方後方を視認できるか否かを判定する。ただし、第2の実施の形態の油圧ショベル200の運転室103は第1の位置と第2の位置との間に無段階に昇降する。したがって、運転者9のミラー10への視線がブーム107に遮られるか否かの判断を行う際、角度検出器127により検出された平行リンク252の角度から特定される運転室103の昇降位置も考慮する必要がある。また、運転室103が所定の高さ以上に位置するときは、ブーム107による視線の遮断ではなく、運転室103の昇降位置に起因して運転者がミラー10を視認できない。
【0049】
そこで、本実施の形態では以下の(1)、(2)の2つの視認可否判定を行う。
(1)運転室103の昇降位置も加味し、運転者9のミラー10への視線とブーム107との交差に基づく視認可否判定
(2)運転室103の昇降位置にのみ起因した視認可否判定
【0050】
(1)の視認可否判定は、第1の実施の形態と同様の幾何学演算により作成された判定テーブルを用いる。すなわち、第2の実施の形態では、下記(a)〜(d)の各データを使用して視認可否を演算し、複数の高さ位置データに対応する判定テーブルを予め作成する。
(a)運転室103の高さ位置データ
(b)運転室103の高さ位置データも加味して決定される運転者9の眼の位置とカメラ付きミラー装置1のミラー10の位置とを結ぶ視線データ
(c)ブーム107の回動角度データ
(d)ブーム107の幅を含むブーム形状データ
(e)ブーム107の回動支点の位置データ
運転室103の高さは、上述したように、平行リンク252の角度に基づいて計算することができる。運転室103の高さ位置座標も、運転者9の眼の位置座標やカメラ付きミラー装置1のミラー10の位置座標と同様に定義することができる。
【0051】
具体的には、図9の判定テーブルを運転室103の複数の昇降位置ごとに作成し、検出した平行リンク252の角度から算出された運転室103の昇降位置から使用するテーブルを特定し、運転室昇降位置で特定したテーブルを参照して視認可否の判定を行う。たとえば、第1位置の第1判定テーブルと、第1位置と第2位置との間の異なる2つの中間位置の第2および第3判定テーブルとを設けることができる。
【0052】
(2)の視認可否判定は、第2の位置の手前である所定の昇降位置を越えた昇降位置では、運転室103の高さに起因して運転者9がミラー10による油圧ショベル200の右後方を視認できないと判定するものである。すなわち、運転室103の高さ位置が予め定めた所定高さ位置以上に設定されると、運転者9がミラー10により油圧ショベル200の右後方を視認できないものとして、運転者9のミラー10への視線がブーム107で遮られるか否かに拘わらず、カメラ11を起動して得た油圧ショベル右後方画像の鏡像を表示装置150に表示する。
【0053】
このように、第2の実施の形態に係る視野補助装置では、ブーム107の姿勢と、昇降する運転室103の位置に依存する運転者9の眼の位置との情報に基づいて、運転者9がミラー10により側方後方を視認できるか否かを判定する。また、運転者9のミラー10への視線がブーム107で遮られたときだけでなく、運転室103の高さ位置に基づいて、運転室103が所定高さ位置まで上昇したことにより運転者9がミラー10により油圧ショベル200の右側方後方を視認できなくなったことを判定する。そして、第1の実施の形態と同様に、いずれの視認否判定でも、カメラ11で得た右後方の景観の鏡像画像を表示装置150に表示するようにしたので、運転者9は確実に油圧ショベル右後方視野を確認することができる。
【0054】
なお、第2の実施の形態では、判定テーブルを運転室103の複数の昇降位置ごとに作成したが、本発明はこれに限定されない。平行リンク252の角度ごとに判定テーブルを作成してもよい。さらに、判定テーブルを使用せずにミラー10の視認可否を判定してもよい。すなわち、平行リンク252の角度情報に基づいて計算される運転者9の眼の位置情報と、カメラ付きミラー装置1のミラー10の位置情報と、フロント装置101の形状を含む幾何学情報と、ブーム107の回動支点の位置情報と、角度検出器122からのブーム角度情報とに基づいて、運転者9の眼の位置とカメラ付きミラー装置1のミラー10の位置とを結ぶ直線(視線)上にブーム107が位置しているかどうかを演算して視認可否を判定してもよい。
【0055】
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
(1)第1および第2の実施の形態では、運転室103が上部旋回体104の左前部に設けられた例を説明したが、本発明はこれに限定されない。運転室103が上部旋回体104の右前部に設けられていてもよい。この場合、カメラ付きミラー装置1は車体102の左前部に設けられる。さらに、運転室103が上部旋回体104の中央に設けられて、運転室103の両脇に設けられる一対のフロント装置を有する双腕型の作業機械に本発明を適用することもできる。この場合、カメラ付きミラー装置1は、車体102の左右前部に設けられる。
【0056】
(2)図12に示すように、油圧ショベル300の運転室103は、昇降シリンダ353の駆動力でタワー351に対してスライドして昇降するように構成されていてもよい。その他、高さ位置を変えずに運転室103が前後方向にスライドして移動するように構成されていてもよく、運転室103が前後方向に傾斜(チルト)するように構成されていてもよい。
【0057】
(3)表示装置150(図4参照)は、ミラー10に対する運転者9の視線方向に設置されている場合に限定されない。
(4)表示装置150(図4参照)を省略して、表示装置35(図4参照)にカメラ付きミラー装置1のカメラ11により撮像して取得された画像を表示してもよい。この場合、入力部155を操作することで、所定の表示モードに切り替えられて、切り替えられた表示モードに対応する表示画像が表示装置35に表示される。
【0058】
図13は、表示装置35にカメラ11により撮像して取得された画像を表示した画面を示した図である。図13(a)に示すように、カメラ11により撮像された縦長の画像を表示装置35に表示させてもよいし、図13(b)に示すように、後方カメラ3により撮像された画像を左側に表示し、カメラ付きミラー装置1のカメラ11により撮像して取得された画像を表示装置35の右側に表示させてもよい。
【0059】
(5)第1および第2の実施の形態では、油圧ショベル100,200が視認不可の姿勢から視認可の姿勢になったときに、表示装置150の画面に表示される画像が側方後方画像から車体情報画像に自動で切り替えたが、本発明はこれに限定されない。判定結果が視認不可とされて車体情報から側方後方画像に自動的に切り替えられた後、判定結果が視認可とされた場合には側方後方画像から車体情報画像に自動的に切り替えず、入力部155の表示切替スイッチにより手動で車体情報画像に戻るようにしてもよい。これにより、油圧ショベル100,200の微妙な姿勢変化により画面が頻繁に切り替えられることを防止できる。
【0060】
(6)第1および第2の実施の形態では、車体情報画像に代えて側方後方画像を表示させるように画面全体の表示を切り替えたが、本発明はこれに限定されない。判定結果が視認不可とされたときに、車体情報画像を簡略化するなどして縮小して表示し、それ以外の部分に側方後方画像を表示してもよい。車体情報画像を半透明化して側方後方画像と重畳させてもよい。これにより、ミラー10を視認できなくなった場合に側方後方画像により油圧ショベル100,200の側方後方を確認できるとともに、常時、車体情報も確認できる。
【0061】
(7)カメラ付きミラー装置1は、ミラー10にカメラ11を付設するものとしたが、本発明はこれに限定されない。ミラー10とカメラ11を別体としてもよい。ただし、カメラ11は、ミラー10と同等の視野角で作業機械の側方後方を撮像できることが重要である。好ましくは、視野角がミラーの光学的視野角よりも広い視野角で動画撮像することができる撮像装置を使用することが好ましい。
(8)視認可否判定の結果、視認不可と判定されたときにカメラ11を起動するものとしたが、カメラ11は常時起動しておき、表示装置での表示のみ開始するものとしてもよい。
【0062】
(9)視野補助装置は、油圧ショベルに適用される場合に限定されない。クレーンなどのフロント装置を有する種々の建設用作業機械に本発明に係る視野補助装置を適用することができる。さらに、本発明は建設用作業機械に搭載される視野補助装置に限定されるものでもない。サイドミラーを備え、作業姿勢に応じてミラーの視認性が低下する種々の産業用作業機械に本発明を適用することができる。
【0063】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものでなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で自由に変更、改良が可能である。
【符号の説明】
【0064】
1 カメラ付きミラー装置、9 運転者、10 ミラー、10V 視野範囲、11 カメラ、11V 視野範囲、31,32 操作レバー、33,34 走行レバー、35 表示装置、39 運転席、100 油圧ショベル、101 フロント装置、102 車体、103 運転室、104 上部旋回体、105 建屋、106 下部走行体、107 ブーム、121,122,123,124 角度検出器、150 表示装置、160 表示コントローラ、161 表示制御部、162 視認可否判定部、170 車体コントローラ、171 車体情報管理部、200 油圧ショベル、251 タワー、252 平行リンク、300 油圧ショベル、351 タワー、353 昇降シリンダ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転室内の操作装置で回動操作されるフロント装置を挟んで前記運転室とは反対側に設置され、作業機械の側方後方を確認するためのミラーと、
前記ミラーと同等の視野角で作業機械の側方後方を撮像する撮像装置と、
前記運転室から前記ミラーにより作業機械の側方後方が視認できるか否かを判定する判定手段と、
前記撮像装置からの撮像信号による前記側方後方の画像を表示する表示装置と、
前記判定手段で前記側方後方が視認できないと判定されると、前記表示装置に前記側方後方の画像を表示させる表示制御手段とを備えることを特徴とする作業機械の視野補助装置。
【請求項2】
請求項1に記載の作業機械の視野補助装置において、
前記フロント装置の回動角度を検出する角度検出手段を備え、
前記判定手段は、前記角度検出手段により検出された前記フロント装置の回動角度に基づいて、前記運転室内の運転者から前記ミラーへの視線が前記フロント装置で遮られるか否かにより、前記作業機械の側方後方の視認可否を判定することを特徴とする作業機械の視野補助装置。
【請求項3】
請求項2に記載の作業機械の視野補助装置において、
前記視線は、前記運転室内の運転者の眼の位置を表す位置データと、前記ミラーの位置を表す位置データとに基づいて計算され、
前記判定手段は、前記フロント装置の形状を表す形状データと、前記フロント装置の回動支点の位置を表す位置データと、前記角度検出手段により検出された前記フロント装置の回動角度とに基づいて、前記視線が前記フロント装置で遮られるか否かにより前記視認可否を判定することを特徴とする作業機械の視野補助装置。
【請求項4】
請求項1に記載の作業機械の視野補助装置において、
前記ミラーに対して位置が可変される前記運転室の位置を表す位置データを検出する位置検出手段と、
前記フロント装置の回動角度を検出する角度検出手段とを備え、
前記判定手段は、前記位置検出手段により検出された前記運転室の位置を表す位置データと、前記角度検出手段により検出された前記フロント装置の回動角度とに基づいて、前記運転室内の運転者から前記ミラーへの視線が前記フロント装置で遮られるか否かにより、前記作業機械の側方後方の視認可否を判定することを特徴とする作業機械の視野補助装置。
【請求項5】
請求項4に記載の作業機械の視野補助装置において、
前記視線は、前記位置検出手段により検出された前記運転室の位置を表す位置データを加味して算出された前記運転室内の運転者の眼の位置を表す位置データと、前記ミラーの位置を表す位置データとに基づいて計算され、
前記判定手段は、前記フロント装置の形状を表す形状データと、前記フロント装置の回動支点の位置を表す位置データと、前記角度検出手段により検出された前記フロント装置の回動角度とに基づいて、前記視線が前記フロント装置で遮られるか否かにより前記視認可否を判定することを特徴とする作業機械の視野補助装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項に記載の作業機械の視野補助装置において、
前記撮像装置は、前記ミラーに付設され、前記ミラーの光学的視野角よりも広い視野角で前記作業機械の側方後方を撮像することを特徴とする作業機械の視野補助装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−2101(P2013−2101A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−133087(P2011−133087)
【出願日】平成23年6月15日(2011.6.15)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】