説明

作業機械の駆動制御装置

【課題】燃料タンクに蓄えられた燃料と蓄電装置に蓄えられた電気エネルギを使用して作業機械を駆動する際に、燃料残量および蓄電残量の両方の状態に応じて、それら燃料残量および蓄電残量の少なくとも一方の単位時間当たりの使用量を制限できるようにする。
【解決手段】燃料残量検出器61による燃料残量の検出結果および蓄電残量検出器62による蓄電残量の検出結果の両方に基づいて、エンジン27の出力の上限を設定するエンジン出力制御手段51と、このエンジン出力制御手段51により制御されるエンジン27の出力トルクを超えないように可変容量型油圧ポンプ28の入力トルクの上限を設定するポンプ制御手段53と、燃料残量検出器61による燃料残量の検出結果および蓄電残量検出器62による蓄電残量の検出結果の両方に基づいて、バッテリ30の出力の上限を設定する電気出力制御手段52とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料タンクに蓄えられた燃料と、蓄電装置に蓄えられた電気エネルギを使用して作業機械を駆動するハイブリッドタイプの作業機械の駆動制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の作業機械の駆動制御装置には、例えば油圧ショベルに搭載されたものがあり、走行体のクローラを駆動するための走行モータ(油圧モータ)と、ブームを駆動するためのブームシリンダ(油圧シリンダ)と、アームを駆動するためのアームシリンダ(油圧シリンダ)と、バケットを駆動するためのバケットシリンダ(油圧シリンダ)と、エンジン(内燃機関)と、これら走行モータ、ブームシリンダ、アームシリンダ、バケットシリンダに供給される圧油を、エンジンの出力により駆動されて吐出する油圧ポンプとを備える。また、この従来の作業機械の駆動制御装置はさらに、エンジンの出力を伝達されて駆動される発電機と、この発電機により生成された電気エネルギを蓄える蓄電装置(バッテリ)と、発電機により生成された電気エネルギ、または蓄電装置に蓄えられた電気エネルギを動力源として旋回体を駆動する旋回モータ(電動モータ)とを備える。この種の従来の作業機械の駆動制御装置としては特許文献1に開示されたものがある。
【0003】
また、前述とは別の駆動制御装置は、前述の発電機の替わりに、モータ・ジェネレータ(いわゆるアシストモータ)を備え、蓄電装置における蓄電残量に応じて、そのモータ・ジェネレータの力行動作、すなわちエンジンによる油圧ポンプの駆動をアシストする動作に対し所定の制限が加えられるようにされている。これによって、蓄電装置の急速な蓄電残量の減少が防止される。この種の従来の駆動制御装置としては、特許文献2に開示されたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−11897号公報
【特許文献2】特開2005−83242号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、油圧ポンプの吐出油を走行モータ、ブームシリンダ、アームシリンダ、バケットシリンダ等の油圧アクチュエータに供給する場合、それらの油圧アクチュエータに供給される圧油の流量が大きくなるほど、それらの油圧アクチュエータの動作速度は大きくなるが、圧力損失も大きくなる。言い換えれば、それらの油圧アクチュエータに供給される圧油の流量を制限するほど、油圧アクチュエータの速度を制限することになるが、圧力損失を小さくすることができる。
【0006】
油圧ポンプは、エンジンの出力およびモータ・ジェネレータの出力の少なくとも一方を伝達されて駆動されるものであるから、油圧アクチュエータの駆動に伴う圧力損失を小さくすれば、エンジンの燃費当りの作業機械の作業量、および、モータ・ジェネレータ(アシストモータ)の消費電力当りの作業機械の作業量のうちの少なくとも一方を大きくすることができる。そこで、燃料タンクにおける燃料残量および蓄電装置における蓄電残量の両方の状態に応じて、すなわち、作業機械に保有された総エネルギ量に応じて、エンジンの単位時間当たりの出力および蓄電装置の単位時間当たりの出力の少なくとも一方を制限することによって、その総エネルギ量での作業機械の作業量を大きくすることが考えられる。
【0007】
本発明は前述の事情を考慮してなされたものであり、その目的は、燃料タンクに蓄えられた燃料と蓄電装置に蓄えられた電気エネルギを使用して作業機械を駆動する際に、燃料残量および蓄電残量の両方の状態に応じて、それら燃料残量および蓄電残量の少なくとも一方の単位時間当たりの使用量を制限できるハイブリッドタイプの作業機械の駆動制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述の目的を達成するために本発明に係るハイブリッドタイプの作業機械の駆動制御装置は次のように構成されている。
【0009】
〔1〕 本発明に係るハイブリッドタイプの作業機械の駆動制御装置は、燃料タンクと、この燃料タンクに蓄えられた燃料を使用して動力を生成するエンジンと、このエンジンにより駆動される可変容量型油圧ポンプと、この可変容量型油圧ポンプの吐出油を供給されて作業機械の所定部位を駆動する油圧アクチュエータと、蓄電装置と、この蓄電装置に蓄えられた電気エネルギを供給されて駆動され、前記エンジンによる前記可変容量型油圧ポンプの駆動をアシスト可能な電動モータとを備えるハイブリッドタイプの作業機械の駆動制御装置において、前記燃料タンクの燃料残量を検出する燃料残量検出器と、前記蓄電装置の蓄電残量を検出する蓄電残量検出器と、前記燃料残量検出器による燃料残量の検出結果および前記蓄電残量検出器による蓄電残量の検出結果の両方に基づいて、前記エンジンの出力の上限を設定する前記エンジン出力制御手段と、このエンジン出力制御手段により制御される前記エンジンの出力トルクを超えないように前記可変容量型油圧ポンプの入力トルクの上限を設定する前記ポンプ制御手段と、前記燃料残量検出器による燃料残量の検出結果および前記蓄電残量検出器による蓄電残量の検出結果の両方に基づいて、前記蓄電装置の出力の上限を設定する電気出力制御手段とが設けられたことを特徴とする。
【0010】
〔2〕 本発明に係るハイブリッドタイプの作業機械の駆動制御装置は、燃料タンクと、この燃料タンクに蓄えられた燃料を使用して動力を生成するエンジンと、このエンジンにより駆動される可変容量型油圧ポンプと、この可変容量型油圧ポンプの吐出油を供給されて作業機械の所定部位を駆動する油圧アクチュエータと、蓄電装置と、この蓄電装置に蓄えられた電気エネルギを供給されて前記所定部位とは別の所定部位を駆動する電動アクチュエータとを備えるハイブリッドタイプの作業機械の駆動制御装置において、前記燃料タンクの燃料残量を検出する燃料残量検出器と、前記蓄電装置の蓄電残量を検出する蓄電残量検出器と、前記燃料残量検出器による燃料残量の検出結果および前記蓄電残量検出器による蓄電残量の検出結果の両方に基づいて、前記エンジンの出力の上限を設定する前記エンジン出力制御手段と、このエンジン出力制御手段により制御される前記エンジンの出力トルクを超えないように前記可変容量型油圧ポンプの入力トルクの上限を設定する前記ポンプ制御手段と、前記燃料残量検出器による燃料残量の検出結果および前記蓄電残量検出器による蓄電残量の検出結果の両方に基づいて、前記蓄電装置の出力の上限を設定する電気出力制御手段とが設けられたことを特徴とする。なお、この「〔2〕」に記載の駆動制御装置において、油圧アクチュエータは、例えば作業機械に搭載された作業装置を駆動するための油圧シリンダ、走行体を駆動するための油圧モータであり、電動アクチュエータは、例えば作業機械の旋回体を駆動するための電動モータである。
【0011】
「〔1〕」,「〔2〕」に記載の駆動制御装置において、エンジン出力制御手段は、燃料残量検出器による燃料残量の検出結果および蓄電残量検出器による蓄電残量の検出結果の両方に基づいて、エンジンの出力の上限を設定する。そして、ポンプ制御手段は、このエンジン出力制御手段により制御されるエンジンの出力トルクを超えないように可変容量型油圧ポンプの入力トルクの上限を設定する。また、電気出力制御手段は、燃料残量検出器による燃料残量の検出結果および蓄電残量検出器による蓄電残量の検出結果の両方に基づいて、蓄電装置の出力の上限を設定する。これらにより、燃料タンクに蓄えられた燃料と蓄電装置に蓄えられた電気エネルギを使用して作業機械を駆動する際に、燃料残量および蓄電残量の両方の状態に応じて、それら燃料残量および蓄電残量の少なくとも一方の単位時間当たりの使用量を制限できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る駆動制御装置によれば、前述のように、燃料タンクに蓄えられた燃料と蓄電装置に蓄えられた電気エネルギを使用して作業機械を駆動する際に、燃料残量および蓄電残量の両方の状態に応じて、それら燃料残量および蓄電残量の少なくとも一方の単位時間当たりの使用量を制限できる。この結果、作業機械に保有された総エネルギ量での作業機械の作業量を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係る作業機械である油圧ショベルを示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る駆動制御装置を示すブロック図である。
【図3】図2に示したメインコントローラで行われる処理の詳細を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の一実施形態について図1〜図3を用いて説明する。
【0015】
図1に示す油圧ショベル1は、履帯を駆動して走行する走行体2と、運転室4、機械室5、カウンタウェイト6を有し、走行体2旋回可能に結合した旋回体3と、この旋回体3の前部に装備されたフロント作業装置7を備える。フロント作業装置7は、旋回体3の前部に回動可能に結合したブーム8と、このブーム8の先端部に回動可能に結合したアーム9と、このアーム9の先端部に回動可能に結合したバケット10とを備える。
【0016】
本実施形態に係る駆動制御装置20は、前述の油圧ショベル1を駆動するものであって、燃料を蓄える燃料タンク26と、この燃料タンク26に蓄えられた燃料を使用して動力を生成するエンジン27と、このエンジン27により駆動される可変容量型油圧ポンプ28と、この可変容量型油圧ポンプ28の吐出油を供給されて油圧ショベル1の所定部位を駆動する油圧アクチュエータ、すなわち走行体2、ブーム8、アーム9、バケット10のそれぞれを駆動するための走行モータ21(油圧モータ)、ブームシリンダ22(油圧シリンダ)、アームシリンダ23(油圧シリンダ)、バケットシリンダ24(油圧シリンダ)のそれぞれとを備える。可変容量型油圧ポンプ28と走行モータ21、ブームシリンダ22、アームシリンダ23、バケットシリンダ24との間には、油圧制御回路29が介在して設けられ、この油圧制御回路29によって、走行モータ21、ブームシリンダ22、アームシリンダ23、バケットシリンダ24のそれぞれに供給される圧油の流れが制御されるようになっている。
【0017】
駆動制御装置20はさらに、蓄電装置としてのバッテリ30と、アシストモータ31とを備える。アシストモータ31は、バッテリ30に蓄えられた電気エネルギを供給されて駆動され、エンジン27による可変容量型油圧ポンプ28の駆動をアシスト可能な電動モータであるとともに、エンジン27の出力を伝達されてバッテリ30に蓄えさせるための電気エネルギを生成するジェネレータでもある。
【0018】
駆動制御装置20はさらに、前述の所定部位とは別の所定部位、すなわち旋回体3を駆動するための旋回モータ25を備える。この旋回モータ25は、バッテリ30に蓄えられた電気エネルギを供給されて駆動される電動アクチュエータであるとともに、旋回体3の制動時にバッテリ30に蓄えさせるための電気エネルギを生成するジェネレータでもある。
【0019】
駆動制御装置20はさらに、エンジン27の電子制御を行うためのエンジンコントローラ40と、可変容量型油圧ポンプ28の押し退け容積の可変機構部28aを制御する電子制御可能なレギュレータ41と、バッテリ30からアシストモータ31に供給される電力を制御するアシスト用インバータ42と、バッテリ30から旋回モータ25に供給される電力を制御する旋回用インバータ43と、アシストモータ31により生成された電気エネルギ、および、旋回モータ25により生成された電気エネルギをバッテリ30に充電可能な形に変換するコンバータ44と、これらエンジンコントローラ40,レギュレータ41,アシスト用インバータ42,旋回用インバータ43,コンバータ44を制御するメインコントローラ50とを備える。
【0020】
駆動制御装置20はさらに、燃料タンク26の燃料残量を検出する燃料残量検出器61と、バッテリ30の蓄電残量を検出する蓄電残量検出器62とを備える。メインコントローラ50はCPU、ROM、RAMを備えるマイクロコンピュータであり、制御プログラムにより予め設定されたエンジン出力制御手段51を備える。このエンジン出力制御手段51は、燃料残量検出器61による燃料残量の検出結果および蓄電残量検出器62による蓄電残量の検出結果の両方に基づいてエンジン27の出力の上限を設定し、その出力の上限以下の範囲でエンジン27を稼働させるようエンジンコントローラ40に指令を出力するものである。
【0021】
メインコントローラ50はさらに、制御プログラムにより予め設定された電気出力制御手段52を備える。この電気出力制御手段52は、燃料残量検出器61による燃料残量の検出結果および蓄電残量検出器62による蓄電残量の検出結果の両方に基づいてバッテリ30の出力の上限を設定し、その出力の上限以下の範囲でアシストモータ31および旋回モータ25が駆動されるようアシスト用インバータ42および旋回用インバータ43を制御するものである。
【0022】
駆動制御装置20はさらに、可変容量型油圧ポンプ28の吐出圧を検出する吐出圧検出器63、可変容量型油圧ポンプ28の押し退け容積を検出する押し退け容積検出器64とを備える。また、メインコントローラ50はさらに、制御プログラムにより予め設定されたポンプ制御手段53を備える。このポンプ制御手段53は、吐出圧検出器63による吐出圧の検出結果および押し退け容積検出器64による押し退け容積の検出結果の両方に基づいて、可変容量型油圧ポンプ28の入力トルクがエンジン27の出力トルクを超えないよう可変容量型油圧ポンプ28のレギュレータ41を制御する、すなわち、可変容量型油圧ポンプ28の押し退け容積を制御するものである。
【0023】
メインコントローラ50は、燃料残量が燃料タンク26の貯蔵限度の20%未満で、蓄電残量がバッテリ30の貯蔵限度の50%以上の場合に第1モードとなり、燃料残量が燃料タンク26の貯蔵限度の20%以上で、蓄電残量がバッテリ30の貯蔵限度の50%以上の場合に第2モードとなり、燃料残量が燃料タンク26の貯蔵限度の20%未満で、蓄電残量がバッテリ30の貯蔵限度の50%未満の場合に第3モードとなり、燃料残量が燃料タンク26の貯蔵限度の20%以上で、蓄電残量がバッテリ30の貯蔵限度の50%未満の場合に第4モードとなる。
【0024】
第1モードにおいて、エンジン出力制御手段51はエンジン27の出力の上限を最高出力の80%に設定し、電気出力制御手段52はバッテリ30の出力の上限を最高出力の90%に設定する。第2モードにおいて、エンジン出力制御手段51はエンジン27の出力の上限を最高出力の100%に設定し、電気出力制御手段52はバッテリ30の出力の上限を最高出力の100%に設定する。第3モードにおいて、エンジン出力制御手段51はエンジン27の出力の上限を最高出力の80%に設定し、電気出力制御手段52はバッテリ30の出力の上限を最高出力の80%に設定する。第4モードにおいて、エンジン出力制御手段51はエンジン27の出力の上限を最高出力の100%に設定し、電気出力制御手段52はバッテリ30の出力の上限を最高出力の80%に設定する。なお、第1モードにおいて、バッテリ30の出力の上限を最高出力の100%に設定せずに90%に設定する意図は、バッテリ30が劣化した場合に蓄電残量の検出精度が低下するため、その検出精度の低下を考慮して蓄電残量に余裕を持たせるためである。
【0025】
第1〜第4モードのそれぞれにおいて、ポンプ制御手段53は、可変容量型油圧ポンプ28の入力トルクがエンジン27の出力トルクを超えないよう可変容量型油圧ポンプ28のレギュレータ41を制御する。これにより、第1モードにおいて作業装置用アクチュエータ、すなわちブームシリンダ22、アームシリンダ23、バケットシリンダ24と、走行モータ2aとの総出力の上限は最高出力の80%に設定されることになり、第2モードにおいて総出力の上限は最高出力の100%に設定されることになり、第3モードにおいて総出力の上限は最高出力の80%に設定されることになり、第4モードにおいて総出力の上限は最高出力の80%に設定されることになる。
【0026】
本実施形態に係る駆動制御装置20によれば次の効果を得られる。
【0027】
本実施形態に係る駆動制御装置20において、エンジン出力制御手段51は、燃料残量検出器61による燃料残量の検出結果および蓄電残量検出器62による蓄電残量の検出結果の両方に基づいて、エンジン27の出力の上限を設定する。そして、ポンプ制御手段53は、このエンジン出力制御手段51により制御されるエンジン27の出力トルクを超えないように可変容量型油圧ポンプ28の入力トルクの上限を設定する。また、電気出力制御手段52は、燃料残量検出器61による燃料残量の検出結果および蓄電残量検出器62による蓄電残量の検出結果の両方に基づいて、バッテリ30の出力の上限を設定する。これらにより、燃料タンク26に蓄えられた燃料とバッテリ30に蓄えられた電気エネルギを使用して油圧ショベル1を駆動する際に、燃料残量および蓄電残量の両方の状態に応じて、それら燃料残量および蓄電残量の少なくとも一方の単位時間当たりの使用量を制限できる。この結果、油圧ショベル1に保有された総エネルギ量での油圧ショベル1の作業量を大きくすることができる。
【0028】
なお、前述の実施形態に係る駆動制御装置1は、蓄電装置としてバッテリ30を備えるものであるが、本発明における蓄電装置はバッテリに限定されるものではなく、キャパシタであってもよい。
【符号の説明】
【0029】
1 油圧ショベル
20 駆動制御装置
21 走行モータ
22 ブームシリンダ
23 アームシリンダ
24 バケットシリンダ
25 旋回モータ
26 燃料タンク
27 エンジン
28 可変容量型油圧ポンプ
30 バッテリ
31 アシストモータ
32 旋回モータ
40 エンジンコントローラ
41 レギュレータ
42 アシスト用インバータ
43 旋回用インバータ
44 コンバータ
50 メインコントローラ
51 エンジン出力制御手段
52 電気出力制御手段
53 ポンプ制御手段
61 燃料残量検出器
62 蓄電残量検出器
63 吐出圧検出器
64 押し退け容積検出器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料タンクと、この燃料タンクに蓄えられた燃料を使用して動力を生成するエンジンと、このエンジンにより駆動される可変容量型油圧ポンプと、この可変容量型油圧ポンプの吐出油を供給されて作業機械の所定部位を駆動する油圧アクチュエータと、蓄電装置と、この蓄電装置に蓄えられた電気エネルギを供給されて駆動され、前記エンジンによる前記可変容量型油圧ポンプの駆動をアシスト可能な電動モータとを備えるハイブリッドタイプの作業機械の駆動制御装置において、
前記燃料タンクの燃料残量を検出する燃料残量検出器と、
前記蓄電装置の蓄電残量を検出する蓄電残量検出器と、
前記燃料残量検出器による燃料残量の検出結果および前記蓄電残量検出器による蓄電残量の検出結果の両方に基づいて、前記エンジンの出力の上限を設定する前記エンジン出力制御手段と、
このエンジン出力制御手段により制御される前記エンジンの出力トルクを超えないように前記可変容量型油圧ポンプの入力トルクの上限を設定する前記ポンプ制御手段と、
前記燃料残量検出器による燃料残量の検出結果および前記蓄電残量検出器による蓄電残量の検出結果の両方に基づいて、前記蓄電装置の出力の上限を設定する電気出力制御手段とが設けられた
ことを特徴とするハイブリッドタイプの作業機械の駆動制御装置。
【請求項2】
燃料タンクと、この燃料タンクに蓄えられた燃料を使用して動力を生成するエンジンと、このエンジンにより駆動される可変容量型油圧ポンプと、この可変容量型油圧ポンプの吐出油を供給されて作業機械の所定部位を駆動する油圧アクチュエータと、蓄電装置と、この蓄電装置に蓄えられた電気エネルギを供給されて前記所定部位とは別の所定部位を駆動する電動アクチュエータとを備えるハイブリッドタイプの作業機械の駆動制御装置において、
前記燃料タンクの燃料残量を検出する燃料残量検出器と、
前記蓄電装置の蓄電残量を検出する蓄電残量検出器と、
前記燃料残量検出器による燃料残量の検出結果および前記蓄電残量検出器による蓄電残量の検出結果の両方に基づいて、前記エンジンの出力の上限を設定する前記エンジン出力制御手段と、
このエンジン出力制御手段により制御される前記エンジンの出力トルクを超えないように前記可変容量型油圧ポンプの入力トルクの上限を設定する前記ポンプ制御手段と、
前記燃料残量検出器による燃料残量の検出結果および前記蓄電残量検出器による蓄電残量の検出結果の両方に基づいて、前記蓄電装置の出力の上限を設定する電気出力制御手段とが設けられた
ことを特徴とするハイブリッドタイプの作業機械の駆動制御装置。

【図3】
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【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−56647(P2013−56647A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−197331(P2011−197331)
【出願日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】