説明

作業機械

【課題】作業機械において、ダクトが邪魔にならず且つコスト安くデフロスト設備を設ける。
【解決手段】本発明に係る作業機械では、キャブ2内において、暖気を生成する空調装置40が、操縦席29の後方に配置されている。デフロスト吹出部41は、前面部24の前窓14−16の上方に設けられ、空調装置40で生成された暖気を前面部24の前窓14−16に向けて吹き出すための部分である。デフロスト用ダクト42は、第1デフロストダクト58と第2デフロストダクト59とを有し、空調装置40で生成された暖気をデフロスト吹出部41まで搬送する。第1デフロストダクト58は、空調装置40に接続され、キャブ2の後面部27と側面部26との間の角部に沿って上下方向に延びて配設される。第2デフロストダクト59は、一端が第1デフロストダクト部58に接続され、他端がデフロスト吹出部41に接続されており、天井部28に沿って配設される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業機械、特にキャブの前面部に設けられた窓のデフロストを行うためのデフロスト装置を備える作業機械に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、作業機械には、内部に操縦席が配置されるキャブが設けられている。このキャブには、前面部の窓の曇りや凍結を除去するためのデフロスト装置が設けられており、窓に曇り等が生じた場合には、デフロスト装置で生成された暖気が、ダクトを通って窓の下部に設けられた吹出口から窓に向けて吹き出される(特許文献1参照)。ここで、デフロスト装置は操縦席の下部に収納されており、暖気を搬送するためのダクトはキャブ内の床面に沿って配設される。
【特許文献1】特開2001−207480号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記のように床面上にダクトが配設される場合、操縦席に着座したオペレータにとって邪魔である。また、ダクトが邪魔にならないように、床面の下を通るようにダクトが配設されると、ダクト内部の空気と外気との熱交換を防止するためにダクトに断熱材を設ける必要があり、コストが増大する。
【0004】
本発明の課題は、作業機械において、ダクトが邪魔にならず且つコスト安くデフロスト設備を設けることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1発明に係る作業機械は、キャブと、操縦席と、デフロスト装置と、デフロスト吹出部と、デフロスト用ダクトとを備える。キャブは、窓が設けられた前面部と、後面部と、左右の側面部と、天井部とを有する。操縦席は、キャブ内に配置される。デフロスト装置は、操縦席の後方に配置され、暖気を生成する。デフロスト吹出部は、前面部の窓の上方に設けられ、デフロスト装置で生成された暖気を前面部の窓に向けて吹き出すための部分である。デフロスト用ダクトは、第1デフロストダクトと第2デフロストダクトとを有し、デフロスト装置で生成された暖気をデフロスト吹出部まで搬送するためのものである。第1デフロストダクトは、デフロスト装置に接続され、キャブの後面部と側面部との間の角部に沿って上下方向に延びて配設される。第2デフロストダクトは、一端が第1デフロストダクト部に接続され、他端がデフロスト吹出部に接続されており、天井部に沿って配設される。
【0006】
この作業機械では、デフロスト用ダクトが、操縦席後方のデフロスト装置から、キャブの後面部と側面部との間の角部および天井部に沿って配設され、前面部の窓の上方のデフロスト吹出部まで繋がっている。このため、デフロスト用ダクトがオペレータの邪魔にならない。また、デフロスト用ダクトはキャブの内部に配設されるため、断熱材が不要である。これにより、この作業機械では、ダクトが邪魔にならず且つコスト安くデフロスト設備を設けることができる。
【0007】
第2発明に係る作業機械は、第1発明の作業機械であって、前面部には、正面に設けられる第1前窓と、第1前窓を間に挟んで配置され第1前窓に対して傾斜して設けられる第2前窓および第3前窓とが設けられている。そして、デフロスト吹出部には、第1前窓に対応して設けられる第1吹出口と、第2前窓に対応して設けられる第2吹出口と、第3前窓に対応して設けられる第3吹出口とが設けられている。
【0008】
この作業機械では、第1前窓と第2前窓と第3前窓とにそれぞれ対応して第1吹出口と第2吹出口と第3吹出口とが設けられている。このため、各前窓のデフストを効率よく行うことができる。
【0009】
第3発明に係る作業機械は、第1発明または第2発明の作業機械であって、デフロスト装置は、冷気および暖気を生成可能であり、空調吹出部と、空調用ダクトとをさらに備える。空調吹出部は、操縦席の前方または側方に配置され、デフロスト装置で生成された冷気または暖気をキャブ内に吹き出すためのものである。空調用ダクトは、一端がデフロスト装置に接続され、他端が空調吹出部に接続され、側面部に沿って配設される。
【0010】
この作業機械では、デフロスト用ダクトとは別に空調用ダクトが設けられており、デフロスト装置で生成された冷気または暖気を空調用ダクトによって空調吹出口まで送ることによって、キャブ内の冷房や暖房を行うことができる。また、この空調用ダクトは、キャブの側面部に沿って配設されるため、オペレータの邪魔になり難くなっている。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る作業機械では、デフロスト用ダクトが、操縦席後方のデフロスト装置から、キャブの後面部と側面部との間の角部および天井部に沿って配設され、前面部の窓の上方の吹出部まで繋がっている。このため、デフロスト用ダクトがオペレータの邪魔にならない。また、デフロスト用ダクトはキャブの内部に配設されるため、断熱材が不要である。これにより、この作業機械では、ダクトが邪魔にならず且つコスト安くデフロスト設備を設けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
<構成>
〔作業機械の全体構成〕
本発明の一実施形態に係る作業機械1を図1に示す。この作業機械1は、ブルドーザであり、キャブ2が設けられた車両本体5、走行装置3、作業機4などを備えている。車両本体5は、エンジンや油圧ポンプを含む駆動装置(図示せず)を内部に収容しており、走行装置3上に載置されている。走行装置3は、履帯30を駆動することにより、作業機械1を走行させる。作業機4は、ブレード71、ブレード71を支持するアーム部材72、油圧シリンダ73,74などを有しており、油圧シリンダ73,74が伸縮することによって、ブレード71を所望の方向へ移動させる。
【0013】
〔キャブ2の構成〕
キャブ2は、オペレータが座るための操縦席や各種操作のためのレバー、ペダルおよび計器類が内装されている。キャブ2の斜視図を図2に、キャブ2の上面図を図3に示す。
【0014】
キャブ2は、前側から順に一対のAピラー21a,21b、一対のBピラー22a,22bおよび一対のCピラー23a,23bを有している。各ピラーは、作業機械1の左右方向(矢印A2参照)に離間して設けられ、上下方向に延びている。
【0015】
また、キャブ2は、前面部24と、左右の側面部25,26と、後面部27と、天井部28とを有している。
【0016】
前面部24は、Bピラー22a,22bより前側に位置しており、中央前面11と、第1側方前面12と、第2側方前面13とを有する。中央前面11は、Aピラー21a,21bの間に設けられており、左右方向に平行に配置されている。中央前面11は、側面視において、上側が下側より後方に位置するように僅かに傾斜して配置されている。第1側方前面12と第2側方前面13とは、間に中央前面11を挟んで左右対称に配置されており、第1側方前面12がAピラー21aとBピラー22aとの間に、第2側方前面13がAピラー21bとBピラー22bとの間に設けられている。第1側方前面12と第2側方前面13とは、第1側方前面12と第2側方前面13との間の距離が前側ほど小さくなるように前後方向(A1参照)に対して傾斜して配置されており、前面部24は概ね先細りの形状となっている。なお、第1側方前面12は、Aピラー21aとBピラー22aとの間に設けられたオペレータの出入口を開閉可能なようにヒンジを介してBピラー22aに取り付けられている。第2側方前面13も同様に、Bピラー22bに取り付けられている。
【0017】
また、前面部24には、オペレータがキャブ2の前方、特に、前方左右斜め方向を目視可能なようにガラス等の透明な部材で形成された第1前窓14、第2前窓15、第3前窓16が設けられている。第1前窓14は、中央前面11に設けられ、第2前窓15は、第1側方前面12に設けられ、第3前窓16は、第2側方前面13に設けられている。このため、第2前窓15および第3前窓16は、第1前窓14に対して傾斜して設けられている。なお、中央前面11の前方にはエンジンフード31が設けられているため(図1参照)、第1前窓14の下端はキャブ2の床面より上方に位置している。これに対して、第2前窓15および第3前窓16の下端は、キャブ2の床面近傍に位置している。
【0018】
左右の側面部25,26のうち第1側面部25は、Bピラー22aとCピラー23aとの間に設けられており、第2側面部26は、Bピラー22bとCピラー23bとの間に設けられている。Bピラー22a,22bの間隔とCピラー23a,23bの間隔は概ね同じであり、側面部25,26は、それぞれ作業機械1の前後方向に対して概ね平行に配置されている。また、側面部25,26には、ガラス等の透明な部材で形成された側窓17,18がそれぞれ設けられている。
【0019】
後面部27は、Cピラー23a,23bの間に設けられている。後面部27は、左右方向に平行に配置されており、ガラス等の透明な部材で形成された後窓(図示せず)が設けられている。
【0020】
天井部28は、キャブ2の上面を閉じるように設けられている。天井部28の前側部分28aは、前面部24の形状に対応して先細りの台形状の形状を有している。
【0021】
〔キャブ2内部の構成〕
キャブ2の内部には、図4〜6に示すように、操縦席29、空調装置40、デフロスト吹出部41、デフロスト用ダクト42、第1空調吹出部43、第1空調用ダクト44、第2空調吹出部45、第2空調用ダクト46が設けられている。
【0022】
操縦席29は、キャブ2の内部の概ね中央に配置されており、前後方向に位置調整可能なように位置調整機構32を介して床面に設けられている。
【0023】
空調装置40は、操縦席29の後方に配置されており、冷気または暖気を生成し、空調用ダクト44,46を通して空調吹出部43,45からキャブ2内に吹き出させることによって、キャブ2内の冷房や暖房を行うことができる。また、空調装置40は、暖気を生成して、デフロスト用ダクト42を通してデフロスト吹出部41から吹き出させることによって、前窓14−16の曇りや凍結を除去するデフロスト装置としても機能することができる。
【0024】
また、図7に示すように、空調装置40には、第1ダクト接続口47、第2ダクト接続口48、本体吹出口49が設けられている。第1ダクト接続口47は、第1空調用ダクト44と第2空調用ダクト46が接続される部分であり、空調用の冷気または暖気が吹き出される。第2ダクト接続口48は、デフロスト用ダクト42が接続される部分であり、デフロスト用の暖気が吹き出される。本体吹出口49は、空調装置40の上面に設けられており、空調用の冷気または暖気をキャブ2内に直接吹き出すための開口である。
【0025】
デフロスト吹出部41は、空調装置40で生成された暖気を前面部24の前窓14−16に向けて吹き出すためのものであり、前面部24の前窓14−16の上方に設けられている。キャブ2の外部に面する天井部28の上面と、キャブ2の内部に面する天井部28の下面との間には収納空間が設けられており、デフロスト吹出部41は、このキャブ2の上面と下面との間の収納空間に配置されている。また、デフロスト吹出部41は、天井部28の台形状の前側部分28aに対向して配置されている。
【0026】
図6および図7に示すように、デフロスト吹出部41は、前部50と後部51とを有する。前部50の側面52,53は、前側ほど側面52,53の間隔が小さくなるように前後方向に対して傾斜して配置されており、前部50の側面52,53は、それぞれ第2前窓15、第3前窓16に沿って配置されている。なお、前部50の前面は、後方に凹んだ形状を有している。また、図6および図8に示すように、前部50の下面には、キャブ2内の空間に面して第1吹出口55と、第2吹出口56と、第3吹出口57とが設けられている。第1吹出口55は、第1前窓14に対応して上面視において第1前窓14に対向する位置に設けられており、第1前窓14に沿って配置されている。第1吹出口55は、第2吹出口56と第3吹出口57との間に配置されている。第2吹出口56は、第2前窓15に対応して上面視において第2前窓15に対向する位置に設けられており、第2前窓15に沿って配置されている。第3吹出口57は、第3前窓16に対応して上面視において第3前窓16に対向する位置に設けられており、第3前窓16に沿って配置されている。
【0027】
後部51は、前部50の後面に繋がっている。後部51の側面は、前後方向に沿って概ね平行に配置されており、後部51の側面の間隔は、前部50の側面の間隔よりも大きい。このため、前部50は、後部51の側面から両側方に突出した形状となっている。後部51の後面には、デフロスト用ダクト42が接続され、デフロスト用ダクト42を通ってデフロスト吹出部41に送られた暖気は、デフロスト吹出部41の後部51および前部50の内部の空間を通って、前部50の第1吹出口55、第2吹出口56、第3吹出口57から各前窓14−16に向かって吹き出される。
【0028】
デフロスト用ダクト42は、空調装置40で生成された暖気をデフロスト吹出部41まで搬送するためのダクトであり、第1デフロストダクト部58と第2デフロストダクト部59とを有する。第1デフロストダクト部58は、空調装置40の第2ダクト接続口48に接続され、キャブ2の後面部27と第2側面部26との間の角部に沿って上下方向に延びて配設される部分である。すなわち、第1デフロストダクト部58は、Cピラー23bに沿って設けられる。第2デフロストダクト部59は、天井部28の上面と下面との間の収納空間に配置されており、天井部28に沿って配設されている。図6に示すように、第2デフロストダクト部59は、概ね直角に屈曲した形状を有しており、直線状の後側部分59aと前側部分59bとを有する。後側部分59aは、Bピラー22bの上端部とCピラー23bの上端部とを繋ぐ梁部60に沿って前後方向に延びた形状を有しており、後側部分59aの後端部が第1デフロストダクト部58の上端部に繋がっている。前側部分59bは、左右方向に沿って配置されており、その一端が後側部分59aに繋がっており、他端がデフロスト吹出部41の後面に接続される。
【0029】
第1空調吹出部43および第2空調吹出部45は、空調装置40で生成された冷気または暖気をキャブ2内に吹き出すためのものである。
【0030】
第1空調吹出部43は、Bピラー22aに沿って配置されており、上下方向に延びた形状を有する。図7に示すように、第1空調吹出部43には、第1空調用ダクト44を通って第1空調吹出部43に送られて来た空調用の冷気または暖気をキャブ2内に吹き出す吹出口61が設けられている。
【0031】
第1空調用ダクト44は、空調装置40と第1空調吹出部43とを連結しており、空調装置40において生成された空調用の冷気または暖気を第1空調吹出部43へと搬送する。第1空調用ダクト44は、図4および図6に示すように、第1側面部25に沿って、第1側面部25の側窓17より下方において操縦席29の側方を通るように配置されている。
【0032】
第2空調吹出部45は、Bピラー22bに沿って配置されており、上下方向に延びた形状を有する。図7に示すように、第2空調吹出部45には、第2空調用ダクト46を通って第2空調吹出部45に送られて来た空調用の冷気または暖気をキャブ2内に吹き出す吹出口62が設けられている。
【0033】
第2空調用ダクト46は、空調装置40と第2空調吹出部45とを連結しており、空調装置40において生成された空調用の冷気または暖気を第2空調吹出部45へと搬送する。第2空調用ダクト46は、第2側面部26に沿って、第2側面部26の側窓18(図2および図5参照)より下方を通るように配置されており、第1空調用ダクト44とは反対側の操縦席29の側方を通る。
【0034】
上述した操縦席29は、前後方向においてBピラー22a,22bとCピラー23a,23bとの間に配置されており、側面視において操縦席29の座面の前端部がBピラー22a,22bに近接している。このため、第1空調吹出部43および第2空調吹出部45は、操縦席29の側方であり且つ操縦席29よりも僅かに前方に配置されている。なお、空調吹出部43,45が操縦席29より前方に設けられるのではなく、操縦席29の側方に設けられてもよい。
【0035】
<空調運転時およびデフロスト運転時の動作>
次に、空調運転時およびデフロスト運転時の動作について説明する。
【0036】
空調運転時には、予め設定された空調温度に応じて冷気または暖気(以下、「空調空気」と呼ぶ)が空調装置40において生成され、第1ダクト接続口47(図7参照)から吹き出される。第1ダクト接続口47から吹き出された空調空気は、第1空調用ダクト44と第2空調用ダクト46とに分流して、第1空調吹出部43と第2空調吹出部45に送られる。第1空調吹出部43および第2空調吹出部45に送られた空調空気は、吹出口61,62からキャブ2内に吹き出される。これにより、キャブ2内の冷房または暖房が行われる。
【0037】
デフロスト運転時には、空調装置40において生成された暖気(以下、「デフロスト空気」と呼ぶ)が、第2ダクト接続口48から吹き出される。第2ダクト接続口48から吹き出されたデフロスト空気は、デフロスト用ダクト42を通って、デフロスト吹出部41に送られる。デフロスト吹出部41に送られたデフロスト空気は、第1吹出口55、第2吹出口56、第3吹出口57に分かれて吹き出される。このとき、第1吹出口55から吹き出されたデフロスト空気は、第1前窓14に吹き付けられ、第2吹出口56から吹き出されたデフロスト空気は、第2前窓15に吹き付けられ、第3吹出口57から吹き出されたデフロスト空気は、第3前窓16に吹き付けられる。これにより、第1前窓14、第2前窓15、第3前窓16が上記のように互いに所定角度を成して配置されていても、各前窓14−16のデフロストを効率よく行うことができる。
【0038】
なお、デフロスト運転時に、第2ダクト接続口48からのみ空気が吹き出され、第1ダクト接続口47からは空気が吹き出されない状態と、第2ダクト接続口48と第1ダクト接続口47との両方から空気が吹き出される状態とが切替可能なように空調装置40が構成されてもよい。
【0039】
<特徴>
この作業機械1では、デフロスト用ダクト42が、操縦席29後方の空調装置40から、キャブ2の後面部27と第2側面部26との間の角部および天井部28に沿って配設され、前面部24の前窓14−16上方のデフロスト吹出部41まで繋がっている。このため、デフロスト用ダクト42がオペレータの邪魔にならない。また、デフロスト用ダクト42はキャブ2の内部に配設されるため、断熱材が不要である。これにより、この作業機械1では、ダクトが邪魔にならず且つコスト安くデフロスト設備を設けることができる。
【0040】
また、第1空調用ダクト44と第2空調用ダクト46とは、側面部25,26に沿って配設されており、操縦席29後方の空調装置40と、Bピラー22a,22bに沿って配置された第1空調吹出部43および第2空調吹出部45とを繋いでいる。このため、第1空調用ダクト44と第2空調用ダクト46も、オペレータの邪魔にならないように配置されている。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明によれば、作業機械において、ダクトが邪魔にならず且つコスト安くデフロスト設備を設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】作業機械の側面図。
【図2】キャブの斜視図。
【図3】キャブの上面図。
【図4】キャブの内部構造を示す斜視図。
【図5】キャブの内部構造を示す側面図。
【図6】キャブの内部構造を示す上面図。
【図7】空調およびデフロストに関する装置の配置を示す図。
【図8】デフロスト吹出部の吹出口を示す図。
【符号の説明】
【0043】
1 作業機械
2 キャブ
14 第1前窓
15 第2前窓
16 第3前窓
24 前面部
25,26 側面部
27 後面部
28 天井部
29 操縦席
40 空調装置(デフロスト装置)
41 デフロスト吹出部
42 デフロスト用ダクト
43,45 空調吹出部
44,46 空調用ダクト
55 第1吹出口
56 第2吹出口
57 第3吹出口
58 第1デフロストダクト部
59 第2デフロストダクト部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
窓が設けられた前面部と、後面部と、左右の側面部と、天井部とを有するキャブと、
前記キャブ内に配置される操縦席と、
前記操縦席の後方に配置され、暖気を生成するデフロスト装置と、
前記前面部の窓の上方に設けられ、前記デフロスト装置で生成された暖気を前記前面部の窓に向けて吹き出すためのデフロスト吹出部と、
前記デフロスト装置に接続され前記キャブの後面部と側面部との間の角部に沿って上下方向に延びて配設される第1デフロストダクト部と、一端が前記第1デフロストダクト部に接続され他端が前記デフロスト吹出部に接続され前記天井部に沿って配設される第2デフロストダクト部とを有し、前記デフロスト装置で生成された暖気を前記デフロスト吹出部まで搬送するためのデフロスト用ダクトと、
を備えた作業機械。
【請求項2】
前記前面部には、正面に設けられる第1前窓と、前記第1前窓を間に挟んで配置され前記第1前窓に対して傾斜して設けられる第2前窓および第3前窓とが設けられており、
前記デフロスト吹出部には、前記第1前窓に対応して設けられる第1吹出口と、前記第2前窓に対応して設けられる第2吹出口と、前記第3前窓に対応して設けられる第3吹出口とが設けられている、
請求項1に記載の作業機械。
【請求項3】
前記デフロスト装置は、冷気および暖気を生成可能であり、
前記操縦席の前方または側方に配置され、前記デフロスト装置で生成された冷気または暖気をキャブ内に吹き出すための空調吹出部と、
一端が前記デフロスト装置に接続され、他端が前記空調吹出部に接続され、前記側面部に沿って配設される空調用ダクトと、
をさらに備える請求項1または2に記載の作業機械。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2008−302796(P2008−302796A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−151368(P2007−151368)
【出願日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【出願人】(000001236)株式会社小松製作所 (1,686)
【Fターム(参考)】