説明

作業機械

【課題】工具を用いず、簡単な操作でステーの支持先を移し替えることができるようにする。
【解決手段】下部走行体3の上に機械本体2が備えられた作業機械1である。機械本体2は、開口部11が形成された機械室6や、揺動して開口部11を開閉する蓋部材30、開かれた蓋部材30を支持する支持棒40、開口部11の周囲を構成し、分離可能な枠要素24を有している。支持棒40は、蓋部材30に回動可能に支持される軸支部41と、枠要素24に変位可能に支持される係合部42とを有している。枠要素24は、係合部42を案内するガイド溝46を有している。ガイド溝46には、ガイド溝46から上方に分岐して係合部42の取り外しを可能にする脱着溝47が設けられている。機械室6に、取り外された係合部42を支持する補助支持部50が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧ショベルやクレーン等の作業機械に関し、その中でも主にボンネットに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明に関する先行技術文献に、特許文献1及び特許文献2がある。
【0003】
特許文献1には、枠状の嵩上げ部材と、この嵩上げ部材の上部の開口を塞ぐフード部材とを有するボンネットが開示されている。そこには、作業性を向上させるために、嵩上げ部材の一部を機械室カバーから取り外せるようにすることが記載されている。
【0004】
特許文献2には、エンジンフードを支持するガススプリングを取り外して移設できるようにした油圧ショベルが開示されている。
【0005】
具体的には、その油圧ショベルでは、エンジン等が車体部に収容されており、その車体部の骨格を構成している車体フレームのうち、第1車体フレームが取り外し可能となっている。通常時には、その第1車体フレームにガススプリングの一方の端部(第1端)がピンを用いて取り付けられている。ガススプリングの他方の端部(第2端)は、エンジンフードにスナップピンを用いて取り付けられている。
【0006】
第1車体フレームが取り外されるときには、第1端の取付先が無くなってしまう。そこで、この油圧ショベルでは、ガススプリングを仮固定する第1端仮固定部及び第2端仮固定部が設けられている。第1端仮固定部は、固定された第2車体フレームに設けられ、第2端仮固定部は、エンジンフードに設けられている。そして、第1端を第1端仮固定部にネジ止めし、第2端を第2端仮固定部にネジ止めすることにより、ガススプリングが仮固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2010−144378号公報
【特許文献2】特開2010−254021号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献2の油圧ショベルでは、第1端仮固定部等が設けられているため、ガススプリングの一端が取付先を失っても、ガススプリングを移設することができる。
【0009】
しかし、ガススプリングを移設する際には、ピンやネジを取り付けたり取り外したりする作業が必要であるため、工具がいるし、誤ってピンやネジ、工具を車体部内に落とすおそれがある。また、その作業時には、エンジンフードを開けた状態にしておく必要があるため、一人では作業が行えない。
【0010】
そこで、本発明の目的は、工具が不要で、仮に一人であっても安全に作業できる、作業性に優れた作業機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る作業機械は、下部走行体の上に機械本体が備えられた作業機械である。前記機械本体は、上面に開口部が形成された機械室と、揺動して前記開口部を開閉する蓋部材と、開かれた前記蓋部材を支持する支持棒と、前記開口部の周囲を構成し、分離可能な枠要素とを有している。前記支持棒は、その一端に設けられ、前記蓋部材に回動可能に支持される軸支部と、その他端に設けられ、前記枠要素に変位可能に支持される係合部とを有している。
【0012】
前記枠要素は、前記係合部と係合して、当該係合部を開き位置と閉じ位置とに案内するガイド溝を有している。前記ガイド溝における前記開き位置と前記閉じ位置との間に、当該ガイド溝から上方に分岐して前記係合部の取り外しを可能にする脱着溝が設けられている。前記機械室に、取り外された前記係合部を支持する補助支持部が設けられている。
【0013】
この作業機械によれば、蓋部材を支持する支持棒の一方の端部が、係合部を介して分離可能な枠要素に支持されている。従って、枠要素を分離する際に蓋部材を開いた状態で保持するには、係合部を枠要素から取り外して、機械室に設けられた補助支持部に係合部を移し替える必要がある。
【0014】
それに対し、枠要素には、係合部を開き位置と閉じ位置とに案内するガイド溝が設けられていて、そのガイド溝に、ガイド溝から上方に分岐して係合部の取り外しを可能にする脱着溝が設けられているので、係合部をガイド溝から脱着溝に導けば、係合部を枠要素から簡単に取り外すことができ、補助支持部に移し替えることができる。
【0015】
蓋部材を開く途中で指示棒を少し持ち上げたりするだけでよいため、工具は不要であり、仮に一人でも安全かつ簡単に作業できる。
【0016】
例えば、このような構成をボンネットに適用すれば、点検作業や整備作業の際に優れた作業性が得られる作業機械を実現できる。具体的には、前記機械室は、その上面を構成する機械室カバーと、前記開口部を覆うように前記機械室カバーに設けられるボンネットと、を有している。前記ボンネットは、前記開口部の周囲を囲んで上面に窓部を有するパネルと、前記蓋部材に相当し、前記窓部を開閉するフードとを有している。そして、前記パネルは、前記機械室カバーに固定され、前記フードを揺動自在に支持する第1パネルと、前記枠要素に相当し、前記機械室カバーから分離可能な第2パネルとを有しているようにすればよい。
【0017】
また、前記補助支持部が、前記係合部を取り外し可能に受け入れる係合孔と、当該係合孔に連なって前記係合部を脱着不能に受け入れる支持孔とを有しているように構成するのが好ましい。
【0018】
そうすれば、補助支持部に係合部を移し替えるときにも、係合部を枠要素から取り外すのと同様の操作で支持孔に係合部を受け入れることができるので、よりいっそう操作が簡単になる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、工具を用いず、簡単な操作で支持棒の支持先を移し替えることができるので、作業性に優れた作業機械を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明を適用した油圧ショベルを示す概略図である。
【図2】機械本体の後部を示す概略斜視図である。
【図3】フードの第1の支持状態を示す概略斜視図である。
【図4】フードの第2の支持状態を示す概略斜視図である。
【図5】図2におけるI−I線での概略断面図である。
【図6】図5におけるII−II線での概略断面図である。
【図7】第1の支持状態でのフードの開閉動作を示す概略図である。
【図8】第2の支持状態への移行過程を示す概略図である。
【図9】第2の支持状態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。ただし、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物あるいはその用途を制限するものではない。
【0022】
図1に、本発明を適用した油圧ショベル1(作業機械の一例)を示す。この油圧ショベル1は、比較的大型の機種であり、大きな機械本体2がクローラ式の下部走行体3の上に旋回可能に設けられている。機械本体2は、作業装置4やキャブ5、機械室6、カウンターウエイト7などで構成されている。
【0023】
作業装置4は、機械本体2の前部に設置されている。作業装置4は、ブーム4aやアーム4b、バケット4c、油圧シリンダ4dなどで構成されている。キャブ5(運転室)は作業装置4に隣接して機械本体2の前部に設置されている。キャブ5にオペレータが乗り込んで各種操作機器を操作することにより、油圧シリンダ4dが油圧制御されてブーム4a等が作動する。
【0024】
機械室6は、機械本体2のその他の大部分を占めており、その周囲のほとんどが機械室カバー6aによって覆われている。機械室6には、エンジンや油圧ポンプ、燃料タンク、作動油タンクなどの機器類が密集した状態で設置されている(図示せず)。そして、作業装置4との間で前後のバランスを維持するために、機械本体2の後部にカウンターウエイト7が設置されている。
【0025】
大型の機種になれば、それだけ大きな出力が求められるため、搭載されるエンジンや冷却器等(これらをエンジン関連機器ともいう)も大型化する。その結果、この油圧ショベル1では、エンジン関連機器の一部が機械室カバー6aの上面からはみ出るため、機械室カバー6aにボンネット10を設けることによって機械室6を部分的に嵩上げし、はみ出した部分を覆っている。
【0026】
図2や図3に、機械室6の後部を示す。この油圧ショベル1では、機械室6の後部にエンジン関連機器が設置されているため、機械室6の後部にボンネット10が設けられている。機械室6の上にはオペレータが昇って点検作業性等が行われるため、作業がし易いように機械室カバー6aの上面は全般的に平坦になっている。そして、その機械室カバー6aの上面の後部に矩形形状をした開口部11が幅方向に延びるように形成されている。
【0027】
ボンネット10は、この開口部11を覆うように機械室カバー6aに組み付けられている。本実施形態のボンネット10は、機械室カバー6aとは別に組み立てられ、その後に機械室カバー6aに組み付けられている。ボンネット10は、パネル20やフード30(蓋部材に相当)、ステー40(支持棒に相当)などで構成されている。
【0028】
パネル20は、鋼板をプレス加工等して形成された複数の要素部材を組み合わせることにより構成されており、幅方向に長い平箱状の外観を有している。パネル20の上面には、その長手方向の一端から他端側に向かって大きく開口する矩形の窓部21が形成されている。また、パネル20の上面の他端寄りの部分には、開口部11から突出したエンジン関連機器の一部を覆うために台形状の突出部22が形成されている。パネル20の下面は全域にわたって開放されている。
【0029】
フード30は、周囲が窓部21よりもひとまわり大きく形成されたドーム状の部材である。フード30は、パネル20の長手方向における窓部21側の端部にヒンジ31を介して支持されている。これにより、フード30は、パネル20の短手方向に沿って延びる揺動軸Y回りに揺動して窓部21を開閉する。フード30の揺動先端側には、フード30の開閉をロックするロック機構32が設けられている。フード30の縁部分の下側には、パネル20とフード30との隙間を塞ぐパッキン33が取り付けられている。
【0030】
図3に示したように、開かれたフード30は、ステー40によって支持される。詳細は後述するが、このときのステー40はパネル20に支持されている(第1の支持状態)。フード30を開けることで、開口部11を部分的に開くことができる。従って、窓部21及び開口部11を通じてエンジン関連機器の定期点検等の作業を行うことができる。窓部21の下側に、定期的に行われる点検部位が集約して配置されており、点検作業が効率的に行えるようになっている。
【0031】
図4に示すように、この油圧ショベル1では、定期点検以外の重作業、例えばエンジン関連機器の部品交換や修理等の整備作業についても効率的に行えるように、ボンネット10の一部を取り外して更に開口部11を全体的に開くことができるようになっている。このときのステー40は機械室カバー6aに支持されている(第2の支持状態)。
【0032】
ボンネット10の一部を取り外すことができるように、パネル20は、機械室カバー6aに固定される第1パネル23と、機械室カバー6aから分離することができる第2パネル24とを有している。
【0033】
第1パネル23は、開口部11の左右両側に対向して設置される一対の枠要素25,25で構成されている。具体的には、各枠要素25は、開口部11の短辺の縁に沿って立設される端パネル25aと、端パネル25aの両端から開口部11の長辺の縁に沿って短く張り出す前後一対の隅パネル25b,25bとを有している。フード30は、一方の枠要素25に取り付けられている。
【0034】
第2パネル24は、各枠要素25の左右の幅方向に対向する隅パネル25b,25bの間に取り付けられ、そして開口部11の長辺の縁に沿って立設される前後一対の側パネル26,26と、これら側パネル26,26の上縁に連なる上パネル27とを有している。上パネル27の一端には、窓部21を構成する大きな切り欠き27aが形成されている。フード30が取り付けられている枠要素25に、その切り欠き27a側を向けて第2パネル24は第1パネル23にネジ止めされる。そうすることで、分離可能なボンネット10が構成されている。
【0035】
(フードの支持構造)
フード30は、第1及び第2のいずれかの支持状態のステー40によって開いた状態に支持できるように構成されている。その支持構造について詳しく説明する。
【0036】
図5及び図6に、フード30の支持構造を示す。ステー40は、鋼板のプレス加工品であり、U字状の横断面を有する細長い部材である。ステー40の一端には軸支部41が設けられていて、ステー40は、その軸支部41を介してフード30の一方(本実施形態では前側)の内側面に回動可能に取り付けられている。軸支部41は、揺動軸Yの方向から見て、揺動するフード30の基端と先端との間の中間に位置している。図5に示すように、便宜上、揺動するフード30の基端側を揺動基端側、先端側を揺動先端側ともいう。
【0037】
ステー40の他端には、係合部42が設けられている。係合部42は、図6に示したように、ステー40から横方に突出する棒状の軸部42aと、軸部42aの先端部分に設けられた、軸部42aよりも大径の頭部42bとを有している。詳しくは、軸部42aは、揺動軸Yと略平行に、ステー40が有る側に位置する側パネル26(支持パネル26ともいう)に向かって突出している。
【0038】
支持パネル26の上部には、鋼板を内側に折り曲げることにより、支持パネル26に沿って延びる、矩形の閉断面構造からなる係合受部45が設けられている。係合受部45の内側の壁面には、係合部42と係合し、係合部42を開き位置と閉じ位置とに案内するガイド溝孔46が形成されている。
【0039】
ガイド溝孔46の幅は、軸部42aの直径よりも大きく頭部42bの直径よりも小さく形成されている。ガイド溝孔46は傾斜しており、揺動先端側よりも揺動基端側が高くなっている。ガイド溝孔46の揺動基端側の端部には、ガイド溝孔46を下側にJ字状に曲げることにより、軸部42aが落ち込む支持固定部46aが形成されている。
【0040】
図5に示したように、フード30が閉じられた状態では、係合部42は、ガイド溝孔46の端との間に隙間を残した状態で、ガイド溝孔46の揺動先端側に位置している(閉じ位置)。そして、フード30を開けていくと、図7に示すように、係合部42は、抜け外れることなく、ガイド溝孔46に案内されて揺動基端側に変位し、最後には、軸部42aが支持固定部46aに落ち込んで動かなくなり(開き位置)、フード30は開いた状態で支持される。
【0041】
フード30を閉じる際には、少しフード30を持ち上げて、係合部42を支持固定部46aから脱出させる。いったん係合部42を支持固定部46aから脱出させれば、ステー40及び係合部42の自重とガイド溝孔46の傾斜により、係合部42は滑らかに閉じ位置まで案内される。従って、フード30を違和感なく閉じることができる。
【0042】
第2の支持状態では、支持パネル26を含む第2パネル24が機械室カバー6aから取り外される。第2パネル24の取り外しに先立ち、係合受部45から係合部42を取り外す作業が必要になる。その際、工具を使わず、仮に一人であっても作業できるように、ガイド溝孔46に脱着溝孔47が設けられている。
【0043】
脱着溝孔47は、ガイド溝孔46の開き位置と閉じ位置との間、詳しくは、フード30が最も持ち易い状態になるガイド溝孔46の中央から揺動先端側に寄った位置に設けられている。
【0044】
脱着溝孔47は、ガイド溝孔46に連なってガイド溝孔46と同じ幅を有する導入部47aと、導入部47aに連なって頭部42bよりも大きく開口する脱着部47bとを有し、ガイド溝孔46の上縁から上方に分岐している。係合部42がガイド溝孔46を変位する時には、軸部42aがガイド溝孔46の下縁に受け止められながら変位する。従って、通常、軸部42aはガイド溝孔46の上縁には接触しないため、ガイド溝孔46に脱着溝孔47を設けてもフード30の開閉操作に支障はない。
【0045】
図8に示すように、フード30を持ち上げて係合部42が脱着溝孔47の下側に変位した時に、ステー40の下端を持ち上げるだけで係合部42を脱着溝孔47に導入できる。そうして、頭部42bを脱着部47bから抜き出せば簡単に係合受部45から係合部42を取り外すことができる。
【0046】
取り外された係合部42を支持するために、機械室カバー6aに補助支持部50が設けられている。補助支持部50は、開口部11の縁に固定され、係合受部45の下方であって、脱着溝孔47よりも揺動基端側に位置している。補助支持部50は、鋼板のプレス加工品であり、係合受部45の内側面と略平行に、開口部11から上方に突出する板状の支持片部50aを有している。
【0047】
支持片部50aには、係合部42を取り外し可能に受け入れる係合孔51と、係合孔51に連なって係合部42を取り外し不能に受け入れる支持孔52とが形成されている。具体的には、係合孔51は頭部42bよりも大きく形成され、支持孔52は頭部42bよりも小さく軸部42aより大きく形成されている。支持孔52は、係合孔51に対し、係合孔51に係合部42が受け入れられた状態のステー40が延びる方向に形成されている。
【0048】
図9に示すように、係合受部45から係合部42を取り外した後は、フード30を少し持ち上げながらステー40を操作し、係合部42を係合孔51に入れ込んでフード30から手を離せばよい。そうすれば、係合部42が支持孔52に嵌り込み、ステー40を安定して支持することができる。
【0049】
これにより、フード30を開いた状態で、第2パネル24を取り外すことができ、また、開口部11が全体的に開かれた状態で整備作業等ができるようになるので、効率よく作業することができる。
【0050】
なお、本発明にかかる作業機械は、上述した実施形態に限定されず、それ以外の種々の構成をも包含する。
【0051】
すなわち、先の実施形態では、本発明の蓋部材や枠要素をボンネット10に適用した例を説明したが、それに限定されるものではない。例えば、機械室カバー6aの開口部11に蓋部材を直接取り付け、開口部11周辺の機械室カバー6aの一部を枠要素として取り外せるようにしてもよい。その場合、補助支持部50の取り付けは、機械室6内の装置等を利用すればよい。
【0052】
ステー40はフード30の車両の前後方向における両側に設けてあってもよい。安定性の面から脱着溝孔47には導入部47aを設けた方が好ましいが、必須ではない。係合部やガイド溝の構造は一例であり、仕様に応じて適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0053】
1 油圧ショベル
2 機械本体
3 下部走行体
6 機械室
6a 機械室カバー
10 ボンネット
11 開口部
20 パネル
21 窓部
22 突出部
23 第1パネル
24 第2パネル(枠要素)
30 フード(蓋部材)
40 ステー(支持棒)
41 軸支部
42 係合部
46 ガイド溝孔
47 脱着溝孔
47a 導入部
47b 脱着部
50 補助支持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部走行体の上に機械本体が備えられた作業機械であって、
前記機械本体は、
上面に開口部が形成された機械室と、
揺動して前記開口部を開閉する蓋部材と、
開かれた前記蓋部材を支持する支持棒と、
前記開口部の周囲を構成し、分離可能な枠要素と、
を有し、
前記支持棒は、
その一端に設けられ、前記蓋部材に回動可能に支持される軸支部と、
その他端に設けられ、前記枠要素に変位可能に支持される係合部と、
を有し、
前記枠要素は、前記係合部と係合して、当該係合部を開き位置と閉じ位置とに案内するガイド溝を有し、
前記ガイド溝における前記開き位置と前記閉じ位置との間に、当該ガイド溝から上方に分岐して前記係合部の取り外しを可能にする脱着溝が設けられ、
前記機械室に、取り外された前記係合部を支持する補助支持部が設けられている作業機械。
【請求項2】
請求項1に記載の作業機械において、
前記機械室は、
その上面を構成する機械室カバーと、
前記開口部を覆うように前記機械室カバーに設けられるボンネットと、
を有し、
前記ボンネットは、
前記開口部の周囲を囲んで上面に窓部を有するパネルと、
前記蓋部材に相当し、前記窓部を開閉するフードと、
を有し、
前記パネルは、
前記機械室カバーに固定され、前記フードを揺動自在に支持する第1パネルと、
前記枠要素に相当し、前記機械室カバーから分離可能な第2パネルと、
を有している作業機械。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の作業機械において、
前記補助支持部が、前記係合部を取り外し可能に受け入れる係合孔と、当該係合孔に連なって前記係合部を脱着不能に受け入れる支持孔とを有している作業機械。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−76260(P2013−76260A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−216728(P2011−216728)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000246273)コベルコ建機株式会社 (644)
【Fターム(参考)】