説明

作業用ヘルメットの補助部材

【課題】ヘルメット単体に取り付けるだけで、そのヘルメットを首部以外に支持してもらうことができる作業用ヘルメットの補助部材を提供すること。
【解決手段】上方を仰ぎ見る作業中に身に着けておく作業用ヘルメット100の補助部材10であって、作業用ヘルメットの後頭部101側に連設される連設部11と、該連設部から連続して延在する湾曲部21と、該湾曲部に連続して監督者Mの肩部S間に突き当たる突当部31と、を備えており、監督者が上方を仰ぎ見る際に当該肩部間に突当部が突き当たって連設部に後頭部側を連設されている作業用ヘルメットを該監督者の首部Nと共に湾曲部を介して支持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業用ヘルメットの補助部材に関し、詳しくは、ヘルメットを首部以外でも支持できるようにするものに関する。
【背景技術】
【0002】
各種作業を行う際には、頭部に落下物などが不意に当たって大きな事故になることを回避するために、ヘルメットを被ることが推奨または義務になっているが、そのヘルメットも重量があるために、その重量により却って首部に負担を掛けてしまう場合がある。このため、多種の工夫がなされている。
【0003】
例えば、自動車レースの場合には、レーサーがヘルメットを着用する義務があり、そのヘルメットによる首部へのダメージを少なくするために、ヘルメットを身体のシートベルトと同様にベルト状部材に結合して、衝突時の衝撃を軽減することが提案されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
また、オートバイの場合にも、ライダーがヘルメットを着用する義務があるが、オートバイの場合には転倒時のダメージを少なくするために、ライダーウェアの肩部に固定板を固定するとともに、ヘルメットにはその固定板に連結するガード部材を取り付けて、転倒時の衝撃が全て首部に加わることを軽減することが提案されている(例えば、特許文献2)。
【0005】
その一方で、人間の頭部は重量があって、例えば、天体観測などをする際に上向きの姿勢を取ると、首部に加わる負担が大きくその姿勢を継続することが困難であることから、ランドセルのように形状維持できるしっかりしたバックを背負うと共に、その上に枕状の部材を載置することが提案されている(例えば、特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8−72669号公報
【特許文献2】実公平6−16883号公報
【特許文献3】特開2008−38317号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、この特許文献1、2に記載のものあっては、同じ姿勢を取る場合には大きく頭部や肩部などを動かす必要がないことから問題はないかもしれないが、ヘルメットを椅子側や背中側などに固定することになることから、逆に身体が拘束されてしまい、多種多様の作業を行う場合には適さない。
【0008】
また、特許文献3に記載のものにあっては、ヘルメット以外に、背負いバッグと共に枕状部材を準備しなければならず、また作業面においても、背中に装着する部材が作業者の周囲の空間を占有することから、狭隘場所での作業では、支障となる場合も発生する。
【0009】
そこで、本発明は、ヘルメット単体に取り付けるだけで、そのヘルメットを首部以外に支持してもらうことができる作業用ヘルメットの補助部材を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決する作業用ヘルメットの補助部材の発明は、上方を仰ぎ見る作業中に身に着けておく作業用ヘルメットの補助部材であって、作業用ヘルメットの後頭部側に連設される連設部と、該連設部から連続して延在する延在部と、該延在部に連続して作業者の肩間に突き当たる突当部と、を備えており、前記作業者が上方を仰ぎ見る際に当該作業者の肩間に前記突当部が突き当たって前記連設部に後頭部側を連設されている前記作業用ヘルメットを該作業者の首と共に前記延在部を介して支持することを特徴とするものである。
【0011】
この発明では、作業者が上方を仰ぎ見る際には、作業用ヘルメットの後頭部側の連設部に延在部を介して連続する突当部が作業者の肩間に突き当たって、そのヘルメットを首部と共に支持することができる。したがって、上方を仰ぎ見る際の頭部やヘルメットの重量を首部だけでなく肩部にも支持させることができ、首部への負担を軽減することができる。
【発明の効果】
【0012】
このように本発明によれば、作業者が上方を仰ぎ見る際の頭部と作業用ヘルメットは、後頭部側の連設部、延在部、突当部からなる補助部材により首部と共に支持することができ、頭部やヘルメットの重量による首部への負担を軽減することができる。したがって、ヘルメット単体に補助部材を取り付けるだけで、そのヘルメットを首部以外の肩部間にも支持してもらうことができ、上方を仰ぎ見る作業を負担なく継続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る作業用ヘルメットの補助部材の第1実施形態を示す図であり、その作業用ヘルメットに取り付けた状態を示す側面図である。
【図2】その作業用ヘルメットの補助部材の全体構成を示す拡大側面断面図である。
【図3】本発明に係る作業用ヘルメットの補助部材の第2実施形態を示す図であり、その要部構成を示す拡大側面図である。
【図4】本発明に係る作業用ヘルメットの補助部材の第3実施形態の要部構成を示す図であり、(a)は取り付け前の状態を示す平面図、(b)はその取り付け後の状態を示す平面図である。
【図5】その第3実施形態の他の態様を示す図であり、(a)はその第1の他の態様を作業用ヘルメットに取り付けた状態を示す側面図、(b)はその第2の他の態様を作業用ヘルメットに取り付けた状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態としては、上記の課題解決手段のように、上方を仰ぎ見る作業中に身に着けておく作業用ヘルメットの補助部材であって、作業用ヘルメットの後頭部側に連設される連設部と、該連設部から連続して延在する延在部と、該延在部に連続して作業者の肩間に突き当たる突当部と、を備えており、前記作業者が上方を仰ぎ見る際に当該作業者の肩間に前記突当部が突き当たって前記連設部に後頭部側を連設されている前記作業用ヘルメットを該作業者の首と共に前記延在部を介して支持することを基本構成とするのに加えて、次の構成を備えてもよい。
【0015】
第1の形態としては、前記延在部は、前記連設部との間、あるいは、当該連設部側の近傍に、前記作業用ヘルメットに対して揺動することを許容する揺動手段を介在させてもよい。
【0016】
この形態では、作業用ヘルメットの後頭部側で延在部と突当部が揺動することができ、上方を仰ぎ見るために必要な際には、揺動させて突当部を作業者の肩部間に突き当てればよく、また、上方を仰ぎ見る作業以外で不要な場合に邪魔になってしまうことがなく、また、真上などより大きく仰ぎ見る姿勢を取ることもできる。
【0017】
第2の形態としては、前記延在部は、前記連設部と前記突当部の間の長さを調整する機能を備えていてもよい。
【0018】
この形態では、作業用ヘルメットの後頭部側の延在部を操作して連設部と突当部の間の長さを調整することができ、例えば、仰ぎ見る角度に応じて適度に調整してより快適に作業することができる。
【0019】
第3の形態としては、前記連設部は、前記作業用ヘルメットの前記後頭部側の縁部に着脱する機構を介して当該後頭部側に連設されていてもよい。
【0020】
この形態では、作業用ヘルメットの後頭部から不要なときには外すことができ、作業の邪魔になってしまうことを回避することができる。
【0021】
第4の形態としては、前記連設部は、前記作業用ヘルメットと前記作業者の頭部との間に介在する内帽子の後頭部側に、または、前記作業用ヘルメットに被せる外帽子の後頭部側に配設されることにより、当該後頭部側に連設されていてもよい。
【0022】
この形態では、ヘルメット内に内帽子を被るだけで、あるいは、ヘルメットに外帽子を被せるだけで、ヘルメットの後頭部側に補助部材を容易に装着することができる。
【0023】
第5の形態としては、前記突当部の先端には、滑り止め手段を設けて、前記作業者の前記肩間に安定して位置させるようにしてもよい。
【0024】
第6の形態としては、前記突当部の先端には、弾性手段を設けて、前記作業者の前記肩間に突き当たる衝撃を低減するようにしてもよい。
【0025】
第7の形態としては、前記連設部は、前記作業用ヘルメットの後頭部側を差し込む溝形状が形成されている弾性材料により作製されており、当該後頭部への取付前には前記溝形状が直線状に延在していて、取付時には前記溝形状を該後頭部の形状に合わせるように湾曲させて、取付後には当該弾性復帰力で該後頭部の側面に圧接して取り付け状態を維持するようにしてもよい。
【0026】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。図1および図2は本発明に係る作業用ヘルメットの補助部材の第1実施形態を示す図である。
【0027】
図1において、補助部材10は、頭部に落下物などが不意に当たって大きな事故になることを回避するために被る作業用ヘルメット(安全帽)100の後頭部101に取り付けるものである。作業用ヘルメット100は、例えば、送電線の点検やメンテナンス等の作業を監視する監督者Mが被る場合、その作業自体が高所作業車のバケットに乗って送電線付近の高所で行われる一方、その監督者(作業者)Mは、地上にいるために上方を仰ぎ見る姿勢になって、首部Nに加わる負担が大きくその姿勢を継続することが困難であるために、補助部材10を取り付ける。
【0028】
この補助部材10は、作業用ヘルメット(以下では、単にヘルメットともいう)100の後頭部101側の端辺部101aに連続する形態で設けられる連設部11と、この連設部11に連続してヘルメット100を被る監督者Mの肩部Sの間に向かって湾曲する形状で延在する湾曲部(延在部)21と、この湾曲部21に連続して監督者Mの肩部Sの間に突き当てた状態になる突当部31とを、弾性を有する硬質の樹脂材料などによりそれぞれ作製して組み立てられており、上方を仰ぎ見る監督者Mが被るヘルメット100を首部Nと共に、これらの連設部11、湾曲部21および突当部31を介して支持するようになっている。ここで、湾曲部21は、湾曲形状に形成するが、これに限るものではなく、単にヘルメット100の後頭部101から監督者Mの肩部Sの間に向かうように、少なくとも1箇所以上で折れ曲がる形状に形成されて延在する延在部としてもよい。
【0029】
これにより、補助部材10は、監督者Mが作業を監視するために上方を仰ぎ見る際には、ヘルメット100を首部Nと共に支持することができ、監督者Mの被るヘルメット100の重量を首部Nだけでなく肩部Sの間にも支持させることができ、首部Nへの負担を軽減することができる。
【0030】
具体的には、図2に示すように、連設部11は、ヘルメット100の後頭部101の端辺部101aを挟み込むコ字形状に形成されており、コ字の一方の対面部12は、ヘルメット100の内側に位置させる一方、その他方の対面部13には、ヘルメット100の外側に位置してコ字の連結部14側に湾曲部21が一体形成されるとともに、その隣接位置には貫通穴13aが開口して蝶ネジボルト15を螺合させる雌ネジナット16が固設されている。
【0031】
これにより、連設部11は、他方の対面部13側の雌ネジナット16に蝶ネジボルト15を螺合させて貫通穴13aを貫通させることにより、その蝶ネジボルト15の先端をヘルメット100の端辺部101aに突き当てて固定することができ、補助部材10が不要なときには蝶ネジボルト15を緩めて外すことにより邪魔になってしまうことがないようにすることができる。要するに、補助部材10は、この連設部11を設けることなく、ヘルメット100に常時連設されている状態に固設してもよいが、邪魔な場合もあることから、本実施形態のように着脱できるように連設部11を設ける方が有利である。
【0032】
また、この連設部11は、一方の対面部12をヘルメット100の端辺部101aと監督者Mの頭部Hとの間に差し込んだ形態にしてその間の隙間を埋めた状態にすることができ、ヘルメット100だけでなく監督者Mの頭部Hをも湾曲部21および突当部31を介して支持することができる。
【0033】
湾曲部21は、連設部11の対面部13の連結部14側から略直交方向に突出してヘルメット100から離隔する方向(下方)に一定の曲率で湾曲しつつ延長されている延長部22と、この延長部22を内部に収納可能に同一の曲率で湾曲する筒形状に形成されている収納部26と、を組み立てることにより作製されている。この延長部22の先端側には、一対の突起部材23が埋没可能にスプリング24により付勢されて両面側に突出する一方、収納部26の内面には、内部に収納する延長部22の両面側に突出する突起部材23を嵌め込み可能な窪み穴27がその延長方向に連続する複数の対面箇所に形成されている。
【0034】
これにより、湾曲部21は、延長部22を収納部26内に差し込んで突起部材23の埋没・突出を繰り返させて所望の位置の窪み穴27に嵌め込んで収納深さを変えることにより、湾曲部21の全長を伸縮自在にすることができ、使用する監督者Mの仰ぎ見る角度や骨格・体型に合わせて全長を調整することによりヘルメット100を補助部材10により快適に支持する状態にすることができる。ここで、この延長部22および収納部26は、突起部材23の突出高さや、スプリング24の付勢力や、窪み穴27の形状を、監督者Mの頭部Hやヘルメット100を支持するのに必要な力では突起部材23が埋没してしまわないように設定すればよく、全長を調整する際にそれ以上に力が加えられたときにその突起部材23が埋没するようにすればよい。
【0035】
突当部31は、収納部26の先端を延長した形状に、連設部11や湾曲部21を構成する弾性を有する硬質の樹脂材料よりも弾性が大きい樹脂材料やゴム材料により作製されており、湾曲部21の収納部26の先端側(延長部22の差込側の反対側)に取付穴28が形成されているのに対して、その取付穴28に差し込んで接着剤などにより固定する差込突起32が形成されているとともに、その差込突起32の反対側(収納部26の延長側)は、断面が鋸歯状になる滑り止め面(滑り止め手段)33に形成されている。
【0036】
これにより、突当部31は、監督者Mが上方を仰ぎ見る際に、補助部材10の先端側の滑り止め面33を肩部S間に突き当てて支持する状態にしたときには、滑ることなく安定した支持状態を維持することができ、このとき、この突当部31は、弾性手段としても機能して、大きく弾性変形することにより突き当たる際の衝撃を弱めることができる。
【0037】
ここで、補助部材10は、円形または四角の断面となる棒状に形成して肩部Sの間の一点に突当部31を突き当てて支持するようにしてもよく、また、一定幅を有する板状に形成して肩部Sの間に一定幅の突当部31を突き当てて支持するようにしてもよい。
【0038】
このように本実施形態においては、監督者Mが上方を仰ぎ見る姿勢で作業する際には、ヘルメット100の後頭部101側に補助部材10の連設部11を取り付けることにより、突当部31がその監督者Mの肩部S間に突き当たって、湾曲部21を介して首部Nと共にヘルメット100を支持することができ、上方を仰ぎ見る際の頭部Hやヘルメット100の重量による首部Nへの負担を軽減することができる。したがって、ヘルメット100単体に補助部材10を取り付けるだけで、そのヘルメット100を首部N以外の肩部Sの間にも支持してもらうことができ、上方を仰ぎ見る作業を負担なく継続することができる。
【0039】
次に、図3は本発明に係る作業用ヘルメットの補助部材の第2実施形態を示す図である。ここで、本実施形態は、上述実施形態と略同様に構成されているので、同様の構成には同一の符号を付して特徴部分を説明する(以下で説明する他の実施形態においても同様)。
【0040】
図3において、補助部材10の湾曲部21は、延長部22が連設部11側に近接する箇所を回動軸(揺動手段)41により回動(揺動)自在に連設されており、その回動軸41を中心にして揺動可能な吊り下げた状態でヘルメット100に取り付けることができるようになっている。ここで、本実施形態では、回動軸41により延長部22(湾曲部21)を揺動自在にするが、これに限るものではなく、弾性に優れるゴム材料などを介在させることにより揺動自在にしてもよい。
【0041】
これにより、湾曲部21は、連設部11の近傍で延長部22と収納部26を揺動可能な状態にすることができ、補助部材10を利用する際には監督者Mの首部N側に向けて回動させつつ上方を仰ぎ見ることにより突当部31をその肩部Sの間に突き当てて支持する状態にすることができる一方、補助部材10が不要なときにはフリーな状態にすることにより自由に揺動してヘルメット100の後頭部101側に吊り下げた状態にすることができ、邪魔になることがない。
【0042】
このように本実施形態においては、上述実施形態による作用効果に加えて、補助部材10をヘルメット100の後頭部101側で揺動自在に吊り下げた状態にすることができ、使用する際には、監督者Mの肩部Sの間に突当部31が突き当たるように補助するだけで利用することができる一方、不要な際には、突当部31を突き当てる状態にすることなく、そのまま吊り下げた状態にして通常の作業や真上など見上げる姿勢を取ることもできる。
【0043】
次に、図4は本発明に係る作業用ヘルメットの補助部材の第3実施形態を示す図である。
図4において、補助部材10の連設部11は、上述実施形態における蝶ネジボルト15や雌ネジナット16を省略して、取り付け前にはヘルメット100の後頭部101の周縁の接線方向と平行な直線的に延在する長尺な幅広の断面コ字形状に形成されており、装着時に湾曲させることによりヘルメット100の後頭部101側を差込可能にする直線状の溝形状51aがコ字の対面部52と対面部53の間に形成されている。
【0044】
これにより、連設部11は、湾曲させて溝形状51a内にヘルメット100の後頭部101側を差し込んで、一方の対面部52はヘルメット100の内側に位置させる一方、他方の対面部53をヘルメット100の外面側に位置させた状態にして弾性復帰させることにより、その後頭部101の内面と外面の対面部52、53を圧接させて取り付け状態を維持することができる。
【0045】
このように本実施形態においては、上述実施形態による作用効果に加えて、ネジ止めすることなく、容易に補助部材10を着脱することができる。
【0046】
また、上述第3実施形態の第1の他の態様としては、図5(a)に示すように、補助部材10の連設部11は、蝶ネジボルト15や雌ネジナット16を省略するとともに、ヘルメット100の内部で頭部Hに被る内帽子61の後頭部62に対面部12を連結させてもよい。この場合には、その内帽子61を被ってヘルメット100を装着するだけで、その後頭部101、62側に補助部材10が連設されている状態に容易にすることができ、そのまま突当部31を監督者Mの肩部S間に突き当てて連設部11や湾曲部21を介して首部Nと共にヘルメット100を支持することができる。
【0047】
また、上述第3実施形態の第2の他の態様としては、図5(b)に示すように、補助部材10の連設部11は、蝶ネジボルト15や雌ネジナット16を省略するとともに、ヘルメット100自体に被せる外帽子71の後頭部72に対面部13を連結させてもよい。この場合には、ヘルメット100を被ってその上に外帽子71を装着するだけで、その後頭部101、72側に補助部材10が連設されている状態に容易にすることができ、そのまま突当部31を監督者Mの肩部S間に突き当てて連設部11や湾曲部21を介して首部Nと共にヘルメット100を支持することができる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
これまで本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0049】
10……補助部材 11……連設部 12、13、52、53……対面部 15……蝶ネジボルト 16……雌ネジナット 21……湾曲部 22……延長部 23……突起部材 24……スプリング 26……収納部 27……窪み穴 31……突当部 33……滑り止め面 41……回動軸 51a……溝形状 61……内帽子 62、72……後頭部 71……外帽子 100……作業用ヘルメット 101……後頭部 101a……端辺部 H……頭部 M……監督者 N……首部 S……肩部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方を仰ぎ見る作業中に身に着けておく作業用ヘルメットの補助部材であって、
作業用ヘルメットの後頭部側に連設される連設部と、該連設部から連続して延在する延在部と、該延在部に連続して作業者の肩間に突き当たる突当部と、を備えており、
前記作業者が上方を仰ぎ見る際に当該作業者の肩間に前記突当部が突き当たって前記連設部に後頭部側を連設されている前記作業用ヘルメットを該作業者の首と共に前記延在部を介して支持することを特徴とする作業用ヘルメットの補助部材。
【請求項2】
前記延在部は、前記連設部との間、あるいは、当該連設部側の近傍に、前記作業用ヘルメットに対して揺動することを許容する揺動手段を介在させていることを特徴とする請求項1に記載の作業用ヘルメットの補助部材。
【請求項3】
前記延在部は、前記連設部と前記突当部の間の長さを調整する機能を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の作業用ヘルメットの補助部材。
【請求項4】
前記連設部は、前記作業用ヘルメットの前記後頭部側の縁部に着脱する機構を介して当該後頭部側に連設されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の作業用ヘルメットの補助部材。
【請求項5】
前記連設部は、前記作業用ヘルメットと前記作業者の頭部との間に介在する内帽子の後頭部側に、または、前記作業用ヘルメットに被せる外帽子の後頭部側に配設されることにより、当該後頭部側に連設されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の作業用ヘルメットの補助部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−82558(P2012−82558A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−231112(P2010−231112)
【出願日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】