説明

作業車の報知制御構造

【課題】エンジン制御手段の作動による燃料消費の抑制度合いなどを運転者が容易に把握できるようにする。
【解決手段】作業の中断を検知するのに伴ってエンジン7を停止させるエンジン制御手段66Dと、報知手段82Cの作動を制御する報知制御手段83Aとを備えた作業車の報知制御構造において、エンジン制御手段66Dの作動で停止したエンジン7の停止時間を積算する停止時間積算手段83Cを備え、停止時間積算手段83Cが求めた積算停止時間を報知制御手段83Aが報知手段82Cで報知するように構成してある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業の中断を検知するのに伴ってエンジンを停止させるエンジン制御手段と、報知手段の作動を制御する報知制御手段とを備えた作業車の報知制御構造に関する。
【背景技術】
【0002】
作業車の一例である乗用田植機では、走行停止条件と作業対象に設定された条件との複数条件が満たされるとエンジン自動停止手段(エンジン制御手段)が作業の中断を検知してエンジンを停止させるように構成したものがある(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−94753号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の構成では、例えば、苗残量センサが苗植付装置での苗残量が少なくなったことを検知している状態で、走行用の変速操作具を特定位置に操作して走行車体を走行停止状態に切り換えると、エンジン制御手段が、このときの走行停止状態が苗植付装置への苗補給(補助作業)を行うための作業中断状態であると判断してエンジンを停止させることから、苗植付装置への苗補給を行っている間もエンジンが作動することによる燃料の無駄な消費を抑制することができる。
【0005】
しかしながら、エンジン制御手段でエンジンを停止させるだけでは、燃料の無駄な消費を抑制することができても、その抑制の度合いが運転者には伝わり難いことから、燃料消費の抑制度合いを運転者に容易に把握させる上において改善の余地がある。
【0006】
本発明の目的は、エンジン制御手段の作動による燃料消費の抑制度合いなどを運転者が容易に把握できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、作業の中断を検知するのに伴ってエンジンを停止させるエンジン制御手段と、報知手段の作動を制御する報知制御手段とを備えた作業車の報知制御構造において、
前記エンジン制御手段の作動で停止した前記エンジンの停止時間を積算する停止時間積算手段を備え、
前記停止時間積算手段が求めた積算停止時間を前記報知制御手段が前記報知手段で報知するように構成してある。
【0008】
第1の発明によると、報知手段で報知する積算停止時間は、エンジン制御手段が作業の中断検知に伴ってエンジンを停止させることで作業中断中の無駄な燃料消費を抑制した時間であることから、エンジン制御手段の作動による燃料消費の抑制度合いを運転者に容易に把握させることができる。
【0009】
第2の発明は、上記第1の発明において、
前記エンジンの稼働時間を積算する稼働時間積算手段を備え、
前記エンジン制御手段の作動で前記エンジンが停止している間は前記稼働時間積算手段が前記エンジンの稼働時間の積算を中断し、
前記稼働時間積算手段が求めた積算稼働時間を前記報知制御手段が前記報知手段で報知するように構成してある。
【0010】
第2の発明によると、報知手段で報知する積算稼働時間は、メインスイッチの操作に基づくエンジンの始動から停止までの時間を積算したものではなく、その積算時間からエンジン制御手段の作動でエンジンが停止した時間を除いた正確なエンジンの積算稼働時間であることから、オイル交換などのエンジンに関する正確なメンテナンス時期などを運転者に容易に把握させることができる。
【0011】
第3の発明は、上記第2の発明において、
前記稼働時間積算手段が求めた積算稼働時間と前記停止時間積算手段が求めた積算停止時間とを合算する積算時間合算手段を備え、
前記積算時間合算手段が求めた総積算時間を前記報知制御手段が前記報知手段で報知するように構成してある。
【0012】
第3の発明によると、報知手段で報知する総積算時間は、稼働時間積算手段が求めたエンジンの総稼働時間を、エンジンを稼働させた状態で行う主作業(例えば、植え付け作業、播種作業、施肥作業、除草作業、耕耘作業、あるいは刈り取り作業、など)に要した主作業時間とし、又、停止時間積算手段が求めたエンジンの総停止時間を、主作業を中断したエンジンの停止状態で行う補助作業(例えば、種や苗又は肥料や薬剤などの圃場供給物の補給、あるいは、詰まり除去などのメンテナンス、など)に要した補助作業時間とすることで、主作業時間に補助作業時間を加えた総作業時間とすることができる。
【0013】
つまり、エンジン制御手段の作動でエンジンを停止させる構成を採用することでエンジンの稼働時間からは拾うことができなくなったエンジン停止中に行う補助作業に要した補助作業時間を考慮した総作業時間を簡単に求めることができ、その求めた総作業時間を運転者に容易に把握させることができる。
【0014】
第4の発明は、上記第1〜3のいずれか一つの発明において、
前記積算停止時間に基づいて作業関連情報を取得する作業関連情報取得手段を備え、
前記作業関連情報取得手段が取得した前記作業関連情報を前記報知制御手段が前記報知手段で報知するように構成してある。
【0015】
第4の発明によると、積算停止時間に基づいて作業関連情報取得手段が取得する燃料節約量などの作業関連情報を報知手段で報知して運転者に容易に把握させることができる。
【0016】
そして、燃料節約量などの作業関連情報は農作業の経営管理に利用できることから、農作業の経営管理を行い易くすることができる。
【0017】
第5の発明は、上記第2又は3の発明において、
少なくとも前記積算停止時間と前記積算稼働時間のいずれか一つに基づいて作業関連情報を取得する作業関連情報取得手段を備え、
前記作業関連情報取得手段が取得した前記作業関連情報を前記報知制御手段が前記報知手段で報知するように構成してある。
【0018】
第5の発明によると、積算停止時間や積算稼働時間に基づいて作業関連情報取得手段が取得する燃料節約量やオイル交換などのエンジンに関する正確なメンテナンス時期などの作業関連情報を報知手段で報知して運転者に容易に把握させることができる。
【0019】
そして、燃料節約量などの作業関連情報は農作業の経営管理に利用できることから、農作業の経営管理を行い易くすることができ、又、正確なメンテナンス時期を把握できることで、オイル交換などのメンテナンスを適切な時期に確実に行うことができる。
【0020】
第6の発明は、上記第3の発明において、
少なくとも前記積算停止時間と前記積算稼働時間と前記総積算時間のいずれか一つに基づいて作業関連情報を取得する作業関連情報取得手段を備え、
前記作業関連情報取得手段が取得した前記作業関連情報を前記報知制御手段が前記報知手段で報知するように構成してある。
【0021】
第6の発明によると、積算停止時間、積算稼働時間、及び総積算時間に基づいて作業関連情報取得手段が取得する燃料節約量、オイル交換などのエンジンに関する正確なメンテナンス時期、及び、主作業時間と補助作業時間とを考慮した総作業時間、などの作業関連情報を報知手段で報知して運転者に容易に把握させることができる。
【0022】
そして、燃料節約量や総作業時間などの作業関連情報は農作業の経営管理に利用できることから、農作業の経営管理を行い易くすることができ、又、正確なメンテナンス時期を把握できることで、オイル交換などのメンテナンスを適切な時期に確実に行うことができる。
【0023】
第7の発明は、上記第1〜6のいずれか一つの発明において、
前記報知制御手段が、前記エンジン制御手段の作動による前記エンジンの停止を検知している間は、前記報知手段で前記エンジンの停止と前記積算停止時間とを交互に報知するように構成してある。
【0024】
第7の発明によると、エンジン制御手段の作動でエンジンが停止した場合は、報知手段の報知で、エンジン制御手段の作動によるエンジン停止状態であることと、エンジン制御手段の作動によるエンジンの積算停止時間とを運転者に容易に把握させることができる。
【0025】
そして、報知手段として表示手段を採用する場合には、エンジンの停止と積算停止時間とを同時に表示する場合に比較して安価で小型のものを採用することができ、省スペース化や低価格化を図ることができる。
【0026】
第8の発明は、上記第4〜6のいずれか一つの発明において、
前記報知制御手段が、前記エンジン制御手段の作動による前記エンジンの停止を検知している間は、前記報知手段で前記エンジンの停止と少なくとも前記積算停止時間及び前記作業関連情報のいずれか一方とを交互に報知するように構成してある。
【0027】
第8の発明によると、エンジン制御手段の作動でエンジンが停止した場合は、報知手段の報知で、エンジン制御手段の作動によるエンジン停止状態であることと、少なくともエンジン制御手段の作動で停止したエンジンの積算停止時間と燃料節約量などの作業関連情報とのいずれか一方とを運転者に容易に把握させることができる。
【0028】
そして、報知手段として表示手段を採用する場合には、エンジンの停止と少なくとも積算停止時間及び作業関連情報のいずれか一方とを同時に表示する場合に比較して安価で小型のものを採用することができ、省スペース化や低価格化を図ることができる。
【0029】
第9の発明は、上記第1〜6のいずれか一つの発明において、
前記報知手段として表示手段を備え、
前記報知制御手段が、前記エンジン制御手段の作動による前記エンジンの停止を検知している間は、前記表示手段で前記エンジンの停止と前記積算停止時間とを同時に報知するように構成してある。
【0030】
第9の発明によると、エンジン制御手段の作動でエンジンが停止した場合は、表示手段の表示で、エンジン制御手段の作動によるエンジン停止状態であることと、エンジン制御手段の作動によるエンジンの積算停止時間とを同時に運転者に容易に把握させることができる。
【0031】
第10の発明は、上記第4〜6のいずれか一つの発明において、
前記報知手段として表示手段を備え、
前記報知制御手段が、前記エンジン制御手段の作動による前記エンジンの停止を検知している間は、前記表示手段で前記エンジンの停止と少なくとも前記積算停止時間及び前記作業関連情報のいずれか一方とを同時に報知するように構成してある。
【0032】
第10の発明によると、エンジン制御手段の作動でエンジンが停止した場合は、表示手段の表示で、エンジン制御手段の作動によるエンジン停止状態であることと、少なくともエンジン制御手段の作動で停止したエンジンの積算停止時間と燃料節約量などの作業関連情報とのいずれか一方とを同時に運転者に容易に把握させることができる。
【0033】
第11の発明は、上記第1〜6のいずれか一つの発明において、
前記報知手段の報知状態の手動操作による切り換えを可能にする報知状態切換手段を備え、
前記報知制御手段が、前記エンジン制御手段の作動で前記エンジンが停止している間における前記報知手段の報知状態を、前記報知状態切換手段の手動操作に基づいて、前記エンジンの停止を報知する状態と前記積算停止時間を報知する状態とに切り換えるように構成してある。
【0034】
第11の発明によると、エンジン制御手段の作動でエンジンが停止した場合に知りたい情報を、報知状態切換手段の手動操作で、エンジンの停止と積算停止時間とのいずれかに選択することができる。
【0035】
第12の発明は、上記第4〜6のいずれか一つの発明において、
前記報知手段の報知状態の手動操作による切り換えを可能にする報知状態切換手段を備え、
前記報知制御手段が、前記エンジン制御手段の作動で前記エンジンが停止している間における前記報知手段の報知状態を、前記報知状態切換手段の手動操作に基づいて、前記エンジンの停止を報知する状態と前記積算停止時間を報知する状態と前記作業関連情報を報知する状態とに切り換えるように構成してある。
【0036】
第12の発明によると、エンジン制御手段の作動でエンジンが停止した場合に知りたい情報を、報知状態切換手段の手動操作で、エンジンの停止と積算停止時間と作業関連情報とのいずれかに選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】乗用田植機の全体左側面図である。
【図2】乗用田植機の全体平面図である。
【図3】走行用の伝動構成を示す概略平面図である。
【図4】作業用の伝動構成を示す概略平面図である。
【図5】変速操作構造を示す要部の側面図である。
【図6】変速操作構造を示す要部の正面図である。
【図7】変速操作構造を示す要部の平面図である。
【図8】主変速レバーの操作経路を示す要部の横断平面図である。
【図9】主変速レバーの前進5速位置への操作状態を示す図である。
【図10】主変速レバーの後進3速位置への操作状態を示す図である。
【図11】主変速レバーの中立位置への操作状態を示す図である。
【図12】制御構成を示すブロック図である。
【図13】メータパネルの平面図である。
【図14】エンジンの始動及び停止用の回路図である。
【図15】エンジン停止制御のフローチャートである。
【図16】エンジン始動制御のフローチャートである。
【図17】自動表示切り換え制御のフローチャートである。
【図18】別実施形態での制御構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明を実施するための形態の一例として、本発明に係る作業車の報知制御構造を、作業車の一例である乗用田植機に適用した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0039】
図1及び図2に示すように、本実施形態で例示する乗用田植機は、4輪駆動型に構成した走行車体1の後部に、単動型の油圧シリンダを採用した昇降シリンダ2の作動で上下揺動する平行四連リンク式のリンク機構3を装備し、このリンク機構3の後端部に、6条用の苗植付装置4を前後向きの支軸5などを介してローリング可能に連結してある。つまり、走行車体1の後部に苗植付装置4を昇降シリンダ2の作動による昇降移動が可能な状態で、かつ、支軸5を支点にしたローリングが可能な状態に連結してある。そして、走行車体1の後端部と苗植付装置4とにわたって6条用の施肥装置6を装備してある。これにより、最大6条の植え付け及び施肥が可能な6条植え用のミッドマウント施肥仕様に構成してある。
【0040】
図1〜4に示すように、走行車体1は、その前部に防振搭載した水冷式のエンジン7からの動力を主変速装置8にベルト伝動し、主変速装置8による変速後の動力を、トランスミッションケース(以下、T/Mケースと称する)9の内部において走行用と作業用とに分岐するように構成してある。そして、走行用の動力を、T/Mケース9に内蔵した副変速装置10及び前輪用の差動装置11に伝達した後、差動装置11から左右の差動軸12などを介して取り出した動力を前輪駆動用として左右の前輪13に伝達し、かつ、差動ケース14と一体回転する伝動ギア15から取り出した動力を、T/Mケース9から後車軸ケース16にわたる中継伝動軸17、並びに、後車軸ケース16に内蔵した後輪用伝動軸18及び左右のサイドクラッチ19、などを介して後輪駆動用として左右の後輪20に伝達するように構成してある。又、作業用の動力を、T/Mケース9に内蔵したワンウェイクラッチ21、株間変速装置22、及び植付クラッチ23、並びに、T/Mケース9から苗植付装置4にわたる作業用伝動軸24、などを介して苗植付装置4に伝達してあり、苗植付装置4の逆転作動を阻止するように構成してある。後車軸ケース16には、後輪用伝動軸18に制動作用する多板式のブレーキ25を装備してある。ブレーキ25は制動解除状態に自己復帰するように構成してある。
【0041】
尚、エンジン7にはガソリンエンジンを採用してある。主変速装置8には静油圧式の無段変速装置を採用してある。副変速装置10には、作業走行用の低速状態と路上走行用の高速状態との高低2段に変速可能に構成したギア式の変速装置を採用してある。左右の各サイドクラッチ19には多板式の油圧クラッチを採用してある。株間変速装置22には、6段の変速が可能となるように構成したギア式の変速装置を採用してある。
【0042】
図1及び図2に示すように、苗植付装置4は、走行車体1からの作業用の動力によって、最大6条のマット状苗を載置する苗載台26が左右方向に一定ストロークで往復移動するように構成してある。又、苗載台26の各マット状苗に対応して左右方向に一定間隔をあけて並ぶように配備したロータリ式の6つの植付機構27が、苗載台26の下端から植付苗を所定量ずつ取り出して、左右方向に並ぶ3つの整地フロート28で整地した圃場の泥土部に植え付け供給するように構成してある。そして、苗載台26が左右のストローク端に到達するごとにベルト式の縦送り機構29が作動して、苗載台26に載置した各マット状苗を苗載台26の下端に向けて所定ピッチで縦送りするように構成してある。
【0043】
各整地フロート28は、それらの後部側を、左右向きのフロート支点軸30から後下向きに延設した3組の支持アーム31のうちの対応する支持アーム31の遊端部(後端部)に上下揺動可能に連結してある。
【0044】
施肥装置6には、中継伝動軸17から動力分岐機構32を介して分岐した動力を施肥作業用として伝達してある。施肥装置6は、動力分岐機構32からの施肥作業用の動力によって、走行車体1の後端部に搭載した4基の繰出機構33が作動して、それらの上部に連通装備したホッパ34に貯留した粒状肥料をホッパ34から所定量ずつ繰り出すように構成してある。又、走行車体1の後端部に配備した電動式のブロワ35が走行車体1からの電力で作動して搬送風を発生させることによって、各繰出機構33が繰り出した粒状肥料を、送風機35からの搬送風に乗せて、各繰出機構33に連通接続した施肥ホース36を介して、各整地フロート28の左右両側部にそれぞれ備えた作溝器37のうちの対応するものに供給し、各作溝器37によって圃場の泥土内に埋没させるように構成してある。
【0045】
各繰出機構33は、最大2条の粒状肥料を繰り出すことが可能な2条用に構成してある。そして、左右両端の繰出機構33が2条の粒状肥料の繰り出しを行い、左右中央側の2つの繰出機構33が1条の粒状肥料の繰り出しを行うように設定することで、4基の繰出機構33で6条の粒状肥料の繰り出しを行うように構成してある。
【0046】
図1〜3に示すように、走行車体1の後部には搭乗運転部38を形成してある。搭乗運転部38には、前輪操舵用のステアリングホイール39、主変速装置8の変速操作を可能にする主変速レバー40、副変速装置10の変速操作を可能にする副変速レバー41、ブレーキ25の制動操作を可能にするブレーキペダル42、苗植付装置4の昇降操作と作動状態の切り換えなどを可能にする第1作業レバー43と第2作業レバー44、及び、運転座席45などを配備してある。
【0047】
図示は省略するが、ブレーキペダル42は、踏み込み解除位置に自動復帰するように構成してある。第1作業レバー43は、植付、下降、中立、上昇、自動、の各操作位置への揺動操作が可能となるように構成してある。第2作業レバー44は、上下方向及び前後方向への揺動操作が可能な十字揺動式で中立復帰型に構成してある。
【0048】
図1及び図2に示すように、走行車体1における前部の左右両端部には予備苗載置装置46を配備してある。各予備苗載置装置46は、起立姿勢と後傾姿勢とに姿勢変更可能に構成した予備苗フレーム47に、予備苗フレーム47の起立姿勢から前傾姿勢への姿勢変更で前方に平行移動し、かつ、予備苗フレーム47の前傾姿勢から起立姿勢への姿勢変更で後方に平行移動するように補助フレーム48を吊り下げ装備し、補助フレーム48に3枚の予備苗載台49を上下方向に所定間隔をあけて配備することで、各予備苗載台49がエンジン7の横側方に位置するように予備苗フレーム47を起立させた作業状態と、各予備苗載台49が前方に変位するように予備苗フレーム47を前傾させて予備苗載台49に対する車体前方からの予備苗供給を行い易くする予備苗補給状態とに切り換え可能に構成してある。
【0049】
図5〜7に示すように、主変速レバー40は、ステアリングポスト50に固定した支持ブラケット51に左右向きの支軸52を介して前後揺動可能に連結した揺動板53と前後方向に一体揺動し、かつ、左右方向への独立揺動操作が可能となるように、その支軸部40Aを揺動板53に相対回転可能に連結してある。又、その支軸部40Aに外嵌した捻りバネ54によって支軸部40Aから上方に延出する上部側が右方向に揺動変位するように揺動付勢してある。
【0050】
揺動板53は、主変速レバー40による主変速装置8の中立操作と前進変速操作と後進変速操作とが可能になるように、揺動板53の前後揺動に連動して上下方向に変位する第1連係ロッド56、第1連係ロッド56の変位に連動して左右向きの支軸57を支点にして前後揺動する揺動部材58、揺動部材58の前後揺動に連動して前後方向に変位する第2連係ロッド59、及び、第2連係ロッド59の変位に連動して主変速装置8の変速操作軸8Aを回動操作する操作アーム60、を介して主変速装置8の変速操作軸8Aに連係してある。操作アーム60は、主変速装置8の変速操作軸8Aを中立位置に復帰付勢する中立復帰機構61のカム部材としての機能を有するように形成してある。
【0051】
図5〜8に示すように、主変速レバー40の下端部には、支持ブラケット51に連結したガイド板55のガイド溝55Aに係入する係合部40Bを備えてある。ガイド溝55Aは、左右向きの中立経路55aと、中立経路55aの左端部から後方に延びる前進変速経路55bと、中立経路55aの右端部から前方に延びる後進変速経路55cとを有するクランク状の主ガイド部55Aa、及び、中立経路55aの左端部から左方に延びる補助ガイド部55Ab、を備えるように形成してある。補助ガイド部55Abの左端部は、植え付け作業を中断して予備苗載台49から苗載台26にマット状苗を移載する苗継ぎや、施肥装置6のホッパ34に肥料を補給する肥料補給、又は、施肥装置6での肥料詰まりの解消、などの補助作業を行う際に、主変速レバー40の操作によるエンジン7の稼働状態から停止状態への切り換えを可能にするエンジン停止位置55dに設定してある。
【0052】
図5、図6及び図8に示すように、支持ブラケット51と揺動板53との間には、主変速レバー40及び主変速装置8の中立位置並びに前進5段と後進3段の各変速位置での操作保持を可能にする主変速用のデテント機構62を装備してある。又、ガイド板55には、捻りバネ54の作用による主変速レバー40のエンジン停止位置55dへの移動を阻止し、かつ、主変速レバー40のエンジン停止位置55dへの手動操作を許容するとともにエンジン停止位置55dでの保持を可能にするエンジン停止用のデテント機構63を装備してある。
【0053】
図示は省略するが、副変速レバー41は、前後方向への揺動操作で作業走行用の低速位置と路上走行用の高速位置とに切り換え保持可能に構成してある。そして、その操作位置に応じて副変速装置10が作業走行用の低速状態と移動走行用の高速状態とに切り換わるように、連係ロッドなどからなる副変速用の機械式連係機構を介して副変速装置10に連係してある。
【0054】
図3及び図9〜11に示すように、ブレーキペダル42は、その踏み込み操作量に応じた制動力が得られるように、連係ロッドなどからなる制動用の機械式連係機構64を介してブレーキ25に連係してある。又、主変速レバー40を、中立位置(主ガイド部55Aaの中立経路55a及び補助ガイド部55Ab)以外の変速位置に操作している場合には、その変速位置がブレーキペダル42の踏み込み操作量に対応する変速位置よりも高速側であると、ブレーキペダル42の踏み込み操作に連動して主変速レバー40が主変速用のデテント機構62の作用に抗してブレーキペダル42の踏み込み操作量に対応する変速位置に減速操作され、ブレーキペダル42の踏み込み限界位置への到達に伴って主変速レバー40が中立位置(主ガイド部55Aaの中立経路55a)に復帰するように、主変速操作用の揺動部材58に備えた一対の連係ピン58A,58Bに中立復帰用の機械式連係機構65を介して連係してある。この連係により、主変速レバー40を中立位置以外の変速位置に操作した走行状態において、ブレーキペダル42の踏み込み操作を行ってブレーキ25を作動させると、ブレーキペダル42の踏み込み操作に連動して主変速レバー40とともに主変速装置8が減速操作され、ブレーキペダル42の踏み込み限界位置への到達に伴って主変速レバー40が中立位置に復帰するとともに主変速装置8が伝動を遮断する中立状態に復帰するように構成してある。
【0055】
尚、図9は、主変速レバー40を前進5速位置に操作保持した状態であり、図10は、主変速レバー40を後進3速位置に操作保持した状態であり、図11は、ブレーキペダル42の踏み込み操作に連動して主変速レバー40が中立位置(主ガイド部55Aaの中立経路55a)に復帰した状態である。
【0056】
図12に示すように、走行車体1には、CPUやEEPROMなどを備えるマイクロコンピュータを利用して構成した電子制御ユニット(以下、ECUと称する)66を搭載してある。ECU66には、苗植付装置4の昇降を制御する昇降制御手段66A、苗植付装置4及び施肥装置6を作動状態と停止状態とに切り換える作業動作制御手段66B、及び、前後向きの支軸5を支点にした苗植付装置4のローリング角度を制御するローリング制御手段66C、などを制御プログラムとして備えている。
【0057】
昇降制御手段66Aは、第1作業レバー43の前後方向での操作位置を検出する第1レバーセンサ67の出力、第2作業レバー44の上下方向及び前後方向への操作を検出する第2レバーセンサ68の出力、左右中央の整地フロート(以下、センタフロートと称する)28の上下揺動角度を苗植付装置4の対地高さとして検出するフロートセンサ69の出力、及び、リンク機構3の上下揺動角度を苗植付装置4の対車体高さとして検出するリンクセンサ70の出力、などに基づいて、昇降シリンダ2の作動状態を切り換える昇降弁71の作動を制御することで苗植付装置4の昇降を制御するように構成してある。
【0058】
具体的には、第1レバーセンサ67の出力に基づいて第1作業レバー43の上昇位置への操作を検知した場合は、昇降弁71を昇降シリンダ2にオイルを供給する供給状態に切り換えることで昇降シリンダ2を収縮作動させて苗植付装置4を上昇させる上昇制御を行う。第1レバーセンサ67の出力に基づいて第1作業レバー43の下降位置への操作を検知した場合は、昇降弁71を昇降シリンダ2からオイルを排出する排出状態に切り換えることで昇降シリンダ2を伸長作動させて苗植付装置4を下降させる下降制御を行う。第1レバーセンサ67の出力に基づいて第1作業レバー43の中立位置への操作を検知した場合は、昇降弁71を昇降シリンダ2に対するオイルの給排を停止する給排停止状態に切り換えることで昇降シリンダ2の作動を停止させて苗植付装置4をそのときの高さ位置にて停止させる昇降停止制御を行う。
【0059】
つまり、第1レバーセンサ67の出力に基づく昇降制御手段66Aの制御作動によって苗植付装置4を任意の高さ位置に昇降移動させることができる。
【0060】
そして、昇降制御手段66Aは、第1レバーセンサ67の出力に基づいて第1作業レバー43の自動位置への操作を検知した場合は、第2レバーセンサ68の出力などに基づいて昇降弁71の作動を制御する。
【0061】
例えば、第2レバーセンサ68の出力に基づいて第2作業レバー44の下方への操作を検知した場合は、センタフロート28が接地してフロートセンサ69の出力が予め設定したセンタフロート28の制御目標角度に一致する(フロートセンサ69の出力が制御目標角度の不感帯幅内に収まる)状態が得られるまでの間、昇降弁71を排出状態に切り換えて昇降シリンダ2を伸長作動させることで苗植付装置4を下降させ、この下降でフロートセンサ69の出力が制御目標角度に一致するのに伴って、昇降弁71を給排停止状態に切り換えて昇降シリンダ2の伸長作動を停止させることで苗植付装置4を制御目標角度に対応する所定の接地高さ位置(作業高さ位置)にて自動停止させる自動下降制御を行う。その後、フロートセンサ69の出力が制御目標角度に一致する状態が維持されるように昇降弁71の作動を制御して昇降シリンダ2の作動状態を切り換えることで、圃場耕盤の起伏などに起因した走行車体1のピッチングにかかわらず苗植付装置4が所定の接地高さ位置を維持する状態に苗植付装置4を自動昇降させる自動昇降制御を行う。そして、第2レバーセンサ68の出力に基づいて第2作業レバー44の上方への操作を検知した場合は、リンクセンサ70の出力が予め設定したリンク機構3の制御上限角度に一致する(リンクセンサ70の出力が制御上限角度の不感帯幅内に収まる)状態が得られるまでの間、昇降弁71を供給状態に切り換えて昇降シリンダ2を収縮作動させることで苗植付装置4を上昇させ、この上昇でリンクセンサ70の出力が制御上限角度に一致するのに伴って、昇降弁71を給排停止状態に切り換えて昇降シリンダ2の収縮作動を停止させることで苗植付装置4を制御上限角度に対応する所定の上限位置にて自動停止させる自動上昇制御を行う。
【0062】
つまり、第2レバーセンサ68の出力に基づく昇降制御手段66Aの制御作動によって、苗植付装置4を所定の接地高さ位置又は所定の上限位置まで自動的に昇降移動させて、それらの高さ位置に維持することができる。
【0063】
尚、センタフロート28の制御目標角度は、搭乗運転部38に備えたフロート角度設定器72を操作することで任意の角度に設定変更することができる。そして、このフロート角度設定器72、第1レバーセンサ67、フロートセンサ69、及び、リンクセンサ70には回転式のポテンショメータを採用してある。又、第2レバーセンサ68には多接点スイッチを採用してある。昇降弁71には電磁制御弁を採用してある。
【0064】
作業動作制御手段66Bは、第1レバーセンサ67の出力、第2レバーセンサ68の出力、及びフロートセンサ69の出力、などに基づいて、植付クラッチ23を断続操作する電動式の植付クラッチモータ73、動力分岐機構32に備えた施肥クラッチ74を断続操作する電動式の施肥クラッチモータ75、及び、走行車体1に搭載したバッテリ76からブロワ35への通電を断続するブロワリレー77の作動を制御することで、苗植付装置4及び施肥装置6を作動状態と停止状態とに切り換えるように構成してある。
【0065】
具体的には、第1レバーセンサ67の出力に基づいて第1作業レバー43の中立位置から下降位置への操作を検知した後に、フロートセンサ69の出力に基づいてセンタフロート28の接地を検知した場合は、ブロワリレー77に通電してブロワリレー77をバッテリ76からブロワ35への通電を許容する閉状態に切り換えることでブロワ35を始動させるブロワ始動制御を行う。その後、第1レバーセンサ67の出力に基づいて第1作業レバー43の植付位置への操作を検知した場合は、植付クラッチ23及び施肥クラッチ74が切り状態から入り状態に切り換わるように植付クラッチモータ73及び施肥クラッチモータ75の作動を制御するクラッチ入り制御を行う。これにより、苗植付装置4及び施肥装置6を停止状態から作動状態に切り換える。
【0066】
又、この苗植付装置4及び施肥装置6の作動状態において、第1レバーセンサ67の出力に基づいて第1作業レバー43の植付位置から下降位置への操作を検知した場合は、ブロワリレー77への通電を停止してブロワリレー77をバッテリ76からブロワ35への通電を阻止する開状態に切り換えることでブロワ35を停止させるブロワ停止制御を行う。又、植付クラッチ23及び施肥クラッチ74が入り状態から切り状態に切り換わるように植付クラッチモータ73及び施肥クラッチモータ75の作動を制御するクラッチ切り制御を行う。これにより、苗植付装置4及び施肥装置6を作動状態から停止状態に切り換える。
【0067】
そして、作業動作制御手段66Bは、第1レバーセンサ67の出力に基づいて第1作業レバー43の自動位置への操作を検知した場合は、第2レバーセンサ68の出力などに基づいて前述したブロワ始動制御、ブロワ停止制御、クラッチ入り制御、及びクラッチ切り制御を行う。
【0068】
例えば、第1レバーセンサ67の出力に基づいて第1作業レバー43の自動位置への操作を検知した後、又は、第2レバーセンサ68の出力に基づいて第2作業レバー44の上方への操作を検知した後に、第2レバーセンサ68の出力に基づいて第2作業レバー44の下方への一回目の操作を検知した場合は、前述したブロワ始動制御を行う。その後、第2レバーセンサ68の出力に基づいて第2作業レバー44の下方への二回目の操作を検知した場合は、フロート角度設定器72及びフロートセンサ69の出力に基づいて苗植付装置4の所定の接地高さ位置への到達を検知するのに伴って前述したクラッチ入り制御を行う。これにより、苗植付装置4及び施肥装置6を停止状態から作動状態に切り換える。
【0069】
又、この苗植付装置4及び施肥装置6の作動状態において、第2レバーセンサ68の出力に基づいて第2作業レバー44の上方への操作を検知した場合は、前述したブロワ停止制御及びクラッチ切り制御を行う。これにより、苗植付装置4及び施肥装置6を作動状態から停止状態に切り換える。
【0070】
ローリング制御手段66Cは、前後向きの支軸5を支点にした苗植付装置4のローリング角度を検出するように苗植付装置4に搭載したローリングセンサ78の出力に基づいて、ローリングセンサ78の出力が予め設定した苗植付装置4の制御目標角度に一致する(ローリングセンサ78の出力が制御目標角度の不感帯幅内に収まる)状態が維持されるように、前後向きの支軸5を支点にした走行車体1に対する苗植付装置4のローリング角度を変更するローリング機構(図示せず)に備えた電動式のローリングモータ79の作動を制御する。
【0071】
苗植付装置4の制御目標角度は、搭乗運転部38に備えたローリング角度設定器80を操作することで任意の角度に設定変更することができる。
【0072】
そして、ローリング制御手段66Cは、ローリング角度設定器80の操作位置が基準位置である場合は、ローリングセンサ78の出力がローリング角度設定器80の基準位置での出力に一致するようにローリングモータ79の作動を制御することで、耕盤の起伏などに起因した走行車体1のローリングにかかわらず苗植付装置4を水平姿勢に維持する水平制御を行うように構成してある。
【0073】
又、ローリング角度設定器80の操作位置が基準位置から畦際などでの耕盤の傾斜に応じて任意の操作位置に設定変更されている場合は、ローリングセンサ78の出力が設定変更後のローリング角度設定器80の出力に一致するようにローリングモータ79の作動を制御することで、耕盤の起伏などに起因した走行車体1のローリングにかかわらず苗植付装置4を水平姿勢以外の任意に設定したローリング姿勢に維持する傾斜制御を行うように構成してある。
【0074】
尚、ローリングセンサ78には、苗植付装置4のローリング角度を高い精度で応答性良く検出するために、傾斜角センサ及び角速度センサを備えて構成したものを採用してある。ローリング角度設定器80には回転式のポテンショメータを採用してある。
【0075】
図示は省略するが、苗植付装置4には、2条1組で植付機構27への伝動を断続する3つの植え付け用の補助クラッチ、及び、2条1組で縦送り機構29への伝動を断続する3つの縦送り用の補助クラッチを備えている。施肥装置6には、2条1組で繰出機構33への伝動を断続する3つの施肥用の補助クラッチを備えている。
【0076】
ECU66には、各補助クラッチに補助クラッチ用の機械式連係機構を介して連係した電動式の補助クラッチモータの作動を制御する補助クラッチ制御手段を制御プログラムとして備えてある。そして、補助クラッチ制御手段は、搭乗運転部38に備えたオルタネイトスイッチからなる3つの条数選択スイッチの操作に基づいて、各条数選択スイッチに対応する補助クラッチの2条を1組みとした入り切り操作を行うように構成してある。
【0077】
具体的には、補助クラッチ制御手段は、3つ全ての条数選択スイッチからオン信号が出力されていない場合は、植え付け用と縦送り用と施肥用の全ての補助クラッチが入り状態になる全条作業状態が得られるように補助クラッチモータの作動を制御する。左2条用の条数選択スイッチからオン信号が出力されている場合は、左側2条分の植え付け用と縦送り用と施肥用の各補助クラッチが切り状態になり、残りの各補助クラッチが入り状態になる右4条作業状態が得られるように補助クラッチモータの作動を制御する。左2条用と中2条用の条数選択スイッチからオン信号が出力されている場合は、左側4条分の植え付け用と縦送り用と施肥用の各補助クラッチが切り状態になり、残りの各補助クラッチが入り状態になる右2条作業状態が得られるように補助クラッチモータの作動を制御する。右2条用の条数選択スイッチからオン信号が出力されている場合は、右側2条分の植え付け用と縦送り用と施肥用の各補助クラッチが切り状態になり、残りの各補助クラッチが入り状態になる左4条作業状態が得られるように補助クラッチモータの作動を制御する。右2条用と中2条用の条数選択スイッチからオン信号が出力されている場合は、右側4条分の植え付け用と縦送り用と施肥用の各補助クラッチが切り状態になり、残りの各補助クラッチが入り状態になる左2条作業状態が得られるように補助クラッチモータの作動を制御する。
【0078】
この構成から、ECU66は、各条数選択スイッチの出力に基づいて作業状況に応じて変更される作業条数を把握することができる。そして、その作業条数に加えて、各作業条数での作業時間、車速、各植付機構27の苗取り量、及び、株間変速装置22の変速段、などの各種の情報を取得することで、それらの各種の情報から作業面積や苗使用量などを求めることができる。
【0079】
図2、図12及び図13に示すように、搭乗運転部38におけるステアリングホイール39の前下方の位置にはメータパネル81を配備してある。メータパネル81には、液晶表示器82や表示用の電子制御ユニット(以下、表示ECUと略称する)83などを備えてある。液晶表示器82には、燃料の残量をグラフ表示する燃料残量表示部82A、エンジン冷却水の温度をグラフ表示する水温表示部82B、及び、オイル交換などのメンテナンスの指標となるエンジン7の総稼働時間などを文字表示する補助表示部(報知手段及び表示手段の一例)82C、などを備えてある。表示ECU83は、CPUやEEPROMなどを備えるマイクロコンピュータを利用して構成してあり、CAN通信などの車内通信によってECU66と相互通信可能に接続してある。表示ECU83には、燃料残量表示部82Aや水温表示部82Bなどの表示作動を制御する表示制御手段(報知制御手段の一例)83A、及び、エンジン7の稼働時間を積算する稼働時間積算手段83B、などを制御プログラムとして備えている。
【0080】
表示制御手段83Aは、燃料タンク(図示せず)に貯留した燃料の残量を検出する燃料センサ84の出力に基づいて燃料残量表示部82Aでの表示を変更する燃料表示変更処理、エンジン冷却水の温度を検出する水温センサ85の出力に基づいて水温表示部82Bでの表示を変更する水温表示変更処理、及び、稼働時間積算手段83Bの出力などに基づいて補助表示部82Cでの表示を変更する補助表示変更処理、などを行うように構成してある。
【0081】
稼働時間積算手段83Bは、エンジン7の出力回転数を検出する電磁ピックアップ式の回転センサからなるエンジンセンサ86の出力に基づいてエンジン7の稼働を検知している間、表示ECU83に備えたタイマ(図示せず)でエンジン7の稼働時間を計測する稼働時間計測処理を行い、エンジン7が稼働するごとに行う稼働時間計測処理で得たエンジン7の稼働時間を積算してエンジン7の総稼働時間(積算稼働時間の一例)を求める総稼働時間積算処理を行う。
【0082】
図14に示すように、ECU66及び表示ECU83は、搭乗運転部38に備えたキー操作式のメインスイッチ87のOFF位置からON位置への操作で得られるバッテリ76からの通電で起動する。又、メインスイッチ87のON位置からOFF位置への操作でバッテリ76からの通電が断たれると、それらの内部に備えた自己保持回路(図示せず)によって通電状態を維持し、バッテリ76からの通電が断たれた段階でのエンジン7の総稼働時間などの各種の情報をEEPROMに記憶した後、自己保持回路による通電を停止して作動を停止する。メインスイッチ87は、リミットスイッチからなるブレーキスイッチ88を介してエンジン始動用のスタータ89に接続してある。
【0083】
図示は省略するが、ブレーキスイッチ88は、ブレーキペダル42の踏み込み限界位置への到達に伴って開状態から閉状態に切り換わり、ブレーキペダル42の踏み込み限界位置からの離脱に伴って閉状態から開状態に切り換わるように構成してある。
【0084】
つまり、ブレーキペダル42を踏み込み限界位置まで踏み込み操作したブレーキ25の制動状態でメインスイッチ87のON位置からSTART位置への操作が行われた場合にのみ、メインスイッチ87を経由したバッテリ76からスタータ89への通電を許容して、メインスイッチ87の操作に基づくスタータ89の作動によるエンジン7の始動が可能となるように構成してある。
【0085】
図5、図6、図8、図12及び図14に示すように、ECU66には、主変速レバー40のエンジン停止位置55dへの操作を検出するようにガイド板55に備えた停止センサ90の出力などに基づいて、バッテリ76とブレーキスイッチ88との間にメインスイッチ87と並列に備えたスタータリレー91、及び、バッテリ76からエンジン7のイグナイタ92への通電を断続するイグナイタリレー93の作動を制御して、エンジン7を稼働状態と停止状態とに切り換えるエンジン制御手段66Dを制御プログラムとして備えている。尚、停止センサ90にはリミットスイッチを採用してある。
【0086】
エンジン制御手段66Dは、停止センサ90の出力に基づいて、エンジン7の稼動中における主変速レバー40のエンジン停止位置55dへの操作で植え付け作業の中断を検知した場合にエンジン停止制御を行い、エンジン停止制御によるエンジン停止後における主変速レバー40のエンジン停止位置55dからの離脱で植え付け作業の再開を検知した場合にエンジン始動制御を行うように構成してある。
【0087】
図15に示すように、エンジン停止制御では、エンジン制御手段66Dは、主変速レバー40のエンジン停止位置55dへの操作で植え付け作業の中断を検知するのに伴って、先ず、昇降制御手段66Aが保有する苗植付装置4の昇降に関する情報、作業動作制御手段66Bが保有する作業動力の断続に関する情報、及び、稼働時間積算手段83Bが求めたエンジン7の総稼働時間、などの各種の情報を読み込んでEEPROMに記憶する〔ステップ#1〕。
【0088】
次に、エンジン停止用の条件が成立しているか否かを判別する〔ステップ#2〜4〕。具体的には、エンジンセンサ86の出力に基づいてエンジン7の出力回転数が設定回転数(例えばアイドリング回転数)以下か否かを判別し〔ステップ#2〕、バッテリ76の電圧を検出する電圧検出器94(図12参照)の出力に基づいてバッテリ76の電圧が設定値以上か否かを判別し〔ステップ#3〕、水温センサ85の出力に基づいてエンジン冷却水の温度が設定値(例えば55度)以上か否かを判別する〔ステップ#4〕。そして、エンジン7の出力回転数が設定回転数以下であり、バッテリ76の電圧が設定値以上であり、エンジン冷却水の温度が設定値以上である場合にのみ、エンジン停止用の条件が成立していると判断し、それ以外の場合はエンジン停止用の条件が成立していないと判断する。
【0089】
そして、エンジン停止用の条件が成立している場合は、ステップ#1で読み込んだ各種の情報に基づいてエンジン停止制御開始直前の状態が苗植付装置4及び施肥装置6を作動させた作業状態か否かを判別する〔ステップ#5〕。
【0090】
作業状態である場合は、前述したブロワ停止制御及びクラッチ切り制御の実行を作業動作制御手段66Bに指令して、ブロワ35を停止させるとともに植付クラッチ23及び施肥クラッチ74を切り状態に切り換える〔ステップ#6,#7〕。又、エンジン停止制御開始直前に実行していた例えば自動昇降制御や水平制御などの作業用の制御作動の停止を昇降制御手段66Aやローリング制御手段66Cなどに指令して作業用の制御作動を停止させる〔ステップ#8〕。その後、イグナイタリレー93に通電してイグナイタリレー93をバッテリ76からイグナイタ92への通電を停止する開状態に切り換えることでエンジン7を停止させてエンジン停止制御を終了する〔ステップ#9〕。
【0091】
一方、作業状態でない場合は、直ちにステップ#9に移行することでエンジン7を停止させてエンジン停止制御を終了する。
【0092】
又、ステップ#2〜4においてエンジン停止用の条件が成立していない場合は、停止センサ90の出力に基づいて主変速レバー40がエンジン停止位置55dか否かを判別し〔ステップ#10〕、エンジン停止位置55dである場合は、ステップ#2に戻ってエンジン停止用の条件が成立しているか否かの判別を行う。エンジン停止位置55dでない場合は、主変速レバー40のエンジン停止位置55dからの離脱操作が行われたと判断してエンジン停止制御を終了する。
【0093】
つまり、例えば苗載台26への苗継ぎやホッパ34への肥料補給あるいは肥料詰まりの解消などのために植え付け作業を中断する場合には、主変速レバー40の操作やブレーキペダル42の踏み込み限界位置への踏み込み操作で主変速レバー40を中立経路55aに移動させた後、主変速レバー40をエンジン停止位置55dに操作することで、エンジン7を自動停止させることが可能であり、これにより、苗継ぎや肥料補給あるいは肥料詰まりの解消などの補助作業を行っている間もエンジン7が作動することによる無駄な燃料消費を防止することができ、燃費の向上を図ることができる。
【0094】
又、作業状態においてエンジン停止制御によるエンジン7の自動停止を行う場合には、苗植付装置4及び施肥装置6をも自動停止させることから、エンジン7の停止中にブロワ35が作動することに起因したバッテリ上がりなどの不都合の発生を防止することができる。
【0095】
しかも、主変速レバー40をエンジン停止位置55dに操作しても、前述したエンジン停止用の条件が成立していない場合にはエンジン7の自動停止を行わないことから、バッテリ76の電圧が設定値未満である場合やエンジン冷却水の温度が設定値未満である場合にエンジン7を自動停止させることに起因してエンジン7の再始動に手間取るなどの不都合が生じる虞を未然に回避することができる。
【0096】
図16に示すように、エンジン始動制御では、エンジン制御手段66Dは、主変速レバー40のエンジン停止位置55dからの離脱で植え付け作業の再開を検知するのに伴って、エンジン停止制御開始直前にEEPROMに記憶した各種の情報を読み出し〔ステップ#1〕、読み出した各種の情報に基づいてエンジン停止制御開始直前の状態が作業状態であったか否かを判別する〔ステップ#2〕。
【0097】
そして、作業状態であった場合は、先ず、作業動作制御手段66Bに前述したブロワ始動制御の実行を指令してブロワ35を作動させ〔ステップ#3〕、その後、作業動作制御手段66Bに前述したクラッチ入り制御の実行を指令して植付クラッチ23及び施肥クラッチ74を入り状態に切り換える〔ステップ#4〕。又、エンジン停止制御開始直前に実行していた例えば自動昇降制御や水平制御などの作業用の制御作動の再開を昇降制御手段66Aやローリング制御手段66Cなどに指令して作業用の制御作動を再開させる〔ステップ#5〕。
【0098】
次に、イグナイタリレー93への通電を停止してイグナイタリレー93をバッテリ76からイグナイタ92に通電する閉状態に切り換えることでエンジン7の始動を許容し〔ステップ#6〕、その後、エンジン始動用の設定時間の間、スタータリレー91に通電してスタータリレー91をバッテリ76からスタータ89に通電する閉状態に切り換えることで、メインスイッチ87を迂回したバッテリ76からスタータ89への通電によりスタータ89を作動させてエンジン7の始動を行う〔ステップ#7〜#9〕。そして、エンジンセンサ86の出力に基づいてエンジン7の出力回転数が設定回転数以上か否かを判別し〔ステップ#10〕、設定回転数以上である場合はエンジン7の始動が完了したと判断してエンジン始動制御を終了する。設定回転数以上でない場合はエンジン7が始動しなかったと判断してステップ#7に戻り、再びスタータ89を作動させてエンジン7の始動を行う。
【0099】
一方、ステップ#2において作業状態でなかった場合は、直ちにステップ#6に移行し、ステップ#6〜10の制御作動を行ってエンジン7を始動させた後にエンジン始動制御を終了する。
【0100】
つまり、エンジン停止制御によるエンジン停止後に、主変速レバー40をエンジン停止位置55dから中立経路55aに移動させてエンジン7を再始動させる再始動操作を行うと、エンジン停止制御によるエンジン停止前の状態が作業状態である場合には、その再始動操作に伴って、苗植付装置4及び施肥装置6などの作動状態をエンジン停止前の作動状態と同じ状態に自動的に再現することができ、これにより、エンジン7の再始動後に主変速レバー40を中立経路55aから前進変速経路55bに操作することで、植え付け作業をエンジン停止前と同じ作動状態で速やかに再開させることができる。
【0101】
そして、前述したように、スタータリレー91をバッテリ76とブレーキスイッチ88との間にメインスイッチ87に対して並列に装備していることから、ブレーキペダル42を踏み込み限界位置まで踏み込み操作したブレーキ25の制動状態で主変速レバー40のエンジン停止位置55dからの離脱操作を行った場合にのみ、スタータリレー91を経由したバッテリ76からスタータ89への通電が許容されて、主変速レバー40の操作に基づくスタータ89の作動によるエンジン7の始動操作が可能となっている。
【0102】
又、スタータリレー91の故障などで、スタータリレー91を経由したバッテリ76からスタータ89への通電によるエンジン7の始動操作が行えなくなった場合であっても、メインスイッチ87の操作に基づくバッテリ76からスタータ89への通電によるエンジン7の始動操作が可能であることから、メインスイッチ87の操作でエンジン7を始動させることができる。
【0103】
尚、エンジン制御手段66Dは、エンジン停止制御によるエンジン停止後は常に水温センサ85の出力を監視し、水温センサ85の出力に基づいてエンジン冷却水の温度が設定上限温度(例えば110度)を超えたことを検知した場合には、主変速レバー40がエンジン停止位置55dに位置する状態であっても前述したエンジン始動制御を行ってエンジン7を強制的に再稼働させることで、エンジン7からの動力で作動する冷却ファン(図示せず)を作動させてエンジン7及びエンジン冷却水の冷却を行うように構成してある。
【0104】
図12に示すように、表示ECU83には、エンジン停止制御によるエンジン7の停止時間を積算する停止時間積算手段83C、及び、総作業時間を演算する総作業時間演算手段(積算時間合算手段)83D、を制御プログラムとして備えている。又、メータパネル81の近くには、押圧操作が行われるごとに表示ECU83の稼働時間積算手段83Bなどにリセット指令を出力するモーメンタリスイッチからなるリセットスイッチ95、及び、押圧操作が行われるごとに表示ECU83の表示制御手段83Aに表示切り換え指令を出力するモーメンタリスイッチからなる表示切換スイッチ96を配備してある。
【0105】
稼働時間積算手段83Bは、前述した総稼働時間積算処理と並行して、リセットスイッチ95からのリセット指令を受け取った以後の稼働時間計測処理で得たエンジン7の稼働時間を積算してリセット後のエンジン稼働時間(積算稼働時間の一例)を求めるリセット後稼働時間積算処理を行う。
【0106】
停止時間積算手段83Cは、エンジンセンサ86及び停止センサ90の出力に基づいてエンジン停止制御によるエンジン7の停止を検知している間、タイマでエンジン停止制御によるエンジン7の停止時間を計測する停止時間計測処理を行い、エンジン停止制御でエンジン7が停止するごとに行う停止時間計測処理で得たエンジン7の停止時間を積算してエンジン停止制御によるエンジン7の総停止時間(積算停止時間の一例)を求める総停止時間積算処理を行う。又、総停止時間積算処理と並行して、リセットスイッチ95からのリセット指令を受け取った以後の停止時間計測処理で得たエンジン7の停止時間を積算してリセット後のエンジン停止時間(積算停止時間の一例)を求めるリセット後停止時間積算処理を行う。
【0107】
総作業時間演算手段83Dは、稼働時間積算手段83Bが求めたエンジン7の総稼働時間を、エンジン7を稼働させた状態で行う植え付け作業などの主作業に要した主作業時間とし、停止時間積算手段83Cが求めたエンジン停止制御によるエンジン7の総停止時間を、主作業を中断して行う苗継ぎや肥料補給あるいは肥料詰まりの解消などの補助作業に要した補助作業時間とし、これらの作業時間を合算することで、エンジン停止制御を採用することで拾い忘れるエンジン停止制御によるエンジン停止中に行う補助作業に要した補助作業時間を考慮した総作業時間(総積算時間の一例)を求める総作業時間演算処理を行う。又、総作業時間積算処理と並行して、稼働時間積算手段83Bが求めたリセット後のエンジン稼働時間と停止時間積算手段83Cが求めたリセット後のエンジン停止時間と合算してリセット後の総作業時間(総積算時間の一例)を求めるリセット後総作業時間演算処理を行う。
【0108】
表示制御手段83Aは、メインスイッチ87のOFF位置からON位置への操作で表示ECU83が起動するのに伴って、エンジンセンサ86や停止センサ90などの出力に基づいて補助表示部82Cの表示状態を自動的に切り換える自動表示切り換え制御を開始し、又、表示切換スイッチ96からの表示切り換え指令に基づいて補助表示部82Cの表示状態を切り換える手動表示切り換え制御を行うように構成してある。
【0109】
図17に示すように、自動表示切り換え制御では、表示制御手段83Aは、先ず、自動表示切り換え制御の開始から予め設定した設定時間(例えば2秒)が経過するまでの間、補助表示部82Cの表示状態を、稼働時間積算手段83Bが求めたエンジン7の総稼働時間を表示する総稼働時間表示状態に維持する〔ステップ#1,#2〕。その後、設定時間が経過すると、エンジン停止用の条件が成立しているか否かを判別する〔ステップ#3〕。尚、ここでのエンジン停止用の条件は、エンジン停止制御でのエンジン停止用の条件と同じであることから、単にエンジン停止用の条件と記載する。
【0110】
そして、エンジン停止用の条件が成立している場合は、補助表示部82Cの表示状態を総稼働時間表示状態から「ECO」の文字を表示するECO表示状態に切り換えて、主変速レバー40のエンジン停止位置55dへの操作に基づくエンジン停止制御の実行が可能であることを運転者に報知する〔ステップ#4〕。エンジン停止用の条件が成立していない場合は、エンジン停止用の条件が成立するまで補助表示部82Cの表示状態を総稼働時間表示状態に維持して、主変速レバー40のエンジン停止位置55dへの操作に基づくエンジン停止制御の実行が不可能であることを運転者に報知する。
【0111】
ECO表示状態への切り換え後は、停止センサ90の出力に基づいて主変速レバー40の操作位置がエンジン停止位置55dか否かを判別し〔ステップ#5〕、エンジン停止位置55dである場合は、補助表示部82Cの表示状態を、ECO表示状態から「ECO」の文字と停止時間積算手段83Cが求めたエンジン7の総停止時間とを設定時間(例えば2秒)ごとに切り換え表示するECO停止時間表示状態に切り換えて、エンジン停止制御によるエンジン停止状態であることとエンジン停止制御によるエンジン7の総停止時間とを運転者に報知する〔ステップ#6〕。エンジン停止位置55dでない場合は、再びエンジン停止用の条件が成立しているか否かを判別し〔ステップ#7〕、エンジン停止用の条件が成立している場合は、補助表示部82Cの表示状態をECO表示状態に維持したままステップ#5に戻ってステップ#5以後の制御作動を行う。エンジン停止用の条件が成立していない場合は、補助表示部82Cの表示状態をECO表示状態から総稼働時間表示状態に切り換えて、主変速レバー40のエンジン停止位置55dへの操作に基づくエンジン停止制御の実行が不可能であることを運転者に報知し〔ステップ#8〕、その後、ステップ#3に戻ってステップ#3以後の制御作動を行う。
【0112】
ECO停止時間表示状態への切り換え後は、エンジンセンサ86の出力に基づいてエンジン7が始動したか否かを判別し〔ステップ#9〕、エンジン7が始動した場合は、エンジン停止用の条件が成立しているか否かを判別し〔ステップ#10〕、エンジン停止用の条件が成立している場合は、ステップ#4に移行して補助表示部82Cの表示状態をECO停止時間表示状態からECO表示状態に切り換えて、エンジン7が稼働状態であり、かつ、主変速レバー40のエンジン停止位置55dへの操作に基づくエンジン停止制御の実行が可能であることを運転者に報知した後、ステップ#5以後の制御作動を行う。エンジン停止用の条件が成立していない場合は、ステップ#8に移行して補助表示部82Cの表示状態をECO停止時間表示状態から総稼働時間表示状態に切り換えて、エンジン7は稼働状態であるが、主変速レバー40のエンジン停止位置55dへの操作に基づくエンジン停止制御の実行が不可能であることを運転者に報知した後、ステップ#3以後の制御作動を行う。
【0113】
ステップ#9においてエンジン7が始動しなかった場合は、補助表示部82Cの表示状態をECO停止時間表示状態に維持する。
【0114】
そして、図示は省略するが、自動表示切り換え制御の実行中は常にメインスイッチ87及び表示切換スイッチ96の出力を監視し、メインスイッチ87の出力に基づいてメインスイッチ87のON位置からOFF位置への操作を検知した場合は自動表示切り換え制御を終了し、又、表示切換スイッチ96の出力に基づいて表示切換スイッチ96の押圧操作を検知した場合は手動表示切り換え制御に移行する。
【0115】
手動表示切り換え制御では、表示制御手段83Aは、先ず、補助表示部82Cの表示状態を、手動表示切り換え制御の実行を示す「M」と稼働時間積算手段83Bが求めたエンジン7の総稼働時間とを設定時間(例えば2秒)ごとに切り換え表示する手動総稼働時間表示状態に切り換えて、手動表示切り換え制御の実行中であることとエンジン7の総稼働時間とを運転者に報知する。
【0116】
手動総稼働時間表示状態において表示切換スイッチ96の押圧操作を検知すると、補助表示部82Cの表示状態を、補助表示部82Cでの表示内容がリセット後のエンジン稼働時間であることを示す「R」と稼働時間積算手段83Bが求めたリセット後のエンジン稼働時間とを設定時間(例えば2秒)ごとに切り換え表示するリセット後稼働時間表示状態に切り換えて、手動表示切り換え制御の実行中であることとリセット後のエンジン稼働時間とを運転者に報知する。
【0117】
リセット後稼働時間表示状態において表示切換スイッチ96の押圧操作を検知すると、補助表示部82Cの表示状態を、手動表示切り換え制御が実行中で補助表示部82Cでの表示内容がエンジン7の総停止時間であることを示す「MECO」の文字と停止時間積算手段83Cが求めたエンジン7の総停止時間とを設定時間(例えば2秒)ごとに切り換え表示する停止時間表示状態に切り換えて、手動表示切り換え制御の実行中であることとエンジン7の総停止時間とを運転者に報知する。
【0118】
停止時間表示状態において表示切換スイッチ96の押圧操作を検知すると、補助表示部82Cの表示状態を、補助表示部82Cでの表示内容がリセット後のエンジン停止時間であることを示す「RECO」の文字と停止時間積算手段83Cが求めたリセット後のエンジン停止時間とを設定時間(例えば2秒)ごとに切り換え表示するリセット後停止時間表示状態に切り換えて、リセット後のエンジン停止時間を運転者に報知する。
【0119】
リセット後停止時間表示状態において表示切換スイッチ96の押圧操作を検知すると、補助表示部82Cの表示状態を、補助表示部82Cでの表示内容が総作業時間であることを示す「W」の文字と総作業時間演算手段83Dが求めた総作業時間とを設定時間(例えば2秒)ごとに切り換え表示する総作業時間表示状態に切り換えて、手動表示切り換え制御の実行中であることと総作業時間とを運転者に報知する。
【0120】
総作業時間表示状態において表示切換スイッチ96の押圧操作を検知すると、補助表示部82Cの表示状態を、補助表示部82Cでの表示内容がリセット後の総作業時間であることを示す「RW」の文字と総作業時間演算手段83Dが求めたリセット後の総作業時間とを設定時間(例えば2秒)ごとに切り換え表示するリセット後総作業時間表示状態に切り換えて、手動表示切り換え制御の実行中であることとリセット後の総作業時間とを運転者に報知する。
【0121】
リセット後総作業時間表示状態において表示切換スイッチ96の押圧操作を検知すると、補助表示部82Cの表示状態を、自動表示切り換え制御への復帰を示す「AUTO」の文字を設定時間(例えば2秒)表示した後、自動表示切り換え制御の制御作動に応じた表示状態に切り換えることで、補助表示部82Cでの表示が自動表示切り換え制御に基づくものであることを運転者に報知する。
【0122】
つまり、自動表示切り換え制御での補助表示部82Cの表示に基づいて、運転者は、主変速レバー40のエンジン停止位置55dへの操作によるエンジン7の稼働状態から停止状態への切り換えが可能な状態か否かを容易に認識することができる。そして、主変速レバー40の操作でエンジン7を停止させた状態では、補助表示部82Cが表示するエンジン7の総停止時間から燃料の節約状況などを容易に把握することができる。
【0123】
又、表示切換スイッチ96を押圧操作することで、補助表示部82Cの表示状態を、手動総稼働時間表示状態、リセット後稼働時間表示状態、停止時間表示状態、リセット後停止時間表示状態、総作業時間表示状態、及びリセット後総作業時間表示状態に任意に切り換えることができ、運転者は、手動総稼働時間表示状態で表示されるエンジン7の総稼働時間又はリセット後稼働時間表示状態で表示されるリセット後のエンジン稼働時間から、オイル交換などのエンジン7に関するメンテナンス時期などを容易に把握することができ、又、停止時間表示状態で表示されるエンジン7の総停止時間又はリセット後停止時間表示状態で表示されるリセット後のエンジン停止時間から、燃料の節約状況などを容易に把握することができ、更に、総作業時間表示状態で表示される総作業時間又はリセット後総作業時間表示状態で表示されるリセット後の総作業時間から、エンジン7を稼動させた状態で行う植え付け作業などの主作業に要した主作業時間とエンジン7を停止させた状態で行う苗継ぎや肥料補給あるいは肥料詰まりの解消などの補助作業とを考慮した作業時間を容易に把握することができる。
【0124】
図示は省略するが、メータパネル81には、エンジン7の総稼働時間、リセット後のエンジン稼働時間、エンジン7の総停止時間、リセット後のエンジン停止時間、総作業時間、及びリセット後の総作業時間の外部への取り出しを可能にする出力端子を備えてあり、これにより、前述した各時間データを表示ECU83から取り出して農場の経営管理などに容易に有効利用することができる。
【0125】
〔別実施形態〕
【0126】
〔1〕作業車としては、播種機、トラクタ、コンバイン、あるいはバックホー、などであってもよい。又、エンジン7としてディーゼルエンジンを採用したものであってもよい。尚、ディーゼルエンジンを採用する場合には、ディーゼルエンジンに対する燃料の供給を遮断する燃料カットソレノイドなどの燃料遮断装置の操作でエンジン7を停止させるように構成することなどが考えられる。
【0127】
〔2〕報知手段82Cとしては、エンジン7の停止や積算停止時間などを音声で報知する音声発生器であってもよい。又、報知手段82Cの一例である表示手段82CとしてはLED表示器であってもよい。
【0128】
〔3〕ECU66に表示ECU83を統合して、エンジン制御手段66Dなどとともに、報知制御手段83A、稼働時間積算手段83B、停止時間積算手段83C、及び積算時間合算手段(総作業時間演算手段)83DをECU66に備えるように構成してもよい。
【0129】
〔4〕エンジン制御手段66Dとしては、主変速レバー40の中立経路55aへの操作を検出するリミットスイッチなどの中立検出手段の出力に基づいて、主変速レバー40が中立経路55aに設定時間以上維持されていることを検知した場合に、作業の中断を検知してエンジン7を停止させるように構成したものであってもよい。
【0130】
〔5〕エンジン制御手段66Dとしては、例えばモーメンタリからなるエンジン停止指令手段が出力するエンジン停止指令に基づいて作業の中断を検知してエンジン7を停止させるように構成したものであってもよい。
【0131】
〔6〕エンジン制御手段66Dとしては、停止センサ90の出力に基づいて主変速レバー40のエンジン停止位置55dへの操作を検知し、かつ、予備苗載置装置46の起立姿勢から前傾姿勢への姿勢変更を検出するリミットスイッチなどの検出手段の出力とに基づいて予備苗載置装置46の起立姿勢から前傾姿勢への姿勢変更を検知した場合に、作業の中断を検知してエンジン7を停止させるように構成したものであってもよい。又、停止センサ90の出力に基づいて主変速レバー40のエンジン停止位置55dへの操作を検知し、かつ、運転座席45に備えた着座センサの出力に基づいて運転座席45からの退座を検知した場合に、作業の中断を検知してエンジン7を停止させるように構成したものであってもよい。
【0132】
〔7〕エンジン制御手段66Dとしては、苗載台26での苗切れを検出する苗切れセンサの出力に基づいて苗切れを検知し、かつ、着座センサの出力に基づいて運転座席45からの退座を検知した場合に、作業の中断を検知してエンジン7を停止させるように構成したものであってもよい。又、施肥装置6での肥料切れを検出する肥料切れセンサの出力に基づいて肥料切れを検知し、かつ、着座センサの出力に基づいて運転座席45からの退座を検知した場合に、作業の中断を検知してエンジン7を停止させるように構成したものであってもよい。更に、施肥装置6での肥料詰まりを検出する肥料詰まりセンサの出力に基づいて肥料詰まりを検知し、かつ、着座センサの出力に基づいて運転座席45からの退座を検知した場合に、作業の中断を検知してエンジン7を停止させるように構成したものであってもよい。
【0133】
〔8〕エンジン制御手段66Dとしては、苗載台26での苗切れを検出する苗切れセンサの出力に基づいて苗切れを検知し、かつ、主変速レバー40の中立経路55aへの操作を検出する中立検出手段の出力に基づいて主変速レバー40の中立経路55aへの操作を検知した場合に、作業の中断を検知してエンジン7を停止させるように構成したものであってもよい。又、施肥装置6での肥料切れを検出する肥料切れセンサの出力に基づいて肥料切れを検知し、かつ、中立検出手段の出力に基づいて主変速レバー40の中立経路55aへの操作を検知した場合に、作業の中断を検知してエンジン7を停止させるように構成したものであってもよい。更に、施肥装置6での肥料詰まりを検出する肥料詰まりセンサの出力に基づいて肥料詰まりを検知し、かつ、中立検出手段の出力に基づいて主変速レバー40の中立経路55aへの操作を検知した場合に、作業の中断を検知してエンジン7を停止させるように構成したものであってもよい。
【0134】
〔9〕リセットスイッチ95の操作後は、停止時間積算手段83Cがリセット後のエンジン停止時間のみを積算し、積算時間合算手段(総作業時間演算手段)83Dがリセット後の総作業時間のみを求めるように構成してもよい。
【0135】
〔10〕図18に示すように、表示ECU83に、稼働時間積算手段83Bが求めたエンジン7の総稼働時間とリセット後のエンジン稼働時間、停止時間積算手段83Cが求めたエンジン停止制御によるエンジン7の総停止時間とリセット後のエンジン停止時間、及び、積算時間合算手段(総作業時間演算手段)83Dが求めた総作業時間とリセット後の総作業時間、のうちの少なくともいずれか一つ、並びに、燃料タンクの容量、単位時間当たりの燃料消費量、作業装置4の作業条数又は作業幅、作業装置4の作動で圃場に供給する植え付け苗や肥料などの圃場供給物の作業装置4での載置量や貯留量又は単位時間当たりの供給量、車速、及び燃料代などの、EEPROMに予め記憶した各種の機体情報や、条数選択スイッチなどの各種のスイッチからの出力情報、あるいは、エンジンセンサ86などの各種のセンサからの検出情報、などとに基づいて、燃料の残量、燃料の補給タイミング、作業可能時間、作業可能面積、圃場供給物の使用量、圃場供給物の必要量、燃費、及び、燃料代などの節約金額、などの作業関連情報を取得(演算)する作業関連情報取得手段83Eを備え、この作業関連情報取得手段83Eが取得した作業関連情報を報知制御手段(表示制御手段)83Aが報知手段(表示手段)82Cで報知するように構成してもよい。
【0136】
〔11〕報知制御手段83Aが、エンジン制御手段66Dの作動によるエンジン7の停止を検知している間は、音声発生器(報知手段)82Cで、エンジン7の停止と、少なくとも停止時間積算手段83Cが求めたエンジン停止制御によるエンジン7の総停止時間及びリセット後のエンジン停止時間並びに作業関連情報取得手段83Eが取得した作業関連情報のうちの少なくともいずれか一つとを交互に報知するように構成してもよい。又、表示制御手段(報知制御手段)83Aが、エンジン制御手段66Dの作動によるエンジン7の停止を検知している間は、表示手段(報知手段)82Cで、エンジン7の停止を示す「STOP」の文字と、少なくとも停止時間積算手段83Cが求めたエンジン7の総停止時間及びリセット後のエンジン停止時間並びに作業関連情報取得手段83Eが取得した作業関連情報のうちのいずれか一つとを交互に表示(報知)するように構成してもよい。
【0137】
〔12〕表示制御手段(報知制御手段)83Aが、エンジン制御手段66Dの作動によるエンジン7の停止を検知している間は、表示手段(報知手段)82Cで、エンジン7の停止を示す「STOP」の文字と、少なくとも停止時間積算手段83Cが求めたエンジン7の総停止時間及びリセット後のエンジン停止時間並びに作業関連情報取得手段83Eが取得した作業関連情報のうちのいずれか一つとを同時に表示(報知)するように構成してもよい。
【0138】
〔13〕表示手段82Cで表示するエンジン7の停止、エンジン7の総稼働時間、リセット後のエンジン稼働時間、エンジン7の総停止時間、リセット後のエンジン停止時間、総作業時間、及びリセット後の総作業時間、の表示方法は種々の変更が可能である。
【0139】
〔14〕図18に示すように、エンジン制御手段66Dの作動によるエンジン停止状態での報知手段(表示手段)82Cの報知状態の手動操作による切り換えを可能にする報知状態切換手段としての補助表示切換スイッチ97を備え、報知制御手段(表示制御手段)83Aが、エンジン制御手段66Dの作動によるエンジン7の停止を検知している間での報知手段(表示手段)82Cの報知状態を、補助表示切換スイッチ97の手動操作に基づいて、エンジン7の停止を報知する状態と、少なくとも停止時間積算手段83Cが求めたエンジン7の総停止時間を報知する状態及びリセット後のエンジン停止時間を報知する状態並びに作業関連情報取得手段83Eが取得した作業関連情報を報知する状態のうちのいずれか一つとに切り換えるように構成してもよい。尚、補助表示切換スイッチ97には、多接点式のダイヤルスイッチやスライドスイッチ、あるいはオンオフスイッチなどを採用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0140】
本発明に係る作業車の報知制御構造は、エンジンを搭載した播種機、トラクタ、コンバイン、あるいはバックホー、などに適用することができる。
【符号の説明】
【0141】
7 エンジン
66D エンジン制御手段
82C 報知手段(表示手段)
83A 報知制御手段
83C 停止時間積算手段
83B 稼働時間積算手段
83D 積算時間合算手段
83E 作業関連情報取得手段
97 報知状態切換手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業の中断を検知するのに伴ってエンジンを停止させるエンジン制御手段と、報知手段の作動を制御する報知制御手段とを備えた作業車の報知制御構造において、
前記エンジン制御手段の作動で停止した前記エンジンの停止時間を積算する停止時間積算手段を備え、
前記停止時間積算手段が求めた積算停止時間を前記報知制御手段が前記報知手段で報知するように構成してある作業車の報知制御構造。
【請求項2】
前記エンジンの稼働時間を積算する稼働時間積算手段を備え、
前記エンジン制御手段の作動で前記エンジンが停止している間は前記稼働時間積算手段が前記エンジンの稼働時間の積算を中断し、
前記稼働時間積算手段が求めた積算稼働時間を前記報知制御手段が前記報知手段で報知するように構成してある請求項1に記載の作業車の報知制御構造。
【請求項3】
前記稼働時間積算手段が求めた積算稼働時間と前記停止時間積算手段が求めた積算停止時間とを合算する積算時間合算手段を備え、
前記積算時間合算手段が求めた総積算時間を前記報知制御手段が前記報知手段で報知するように構成してある請求項2に記載の作業車の報知制御構造。
【請求項4】
前記積算停止時間に基づいて作業関連情報を取得する作業関連情報取得手段を備え、
前記作業関連情報取得手段が取得した前記作業関連情報を前記報知制御手段が前記報知手段で報知するように構成してある請求項1〜3に記載の作業車の報知制御構造。
【請求項5】
少なくとも前記積算停止時間と前記積算稼働時間のいずれか一つに基づいて作業関連情報を取得する作業関連情報取得手段を備え、
前記作業関連情報取得手段が取得した前記作業関連情報を前記報知制御手段が前記報知手段で報知するように構成してある請求項2又は3に記載の作業車の報知制御構造。
【請求項6】
少なくとも前記積算停止時間と前記積算稼働時間と前記総積算時間のいずれか一つに基づいて作業関連情報を取得する作業関連情報取得手段を備え、
前記作業関連情報取得手段が取得した前記作業関連情報を前記報知制御手段が前記報知手段で報知するように構成してある請求項3に記載の作業車の報知制御構造。
【請求項7】
前記報知制御手段が、前記エンジン制御手段の作動による前記エンジンの停止を検知している間は、前記報知手段で前記エンジンの停止と前記積算停止時間とを交互に報知するように構成してある請求項1〜6のいずれか一つに記載の作業車の報知制御構造。
【請求項8】
前記報知制御手段が、前記エンジン制御手段の作動による前記エンジンの停止を検知している間は、前記報知手段で前記エンジンの停止と少なくとも前記積算停止時間及び前記作業関連情報のいずれか一方とを交互に報知するように構成してある請求項4〜6のいずれか一つに記載の作業車の報知制御構造。
【請求項9】
前記報知手段として表示手段を備え、
前記報知制御手段が、前記エンジン制御手段の作動による前記エンジンの停止を検知している間は、前記表示手段で前記エンジンの停止と前記積算停止時間とを同時に報知するように構成してある請求項1〜6のいずれか一つに記載の作業車の報知制御構造。
【請求項10】
前記報知手段として表示手段を備え、
前記報知制御手段が、前記エンジン制御手段の作動による前記エンジンの停止を検知している間は、前記表示手段で前記エンジンの停止と少なくとも前記積算停止時間及び前記作業関連情報のいずれか一方とを同時に報知するように構成してある請求項4〜6のいずれか一つに記載の作業車の報知制御構造。
【請求項11】
前記報知手段の報知状態の手動操作による切り換えを可能にする報知状態切換手段を備え、
前記報知制御手段が、前記エンジン制御手段の作動で前記エンジンが停止している間における前記報知手段の報知状態を、前記報知状態切換手段の手動操作に基づいて、前記エンジンの停止を報知する状態と前記積算停止時間を報知する状態とに切り換えるように構成してある請求項1〜6のいずれか一つに記載の作業車の報知制御構造。
【請求項12】
前記報知手段の報知状態の手動操作による切り換えを可能にする報知状態切換手段を備え、
前記報知制御手段が、前記エンジン制御手段の作動で前記エンジンが停止している間における前記報知手段の報知状態を、前記報知状態切換手段の手動操作に基づいて、前記エンジンの停止を報知する状態と前記積算停止時間を報知する状態と前記作業関連情報を報知する状態とに切り換えるように構成してある請求項4〜6のいずれか一つに記載の作業車の報知制御構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−53551(P2013−53551A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−191989(P2011−191989)
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】