説明

作業車両および該作業車両の空調装置におけるコンプレッサの制御方法

【課題】長期間休車した後においても、作業効率を実質的に低下させることなく、空調装置を起動することが可能となる作業車両を提供する。
【解決手段】作業車両は、作業車両本体と、該作業車両本体に設けられた作業装置と、作業車両本体に設置され、空調装置本体ユニット15とコンプレッサ21とを含む空調装置と、作業車両本体に設置される空調装置用のオイルリザーバ16と、作業車両本体に設置され、オイルリザーバ16からコンプレッサ21にオイルを供給可能なオイル供給部と、作業車両の休車期間を判断する休車期間判断部と、休車期間判断部の判断結果に応じて、オイル供給部によりオイルリザーバ16からコンプレッサ21にオイルを供給するように制御する制御部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業車両および該作業車両の空調装置におけるコンプレッサの制御方法に関し、特に空調装置(エアコン)を備えた作業車両および該作業車両の空調装置におけるコンプレッサの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車両には、様々なタイプの空調装置が搭載されている。また該空調装置を制御するための制御装置も開発されている。その一例として、車両用の空調装置のコンプレッサ制御装置が、たとえば特開2006−205931号公報(特許文献1)に記載されている。
【0003】
上記特許文献1に記載のコンプレッサ制御装置では、長期間放置後に車両用の空調装置のコンプレッサを急速回転させた場合に、コンプレッサの潤滑が不十分となる場合があり、コンプレッサの寿命が低下するという課題を解決するために、長期保管状態であることが判明した場合に、コンプレッサの回転数を設定時間だけ制限するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−205931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載のコンプレッサ制御装置を備えた車両では、エンジン回転数を設定時間低速回転させて、コンプレッサの急速な回転の立ち上がりを防止するようにしている。
【0006】
そのため、例えば作業車両の場合には、実際の作業を行うための待ち時間を要し、作業効率が低下するという問題があった。特に、空調装置本体ユニットと、空調装置のコンプレッサとが離れた位置に配置される作業車両の場合には、待ち時間が長くなり、作業効率の低下が顕著となることが懸念される。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものである。本発明の目的は、所定期間以上休車した後においても、作業効率を実質的に低下させることなく、空調装置を起動することが可能となる作業車両および該作業車両の空調装置におけるコンプレッサの制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る作業車両は、作業車両本体と、該作業車両本体に設けられた作業装置と、作業車両本体に設置され、空調装置本体ユニットとコンプレッサとを含む空調装置と、作業車両本体に設置される空調装置用のオイルリザーバと、作業車両本体に設置され、オイルリザーバからコンプレッサにオイルを供給可能なオイル供給部と、作業車両の休車期間を判断する休車期間判断部と、該休車期間判断部の判断結果に応じて、オイル供給部によりオイルリザーバからコンプレッサにオイルを供給するように制御する制御部とを備える。
【0009】
上記制御部は、休車期間判断部で予め定めた期間を超えると判断した場合に、オイル供給部の制御を行うものであってもよい。上記オイルリザーバは、例えば空調装置本体ユニットの底部に設置可能である。コンプレッサは、例えば空調装置本体ユニットとは離隔して配置することができる。上記オイル供給部は、オイルリザーバとコンプレッサとを接続する配管と、該配管に設けられ、オイルリザーバからコンプレッサへ向かう方向のオイルの流れを許容し、逆方向のオイルの流れを制限するチェック弁と、オイルリザーバからコンプレッサにオイルを供給するための給油ポンプとを含むものであってもよい。上記コンプレッサは、空調装置本体ユニットよりも高い位置に配置してもよい。上記休車期間判断部は、作業車両の休車時刻を記憶する記憶部と、作業車両の休車期間を算出する演算部とを含むものであってもよい。
【0010】
本発明に係る作業車両の空調装置におけるコンプレッサの制御方法は、作業車両のエンジンを始動させるステップと、空調装置を起動させるステップと、作業車両の休車期間を算出するステップと、作業車両の休車期間が所定期間以上であるか否かを判断するステップと、作業車両の休車期間が所定期間以上である場合に、コンプレッサに潤滑油を供給するステップとを備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る作業車両は、上記のような制御部を備えるので、作業車両が所定期間以上休車した場合に、オイル供給部を作動させてコンプレッサにオイルを供給することができる。それにより、作業車両のエンジンの起動後短時間で空調装置を起動することができ、作業効率を実質的に低下させることなく、作業車両の空調装置を起動することが可能となる。
【0012】
本発明に係る作業車両の空調装置におけるコンプレッサの制御方法では、作業車両の休車期間が所定期間以上である場合に、コンプレッサに潤滑油を供給することができるので、コンプレッサの潤滑不足を防止することができる。その結果、作業車両のエンジンの起動後短時間で空調装置を起動することができ、作業効率を実質的に低下させることなく、作業車両の空調装置を起動することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の1つの実施の形態に係る油圧ショベルの側面図である。
【図2】図1に示す油圧ショベルに適用可能なオイル供給システムの一例を示す図である。
【図3】図2に示すオイル供給システムのブロック図である。
【図4】図2に示すオイル供給システムの制御フローの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について図1〜図4を用いて説明する。図1に、本発明の思想を適用可能な作業車両の一例である油圧ショベル1を示す。しかし、本発明は、クレーン等の油圧ショベル以外の作業車両にも適用可能である。
【0015】
図1に示すように、油圧ショベル1は、自走可能な下部走行体2と、該下部走行体2に旋回自在に設置される上部旋回体3と、この上部旋回体3の前方側に屈曲起伏自在に装着される作業装置4とを主に備える。
【0016】
上記の下部走行体2と上部旋回体3とで、作業車両本体が主に構成される。上部旋回体3は、前方側にキャブ7を有し、後方側には、エンジンを収納するエンジンルーム5や、カウンタウェイト6を有する。
【0017】
本実施の形態の油圧ショベル1は空調装置を備える。図2に示すように、空調装置は、熱交換器を備える空調装置本体ユニット15と、コンプレッサ21と、熱交換器22と、膨張弁と、これらを接続する冷媒配管とを有する。
【0018】
空調装置本体ユニット15は、例えばキャブ7内に設置され、送風口を有し、この送風口からキャブ7内に冷媒によって温度調整された空気を供給可能である。コンプレッサ21は、エンジンルーム5内に設置され、油圧ショベル1のエンジンにより駆動され、空調装置内を循環する冷媒を圧縮して高圧状態にする。該コンプレッサ21は、空調装置本体ユニット15と離隔した位置に配置され、かつ空調装置本体ユニット15よりも高い位置(下部走行体2から高さ方向に離れた位置)に配置される。熱交換器22は、内部を流れる冷媒と、その周囲との間で熱交換を行う。膨張弁は、空調装置内を循環する冷媒を膨張させて減圧する。
【0019】
上記のように空調装置を備える油圧ショベル1を例えば屋外で休車させた場合、昼間は、コンプレッサ21の温度が空調装置本体ユニット15の温度よりも低くなるが、夜間では、逆に空調装置本体ユニット15の温度がコンプレッサ21の温度よりも低くなる。このようにコンプレッサ21の温度と空調装置本体ユニット15の温度が、昼間と夜間で逆転するため、コンプレッサ21内と空調装置本体ユニット15内における冷媒の状態も、昼間と夜間で変化することとなる。このような現象が繰り返されることで、所定期間経過した後に、コンプレッサ21内のオイル(潤滑油)が、気相状態の冷媒と共に徐々に空調装置本体ユニット15内に移動してしまう。その結果、コンプレッサ21内でオイルが不足した状態となってしまう。
【0020】
それに加え、油圧ショベル1では、上述のようにコンプレッサ21が空調装置本体ユニット15と離隔した位置に配置されるので、空調装置を作動させた際に、コンプレッサ21内にオイルが戻るのに時間を要し、コンプレッサ21内のオイル不足が懸念される。特に、コンプレッサ21が空調装置本体ユニット15よりも高い位置に配置される場合には、この問題が顕著となり得る。
【0021】
そこで、本実施の形態の油圧ショベル1では、コンプレッサ21にオイルを供給可能なオイル供給部を別途設け、該オイル供給部によりコンプレッサ21にオイルを強制的に供給できるようにしている。上記のオイル供給部により、空調装置の起動時あるいはそれ以前にコンプレッサ21にオイルを直接供給することができ、油圧ショベル1の休車期間が長い場合であっても、コンプレッサ21の潤滑を効果的に行いながら、油圧ショベル1のエンジン起動後に短時間で空調装置を起動することができる。その結果、油圧ショベル1の作業効率を実質的に低下させることなく、空調装置を起動することが可能となる。
【0022】
オイル供給部を介してコンプレッサ21にオイルを供給すべく、油圧ショベル1本体(作業車両本体)に、オイルを貯留可能なオイルリザーバを設置する。図2の例では、空調装置本体ユニット15の底部にオイルリザーバ16を設置している。このように空調装置本体ユニット15における高度の低い部分にオイルリザーバ16を設置することにより、重力を有効に利用して、コンプレッサ21から空調装置本体ユニット15に移動したオイルを貯留することができる。なお、オイルリザーバ16の設置位置は、オイルを貯留可能な位置であればよく、図2に示す位置には限定されない。
【0023】
図2に示すように、オイルリザーバ16は、空調装置の冷媒配管と接続され、該冷媒配管を通して空調装置本体ユニット15に移動した冷媒からオイルを分離して貯留することができる。オイルリザーバ16は、配管19aを介して給油ポンプ18と接続され、該給油ポンプ18は、配管19bを介してコンプレッサ21と接続される。つまり、オイルリザーバ16は、配管19a、給油ポンプ18、配管19bを介してコンプレッサ21と接続されることとなる。
【0024】
配管19aとオイルリザーバ16との間には、チェック弁17を設け、配管19bとコンプレッサ21との間には、チェック弁20を設けている。チェック弁17は、オイルリザーバ16から配管19aへのオイルの流れは許容するが、配管19aからオイルリザーバ16へのオイルの流れは制限する。また、チェック弁20は、配管19bからコンプレッサ21へのオイルの流れは許容するが、コンプレッサ21から配管19bへのオイルの流れは制限する。このようなチェック弁17,20を設置することにより、オイルの逆流を防止しながらオイルリザーバ16からコンプレッサ21に効率的に給油することができる。このとき、給油ポンプ18を設置することにより、強制的かつ迅速にオイルリザーバ16からコンプレッサ21に給油することができ、油圧ショベル1による作業効率の低下を効果的に抑制することができる。
【0025】
油圧ショベル1は、図2に示すように、ポンプコントローラ10と、空調装置等を制御可能なECU(Electronic Control Unit)11と、モニタ12とを備える。上記のポンプコントローラ10とモニタ12とが、オイル供給部の動作を制御可能な制御部として主に機能する。該制御部は、油圧ショベル1の休車期間に応じて、オイル供給部の動作制御を行う。
【0026】
ポンプコントローラ10は、リレー14を介して給油ポンプ18と接続され、給油ポンプ18の動作を制御する。給油ポンプ18は、バッテリ13からの電力で駆動可能である。また、該ポンプコントローラ10は、図3に示すように、休車時刻や休車期間等の様々なデータを記憶可能な記憶部10aや、様々な演算(例えば休車期間の算出等)を行う演算部10bや、リレー14を介して給油ポンプ18への制御信号を出力する制御指示部10cをも有する。このため、ポンプコントローラ10により、給油ポンプ18の作動時間を制御することができ、必要量のオイルをコンプレッサ21に給油することができる。例えば、オイルリザーバ16に貯留されているオイル量に応じて、必要な時間だけ給油ポンプ18を作動させ、適量のオイルをオイルリザーバ16からコンプレッサ21に供給することもできる。
【0027】
ECU11は、コンプレッサ21に接続され、コンプレッサ21の動作を制御可能である。図3に示すように、ECU11は、コンプレッサ21のオン/オフを指示するオン/オフ指示部11aを有する。また、ECU11は、空調装置本体ユニット15にも接続され、ブロア風量を制御するブロア風量制御部11bと、風向バンパを制御する風向バンパ制御部11cとを備え、空調装置本体ユニット15の動作をも制御可能である。例えば、ECU11のブロア風量制御部11bや風向バンパ制御部11cにより、空調装置本体ユニット15から吹出される風量や風向等を制御可能である。
【0028】
モニタ12は、ポンプコントローラ10およびECU11と接続される。該モニタ12は、図3に示すように、時計の機能を有する時計機能部12aと、時刻等の様々な情報を表示する表示部12bと、スイッチ機能を有するスイッチ部12cとを有する。例えば、表示部12bにより、画面上に、様々なスイッチ部12cを表示し、該スイッチ部12cを手で押すことで各部を操作可能としてもよい。また、図示しないエンジンコントロールユニットからのエンジンのオン/オフ状態やオン/オフ操作の時刻、ECU11からの空調装置のオン/オフ状態やオン/オフ操作の時刻、コンプレッサ21のクラッチ接続の有無や接続/非接続の時刻等をも、モニタ12に表示することができる。さらに、油圧ショベル1のエンジン回転数等をも表示することができる。
【0029】
次に、図3および図4を用いて、油圧ショベル(作業車両)1の空調装置におけるコンプレッサ21の制御方法の一例について説明する。
【0030】
まず、油圧ショベル1のエンジンを始動させる。このとき、長期休車により冷媒ガスとともにコンプレッサ21から移動した潤滑油は、空調装置本体ユニット15の底部のオイルリザーバ16に溜ることとなる。次に、ステップS1において、空調装置が起動されたか否かを判断する。例えば、モニタ12の画面上に空調装置起動/停止用スイッチを表示し、該スイッチを手で押すことで空調装置の起動/停止を制御することができる。空調装置を起動しない場合、そのままエンジンの作動状態を維持し、作業を行うことができる。
【0031】
空調装置が起動された場合、ステップS2に移行し、エンジン停止後10日以上経過したか否かが判断される。例えば図3に示すポンプコントローラ10の記憶部10aに記憶されたエンジン停止時刻と、現状の時刻とを比較して、ポンプコントローラ10の演算部10bでエンジン停止期間を算出し、該エンジン停止期間が10日以上であるか否かを判断すればよい。
【0032】
なお、エンジン停止期間の算出は、エンジン始動後、空調装置が起動される前に予め行ってもよい。また、空調装置の停止時刻をポンプコントローラ10の記憶部10aに記憶しておき、該空調装置の停止時刻と現状の時刻とを比較して、空調装置の停止日数を算出するようにしてもよい。空調装置の停止期間は、通常は、空調装置の停止後に、空調装置が起動されるまでの期間をいうが、空調装置の停止後、エンジンが起動されるまでの期間を空調装置の停止期間と定義してもよい。この空調装置の停止期間の算出も、空調装置の起動後、あるいはエンジン始動後で空調装置が起動される前のいずれの段階で行ってもよい。
【0033】
また、上記「10日」という日数は一例であり、任意に変更可能である。機種によっては、5日〜9日程度が適切な場合も考えられ、10日より多い日数でもよい場合もあり得る。さらに、停止日数ではなく停止時間で制御するようにしてもよい。また、図4の例では、空調装置のオン/オフ状態を判断した後にエンジン停止後の日数を判断しているが、エンジン始動と同時に、エンジンや空調装置の停止後の日数や時間を判断するようにしてもよい。
【0034】
エンジン停止後10日以上経過していた場合、ステップS3に移行し、ポンプコントローラ10により給油ポンプ18を作動させ、オイルリザーバ16からコンプレッサ21にオイルを供給する。より詳しくは、図3に示すポンプコントローラ10の制御指示部10cから、リレー14に通電するための信号を出力し、リレー14に通電する。そして、バッテリー13から給油ポンプ18に駆動電流を流すようにする。それにより、給油ポンプ18を駆動することができ、配管19a,19bを介して、オイルリザーバ16から直接適量のオイルをコンプレッサ21に供給することができ、コンプレッサ21におけるオイル不足を解消することができる。その結果、エンジン停止後長期間経過した場合であって、空調装置を使用する場合でも、早期に作業を開始することができ、作業効率の低下を回避することができる。
【0035】
なお、給油ポンプ18の駆動は、空調装置の起動後であって所定時間経過後に行われるよう予めプログラムされている。したがって、給油ポンプ18の駆動を、空調装置の起動後早期に行うことで、アイドリング期間を短縮することができる。他方、通常の空調装置の起動時は、冷媒回路のガス圧と、配管19a,19bを含む潤滑油回路の両端に配設されたチェック弁17,20との作用により、潤滑油回路への冷媒ガスの逆流を阻止することができる。また、給油ポンプ18のオン/オフ状態をモニタ12に表示するようにしてもよい。この場合には、給油ポンプ18のオン/オフ状態を確認することができ、コンプレッサ21におけるオイル不足をより確実に解消することができる。他方、エンジン停止後10日以上経過していない場合は、そのままエンジンの作動状態を維持し、作業を行うことができる。
【0036】
作業が終了すると、ステップS4において油圧ショベル1のエンジン停止指令の有無が判断される。そして、エンジン停止指令があったと判断された場合、ステップS5に移行し、エンジンの停止日時を記憶したか否かが判断される。そして、エンジンの停止日時を記憶したと判断された場合に、エンジンコントロールユニットを通じてエンジンを停止させる。
【0037】
以上のように、本発明の実施の形態について説明を行ったが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0038】
1 油圧ショベル、2 下部走行体、3 上部旋回体、4 作業装置、5 エンジンルーム、6 カウンタウェイト、7 キャブ、10 ポンプコントローラ、10a 記憶部、10b 演算部、10c 制御指示部、11 ECU、11a オン/オフ指示部、11b ブロア風量制御部、11c 風向バンパ制御部、12 モニタ、12a 時計機能部、12b 表示部、12c スイッチ部、13 バッテリ、14 リレー、15 空調装置本体ユニット、16 オイルリザーバ、17,20 チェック弁、18 給油ポンプ、19a,19b 配管、21 コンプレッサ、22 熱交換器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業車両本体と、
前記作業車両本体に設けられた作業装置と、
前記作業車両本体に設置され、空調装置本体ユニットとコンプレッサとを含む空調装置と、
前記作業車両本体に設置され、前記空調装置用のオイルリザーバと、
前記作業車両本体に設置され、前記オイルリザーバから前記コンプレッサにオイルを供給可能なオイル供給部と、
前記作業車両の休車期間を判断する休車期間判断部と、
前記休車期間判断部の判断結果に応じて、前記オイル供給部により前記オイルリザーバから前記コンプレッサにオイルを供給するように制御する制御部とを備えた、作業車両。
【請求項2】
前記制御部は、前記休車期間判断部で予め定めた期間を超えると判断した場合に、前記オイル供給部の制御を行う、請求項1に記載の作業車両。
【請求項3】
前記オイルリザーバを、前記空調装置本体ユニットの底部に設置し、
前記コンプレッサを、前記空調装置本体ユニットとは離隔して配置した、請求項1または請求項2に記載の作業車両。
【請求項4】
前記オイル供給部は、前記オイルリザーバと前記コンプレッサとを接続する配管と、前記配管に設けられ、前記オイルリザーバから前記コンプレッサへ向かう方向のオイルの流れを許容し、逆方向のオイルの流れを制限するチェック弁と、前記オイルリザーバから前記コンプレッサにオイルを供給するための給油ポンプとを含む、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の作業車両。
【請求項5】
前記休車期間判断部は、前記作業車両の休車時刻を記憶する記憶部と、前記作業車両の休車期間を算出する演算部とを含む、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の作業車両。
【請求項6】
作業車両の空調装置におけるコンプレッサの制御方法であって、
前記作業車両のエンジンを始動させるステップと、
前記空調装置を起動させるステップと、
前記作業車両の休車期間を算出するステップと、
前記作業車両の休車期間が所定期間以上であるか否かを判断するステップと、
前記作業車両の休車期間が前記所定期間以上である場合に、前記コンプレッサに潤滑油を供給するステップと、
を備えた、作業車両の空調装置におけるコンプレッサの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−112281(P2013−112281A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−262459(P2011−262459)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000001236)株式会社小松製作所 (1,686)
【Fターム(参考)】