説明

作業車両のランプ付アシストバー

【課題】作業効率、安全性および意匠性を向上させた作業車両を提供する
【解決手段】運転席8の左右側方に設けたフェンダ12と、このフェンダ12の上面に設けたアシストバー21とを備え、アシストバー21の後端部にリフレクタ(ランプ)22を備える。また、パイプ状からなるアシストバー23に有するグリップ部23aの下方に設けたフランジ24に、フラッシャランプ25を側部外方向に備えるとともに、アシストバー23の前部取付部23bの前端面23baおよび後部取付部23cの後端面23caのそれぞれに設けた切欠部23bb,23cbにフラッシャランプ26,27を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転席の左右側方に設けたフェンダと、このフェンダの上面に設けたアシストバーとを備える作業車両に関し、より詳細には、アシストバーにランプを備えることに関する。
【背景技術】
【0002】
図9に示すように、従来の作業車両の一例としてのホイール式トラクタ31には、後輪32上方に座席33を配設し、該座席33の左右側方であって、左右後輪32の前部及び上部を覆うようにフェンダ34が配設され、該フェンダ34の上面にフラッシャランプ35が設けられ、さらにフェンダ34の上部には、スイッチ等の操作部材が配置されたサイドパネルを備え、フェンダ及びサイドパネルを合成樹脂にて一体成形すると共に、該サイドパネルに操作部材を直接取付けたことで、部品点数及び組立工数の削減を図ることができる、という。(特許文献1)。
また、ボンネット前部のランプグリルの左右両側端部にリフレクタを一体的に構成したため、グリル口の左右方向の幅を大きくし、異なる形態のランプグリルを設け易くしたものもある。(特許文献2)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−172954号公報
【特許文献2】特開平8−295262号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、このようなトラクタでは、例えば、作業者が昇降ステップに上り、運転席に上がる際に手を掴むとき、または、運転席に着座した作業者が肘を置くときなどに用いるアシストバーをフェンダ上に設置する際、該フェンダの上面に設けられたフラッシャランプが邪魔になりアシストバーをフェンダ上に取り付け辛く、また、両者を併設するとアシストバーと重なりフラッシャランプが見え辛いといった問題が生じる。そこで、左右アシストバーに設けたフランジなどにそれぞれ1個のフラッシャランプを取り付けたものがあるが、今後、前方、後方および側方灯火の義務化に伴い、左右それぞれ複数のフラッシャランプが必要になることから、それらを取り付けるフランジが必要となり、部品点数の増加により生産時の組み立て性の低下とともに、意匠性も低下するという問題を生じる。
そこで、この発明の目的は、作業効率、安全性および意匠性を向上させた作業車両を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このため、請求項1に記載の発明は、運転席の左右側方に設けたフェンダと、該フェンダの上面に設けたアシストバーとを備える作業車両において、前記アシストバーの後端部にランプを備えることを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載の発明は、運転席の左右側方に設けたフェンダと、該フェンダの上面に設けたアシストバーとを備える作業車両において、パイプ状からなる前記アシストバーに有するグリップ部の下方に設けたフランジに、フラッシャランプを側部外方向に備えるとともに、前記アシストバーの前部取付部の前端面および後部取付部の後端面のそれぞれに設けた切欠部にフラッシャランプを備えることを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載の発明は、運転席の左右側方に設けたフェンダと、該フェンダの上面に設けたアシストバーとを備える作業車両において、パイプ状からなる前記アシストバーのグリップ部の下方に設けたフランジに、フラッシャランプを側部外方向に備えるとともに、前記アシストバーの前部取付部の前端面と、後部取付部の後端面とにフラッシャランプを視認可能とする切欠部を設け、前記フェンダ上であって、前記アシストバーの前部取付部および後部取付部の取付位置にそれぞれ設けたフラッシャランプに、前記アシストバーの前部取付部および後部取付部を覆設するとともに、前記アシストバーを前記フェンダ上に取り付けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、運転席の左右側方に設けたフェンダと、このフェンダの上面に設けたアシストバーとを備える作業車両において、アシストバーの後端部にランプを備えるので、アシストバーのスペースを利用して機体後部にリフレクタなどのランプを設けることができ、夕暮れ時などに後方の車両などに乗っている作業者が、前方の車両を容易に確認することができる。従って、安全性を向上させた作業車両を提供することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、運転席の左右側方に設けたフェンダと、このフェンダの上面に設けたアシストバーとを備える作業車両において、パイプ状からなるアシストバーに有するグリップ部の下方に設けたフランジに、フラッシャランプを側部外方向に備えるとともに、アシストバーの前部取付部の前端面および後部取付部の後端面のそれぞれに設けた切欠部にフラッシャランプを備えるので、機体左右それぞれ複数のフラッシャランプを、フェンダ上に煩雑に設けることなく、さらに別途ステーなどを必要とすることなく同一のアシストバーに設けられるため、意匠性を向上させるとともに、組立時および部品搬送時などにおいて部品点数を減少させ、作業性を向上することができる。また、それぞれのフラッシャランプの配線をまとめられて配線処理が容易となるとともに、フラッシャランプがアシストバーに隠れることなく機体周囲からフラッシャランプの灯火を確実に見ることができる。従って、意匠性、作業効率および安全性を向上させた作業車両を提供することができる。
【0010】
請求項3に記載の発明によれば、運転席の左右側方に設けたフェンダと、このフェンダの上面に設けたアシストバーとを備える作業車両において、パイプ状からなるアシストバーのグリップ部の下方に設けたフランジに、フラッシャランプを側部外方向に備えるとともに、アシストバーの前部取付部の前端面と、後部取付部の後端面とにフラッシャランプを視認可能とする切欠部を設け、フェンダ上であって、アシストバーの前部取付部および後部取付部の取付位置にそれぞれ設けたフラッシャランプに、アシストバーの前部取付部および後部取付部を覆設するとともに、アシストバーをフェンダ上に取り付けることを特徴とするので、機体左右それぞれ複数のフラッシャランプを、フェンダ上に煩雑に設けることなく、さらに別途ステーなどを必要とすることなく同一のアシストバーに設けられるため、意匠性を向上させるとともに、組立時および部品搬送時などにおいて部品点数を減少させ、作業性を向上することができる。また、それぞれのフラッシャランプの配線をまとめられて配線処理が容易となるとともに、フラッシャランプがアシストバーに隠れることなく機体周囲からフラッシャランプの灯火を確実に見ることができる。そして、アシストバーの前後取付部の収納スペースにフラッシャランプを覆設するため、フラッシャランプの防水性を向上することもできる。従って、意匠性、作業効率および安全性を向上させた作業車両を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照しつつ、この発明を実施するための最良の形態について詳述する。
図1は、本発明の作業車両の一例としてのホイール式トラクタの側面図、図2は同平面図を示す。この例のホイール式のトラクタ1は、前輪2および後輪3を備え、前輪2の上方であって車体フレーム10上にボンネット4を形成し、その内側には原動機部としてのエンジン5を備える。そして、ボンネット4の後部に連続して運転席8が設けられ、この運転席8内には、前部にハンドル6および、後部にシート7などが設けられる。なお、符号9は、運転席8の下方に設けられた昇降ステップ、符号11は機体後部に設けられたロプスフレームである。
【0012】
前記シート7は、後輪3の上方であって、機体両側部に設けられ、上部にアシストバー21を有し、前部を下方に屈曲させた形状の左右フェンダ12の間に配置される。この左右フェンダ12には、例えば、副変速レバーやPTOレバーなどの各種操作レバー13の下部を内設し、それら操作レバー13の上部を、上面に形成されている前後方向に長い溝穴を有するレバー溝14から突出させている左右操作レバーガイド15が備えられる。なお、フェンダ12は車体フレーム10上に固設されたシート7設置枠となる不図示のフロアフレームに覆設される。
【0013】
次に、本願発明の特徴である、リフレクタ板(ランプ)を備えたアシストバーについて説明する。図3(a)は、後端部にリフレクタを設けたアシストバーの左側面図、(b)は同背面図、(c)はリフレクタとランプとを備えるアシストバーの後端部を拡大した左側面模式図、(d)は上下に分割可能なアシストバーの後端部を拡大した左側面模式図を示す。
【0014】
アシストバー21は、例えば鉄材などの材質からなる内部が空洞のパイプ状を有するものであり、前端下部と後端下部とにそれぞれ取付部21a,21bを有し、前後方向に長い側面視略門形で、前部21cは作業者の乗降用グリップとして、後部21dはシート7に着座した作業者の肘載せなどに使用することができる。なお、アシストバー21は、フェンダ12のように合成樹脂を原料としたブロー成形や、射出成形により構成してもよい。この場合アシストバー21は、二の部品で上下二分割などからなるように構成してもよい。さらには、アシストバー21のみ中空となるようなガスアシスト成形や、FRP(Fiber Reinforced Plastics)成形および真空成形などにより構成してもよい。また、鉄材などに合成樹脂を皮膜して構成することもできる。そして、アシストバー21の取付部21a,21bをステーなどを介してボルト締結などすることにより、フェンダ12後部上面にアシストバー21が取り付けられる。
【0015】
このアシストバー21における後端下部の取付部21bの後面には、例えば、プラスチックで全方向に光を反射するように成型された、プリズンタイプや、ビーズの回帰性反射により、反射板全体が光を当てたところに真っすぐ反射する回帰性反射の性能を有した
、ビーズタイプなどの板状のリフレクタ22が、このリフレクタ22の裏面に塗布されたアクリル樹脂系接着剤などにより取り付けられる。
【0016】
このように構成することで、アシストバー21のスペースを利用して機体後部にリフレクタ22を設けることができ、夕暮れ時などに後方の別の車両などに乗っている作業者が、前方の本願車両を容易に確認することができる。
【0017】
アシストバー21の取付部21bの後面に設けたランプは、リフレクタ22に限定されるものではなく、例えば、スイッチを入れると常時点灯する尾灯や、方向指示器などのフラッシャランプなどをそれぞれ設けてもよく、さらにはそれらを取付部21bの後面に組み合わせて設けてもよい。
【0018】
なお、アシストバー21の一部をリフレクタ22´にすることもできる。この場合、図3(c)に示すように、取付部21b´の後端部21baがリフレクタ22´で構成され、このリフレクタ22´後方には、このリフレクタ22´を貫通させて設けられる配線を伴うステーなどの上に、上述した尾灯や方向指示器に用いるフラッシャランプなどのランプ21eを設置し、さらにランプ21eの後方からプラスチックなどからなるレンズ21fをリフレクタ22´に覆設する構成としてもよい。このような構成により、アシストバー21の取付部21b後端にリフレクタ22´とランプ21eとを省スペースで設けることができる。また、アシストバー21を上下に分割可能に設けることもできる。この場合、図3(d)に示すように、レンズ21fを取り外すことにより、アシストバー21後部の取付部21b´´(図示しない前部の取付部21aも同様)の上部21gと下部21hとが、不図示の固定具などで着脱可能にし、アシストバー21を上部21gと下部21hとに分割可能な構成とすることで、組み立て性の向上や上部21gの取替えを容易とすることができる。なお、取付部21b´´の後端部21ba´に有する符号21e´、22´´はそれぞれランプおよびリフレクタである。
【0019】
図4は、アシストバーを左前方から見た斜視図を示す。アシストバー21の形状は、上述の例に示したようなグリップとして用いてもよい前部21cと肘載せとして用いてもよい後部21dとが平面視で略同一の幅を有する形状に限られず、図4に示すように、後部21d´の左右幅L1を前部21c´の左右幅L2よりも広くしたものであってもよい。このように構成することで、作業者は体型に係らず楽に後部に肘を載せることができる。そして、アシストバー21´の取付部21bの後面には、前方視界性を制限するための、ひさし部21cを設けてもよい。
【0020】
また、図5の側面図に示すアシストバー21´´は、後部21d´´を後方に延設し、取付部21b´´をフェンダ12後端部近傍の傾斜部上に取り付けてもよい。このように構成することで、長さを有する後部21d´´上に作業者が肘および腕を楽に載せることができる。さらに、図6はアシストバーをフェンダ後端部に覆設した左側面図(a)およびA矢視背面図(b)を示す。このようにアシストバー21´´´は、後端下部の取付部21b´´´がフェンダ12後端部を覆える程度で、後端面にリフレクタ22などのランプが一体に取付られた、もしくは後付けされるケース21iを有し、このケース21iをフェンダ12後方より図中の矢印方向へフェンダ12後端部に嵌合させて覆設する構成にしてもよい。このような構成にすることで、上述同様に後方の車両などに乗っている作業者が、前方の本願車両をランプにより容易に確認でき安全性を向上させることができるとともに、意匠性を向上および組立時および部品搬送時などにおいて部品点数を減少させ、作業性を向上することができる。
【0021】
次に、本願発明の特徴である複数のフラッシャランプを備えたアシストバーについて説明する。図7は、アシストバーに複数のフラッシャランプを設けたアシストバーの左側面図を示す。
【0022】
このフラッシャランプを備えるアシストバーを有するトラクタの場合では、パイプ状からなるアシストバー23におけるグリップ部23aの後部下方に、溶接などで設けた、例えば鉄材などからなるフランジ24の中央部に、外枠部がABS樹脂などのプラスチックなどからなる側部点灯用のフラッシャランプ25が、取り付けネジによる締結または周囲を熱溶着させるなどして側部外方向である側方を向くようにして取り付けられる。
【0023】
次いで、アシストバー23の前部取付部23bの前端面23baおよび後部取付部23cの後端面23caのそれぞれに、フラッシャランプ26,27の外周と同程度であって、正面視略円形などの切欠部23bb,23cbを設けるとともに、この切欠部23bb,23cbからランプ部26a,27aが前方および後方を向くように、前部取付部23bの前端面23baおよび後部取付部23cの後端面23caのそれぞれ切欠部23bb,23cbに、前方および後方点灯用のフラッシャランプ26,27が、その周囲を例えば熱溶着させるなどして取り付けられる。そして、上述同様に、アシストバー23の前後部取付部23b,23cをステーなどを介してボルト締結などにより、アシストバー23がフェンダ12上に取り付けられる。
【0024】
そして、これらアシストバー23に取り付けられたフラッシャランプ25,26,27の図示しない配線をまとめて、運転席8前部のハンドル6近傍に有する不図示のスイッチに連結され、作業者のスイッチ操作により、前部、後部もしくは側部のいずれか、または全てが必要に応じて点滅される。なお、フラッシャランプ25,26,27は、点滅に加えて、常時点灯させることもできる。
【0025】
このように構成することで、機体左右それぞれ複数のフラッシャランプ25,26,27を、フェンダ12上に煩雑に設けることなく、さらに別途ステーなどを必要とすることなく同一のアシストバー23に設けられるため、意匠性を向上させるとともに、組立時および部品搬送時などにおいて部品点数を減少させ、作業性を向上することができる。また、それぞれのフラッシャランプ25,26,27の配線をまとめられ、配線処理が容易となるとともに、フラッシャランプ25,26,27がアシストバー23に隠れることなく機体周囲からフラッシャランプ25,26,27の灯火を確実に見ることができる。
【0026】
また、上述とは別の実施例として、フェンダ12上に取り付けたフラッシャランプ26´,27´にアシストバー23´を覆設することもできる。図8(a)はフラッシャランプを設けたフェンダにアシストバーを取り付けるときの左側面図、(b)は図8におけるフラッシャランプを設けたアシストバーの背面図を示す。
【0027】
この場合、アシストバー23´における前後部取付部23b´,23c´の取付位置P1,P2であって、フェンダ12の前部および後部の上面にそれぞれフラッシャランプ26´,27´の底部がフェンダ12にボルト締結などにより取り付けられる。
【0028】
また、上述のように、パイプ状からなるアシストバー23´の前部取付部23b´の前端面23ba´および後部取付部23c´の後端面23ca´のそれぞれの、フラッシャランプ26´,27´を覆設したときにランプ部26a´,27a´が外方から見える位置に、正面視略円形などの切欠部23bb´,23cb´が設けられる。そして、グリップ部23a´の後部下方には、上述同様に設けられたフランジ24´の中央部に、側部外方向である側方を向くようにして側部点灯用のフラッシュランプ25´が取り付けられる。
【0029】
そして、フラッシャランプ26´,27´にアシストバー23´の前後部取付部23b´,23c´を覆設し、ステーなどを介してボルト締結などによりフェンダ12上にアシストバー23´が取り付けられる。
【0030】
このように構成することで、機体左右それぞれ複数のフラッシャランプ25´,26´,27´を、フェンダ12上に煩雑に設けることなく、さらに別途ステーなどを必要とすることなく同一のアシストバーに設けられるため、意匠性を向上させるとともに、組立時および部品搬送時などにおいて部品点数を減少させ、作業性を向上することができる。また、それぞれのフラッシャランプ25´,26´,27´の配線をまとめられて配線処理が容易となるとともに、フラッシャランプ25´,26´,27´がアシストバー23´に隠れることなく機体周囲からフラッシャランプ25´,26´,27´の灯火を確実に見ることができる。そして、アシストバー23´の前後前部後部取付部23c´,23b´をフラッシャランプ26´,27´に覆設するため、フラッシャランプ26´,27´の防水性を向上することもできる。なお、フラッシャランプ25´,26´,27´は、点滅機能に加えて、常時点灯させることもできる。さらに、後端面23ca,23ca´には、フラッシャランプ27,27´のほかに、リフレクタや尾灯などを取り付けてもよい。
【0031】
以上詳述したように、この例のトラクタ1は、運転席8の左右側方に設けたフェンダ12と、このフェンダ12の上面に設けたアシストバー23とを備え、アシストバー23の後端部にリフレクタ22を備えるものである。また、パイプ状からなるアシストバー23に有するグリップ部23aの下方に設けたフランジ24に、フラッシャランプ25を側部外方向に備えるとともに、アシストバー23の前部取付部23bの前端面23baおよび後部取付部23cの後端面23caのそれぞれに設けた切欠部23bb,23cbにフラッシャランプ26,27を備える。さらに、パイプ状からなるアシストバー23´のグリップ部23a´の下方に設けたフランジ24´に、フラッシャランプ25´を側部外方向に備えるとともに、アシストバー23´の前部取付部23b´の前端面23ba´と、後部取付部23c´の後端面23ca´とにフラッシャランプ26´,27´を視認可能とする切欠部23bb´,23cb´を設け、フェンダ12上であって、アシストバーの前部取付部23b´および後部取付部23c´の取付位置P1,P2にそれぞれ設けたフラッシャランプ26´,27´に、アシストバー23´の前部取付部23b´および後部取付部23c´を覆設するとともに、アシストバー23´をフェンダ12上に取り付ける。
【0032】
なお、上述の例では、作業車両の一例としてホイール式トラクタについて説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、クローラ式トラクタのほか、建設作業機として、パワーショベル、ブルトーザなど、フェンダ上にアシストバーを備えたあらゆる作業車両に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の作業車両の一例としてのホイール式トラクタの側面図である。
【図2】本発明の作業車両の一例としてのホイール式トラクタの平面図である。
【図3】(a)は、後端部にリフレクタを設けたアシストバーの左側面図、(b)は後端部にリフレクタを設けたアシストバーの背面図、(c)はリフレクタとランプとを備えるアシストバーの後端部を拡大した左側面模式図、(d)は上下に分割可能なアシストバーの後端部を拡大した左側面模式図である。
【図4】後部左右幅を広く設けた別実施例を示すアシストバーを左前方から見た斜視図である。
【図5】フェンダ後端部近傍まで延設した別実施例を示すアシストバーの左側面図である。
【図6】後端部に設けたケースをフェンダ後端部に嵌合させて覆設したアシストバーを示す(a)は左側面図、(b)はA矢視背面図である。
【図7】複数のフラッシャランプを設けたアシストバーの左側面図である。
【図8】(a)はフラッシャランプを設けたフェンダにアシストバーを取り付けるときの左側面図、(b)はフラッシャランプを設けたフェンダにアシストバーを取り付けたときのアシストバーの背面図である。
【図9】従来のホイール式トラクタの運転席付近の右側面模式図である。
【符号の説明】
【0034】
1 トラクタ
12,12´ フェンダ
21,23,23´,21´´´ アシストバー
21e,21e´ ランプ
21f レンズ
21g 上部
21h 下部
21i ケース
22,22´,22´´ リフレクタ
23a,23a´ グリップ部
21a,23b,23b´ 前部取付部
23ba,23ba´ 前端面
21b,21b´,21b´´,23c,23c´ 後部取付部
23ca,23ca´ 後端面
23bb,23cb,23bb´,23cb´ 切欠部
24,24´ フランジ
25,26,27,25´,26´,27´ フラッシャランプ
26a,27a,26a´,27a´ ランプ部
P1,P2 取付位置
L1,L2 長さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転席の左右側方に設けたフェンダと、
該フェンダの上面に設けたアシストバーと、
を備える作業車両において、
前記アシストバーの後端部にランプを備えることを特徴とする作業車両。
【請求項2】
運転席の左右側方に設けたフェンダと、
該フェンダの上面に設けたアシストバーと、
を備える作業車両において、
パイプ状からなる前記アシストバーに有するグリップ部の下方に設けたフランジに、フラッシャランプを側部外方向に備えるとともに、前記アシストバーの前部取付部の前端面および後部取付部の後端面のそれぞれに設けた切欠部にフラッシャランプを備えることを特徴とする作業車両。
【請求項3】
運転席の左右側方に設けたフェンダと、
該フェンダの上面に設けたアシストバーと、
を備える作業車両において、
パイプ状からなる前記アシストバーのグリップ部の下方に設けたフランジに、フラッシャランプを側部外方向に備えるとともに、前記アシストバーの前部取付部の前端面と、後部取付部の後端面とにフラッシャランプを視認可能とする切欠部を設け、前記フェンダ上であって、前記アシストバーの前部取付部および後部取付部の取付位置にそれぞれ設けたフラッシャランプに、前記アシストバーの前部取付部および後部取付部を覆設するとともに、前記アシストバーを前記フェンダ上に取り付けることを特徴とする作業車両。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2008−18881(P2008−18881A)
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−193690(P2006−193690)
【出願日】平成18年7月14日(2006.7.14)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】