作業車両
【課題】トラクタへの乗車時に操作表示パネルや操作部のレバー類が自動的に灯火するようにして、特に夜間時での操作部の操作状態を容易に確認することができる装置を具現する。
【解決手段】作業車に乗り降りするための乗車ステップ11を踏むとステップスイッチ20が入り状態となり、又は運転席9に着座するとシートスイッチ24が入り状態となることで、作業車の操作表示パネル8や操作部の複数のレバー12,13,16,17,18類に設けている表示灯が点灯するように連動構成してあることを特徴とする作業車両の構成とする。そして、表示灯を点灯させるための電源は、作業車に搭載しているソーラーパネル25で発電した電源を用いるように構成したことを特徴とする作業車両の構成とする。
【解決手段】作業車に乗り降りするための乗車ステップ11を踏むとステップスイッチ20が入り状態となり、又は運転席9に着座するとシートスイッチ24が入り状態となることで、作業車の操作表示パネル8や操作部の複数のレバー12,13,16,17,18類に設けている表示灯が点灯するように連動構成してあることを特徴とする作業車両の構成とする。そして、表示灯を点灯させるための電源は、作業車に搭載しているソーラーパネル25で発電した電源を用いるように構成したことを特徴とする作業車両の構成とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、トラクタ等の作業車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、作業機の昇降操作や作業機の駆動を断続操作する操作部を備えたトラクタにおいて、その操作部には操作部の近傍を照らす照明用ランプを設けた構成のものが、例えば、特許文献1によって知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−203237号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
操作部の近傍を照らすだけでは、特に夜間においては操作部自体が見えにくく、各レバーの見分けが効かず誤操作を招く問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1記載の本発明は、作業車に乗り降りするための乗車ステップ(11)を踏むとステップスイッチ(20)が入り状態となり、又は運転席(9)に着座するとシートスイッチ(24)が入り状態となることで、作業車の操作表示パネル(8)や操作部の複数のレバー(12),(13),(16),(17),(18)類に設けている表示灯が点灯するように連動構成してあることを特徴とする作業車両としたものである。
【0006】
乗車時にステップ(11)を踏むとステップスイッチ(20)が入り状態となり、操作表示パネル(8)の表示灯が点灯する。同時に操作部の複数のレバー(12),(13),(16),(17),(18)類に設けている表示灯も点灯する。
【0007】
或いは、運転者が運転席(9)に着座すると、重力によりシートスイッチ(24)が入り状態となり、作業車の操作表示パネル(8)の表示灯が点灯する。同時に操作部の複数のレバー(12),(13),(16),(17),(18)類に設けている表示灯も点灯する。
【0008】
請求項2記載の本発明は、前記表示灯を点灯させるための電源は、作業車に搭載しているソーラーパネル(25)で発電した電源を用いるように構成したことを特徴とする請求項1記載の作業車両としたものである。
【0009】
ソーラーパネル(25)からの電力を利用して作業車の操作表示パネル(8)の表示灯を点灯したり、同時に操作部の複数のレバー(12),(13),(16),(17),(18)類に設けている表示灯も点灯するので、本機側の電力に影響を与えない。
【発明の効果】
【0010】
以上要するに、請求項1の本発明によれば、乗車時にステップを踏むと、ステップスイッチが入り状態となり、又は運転者が運転席(9)に着座すると、重力によりシートスイッチ(24)が入り状態となって操作表示パネルや操作部の各レバーの表示灯が点灯する。
【0011】
これにより、特に夜間時にあっては操作表示パネルの表示が見易く、また、各レバー自体に設けられた表示灯が点灯するので、レバー類の見分けが良くなり、誤操作なく作業を開始することができる。また、エンジン始動前から操作部周辺のレバー類や表示パネルが見やすくなる。
【0012】
請求項2の本発明によれば、請求項1の発明効果を奏するものでありながら、ソーラーパネルにより発電した電力を利用するので、本機側を作動させるための電力を使用することがなく、エンジンやその他の機器始動に影響を与えない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】トラクタの側面図
【図2】トラクタの平面図
【図3】トラクタの正面図
【図4】トラクタの背面図
【図5】ハンドル部、運転操作部の斜視図
【図6】運転席、操作部の斜視図
【図7】ブロック回路図
【図8】メータパネルの平面図
【図9】トラクタのステアリングアシスト機構を示す概略説明図
【図10】ステアリングアシスト機構の概略説明図
【図11】同上要部の平面図
【図12】ステアリングアシスト機構の概略説明図
【図13】同上要部の平面図
【図14】ステアリングアシスト機構の概略説明図
【図15】タッチパネル方式の車速表
【図16】櫛型レバーガイドの平面図
【図17】円形型レバーガイドの平面図
【図18】簡易サンバイザを備えたトラクタの側面図
【図19】同上一部の側面図
【図20】同上要部の平面図
【図21】灰皿セット状態を示す斜視図
【図22】カップホルダのセット状態を示す斜視図
【図23】小物入れのセット状態を示す斜視図
【図24】ミュージックプレーヤー用スピーカのセット状態を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0014】
この発明の実施例を図面に基づき説明する。
図1は、トラクタを示すものであり、この走行車体1前部のボンネット2内部にエンジンEを搭載し、このエンジンEの回転動力をミッションケース3内の変速装置に伝え、この変速装置で減速された回転動力を前車輪4及び後車輪5とに伝えるようにしている。エンジンEの後方に前車輪4,4を操舵するステアリングハンドル6が装備され、ステアリングハンドルの前側に設置された操作ボックス7上には操作表示パネル8が備えられ、ステアリングハンドル6の後方には運転席9が設置されている。なお、操作表示パネル8内には、スピードメータ、エンジン温度計、燃料計等が配置されている(図示省略)。
【0015】
フロア10の左側には、フロア上面より低い位置において乗車時に利用するステップ(補助)11が設けられている。
ステアリングハンドル6の近くには、機体の前後進を切替操作するリニアシフトレバー12、アクセルレバー13等が設置され、その下方の足元近くには、左右ブレーキペダル14、クラッチペダル15等が配設されている。また、運転席9の左側には主変速レバー16や副変速レバー17等が備えられ、運転席の右側には、作業機の昇降をコントロールするポジションレバー18等が設けられている。
【0016】
乗車時に補助ステップ11を踏むと、ステップスイッチ20(図7)がオン作動し、これに伴い操作表示パネル8のパネル表示灯21、操作部における各操作レバー類12,13、14,15,16,17,18等に設けられたレバー表示灯22…がコントローラ23を通じて点灯するように連動構成されている。また、別実施例として、運転席9に着座すると、シートスイッチ24のオン作動により、パネル表示灯21、レバー表示灯22が点灯するように連動構成することもできる。
【0017】
また、ボンネット2の適所にはソーラーパネル25を装着し、その電力を利用して前記パネル表示灯21やレバー表示灯22を点灯するように構成することができる。ソーラーパネル25で発電した電力は、本機側のバッテリーとは別のバッテリーに蓄電するように構成する。
【0018】
なお、灯火手段として発光ダイオード(LED)を利用することもできる。
また、別実施例として、運転席に座ると、ステアリングハンドル両サイドのフロア10前部が灯火するように構成しておくと、ブレーキペダル14やクラッチペダル15近傍を照らすことができ、操作位置が判りやすくなる。
【0019】
ハンドキャチャー26又はステアリングハンドル6を把持すると、一時的に運転者の足元のフロアパネルが灯火するように構成しておくと、足元近くの操作部を照らすことができるので、誤操作なく対応することができる。
【0020】
補助ステップ11を踏むと、安全フレーム27の上端部が灯火する構成及びフロントウインカ28の裏側が灯火するように構成することもでき、安全性が確保される。
図8はメータパネル30の照明機構を示すもので、回転計31の回転数値部(100rpmごと)に発光ダイオードを設けている。前照灯を点灯することでON状態になり、回転計指針が回転してゆき、回転数値部を通過すると発光ダイオードが点灯して行き、回転数が下がると消えていく構造となっている。発光ダイオードを使用することにより、少量の電流で照らすことができ、配線等の径を細くすることができ、コスト低減等を行うことができる。夜間作業においてエンジン回転数を着実に確認することができる。なお、回転数値5・10・15・20・25・30部では緑色発行ダイオードとし、その間の100rpmごと目盛では白色発光ダイオードとなるように色分けしておくとよい。また、PTOレバー位置を検出できるようにセンサを設け、このセンサにてPTO変速位置をメータパネルに表示できるように構成しておくと、PTO変速位置をレバー位置で確認しなくてもメータパネルにて容易に確認することができる。
【0021】
また、図8に示すように、燃料計32には、指針32aの先端部に発光ダイオードを設け、前照灯点灯で点灯するようにし、燃料消費量を夜間中でも確認できるようにしている。
【0022】
次に、トラクタのステアリングアシスト構成について説明すると、図9に示すように、トラクタには、畦際までの距離を測定する距離センサ35、走行速度を検出する車速センサ36を備え、畦までの距離、車速、本機長さなどにより、ステアリングモータ37の速度を決定してステアリング回転をアシストする構成としている。
【0023】
また、ステアリング操作速度(操作力)をタイヤ(前車輪)による抵抗値により、ステアリング操作力をアシストするように構成することもできる。例えば、タイヤ抵抗値が軽い場合には、ステアリング操作速度をゆっくりと(遅く)し、抵抗値が重い場合には、ステアリング操作速度を速くするようにしてステアリング操作力をアシストする。
【0024】
図10、図11に示す実施例では、ステアリングハンドル6のステアリングシャフト6aにステアリングギヤ38を設け、ステアリングモータ37に設けたモータギヤ39によってシャフト6aの回転補助を行うように構成している。また、シャフト6aに設けた回転方向切替ギヤ40に板バネ状の切替アームスイッチ41を設け、この切替アームスイッチ41により回転方向センサ42が左右回転方向を検知し、制御コントローラ43を介してモータ37の回転方向を変更するように構成している。これによれば、左右どちらにハンドルを切ってもハンドル操作力の補助を行うことができる。
【0025】
なお、図12、図13に示す実施例では、回転方向センサ42をステアリングモータ37側に設けた構成例を示すもので、モータギヤ39を介して回転方向センサ42を左右に切替作動させて、モータ37の回転方向を変更する構成としている。
【0026】
また、図14に示す実施例では、ステアリングギヤ38に噛合するモータギヤ39によってステアリングシャフト6aの回転補助を行うものにおいて、シャフトギヤ44に非接触センサ45を設け、ステアリングシャフトの回転を検知した後モータ37が回転するようにし、フロントアクスル上部に設けた切れ角センサ46で左右切れを判断しステアリングモータの回転を変更するように構成している。
【0027】
この種トラクタの別実施態様として、各部のレバー操作方式を図15に示す車速表の通り、タッチパネル方式とすることによって操作部が一箇所に集中でき、操作効率を高めることができる。
【0028】
図16に示す実施例は、主変速レバー16のレバーガイド溝形状を櫛型とし、メイン、サブリニアを一体化させた構成としている。すなわち、縦方向(前後方向)のメインガイド溝50には、例えば、中立位置(N)から前進(F)1速〜4速と、後進(R)1速〜4速があり、これら前進(F)1速〜4速と、後進(R)1速〜4速位置に対応した横方向(左右方向)のサブガイド溝50F1〜50F4及び50R1〜50R4には、それぞれ低(L)・中(M)・高(H)のサブ変速が可能な構成としている。
【0029】
また、図17に示す実施例では、主変速レバー16のレバーガイド溝形状を円形型としてメイン、サブを一体化させた構成としている。つまり、メインガイド溝51a(1速),51b(2速),51c(3速),51d(4速)は、前後方向と左右方向にとり、サブガイド溝52a,52b,52c,52dは略円弧状に形成して低(L)・中(M)・高(H)のサブ変速が可能な構成としている。
【0030】
図18〜図20に示す実施例について説明すると、フロア10のステップ部左右位置に中空パイプ状の取付具53を配置して設け、この左右の取付具53には上方に高く突設する支柱54を差し込んでピン55によって固定し、左右の支柱54,54の上端にビニールシート56を巻き付けるローラ57を装備している。そして、ビニールシート56は、安全フレーム27に通した後、ローラ57に巻き掛けて離間自在テープ58で接着固定するようにしている。これによれば、安価で信頼性の高い簡易バイザーを提供することができる。
【0031】
また、前記の取付具53には小道具などをセットするスタンド59を挿入固定できるようにし、例えば、図21に示すように、スタンド59には、灰皿60をセットしたり、図22に示すカップホルダ61や図23に示す小物入れ62等をセットすることができる。また、図24に示すように、小型ミュージックプレーヤー及びスピーカ63をセットすることにより、より良い音響環境のもとで作業することができる。
【符号の説明】
【0032】
8 操作表示パネル
9 運転席
11 ステップ
12 リニアシフトレバー
13 アクスルレバー
16 主変速レバー
17 副変速レバー
18 ポジションレバー
20 ステップスイッチ
21 パネル表示灯
22 レバー表示灯
24 シートスイッチ
25 ソーラパネル
【技術分野】
【0001】
この発明は、トラクタ等の作業車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、作業機の昇降操作や作業機の駆動を断続操作する操作部を備えたトラクタにおいて、その操作部には操作部の近傍を照らす照明用ランプを設けた構成のものが、例えば、特許文献1によって知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−203237号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
操作部の近傍を照らすだけでは、特に夜間においては操作部自体が見えにくく、各レバーの見分けが効かず誤操作を招く問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1記載の本発明は、作業車に乗り降りするための乗車ステップ(11)を踏むとステップスイッチ(20)が入り状態となり、又は運転席(9)に着座するとシートスイッチ(24)が入り状態となることで、作業車の操作表示パネル(8)や操作部の複数のレバー(12),(13),(16),(17),(18)類に設けている表示灯が点灯するように連動構成してあることを特徴とする作業車両としたものである。
【0006】
乗車時にステップ(11)を踏むとステップスイッチ(20)が入り状態となり、操作表示パネル(8)の表示灯が点灯する。同時に操作部の複数のレバー(12),(13),(16),(17),(18)類に設けている表示灯も点灯する。
【0007】
或いは、運転者が運転席(9)に着座すると、重力によりシートスイッチ(24)が入り状態となり、作業車の操作表示パネル(8)の表示灯が点灯する。同時に操作部の複数のレバー(12),(13),(16),(17),(18)類に設けている表示灯も点灯する。
【0008】
請求項2記載の本発明は、前記表示灯を点灯させるための電源は、作業車に搭載しているソーラーパネル(25)で発電した電源を用いるように構成したことを特徴とする請求項1記載の作業車両としたものである。
【0009】
ソーラーパネル(25)からの電力を利用して作業車の操作表示パネル(8)の表示灯を点灯したり、同時に操作部の複数のレバー(12),(13),(16),(17),(18)類に設けている表示灯も点灯するので、本機側の電力に影響を与えない。
【発明の効果】
【0010】
以上要するに、請求項1の本発明によれば、乗車時にステップを踏むと、ステップスイッチが入り状態となり、又は運転者が運転席(9)に着座すると、重力によりシートスイッチ(24)が入り状態となって操作表示パネルや操作部の各レバーの表示灯が点灯する。
【0011】
これにより、特に夜間時にあっては操作表示パネルの表示が見易く、また、各レバー自体に設けられた表示灯が点灯するので、レバー類の見分けが良くなり、誤操作なく作業を開始することができる。また、エンジン始動前から操作部周辺のレバー類や表示パネルが見やすくなる。
【0012】
請求項2の本発明によれば、請求項1の発明効果を奏するものでありながら、ソーラーパネルにより発電した電力を利用するので、本機側を作動させるための電力を使用することがなく、エンジンやその他の機器始動に影響を与えない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】トラクタの側面図
【図2】トラクタの平面図
【図3】トラクタの正面図
【図4】トラクタの背面図
【図5】ハンドル部、運転操作部の斜視図
【図6】運転席、操作部の斜視図
【図7】ブロック回路図
【図8】メータパネルの平面図
【図9】トラクタのステアリングアシスト機構を示す概略説明図
【図10】ステアリングアシスト機構の概略説明図
【図11】同上要部の平面図
【図12】ステアリングアシスト機構の概略説明図
【図13】同上要部の平面図
【図14】ステアリングアシスト機構の概略説明図
【図15】タッチパネル方式の車速表
【図16】櫛型レバーガイドの平面図
【図17】円形型レバーガイドの平面図
【図18】簡易サンバイザを備えたトラクタの側面図
【図19】同上一部の側面図
【図20】同上要部の平面図
【図21】灰皿セット状態を示す斜視図
【図22】カップホルダのセット状態を示す斜視図
【図23】小物入れのセット状態を示す斜視図
【図24】ミュージックプレーヤー用スピーカのセット状態を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0014】
この発明の実施例を図面に基づき説明する。
図1は、トラクタを示すものであり、この走行車体1前部のボンネット2内部にエンジンEを搭載し、このエンジンEの回転動力をミッションケース3内の変速装置に伝え、この変速装置で減速された回転動力を前車輪4及び後車輪5とに伝えるようにしている。エンジンEの後方に前車輪4,4を操舵するステアリングハンドル6が装備され、ステアリングハンドルの前側に設置された操作ボックス7上には操作表示パネル8が備えられ、ステアリングハンドル6の後方には運転席9が設置されている。なお、操作表示パネル8内には、スピードメータ、エンジン温度計、燃料計等が配置されている(図示省略)。
【0015】
フロア10の左側には、フロア上面より低い位置において乗車時に利用するステップ(補助)11が設けられている。
ステアリングハンドル6の近くには、機体の前後進を切替操作するリニアシフトレバー12、アクセルレバー13等が設置され、その下方の足元近くには、左右ブレーキペダル14、クラッチペダル15等が配設されている。また、運転席9の左側には主変速レバー16や副変速レバー17等が備えられ、運転席の右側には、作業機の昇降をコントロールするポジションレバー18等が設けられている。
【0016】
乗車時に補助ステップ11を踏むと、ステップスイッチ20(図7)がオン作動し、これに伴い操作表示パネル8のパネル表示灯21、操作部における各操作レバー類12,13、14,15,16,17,18等に設けられたレバー表示灯22…がコントローラ23を通じて点灯するように連動構成されている。また、別実施例として、運転席9に着座すると、シートスイッチ24のオン作動により、パネル表示灯21、レバー表示灯22が点灯するように連動構成することもできる。
【0017】
また、ボンネット2の適所にはソーラーパネル25を装着し、その電力を利用して前記パネル表示灯21やレバー表示灯22を点灯するように構成することができる。ソーラーパネル25で発電した電力は、本機側のバッテリーとは別のバッテリーに蓄電するように構成する。
【0018】
なお、灯火手段として発光ダイオード(LED)を利用することもできる。
また、別実施例として、運転席に座ると、ステアリングハンドル両サイドのフロア10前部が灯火するように構成しておくと、ブレーキペダル14やクラッチペダル15近傍を照らすことができ、操作位置が判りやすくなる。
【0019】
ハンドキャチャー26又はステアリングハンドル6を把持すると、一時的に運転者の足元のフロアパネルが灯火するように構成しておくと、足元近くの操作部を照らすことができるので、誤操作なく対応することができる。
【0020】
補助ステップ11を踏むと、安全フレーム27の上端部が灯火する構成及びフロントウインカ28の裏側が灯火するように構成することもでき、安全性が確保される。
図8はメータパネル30の照明機構を示すもので、回転計31の回転数値部(100rpmごと)に発光ダイオードを設けている。前照灯を点灯することでON状態になり、回転計指針が回転してゆき、回転数値部を通過すると発光ダイオードが点灯して行き、回転数が下がると消えていく構造となっている。発光ダイオードを使用することにより、少量の電流で照らすことができ、配線等の径を細くすることができ、コスト低減等を行うことができる。夜間作業においてエンジン回転数を着実に確認することができる。なお、回転数値5・10・15・20・25・30部では緑色発行ダイオードとし、その間の100rpmごと目盛では白色発光ダイオードとなるように色分けしておくとよい。また、PTOレバー位置を検出できるようにセンサを設け、このセンサにてPTO変速位置をメータパネルに表示できるように構成しておくと、PTO変速位置をレバー位置で確認しなくてもメータパネルにて容易に確認することができる。
【0021】
また、図8に示すように、燃料計32には、指針32aの先端部に発光ダイオードを設け、前照灯点灯で点灯するようにし、燃料消費量を夜間中でも確認できるようにしている。
【0022】
次に、トラクタのステアリングアシスト構成について説明すると、図9に示すように、トラクタには、畦際までの距離を測定する距離センサ35、走行速度を検出する車速センサ36を備え、畦までの距離、車速、本機長さなどにより、ステアリングモータ37の速度を決定してステアリング回転をアシストする構成としている。
【0023】
また、ステアリング操作速度(操作力)をタイヤ(前車輪)による抵抗値により、ステアリング操作力をアシストするように構成することもできる。例えば、タイヤ抵抗値が軽い場合には、ステアリング操作速度をゆっくりと(遅く)し、抵抗値が重い場合には、ステアリング操作速度を速くするようにしてステアリング操作力をアシストする。
【0024】
図10、図11に示す実施例では、ステアリングハンドル6のステアリングシャフト6aにステアリングギヤ38を設け、ステアリングモータ37に設けたモータギヤ39によってシャフト6aの回転補助を行うように構成している。また、シャフト6aに設けた回転方向切替ギヤ40に板バネ状の切替アームスイッチ41を設け、この切替アームスイッチ41により回転方向センサ42が左右回転方向を検知し、制御コントローラ43を介してモータ37の回転方向を変更するように構成している。これによれば、左右どちらにハンドルを切ってもハンドル操作力の補助を行うことができる。
【0025】
なお、図12、図13に示す実施例では、回転方向センサ42をステアリングモータ37側に設けた構成例を示すもので、モータギヤ39を介して回転方向センサ42を左右に切替作動させて、モータ37の回転方向を変更する構成としている。
【0026】
また、図14に示す実施例では、ステアリングギヤ38に噛合するモータギヤ39によってステアリングシャフト6aの回転補助を行うものにおいて、シャフトギヤ44に非接触センサ45を設け、ステアリングシャフトの回転を検知した後モータ37が回転するようにし、フロントアクスル上部に設けた切れ角センサ46で左右切れを判断しステアリングモータの回転を変更するように構成している。
【0027】
この種トラクタの別実施態様として、各部のレバー操作方式を図15に示す車速表の通り、タッチパネル方式とすることによって操作部が一箇所に集中でき、操作効率を高めることができる。
【0028】
図16に示す実施例は、主変速レバー16のレバーガイド溝形状を櫛型とし、メイン、サブリニアを一体化させた構成としている。すなわち、縦方向(前後方向)のメインガイド溝50には、例えば、中立位置(N)から前進(F)1速〜4速と、後進(R)1速〜4速があり、これら前進(F)1速〜4速と、後進(R)1速〜4速位置に対応した横方向(左右方向)のサブガイド溝50F1〜50F4及び50R1〜50R4には、それぞれ低(L)・中(M)・高(H)のサブ変速が可能な構成としている。
【0029】
また、図17に示す実施例では、主変速レバー16のレバーガイド溝形状を円形型としてメイン、サブを一体化させた構成としている。つまり、メインガイド溝51a(1速),51b(2速),51c(3速),51d(4速)は、前後方向と左右方向にとり、サブガイド溝52a,52b,52c,52dは略円弧状に形成して低(L)・中(M)・高(H)のサブ変速が可能な構成としている。
【0030】
図18〜図20に示す実施例について説明すると、フロア10のステップ部左右位置に中空パイプ状の取付具53を配置して設け、この左右の取付具53には上方に高く突設する支柱54を差し込んでピン55によって固定し、左右の支柱54,54の上端にビニールシート56を巻き付けるローラ57を装備している。そして、ビニールシート56は、安全フレーム27に通した後、ローラ57に巻き掛けて離間自在テープ58で接着固定するようにしている。これによれば、安価で信頼性の高い簡易バイザーを提供することができる。
【0031】
また、前記の取付具53には小道具などをセットするスタンド59を挿入固定できるようにし、例えば、図21に示すように、スタンド59には、灰皿60をセットしたり、図22に示すカップホルダ61や図23に示す小物入れ62等をセットすることができる。また、図24に示すように、小型ミュージックプレーヤー及びスピーカ63をセットすることにより、より良い音響環境のもとで作業することができる。
【符号の説明】
【0032】
8 操作表示パネル
9 運転席
11 ステップ
12 リニアシフトレバー
13 アクスルレバー
16 主変速レバー
17 副変速レバー
18 ポジションレバー
20 ステップスイッチ
21 パネル表示灯
22 レバー表示灯
24 シートスイッチ
25 ソーラパネル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業車に乗り降りするための乗車ステップ(11)を踏むとステップスイッチ(20)が入り状態となり、又は運転席(9)に着座するとシートスイッチ(24)が入り状態となることで、作業車の操作表示パネル(8)や操作部の複数のレバー(12),(13),(16),(17),(18)類に設けている表示灯が点灯するように連動構成してあることを特徴とする作業車両。
【請求項2】
前記表示灯を点灯させるための電源は、作業車に搭載しているソーラーパネル(25)で発電した電源を用いるように構成したことを特徴とする請求項1記載の作業車両。
【請求項1】
作業車に乗り降りするための乗車ステップ(11)を踏むとステップスイッチ(20)が入り状態となり、又は運転席(9)に着座するとシートスイッチ(24)が入り状態となることで、作業車の操作表示パネル(8)や操作部の複数のレバー(12),(13),(16),(17),(18)類に設けている表示灯が点灯するように連動構成してあることを特徴とする作業車両。
【請求項2】
前記表示灯を点灯させるための電源は、作業車に搭載しているソーラーパネル(25)で発電した電源を用いるように構成したことを特徴とする請求項1記載の作業車両。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2011−110985(P2011−110985A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−267331(P2009−267331)
【出願日】平成21年11月25日(2009.11.25)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月25日(2009.11.25)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
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